JP4651431B2 - 電着塗装方法および電着塗装システム - Google Patents

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Description

本発明は電着塗装方法および電着塗装システムに関する。特に、電着タレ跡の発生が抑制され、優れた塗膜外観を有する硬化電着塗膜を得ることができる電着塗装方法および電着塗装システムに関する。
電着塗装は、その塗装管理の容易さ、および経済性等の高さなどから、塗装分野、特に自動車分野において広く用いられている。カチオン電着塗料組成物はさらに、自動車分野にとどまらず、建材、一般金属製品、電機製品、産業機械などの幅広い分野においても幅広く用いられている。
カチオン電着塗装において、まず被塗物をカチオン電着塗料中に陰極として浸漬させ、電圧を印加することにより、被塗物上に電着塗膜が形成される。こうして得られる電着塗膜には、水、溶媒および未析出の塗料組成物などが付着して残存している。さらに、被塗物の凹凸部、または接合部のクリアランス(僅かな隙間)などにもまた、これらの余剰物が入り込み、残存している。このような余剰物を除去するため、電着塗装工程は一般に、被塗物の表面に電着塗膜を形成する電着塗装工程、そして得られた塗装物に残存する塗料組成物などを洗い落とす工程、を有している。
塗装物に残存する塗料組成物などを洗い落とす工程として、一般に、第1次水洗工程と第2次水洗工程とが含まれる。第1次水洗工程は、塗装物上に物理的に付着した残存物を洗い落とす工程である。第2次水洗工程は、イオン交換水、純水または工業用水などの洗浄水を用いて仕上げ洗浄を行う工程である。この第2次水洗工程では、第1次水洗工程では洗い落とすことができなかった塗料成分および塗料組成物に混入しているイオンなどが洗い落とされる。こうして得られた塗装物は、次いでイオン交換水または逆浸透膜濾過水などを用いて最終洗浄され、そして焼付け処理されることによって、電着塗膜が硬化し、硬化電着塗膜が得られることとなる。なお、本明細書において「電着塗膜」は焼付け硬化前の未硬化の塗膜を意味し、「硬化電着塗膜」は焼付け硬化後の塗膜を意味する。
電着塗装工程においては、このように多数回の水洗工程が設けられているものの、塗装物に残存する余剰物を完全に除去することはなお困難である。塗装物に残存する余剰物を除去する方法として、水洗手段をより多段階に行う方法が挙げられる。しかしながら水洗工程を増加させることは、作業効率の点から限界がある。一方で、被塗物が有するクリアランスに残存する余剰物の除去が不完全である場合、電着塗膜を焼付けて硬化電着塗膜を得る際に、塗膜表面上にタレ跡あるいはタマリ跡が生じることとなる。なお、このタレ跡は一般に「二次タレ」と言われることもある。このようなタレ跡などの発生は、塗膜外観を大きく損なわせる。また、このようなタレ跡などの上にさらに塗料を塗布して塗膜を形成する場合、これらの跡などの円周部分にピンホールが発生し易いという問題がある。
ところで、近年の電着塗装においては、電着塗装効率に優れる、よりつきまわり性に優れる電着塗料組成物が求められている。ここでつきまわり性とは、被塗物の未着部位に塗膜が順次形成される性質をいう。つきまわり性に優れる電着塗料組成物を用いて電着塗装することによって、被塗物が複雑な形状を有する場合であっても、より均一な膜厚を有する電着塗膜を形成することができるという利点がある。ところが、電着塗料組成物のつきまわり性が優れることによって、接合部のクリアランス内へ析出する電着塗料組成物の量が増加し、これにより二次タレなどが発生し、硬化電着塗膜の塗膜外観が悪化するという問題があることが明らかになってきた。
特開2002−241994号公報(特許文献1)には、電着塗装された被塗物を水洗する水洗工程において、水洗浴液中にHLBが10〜16で親水性基が高分子量のポリエチレンオキサイド付加物であるノニオン界面活性剤を50〜200ppmの濃度で含有することを特徴とする1コート塗装の電着塗装における水洗方法が記載されている。しかしながらこの方法は、電着塗装がなされた後すぐに行われる水洗に用いられる水洗浴中にノニオン界面活性剤が含まれるものであり、本願発明とは異なるものである。また本願発明
方法は、ノニオン界面活性剤のHLBに関する制限はなく、さらに界面活性剤濃度50ppm未満であっても洗浄可能である。これらの点においても、この発明と本願発明とは異なるものである。
特開2001−121074号公報(特許文献2)には、粉体塗装し次いで予備加熱を行い、次いで未塗装部にカチオン型熱硬化性電着塗料を電着塗装し水洗し、水洗後に濃度が0.1重量%、25℃で測定した表面張力が30dyne/cm〜60dyne/cmの範囲内の界面活性剤及び/又は水性有機溶剤を水に溶解もしくは分散してなる水性処理液で処理し、加熱し熱硬化させる工程よりなることを特徴とする塗装方法が記載されている。しかしながらこの方法は、界面活性剤及び/又は水性有機溶剤が、水性処理液を基準として0.001重量%〜5.0重量%の範囲内であり、水性処理液には大量の界面活性剤類が含まれている。またこの発明の実施例を確認すると、水性処理液に含まれる界面活性剤の量は0.01〜0.1重量%、つまり100ppm〜1000ppmであり、本願発明と比較するとより大量の界面活性剤が含まれている。大量の界面活性剤が水洗洗浄の水性処理液に含まれることによって、水性処理液の泡立ち、または塗膜表面上に界面活性剤が残存することによる塗膜外観不良などの問題が生じる恐れがある。
特開平10−317191号公報(特許文献3)には、基材の表面にカチオン電着塗料を電気析出させる工程;電気析出被膜の表面を水で洗浄し、乾燥させる工程;電気析出被膜の表面を、30〜35dyn/cmの表面張力を有する界面活性剤を含む水溶液で洗浄する工程;および電気析出被膜を乾燥硬化させる工程;を包含する電着塗装表面の処理方法が記載されている。しかしながらこの方法は、電着析出被膜の表面の水洗ムラ、水洗痕を残さない電着析出塗膜の表面処理方法を提供することを目的としている点において、本願発明とは異なるものである。
特開平10−046393号公報(特許文献4)には、電着塗装に入る前の自動車車体の電着前処理方法であって、被膜化成処理後に、水洗洗浄および純水洗洗浄を行った後、さらに純水にノニオン系界面活性剤を5〜1000ppm含有させた洗浄液を用いて洗浄を行う洗浄液処理工程を設けてなることを特徴とする自動車車体の電着前処理方法が記載されている。この方法は、電着塗装に入る前に行われる、被膜化成処理後の処理である点において、本願発明とは異なるものである。
特開2002−241994号公報 特開2001−121074号公報 特開平10−317191号公報 特開平10−046393号公報
本発明は上記従来の問題を解決するものであり、その目的とするところは、電着タレ跡の発生が抑制され、優れた塗膜外観を有する硬化電着塗膜を得ることができる電着塗装方法および電着塗装システムを提供することにある。
本発明は、
被塗物の表面に電着塗膜を形成する電着塗膜形成工程;
得られた塗装物を水洗する第1次水洗工程;
第1次水洗工程により洗浄された塗装物を、洗浄水を用いて水洗する第2次水洗工程;および
第2次水洗工程により洗浄された塗装物を水洗する最終水洗工程;
を包含する電着塗装方法であって、
この第2次水洗工程に用いられる洗浄水が、下記式(I):
Figure 0004651431
[式中、RおよびRは、それぞれ独立して、炭素数1〜7の直鎖または分枝状アルキル基、炭素数3〜7の環状アルキル基または炭素数5〜7のアリール基であり、
およびRは、それぞれ独立して、水素原子、メチル基またはエチル基であり、
はC〜Cアルキレンオキシドであり、
pは0〜15の整数であり、および
qは0〜15の整数である。]
で示されるアセチレン系界面活性剤を含む、電着塗装方法、を提供するものであり、これにより上記目的が達成される。
上記アセチレン系界面活性剤の濃度が、洗浄水に対して3〜80ppmであるのがより好ましい。
また、上記アセチレン系界面活性剤は、
アセチレン系界面活性剤、および
ノニオン性界面活性剤、
を含む界面活性剤組成物として洗浄水に含まれるのが、より好ましい。
本発明の1態様として、上記電着槽に含まれる電着塗料組成物が、
被塗物に対して厚さ20μmに電着された電着塗膜の膜抵抗が900〜2000kΩ・cmであり、および
電着塗料組成物の電導度が1200〜2000μS/cmである、カチオン電着塗料組成物である場合が挙げられる。
本発明はまた、上記電着塗装方法により得られる、電着塗膜も提供する。
本発明はまた、
被塗物の表面に電着塗膜を形成する電着槽;
得られた塗装物を水洗する第1次水洗手段;
第1次水洗手段により洗浄された塗装物を、洗浄水を用いて水洗する第2次水洗手段;および
第2次水洗手段により洗浄された塗装物を水洗する最終水洗手段;
を備える電着塗装システムであって、
この第2次水洗手段に用いられる洗浄水が、上記式(I)で示されるアセチレン系界面活性剤を含む、電着塗装システムも提供する。
本発明はまた、硬化電着塗膜形成時における電着タレ跡の発生を防止する方法であって、
この硬化電着塗膜が下記工程:
被塗物の表面に電着塗膜を形成する電着塗膜形成工程;
得られた塗装物を水洗する第1次水洗工程;
第1次水洗工程により洗浄された塗装物を、洗浄水を用いて水洗する第2次水洗工程;
第2次水洗工程により洗浄された塗装物を水洗する最終水洗工程;および
最終水洗された塗装物を焼付け硬化させる、焼付け工程;
を包含する方法によって形成され、および
この第2次水洗工程に用いられる洗浄水が、上記式(I)で示されるアセチレン系界面活性剤を含む、方法も提供する。
本発明の電着塗装方法によって、電着塗装における二次タレの発生を有効に防止することができる。本発明の電着塗装方法は、新たな洗浄工程などを増設することなく、つまり既存の電着塗装システムを用いつつ、複雑な形状を有する被塗物を電着塗装する際に生じうる二次タレの発生を有効に防止することができる。本発明の電着塗装方法によって、塗膜外観に優れた硬化電着塗膜を得ることができる。
電着塗装方法および電着塗装システム
本発明の電着塗装方法は、
被塗物の表面に電着塗膜を形成する電着塗膜形成工程;
得られた塗装物を水洗する第1次水洗工程;
第1次水洗工程により洗浄された塗装物を、洗浄水を用いて水洗する第2次水洗工程;および
第2次水洗工程により洗浄された塗装物を水洗する最終水洗工程;
を包含する。
本発明の電着塗装方法を、図1に模式的に示される電着塗装システムを用いて説明する。図1に示される電着塗装システムは、
被塗物15の表面に電着塗膜を形成する電着槽2;
得られた塗装物16を水洗する第1次水洗手段3;
第1次水洗手段により洗浄された塗装物を、洗浄水を用いて水洗する第2次水洗手段8および8’;および
第2次水洗手段により洗浄された塗装物を水洗する最終水洗手段25;
を備えている。電着塗装システムは、第1次水洗手段3の水洗廃液を回収する第1次水洗槽13、そして第2次水洗手段8の水洗廃液を回収する第2次水洗槽9および9’などを有していてもよい。一般に、第2次水洗手段で用いられる洗浄水は、濾過などを行うことによって第2次水洗手段において循環して用いられることが多い。
カチオン電着塗装においては、コンベア14に取り付けられた被塗物15が連続的に流されていく。被塗物15は電着槽2中の電着塗料組成物中に浸漬され、電着塗膜が形成される(電着塗膜形成工程)。ここで被塗物15の表面に電着塗膜が形成されて塗装物16となる。
こうして電着塗膜が形成された塗装物16は、一般に、水洗槽13に運ばれる。ここでは例えば、シャワーノズルのような第1次水洗手段3により、または塗装物16を水洗槽13中の洗浄水に浸漬させることにより、塗装物16と洗浄水が接触することとなり、これにより塗装物16の水洗が行われる(第1次水洗工程)。なお、水洗槽13、フィルタ5、塗装物水洗手段3そしてこれらを接続して洗浄水を循環させる経路をまとめて、第1次水洗システム11という。図1においては、第1次水洗システム11の水洗槽13は3つ描かれているが、この水洗槽13の数は3つに限定されるものではなく、被塗物の大きさおよび形状に依存して、水洗槽13の数を変化させることができる。
水洗された塗装物16は、更に第2次水洗が行われる。塗装物16は引き続き第2次水洗槽9に運ばれる。ここで、例えば、塗装物16は第2次水洗槽9中の洗浄水に浸漬され、そして、シャワーノズルまたはスプレーなどのような第2次水洗手段8および8’により、洗浄水を用いて洗浄される(第2次水洗工程)。第2次水洗工程に用いられる洗浄水として、例えば、イオン交換水、純水または工業用水などが挙げられる。図1においては、第2次水洗手段8はフィルタ19によって濾過された濾過水を用いて塗装物16を洗浄し、そして第2次水洗手段8’は、外部から導入される洗浄水を用いて塗装物16を洗浄する態様が、例示として示されているが、このような態様に限定されるものではない。
なお、本明細書中における「第2次水洗工程に用いられる洗浄水」は、第2次水洗槽9および9’中にあり浸漬洗浄に用いられる洗浄水、および第2次水洗手段8および8’においてスプレー等に用いられる洗浄水を意味する。
第2次水洗手段8および8’;第2次水洗槽9および9’;この第2次水洗槽9の水洗廃液を、塗料成分を含む濃縮液と濾過水とに分離するフィルタ19;そしてこれらを接続して洗浄水を循環させる経路、例えば濾過水を洗浄水として第2次水洗手段に導入する経路17など;をまとめて、第2次水洗システム12という。図1においては、第2次水洗システム12における水洗槽(9および9’)は、3つ描かれているが、この水洗槽の数は3つに限定されるものではなく、被塗物の大きさおよび形状に依存して、水洗槽の数を変化させることができる。
第2次水洗が施された塗装物は、最終水洗手段25によって最終水洗が行われる(最終水洗工程)。最終水洗で用いられる洗浄水として、例えばイオン交換水、純水または逆浸透膜濾過水(RO水)などが挙げられる。この最終水洗による廃液は、第2次水洗システムの第2次水洗槽9’に回収される。他の態様として、この最終水洗による廃液のみを回収する水槽を設けてもよい。第2次水洗槽9’に回収された水洗廃液は、水洗廃液を回収する経路24を経て、第2次水洗槽9に回収されてもよい。なお、最終水洗手段25を、最終水洗システム21という。
第1次水洗手段3における水洗廃液は、被塗物15および塗装物16に対して向流方向に流れ、回収経路4を経て、電着槽に隣接するオーバーフロー槽1に回収されてもよい。オーバーフロー槽1に含まれる、洗浄水を含む塗料組成物は、フィルタ5によって、塗料成分を含む濃縮液と濾過水とに分離することができる。この第1フィルタに用いるフィルタとして、半透膜を用いることが好ましく、UF(限外濾過)膜を用いるのが特に好ましい。UF膜は、単位時間当りの処理能力に優れ、さらに濾過能力にも優れており、両者のバランスがとれている。
フィルタ5によって濃縮された濃縮液は、例えば、ライン6により、オーバーフロー槽1に導入してもよく、また電着槽2に導入してもよい。図1においては、濃縮液を、ライン6によりオーバーフロー槽1に導入される例を示している。濾過水は、第1次水洗手段3に導入され、洗浄水として再利用することができる。
また、第2次水洗工程における洗浄によって生じた水洗廃液は、第2次水洗槽9へ回収されるのが好ましい。この水洗廃液は、フィルタ19によって、塗料成分を含む濃縮液と濾過水とに分離されるのが好ましい。濾過水は、ライン17によって、洗浄水として第2次水洗手段8に導入してもよい。濃縮液は、例えば、ライン20により電着槽2またはオーバーフロー槽1に導入してもよい。図1においては、濃縮液を、ライン20により電着槽2に導入される例を示している。
なお、図1においては、搬送装置、電着槽における電極その他の部材、焼付・乾燥炉等は図示されていないが、これらは特に限定されるものではなく、公知の態様・手段などを任意に用いることができる。また図1においては、第1次水洗手段3、水洗槽13、そして第2次水洗手段8および8’、第2次水洗槽9および9’は、いずれもシャワーノズルを用いた水洗手段の態様で模式的に表されているが、塗装物16と洗浄水とを接触させる手段として、上述した浸漬水洗、そしてフロー水洗などの手段を用いることもできる。さらにこれらの手段を組み合わせて用いることもできる。
本発明の電着塗装方法においては、第2次水洗工程に用いられる洗浄水が、下記式(I):
Figure 0004651431
[式中、RおよびRは、それぞれ独立して、炭素数1〜7の直鎖または分枝状アルキル基、炭素数3〜7の環状アルキル基または炭素数5〜7のアリール基であり、
およびRは、それぞれ独立して、水素原子、メチル基またはエチル基であり、
はC〜Cアルキレンオキシドであり、
pは0〜15の整数であり、および
qは0〜15の整数である。]
で示されるアセチレン系界面活性剤を含むことを特徴とする。これらのアセチレン系界面活性剤は1種のみを単独で用いてもよく、また2種以上を併用して用いてもよい。本発明において、アセチレン系界面活性剤は、第2次水洗槽9中にあり浸漬洗浄に用いられる洗浄水に含めてもよく、また第2次水洗手段8および8’においてスプレー等に用いられる洗浄水に含めてもよい。さらにこれらの両方に含めてもよい。
上記アセチレン系界面活性剤の好ましい一例として、式(I)で示されるアセチレン系界面活性剤であって、
式中、RおよびRは、それぞれ独立して、炭素数1〜5の直鎖または分枝状アルキル基であり、
およびRは、それぞれ独立して、メチル基またはエチル基であり、
はC〜Cアルキレンオキシドであり、
pは0〜15の整数であり、および
qは0〜15の整数である、
界面活性剤が挙げられる。これらのアセチレン系界面活性剤は、ごく少量の使用であっても優れた電着タレ跡の発生を防止する効果を発揮させることができるため、好ましい。
上記アセチレン系界面活性剤は、アセチレン系界面活性剤と他の界面活性剤とを含む、界面活性剤組成物として、洗浄水に含まれてもよい。他の界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤が好ましく、例えばエーテル型、エステル型、エーテル・エステル型、そしてアルコール型の界面活性剤などが挙げられる。具体的な界面活性剤としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリアルコキシアルキルエーテル、2−ブトキシエタノールなどが挙げられる。アセチレン系界面活性剤が界面活性剤組成物として洗浄水に含まれる場合は、アセチレン系界面活性剤と他の界面活性剤との重量比は、99:1〜50:50であるのが好ましく、95:5〜75:25であるのがより好ましい。アセチレン系界面活性剤が界面活性剤組成物のとして洗浄水に含まれることによって、水中への分散性または溶解性を向上させ、より強い界面活性能力を発揮させることができる。
アセチレン系界面活性剤を洗浄水に添加する方法は、とくに限定されるものではない。例えば、洗浄水を第2次水洗手段に導入する際に上記界面活性剤を適宜加えてもよく、また洗浄水を回収する第2次水洗槽に含まれる水洗廃液中に、上記界面活性剤を加えてもよい。そしてこれら以外の方法によって加えてもよい。
洗浄水中に含まれるアセチレン系界面活性剤の濃度は、用いるアセチレン系界面活性剤の種類に依存して変化させることができる。好ましいアセチレン系界面活性剤の濃度として、洗浄水に対して3〜80ppmである場合が挙げられる。この濃度は、7〜40ppmであるのがさらに好ましい。また、アセチレン系界面活性剤が、アセチレン系界面活性剤と他の界面活性剤とを含む界面活性剤組成物として洗浄水に含まれる場合は、界面活性剤組成物の好ましい濃度は、洗浄水に対して5〜80ppmである場合が挙げられる。この濃度は、10〜40ppmであるのがさらに好ましい。
このように、上記式(I)で示されるアセチレン系界面活性剤は、ごく低濃度における使用であっても、電着タレ跡の発生防止効果を発現することができるという利点を有する。
界面活性剤は、液体の表面張力を変化させる物質として用いられている。界面活性剤の大まかな分類として、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤および両性界面活性剤がある。この中で、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤および両性界面活性剤は、そのイオン性能が塗膜性能、特に耐食性に悪影響を与える傾向がある。そのため、第2次水洗工程の洗浄水に用いることができる界面活性剤は、ノニオン性界面活性剤から選択する必要がある。
ノニオン性界面活性剤の種類として、ポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレン(PO−EO)ブロック共重合体、各種高級アルコール、芳香族エトキシレート(EO)付加型、脂肪酸エステル型、脂肪酸アマイド、これらのエトキシレート(EO)付加型、さらにはポリグリセリン脂肪酸エステル類、そしてシリコーン系界面活性剤、フッ素樹脂配合系界面活性剤などがある。また、高級アルコールエトキシレートなどを、カチオン電着塗料組成物に加える検討もなされている。
第2次水洗工程の洗浄水に用いるノニオン性界面活性剤としては、水に容易に分散し、かつ表面張力を大きく低下させ、さらに低気泡性であるものが好ましい。ノニオン性界面活性剤のうち、例えばシリコーン系界面活性剤、フッ素樹脂配合系界面活性剤などは、表面張力を大きく低下させることができる。しかしながら、これらの界面活性剤が硬化電着塗膜の表面上に残存することによって、その上に塗装される中塗り塗料、上塗り塗料またはシーラー等との間の密着性を損なわせる恐れがある。このため、電着塗装システムの最終工程に近い第2次水洗工程において用いるのは好ましくない。
本発明においては、第2次水洗工程の洗浄水に用いる界面活性剤として、アセチレン系界面活性剤を用いることとしている。アセチレン系界面活性剤は、その種類によっては水への分散性が優れないものがあるものの、少量の使用で表面張力を大きく下げることができ、さらに低気泡性であり、かつ塗膜密着性を悪化させないという、優れた利点を有する。
ところで、電着塗膜を形成した後に水洗を行い、さらに第2次水洗を行った塗装物において、焼き付き硬化時に電着タレ跡(二次タレ)が発生する原因として、以下の原因が考えられる。主な原因は、電着塗膜形成時に、被塗物の接合部のクリアランス(僅かな隙間)などに、余剰分の電着塗料組成物が入り込むことである。そしてこの余剰分の電着塗料組成物は、水洗工程などにおいては、その周囲の未硬化の電着塗膜に遮られることにより、完全に洗浄することはできない。一方、電着塗膜の焼付け硬化時における加熱によって、その周囲の電着塗膜が溶融し、これにより塗膜体積が減少することとなる。そしてこの塗膜体積の減少によって、余剰分の電着塗料組成物が流れ出ることとなり、これにより電着タレ跡(二次タレ)が生じることとなる。さらに、この電着塗膜の焼付け硬化における加熱によって、被塗物の接合部のクリアランス(僅かな隙間)などに入り込んだ余剰分の電着塗料組成物の表面張力が低下する。この、加熱による電着塗料組成物の表面張力の低下によって、余剰分の電着塗料組成物がクリアランス部から流れ出ることとなり、これにより電着タレ跡(二次タレ)が生じることとなる。そしてこの二次タレの発生は、つきまわり性に優れる電着塗料組成物を用いる場合に、より生じやすいことが明らかになってきた。その原因として、電着塗料組成物のつきまわり性が優れることによって、被塗物の接合部のクリアランス内へ析出する電着塗料組成物の量が増加し、そのため、水洗工程においてこれらの余剰分の電着塗料組成物の完全な洗浄が困難となることが考えられる。
本発明の電着塗装方法においては、つきまわり性に優れる電着塗料組成物を電着塗装に用いる場合であっても、上記式(I)で示されるアセチレン系界面活性剤を含む洗浄水を用いることによって、優れた二次タレの発生防止効果を発現することができることとなった。さらに本発明の電着塗装方法は、洗浄水の泡などの発生を伴うことなく、硬化電着塗膜における二次タレの発生を有効に防止することが可能となった。
電着塗料組成物
本発明の電着塗装方法において、一般に使用される任意の電着塗料組成物を用いることができる。しかしながら、つきまわり性に優れた電着塗料組成物、例えば被塗物に対して厚さ20μmに電着された電着塗膜の膜抵抗が900〜2000kΩ・cmであり、および電着塗料組成物の電導度が1200〜2000μS/cmである、カチオン電着塗料組成物を、電着塗装に用いる場合であっても、上記アセチレン系界面活性剤が洗浄水に含まれることによって、洗浄水の泡立ちなどの問題を防ぎつつ、電着塗装後の焼付け硬化過程において電着タレ跡などの塗膜外観不良の発生を防ぐことができる。電着塗料組成物は、カチオン性エポキシ樹脂、硬化剤および必要に応じて顔料や添加剤を含むものが挙げられる。以下、それぞれの成分について説明する。
カチオン性エポキシ樹脂
本発明で用いるカチオン性エポキシ樹脂には、アミンで変性されたエポキシ樹脂が含まれる。カチオン性エポキシ樹脂は、典型的には、ビスフェノール型エポキシ樹脂のエポキシ環の全部をカチオン性基を導入し得る活性水素化合物で開環するか、または一部のエポキシ環を他の活性水素化合物で開環し、残りのエポキシ環をカチオン性基を導入し得る活性水素化合物で開環して製造される。
ビスフェノール型エポキシ樹脂の典型例はビスフェノールA型またはビスフェノールF型エポキシ樹脂である。前者の市販品としてはエピコート828(油化シェルエポキシ社製、エポキシ当量180〜190)、エピコート1001(同、エポキシ当量450〜500)、エピコート1010(同、エポキシ当量3000〜4000)などがあり、後者の市販品としてはエピコート807、(同、エポキシ当量170)などがある。
特開平5−306327号公報に記載される、下記式
Figure 0004651431
[式中、Rはジグリシジルエポキシ化合物のグリシジルオキシ基を除いた残基、R’はジイソシアネート化合物のイソシアネート基を除いた残基、nは正の整数を意味する。]で示されるオキサゾリドン環含有エポキシ樹脂をカチオン性エポキシ樹脂に用いてもよい。耐熱性及び耐食性に優れた塗膜が得られるからである。
エポキシ樹脂にオキサゾリドン環を導入する方法としては、例えば、メタノールのような低級アルコールでブロックされたブロックポリイソシアネートとポリエポキシドを塩基性触媒の存在下で加熱保温し、副生する低級アルコールを系内より留去することで得られる。
特に好ましいエポキシ樹脂はオキサゾリドン環含有エポキシ樹脂である。耐熱性及び耐食性に優れ、更に耐衝撃性にも優れた塗膜が得られるからである。
二官能エポキシ樹脂とモノアルコールでブロックしたジイソシアネート(すなわち、ビスウレタン)とを反応させるとオキサゾリドン環を含有するエポキシ樹脂が得られることは公知である。このオキサゾリドン環含有エポキシ樹脂の具体例及び製造方法は、例えば、特開2000−128959号公報第0012〜0047段落に記載されており、公知である。
これらのエポキシ樹脂は、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、および単官能性のアルキルフェノールのような適当な樹脂で変性しても良い。また、エポキシ樹脂はエポキシ基とジオール又はジカルボン酸との反応を利用して鎖延長することができる。
これらのエポキシ樹脂は、開環後0.3〜4.0meq/gのアミン当量となるように、より好ましくはそのうちの5〜50%が1級アミノ基が占めるように活性水素化合物で開環するのが望ましい。
カチオン性基を導入し得る活性水素化合物としては1級アミン、2級アミン、3級アミンの酸塩、スルフィド及び酸混合物がある。1級、2級又は/及び3級アミノ基含有エポキシ樹脂を調製するためには1級アミン、2級アミン、3級アミンの酸塩をカチオン性基を導入し得る活性水素化合物として用いる。
具体例としては、ブチルアミン、オクチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、メチルブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、トリエチルアミン塩酸塩、N,N−ジメチルエタノールアミン酢酸塩、ジエチルジスルフィド・酢酸混合物などのほか、アミノエチルエタノールアミンのケチミン、ジエチレントリアミンのジケチミンなどの1級アミンをブロックした2級アミンがある。アミン類は複数のものを併用して用いてもよい。
硬化剤
本発明で使用する硬化剤は、ポリイソシアネートをブロック剤でブロックして得られたブロックポリイソシアネートが好ましく、ここでポリイソシアネートとは、1分子中にイソシアネート基を2個以上有する化合物をいう。ポリイソシアネートとしては、例えば、脂肪族系、脂環式系、芳香族系および芳香族−脂肪族系等のうちのいずれのものであってもよい。
ポリイソシアネートの具体例には、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、p−フェニレンジイソシアネート、及びナフタレンジイソシアネート等のような芳香族ジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、及びリジンジイソシアネート等のような炭素数3〜12の脂肪族ジイソシアネート;1,4−シクロヘキサンジイソシアネート(CDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソプロピリデンジシクロヘキシル−4,4’−ジイソシアネート、及び1,3−ジイソシアナトメチルシクロヘキサン(水添XDI)、水添TDI、2,5−もしくは2,6−ビス(イソシアナートメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(ノルボルナンジイソシアネートとも称される。)等のような炭素数5〜18の脂環式ジイソシアネート;キシリレンジイソシアネート(XDI)、及びテトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等のような芳香環を有する脂肪族ジイソシアネート;これらのジイソシアネートの変性物(ウレタン化物、カーボジイミド、ウレトジオン、ウレトイミン、ビューレット及び/又はイソシアヌレート変性物);等があげられる。これらは、単独で、または2種以上併用することができる。
ポリイソシアネートをエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオールなどの多価アルコールとNCO/OH比2以上で反応させて得られる付加体ないしプレポリマーも硬化剤として使用してよい。
ポリイソシアネートは、脂肪族ポリイソシアネート又は脂環式ポリイソシアネートであることが好ましい。形成される塗膜が耐候性に優れるからである。
脂肪族ポリイソシアネート又は脂環式ポリイソシアネートの好ましい具体例には、ヘキサメチレンジイソシアネート、水添TDI、水添MDI、水添XDI、IPDI、ノルボルナンジイソシアネート、それらの二量体(ビウレット)、三量体(イソシアヌレート)等が挙げられる。
ブロック剤は、ポリイソシアネート基に付加し、常温では安定であるが解離温度以上に加熱すると遊離のイソシアネート基を再生し得るものである。
ブロック剤としては、低温硬化(160℃以下)を望む場合には、ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタムおよびβ−プロピオラクタムなどのラクタム系ブロック剤、及びホルムアルドキシム、アセトアルドキシム、アセトキシム、メチルエチルケトオキシム、ジアセチルモノオキシム、シクロヘキサンオキシムなどのオキシム系ブロック剤を使用するのが良い。
カチオン性エポキシ樹脂と硬化剤とを含むバインダーは、一般に、電着塗料組成物の全固形分の25〜85質量%、好ましくは40〜70質量%を占める量で電着塗料組成物に含有される。
顔料
本発明で用いられる電着塗料組成物は、通常用いられる顔料を含んでもよい。使用できる顔料の例としては、通常使用される無機顔料、例えば、チタンホワイト、カーボンブラック及びベンガラのような着色顔料;カオリン、タルク、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、マイカおよびクレーのような体質顔料;リン酸亜鉛、リン酸鉄、リン酸アルミニウム、リン酸カルシウム、亜リン酸亜鉛、シアン化亜鉛、酸化亜鉛、トリポリリン酸アルミニウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸アルミニウム、モリブデン酸カルシウム及びリンモリブデン酸アルミニウム、リンモリブデン酸アルミニウム亜鉛のような防錆顔料等、が挙げられる。
顔料は、一般に、電着塗料組成物の全固形分の1〜35質量%、好ましくは10〜30質量%を占める量で電着塗料組成物に含有される。
顔料分散ペースト
顔料を電着塗料の成分として用いる場合、一般に顔料を顔料分散樹脂と呼ばれる樹脂と共に予め高濃度で水性媒体に分散させてペースト状にする。顔料は粉体状であるため、電着塗料組成物で用いる低濃度均一状態に一工程で分散させるのは困難だからである。一般にこのようなペーストを顔料分散ペーストという。
顔料分散ペーストは、顔料を顔料分散樹脂ワニスと共に水性媒体中に分散させて調製する。顔料分散樹脂ワニスとしては、一般に、カチオン性又はノニオン性の低分子量界面活性剤や4級アンモニウム基及び/又は3級スルホニウム基を有する変性エポキシ樹脂等のようなカチオン性重合体を用いる。水性媒体としてはイオン交換水や少量のアルコール類を含む水等を用いる。一般に、顔料分散樹脂ワニスは5〜40質量部、顔料は10〜30質量部の固形分比で用いる。
上記顔料分散用樹脂ワニスおよび顔料を、樹脂固形分100質量部に対し10〜1000質量部混合した後、その混合物中の顔料の粒径が所定の均一な粒径となるまで、ボールミルやサンドグラインドミル等の通常の分散装置を用いて分散させて、顔料分散ペーストを得る。
電着塗料組成物の調製
電着塗料組成物は、カチオン性エポキシ樹脂、硬化剤、及び顔料分散ペーストを水性媒体中に分散することによって調製される。また、通常、水性媒体にはカチオン性エポキシ樹脂の分散性を向上させるために中和剤を含有させる。中和剤は塩酸、硝酸、リン酸、ギ酸、酢酸、乳酸のような無機酸または有機酸である。その量は少なくとも20%、好ましくは30〜60%の中和率を達成する量である。
硬化剤の量は、硬化時にカチオン性エポキシ樹脂中の1級、2級又は/及び3級アミノ基、水酸基等の活性水素含有官能基と反応して良好な硬化塗膜を与えるのに十分でなければならず、一般にカチオン性エポキシ樹脂の硬化剤に対する固形分質量比で表して一般に90/10〜50/50、好ましくは80/20〜65/35の範囲である。
電着塗料は、ジラウリン酸ジブチルスズ、ジブチルスズオキサイドのようなスズ化合物や、通常のウレタン開裂触媒を含むことができる。鉛を実質的に含まないものが好ましいため、その量はブロックポリイソシアネート化合物の0.1〜5質量%とすることが好ましい。
電着塗料組成物は、水混和性有機溶剤、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、及び顔料などの常用の塗料用添加剤を含むことができる。
本発明の電着塗装方法に用いられる電着塗料組成物は、電着塗膜の膜抵抗が膜厚20μmにおいて900〜2000kΩ・cmであることが好ましい。本発明の電着塗装方法においては、電着塗膜の膜抵抗がこのような範囲である高つきまわり性の電着塗料組成物を用いる場合であっても、電着タレ跡などを発生させることなく硬化電着塗膜を形成することができる。また、電着塗膜の膜抵抗が2000kΩ・cmを超えると、塗膜外観が劣ることとなる恐れがある。電着塗膜の膜抵抗は、より好ましくは900〜1500kΩ・cmである。
電着塗膜の膜抵抗は、析出膜の電荷移動媒体量や粘性を制御することにより調節できる。また、電着塗膜の膜抵抗値は、最終塗装電圧(V)における、塗膜の残余電流値(A)より、下記の式にて求められる。
膜抵抗値(FR)=V/A
本発明の電着塗装方法に用いられる電着塗料組成物は、電着塗料組成物の電導度が1200〜2000μS/cmであるのが好ましい。本発明の電着塗装方法においては、電着塗料組成物の電導度がこのような範囲である高つきまわり性の電着塗料組成物を用いる場合であっても、電着タレ跡などを発生させることなく硬化電着塗膜を形成することができる。また2000μS/cmを超えると塗膜表面の外観が悪化する恐れがある。電導度は、市販の導電率計を使用して測定することができる。
電着塗料組成物を用いて電着塗装を行う場合の被塗物は、予め、浸漬、スプレー方法等によりリン酸亜鉛処理等の表面処理の施された導体であることが好ましいが、この表面処理が施されていないものであっても良い。また、導体とは、電着塗装を行うに当り、陰極になり得るものであれば特に制限はなく、金属基材が好ましい。
電着が実施される条件は一般的に他の型の電着塗装に用いられるものと同様である。印加電圧は大きく変化してもよく、1ボルト〜数百ボルトの範囲であってよい。電流密度は通常約10アンペア/m2〜160アンペア/m2であり、電着中に減少する傾向にある。
本発明の電着塗装方法によって電着した後、被膜を昇温下に通常の方法、例えば焼付炉中、焼成オーブン中あるいは赤外ヒートランプで焼付ける。焼付け温度は変化してもよいが、通常約140℃〜180℃である。本発明の電着塗装システムによって塗装された塗装物は、最終水洗の後、乾燥、焼付けされることによって、硬化電着塗膜が形成され、これにより塗装工程が完了する。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。実施例中、「部」および「%」は、ことわりのない限り、重量基準による。
電着塗装試験片の作製
冷延鋼板(JIS G3141、SPCC−SD)を、サーフダインSD−5000(日本ペイント社製)で処理することにより、リン酸亜鉛処理された冷延鋼板を得た。得られた冷延鋼板2枚を、図2に示すように、スペーサーを挟んで重ね合わせて固定して、所定のクリアランスを有する試験片を作成した。試験片のクリアランスは、50mm×50mm×0.1mmとなるように調整した。
実施例1
4Lステンレスビーカーに、カチオン電着塗料組成物(「PN−310」、日本ペイント社製)を入れた。作製した試験片を、クリアランスとなる部分が全て浸かるように浸漬し、液温30℃で30秒間で200Vとなるように昇温し、150秒間200Vを保持して電圧を印加して、電着塗膜を形成した。
電着塗膜を形成した試験片を、電着塗料組成物から取り出した。この試験片を、スプレーを用いて弱洗浄して、試験片表面に付着する未析出の電着塗料組成物を洗い流した。
イオン交換水4L(20℃)に、アセチレン系界面活性剤(「オルフィン(登録商標)EXP.4051F」、有効成分濃度:50%、日信化学工業株式会社製)を、それぞれ10ppm、20ppm、40ppmとなるように添加して(この場合、界面活性剤中に含まれる有効成分の含有量は、それぞれ5ppm、10ppm、20ppmである。)、第2次水洗工程用の洗浄水を調製した。調製した洗浄水に、試験片を浸漬して、1分間静置した。その後、洗浄水から試験片を取り出して、10分間静置した。こうして塗装された試験片を、170℃で20分間焼付け乾燥させた。このアセチレン系界面活性剤に含まれる有効成分は、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオールのEO付加物である。この有効成分の構造式は以下に示すとおりである。
Figure 0004651431
こうして得られた硬化電着塗膜について、電着タレ跡の発生の有無を調べた。結果を表1に示す。なお、評価基準は下記の通りである。
○ :電着タレ跡が確認されず、良好である。
○△:わずかに電着タレ跡が視認される。
△ :電着タレ跡が残る。
△×:電着タレの発生量が多く、タレの部分にやや盛り上がりが確認できる。
× :電着タレの発生量が多く、タレの部分が大きく盛り上がっている。
洗浄水の表面張力の測定
用いたアセチレン系界面活性剤(「オルフィン(登録商標)EXP.4051F」、日信化学工業株式会社製)を、含有量がそれぞれ10ppm、20ppm、40ppmおよび80ppmとなるように、イオン交換水に添加した。こうして得られた洗浄水を液温20℃に調整し、Reosurf(A&Dオリエンテック社)を用いて、表面張力を測定した。表2に測定値を示す。また表2に示される測定値を図3に示す。
実施例2
作製した試験片を用いて、実施例1と同様に電着塗膜を形成した。アセチレン系界面活性剤として「オルフィン(登録商標)EXP.4036」(日信化学工業株式会社製、有効成分濃度:80%)を、それぞれ10ppm、20ppm、40ppmとなるように添加して(この場合、界面活性剤中に含まれる有効成分の含有量は、それぞれ8ppm、16ppm、32ppmである。)洗浄水を調製し、電着塗膜を形成した試験片を洗浄したこと以外は、実施例1と同様に行い、そして同様の評価を行った。結果を表1、表2および図3に示す。なお、このアセチレン系界面活性剤に含まれる有効成分は、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオールのEO付加物である。
実施例3
作製した試験片を用いて、実施例1と同様に電着塗膜を形成した。アセチレン系界面活性剤として「オルフィン(登録商標)EXP.4001」(日信化学工業株式会社製、有効成分濃度:80%)を、それぞれ10ppm、20ppm、40ppmとなるように添加して(この場合、界面活性剤中に含まれる有効成分の含有量は、それぞれ8ppm、16ppm、32ppmである。)洗浄水を調製し、電着塗膜を形成した試験片を洗浄したこと以外は、実施例1と同様に行い、そして同様の評価を行った。結果を表1、表2および図3に示す。なお、このアセチレン系界面活性剤に含まれる有効成分は、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオールのEO付加物である。
比較例1
作製した試験片を用いて、実施例1と同様に電着塗膜を形成した。何れの界面活性剤も含まない洗浄水を用いて、電着塗膜を形成した試験片を洗浄したこと以外は、実施例1と同様に行った。試験片の電着タレ跡の発生について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例2
作製した試験片を用いて、実施例1と同様に電着塗膜を形成した。アセチレン系界面活性剤の代わりに、アデカトールSO−120(旭電化工業社製、HLB=12.0)(高級アルコールエトキシレート界面活性剤)を含む洗浄水を用いて、電着塗膜を形成した試験片を洗浄したこと以外は、実施例1と同様に行った。試験片の電着タレ跡の発生について、実施例1と同様に評価を行った(界面活性剤含有量については1000ppmまで行った)。結果を表1に示す。
比較例3
作製した試験片を用いて、実施例1と同様に電着塗膜を形成した。アセチレン系界面活性剤の代わりに、アデカトールSO−105(旭電化工業社製、HLB=10.5)(高級アルコールエトキシレート界面活性剤)を含む洗浄水を用いて、電着塗膜を形成した試験片を洗浄したこと以外は、実施例1と同様に行った。試験片の電着タレ跡の発生について、実施例1と同様に評価を行った(界面活性剤含有量については1000ppmまで行った)。結果を表1に示す。
電着塗膜の膜抵抗
実施例および比較例において用いたカチオン電着塗料組成物を含む電着浴に、リン酸亜鉛処理鋼板(JIS G 3141 SPCC−SD、サーフダインSD−2500(日本ペイント社製)を用いて処理)(寸法:70mm×150mm、厚さ0.7mm)を電着塗料に10cm浸漬した。この鋼板に電圧を印加し、30秒間かけて200Vの電圧に昇圧し、150秒間電着した。浴温30℃における塗膜厚20μmの塗装電圧および電着終了時の残余電流を測定して、塗膜抵抗値(kΩ・cm)を算出した。この塗膜抵抗値は960kΩ・cm2であった。
電着塗料組成物の電導度
本明細書中の電気伝導率は、東亜電波工業社製、CM−30Sを用いて、JIS K 0130(電気伝導率測定方法通則)に準拠して、液温25℃で測定した。実施例および比較例において用いたカチオン電着塗料組成物の電気伝導率は1630μS/cmであった。
Figure 0004651431
Figure 0004651431
実施例および比較例の結果から明らかであるように、アセチレン系界面活性剤を含めた洗浄水を第2次洗浄工程で用いることによって、電着塗膜の焼付け硬化時における電着タレ跡の発生を有効に防止することができる。また、アセチレン系界面活性剤は、他のノニオン性界面活性剤と比較してごく少量の使用であっても、有意に効果を発揮することがわかる。
本発明の電着塗装方法によって、電着塗装における二次タレの発生を有効に防止することができる。本発明の電着塗装方法は、新たな洗浄工程などを増設することなく、つまり既存の電着塗装システムを用いつつ、複雑な形状を有する被塗物を電着塗装する際に生じうる二次タレの発生を有効に防止することができる。本発明の電着塗装方法によって、塗膜外観に優れた硬化電着塗膜を得ることができる。
本発明の電着塗装システムの一例を示す模式図である。 電着塗装試験片の作製方法を示す模式図である。 洗浄水の表面張力を示すグラフ図である。
符号の説明
1…オーバーフロー槽、
2…電着槽、
3…第1次水洗手段、
4…水洗廃液を回収する経路、
5…フィルタ、
6…ライン、
7…ライン、
8…第2次水洗手段、
8’…第2次水洗手段、
9…第2次水洗槽、
9’…第2次水洗槽、
11…第1次水洗システム、
12…第2次水洗システム、
13…水洗槽、
14…コンベア、
15…被塗物、
16…塗装物、
17…ライン、
19…フィルタ、
20…ライン、
21…最終水洗システム、
24…水洗廃液を回収する経路、
25…最終水洗手段、
30…電着塗装システム。

Claims (7)

  1. 被塗物の表面に電着塗膜を形成する電着塗膜形成工程;
    得られた塗装物を水洗する第1次水洗工程;
    第1次水洗工程により洗浄された塗装物を、洗浄水を用いて水洗する第2次水洗工程;および
    第2次水洗工程により洗浄された塗装物を水洗する最終水洗工程;
    を包含する電着塗装方法であって、
    該第2次水洗工程に用いられる洗浄水が、下記式(I):
    Figure 0004651431
    [式中、RおよびRは、それぞれ独立して、炭素数1〜7の直鎖または分枝状アルキル基、炭素数3〜7の環状アルキル基または炭素数5〜7のアリール基であり、
    およびRは、それぞれ独立して、水素原子、メチル基またはエチル基であり、
    はC〜Cアルキレンオキシドであり、
    pは0〜15の整数であり、および
    qは0〜15の整数である。]
    で示されるアセチレン系界面活性剤を含む、電着塗装方法。
  2. 前記アセチレン系界面活性剤の濃度が、洗浄水に対して3〜80ppmである、請求項1記載の電着塗装方法。
  3. 前記アセチレン系界面活性剤は、
    アセチレン系界面活性剤、および
    ノニオン性界面活性剤、
    を含む界面活性剤組成物として洗浄水に含まれる、請求項1または2記載の電着塗装方法。
  4. 前記電着槽に含まれる電着塗料組成物が、
    被塗物に対して厚さ20μmに電着された電着塗膜の膜抵抗が900〜2000kΩ・cmであり、および
    電着塗料組成物の電導度が1200〜2000μS/cmである、カチオン電着塗料組成物である、請求項1〜3いずれかに記載の電着塗装方法。
  5. 請求項1〜4いずれかに記載の電着塗装方法により得られる、電着塗膜。
  6. 被塗物の表面に電着塗膜を形成する電着槽;
    得られた塗装物を水洗する第1次水洗手段;
    第1次水洗手段により洗浄された塗装物を、洗浄水を用いて水洗する第2次水洗手段;および
    第2次水洗手段により洗浄された塗装物を水洗する最終水洗手段;
    を備える電着塗装システムであって、
    該第2次水洗手段に用いられる洗浄水が、下記式(I):
    Figure 0004651431
    [式中、RおよびRは、それぞれ独立して、炭素数1〜7の直鎖または分枝状アルキル基、炭素数3〜7の環状アルキル基または炭素数5〜7のアリール基であり、
    およびRは、それぞれ独立して、水素原子、メチル基またはエチル基であり、
    はC〜Cアルキレンオキシドであり、
    pは0〜15の整数であり、および
    qは0〜15の整数である。]
    で示されるアセチレン系界面活性剤を含む、電着塗装システム。
  7. 硬化電着塗膜形成時における電着タレ跡の発生を防止する方法であって、
    該硬化電着塗膜が下記工程:
    被塗物の表面に電着塗膜を形成する電着塗膜形成工程;
    得られた塗装物を水洗する第1次水洗工程;
    第1次水洗工程により洗浄された塗装物を、洗浄水を用いて水洗する第2次水洗工程;
    第2次水洗工程により洗浄された塗装物を水洗する最終水洗工程;および
    最終水洗された塗装物を焼付け硬化させる、焼付け工程;
    を包含する方法によって形成され、および
    該第2次水洗工程に用いられる洗浄水が、下記式(I):
    Figure 0004651431
    [式中、RおよびRは、それぞれ独立して、炭素数1〜7の直鎖または分枝状アルキル基、炭素数3〜7の環状アルキル基または炭素数5〜7のアリール基であり、
    およびRは、それぞれ独立して、水素原子、メチル基またはエチル基であり、
    はC〜Cアルキレンオキシドであり、
    pは0〜15の整数であり、および
    qは0〜15の整数である。]
    で示されるアセチレン系界面活性剤を含む、方法。
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