JP5072878B2 - ダイクッション装置、ダイクッション装置の制御方法及びプレス機械 - Google Patents

ダイクッション装置、ダイクッション装置の制御方法及びプレス機械 Download PDF

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Description

本発明は、ダイクッション装置、ダイクッション装置の制御方法及びプレス機械に関する。
一般に、ワークをプレス加工するプレス機械においては、プレス中、ワークに皺が発生しないように、ダイクッション装置が設けられる。かかるダイクッション装置は、プレス時の下方へのプレス力に対応して上方に付勢する力(以下「クッション力」という。)をワークの周縁に付加するものである。
従来、このようなダイクッション装置としては、油圧や空気圧等の流体圧シリンダを用いたものが知られている。
ところが、空気圧を用いた流体圧シリンダは、圧縮率が高く、クッション力を正確に数値制御することが困難であり、一方、油圧を用いた流体圧シリンダは、大型の装置となり、油漏れも生じるので、メンテナンスが困難である。
これに対し、下方よりクッションピンを介して下型を支持するパッドにラックピニオン機構のラック杆を接続し、このラック杆に、サーボモータを、減速ギヤ列を介して接続したサーボダイクッション装置が知られている(例えば、特許文献1又は2参照)。
また、上記ラックピニオン機構の代わりにボールネジを用いたダイクッション装置が知られている(例えば、特許文献3又は4参照)。
これらのダイクッション装置は、サーボモータが備えられているので、クッション力を数値制御することが可能であり、装置も小型化され、メンテナンスが容易である。
特開平6−543号公報 特開平6−544号公報 特開2006−908号公報 特開2006−15407号公報
しかしながら、特許文献1〜4に記載のダイクッション装置においては、プレス力に対応するクッション力を発揮させても、運転条件によってはクッション力を所定の値に保つことができず、皺の発生等によるプレス製品の品質低下を招く問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、安定した品質のプレス製品を製造可能なダイクッション装置、ダイクッション装置の制御方法及びプレス機械を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討したところ、クッション力の変化によってプレス製品の品質低下を招くのは、プレス時にダイクッション装置の可動部の直動軸換算質量mに基づく慣性力が働くため、プレス力に対応するクッション力のみでは不十分なのではないかと考えた。
そして、本発明者らは、更に検討を重ね、スライドに加速度aが生じると、C=maに相当する力C(以下「慣性損失」という。)の分だけ、モータートルクが奪われていることを見出した。すなわち、クッションパッドをスライドの動きに追従して運動させるには、ダイクッション力を発生するためのトルクだけでなく、慣性損失を補填するためのトルクも発生させる必要があることを見出した。なお、スライドは上下往復運動を行うため、速度変化に伴う加速度aが発生する。この加速度aはスライド速度に依存するため、スライド速度が高いほど、加速度aも増大し、慣性損失Cも顕著となる傾向がある。また、一般にスライドの加速度aは、ダイクッションが最も押下される、スライド下死点に接近するほど増大する傾向があり、ダイクッションによる成型加工が進行するにつれて、慣性損失Cも増加する傾向がある。
そこで、本発明者は、クッション力を付勢するものとして、エアーシリンダ及び上方付勢装置を設け、あえてエアーシリンダを使って慣性損失による目減りを補填させることにより、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(1)プレス機械でワークをプレスする際のワークに伝わる下方へのプレス力に対応してワークを上方に付勢するクッション力をワークの周縁に付加するダイクッション装置の制御方法であって該ダイクッション装置が、クッションパッドと、該クッションパッドに連結された支杆に設けられ、該支杆を介してクッションパッドを上方に付勢するエアーシリンダ及び上方付勢装置と、エアーシリンダにエアー管を介してエアーシリンダのシリンダとピストンとにより区画される空間に開放されたエアータンクと、エアー管に設けられたバルブと、上方付勢装置を駆動させるための駆動源と、を備え、バルブの開閉により、エアータンクからエアーシリンダへのエアーの供給が切換可能となっており、ダイクッション装置のプレス速度に基づいて、慣性損失を算出し、下記式を満たす場合にバルブを閉じるダイクッション装置の制御方法に存する。
Mmax<S+C−A
[式中、Mmaxは上方付勢装置による最大のクッション力(kN)を示し、Sはクッション力(kN)を示し、Cは慣性損失(kN)を示し、Aはエアーシリンダによるクッション力(kN)を示す。ただし、Cは正の値である。]
本発明は、(2)エアーシリンダのクッション力の初期設定が、プレス時に直動運動する部位の質量に対応するように設定されている上記(1)記載のダイクッション装置の制御方法に存する。
本発明は、(3)上方付勢装置が、支杆の下端に接続されたラック杆と、該ラック杆に噛合されるピニオン軸とからなるラックピニオン機構である上記(1)又は(2)に記載のダイクッション装置の制御方法に存する。
本発明は、(4)駆動源が、サーボモータである上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載のダイクッション装置の制御方法に存する。
本発明は、()上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の制御方法によって制御されているダイクッション装置を備えるプレス機械に存する。
なお、本発明の目的に添ったものであれば、上記(1)〜()を適宜組み合わせた構成も採用可能である。
本発明のダイクッション装置においては、バルブの開閉により、エアータンクからエアーシリンダへのエアーの供給が切換可能となっているので、バルブを閉めることにより、エアーシリンダのシリンダとピストンとにより区画される空間(以下「下方空間」という。)を密閉状態にすることができる。
例えば、上述した慣性損失が小さい場合、バルブは開かれる。すなわち、エアーシリンダ及び上方付勢装置によるクッション力で慣性損失に対応させる。
この場合、上記ダイクッション装置が、エアーシリンダ及び上方付勢装置を備えているので、エアーシリンダにクッション力の一部(以下便宜的に「シリンダクッション力」という。)を発揮させ、上方付勢装置に残りのクッション力(以下便宜的に「上方付勢クッション力」という。)を負担させることにより、プレス時の下方へのプレス力に対応させることができる。なお、上方付勢クッション力とシリンダクッション力との和が、ダイクッション装置のクッション力となる。
このため、上記ダイクッション装置においては、当然、上方付勢装置に必要な上方付勢クッション力が小さくなるので、十分な上方付勢クッション力を発揮できる。なお、この場合、上方付勢装置や駆動源の小型化が可能となり、メンテナンスも容易となる。
一方、慣性損失が大きい場合、上述した上方付勢クッション力とシリンダクッション力のみでは不十分となるので、バルブが閉じられる。すなわち、エアーシリンダの下方空間を密閉することで、慣性損失に対応させる。
この場合、プレス時に、下方空間が密閉されているので、ダイクッション装置の直動運動する部位が下方に移動するほど、下方空間の空気が圧迫され、シリンダクッション力が徐々に大きくなる。これにより、慣性損失の増加による上方付勢クッション力の目減りをエアーシリンダが補填するようになる。すなわち、上述した上方付勢クッション力に加え、シリンダクッション力が徐々に大きくなることで、プレス力に加え、慣性損失にも対応できるようになる。なお、本明細書において、「直動運動する部位」は、ダイクッション装置の部位を意味し、スライドやその駆動部は含まれない概念である。
これらのことにより、上記ダイクッション装置においては、クッション力を所定の値に保つことができるので、皺の発生等によるプレス製品の品質低下が抑制されるので、プレス製品の安定した製造が可能となる。
また、上記ダイクッション装置においては、エアーシリンダが支杆に設けられているので、シリンダクッション力と上方付勢クッション力とが同一軸上に発生する。
このため、シリンダクッション力及び上方付勢クッション力から実際のプレス時のプレス力を算出することができる。これにより、上記ダイクッション装置においては、正確なフルクローズトループ制御が可能となるので、ダイクッション装置の応答性が向上する。
本発明のダイクッション装置においては、エアーシリンダのクッション力の初期設定が、プレス時に直動運動する部位の質量に対応するように設定されていると、仕事をしていない場合のその部位の質量を保持するためのトルクが不必要になるので、省エネになり、かつ、モータの発熱を抑えることができる。また、モータートルクは最小とすればよい。
本発明のダイクッション装置においては、上方付勢装置が、支杆の下端に接続されたラックと、該ラックに噛合されるピニオン軸とからなるラックピニオン機構である場合、ボールネジのように軸が回転しないので、回転慣性力が小さくて済み、さらに、加減速性能に優れるので、正確なクッション力を瞬時に発揮できる。なお、支杆と駆動源を兼ねているボールネジとは異なり、支杆と減速機等を分離できるので、各々最適な構造にできるという利点もある。
本発明のダイクッション装置は、駆動源がサーボモータである場合、上方付勢装置の上方付勢クッション力の大きさをコントロールすることが可能となる。すなわち、プレス時の下方へのプレス力を測定し、その測定した値に基づいて、上方付勢装置の上方付勢クッション力の大きさを調整できる。
また、駆動源としてサーボモータを用いる場合、モータ、回転軸、回転−直動変換機構、減速機構等の回転運動する部位が可動部に含まれるので、可動部の直動軸換算質量(m)が大きくなる、このため、駆動源がサーボモータである場合、慣性損失(C)が大きくなるところ、上記ダイクッション装置によれば、上述したように、慣性損失を十分に対応できるので、皺の発生等によるプレス製品の品質低下を抑制できる。
本発明のダイクッション装置の制御方法は、上述したダイクッション装置におけるプレス速度に基づいて、慣性損失を算出し、上記式を満たす場合にバルブを閉じる。これにより、上述したように、プレス力に加え、慣性損失にも対応するクッション力が確実に発揮される。
本発明のプレス機械は、上述したダイクッション装置を備えるので、皺の発生等によるプレス製品の品質低下が抑制され、プレス製品の安定した製造が可能となる。
図1は、本発明のダイクッション装置の第1実施形態を概略的に示した正面図である。 図2は、ダイクッション装置におけるクッション力の変化を示すグラフである。 図3の(a)は、本実施形態に係るダイクッション装置においてバルブを閉めない状態のクッション力の変化を示すグラフであり、(b)は、バルブを閉めた状態のクッション力の変化を示すグラフである。 図4は、本実施形態に係るダイクッション装置の制御方法のフローチャートである。 図5の(a)は、本実施形態に係るダイクッション装置の制御方法において式(1)を満たさない場合のクッション力の変化を示すグラフであり、(b)は、式(2)を満たさない場合のクッション力の変化を示すグラフである。 図6は、本実施形態に係るプレス機械の一例を示す部分断面図である。 図7は、本発明のダイクッション装置の第2実施形態を概略的に示した正面図である。 図8は、本実施形態に係るプレス機械の一例を示す部分断面図である。 図9の(a)及び(b)は、他の実施形態に係るダイクッション装置のエアータンクの例を示す正面図である。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
[第1実施形態]
まず、本発明のダイクッション装置の第1実施形態について説明する。
本発明のダイクッション装置は、プレス機械でワークをプレスする際のワークに伝わる下方へのプレス力に対応してワークを上方に付勢するクッション力をワークの周縁に付加するために用いられる。
図1は、本発明のダイクッション装置の第1実施形態を概略的に示した正面図である。
図1に示すように、本実施形態に係るダイクッション装置100は、クッションパッド11と、該クッションパッド11に連結された支杆12に設けられ、該支杆12を介してクッションパッド11を上方に付勢するエアーシリンダ13及び上方付勢装置であるラックピニオン機構14と、エアーシリンダ13にエアー管8を介してエアーシリンダ13のシリンダとピストンとにより区画される空間に開放されたエアータンク19と、エアー管8に設けられたバルブ9と、ラックピニオン機構14を駆動させるための駆動源であるサーボモータ17と、を備える。
ここで、本発明において、「プレス力」とは、プレス機械でワークをプレスする際のワークに伝わる下方への力を意味する。なお、プレス力はワークの形状、プレスの速さによって適宜決定される。
また、「クッション力」とは、プレス機械でワークをプレスする際のワークに伝わる下方へのプレス力に対抗してワークを上方に付勢する力を意味する。
上記ダイクッション装置100においては、クッションパッド11の下面に、油室16が設けられている。すなわち、上記ダイクッション装置100においては、クッションパッド11と支杆12との間に、油が充填された油室16が設けられている。
かかる油室16は、下方に開放された中空円筒状の油室用シリンダ15aと、油室用シリンダ15a内を摺動可能となるように支杆12の上端に設けられている油室用ピストン15bと、を備える。
上記ダイクッション装置100においては、油圧室16が設けられており、更に、支杆12の上端の形状が球面座であるので、クッションパッド11と支杆12との動きの自由度が担保され、プレス時の下方へのプレス力が支杆12に正確に伝達される。このため、エアーシリンダ13及びラックピニオン機構14によるクッション力がより確実に発揮される。
また、油が緩衝材としても機能するので、上方付勢装置の慣性によるプレス時(タッチ時)の衝撃力が緩和され、衝撃力によるクッション力の変動が抑制されるので圧力精度が向上し、ひいては金型や機械の破損が抑制される。
さらに、支杆12の上端の形状が球面座であるので、金型の偏心配置などによりクッションパッド11に傾きが生じた場合でも問題なく支杆12の軸方向にプレス力を伝達することができる。
上記エアーシリンダ13は、クッションパッド11とラックピニオン機構14との間の支杆12の中腹に設けられている。
かかるエアーシリンダ13は、支杆12が軸中心となるように設けられた有底中空円筒状のエアーシリンダ用シリンダ13aと、エアーシリンダ用シリンダ13a内を摺動可能となるように設けられた円盤状のエアーシリンダ用ピストンヘッド13bと、該エアーシリンダ用ピストンヘッド13bが固定された支杆12と、により形成されている。すなわち、エアーシリンダ13においては、支杆12がエアーシリンダ用シリンダ13aに対するピストンの働きを担っている。
エアーシリンダ用シリンダ13aとエアーシリンダ用ピストンヘッド13bとにより区画されて密閉された下方空間13cは、エアー管8を介してエアータンク19と連通されており、エアータンク19からエアーの流出入が可能となっている。ここで、かかるエアータンク19には、エアー圧を調整可能なエアー圧調整装置19aが取り付けられている。
かかるエアー管8には、バルブ9が取り付けられており、該バルブ9の開閉により、エアータンク19からエアーシリンダ13の下方空間13cへのエアーの供給が切換できるようになっている。
このため、エアータンク19内のエアー圧をエアー圧調整装置19aで高め、その後、バルブ9を開くことにより、下方空間13cのエアー圧をエアータンク19内のエアー圧と同圧とすることができる。そして、バルブ9を閉じることにより、下方空間13cはそのときのエアー圧を維持した状態で密閉される。すなわち、エアータンク19内のエアー圧をエアー圧調整装置19aで調整し、その後、バルブ9を開閉することにより、下方空間13cのエアー圧を容易に調整できる。
また、上述したように、バルブ9の開閉により、エアータンク19と下方空間13cとを分離したり連結したりすることができるので、ロット毎に、下方空間13cの容量、エアータンク19及び下方空間13cの容量、に切換ることも可能である。
上記ダイクッション装置100においては、支杆12の下端に、上方付勢装置であるラックピニオン機構14が接続されている。
かかるラックピニオン機構14は、ラック14aと、該ラック14aに噛合されるピニオン軸14bとからなる。
ラック14aは、支杆12の下端に接続されており、支杆12と共に上下移動するようになっている。
一方、ピニオン軸14bは、ラック14aに噛合されると共に、サーボモータ17に接続されている。すなわち、ラックピニオン機構14は、サーボモータ17により駆動される。
上記ダイクッション装置100においては、上方付勢装置として、ラックピニオン機構14を用いるので、ボールネジのように大型の軸が高速回転せず、回転慣性力が小さくて済み、さらに、加減速性能に優れるので、正確なクッション力を瞬時に発揮できる。なお、支杆と駆動源を兼ねているボールネジとは異なり、支杆と減速機等を分離できるので、各々最適な構造にできるという利点もある。
また、上記ダイクッション装置100においては、エアーシリンダ13を備えているので、ラックピニオン機構14のラック杆14aとピニオン軸14bとの噛み合わせ位置に加わるプレス力が小さくなる。このため、歯間の伝達力が少なくなり、ラックピニオン機構14の寿命が長くなる。
上記ダイクッション装置100においては、ラックピニオン機構14の駆動源としてサーボモータ17が用いられる。このため、上記ダイクッション装置100によれば、設計段階において、プレス時の下方へのプレス力を測定し、その測定した値に基づいて、ラックピニオン機構14の上方付勢クッション力をコントロールできるので、高精度に制御することが可能となる。
例えば、本実施形態に係るダイクッション装置100においては、油室16の油圧を測定し、その測定値に基づけば、サーボモータ17によりラックピニオン機構14及び/又はエアーシリンダ13のクッション力をコントロールできる。
また、駆動源としてサーボモータ17を用いる場合、モータ、回転軸、回転−直動変換機構、減速機18等の回転運動する部位が可動部に含まれるので、可動部の直動軸換算質量(m)が大きくなる、このため、慣性損失(C)が大きくなるところ、上記ダイクッション装置100によれば、慣性損失を十分に対応できるので、皺の発生等によるプレス製品の品質低下が抑制できる。
ここで、「可動部」とは、プレス時にダイクッション装置の直動運動及び回転運動する部位を示し、「直動軸換算質量」とは、その質量、すなわち、ダイクッション装置の直動運動する部位の質量と、回転運動する部位の慣性質量を直動質量に換算した質量と、の合計を意味する。なお、本実施形態に係るダイクッション装置100においては、クッションパット11、支杆12、エアーシリンダ13、ラック14a(、及び油室16)が直動運動する部位に相当し、ピニオン軸14b、サーボモータ17、減速機18が回転運動する部位に相当する。
上記ダイクッション装置100において、サーボモータ17には、減速機18が取り付けられている。このため、サーボモータ17の回転速度または回転トルクをダイクッションにとって必要な範囲に入るように変換することができる。
また、減速比を適切に選択することで、モータ軸トルクを変換することができるので、特殊な高トルクあるいは高回転サーボモータを必要としない。
本実施形態に係るダイクッション装置100においては、まず、図示しないワークがプレスされる。
その時のプレス力がダイクッション装置100に伝わると、ダイクッション装置の直動運動する部位が下方に移動しようとする。
このとき、クッションパッド11と支杆12との間には、油が充填された油室16が設けられているので、上記プレス力は、クッションパッド11から油室16内の油に伝わり、油圧に変換され、次いで、この油圧が支杆12に伝わることになる。なお、かかる油圧を測定することにより、プレス力を求めることが可能である。
これに対し、ダイクッション装置100は、エアーシリンダ13及びラックピニオン機構14により、ワークを上方に付勢するクッション力を発揮させる。すなわち、エアーシリンダ13においては、可動部の直動軸換算質量に対応する上向きのシリンダクッション力が働き、ラックピニオン機構14においては、油圧の測定値に基づいて、サーボモータ17がピニオン軸14b及びラック杆14aを駆動させることにより、上向きの上方付勢クッション力が働く。なお、サーボモータ17が、ラックピニオン機構14を駆動させるときの上方付勢クッション力の設定は、油圧の測定値から導かれるプレス力に対応するクッション力から、エアーシリンダ13のシリンダクッション力の値を引いた値である。
ここで、シリンダクッション力の初期値は、ダイクッション装置の直動運動する部位の質量に対応するように設定されていることが好ましい。具体的には、下方空間のエアー圧によるシリンダクッション力の初期値がダイクッション装置の直動運動する部位の質量以下であることが好ましい。
図2は、ダイクッション装置におけるクッション力の変化を示すグラフである。なお、図2中、aは理想値を示し、bは慣性損失によりクッション力が制御できなくなった状態の実測値を示す。
図2に示すように、クッション力の実測値bは、理想値aに対し、経時的に低下することになる。すなわち、初期の段階で、理想値どおりのクッション力を発生することができていても、徐々に慣性損失が増大するので、クッション力を発生するために必要なサーボモータトルクが経時的に増加し、ついにはモータの最大トルクを超えてしまう。この場合、さらに増大する慣性損失を補填するトルクが得られないため、クッション力は目減りしていくことになる。
図3の(a)は、本実施形態に係るダイクッション装置においてバルブを閉めない状態のクッション力の変化を示すグラフであり、(b)は、バルブを閉めた状態のクッション力の変化を示すグラフである。
図3の(a)及び(b)に示すグラフは、縦軸がクッション力、横軸が時間の経過を示す。また、Sのラインがクッション力を示し、Cのラインが慣性損失を示す。さらに、Mの領域が上方付勢クッション力を示し、Aの領域がシリンダクッション力を示す。
図3の(a)に示すように、バルブを閉めない状態においては、エアーシリンダによるシリンダクッション力Aは一定である。一方、ラックピニオン機構による上方付勢クッション力Mは、サーボモータが慣性損失Cを補填するために、トルクを増大させるので徐々に大きくなる。
ところが、サーボモータのトルクが最大値に到達すると、すなわち、上方付勢クッション力が最大の上方付勢クッション力Mmaxに到達すると、これ以上慣性損失が補填されないので、クッション力の目減りLが生じる。なお、サーボモータのトルクが最大値に到達しない場合、慣性損失Cが小さいものとする。
これに対し、図3の(b)に示すように、バルブを閉めた状態においては、エアーシリンダ用シリンダの下方空間がエアー管のバルブを閉めることにより、密閉されているので、ダイクッション装置の直動運動する部位が下方に移動する程、下方空間の空気が圧迫され、エアーシリンダによるシリンダクッション力Aが大きくなる。これにより、シリンダクッション力Aが徐々に増大する。
換言すると、上記ダイクッション装置100においては、エアーシリンダによるシリンダクッション力Aが慣性損失Cを補填するため、上方付勢クッション力Mとシリンダクッション力Aとにより、プレス力及び慣性損失Cに対応させることが可能となる。
以上より、本実施形態に係るダイクッション装置100においては、慣性損失が小さい場合、エアーシリンダ及び上方付勢装置によるクッション力で慣性損失に対応させ、慣性損失が大きい場合、図3の(b)に示すような経時変化に基づいて、バルブを閉じエアーシリンダの下方空間が密閉されたエアーシリンダ及び上方付勢装置によるクッション力で慣性損失に対応させる。
これにより、皺の発生等によるプレス製品の品質低下が抑制され、ひいては、生産性の著しい低下が抑制される。なお、本発明を用いないで慣性損失を抑制するためにはスライド速度を低下させる必要がある。この場合、必要な成型速度が得られず、品質変化を招いたり、加工速度が下がることによる生産性の著しい低下が生じる。
次に、上記ダイクッション装置100の制御方法について説明する。
本実施形態に係るダイクッション装置の制御方法は、上述したダイクッション装置におけるプレス速度に基づいて、慣性損失を算出し、所定の式を満たす場合にバルブを閉じる。これにより、上述した効果が得られ、ワーク毎に必要とされるクッション力が確実に発揮される。
以下、更に詳細に説明する。
図4は、本実施形態に係るダイクッション装置の制御方法のフローチャートである。
図4に示すように、本実施形態に係るダイクッション装置の制御方法は、コントローラーにより行われる。
制御方法を述べると、まず、データ入力手段S1において、ダイクッション装置100のストロークHと、クッション力Sと、プレス機械のスライドの速度Vを入力する。そうするとこれらの値に基づいて、慣性損失Cが算出される。
上記慣性損失Cは、下記式で算出される。
C=ma
ここで、mはダイクッション可動部の直動軸換算質量であり、aはスライド速度Vによって決まる加速度である。
このように、慣性損失Cは、可動部の直動軸換算質量mと加速度aとの積で求められる。すなわち、ロット毎に、可動部の直動軸換算質量m又はプレス速度Vが変わる場合、上述した慣性損失の大きさも変わることになる。この場合、上述したバルブで下方空間の空気の量を調整して、慣性損失の補填に対応させる。
次に、第1演算手段S2において、下記式(1)を満たすかどうかの判定がなされる。
Mmax<S+C−A ・・・(1)
式(1)中、Mmaxは上方付勢装置による最大のクッション力(kN)を示し、Sはクッション力(kN)を示し、Cは慣性損失(kN)を示し、Aはエアーシリンダによるクッション力(kN)を示す。但し、Cは正の値である。
図5の(a)は、本実施形態に係るダイクッション装置の制御方法において式(1)を満たさない場合のクッション力の変化を示すグラフであり、(b)は、式(2)を満たさない場合のクッション力の変化を示すグラフである。
図5の(a)に示すように、第1演算手段S2において、式(1)を満たさない場合、ラックピニオン機構による上方付勢クッション力Mを増大させることによって慣性損失が補填される。
したがって、この場合は、バルブを閉めなくてよい。
式(1)を満たす場合、第2演算手段S3において、下記式(2)を満たすかどうかの判定がなされる。
Mmax+Amax>S+C ・・・(2)
式(2)中、Amaxは最大のシリンダクッション力(kN)を示す。
式(2)を満たさない場合、図5の(b)に示すように、最大の上方付勢クッション力Mmax、及び、最大のシリンダクッション力Amaxでは慣性損失を補填できないので、プレス機械のスライドの速度Vを遅らせる。そうすると、加工速度が落ちる欠点があるものの、慣性損失が低下するため、十分なクッション力を発揮できるようになる。
一方、式(2)を満たす場合、バルブを閉めることにより、図3の(b)に示すように、プレス力及び慣性損失に対応したクッション力を発揮できる。
このような制御によって、ダイクッション装置が運転される。
次に、上記ダイクッション装置100を備えるプレス機械101について説明する。なお、ダイクッション装置100は、プレス機械101の下側に配置されている。
図6は、本実施形態に係るプレス機械の一例を示す部分断面図である。
図6に示すように、本実施形態に係るプレス機械101は、上述したダイクッション装置100と、該ダイクッション装置100のクッションパッド11の上にクッションピン4を介して設けられたブランクホルダ3と、クッションパッド11の上にライナ26を介して固定されたボルスタ27と、ボルスタ27上に載置された下型22と、該下型22に対応する形状を有する上型21と、上型21が支持されたスライド24とを備える。なお、上述したクッションピン4は、ボルスタ27の内部を貫通している。
上記プレス機械101においては、下型22上にワークWが載置され、プレス加工が行われる。
このとき、ダイクッション装置100は、ワークWの周縁部にブランクホルダ3が接するように配置される。
そして、ワークWが上型21と下型22との間でプレスされると、プレス力がダイクッション装置100に伝達し、ダイクッション装置100は、上述したようにそのプレス力に対して、上方に付勢するクッション力を発揮する。
本実施形態に係るプレス機械101は、上述したダイクッション装置100を備えるので、プレス製品の安定した製造が可能となる。なお、かかるプレス機械101においては、ダイクッション装置の直動運動する部位であるクッションパット11、支杆12、エアーシリンダ13、ラック14a(、及び油室16)に、ダイクッション装置に搭載される搭載物を加えて、直動運動する部位とすることが好ましい。すなわち、ブランクホルダ3やクッションピン4等の搭載物を加えて、直動運動する部位の質量及び可動部の直動軸換算質量を算出することが好ましい。
[第2実施形態]
次に、本発明のダイクッション装置の第2実施形態について説明する。
図7は、本発明のダイクッション装置の第2実施形態を概略的に示した正面図である。
図7に示すように、本実施形態に係るダイクッション装置200は、クッションパッド11と、クッションパッド11の下面に取り付けられた2つの上方付勢機構10とを備える。なお、2つの上方付勢機構10は、クッションパッド11の中心線に対して、左右対称に同じものが取り付けられている。
ここで、上記上方付勢機構10は、クッションパッド11に連結された支杆12と、該支杆12に設けられ、該支杆12を介してクッションパッド11を上方に付勢するエアーシリンダ13及び上方付勢装置であるラックピニオン機構14と、エアーシリンダ13にエアー管8を介して連結されたエアータンク19と、エアー管8に設けられたバルブ9と、ラックピニオン機構14を駆動させるための駆動源であるサーボモータ17と、を備える。すなわち、上記ダイクッション装置200は、上方付勢機構10を2つ備える点で、第1実施形態に係るダイクッション装置100と異なる。
ダイクッション装置200においては、上方付勢機構10を備えるので、上述した第1実施形態に係るダイクッション装置100と同様に、プレス製品の安定した製造が可能となる。
また、上記ダイクッション装置200は、上方付勢機構10がクッションパッド11の中心線に対して、左右対称に設けられているので、上述した第1実施形態に係るダイクッション装置100の場合よりも、バランスよく上方に付勢することができ、更には大きなクッション力を発揮することができる。
次に、上記ダイクッション装置200を備えるプレス機械201について説明する。
図8は、本実施形態に係るプレス機械の一例を示す部分断面図である。
図8に示すように、本実施形態に係るプレス機械201は、上述したダイクッション装置200と、該ダイクッション装置100のクッションパッド11の上にクッションピン4を介して設けられたブランクホルダ3と、クッションパッド11上にライナ26を介して固定されたボルスタ27と、ボルスタ27上に載置された下型22と、該下型22に対応する形状を有する上型21と、上型21が支持されたスライド24とを備える。なお、上述したクッションピン4は、ボルスタ27の内部を貫通している。
上記プレス機械201においては、下型22上にワークWが載置され、プレス加工が行われる。
このとき、ダイクッション装置200は、ワークWの周縁部にブランクホルダ3が接するように配置される。
そして、ワークWが上型21と下型22との間でプレスされると、プレス力がダイクッション装置200に伝達し、ダイクッション装置200は、上述したようにそのプレス力に対して、上方に付勢するクッション力を発揮する。
本実施形態に係るプレス機械201は、上述したダイクッション装置200を備えるので、プレス製品の安定した製造が可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、第1及び第2実施形態に係るダイクッション装置100,200においては、クッションパッド11と支杆12との間に、油室16が設けられているが、油室16は必ずしも設ける必要がない。なお、プレス力の測定は、ひずみセンサー等の圧力センサーが用いられる。
第1及び第2実施形態に係るダイクッション装置100,200のエアーシリンダ13においては、支杆12がエアーシリンダ用シリンダ13aに対するピストンの働きを担っているが、別にピストンを設け、これを支杆12に接続させてもよい。
第1及び第2実施形態に係るダイクッション装置100,200においては、上方付勢装置として、ラックピニオン機構14を用いているが、ボールネジやリニアモータ等であってもよい。
第1及び第2実施形態に係るダイクッション装置100,200においては、1つの下方空間に対して、1つのエアータンクが設けられているが、1つの下方空間に対して、複数個のエアータンクが設けられていてもよい。なお、設け方は直列であっても、並列であってもよい。
ここで、エアータンクの接続方法の例を示す。
図9の(a)及び(b)は、他の実施形態に係るダイクッション装置のエアータンクの例を示す正面図である。
図9の(a)に示すように、ダイクッション装置においては、下方空間にエアーを供給する複数のエアータンク20a,20bが並列に接続されていてもよい。
この場合、バルブ9a,9bを切り換えることにより、エアーシリンダの下方空間の容量を、(1)下方空間のみ、(2)下方空間及びエアータンク20a、(3)下方空間及びエアータンク20b、並びに、(4)下方空間、エアータンク20a及びエアータンク20b、の4段階に切り換えることが可能となる。
また、図9の(b)に示すように、ダイクッション装置においては、下方空間にエアーを供給する複数のエアータンク20c,20dが直列に接続されていてもよい。
この場合、バルブ9cを切り換えることにより、エアーシリンダの下方空間の容量を、(1)下方空間のみ、(2)下方空間及びエアータンク20bの2段階に切り換えることができ、さらにバルブ9dを切り換えることにより、エアーシリンダの下方空間の容量を、(3)下方空間、エアータンク20c及びエアータンク20dとすることができるので、合計3段階に切り換えることが可能となる。
これらの場合、ロット毎、ワークの種類や加工速度の変化に適宜対応することが可能となる。なお、エアータンクは2個に限定されないのは言うまでもない。
第1及び第2実施形態に係るダイクッション装置100,200においては、駆動源として、サーボモータ17を用いているが、DCモータ、ACインバータモータ又は油圧モータ等であってもよい。
第1及び第2実施形態に係るダイクッション装置100,200においては、サーボモータ17に減速機18が取り付けられているが、モータ軸のトルクを増幅するため、モータ軸上に保持用ブレーキを備えていてもよい。
この場合、質量の大きいダイクッション装置の可動部を安全に保持する力を得るのに、一般的なトルクのブレーキを用いることができる。
また、減速機18の代わりに、変速機が取り付けられていても良い。この場合、プレス時の下方へのプレス力の大きさが変わる場合であっても、変速機の変速比を切り替えることにより、上方付勢クッション力を該プレス力に対応した大きさにすることができる。
第2実施形態に係るダイクッション装置200においては、2つの上方付勢機構10を備えているが、4つの上方付勢機構を備えていてもよい。
この場合、よりクッション力が大きくなり、クッション力が発揮されるバランスにも特に優れる。
第1及び第2実施形態に係るダイクッション装置100,200において、予め、エアーシリンダ13に、必要なクッション力よりも大きなクッション力を付加させ、且つ、ラックピニオン機構14に支杆12を引き下げる方向に力を発生させておいてもよい。
この場合、必要なクッション力を得ることができるのみならず、ラックピニオン機構14にはバックラッシュは一切発生せず、更に超寿命化が可能となる。また、ダイクッション装置が上昇する過程で電力回生を行うことができる。
3・・・ブランクホルダ
4・・・クッションピン
8・・・エアー管
9,9a,9b,9c,9d・・・バルブ
10・・・上方付勢機構
11・・・クッションパッド
12・・・支杆
13・・・エアーシリンダ
13a・・・エアーシリンダ用シリンダ
13b・・・エアーシリンダ用ピストンヘッド
13c・・・下方空間
14・・・ラックピニオン機構
14a・・・ラック
14b・・・ピニオン軸
15a・・・油室用シリンダ
15b・・・油室用ピストン
16・・・油室
17・・・サーボモータ
18・・・減速機
19,20a,20b,20c,20d・・・エアータンク
19a・・・エアー圧調整装置
21・・・上型
22・・・下型
24・・・スライド
26・・・ライナ
27・・・ボルスタ
100,200・・・ダイクッション装置
101,201・・・プレス機械
A・・・シリンダクッション力
Amax・・・最大のシリンダクッション力
C・・・慣性損失
H・・・ストローク
L・・・目減り
M・・・上方付勢クッション力
Mmax・・・最大の上方付勢クッション力
S・・・クッション力
S1・・・データ入力手段
S2・・・第1演算手段
S3・・・第2演算手段
V・・・速度
W・・・ワーク

Claims (5)

  1. プレス機械でワークをプレスする際の前記ワークに伝わる下方へのプレス力に対応して前記ワークを上方に付勢するクッション力を前記ワークの周縁に付加するダイクッション装置の制御方法であって
    該ダイクッション装置が、
    クッションパッドと、該クッションパッドに連結された支杆に設けられ、該支杆を介して前記クッションパッドを上方に付勢するエアーシリンダ及び上方付勢装置と、前記エアーシリンダにエアー管を介して前記エアーシリンダのシリンダとピストンとにより区画される空間に開放されたエアータンクと、前記エアー管に設けられたバルブと、前記上方付勢装置を駆動させるための駆動源と、を備え、
    前記バルブの開閉により、前記エアータンクから前記エアーシリンダへのエアーの供給が切換可能となっており、
    前記ダイクッション装置のプレス速度に基づいて、慣性損失を算出し、下記式を満たす場合に前記バルブを閉じるダイクッション装置の制御方法。
    Mmax<S+C−A
    [式中、Mmaxは上方付勢装置による最大のクッション力(kN)を示し、Sはクッション力(kN)を示し、Cは慣性損失(kN)を示し、Aはエアーシリンダによるクッション力(kN)を示す。ただし、Cは正の値である。]
  2. 前記エアーシリンダのクッション力の初期設定が、プレス時に直動運動する部位の質量に対応するように設定されている請求項1記載のダイクッション装置の制御方法。
  3. 前記上方付勢装置が、支杆の下端に接続されたラック杆と、該ラック杆に噛合されるピニオン軸とからなるラックピニオン機構である請求項1又は2に記載のダイクッション装置の制御方法。
  4. 前記駆動源が、サーボモータである請求項1〜3のいずれか一項に記載のダイクッション装置の制御方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の制御方法によって制御されているダイクッション装置を備えるプレス機械。
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