JP4649772B2 - 媒体発行システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、顧客が自分で端末を操作して通帳や証書等の媒体の発行処理を行う媒体発行システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来技術について図2を用いて説明する。
図2は従来技術を示す説明図であり、図2において1は金融機関等の無人店舗であり、2は無人店舗1に設置されていて、顧客が必要事項の入力および必要書類の投入を行うと処理を実行するリモート窓口端末である。
【0003】
リモート窓口端末2は、顧客のアイリスを認識するアイリス認識部3、オペレータがリモート窓口端末2の画面に表示されることにより顧客と対話することを可能にする顧客相談部4、顧客の操作を誘導する文言等を表示する表示部5、顧客が処理に必要となる情報を入力して、処理を実行するための操作部6、通帳や証書等の媒体を発行する通帳証書発行部7、顧客が投入した現金等の媒体を一時的に保持して後方に送り出すホッパ部8、本人を確認するための書類を読み込む本人確認書類読込部9、媒体のイメージを取得するイメージ取扱部10、帳票や通帳などに印処理を行う印字部11、顧客により投入されたカードに貼付されている磁気ストライプの読込および書込み処理を行うカード取扱部12、伝票装填部13、重要媒体装填部14、媒体や帳票の搬送を行う搬送部15、ネットワーク20を介して運用管理センタ21との通信を行う通信部16、記憶部17、顧客により投入された媒体のうち、例えば、申込書等の運用管理センタ21での処理が必要な媒体で、処理終了後リモート窓口端末2に回収される媒体(以下、回収媒体とする。)を収納しておく回収カセット部18、上述したリモート窓口端末2の各構成部の制御を行う制御部19から構成される。
【0004】
以下に、上述した構成による従来技術の作用について説明する。
まず、顧客はリモート窓口端末2が設置されている無人店舗1に出向き、リモート窓口端末2の表示部5に表示されているメニューの中から処理項目を選択する(S201)。
顧客が処理を選択すると、選択された処理項目に応じた申込書がリモート窓口端末2から発行される(S202)。
【0005】
顧客が、申込書に必要事項を記入してリモート窓口端末2に申込書を投入すると(S203)、申込書の内容がリモート窓口端末2に読み込まれ、顧客に媒体を投入するように促すメッセージが表示部5に表示される(S204)。
顧客が、メッセージの内容を確認して、通帳やカード等の媒体をリモート窓口端末2に投入すると(S205)、免許証等の本人確認書類の提示が要求される(S206)。
【0006】
なお、このとき、必要に応じてアイリスの照合やパスワードの入力が要求される。
顧客が、本人確認書類を投入すると(S207)、本人確認書類読込部9により本人確認書類が読み込まれ、本人であることが確認されると処理が実行され、通帳やカード等の媒体の返却と帳票の発行、および回収媒体の回収カセット部18への回収が行われ、処理が終了する(S208)。
【0007】
そして、運用管理センタ21に回収カセット部18に回収媒体が回収された旨が通知され(S209)、回収カセット部18に収納されている媒体は、一定期間毎に回収業者により回収されて、運用管理センタ21に収集される(S210)。
しかしながら、上述した従来の技術では、すべての回収媒体が一定期間毎に回収されており、顧客による処理実行後、即時に運用管理センタでの処理が必要な媒体の回収が行われないため、処理の完了に時間がかかる問題があった。
【0008】
さらに、審査等の内部処理が行われている間、顧客は店内に留まらなければならず、処理に時間がかかると共に、リモート窓口端末の運用効率が低下する問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明では、処理時間の短縮と、媒体の回収効率およびリモート窓口端末の運用効率の向上を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明は、顧客が窓口端末により必要事項の入力および処理の実行に必要な処理実行媒体の投入を行って、通帳や証書等の発行媒体を受け取る媒体発行システムにおいて、前記窓口端末の運用管理を行っている運用管理センタがネットワークを介して前記窓口端末と接続していて、顧客により前記窓口端末に投入された処理実行媒体の種別を判別して、その種別により前記処理実行媒体を即時回収して前記運用管理センタでの処理を実行すべき媒体と、即時回収する必要のない媒体とに分けてそれぞれ該当するカセットに収納するものとし、即時回収する媒体が収納された場合、媒体の回収情報を前記窓口端末からネットワークを介して前記運用管理センタに通知し、前記運用管理センタは前記窓口端末から前記媒体の回収情報を受信すると、前記運用管理センタは前記即時回収する媒体を回収させるための回収計画を立案して、回収業者に通知することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
図1は第1の実施の形態を示す説明図である。
第1の実施の形態の構成は、従来のリモート窓口端末2の回収カセット部18に即時処理必要カセット30と即時処理不要カセット31を加えたものであり、顧客により処理が実行されたら即時に回収して処理を実行すべき媒体か、あるいは一定期間毎に回収を行う媒体かにより分けて収納しておくことができるものである。
【0013】
図1において、顧客により処理が実行され、リモート窓口端末2の即時処理必要カセット30に媒体が収納された場合や、即時処理不要カセット31に収納されている媒体が一定量を超えそうになるか、あるいは媒体の保管機間が一定期間を超える場合、リモート窓口端末2からネットワーク20を介して運用管理センタ21に即時処理必要カセット30および即時処理不要カセット31に収納されている回収媒体の情報(以下、回収媒体情報とする。)が通知される(S101)。
【0014】
リモート窓口端末2から送信された回収媒体情報を受信した運用管理センタ21は、回収媒体情報に基づいて回収日時や回収ルート等の回収計画を立案する(S102)。
そして、回収業者は、回収を行うリモート窓口端末2の回収カセット部18の鍵をあらかじめ受け取っておくか、あるいはパスワードまたはアイリスの登録、ICカードの発行(以下、本人確認手段とする。)をあらかじめ行っておき(S103)、運用管理センタ21からの回収計画に従って無線連絡又は地図等を参照して無人店舗1に出向く(S104)。
【0015】
無人店舗1に到着すると、回収業者はあらかじめ登録させておいた回収カセット部18を開錠するための本人確認手段により本人確認を行い(S105)、運用管理センタ21による確認が取れた後(S106)、回収カセット部18に収納されている回収媒体の回収作業を行う(S107)。なお、鍵を用いて回収カセット部18を開錠する場合は、回収業者がリモート窓口端末2からネットワーク20を介して運用管理センタ21に連絡し、運用管理センタ21が回収業者の確認を行ってから、回収カセット部18を開錠する。
【0016】
回収作業が終わり、回収業者が回収カセット部18を施錠すると、リモート窓口端末2から運用管理センタ21に回収された回収媒体の情報(以下、回収済み媒体情報とする。)が通知される(S108)。
さらに、回収媒体が回収計画に基づいて正確に回収されると、回収完了通知がリモート窓口端末2から運用管理センタ21に送信される(S109)。
【0017】
リモート窓口端末2からの回収完了の通知を受信した運用管理センタ21は、回収完了の通知と回収計画とを照合し、回収業者が回収計画に従って回収作業を行っているか否かを把握し、回収業者が回収計画に反して回収作業を行っていることを認識した場合には、回収業者の携帯電話等に回収計画に従って回収作業を行うように指示する。
【0018】
そして、回収業者が回収媒体を運用管理センタ21に収集した時点で、運用管理センタ21に保持されている回収済み媒体情報と、回収業者が回収してきた回収媒体との照合を行う(S110)。
このように、第1の実施の形態によれば、回収カセット部18に即時に回収すべき回収媒体用のカセットと、一定期間毎に回収を行う回収媒体用のカセットとを備えることにより、運用管理センタ21は処理内容に応じて迅速な業務処理が実行可能になる。
【0019】
さらに、回収計画に基づいて回収作業を行うことにより、回収効率を上げると共に回収コストの低減が可能になる。
さらに、回収作業において、回収業者にアイリス、パスワード、ICカード等の本人確認手段により本人確認を行い、運用管理センタ21が回収カセット部18から回収媒体を回収しようとしている人物を確認してからリモート窓口端末2の回収カセット部18の開錠を行うため、セキュリティの向上を実現することができる。
【0020】
さらに、回収業者による回収媒体の回収後、回収済み媒体情報が運用管理センタ21に通知されるため、回収業者の回収作業を把握することができると共に、リモート窓口端末2から回収された回収媒体と回収業者により運用管理センタ21に収集された回収媒体の照合を行うことが可能になり、回収媒体の紛失、改ざん等の不正な行為の発生を抑制することができる。
【0021】
さらに、回収作業完了後に通知される回収完了通知と回収計画を比較しながら回収作業を行うため、回収ミスの発生を防ぐことができる。
(第2の実施の形態)
図3は第2の実施の形態を示す説明図である。
第2の実施の形態は、第1の実施の形態の構成におけるリモート窓口端末2にブザー32を加えたものである。
【0022】
第1の実施の形態において、回収業者Aが回収計画に設定されている回収媒体の一部を回収しないままリモート窓口端末2の回収カセット部18を施錠して回収作業を終了すると(以下、回収漏れとする。)(S301)、ブザー32が鳴動し(S302)、回収業者Aに回収予定の回収媒体が回収カセット部18に収納されたままであることを知らせる。
【0023】
一定時間のブザー鳴動後、回収業者Aによる回収カセット部18へのアクセスがなかった場合、リモート窓口端末2からネットワーク20を介して運用管理センタ21に回収漏れがあった旨が通知される(S303)。
回収漏れがあったことを認識した運用管理センタ21は、ブザー32が鳴動したリモート窓口端末2の回収業務を担当している回収業者Aの携帯電話、または回収業者Aが乗車している自動車の電話等に電話して、回収漏れがあったことを連絡する(S304)。
【0024】
これにより、回収業者Aは回収漏れのあったリモート窓口端末2に戻り、回収し忘れた回収媒体を回収することができる。
回収漏れの通知を受けた回収業者Aが、例えば、回収漏れのあったリモート窓口端末2から離れていて、再回収が困難である場合(S305)、運用管理センタ21は、回収漏れがあったリモート窓口端末2の近傍を通過する他の回収業者Bを回収計画から検索して(S306)、再度、回収計画を立案し直し、回収業者Bに作成しなおした回収計画を通知する(S307)。
【0025】
このように、第2の実施の形態によれば、回収カセット部18にブザーを備えたことにより、回収業者に回収予定の回収媒体が残留していることを知らせることができ、回収漏れの発生を防ぐことができる。
さらに、回収漏れが発生したことを運用管理センタ21が検知した場合に、回収漏れを起こした回収業者または回収漏れが発生したリモート窓口端末2の近傍を通過する回収業者に回収漏れ媒体の回収を指示することにより、回収漏れの回収媒体を効率よく回収することができる。
【0026】
回収漏れによる回収媒体の残留を防ぐことができる。
さらに、第1、第2の実施の形態において、リモート窓口端末2の即時処理必要カセット30に収納されている回収媒体が、例えば、当日中に回収されなかった場合など、回収計画にミスがあって回収漏れが生じた場合は、翌営業日にリモート窓口端末2から運用管理センタ21に回収媒体が残留している旨を伝えるアラーム情報が通知され、運用管理センタ21は、再度、回収計画を立案することにより、即時処理が必要な媒体の回収遅れの損害を最小限に留めることが可能になる。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態は、リモート窓口端末2の使用の中断に関するものである。
【0027】
図4は第3の実施の形態を示す説明図である。
第3の実施の形態の構成は、従来のリモート窓口端末2に保留ボックス33を加えたものである。
保留ボックス33は、リモート窓口端末2および運用管理センタ21における審査等の内部処理(以下、内部処理とする。)が行われている間、顧客がリモート窓口端末2の使用を中断する場合に、顧客によりリモート窓口端末2に投入された媒体を保持しておくものである。
【0028】
なお、保留ボックス33は、複数の媒体を保持できるものとする。
図4において、顧客Aが処理を開始して、申込書や通帳、カード、さらに本人確認書類等の媒体を表示部5に表示される指示に従ってリモート窓口端末2に投入する(S401)。
そして、顧客Aがリモート窓口端末2の使用を中断する場合、使用中断を選択して、使用の中断解除時に必要となるパスワードをあらかじめ登録させておく(S402)。
【0029】
顧客Aにより使用中断が選択され、パスワードが登録されると、顧客Aの媒体はイメージ取得部10でイメージが取得され、取得された顧客Aの媒体イメージは顧客Aのパスワードや顧客情報と共に記憶部17に保持される(S403)。
その後、媒体は保留ボックス33に収納され(S404)、顧客Aのリモート窓口端末2の使用が中断される(S405)。
【0030】
なお、リモート窓口端末2は、顧客Aの使用が中断されている間、他の顧客B、Cの処理を受付け、処理を実行する(S406)。
顧客Aが中断していたリモート窓口端末2の使用を再開する場合、顧客Aは、表示部5に表示されている使用継続ボタンを押下して、使用を中断する際にあらかじめ登録しておいたパスワードを入力する(S407)。
【0031】
顧客Aが入力したパスワードが登録されているものと一致すると、記憶部17に保持されている顧客Aの媒体イメージが読み出されると共に(S408)、保留ボックス33に収納されている媒体が図示しない繰り出し機構により繰り出されて走行系34によりイメージ取得部10に搬送され、イメージ取得部10において保留ボックス33の媒体のイメージが取得される(S409)。
【0032】
そして、記憶部17に保持されている顧客Aの媒体イメージと一致する媒体が保留ボックス33から取り出されて(S410)、顧客Aの使用中断が解除される(S411)。
このように、第3の実施の形態によれば、顧客Aは内部処理が行われている間、リモート窓口端末2の使用を中断することができ、さらに、リモート窓口端末2は、顧客Aの内部処理を行っている間に、他の顧客の処理を実行できるため、リモート窓口端末2の運用効率をあげることができる。
【0033】
なお、上述した実施例において、保留ボックス33に収納されているすべての媒体イメージを記憶部17に保持させておき、記憶部17に保持されている保留ボックス33の媒体イメージと、顧客Aの媒体イメージを照合することにより、中断していたリモート窓口端末2の使用を再開する度に、保留ボックス33に収納されている媒体イメージを取得する必要がなくなり、使用中断の解除に要する時間を短縮できる。
【0034】
さらに、上述した例では、顧客Aはリモート窓口端末2の使用を中断するとき、パスワードを登録し、登録されたパスワードにより中断していた使用を再開していたが、パスワードに限定されず、アイリス等のバイオメトリクス情報により本人確認を行うことも可能であり、これによりセキュリティを高めることができる。
【0035】
さらに、リモート窓口端末2の使用の中断解除のためにアイリスを用いて本人確認を行う場合、顧客Aがリモート窓口端末2に向かうと、自動的にアイリスを読取り、使用を中断している顧客のアイリス情報と照合し、リモート窓口端末2の前に立っている人物と使用を中断している顧客のアイリスが一致すれば、自動的にアイリスが一致した顧客の使用中断を解除するものとしても良い。
【0036】
さらに、上述した例では、顧客Aが中断していたリモート窓口端末2の使用を再開する場合に、あらかじめ取得しておいた顧客Aの媒体のイメージと、保留ボックス33に収納されている媒体から取得した媒体のイメージとを照合して、顧客Aの媒体イメージと一致する媒体を保留ボックス33の中から取り出していたが、媒体の定められた位置にバーコード等の識別コードをあらかじめ付与しておくことにより、識別コードの部分のみを読み取るだけで、媒体を識別することが可能になり、記憶部17に保持させておく記憶容量を小さくすることができると共に、使用中断の解除に要する時間を短縮することができる。
(第4の実施の形態)
図5は第4の実施の形態を示す説明図である。
【0037】
第4の実施の形態は、第3の実施の形態において、内部処理が完了した旨を通知する内部処理完了通知をリモート窓口端末2の使用中断をしていた顧客に送信するものである。
すなわち、顧客Aが処理を中断する際に、内部処理が完了したことを知らせる連絡先として、例えば、携帯電話や自宅の電話番号、電子メールアドレス等をリモート窓口端末2に登録しておく(S501)。
【0038】
リモート窓口端末2は、ネットワーク20を介して運用管理センタ21に顧客Aの連絡先を通知する。
なお、顧客Aが自分の連絡先を入力してリモート窓口端末2から離れた後に、内部処理完了通知の連絡先を変更したい場合は、リモート窓口端末2が顧客Aの使用中断処理時にあらかじめ顧客Aに知らせておいた運用管理センタ21の内部処理完了通知を行う部門の連絡先に顧客Aが連絡し、パスワードを入れて顧客Aの本人確認を行った後、新しい連絡先を入力することにより、運用管理センタ21は顧客Aの連絡先を変更し、顧客Aの新しい連絡先に内部処理完了を通知する(S502)。
【0039】
そして、顧客Aの処理において、例えば、申込書の記入漏れにより追記が必要で、かつ、記入漏れがあった事項が口答、あるいは電話等による入力により代替できるものである場合は、登録されている顧客Aの連絡先に連絡をして、口答または電話により記入漏れ事項に対する入力を受付け、顧客Aから受け付けた内容を追記して引き続き内部処理を行う(S503)。
【0040】
そして、顧客Aの内部処理が完了すると、運用管理センタ21はあらかじめ取得していた顧客Aの連絡先に審査等の内部処理が完了した旨を通知する(S504)。
運用管理センタ21からの通知を受けた顧客Aは、リモート窓口端末2に出向き、リモート窓口端末2の使用中断を解除する。
【0041】
なお、顧客Aの都合が悪く、リモート窓口端末2に出向くことができない場合、顧客Aはパスワードを入れて本人確認を行ってから、リモート窓口端末2に出向く日時を電子メールや携帯電話等により入力し、予約をとることが可能である(S505)。
さらに、顧客Aがリモート窓口端末2に予約を入れておいた場合において、顧客Aの予約時間前に処理を開始した顧客が、処理に時間がかかり、顧客Aの予約時間にかかってしまうと判断されると、リモート窓口端末2は運用管理センタ21に連絡し、運用管理センタ21は顧客Aに予約時間からずらして来店するように伝える。
【0042】
さらに、顧客Aが予約時間に来店すると、顧客Aの予約時間に処理を行っていた顧客のリモート窓口端末2の使用を中断し、顧客Aに予約時間どおりに使用を再開させることも可能である。
さらに、運用管理センタ21の内部処理完了通知後、顧客が一定期間以上リモート窓口端末2の使用を再開しない場合は、運用管理センタ21は顧客に対して再度連絡し、再来店を促す。
【0043】
このように、第4の実施の形態によれば、リモート窓口端末2の使用中断を行うときにあらかじめ顧客の連絡先を登録しておくことにより、顧客は運用管理センタ21から内部処理完了通知を受け取ることができると共に、携帯電話等により記入漏れ事項に対する入力受付が可能となるので、顧客は無人店舗1内で内部処理完了を待つ必要がなく、また、記入漏れのあった場合でも、再度、来店する必要がなくなり、顧客のサービスの向上が可能になる。
(第5の実施の形態)
第5の実施の形態は、顧客が投入した媒体のうち顧客に返却する媒体、および処理後に発行された発行媒体(以下、まとめて処理済媒体とする。)の排出に関するものである。
【0044】
図6は第5の実施の形態を示す説明図である。
第5の実施の形態の構成は、従来のリモート窓口端末2に処理済媒体保管部35と処理済媒体排出部36とを加えたものである。
図6において、顧客の処理が完了すると、種類毎に管理されている処理済媒体は顧客毎に分別されて、処理済媒体保管部35に収納される。
【0045】
そして、処理済媒体排出部36から顧客に処理済媒体が排出される。
このように、第5の実施の形態によれば、種類毎の処理済媒体を顧客毎に分別して保管しておくことにより、顧客の媒体を一括して排出するができ、顧客への媒体排出にかかる時間を短縮することが可能となる。
(第6の実施の形態)
図7は第6の実施の形態を示す説明図である。
【0046】
第6の実施の形態は、第3から第5の実施の形態における構成に、リモート窓口端末2と回線で接続し、処理済媒体を収納しておく受取ボックス40と、リモート窓口端末2から受取ボックス40に顧客毎の処理済媒体を搬送する媒体搬送部37と、受取ボックス40に処理済媒体を顧客毎に収納する媒体振分部38とを加えたものである。
【0047】
上述した構成において、顧客Aの処理が完了すると(S701)、リモート窓口端末2は、処理済媒体を顧客毎に分別して(S702)処理済媒体排出部36から排出し、媒体搬送部37により媒体振分部38に搬送し、媒体振分部38において、顧客毎に分別された処理済媒体をそれぞれ受取ボックス40に収納する(S703)。
【0048】
そして、顧客Aが、リモート窓口端末2によりアイリスやパスワード等の照合により本人確認を行い(S704)、本人であることが確認されると、リモート窓口端末2は、顧客Aに受取ボックス40に向かうように指示すると共に、受取ボックス40とリモート窓口端末2を結ぶ回線を介して受取ボックス40のうち、顧客Aの処理済媒体が収納されている受取ボックス40を開錠するように指令を出す(S705)。
【0049】
そして、顧客Aは開錠された受取ボックスの中から自分の処理済媒体を受取る(S706)。
このように、第6の実施の形態によれば、リモート窓口端末2と回線および媒体搬送路37で接続していて、顧客の処理済媒体を収納しておく受取ボックス40を設けることにより、リモート窓口端末2の運用効率を上げることが可能になる。
【0050】
なお、あらかじめ受取ボックス40から取り出された処理済媒体の使用を不可能にするガードをかけておき、処理済媒体を受け取った後、再度、受け取った顧客Aがアイリスやパスワード等により本人確認をすることにより、受取ボックス40から取り出された処理済媒体にかけられていたガードを外すことができるようにすることも可能である。
【0051】
これにより、更なるセキュリティの向上が可能となる。
さらに、上述した第6の実施の形態では、リモート窓口端末2によりパスワードやアイリス等による本人確認を行ったが、受取ボックス40をネットワーク20を介して運用管理センタ21と接続すると共に、受取ボックス40にパスワード入力部42やアイリス認識部41を設け、受取ボックス40においてパスワードやアイリス等による本人確認を行っても良い。
【0052】
さらに、アイリス認識部41、パスワード入力部42に加えて、受取ボックス40にカード発行機やプリンタなどを設け、受取ボックス40での本人確認処理を行った後、受取ボックス40でカードや証書等の発行媒体を発行することも可能である。
さらに、図8に示すように、リモート窓口端末2と受取ボックス40が設置されている場所とを扉により分けて、受取ボックス40が設置されている処理済媒体受取専用店舗43の入り口にアイリス認識装置44を設け、アイリスによる照合の結果、例えば、再来店の顧客のみを受取ボックス40が設置されている場所への入場を可能としても良い。
【0053】
さらに、リモート窓口端末2や受取ボックス40の破壊が行われたり、本人確認書類として偽の本人確認書類が投入された場合は、図9に示すように出入り口や窓に施錠がなされるか、あるいはシャッターにより悪意のある人物を店外に出さないようにすると共に、リモート窓口端末2や受取ボックス40、運用管理センタ21から警備会社や警察に通報する。
(第7の実施の形態)
図10は第7の実施の形態を示す説明図である。
【0054】
第7の実施の形態は、上述した実施の形態において、顧客Aが内部処理終了後に処理済媒体を受け取る店舗を指定できるものである。
例えば、顧客Aが店舗Aで行っていた処理を店舗Bで再開して、店舗Bで処理済媒体を受け取ることを希望する場合、運用管理センタ21からの内部処理完了通知を受けた際に(S1)、運用管理センタ21の担当者に処理済媒体の受取りを希望する店舗名Bと媒体受取希望日時を伝える(S2)。
【0055】
運用管理センタ21は、無人店舗1をまわって媒体の回収作業を行っている回収業者に連絡して、指定した媒体を店舗Aから店舗Bに移すように指示を出す(S3)。
運用管理センタ21からの指示を受けた回収業者は店舗Aに出向き、アイリスやパスワード等により本人確認を行って(S4)指定された顧客の媒体を受取ボックス40から取り出し、指定された店舗Bの受取ボックス40に店舗Aから回収した顧客Aの媒体を収納する(S5)。
【0056】
顧客Aは、指定した日時以降に店舗Bに来店し、アイリスまたはパスワード等により本人確認を行って(S6)、店舗Bにおいて処理済媒体を受け取る(S7)。
このように、第7の実施の形態によれば、顧客Aは指定した店舗で、指定した日時に媒体を受け取ることが可能である。
(第8の実施の形態)
図11は第8の実施の形態を示す説明図である。
【0057】
第8の実施の形態の構成は、第6の実施の形態において、職員のみが入場可能な区域を設け、そこに処理済媒体を収納しておく処理済媒体棚46を設置する。
処理済媒体棚46は、媒体搬送部37を介してリモート窓口端末2と受取ボックス40と接続している。
そして、運用管理センタ21が顧客からの処理済媒体の受取予約(S111)に基づいて受取ボックス40に収納しておく処理済媒体を決定し(以下、媒体収納計画とする。)(S112)、処理済媒体棚46から媒体振分入出部45、媒体搬送部37を通って受取ボックス40に処理済媒体を搬送し、収納しておく(S113)。
【0058】
そして、処理済媒体の受取予約日時に顧客Aはアイリス、パスワード等により本人確認を行って(S114)、受取ボックス40を開錠し、媒体を受け取る(S115)。
このように、第8の実施の形態によれば、受取ボックス40には媒体収納計画に基づいて受取予約のある処理済媒体のみを処理済媒体棚46から取り出して収納しておくため、受取ボックス40に収納しておく処理済媒体の数を減らし、顧客が自分の処理済媒体を見つけやすいと共に、受取ボックス40の設置面積を小さくすることができる。
【0059】
さらに、なお、上述した例において、図12に示すように、顧客が処理済媒体を受け取った後、受取ボックス40に残っている媒体を、顧客が取り出しやすい場所に移動させることも可能である。
例えば、受取ボックスにあらかじめ番号をつけておき、顧客が番号の小さい方受取ボックスの方が、番号の大きい受取ボックスより媒体を取り出しやすいとすると、顧客が取り出した受取ボックスの番号が、媒体がまだ収納されている受取ボックスの番号より小さい場合、番号の大きい受取ボックスに収納されている媒体が番号の小さい受取ボックスに移動することができるものとしても良い。
【0060】
さらに、図13に示すように、受取ボックス40に1人分のみ処理済媒体を収納可能にしておき、顧客の本人確認が終了した時点で、処理済媒体棚46から本人確認の行われた顧客の処理済媒体を取り出して、受取ボックス40に搬送するようにしても良い。
これにより、顧客は、自分の処理済媒体が収納されている場所を受取ボックス40の中から探す必要がなく、さらに本人確認後に処理済媒体棚46から処理済媒体を排出するためセキュリティを高めることができる。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、投入された処理実行媒体のうち、運用管理センタでの処理を必要とする回収媒体が即時処理の必要の有無により分けて収納されることにより、運用管理センタは処理内容に応じて迅速な業務処理が実行可能になる。
【0062】
さらに、内部処理が行われている間、他の顧客の処理を実行可能とすることにより、リモート窓口端末の運用効率をあげることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す説明図
【図2】従来技術を示す説明図
【図3】第2の実施の形態を示す説明図
【図4】第3の実施の形態を示す説明図
【図5】第4の実施の形態を示す説明図
【図6】第5の実施の形態を示す説明図
【図7】第6の実施の形態を示す説明図
【図8】処理済み媒体受取り専用店舗を示す図
【図9】非常事態発生時の動作を示す図
【図10】第7の実施の形態を示す説明図
【図11】第8の実施の形態を示す説明図
【図12】受取ボックスにおける媒体の移動を示す図
【図13】1人分用受取ボックスの例
【符号の説明】
1 無人店舗
2 リモート窓口端末
3 アイリス認識部
4 顧客相談部
5 表示部
6 操作部
7 通帳証書発行部
9 本人確認書類読込部
10 イメージ取扱部
11 印字部
12 カード取扱部
17 記憶部
18 回収カセット部
20 ネットワーク
21 運用管理センタ
30 即時処理必要カセット
31 即時処理不要カセット
33 保留ボックス
34 走行系
35 処理済媒体保管部
36 処理済媒体排出部
37 媒体搬送部
38 媒体振分部
40 受取ボックス
41 アイリス認識部
42 パスワード入力部
45 媒体振分入出部
Claims (8)
- 顧客が窓口端末により必要事項の入力および処理の実行に必要な処理実行媒体の投入を行って、通帳や証書等の発行媒体を受け取る媒体発行システムにおいて、
前記窓口端末の運用管理を行っている運用管理センタがネットワークを介して前記窓口端末と接続していて、
顧客により前記窓口端末に投入された処理実行媒体の種別を判別して、その種別により前記処理実行媒体を即時回収して前記運用管理センタでの処理を実行すべき媒体と、即時回収する必要のない媒体とに分けてそれぞれ該当するカセットに収納するものとし、
即時回収する媒体が収納された場合、媒体の回収情報を前記窓口端末からネットワークを介して前記運用管理センタに通知し、
前記運用管理センタは前記窓口端末から前記媒体の回収情報を受信すると、前記運用管理センタは前記即時回収する媒体を回収させるための回収計画を立案して、回収業者に通知することを特徴とする媒体発行システム。 - 請求項1において、
前記回収業者があらかじめアイリスまたはパスワード等の本人確認情報を前記運用管理センタに登録しておき、前記回収業者が前記カセットから媒体を回収する際、前記窓口端末は前記回収業者の本人確認情報を取得するか、あるいは前記回収業者に前記本人確認情報を入力させて、得られた本人確認情報を登録されている前記本人確認情報と照合し、照合の結果、一致した場合のみ前記窓口端末は前記カセットを開錠することを特徴とする媒体発行システム。 - 請求項2において、
前記カセットからの媒体回収後、前記回収業者により前記カセットが施錠されると、前記窓口端末は媒体の回収内容の情報を前記運用管理センタに通知することを特徴とする媒体発行システム。 - 請求項3において、
前記運用管理センタは前記窓口端末から通知された媒体の回収情報と前記回収計画とを照合し、回収作業が前記回収計画に基づいて実行されていない場合は、前記運用管理センタは前記回収業者の携帯端末に前記回収計画に従って回収を行うよう通知することを特徴とする媒体発行システム。 - 請求項3において、
前記窓口端末はブザーを備え、前記窓口端末には前記運用管理センタから前記回収計画が与えられ、前記窓口端末は前記回収計画に設定されている媒体の一部が回収されないまま前記カセットが施錠されると、前記回収業者に回収予定の媒体が回収カセット部に収納されたままであることを知らせるために前記ブザーを鳴動させることを特徴とする媒体発行システム。 - 請求項5において、
前記ブザーの一定時間の鳴動後、前記回収業者による前記カセットへのアクセスがなかった場合、前記窓口端末は前記運用管理センタに回収漏れがあった旨を通知し、該運用管理センタは前記回収業者に媒体の再回収を行わせるために前記回収業者の携帯端末または回収業者が乗車している自動車の車載機に回収漏れがあった旨を通知することを特徴とする媒体発行システム。 - 請求項6において、
前記回収漏れが発生した前記窓口端末を担当している前記回収業者が前記窓口端末から離れていて媒体の再回収が困難である場合、前記運用管理センタは前記回収計画により前記回収漏れが発生した前記窓口端末の近傍を通過する他の回収業者を検索し、検索した回収業者に前記回収ミスが発生した前記窓口端末の前記カセットから媒体を回収させるために回収計画を立案し直して、その回収計画を前記検索した他の回収業者に通知することを特徴とする媒体発行システム。 - 請求項1において、
前記即時回収が必要な媒体が収納されたままである場合、前記窓口端末は前記運用管理センタにアラームを通知することを特徴とする媒体発行システム。
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