JP4644435B2 - 断熱容器及びその製造方法 - Google Patents

断熱容器及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、高温あるいは低温の内容物が容れられてその内容物の温度が変化しにくい断熱容器に関する。
容器にお茶などの熱い飲料を容れたとき、容器の壁からの伝熱で冷めることを防止する要求がある。あるいは、容器にお茶などの熱い飲料を容れたとき、容器の外壁面が手で持てないほど熱くなることを防止したい要求がある。対策として、容器を多孔質で孔の部分が多い焼き物で作り、断熱性を向上させることが考えられ、実際に開示もされている(例えば、特許文献1参照。)が、そのような孔の部分が多い焼き物は、強度が低く、容器の壁が厚くなり、一定の外形に対して内容積が小さくて実用上もデザイン上も好ましくない場合がある。
又、素地の表面に、微細中空発泡体粒子を通常のうわぐすりをバインダーにして焼きつけ、断熱保温性の層とすることが開示されている(例えば、特許文献2参照。)が、この態様は、うわぐすりをバインダーにして素地の表面に微細中空発泡体粒子を付着させてから焼き付けるものである。微細中空発泡体粒子は液状のうわぐすり中に均一に分散させることが容易ではなく、従って、素地の表面に均一な層状に付着させることや、所定の厚さに付着させることが難しく、均一かつ所定の厚さの焼成層を得ることが難しい。特に、微細中空発泡体粒子を多層状に素地の表面に均一に付着させることは極めて難しい。又、シラスバルーンのような焼成可能な微細中空発泡体粒子は、極めて強度が小さいので、このような態様で得られる断熱保温性の層の強度が小さい。
特開2002−191454号公報(特許請求の範囲) 実開昭57−150531号公報(特許請求の範囲)
本発明の目的は、高温あるいは低温の内容物が容れられてその内容物の温度が変化しにくく、お茶などの熱い飲料を容れた直後に容器を手で掴んでも熱すぎて掴めないことのない断熱容器を提供することにある。かつ、製造が容易で表面の強度の高い断熱容器を提供することにある。
本発明の要旨とするところは、陶磁器製容器基体の壁面の少なくとも一部に発泡釉の層を備えてなる断熱容器であることにある。なお、本発明においては、陶磁器製容器が把手付きの場合のように付帯の部分を有する場合、この付帯の部分を含めて陶磁器製容器と称するものとする。又、陶磁器製容器が蓋付きの場合のように付属の部品を備える場合、この付属の部品を含めて陶磁器製容器と称するものとする。
前記発泡釉の層の壁面には、保護釉の層が形成され得る。
前記発泡釉の層は、発泡剤が混入された釉薬を焼成してなるものであり得、
該釉薬は、
ガラス形成材 30〜100重量部
前記発泡剤 0.5〜10重量部
を含んで成り得る。
前記断熱容器においては、前記釉薬が、更に、低熱膨張材5〜70重量部を含んで成り得る。
前記釉薬は、更に、可塑材1〜15重量部を含んで成り得る。
前記ガラス形成材は、長石を含み得る。
前記低熱膨張材は、ペタライトを含み得る。
前記発泡剤は、炭化珪素、酸化鉄、から選択され得る。
又、本発明の要旨とするところは、
素焼き状態の容器を準備する工程、
加熱により気体を発生する発泡剤が混入された釉薬を準備する工程、
前記素焼き状態の容器の壁面に前記発泡剤が混入された釉薬を付着させる工程、
前記発泡剤が混入された釉薬を付着させた前記素焼き状態の容器を焼成し、壁面に発泡釉の層を形成する焼成工程
を含む断熱容器の製造方法であることにある。
前記製造方法は、更に、形成された前記発泡釉の層の壁面に施釉する工程を含み得る。
前記製造方法においては、前記釉薬が化粧泥を含み得る。
前記製造方法においては、前記焼成工程における焼成が、1100〜1350℃でなされ得る。
本発明の断熱容器は、その容器に容れられた高温あるいは低温の内容物の温度が変化しにくい。
本発明の断熱容器は、高温の内容物が容れられている状態で、容器の外壁面が手で持っていられなるほど熱くなることを防止できる。
本発明の断熱容器は、低温の内容物が容れられている状態で、容器の外壁面が手で持つと過度に冷たく感ずることを防止できる。
本発明の断熱容器は、手で持つたとき、陶器独特の冷たい触感を感ぜず、温かみとやすらぎのある感触を有する。
本発明の断熱容器の製造方法により、熱膨張率の小さい発泡釉の層を形成することができ、本発明の断熱容器は、土鍋等の加熱調理用の容器にも適用出来る。
本発明の断熱容器の実施形態について、図面を使用して説明する。図1に示すように、本発明の断熱容器2は、陶磁器製容器基体4の外面に、気泡7を内蔵する発泡釉の層6を備えてなる。
本発明の断熱容器は、通常の焼き物用の成形された素地を素焼きして素焼き状態の容器を作り、発泡剤が混入された釉薬をその容器の外面に層状に塗付あるいは浸漬等により付着させて乾燥し、その釉薬を付着させた前記素焼き状態の容器を好ましくは1100〜1350℃で、更に好ましく1150〜1300℃で焼成し、外面に発泡釉から成る化粧の層を形成することにより得られる。
発泡釉の層6は断熱性に優れているので、断熱容器2に熱湯を注いだとき、注がれた熱湯が冷めにくい。又、熱湯が注がれてからの断熱容器2の外表面は、温度上昇が通常の陶器製の容器に比較して小さい。従って、熱湯が注がれた容器を手で持つことが容易にできる。発泡釉の層6は陶磁器製容器基体4の外面の全面に形成されてもよいが、断熱容器2を取り扱うときに手が触れる所定の部分や主要な部分に形成されてもよい。又、図2に示す断熱容器2bのように、発泡釉の層6は陶磁器製容器基体4の内面に形成されてもよい。
更に、発泡釉の層6は手等の物体と接触したときの熱伝達率が通常の陶器製の容器に比較して小さいので、表面が比較的高温であっても短時間であれば手で持つことができる。又、室温で放置されて、表面が体温より低い状態のとき手で持つなどして指が触れたとき、通常の陶器製の容器に触れたとき指先で感ずる冷感が、ほとんど感じられず、触れた感触が温かい。
発泡釉の層6は、素焼された素地をとともに高温で本焼きされて、熱膨張率が小さい。従って、土鍋のような熱膨張率の小さな基体を用いる加熱調理用の容器に施釉されて発泡釉の層が形成されても、使用時に発泡釉の層がひび割れしにくい。
更に、発泡釉の層6は、気泡が独立気泡であり、濡れても吸水せず、水分が吸水されて気泡に残留することがない。従って、水分に含まれる菌や汚れが発泡釉の層6に保持されず、衛生的である。従来のように、シラスバルーンのような中空球体を陶器基体の表面に付着させて焼成したものや、粘土に焼失性の粉体を混入して陶器基体の表面に付着させて焼成したものは、形成された発泡層の気泡が連続気泡であり、発泡層が吸水し、水分に含まれる菌や汚れが発泡層に保持されて残留し、洗浄で落ちにくく、衛生上問題である。
本発明において用いられる、発泡剤が混入された釉薬は通常の釉薬に発泡剤が混入されたものであってもよい。
本発明において用いられる、発泡剤が混入された釉薬には、ガラス形成材として、カリ長石、ソーダ長石等の長石類や、アプライト(硅長石)、花崗岩、風化花崗岩(砂婆等)、火山灰、ガラス粉末から選択される材料が用いられてよい。本発明実験には産地資源であり安価である畑長石あるいは日産長石を使用した。
又、本発明において用いられる、発泡剤が混入された釉薬には、低熱膨張材が混入されることが好ましい。低熱膨張材は、焼成により生成する発泡釉の層6の、焼成工程(降温時)におけるヒビの発生を防止できて好ましい。この低熱膨張材としては、ペタライト、スポデュメン、ユークリプタイト、炭酸リチウム等のリチウム系化合物、コーディェライト等が挙げられる。なかでも、ペタライトが安価であり低膨張を生成しやすい。
本発明において用いられる発泡剤は、焼成時に分解や還元等によりガスを発生しこのガスが釉中に残存することにより気孔が形成されるものであり、炭化珪素、酸化鉄(ベンガラ)、炭酸カルシウム、炭素(グラファイト、木炭等)、窒化アルミ等が挙げられる。なかでも炭化珪素、酸化鉄は分解温度がガラス形成材、低熱膨張材のガラス生成温度と適合する。
釉薬に混入する発泡剤の量及び焼成の温度により、発泡釉の層6の気泡の数やサイズを調整することが出来る。焼成の温度を1200℃以上と高くすると径が0.1〜2mmという大きな気泡が得られる。この発泡剤の量及び焼成の温度の調整により、発泡釉の層6の感触、断熱性を容易に調整できる。
発泡剤が混入された釉薬には、更に、可塑材が配合されることが好ましい。この可塑材は、木節粘土、蛙目粘土、カオリン、ベントナイト、陶石等を成分とする粘土、あるいは、カルボキシメチルセルロース、アラビアゴム、デキストリン、メチルセルロース、ビオポリーなどの有機糊剤を組成とするもので、断熱容器2の製造工程において、発泡剤が混入された釉薬の泥漿や、陶磁器製容器基体4の壁面に層状に均一にその釉薬の泥漿を塗付あるいは浸漬等により付着させて乾燥した層の強度を得るために必要に応じた量に配合されるものである。
発泡剤が混入された釉薬における組成の比率は、ガラス形成材30〜100重量部に対して、可塑材0〜25重量部、発泡剤0.5〜15重量部であることが薄くて均一な発泡釉の層6が得られて好ましい。発泡剤が炭化珪素である場合は0.5〜2重量%、酸化鉄である場合は5〜15重量%の比率であることが好ましい。
発泡剤が混入された釉薬には、更に、低熱膨張材が最大70重量部、好ましくは25〜65部配合されることが亀裂やはく離のない均一な発泡釉の層6が得られて好ましい。
発泡剤が混入された釉薬には、着色材が混入されてもよい。着色材としては、酸化コバルト、酸化クロム、大正黒、陶試紅のような通常の陶磁器用の顔料等の着色材を用いることが出来る。又、白色系の粘土を混入して、化粧土としての機能をもたせることが出来る。
本発明においては、断熱容器2の表面に更に施釉することにより、断熱性を損なうことなく容器の表面状態を改良して平滑にすることが出来る。この態様を示す図3において、本発明のこのような態様の断熱容器2aは、陶磁器製容器基体4の壁面に発泡釉の層6を備え、更に、発泡釉の層6の表面に保護釉の層8から成る化粧の層を備えてなる。
保護釉の層8は通常の釉薬を用いて断熱容器2の表面に更に施釉することにより形成されてもよいが、保護釉の層8を形成するための釉薬には、ガラス形成材として、カリ長石、ソーダ長石等の長石類や、アプライト(硅長石)、花崗岩、風化花崗岩(砂婆等)、火山灰、ガラス粉末から選択される材料が用いられてよい。なかでも、畑長石あるいは日産長石が好ましい。
又、発泡釉の層6を形成するための発泡剤が混入された釉薬を、素焼き状態の陶磁器製容器基体の壁面に塗付し発泡剤が混入された釉薬の焼成前の層を形成し、その発泡剤が混入された釉薬の焼成前の層の表面に保護釉の層8を形成するための釉薬をさらに塗付して、保護釉の層8を形成するための釉薬の焼成前の層を形成し、素焼き状態の陶磁器製容器基体と、発泡剤が混入された釉薬の焼成前の層と、保護釉の層8を形成するための釉薬の焼成前の層とを同時に本焼き焼成して断熱容器2aを得ることも出来る。このように、本発明の製造方法においては、1回の本焼き焼成で断熱容器2aを得ることができ、工程が簡易である。
又、保護釉の層8を形成するための釉薬には、低熱膨張材が混入されることが好ましい。低熱膨張材は、保護釉の層8の、焼成工程(降温時)におけるヒビの発生を防止できて好ましい。この低熱膨張材としては、ペタライト、スポデュメン、ユークリプタイト、炭酸リチウム等のリチウム系化合物、コーディェライト等が挙げられる。なかでも、ペタライトが好ましい。
保護釉の層8を形成するための釉薬には、更に、可塑材が配合されることが好ましい。この可塑材としては、木節粘土、蛙目粘土、カオリン、ベントナイト、陶石等を成分とする粘土、あるいは、カルボキシメチルセルロース、アラビアゴム、デキストリン、メチルセルロース、ビオポリーなどの有機糊剤が挙げられる。
保護釉の層8を形成するための釉薬における組成の比率は、ガラス形成材30〜100重量部に対して、可塑材0〜40重量部であることが薄くて均一な保護釉の層8が得られて好ましい。
保護釉の層8を形成するための釉薬には、更に、低熱膨張材が最大70重量部、好ましくは25〜65部配合されることが好ましい。
保護釉の層8を形成するための釉薬には、着色材が混入されてもよい。着色材としては、酸化コバルト、酸化クロム、大正黒、陶試紅のような通常の陶磁器用の顔料等の着色材を用いることが出来る。又、白色系の粘土を混入して、化粧土としての機能をもたせることが出来る。
表1に、本発明において用いられる、発泡剤が混入された釉薬の配合例(単位:重量部)をA〜Eで示す。
Figure 0004644435
表2に本発明において用いられる、断熱容器2の表面に更に施釉する釉薬の配合例(単位:重量部)をAA〜EEで示す。
Figure 0004644435
実施例1
信楽産の陶土を用いた陶器用生地を図5の形状の徳利形に成形し成形体12を得た。成形体12の高さは15cm、最大径は10cm、周壁の厚さは8mmであった。
2個の成形体12を800℃で焼成し、素焼容器を2個得た。一方の素焼容器は通常の釉薬を内外壁面にかけて本焼きし、施釉陶容器を得た。他方の素焼容器は、通常の釉薬を内壁面に、発泡剤入りの釉薬を外壁面にかけて本焼きした。発泡剤入りの釉薬の配合は、畑長石100部、ベントナイト3部、炭化珪素0.5部であり、水を加えて通常の釉薬と同様の粘度に調整して用いた。本焼きは、1000℃まで5時間かけて昇温、1250℃まで5時間かけて昇温、1250℃で30分維持の条件で行なった。これにより、本体素地の表面に厚さ4mmの発泡釉の層が均一に形成された断熱容器を得た。
この施釉陶容器は、持った瞬間に冷たい感触であるのに対し、この断熱容器は、持った感触が暖かった。又、発泡釉の層は、気泡が独立気泡であった。
この施釉陶容器、断熱容器それぞれに90℃の湯を満杯になるように同時に注ぎ終わったあと、2分経過後に、外周壁面の表面温度をサーモグラフ(日本アビオニクス社製)により測定した。この測定による外周壁面の、容器の高さ方向にみた中央部14の表面温度は、施釉陶容器が、71℃、断熱容器が63℃であった。
又、この施釉陶容器、断熱容器の30℃における表面の熱伝導率W/(m.k)は、それぞれ0.901、0.879であった。熱伝導率は、Kemthern QTM−D3迅速熱伝導率計を用いて測定した。
この断熱容器を横向きにして、発泡釉の層の水平になった個所に1mの高さから直径10mmの鋼球を落下させたが、発泡釉の層の表面に目視できる損傷は生じなかった。
実施例2
実施例1で得た断熱容器と同様の断熱容器に保護層を形成するために釉薬をかけて再度焼成し、施釉断熱容器を得た。この釉薬の配合は、畑長石50部、ペタライト50部、ベントナイト2部、であり、水を加えて通常の釉薬と同様の粘度に調整して通常の釉薬と同様の態様で施釉した。この施釉断熱容器は、持った感触は実施例1の施釉陶容器とほぼ同じであった。90℃の湯を満杯になるように注ぎ終わったあと、2分経過後の外周壁面の、容器の高さ方向にみた中央部の表面温度は、63℃と実施例1の断熱容器とほぼ同じであった。
実施例3
発泡剤入りの釉薬の配合が、畑長石50部、ペタライト50部、炭化珪素0.5部であるほかは、実施例1と同様にして断熱容器を得た。断熱容器は、持った感触が暖かった。又、発泡釉の層は本焼きの焼成後に表面にひびわれが全く認められなかった。90℃の湯を満杯になるように注ぎ終わったあと、2分経過後の外周壁面の、容器の高さ方向にみた中央部の表面温度は、63℃であった。
実施例4
土鍋用の素焼素地の把手部に実施例1に用いたと同様の配合の発泡剤入りの釉薬を施釉し、実施例1と同様の本焼きを行なって、把手部に発泡釉の層が形成された土鍋用の断熱容器を得た。調理時に加熱された直後にこの断熱容器の把手部は手で把むことが出来た。又、調理時に加熱により、形成された発泡釉の層がひび割れすることはなかった。
実施例5
図4に示す形状の土鍋の蓋20の素焼素地22の裏面部に実施例1に用いたと同様の配合の発泡剤入りの釉薬を施釉し、実施例1と同様の本焼きを行なって発泡釉の層6aを形成した。蓋の裏面部に発泡釉の層が形成された土鍋の蓋を得た。この蓋を用いた土鍋は、通常の蓋を用いた土鍋より、投入された内容物が煮立つまでの時間が短く、又、加熱後の温まった状態の内容物が冷めにくかった。
その他、本発明は、主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々なる改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
本発明の断熱容器は、碗、カップ、ポット、ジョッキ、鍋等の食器や調理器のみならず、高温あるいは低温の物を容れて使用したり、保管あるいは運搬あるいは処理するための容器に広く適用出来る。更に、これらの容器の蓋や把手にも本発明におけるような発泡釉の層が形成されて、高温あるいは低温の物を容れて使用したり、保管あるいは運搬あるいは処理するための容器に広く適用出来る。
本発明の断熱容器の構成の一例を示す断面模式図である。 本発明の図1とは異なる態様の断熱容器の構成の一例を示す断面模式図である。 本発明の他の態様の断熱容器の構成を示す断面模式図である。 実施例5おける、本発明の更に他の態様の断熱容器の土鍋の蓋の構成の一例を示す断面模式図である。 実施例1における本発明の断熱容器の作成に用いる成形体の形状を示す斜視図である。
符号の説明
2、2a、2b:断熱容器
4:陶磁器製容器基体
6、6a:発泡釉の層
7:気泡
8:保護釉の層
12:成形体

Claims (11)

  1. 陶磁器製容器基体の壁面の少なくとも一部に発泡釉の層を備え、前記発泡釉の層の壁面に保護釉の層が形成されてなる断熱容器。
  2. 前記発泡釉の層が、発泡剤が混入された釉薬を焼成してなるものであり、
    該釉薬が、
    ガラス形成材 30〜100重量部
    前記発泡剤 0.5〜10重量部
    を含んで成る請求項1に記載の断熱容器。
  3. 前記釉薬が、更に、
    低熱膨張材 5〜70重量部
    を含んで成る請求項に記載の断熱容器。
  4. 前記釉薬が、更に、
    可塑材 1〜15重量部
    を含んで成る請求項又はに記載の断熱容器。
  5. 前記ガラス形成材が長石を含む請求項2から4のいずれか1項に記載の断熱容器。
  6. 前記低熱膨張材が、ペタライトを含む請求項に記載の断熱容器。
  7. 前記発泡剤が、炭化珪素、酸化鉄、から選択される請求項2から6のいずれか1項に記載の断熱容器。
  8. 前記釉薬が化粧泥を含む請求項2から7のいずれか1項に記載の断熱容器。
  9. 素焼き状態の容器を準備する工程、
    加熱により気体を発生する発泡剤が混入された釉薬を準備する工程、
    前記素焼き状態の容器の壁面に前記発泡剤が混入された釉薬を付着させる工程、
    前記発泡剤が混入された釉薬を付着させた前記素焼き状態の容器を焼成し、前記壁面に発泡釉の層を形成する焼成工程
    形成された前記発泡釉の層の壁面に施釉する工程
    を含む断熱容器の製造方法。
  10. 前記釉薬が化粧泥を含む請求項に記載の断熱容器の製造方法。
  11. 前記焼成工程における焼成が、1100〜1350℃でなされる請求項9または10に記載の断熱容器の製造方法。
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