JP4643516B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ店などの遊技場に設置して使用される遊技機、プログラム及び記録媒体に関するものである。
パチンコ遊技機には、多数の種類があるが、従来、所謂一般電役(普通電役)と言われるパチンコ遊技機が知られている(例えば、特許文献1,2,3参照)。
この一般電役と呼ばれるパチンコ遊技機では、複数の普通変動入賞装置(例えば、一般電動役物、普通電動役物、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれるが、以下、変動入賞装置と称する)が遊技盤に設けられている。各変動入賞装置は、遊技球が入賞できない第1状態(閉塞状態)と、遊技球が入賞し易い第2状態(開放状態)との間で変動可能となっている。
そして、このようなパチンコ遊技機においては、例えば、変動入賞装置が4つ設けられるとともに、各変動入賞装置に順位が付けられており、例えば、第1位(最上位)の変動入賞装置が2つ、第2位の変動入賞装置が1つ、第3位(最下位)の変動入賞装置が1つ設けられている。
また、2つの第1位の変動入賞装置を第1状態から第2状態に変動させる契機を付与する二つの始動口を有する。
また、各変動入賞装置は、少なくとものその一部が、例えば、パチンコ遊技機の遊技球が発射される遊技領域を形成する遊技盤の右側に偏って設けられており、所謂右打ちを行うことにより、第2状態となった変動入賞装置に遊技球を入賞させやすい状態となっている。
また、一方の始動口は、遊技盤の左右の中央に設けられ、他方の始動口は、遊技盤の中央より右よりに設けらており、通常の打ち方(遊技盤の中央や中央よりやや左よりを狙う打ち方)の場合に一方の始動口に遊技球が入賞(通過)し易く、右打ちの場合に他方の始動口に遊技球が入賞(通過)し易いように設定されていた。
また、各変動入賞装置は、閉塞状態から開放状態となった際に、所定時間の経過および所定個数の遊技球の入賞という二つの所定条件のうちの少なくとも一方の所定条件が成立した場合に、開放状態から閉塞状態に戻るようになっている。
また、最下位となる第3位の変動入賞装置を除く二つの始動口と、三つ(第1位及び第2位)の変動入賞装置は、それぞれ、遊技球が入賞することに基づいて、抽選を行い、抽選結果が当たりの場合に、対応する変動入賞装置を第1状態から第2状態に変動するようになっている。また、抽選結果を報知するための変動表示ゲームも行なわれるようになっている。
例えば、一方の始動口に遊技球が入賞したことに基づく抽選(変動表示ゲーム)が当たりとなった場合に二つの第1位の変動入賞装置のうちの一方の第1位の変動入賞装置が開放する。また、他方の始動口に遊技球が入賞したことに基づく抽選が当たりとなった場合に他方の第1位の変動入賞装置が開放する。また、二つの第1位の変動入賞装置の何れかに遊技球が入賞したことに基づく抽選で当たりとなった場合に、第2位の変動入賞装置が開放する。また、第2位の変動入賞装置に遊技球が入賞したことに基づく抽選で当たりとなった場合に、第3位の変動入賞装置が開放する。
また、2つの始動口への遊技球の入賞に基づく抽選の当選確率が低いもの(例えば、数十分の一〜数百分の一)であるのに対して、第1および第2位の変動入賞装置への遊技球の入賞に基づく抽選の当選確率は極めて高く(はずれとなる確率が数百分の一から数千分の1)となっている。したがって、始動口に遊技球が入賞しても第1位の変動入賞装置は開放しない場合がほとんどであるが、第1位の変動入賞装置が開放して遊技球が入賞すると、ほとんどの場合に、第2位および第3位の変動入賞装置が開放するようになっている。
また、始動口および第1位及び第2位の変動入賞装置への遊技球の入賞に基づく抽選において、既に前の遊技球の入賞に基づく抽選が行われている間は、次の抽選を行わずに待機するようになっているが、所定数(例えば、4個以下)に限って抽選を開始する契機(権利)を記憶(保留)するようになっている。
これにより、例えば、第1位の変動入賞装置が開放して遊技球が4個以上入賞することに基づいて、極めて高い確率で当選となる抽選の契機が4回付与され、通常、第2位の変動入賞装置が4回開放することになる。また、第2位の変動入賞装置が開放して遊技球が4個以上入賞することに基づいて、極めて高い確率で当選となる抽選の契機が4回付与され、通常、第3位の変動入賞装置が4回開放することになる。
ここで、上述のように保留数を4つとすると、第1位置の変動入賞装置の開放に基づいて4回開放する第2位の変動入賞装置が開放するたびに、第3位の変動入賞装置が4回開放することになり、第3の変動入賞装置は、第1位の変動入賞装置が1回開放状態となることに基づく一連の開閉動作として、最大16回開放する。これにより、遊技者に遊技球の入賞に基づく大量の賞球(遊技球)の獲得の機会を与えることができ、これらの第1位から第3位の変動入賞装置が順次開放すると共に、第2位および第3位の変動入賞装置が繰り返し開放する状態が当たり状態となる。
また、通常の打ち方で、一方の始動口に遊技球を入賞(もしくは通過)させることに基づいて、当たり状態となった後に右打ちすると、他方の始動口に遊技球が入賞することになり、この他方の始動口の入賞に基づいて当たり状態が発生可能であり、当たり状態が連続して発生する可能性がある。
特開平8−215386号公報 特開2000−342818号公報 特開2001−79190号公報
ところで、上述のような普通電役のパチンコ遊技機では、上述のように右打ちすることで、他方の始動口に遊技球が入賞しやすい状態とし、複数の変動入賞装置が連動して開閉する当たり状態中にも、他方の最上位の変動入賞装置を開放するか否か、すなわち、当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、可変表示装置において、前記抽選の結果を表示させるための変動表示ゲームが行われた状態となっている。
したがって、一般電役と呼ばれるパチンコ遊技機では、所謂デジパチと呼ばれるパチンコ遊技機のように可変表示装置に表示される変動表示ゲームが当たりとなった場合に、遊技者が大量の遊技球を獲得可能な特別遊技状態を発生させるとともに、特別遊技状態中は、変動表示ゲームを停止し、可変表示装置に当たり状態に関する演出表示を行うものと異なり、当たり状態中に当たり状態を演出するための表示が行われず、演出的に見劣りがするものであった。
また、当たり状態中に特に当たり状態に対応する演出表示を行わないため、遊技者は、当たり状態が終了したか否かを明確に把握することができず、既に変動入賞装置の一連の開放動作が終了しているのに、それにしばらく気づかず、右打ちを続けてしまい、遊技者に不利となる可能性があった。
なお、デジパチでは、当たりとなると通常の遊技状態と明らかに制御が異なる特別遊技状態となり、演出表示の制御も通常の遊技状態と異なるものとなるが、一般電役では、当たり状態となると最上位の変動入賞装置が開放することにより、通常時には、閉塞状態となって遊技球が入賞しない各変動入賞装置が順次開放状態となって遊技球が入賞可能となるが、基本的な制御は通常の遊技状態と変わらないものである。したがって、例えば、始動口への遊技球の入賞に基づく抽選がはずれとなっている場合でも、例えば、前回開放状態となった際に上位の変動入賞装置に遊技球が挟まれた状態となり、この遊技球が変動入賞装置内に落下して入賞してしまうと、それに基づいて下位の変動入賞装置が開放することになる。
本発明は、上記事情に鑑みて為されたもので、複数の変動入賞装置が連動して順次開放する当たり状態を発生させる遊技機において、当たり状態中に当たり状態を演出するための演出表示を容易に可能とすることを目的とする。
請求項1記載の発明は、遊技球が入賞できない第1状態と、遊技球が入賞し易い第2状態との間で変動するとともに、第2状態となった場合に所定条件の成立に基づいて第1状態に戻り、かつ、それぞれに第2状態への変動開始に係わる順位が付けられた複数の変動入賞装置と、
各変動入賞装置への遊技球の入賞を検知する入賞検知手段と、
当たりもしくははずれを決定する抽選処理を行う抽選手段と、
遊技球の流入に基づいて前記抽選手段による抽選処理の開始の契機を付与する始動口と、
前記抽選手段の抽選処理により当たりが決定された場合に、最上位の変動入賞装置を第2状態とすることにより開始され、かつ、第2状態となる上位の変動入賞装置への遊技球の入賞および第1状態への復帰に基づいて順次下位の変動入賞装置を第2状態とする当たり状態を発生させる当たり状態発生手段とを備え、
前記当たり状態発生手段は、
前記抽選手段の抽選処理により当たりが決定された場合に、最上位の変動入賞装置を第1状態から第2状態とした後に第1状態に復帰させる最上位開放手段と、
最下位の変動入賞装置より上位の変動入賞装置が第2状態となった際に、当該上位の変動入賞装置への遊技球の入賞が前記入賞検知手段に検知される毎に、当該上位の変動入賞装置に対応して上限数となるまで入賞回数をカウントアップして更新記憶する保留記憶手段と、
前記保留記憶手段に、上位の各変動入賞装置のいずれかに対応して1以上の入賞回数が記憶されている場合に、当該入賞回数が対応して記憶されている上位の変動入賞装置より1つ下位となる変動入賞装置を第1状態から第2状態とした後に第1状態に復帰させるために必要な開放処理を行う下位開放手段とを備え、
前記保留記憶手段は、前記下位開放手段により開放処理が行われる際に、前記上位の変動入賞装置に対応した入賞回数をカウントダウンして更新記憶する遊技機において、
演出用の表示を行う演出表示装置と、
前記抽選手段による抽選処理で当たりとなった場合に、当たりフラグをセットするとともに、前記演出表示装置に当たり状態の開始を示す演出表示をさせる当たり状態開始演出手段と、
前記当たりフラグがセットされた状態で、前記保留記憶手段に記憶された全ての入賞回数が消化された場合に、前記当たりフラグをリセットするとともに、前記演出表示装置に当たり状態の終了を示す演出表示をさせる当たり状態終了演出手段とを備えたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、当たり状態となった場合に複数の変動入賞装置が上位から順番に開放する遊技機において、当たり状態を規定することが可能となり、当たり状態の開始と終了とを示す演出表示を容易に行うことができる。
すなわち、抽選手段による抽選結果が当たりとなった場合にだけ、当たりフラグがセットされ、当たりフラグがセットされた状態で全ての入賞回数が消化されて当たり状態の終了条件が成立し(例えば、最上位の変動入賞装置が開放してから閉塞するまでの期間が経過後で、かつ、入賞回数に基づく全ての変動入賞装置の開放が終了するとともに全ての入賞回数が0となった場合に当たり状態の終了条件が成立する)、変動入賞装置が開放しなくなる際に当たりフラグがリセットされるので、当たりフラグがセットされている間が当たり状態となる。したがって、当たり状態の期間を規定することが可能となり、当たり状態中に当たり状態用の演出表示の制御を容易に行うことができる。
そして、当たりフラグがセットされるときに当たり状態の開始を示す演出表示を行い、当たりフラグがセットされた状態で当たり状態が終了となる条件が成立した場合に当たりフラグのリセットと当たり状態終了を示す演出表示を行うことになる。
したがって、抽選手段による抽選結果が当たりとなっていない状態で、例えば、最上位の変動入賞装置に遊技球が入賞すること(上述のように変動入賞装置に挟まった遊技球が落下した場合や不正行為により変動入賞装置を開放して遊技球を入賞させた場合)により、順次変動入賞装置が開放した場合には、当たり状態開始および終了の演出が行われないようにすることができる。
なお、当たり状態開始の演出表示と、当たり状態終了の演出表示との間となる期間に当たり状態中であることを示す演出表示をしてもよいし、当たり状態中に各変動入賞装置が開閉することに基づいた演出表示をしてもよい。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、
前記当たりフラグがセットされていない状態で、全ての変動入賞装置のうちの少なくとも最上位の変動入賞装置への遊技球の入賞が前記入賞検知手段に検知された場合に、エラーを報知するエラー報知手段を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、上述のような当たり状態中の少なくとも開始と終了を示す演出表示を行うためにセットされる当たりフラグを利用し、当たり状態以外では遊技球が入賞しないはずの変動入賞装置に遊技球が入賞した場合にエラーの報知を行うことができる。これにより、不正行為の防止を図ることができる。
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の遊技機において、
前記抽選手段、当たり状態発生手段を備えるメイン制御装置と、
前記メイン制御装置から出力される演出コマンドに基づいて前記演出表示装置の表示制御を行うサブ制御装置とを備え、
前記当たり状態開始演出手段及び当たり状態終了演出手段は、当たりフラグのセットおよびリセットを行うとともに、当たりフラグをセットする際に当たり状態の開始を示す演出コマンドを出力し、当たりフラグをリセットする際に当たり状態の終了を示す演出コマンドを出力する前記メイン制御装置と、当たり状態の開始を示す演出コマンドを受信した際に、前記演出表示装置に当たり状態の開始を示す演出表示を行わせ、当たり状態の終了を示す演出コマンドを受信した際に、前記演出表示装置に当たり状態の終了を示す演出表示を行わせる前記サブ制御装置とから構成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、演出表示装置を制御するサブ制御装置側で、メイン制御装置から送信される当たり状態の開始と終了とを示す演出コマンドにより、上述のように規定された当たり状態の期間の開始と終了を判断することができ、容易に当たり状態の開始および終了の演出表示や当たり状態中の演出表示を行うことができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の遊技機において、前記メイン制御装置の当たり状態発生手段の下位開放手段は、開放処理として前記入賞回数が1以上の上位の変動入賞装置に対応する下位の変動入賞装置を第1状態から第2状態に変動する当たりか第1状態を維持するはずれかの抽選を行い、当該抽選に当選した場合に限り前記下位の変動入賞装置を第1状態から第2状態に変動させ、
前記メイン制御装置は、前記当たりフラグがセットされている場合に限り、最上位開放手段による最上位の変動入賞装置の変動に係わる演出コマンドと、前記下位開放手段による抽選結果に基づく下位の変動入賞装置の変動およびはずれに係わる演出コマンドとをサブ制御装置に送信する変動演出コマンド送信手段を備えることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、上位の変動入賞装置に遊技球が入賞した場合に、入賞回数がカウントアップされるとともに、該入賞回数を消化して抽選を行い、抽選が当たりとなった場合に下位の変動入賞装置が変動(開放)することになる。
そして、抽選結果が当たりとなって下位の変動入賞装置が変動(開閉)する場合と、抽選結果がはずれとなった場合(下位の変動入賞装置は動作(変動)せず)に、これら変動入賞装置を制御するメイン制御装置から演出表示装置を制御するサブ制御装置に、変動入賞装置の変動もしくははずれを示す演出コマンドが送信されることになる。
これによりサブ制御装置では、下位の変動入賞装置を開放するか否かの抽選結果に基づく演出表示を行うことができる。
なお、従来の普通電役では、上位の変動入賞装置への遊技球の入賞に基づく抽選において、下位の変動入賞装置を開放する当たりとなる確率が極めて高いので、はずれを報知する必要性はあまりないが、例えば、少なくとも一部の変動入賞装置、例えば、最下位より1つだけ上位の変動入賞装置への遊技球の入賞に基づく抽選確率を10〜90%ぐらいとすることにより、比較的頻繁にはずれるようにした場合に、当たり(変動入賞装置の変動(開放))とはずれを報知することで、わかりやすい遊技となる。
また、従来から上位の各変動入賞装置への遊技球の入賞に基づく抽選の結果を表示する表示装置(ランプ、LED等の点灯や消灯による表示)は存在するが、例えば、液晶表示装置等の画像等を表示可能な比較的大型の表示装置では、始動口への遊技球の入賞に基づく抽選結果の表示しか行われていなかった。
それに対して、本発明では、演出表示装置において、当たりフラグがセットされた状態で、上位の変動入賞装置への遊技球の入賞に基づく抽選で、当たりとなって下位の変動入賞装置が変動した場合と、はずれとなった場合にメイン制御装置からサブ制御装置に演出コマンドが出力されることで、演出表示装置に上位の変動入賞装置への遊技球の入賞に基づく抽選の当たりはずれの演出表示が可能となる。また、当たりフラグがセットされていない状態では、上位の変動入賞装置への遊技球の入賞に基づく抽選で、当たりとなって下位の変動入賞装置が変動してもサブ制御装置に演出コマンドが出力されることがなく、当たりに基づかない下位の変動入賞装置の開放に対応して演出表示が行われてしまうのを防止できる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の遊技機において、
前記各変動入賞装置に演出表示の優先度が設定され、
前記サブ制御装置は、変動入賞装置の変動に係わる複数の演出コマンドを受信した際に、前記優先度の相対的に低い変動入賞装置の変動に係わる演出コマンドの受信を無効にして、前記優先度の相対的に低い変動入賞装置より演出表示の優先度が相対的に高い変動入賞装置の変動に係わる演出コマンドに基づく演出表示を優先して行い、
前記当たり状態中に前記抽選手段の抽選処理により当たりが決定した場合に、優先度の低い前記変動入賞装置の変動に係わる演出コマンドを有効として、当該演出コマンドに基づく演出表示を行うことを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、特定の優先度の高い変動入賞装置の開閉に関する演出コマンドを優先することで、特定の変動入賞装置の当たりによる開閉もしくははずれによる閉状態の維持を示す演出表示を優先的に行うことができる。
例えば、複数の上位の変動入賞装置のうちの一部の変動入賞装置に遊技球が入賞した場合に、極めて高い確率で当たりとなって下位の変動入賞装置を開放するようにし、残りの変動入賞装置に遊技球が入賞した場合に、比較的低い確率で当たりとなって変動入賞装置を開放するようにすると、極めて高い確率で当たりとなる抽選については、抽選結果がほとんど同じとなるので特に遊技者に積極的に報知する必要はないが、比較的低い確率で当たりが発生することにより頻繁にはずれが発生するような場合には、当たりになるかはずれになるかわからないので遊技者に遊技の状態を把握させるために、遊技者に積極的に当たりかはずれを報知する必要がある。また、最上位の変動入賞装置は、当たり状態が発生した場合に、最初に開放するので、最上位の変動入賞装置の開放が抽選により決定されるものとしても、当たり状態では必ず最初に開放する変動入賞装置となり、当たり状態開始の報知をすれば、最上位の変動入賞装置の開放を遊技者に報知する必要はない。
この場合に、各変動入賞装置が2以上同時に開放状態になることがないものとしても、特定の変動入賞装置の開閉もしくははずれによる閉状態の維持を積極的に報知しようとすると、時間的に特定の変動入賞装置の開閉時間やはずれによる閉状態の維持時間だけでは、十分な演出表示ができず、他の優先度の低い変動入賞装置(最上位の変動入賞装置を含む)の開閉に係わる時間にも、特定の変動入賞装置に開閉に関する演出表示を行う必要がある。
すなわち、優先度の低い変動入賞装置については、その開閉に関する演出表示をせずに優先度の高い変動入賞装置に関する演出表示を行うことで、優先度の高い変動入賞装置に関する演出表示を十分に行うことができる。
ここで、当たり状態中に当たりが発生すると、例えば、優先度の低い最上位の変動入賞装置が優先度の高い変動入賞装置を含む他の変動入賞装置が閉塞している際に開放することになる。
この場合に、当たり状態において、上位から下位に開放する順番に反して最上位の変動入賞装置が開放することになり、遊技者が戸惑うことがないように報知することが好ましい。また、特定の変動入賞装置が閉塞している場合に、特定の変動入賞装置のはずれの演出表示を行っている可能性があり、この状態で、最上位の変動入賞装置が開放する可能性がある。すなわち、はずれの演出表示が行われているのに拘わらず、最上位の変動入賞装置が開放してしまうことになり、遊技者を惑わせてしまう可能性がある。
このような場合に、例えば、優先度の高い変動入賞装置の開閉に関する演出表示を中断し、優先度の低い最上位の変動入賞装置の開閉に関する演出表示を行うようにすれば、遊技者が戸惑うのを防止、遊技者に現在の遊技状態を明確に認識させることができる。
請求項6に記載の発明は、遊技球が入賞できない第1状態と、遊技球が入賞し易い第2状態との間で変動するとともに、第2状態となった場合に所定条件の成立に基づいて第1状態に戻り、かつ、それぞれに第2状態への変動開始に係わる順位が付けられた複数の変動入賞装置と、
各変動入賞装置への遊技球の入賞を検知する入賞検知手段と、
当たりもしくははずれを決定する抽選処理を行う抽選手段と、
遊技球の流入に基づいて前記抽選手段による抽選処理の開始の契機を付与する始動口と、
前記抽選手段の抽選処理により当たりが決定された場合に、最上位の変動入賞装置を第2状態とすることにより開始され、かつ、第2状態となる上位の変動入賞装置への遊技球の入賞および第1状態への復帰に基づいて順次下位の変動入賞装置を第2状態とする当たり状態を発生させる当たり状態発生手段とを備え、
前記当たり状態発生手段は、
前記抽選手段の抽選処理により当たりが決定された場合に、最上位の変動入賞装置を第1状態から第2状態とした後に第1状態に復帰させる最上位開放手段と、
最下位の変動入賞装置より上位の変動入賞装置が第2状態となった際に、当該上位の変動入賞装置への遊技球の入賞が前記入賞検知手段に検知される毎に、当該上位の変動入賞装置に対応して上限数となるまで入賞回数をカウントアップして更新記憶する保留記憶手段と、
前記保留記憶手段に、上位の各変動入賞装置のいずれかに対応して1以上の入賞回数が記憶されている場合に、当該入賞回数が対応して記憶されている上位の変動入賞装置より1つ下位となる変動入賞装置を第1状態から第2状態とした後に第1状態に復帰させるために必要な開放処理を行う下位開放手段と、
演出用の表示を行う演出表示装置とを備え、
前記保留記憶手段は、前記下位開放手段により開放処理が行われる際に、前記上位の変動入賞装置に対応した入賞回数をカウントダウンして更新記憶する遊技機における遊技球の移動を表示画面上に模擬的に再現するとともに遊技球の入賞口への入賞を判定し、遊技球の発射と入賞とに対応して遊技者の獲得遊技球数を算出して遊技をシミュレーションするプログラムであって、
前記抽選手段による抽選処理で当たりとなった場合に、当たりフラグをセットするとともに、前記演出表示装置に当たり状態の開始を示す演出表示をさせる当たり状態開始演出手段と、
前記当たりフラグがセットされた状態で、前記保留記憶手段に記憶された全ての入賞回数が消化された場合に、前記当たりフラグをリセットするとともに、前記演出表示装置に当たり状態の終了を示す演出表示をさせる当たり状態終了演出手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
請求項6記載の発明によれば、遊技機のビデオゲーム等のシミュレーションにおいて、請求項1記載の発明と同様の効果を奏することができる。なお、ここでのコンピュータには、CPUやRAM、ROM等のメモリを備え、プログラムに基づいてゲームを実行する所謂ビデオゲーム機、携帯型ゲーム機、アーケードゲーム機等のゲーム機も含まれる。
また、請求項6記載のプログラムに、請求項2,3,4,5に記載の構成を模擬的に再現する機能を付加しても良い。
請求項7記載の発明は、
請求項6記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
請求項7記載の発明においては、請求項6記載の発明と同様の効果を奏することができる。
本発明の遊技機、プログラムおよび記録媒体によれば、複数の変動入賞装置が順番に開放することにより遊技者に大量の遊技球を獲得可能とする当たり状態を発生させる場合に、当たり状態中の演出表示を容易に行うことが可能となる。
以下、図面を参照して、遊技機設置営業店等の場所に設置され、遊技媒体(例えば、遊技球やメダル等)の供給に基づいて遊技者に遊技を行わせる遊技機(例えば、弾球遊技機としてのパチンコ遊技機)の構成及び動作について説明する。
この例のパチンコ遊技機は、所謂一般電役と呼ばれる種類のパチンコ遊技機としての基本的な構成を有するもので、周知のパチンコ遊技機と同様に矩形枠状で島設備に取り付けられる機枠(図示略)と、機枠に扉状に開閉自在に取り付けられ、図1に示す遊技盤1が収容されて取り付けられる前面枠(図示略)と、前面枠の前側に扉状に開閉自在に取り付けられたガラス枠(図示略)とを備えている。
図1に示すように、遊技盤1の前面のガイドレール2等で囲まれた部分に遊技球が発射されて流下する遊技領域3が形成されている。
遊技盤1の盤面の遊技領域3内には、その中央部から僅かに上側に可変表示装置4が設けられている。可変表示装置4は、例えば、液晶表示装置からなるもので、後述の主制御装置31(遊技制御装置)で行われる第1段抽選処理(後述の副第1段抽選処理を含んでもよい)の当たり・はずれの抽選結果を演出表示するものであるが、抽選結果の演出表示に際し変動表示ゲームを表示し、この変動表示ゲームの当たりはずれによって上述の抽選結果を表示するようになっている。
すなわち、可変表示装置4は、装飾図柄による変動表示ゲームを表示するものである。また、主制御装置31の制御下で表示制御手段としての後述のサブ制御装置(図柄制御装置61)の制御により可変表示装置4に変動表示ゲームを表示するようになっている。
すなわち、可変表示装置4および図柄制御装置61が後述の第1〜第4可変表示器8〜11およびLED制御装置71とともに、変動表示ゲームを表示する変動表示手段の一部となっている。なお、図柄制御装置61は、主制御装置31からのコマンドにより制御されており、主制御装置31も変動表示手段に含まれる。
変動表示ゲームは、基本的に周知のもので、例えば、数字等の複数の装飾図柄(識別情報)を複数の表示領域でそれぞれ切り換えるように変動表示し、予め抽選で決定された変動パターンにおける変動表示時間が経過した際に、変動表示を終了して、ぞれぞれの表示領域に一つずつの装飾図柄を停止表示し、停止表示された装飾図柄の組み合わせが特別の組み合わせ(例えば、全て同じ種類(ゾロ目)の図柄が表示された状態)となった場合に当たりとして後述の当たり状態を発生させるものである。なお、可変表示装置4は液晶表示装置に限られるものではなく、周知の各種表示装置を用いることができる。なお、装飾図柄には、各種キャラクタ(独自のキャラクタや、既存のアニメ、タレント等のキャラクタ)が含まれる場合が多く、キャラ図とも称する。
また、可変表示装置4においては、上述の変動表示ゲームの表示において単に装飾図柄を順次切り換えて表示するだけではなく、様々な演出的な表示が行われ、装飾図柄に関係するキャラクタやその他キャラクタのアニメーション表示等も行われる。また、可変表示装置4においては、後述の第1段抽選処理の抽選結果が当たりとなって第1、第3、第4変動入賞装置17,19,20が順次開放する後述の当たり状態が発生した場合に、当たり状態中であることを示す当たり状態演出表示を表示する。また、可変表示装置4は、当たり状態中に後述の比較的頻繁にはずれが発生する第3段抽選処理により最下位となる第4変動入賞装置20が開放するか否かを演出表示する。
また、可変表示装置4は、その周囲を遊技球の流入を防止する周囲壁5で囲まれている。また、周囲壁5の底部となる部分には、遊技球がその下側から跳ねて流入可能で、流入した遊技球の一部を後述の第1始動口12及び開放状態となった後述の第3変動入賞装置19および第4変動入賞装置20に誘導するステージ6が形成されている。また、周囲壁5には、例えば、その側部の外側から内側に遊技球を流入させ、ステージ6上に導出させる遊技球誘導手段7を備え、周囲壁5の周囲を流下する遊技球の一部をステージ6上に誘導するようになっている。
また、可変表示装置4の上下の左右には、それそれ保留球数表示器を兼用する第1〜第4可変表示器8,9,10,11が設けられている。そして、可変表示装置4の左右の中央の真下には、通常打ち用の第1始動口12が設けられている。また、可変表示装置4の右側には、右打ち用の第2始動口13が設けられ、可変表示装置4の左側斜め下方には、第1〜第3入賞口14,15,16が設けられている。
また、可変表示装置4の右側斜め下方には、第1変動入賞装置17が設けられ、第1変動入賞装置17の左斜め下方に第2変動入賞装置18が設けられ、第2変動入賞装置18の左斜め下方で、第1始動口12の真下となる位置に第3変動入賞装置19が設けられ、第3変動入賞装置19の真下に第4変動入賞装置20が設けられている。
第1〜第3変動入賞装置17〜19は、所謂電動チューリップ(電チュー)としての構成を有し、入賞口の部分に左右二つの可動片21,21を備えるもので、これら可動片21,21が遊技球が入賞口に入賞できない第1状態(閉塞状態)と遊技球が入賞口に入賞しやすい第2状態(開放状態)との間で変動するようになっている。
なお、可動片21,21は、第1状態において、その間隔が遊技球の直径より僅かに広いものとして、第1〜第3変動入賞装置17〜19内に遊技球が流入(入賞)可能なものとなっているが、可動片21,21同士の間の上方には、後述の遊技釘22,…もしくは図示しない遊技釘が配置され、可動片21,21同士の間に遊技球が流入可能な間隔が開いていても、第1状態では遊技球が入賞できない状態となっている。
また、第1〜第3変動入賞装置17〜19が第2状態となった場合には、可動片21,21が左右に開くとともに、可動片21,21の上面がそれぞれ中央に向かって下り傾斜となることにより、第1〜第3変動入賞装置17〜19が遊技球を捕捉可能な左右範囲が広くなり、単に遊技球の流入口がある状態より遊技球が流入し易い状態となっている。
また、第4変動入賞装置20は、所謂アタッカーとしての構成を有するもので、左右に長い矩形状の入賞口を下辺に沿った回転軸回りに回転することで開閉する可動扉23を有するものとなっており、可動扉23が閉じて遊技球が入賞できない第1状態(閉塞状態)と、可動扉23が下辺を中心として前に倒れ込むように開いて遊技球が入賞し易い第2状態(開放状態)との間で変動するようになっている。
遊技領域3の最下端部には、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3の外部に排出するアウト口24が形成されている。
また、遊技盤1の盤面には、第1および第2始動口12,13、各入賞口14〜16、各変動入賞装置17〜20への遊技球の入賞率等の調整のために遊技盤1上の遊技領域3を流下する遊技球を誘導するように接触した遊技球の流下方向を変換する遊技球流下方向変換部材としての上記遊技釘22(一部だけ図示)や図示しない風車等が設けられている。
次に、この例のパチンコ遊技機の制御系を図2に示されるブロック図を参照して説明する。
パチンコ遊技機の制御系は、大きく分けて主制御部30と、副制御部60と、これら主制御部30および副制御部60に電力を供給する電源供給装置90とから構成されている。
主制御部30には、例えば、遊技機用のワンチップマイコン等で構成される主制御装置31(遊技制御装置)が備えられ、主制御装置31には、プログラムを実行するCPU32、プログラムやプログラムで使用するデータを記憶したROM33や、プログラムに基づいて発生したデータやROM33から読み出した各種データ等を記憶するRAM34や同期信号やタイマによる時間の計測等のための周波数発生回路部35等が備えられている。
主制御装置31(CPU32)には、パチンコ遊技機に設けられた各種センサからの信号が入力可能となっており、第1始動口12に遊技球が入賞したことを検知する第1始動口入賞球検知センサ38と、第2始動口13に遊技球が入賞したことを検知する第2始動口入賞球検知センサ39と、第1〜第3入賞口14〜16にそれぞれ遊技球が入賞したことを検知する第1〜第3入賞球検知センサ40〜42と、第1〜第4変動入賞装置17〜20にそれぞれ遊技球が入賞したことを検知する第1〜第4変動入賞球検知センサ43〜46とが接続されている。
さらに、主制御装置31には、遊技球の入賞に対応して賞球を払出す遊技球払出装置56から払い出された賞球を検知する遊技球払出検知センサ47、パチンコ遊技機におけるエラーを検知するエラー検知センサ48等が接続されている。
また、主制御装置31は、パチンコ遊技機の各種装置を動作させるため各種信号を出力するようになっている。例えば、主制御装置31には、遊技店において設置された各遊技機のデータを集計管理するための集中管理装置50が主制御装置31からデータを入力可能に接続されている。また、主制御装置31には、サブ制御装置としての払出制御装置51、図柄制御装置61、LED制御装置71、音声制御装置81が接続され、これらサブ制御装置に対してコマンド(制御指令)を出力可能に接続されている。
なお、ここで、払出制御装置51は実質的に賞球を払出すためのパチンコ遊技機における遊技の主要な制御を行うことから主制御部30に含まれるものとし、主に遊技の演出に係わる図柄制御装置61、LED制御装置71、音声制御装置81は副制御部60に含まれるものとなっている。
また、主制御装置31には、上述の第1変動入賞装置17〜第3変動入賞装置19にそれぞれ設けられた二枚ずつの可動片21,21を駆動する第1〜第3変動ソレノイド52〜54が接続され、かつ、第4変動入賞装置20に設けられた可動扉23を駆動する第4変動ソレノイド55が接続されている。そして、これら第1〜第4変動ソレノイド52〜55を主制御装置31が制御することで、主制御装置31は、第1〜第4変動入賞装置17〜20の第1状態(閉塞状態)と第2状態(開放状態)との間の変動を制御する。
また、主制御装置31の出力側に接続され、主制御部30の一部となる払出制御装置51には、払出制御装置51により制御されて賞球および貸球を払出す遊技球払出装置56が接続されるとともに、プリペードカード57のデータを読み込で遊技球の貸出制御を行うためのCRユニット58が球貸信号制御装置59を介して接続されている。そして、払出制御装置51は、主制御装置31から賞球数を示す賞球信号に基づいて賞球を払出すとともに、CRユニット58から球貸信号制御装置59を介して入力されて貸球数を示す球貸信号に基づいて貸球を払出す制御を行う。
また、主制御部30には、主制御装置31と直接接続されていないが、遊技球を遊技領域3に発射する打球発射装置(図示略)の発射駆動装置301を制御する発射制御装置302が設けられ、発射制御装置302には、遊技球の発射を操作するための回転式操作ハンドル303および発射停止釦304が接続されている。そして、回転式操作ハンドル303を操作することにより発射制御装置302に入力する信号に基づいて、発射制御装置302が発射駆動装置301を動作させることで、打球発射装置により遊技盤1上の遊技領域3に遊技球を発射するようになっている。
また、副制御部60の図柄制御装置61は、可変表示装置4を制御するものであり、可変表示装置4はビデオディスプレイプロセッサ62を介して接続されている。なお、可変表示装置4では、少なくとも、主制御装置31で行われる後述の第1段抽選処理に基づく装飾図柄の変動表示ゲームを表示するとともに、前記第1段抽選処理の抽選結果が当たりとなることで発生する当たり状態中の演出表示を行う。
また、図柄制御装置61は、CPU、RAM、ROM等を備え、さらにROMには、可変表示装置4の表示に使用される各種表示データおよび変動表示パターンを記憶するROMが含まれており、第1段抽選処理(副第1段抽選処理)に対応する変動表示ゲームで表示される表示データや当たり状態中の演出表示の表示データが記憶されている。
ここで、主制御装置31からは、第1段抽選処理(副第1段抽選処理)に基づく装飾図柄の変動表示ゲームを表示するために、少なくとも、第1段抽選処理(副第1段抽選処理)の開始、すなわち、装飾図柄の変動表示ゲーム開始を示すコマンドと、変動表示ゲームの基本変動パターンとしての変動表示時間を示すコマンドと、前記変動表示ゲームの当たり・はずれ、すなわち、第1段抽選処理(副第1段抽選処理)の抽選結果としての当たり・はずれを示すコマンドと、第1段抽選処理(副第1段抽選処理)における抽選結果の確定、すなわち、変動表示ゲームの終了を示すコマンドとが図柄制御装置61に送信される。これらのコマンドに基づいて、図柄制御装置61が可変表示装置4における変動表示ゲームの開始、変動表示ゲームの当たりもしくははずれの結果の表示、変動表示ゲームの終了を制御する。なお、変動表示パターンとしての変動表示時間は、抽選結果の当たり・はずれに基づいて決定される。また、主制御装置31および図柄制御装置61においては、変動表示時間を計測するタイマ処理が行われるが、このタイマ処理においては、第1〜第4変動入賞装置17〜20が第1状態から第2状態に変動してから第1状態に復帰するまでの開閉変動処理期間だけタイマの進行が停止されるようになっている。
また、主制御装置31からは、第1段抽選処理(副第1段抽選処理)で当たりが確定した場合に第1(第2)〜第4変動入賞装置17〜20が順次開放する当たり状態の演出表示を可変表示装置4で開始させるため、図柄制御装置61に当たりコマンド(当たり状態演出表示の開始コマンド)を出力する。また。当たり状態となって第4変動入賞装置が最後の開放から閉塞する際に主制御装置31から当たり終了コマンド(当たり状態演出表示の終了コマンド)を図柄制御装置61に出力するようになっている。また、この際に、第1段抽選処理(副第1段抽選処理)で当たりフラグをセットし、当たり状態となって第4変動入賞装置が最後の開放から閉塞する際に当たりフラグをリセットする。
また、主制御装置31は、当たり状態中に当たり状態の演出表示の一部として第1〜第4変動入賞装置17〜20の第1状態から第2状態への変動(開放)と、第2状態から第1状態への変動(閉塞)とを示すコマンドを図柄制御装置61に出力する。
そして、図柄制御装置61では、上述の当たりコマンドに基づいて当たり状態における演出表示を開始するとともに当たり終了コマンドに基づいて当たり状態における演出表示を終了し、かつ、当たり状態中における演出表示として、各変動入賞装置17〜20の開閉の変動に対応する演出表示を行う。
この際に、第1および第2変動入賞装置の開閉に関する変動の演出表示は、当たり状態開始に係わる演出表示と重なってしまうため、基本的に当たり状態開始に係わる演出表示が優先されることで、行われない。
また、第3変動入賞装置19は、後述のように極めて当たりとなる確率が高い第2段抽選処理により極めて高い確率で開放するのに対して、第4変動入賞装置20は、後述のように第2段抽選処理と比較して、当たりとなる確率が相対的に低い第3段抽選処理によりはずれて開放しない場合が比較的頻繁に発生する。
したがって、当たり状態中の演出表示においては、第4変動入賞装置20の開閉変動に係わる演出表示を最優先し、次いで、第3変動入賞装置19を優先する。したがって、当たり状態中における第1〜第4変動入賞装置17〜20の開閉変動に対する演出表示を行うか否かの優先順位は、優先順位の高い方から第4変動入賞装置20、第3変動入賞装置19、第2変動入賞装置18および第1変動入賞装置17の順になる。なお、第1変動入賞装置17と第2変動入賞装置18は基本的に同じ順位である。
なお、可変表示装置4において、変動表示ゲームや当たり状態の演出表示が行われていない状態では、例えば、客待ち状態におけるデモンストレーション表示が行われる。
また、主制御装置31では、第1始動口12(第2始動口13)に遊技球が入賞することに基づいて行われる第1段抽選処理(副第1段抽選処理)の抽選結果が当たりとなって当たり状態が発生することにより、第1(第2)〜第4変動入賞装置17〜20が順次第1状態から第2状態に変動して第1状態に復帰している場合も、第1始動口12(第2始動口13)への遊技球の入賞に基づく第1段抽選処理(副第1段抽選処理)を完全に停止することはなく、何れかの変動入賞装置が開閉してから次に何れかの変動入賞装置が開放するまでの間、すなわち、第1〜第4変動入賞装置17〜20が全て第1状態となっている間に第1段抽選処理(副第1段抽選処理)を進行させるようになっているとともに、この第1段抽選処理(副第1段抽選処理)に対応して、第1可変表示器8(第2可変表示器8)で変動表示ゲームが表示される。また、可変表示装置4で第1段抽選処理(副第1段抽選処理)の抽選結果を表示するための装飾図柄の変動表示ゲームを当たり状態中でも当たり状態の演出表示に並行して表示してもよい。
副制御部60のLED制御装置71は、主制御装置31で行われる四つの抽選処理(第1段抽選処理、副第1段抽選処理、第2段抽選処理、第3段抽選処理)に対応する変動表示ゲームを行うための四つの第1〜第4可変表示器8〜11を制御するものである。主制御装置31からは、各変動表示ゲームの開始(変動表示開始)を示すコマンド、変動表示ゲームの結果、すなわち、抽選処理により決定される当たり・はずれの結果を示すコマンド、変動表示ゲームの終了(変動表示終了)を示すコマンドがLED制御装置71に入力される。
そして、LED制御装置71は、これらのコマンドに基づいて第1〜第4可変表示器8〜11に変動表示ゲームを行っていない状態の客待ち表示、変動表示ゲームにおける変動表示、変動表示ゲームの結果の報知表示を行う。すなわち、この例の遊技機は、変動表示ゲームを表示する変動表示手段としてLED制御装置71と、第1〜第4可変表示器8〜11を備えている。なお、LED制御装置71は、コマンドにより主制御装置31に制御されており、主制御装置31も上述のように変動表示手段に含まれる。
また、第1〜第4可変表示器8〜11では、それぞれ、後述の第1、副第1、第2、第3保留球数の報知も行うようになっており、主制御装置31からLED制御装置71に後述の第1、副第1、第2、第3保留球数を示すコマンドが入力され、それに基づいてLED制御装置71が第1〜第4可変表示器8〜11の当たり、はずれを示すLED以外のLEDの点灯・消灯や発光色の変更により第1〜第3保留球数を表示する。
また、LED制御装置71は、遊技盤1に取り付けられた装飾用のLED(電飾)である盤面関係の電飾76と、図示しないガラス枠や前面枠等に取り付けられた装飾用のLED(電飾)である枠扉関係の電飾77の点灯・消灯の制御を行う。
音声制御装置81には、サウンドプロセッサ、アンプ、スピーカ等からなる音声発生装置82が接続されており、音声制御装置81は、演出用の効果音、音声、音楽等の出力を制御する。
この遊技機における主制御装置31の主な制御は、各入賞球検知センサ(38〜46)からの遊技球入賞を示す信号の入力対応して、払出制御装置51に払出す遊技球数(賞球数)を示すコマンドを出力して上述のように遊技球を払出すことと、第1始動口入賞球検知センサ38と、第2始動口入賞球検知センサ39と、第1〜第3変動入賞球検知センサ43〜45からの遊技球入賞を示す信号の入力のそれぞれに対応して、第1段抽選処理、副第1段抽選処理、第2段抽選処理、第3段抽選処理を開始し、これら抽選処理が当たりとなった場合に、第1段抽選処理、副第1段抽選処理、第2段抽選処理、第3段抽選処理のそれぞれに対応する第1〜第4変動入賞装置17〜20を開放状態とするとともに、開放状態となった第1〜第4変動入賞装置17〜20についての後述の閉塞条件が成立した場合に閉塞状態とする開閉変動処理(開放処理)を行うことである。
以上のような遊技機における遊技内容およびこの遊技内容を実現するための制御処理を説明する。
主制御装置31は、常時、上述の入賞球検知センサ38〜46からの入賞球の検知信号(入賞信号)の入力を監視する入賞球検知処理を行っており、遊技盤1上の遊技領域3内に遊技球を発射し、遊技領域3内を流下する遊技球が第1及び始動口12,13、第1〜第3入賞口14〜16、第1〜第4変動入賞装置17〜20のいずれかに入賞して、それぞれに対応する入賞球検知センサ38〜46から入賞信号が入力した場合に、例えば、第1及び第2始動口12,13への遊技球の入賞に対して3個、第1〜第3入賞口14〜16への遊技球の入賞に対して10個、第1〜第4変動入賞装置20への遊技球の入賞に対して15個の遊技球を払出すように、賞球数を示すコマンドとしての賞球信号を払出制御装置51に出力する。
また、主制御装置31では、上述の入賞球検知処理における第1及および第2始動口入賞球検知センサ38,39、第1〜第3変動入賞球検知センサ43〜45からの入賞信号に基づく、第1抽選開始処理、副第1抽選開始処理、第2抽選開始処理、第3抽選開始処理が行われる。
第1抽選開始処理は、第1始動口12の第1始動口入賞球検知センサ38からの入賞信号があった場合に、第1変動入賞装置17を第2状態に変動するか否かを抽選で決定する第1段抽選処理の開始の契機を付与する処理であり、前記入賞信号が入力するたびに主制御装置31のRAM34の第1保留球数(入賞回数)の記憶領域の値を上限数(例えば4)までの範囲でカウントアップする処理を行う。そして、この第1保留球数が1以上ならば第1段抽選処理の開始の契機が付与されたことになる。
副第1抽選開始処理は、第2始動口13の第2始動口入賞球検知センサ39からの入賞信号があった場合に、第2変動入賞装置18を第2状態に変動するか否かを抽選で決定する副第1段抽選処理の開始の契機を付与する処理であり、前記入賞信号が入力するたびに主制御装置31のRAM34の副第1保留球数(入賞回数)の記憶領域の値を上限数(例えば4)までの範囲でカウントアップする処理を行う。そして、この副第1保留球数が1以上ならば副第1段抽選処理の開始の契機が付与されたことになる。
第2抽選開始処理は、第1変動入賞装置17の第1変動入賞球検知センサ43および第2変動入賞装置18の第2変動入賞球検知センサ44の少なくとも一方から入賞信号があった場合に、第3変動入賞装置19を開放するか否かを抽選により決定する第2段抽選処理の開始の契機を付与する処理であり、前記入賞信号が入力するたびに主制御装置31のRAM34の第2保留球数(入賞回数)の記憶領域の値を上限数(例えば4)までの範囲でカウントアップする処理を行う。そして、この第2保留球数が1以上ならば第2段抽選処理の開始の契機が付与されたことになる。
第3抽選開始処理は、第3変動入賞装置19の第3変動入賞球検知センサ43からの入賞信号があった場合に、第4変動入賞装置19を開放するか否かを抽選により決定する第3段抽選処理の開始の契機を付与する処理であり、前記入賞信号が入力するたびに主制御装置31のRAM34の第3保留球数(入賞回数)の記憶領域の値を上限数(例えば4)までの範囲でカウントアップする処理を行う。そして、この第3保留球数が1以上ならば第3段抽選処理の開始の契機が付与されたことになる。
なお、第1段、副第1段、第2段、第3段抽選処理それぞれの開始条件の1つは、上述の第1、副第1、第2、第3保留球数がそれぞれ1以上であるが、その他にも開始条件があり、開始条件の二つ目は、第1段抽選処理においては、第1段抽選処理中でないこと(既に第1段抽選処理が開始されている場合に、開始された第1段抽選処理が終了していること)、同様に副第1段抽選処理においては、副第1段抽選処理中でないこと、同様に第2段抽選処理においては、第2段抽選処理中でないこと、同様に第3段抽選処理においては、第3段抽選処理中でないことである。
開始条件の3つ目は、第1段、副第1段、第2段、第3段抽選処理全てに共通で、第1〜第4変動入賞装置17〜18のいずれかが開閉変動処理中(第2状態)でないことである。
これら三つの開始条件が全て成立している場合に、第1段、副第1段、第2段、第3段抽選処理が開始される。
なお、通常の状態(第1段抽選処理の抽選結果が当たりとなることにより発生する当たり状態となっていない状態)では、第1〜第4変動入賞装置17〜20は、全て遊技球が入賞できない第1状態となっている。
したがって、通常の状態において、第1〜第4変動入賞装置17〜20が遊技球の入賞できない第1状態となっていることから、第2抽選開始処理、第3抽選開始処理は、第1および第2変動入賞球検知センサ43,44からの入賞信号、第3変動入賞球検知センサ45からの入賞信号が入力されることがなく、実質的に処理が行われない状態となっている。
なお、ガラス枠を開放して第1〜第3変動入賞装置17〜19を手で開放して遊技球を入賞させた場合や、第1〜第3変動入賞装置17〜19が前に開放して閉塞した際に、可動片21や可動扉23に遊技球が挟まれた状態となり、これらが落下して入賞してしまった場合には、通常の状態でも第2抽選開始処理、第3抽選開始処理が行われる。しかし、後述のように、当たり状態でない通常の状態において、第1〜第3変動入賞装置17〜19もしくは第4変動入賞装置20に遊技球が入賞した場合や、第3変動入賞装置19や第4変動入賞装置20が開放した場合には、可変表示装置4にエラー報知が行われるようになっている。
そして、遊技開始時等のように通常の状態においては、第1、副第1、第2、第3抽選開始処理のうち、第1抽選開始処理及び副第1抽選開始処理だけが行われる。
しかし、通常の状態では、遊技者は、第1変動入賞装置17や第2変動入賞装置18を狙って、右打ちする可能性が低く、右打ち用の始動口として可変表示装置4の右側に配置された第2始動口13に遊技球が入賞する可能性は低い。
なお、第1〜第4変動入賞装置17〜20が開放していない状態で、右打ちをすると、第2始動口13以外の入賞口に入賞する可能性が低くなるように遊技釘22や風車が配置されており、一方、通常の打ち方では、一般入賞口である第1〜第3入賞口14〜16に遊技球が入賞する可能性が右打ちよりもかなり高くなり、所謂ベースが高くなるようになっている。
したがって、通常の状態において、遊技者が右打ちよりも通常の打方をする方が遊技者に有利となり、遊技者は、通常の状態では、右打ちをせずに通常の打方をする可能性が高い。
ここでは、通常の状態で遊技者が右打ちではなく通常の打方をすることにより、通常の状態で第2始動口13に遊技球が入賞する可能性が極めて低いものとし、通常の状態では主に第1始動口12に遊技球が入賞するものとして以下に第1始動口12の入賞に基づいて開始される第1抽選開始処理及び第1段抽選処理について説明するが、副第1抽選開始処理および副第1段抽選処理もほぼ同様に行われるものであり、これらの処理についても一緒に説明する。
そして、第1始動口12(第2始動口13)への入賞に基づく第1抽選開始処理(副第1抽選開始処理)では、第1始動口12(第2始動口13)に遊技球が入賞して第1始動口入賞球検知センサ38(第2始動口入賞球検知センサ39)からの信号の入力が有るか否かを判定し、前記信号の入力がなければ、前記信号の入力を待機する状態となる。この待機状態では、第1段抽選処理(副第1段抽選処理)に対応する変動表示ゲームを表示する可変表示装置4および第1可変表示器8(第2可変表示器9)が客待ち状態となり、可変表示装置4には、客待ち状態として遊技機をデモンストレーションするためのデモンストレーション画像が表示されるように制御される。なお、例えば、可変表示装置4では、第1段抽選処理および第2段抽選処理の一方が行われていれば、客待ち状態の表示は行われない。
第1可変表示器8(第2可変表示器9)でも、例えば、各LEDをゆっくり点滅させる客待ち状態表示が行われるように制御される。また、この状態では、第2抽選開始処理、第3抽選開始処理も待機状態となり、第2段抽選処理、第3段抽選処理に対応する変動表示ゲームを表示する第3および第4可変表示器10,11も第1可変表示器8と同様の客待ち状態の表示が行われる。
なお、第1〜第4変動入賞装置17〜20のいずれか1つが第2状態に変動すると、第1状態に復帰するまで(開閉変動処理中)、第1段、副第1段、第2段、第3段抽選処理が停止することになるが、各抽選処理(変動表示ゲーム)の開始の契機となる入賞信号の入力の検知および各抽選開始処理は、各抽選処理とは別に行われており、各抽選開始処理における、例えば、各保留球数のカウントアップは、第1〜第4変動入賞装置17〜20のいずれかの開閉変動処理中も行われる。なお、保留球数のカウントダウンは、第1〜第3段抽選処理や副第1段抽選処理での処理となり、第1〜第4変動入賞装置17〜20のいずれかの開閉変動処理中は行われない。
そして、第1抽選開始処理(副第1抽選開始処理)では、第1始動口入賞球検知センサ38(第2始動口入賞球検知センサ39)から入賞信号が入力すると、第1始動口12(第2始動口13)への遊技球の入賞に基づく第1段抽選処理(副第1段抽選処理)を行う契機(始動権利)となる第1保留球数(第2保留球数:入賞回数)が1カウントアップされる。
また、第1始動口12(第2始動口13)に遊技球が入賞することに基づいて行われる第1段抽選処理(副第1段抽選処理)は、当たり・はずれを決定し、当たりとなった場合には、第1変動入賞装置17(第2変動入賞装置18)を第1状態から第2状態に変動させて開放状態とするためのものである。
また、第1始動口12(第2始動口13)に対して第1保留球数(第2保留球数)を上限数(例えば4個)まで記憶可能となっており、第1始動口12(第2始動口13)に遊技球が入賞する度に、第1保留球数(第2保留球数)が上限数より小さければ第1保留球数(第2保留球数)を1カウントアップする。また、第1段抽選処理(副第1段抽選処理)が開始される度に第1段抽選処理(副第1段抽選処理)で第1保留球数(第2保留球数)を1カウントダウンする。
また、第1段抽選処理(副第1段抽選処理)が終了するまで、次の第1段抽選処理(副第1段抽選処理)は開始されず、第1段抽選処理(副第1段抽選処理)が終了し、かつ、第1保留球数(第2保留球数)が1以上の場合に次の第1段抽選処理(副第1段抽選処理)が開始される。なお、後述するように第1〜第4変動入賞装置17〜20のいずれかに対して開閉変動処理が行われている間は、行われている第1段抽選処理(副第1段抽選処理)を中断する。この場合に、第1段抽選処理(副第1段抽選処理)の開始も中断状態となるので、上述のように前記開閉変動処理中に実質的に第1段抽選処理(副第1段抽選処理)が開始されることもない。
そして、第1段抽選処理(副第1段抽選処理)は、上述のように第1段抽選処理(副第1段抽選処理)が行われておらず、第1保留球数が1以上で、いずれの変動入賞装置17〜20も開閉変動処理中でない場合に開始される。なお、第1段抽選処理(副第1段抽選処理)が当たりとなって終了すると、第1変動入賞装置17(第2変動入賞装置18)に対して前記第1開閉変動処理(第2開閉変動処理)が行われることになり、第1段抽選処理(副第1段抽選処理)が終了していても第1段抽選処理(副第1段抽選処理)が開始されない。
すなわち、第1段抽選処理(副第1段抽選処理)がはずれの抽選結果となって終了すると、第1保留球数(副第1保留球数)が1以上ならば直ぐに次の第1段抽選処理(副第1段抽選処理)が開始されるが、第1段抽選処理(副第1段抽選処理)が当たりの抽選結果となって終了した場合には、当たりの抽選結果に対応して第1変動入賞装置17(第2変動入賞装置18)に対する第1開閉変動処理(第2開閉変動処理)が終了するまで第1段抽選処理(副第1段抽選処理)は開始されない。したがって、次の第1段抽選処理(副第1段抽選処理)は、当たりの抽選結果に対応して第1変動入賞装置17(第2変動入賞装置18)が第2状態となってから第1状態に復帰した際に、第1保留球数(副第1保留球数)が1以上ならば開始されることになる。
また、第1始動口12(第2始動口13)に遊技球が入賞した場合には、第1保留球数(第2保留球数)をカウントアップするとともに、抽選用の(擬似)乱数を取得する。この乱数は、例えば、1秒より極めて短い時間間隔毎に、0〜所定上限数までの範囲で数値を1カウントアップして更新記憶する(上限数に達したら0に更新記憶する)処理を行うとともに、第1始動口12(第2始動口13:他の抽選処理では、第1〜第3変動入賞装置17〜19のいずれか)に遊技球が入賞した場合に、上述のように更新記憶されている数値を取得して乱数として記憶する。
また、第1段抽選処理(副第1段抽選処理)では、予め、0〜所定上限数までの範囲の数値のうち当たりとして設定されている数値が登録された判定テーブルと上述ように取得されて記憶された乱数とを比較し、取得された乱数と同じ数値が判定テーブルに登録されている場合に当たりとなり、乱数と同じ数値が登録されていない場合にはずれとなる。
第1抽選処理(副第1段抽選処理)において当たりとなる当選確率は、例えば、1/67とされている。
また、第1段抽選処理(副第1段抽選処理)では、上述の抽選を行う処理だけではなく、第1可変表示器8(第2可変表示器9)における変動表示の制御処理が行われる。まず、第1段抽選処理開始(副第1段抽選処理)でLED制御装置71に変動表示ゲーム開始のコマンドが出力されることにより、LED制御装置71の制御により第1可変表示器8(第2可変表示器9)において変動表示ゲームにおける変動表示が開始される。変動表示は、複数のLED(ランプ)の早い点滅により行われる。なお、第1可変表示器8(第2可変表示器9)で変動表示が開始されていない状態では、上述の客待ち表示として、変動表示中よりも点滅間隔が長い状態で明らかに変動中の表示と区別できるように複数のLEDが点滅する。
また、抽選等により複数の変動表示パターン(変動表示時間)から選択された表示パターン(変動表示時間)により、変動表示を行う。なお、第1段抽選処理(副第1段抽選処理)では、可変表示装置4でもデジパチと同様の変動表示が行われることから、少なくともはずれと当たりとリーチはずれ(例えば、当たりとなる図柄の組み合わせが全て同じ種類の図柄である場合に、1つだけ図柄が異なる組み合わせがリーチはずれとなる)の変動表示時間があり、基本的に当たりの変動表示時間は、後述の非開放積算時間以上の当たり変動表示時間とされ、はずれの変動表示時間はそれより短いはずれ変動表示時間とされ、リーチはずれの場合には、当たり変動表示時間かはずれ変動表示時間のいずれかと同じ変動表示時間とされる。
ここで、第1段抽選処理(副第1段抽選処理)における当たりの変動表示時間は、第1段抽選処理(副第1段抽選処理)で2度続けて抽選結果が当たりとなっても、先に当たりとなった第1段抽選処理(副第1段抽選処理)に基づいて、第1(第2)〜第4変動入賞装置17〜20を順次開放する当たり状態が行われている間、後で当たりとなる第1段抽選処理(副第1段抽選処理)に基づく当たり状態を発生させないように設定されている。
すなわち、当たりの変動表示時間は、当たり状態に必要となる時間より長く設定される。なお、変動表示時間は、いずれかの変動入賞装置17〜20が開放している間は更新されないので、当たり状態中に全ての変動入賞装置17〜20が閉じた状態となっている非開放時間を積算した非開放積算時間以上となっていればよい。
第1変動入賞装置17(第2変動入賞装置18)が開放してからの非開放時間は、後述の第2段抽選処理の1回目の変動表示時間0.1秒と、その後の第2段抽選処理の2回から4回までの変動表示時間32×3秒と、4回目の第2段抽選処理が終了した後の4回の第3抽選処理のはずれの変動表示時間28×4秒とを合計した208.1秒となる。
したがって、この非開放時間より長い第1段抽選処理(副第1段抽選処理)の変動表示時間は、たとえば、210秒となる。なお、上述の第2段抽選処理および第3段抽選処理の変動表示時間については後に説明する。
そして、第1段抽選処理(副第1段抽選処理)では、変動表示開始時に、当たり・はずれの判定処理を終了するが、第1可変表示器8(第2可変表示器9)では、変動表示時間の終了時まで変動表示を行い、変動表示時間が終了時に複数のLEDのうちのはずれを示すはずれLEDもしくは当たりを示す当たりLEDのいずれかを点灯する。なお、この際に各LEDの発光色を変更することにより、当たり、はずれを強調してもよい。そして、変動表示時間が終了した時点では、既にはずれLEDもしくは当たりLEDが点灯し、抽選結果が確定表示された状態となる。そして、第1段抽選処理開始(副第1段抽選処理)から変動表示時間が経過して抽選結果が確定表示されることで第1段抽選処理(副第1段抽選処理)終了となる。
この際に当たりが確定表示されていれば、第1変動入賞装置17(第2変動入賞装置18)に対して第1開閉変動処理(第2開閉変動処理)が行われて第1変動入賞装置17(第2変動入賞装置18)が開放する。第1開閉変動処理(第2開閉変動処理)では、第1段抽選処理(副第1段抽選処理)で当たり結果が確定した場合に、第1変動入賞装置17(第2変動入賞装置18)の駆動源を駆動して第1変動入賞装置17(第2変動入賞装置18)を第1状態から第2状態に変動する。そして、第1状態から第2状態に変動していから所定時間(例えば、6秒以下)の経過もしくは所定個数(例えば、10個以下)の遊技球の第1変動入賞装置17への入賞のいずれかの閉塞条件が成立した時点で第1変動入賞装置17(第2変動入賞装置18)が第2状態から第1状態に復帰する。
また、第1段抽選処理(副第1段抽選処理)では、第1可変表示器8(第2可変表示器9)による可変表示と並行して、可変表示装置4における装飾図柄の変動表示ゲームが行われる。可変表示装置4での変動表示ゲームでの変動表示開始と、変動表示の終了による抽選結果の確定は、主制御装置31からLED制御装置71の場合と同様に図柄制御装置61に出力されるコマンドにより行われる。可変表示装置4における装飾図柄の変動表示ゲームは、第1可変表示器8(第2可変表示器9)とほぼ同じタイミングで行われ、表示される抽選結果は、第1可変表示器8(第2可変表示器9)と可変表示装置4とで同じものとなる。なお、可変表示装置4で行われる装飾図柄の変動表示ゲームは、上述のように所謂デジパチで行われる可変表示とほぼ同様の表示となる。なお、上述のように当たり状態中は、第1〜第4変動入賞装置17〜20が開放している間、変動表示時間のタイムカウントが停止されるので、それに対応して図柄制御装置61において、装飾図柄の変動表示ゲームが延長される。なお、副第1抽選処理に対応する変動表示ゲームは、基本的に当たり状態中に行われ、当たり状態中は、可変表示装置4で当たり状態演出表示が行われているので、副第1抽選処理に対応する変動表示ゲームは、可変表示装置4に表示せずに第2可変表示器9だけに表示するものとしてもよい。
そして、この例の遊技機では、第1段抽選処理の結果が当たりとなって第1変動入賞装置17が開放することで当たり状態での遊技が開始される。言い換えれば、第1段抽選処理が当たりとならなければ、通常の遊技状態が維持され、基本的に第1始動口12もしくは第2始動口13に遊技球が入賞しなければ、全ての変動入賞装置(第1〜第4変動入賞装置17〜20)が客待ち状態となり、可変表示装置4に客待ち状態におけるデモンストレーション画像が表示され、第1〜第4可変表示器8〜11においても、各LEDが低速で点滅する客待ち状態の表示となる。
第1始動口12(第2始動口13)に遊技球が入賞し、第1保留球数(副第1保留球数)が1以上となっていれば、第1変動入賞装置17(第2変動入賞装置)を第2状態とするか否かの第1段抽選処理(副第1段抽選処理)が行われ、可変表示装置4と第1可変表示器8(第2可変表示器9)とで変動表示が行われる。
そして、第1段抽選処理(副第1段ン抽選処理)で抽選結果が当たりとなり第1変動入賞装置17(第2変動入賞装置18)が第2状態となると、遊技者が所謂右打ちを行うことで、極めて高い確率で第1変動入賞装置17(第2変動入賞装置18)に遊技球が入賞する。ここで、第1変動入賞装置17(第2変動入賞装置18)は例えば6秒間だけ開放することになる(第2状態となる)が、特に異常がなければ、開放中に4個以上の遊技球が入賞可能であるが、入賞個数が10個となると、開放してからの時間が6秒経過していなくとも第1変動入賞装置17(第2変動入賞装置18)が閉塞する。
ここでは、第1変動入賞装置17(第2変動入賞装置18)に遊技球が入賞すると、第1変動入賞装置17への遊技球の入賞に基づく第2段抽選処理を行う契機(始動権利)となる第2保留球数(入賞回数)が1カウントアップされる。なお、第2段抽選処理で抽選結果が当たりとなった場合には、第3変動入賞装置19が第2状態となる。
ここで、第2保留球数が0の場合には、第1変動入賞装置17(第2変動入賞装置18)への遊技球の入賞により保留球数が0から1にカウントアップされる。なお、第2保留球数は、第1変動入賞装置17と第2変動入賞装置18とで共有した状態となっており、いずれの変動入賞装置17,18に遊技球が入賞しても、第2保留球数がカウントアップされる。そして、第2段抽選処理が開始されることになるが、第1変動入賞装置17(第2変動入賞装置)が開放している間は、第2段抽選処理が中断した状態となり、実質的に第2段抽選処理が開始されない。したがって、例えば、第1変動入賞装置17(第2変動入賞装置18)が開放している間に、第2保留球数が1以上となっても、第2段抽選処理が開始されて保留球数が1カウントダウンされることはない。
したがって、第1変動入賞装置17(第2変動入賞装置18)が開放している間に第2保留球数の上限数となる個数より多くの遊技球が入賞しても、第2段抽選処理の開始の契機(始動権利)は、第2保留球数の上限数までしか付与されない。
そして、第1変動入賞装置17(第2変動入賞装置18)が閉塞して第2段抽選処理が開始されて第2保留球数が1カウントダウンされると、第2保留球数が上限数より小さくなって、第2保留球数をカウントアップ可能となるが、既に第1変動入賞装置17(第2変動入賞装置)が閉塞しているので、遊技球が入賞して第2保留球数がカウントアップされることはない。
すなわち、第1変動入賞装置17(第2変動入賞装置18)が開放して遊技球が入賞した後に未だ第1変動入賞装置17(第2変動入賞装置18)が閉塞する前に第2段抽選処理が開始されて第2保留球数が1カウントダウンされることにより、実質的な第2段抽選処理の開始の契機の回数が第2保留球数の上限数+1となることはない。
以上のことから第2保留球数の上限数を4とすると、この段階で4回だけ第2段抽選処理が開始される契機が付与される。
第2段抽選処理は、第1段抽選処理に対して、その開始の契機が第1始動口12への遊技球の入賞に基づく第1保留球数ではなく、第1変動入賞装置17(第2変動入賞装置18)への遊技球の入賞に基づく第2保留球数である点と、抽選結果が当たりとなる当選確率が65535/65536すなわち、はずれとなる確率が約6万5千分の1である点と、当たりとなった場合に開放する変動入賞装置が第3変動入賞装置19である点と、第2段抽選処理に対応する変動表示ゲーム(第3変動表示ゲーム)は、可変表示装置4では行われず第3可変表示器10だけで行われる点、変動表示時間が異なるが、その他については、第1段抽選処理と同様に行われる。
そして、第2段抽選処理の抽選結果が当たりなり、第2可変表示器9で当たりの表示が確定すると、第3変動入賞装置19を開放して閉塞するための第2開閉変動処理が行われる。ここで、第2段抽選処理における変動表示時間は、1回目の第2段抽選処理が極めて高い確率で当たりとなって第3変動入賞装置19が開放した際に基本的に第3保留球数が上限の4となって第3段抽選処理が4回行われる間(第4変動入賞装置が開放されている時間を含む)、2回目以降の第2段抽選処理が始まってしまうことがない時間に設定される。
第2段抽選処理の変動表示時間は、第3段抽選処理が当たりとなって第4変動入賞装置20が開放している間は、更新されないので、4回の第3段抽選処理における変動表示時間分より多くなっていればよい。ここで、第3段抽選処理の変動表示時間は、後述のように当たり変動表示時間が1秒ではずれ変動表示時間が7秒となる。
ここでは、上述のように第3段抽選処理が4回行われる間、第3変動入賞装置19が確実に開放しないようにするために、第2段抽選処理の変動表示時間が第3段抽選処理の長い方のはずれ変動表示時間の7秒が4回連続した場合(28秒)より長い時間となっている必要がある。
そこで、第2段抽選処理の変動表示時間を32秒とする。ここで、第2段抽選処理も第2保留球数の上限が4であることから4回行われ、2回目以降は、その前の回で第2段抽選処理が当たりとなって第3変動入賞装置19が開放して第3保留球数が上限の4となることに基づいて、上述のように長い変動表示時間が必要となるが、1回目の第2段抽選処理、すなわち、未だ第3変動入賞装置が開放しておらず、第3保留球数が0の場合には、第2段抽選処理と第3段抽選処理とが並行して行われず、第2段抽選処理だけが行われている。この場合、第4変動入賞装置20が4回開閉を繰り返すことがないので、遊技者は、極めて高い確率で当たりとなる第3段抽選処理に対応する変動表示ゲームの長い変動表示時間が経過するのを待つ状態となってしまう。
そこで、第2段抽選処理を開始する際に、第3保留球数が0の場合には、基本的に最初の当たり状態となって最初の第2段抽選処理ということで、変動表示時間を例えば0.1秒にする。これにより、第2段抽選処理と第3段抽選処理が並行して行われている場合ではない場合、すなわち、第3段抽選処理が行われず、第2段抽選処理が行われている場合には、第2段抽選処理が直ぐに終了し、第3変動入賞装置19が開放することになる。
そして、第3変動入賞装置19が開放している間は、極めて高い確率で遊技球が入賞するようになっている。
そして、第3変動入賞装置19が開放している間に、第3変動入賞装置19に遊技球が入賞すると、第3段抽選処理において用いられる第3保留球数が上限数(例えば、4個)となるまで、カウントアップされる。
そして、第3保留球数が1以上となることで第3段抽選処理が開始される契機が付与されるが、第2段抽選処理の場合と同様に第3変動入賞装置19が開放している間は、第3段抽選処理が開始されず、第3変動入賞装置19が開放している間に第3保留球数がカウントダウンされることはなく、第3変動入賞装置19が開放している間に得ることが可能な第3段抽選処理の開始の契機となる回数は、第3保留球数の上限数と同じとなる。
そして、第3段抽選処理は、第2段抽選処理に対して、その開始の契機が、第3変動入賞装置19への遊技球の入賞に基づく第3保留球数である点と、当たりとなった場合に開放する変動入賞装置が第4変動入賞装置20である点と、第3段抽選処理に対応する変動表示ゲーム(第4変動表示ゲーム)は、第4可変表示器10で行われる点と、変動表示時間が第1段抽選処理と同様に当たりとはずれで異なるが、第2段抽選処理と異なりはずれの場合に当たりの場合よりも変動表示時間が長くなっている点と、当たりとなる抽選確立が1/2となっている点が異なるがその他については、第2段抽選処理と同様に行われる。
また、第3段抽選処理の契機となる第3保留球数の上限数が4とされ、上述のように第3変動入賞装置19が開放している間に、第3保留球数がカウントダウンされることがないことから、第3段抽選処理は、最大4×4回行われる。なお、第3変動入賞装置19における閉塞条件が第1状態から第2状態に変動してから6秒経過もしくは遊技球の10個の入賞となっており、第3変動入賞装置19が開放している間に少なくとも4個以上の遊技球が入賞するように遊技釘22や風車者等の配置が設定されており、通常、第3保留球数は、その上限数である4個となる。
したがって、第3段抽選処理は、通常、4回行われるとともに、当選確率が1/2となっていること、すなわち、当たりとはずれとの両方が比較的頻繁に発生する確率となっていることから、第4変動入賞装置20が4回とも開閉する場合と、4回とも開閉しない場合と、1回は開閉し、3回は開閉しない場合と、2回は開閉し、2回は開閉しない場合と、3回は開閉し、1回は開閉しない場合とがある。なお、第4変動入賞装置20の閉塞条件は、第4変動入賞装置が開放動作を開始してから6秒経過もしくは10個の遊技球の入賞となる。
第3段抽選処理における変動表示時間は、第4変動入賞装置が開放しないはずれ変動表示時間が7秒、第4変動入賞装置が開放する当たり変動表示時間1秒とされている。
ここで、遊技機における遊技球の時間あたりの発射球数は、100個/1分程度であり、6秒で10個となる。第4変動入賞装置20は上述のアタッカー形式となっているので、遊技釘22の配置にもよるが入賞率が高いものとなっているが、100%とではなく、上述の時間当たりの発射球数を考慮すると、基本的に6秒以内に10個入賞することは困難である。ただし、連続して遊技球を発射している状態では、遊技領域3内に常時複数個例えば多い場合に6個程度の遊技球が同時に流下した状態となっている可能性があり、入賞率が100%とでなくても、1回の第4変動入賞装置20の開放の間に遊技球が10個入賞する可能性がある。
しかし、極めて高い確率で第4変動入賞装置は、閉塞条件である6秒経過もしくは極めて6秒に近い時間で閉塞することになり、第4変動入賞装置20の実質的な開放時間は6秒となる。
ここで、第3段抽選処理の変動表示時間と当たりとなった場合の第4変動入賞装置20の開放時間とをあわせた時間を第3段抽選処理における単位処理時間とすると、はずれの場合の単位処理時間は、第4変動入賞装置20が開放しないので、単位処理時間ははずれ変動表示時間だけの7秒となる。一方、当たりの場合の単位処理時間は、第4変動入賞装置20が上述のようにかなり高い確率で6秒開放するので、当たりの変動表示時間1秒と合わせて7秒となり、当たりの場合もはずれの場合も単位処理時間は7秒となる。
この時間を用いて可変表示装置4において、第3段抽選処理の当たりとなる確率を1/2としたことにより、はずれが比較的頻繁に発生することに基づいて、当たり、はずれの演出表示を行うとともに、第4変動入賞装置20が開放している時間も含めて、第3段抽選処理の当たり、はずれの演出表示を行う。この場合に、あたり、はずれの変動表示時間を同じ例えば1秒にしてしまうと、当たりの演出表示は、第4変動入賞装置20の開放前の変動表示時間としての1秒と、第4変動入賞装置20が開放している間の6秒とで十分な演出表示時間を確保できのに対して、はずれの場合は、1秒の変動表示時間中の演出表示を行うと、直ぐに次の第3段抽選処理の変動表示時間が開始され次の当たりはずれの演出表示が始まってしまうことになり、十分な演出表示時間を確保できない。
特に、はずれの場合は、例えば、第4可変表示器11での第3段抽選処理に対応する変動表示ゲームではずれの確定表示が行われたところで、可変表示装置4におけるはずれ演出表示が終わってしまうことになり、はずれが確定した後の演出表示時間を全くとることができない。ここで、はずれの変動表示時間を当たりの変動表示時間より長くすると、当たりの場合には結果が確定して第4変動入賞装置20が開放している時間に、はずれの場合は、第4可変表示器11での結果は確定していないが、当たりならば結果が確定しているタイミングではずれの演出表示を行うことができる。なお、当たり・はずれの結果は、第3段抽選処理の開始時に判定が行われているので、第4可変表示器11の変動表示ゲームで当たり・はずれが確定表示される前に表示することが可能である。
なお、上述のはずれの単位処理時間と当たりの単位処理時間が必ずしも同じにする必要はなく、はずれの変動表示時間を当たりの変動表示時間より長くすることで、はずれの演出表示を行う時間を確保すればよく、はずれの単位処理時間が当たりの単位処理時間より短くとも、はずれの変動表示時間が当たりの変動表示時間より長くなっていればよい。
以上のような遊技機では、第1もしくは第2変動入賞装置17,18が開放することで、第3変動入賞装置19が開放可能となり、第3変動入賞装置19が開放することで第4変動入賞装置20が開放可能となる。
したがって、この例の遊技機は、遊技球が入賞できない第1状態と、遊技球が入賞し易い第2状態との間で変動するとともに、第2状態となった場合に所定条件の成立に基づいて第1状態に戻り、かつ、それぞれに第2状態への変動開始に係わる順位が付けられた複数の変動入賞装置17〜20を備えている。
また、各変動入賞装置17〜20への遊技球の入賞を検知する変動入賞球検知センサ43〜46を備えており、変動入賞球検知センサ43〜46が各変動入賞装置17〜20への遊技球の入賞を検知する入賞検知手段となる。
また、主制御装置31は、第1段もしくは副第1段抽選処理を行い当たりとなった場合に、上述のように各変動入賞装置17〜20を開放する当たり状態を発生させる。
したがって、主制御装置31は、当たりもしくははずれを決定する抽選処理を行う抽選手段として機能させる。また、主制御装置31は、第1始動口12もしくは第2始動口13への遊技球の入賞に基づいて抽選処理を行うものであり、第1始動口12および第2始動口13は、遊技球の流入に基づいて前記抽選手段による抽選処理の開始の契機を付与する始動口となる。
また、主制御装置31は、上述のように第1段抽選処理もしくは副第1段抽選処理で当たりとなると、第1〜第4変動入賞装置17〜20を制御してこれらを順次開放していく可能性がある当たり状態を発生させるものであり、抽選手段の抽選処理により当たりが決定された場合に、最上位の第1もしくは第2変動入賞装置17,18を第2状態とすることにより開始され、かつ、第2状態となる上位の第1〜第3変動入賞装置17〜19への遊技球の入賞および第1状態への復帰に基づいて順次下位の第3および第4変動入賞装置19,20を第2状態とする当たり状態を発生させる当たり状態発生手段として機能する。
また、当たり状態発生手段としての主制御装置31は、前記抽選手段の抽選処理により当たりが決定された場合に、最上位の第1若しくは第2変動入賞装置17,18を第1状態から第2状態とした後に第1状態に復帰させる最上位開放手段と、最下位の第4変動入賞装置20より上位の第1〜第3変動入賞装置17〜19が第2状態となった際に、当該上位の第1〜第3変動入賞装置17〜19への遊技球の入賞が前記入賞検知手段としての第1〜第3変動入賞球検知センサ43〜45に検知される毎に、当該上位の第1〜第3変動入賞装置17〜19に対応して上限数となるまで入賞回数をカウントアップして更新記憶する保留記憶手段と、前記保留記憶手段に、上位の第1〜第3変動入賞装置17〜19のいずれかに対応して1以上の入賞回数が記憶されている場合に、当該入賞回数が対応して記憶されている上位の第1〜第3変動入賞装置17〜19より1つ下位となる第3および第4変動入賞装置19,20を第1状態から第2状態とした後に第1状態に復帰させるために必要な開放処理を行う下位開放手段として機能する。
また、保留記憶手段としての主制御装置31は、前記下位開放手段により開放処理が行われる際に、前記上位の変動入賞装置に対応した入賞回数をカウントダウンして更新記憶する。上述のように主制御装置31は、第1、副第1、第2、第3保留球数(入賞回数)を第1、副第1、第2、第3抽選処理を開始するたびにカウントダウンする。
次に、当たり状態における当たり状態演出表示処理を図3のフローチャートを参照して説明する。
当たり状態演出表示処理は、主制御装置31で極めて短い所定期間毎に繰り返し行われる処理である。
図3のフローチャートに示すように、当たりフラグ(当たり演出フラグ)がセットされているか否かを判定する(ステップS1)。
当たりフラグがセットされていない場合には、次に第1変動入賞装置17の第1変動入賞球検知センサ43と、第2変動入賞装置18の第2変動入賞球検知センサ44と、第3変動入賞装置19の第3変動入賞球検知センサ45とのうちのいずれかから入賞信号が入力しているか否かを判定する(ステップS2)。
ここで、当たりフラグは、当たり状態となることが確定した際にセットされ、当たり状態が終了するとリセットされるフラグであり、当たりフラグがセットされていないということは、当たり状態でない通常の状態である。そして、当たり状態でない場合には、第1〜第4変動入賞装置17〜20は、遊技球が入賞できない第1状態となっているので、上述のようにこれらに備えられた第1〜第4変動入賞球検知センサ43〜46から主制御装置31に入賞信号が入力しないはずであり、上述のように手で変動入賞装置を開放して遊技球を入れる等の事態が発生している可能性がある。
しかし、第4変動入賞装置20においては、例えば、出玉保障のためや遊技機の不良等へのサービスとして、遊技店の係員がガラス枠を開放して第4変動入賞装置20に遊技球を入れることがあること、第4変動入賞装置20に遊技球が入賞することに基づいて変動入賞装置が開放せず遊技への影響が少ないこと、したがってわざわざ不法行為をして変動入賞装置を開放して遊技球を入れる場合に第4変動入賞装置20より第1変動入賞装置17や第2変動入賞装置18に遊技球を入れる可能性が高いことなどから、第4変動入賞装置20については、通常の状態(当たり状態ではない状態)において、入賞信号に関するエラーのチェックをしないものとなっている。
そして、上述の入賞信号が入賞している場合には、図柄制御装置61に通常の状態において変動入賞装置に遊技球が入賞するエラーが生じたことを報知するエラー報知のコマンドを出力して(ステップS3)ステップS4に進み、上述の入賞信号が入賞していない場合には、エラー報知のコマンドを出力することなくステップS4に進む。エラー報知のコマンドが入力した図柄制御装置16は、可変表示装置4にエラー報知表示を表示する。
次に第1段抽選処理もしくは副第1段抽選処理において変動表示時間が経過して抽選結果が確定し、かつ、抽選結果が当たりとなったか否かが判定される(ステップS4)。
すなわち、当たり状態の発生が確定したか否かを判定する。そして、抽選結果が当たりとなっていない場合には処理を終了する。抽選結果が当たりとなっている場合には、当たり状態発生を示す当たりコマンドを図柄制御装置61に出力するとともに当たりフラグをセットして(ステップS5)、処理を終了する。
そして、当たりコマンドを入力した図柄制御装置61においては、当たり状態演出表示が開始される。
ステップS1で当たりフラグがセットされている場合には、次に当たり中当たりフラグがセットされているか否かが判定される(ステップS6)。
当たり中当たりフラグは、当たり状態中に第1段抽選処理もしくは副第1段抽選処理で当たりが発生した場合にセットされるものである。
なお、この例では、当たり状態は、第1始動口12への遊技球の入賞に基づく第1段抽選処理で当たりとなった場合と、第2始動口13への遊技球の入賞に基づく副第1段抽選処理で当たりとなった場合とに発生する。また、遊技者の遊技球の発射のしかたによっては、比較的短時間の間に第1始動口12と第2始動口13との両方に遊技球が入賞することや、第1保留球数もしくは副第1保留球数が1以上となっている状態で、第2始動口13もしくは第1始動口12に遊技球が入賞することなどにより、第1段抽選処理と第2段抽選処理が並行して行われる場合がある。
そして、確率的にはかなり低いが、並行して行われている第1段抽選処理の抽選結果と副第1段抽選処理の抽選結果との両方が当たりとなる場合がある。この場合に、第1段抽選処理や副第1段抽選処理において、当たり状態中に当たりが発生しないように長い変動表示時間を設定していても、第1段抽選処理と副第1段抽選処理とが並行して行われていることで、先に抽選結果が当たりと確定した一方の抽選処理に基づく当たり状態中に他方の抽選処理が当たりと確定する可能性がある。
当たり中当たりフラグがセットされていない場合には、第1段抽選処理もしくは副第1段抽選処理において変動表示時間が経過して抽選結果が確定し、かつ、抽選結果が当たりとなったか否かを判定する(ステップS7)。
ここでの第1段抽選処理もしくは第2段抽選処理の当たりは、上述の当たり状態中の当たりか否かである。当たり状態中に抽選結果が当たりとなった場合には、図柄制御装置61に当たり状態中に当たりが発生したことを示すコマンドを出力する(ステップS8)。
図柄制御装置61では、通常の当たり発生時には行わないが当たり状態中に当たりが発生した場合にだけ、後述するように入力される第1変動入賞装置17もしくは第2変動入賞装置18の開放および閉塞を示すコマンドに基づいて、可変表示装置4に第1変動入賞装置17もしくは第2変動入賞装置18の開放を示す演出表示および閉塞を示す演出表示を行う。
次に、当たり中当たりフラグをセットして(ステップS9)処理を終了する。
次に、ステップS7で当たり状態中に当たりが発生していない場合には、第1段抽選処理もしくは第2段抽選処理が当たりとなったことに基づいて第1変動入賞装置17もしくは第2変動入賞装置18が開放するタイミングか否かを判定する(ステップS10)。
第1変動入賞装置17もしくは第2変動入賞装置18が開放する場合には、第1変動入賞装置17もしくは第2変動入賞装置18の開放を示すコマンドを図柄制御装置61に出力し(ステップS11)、処理を終了する。
第1変動入賞装置もしくは第2変動入賞装置が開放でない場合には、既に、第1変動入賞装置17もしくは第2変動入賞装置18が開放した状態で、閉塞条件が成立して、第1変動入賞装置17もしくは第2変動入賞装置18が閉塞するタイミングか否かを判定する(ステップS12)。
第1変動入賞装置17もしくは第2変動入賞装置18が閉塞する場合には、第1変動入賞装置17もしくは第2変動入賞装置18の閉塞を示すコマンドを図柄制御装置61に出力し(ステップS13)、処理を終了する。
ステップS11、S13において、第1変動入賞装置17もしくは第2変動入賞装置18の開放か、第1変動入賞装置17もしくは第2変動入賞装置18の閉塞を示すコマンドが入力した図柄制御装置61においては、上述の当たりコマンドが入力した際に、後述のように第4変動入賞装置20の開閉に係わる演出表示が開始されており、これらのコマンドを無効として、第1変動入賞装置17もしくは第2変動入賞装置18の開閉に係わる演出表示を行わない。
第1変動入賞装置もしくは第2変動入賞装置が閉塞でない場合には、既に、第1変動入賞装置17もしくは第2変動入賞装置18が開放した後に閉塞した状態で、第2段抽選処理が開始され、第2段抽選処理で変動表示時間が経過して当たり・はずれが確定表示される段階で、抽選結果が当たりとなって第3変動入賞装置19が開放するタイミングか否かを判定する(ステップS14)。
第3変動入賞装置19が開放する場合には、第3変動入賞装置19の開放を示すコマンドを図柄制御装置61に出力し(ステップS15)、処理を終了する。
第3変動入賞装置19が開放でない場合には、既に、第1変動入賞装置17もしくは第2変動入賞装置18が開放した後に閉塞した状態で、第2段抽選処理が開始され、第2段抽選処理で変動表示時間が経過して当たり・はずれが確定表示される段階で、抽選結果がはずれとなったか否かを判定する(ステップS16)。
第2段抽選処理がはずれの場合には、第2段抽選処理のはずれを示すコマンドを図柄制御装置61に出力し(ステップS17)、処理を終了する。
第2段抽選処理がはずれでない場合には、既に、第2段抽選処理が当たりとなって第3変動入賞装置19が開放した状態で、閉塞条件が成立して、第3変動入賞装置18が閉塞するタイミングか否かを判定する(ステップS18)。
第3変動入賞装置19が閉塞する場合には、第3変動入賞装置19の閉塞を示すコマンドを図柄制御装置61に出力し(ステップS19)、処理を終了する。
既に、第3変動入賞装置19が閉塞した状態で、第3段抽選処理が開始され、第3段抽選処理で変動表示時間が経過して当たり・はずれが確定表示される段階で、抽選結果が当たりとなって第4変動入賞装置20が開放するタイミングか否かを判定する(ステップS20)。
第4変動入賞装置20が開放する場合には、第4変動入賞装置20の開放を示すコマンドを図柄制御装置61に出力し(ステップS21)、処理を終了する。
第4変動入賞装置20が開放でない場合には、既に、第3変動入賞装置18が開放した後に閉塞した状態で、第3段抽選処理が開始され、第3段抽選処理の開始時に当たり・はずれの抽選結果の判定が行われ、判定がはずれとなったか否かを判定する(ステップS22)。
第3段抽選処理の判定がはずれの場合には、第3段抽選処理のはずれ判定を示すコマンドを図柄制御装置61に出力し(ステップS23)、処理を終了する。なお、この段階は、第3段抽選処理の変動表示時間がカウントされる段階であり、この変動表示時間がタイムアップしないと第4可変表示器11の変動表示ゲームは確定しない。
また、第4変動入賞装置20が開放でない場合には、既に、第3変動入賞装置18が開放した後に閉塞した状態で、第3段抽選処理が開始されるとともに第3段抽選処理に対応する第4可変表示器11での変動表示ゲームの変動表示時間が経過し、第3段抽選処理の抽選結果がはずれで確定したか否かを判定する(ステップS24)。
第3段抽選処理の判定がはずれの場合には、第3段抽選処理のはずれ確定を示すコマンドを図柄制御装置61に出力し(ステップS25)、処理を終了する。なお、この段階は、上述のはずれ判定から第3段抽選処理の変動表示時間が経過した段階である。
第3段抽選処理がはずれでない場合には、既に、第3段抽選処理が当たりとなって第4変動入賞装置20が開放した状態で、閉塞条件が成立して、第4変動入賞装置20が閉塞するタイミングか否かを判定する(ステップS26)。
第4変動入賞装置20が閉塞する場合には、第4変動入賞装置20の閉塞を示すコマンドを図柄制御装置61に出力し(ステップS27)、処理を終了する。
第4変動入賞装置20が閉塞でない場合には、当たり状態が終了か否かを判定する(ステップS28)。ここで当たり状態の終了は、第2保留球数および第3保留球数が0で、第2段抽選処理および第3段抽選処理が行われておらず、かつ、第3変動入賞装置19および第4変動入賞装置20に対する開閉変動処理が行われていない場合である。
そして、当たり状態が終了の場合には、当たり終了コマンドを図柄制御装置61に出力し(ステップS29)、当たりフラグをリセットし(ステップS30)、処理を終了する。
当たり終了コマンドが入力した図柄制御装置61は、当たり状態終了演出表示を可変表示装置4に表示する。なお、この際には、基本的に、可変表示装置4では、客待ち表示もしくは第1段抽選処理もしくは副第1段抽選処理の抽選処理中の変動表示ゲームを表示している。
上述の処理で第1〜第4変動入賞装置17〜20の開放、閉塞もしくは第2および第3段抽選処理のはずれ、当たり状態の終了のいずれでもない場合は処理を終了する。
なお、ステップS10,S12,S14、S16.S18,S20,S22,S24,S26,S28における判定において、同時に複数がYESとなることはなく、いずれか1つがYESになるので、特に処理順は上述の処理順に限定されるものではない。
前記ステップS6で、当たり中当たりフラグがセットされている場合には、当たり状態中に当たりが発生して、第1段抽選処理もしくは第2段抽選処理が当たりとなったことに基づいて第1変動入賞装置17もしくは第2変動入賞装置18が開放するか否かを判定する(ステップS31)。
第1変動入賞装置17もしくは第2変動入賞装置18が開放する場合には、第1変動入賞装置17もしくは第2変動入賞装置18の再開放を示すコマンドを図柄制御装置61に出力する(ステップS32)。
第1変動入賞装置もしくは第2変動入賞装置が再開放でない場合には、既に、第1変動入賞装置17もしくは第2変動入賞装置18が再開放した状態で、閉塞条件が成立して、第1変動入賞装置17もしくは第2変動入賞装置18が再閉塞か否かを判定する(ステップS33)。
第1変動入賞装置17もしくは第2変動入賞装置18が再閉塞する場合には、1変動入賞装置17もしくは第2変動入賞装置18の閉塞を示すコマンドを図柄制御装置61に出力するとともに、当たり中当たりフラグをリセットして(ステップS34)処理を終了する。
以上の主制御装置31で行われる当たり状態演出表示処理に対応して、図柄制御装置61では、当たりコマンドが入力すると当たり状態演出表示が行われる。
当たり状態演出表示では、メインとなるキャラクタ(例えば人物)が登場して何らかの行動を起こし、ラッキーな状態となる場合と、アンラッキーな状態となる場合とが生じる演出となっている。ここで、キャラクタが行動を起こすことが、第4変動入賞装置20を開放するか否かを決定する第3段抽選処理に対応し、第3段抽選処理で第4変動入賞装置が開放するとラッキーな状態を示す(当たり)演出表示となり、第3段抽選処理ではずれとなって第4変動入賞装置が開放しないとアンラッキーな状態を示す(はずれ)演出表示となる。
ここで、当たり状態が発生してから最初に第3変動入賞装置19が開放して第3変動入賞装置の開放を示すコマンドが入力するまでは、キャラクタが行動を開始する前の当たり状態演出表示のストーリの説明等の導入部分となる演出表示が第4変動入賞装置が開放するか否かの演出表示の一部として行われる。また、この際に、当たり状態を続行するために必要となる第1もしくは第2変動入賞装置17,18への遊技球の入賞を指示する表示、すなわち、通常の打ち方から右打ちを開始するように指示する表示が行われる。したがって、当たり状態となって最初に1回だけ第1変動入賞装置17もしくは第2変動入賞装置18が開放する際には、第4変動入賞装置20の開閉に係わる演出表示が優先して行われる。また、第1変動入賞装置17もしくは第2変動入賞装置18が開閉する際のコマンドは無効とされ、これらのコマンドの入力に基づく演出表示変更等は行われない。
すなわち、当たりコマンドに基づいて、第4変動入賞装置20が開放するか否かに拘わる演出表示が開始される。また、この演出表示は、当たり状態の開始を示す演出表示となる。
また、第3変動入賞装置19が開閉する場合にも基本的に第4変動入賞装置20の開閉に係わるキャラクタが行動している状態の演出表示が行われる。この際に第3変動入賞装置19の開放を示すコマンドが入力された際にキャラクタの行動が開始されるので、キャラクタの行動開始が第3変動入賞装置19の開放を示す演出表示と解釈してもよく、この場合に第3変動入賞装置19の開放に対応する開放コマンドは無効とされず、キャラクタが行動開始する際のタイミングを示す信号として有効とされる。
しかし、第3変動入賞装置19の閉塞に対応する閉塞コマンドは無効とされ、実際の第3段抽選処理に対応する演出表示が行われる。
また、確率的に極めて低いが第2段抽選処理がはずれとなった場合には、第2保留球数が0でなければ、再び、第2段抽選処理が行われることになり、はずれが確定した段階で再び、第2段抽選処理の開始時の画像表示に戻った状態となる。
一方、保留球数が0ならば、当たり状態終了となり、当たり状態終了コマンドが入力するので、当たり状態終了演出表示を行う。なお、当たり状態終了コマンドは、当たり状態が終了した後に行われる。
第4変動入賞装置20の開放コマンドの入力のタイミングは、上述のラッキー状態を示す演出表示の開始のタイミングとなり、変動入賞装置20の閉塞コマンドの入力のタイミングはラッキー状態を示す演出表示の終了のタイミングとなる。
また、第3段抽選処理ではずれとなった場合には、第3段抽選処理が開始された時点で当たりまたははずれが判定されるので、この際にはずれ判定コマンドが出力され、アンラッキー状態を示す演出表示が開始され、変動表示時間が経過してはずれ確定コマンドの入力でアンラッキー演出表示が終了する。
なお、この例では、第3段抽選処理における変動表示時間は、当たりの変動表示時間が短く、はずれの変動表示時間が長くされることで、当たりの場合のラッキー状態の演出表示は、第4変動入賞装置20の開放から閉塞までの間行われ、はずれの場合のアンラッキー状態の演出表示は、はずれの場合の長い変動表示時間中に行われる。
また、第3段抽選処理は、第3保留球数が上限数まで溜まった場合に、上限数である4回連続で行われることになり、上述のラッキー状態もしくはアンラッキー状態の演出表示を合わせて4回行われることになる。そして、この際には、並行して第2段抽選処理が行われており、上述の4回の第3段抽選処理に基づく当たりの変動表示時間および第4変動入賞装置の開閉もしくははずれの変動表示時間が経過した後に、第2段抽選処理の変動表示時間が経過し、極めて高い確率で当たりとなって第3変動入賞装置が開放する。この際にも基本的には、第4変動入賞装置20が開放するか否かについての演出表示が行われた状態となっている。そして、上述のように第3変動入賞装置の開放に対応するコマンドの入力で再び、キャラクタが行動開始する演出表示が行われる。
この第3変動入賞装置19の開放は、第2保留球数が上限数まで溜まっている場合に、4回行われることになり、第4変動入賞装置20を開放させるか否かの第3段抽選処理は、全部で16回行われ、そのたびに上述のラッキー状態もしくはアンラッキー状態の演出表示が行われる。
一方、当たり状態中に再び第1もしくは副第1抽選処理が当たりとなった場合に、既に当たり状態中であるため、当たり状態開始の演出表示は行われない。また、当たり状態中であることから、基本的に上述の第4変動入賞装置の開閉に関する演出表示が行われた状態となっている。
ここで、当たり状態中に再び第1段もしくは副第1段抽選処理が当たりとなると、第1もしくは第2変動入賞装置17,18が開放されることで、この開放した第1もしくは第2変動入賞装置17、18に遊技球が入賞して第2保留球数が再び上限数になる可能性がある。
したがって、遊技者に開放した第1もしくは第2変動入賞装置に遊技球を入賞させるように促す必要があり、図柄制御装置61では、第1もしくは第2変動入賞装置17,18の開放を示すコマンドが入力した際に、上述の第4変動入賞装置の開閉に係わる演出表示を中断して、第1もしくは第2変動入賞装置17、18に遊技球を入賞させることを促す演出表示を行う。
なお、フローチャートでは、主制御装置31の処理を説明しており、主制御装置31側で、当たりフラグがセットされている状態で第1段もしくは副第1段抽選処理が当たりとなると、図柄制御装置に当たり状態中の当たりコマンドを出力するとともに、当たり状態中の当たりに基づく第1もしくは第2変動入賞装置17,18の開閉に関するコマンドを出力している。ここで、主制御装置は、当たり状態中の当たりコマンドを出力するだけで、第1もしくは第2変動入賞装置17,18の開閉に関するコマンドは、ステップS31〜S34の処理ではなく、ステップS10〜ステップS13の処理で出力するものとしてもよい。そして、図柄制御装置61側で当たり状態中当たりコマンドが入力された後の1回目の第1もしくは第2変動入賞装置17,18の開放および閉塞に係わるコマンドは有効とし、それ以外の場合は無効とするものとしてもよい。
また、図柄制御装置61は、第1もしくは第2変動入賞装置17,18が開放した後に閉塞条件が成立して閉塞する際に、再び、第4変動入賞装置の開閉に係わる演出表示を再開する。
なお、既に当たり状態中なので、当たり状態演出表示で右打ちするように促され、基本的に遊技者は右打ちをしており、当たり状態中の当たりによる第1もしくは第2変動入賞装置17,18の開閉に係わる演出表示では、第1もしくは第2変動入賞装置17,18が開放した際に、遊技球の発射を止めないように促すものであればよい。また、第3段抽選処理がはずれとなって上述のアンラッキー状態の演出表示、すなわち、はずれの演出表示が行われている際に、第1段抽選処理もしくは副第1段抽選処理が当たりとなって、第1もしくは第2変動入賞17,18が開放する場合もある。この場合に、はずれ演出表示を見ている遊技者が停止ボタン等により遊技球の発射を停止している可能性があり、当たり状態中の当たりによる第1もしくは第2変動入賞装置17,18の開閉に係わる演出表示を行って遊技球の発射を促す必要がある。
また、図柄制御装置61は、主制御装置31からエラー報知コマンドが入力されるとエラー報知用の画像を可変表示装置4に表示する。エラー報知コマンドは、上述のように当たり状態でない通常の状態において、第1〜第3変動入賞装置17〜19に遊技球が入賞した場合に主制御装置から入力される。
すなわち、当たりフラグがセットされていない状態で、第1〜第3変動入賞装置17〜19に遊技球が入賞するとエラーとされる。なお、エラー発生時に、たとえば、島設備のランプを点灯させるようにしてもよい。
なお、上述の演出表示は、図柄制御装置61の制御により可変表示装置4で行われるものであり、可変表示装置4は、演出用の表示を行う演出表示装置となる。
以上のような遊技機においては、主制御装置31は、上述の処理により、第1段抽選処理もしくは副第1段抽選処理で当たりとなって当たり状態の発生となると当たりフラグをセットするとともに、図柄制御装置61に当たりコマンドを送出し、図柄制御装置61は、当たりコマンドに基づいて当たり状態演出表示の可変表示装置4での表示を開始する。
また、第2保留球数および第3保留球数が0となり第3および第4変動入賞装置19,20が第2状態となっている場合に、主制御装置31は、当たり状態が終了したものとして、当たりフラグをリセットするとともに、図柄制御装置61に当たり終了コマンドを送出し、図柄制御装置61は、当たり終了コマンドに基づいて当たり状態終了演出表示を可変表示装置4に表示する。
したがって、主制御装置31および図柄制御装置61は、抽選手段による抽選処理で当たりとなった場合に、当たりフラグをセットするとともに、前記可変表示装置4に当たり状態の開始を示す演出表示をさせる当たり状態開始演出手段と、前記当たりフラグがセットされた状態で、前記保留記憶手段に記憶された全ての入賞回数が消化された場合に、前記当たりフラグをリセットするとともに、前記可変表示装置に当たり状態の終了を示す演出表示をさせる当たり状態終了演出手段として機能する。
また、主制御装置31は、当たりフラグがセットされていない状態で、第1〜第3変動入賞装置17〜19の第1〜第3変動入賞球検知センサ43〜45から入賞信号が入力されると図柄制御装置61にエラー報知コマンドを出力し、図柄制御装置61は、可変表示装置4にエラー報知表示を行う。
したがって、主制御装置31、図柄制御装置61、可変表示装置4は、当たりフラグがセットされていない状態で、全ての第1〜第4変動入賞装置17〜20のうちの少なくとも最上位の第1および第2変動入賞装置17,18への遊技球の入賞が前記入賞検知手段としての第1または第2変動入賞球検知センサ43,44に検知された場合に、エラーを報知するエラー報知手段として機能する。
また、前記抽選手段、当たり状態発生手段としての主制御装置31(メイン制御装置)と、主制御装置31から出力される演出コマンドに基づいて前記演出表示装置の表示制御を行う図柄制御装置61(サブ制御装置)とを備え、前記当たり状態開始演出手段及び当たり状態終了演出手段は、当たりフラグのセットおよびリセットを行うとともに、当たりフラグをセットする際に当たり状態の開始を示す演出コマンドを出力し、当たりフラグをリセットする際に当たり状態の終了を示す演出コマンドを出力する前記主制御装置31と、当たり状態の開始を示す演出コマンドを受信した際に、可変表示装置4に当たり状態の開始を示す演出表示を行わせ、当たり状態の終了を示す演出コマンドを受信した際に、可変表示装置4に当たり状態の終了を示す演出表示を行わせる図柄制御装置61とから構成されている。
前記当たり状態演出表示処理では、当たりフラグがセットされている場合に限り、第1〜第4変動入賞装置の開閉やはずれによる閉の維持に関する演出表示のコマンドと、当たり状態終了のコマンドを送出するようになっている。
したがって、当たり状態発生手段の下位開放手段としての主制御装置31は、開放処理として第1、副第1、第2保留球数(入賞回数)が1以上の上位の第1〜第3変動入賞装置17〜19に対応する下位の第3もしくは第4変動入賞装置19,20を第1状態から第2状態に変動する当たりか第1状態を維持するはずれかの抽選を行い、当該抽選に当選した場合に限り前記下位の第3若しくは第4変動入賞装置19,20を第1状態から第2状態に変動させる。
そして、主制御装置31は、前記当たりフラグがセットされている場合に限り、最上位開放手段としての主制御装置31による最上位の第1もしくは第2変動入賞装置17,18の変動に係わる演出コマンドと、前記下位開放手段としての主制御装置31による抽選結果に基づく下位の第3および第4変動入賞装置19,20の変動およびはずれに係わる演出コマンドとを図柄制御装置61に送信する変動演出コマンド送信手段を備えることになる。
また、図柄制御装置61は、第4変動入賞装置20の開閉に係わる演出表示を優先して表示するために、当たり状態における第1もしくは第2変動入賞装置17,18の開放および閉塞コマンドを無効とするが、当たり状態中に第1もしくは副第1抽選処理で当たりが発生した場合に限り、当たり状態に発生した当たりに対応して第1もしくは第2変動入賞装置17,18を開放および閉塞した際の開放および閉塞コマンドを有効として、第4変動入賞装置20の開閉に係わる演出表示を中断して第1もしくは第2変動入賞装置17,18の開閉に拘わる演出表示を行う。
したがって、第1〜第4変動入賞装置17〜20に演出表示の優先度が設定されている。また、図柄制御装置61は、第1〜第4変動入賞装置17〜20の変動に係わる複数の演出コマンドを受信した際に、前記優先度の相対的に低い第1および第2変動入賞装置17,18の変動に係わる演出コマンドの受信を無効にして、前記優先度の相対的に低い第1および第2変動入賞装置17,18より演出表示の優先度が相対的に高い第4変動入賞装置20の変動に係わる演出コマンドに基づく演出表示を優先して行い、前記当たり状態中に第1段もしくは副第1段抽選処理により当たりが決定した場合に、優先度の低い第1および第2前記変動入賞装置17,18の変動に係わる演出コマンドを有効として、当該演出コマンドに基づく演出表示を行うことになる。
以上のような遊技機によれば、第1もしくは副第1抽選処理が当たりとなった場合にだけ、当たりフラグがセットされ、当たりフラグがセットされた状態で全ての保留球数が消化されるとともに保留球数に基づく変動入賞装置17〜20の開閉変動が終了し、当たり状態の終了条件が成立し、変動入賞装置17〜20が開放しなくなる際に当たりフラグがリセットされるので、当たりフラグがセットされている間が当たり状態となる。したがって、当たり状態の期間を規定することが可能となり、当たり状態中に当たり状態用の演出表示の制御を容易に行うことができる。
また、当たりフラグがセットされるときに当たり状態演出表示を開始し、当たりフラグがセットされた状態で当たり状態が終了となる条件が成立した場合に当たりフラグのリセットと当たり状態終了を示す演出表示を行うことができ、第1段抽選処理もしくは副第1段抽選処理が当たりとなっていないのに当たり状態や変動入賞装置17〜20の開放に関する演出表示が行われるのを防止することができる。
また、当たり状態以外では遊技球が入賞しないはずの変動入賞装置に遊技球が入賞した場合にエラーの報知を行うことができる。
また、第4変動入賞装置20を開放するか否かの第3段抽選処理の当選確率を低くして当たりとはずれとの両方が頻繁に発生するようにし、かつ、第4変動入賞装置20が開放するか否か、第4変動入賞装置20が開放したか否かを演出表示することで、当たり状態の遊技性や演出性を高めることができる。
また、当たり状態における演出表示を第4変動入賞装置20が開放するか否かに関することに集約することで、遊技者にこの例の遊技機の遊技性をわかりやすいものとすることができる。当たり状態における演出表示を第4変動入賞装置20が開放するか否かに関することに集約するものとしても、当たり状態中に第1段抽選処理もしくは副第1段抽選処理が当たりとなった場合に、第1もしくは第2変動入賞装置17,18の開放と、第4変動入賞装置20が開放しないはずれの演出表示とが重なってしまい、遊技者が遊技球の発射を停止することで、開放した第1もしくは第2変動入賞装置17,18に十分に遊技球を入賞させらないような事態を防止することができる。
また、周知の一般電役としてのパチンコ遊技機における遊技球の移動を表示画面上に模擬的に再現するとともに遊技球の入賞口への入賞を判定し、遊技球の発射と入賞とに対応して遊技者の獲得遊技球数を算出して遊技をシミュレーションするプログラムにおいて、上述の本発明に係わるパチンコ遊技機における制御系の処理を付加してコンピュータで実行可能としたプログラムも本発明に含まれるものである。また、前記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明に含まれる。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、この実施の形態による本発明の開示の一部をなす論述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、この実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
本発明の実施の形態に係る遊技機の遊技盤を示す正面図である。 前記遊技機の電気系統を説明するためのブロック図である。 前記遊技機の主制御装置における当たり状態演出表示処理を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
4 可変表示装置(演出表示装置、エラー報知手段)
12 第1始動口(始動口)
13 第2始動口(始動口)
17 第1変動入賞装置(上位の変動入賞装置、最上位の変動入賞装置)
18 第2変動入賞装置(上位の変動入賞装置、最上位の変動入賞装置)
19 第3変動入賞装置(上位の変動入賞装置、下位の変動入賞装置)
10 第4変動入賞装置(下位の変動入賞装置、最下位の変動入賞装置)
31 主制御装置(抽選手段、当たり状態発生手段、最上位開放手段、保留記憶手段、下位開放手段、当たり状態開始演出手段、当たり状態終了演出手段、エラー報知手段、メイン制御装置、変動演出コマンド送信手段)
43 第1変動入賞球検知センサ(入賞検知手段)
44 第2変動入賞球検知センサ(入賞検知手段)
45 第3変動入賞球検知センサ(入賞検知手段)
46 第4変動入賞球検知センサ(入賞検知手段)
61 図柄制御装置(当たり状態開始演出手段、当たり状態終了演出手段、エラー報知手段、サブ制御装置)

Claims (7)

  1. 遊技球が入賞できない第1状態と、遊技球が入賞し易い第2状態との間で変動するとともに、第2状態となった場合に所定条件の成立に基づいて第1状態に戻り、かつ、それぞれに第2状態への変動開始に係わる順位が付けられた複数の変動入賞装置と、
    各変動入賞装置への遊技球の入賞を検知する入賞検知手段と、
    当たりもしくははずれを決定する抽選処理を行う抽選手段と、
    遊技球の流入に基づいて前記抽選手段による抽選処理の開始の契機を付与する始動口と、
    前記抽選手段の抽選処理により当たりが決定された場合に、最上位の変動入賞装置を第2状態とすることにより開始され、かつ、第2状態となる上位の変動入賞装置への遊技球の入賞および第1状態への復帰に基づいて順次下位の変動入賞装置を第2状態とする当たり状態を発生させる当たり状態発生手段とを備え、
    前記当たり状態発生手段は、
    前記抽選手段の抽選処理により当たりが決定された場合に、最上位の変動入賞装置を第1状態から第2状態とした後に第1状態に復帰させる最上位開放手段と、
    最下位の変動入賞装置より上位の変動入賞装置が第2状態となった際に、当該上位の変動入賞装置への遊技球の入賞が前記入賞検知手段に検知される毎に、当該上位の変動入賞装置に対応して上限数となるまで入賞回数をカウントアップして更新記憶する保留記憶手段と、
    前記保留記憶手段に、上位の各変動入賞装置のいずれかに対応して1以上の入賞回数が記憶されている場合に、当該入賞回数が対応して記憶されている上位の変動入賞装置より1つ下位となる変動入賞装置を第1状態から第2状態とした後に第1状態に復帰させるために必要な開放処理を行う下位開放手段とを備え、
    前記保留記憶手段は、前記下位開放手段により開放処理が行われる際に、前記上位の変動入賞装置に対応した入賞回数をカウントダウンして更新記憶する遊技機において、
    演出用の表示を行う演出表示装置と、
    前記抽選手段による抽選処理で当たりとなった場合に、当たりフラグをセットするとともに、前記演出表示装置に当たり状態の開始を示す演出表示をさせる当たり状態開始演出手段と、
    前記当たりフラグがセットされた状態で、前記保留記憶手段に記憶された全ての入賞回数が消化された場合に、前記当たりフラグをリセットするとともに、前記演出表示装置に当たり状態の終了を示す演出表示をさせる当たり状態終了演出手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記当たりフラグがセットされていない状態で、全ての変動入賞装置のうちの少なくとも最上位の変動入賞装置への遊技球の入賞が前記入賞検知手段に検知された場合に、エラーを報知するエラー報知手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記抽選手段、当たり状態発生手段を備えるメイン制御装置と、
    前記メイン制御装置から出力される演出コマンドに基づいて前記演出表示装置の表示制御を行うサブ制御装置とを備え、
    前記当たり状態開始演出手段及び当たり状態終了演出手段は、当たりフラグのセットおよびリセットを行うとともに、当たりフラグをセットする際に当たり状態の開始を示す演出コマンドを出力し、当たりフラグをリセットする際に当たり状態の終了を示す演出コマンドを出力する前記メイン制御装置と、当たり状態の開始を示す演出コマンドを受信した際に、前記演出表示装置に当たり状態の開始を示す演出表示を行わせ、当たり状態の終了を示す演出コマンドを受信した際に、前記演出表示装置に当たり状態の終了を示す演出表示を行わせる前記サブ制御装置とから構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の遊技機。
  4. 前記メイン制御装置の当たり状態発生手段の下位開放手段は、開放処理として前記入賞回数が1以上の上位の変動入賞装置に対応する下位の変動入賞装置を第1状態から第2状態に変動する当たりか第1状態を維持するはずれかの抽選を行い、当該抽選に当選した場合に限り前記下位の変動入賞装置を第1状態から第2状態に変動させ、
    前記メイン制御装置は、前記当たりフラグがセットされている場合に限り、最上位開放手段による最上位の変動入賞装置の変動に係わる演出コマンドと、前記下位開放手段による抽選結果に基づく下位の変動入賞装置の変動およびはずれに係わる演出コマンドとをサブ制御装置に送信する変動演出コマンド送信手段を備えることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記各変動入賞装置に演出表示の優先度が設定され、
    前記サブ制御装置は、変動入賞装置の変動に係わる複数の演出コマンドを受信した際に、前記優先度の相対的に低い変動入賞装置の変動に係わる演出コマンドの受信を無効にして、前記優先度の相対的に低い変動入賞装置より演出表示の優先度が相対的に高い変動入賞装置の変動に係わる演出コマンドに基づく演出表示を優先して行い、
    前記当たり状態中に前記抽選手段の抽選処理により当たりが決定した場合に、優先度の低い前記変動入賞装置の変動に係わる演出コマンドを有効として、当該演出コマンドに基づく演出表示を行うことを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
  6. 遊技球が入賞できない第1状態と、遊技球が入賞し易い第2状態との間で変動するとともに、第2状態となった場合に所定条件の成立に基づいて第1状態に戻り、かつ、それぞれに第2状態への変動開始に係わる順位が付けられた複数の変動入賞装置と、
    各変動入賞装置への遊技球の入賞を検知する入賞検知手段と、
    当たりもしくははずれを決定する抽選処理を行う抽選手段と、
    遊技球の流入に基づいて前記抽選手段による抽選処理の開始の契機を付与する始動口と、
    前記抽選手段の抽選処理により当たりが決定された場合に、最上位の変動入賞装置を第2状態とすることにより開始され、かつ、第2状態となる上位の変動入賞装置への遊技球の入賞および第1状態への復帰に基づいて順次下位の変動入賞装置を第2状態とする当たり状態を発生させる当たり状態発生手段とを備え、
    前記当たり状態発生手段は、
    前記抽選手段の抽選処理により当たりが決定された場合に、最上位の変動入賞装置を第1状態から第2状態とした後に第1状態に復帰させる最上位開放手段と、
    最下位の変動入賞装置より上位の変動入賞装置が第2状態となった際に、当該上位の変動入賞装置への遊技球の入賞が前記入賞検知手段に検知される毎に、当該上位の変動入賞装置に対応して上限数となるまで入賞回数をカウントアップして更新記憶する保留記憶手段と、
    前記保留記憶手段に、上位の各変動入賞装置のいずれかに対応して1以上の入賞回数が記憶されている場合に、当該入賞回数が対応して記憶されている上位の変動入賞装置より1つ下位となる変動入賞装置を第1状態から第2状態とした後に第1状態に復帰させるために必要な開放処理を行う下位開放手段と、
    演出用の表示を行う演出表示装置とを備え、
    前記保留記憶手段は、前記下位開放手段により開放処理が行われる際に、前記上位の変動入賞装置に対応した入賞回数をカウントダウンして更新記憶する遊技機における遊技球の移動を表示画面上に模擬的に再現するとともに遊技球の入賞口への入賞を判定し、遊技球の発射と入賞とに対応して遊技者の獲得遊技球数を算出して遊技をシミュレーションするプログラムであって、
    前記抽選手段による抽選処理で当たりとなった場合に、当たりフラグをセットするとともに、前記演出表示装置に当たり状態の開始を示す演出表示をさせる当たり状態開始演出手段と、
    前記当たりフラグがセットされた状態で、前記保留記憶手段に記憶された全ての入賞回数が消化された場合に、前記当たりフラグをリセットするとともに、前記演出表示装置に当たり状態の終了を示す演出表示をさせる当たり状態終了演出手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
  7. 請求項6記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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