JP4642563B2 - Fsk受信装置 - Google Patents

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本発明は、周波数変調信号の1つであるFSK信号を用いた通信において伝送信号を受信して復調するFSK受信装置に関する。
各種データを無線伝送するデータ通信では、従来から、FM(周波数変調)信号の1つであるFSK(周波数シフトキーイング)信号を用いたFSK無線通信が広く利用されている。
このFSK無線通信によりデータ通信を行う場合、送信側では伝送対象のデータであるディジタル信号の1、0に対応させて搬送波を周波数偏移させ、これにより周波数変調された高周波信号を電波として送信する。一方、受信側のFSK受信機がこの高周波信号を受信して伝送されたデータを復調する場合には、周波数電圧変換回路を用いて受信した変調波の周波数の変化を電圧の変化に変換し復調ベースバンド信号として出力した後、この復調ベースバンド信号の電圧(周波数成分に相当)を、コンパレータを用いて基準電圧と比較してディジタル値を決定し、このディジタル値に基づいて送信されたデータを復元するように処理するのが一般的である。
また、実際に周波数電圧変換された復調ベースバンド信号を復調する場合には、復調ベースバンド信号の電圧が0ボルトを通過する点(以下ゼロクロス点とする)を検出し、このゼロクロス点から一定時間後のタイミングで復調ベースバンド信号をサンプリングし、復調データを取得する。この場合、ゼロクロス点から復調ベースバンド信号をサンプリングする点までの時間差は1シンボル時間の2分の1に定めるのが一般的である。
このようなFSK受信装置に関する従来技術としては、例えば特許文献1に開示された技術が知られている。
ところで、FSK信号を用いて通信する通信システムにおいては、送信局が扱う信号の周波数と受信局が扱う信号の周波数との間にずれ(オフセット)が生じる可能性がある。送信局が電波などの高周波信号として送出する変調波の周波数は、送信局内に設けられる局部発振器が発生する周波数や水晶発振子の特性などによって定まり、受信局内部で復調しようとする変調波の周波数は、受信局内部に設けられる局部発振器や水晶発振子の特性などによって定まる。しかし、送信局内の局部発振器や水晶発振子は、受信局内の局部発振器や水晶発振子とは独立して動作しているので、送信局側の局部発振器等が生成する周波数と受信局側の局部発振器等が生成する周波数との間に誤差が生じ、信号周波数のオフセットが生じる。
このような周波数オフセットが存在する場合、受信局側で周波数電圧変換回路から出力される復調ベースバンド信号においては、周波数オフセットが直流成分として現れる。したがって、例えば本来の復調ベースバンド信号が正弦波のように正負対称の波形であったとしても、周波数オフセットの直流成分の影響により正負非対称の波形が現れる。
このため、入力される復調ベースバンド信号の電圧が正であれば「1」、負であれば「0」として弁別しFSK信号からディジタル信号のデータを復調する場合には、1ビットのデータ「1」が現れる期間の長さと1ビットのデータ「0」が現れる期間の長さとが一致しなくなり、時間軸上で1ビットのデータ「1」と1ビットのデータ「0」とが非対称になる。
つまり、1ビットのデータ「1」の期間と1ビットのデータ「0」の期間とで構成される1サイクルの中でデータ「1」の期間又はデータ「0」の期間が占める割合をデューティ比として表現すると、波形が対称な場合にはデューティ比が50%になるが、非対称の波形ではデューティ比が50%からずれる。
前述のような従来のFSK受信装置においては、ゼロクロス点からFSK信号をサンプリングする点までの時間が2分の1シンボル時間に予め固定されているので、復調したディジタル信号のデューティ比が50%である場合には最適点(アイパターンの最大開口点)でFSK復調できるが、デューティ比が50%からずれている場合にはサンプリング点が最適なタイミングからずれることになる。その結果、復調の際にノイズなどの影響を受けやすくなり、復調データに誤りが生じやすくなる。すなわち、受信機の受信性能が劣化する。
特開平9−130435号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、復調したディジタル信号のデューティ比が50%でない場合であっても、復調データの誤り発生を低減することが可能なFSK受信装置を提供することを目的とする。
本発明のFSK受信装置は、ディジタルデータに基づいて搬送波が周波数変調されたFSK変調波から、前記ディジタルデータを復調するFSK受信装置であって、前記搬送波の周波数を基準として受信した前記FSK変調波の周波数偏移のレベルを表す電圧もしくは数値を、前記ディジタルデータに対応する復調ベースバンド信号として出力する周波数電圧変換手段と、所定のタイミングで前記復調ベースバンド信号をサンプリングし、前記復調ベースバンド信号が表すディジタル値を識別するシンボル点打抜き手段と、前記復調ベースバンド信号のレベルが負から正へ変化するタイミングを立上がりゼロクロスタイミングとして検出し、前記復調ベースバンド信号のレベルが正から負へ変化するタイミングを立下がりゼロクロスタイミングとして検出するゼロクロスタイミング検出手段と、前記立上がりゼロクロスタイミングから次の立下がりゼロクロスタイミングまでの時間を表す第1の時間間隔と、前記立下がりゼロクロスタイミングから次の立上がりゼロクロスタイミングまでの時間を表す第2の時間間隔との少なくとも一方を計測するゼロクロス間隔計測手段と、前記復調ベースバンド信号をサンプリングするために用いる間隔値を決定すると共に、前記ゼロクロス間隔計測手段が計測した第1の時間間隔と第2の時間間隔との少なくとも一方に基づいて前記間隔値を更新する間隔算出手段と、前記間隔算出手段の決定した間隔値に基づいて、前記シンボル点打抜き手段がサンプリングするタイミングを決定する打抜きタイミング調整手段とを備えるものである。
この構成では、復調ベースバンド信号をサンプリングするタイミングが、復調ベースバンド信号の波形のゼロクロス点間の間隔を反映した間隔値に基づいて決定される。したがって、例えば立上がりゼロクロスタイミングから次の立下がりゼロクロスタイミングまでの時間を表す第1の時間間隔の半分の時間だけ立上がりゼロクロスタイミングから遅れたタイミングでサンプリングするようにタイミングを決定すれば、直流成分を含みデューティ比が50%でない復調ベースバンド信号を処理する場合であっても、シンボル毎に信号のアイパターンの最大開口点でサンプリングを実施することができる。このため、復調データに誤りが生じにくく、デューティの影響を受けにくい。
また、本発明のFSK受信装置は、ディジタルデータに基づいて搬送波が周波数変調されたFSK変調波から、前記ディジタルデータを復調するFSK受信装置であって、前記搬送波の周波数を基準として受信した前記FSK変調波の周波数偏移のレベルを表す電圧もしくは数値を、前記ディジタルデータに対応する復調ベースバンド信号として出力する周波数電圧変換手段と、所定のタイミングで前記復調ベースバンド信号をサンプリングし、前記復調ベースバンド信号が表すディジタル値を識別するシンボル点打抜き手段と、既知のシンボル周期で、時間を周期的に計測する基準タイマと、前記復調ベースバンド信号のレベルが負から正へ変化するタイミングを立上がりゼロクロスタイミングとして検出し、前記復調ベースバンド信号のレベルが正から負へ変化するタイミングを立下がりゼロクロスタイミングとして検出するゼロクロスタイミング検出手段と、前記ゼロクロスタイミング検出手段によって検出される各立上がりゼロクロスタイミングもしくは各立下がりゼロクロスタイミングで前記基準タイマが出力する時間の平均的な値をゼロクロスタイミング値として出力する最頻出値抽出手段と、前記立上がりゼロクロスタイミングから次の立下がりゼロクロスタイミングまでの時間を表す第1の時間間隔と、立下がりゼロクロスタイミングから次の立上がりゼロクロスタイミングまでの時間を表す第2の時間間隔との少なくとも一方を計測するゼロクロス間隔計測手段と、前記復調ベースバンド信号をサンプリングするために用いる間隔値を決定すると共に、前記ゼロクロス間隔計測手段が計測した第1の時間間隔と第2の時間間隔との少なくとも一方に基づいて前記間隔値を更新する間隔算出手段と、前記間隔算出手段の決定した間隔値と、前記最頻出値抽出手段が出力するゼロクロスタイミング値と、前記基準タイマが出力する値とに基づいて、前記シンボル点打抜き手段がサンプリングするタイミングを決定する打抜きタイミング調整手段とを備えるものである。
この構成では、上記のFSK受信装置と同様、直流成分を含みデューティ比が50%でない復調ベースバンド信号を処理する場合であっても、シンボル毎に信号のアイパターンの最大開口点でサンプリングを実施することができるので、復調データに誤りが生じにくく、デューティの影響を受けにくい。更に、基準タイマ及び最頻出値抽出手段を設けることにより、シンボル点打抜き手段がサンプリングするタイミングを容易に決定することができる。
また、本発明は、上記のFSK受信装置であって、前記ゼロクロス間隔計測手段が計測した時間を前記復調ベースバンド信号のシンボル周期に応じて決定される上限値及び下限値と比較して前記上限値を超える時間及び前記下限値を下回る時間を除外するリミッタを更に備え、前記リミッタが前記ゼロクロス間隔計測手段と前記間隔算出手段との間に設けられるものとする。
この構成では、計測された間隔値が上限値を超えた場合や下限値を下回った場合には、該当する計測値は前記リミッタにより除外されるので、サンプリングタイミングには影響を与えない。したがって、復調ベースバンド信号に含まれるノイズなどの影響によって、復調ベースバンド信号波形のゼロクロス点間の間隔がシンボル周期に比べて異常な間隔になった場合であっても、異常なタイミングではサンプリングを実施しないので、ノイズの影響を最小限に抑制できる。
本発明によれば、復調したディジタル信号のデューティ比が50%でない場合であっても、復調データの誤り発生を低減することが可能なFSK受信装置を提供できる。
図1は本発明の実施形態に係るFSK受信装置の主要部の構成を示すブロック図である。図2は本実施形態のFSK受信装置の主要部の動作例を示すタイムチャートである。
FSK受信装置は、データ通信を行う場合の変調方式として周波数変調信号の1つであるFSK信号を用いる場合に、送信されたFSK信号を受信して送信データを復調するために用いるものである。
本実施形態では、図1に示すFSK送信機1が送信対象のデータにより搬送波をFSK変調した高周波信号を無線信号であるFSK変調波S1として送出し、このFSK変調波S1をFSK受信装置20が受信する場合を想定している。
FSK受信装置20は、図1に示すように受信部2、周波数電圧変換部3、基準タイマ4、ゼロクロスタイミング抽出部5、最頻出値抽出部6、ゼロクロス間隔計測タイマ7、リミッタ8、打抜き間隔算出部9、打抜きタイミング算出部10、打抜きタイミング調整部11、及びシンボル点打抜き部12を備えている。
FSK受信装置の受信部2は、FSK送信機1から送信されたFSK変調波S1を受信する。受信部2の内部では、受信したFSK変調波S1を低雑音増幅器(LNA)を用いて増幅した後、局部発振器から出力される信号を用いてミキサー(混合器)で受信信号の周波数をダウンコンバートし、更にフィルタを用いて周波数帯域を制限した後、ADコンバータを用いてアナログ/ディジタル変換を行い、これらの処理の結果を直交ベースバンド信号S2として出力する。
受信部2から出力される直交ベースバンド信号S2は、周波数電圧変換部3に入力される。周波数電圧変換部3では、直交ベースバンド信号S2の変調成分である周波数変移を電圧などのレベルに相当するディジタル値に変換する。実際には、周波数電圧変換部3は、入力された直交ベースバンド信号S2の同相−直交平面での位相変化量を算出し、この位相変化量を復調ベースバンド信号S3として出力する。
FSK変調波S1と復調ベースバンド信号S3との関係について具体例を示す。例えば、FSK変調波S1が搬送波周波数から正方向に1000Hzずれると、復調ベースバンド信号S3は1000(ディジタル値)になり、FSK変調波S1が搬送波周波数から負方向に1000Hzずれると、復調ベースバンド信号S3は−1000になる。
基準タイマ4は、サンプリングに関する制御タイミングの基準になる数値を出力する。具体的には、基準タイマ4はFSK受信装置20が受信した信号のシンボル速度に比べて十分高速に変化する一定周期のクロック信号のパルスを常時カウントし、既知のシンボル周期の時間毎にゼロクリアされる。
例えば、図2に示す例ではシンボル周期(1シンボルの時間)がTsである場合を想定しているので、基準タイマ4が出力する基準タイマ値S4は図2に示すように周期Tsの時間毎にクリアされる。したがって、基準タイマ4が出力する基準タイマ値S4は1シンボルの期間内の時間を表す。
ここで制御タイミングの具体例を示す。シンボル速度が2400ビット/秒(2.4kビット/秒)、基準タイマ4の動作周波数が72kHzの場合には、基準タイマ4はシンボル速度に対して30倍の速度のクロックをカウントすることになり、基準タイマ4は0から29までの値のカウントを繰返す。
ゼロクロスタイミング抽出部5は、前述の復調ベースバンド信号S3の値を調べて、この信号波形のゼロクロス点、すなわち復調ベースバンド信号S3の値が負の値から正の値に変化するタイミング(立上がりゼロクロス点)と、復調ベースバンド信号S3の値が正の値から負の値に変化するタイミング(立下がりゼロクロス点)とを検出する。また、ゼロクロスタイミング抽出部5は復調ベースバンド信号S3が0になる時の基準タイマ値S4をゼロクロスタイミング抽出値S5として出力する。
最頻出値抽出部6は、ゼロクロスタイミング抽出部5から繰り返し出力されるゼロクロスタイミング抽出値S5の中で最も高い頻度で現れる値を最頻出値抽出値S6として出力する。実際には、最頻出値抽出部6は立上がりゼロクロス点でゼロクロスタイミング抽出部5から出力されるゼロクロスタイミング抽出値S5と立下がりゼロクロス点でゼロクロスタイミング抽出部5から出力されるゼロクロスタイミング抽出値S5とを区別し、立上がりゼロクロス点の値だけに基づいて最頻出値抽出値S6を決定する。
ゼロクロス間隔計測タイマ7は、ゼロクロスタイミング抽出部5が検出した各ゼロクロスタイミングの信号に基づいて、ゼロクロスタイミングと次のゼロクロスタイミングとの間の時間間隔を計測し、計測結果をゼロクロス間隔計測タイマ値S7として出力する。実際には、ゼロクロス間隔計測タイマ7は立上がりゼロクロス点から立下がりゼロクロス点までの期間と立下がりゼロクロス点から立上がりゼロクロス点までの期間とを区別し、前者の期間の計測値をゼロクロス間隔計測タイマ値S7として出力する。
リミッタ8は、ゼロクロス間隔計測タイマ7が出力するゼロクロス間隔計測タイマ値S7から特定の範囲を外れる値を除外して、範囲内の値をリミッタ出力値S8として出力する。すなわち、リミッタ8は入力されるゼロクロス間隔計測タイマ値S7を予め定めた上限値及び下限値とそれぞれ比較して、上限値を上回る値及び下限値を下回る値を除外する。実際の上限値及び下限値については、処理対象の信号の1シンボルの時間を基準として決定される。すなわち、図2に示すシンボル周期Tsの時間を基準として上限値及び下限値を決定すればよい。
図3は本実施形態のFSK受信装置においてデューティ比が50:50でない場合の動作例を示す波形図である。図4は本実施形態のFSK受信装置におけるリミッタの動作例を示す波形図である。
図1に示す構成では、基準タイマ4が出力する基準タイマ値S4の値の30がシンボル周期Tsに相当するので、これを基準として使用し、具体例としては30の140%に相当する42を上限値に定め、30の60%に相当する18を下限値に定めることが考えられる。
打抜き間隔算出部9は、時間軸上のある点から信号をサンプリングする点までの時間を表す打抜き間隔算出値(図3のTdに相当)を決定し、この打抜き間隔算出値をリミッタ出力値S8に従って更新する。具体的には、リミッタ出力値S8が入力されるたびに、この中で、立上がりゼロクロスタイミングから立下がりゼロクロスタイミングまでの期間を表す値の2分の1の値を間隔検出値として算出し、この間隔検出値に近づくように打抜き間隔算出値を所定の演算により逐次更新する。このようにして決定された打抜き間隔算出値S9が打抜き間隔算出部9から出力される。
打抜きタイミング算出部10は、打抜き間隔算出部9が出力する打抜き間隔算出値S9と最頻出値抽出部6が出力する最頻出値抽出値S6とに基づいて、サンプリングのタイミングを表す値を算出する。具体的には、打抜きタイミング算出部10は、最頻出値抽出値S6と打抜き間隔算出値S9とを足した値のオーバーサンプリング数(本実施形態の場合は30)に対する剰余を打抜きタイミング算出値S10として出力する。
打抜きタイミング調整部11は、基準タイマ4が出力する基準タイマ値S4と打抜きタイミング算出部10が出力するタイミング算出値S10とに基づいて、サンプリングを実施すべきタイミングでパルスを出力する。実際には、基準タイマ値S4とタイミング算出値S10とが一致した時に、打抜きタイミング調整部11はパルスを打抜きタイミング調整信号S11として出力する。
シンボル点打抜き部12は、打抜きタイミング調整部11が出力する打抜きタイミング調整信号S11にパルスが現れたタイミングで、復調ベースバンド信号S3のサンプリング(打抜き)を実施する。そして、各サンプリングのタイミングで取得した二値データ(1又は0)がビット毎にディジタルデータS12としてシンボル点打抜き部12から出力される。
図2に示した例では、復調ベースバンド信号S3の値が0になる時(すなわちゼロクロス点)の各時刻tn(t1,t2,t3,・・・)における基準タイマ値S4の値vn(v1,v2,v3,・・・)がそれぞれゼロクロスタイミング抽出値S5として抽出されゼロクロスタイミング抽出部5から出力される場合を想定している。したがって、基準タイマ値S4を基準として考えると、基準タイマ値S4の値v1,v2,v3,・・・は、それぞれゼロクロス点の時刻t1,t2,t3,・・・に相当する。
最頻出値抽出部6は、ゼロクロスタイミング抽出値S5の中から基準値として最もふさわしい値を選択するために設けてある。つまり、各立上がりゼロクロスタイミングでゼロクロスタイミング抽出値S5として出力された値の中で最も頻度の高い値を、最頻出値抽出部6が最頻出値抽出値S6として出力する。
ゼロクロス間隔計測タイマ7は、各ゼロクロス点間の間隔、すなわち図2に示す期間T12,T23,T34,T45,・・・の長さを計測する。但し、実際にゼロクロス間隔計測タイマ値S7として出力するのは、復調ベースバンド信号S3の値が正の区間で検出された期間T12,T34,・・・だけである。
リミッタ8は、既知のシンボル時間のある一定率以上、または、以下のタイマ値を削除する。例えば、前述の具体例のようにオーバーサンプリング数30の140%である42を上限値に定め、60%の18を下限値に定めた場合には、図4に示すような動作が実施される。
図4に示す例では、ノイズなどを含んでいる復調ベースバンド信号S3の波形に基づいてゼロクロス間隔計測タイマ値S7として20,50,20,5,20,・・・が順次にリミッタ8に入力される場合を想定している。この例では上限値が42であり、下限値が18の場合を想定しているので、リミッタ8に順次に入力される20,50,20,5,20,・・・の中で「50」及び「5」は削除され、リミッタ出力値S8には現れない。
つまり、18より小さいゼロクロス間隔はノイズとして削除し、42より大きいゼロクロス間隔は2シンボル以上の時間として削除することにより、1シンボル間隔でゼロクロスが発生するデータのみを精度良く抽出することが可能となり、かつ、ある一定率以下のデューティを持った復調ベースバンド信号であれば、これを許容することができる。
本実施形態では、復調ベースバンド信号のデューティ比が30%(正の区間30:負の区間70)〜70%(正の区間70:負の区間30)の範囲であればアイ開口率が最大になる立上がりゼロクロスタイミングと立下がりゼロクロスタイミングとの中間位置でのサンプリングが可能になり、デューティの悪化に対しても動作的に高い安定性を確保することができる。
打抜き間隔算出部9が出力する打抜き間隔算出値S9は、図3に示す期間Tdに相当する。すなわち、ゼロクロス間隔計測タイマ7から出力されリミッタ8を介して打抜き間隔算出部9に入力される信号は、図3に示す間隔T12,T34,・・・に相当し、この間隔T12,T34,・・・の1/2の時間に近づくように打抜き間隔算出値S9、つまり期間Tdの長さが制御される。
したがって、基準となる時刻(t1,t3等)と期間Tdとに基づいて各サンプリングタイミングts1,ts2,ts3,・・・を決定すれば、復調ベースバンド信号S3の波形の立上がりゼロクロスタイミングから立下がりゼロクロスタイミングまでの期間の中央、及び立下がりゼロクロスタイミングから立上がりゼロクロスタイミングまでの期間の中央、すなわちアイパターンの最大開口点に各サンプリングタイミングts1,ts2,ts3,・・・を合わせることができる。
実際には、最頻出値抽出部6が出力する最頻出値抽出値S6(図3中のt1,t3,t5等に相当)に打抜き間隔算出部9が出力する間隔算出値S9(図3中のTdに相当)を加算した結果(図3中のts1,ts2,ts3,・・・に相当)が基準タイマ4の出力する基準タイマ値S4と一致するタイミングで打抜きタイミング調整部11がサンプリング用のパルスを打抜きタイミング信号S11として出力し、シンボル点打抜き部12はタイミング信号S11のパルスに従って図3中の時刻ts1,ts2,ts3,・・・の各タイミングで復調ベースバンド信号S3をサンプリングする。このため、復調対象の信号のデューティ比が50%でない場合であっても、信号波形の中心でサンプリングできる。したがって、シンボル点打抜き部12は、最適なタイミングで復調ベースバンド信号S3をサンプリングし、復調されたディジタルデータをビット毎に出力することができる。
図5は比較例として従来のFSK受信装置におけるサンプリングタイミングの例を示す波形図である。
従来の装置においては、シンボル周期Tsの半分に相当する時間Tdだけゼロクロス点から遅れたタイミングでサンプリングを実施するので、復調対象の信号のデューティが50%の場合には図5(a)に示すようにサンプリングのタイミングts1,ts2,ts3,・・・が復調対象の信号の波形の中央と一致する。しかし、復調対象の信号のデューティ比が50%でない場合には、図5(b)に示すようにサンプリングのタイミングts1,ts2,ts3,・・・が復調対象の信号の波形の中心からずれる。このため、アイパターンの最大開口点でサンプリングすることはできない。
なお、本実施形態では、FSK変調波を直交ベースバンド信号に変換したあとに周波数電圧変換を行うことによって復調ベースバンド信号に変換しているが、FSK変調波を直接復調ベースバンド信号に変換してもよい。また、本実施形態におけるFSK変調波S1と復調ベースバンド信号S3との関係については一例であり、何らかの係数が掛かっても同等に作用するものである。また、リミッタ8における上限については100%から150%まで、下限については100%から50%までであれば、問題なく作用するものである。
上述したように、本実施形態によれば、データ通信システムとして、ノイズに対して動作的に高い安定性を確保することができ、データ通信の信頼性をより向上させることができる。本実施形態のFSK受信装置は、データ通信分野において、周波数変調方式を用いた例えばFSK復調における通信システム、特に狭帯域でかつ低コストおよび低消費電力を必要とする無線機分野等に好適である。
本発明は、復調したディジタル信号のデューティ比が50%でない場合であっても、復調データの誤り発生を低減することが可能となる効果を有し、周波数変調信号の1つであるFSK信号を用いた通信において伝送信号を受信して復調するFSK受信装置等に有用である。
本発明の実施形態に係るFSK受信装置の主要部の構成を示すブロック図 本実施形態のFSK受信装置の主要部の動作例を示すタイムチャート 本実施形態のFSK受信装置においてデューティ比が50:50でない場合の動作例を示す波形図 本実施形態のFSK受信装置におけるリミッタの動作例を示す波形図 比較例として従来のFSK受信装置におけるサンプリングタイミングの例を示す波形図
符号の説明
1 FSK送信機
2 受信部
3 周波数電圧変換部
4 基準タイマ
5 ゼロクロスタイミング抽出部
6 最頻出値抽出部
7 ゼロクロス間隔計測タイマ
8 リミッタ
9 打抜き間隔算出部
10 打抜きタイミング算出部
11 打抜きタイミング調整部
12 シンボル点打抜き部
20 FSK受信装置

Claims (3)

  1. ディジタルデータに基づいて搬送波が周波数変調されたFSK変調波から、前記ディジタルデータを復調するFSK受信装置であって、
    前記搬送波の周波数を基準として受信した前記FSK変調波の周波数偏移のレベルを表す電圧もしくは数値を、前記ディジタルデータに対応する復調ベースバンド信号として出力する周波数電圧変換手段と、
    所定のタイミングで前記復調ベースバンド信号をサンプリングし、前記復調ベースバンド信号が表すディジタル値を識別するシンボル点打抜き手段と、
    前記復調ベースバンド信号のレベルが負から正へ変化するタイミングを立上がりゼロクロスタイミングとして検出し、前記復調ベースバンド信号のレベルが正から負へ変化するタイミングを立下がりゼロクロスタイミングとして検出するゼロクロスタイミング検出手段と、
    前記立上がりゼロクロスタイミングから次の立下がりゼロクロスタイミングまでの時間を表す第1の時間間隔と、前記立下がりゼロクロスタイミングから次の立上がりゼロクロスタイミングまでの時間を表す第2の時間間隔との少なくとも一方を計測するゼロクロス間隔計測手段と、
    前記復調ベースバンド信号をサンプリングするために用いる間隔値を決定すると共に、前記ゼロクロス間隔計測手段が計測した第1の時間間隔と第2の時間間隔との少なくとも一方に基づいて前記間隔値を更新する間隔算出手段と、
    前記間隔算出手段の決定した間隔値に基づいて、前記シンボル点打抜き手段がサンプリングするタイミングを決定する打抜きタイミング調整手段と
    を備えるFSK受信装置。
  2. ディジタルデータに基づいて搬送波が周波数変調されたFSK変調波から、前記ディジタルデータを復調するFSK受信装置であって、
    前記搬送波の周波数を基準として受信した前記FSK変調波の周波数偏移のレベルを表す電圧もしくは数値を、前記ディジタルデータに対応する復調ベースバンド信号として出力する周波数電圧変換手段と、
    所定のタイミングで前記復調ベースバンド信号をサンプリングし、前記復調ベースバンド信号が表すディジタル値を識別するシンボル点打抜き手段と、
    既知のシンボル周期で、時間を周期的に計測する基準タイマと、
    前記復調ベースバンド信号のレベルが負から正へ変化するタイミングを立上がりゼロクロスタイミングとして検出し、前記復調ベースバンド信号のレベルが正から負へ変化するタイミングを立下がりゼロクロスタイミングとして検出するゼロクロスタイミング検出手段と、
    前記ゼロクロスタイミング検出手段によって検出される各立上がりゼロクロスタイミングもしくは各立下がりゼロクロスタイミングで前記基準タイマが出力する時間の平均的な値をゼロクロスタイミング値として出力する最頻出値抽出手段と、
    前記立上がりゼロクロスタイミングから次の立下がりゼロクロスタイミングまでの時間を表す第1の時間間隔と、立下がりゼロクロスタイミングから次の立上がりゼロクロスタイミングまでの時間を表す第2の時間間隔との少なくとも一方を計測するゼロクロス間隔計測手段と、
    前記復調ベースバンド信号をサンプリングするために用いる間隔値を決定すると共に、前記ゼロクロス間隔計測手段が計測した第1の時間間隔と第2の時間間隔との少なくとも一方に基づいて前記間隔値を更新する間隔算出手段と、
    前記間隔算出手段の決定した間隔値と、前記最頻出値抽出手段が出力するゼロクロスタイミング値と、前記基準タイマが出力する値とに基づいて、前記シンボル点打抜き手段がサンプリングするタイミングを決定する打抜きタイミング調整手段と
    を備えるFSK受信装置。
  3. 請求項1または2に記載のFSK受信装置であって、
    前記ゼロクロス間隔計測手段が計測した時間を前記復調ベースバンド信号のシンボル周期に応じて決定される上限値及び下限値と比較して前記上限値を超える時間及び前記下限値を下回る時間を除外するリミッタを更に備え、前記リミッタが前記ゼロクロス間隔計測手段と前記間隔算出手段との間に設けられるFSK受信装置。
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