JP4641821B2 - プレス機械のダイクッション装置 - Google Patents

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Description

この発明は、加工対象物をプレス加工するときにこの加工対象物にクッション力を作用させるプレス機械のダイクッション装置に関する。
図28は、従来のプレス機械のダイクッション装置を備えるプレス機械の模式図であり、図28(A)はスライドが上死点に位置する状態を示す図であり、図28(B)はプレス加工動作中の状態を示す図である。
図28に示す従来のプレス機械102は、ダイ101aを着脱自在に装着するスライド(ラム)103と、スライド103を駆動するクランク軸104a及びコンロッド104bなどの駆動機構部を収容するクラウン104と、パンチ101bを着脱自在に装着するボルスタ105と、プレス作業中にこのボルスタ105を固定するベッド106と、クラウン104とベッド106とを連結するコラム(アプライト)107と、ダイ101aとパンチ101bとによって加工対象物Wを絞り成形するときに、しわを抑えるためにこの加工対象物Wにクッション力F2を作用させるダイクッション装置111などを備えている。
このような従来のプレス機械102では、図28(B)に示すように、ダイ101aとパンチ101bとによって加工対象物Wをプレス加工するときに発生する成形力(成形荷重)F1と、ダイクッション装置111が発生するクッション力F2とを合わせた負荷(成形力F1+クッション力F2)がスライド103、コンロッド104b、クランク軸104a及びクラウン104を通して作用する。このような従来のプレス機械102では、加圧能力及びトルク能力をこの負荷に応じて選定する必要があるとともに、エネルギー能力も成形分とクッション分とを加えて決定する必要がある。このため、従来のプレス機械102では、加圧能力が高く作業エネルギーが大きくなり消費エネルギーも大きくなってしまう問題点があった。
また、従来のプレス機械102では、パンチ101bがボルスタ105を介してベッド106に固定されており、ダイクッション装置111がクッションベース116を介してベッド106に固定されている。このため、従来のプレス機械102では、成形力F1に相当する荷重とクッション力F2に相当する荷重とを合わせた大きな荷重がプレス加工時にボルスタ105及びベッド106を通して作用する。このため従来のプレス機械102では、クラウン104、ベッド106及びコラム107などから構成されるフレーム構造を強固にする必要があり、プレス機械102が大型化してしまう問題点があった。
さらに、従来のプレス機械102では、図28(B)に示すように、プレス加工時にダイクッション装置111のクッションシリンダ113のピストン113aがスライド103の下降動作に連動して下降するためクッションシリンダ113内の体積が変化する。このため、クッションシリンダ113内の体積が変化している状態でこのクッションシリンダ113のシリンダ室内の圧力を制御する必要があり制御が困難になるとともに、シリンダ室内に作動流体を移動させるための配管や空油圧機器がクッション能力に比例して大きくなってしまう問題点があった。
このような従来のプレス機械102の問題点を解決するためのダイクッション装置が提案されている。例えば、従来のダイクッション装置は、素材にクッション力を作用させるクッションシリンダと、このクッションシリンダを弾性支持する空気ばねと、プレス機械のスライドに連結されてこのスライドと一体となって昇降動作しクッションシリンダのピストンに連結された複数のピストンロッドと、クッションシリンダの上室と下室とを接続及び遮断する主弁と、クッションシリンダの上室の油圧を一定圧に維持するリリーフ弁と、クッションシリンダの下室と油タンクとを接続及び遮断するシャットオフ弁とを備えている(例えば、特許文献1参照)。このような従来のダイクッション装置では、プレス機械のスライドとピストンロッドとが下降すると、クッションシリンダの下室の油が圧縮されて主弁を開け下室から上室に油が流入し、上室内の油圧がリリーフ弁によって一定圧に維持される。この従来のダイクッション装置では、スライドがさらに下降して上型が素材に接触すると、シャットオフ弁が開き下室内の油が油タンクに排出されるとともに上室と下室との間を主弁が閉鎖して、上室のみに油圧が残りクッションシリンダとピストンロッドとが一体になる。その結果、この従来のダイクッション装置では、プレス能力を減少させずにクッション力を発生することができ、プレス能力の全部を絞り加工に使用することができる。
実公昭46-12595号公報(第1欄第27行目〜第2欄第14行目)
このような従来のダイクッション装置は、クッションシリンダの上室内に残る油圧による力と空気ばねの不釣合い分の和となる力以外はプレス機械には作用せず、クッション力に比べて格段に小さい力しかプレス機械には作用しない。しかし、この従来のダイクッション装置では、実際にはクッションシリンダの上室に油が補充されないとこの上室内の油圧が減少してしまう問題点がある。また、この従来のダイクッション装置では、複数のクッションシリンダにそれぞれ配置された主弁の開閉タイミングが異なると、それぞれのクッションシリンダの上室内に残る油圧が不均衡になり、クッションパッドが傾く問題点がある。さらに、この従来のダイクッション装置では、クッションパッドが偏心荷重を受けると油の圧縮性によってクッションパッドが傾く問題点がある。
この発明の課題は、プレス加工時にプレス機械全体に作用する荷重を低減するとともに作業エネルギーを低減して消費エネルギーを削減してプレス機械の小型化を図ることができるプレス機械のダイクッション装置を提供することである。
この発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、図26及び図27に示すように、加工対象物(W)をプレス加工するときにこの加工対象物にクッション力(F2)を作用させるプレス機械のダイクッション装置であって、前記プレス機械のスライド(3)とともに昇降動作する昇降動作部(15)と、前記クッション力を発生するためのクッションシリンダ(13)と、前記クッションシリンダを支持するクッションシリンダ支持部(16)と、前記クッションシリンダ支持部を昇降動作可能なように弾性支持する弾性支持部(17)と、加工開始から加工終了までの加工域では前記昇降動作部と前記クッションシリンダ支持部とを機械的及び磁気的に連結し、加工終了から加工開始までの非加工域では前記昇降動作部と前記クッションシリンダ支持部との機械的及び磁気的な連結を解除する連結部(30)とを備えるプレス機械のダイクッション装置(11)である。
請求項2の発明は、請求項に記載のプレス機械のダイクッション装置において、前記連結部は、磁気結合及び摩擦結合によって前記昇降動作部と前記クッションシリンダ支持部とを連結することを特徴とするプレス機械のダイクッション装置である。
請求項3の発明は、図24及び図25に示すように、加工対象物(W)をプレス加工するときにこの加工対象物にクッション力(F2)を作用させるプレス機械のダイクッション装置であって、前記プレス機械のスライド(3)とともに昇降動作する昇降動作部(15)と、前記クッション力を発生するためのクッションシリンダ(13)と、前記クッションシリンダを支持するクッションシリンダ支持部(16)と、前記クッションシリンダ支持部を昇降動作可能なように弾性支持する弾性支持部(17)と、加工開始から加工終了までの加工域では前記昇降動作部と前記クッションシリンダ支持部とを非接触で磁気的に連結し、加工終了から加工開始までの非加工域では前記昇降動作部と前記クッションシリンダ支持部との非接触の磁気的な連結を解除する連結部(30)とを備えるプレス機械のダイクッション装置(11)である。
請求項4の発明は、請求項に記載のプレス機械のダイクッション装置において、前記連結部は、磁気結合によって前記昇降動作部と前記クッションシリンダ支持部とを連結することを特徴とするプレス機械のダイクッション装置である。
請求項5の発明は、請求項から請求項までのいずれか1項に記載のプレス機械のダイクッション装置において、図12に示すように、前記昇降動作部と前記クッションシリンダ支持部とを前記連結部が連結するときに、前記スライドと前記クッションシリンダ支持部とが略同一速度になるように、このスライドの速度及び/又はこのクッションシリンダ支持部の速度を制御する制御部(29)を備えることを特徴とするプレス機械のダイクッション装置である。
請求項6の発明は、請求項から請求項までのいずれか1項に記載のプレス機械のダイクッション装置において、図14に示すように、前記昇降動作部と前記クッションシリンダ支持部とを前記連結部が連結するときに、前記スライドと前記クッションシリンダ支持部との間に僅かに速度差が生ずるように、このスライドの速度及び/又はこのクッションシリンダ支持部の速度を制御する制御部を備えることを特徴とするプレス機械のダイクッション装置である。
請求項7の発明は、請求項から請求項までのいずれか1項に記載のプレス機械のダイクッション装置において、図16及び図17に示すように、前記昇降動作部と前記クッションシリンダ支持部とを前記連結部が連結するときに、前記スライドを停止可能又は減速可能にするようにこのスライドの速度を制御する制御部を備えることを特徴とするプレス機械のダイクッション装置である。
請求項8の発明は、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載のプレス機械のダイクッション装置において、前記連結部は、前記加工域では前記クッションシリンダのシリンダ室が略一定の体積を維持するように、前記昇降動作部と前記クッションシリンダ支持部とを連結することを特徴とするプレス機械のダイクッション装置である。
この発明によると、プレス加工時にプレス機械全体に作用する荷重が低減されるので、小さなプレス定格能力で生産可能になると同時に、使用される作業エネルギーも削減することができる。
(第1実施形態)
以下、図面を参照して、この発明の第1実施形態について詳しく説明する。
図1は、この発明の第1実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の模式図であり、図1(A)はスライドが上死点に位置する状態を示す図であり、図1(B)はプレス加工動作中の状態を示す図である。図2は、この発明の第1実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置におけるスライドが上死点に位置する状態を示す正面図である。図3は、この発明の第1実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置におけるスライドが下死点に位置する状態を示す正面図である。図4は、この発明の第1実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置におけるスライドが下死点から上死点に上昇した状態を示す正面図である。図5は、図2のV-V線で切断した状態を示す断面図である。
図1〜図4に示す加工対象物Wは、プレス機械2によってプレス加工される被加工物(素材)である。加工対象物Wは、例えば、板状の半加工品であるブランク材である。図1に示すダイ1aは、雌型であり、パンチ1bは雄型であり、これらはプレス機械2に着脱自在に装着されるプレス加工用の工具である。
プレス機械2は、加工対象物Wをプレス加工する装置であり、図1〜図4に示すようにフレーム形状が枠形のストレートサイドプレスである。プレス機械2は、例えば、図1(B)及び図3に示すように、ダイ1aとパンチ1bとの間に加工対象物Wを挟み込み、加工対象物Wに圧縮力や引張り力を加えながらダイ1aとパンチ1bの形状に沿って加工対象物Wを成形する絞り加工を行う。プレス機械2は、図1〜図4に示すように、スライド3と、クラウン4と、ボルスタ5と、ベッド6と、コラム7と、スライドガイド8と、ブランクホルダ9と、クッションピン10と、ダイクッション装置11などを備えている。スライド3は、ダイ1aを着脱自在に装着する部材であり、クラウン4はこのスライド3を上下方向に往復駆動する駆動機構部を収容する部材である。クラウン4は、図1に示すように、回転トルクを伝達するクランク軸4aと、一端部がクランク軸4aに回転自在に連結され他端部がスライド3に回転自在に連結されてクランク軸4aの回転運動をスライド3の往復運動に変換するコンロッド4bとを収容している。ボルスタ5は、パンチ1bを着脱自在に装着する部材である。ベッド6は、プレス作業中にこのボルスタ5を固定する部材であり、コラム7は、クラウン4とベッド6とを連結する部材であり、これらの間に4本設置されている。スライドガイド8は、スライド3を上下方向に往復移動自在にガイドする部材である。
図1〜図4に示すブランクホルダ9は、加工対象物Wのしわを抑える部分である。ブランクホルダ9は、絞り加工時にダイ1aとの間で加工対象物Wを挟み込みこの加工対象物Wに図1に示すようにクッション力F2を作用させて、この加工対象物Wのフランジ部にしわが発生するのを抑える。ブランクホルダ9は、図1〜図4に示すように、環状の部材でありパンチ1bを囲むように昇降自在に配置されている。
クッションピン10は、上端面がブランクホルダ9の下面と接触してこのブランクホルダ9を支持する部材であり、このブランクホルダ9の下方にこのブランクホルダ9の周方向に沿って間隔をあけて多数配置されている。クッションピン10は、ブランクホルダ9を支持しておりブランクホルダ9とともに昇降動作する。
図6は、図5のVI-VI線で切断した状態を示す断面図である。図7は、図5のVII-VII線で切断した状態を示す断面図である。図8は、図5のVIII-VIII線で切断した状態を示す断面図である。
図1〜図6に示すダイクッション装置11は、加工対象物Wをプレス加工するときにこの加工対象物Wにクッション力F2を作用させる装置である。ダイクッション装置11は、絞り加工時に加工対象物Wにしわが生じるのを抑えるためのしわ抑え力を発生するしわ抑え機能と、絞り加工後の成形品をパンチ1bから突き上げるためのノックアウト力を発生するノックアウト機能とを有する。ダイクッション装置11は、図1〜図4に示すクッションパッド12と、クッションシリンダ13と、図6及び図7に示すロッキング/ストローク調整部14と、図1〜図4に示すクッションロッド15と、クッションベース16と、エアシリンダ17と、連結部18などを備えている。
図9は、この発明の第1実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の原理を説明するための図であり、図9(A)はプレス加工動作開始直後の状態を示し、図9(B)はプレス加工動作中の状態を示す。
ダイクッション装置11は、図1(B)に示すように、加工開始から加工終了までの加工域では、クッションロッド15とクッションベース16とを連結して、ダイ1a、スライド3、ブランクホルダ9、クッションピン10、クッションパッド12、クッションシリンダ13、クッションロッド15及びクッションベース16を一体となって下降させる。このとき、プレス機械2には、図1(B)に示すように、加工対象物Wをプレス加工するための成形力F1がダイ1aからスライド3、コンロッド4b、クランク軸4a及びクラウン4を通じて作用する。また、プレス機械2には、ボルスタ5にパンチ1bが固定されているため、このパンチ1bからボルスタ5及びベッド6にこの成形力F1の反力−F1が作用する。プレス機械2は、クラウン4とベッド6とをコラム7が連結しており、これらの部材が一体となって一つの系を構成するため、成形力F1とこの成形力F1の反力−F1とが内力となり、プレス機械2のフレームを構成するこれらの部材の中でこれらの力が釣り合っている。
さらに、プレス機械2には、図1(B)に示すように、ブランクホルダ9からスライド3にクッション力F2が作用するとともに、ダイ1aからブランクホルダ9にこのクッション力F2の反力−F2が作用する。プレス機械2は、図1(B)に示すように、加工開始から加工終了までの加工域では、ダイ1a、スライド3、ブランクホルダ9、クッションピン10、クッションパッド12、クッションシリンダ13、クッションロッド15及びクッションベース16が一体となっており、これらの部材が一つの系を構成する。このため、プレス機械2には、図1(B)に示すように、クッション力F2とこのクッション力F2の反力−F2とが内力となり、ダイ1aとクッションパッド10との間でこれらの力が釣り合っている。その結果、プレス機械2には、図1(B)に示すように、スライド3に成形力F1とクッション力F2などが作用するが、コンロッド4b、クランク軸4a及びクラウン4にはクッション力F2が作用せず略成形力F1のみがコンロッド4b、クランク軸4a及びクラウン4を通じて作用する。なお、プレス機械2には、図1(B)に示すように、エアシリンダ17にクッションベース16が弾性支持されているため、加工開始から加工終了までの加工域ではエアシリンダ17が伸びた分(伸縮量Δ)の力が作用するがこの力はクッション力F2に比べて極めて小さい。さらに、ダイクッション装置11は、加工開始から加工終了までの加工域ではクッションシリンダ13内のシリンダ室の体積が変化せず略一定であるため、図9に示すようにダイ1aとブランクホルダ9との間に挟み込まれた加工対象物Wに略一定のクッション力F2を作用させる。
図1〜図8に示すクッションパッド12は、クッションピン10を支持する部材であり、ブランクホルダ9及びクッションピン10を昇降動作させる。クッションパッド12は、図5に示すように、外観形状が四角形の板状部材であり、ボルスタ5とクッションベース16との間に昇降自在に配置されている。クッションパッド12は、図1〜図4に示すように、上面がクッションピン10の下端面と接触しており、このクッションピン10を支持している。クッションパッド12は、下面がシリンダ13と接触し昇降動作可能なように支持されている。
クッションシリンダ13は、クッション力F2を発生させるための部材であり、例えば作動油を収容する油圧シリンダである。クッションシリンダ13は、図5及び図6に示すように、ロッキング/ストローク調整部14を中心に互いに対向して配置されている。クッションシリンダ13は、図1、図6及び図8に示すように、このクッションシリンダ13内に収容されてこのクッションシリンダ13内で往復移動するピストン13aと、このピストン13aと一体となって昇降可能なようにピストン13aに連結され、このピストン13aの昇降動作をクッションベース16に伝達するピストンロッド13bとを備えている。
図6及び図7に示すロッキング/ストローク調整部14は、クッションパッド12を最下位で所定時間停止させるとともに、クッションパッド12の上限位置を調整する装置である。ロッキング/ストローク調整部14は、ベッド6に固定される油圧シリンダ14aと、クッションパッド12に連結されるピストンロッド14bなどを備えている。ロッキング/ストローク調整部14は、例えば、プレス機械2のスライド3が下死点P2から所定高さに上昇するまでクッションシリンダ13のピストン13aを停止させるロッキング機能を有し、絞り加工後の成形品をダイ1aに押し返さないように、ダイ1aが成形品から抜けるまでクッションパッド12を停止させる。ロッキング/ストローク調整部14は、例えば、ダイ1a及びパンチ1bを交換したときにこれらのダイ1a及びパンチ1bの高さに合ったクッションピン10に交換する作業を省略するために、クッションパッド12のストロークを調整するストローク調整機能も有する。
図1〜図6に示すクッションロッド15は、プレス機械2のスライド3とともに昇降動作する部分である。クッションロッド15は、スライド3の角部にそれぞれ固定されており、スライド3と一体となって昇降動作する。クッションロッド15の下端部には、図1〜図6及び図8に示すように、長さ方向に沿って歯15aが形成されている。クッションロッド15の上端部には、図2〜図4に示すように、スライド3を貫通する雄ねじ部15bが形成されており、この雄ねじ部15bにはクッションロッド15をスライド3に固定するためにこの雄ねじ部15bと噛み合うナット15cが装着されている。
クッションベース16は、クッションシリンダ13のピストンロッド13bを固定する部分である。クッションベース16は、図1(B)に示すように、ブランクホルダ9、クッションピン10、クッションパッド12、クッションシリンダ13及び連結部18と一体となって昇降動作する。クッションベース16は、図6〜図8に示すように、クッションシリンダ13のピストンロッド13bを固定するための上側固定面16aと、連結部18を固定するための下側固定面16bとを備えている。クッションベース16の角部には、図1〜図6に示すようにクッションロッド15が昇降自在に貫通する貫通孔16cが形成されている。
エアシリンダ17は、クッションベース16を昇降動作可能なように弾性支持する部材である。エアシリンダ17は、クッションベース16が昇降可能なようにこのクッションベース16をベッド6に吊り下げており、このクッションベース16を懸垂可能な内圧を発生してこのクッションベース16の落下を防止する。エアシリンダ17は、図1(A)、図2及び図4に示すように、加工終了から加工開始までの非加工域ではクッションベース16を最上位に保持し、図1(B)に示すように加工開始から加工終了までの加工域ではクッションベース16を下降動作可能なように支持する。エアシリンダ17は、図7及び図8に示すように、エアシリンダ17内で往復移動可能なようにこのエアシリンダ17内に収容されたピストン17aと、このピストン17aと一体となって昇降可能なようにピストン17aに連結されたピストンロッド17bと、エアシリンダ17をベッド6に固定する固定部材17cと、ピストンロッド17bの下端部をクッションベース16に固定する固定部材17dなどを備えている。エアシリンダ17は、図1(B)に示すように、加工開始から加工終了までの加工域ではピストンロッド17bが伸びた分(伸縮量Δ)の力をプレス機械2のフレームに作用させるがこの力はクッション力F2に比べて極めて小さい。
図10は、この発明の第1実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置における連結部の連結状態を示す図であり、図10(A)は平面図であり、図10(B)は正面図である。
図2〜図4、図6及び図8に示す連結部18は、加工開始から加工終了までの加工域ではクッションロッド15とクッションベース16とを機械的に連結し、加工終了から加工開始までの非加工域ではクッションロッド15とクッションベース16との機械的な連結を解除する装置である。連結部18は、加工開始から加工終了までの加工域ではクッションシリンダ13のシリンダ室が略一定の体積を維持するように、クッションロッド15とクッションベース16とを噛み合い結合によって連結する。連結部18は、図1(B)に示すように、加工対象物Wにクッション力F2を作用させプレス加工するときには、スライド3とクッションベース16とが一体となって下降するように、クッションロッド15とクッションベース16とを機械的に連結する。一方、連結部18は、図2及び図4に示すように、加工対象物Wにクッション力F2を作用させないプレス加工開始前及びプレス加工終了後には、クッションロッド15とクッションベース16との機械的な連結を解除してこれらを解放する。連結部18は、図6〜図8に示すように、歯18aと、スライダ18bと、ガイド部18cと、油圧シリンダ18dと、固定部材18eと、回転軸18fと、軸受18gと、コンロッド18hとを備えている。
図10に示す歯18aは、クッションロッド15側の歯15aと噛み合う部分であり、図1〜図4に示すようにスライダ18bの先端部に形成されている。図8に示すスライダ18bは、歯18aが歯15aと接触及び離間するように往復動作する部材であり、クッションロッド15と同数配置されており、図8に示すようにクッションロッド15の中心軸と直交する方向に進退する。図5及び図8に示すガイド部18cは、スライダ18bを移動自在にガイドする部材であり、図8に示すようにスライダ18bを往復動作可能に収容している。図6及び図7に示す油圧シリンダ18dは、回転軸18fを回転駆動するための駆動力を発生する装置であり、クッションベース16の中心に連結されており回転軸18fを挟み合計2台配置されている。油圧シリンダ18dは、所定のストローク範囲内で往復動作して回転軸18fを正転及び逆転させる。図7に示す固定部材18eは、油圧シリンダ18dをクッションベース16に固定する部材であり、油圧シリンダ18dの端部をクッションベース16に連結している。図6〜図8に示す回転軸18fは、油圧シリンダ18dの往復動作に連動して回転動作する部材であり、この油圧シリンダ18dの駆動力を4個のスライダ18bに伝達する。図6に示す軸受18gは、回転軸18fを回転自在に支持する部材であり、クッションベース16に固定されている。図8に示すコンロッド18hは、回転軸18fの回転動作をスライダ18bの直線運動に変換する部材であり、スライダ18bと回転軸18fとに回転自在に連結されている。
図11は、この発明の第1実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置のブロック図である。
図11に示す操作部19は、プレス機械2及びダイクッション装置11を運転操作する装置であり、プレス機械2の種々の動作を選択する運転選択スイッチなどを備えている。情報入力部20は、プレス機械2及びダイクッション装置11に関する種々の情報を入力する装置である。情報入力部20は、クッションロッド15とクッションベース16とが連結する位置に関する連結位置情報と、クッションロッド15とクッションベース16とが連結解除する位置に関する連結解除位置情報と、スライド3の連結時の速度に関するスライド連結速度情報、クッション力F2の大きさを設定するためのクッション使用圧力情報、クッションパッド12のストロークを調整するためのクッションストローク調整情報、ロッキング機能の使用の有無を設定するためのロッキング使用有無情報、ロッキング機能を使用する際のノックアウト開始時間を設定するためのロッキング開放タイミング情報などを入力する。
スライド動作検出部21は、スライド3の動作を検出する装置である。スライド動作検出部21は、スライド3の現在の速度及び現在の位置を検出してこれらの情報をスライド位置速度情報として制御部29に出力する。クッションベース動作検出部22は、クッションベース16の動作を検出する装置である。クッションベース動作検出部22は、クッションベース16の現在の速度及び現在の位置を検出してこれらの情報をクッション位置速度情報として制御部29に出力する。連結動作検出部23は、連結部18の動作を検出する装置である。連結動作検出部23は、連結部18の連結動作及び連結解除動作を検出してこれらの情報を連結動作情報として制御部29に出力する。
記憶部24は、情報入力部20、スライド動作検出部21、クッションベース動作検出部22及び連結動作検出部23が出力する種々の情報を記憶する装置である。記憶部24は、例えば、情報入力部20から入力された連結位置情報及び連結解除位置情報や、スライド動作検出部21が検出したスライド位置速度情報や、クッションベース動作検出部22が検出したクッション位置速度情報や、連結動作検出部23が検出した連結動作情報などを記憶するRAMなどである。
スライド駆動機構部25は、スライド3を駆動するための機構部であり、図1に示すクランク軸4aを回転駆動するための回転トルクを発生するサーボモータなどである。クッションシリンダ流量検出部26は、クッションシリンダ13に供給及び排出する作動油の流量を検出する装置であり、作動油の流量を流量情報として制御部29に出力する。クッションシリンダ圧力検出部27は、クッションシリンダ13のシリンダ室内の圧力を検出する装置であり、シリンダ室内の圧力を圧力情報として制御部29に出力する。クッションパッド位置検出部28は、クッションパッド12の位置を検出する装置であり、クッションパッド12の位置をクッションパッド位置情報として制御部29に出力する。クッションパッド位置検出部28は、クッションパッド12をクッションシリンダ13が駆動するときに、このクッションパッド12が最大移動範囲(ストローク限)を超えないようにするためにこのクッションパッド12の位置を検出する。
制御部29は、プレス機械2及びダイクッション装置11の種々の動作を制御する中央処理装置(CPU)である。制御部29は、連結位置情報、連結解除位置情報及びスライド連結速度情報などを記憶部24から読み出して、スライド駆動機構部25の動作やクッションシリンダ13の動作を制御したり、連結動作及び連結解除動作を油圧シリンダ18dに指令したりする。制御部29は、例えば、スライド3の速度が設定値であるスライド連結速度に達する前にクッションベース16が助走するように、サーボ弁などを切り換えてクッションシリンダ13の上室に作動油を供給し下室から作動油を排出して、クッションベース16の速度を制御する。制御部29は、クッションベース16を駆動するときには、クッションシリンダ流量検出部26が出力する流量情報に基づいてサーボ弁などを動作制御して、クッションシリンダ13のシリンダ室内に供給及び排出する作動油の流量を制御する。また、制御部29は、スライド3とクッションベース16とが等速度(相対速度ゼロ)になったときに連結部18が連結動作するように連結部18を動作制御する。制御部29は、例えば、スライド動作検出部21が出力するスライド位置速度情報とクッションベース動作検出部22が出力するクッションベース位置速度情報とに基づいて、クッションロッド15の歯15aと連結部18の歯18aとの位相が一致する噛み合い位置で連結部18に連結動作させる。さらに、制御部29は、クッション力F2を発生させるときには、クッションシリンダ圧力検出部27が出力する圧力情報に基づいてサーボ弁などを動作制御して、クッションシリンダ13のシリンダ室内の圧力を制御する。
次に、この発明の第1実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の動作を説明する。
図12は、この発明の第1実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
図12に示す左側の縦軸はスライド変位であり、右側の縦軸はクッション位置であり、横軸は時間である。
図1(A)及び図2に示すように、図示しない搬送装置によって加工対象物Wがブランクホルダ9上に搬送されるとプレス機械2のスライド3が上死点P1から下降を開始する。この状態では、クッションシリンダ13を介してクッションパッド12がクッションベース16に支持されており、加工対象物W、ブランクホルダ9、クッションピン10、クッションパッド12及びクッションベース16がプレス加工開始前の位置である最上位に保持され、静止している。
スライド3が下降して加工対象物Wにダイ1aが接触する前に、クッションシリンダ13に作動油を供給及び排出するサーボ弁などに制御部29が開閉動作を指令する。その結果、図12に示す時間T11において、図1(A)に示すクッションシリンダ13の上室に作動油の供給が開始されるとともに下室から作動油が排出されて、クッションベース16が静止状態から加速を開始する。そして、スライド3の速度と同一速度になるまでクッションシリンダ13の上室への作動油の供給と下室からの作動油の排出が継続されてクッションベース16が加速する。このとき、図1に示すブランクホルダ9、クッションピン10、クッションパッド12及びクッションシリンダ13は最上位で静止したままであるが、ピストン13a、ピストンロッド13b及びクッションベース16が一体となってスライド3と同一速度になるまで下降する。
クッションロッド15とクッションベース16とが連結される。スライド3がさらに下降し所定の連結位置まで下降すると、連結部18が連結動作を開始する。図11に示す油圧シリンダ18dに制御部29が連結動作開始を指令すると、図7に示す油圧シリンダ18dが回転軸18fを回転し、図8に示すコンロッド18hを通じてこの油圧シリンダ18dの駆動力がスライダ18bに伝達され、スライダ18bがガイド部18cにガイドされながらクッションロッド15に向かって進出する。その結果、図12に示す時間T12において、図10に示すように、クッションロッド15の歯15aと連結部18の歯18aとの位相が一致する噛み合い位置で、これらが噛み合い結合してクッションロッド15とクッションベース16とが連結される。
図1(B)に示すように、クッションロッド15とクッションベース16とが連結部18によって連結されると、ダイ1a、スライド3、クッションロッド15、クッションベース16、ピストン13a及びピストンロッド13bなどが一体となって同一速度で下降する。この時も、クッションシリンダ13の上室への作動油の供給と下室からの作動油の排出の制御が継続されているので、加工対象物W、ブランクホルダ9、クッションピン10、クッションパッド12及びクッションシリンダ13は最上位に停止している。この状態で、スライドと共に下降してきたダイ1aが加工対象物Wに接触すると、加工対象物W、ダイ1a、スライド3、ブランクホルダ9、クッションピン10、クッションパッド12、クッションシリンダ13、クッションロッド15、クッションベース16、ピストン13a及びピストンロッド13bが一体となって同一速度で下降するので、クッションシリンダ13内のシリンダ室の体積が略一定の状態になる。そうすると略一定の体積になったクッションシリンダ13の上室への作動油の供給によりクッションシリンダ13内の油圧が設定圧に上昇するので、図9(B)に示すようにダイ1aとブランクホルダ9との間で加工対象物Wが加圧されて、しわ抑えに必要な略一定のクッション力F2がこの加工対象物Wに継続して作用する。シリンダ内の油圧が設定圧に上昇した後は、略一定の体積であるクッションシリンダ13内の油圧を制御することになるので、油圧を制御するための作動油の供給、排出量は少なくてよい。
図12に示す時間T13において、クッションロッド15とクッションベース16との連結が解除される。図3に示すようにスライド3がクッションベース16とともにさらに下降して下死点P2に到達すると、図11に示す制御部29が油圧シリンダ18dに連結動作解除を指令する。油圧シリンダ18dに作動油を供給及び排出するサーボ弁などを制御部29が開閉させると、図7に示す油圧シリンダ18dが回転軸18fを逆転し、スライダ18bがクッションロッド15から後退する。その結果、図10に示すクッションロッド15側の歯15aとスライダ18b側の歯18aとの噛み合い結合が解除されてクッションロッド15とクッションベース16とが解放される。
図12に示す時間T14において、クッションパッド12が最下位から上昇を開始する。図4に示すように、クッションロッド15とクッションベース16とが連結部18によって連結解除されると、スライド3とともにクッションロッド15が下死点P2から上昇を開始する。このとき、プレス加工後の加工対象物Wがダイ1bに嵌り込みダイ1bと上昇しないように、図示しないスライドノックアウトのプレッシャプレートによってプレス加工後の加工対象物Wをブランクホルダ9との間で押さている。クッションロッド15とクッションベース16とが連結解除されると、エアシリンダ17の復元力によってクッションベース16が最下位から上昇を開始しようとする。しかし、ロッキング機能が使用された時には、ロッキング/ストローク調整部14がクッションパッド12の上昇開始時間を遅延させる。この場合には、スライド3が下死点P2から所定高さまで上昇すると、ロッキング/ストローク調整部14がクッションパッド12のロッキングを解除し、エアシリンダ17の復元力がノックアウト力としてクッションパッド12に作用する。その結果、クッションパッド12が最下位から上昇を開始し、ブランクホルダ9、クッションベース16及び成形後の加工対象物Wがプレス加工開始前の位置(最上位)まで上昇して成形後の加工対象物Wがノックアウトされ、1サイクルが完了する。その後に、図1(B)に示すクッションシリンダ13の上室から油が排出し下室に油が供給されて、クッションシリンダ13の上室と下室の体積が図1(A)に示すような元の状態に戻る。
図13は、この発明の第1実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置によるプレス機械の工程圧力線図を一例として示すグラフである。
図13に示す縦軸は加圧能力(tf)であり、横軸は下死点上のスライド変位(mm)である。図28に示す従来のプレス機械102のように成形力F1とクッション力F2とを合わせた荷重がスライド103に作用する場合には、加圧能力が1000tfのプレス機械では不十分であり、加圧能力が1500tfのプレス機械が必要になる。一方、この第1実施形態のようにクッション力F2がスライド3からプレス機械2のフレームに作用せず略成形力F1のみがプレス機械2のフレームに作用する場合には、加圧能力が1500tfのプレス機械よりもプレス能力を下げることができ、加圧能力が1000tfのプレス機械で十分にプレス加工が可能になる。
この発明の第1実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置には、以下に記載するような効果がある。
(1) この第1実施形態では、加工開始から加工終了までの加工域ではクッションロッド15とクッションベース16とを連結部18が機械的に連結し、加工終了から加工開始までの非加工域ではクッションロッド15とクッションベース16との機械的な連結を連結部18が解除する。このため、図1(B)に示すように、クッション力F2とこのクッション力F2の反力−F2とが内力となり、プレス機械2のフレームにはクッション力F2が作用しない。その結果、図28に示すような従来のプレス機械102に比べて加圧能力を下げることができ、作業エネルギーが低減して消費エネルギーが削減し省エネルギー化を図ることができる。また、従来技術1のように油圧シリンダを利用する弾性的な連結構造に比べて、クッションロッド15とクッションベース16とを連結部18が機械的に連結するため、偏心荷重などによってクッションベース16が傾くのを防止することができる。
(2) この第1実施形態では、クッションベース16を昇降動作可能なようにエアシリンダ17が弾性支持する。このため、図1(B)に示すエアシリンダ17が伸びた分(伸縮量Δ)の力がプレス機械2のフレームに作用するが、この力はクッション力F2に比べて極めて小さい。その結果、図28に示すような従来のプレス機械102に比べてベッド6などから構成されるプレス機械2のフレーム構造を小型にすることができプレス機械2全体を小型化することができる。
(3) この第1実施形態では、連結部18が噛み合い結合によってクッションロッド15とクッションベース16とを連結する。このため、従来のダイクッション装置のように油圧シリンダを利用して連結する場合に比べて、所定クッション力F2を得るまでの時間が短縮され希望する圧力での作業が容易になる。
(4) この第1実施形態では、加工開始から加工終了までの加工域ではクッションシリンダ13のシリンダ室が略一定の体積を維持するように、クッションロッド15とクッションベース16とを連結部18が連結する。このため、図9(B)に示すように、加工開始から加工終了までの加工域では加工対象物Wに略一定のクッション力F2を継続して作用させることができる。また、ストローク中のクッション力F2を変化させたいときでも、体積変化が殆どないクッションシリンダ13のシリンダ室の油を制御することになるため、比較的細い配管や小型の油圧機器によって精度よく速い応答性によって制御可能になる。
(5) この第1実施形態では、クッションロッド15とクッションベース16とを連結部18が連結するときに、スライド3とクッションベース16とが略同一速度になるように、クッションベース16の速度を制御部29が制御する。このため、連結時にスライド3を減速する必要がないためプレス加工に要する時間が長くなるのを防止することができるとともに、連結時に発生する衝撃や振動を低減することができる。
(第2実施形態)
図14は、この発明の第2実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
図14に示す時間T21において、加工対象物Wにダイ1aが接触してクッションロッド15とクッションベース16とが同一速度で下降を開始する。加工対象物Wにダイ1aが接触する前には、図1(A)に示すクッションシリンダ13のシリンダ室内への作動油の供給及び排出が遮断されているため、クッションシリンダ13のピストンロッド13bの昇降が規制されている。このため、加工対象物Wにダイ1aが接触してスライド3がさらに下降すると、ブランクホルダ9、クッションピン10、クッションパッド12、クッションシリンダ13及びクッションベース16がスライド3及びクッションロッド15と同一速度で下降を開始する。
時間T22において、クッションロッド15とクッションベース16とが連結される。油圧シリンダ18dに制御部29が連結動作開始を指令すると、クッションロッド15の歯15aとスライダ18の歯18aとが接触する。同時に、クッションシリンダ13の上室に作動油が供給され下室から作動油が排出するように、制御部29がサーボ弁を制御すると、クッションロッド15の速度よりもクッションベース16の速度が僅かに速くなる。その結果、クッションロッド15の歯15aと連結部18の歯18aとの位相が一致せず噛み合わない状態でこれらが接触している場合に、クッションロッド15とクッションベース16との間に速度差が生じるため、クッションロッド15の歯15aと連結部18の歯18aとの相対位置が僅かにずれて、これらの位相が一致して噛み合う。その後に、図1(B)に示すクッションシリンダ13が所定のクッション力F2を発生するまでクッションシリンダ13の上室への作動油の供給と下室からの作動油の排出とが継続される。以降の時間T23〜T24では、図12に示す時間T13〜T14と同様に動作する。
この第2実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置には、第1実施形態の効果に加えて、以下に記載するような効果がある。
この第2実施形態では、クッションロッド15とクッションベース16とを連結部18が連結するときに、スライド3とクッションベース16との間に僅かに速度差が生ずるように、このクッションベース16の速度を制御部29が制御する。このため、クッションロッド15の歯15aと連結部18の歯18aとの位相が一致しないときに、これらの相対位置を強制的に僅かにずらすことによってこれらを確実に噛み合わせることができる。
(第3実施形態)
図15は、この発明の第3実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置のブロック図である。
図15に示すダイクッション装置11は、図11に示すダイクッション装置11とは異なり、クッションベース動作検出部22及びクッションシリンダ流量検出部26が省略されている。制御部29は、クッションロッド15とクッションベース16とを連結部18が連結するときに、スライド3が停止するようにこのスライド3の速度を制御する。制御部29は、例えば、クッションロッド15側の歯15aと連結部18側の歯18aとが噛み合う連結位置までスライド3が降下すると、このスライド3を停止させ連結部18に連結動作させる。
次に、この発明の第3実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の動作を説明する。
図16は、この発明の第3実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
図16に示す時間T31において、スライド3が停止する。クッションロッド15側の歯15aと連結部18側の歯18aとの位相が一致してこれらが噛み合う連結位置までスライド3が降下すると、スライド駆動機構部25に制御部29がスライド動作停止を指令する。その結果、機械プレスの場合にはプレス機械2のフライホイールと駆動軸とを接続するクラッチが回転トルクの伝達を遮断し、サーボプレスの場合にはサーボモータの回転を停止してスライド3が停止する。次に、制御部29がサーボ弁を制御して油圧シリンダ18dを動作させると、クッションロッド15と連結部18とが連結される。また、制御部29がサーボ弁を制御してクッションシリンダ13を動作させると、クッション力F2が発生してプレス加工が開始される。以降の時間T33〜T34では、図12に示す時間T13〜T14と同様に動作する。
この第3実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置には、第1実施形態及び第2実施形態の効果に加えて、以下に記載するような効果がある。
この第3実施形態では、クッションロッド15とクッションベース16とを連結部18が連結するときに、スライド3が停止するようにこのスライド3の速度を制御部29が制御する。特に、プレス機械2がスライド速度を任意に可変できない機械プレスである場合に、クッションベース16を停止させた状態でクッションロッド15とクッションベース16とを簡単に連結することができる。
(第4実施形態)
図17は、この発明の第4実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
図17に示す時間T41において、スライド3が減速する。加工対象物Wにダイ1aが接触する前に、スライド3が減速するようにスライド駆動機構部25のサーボモータを制御部29が制御する。
時間T42において、クッションロッド15とクッションベース16とが連結される。スライド3が減速している状態で、制御部29がサーボ弁を制御して油圧シリンダ18dを動作させると、クッションロッド15と連結部18とが連結される。また、制御部29がサーボ弁を制御してクッションシリンダ13を動作させると、クッション力F2が発生してプレス加工が開始される。以降の時間T43〜T44では、図12に示す時間T13〜T14と同様に動作する。
この第4実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置には、第1実施形態〜第3実施形態の効果に加えて、以下に記載するような効果がある。
この第4実施形態では、クッションロッド15とクッションベース16とを連結部18が連結するときに、スライド3が減速するようにこのスライド3の速度を制御部29が制御する。このため、連結時にスライド3を停止する必要がないためプレス加工に要する時間が長くなるのを防止することができる。
(第5実施形態)
図18は、この発明の第5実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の模式図であり、図18(A)はスライドが上死点に位置する状態を示す図であり、図18(B)はプレス加工動作中の状態を示す図である。図19は、この発明の第5実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の連結部の横断面図であり、図19(A)は連結解除状態を示し、図19(B)は連結状態を示す。
図18及び図19に示す連結部18は、ブロック18i,18jと油圧シリンダ18kとを備えており、噛み合い結合によってクッションロッド15とクッションベース16とを連結する。ブロック18i,18jは、クッションロッド15の外周面を挟み込みこのクッションロッド15と結合する割ナット状の部材である。ブロック18i,18jは、クッションロッド15と対向する面が曲面状に形成されており、この曲面にはクッションロッド15側の歯15aと噛み合う歯18mが形成されている。油圧シリンダ18kは、ブロック18i,18jを駆動する部材であり、図11及び図15に示す制御部29によって動作制御される。油圧シリンダ18kは、図19(A)に示すように、シリンダ室のロッド側室から作動油が排出されヘッド室に作動油が流入すると歯15aから歯18mが離間するようにブロック18i,18jを駆動し、クッションロッド15とクッションベース16とを連結解除する。一方、油圧シリンダ18kは、図19(B)に示すように、シリンダ室のロッド側室に作動油が流入してロッド側室から作動油が排出されると歯15aに歯18mが接触するようにブロック18i,18jを駆動し、クッションロッド15とクッションベース16とを連結する。この第5実施形態には、第1実施形態〜第4実施形態と同様の効果がある。
(第6実施形態)
図20は、この発明の第6実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の模式図であり、図20(A)はスライドが上死点に位置する状態を示す図であり、図20(B)はプレス加工動作中の状態を示す図である。図21は、この発明の第6実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の連結部の縦断面図であり、図21(A)は連結解除状態を示し、図21(B)は連結状態を示す。
図20及び図21に示す連結部18は、固定体18nと、移動体18pと、油圧シリンダ18qとを備えており、摩擦結合によってクッションロッド15とクッションベース16とを連結する。固定体18nは、クッションベース16に固定される円環状の部材である。固定体18nには、図21に示すように、クッションロッド15が移動自在に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔の内周面にはテーパ状の摩擦面18rが形成されている。移動体18pは、固定体18nと接触及び離間するように移動する円環状の部材であり、クッションロッド15の外周面と固定体18nの内周面との間に差し込まれてこれらを連結する楔として機能する。移動体18pには、図21に示すように、クッションロッド15が移動自在に貫通しており、この移動体18pの外周面には固定体18n側の摩擦面18rと摩擦結合するテーパ状の摩擦面18sが形成されている。油圧シリンダ18qは、移動体18pを駆動する部材であり、図示しない固定部材によってクッションベース16に固定されている。油圧シリンダ18qは、図11及び図15に示す制御部29によって動作制御される。油圧シリンダ18qは、図21(A)に示すように、摩擦面18rから摩擦面18sが離間するように移動体18pを駆動して、クッションロッド15とクッションベース16とを連結解除する。一方、油圧シリンダ18qは、図21(B)に示すように、摩擦面18rに摩擦面18sが接触するように移動体18pを駆動して、クッションロッド15とクッションベース16とを連結する。この第6実施形態には、第1実施形態〜第5実施形態と同様の効果がある。
(第7実施形態)
図22は、この発明の第7実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の模式図であり、図22(A)はスライドが上死点に位置する状態を示す図であり、図22(B)はプレス加工動作中の状態を示す図である。図23は、この発明の第7実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の連結部の縦断面図であり、図23(A)は連結解除状態を示し、図23(B)は連結状態を示す。
図22及び図23に示す連結部18は、弾性体18tと油圧シリンダ18uとを備えており、摩擦結合によってクッションロッド15とクッションベース16とを連結する。弾性体18tは、クッションベース16に固定される円環状の部材であり、外力が作用することによって径方向に伸縮する。弾性体18tには、図23に示すように、クッションロッド15が移動自在に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔の内周面には摩擦面18vが形成されている。油圧シリンダ18uは、弾性体18tに圧縮力を作用させる部材であり、図示しない固定部材によってクッションベース16に固定されている。油圧シリンダ18uは、図11及び図15に示す制御部29によって動作制御される。油圧シリンダ18uは、図23(A)に示すように、シリンダ室から作動油が排出されると弾性体18tの弾性力(復元力)によってクッションロッド15の外周面から摩擦面18vが離間し、クッションロッド15とクッションベース16とを連結解除する。一方、油圧シリンダ18uは、図23(B)に示すように、シリンダ室に作動油が供給されるとクッションロッド15の外周面に摩擦面18vが接触するように弾性体18tに圧縮力を作用させ、クッションロッド15とクッションベース16とを連結する。この第7実施形態には、第1実施形態〜第6実施形態と同様の効果がある。
(第8実施形態)
図24は、この発明の第8実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の模式図であり、図24(A)はスライドが上死点に位置する状態を示す図であり、図24(B)はプレス加工動作中の状態を示す図である。図25は、この発明の第8実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の連結部の横断面図であり、図25(A)は連結解除状態を示し、図25(B)は連結状態を示す。
図24及び図25に示す連結部30は、加工開始から加工終了までの加工域ではクッションロッド15とクッションベース16とを磁気的に連結し、加工終了から加工開始までの非加工域ではクッションロッド15とクッションベース16との磁気的な連結を解除する。連結部30は、図24及び図25に示すように、電磁石30aと、コイル30bと、電源30cと、スイッチ30dとを備えており、図25(B)に示すように、磁気結合によってクッションロッド15とクッションベース16とを連結する。電磁石30aは、クッションロッド15との間に磁気吸引力を発生させるための部材であり、コイル30bに電流が流れると一端部にN極が形成され他端部にS極が形成される。電磁石30aは、図24(A)に示すように外観が略U字状に形成されており、クッションロッド15の外周面と間隔をあけてこのクッションロッド15を囲むように、図示しない固定部材によってクッションベース16に固定されている。コイル30bは、電磁石30aに巻き付けられた電線であり、電流が流れることによって電磁石30aに磁場を生じさせる。電源30cは、コイル30bに直流電流を供給する給電装置である。スイッチ30dは、コイル30bを通電状態と非通電状態とに切り換える装置であり、制御部29からの指令に基づいてON/OFF動作する。スイッチ30dは、図25(B)に示すように、クッションロッド15とクッションベース16とを磁気的に連結するときには通電状態(ON)に切り換わる。一方、スイッチ30dは、図25(A)に示すように、クッションロッド15とクッションベース16との磁気的な連結を解除するときには非通電状態(OFF)に切り換わる。この第8実施形態では、非接触の電磁的な結合方式によってクッションロッド15とクッションベース16とを簡単に連結することができる。
(第9実施形態)
図26は、この発明の第9実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の模式図であり、図26(A)はスライドが上死点に位置する状態を示す図であり、図26(B)はプレス加工動作中の状態を示す図である。図27は、この発明の第9実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の連結部の断面図であり、図27(A)は連結解除状態の横断面図であり、図27(B)は連結状態の横断面図である。
図26及び図27に示す連結部30は、加工開始から加工終了までの加工域ではクッションロッド15とクッションベース16とを機械的及び磁気的に連結し、加工終了から加工開始までの非加工域ではクッションロッド15とクッションベース16との機械的及び磁気的な連結を解除する。連結部30は、図26及び図27に示すように、磁石30eと油圧シリンダ30fとを備えており、摩擦結合及び磁気結合によってクッションロッド15とクッションベース16とを連結する。磁石30eは、クッションロッド15との間に磁気吸引力を発生しこのクッションロッド15に吸着する部材である。磁石30eには、クッションロッド15の外周面と吸着する吸着面30gが形成されており、この吸着面30gはクッションロッド15の外周面と密着するように円弧状に形成され摩擦面として機能する。油圧シリンダ30fは、磁石30eを駆動する部材であり、図示しない固定部材によってクッションベース16に固定されている。油圧シリンダ30fは、図11及び図15に示す制御部29によって動作制御される。油圧シリンダ30fは、図27(A)に示すように、クッションロッド15から吸着面30gが離間するように磁石30eを駆動して、クッションロッド15とクッションベース16とを連結解除する。一方、油圧シリンダ30fは、図27(B)に示すように、クッションロッド15に吸着面30gが接触するように磁石30eを駆動して、クッションロッド15とクッションベース16とを連結する。この第9実施形態では、クッションロッド15とクッションベース16とを摩擦力と磁気吸引力とによってより一層強固に連結することができる。
(他の実施形態)
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、以下に記載するように種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
(1) この実施形態では、絞り加工を例に挙げて説明したがこの成形方法に限定するものではない。例えば、上型と下型との間に加工対象物を投入し閉塞状態の加工対象物を成形パンチで成形する閉塞成形(閉塞鍛造)や、上型と下型との間で加工対象物をプレス加工するときにこの加工対象物の流れに対して反対方向から圧力を加えて成形する背圧付加成形(背圧付加鍛造)についてもこの発明を適用することができる。また、この実施形態では、スライド3にダイ1aを装着し、ボルスタ5にパンチ1bを装着した場合を例に挙げて説明したが、スライド3にパンチ1bを装着し、ボルスタ5にダイ1aを装着した場合についてもこの発明を適用することができる。さらに、この実施形態では、ロッキング/ストローク調整部14を備えるプレス機械2を例に挙げて説明したが、ロッキング/ストローク調整部14を省略することもできる。
(2) この実施形態では、クッションロッド15とクッションベース16とを連結するときに、クッションシリンダ13によってクッションベース16を駆動しているが、モータなどの他の専用の駆動機構部によってクッションベース16を駆動することもできる。また、この実施形態では、エアシリンダ17によってクッションベース16を上方から吊り下げて支持しているが、エアシリンダ17によってクッションベース16を下方から持ち上げるように支持することもできる。
(3) この実施形態では、クッションベース16を支持する弾性支持部としてエアシリンダ17を例に挙げて説明したが、油圧シリンダやばねなどの他の弾性支持部についてもこの発明を適用することができる。また、この実施形態では、スライド3が下死点P2から所定高さに上昇するまでクッションパッド12を最下位で停止させているが、スライド3が下死点P2から上昇を開始するのと同時にクッションパッド12を上昇させることもできる。
(4) この第1実施形態及び第2実施形態では、クッションベース16の速度のみを制御する場合を例に挙げて説明したが、スライド3の速度のみを制御したり、スライド3の速度とクッションベース16の速度の双方を制御したりすることもできる。例えば、クッションベース16の速度にスライド3の速度を一致させる場合には、クランク軸4aにトルクを伝達するサーボモータを制御部29が制御してスライド3の速度を制御したり、クッションシリンダ13に作動油を供給及び排出するサーボ弁をサーボモータとともに制御部29が制御したりすることもできる。同様に、この第4実施形態では、スライド3の速度のみを制御する場合を例に挙げて説明したが、クッションベース16の速度のみを制御したり、スライド3の速度とクッションベース16の速度の両方を制御したりすることもできる。また、この第2実施形態では、スライド3を停止した後にクッションロッド15とクッションベース16とを連結しているが、スライド3の速度を所定速度まで減速した後にクッションロッド15とクッションベース16とを連結することもできる。さらに、この第2実施形態では、スライド動作検出部21の検出結果に基づいて所定の連結位置でクッションロッド15とクッションベース16とを連結しているが、クランク軸の回転角を検出するとともにクッションベース16の位置を検出して、所定の連結位置で連結部18を連結動作させることもできる。
この発明の第1実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の模式図であり、(A)はスライドが上死点に位置する状態を示す図であり、(B)はプレス加工動作中の状態を示す図である。 この発明の第1実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置におけるスライドが上死点に位置する状態を示す正面図である。 この発明の第1実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置におけるスライドが下死点に位置する状態を示す正面図である。 この発明の第1実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置におけるスライドが下死点から上死点に上昇した状態を示す正面図である。 図2のV-V線で切断した状態を示す断面図である。 図5のVI-VI線で切断した状態を示す断面図である。 図5のVII-VII線で切断した状態を示す断面図である。 図5のVIII-VIII線で切断した状態を示す断面図である。 この発明の第1実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の原理を説明するための図であり、(A)はプレス加工動作開始直後の状態を示し、(B)はプレス加工動作中の状態を示す。 この発明の第1実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置における連結部の連結状態を示す図である。 この発明の第1実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置のブロック図である。 この発明の第1実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 この発明の第1実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置によるプレス機械の工程圧力線図を一例として示すグラフである。 この発明の第2実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 この発明の第3実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置のブロック図である。 この発明の第3実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 この発明の第4実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 この発明の第5実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の模式図であり、(A)はスライドが上死点に位置する状態を示す図であり、(B)はプレス加工動作中の状態を示す図である。 この発明の第5実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の連結部の横断面図であり、(A)は連結解除状態を示し、(B)は連結状態を示す。 この発明の第6実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の模式図であり、(A)はスライドが上死点に位置する状態を示す図であり、(B)はプレス加工動作中の状態を示す図である。 この発明の第6実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の連結部の縦断面図であり、(A)は連結解除状態を示し、(B)は連結状態を示す。 この発明の第7実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の模式図であり、(A)はスライドが上死点に位置する状態を示す図であり、(B)はプレス加工動作中の状態を示す図である。 この発明の第7実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の連結部の縦断面図であり、(A)は連結解除状態を示し、(B)は連結状態を示す。 この発明の第8実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の模式図であり、(A)はスライドが上死点に位置する状態を示す図であり、(B)はプレス加工動作中の状態を示す図である。 この発明の第8実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の連結部の横断面図であり、(A)は連結解除状態を示し、(B)は連結状態を示す。 この発明の第9実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の模式図であり、(A)はスライドが上死点に位置する状態を示す図であり、(B)はプレス加工動作中の状態を示す図である。 この発明の第9実施形態に係るプレス機械のダイクッション装置の連結部の断面図であり、(A)は連結解除状態の横断面図であり、(B)は連結状態の横断面図である。 従来のプレス機械のダイクッション装置の模式図であり、(A)はスライドが上死点に位置する状態を示す図であり、(B)はプレス加工動作中の状態を示す図である。
符号の説明
1a ダイ
1b パンチ
2 プレス機械
3 スライド
5 ボルスタ
6 ベッド
7 コラム
8 スライドガイド
9 ブランクホルダ
10 クッションピン
11 ダイクッション装置
12 クッションパッド
13 クッションシリンダ
15 クッションロッド(昇降動作部)
15a 歯
16 クッションベース(クッションシリンダ支持部)
17 エアシリンダ(弾性支持部)
18 連結部
18a 歯
18i,18j ブロック
18k 油圧シリンダ
18m 歯
18n 固定体
18p 移動体
18q 油圧シリンダ
18r,18s 摩擦面
18t 弾性体
18u 油圧シリンダ
18v 摩擦面
29 制御部
30 連結部
30a 電磁石
30e 磁石
W 加工対象物
1 上死点
2 下死点
1 成形力
2 クッション力

Claims (8)

  1. 加工対象物をプレス加工するときにこの加工対象物にクッション力を作用させるプレス機械のダイクッション装置であって、
    前記プレス機械のスライドとともに昇降動作する昇降動作部と、
    前記クッション力を発生するためのクッションシリンダと、
    前記クッションシリンダを支持するクッションシリンダ支持部と、
    前記クッションシリンダ支持部を昇降動作可能なように弾性支持する弾性支持部と、
    加工開始から加工終了までの加工域では前記昇降動作部と前記クッションシリンダ支持部とを機械的及び磁気的に連結し、加工終了から加工開始までの非加工域では前記昇降動作部と前記クッションシリンダ支持部との機械的及び磁気的な連結を解除する連結部と、
    を備えるプレス機械のダイクッション装置。
  2. 請求項に記載のプレス機械のダイクッション装置において、
    前記連結部は、磁気結合及び摩擦結合によって前記昇降動作部と前記クッションシリンダ支持部とを連結すること、
    を特徴とするプレス機械のダイクッション装置。
  3. 加工対象物をプレス加工するときにこの加工対象物にクッション力を作用させるプレス機械のダイクッション装置であって、
    前記プレス機械のスライドとともに昇降動作する昇降動作部と、
    前記クッション力を発生するためのクッションシリンダと、
    前記クッションシリンダを支持するクッションシリンダ支持部と、
    前記クッションシリンダ支持部を昇降動作可能なように弾性支持する弾性支持部と、
    加工開始から加工終了までの加工域では前記昇降動作部と前記クッションシリンダ支持部とを非接触で磁気的に連結し、加工終了から加工開始までの非加工域では前記昇降動作部と前記クッションシリンダ支持部との非接触の磁気的な連結を解除する連結部と、
    を備えるプレス機械のダイクッション装置。
  4. 請求項に記載のプレス機械のダイクッション装置において、
    前記連結部は、磁気結合によって前記昇降動作部と前記クッションシリンダ支持部とを連結すること、
    を特徴とするプレス機械のダイクッション装置。
  5. 請求項から請求項までのいずれか1項に記載のプレス機械のダイクッション装置において、
    前記昇降動作部と前記クッションシリンダ支持部とを前記連結部が連結するときに、前記スライドと前記クッションシリンダ支持部とが略同一速度になるように、このスライドの速度及び/又はこのクッションシリンダ支持部の速度を制御する制御部を備えること、
    を特徴とするプレス機械のダイクッション装置。
  6. 請求項から請求項までのいずれか1項に記載のプレス機械のダイクッション装置において、
    前記昇降動作部と前記クッションシリンダ支持部とを前記連結部が連結するときに、前記スライドと前記クッションシリンダ支持部との間に僅かに速度差が生ずるように、このスライドの速度及び/又はこのクッションシリンダ支持部の速度を制御する制御部を備えること、
    を特徴とするプレス機械のダイクッション装置。
  7. 請求項から請求項までのいずれか1項に記載のプレス機械のダイクッション装置において、
    前記昇降動作部と前記クッションシリンダ支持部とを前記連結部が連結するときに、前記スライドを停止可能又は減速可能にするようにこのスライドの速度を制御する制御部を備えること、
    を特徴とするプレス機械のダイクッション装置。
  8. 請求項1から請求項までのいずれか1項に記載のプレス機械のダイクッション装置において、
    前記連結部は、前記加工域では前記クッションシリンダのシリンダ室が略一定の体積を維持するように、前記昇降動作部と前記クッションシリンダ支持部とを連結すること、
    を特徴とするプレス機械のダイクッション装置。
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