JP4651783B2 - ガスバリア性フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はフィルムにガスバリア性を付与する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリアミド、ポリエステル等の熱可塑性樹脂フィルムは強度、透明性、成形性に優れていることから、包装材料として幅広い用途に使用されている。しかしながら、レトルト処理食品等の長期間の保存性が求められる用途に用いる場合には、さらに高度なガスバリア性が要求される。
【0003】
ガスバリア性を改良するために、これらの熱可塑性樹脂フィルムの表面にポリ塩化ビニリデン(PVDC)を積層したフィルムが食品包装等に幅広く使用されてきたが、PVDCは焼却時に酸性ガス等の有機物質を発生するため、近年環境への関心が高まるとともに他材料への移行が強く望まれている。
【0004】
PVDCに替わる材料として、ポリビニルアルコールがある。この材料は有毒ガスの発生もなく、低湿度雰囲気下でのガスバリア性も高いが、湿度が高くなるにつれて急激にガスバリア性が低下し、水分を含む食品等の包装には用いることができない場合が多い。
【0005】
ポリビニルアルコールの高湿度下におけるガスバリア性低下を改善したポリマーとして、ビニルアルコールとエチレンの共重合体(EVOH)が知られているが、このポリマーの高湿度でのガスバリア性を実用レベルに維持するためには、エチレンの含有量をある程度高くする必要がある。そのようなポリマーは水に難溶となるため、コーティング材料とする場合には有機溶媒または水と有機溶媒の混合溶媒を用いる必要が生じ、環境問題の観点からも望ましくなく、また有機溶媒の回収工程などを必要とするため、コスト高になるという問題がある。
【0006】
さらにまた、ポリビニルアルコールをコートしたフィルムをレトルト食品包装用途に使用する場合には、ボイル等の処理に耐えうるレベルまで耐水化されていなければならない。従来より、各種架橋剤により耐水化する技術、例えばマレイン酸単位を含有するポリマーをポリビニルアルコールの水酸基と反応させて耐水化されることは知られている。例えば、特開平8−66991号公報には、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体の25〜50%部分中和物とポリビニルアルコールからなる層が優れた耐水性を有することが開示されている。また、特開昭49−1649号公報にはポリビニルアルコールにアルキルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体を混合することによりポリビニルアルコールのフィルムを耐水化する方法が述べられている。
【0007】
さらに、水溶性のポリマーからなる液状組成物をフィルムにコートし、高湿度下でも高いガスバリア性を発現させる方法として、ポリビニルアルコールとポリアクリル酸またはポリメタクリル酸の部分中和物とからなる水溶液をフィルムにコートして熱処理することにより、両ポリマーをエステル結合により架橋する方法が提案されている(特開10−237180号公報)。この方法では、エステル結合による架橋構造によって、高湿度下でのガスバリア性が達成されている。しかしこの系では、エステル化反応を十分に進行させるために、高温で長時間の加熱が必要であるため、生産性に問題があった。さらに、フィルムが高温で長時間熱に曝されるため、着色して外観を損ねるという問題があった。
【0008】
また、高分子に電子線を照射して架橋構造を形成させる技術は一般に知られている。例えば、フィルムにポリビニルアルコールを主成分とする溶液を塗布し、電子線を照射することでガスバリア性を改良しようとする方法が、特開平7−102089号公報に開示されている。しかしながら、後に示す本発明者らの実験によればこのような方法によってフィルムのガスバリア性はほとんど改善されなかった。これはポリビニルアルコールが非常に結晶性の高い高分子であるため、フィルムに塗布された状態でも分子の大部分は結晶化し、その結晶の存在によって非晶部分の分子も拘束を受けているため、電子線を照射しても十分な架橋密度が得られなかったと考えられる。
【0009】
この問題に対し、基材フィルムにポリビニルアルコールをコートし、塗膜が膨潤状態にあるうちに電子線を照射する手法が特開平6−143507号公報に提案されている。しかし膨潤状態にあってもポリビニルアルコールの結晶は存在しているため本質的な改良とはなっておらず、本発明者らの実験においても効果は見られなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記のような問題に対して、高湿度下でも高いガスバリア性を維持することができる熱可塑性樹脂フィルムを工業的に安価に製造できる方法を提供しょうとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究の結果、特定の樹脂組成物からなるコート液をフィルムの表面に積層し、熱処理後電子線を照射することにより上記の課題が解決できることを見出し本発明に到達した。
すなわち本発明の要旨は、次のとおりである。
熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも片面に、ポリビニルアルコール(A)とオレフィン−マレイン酸共重合体(B)をA/B=97/3〜20/80(質量比)で含有する溶液を塗布し乾燥した後、150℃以上の温度で熱処理し、さらに電子線を1〜10Mradの照射量で照射することを特徴とするガスバリア性フィルムの製造方法。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0013】
本発明において用いられる熱可塑性樹脂フィルムとしては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46等のポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂、またはそれらの混合物よりなるフィルム、またはそれらのフィルムの積層体が挙げられ、未延伸フィルムでも延伸フィルムでもよい。
【0014】
フィルムを製造する方法としては、熱可塑性樹脂を押出機で加熱、溶融してTダイより押し出し、冷却ロールなどにより冷却固化させて未延伸フィルムを得るか、もしくは円形ダイより押出して水冷あるいは空冷により固化させて未延伸フィルムを得る。延伸フィルムを製造する場合は、未延伸フィルムを一旦巻き取った後、または連続して同時2軸延伸法または逐次2軸延伸法により延伸する方法が好ましい。フィルムの機械的特性や厚み均一性などの性能面から、Tダイによるフラット式製膜法とテンター延伸法を組み合わせる方法が好ましい。
【0015】
本発明におけるポリビニルアルコール(A)とオレフィン−マレイン酸共重合体(B)の質量比は97/3〜20/80、好ましくは、90/10〜40/60の範囲であることが必要である。この範囲を外れる場合には、特に高湿度雰囲気下でのフィルムのガスバリア性の発現のために有効な架橋密度を得ることができず、本発明の目的とするガスバリア性フィルムを得ることができない。
【0016】
本発明において用いられるポリビニルアルコール(A){ポリマー(A)}は、ビニルエステルの重合体を完全または部分ケン化するなどの公知の方法を用いて得ることができる。ビニルエステルとしては、ぎ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられ、中でも酢酸ビニルが工業的に最も好ましい。
【0017】
本発明の効果を損ねない範囲で、ビニルエステルに対し他のビニル化合物を共重合することも可能である。他のビニル系モノマーとしては、クロトン酸、アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和モノカルボン酸およびそのエステル、塩、無水物、アミド、ニトリル類や、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸などの不飽和ジカルボン酸およびその塩、炭素数2〜30のα−オレフィン類、アルキルビニルエーテル類、ビニルピロリドン類などが挙げられる。
【0018】
本発明において、フィルム表面にガスバリア性を付与するために積層されるポリマーは水溶性であることが生産上好ましく、疎水性の共重合成分を多量に含有させると水溶性が低下するので好ましくない。ポリマー(A)中のビニルアルコール単位が40モル%以上含有されていることが好ましい。ポリマー(A)中のビニルアルコール単位の比率が低すぎると、上記水溶性が低下するほか、マレイン酸共重合体(B)とのエステル結合反応率が低下し、本発明の目的とするガスバリアフィルムを得ることができない。
【0019】
なお、ケン化方法としては公知のアルカリケン化法や酸ケン化法を用いることができ、中でもメタノール中で水酸化アルカリを使用して加アルコール分解する方法が好ましい。ケン化度は80%以上であることが好ましい。ケン化度は100%に近いほどガスバリア性が向上するが、水溶液の温度が低くなるとゲル化する懸念があり、保存には温度管理が必要となる。ケン化度を若干低下させて、例えば97%程度にすると溶液の安定性は格段に増し、またバリア性能の低下もほとんどない。逆に、ケン化度が低すぎるとバリア性能が低下し、ポリマーの水溶性が失なわれる。
【0020】
次に、本発明において使用されるオレフィン−マレイン酸共重合体(B){ポリマー(B)}は、無水マレイン酸とオレフィンモノマーを溶液ラジカル重合などの公知の方法で重合することにより得られる。
共重合可能なオレフィンモノマーとしては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルなどの炭素数3〜30までのアルキルビニルエーテル類、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル等の(メタ)アクリル酸エステル類、ぎ酸ビニル酢酸ビニルなどのビニルエステル類、スチレン、p−スチレンスルホン酸、エチレン、プロピレン、イソブチレンなどの炭素数2〜30のオレフィンなどが挙げられ、これらの混合物を用いることもできる。
このうち、アルキルビニルエーテル類、低級オレフィン類などがガスバリア性の向上の点で最も好ましい。
【0021】
本発明におけるポリマー(B)中のマレイン酸単位は、10モル%以上含有することが好ましい。マレイン酸単位が10モル%未満のときは、ポリマー(A)中のビニルアルコール単位との反応による架橋構造の形成が不十分となりガスバリア性が低下する。またこのマレイン酸は部分的にエステル化もしくはアミド化されていてもよい。
【0022】
なお、本発明で用いられるポリマー(B)中のマレイン酸単位は、乾燥状態では隣接カルボキシル基が脱水環化した無水マレイン酸構造となりやすく、湿潤時や水溶液中では開環してマレイン酸構造となる。
【0023】
ポリマー(A)の水酸基とポリマー(B)のカルボキシル基は加熱によってエステル結合による架橋構造を形成し、高湿度におけるガスバリア性が向上するが、さらに(A)または(B)あるいはその両方と架橋性を有する架橋剤(C)を(A)と(B)の合計量に対して0.1〜20質量%の割合で含有させることで、より短時間の熱処理によっても高いガスバリア性を発現させることができる。架橋剤の量が0.1%未満では充分な架橋効果を得ることができず、また、20%を超える場合には、架橋剤がガスバリア性の阻害因子となり、いずれの場合もガスバリア性が低下してしまう。
このような架橋剤としては、水酸基あるいはカルボキシル基と反応する官能基を分子内に複数個含有する化合物または多価の配位座を持つ金属錯体などが挙げられるが、このうち好ましいものはイソシアネート化合物、メラミン化合物、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、ジルコニウム塩化合物等である。
【0024】
本発明において、熱可塑性フィルム上にガスバリア層を形成させる方法としては、ポリマー(A)とポリマー(B)および必要により架橋剤(C)からなるコート液を調製し、フィルムにコーティング後乾燥し、さらに150℃以上の温度で熱処理を行って架橋反応を進行させ、さらに電子線を照射することで架橋密度を上げ、ガスバリア性を向上させる。
【0025】
コート液の調整方法としては、撹拌機を備えた溶解釜等を用いて公知の方法で行えばよい。たとえば、ポリマー(A)とポリマー(B)を別々に水溶液もしくは水分散液とし、使用前に混合して用いる方法が好ましい。この時、溶解性を高める目的や乾燥工程の短縮、溶液の安定性の改善などの目的により、水にアルコールや有機溶媒を少量添加することもできる。また、架橋反応の触媒となる化合物を添加することもできる。
【0026】
さらに、本発明におけるポリマー(A)とポリマー(B)の混合物中に、バーミキュライトやモンモリロナイト、ヘクトライトなどの水膨潤性の層状無機化合物を少量添加することによって、得られるフィルムのガスバリア性をさらに向上させることができる。
【0027】
本発明におけるポリマー(A)とポリマー(B)からなるコート層の厚みは、フィルムのガスバリア性を十分高めるために、0.1μm以上とすることが好ましい。
【0028】
また、ポリマー(A)とポリマー(B)および必要に応じて架橋剤(C)からなる混合液をフィルムにコートする際のポリマー濃度は、液の粘度や反応性、用いる装置の仕様によって適宜変更されるものであるが、溶液全体の10〜50質量%の範囲にすることが好ましい。あまりに希薄であるとガスバリア性を発現するのに充分な厚みの層をコートすることが困難となり、また、その後の乾燥工程において長時間を要するという問題を生じやすい。一方、液の濃度が高すぎると、混合操作や保存性などに問題を生じることがある。
【0029】
ポリマー(A)とポリマー(B)からなる混合溶液をフィルムにコーティングする方法は特に限定されないが、グラビアロールコーティング、リバースロールコーティング、ワイヤーバーコーティング、ダイコーティング等の通常の方法を用いることができる。またコーティングは、フィルムの延伸前に行ってもよく、また、延伸後のフィルムに行ってもよい。
この際、塗工性を改善させるために、コーティングに先立ってフィルムの表面をコロナ放電処理したり、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂などをプライマー層としてコーティングするなどの、通常公知の処理を施しても良い。
【0030】
延伸に先だってコーティングを行うには、まず未延伸フィルムにコーティングして乾燥した後、テンター式延伸機に供給してフィルムを走行方向と幅方向に同時に延伸(同時2軸延伸)、熱処理するか、あるいは、多段熱ロール等を用いてフィルムの走行方向に延伸を行った後にコーティングし、乾燥後、テンター式延伸機によって幅方向に延伸(逐次2軸延伸)してもよい。また、走行方向の延伸とテンターでの同時2軸延伸を組み合わせることも可能である。
また、延伸に先だってコーティングし、その後に延伸、熱処理を行う方法は延伸、熱処理時の高い温度を架橋反応に利用できるので好ましい方法である。
【0031】
本発明においては、フィルムの片面あるいは両面に形成された、ポリマー(A)とポリマー(B)を架橋反応させるために、温度150℃以上、好ましくは180℃以上の雰囲気で熱処理することが好ましい。熱処理温度が低いと架橋反応を充分に進行させることができず、充分なガスバリア性を有するフィルムを得ることが困難になる。
こうして得られた塗工フィルムはこれだけでも優れたバリア性を示し、特に熱処理時間を増していくにつれガスバリア性が向上するが、あまり長時間の熱処理は生産性を低下させることになる。これに対し、本発明の方法ではコート・乾燥・熱処理を施したフィルムに電子線を照射することでガスバリア性を一段と高めることができる。
【0032】
照射される電子線の量は1〜10Mradの範囲とすることが必要である。電子線の照射量が1Mrad未満であると、十分な架橋を導入することができずガスバリア性の改善が不十分である。また、逆に照射量が多すぎても、過度な照射により分子鎖が切断されるためか、ガスバリア性が低下する。
【0033】
本発明の方法において電子線をフィルムに照射することでガスバリア性が向上する原因は明確ではないが、本発明のコート層の主成分であるポリビニルアルコールとオレフィン−マレイン酸共重合体は非常に親和性が高く、両者は完全に混合しているかそうでなくても各成分のドメインは非常に小さく、ポリビニルアルコールはほとんど結晶化していないと考えられる。そのため分子鎖の拘束が少なく、電子線によって容易に架橋構造が形成されるものと推定される。
【0034】
【実施例】
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。
【0035】
なお、酸素透過度はモコン社製酸素バリア測定器により20℃、相対湿度85%の雰囲気における酸素透過度を測定した。
【0036】
実施例1
ポリマー(A)として、ユニチカケミカル社製ポリビニルアルコールUF040G(ケン化度99%、平均重合度400)を純水に溶解し、10質量%の水溶液を得た。
ポリマー(B)としてInternational Specialty Products社製メチルビニルエーテル−マレイン酸の等モル共重合体GANTREZ AN119を、このポリマーのカルボキシル基に対して5モル%の水酸化ナトリウムを含む水溶液に溶解し10質量%溶液とした。次いでポリマー(A)とポリマー(B)の質量比が70/30となるように両水溶液を混合し、室温で攪拌してコート液を調製した。
このコート液を2軸延伸PETフィルム(ユニチカ社製エンブレットPET12、厚み12μm)上に乾燥後の塗膜厚みが約2μmになるようにメイヤーバーでコートし、100℃で2分間乾燥した後、200℃で10秒間熱処理した。その後フィルムを電子線照射装置(日新ハイボルテージ製、キュアトロン)に導入して5Mrad(加速電圧175kV)を照射した。
得られたフィルムの20℃、85%RHにおける酸素透過度は81ml/m2・day・MPaであった。
【0037】
比較例1
実施例1において電子線を照射する前のフィルムの酸素透過度は150ml/m2・day・MPaであった。
【0038】
実施例2、参考例1
実施例1と同様にして電子線の照射量を変えてフィルムを作成した。結果を表1に示した。
【0039】
比較例2
実施例1と同様の操作をポリマー(A)のみを用いて行った。コート液として、実施例1で用いたポリビニルアルコールの10質量%水溶液を用いた以外は、実施例1と同様にしてコートフィルムを作成した。結果を表1に示した。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】
実施例および比較例から明らかなように、本発明のコート液をフィルムに塗布乾燥・熱処理した後にさらに電子線を照射することでフィルムのガスバリア性を格段に高めることができる。本発明の方法によれば高湿度下でも高いガスバリア性を有する熱可塑性樹脂フィルムを工業的に生産性良く製造することができる。
Claims (1)
- 熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも片面に、ポリビニルアルコール(A)とオレフィン−マレイン酸共重合体(B)を、A/B=97/3〜20/80(質量比)で含有する溶液を塗布し乾燥した後、150℃以上の温度で熱処理し、さらに電子線を1〜10Mradの照射量で照射することを特徴とするガスバリア性フィルムの製造方法。
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