JP4640978B2 - 有機elディスプレイ - Google Patents

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Description

本発明は、素子基板から剥離しにくい封止膜を備える有機ELディスプレイに関する。
有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイは、消費電力、応答性及び視野角等の点で液晶ディスプレイより優れているため、次世代のフラットパネルディスプレイの本命として期待されている。
しかし、有機ELディスプレイには、ダークスポットと呼ばれる非発光点が時間の経過とともに拡大してゆくという問題を有している。このようなダークスポットの拡大は、有機ELディスプレイの発光部である有機EL素子の電極が、外部からの酸素や水蒸気の侵入により劣化することに起因している。
このため、有機ELディスプレイでは、有機EL素子を封止し、有機EL素子への酸素や水蒸気の侵入を防止する必要がある。
有機EL素子の封止には、素子基板の上に形成された有機EL素子の上に封止膜を形成する方法(例えば、特許文献1参照)が従来より採用されている。
特開2005−100815号公報
この封止膜が素子基板から剥離すると、それにともなって酸素や水分が有機EL素子に到達し、有機EL素子が劣化して発光特性が低下する。特に、複数の有機EL素子を封止膜で共通に被覆する場合、封止膜の内部応力が大きくなり、封止膜の剥離が生じ易い傾向にある。封止膜の剥離は封止膜の端部から生じ易いため、該端部からの封止膜の剥離を抑制することで、封止膜を素子基板に対してより一層強固に被着させ、有機EL素子の発光寿命を向上させることが求められている。
本発明は、この問題を解決するためになされたもので、有機EL素子を封止する封止膜を素子基板に対して強固に被着させておくことが可能な有機ELディスプレイを提供することを目的とする。
請求項1の発明は、有機ELディスプレイであって、画素領域及び画素領域の周囲に配置される非画素領域に区分された素子基板と、前記素子基板上の前記画素領域に形成された複数の有機EL素子と、複数の前記有機EL素子を共通に封止するように前記画素領域及び前記非画素領域に形成された封止膜と、を備え、前記封止膜は、Si原子及びN原子を含み、外周端部が非画素領域に位置するように形成され、前記非画素領域における屈折率が、前記画素領域側よりも前記外周端部側で小さい。
請求項2の発明は、請求項1に記載の有機ELディスプレイにおいて、前記封止膜は、H原子を更に含み、Si原子、N原子及びH原子の含有量の和が50原子パーセント以上である。
請求項3の発明は、請求項1に記載の有機ELディスプレイにおいて、前記封止膜は、前記非画素領域における前記外周端部側の屈折率が、前記非画素領域における最大屈折率の99.85%以下となる部分を含む。
請求項4の発明は、請求項1または請求項3に記載の有機ELディスプレイにおいて、前記封止膜は、前記非画素領域における前記外周端部側の屈折率が、該外周端部に向かって漸次小さくなっている。
請求項5の発明は、有機ELディスプレイであって、画素領域及び画素領域の周囲に配置される非画素領域に区分された素子基板と、前記素子基板上の前記画素領域に形成された有機EL素子と、複数の前記有機EL素子を共通に封止するように前記画素領域及び前記非画素領域に形成された封止膜と、を備え、前記封止膜は、外周端部が非画素領域に位置するように形成され、前記非画素領域における内部応力の絶対値が、前記画素領域側よりも前記外周端部側で小さい。
請求項6の発明は、請求項5に記載の有機ELディスプレイにおいて、前記封止膜は、前記非画素領域における前記外周端部側の内部応力の絶対値が、該外周端部に向かって漸次小さくなっている。
請求項7の発明は、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の有機ELディスプレイにおいて、前記封止膜は、プラズマ状態となった原料ガスを、前記素子基板に対向させたマスク部材の開口部を通過させた後に堆積させることにより形成される。
請求項8の発明は、請求項1または請求項5に記載の有機ELディスプレイにおいて、前記画素領域及び前記非画素領域を覆うように前記素子基板上に配置される封止基板と、前記素子基板と前記封止基板との間に配置されるシール材と、を更に備え、前記シール材は、前記封止膜上に位置する。
請求項1ないし請求項8の発明によれば、封止膜の素子基板に対する被着強度を高め、封止膜の剥離を抑制でき、その結果、有機EL素子の発光寿命を向上させることが可能である。
また、請求項1ないし請求項8の発明によれば、非画素領域に位置する封止膜の外周端部の特性(屈折率、内部応力)を変化させることで封止膜の剥離を抑制しているため、画素領域内における発光領域上の封止膜の膜厚バラツキを小さくすることができ、その結果、画素領域全体にわたって有機ELディスプレイの発光特性を略一定に保つことができる。特に有機ELディスプレイがトップエミッション型である場合、封止膜の光の透過率が各画素毎にばらつくことを抑制できるため、効果が大きい。
<1 有機ELディスプレイの構成>
図1は、本発明の好ましい実施形態に係る有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ1の断面構造を示す断面図、図2は図1の部分拡大図である。また、図3は、有機ELディスプレイ1を正面からみた正面図である。なお、本発明は、素子基板11の側から光を取り出すボトムエミッション型の有機ELディスプレイ及び封止膜13の側から光を取り出すトップエミッション型の有機ELディスプレイのいずれにも適用可能であるが、以下では、トップエミッション型の有機ELディスプレイに本発明を適用した場合について説明する。
図1、図2及び図3に示すように、有機ELディスプレイ1は、画素領域PRと非画素領域NPRとを有する素子基板11と、複数の有機EL素子12と、有機EL素子12を素子基板11との間に封止するように形成された封止膜13と、素子基板11の上方に配置される封止基板14と、素子基板11及び封止基板14を接着するシール材15と、を備える。
素子基板11は、有機EL素子12を支持する矩形形状のガラス板である。素子基板11の材質としては、典型的には、絶縁性を有するガラスが採用されるが、プラスチック等を用いることも妨げられない。また素子基板11には、有機EL素子に流れる電流を制御するTFT等の回路や種々の絶縁膜等が含まれていてもよい。
素子基板11の上の画素領域PRには、有機ELディスプレイ1の発光部となる有機EL素子12が形成される。有機EL素子12は画素領域PRにマトリックス状に配置している。有機EL素子12は、陽極、有機EL膜及び陰極を順次形成することにより得ることができる。
陽極は、例えば、導電性を有し、光を反射する性質を有する材料(例えば、アルミニウムまたはその合金)を、素子基板11の上にスパッタ蒸着により形成することにより得られる。なお、素子基板11の上には、陽極とともに、有機EL素子12の各画素への電流の供給を制御するスイッチング用の薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor)等が形成される(不図示)。なお、ボトムエミッション型の有機ELディスプレイの場合、陽極は、導電性及び光透過性を有する材料、例えば、インジウムスズ酸化物(ITO;Indium Tin Oxide)により形成されることが好ましい。
有機EL膜は、発光層のみからなる単層型であってもよいし、発光層以外のホール注入層、ホール輸送層、電子輸送層、電子注入層等の機能層をも含む多層型であってもよい。この有機EL膜は、例えば、真空蒸着により形成される。有機EL膜の発光層としては、例えば、低分子系では、Alq3等のアルミニウム錯体を用いることができ、高分子系では、PPV等のπ共役ポリマーやPVK等の低分子色素含有ポリマーを用いることができる。なお、有機EL膜には、マグネシウムやカルシウム等の光透過性無機層を一部(例えば電子注入層)に含んでいてもよい。
陰極は、例えば、導電性及び光透過性を有する材料、例えば、インジウムスズ酸化物(ITO;Indium Tin Oxide)や、または膜厚が10nm単位の非常に小さな膜厚を有するマグネシウム、カルシウム等の金属材料を、スパッタリングや真空蒸着法等を用いることで形成される。なお、ボトムエミッション型の有機ELディスプレイの場合、陰極はアルミニウム等の光を反射する導電性材料により形成されることが好ましい。
封止膜13は、外部から有機EL素子12への酸素や水蒸気の侵入を防止する。この封止膜13は、有機EL素子12が配列される画素領域(素子基板11の中央の領域)PRと、有機EL素子12が配列されない非画素領域(素子基板11の縁の領域)NPRとにまたがって被着され、画素領域内に配置される複数の有機EL素子12を共通に被覆している。また封止膜13の端部Eは封止膜13の外周に沿って非画素領域に位置している。封止膜13の材質としては、望ましくは、ケイ素やアルミニウムの酸化物や窒化物に代表される無機物質が採用され、特に望ましくは、窒化ケイ素SiNxを主成分とする無機物質が採用される。なお、封止膜13の主成分を窒化ケイ素SiNxとする場合、Si原子、N原子及びH原子の含有量の和を50原子パーセント以上とすることが望まれる。封止膜13は、望ましくは、プラズマCVD法や熱CVD法等の化学的気相成長法又は真空蒸着やスパッタ蒸着法等の物理的気相成長法により成膜され、特に望ましくは、有機EL素子12が形成された素子基板11の温度を大幅に上昇させることがないプラズマCVD法により成膜される。
また封止膜13の膜厚tは、端部Eに近づくにつれて薄くなっている。このため、有機ELディスプレイ1では、非画素領域NPRの端部側領域Aにおける封止膜13の膜厚tは、非画素領域NPRにおける内側領域B(画素領域PR側)よりも薄くなっている。加えて、有機ELディスプレイ1では、封止膜13の屈折率nは、端部Eに近づくにつれて小さくなっている。このため、有機ELディスプレイ1では、封止膜13の非画素領域NPRの端部側領域Aにおける屈折率nは、非画素領域NPRにおける内側領域Bの屈折率nより小さくなっている。これらにより、有機ELディスプレイ1では、非画素領域NPRの端部側領域Aにおける封止膜13の内部応力σの絶対値は、非画素領域NPRの内側領域Bにおける内部応力σの絶対値より小さくなっており、封止膜13が素子基板11から剥離してしまうことを有効に防止している。そして、有機ELディスプレイ1では、封止膜13の素子基板11からの剥離にともなう有機EL素子12の劣化が起こりにくくなっている。特に本実施形態においては、膜厚t、屈折率nまたは内部応力σの分布を上述のごとく設定した封止膜13の端部側領域Aが封止膜13の外周に沿って配置されるため、封止膜13の剥離が特に良好に抑制される。
また本実施形態においては、非画素領域NPRに位置する封止膜13の端部E側領域Aの特性(膜厚、屈折率、内部応力)を変化させることで封止膜13の剥離を抑制しているため、画素領域内における発光領域上の封止膜の膜厚バラツキを小さくすることができ、その結果、画素領域全体にわたって有機ELディスプレイ1の発光特性を略一定に保つことができる。特に有機ELディスプレイ1がトップエミッション型である場合、封止膜13の光の透過率が画素毎にばらつくことを抑制できるため、効果が大きい。
なお、非画素領域NPRの端部側領域における膜厚tが非画素領域NPRにおける最大膜厚tMAXの90%以下となる部分を含むようにする、または、非画素領域NPRの端部側領域Aにおける屈折率nが非画素領域NPRにおける最大屈折率nMAXの99.5%以下となる部分を含むようにすれば、封止膜13が素子基板11から剥離してしまうことをより有効に防止可能である。特に、非画素領域NPRの端部側領域Aにおける膜厚tが非画素領域PRにおける最大膜厚tMAXの90%以下となる部分、または非画素領域NPRの端部側領域Aにおける屈折率nが非画素領域PRにおける最大屈折率nMAXの99.85%以下となる部分が封止膜13の端部から200μm以上の長さとなるようにすれば、封止膜13が素子基板11から剥離してしまうことをより有効に防止可能である。
素子基板11上に配置される封止基板14は、矩形形状を有する部材であり、素子基板11に対して略平行に配置されている。この封止基板14は、有機EL素子12を封止し、有機EL素子12を保護するためのものである。封止基板14は、トップエミッション型の有機ELディスプレイの場合、ガラス等の透明材料により形成されるが、ボトムエミッションの場合、透明材料には限られず、アルミニウム等の不透明材料も使用可能である。
また素子基板11と封止基板14とを接着するシール材15は、素子基板11と封止基板14とを固定するとともに、素子基板11と封止基板14との間に密閉空間を形成するためのものである。このシール材15は、画素領域PRを取り囲むように環状に形成されている。シール材15の材料としては、紫外線の照射により硬化する樹脂、好ましくは、エポキシ樹脂を主成分とする材料を採用することができる。なお、素子基板11と封止基板14との間に形成される密閉空間内には窒素ガスや希ガス等の不活性ガスが封入される。
また本実施形態においては、シール材15は、膜厚が小さくなっている封止膜13の外周端部上に位置するように、しかも、封止膜13の形成領域と封止膜13の非形成領域とを跨ぐように配置されている。このような場所にシール材15を配置することにより、シール材15を封止膜13の端部Eよりも外側に位置させる場合に比べて、シール材15と画素領域PRとの間に形成される余分な領域を小さくし、額縁の幅を小さくすることができる上に、シール材15を封止膜13の端部Eよりも内側に位置させる場合に比べて、外部から画素領域PR内に侵入しようとする水分や酸素等の経路を少なくすることができるという効果がある。なお、この点を補足すると、シール材15を封止膜13の端部よりも内側に位置させる場合、シール材近傍における水分等の主な侵入経路の入り口は、素子基板と封止膜との界面、封止膜とシール材との界面、及びシール材と封止基板との界面であるが、本実施形態においては、シール材近傍における主な侵入経路の入り口は、素子基板11とシール材15との界面、シール材15と封止基板14との界面となり、侵入経路の入り口の数が減る。したがって、シール材近傍における水分等の侵入経路の入り口数を減らすことができ、有機EL素子の長寿命化に供することができる。
<2 プラズマCVD法による封止膜の形成>
以下では、プラズマCVD法による封止膜13の形成について、図4〜図7を参照しながら説明する。
図4の断面図に示すように、封止膜13の形成は、形成すべき封止膜13と略同一の形状の開口部OPを有するマスク部材MSK1を、有機EL素子12が形成された素子基板11に密接対向させた状態で行われる。すなわち、封止膜13は、開口部OPを通過した成膜ガス(プラズマ状態となった原料ガス)を堆積させることにより形成されている。
開口部OPは、図4に示すように、素子基板11に近づくにつれて開口面積が大きくなっている。このため、開口部OPの端には、開口部OPの中央に向かって突出した突出部Pによって成膜ガスの進入が阻害された空間SPが形成されている。この空間SPでは、他の部分よりも成膜ガスの濃度が低下するので、マスク部材MSK1を用いてプラズマCVD法により封止膜13を形成した場合、端部Eの近くにおける封止膜13の成膜速度は他の部分より遅くなり、端部Eに近づくにつれて膜厚tが薄くなる封止膜13を得ることができる。
また、封止膜13の主成分を窒化ケイ素SiNxとする場合、成膜ガスに含まれるケイ素イオン又はケイ素ラジカルは、同じく成膜ガスに含まれる窒素イオン又は窒素ラジカルよりも移動しにくいという事情がある。このため、空間SPでは、ケイ素イオン又はケイ素ラジカルに対する窒素イオン又は窒素ラジカルの比率が他の部分よりも大きくなるので、マスク部材MSK1を用いてプラズマCVD法により封止膜13を形成した場合、端部Eに近づくにつれて窒素含有量xが増加する封止膜13を得ることができる。
なお、窒化ケイ素SiNxでは、窒素含有量xが増加するにつれて、屈折率nが小さくなり、内部応力σの絶対値が小さくなることが図7に示す実験結果から明らかになっているので、端部Eに近づくにつれて窒素含有量xが増加する封止膜13を形成することは、端部Eに近づくにつれて屈折率nが小さくなり、内部応力σの絶対値が小さくなる封止膜13を形成することに相当している。ここで、図7は、プラズマCVD法による窒化ケイ素SiNxの薄膜の形成において、窒素の原料ガスとなる窒素ガスの流量を変化させたときの当該薄膜の屈折率n及び内部応力σの変化を実験的に調べた結果を示す図となっている。
一方、図5の断面図に示すように、開口部OPの開口面積が基板11に近づいても変化しないマスク部材MSK2を用いた場合、プラズマCVD法により形成された封止膜13の膜厚tは略一定となるが、このような場合でも、図6の断面図に示すように、非画素領域NPRを露出させるマスク部材MSK3を、有機EL素子12及び封止膜13が形成された素子基板11に密接対向して設置して非画素領域NPRに形成された封止膜13を選択的にドライエッチングすることにより、非画素領域NPRにおける封止膜13の膜厚tが画素領域PRにおける膜厚tより薄くなるようにすることもできる。もちろん、非画素領域NPRに形成された封止膜13をドライエッチングするのに代えて、薬液によるエッチングを行うようにしてもよい。
以下では、本発明の実施形態に係る実施例について説明する。
本実施例では、シランガス(SiH4)及びアンモニアガス(NH3)を原料ガスとして用いたプラズマCVD法により、有機EL素子12が形成された素子基板11に窒化ケイ素SiNxの封止膜13を形成し、有機EL素子12を素子基板11と封止膜13との間に封止した。なお、封止膜13の形成にあたっては、図4に示したような、素子基板11に近づくにつれて開口面積が大きくなる開口部OPを有するマスク部材MSK1を用いた。
このようにして得られた封止膜13の非画素領域PRにおける最大膜厚tMAX及び最大屈折率(633nmの光に対する屈折率、以下同じ)nMAXを計測したところ、それぞれ、1000nm及び1.860であった。また、非画素領域NPRにおける膜厚t及び屈折率nを計測した結果を、それぞれ、図8及び図9に示す。なお、図8及び図9では、端部Eからの距離が横軸となっている。
図8から明らかなように、膜厚tは、端部Eに近づくにつれて薄くなり、非画素領域NPRにおける最大膜厚膜厚tMAX(1000nm)の90%(900nm)よりも薄くなっている。また、図9から明らかなように、屈折率nは、端部Eに近づくにつれて小さくなり、非画素領域NPRにおける最大屈折率nMAX(1.860)の99.85%(1.857)を超えて小さくなっている。なお、図8、図9においては、非画素領域は端部から2000μmまでの領域内をいう。
このような封止膜13は、有機EL素子12への酸素や水蒸気の侵入を防止可能であるとともに、素子基板11からの剥離が起こりにくいものであった。
本発明の好ましい実施形態に係る有機ELディスプレイ1の断面図である。 図1の部分拡大断面図である。 本発明の好ましい実施形態に係る有機ELディスプレイ1の平面図である。 形成すべき封止膜13と略同一の形状の開口部を有するマスク部材MSK1を、有機EL素子12が形成された素子基板11に密接対向させた状態を示す断面図である。 形成すべき封止膜13と略同一の形状の開口部を有するマスク部材を、有機EL素子12が形成された素子基板11に密接対向させた状態を示す断面図である。 非画素領域NPRのみを露出させるマスク部材を、有機EL素子12が形成された素子基板11に密接対向させた状態を示す断面図である。 プラズマCVD法による窒化ケイ素SiNxの膜の形成において、窒素の原料ガスとなる窒素ガスの流量を変化させたときの屈折率n及び内部応力σの変化を示す図である。 非画素領域NPRにおける膜厚tの計測結果を示す図である。 非画素領域NPRにおける屈折率nの計測結果を示す図である。
符号の説明
1 有機ELディスプレイ
11 素子基板
12 有機EL素子
13 封止膜
A 封止膜の端部側領域
B 封止膜の内側領域
E 端部
PR 画素領域
MSK1〜MSK3 マスク部材
NPR 非画素領域
OP 開口部
P 突出部
SP 空間

Claims (8)

  1. 有機ELディスプレイであって、
    画素領域及び画素領域の周囲に配置される非画素領域に区分された素子基板と、
    前記素子基板上の前記画素領域に形成された複数の有機EL素子と、
    複数の前記有機EL素子を共通に封止するように前記画素領域及び前記非画素領域に形成された封止膜と、
    を備え、
    前記封止膜は、
    Si原子及びN原子を含み、
    外周端部が非画素領域に位置するように形成され、
    前記非画素領域における屈折率が、前記画素領域側よりも前記外周端部側で小さいことを特徴とする有機ELディスプレイ。
  2. 請求項1に記載の有機ELディスプレイにおいて、
    前記封止膜は、H原子を更に含み、
    Si原子、N原子及びH原子の含有量の和が50原子パーセント以上であることを特徴とする有機ELディスプレイ。
  3. 請求項1に記載の有機ELディスプレイにおいて、
    前記封止膜は、
    前記非画素領域における前記外周端部側の屈折率が、前記非画素領域における最大屈折率の99.85%以下となる部分を含むことを特徴とする有機ELディスプレイ。
  4. 請求項1または請求項3に記載の有機ELディスプレイにおいて、
    前記封止膜は、
    前記非画素領域における前記外周端部側の屈折率が、該外周端部に向かって漸次小さくなっていることを特徴とする有機ELディスプレイ。
  5. 有機ELディスプレイであって、
    画素領域及び画素領域の周囲に配置される非画素領域に区分された素子基板と、
    前記素子基板上の前記画素領域に形成された有機EL素子と、
    複数の前記有機EL素子を共通に封止するように前記画素領域及び前記非画素領域に形成された封止膜と、
    を備え、
    前記封止膜は、
    外周端部が非画素領域に位置するように形成され、
    前記非画素領域における内部応力の絶対値が、前記画素領域側よりも前記外周端部側で小さいことを特徴とする有機ELディスプレイ。
  6. 請求項5に記載の有機ELディスプレイにおいて、
    前記封止膜は、
    前記非画素領域における前記外周端部側の内部応力の絶対値が、該外周端部に向かって漸次小さくなっていることを特徴とする有機ELディスプレイ。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の有機ELディスプレイにおいて、
    前記封止膜は、
    プラズマ状態となった原料ガスを、前記素子基板に対向させたマスク部材の開口部を通過させた後に堆積させることにより形成されることを特徴とする有機ELディスプレイ。
  8. 請求項1または請求項5に記載の有機ELディスプレイにおいて、
    前記画素領域及び前記非画素領域を覆うように前記素子基板上に配置される封止基板と、
    前記素子基板と前記封止基板との間に配置されるシール材と、を更に備え、
    前記シール材は、前記封止膜上に位置することを特徴とする有機ELディスプレイ。
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