JP4645785B2 - ミシン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミシンの構造に係り、より詳しくは、上糸を、針棒の下端に取付けられた縫針の目孔に糸通しする糸通し装置を備えたミシンの構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、刺繍用等のミシンでは、上糸を頻繁に交換するため、上昇位置で停止させた針棒の下端に取付けられた縫針の目孔に対して、自動的に糸通しするための自動糸通し装置がミシン本体に設けられていた。
【0003】
例えば、特公平7−71596号公報では、ミシンにおける針棒台には、針棒と、糸通し軸とが各々独立的に上下動可能に支持されており、糸通し軸の下端部にフック保持部材が固定され、このフック保持部材の側部に水平方向に延出している糸通しフックとフック保護部材とが取付けられている。糸通し軸に対して上下動可能に被嵌した円筒状のスライダには作業者の指で上下動させる操作手段(操作摘み)が連結され、また、糸通し軸に直角方向に固定突出させたピンを、前記スライダに斜めらせん状に穿設されたスロットに挿通する。このピンとスライダとの間に圧縮コイルばねを介挿して、糸通し軸に対してスライダを常時上方に持ち上げ付勢する。また、針棒台の上端とスライダとの間に引張りばねを装架することにより、前記スライダと糸通し軸とが上向き付勢されている。
【0004】
針棒に設けたストッパには、操作摘みを操作してスライダ及び糸通し軸を、前記引張りばねの付勢力に抗して所定距離下降させるとき前記ピンが当接して糸通し軸の下降を阻止するように構成されている。この糸通し軸の下降限では糸通しフックの先端が縫針の目孔に指向する高さ位置になる。
【0005】
前記糸通し軸の下端には、糸通しフックに近接して配置した一対の糸係止部材を備え、また、針棒台に垂直状に固定されたトラニオン状の支持枠には糸通し軸と平行な支持棒が上下動可能に支持され、該支持棒の下端と前記フック保持部材との間にリンク機構を介挿してある。
【0006】
操作摘みの下押し動にて、スライダのスロット及びピンを介して糸通し軸を所定角度回動させ、糸通しフックが目孔に進する。次いで、前記操作摘みを離す(下押し力を解除する)と、前記圧縮コイルバネの付勢力にてスライダが糸通し軸に対して上昇し、糸通しが前記と反対方向に回動することにより、糸通しフックを前記目孔から退避させて糸通しができると共に、前記引張りバネの付勢力にてスライダ及び糸通し軸が元の位置に上昇復帰するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来技術によれば、操作摘みを下押しする動作(操作)と、その下降下限位置で一旦停止させて後、操作摘みの下押しを解除するという2動作をしなければ、糸通し作業が完了せず、且つ糸通し装置が元の位置に戻らないというものであったから、作業者が糸通しのための作業量が多くなり、面倒であるという問題があった。
【0008】
本発明は、これらの従来の問題点を解決すべくなされたものであり、構成が簡単で且つコンパクトで、さらに簡略化させた動作で糸通し作業から元の位置への復帰ができる自動糸通し装置を備えたミシンを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明のミシンは、ミシン本体の針棒台に、下端に縫針が取付けられる針棒と、糸通し軸と、スライダガイド軸とを各々平行状に配置し、且つ該針棒と糸通し軸とスライダガイド軸とをそれぞれ単独で昇降往復動可能に支持させ、前記糸通し軸とスライダガイド軸との下端に設けられた糸通し手段を、該両軸の協働作動にて針棒に取付けられた前記縫針の目孔に糸通しするように構成してなる糸通し装置を備えたミシンにおいて、前記スライダガイド軸をその軸線に沿って上下動可能に抱持し、且つ前記糸通し軸をその軸線に沿って上下動可能に軸支すると共に軸線回りに所定角度だけ回動可能に軸支するスライダ体は、スライダ体付勢手段により、前記スライダガイド軸の上端方向に付勢され、前記スライダガイド軸にその上端から側面にわたる傾斜面を形成する一方、前記スライダガイド軸に沿って昇降動可能な作動体には、前記スライダ体における抱持部の上端面に当接する当接位置と、該当接位置よりも前記抱持部側方に離れた離間位置との間を移動可能な回動当接体を設け、前記回動当接体を、前記当接位置に付勢する付勢手段を設け、糸通しするために、前記作動体を所定量下降させたとき、前記スライダガイド軸の傾斜面が前記スライダ体の抱持部上端より相対的に上向き突出することにより、回動当接体が前記スライダガイド軸の傾斜面に案内されて付勢手段に抗して前記離間位置に移動され、前記スライダ体を上昇限度位置まで復帰させるように構成したものである。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のミシンにおいて、前記スライダ体には、前記糸通し軸の側面に突設した係合ピンを介して当該糸通し軸を軸線回りに所定角度だけ回動案内した後、所定量だけ直線状に昇降させる案内溝部を備える一方前記糸通し軸とスライダ体との間には、当該スライダ体を上向き付勢するための前記スライダ体付勢手段を備えたものである。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のミシンにおいて、前記針棒には、前記糸通し軸が所定量下降したとき、当該糸通し軸に設けた係合凸部に係合して前記縫針の目孔と糸通し手段との上下位置合わせを行うための係合ブロックを設けたものである。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のミシンにおいて、ミシン本体のアーム部には、上糸カセットが着脱可能に装着されるカセット装着部を備え、該カセット装着部には、上糸カセットの装着動に連動して下降するように前記作動体を配置したものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を具体化した実施の形態について説明する。図1は本発明に係る電子制御式のミシンの正面図、図2(a)は上糸カセットの蓋カバーを外した状態の正面図、図2(b)は図2(a)のIIa −IIa 線矢視断面図、図3は上糸カセットをカセット装着部の中途高さまで挿入した状態の要部正面図、図4は図1のIV−IV線矢視で示すカセット装着部の横断面図、図6は糸通し動作中の要部正面図、図9は上糸カセットをカセット装着部に完全にセットした状態の要部正面図、図10は図9のX−X線矢視で示す側断面図、図11は糸通し装置における操作部の正面図、図12(a)は針棒台を省略して示す糸通し操作部の要部を示す左側面図、図12(b)は図12(a)のXIIb−XIIb線矢視で示す平面図、図12(c)は裏面図、図13(a)〜図13(d)はスライダ体の4方斜視図である。
【0015】
本発明に係るミシン1は、アーム部6の頭部(アーム頭部)のカセット装着部3に、糸駒27が収納された上糸カセット2を着脱可能に装着でき、その上糸カセット2の装着動作に連動して、天秤25の糸掛け部26と糸調子器9とに上糸24の糸掛けを実行し、さらに、自動糸通し装置としての自動糸通し機構10を介して縫針12の針孔に上糸通しを安全に実行できるように構成したものである。
【0016】
まず、ミシン1の基本構造について図1、図3及び図10等を参照しながら説明すると、ミシン1は、ベッド部4と、その右端に立設する脚柱部5と、該脚柱部5の上端から左方向に延びるアーム部6とからなる。前記アーム部6には、針棒7を上下動させる針棒上下動機構(図示せず)と、ミシン1の前面及び上面が開放された平面視で略コ字状に凹み形成されたカセット装着部3と、該カセット装着部3内で先端の糸掛け部26が上下動する天秤機構8と、カセット装着部3の下端側に配置された糸調子器9と、自動糸通し機構10とが設けられている。
【0017】
略中空状のアーム部6内に配置された主軸11は、図17(機能ブロック図)に示すミシンモータ90にて、回転駆動し、前記針棒上下動機構や天秤機構8を駆動させるものである。
【0018】
針棒上下動機構は従来から公知の構成であるので、詳細な説明は省略する。この針棒上下動機構により昇降往復動する針棒7に隣接して天秤機構8が設けられており、図10に示すように、主軸11の先端に設けた天秤クランク20にクランクピン21が横向きに突設し、これを介して針棒クランク22が連動回動するよう連結されている。針棒7の上下中途部に固定された針棒抱き23が前記針棒クランク22を介して連結されており、主軸11の回転に連動して天秤クランク20に設けた天秤25が上下揺動すると共に、針棒7が上下往復動する。針棒7の下端には縫針12が取付けられている。
【0019】
天秤機構8をさらに詳細に説明すると、カセット装着部3の縦方向の背板3a(図4参照)には、前記天秤25の糸掛け部26が略円弧の軌跡を描いて上下動し得る長溝孔13が穿設されている(図1、図3及び図9参照)。アーム部6内の上部に設けたブラケット14に基端を吊支した糸案内部材15は、棒材を側面視略円弧状で且つ下端で上方に折り返してU字状に湾曲させた形状であり、前後2つの棒材15a,15bの間には、上端が開放された糸案内隙間15cが形成される。この糸案内部材15を、前記長溝孔13を介してアーム部6の正面方向に突出させ、前記天秤25の糸掛け部26が前記糸案内部材15の前後2つの棒材15a,15bの外側に摺動可能に被嵌されている。主軸11の駆動力により回動する天秤クランク20を介して、前記天秤25は、図10のように側面視略90度の円弧状で上下に往復運動するように構成されている。
【0020】
前記糸調子器9の前後の糸調子皿9a,9bの間の開閉操作は、後述するようにカセット装着部3の下端まで上糸カセット2を押し込む動きに連動する一方、図示しない押え足の上げレバーによっても可能に構成されている。
【0021】
次に、上糸カセット2の構成について詳述すると、図1、図2(a)及び図2(b)に示すように、正面視で縦長略矩形状のケース本体2aとその表面側(前側)を覆う蓋体2bとからなり、蓋体2bをケース本体2aに対して上向きに摺動させる等して開閉できるように構成されている。また蓋体2bは糸駒収納部28に収納された糸駒27における上糸24の糸色や消費状態を外から観察できるように透明な部材(透明樹脂材)にて形成されることが好ましい。
【0022】
ケース本体2a内の前記糸駒収納部28と、その下方の糸調子器収容部29と、正面から見て右側で縦長の天秤移動領域30と、正面から見て左側で縦長の糸経路31とが仕切り壁32a,32b,32c,32dにて区切られている。そして、前記横方向の仕切り壁32aの上面に図示しない糸縦棒を立設して、糸駒27を着脱可能に収納できるように構成し、また、前記横方向の仕切り壁32aの下方と左右の縦方向の仕切り壁32b,32dで囲まれる糸調子器収容部29には、ケース本体2aの下板及び背板に切欠き部34a,34bを形成して、上糸カセット2をカセット装着部3に上から押し込むときに、糸調子器収容部29が糸調子器9に接近し、その切欠き部34a,34bを介して、前記糸調子器9が糸調子器収容部29内に移動できるように構成されている。ケース本体2aの天秤移動領域30における背面板には、前記カセット装着部3から前方に突出する糸案内部材15、天秤25、及び天秤25の糸掛け部26が臨むように上下長手のスリット33が切欠き形成されている。
【0023】
ケース本体2aの正面視において、前記糸駒収納部28上部と、縦長の糸経路31の下端であるケース本体2aの左側下隅部、糸調子器収容部29の右下端部及び天秤移動領域30の下端部(ケース本体2aの右側下隅部)に丸棒状の糸案内35a,35b,35c,35dが配置されており、糸駒27から引き出された上糸24が前記糸案内ピン35a,35b,35c,35dを通してケース本体2aの右下隅部から外に導かれる(図2(a)参照)。その場合、前記糸経路31には、図2(b)に示すように、上糸24の糸縒りによる糸絡まりを防止するための第1糸挟持手段としての、上向き開放の糸案内溝36aを有する押え板36とばね板37とにより、通過する上糸24を挟持して、適度な通過抵抗を付与させるように構成されている。
【0024】
ケース本体2aの右下隅部に設けられた第2糸挟持手段は次のように構成されている。即ち、前記糸案内ピン35dが直交方向に取付けられた可動ピン38は、ケース本体2aの右側板39aとそれと平行な内側板39bとの孔に摺動可能に支持されており、一端をケース本体2aに係合させた板バネ41にて前記可動ピン38の先端が右側板39aから外向きに突出するように付勢されている。可動ピン38にはスライダ(丸座金形状)42が可動ピン38の軸線方向に移動可能に貫通支持されており、スライダ42は図2(a)に示されているように内側板39bと糸案内ピン35dとの間に配置されている。従って、前記スライダ42と糸案内ピン35dとの間で前記上糸24の通過に適度の抵抗を付与できる。なお、上糸カセット2をカセット装着部3に押し込むと、前記可動ピン38がカセット装着部3の壁部に押されて板バネ39の付勢力に抗して後退し、上糸の挟持力を解除する構成である。
【0025】
糸駒収納部28の箇所のケース本体2aの背面板40aは、前記円柱状の糸駒27を収納できるように、横方向の仕切り壁32aまでの上部を平面視で後向きに円弧状に膨出しており、糸調子器収容部29の箇所の背面板40bは直線状であり、背面板40aと背面板40bと間で後向きの段部40cが形成されている。また、ケース本体2aの下端左端には下向きに突出した被検出部43が設けられている(図2(b)参照)。さらに、ケース本体2aの背面側の左右両側には、上下長手のガイド片44、44が一体的に設けられ、カセット装着部3における上下長手のガイド溝50に沿って上下方向にのみ上糸カセット2が着脱できる構成である。
【0026】
このような構成の上糸カセット2をカセット装着部3の上方から挿入すると、当該上糸カセット2の右側の天秤移動領域30の下端部が開放されているので、カセット装着部3の背面板から前方に突出する糸案内部材15、天秤25、及び糸掛け部26が、スリット33を介して上糸カセット2内に入る。その場合、可動ピン38がカセット装着部3の側壁面に形成された凸部3bに押されて後退し、糸案内ピン35dとスライダ42間の上糸24の挟持が緩むので、オペレータは上糸カセット2の下端から出でいる糸端を下方に大きく引き出しておく。
【0027】
この状態のときに上糸カセット2は後述のストッパー手段により挿入経路の中途部で一旦停止される。一方、上糸カセット2の挿入時に、可動ピン38が凸部3bに押されない時は、上糸24は挟持されたままである。
【0028】
この状態では、天秤移動領域30の下端部にて左右の糸案内ピン35c、35dの間に糸掛けされた上糸24が糸掛け部26に係合する(図3参照)。また、図6に示すように、上糸カセット2の下降動につれて、前記糸掛け部26は天秤移動領域30の上方に相対的に移動することになる。他方、上糸カセット2の下端左寄り部位では、糸調子器収容部29内に糸調子器9が納まるとき、左右の糸案内ピン35b、35cの間に糸掛けされた上糸24が糸調子器9に糸掛けできることになる(図6参照)。
【0029】
次に、前記上糸カセット2をカセット装着部3にその上方から挿入するとき、その挿入経路の中途部で当該上糸カセット2を一旦位置保持させる(挿入停止させる)ためのストッパー手段について説明する。その第1実施形態は、図3及び図4に示すように、アーム部6の先端側から、前記カセット装着部3の空所(挿入経路)に向かって図示しないばね(付勢手段の一例である)にて横向き突出付勢させたストッパーピン57(係合体の一例)であり、そのストッパーピン57を電気式アクチュエータの一例としての電磁ソレノイド58にて後退させる(引き込める)ように構成したものである。また、前記ストッパーピン57を後退させて、上糸カセット2の挿入動作を許容するための制御は、後述するように、自動糸通し機構10に上糸24をセットしたことを検知し、その検知信号により実行するものでる。
【0030】
その理由は、上糸カセット2をカセット装着部3に着脱可能であり、且つ自動糸通し機構10を備えたミシン1においては、カセット装着部3の挿入経路の中途位置まで上糸カセット2を挿入した準備位置において、上糸カセット2から引き出した上糸24の端部を自動糸通し機構10の糸案内等に糸掛けするというセット状態にしておいてから、上糸カセット2をカセット装着部3内に完全に押し込むという動作により、前記自動糸通し機構10を作動させて縫針12に糸通しが実行されるから、オペレータ(ユーザー)が誤って、先に上糸カセット2をカセット装着部3内に完全に押し込んでしまうと、前記上糸24の糸端がセット状態となっていないために、自動糸通し操作にミスが発生するのであった。この操作ミスを防止するため、カセット装着部3の挿入経路の中途位置(準備位置)において、確実に上糸カセット2を位置保持させ、その状態で、当該上糸カセット2の下端から引き出された上糸24を指で摘んで、後述する自動糸通し機構10の所定箇所に上糸24を通過させて糸準備位置にセットするという自動糸通しの準備を確実に行わしめるようにすることを目的とするものである。
【0031】
そのため、前記カセット装着部3での上下中途位置でストッパー手段により一旦停止させた後、自動糸通し機構10に上糸24をセットしたことを検知すれば、前記ストッパー手段のよる位置保持を解除し、上糸カセット2の装着完了を許容するようにするものである。
【0032】
この自動糸通し機構10に上糸24をセットしたことを検知するための第1検出手段の一例としての第1リミットスイッチ53は、前記カセット装着部3の下方であるアーム部6の下面等に設けられている。このセットした上糸24の端部は、アーム部6の先端に設けたフック状の糸掛け部56に一時的に係止される(図3参照)。
【0033】
次に、自動糸通し機構10及びその操作部の構成について説明する。自動糸通し機構10は従来から公知の構成であるので、図3〜図12を参照しながら、簡単に説明する。アーム部6の前記カセット装着部3の裏面側に設けられた縦長の針棒台16には、その上下支持部16a,16bの箇所で前記針棒7が上下動可能に支持され、この針棒7に隣接配置された糸通し軸60とスライダガイド軸61とが、針棒台16の下端の支持部16cと中途高さ位置の支持部16dとに互いに平行状にて上下動可能に支持されている。また、スライダガイド軸61の下端部には、上下の板バネ皿状の糸挟持体70がピン止め等により固定配置されており、糸通しすべき上糸24の中途部を弾力的に挟み付けて保持させる(図5、図6、図7(a)及び、図7(b)参照)。図7(a)〜図7(c)に示すように、糸通し軸60はその縦軸線回りに回動可能であり、糸通し軸60の下端部には、合成樹脂製のフック保持部材62が上下の止め輪により、上下方向に抜け不能に装着されるが固着されている。従って、スライダガイド軸61と糸通し軸60とは一体的に上下動可能で、糸通し軸60は単独で回動可能に構成されている。
【0034】
回動可能なこのフック保持部材62の上側と下側に対応する糸通し軸60の箇所に側面視コ字状の第1糸案内部材63の上支持部、下支持部が回動可能に支持されている。この第1糸案内部材63のうち、上支持部と下支持部とを連結する鉛直状の連結壁64には上糸を係合して案内する糸ガイド溝64aが切欠き状に形成されている。また、フック保持部材62には、糸通しフック65と、その両側に位置する2枚のガイドフック(ガイド部)66a,66bと、これらを水平に貫通するワイヤ状のフックバネ67とからなるフック機構が固定されている。前記フック保持部材62に固定された第2糸案内部材68はその先端が下向きに屈曲形成され、その屈曲部が糸案内部として機能し、第2糸案内部材68は糸通し軸60を挟んで前記フック機構と反対側に配置されている。
【0035】
そして、スライダガイド軸61に一端を連結したリンク機構69が前記フック保持部材62の側方(糸通し軸60側)に連結され(図7(a)及び、図7(b)参照)、糸通し軸60が図7(a)において反時計方向に所定角度回動すると、第1糸案内部材63や糸通しフック65が図7(b)の位置に回動して、糸通しフック65の先端部に形成されたフック部が、糸通しの際に縫針12の目孔12aに挿通し(図7(c)及び図8(a)参照)、前記2枚のガイドフック66a,66bにより案内される上糸24が、前記目孔12aの直前に位置するので、前記フック部にて上糸24を引っ掛けて後、フック機構が後退すべく(図8(b)参照)、糸通し軸60が図7(b)で時計方向に回動し、図7(b)の状態から図7(a)の状態に戻ると、前記上糸24は、目孔12aに通されたことになる。
【0036】
次に、前記糸通し作業を1サイクル行うための、スライダガイド軸61及び糸通し軸60の下降・上昇動や、糸通し軸60の旋回往復動等の作動を実行するための回動機構について、図11〜図15を参照しながら説明する。図13(a)〜図13(d)に示すような合成樹脂製のスライダ体74は、略筒状の抱持部75と、該抱持部75の一側から下向きに延びるガイド板76の下端に設けた下端軸受部74aとにより、丸棒状のスライダガイド軸61の上部側を上下摺動可能に抱持するように構成されている。また、前記下端軸受部74aと抱持部75の下端部との間で、前記ガイド板76に連接して設けられた断面円弧状の壁体77の上下端部には、丸軸状の糸通し軸60の上部側を上下動自在且つ回動可能に軸支する上下一対の軸受部78a,78bが設けられている。なお、後述する回動当接体104における断面凸湾曲状の当接部104aがスライダ体74における抱持部75の上端面75aから切欠き傾斜部75bをなぞり、ガイド板76の表面に沿って摺動できるように設定されている。
【0037】
前記壁体77には、下部が略らせん溝部79aで上半分が縦直線状溝部79bからなる案内溝79が穿設されており、糸通し軸60に横向き貫通させ両側面から突出する係合ピン100の一端が前記案内溝79に嵌合している(図12(a)、図14(a)参照)。そして、糸通し軸60に外装した圧縮コイルバネ102の上端をスライダ体74の片面に当接させ、それより下方に設けた係止ピン101に圧縮コイルバネ102の下端を係止することにより、スライダたい74が圧縮コイルバネ102に弾性支持されている。なお、係合ピン100が案内溝79に係合しているため、スライダ体74が糸通し軸60から抜け出てしまうことはない。
【0038】
他方、スライダ体74と、図12(a)に示すごとく針棒台16の上端または図示しない機枠等との間に装架したスライダ体付勢手段の一例としての引張りばね109により上向きに付勢されて吊り下げられており、スライダガイド軸61と糸通し軸60とは、上記したように両者の下端部で脱落不能に連結されているから、前記スライダ体74に対して相対的に上下動可能に吊支されていることになる。
【0039】
針棒7の上下中途部に固定された係合ブロック107の側面には、隣接する糸通し軸60の側面方向に開放された横断面コ字状の係合溝107aが形成されており、針棒7が所定の上昇位置、例えば、上昇上限位置で停止状態のとき、後述するようにスライダガイド軸61と共にスライダ体74を介して下降する糸通し軸60から突出する係合ピン100の他端が前記係合ブロック107の係合溝107aに嵌まったまま横滑りできるように構成されている。なお、前記係合ブロック107は針棒抱き23と同じ部品であっても良い。
【0040】
なお、前記のように引張りばね109により上向き付勢された前記スライダガイド軸61及び糸通し軸60のうち、スライダガイド軸61の下端の糸挟持体70が針棒台16の下端面に当接するので、前記両軸60、61は各々それ以上上昇できないように規制されている。
【0041】
また、スライダガイド軸61の上端部分には上端面を一部のみ残し、軸側面にわたる傾斜面61aが形成されている(図13(c)及び図15(b)参照)。前記抱持部75には、その上端面75aの一部を残し、前記ガイド板76の表面に接近する方向に傾斜する切欠き傾斜部75bを設ける。前記傾斜面61aと切欠き傾斜部75bはスライダガイド軸61の同側に形成されている。これにより、前記抱持部75の1側面のうち上側には前記スライダガイド軸61の通過する傾斜穴75cが斜めに露出することになる(図13(c)及び図13(d)参照)。
【0042】
そして、前記スライダガイド軸61における傾斜面61aが抱持部75における切欠き傾斜部75bと側面視で同じ方向に傾斜しているように、換言すると、図13(c)や図14(d)に示すように、傾斜面61aが傾斜穴75cと同じ方向で開放されるように、スライダ体74とスライダガイド軸61との配置関係が設定されるものである。
【0043】
図11に示すように、アーム部6内の縦軸103には、作動体の一例としての断面コ字状の糸通しスライダ作動部材73が上下動可能に支持され、糸通しスライダ作動部材73は図示しない圧縮コイルバネ等の上方付勢部材により上向き付勢されている。該糸通しスライダ作動部材73の当接部73aが、カセット装着部3の背面板のスリット72から前向きに突出して、上糸カセット2の装着時に下向きに押されて、糸通しスライダ作動部材73全体が直線的に下降動するように構成されている。なお、この当接部73aは請求項1の作動部材に相当する。
【0044】
糸通しスライダ作動部材73の一側上端には、前記スライダ体74における抱持部57の上端面75aに当接可能な当接位置と、当該当接位置よりも前記抱持部57の側方に離れた離間位置との間を移動可能となるように、回動当接体104が横軸105を介して上下回動可能に装着されている。即ち、回動当接体104の配置方向は、図12(c)、図13(a)等に示すごとく、前記切欠き傾斜部75bを含む平面と平行な平面上に横軸105の軸線があり、且つ横軸105に被嵌した捩じりばね106にて、回動当接体104が図12(c)において時計方向に回動付勢されている。そして、図11及び図12(c)のように、糸通しスライダ作動部材73が上昇位置(上糸カセット2の未装着時のように)であって、スライダガイド軸61の上端や抱持部75の上端面75aが前記回動当接体104における断面凸湾曲状の当接部104aの下端縁より低い位置にあるときには、当該当接部104aの下端と前記抱持部75の上端面75aとが対峙する姿勢に保持されるように、ストッパーピン108にて回動当接体104の回動が規制されている。
【0045】
次に、上糸カセット2をカセット装着部3に装着する動作により自動糸通し作業を実行するときの前記各部品の作動について説明する。そのために、針棒7を上昇位置(縫針12の下端が針板より大きく上昇して糸通しできる高さ位置)にセットしておく。糸通しスライダ作動部材73の当接部73aに下向きの外力が作用していない状態(図11、図12(a)及び図12(c)参照)では、その回動当接体104における当接部104aはスライダ体74の抱持部75の上端面75aとの間に隙間がある。この状態では、前記引張ばね109の上向き付勢力にてスライダ体74が上限位置まで上昇させられており、且つ圧縮コイルバネ102の付勢力にて係合ピン100が案内溝部79の下端縁に当接するまで押し下げられるから、スライダ体74における抱持部75の上端面75aより下方にスライダガイド軸61の上端面が位置し、スライダガイド軸61及び糸通し軸60の上昇上限位置まで上昇させられて高さ位置保持される(図11、図12(a)及び図12(c)参照)。
【0046】
この状態では、糸通し軸60の係合ピン100は案内溝部79のうちらせん溝部79aの下端に位置するので、平面視で図12(b)に示すごとく、前記係合ピン100の他端が針棒7における係合ブロック107の係合溝107aの開放側で且つ突出した下片107bの上方に臨むような位相に糸通し軸60が回動させられて停止している。
【0047】
なお、アーム部6の下面側に設けた第1検出手段の一例としての第1リミットスイッチ53の下方に接近させて固定した糸案内通路71は、前記糸通し軸60とスライダガイド軸61とが上昇位置のときに、前記糸挟持体70が接近して連通するように構成されており、糸通しの準備のために上糸24を前記糸挟持体70を介して糸案内通路71を通過させるとき(図3の状態参照)、前記第1リミットスイッチ53にて上糸24が存在すること、換言すると、上糸24が自動糸通しのためのセット完了状態にあることを検知できるように構成されている。そのときの上糸24の糸端は、アーム部6の先端の糸掛け部56内に設けられた切断刃により切断される。
【0048】
上記の準備作業の後、上糸カセット2をカセット装着部3に下向きに押し込むと、当該上糸カセット2の段部40cが糸通しスライダ作動部材73の当接部73aに当接して、糸通しスライダ作動部材73の下降を開始させる。前記スライダ作動部材73の下降動につれて、回動当接体104の当接部104aが、引張りばね109の付勢力に抗してスライダ体74の抱持部75の上端面75aを下向きに押すので、スライダ体74が前記スライダガイド軸61及び糸通し軸60と共に下降する。該糸通し軸60における係合ピン100の他端が針棒7における係合ブロック107の下片107bに当接する高さ位置では、前記スライダガイド軸61及び糸通し軸60が糸通し作業位置まで下降したことになり(図6参照)、糸通しフック65の先端が縫針12の目孔12aと同じ高さ位置となる。それ以後は糸通し軸60(及びスライダガイド軸61)は下降動が阻止されるが、係合ピン100の一端が案内溝部79におけるらせん溝部79aに沿って案内されるから(図14(c)参照)、スライダ体74は下降動を続行する一方、糸通し軸60は図14(b)において時計方向に回動し、リンク機構69を回動させて、上記したように、糸通しフック65の先端が縫針12の目孔12aを通過して糸通し作業が開始される(図7(a)〜図7(c)、図8(a)〜図8(d)参照)。
【0049】
糸通しスライダ作動部材73のさらなる下降動につれて、回動当接体104の当接部104aが抱持部75の上端面75aを下向きに押すから、スライダ体74がさらに下降し、前記係合ピン100は案内溝部79のうち縦方向の直線溝部79bを上向きに通過する。この係合ピン100の他端は針棒7における係合ブロック107の係合溝107a内を水平に回動し、初期位相から略60度回動したことになる(図15(c)参照)。このときには糸通し機構10においては糸通し作業が続行される。他方、スライダ体74の下降につれて、所定の高さ位置で静止しているスライダガイド軸61の上端(傾斜面61a)が抱持部75の上端面105aから上に突出し(図15(a)参照)、糸通しスライダ作動部材73の上端部に設けた回動当接体104の当接部104aに前記傾斜面61aが摺接して、捩じりバネ106の付勢力に抗して回動当接体104を図15(b)の反時計方向に回動させて、抱持部75の切欠き傾斜部75b側に引き寄せる。この状態は上糸カセット2がカセット装着部3に完全に押し込んだ高さ位置に相当し、糸通しスライダ作動部材73は最下降位置に保持されたままである。次いで、回動当接体104における当接部104aが抱持部75の切欠き傾斜部75bの傾斜面に摺接した時には、当該抱持部75の上端面75aは開放状態となり、スライダ体74は前記引張りばね109の付勢力にて上向きに引張られているから、図16(a)から図16(b)に示す位置まで、瞬間的にスライダ体74が上昇するのである。なお、このとき、高さ位静止状の回動当接体104における当接部104aが、前記切欠き傾斜部75bからその下部に連接する垂直状のガイド板76を経てスライダ体74より下方まで相対的に通過することになる(図16(b)参照。
【0050】
上糸カセット2をカセット装着部3から上に抜き出すと、糸通しスライダ作動部材73が図示しないバネ付勢力により上昇する。このとき、スライダ体74が引張りばね109の上向き付勢力にて引き上られるから、図16(c)及び図12(c)に示すごとく元の位置に戻ることになる。
【0051】
上記のように、自動糸通し機構10が作動して、収納状態(待機状態)(図7(a)参照)から糸通しフック65の先端が縫針12の目孔12aに進入した状態(図7(b)参照)まで順方向に半回転した後、カセット装着部3に対して上糸カセット2を完全に装着する(押し下げ完了する)と、スライダ体74が上昇して糸通し軸60とスライダガイド軸61とが上昇待機位置まで戻ることにより、糸通しフック65の先端が縫針12の目孔12aから退出して目孔12aに糸通しして上方に戻る糸通し動作を1サイクル実行するものである。
【0052】
他方、カセット装着部3における下端支持板51の左側(前記糸調子器9の配置箇所より左側)には、前記上糸カセット2を完全に装着した状態のとき、前記被検出部43が嵌まる検出孔52が設けられており、該検出孔52の下方には、前記被検出部43が所定の高さまで下降したこと(前記上糸カセット2の装着完了、図9参照)を検知できる第2検出手段の一例としての第2ミットスイッチ55が、前記カセット装着部3の下方であるアーム部6の下面等に設けられている。
【0053】
この時、可動ピン38はカセット装着部3の側壁面の下方部位に形成された凸部3cにより付勢力に抗して押し込まれ、糸案内ピン35dとスライダ42(図2(a)参照)による上糸24の挟持が解除されて縫製時の糸の通過を許容する。
【0054】
この構成では、前記上糸カセット2の装着完了を第2ミットスイッチ55が検知するまでは、縫針12の作動を禁止もしくは阻止するように制御ことが可能であるが、縫針12が針上位置(最も上昇している位置)以外の箇所にあるときには、一旦針下位置まで下降した後上昇して針上位置にて縫針12が停止するように制御することが好ましい。前記第1検出手段及び第2検出手段はリミットスイッチ以外に、光センサ等の非接触式センサを使用しても良い。
【0055】
次に、図17に示す機能ブロックを参照しながら、制御手段について説明する。制御手段はマイクロコンピュータ等の電子制御式の制御装置80であり、制御(演算)を実行するCPU81はバスを介して制御プログラムが記憶されたROM(読み出し専用メモリ)82と、種々のデータを一時的に記憶するRAM(随時読み書き可能メモリ)83と入出力インターフェイスとに接続されている。入力側インターフェイスには、図1及び図3に示すようにアーム図6の前面に配置した起動・停止用キースイッチ84と、返し縫いキースイッチ85と、針上下位置キースイッチ86と、前記第1検出手段としての第1リミットスイッチ53と、第2検出手段としての第2ミットスイッチ55と、下糸巻スイッチ87と、縫針12(針棒7)の上下位置を検知する針上下位置センサ88とが接続されている。他方、出力用インターフェイスには、送り歯による送り量調節用パルスモータ89と、前記主軸11を回転駆動するためのミシンモータ90と、縫針12を左右方向に振るための針振り用パルスモータ91と、前記ストッパー手段の解除用の電気式アクチュエータの一例としての電磁ソレノイド58と、制御状態等を表示するための液晶パネル等の表示装置92とが接続されている。
【0056】
次に、前記制御装置80による制御態様について図18に示すメインフローチャートを参照しながら説明する。
【0057】
まず、メインフローチャートにおいて、電源スイッチ93を押下して制御装置80を起動させると、各種データの初期設定処理を実行する(S1)。次に、電磁ソレノイド58をOFFにして、ストッパー手段であるストッパーピン57をカセット装着部3内に突出させる(S2)。これにより、ユーザー(オペレータ)がカセット装着部3に上方から上糸カセット2を挿入した場合に、前記ストッパーピン57箇所に上糸カセット2の下端が当接し、当該上糸カセット2の高さ位置が一旦保持され、自動糸通し準備のためのセット動作を実行しないでユーザーが誤って上糸カセット2を完全に押し込むのを防止できる。
【0058】
次いで、下糸巻スイッチ87のON・OFF状態を判別する(S3)。ボビンに下糸が巻回されていないときには(S3:yes )、糸巻処理のサブルーチンに移って下糸の巻回動作を実行する(S4)。下糸巻装置にてボビンに下糸が巻回されているときには(S3:no)、次に、第2リミットスイッチ55がONか否かを判別する(S5)。第2リミットスイッチ55がONである時は(S5:yes )、自動糸通し動作が正常に終了しているか否かは別として、カセット装着部3に上糸カセット2が装着完了しているのであるから、ミシンの通常の縫製作業を許容する(S6)。
【0059】
もし、第2リミットスイッチ55がOFFである時は(S5:no)、カセット装着部3に上糸カセット2が装着されていないか、または装着未完了である。この状態で起動・停止キースイッチ84をオペレータが不用意に押したとき、縫針12が上下動し、また天秤25が上下動すると、危険であるので、縫針12及び天秤25の上下動を禁止する制御を実行する。その一例は、起動・停止キースイッチ84を押下してもミシンモータ90の駆動を禁止する。他の方法として主軸11と針棒7との連動部に設けたクラッチを遮断して、針棒7及び天秤25の駆動を阻止するものである。
【0060】
また、カセット装着部3に対する上糸カセット2の未装着、または装着未完了であるときには、縫針12に上糸24が糸通しされていないものと判断する。そこで、自動糸通し機構10により糸通しを実行するための準備を行う。糸通しを実行するには縫針12が針上位置になければならないので、まず、第1段階として、前記針上下位置センサ88により、縫針12が針上位置にあるか否かを判別する(S7)。縫針12が針上位置にないときには(S7:no)、オペレータ(ユーザー)が針上下位置キースイッチ86を押したか否かを判別する(S8)。針上下位置キースイッチ86が押されていないときには(S8:no)、オペレータにその処理を実行することを促すため、表示装置92に催促文句を表示する等の警告処理(S9)を実行する。針上下位置キースイッチ86を押せば(S8:yes )、縫針12が針上位置になるまでミシンモータ90が駆動して停止させる(S10)。
【0061】
この針上下位置キースイッチ86が押される毎に、指令信号が出されてミシンモータ90を駆動し、前記針上下位置センサ88から針上信号または針下信号が出されたときに、ミシンモータ90を停止させて、縫針12を針上位置または針下位置で停止させるようにしても良い。この場合、主軸11の回転位相により針上下位置キースイッチ86を押した時の停止位置が針上又は針下となる。このため、針上下位置キースイッチ86を多くとも2回押すことにより、縫針12を針上で停止させることができる。指令信号としては、このようにオペレータのマニュアル操作により出力される信号の他に自動的に出力される信号も含む。例えば、上糸カセット2が完全に装着された状態からオペレータが上糸カセット2を取外した時、第2リミットスイッチ55がそれを検出する。つまり、上糸カセット2の取外しを検出した検出信号を前記指令信号とすることもできるのである。こうすれば、上糸カセット2を取り外すだけで自動的に縫針12が針上位置で停止するのである。また、上糸カセット2をカセット装着部3から引き上げたとき、即ち、被検出部43が第2リミットスイッチ55から離れた時の信号を指令信号として、縫針12を針上位置で停止させるようにしても良い。さらに他の形態として、他のスイッチを設けて、そのスイッチの信号にて縫針12を針上位置で停止させるようにしても良い。
【0062】
このようにして、縫針12が針上位置にあると判断されたときには(S7:yes )、次に自動糸通し機構10への上糸24のセット(糸通し準備状態にセット)がされたか否かを第1リミットスイッチ53にて判別する(S11)。第1リミットスイッチ53がON、つまり上糸24のセットが完了していれば(S11:yes )、制御装置80は電磁ソレノイド68をONにして(S12)、ストッパーピン57を後退させて、上糸カセット2の下降を許容するのである。これにより、以後はミシンの通常の縫製動作が実行可能となる。
【0063】
もし、第1リミットスイッチ53がOFF、つまり上糸24のセットが未完であれば(S11:no)、警告処理(S13)を実行するのである。
【0064】
なお、糸巻処理(S4)のサブルーチンでは、起動・停止キースイッチ84がONのとき、通常、ミシンモータ90の駆動により主軸11の中途部のクラッチを切って、下糸巻装置のみが駆動するので、針棒7や天秤25は駆動しない。下糸巻を完了すると、通常は下糸巻スイッチ87はOFFとなる。オペレータが緊急に下糸巻動作を停止したいときには、起動・停止キースイッチ84、返し縫いキースイッチ85、または針上下位置キースイッチ86のうちいずれかを押下すると、ミシンモータ90は停止し、糸巻動作の緊急停止ができるのである。
【0065】
本発明にかかる糸通し機構(装置)における操作部の機構は、スライダガイド軸61を上下動自在に抱持する抱持部75と、糸通し軸60を上下動可能、且つ所定角度だけ位相回動させるため案内溝部79とを備えたスライダ体74と、その抱持部75の上端面75aを押すための糸通しスライダ作動部材75に設けた回動当接体104とを基本構成とし、該回動当接体104は常時は前記上端面75aと対峙する方向に付勢され、スライダガイド軸61の上向き突出動にて抱持部75の側面に退避するように構成されたものであるから、必要な部品点数を極力少なくし、且つ小型化できる。特に、スライダ体74をスライダガイド軸60と糸通し軸60との上端部側に配置すれば、糸通しスライダ作動部材73と一体的に上下動する回動当接体104を小型化できる。
【0066】
そして、スライダ体74をスライダガイド軸60と糸通し軸60との上端部側に配置し、前記抱持部75の一側面を、上端面75aの一部を残して傾斜状に切欠きした切欠き傾斜部75bを設けると共に、スライダガイド軸61の上端から側面にわたって傾斜面61aを形成し、スライダガイド軸61が上向き突出するとき、この傾斜面61aと前記切欠き傾斜部75bとが略同じ方向に傾いているように配置すれば、回動当接体104の当接部104aが、前記抱持部75の上端面75aから切欠き傾斜部75bに滑り移動して、糸通しスライダ作動部材73によるスライダ体74の下押しを円滑且つ迅速に開放できると共に、元の押下げ可能状態への回動当接体104の姿勢復帰も円滑に行えるという効果を奏する。また、前記回動当接体104における当接部104aの断面を凸湾曲状に形成すれば、前記抱持部75の上端面75aと切欠き傾斜部75bとの間の当接部104aの滑り移動が至極円滑にできるという効果を奏する。
【0067】
本発明は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、回動当接体104を枢支する横軸105が当接部104aよりも上側にて糸通しスライダ作動部材73に配置されるようにしても良い。また、カセット装着部3を有しないミシンであって、手動により、前記糸通しスライダ作動部材73を下降動させるときには、当該糸通しスライダ作動部材73から突出する操作部をミシン本体のアーム部6の前面もしくは側面に形成した縦長のスリットを介して機枠より外に突出させ、その操作部を作業者が指で下向きに押すことにより、スライダ体74を介してスライダガイド軸61及び糸通し軸60を下押しして所定の糸通し作業を実行させるように構成しても良いのである。
【0068】
しかして、本発明では、上位概念の(自動)糸通し機構10は、針棒17に近接させて針棒台16に上下動自在且つ回動自在に支持された鉛直状の糸通し軸60と、この糸通し軸60の下端部に固定され且つ縫針の目孔に挿通可能な糸通しフック65等を有するフック機構と、前記糸通し軸60をその下降限付近で糸通しフック65が縫針12の目孔12aに挿通するように所定角度だけ回動させるための回動機構と、から構成されたものとして、把握できる。実施形態中のリンク機構69及び、前記スライダ体74とそのらせん状案内溝79と糸通し軸60に横方向に突設した係合ピン100等が回動機構に相当するのである。
【0069】
そして、前記糸通し機構10に、前記糸通し軸60を介して糸通しスライダ作動体等の作動部材の作動力を伝達するための伝達機構としては、実施形態中の抱持部75及び回動当接体104が相当する。
【0070】
そして、前記伝達機構には、縫針12の目孔12aへの糸通し動作が完了した後に、前記作動部材から糸通し機構10への作動力の伝達を解除するため、実施形態中では、前記作動部材によりスライダ体74が所定量下降したとき、スライダガイド軸61の上端の傾斜面61aにて前記回動当接体104の当接部104aを横方向に退避させて、抱持部74の側方に離間する構成としているので、これらの構成の上位概念として解除機構が該当する。つまり、糸通しフックの縫針の目孔からの退出動作が自動で行われるようになったのである。
【0073】
【発明の効果】
以上に詳述したように、請求項1に記載の発明のミシンは、ミシン本体の針棒台に、下端に縫針が取付けられる針棒と、糸通し軸と、スライダガイド軸とを各々平行状に配置し、且つ該針棒と糸通し軸とスライダガイド軸とをそれぞれ単独で昇降往復動可能に支持させ、前記糸通し軸とスライダガイド軸との下端に設けられた糸通し手段を、該両軸の協働作動にて針棒に取付けられた前記縫針の目孔に糸通しするように構成してなる糸通し装置を備えたミシンにおいて、前記スライダガイド軸をその軸線に沿って上下動可能に抱持し、且つ前記糸通し軸をその軸線に沿って上下動可能に軸支すると共に軸線回りに所定角度だけ回動可能に軸支するスライダ体は、スライダ体付勢手段により、前記スライダガイド軸の上端方向に付勢され、前記スライダガイド軸にその上端から側面にわたる傾斜面を形成する一方、前記スライダガイド軸に沿って昇降動可能な作動体には、前記スライダ体における抱持部の上端面に当接する当接位置と、該当接位置よりも前記抱持部側方に離れた離間位置との間を移動可能な回動当接体を設け、前記回動当接体を、前記当接位置に付勢する付勢手段を設け、糸通しするために、前記作動体を所定量下降させたとき、前記スライダガイド軸の傾斜面が前記スライダ体の抱持部上端より相対的に上向き突出することにより、回動当接体が前記スライダガイド軸の傾斜面に案内されて付勢手段に抗して前記離間位置に移動され、前記スライダ体を上昇限度位置まで復帰させるように構成したものである。
【0074】
従って、スライダガイド軸を上下動自在に抱持する抱持部と、糸通し軸を上下動可能、且つ所定角度だけ位相回動させるため案内溝部とを備えたスライダ体と、その抱持部の上端面を押すために作動体に設けた回動当接体とが基本構成となるから、構成部品が少なく且つ小型化できることになる。
【0075】
そして、回動当接体は常時は前記上端面と対峙する方向に付勢され、スライダガイド軸の上向き突出動にて抱持部の側面に退避するように構成されたものであるから、スライダ体を元の高い位置に復帰させる構造をコンパクトにできる。さらに、前記作動体を所定量下降させたとき、前記スライダガイド軸の傾斜面が前記スライダ体の抱持部上端より相対的に上向き突出することにより、回動当接体が前記スライダガイド軸の傾斜面に案内されて付勢手段に抗して前記離間位置に移動され、前記スライダ体を上昇限度位置まで復帰させるように構成したものであるから、作業者は前記作動体を所定量下向きに押下するだけのワンタッチ操作で、糸通し作業が完了すると共に、スライダ体、スライダガイド軸及び糸通し軸を元のの位置(上昇上限位置)に迅速に復帰させることができるという効果を奏する。
【0076】
そして、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のミシンにおいて、前記スライダ体には、前記糸通し軸の側面に突設した係合ピンを介して当該糸通し軸を軸線回りに所定角度だけ回動案内した後、所定量だけ直線状に昇降させる案内溝部を備える一方、前記糸通し軸とスライダ体との間には、当該スライダ体を上向き付勢するための前記スライダ体付勢手段を備えたものである。
【0077】
従って、糸通し装置におけるスライダガイド軸と糸通し軸とはその下端同士が糸通し機構にて連結され、一体的に昇降させるべきものであるところ、その一方の糸通し軸に対してスライダ体を上向き付勢するだけで、スライダ体はスライダガイド軸に対しても昇降可能且つ上向き付勢できるのである。
【0078】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のミシンにおいて、前記針棒には、前記糸通し軸が所定量下降したとき、当該糸通し軸に設けた係合ピンに係合して高さ位置決めできる係合体を設けたものである。つまり、前記係合ピンが係合ブロックに係合すると、糸通し軸の高さ位置はそれ以上下降しないものであるので、針棒に対する係合ブロックの取付け高さを設定するだけの簡単な作業で、糸通し作業高さ位置の設定及び調節ができるという効果を奏する。
【0079】
さらに、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のミシンにおいて、ミシン本体のアーム部には、上糸カセットが着脱可能に装着されるカセット装着部を備え、該カセット装着部には、上糸カセットの下降動に連動して下降するように前記作動体を配置したものであるから、上糸カセットの装着作業にて縫針への糸通し作業が連動して自動的に実行できるから上糸の交換作業が至極便利になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるミシンの正面図である。
【図2】(a)は蓋体を外した状態の上糸カセットの正面図、(b)は図2(a)のIIb −IIb 線矢視断面図である。
【図3】ストッパー手段により上糸カセットが位置保持された状態を示す正面図である。
【図4】図1のIV−IV線矢視拡大断面図である。
【図5】カセット装着部の下面図である。
【図6】自動糸通しのための上糸カセットの下押し込み状態を示す正面図である。
【図7】(a)は自動糸通し機構の待機状態における要部下面図、(b)は自動糸通し機構の糸通し状態における要部下面図、(c)は糸通し直前における糸通しフック等の状態を示す要部拡大下面図である。
【図8】(a)は図7(c)の状態を示す要部斜視図、(b)は糸通しフックに係止した上糸が縫針の目孔を通過する状態を示す要部斜視図、(c)は糸通し後の糸通しフックが上昇した状態の要部断面図である。
【図9】カセット装着部に対する上糸カセットの装着完了状態を示す正面図である。
【図10】図9のX−X線矢視断面図である。
【図11】自動糸通しの操作部を示す正面図である。
【図12】(a)は図11の針棒台を仮想線で示した要部正面図、(b)は図12(a)のXIIb−XIIb線矢視平面図、(c)は図11のXIIc−XIIc線矢視左側面図である。
【図13】(a)はスライダ体の正面左方斜視図、(b)はスライダ体の正面右方斜視図、(c)はスライダ体の裏面左方斜視図、(d)はスライダ体の裏面右方斜視図である。
【図14】(a)はスライダ体の下降途中の状態を示す要部正面図、(b)は図14(a)のXIVb−XIVb線矢視平面図、(c)は図14(a)の左側面図、(d)はスライダ体の抱持部の上端面に対する当接部の状態を示す要部断面図である。
【図15】(a)は糸通し軸の下降下限位置で示す要部正面図、(b)は図15(a)の左側面図であり、当接部が抱持部の上端面から外れた状態を示す図、(c)は図15(a)のXVc −XVc 線矢視平面図である。
【図16】(a)はスライダ体の上昇始めを示す要部正面図、(b)はスライダ体の上昇終わり示す要部正面図、(c)は元の高位置に戻った状態の要部側面図である。
【図17】制御装置の機能ブロックである。
【図18】メインルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
1 ミシン
2 上糸カセット
3 カセット装着部
7 針棒
9 糸調子器
10 自動糸通し機構
12 縫針
16 針棒台
60 糸通し軸
61 スライダガイド軸
61a 傾斜面
73 作動体としての糸通しスライダ作動部材
73a 当接部
74 スライダ体
75 抱持部
75a 上端面
75b 切欠き傾斜部
76 ガイド板
79 案内溝部
97a らせん溝部
97b 直線溝部
100 係合ピン
101 係止ピン
102 圧縮コイルバネ
104 回動当接体
104a 当接部
105 横軸
106 ねじりばね
107 係合ブロック
109 引張りばね

Claims (4)

  1. ミシン本体の針棒台に、下端に縫針が取付けられる針棒と、糸通し軸と、スライダガイド軸とを各々平行状に配置し、且つ該針棒と糸通し軸とスライダガイド軸とをそれぞれ単独で昇降往復動可能に支持させ、前記糸通し軸とスライダガイド軸との下端に設けられた糸通し手段を、該両軸の協働作動にて針棒に取付けられた前記縫針の目孔に糸通しするように構成してなる糸通し装置を備えたミシンにおいて、前記スライダガイド軸をその軸線に沿って上下動可能に抱持し、且つ前記糸通し軸をその軸線に沿って上下動可能に軸支すると共に軸線回りに所定角度だけ回動可能に軸支するスライダ体は、スライダ体付勢手段により、前記スライダガイド軸の上端方向に付勢され、前記スライダガイド軸にその上端から側面にわたる傾斜面を形成する一方、前記スライダガイド軸に沿って昇降動可能な作動体には、前記スライダ体における抱持部の上端面に当接する当接位置と、該当接位置よりも前記抱持部側方に離れた離間位置との間を移動可能な回動当接体を設け、前記回動当接体を、前記当接位置に付勢する付勢手段を設け、糸通しするために、前記作動体を所定量下降させたとき、前記スライダガイド軸の傾斜面が前記スライダ体の抱持部上端より相対的に上向き突出することにより、回動当接体が前記スライダガイド軸の傾斜面に案内されて付勢手段に抗して前記離間位置に移動され、前記スライダ体を上昇限度位置まで復帰させるように構成したことを特徴とするミシン。
  2. 前記スライダ体には、前記糸通し軸の側面に突設した係合ピンを介して当該糸通し軸を軸線回りに所定角度だけ回動案内した後、所定量だけ直線状に昇降させる案内溝部を備える一方、前記糸通し軸とスライダ体との間には、当該スライダ体を上向き付勢するための前記スライダ体付勢手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のミシン。
  3. 前記針棒には、前記糸通し軸が所定量下降したとき、当該糸通し軸に設けた係合凸部に係合して前記縫針の目孔と糸通し手段との上下位置合わせを行うための係合ブロックを設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のミシン。
  4. ミシン本体のアーム部には、上糸カセットが着脱可能に装着されるカセット装着部を備え、該カセット装着部には、上糸カセットの装着動に連動して下降するように前記作動体を配置したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のミシン。
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