JP4649175B2 - 下水処理場の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、渇水時における河川の水質工場を図った下水処理場の制御装置に関する。
従来の下水処理場の制御装置として、特許文献1(特公平7−117046号公報)に記載のものがある。この従来装置では、図22に示すように、レーダ雨量計や地上雨量計等による降雨情報予測値100を入力値として、モード選定部200で晴天モード410と雨天モード420を出力し、各々の出力値を入力として晴天運転制御680と雨天運転制御690に指令を出力する。例えば、晴天運転制御680は下水処理場の雨水ポンプの揚水量を小さくする運転であり、また雨天運転制御690は当該雨水ポンプの揚水量を大きくして浸水防除する運転である。これにより、晴天時と雨天時の天候状態による下水処理場の最適運転が達成できる。
特公平7−117046号公報
しかしながら、上記、従来の下水処理場の制御装置においては、晴天時と雨天時の対応、または大雨時や小雨時等の雨天強弱の対応はできるものの、それ以外の天候状況には対応することができず、天候候状況によっては、次のような問題が発生していた。
第1に、渇水時の水質向上の要求に寄与できないという問題がある。すなわち、渇水時には、下水処理場放流先の河川や水源等の水量が減少して、河川を流れる水のほとんど(7割以上)が下水処理場の放流水となってしまう。このため、下水処理場の放流水質としては通常の晴天時等と同様に良好であっても、放流先の水量減少のため放流先全体の水質が悪化するという問題が発生した。すなわち、放流先の流域全体の水質管理という視点からは、従来の下水処理場の制御装置では機能しないという問題が生じた。
第2に、同一放流先河川で、異種運転の下水処理場に対応できない、という問題がある。すなわち、同一放流先の河川、例えばA河川の上流からB処理場、C処理場、D処理場と3つの下水処理場が存在し、各々の下水処理場の運転制御方法が異なる場合、各々の下水処理場個別には放流水質は規制値以内を満たしていても、放流先河川全体として水質が良好にならないという問題が生じた。
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、渇水時の水質向上に対応でき、さらに同一放流先河川における渇水時の処理方法が異なる、すなわち異種運転の下水処理場にも対応して、放流先河川の水質全体を良好に維持できる下水処理場の制御装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、下水処理場の放流先河川の流域における降雨情報、水位情報、流量情報、または水質情報の少なくとも何れかに基づいて当該河川が渇水状態にあるか否かを判定する渇水判定手段と、渇水状態にあるときには渇水モードによる渇水運転制御を実行し、非渇水状態にあるときには非渇水モードによる非渇水運転制御を実行する制御手段と、を備えたことを特徴としている。
ここで、渇水モードによる渇水運転制御には、処理槽(曝気槽)の前段を擬似的に嫌気状態で運転するとともに処理槽(曝気槽)の後段を好気状態で運転する擬似嫌気好気運転制御、高HRT運転制御、高SRT運転制御などである。また、処理水若しくは流入下水に対して供給する凝集剤、オゾン、塩素若しくは紫外線照射のいずれか又はその組合せにおける供給量を増加させる運転制御方法の何れかなどである。
また、下水処理場の制御装置としては、各浄水場に設けられた制御装置の他に、請求項2に記載のように、同一の河川流域に存在する複数の下水処理場を統括制御する制御装置(実施の形態では、流域管理装置と称する)もある。この統括制御する制御装置に渇水判定手段と、制御手段とを設けるようにしても良い。この場合、各下水処理場の設備が異なること、あるいは下水処理場の設置場所毎の環境(流域の水質、流量)が異なることに起因して下水処理場毎に異なる渇水運転制御、非渇水運転制御を実行するようにすることもできる。
上記構成によれば、渇水時の水質向上に対応でき、さらに同一放流先河川で異種運転の下水処理場にも対応して、放流先河川の水質全体を良好に維持できる。
〈本発明の概念説明〉
発明者らは、上述した従来の問題に対して、高度な放流先水質を要求される渇水時に対応するために、鋭意研究の結果、以下の知見を得た。
すなわち、上述した従来の晴天時モードおよび雨天時モードからなる通常時運転モードに加えて渇水時モードを設け、さらに渇水時に有用な下水処理場の運転制御として、擬似嫌気好気法と通常好気法との運転切替え、高HRTと低HRT運転の切替え、高SRTと低SRT運転の切替えること等によって、微生物量を増加させ、同様に汚濁物質をより低減させることで対応するようにしている。また、水質が悪化した場合、必要に応じて、凝集剤注入、オゾン注入、塩素注入、UV(紫外線)殺菌、およびこれらの方法の複数を組み合わせた方法においてそれらの供給量若しくは供給台数等を増加させることによって対応するようにしている。
ここで、HRT(Hydraulic Retention Time)は、水理学的滞留時間を指すもので、流量を小さくしたり使用タンク量を増加したりしてHRTを長くした高HRT制御下では微生物がゆっくり増殖でき、CODやBOD等の汚濁物質をより低減することが可能である。また、SRT(Solid Retention Time)は、固形物滞留時間を指すもので、余剰汚泥引抜量を小さくすることにより微生物量が増加するので、同様に汚濁物質をより低減することが可能である。
図1に示すように、本発明では、降雨情報予測値100を入力とし渇水モード300と非渇水モード400とを出力値とするモード選定部200と、この渇水モード300を入力とする渇水運転制御500と、非渇水モード400を入力とする非渇水運転制御600とから構成されている。
この降雨情報予測値100は、例えばレーダ雨量計若しくは地上雨量計等の雨量計測値を入力として予測した下水処理場降雨流入量予測値であったり、同値を入力として予測する降雨量予測値であったりする。また、モード選定部200における渇水判定は、(1)式若しくは(2)式のように設定する。
〔数1〕
降雨量予測値の積算値<2(mm)/10(日) →渇水判定 …(1)式
降雨流入量予測値の積算値<100(m)/10(日)→渇水判定 …(2)式
渇水判定された場合には、渇水運転制御500が選定され、この制御運転がなされる。これにより、渇水時に渇水運転制御500が実行なされ、渇水時の水質が向上できる。
この渇水運転制御500とは、下水処理場の高度処理運転、すなわち通常の運転より放流水質が向上するような運転に切替えることを言い、図2以下に具体的な実施形態を示す。
〈実施形態〉
図2は、本発明が適用される下水処理場の全体構成を示している。同図に示すように、この下水処理場1は、最初沈殿池3と、曝気槽5と、最終沈殿池7とを備えている。また、オゾン反応槽9と、塩素混和槽11とを備えている。
最初沈殿池3は、ポンプ13を介して導入された流入下水中から細かい砂や、汚泥等を沈殿させて取り除くもので、その処理水は、曝気槽5に供給される。
曝気槽5は、最初沈殿池3で沈殿物が除去された上澄水を導いて処理するもので、後段部底面には散気管15が配置され、槽内の処理水をブロワ17によって曝気する。なお、後述するように、曝気槽5の形態としては様々なのもが考えられる。本発明の実施形態では、入水側から出水側に向けて、嫌気槽、無酸素槽、好気槽を並べたもの(A2O法)、嫌気槽と好気槽を並べたもの(AO法)、通常は一つの好気槽として使用するが、渇水時には、嫌気槽、好気槽として機能させるもの(擬似嫌気好気法)、後段の処理水をポンプ19を介して前段に戻すものなどがある。また、後段部には、凝集剤タンク21に貯留された凝集剤がポンプ23を介して曝気槽5に注入され、処理水中の懸濁物質を凝集沈殿させるように構成されている。曝気槽5の処理水は最終沈殿池7に供給される。
最終沈殿槽7は曝気槽5の処理水を貯水して汚泥成分等を沈殿させる。沈殿された汚泥の一部はポンプ25を介して曝気槽5入側に返送汚泥として戻される。また、余剰汚泥はポンプ27によって抜き取られる。
オゾン反応槽9は、オゾン発生器29から制御弁31を介して供給されるオゾンを導入して最終沈殿池7の処理水をオゾン殺菌するものである。オゾンの量は、オゾン発生器29の電圧を制御することによってオゾン発生量を制御する方法、オゾン発生器29で発生したオゾンの流量を制御弁31で制御する方法などがある。
塩素混和槽11は、塩素タンク33内に貯留された次亜塩素酸ナトリウム液の注入量を、ポンプ35を弁開制御することによってコントロールして塩素混和槽11内の処理水を消毒した後、河川等に放流する。
なお、下水を最初沈殿池3に流入させるポンプ13の出口側には、雨水滞水池37が制御弁39を介して設けられており、下水流入量が多い大雨時などでは、最初沈殿池3に流入させる下水の一部を雨水滞水池37側に分流させて貯水しておき、下水流入量が正常量に戻ったときに貯水させた雨水をポンプ41を介して最初沈殿池3に供給する。なお、ポンプ13の入口側に設けられたポンプ43は、大雨時に直接、流入下水を河川等に放流させるものである。
《第1の実施形態》
図3は、渇水運転制御500として擬似嫌気好気運転制御510、非渇水運転制御600として通常好気運転制御610とした第1の実施形態を示している。
ここで、擬似嫌気好気運転制御510とは、下水処理場の曝気槽内の前段への曝気量を制御弁操作等により低減させて擬似嫌気としたリン除去運転を言う。すなわちこの曝気量の低減操作を言う。さらに、返送量を増大することにより擬似A2O法となり窒素除去運転も可能である。一方、通常好気運転制御とは、擬似嫌気としない通常の全面曝気運転である。
すなわち、図4に示すように、通常の晴天時等では、曝気槽5は散気管45によって全体が曝気され、好気槽として運転されている。渇水時には、3つの制御弁47A,47B,47Cの内、前段に位置する制御弁47Aが弁閉制御され。これによって、曝気槽5の前段部の曝気は低減、または停止され、擬似的に嫌気槽として運転される。これにより、槽内のリン成分が効果的に除去される。
この処理では、渇水時の窒素やリンの水質向上に寄与できる、という効果を奏する。
また、擬似嫌気好気運転制御510に類似する渇水運転制御としては、A2O法(嫌気無酸素好気法)がある。図5に示すように、A2O法による渇水運転制御では、曝気槽5を嫌気槽5Aと、無酸素槽5Bと、好気槽5Cの3つに分けて運転するもので、このように構成することによっても渇水時の窒素やリンの水質向上に寄与できる。
さらに、擬似嫌気好気運転制御510に類似する渇水運転制御としては、AO法(嫌気好気法)がある。図6に示すように、AO法による渇水運転制御では、曝気槽5を嫌気槽5Aと好気槽5Cの2つに分けて運転するもので、このように構成することによっても渇水時の窒素やリンの水質向上に寄与できる。
《第2の実施形態》
図7は、渇水運転制御500として高HRT運転制御520、非渇水運転制御600として低HRT運転制御としたものである。
ここで高HRT運転制御とは、前述した通り、流量を低減したり使用タンク容量を増大したりしてHRTを長くし、曝気槽内の微生物を活性化させてより汚濁物質、特にCODやBOD等を低減させる運転である。低HRT運転制御はその逆の運転である。
すなわち、図8に示すように、ポンプ13を制御することにより、あるいは、制御弁39を開いて雨水滞水池37側に分流させることにより最初沈殿池3に流入させる下水の量を低減させ、これによって曝気槽5における滞留時間を長くさせることができる。
また、通常の下水処理場では、最初沈殿池、処理槽(曝気槽)、および最終沈殿池からなる処理系統が複数存在しており、その中で例えば1系統は大雨時等の予備として通常時は運転停止状態となっている。図9に示す例では、3つの最初沈殿池3-1,3-2,3-3、曝気槽5-1,5-2,5-3、最終沈殿池7-1,7-2,7-3により3系統を構成しているが、通常(晴天時等)では、初沈殿池3-3、曝気槽5-3、最終沈殿池7-3は運転を停止しているものとする。渇水時運転制御では、制御弁49-3を開制御して、初沈殿池3-3側にも下水を分流されることにより、結果的に滞留時間を長くさせることができるというものである。
これらの処理では、渇水時のCODやBODの水質向上に寄与できるという効果を奏する。
《第3の実施形態》
図10は、渇水運転制御500として高SRT運転制御530、非渇水運転制御600として低SRT運転制御としたものである。
ここでSRT運転制御とは、前述した通り、余剰汚泥流量を低減させてSRTを長くし、曝気槽内の微生物を活性化させてより汚濁物質、特にアンモニア性窒素を低減させる運転である。低SRT運転制御はその逆の運転である。
すなわち、図11に示すように、ポンプ27を制御して最終沈殿池7の余剰汚泥を抜き取り低減させることによりSRTを長くできる。
この処理では、渇水時のアンモニア性窒素の他、CODやBODの水質向上に寄与できる、という効果を奏する。
《第4の実施形態・・・その他の渇水時運転制御の例》
〔循環式硝化脱窒法による渇水時運転制御〕
図12に示すように、曝気槽5の後段の処理水をポンプ19により前段に戻すことにより、硝化脱窒を図るものである。
〔凝集剤注入法〕
図13に示すように、凝集剤タンク21内に貯留されたポリ塩化アルミニウム等の凝集剤をポンプ23を介して曝気槽5内に注入し、懸濁物質を沈殿させることにより水質を向上されることができる。
〔オゾン注入制御法〕
図14に示すように、オゾン発生器29の発生オゾン量またはオゾン反応槽9に注入されるオゾン量を制御することにより、オゾン反応槽9内でオゾン処理を実行し、CODやBODを制御することができる。
〔塩素注入法〕
同様に、図14に示すように、塩素タンク33内に貯留された次亜塩素酸ナトリウム液をポンプ35を制御することで塩素混和槽11内に注入し、これによって大腸菌等の殺菌が可能となる。
〔UV殺菌法〕
曝気槽5内にUVランプ等を配設しておき、その紫外線によって大腸菌等の殺菌が可能となる。
〔その他の方法〕
上述した方法を複数組み合わせることにより、渇水状態、水質状態に応じた最適な渇水時運転制御が可能となる。
《第5の実施形態・・・制御システム》
1本の河川には複数の下水処理場からの排水が流されることが多い。この場合、一つの下水処理場のみを渇水モードで制御しても河川全体としての水質の維持ができないこともある。このような場合には、複数の下水処理場の制御装置を統括して制御する制御システムを構築する必要がある。
図15は下水処理場の制御システム51の全体構成を概略的に示したもので、河川53には、複数の下水処理場55A,55B,55Cが配置されている。河川53の水源57、例えば、ダムを水源として下流に向かう適宜位置には、水質計が設けられている。また、流域の雨量を測定するためのレーダ雨量計61や地上雨量計63が適宜箇所に設けられている。各下水処理場55A,55B,55Cの制御装置、水質計59、レーダ雨量計61および地上雨量計63は流域管理装置(中央監視・制御装置に相当)67にネットワークを介して接続されている。ネットワークは、公衆回線、専用回線、無線回線、インターネット等、その種類は問わない。
流域管理装置67は、通信部69と、制御部71とを備え、通信部69を介して各下水処理場55A,55B,55Cの制御装置、水質計59、レーダ雨量計61および地上雨量計63からの各計測データを入力するとともに、各下水処理場55A,55B,55Cの制御装置に対する制御指令を生成して出力する。
<動作>
各下水処理場55A,55B,55Cの制御装置は個別に制御を実行するが、流域管理装置67側では、河川53の流域全体の雨量および水質を監視しており、雨量計61,63による雨量実績値または雨量予測値により、現在、渇水状態か否かを判定する。渇水状態であれば、渇水モードに移行して渇水運転制御を実行する。
図16は、複数処理場が存在する場合、A処理場55AとB処理場55Bで各々渇水運転制御540,550と非渇水運転制御640,650とを具備している場合の制御を示している。この制御は同一の場合もあるし、非同一の場合もある。同一の場合でも、その制御管理値が異なる場合もあり得る。例えば同一の場合として前記擬似嫌気好気運転をしていても、擬似嫌気の容積が異なっていたり、擬似嫌気の系列が多かったり等がある。
この処理では、複数下水処理場であっても総合的に水質向上が達成できるという効果を奏する。
図17は、複数処理場が異種の制御を有している場合である。
A処理場55Aでは擬似嫌気好気運転制御560と通常好気運転制御660の組合せを、B処理場55Bでは高HRT運転制御570と低HRT運転制御670の組合せを利用している。渇水時には、A処理場55Aは擬似嫌気好気運転制御560、B処理場55Bは高HRT運転制御570が選択され、非渇水時には他方の制御が選択されて、A処理場55Aは通常好気運転制御570、B処理場55Bは低HRT運転制御670が実行される。
この処理では、異種の制御を採用している複数処理場であっても、総合的に水質向上が達成できるという効果を奏する。
《他の実施形態》
図18に示す例は、モード選定部200の入力値として、降雨情報予測値100の他に、水位、流量、水質の河川情報110を入力値としている。
河川情報110は放流先水質の要求度に関連しており、例えば水位が高い、若しくは流量が大きい、若しくは水質が低いと、要求水質が小さくなる。すなわち、下水処理場の放流水を向上させる必要がなくなる。
この処理では、モード選定部200の選定精度が高くなり、水質向上が達成できるという効果を奏する。
図19に示す例は、河川水質計測値111として、例えばUV値(紫外線吸光度計値)、COD(化学的酸素要求量)、BOD(生物化学的酸素要求量)、SS(浮遊物質)、pH等を入力して、渇水運転制御500及び非渇水運転制御600の補正演算をする渇水運転制御補正部120および非渇水運転補正部130を設けたものである。補正方法としては、UV値の大小によって、渇水運転制御500の制御目標値を変更する。例えば、UV値が小さければ(河川の水質が良ければという意味である)、水質をそれ程良くする必要がないので、擬似嫌気好気法の擬似嫌気部分の容量を小さくするように目標値を変更するようなパターンがある。高HRT運転制御520の場合では、流量を少し大きくすることで対応する。高SRT運転制御530の場合には、余剰汚泥引抜流量を小さくすることで対応する。
この処理では、水質計測値を制御の補正に利用することで、各制御運転を最適化でき、水質向上のみならず下水処理場の運転管理コストが低減できるという効果を奏する。
図20に示す例は、河川水質計測値を入力値としてモード補正部140によりモード選定部200の補正演算を実行する。例えば、UV値の大小によって、渇水モード300と非渇水モード400の切替え選択を補正する。補正方法としては、同様にUV値が小さければ、水質をそれ程良くする必要はないので、渇水モード300と選定されていても非渇水モード400に変更処理するようなパターンである。これはUV値等の水質計測値の閾値でON−OFFしたり、水質計測値で比例演算したり等の方法を利用できる。
この処理では、水質計測値をモード選定の補正に利用することで、モード選定を最適化でき、水質向上のみならず下水処理場の運転管理コストが低減できるという効果を奏する。
図21に示す例は、モード選定部200の出力値の非渇水モード400として、晴天モード410、合流改善モード(小雨モード)421、大雨モード422を選定して、それぞれ晴天運転制御680、合流運転制御691、大雨運転制御692を実施している。非渇水モード400としてこれらのものを使用したことにより、晴天、小雨、大雨と天候の状況による細かい制御運転が可能となる。
本発明の構成を示す説明図。 本発明が適用される下水処理場の全体構成を示す説明図。 本発明の第1の実施形態における一構成例を示す説明図。 本発明の第1の実施形態が適用される下水処理場の一例を示す説明図。 本発明の第1の実施形態が適用される下水処理場の他の例を示す説明図。 本発明の第1の実施形態が適用される下水処理場の更に他の例を示す説明図。 本発明の第2の実施形態における一構成例を示す説明図。 本発明の第2の実施形態が適用される下水処理場の一例を示す説明図。 本発明の第2の実施形態が適用される下水処理場の他の例を示す説明図。 本発明の第3の実施形態における一構成例を示す説明図。 本発明の第3の実施形態が適用される下水処理場の一例を示す説明図。 本発明の第4の実施形態が適用される下水処理場の一例を示す説明図。 本発明の第4の実施形態が適用される下水処理場の他の例を示す説明図。 本発明の第4の実施形態が適用される下水処理場の他の例を示す説明図。 本発明の第5の実施形態における全体構成を示す説明図。 本発明の第5の実施形態における一構成例を示す説明図。 本発明の第5の実施形態における他の構成例を示す説明図。 本発明の他の実施形態における一構成例を示す説明図。 本発明の他の実施形態における他の構成例を示す説明図。 本発明の他の実施形態における更に他の構成例を示す説明図。 本発明の他の実施形態における更に他の構成例を示す説明図。 従来の構成例を示す説明図。
符号の説明
1,55A,55B,55C 下水処理場
3 最初沈殿池
5 曝気槽
5A 嫌気槽
5B 無酸素槽
5C 好気槽
7 最終沈殿池
9 オゾン反応槽
11 塩素混和槽
13,19,23,25,27,35,41,43 ポンプ
15、45 散気管
17 ブロワ
31,39,47A,47B,47C,49 制御弁
51 下水処理場の制御システム
53 河川
57 水源
59 水質計
61 レーダ雨量計
63 地上雨量計
67 流域管理装置
69 通信部
71 制御部
100 降雨情報予測値
200 モード選定部
300 渇水モード
400 非渇水モード
500 渇水運転制御
600 非渇水運転制御

Claims (9)

  1. 下水処理場の放流先河川の流域における降雨情報、水位情報、流量情報、または水質情報の少なくとも何れかに基づいて当該河川が渇水状態にあるか否かを判定する渇水判定手段と、
    渇水状態にあるときには渇水モードによる渇水運転制御を実行し、非渇水状態にあるときには非渇水モードによる非渇水運転制御を実行する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする下水処理場の制御装置。
  2. 同一の河川流域に存在する複数の下水処理場を統括制御する制御装置であって、
    下水処理場の放流先河川の流域における降雨情報、水位情報、流量情報、または水質情報の少なくとも何れかに基づいて当該河川が渇水状態にあるか否かを判定する渇水判定手段と、
    前記各下水処理場に対して、渇水状態にあるときには渇水モードによる渇水運転制御を実行し、非渇水状態にあるときには非渇水モードによる非渇水運転制御を実行する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする下水処理場の制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の下水処理場の制御装置において、
    前記制御手段は、渇水運転制御として、処理槽の前段の曝気を停止して嫌気状態で運転するとともに処理槽の後段を好気状態で運転する擬似嫌気好気運転制御を、非渇水運転制御として、処理槽全体を好気状態で運転する通常好気運転制御を実行することを特徴とする下水処理場の制御装置。
  4. 請求項1または2に記載の下水処理場の制御装置において、
    前記制御手段は、渇水運転制御として高HRT運転制御を、非渇水運転制御として低HRT運転制御を実行することを特徴とする下水処理場の制御装置。
  5. 請求項1または2に記載の下水処理場の制御装置において、
    前記制御手段は、渇水運転制御として高SRT運転制御を、非渇水運転制御として低SRT運転制御を実行することを特徴とする下水処理場の制御装置。
  6. 請求項1または2に記載の下水処理場の制御装置において、
    前記制御手段は、渇水運転制御として、処理水若しくは流入下水に対して供給する凝集剤、オゾン、塩素若しくは紫外線照射のいずれか又はその組合せにおける供給量を増加させる運転制御を実行することを特徴とする下水処理場の制御装置。
  7. 請求項2に記載の下水処理場の制御装置において、
    前記制御手段は、処理槽の前段の曝気を停止して嫌気状態で運転するとともに処理槽の後段を好気状態で運転する擬似嫌気好気運転制御、高HRT運転制御、高SRT運転制御、処理水若しくは流入下水に対して供給する凝集剤、オゾン、塩素若しくは紫外線照射のいずれか又はその組合せにおける供給量を増加させる運転制御の何れかの内、各下水処理場でそれぞれ異なる渇水運転制御を実行することを特徴とする下水処理場の制御装置。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項に記載の下水処理場の制御装置において、
    前記制御手段は、前記放流先河川の流域における河川水質計測値に基づいて、渇水運転制御及び非渇水運転制御とを補正演算することを特徴とする下水処理場の制御装置。
  9. 請求項1乃至8の何れか1項に記載の下水処理場の制御装置において、
    前記渇水判定手段は、前記下水処理場の放流先河川の流域における降雨情報、水位情報または流量情報の何れかに基づいて当該河川の渇水判定をした場合、当該河川の流域における河川水質計測値に基づいて前記渇水判定を補正することを特徴とする下水処理場の制御装置。
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