JP4641628B2 - 接着剤組成物、光ディスク用接着剤組成物及びその硬化物。 - Google Patents

接着剤組成物、光ディスク用接着剤組成物及びその硬化物。 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、接着剤組成物に関する。更に詳しくは、特にDVDに代表される2枚のディスク基板を貼り合わせ紫外線を照射によって硬化、接着する光ディスク用接着剤組成物に特に適している接着剤組成物及びその硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、実用化されているDVD貼り合わせ型の光ディスクは、記録層の構成において記録層が一層で記録容量がおよそ5ギガバイトのDVD−5と記録層が2層で記録容量がおよそ9ギガバイトのDVD−9とがあり、現在では記録容量の大きいDVD−9が主流となってきている。また、現在の主流のDVD−9の基板は、全反射膜にアルミニウム化合物を用い、半透明反射膜に金を用いている。半透明反射膜は全反射膜に比べレーザーを透過させなければならないため、薄膜化されなければならず安定な化合物の代表である金が用いられてきた。
【0003】
しかしながら、金は高価な材料であるため、半透明反射膜材料はシリコン化合物や銀化合物へとの変更が検討されている。また、現在、記録容量をさらに高めるために青色レーザーの検討が進んでいる。赤色レーザーの場合は半透明反射膜が金、シリコンまたは銀化合物であっても赤色レーザーの透過性は問題ないが、青色レーザーの400nm付近の透過性から銀化合物が優れた性能を有することが確認されている。しかしながら、銀化合物は金化合物よりも酸化を受けやすく、不安定である。銀化合物の半透明反射膜を使用した貼り合わせディスクでは、金を半透明反射膜とした従来の貼り合わせ光ディスクと同等の耐久性(信頼性)が得られず、未だ耐久性(信頼性)に置いて満足できる接着剤が提供されていないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
銀化合物等からなる半透明反射膜を接着する事によって得られる貼り合わせ光ディスクにおいても、従来の金半透明反射膜を使用した光ディスクと同等の高い耐久性(信頼性)を有する光ディスク貼り合わせ用に特に適している接着剤組成物及び硬化物を提供することをその課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、銀化合物からなる半透明反射膜を接着した場合においても優れた耐久性(信頼性)が得られる接着剤組成物を見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、
【0006】
(1)フェニルチオエチル(メタ)アクリレート類(A)、(A)成分以外のエチレン性不飽和基含有化合物(B)を含有する接着剤組成物、
(2)(A)成分以外のエチレン性不飽和基含有化合物(B)がウレタン(メタ)アクリレート(B−1)、エポキシ(メタ)アクリレート(B−2)及びポリエステル(メタ)アクリレート(B−3)から撰択されたオリゴマーの1種又は2種以上である(1)記載の接着剤組成物、
(3)(A)成分以外のエチレン性不飽和基含有化合物(B)が反応性モノマー類(B−4)である(1)記載の接着剤組成物、
(4)光重合開始剤(C)を含有する(1)ないし(3)のいずれか1項記載の接着剤組成物、
(5)光ディスク貼り合わせ用である(1)ないし(4)のいずれか1項記載の接着剤組成物、
(6)(1)ないし(5)のいずれか1項記載の接着剤組成物の硬化物、
(7)(5)の接着剤組成物で貼り合わせる光ディスクの一方がシリコーンあるいは銀化合物からなる半透明反射膜を有する貼り合わせ光ディスク、
(8)貼り合わせ光ディスクがDVDである(7)項に記載の光ディスク。
【0007】
本発明では、フェニルチオエチル(メタ)アクリレート類(A)を使用する。フェニルチオエチル(メタ)アクリレート(A)の具体例としては、フェニルチオエチルアクリレート、フェニルチオエチルメタクリレートであり、市場より容易に入手することができる。例えば、BIMAX CHEMICALS社製、品名BX−PTEA(フェニルチオエチルアクリレート)等である。さらに、ベンゼン環に1乃至3個のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブチル基など)が置換したフェニルチオエチル(またはプロピルまたはブチル)(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0008】
本発明では、(A)成分以外のエチレン性不飽和基含有化合物(B)を使用する。エチレン性不飽和基含有化合物(B)は、具体的には、ウレタン(メタ)アクリレート(B−1)、エポキシ(メタ)アクリレート(B−2)及びポリエステル(メタ)アクリレート(B−3)等のオリゴマー類や反応性モノマー類(B−4)等が挙げられる。更に具体的には、ウレタン(メタ)アクリレート(B−1)は、ポリオール化合物(a)と有機ポリイソシアネート(b)と水酸基含有(メタ)アクリレート(c)の反応物である。反応方法の代表的なものとしては、(a)成分と(b)成分を反応させ(ウレタン化反応)、次いで(c)成分を反応させる((メタ)アクリレート化反応)方法をあげることができる。
【0009】
ウレタン化反応は、(a)成分の水酸基1当量に対して(b)成分のイソシアネート基の1.1〜2.0当量を反応させるのが好ましい。特に好ましくは、1.5〜2.0当量である。このウレタン化反応は、当業者に公知の手順において行うことができる。このウレタン化反応温度は、通常、常温〜100℃、好ましくは50〜85℃である。
【0010】
次に(c)成分を反応させる(メタ)アクリレート化反応においては、前記ウレタン化反応で得られた末端イソシアネートを有する化合物のイソシアネート基の1当量に対して(c)成分の水酸基の0.9〜1.5当量を反応させるのが好ましく、特に好ましくは1.0〜1.1当量である。この反応には、反応中のラジカル重合によるゲル化を防ぐ為に反応混合物に通常50〜2000ppmのハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、P−メトキシフェノール、P−ベンゾキノン等の重合禁止剤を添加しておくことが好ましい。又、このアクリレート化反応温度は、通常、常温〜100℃、好ましくは、50〜85℃である。かかるイソシアネート基と水酸基との反応は、無触媒で進行するが、例えばトリエチルアミン、ジブチルスズラウリレート、ジブチルスズジアセテート等の慣用の触媒を使用することが好ましい。
【0011】
上記ウレタン(メタ)アクリレート(B−1)を製造するために使用するポリオール化合物(a)としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等の脂肪族ポリオール(a−1)、 1,4−ジメタノールベンゼン、ビスフェノールAポリエトキシジオール、ビスフェノールAポリプロポキシジオール、テトラブロムビスフェノールAポリプロポキシジオール、1,4−ジメタノールベンゼンのポリエトキシ化合物等の芳香族ポリオール(a−2)、前記、脂肪族ポリオール(a−1)とコハク酸、マレイン酸、アジピン酸の脂肪族二塩基酸又はその無水物との反応物である脂肪族ポリエステルポリオール(a−3)、前記脂肪族ポリオールとフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族二塩基酸又はその無水物との反応物もしくは1,4−ジメチロールベンゼン等の芳香族ポリオールと前記脂肪族二塩基酸又はその無水物との反応物である芳香族ポリエステルポリオール(a−4)等を挙げることができる。
【0012】
有機ポリイソシアネート(b)としては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等を挙げることができる。
【0013】
水酸基含有(メタ)アクリレート(c)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリ(n≒2〜10)エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(n≒2〜10)プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(0−フェニルフェニルオキシ)プロピル(メタ)アクリレート等をあげることができる。
【0014】
エポキシ(メタ)アクリレート(B−2)は、エポキシ樹脂(d)と(メタ)アクリル酸の反応物である。反応は、(d)成分のエポキシ基1当量に対して(メタ)アクリル酸は0.5〜1.1当量反応させるのが好ましく、特に好ましくは0.9〜1.05当量である。反応温度は、通常、90〜150℃、好ましくは95〜110℃である。この反応には、反応中のラジカル重合によるゲル化を防ぐ為に反応混合物に通常100〜5000ppmのハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、P−ベンゾキノン等の重合禁止剤を添加しておくことが好ましい。反応は、触媒を好ましく用いることができる。触媒としては、トリエチルアミン、テトラメチルアンモニウムクロライド、トリフェニルホスフィン、トリフェニルスチビン等の塩基性化合物等を挙げることができる。
【0015】
エポキシ(メタ)アクリレート(B−2)を製造するために使用するエポキシ樹脂(d)としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(例えば、油化シェルエポキシ(株)製、エピコート828、エピコート1001、エピコート1002、エピコート1004等)、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(例えば、東都化成(株)製、YDF−170、YDF−175S、YDF−2001、YDF−2004等)、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノール・ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール・ノボラック型エポキシ樹脂等の芳香族エポキシ樹脂、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等の脂肪族エポキシ樹脂等を挙げることができる。
【0016】
ポリエステル(メタ)アクリレート(B−3)は、具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ベンゼン−1,4−ジメタノール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、トリメチロールプロパン等のポリオール類とコハク酸、マレイン酸、アジピン酸、イソフタル酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸等の多塩基酸又はその無水物との反応物であるポリエステルポリオールと(メタ)アクリル酸との反応物等を挙げることができる。
【0017】
反応性モノマー類(B−4)の具体例としては、例えば、単官能性モノマー(B−4−1)および多官能性モノマー(B−4−2)を挙げることができる。単官能性モノマー(B−4−1)としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、イソボルニルオキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチルジエチレングリコール(メタ)アクリレート、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、 2,4,6−トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2−(2,4,6−トリブロモフェノキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メチルトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェニルポリエトキシ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリロイル基含有モノマー、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルカルバゾール、スチレン等のビニル基含有モノマー等を挙げることができる。
【0018】
多官能性モノマー(B−4−2)としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリエトキシジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサ(メタ)アクリレート、ジメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのε−カプロラクトン付加物のポリ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリロイル基含有モノマー等を挙げることができる。
これら反応性モノマー類(B−4)は、1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
【0019】
本発明の樹脂組成物中、前記(A)及び(B)成分の使用割合は、(A)成分、1〜90重量%が好ましく、特に好ましくは5〜60重量%、(B)成分は、10〜99重量%が好ましく、特に好ましくは40〜95重量%である。
【0020】
本発明の組成物は、熱および/または放射線によって硬化される。ここで放射線とは、例えば赤外線、可視光線、紫外線およびX線、電子線、α線、β線、γ線のような電離放射線を意味する。
【0021】
本発明の組成物を、例えば可視光線および/または紫外線硬化させる場合には、通常、重合開始剤(C)が用いられる。該重合開始剤としては、光重合開始剤(C)および必要に応じてさらに光増感剤が用いられる。このような光重合開始剤(C)としては、光照射により分解してラジカルを発生して重合を開始せしめるものであればいずれでもよく、例えば、アセトフェノン、アセトフェノンベンジルケタール、アントラキノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、カルバゾール、キサントン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、1,1−ジメトキシデオキシベンゾイン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、チオキサントン、 2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、3−メチルアセトフェノン、3,3’、4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン(以下、「BTTB」という)およびBTTBとキサンテン、チオキサンテン、クマリン、ケトクマリン等との組み合わせ等が挙げられる。また、増感剤としては、トリエチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、エタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等が挙げられる。
【0022】
前記光重合開始剤(C)の配合量は、全組成物中に、好ましくは、0〜10重量%、さらに好ましくは0.5〜7重量%である。また、本発明の組成物を熱硬化させる場合、通常のラジカル重合開始剤を用いることができる。好ましいラジカル重合開始剤としては、例えば過酸化物、アゾ化合物等を挙げることができ、具体例としては、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチル−パーオキシベンゾエート、アゾビスイソブチロニトリル等を挙げることができる。
【0023】
さらにまた必要に応じて添加する添加剤としては、例えば酸化防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、光安定剤、シランカップリング剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、界面活性剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、溶媒、無機系充填剤、有機系充填剤、フィラー、老化防止剤、濡れ性改良剤、塗面改良剤等がある。そして酸化防止剤の市販品としては、Irganox1010、1035、1076、1222(以上、チバガイギー製)等が挙げられ、紫外線吸収剤の市販品としては、Tinuvin P、234、320、326、327、328、213(以上、チバガイギー製)、Sumisorb 110、130、140、220、250、300、320、340、350、400(以上、住友化学工業(株)製)等が挙げられ、光安定剤の市販品としては、Tinuvin292、144、622LD(以上、チバガイギー製)、サノールLS−770、765、292、2626、1114、744(以上、三共化成工業(株)製)、アデカスタブスLA−57、LA−62、LA−63、LA−68(以上、旭電化社製)等が挙げられ、シランカップリング剤としては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、市販品としては、SH6062、SZ6030(以上、東レ・ダウコーニング・シリコーン製)、KBE903、KBM803(以上、信越シリコーン(株)製)等が挙げられ、老化防止剤の市販品としては、Antigene W、S、P、3C、6C、RD−G、FR、AW(以上、住友化学工業(株)製)等が挙げられる。
【0024】
また本発明の組成物には、その他の添加剤としてエポキシ樹脂、ビニルエーテル、プロペニルエーテル、マレイン酸誘導体等の重合性化合物、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリウレタン、ポリブタジエン、クロロプレン、ポリエーテル、ポリエステル、ペンダジエン誘導体、スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体、スチレン/エチレン/ブテン/スチレンブロック共重合体、石油樹脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、フッ素系オリゴマー、シリコーン系オリゴマー、ポリスルフィド系オリゴマー等のポリマーまたはオリゴマーを配合することもできる。
【0025】
本発明の接着剤組成物は、各成分を常温〜80℃で混合溶解して得ることができる。本発明の硬化物は常法により紫外線、可視光線などの光線を照射することにより得ることができる。
【0026】
本発明の接着剤組成物の光照射による硬化は、紫外線〜近紫外の光線を照射するランプであれば光源は問わない。例えば、低圧、高圧または超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、(パルス)キセノンランプ、また無電極ランプなどが挙げられる。
【0027】
本発明の接着剤組成物は、貼り合わせ接着層の膜厚が例えば1〜100μmとなるよう接着できれば塗工方法は問わないが、スピンコート法、2P法、ロールコート法、スクリーン印刷法等が挙げられる。貼り合せる基材は、片側が、紫外線や可視光線を透過するものであればなんでも良いが、例えば、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアクリル、ポリ塩化ビニル、TAC、ガラス等の基材、あるいはこれら基材に金属又は金属化合物を蒸着又はスバッタされた基材どうしあるいは、これら基材とアミル、銅、鉄等の金属類、セラミック、石、紙及びプラスチック類の貼り合せ等が挙げられる。
【0028】
2枚の光ディスク基板を貼り合せる場合、接着層が1〜100μmとなる様にスピンコート法により貼り合わせた後、片側もしくは両側から紫外〜近紫外線の光線を照射して硬化し、接着する。
【0029】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する。実施例中の部は、重量部である。
【0030】
表1に示した組成からなる紫外線硬化性接着剤組成物を混合溶解し調整した。
(実施例、比較例)
なお、表中に示した各組成の略号は下記の通りである。
UA−937:ポリエーテル系ウレタンアクリレート、日本化薬(株)製、
EPA−1:ビスフェノールA型エポキシアクリレート、日本化薬(株)製、
BP−4EA:ビスフェノールAポリ(n≒4)エトキシレートジアクリレート、共栄社製、
4EG−A:テトラエチレンググリコールジアクリレート、共栄社製、
BX−PTEA:フェニルチオエチルアクリレート、BIMAX CHEMICALS社製、
PHE:フェニルオキシエチルアクリレート、第一工業製薬(株)製、
イルガキュアー184:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チバ・スペシャリティーケミカル社製、光重合開始剤、
ルシリンTPO:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、BASF社製、光重合開始剤、
LA−82:1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート、旭電化社製、
【0031】
Figure 0004641628
【0032】
得られた表1の各組成物を用いて以下1〜3の方法で接着した。
【0033】
1.アルミをスパックしたDVD基板内周上に接着剤25gを円上に供給した。
2.接着剤に空気が入らない様に銀反射膜(Ag)をスパッタしたDVD基板を乗せて2000rpm、4秒スピンコートして貼り合わせた。金反射膜(Au)をスパッタしたDVD基板も同条件で貼り合わせた。
3.高圧水銀灯(80W/cm) を銀または金反射膜側から300mJ/cm2照射して硬化、接着させた。
【0034】
接着後の銀または金反射膜を接着したDVD基板を80℃、85%RH環境下、500時間放置した。目視により反射膜の状態を観察した。観察した結果を以下のように標記し第1表に示した。
○・・・・・反射膜に変化は見られない。
△・・・・・反射膜に変色または、ピンホールが少し見られる。
×・・・・・反射膜に変色または、ピンホールが大きく見られる。
【0035】
表1中の評価項目の中で接着力は、前記で得られたDVD基板を80℃、85%RH環境下、500時間放置後、貼り合わせた基板の接着力を観察した。観察した結果を以下のように標記し第1表に示した。
○・・・・・接着力が強く、剥りしにくい。
×・・・・・接着力が弱く、剥りしやすい。
【0036】
表1の評価結果から、本発明の接着剤組成物は、特に銀の反射膜への影響が小さく、耐久性及び接着力に優れていることは明らかである。
【0037】
【発明の効果】
本発明の接着剤組成物の硬化物は、接着力に優れ、銀化合物の半透明反射膜を使用した貼り合わせ光ディスクにおいて、金を半透明反射膜とした従来の貼り合わせ光ディスクと同等の高い耐久性(信頼性)を得ることができる。

Claims (6)

  1. フェニルチオエチル(メタ)アクリレート(A)、(A)成分以外のエチレン性不飽和基含有化合物(B)としてウレタン(メタ)アクリレート(B−1)、エポキシ(メタ)アクリレート(B−2)及びポリエステル(メタ)アクリレート(B−3)から撰択されたオリゴマーの1種又は2種以上を含有することを特徴とする接着剤組成物。
  2. 光重合開始剤(C)を含有する請求項1に記載の接着剤組成物。
  3. 光ディスク貼り合わせ用である請求項1ないしのいずれか1項記載の接着剤組成物。
  4. 請求項1ないしのいずれか1項記載の接着剤組成物の硬化物。
  5. 請求項の接着剤組成物で貼り合わせる光ディスクの一方がシリコーンあるいは銀化合物からなる半透明反射膜を有する貼り合わせ光ディスク。
  6. 請求項記載の貼り合わせ光ディスクがDVDである請求項7に記載の光ディスク。
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