JPH11190056A - 下水道システムの貯留設備運用支援装置 - Google Patents

下水道システムの貯留設備運用支援装置

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JPH11190056A
JPH11190056A JP35853997A JP35853997A JPH11190056A JP H11190056 A JPH11190056 A JP H11190056A JP 35853997 A JP35853997 A JP 35853997A JP 35853997 A JP35853997 A JP 35853997A JP H11190056 A JPH11190056 A JP H11190056A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】渇水期は初期汚濁負荷削減を行い、大雨時には
浸水対策を行うこと。 【解決手段】下水道幹線22の周辺の流域20に降る雨を観
測するレーダ雨量計からのデータを入力処理する雨量計
観測データ入力手段1と、雨量計観測データ入力手段か
らのデータを処理して将来の降雨状況を予測する降雨量
予測手段2と、この予測された将来降雨を入力として、
流域20に降る降雨が下水道幹線22に流出する量を予測す
る流出量予測手段3と、この予測された流出量が下水道
幹線22を移送して下水道幹線22下流に到達する量を予測
する流下量予測手段4と、この予測された流下量の予測
値に基づいて、貯留設備24に流入する量を制御するため
の可動式堰23の開時刻をあらかじめ演算しておく堰開時
刻演算手段5と、この演算された堰開時刻に基づいて、
貯留設備24を運用するのに必要な支援情報を表示する支
援情報表示手段6とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下水道幹線に併設
された貯留設備とを備えた下水道システムにおいて、特
に下水道幹線を流下する汚水または雨水を、下水道幹線
に設置された可動式の堰の高さを制御して貯留設備に取
り込み、初期雨水の汚濁削減と浸水防止を回避できるよ
うにした貯留設備運用支援装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】流域下水道では、複数の市町村を貫いて
広域的に効率の良い下水道運用が図られようとしてい
る。
【0003】しかしながら、最近の急速な都市化に伴な
い、降雨の地面浸透面積が減少し、不浸透分が下水道幹
線に流出してくるようになり、管径が小さい既設幹線で
は、雨水流下能力が低く、浸水被害を引き起こしてい
る。
【0004】また、各市町村の公共下水道から流域下水
道幹線への送水量が増加し、幹線の流下能力が低下して
きている。
【0005】そこで、この対策としては、例えば既設幹
線を大口径の幹線に取り替えることが考えられるが、工
事期間中のバイパスルートの確保が困難なことや、コス
トがかかりすぎる問題がある。
【0006】これに対し、比較的増設が容易な大口径貯
留管を併設した設備や、一時貯留のための調整池等が設
置されるようになった。
【0007】図2は、本発明の一適用対象となる一般的
な貯留設備を併設した下水道幹線プロセスの構成例を示
す概要図である。
【0008】図2において、22は合流式下水道幹線で
あり、周辺の流域20から雨水や汚水が流入、流下す
る。
【0009】また、23は合流式下水道幹線22の途中
に設置された可動式の堰(以下、可動堰と称する)であ
り、開口部の高さは電動機で駆動する。
【0010】すなわち、可動堰23の堰高を下げると、
合流式下水道幹線22から貯留設備24へ越流する量Q
2 が増え、幹線流下量Q1 は(Q1 −Q2 )まで減少す
る。
【0011】さらに、26は降雨後の晴天時に貯留され
た下水を合流式下水道幹線22に返送する返送ポンプで
あり、腐敗防止のため24時間以内に貯留水は元の幹線
に排出される。
【0012】一方、合流式下水道幹線22の可動堰23
よりも下流に位置するポンプ場では、ポンプ場入り口の
分水人孔27にある分流堰28を越えて流入する雨水Q
3 をポンプ場排水ポンプ29で排水する。
【0013】また、分流堰28を越えない下水(Q1−
Q2−Q3 )は下流の幹線に流れ、最下流端にある図示
しない水処理場にて水処理される。
【0014】なお、図2中、25は貯留設備24の水位
を観測する貯留水位計である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、晴天時
の汚水と降雨時の雨水が同一の管を流れる合流式の場合
には、長く雨の降らない渇水期に管底に張り付いた汚泥
に対して、ファーストフラッシュと呼ばれる初期雨水で
の洗浄効果が生じる。
【0016】このファーストフラッシュ分は、汚濁濃度
が高く、流域の最下流にある処理場の水処理負荷を急速
に高め、最悪、規定の水質水準を守れない場合を生じ
る。そして、この場合には、処理水の河川放流が行なえ
ない。
【0017】また、貯留設備24は、雨水排水の一時的
なバッファとして運用するには、年間の大雨の降雨日数
が10日くらいしかなく設備の稼働率が低く、合流式特
有の初期汚濁負荷削減のために貯留設備24を有効に活
用することが望まれている。
【0018】すなわち、大雨時の浸水対策と渇水期の初
期雨水対策との両方を行なえる貯留設備24の運用方法
が強く望まれている。
【0019】この場合、可勤堰23の高さを、大雨時の
浸水対策と渇水期の初期雨水対策の両方に対して的確に
制御する必要があるが、従来の運転員の経験と勘だけで
は、安全で確実な運転を行なうことが困難であると考え
られる。
【0020】本発明の目的は、下水道幹線幹線に設置さ
れる可勤堰の高さ制御の最適運用を図るための支援情報
を運転員に提供して、渇水期には初期汚濁負荷削減を行
ない、大雨時には浸水対策を行なうことが可能な下水道
システムの貯留設備運用支援装置を提供することにあ
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、下水道幹線の途中に設置さ
れた可動式の堰と、汚水や雨水を取り込むための貯留設
備とを備えた下水道システムの貯留設備運用支援装置に
おいて、下水道幹線の周辺の流域に降る雨を観測するレ
ーダ雨量計からのデータを入力処理する雨量計観測デー
タ入力手段と、雨量計観測データ入力手段により入力処
理されたデータを処理して将来の降雨状況を予測する降
雨量予測手段と、降雨量予測手段により予測された将来
降雨を入力として、流域に降る降雨が下水道幹線に流出
する量を予測する流出量予測手段と、流出量予測手段に
より予測された流出量が下水道幹線を移送して当該下水
道幹線下流に到達する量を予測する流下量予測手段と、
流下量予測手段により予測された流下量の予測値に基づ
いて、貯留設備に流入する量を制御するための堰の開時
刻をあらかじめ演算しておく堰開時刻演算手段と、堰開
時刻演算手段により演算された堰開時刻に基づいて、貯
留設備を運用するのに必要な支援情報を表示する支援情
報表示手段とを備えている。
【0022】従って、請求項1の発明の下水道システム
の貯留設備運用支援装置においては、下水道幹線周辺の
流域の降雨予測に基づいて将来の下水道幹線への雨水の
流入レベルを知ることができるため、初期汚濁雨水の取
り込みのための堰高とすべきか、浸水対策のための雨水
取り込みの堰高さとすべきかをあらかじめ決定すること
ができる。
【0023】また、請求項2の発明では、下水道幹線の
途中に設置された可動式の堰と、汚水や雨水を取り込む
ための貯留設備とを備えた下水道システムの貯留設備運
用支援装置において、下水道幹線の周辺の流域に降る雨
を観測するレーダ雨量計からのデータを入力処理する雨
量計観測データ入力手段と、雨量計観測データ入力手段
により入力処理されたデータを処理して将来の降雨状況
を予測する降雨量予測手段と、降雨量予測手段により予
測された将来降雨を入力として、流域に降る降雨が下水
道幹線に流出する量を予測する流出量予測手段と、流出
量予測手段により予測された流出量が下水道幹線を移送
して当該下水道幹線下流に到達する量を予測する流下量
予測手段と、流下量予測手段により予測された流下量の
予測値に基づいて、貯留設備に流入する量を制御するた
めの堰の高さをリアルタイムに演算する堰高演算手段
と、堰高演算手段により演算された堰高に基づいて、貯
留設備を運用するのに必要な支援情報を表示する支援情
報表示手段とを備えている。
【0024】従って、請求項2の発明の下水道システム
の貯留設備運用支援装置においては、リアルタイムに堰
高と下水道幹線水位との関係を予測シミュレーションを
行なって、その時点で最適な堰高さを演算することがで
きる。
【0025】一方、下水道幹線の途中に設置された可動
式の堰と、汚水や雨水を取り込むための貯留設備とを備
えた下水道システムの貯留設備運用支援装置において、
請求項3の発明では、下水道幹線の周辺の流域に降る雨
を観測するレーダ雨量計からのデータを入力処理する雨
量計観測データ入力手段と、雨量計観測データ入力手段
により入力処理されたデータに基づいて、現在の降雨強
度と堰高との関係から堰の高さを直接演算する堰高演算
手段と、堰高演算手段により演算された堰高に基づい
て、貯留設備を運用するのに必要な支援情報を表示する
支援情報表示手段とを備えている。
【0026】従って、請求項3の発明の下水道システム
の貯留設備運用支援装置においては、下水道幹線周辺の
流域の降雨データから直接、堰高を演算することができ
るため、従来の経験に近い堰高運用を実現することがで
きる。
【0027】また、請求項4の発明では、下水道幹線の
水位を観測する幹線水位計からのデータを入力処理する
水位計観測データ入力手段と、水位計観測データ入力手
段により入力処理されたデータに基づいて、現在の幹線
水位と堰高との関係から堰の高さを直接演算する堰高演
算手段と、堰高演算手段により演算された堰高に基づい
て、貯留設備を運用するのに必要な支援情報を表示する
支援情報表示手段とを備えている。
【0028】従って、請求項4の発明の下水道システム
の貯留設備運用支援装置においては、下水道幹線の水位
データから直接、堰高を演算することができるため、従
来の経験に近い堰高運用を実現することができる。
【0029】さらに、請求項5の発明では、下水道幹線
の流域に降る雨を観測するレーダ雨量計からのデータを
入力処理する雨量計観測データ入力手段と、下水道幹線
の水位を観測する幹線水位計からのデータを入力処理す
る水位計観測データ入力手段と、雨量計観測データ入力
手段により入力処理されたデータと、水位計観測データ
入力手段により入力処理されたデータとに基づいて、現
在の降雨強度と幹線水位とから堰の高さを直接演算する
堰高演算手段と、堰高演算手段により演算された堰高に
基づいて、貯留設備を運用するのに必要な支援情報を表
示する支援情報表示手段とを備えている。
【0030】従って、請求項5の発明の下水道システム
の貯留設備運用支援装置においては、下水道幹線周辺の
流域の降雨データと下水道幹線の水位データとを組み合
わせて、堰高を演算することができるため、従来の経験
に近い堰高運用を実現することができる。
【0031】以上により、降雨状況に応じて、最適な可
動式堰の開時刻の設定、あるいは堰高の設定が、予測シ
ミュレーションにて、または直接支援されるため、運転
員にとって可動式堰制御による安全で確実な貯留設備の
運用が可能となり、もって渇水期には初期汚濁負荷削減
を行ない、大雨時には浸水対策を行なうことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0033】(第1の実施の形態:請求項1に対応)図
1は、本実施の形態による合流式下水道システムの貯留
設備運用支援装置の概略構成例を示すブロック図であ
る。
【0034】すなわち、本実施の形態の貯留設備運用支
援装置は、図1に示すように、雨量計観測データ入力装
置1と、降雨量予測装置2と、幹線流出量予測装置3
と、幹線流下量予測装置4と、可動堰開時刻演算装置5
と、支援情報表示装置6とから構成している。
【0035】雨量計観測データ入力装置1は、前記合流
式下水道幹線22の周辺の流域20に降る雨を観測する
レーダ雨量計からのデータを入力処理する。
【0036】降雨量予測装置2は、雨量計観測データ入
力装置1により入力処理されたデータを処理して将来の
降雨状況を予測する。
【0037】幹線流出量予測装置3は、降雨量予測装置
2により予測された将来降雨を入力として、流域に降る
降雨が合流式下水道幹線22に流出する量を予測する。
【0038】幹線流下量予測装置4は、幹線流出量予測
装置3により予測された流出量が合流式下水道幹線22
を移送して当該合流式下水道幹線22下流に到達する量
を予測する。
【0039】可動堰開時刻演算装置5は、幹線流下量予
測装置4により予測された流下量の予測値に基づいて、
前記貯留設備24に流入する量を制御するための可動堰
23の開時刻をあらかじめ演算しておく。
【0040】支援情報表示装置6は、可動堰開時刻演算
装置5により演算された堰開時刻に基づいて、貯留設備
24を運用するのに必要な支援情報を表示する。
【0041】次に、以上のように構成した本実施の形態
の貯留設備運用支援装置の作用について説明する。
【0042】図1において、雨量計観測データ入力装置
1では、合流式下水道幹線22の周辺の流域20に降る
雨をレーダ雨量計で観測したデータを入力処理する。
【0043】ここでいうレーダ雨量計は、気象庁が観測
する数100kmレベルの広域のレーダ雨量計ではな
く、大都市の自治体で水害防止の目的で設置する細密タ
イプのレーダである。
【0044】これは、観測範囲が半径50kmくらい
で、地上500mの高さで、500mメッシュ単位に降
雨強度を2.5分周期できめ細かく観測するものであ
る。
【0045】次に、降雨量予測装置2では、雨量計観測
データ入力装置1からのデータを処理して将来の降雨状
況を予測する。
【0046】ここで、降雨の予測は、過去のトレンドに
注目して、例えば現在時刻から30分先までの降雨分布
(位置と降雨強度)を推定する。
【0047】また、降雨分布の推定は、降雨の特性や地
形因子、気象条件を取り込んで、移動方向と速度を推定
し、さらに降雨強度分布の変化を考慮して将来降雨を算
定する。
【0048】この最も単純な方法としては、過去何分間
かの降雨移動方向と速度をトレンド外挿して、降雨強度
分布は現在値から変化しないと仮定して降雨分布を予測
することができる。
【0049】すなわち、例えば図3に示すように移動し
て、対象流域に雨域がかかった時には、図4に示すよう
に、流域上空での平均降雨強度を算定することができ
る。
【0050】次に、幹線流出量予測装置3では、予測さ
れた将来降雨を入力として、流域20に降る降雨が合流
式下水道幹線22に流出する量を予測する。
【0051】ここで、流出量を算定する手法で周知のも
のとしては、例えば都市部のように管渠が整備され、流
下の経路が明確な場所での算定に有効なRRL法があ
る。
【0052】このRRL法による算定は、まず図5に示
すような等到達時間曲線と呼ばれる、時間間隔Δt毎の
流域流出点への到達時間面積Ai (m2 )を算定してお
き、これに図6に示すような降雨量曲線Ii (mm/
h)を次式のように掛け合わせる。
【0053】降雨開始からの雨水流出量Pi (m3
s)は、図7に示すように得られる。
【0054】 Po =0 P1 =C・Ii ・ A1 ・E1 2 =C・Ii ・ A2 ・E2 +C・I2 ・ A1 ・E1 3 =C・Ii ・ A3 ・E3 +C・I2 ・ A2 ・E2 +C・I3 ・ A1 ・E1 n =C・Ii ・An ・En +C・I2 ・An-1 ・En-1 +…+C・In ・A1 ・E1 ……(1) ここで、C:換算係数=10-3/3600 Ei :不浸透係数(−) 次に、幹線流下量予測装置4では、合流式下水道幹線2
2に流出した雨水が、合流式下水道幹線22を移送して
幹線下流に到達する量を予測する。
【0055】ここで、合流式下水道幹線22の移送時間
T(s)は、移送距離、すなわち管延長L(m)と流速
V(m/s)とから、下記式により算定することができ
る。
【0056】 T=L/V ……(2) 流下計算では、時刻tの距離L下流での幹線流下量Q
(t)は、下記式により算定することができる。
【0057】 Q(t)=Pi (t−T) ……(3) さらに、流下計算をより厳密に行なうためには、距離と
時間とを細分割して差分解法する周知の不定流計算を行
なって計算するようにしてもよい。
【0058】いずれにしても、流域20の流出点から貯
留設備24の取り込み口である可動堰23までの幹線移
送計算を行なって、可動堰23位置における幹線流量ま
たは水位を予測的に算出することができる。
【0059】次に、可動堰開時刻演算装置5では、合流
式下水道幹線22に併設された貯留設備24に流入する
量を制御するための可動堰23の開時刻をあらかじめ演
算しておく。
【0060】いま、例えば図8に示すような堰高H
(m)、堰幅L(m)の堰構造に対して、堰低からの水
位h(m)の時、合流式下水道幹線22から可動堰23
を越流して貯留設備24に流入する量QE (m3 /s)
は、下記の周知の越流公式で、図9に示すように算定す
ることができる。
【0061】すなわち、 QE =Cs ・L・(h−H)3/2 ……(4) ここで、Cs :堰構造で決まる係数(−) 運転員が可動堰23の高さを決定するのに、一番知りた
い情報は、今後の降雨に対して、幹線水位が何処まで上
昇し、いつ可動堰23を開けたらよいかを支援してくれ
る情報である。
【0062】これを、図10を用いて説明する。
【0063】すなわち、現在時刻t0 に居る運転員は、
降雨強度Iによる流出量Pが幹線流下により、流入幹線
が圧力管になって、マンホールから地表に水が噴き出し
て浸水しないような運転をしたい。
【0064】その一つの方法として、雨が降ったら、直
ぐに可動堰23を全開にして、雨水分を全て取り込む運
用も考えられる。また、逆に、可動堰23を開けるタイ
ミングをできるだけ遅くして、幹線水位hk が満管水位
u になる直近時刻に可動堰23を開けることも考えら
れる。
【0065】前者の問題点は、幹線途中のポンプ場での
排水能力で十分対処できる場合には、不必要な貯留を発
生させることになる。
【0066】後者の問題点は、急速な雨水流入で水位が
急上昇すると、可動堰23が動き始めた時には、手遅れ
で既に浸水が発生している恐れがあることである。
【0067】いずれにしても、合流式下水道幹線22が
満管水位に達しないように、可動堰23の動作タイミン
グ、すなわち堰開時刻t1 を予測することが運転支援に
必要である。
【0068】この場合、堰高Hは事前に決定しておき、
降雨流入の間は固定とする。例えば、晴天時計画最大汚
水量(1Qと称する)の3倍流量である3Q相当の堰高
とする。
【0069】合流式下水道幹線22内の等流に対して
は、流量Q(m3 )と水位h(m)との関係は、周知の
マニングの式から算定することができる。
【0070】すなわち、 Q=f{h、r、n、K} ……(5) ここで、f:関数 r:管半径(円管の場合)(m) n:粗度係数(−) K:管勾配(−) これにより、上記1Qが与えられれば、3Q相当の堰高
H=hとして求めることができる。
【0071】あらかじめ設定された複数の水位レベルに
達した時に可動堰23を開けた時に、満管水位を下回る
ような堰開時刻を予測する。すなわち、図10に示す例
では、水位レベル1で満管水位を大きく下回っているの
で、時刻t1 で可動堰23を開けばよい。
【0072】次に、支援情報表示装置6では、貯留設備
24を運用するのに必要な図10に示すような支援情報
を画面表示する。
【0073】すなわち、支援情報として、合流式下水道
幹線22の水位が何分後に満管水位hu に近づき、可動
堰23を開けた時に満管状態を回避できるかを画面にト
レンド表示する。そして、運転員は、この画面を見て、
いつ可動堰23を開けたらよいかを判断し、手動で可動
堰駆動装置を操作する。
【0074】上述したように、本実施の形態の貯留設備
運用支援装置では、合流式下水道幹線22の周辺の流域
20の降雨予測に基づいて将来の合流式下水道幹線22
への雨水の流入レベルを知ることができるため、初期汚
濁雨水の取り込みのための堰高とすべきか、浸水対策の
ための雨水取り込みの堰高さとすべきかをあらかじめ決
定することが可能となる。
【0075】これにより、降雨状況に応じて、最適な可
動堰23の開時刻の設定が、予測シミュレーションにて
直接支援されるため、運転員にとって可動堰23制御に
よる安全で確実な貯留設備24の運用が可能となり、も
って渇水期には初期汚濁負荷削減を行ない、大雨時には
浸水対策を行なうことができる。
【0076】(第2の実施の形態:請求項2に対応)図
11は、本実施の形態による合流式下水道システムの貯
留設備運用支援装置の概略構成例を示すブロック図であ
り、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省
略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0077】すなわち、本実施の形態の貯留設備運用支
援装置は、図11に示すように、図1における可動堰開
時刻演算装置5を省略し、これに代えて、運用モード判
定装置9と、可動堰高演算装置7とを備えた構成として
いる。
【0078】運用モード判定装置9は、前降雨日からの
経過日数に基づいて、初期雨水対策用の堰高さとする
か、浸水対策用の堰高さとするかを決定する。
【0079】可動堰高演算装置7は、前記幹線流下量予
測装置4により予測された流下量の予測値と、運用モー
ド判定装置9により決定された堰高さとに基づいて、合
流式下水道幹線22に併設された貯留設備24に流入す
る量を制御するための可動堰23の高さをリアルタイム
に演算する。
【0080】次に、以上のように構成した本実施の形態
の貯留設備運用支援装置の作用について説明する。
【0081】なお、図1と同一部分の作用についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についての
み述べる。
【0082】図11において、運用モード判定装置9で
は、前降雨日からの経過日数を基に、初期雨水対策用の
堰高さとするか、浸水対策用の堰高さとするかを決定す
る。
【0083】次に、可動堰高演算装置7では、幹線流下
量予測装置4からの流下量の予測値と、運用モード判定
装置9からの堰高さとを基に、合流式下水道幹線22に
併設された貯留設備24に流入する量を制御するための
可動堰23の高さをリアルタイムに演算する。
【0084】運転員が可動堰23の高さを決定するの
に、一番知りたい情報は、今後の降雨に対して、幹線水
位が何処まで上昇し、どれだけ可動堰23を開けたらよ
いかを支援してくれる情報である。
【0085】これを、図12を用いて説明する。
【0086】すなわち、現在時刻t0 に居る運転員は、
流入幹線が圧力管になって、マンホールから地表に水が
噴き出して浸水しないような運転をしたい。
【0087】その一つの方法として、合流式下水道幹線
22の水位が堰開水位レベルに達したら、できるだけ可
動堰23を下げて(開口部を大きくして)、雨水分をで
きるだけ多く貯留設備24に取り込む運用が考えられ
る。また、逆に、可動堰23をあまり開けないで貯留設
備24に取り込む雨水分を抑える運用も考えられる。
【0088】前者の問題点は、幹線途中のポンプ場での
排水能力で十分対処できる場合には、不必要な貯留を発
生させることになる。
【0089】後者の問題点は、急速な雨水流入で水位が
急上昇すると、可動堰23の高さが高いので浸水が発生
する恐れがあることである。
【0090】いずれにしても、合流式下水道幹線22が
満管水位に達しないように、可動堰23の最適な高さを
予測することが運転支援に必要である。
【0091】この場合、堰開の水位レベルは事前に決定
しておき、降雨流入の間は固定とする。例えば、満管水
位h0 の90%レベルになれば、堰開を行なう。
【0092】あらかじめ設定された複数の堰高に対し
て、満管水位を下回るような堰高を予測する。図12の
例では、高さ(c)で満管水位を大きく下回っているの
で、堰開時刻t1 に堰を下げる。
【0093】次に、支援情報表示装置6では、貯留設備
24を運用するのに必要な支援情報を画面表示する。
【0094】すなわち、支援情報として、合流式下水道
幹線22の水位が何分後に満管水位hu に近づき、可動
堰23をいくら開けた時に満管状態を回避できるかを画
面にトレンド表示する。そして、運転員は、この画面を
見て、可動堰23の高さをいくらにすればよいかを判断
し、手動で可動堰駆動装置を操作する。
【0095】一方、初期雨水の汚濁負荷増大は、長期間
降雨が無い場合(渇水期)の最初の降雨で発生する。貯
留設備24の運用は、初期雨水対策モードと浸水対策モ
ードとでは、可動堰23の高さを切り替える必要があ
る。すなわち、ファーストフラッシュに対しては、でき
るだけ可動堰23を下げて、汚水を貯留設備24に取り
込むことを行なう。
【0096】また、大雨時には、河川放流してもよい希
釈十分な3Qレベル程度の可動堰23の高さで雨水を貯
留設備24に取り込むことを行なう。従って、降雨初期
には、運用モードを判定して行なう。
【0097】すなわち、まず前降雨日からの日数で短い
ものは、ファーストフラッシュである心配がないので、
通常の浸水対策モードで運用する。
【0098】一方、渇水期の初期雨水に対しては、3Q
レベル以上の雨水流入が期待できない場合には、初期雨
水対策モードで運用する。また、3Qレベル以上の雨水
流入が期待される場合には、浸水対策モードで運用す
る。
【0099】上述したように、本実施の形態の貯留設備
運用支援装置では、リアルタイムに可動堰23の高さと
合流式下水道幹線22の水位との関係を予測シミュレー
ションを行なって、その時点で最適な可動堰23の高さ
を演算することが可能となる。
【0100】これにより、降雨状況に応じて、最適な可
動堰23の高さの設定が、予測シミュレーションにて支
援されるため、運転員にとって可動堰23制御による安
全で確実な貯留設備24の運用が可能となり、もって渇
水期には初期汚濁負荷削減を行ない、大雨時には浸水対
策を行なうことができる。
【0101】(第3の実施の形態:請求項3に対応)図
13は、本実施の形態による合流式下水道システムの貯
留設備運用支援装置の概略構成例を示すブロック図であ
り、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省
略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0102】すなわち、本実施の形態の貯留設備運用支
援装置は、図13に示すように、図1における降雨量予
測装置2、幹線流出量予測装置3、幹線流下量予測装置
4、可動堰開時刻演算装置5を省略し、これに代えて、
可動堰高演算装置7を備えた構成としている。
【0103】可動堰高演算装置7は、前記雨量計観測デ
ータ入力装置1により入力処理されたデータに基づい
て、現在の降雨強度と堰高との関係から可動堰23の高
さを直接演算する。
【0104】次に、以上のように構成した本実施の形態
の貯留設備運用支援装置の作用について説明する。
【0105】なお、図1と同一部分の作用についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についての
み述べる。
【0106】図13において、可動堰高演算装置7で
は、雨量計観測データ入力装置1からのデータを基に、
予測シミュレーションを行なうことなく、経験的に求め
られた例えば図14に示すようなテーブルを用いて、現
在の降雨強度と堰高との関係から、可動堰23の高さを
演算する。
【0107】そして、降雨強度の条件を満たせば、その
時点で可動堰23を、テーブルで指定された高さまで下
げておく。
【0108】次に、支援情報表示装置6では、貯留設備
24を運用するのに必要な支援情報を画面表示する。
【0109】すなわち、支援情報として、合流式下水道
幹線22の水位が何分後に満管水位hu に近づき、可動
堰23を開けた時に満管状態を回避できるかを画面にト
レンド表示する。
【0110】上述したように、本実施の形態の貯留設備
運用支援装置では、合流式下水道幹線22の周辺の流域
20の降雨データから直接、可動堰23の高さを演算す
ることができるため、従来の経験に近い堰高運用を実現
することが可能となる。
【0111】これにより、降雨状況に応じて、最適な可
動堰23の高さの設定が、直接支援されるため、運転員
にとって可動堰23制御による安全で確実な貯留設備2
4の運用が可能となり、もって渇水期には初期汚濁負荷
削減を行ない、大雨時には浸水対策を行なうことができ
る。
【0112】(第4の実施の形態:請求項4に対応)図
15は、本実施の形態による合流式下水道システムの貯
留設備運用支援装置の概略構成例を示すブロック図であ
り、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省
略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0113】すなわち、本実施の形態の貯留設備運用支
援装置は、図15に示すように、図1における雨量計観
測データ入力装置1、降雨量予測装置2、幹線流出量予
測装置3、幹線流下量予測装置4、可動堰開時刻演算装
置5を省略し、これに代えて、水位計観測データ入力装
置8と、可動堰高演算装置7とを備えた構成としてい
る。
【0114】水位計観測データ入力装置8は、前記合流
式下水道幹線22の水位を観測する幹線水位計21から
のデータを入力処理する。
【0115】可動堰高演算装置7は、水位計観測データ
入力装置8により入力処理されたデータに基づいて、現
在の幹線水位と堰高との関係から可動堰23の高さを直
接演算する。
【0116】次に、以上のように構成した本実施の形態
の貯留設備運用支援装置の作用について説明する。
【0117】なお、図1と同一部分の作用についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についての
み述べる。
【0118】図15において、可勤堰高演算装置5で
は、水位計観測データ入力装置8からのデータを基に、
予測シミュレーションを行なうことなく、経験的に求め
られた例えば図16に示すようなテーブルを用いて、現
在の幹線水位と堰高との関係から、可動堰23の高さを
演算する。
【0119】そして、幹線水位の条件を満たせば、その
時点で可動堰23を、テーブルで指定された高さまで下
げておく。
【0120】次に、支援情報表示装置6では、貯留設備
24を運用するのに必要な支援情報を画面表示する。
【0121】すなわち、支援情報として、合流式下水道
幹線22の水位が何分後に満管水位hu に近づき、可動
堰23を開けた時に満管状態を回避できるかを画面にト
レンド表示する。
【0122】上述したように、本実施の形態の貯留設備
運用支援装置では、合流式下水道幹線22の水位データ
から直接、可動堰23の高さを演算することができるた
め、従来の経験に近い堰高運用を実現することが可能と
なる。
【0123】これにより、降雨状況に応じて、最適な可
動堰23の高さの設定が、直接支援されるため、運転員
にとって可動堰23制御による安全で確実な貯留設備2
4の運用が可能となり、もって渇水期には初期汚濁負荷
削減を行ない、大雨時には浸水対策を行なうことができ
る。
【0124】(第5の実施の形態:請求項5に対応)図
17は、本実施の形態による合流式下水道システムの貯
留設備運用支援装置の概略構成例を示すブロック図であ
り、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省
略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0125】すなわち、本実施の形態の貯留設備運用支
援装置は、図17に示すように、図1における降雨量予
測装置2、幹線流出量予測装置3、幹線流下量予測装置
4、可動堰開時刻演算装置5を省略し、これに代えて、
水位計観測データ入力装置8と、可動堰高演算装置7と
を備えた構成としている。
【0126】水位計観測データ入力装置8は、前記合流
式下水道幹線22の水位を観測する幹線水位計21から
のデータを入力処理する。
【0127】可動堰高演算装置7は、前記雨量計観測デ
ータ入力装置1により入力処理されたデータと、水位計
観測データ入力装置8により入力処理されたデータとに
基づいて、現在の降雨強度と幹線水位とから可動堰23
の高さを直接演算する。
【0128】次に、以上のように構成した本実施の形態
の貯留設備運用支援装置の作用について説明する。
【0129】なお、図1と同一部分の作用についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についての
み述べる。
【0130】図17において、水位計観測データ入力装
置8では、合流式下水道幹線22の水位を幹線水位計2
1で観測したデータを入力処理する。
【0131】可動堰高演算装置7では、雨量計観測デー
タ入力装置1からのデータと、水位計観測データ入力装
置8からのデータとを基に、予測シミュレーションを行
なうことなく、経験的に求められた例えば第18図に示
すようなテーブルを用いて、現在の降雨強度と幹線水位
との2つの指標から、可動堰23の高さを演算する。
【0132】そして、降雨強度と幹線水位の条件を満た
せば、その時点で可動堰23を、テーブルで指定された
高さまで下げておく。
【0133】次に、支援情報表示装置6では、貯留設備
24を運用するのに必要な支援情報を画面表示する。
【0134】すなわち、支援情報として、合流式下水道
幹線22の水位が何分後に満管水位hu に近づき、可動
堰23を開けた時に満管状態を回避できるかを画面にト
レンド表示する。
【0135】上述したように、本実施の形態の貯留設備
運用支援装置では、合流式下水道幹線22の周辺の流域
20の降雨データと、合流式下水道幹線22の水位デー
タとを組み合わせて、可動堰23の高さを演算すること
ができるため、従来の経験に近い堰高運用を実現するこ
とが可能となる。
【0136】これにより、降雨状況に応じて、最適な可
動堰23の高さの設定が、直接支援されるため、運転員
にとって可動堰23制御による安全で確実な貯留設備2
4の運用が可能となり、もって渇水期には初期汚濁負荷
削減を行ない、大雨時には浸水対策を行なうことができ
る。
【0137】(他の実施の形態) (a)前記各実施の形態では、本発明を合流式の下水道
システムに適用する場合について説明したが、これに限
らず、分流式の下水道システム(分流式の雨水幹線)に
ついても、本発明を適用することが可能である。
【0138】この場合には、初期雨水対策のための堰高
設定は不要となる、すなわち前述した運用モード判定装
置9を省略することができる。
【0139】(b)前記各実施の形態において、雨量計
としては、レーダ雨量計でなくても、地上雨量計でも代
用することが可能である。
【0140】この場合には、降雨量予測は行なわず、降
雨強度の現状値を用いる。
【0141】また、本発明は運用支援装置としてではな
く、その設定を、直接、可動堰23を駆動するための可
動堰駆動装置を制御する自動設定装置として用いるよう
にしてもよい。
【0142】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の下水道シ
ステムの貯留設備運用支援装置によれば、降雨状況に応
じて、最適な可動式堰の開時刻の設定、あるいは堰高の
設定が、予測シミュレーションにて、または直接支援さ
れるため、運転員にとって可動式堰制御による安全で確
実な貯留設備の運用が可能となり、もって渇水期には初
期汚濁負荷削減を行ない、大雨時には浸水対策を行なう
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による合流式下水道システムの貯留設備
運用支援装置の第1の実施の形態を示すブロック図。
【図2】本発明の一適用対象となる一般的な貯留設備を
併設した下水道幹線プロセスの構成例を示す概要図。
【図3】降雨域の移動の状態の一例を示す概念図。
【図4】降雨強度の予測の一例を示す図。
【図5】等到達時間曲線の一例を示す図。
【図6】RRL法の降雨量曲線の一例を示す図。
【図7】雨水流出量の一例を示す図。
【図8】堰構造の一例を示す図。
【図9】堰越流量の一例を示す図。
【図10】運転支援画面の一例を示す図。
【図11】本発明による合流式下水道システムの貯留設
備運用支援装置の第2の実施の形態を示すブロック図。
【図12】堰高決定の一例を示す図。
【図13】本発明による合流式下水道システムの貯留設
備運用支援装置の第3の実施の形態を示すブロック図。
【図14】降雨強度による堰高設定テーブルの一例を示
す図。
【図15】本発明による合流式下水道システムの貯留設
備運用支援装置の第4の実施の形態を示すブロック図。
【図16】幹線水位による堰高設定テーブルの一例を示
す図。
【図17】本発明による合流式下水道システムの貯留設
備運用支援装置の第5の実施の形態を示すブロック図。
【図18】降雨強度と幹線水位による堰高設定テーブル
の一例を示す図。
【符号の説明】
1…雨量計観測データ入力装置、 2…降雨量予測装置、 3…幹線流出量予測装置、 4…幹線流下量予測装置、 5…可動堰開時刻演算装置、 6…支援情報表示装置、 7…可動堰高演算装置、 8…水位計観測データ入力装置、 9…運用モード判定装置、 20…流域、 21…幹線水位計、 22…合流式下水道幹線、 23…可動堰、 24…貯留設備、 25…貯留水位計、 26…返送ポンプ、 27…分水人孔、 28…分流堰、 29…ポンプ場排水ポンプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥 満男 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下水道幹線の途中に設置された可動式の
    堰と、汚水や雨水を取り込むための貯留設備とを備えた
    下水道システムの貯留設備運用支援装置において、 前記下水道幹線の周辺の流域に降る雨を観測するレーダ
    雨量計からのデータを入力処理する雨量計観測データ入
    力手段と、 前記雨量計観測データ入力手段により入力処理されたデ
    ータを処理して将来の降雨状況を予測する降雨量予測手
    段と、 前記降雨量予測手段により予測された将来降雨を入力と
    して、前記流域に降る降雨が前記下水道幹線に流出する
    量を予測する流出量予測手段と、 前記流出量予測手段により予測された流出量が前記下水
    道幹線を移送して当該下水道幹線下流に到達する量を予
    測する流下量予測手段と、 前記流下量予測手段により予測された流下量の予測値に
    基づいて、前記貯留設備に流入する量を制御するための
    堰の開時刻をあらかじめ演算しておく堰開時刻演算手段
    と、 前記堰開時刻演算手段により演算された堰開時刻に基づ
    いて、前記貯留設備を運用するのに必要な支援情報を表
    示する支援情報表示手段と、 を備えて成ることを特徴とする下水道システムの貯留設
    備運用支援装置。
  2. 【請求項2】 下水道幹線の途中に設置された可動式の
    堰と、汚水や雨水を取り込むための貯留設備とを備えた
    下水道システムの貯留設備運用支援装置において、 前記下水道幹線の周辺の流域に降る雨を観測するレーダ
    雨量計からのデータを入力処理する雨量計観測データ入
    力手段と、 前記雨量計観測データ入力手段により入力処理されたデ
    ータを処理して将来の降雨状況を予測する降雨量予測手
    段と、 前記降雨量予測手段により予測された将来降雨を入力と
    して、前記流域に降る降雨が前記下水道幹線に流出する
    量を予測する流出量予測手段と、 前記流出量予測手段により予測された流出量が前記下水
    道幹線を移送して当該下水道幹線下流に到達する量を予
    測する流下量予測手段と、 前記流下量予測手段により予測された流下量の予測値に
    基づいて、前記貯留設備に流入する量を制御するための
    堰の高さをリアルタイムに演算する堰高演算手段と、 前記堰高演算手段により演算された堰高に基づいて、前
    記貯留設備を運用するのに必要な支援情報を表示する支
    援情報表示手段と、 を備えて成ることを特徴とする下水道システムの貯留設
    備運用支援装置。
  3. 【請求項3】 下水道幹線の途中に設置された可動式の
    堰と、汚水や雨水を取り込むための貯留設備とを備えた
    下水道システムの貯留設備運用支援装置において、 前記下水道幹線の周辺の流域に降る雨を観測するレーダ
    雨量計からのデータを入力処理する雨量計観測データ入
    力手段と、 前記雨量計観測データ入力手段により入力処理されたデ
    ータに基づいて、現在の降雨強度と堰高との関係から堰
    の高さを直接演算する堰高演算手段と、 前記堰高演算手段により演算された堰高に基づいて、前
    記貯留設備を運用するのに必要な支援情報を表示する支
    援情報表示手段と、 を備えて成ることを特徴とする下水道システムの貯留設
    備運用支援装置。
  4. 【請求項4】 下水道幹線の途中に設置された可動式の
    堰と、汚水や雨水を取り込むための貯留設備とを備えた
    下水道システムの貯留設備運用支援装置において、 前記下水道幹線の水位を観測する幹線水位計からのデー
    タを入力処理する水位計観測データ入力手段と、 前記水位計観測データ入力手段により入力処理されたデ
    ータに基づいて、現在の幹線水位と堰高との関係から堰
    の高さを直接演算する堰高演算手段と、 前記堰高演算手段により演算された堰高に基づいて、前
    記貯留設備を運用するのに必要な支援情報を表示する支
    援情報表示手段と、 を備えて成ることを特徴とする下水道システムの貯留設
    備運用支援装置。
  5. 【請求項5】 下水道幹線の途中に設置された可動式の
    堰と、汚水や雨水を取り込むための貯留設備とを備えた
    下水道システムの貯留設備運用支援装置において、 前記下水道幹線の流域に降る雨を観測するレーダ雨量計
    からのデータを入力処理する雨量計観測データ入力手段
    と、 前記下水道幹線の水位を観測する幹線水位計からのデー
    タを入力処理する水位計観測データ入力手段と、 前記雨量計観測データ入力手段により入力処理されたデ
    ータと、前記水位計観測データ入力手段により入力処理
    されたデータとに基づいて、現在の降雨強度と幹線水位
    とから堰の高さを直接演算する堰高演算手段と、 前記堰高演算手段により演算された堰高に基づいて、前
    記貯留設備を運用するのに必要な支援情報を表示する支
    援情報表示手段と、 を備えて成ることを特徴とする下水道システムの貯留設
    備運用支援装置。
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