JP4650332B2 - 二次電池を有する電子機器及び充電制御方法 - Google Patents
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Description
リチウムイオン電池は繰り返し充電して使用しているうちに、徐々に特性劣化が進み使用できる容量が減っていく。この特性劣化の要因として電池内部の圧力があり、圧力が高くなればなるほど特性劣化が加速される。リチウムイオン充電池の内部圧力は、電圧及び温度により変化し、電圧及び温度が高いほど内部圧力は上昇し特性劣化が加速されてしまう。
また、特許文献2にも、ポータブル電話機の二次電池を、緩速充電と急速充電のいずれかを選択して充電するようにした発明が記載されているに過ぎず、前記観点から成されたものではない。
制御手段は、電子機器の動作中の機能を判別して、二次電池に対する充電電圧を前記動作中の機能に応じた電圧に制御する。
また、温度センサを有し、前記制御手段は、前記動作中の機能及び前記温度センサによって検出した温度に基づいて、前記二次電池に対する充電電圧を制御するように構成してもよい。
また、無線によって信号を外部へ送信するための無線回路部を有し、前記温度センサは、前記無線回路部から外部へ無線送信する信号の電力を補正するために使用する温度補正用の温度センサであるように構成してもよい。
また、前記制御手段は、第1電圧と前記第1電圧よりも低電圧の第2電圧のいずれか一方を選択することによって前記二次電池に対する充電電圧を制御するように構成してもよい。
また、前記二次電池は、リチウムイオン電池であるように構成してもよい。
電子機器の動作中の機能を判別し、機能と充電電圧とを対応付けた電圧制御用テーブルを参照して、二次電池に対する充電電圧を前記動作中の機能に応じた電圧に制御する。
また、前記電子機器の表示装置用バックライトが点灯しているか否かに基づいて、前記充電電圧を制御するように構成してもよい。
また、本発明に係る電子機器の二次電池の充電制御方法によれば、簡単な制御により、二次電池にとって過酷な条件となる高電圧な状態で高温に晒されることを避けながら充電することができるため、二次電池の寿命劣化を軽減することが可能になる。
図1において、制御回路部101は、中央処理装置(CPU)及び記憶手段としてのメモリ(いずれも図示せず。)とで構成され、携帯電話に実装される各種デバイスの制御を行い携帯電話の各種機能を実現する。液晶表示装置(LCD)102は、携帯電話としての各種情報(操作メニュー、電話帳、時刻等)の表示を行うものである。
電源回路部107は、リチウムイオン電池109からの電力を必要に応じて携帯電話各部に供給する役割と、交流(AC)アダプタ108が接続された場合にはリチウムイオン電池109の充電を行う機能を持っている。電源回路部107は、電池電圧が第1所定電圧(例えば、4.4V)に回復するまで充電する高電圧充電モードと、電池電圧が第2所定電圧(例えば、4.2V)に回復するまで充電する低電圧充電モードの2種類の充電モードを備えており、制御回路101からの制御で2種類の充電モードを切り替えることができる。
無線回路部111は、携帯電話端末としての無線通信をアンテナ112を介して携帯電話基地局との間で行うものである。
尚、温度センサ113は、後述する第2の実施の形態において、充電電圧を決定する際に兼用して使用するものである。また、バックライト114は、後述する第3の実施の形態において、充電電圧を決定する際に兼用して使用するものである。また、制御回路部101及び電源回路部107は制御手段を構成している。
図2において、携帯電話の機能を大別すると、非通信機能と通信機能に分けられる。
非通信機能には、メール作成機能、メール閲覧機能、カメラ(静止画及び動画)撮影機能、静止画再生機能、動画再生機能、ゲーム機能、音楽再生機能がある。また、通信機能には、待受機能、音声通話機能、テレビ(TV)電話機能、メール送受信機能、データ通信機能がある。
図3の電圧制御用テーブルは、図2に示した携帯電話の機能毎の推定発熱量に基づいて、携帯電話の各機能動作中のリチウムイオン電池109の充電動作として、高電圧充電モード(所定の第1電圧である高電圧により充電するモード)を使うか低電圧充電モード(前記第1電圧よりも所定電圧低い第2電圧により充電するモード)を使うかを定義したテーブルである。図3の例では、非通信機能と通信機能に分けて、携帯電話の各機能と充電電圧(前記第1電圧(高電圧)、前記第2電圧(定電圧))とを対応付けたテーブルとなっている。前記電圧制御用テーブルは、制御回路部101内の前記メモリに予め記憶されている。
即ち、制御回路部101は、携帯電話が有する複数の機能のうち、動作中の機能を判別し、前記機能に応じてリチウムイオン電池109に対する充電電圧を制御する。このとき、制御回路部101は、制御回路部101内の前記メモリに記憶された、機能と充電電圧とを対応付けた図3のテーブルを参照して、前記動作中の機能に応じた充電電圧によって充電するように制御する。
前記第1の実施の形態では、動作中の機能を判別すると共に図3の電圧制御用テーブルを参照して前記動作中の機能に対応する充電電圧を選択し、該電圧によってリチウムイオン電池109の充電を行うようにしたが、本第2の実施の形態では、図1の温度センサ113を使用すると共に図4の電圧制御用テーブルを使用して、充電電圧を決定し、充電を制御するように構成している。
温度センサ113は、本来は別用途の温度センサであるため、リチウムイオン電池109とは離れた場所にあるため、リチウムイオン電池109自体の温度は正確には測れないため、図4の電圧制御用テーブルを用いると共に、温度センサ113を補助的に使用して、充電電圧を決定するようにしている。
通信機能(図4の例では、待受機能、音声通話機能、TV電話機能、メール送受信機能、データ通信機能)に関しては、温度センサ113は、元々が無線回路部111の為の温度センサであるので、無線回路部111の発熱は正確に測定可能である。したがって、通信機能起動状態にて温度センサ113の出力値を適当な閾値で判定して、充電電圧を高電圧モードにするか低電圧モードにするかを決定する事により、電池109まで高温になる長時間の通信か、電池109の温度は上がらないであろう短時間の通信かが判定でき、的確に充電電圧の切替が行える。
前記所定機能以外の非通信機能(図4の例では、カメラ撮影機能、静止画再生機能、動画再生機能、ゲーム機能、音楽再生機能)については、温度センサ113による検出温度が所定温度以上の場合には前記第1電圧よりも所定電圧低い第2電圧によって充電し、温度センサ113による検出温度が前記所定温度未満の場合には前記第1電圧によって充電するように制御回路部101は制御する。
電池109が40℃以上の時に充電電圧を低電圧モードに切替えるようにした場合、非通信機能時の温度センサ113による電圧判定閾値を40℃に設定すると、電池109の温度として20℃〜40℃の範囲の本来切替えたい40℃に対して低い温度で充電電圧を低電圧モードに切替る事ができる。
また、前記動作中の機能と充電電圧とを対応付けた図4の電圧制御用テーブルを記憶する前記メモリを有し、制御回路部101は、所定の機能が動作中の場合には前記電圧制御用テーブルによって対応付けられた充電電圧になるように制御し、他の機能が動作中の場合には、前記温度センサによって検出した温度に基づいて前記充電電圧を制御するように構成している。
図5に示すように、一部の機能に関しては、操作部103の操作が所定時間以上行われなかった場合でも、当該機能が動作中は、制御回路部101は、前記機能が動作中であると判断して、バックライト114を連続して点灯するようにバックライト114を制御する。
尚、前記実施の形態では、二次電池を有する電子機器として携帯電話の例を挙げたが、PHSやPDA等の携帯型電子機器をはじめとして、電源として二次電池を有する各種電子機器に適用可能である。
また、二次電池としてリチウムイオン電池を使用したが、圧力や熱によって特性が劣化するような二次電池に適用可能である。
102・・・液晶表示装置
103・・・操作手段を構成する操作部
104・・・音声回路部
105・・・マイク
106・・・スピーカ
107・・・制御手段を構成する電源回路部
108・・・ACアダプタ
109・・・二次電池であるリチウムイオン電池
110・・・カメラ
111・・・無線回路部
112・・・アンテナ
113・・・温度センサ
114・・・バックライト
Claims (5)
- 二次電池と、
機能毎の推定発熱量に基づいて、各機能動作中の前記二次電池の充電動作として、前記二次電池の電池電圧が所定の第1電圧に回復するまで充電する高電圧充電モードを使うか、前記電池電圧が前記第1電圧よりも所定電圧低い第2電圧に回復するまで充電する低電圧充電モードを使うかを定義した電圧制御用テーブルを記憶する記憶手段と、
動作中の機能を判別し、前記電圧制御用テーブルを参照して動作中の機能に応じて、前記充電モードを切り替えて前記二次電池を充電する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記動作中の機能の推定発熱量が所定値以上の場合には前記低電圧充電モードによって前記二次電池を充電し、前記推定発熱量が前記所定値未満の場合には前記高電圧充電モードによって前記二次電池を充電することを特徴とする二次電池を有する電子機器。 - 温度センサを有し、
前記電圧制御用テーブルには、所定の機能と前記充電モードとを対応付けると共に、前記所定の機能以外の機能であって前記温度センサによって検出した温度に基づいて前記充電モードを決定する機能とを格納し、
前記制御手段は、前記所定の機能が動作中の場合には前記電圧制御用テーブルによって対応付けられた前記充電モードによって前記二次電池を充電し、前記所定の機能以外の機能が動作中の場合には、前記温度センサによって検出した温度に基づいて前記充電モードを切り替えることを特徴とする請求項1記載の二次電池を有する電子機器。 - 無線によって信号を外部へ送信するための無線回路部を有し、前記温度センサは、前記無線回路部から外部へ無線送信する信号の電力を補正するために使用する温度補正用の温度センサであることを特徴とする請求項2記載の二次電池を有する電子機器。
- 前記二次電池は、リチウムイオン電池であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の二次電池を有する電子機器。
- 機能毎の推定発熱量に基づいて、各機能動作中の二次電池の充電動作として、前記二次電池の電池電圧が所定の第1電圧に回復するまで充電する高電圧充電モードを使うか、前記電池電圧が前記第1電圧よりも所定電圧低い第2電圧に回復するまで充電する低電圧充電モードを使うかを定義した電圧制御用テーブルを参照して、判別した動作中の機能に応じて前記充電モードを切り替えて前記二次電池を充電することにより、前記動作中の機能の推定発熱量が所定値以上の場合には前記低電圧充電モードによって前記二次電池を充電し、前記推定発熱量が前記所定値未満の場合には前記高電圧充電モードによって前記二次電池を充電することを特徴とする電子機器の二次電池の充電制御方法。
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