JP2003208976A - エレクトロルミネッセンス装置及びその製造方法、並びに電子機器 - Google Patents

エレクトロルミネッセンス装置及びその製造方法、並びに電子機器

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JP2003208976A
JP2003208976A JP2002004936A JP2002004936A JP2003208976A JP 2003208976 A JP2003208976 A JP 2003208976A JP 2002004936 A JP2002004936 A JP 2002004936A JP 2002004936 A JP2002004936 A JP 2002004936A JP 2003208976 A JP2003208976 A JP 2003208976A
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organic
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JP2002004936A
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Masahiro Uchida
昌宏 内田
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 狭額縁化を図ることができると共に、均一な
封止剤を形成することができ、発光素子の素子性能の低
下を防止することができるEL装置を提供する。 【解決手段】 本発明の有機EL装置(エレクトロルミ
ネッセンス装置)1においては、表面に複数の有機EL
素子(発光素子)20が形成された基板11と、周縁部
に環状の凸部31を有する封止部材30とが封止剤40
を介して接合されていると共に、有機EL素子20を構
成する陰極24が有機EL素子の非形成領域51にも形
成され、封止剤40が、有機EL素子の非形成領域51
であって、陰極の形成領域52と非形成領域53とに跨
った領域に形成されている。また、基板11上方であっ
て、封止剤の形成領域54を含む領域に、封止剤40に
対する親和性を向上させるための親和性向上処理が施さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレクトロルミネ
ッセンス(以下、「EL」と略記する。)装置及びその
製造方法、並びに電子機器に係り、特に、狭額縁化を図
ることができると共に、均一な封止剤を形成することが
でき、発光素子の素子性能の低下を防止することができ
るEL装置、及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】有機EL素子は、陽極と陰極との間に、
有機の発光材料を含有する発光層を挟持した構造を有す
る自発光素子であり、マトリクス状に配列された多数の
有機EL素子を具備して構成された有機EL装置は、高
輝度の表示が得られる、高速応答が可能であるなどの利
点を有することから、表示装置としての利用が期待され
ている。
【0003】図10に基づいて、スイッチング素子とし
てTFT(Thin-Film Transistor)を用いたアクティブ
マトリクス型の有機EL装置を取り上げて、従来の有機
EL装置の基本構造について簡単に説明する。図10
は、従来の有機EL装置の概略断面図である。図10に
示すように、従来の有機EL装置100においては、基
板110上に、陽極として機能する画素電極210がマ
トリクス状に形成されており、各画素電極210上に発
光層220が形成され、発光層220が形成された基板
110のほぼ全面に渡って陰極230が形成されてい
る。また、各画素電極210には、スイッチングTFT
等(図示略)が電気的に接続されている。そして、各画
素電極210、及びその上に形成された発光層220と
陰極230により、1個の有機EL素子(発光素子)2
00が構成されており、有機EL装置100は、マトリ
クス状に配列された多数の有機EL素子200を具備し
て構成されている。
【0004】有機EL装置100において、有機EL素
子200は少なくとも表示領域に形成されているが、有
機EL素子200を構成する陰極230は、有機EL素
子の形成領域500だけでなく、有機EL素子の非形成
領域510にも形成されている。このように、陰極23
0を有機EL素子の非形成領域510にまで延設するこ
とにより、有機EL素子の非形成領域510に形成され
た陰極230に陰極電源配線(図示略)を接続し、陰極
電源配線を介して、陰極230と外部接続用端子部(図
示略)とを電気的に接続することが可能な構成になって
いる。また、基板110の有機EL素子200が形成さ
れた側には、周縁部に環状の凸部310を有する封止部
材300が配置されており、基板110の周縁部と封止
部材300の凸部310とが、封止剤400を介して接
合されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の有機EL装置は
上述のように概略構成されているが、有機EL装置にお
いては、装置外部から装置内部への水分や酸素等の侵入
を防止し、発光層や陰極の酸化を防止するために、基板
と封止部材とを気密に接合することが重要である。その
ため、封止剤にリークが形成されないように、封止剤
を、できるだけ幅広に、かつ均一に形成する必要がある
が、従来は、封止剤を陰極の非形成領域(図10に示し
た有機EL装置においては、符号520で示す領域)に
形成していたため、有機EL装置の額縁領域(有機EL
装置が表示装置の場合、この額縁領域は非表示領域に相
当する。)が広くなり、有機EL装置を搭載する電子機
器の小型化を図ることが難しいという問題点があった。
【0006】そこで、有機EL装置の狭額縁化を図るた
めに、封止剤の一部を陰極上に形成することが提案され
ている。しかしながら、かかる構成とした場合には、封
止剤が陰極の形成領域と非形成領域とに跨って形成され
るため、封止剤を材質の異なる2種類の下地上に形成す
る必要がある。一般に、基板と封止部材との接合は、有
機EL素子を形成した基板表面の所定の位置に未硬化の
接着剤を滴下し、接着剤が自然に広がった後、基板表面
に封止部材を押圧し、接着剤を硬化することにより行わ
れているが、材質の異なる2種類の下地上に接着剤を塗
布する場合には、材質の異なる2種類の下地の濡れ性が
異なるため、接着剤の広がり具合が異なり、均一な封止
剤が形成されない恐れがある。そして、均一な封止剤が
形成されない場合には、装置外部から装置内部への水分
や酸素等の侵入を防止することができず、発光層や陰極
が酸化され、有機EL素子の素子性能が低下する恐れが
ある。
【0007】有機EL装置の狭額縁化を図ると共に、こ
の問題を解決するためには、すべての封止剤を陰極上に
形成することが考えられるが、かかる構成とした場合に
は、陰極の最端部が外気に曝され、陰極が酸化されやす
くなるため、有機EL素子の素子性能が低下する恐れが
あり、好ましくない。
【0008】以上、有機の発光材料を含有する発光層を
具備する有機EL装置を取り上げて説明したが、以上の
問題は、無機の発光材料を含有する発光層を具備する無
機EL装置についても同様に生じる問題である。そこ
で、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、狭
額縁化を図ることができると共に、均一な封止剤を形成
することができ、発光素子の素子性能の低下を防止する
ことができるEL装置、及びその製造方法を提供するこ
とを目的とする。また、狭額縁化を図ることができると
共に、発光素子の素子性能の低下を防止することができ
るEL装置を備えることにより、小型化を図ることがで
きると共に、性能に優れた電子機器を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】 本発明の第1のEL装
置は、表面に発光素子が形成された基板と、周縁部に環
状の凸部を有する封止部材とを具備し、前記基板の周縁
部と前記封止部材の前記凸部とが封止剤を介して接合さ
れたエレクトロルミネッセンス装置において、前記発光
素子が、前記基板側から、第1の電極と発光層と第2の
電極とを順次具備してなり、前記第2の電極が前記発光
素子の非形成領域にも形成され、前記封止剤が、前記発
光素子の非形成領域であって、前記第2の電極の形成領
域と非形成領域とに跨った領域に形成されているととも
に、前記基板上方の、前記封止剤の形成領域を含む領域
に、前記封止剤に対する親和性を向上させる親和性向上
処理が施されていることを特徴とする。
【0010】すなわち、本発明の第1のEL装置では、
封止剤を、第2の電極の形成領域と非形成領域とに跨っ
て形成する構成を採用しているので、すべての封止剤を
第2の電極の非形成領域に形成する場合に比較して狭額
縁化を図ることができる。また、すべての封止剤を第2
の電極の形成領域に形成する場合と異なり、第2の電極
が外気に曝される恐れもない。このように、本発明の第
1のEL装置では、封止剤が、材質の異なる2種類の下
地上に形成されているが、基板上方の、封止剤の形成領
域を含む領域には、封止剤に対する親和性を向上させる
親和性向上処理が施されているので、封止剤を形成する
材質の異なる2種類の下地の濡れ性を略同一とすること
ができる。その結果、基板と封止部材とを接合する際
に、材質の異なる2種類の下地上に塗布された接着剤の
広がり具合を略同一とすることができ、安定して均一な
封止剤を形成することができる。
【0011】また、本発明の第1のEL装置では、均一
な封止剤を形成することができるので、基板と封止部材
とを気密に接合することができ、装置外部から装置内部
への水分や酸素等の侵入を防止することができること加
えて、第2の電極が外気に曝されないため、発光層や第
2の電極の酸化を防止することができ、発光素子の素子
性能の低下を防止することができる。
【0012】以上の本発明の第1のEL装置は、以下の
本発明のEL装置の製造方法によって、製造することが
できる。本発明のEL装置の製造方法は、基板上に、第
1の電極と発光層と第2の電極とが順次積層されてなる
発光素子を形成する工程と、周縁部に環状の凸部を有す
る封止部材によって、前記基板の周縁部と前記封止部材
の前記凸部とを封止剤を介して接合する工程と、を含む
エレクトロルミネッセンス装置の製造方法において、前
記第2の電極を、前記発光素子の非形成領域にも形成
し、前記封止剤を、前記発光素子の非形成領域であっ
て、前記第2の電極の形成領域と非形成領域とに跨った
領域に形成し、前記複数の発光素子を形成した前記基板
上方において、前記封止剤の形成領域を含む領域に、前
記封止剤に対する親和性を向上させる処理を施すことを
特徴とする。なお、前記親和性向上処理としては、例え
ば、紫外線を照射する処理や、プラズマを照射する処理
が挙げられる。以上の本発明のEL装置の製造方法によ
れば、本発明の第1のEL装置を簡易に製造することが
でき、好適である。
【0013】また、前記発光素子の形成領域を含む領域
であって、前記封止剤の形成領域を含まない領域をマス
クにより覆った状態で、紫外線若しくはプラズマを照射
することにより、前記発光素子の非形成領域であって、
前記封止剤の形成領域を含む領域にのみ、前記親和性向
上処理を施すことができる。また、局所的に紫外線を照
射することが可能な紫外線照射手段を用い、前記紫外線
照射手段から、前記発光素子を形成した前記基板上方に
対して紫外線を照射しながら、前記基板の表面に対して
前記紫外線照射手段を相対移動させることによっても、
前記発光素子の非形成領域であって、前記封止剤の形成
領域を含む領域にのみ、前記親和性向上処理を施すこと
ができる。
【0014】このように、発光素子の非形成領域であっ
て、封止剤の形成領域を含む領域にのみ、紫外線若しく
はプラズマを照射する場合には、発光素子に紫外線若し
くはプラズマが照射されないため、発光素子を損傷する
ことなく、親和性向上処理を施すことができ、好適であ
る。
【0015】また、本発明の第2のEL装置は、表面に
発光素子が形成された基板と、周縁部に環状の凸部を有
する封止部材とを具備し、前記基板の周縁部と前記封止
部材の前記凸部とが封止剤を介して接合されたエレクト
ロルミネッセンス装置において、前記発光素子が、前記
基板側から、第1の電極と発光層と第2の電極とを順次
具備してなり、前記第2の電極が前記発光素子の非形成
領域にも形成され、前記封止剤が、前記発光素子の非形
成領域であって、前記第2の電極の形成領域と非形成領
域とに跨って形成されているとともに、前記基板上方
の、前記封止剤の形成領域を含む領域に、前記封止剤に
対する親和性を向上させるための無機膜が形成されてい
ることを特徴とする。本発明の第2のEL装置におい
て、封止剤に対する親和性の高い無機膜としては、酸化
シリコン、窒化シリコン、窒化アルミニウムのうち少な
くとも1種からなる無機膜を例示することができる。
【0016】本発明の第2のEL装置においても、本発
明の第1のEL装置と同様、封止剤を、第2の電極の形
成領域と非形成領域とに跨って形成する構成を採用して
いるので、狭額縁化を図ることができると共に、第2の
電極が外気に曝される恐れがない。このように、本発明
の第2のEL装置においても、封止剤が、第2の電極の
形成領域と非形成領域とに跨って形成されているが、基
板上方であって、封止剤の形成領域を含む領域には、封
止剤に対する親和性を向上させるための無機膜が形成さ
れているため、封止剤はこの無機膜上に形成され、封止
剤を形成する下地が1種類となるため、基板と封止部材
とを接合する際に、接着剤の広がり具合を均一とするこ
とができ、安定して均一な封止剤を形成することができ
る。
【0017】また、本発明の第2のEL装置において
も、本発明の第1のEL装置と同様、均一な封止剤を形
成することができるので、基板と封止部材とを気密に接
合することができ、装置外部から装置内部への水分や酸
素等の侵入を防止することができることに加えて、第2
の電極が外気に曝されないため、発光層や第2の電極の
酸化を防止することができ、発光素子の素子性能の低下
を防止することができる。
【0018】また、本発明の第1又は第2のEL装置を
備えることにより、本発明の電子機器を提供することが
できる。本発明の電子機器は、本発明の第1又は第2の
EL装置を備えたものであるので、小型化を図ることが
できると共に、性能に優れたものとなる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る実施形態につ
いて詳細に説明する。なお、各実施形態においては、図
面を参照しながら説明するが、各図において、各層や各
部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各
層や各部材毎に縮尺を異ならせてある。
【0020】[第1実施形態](有機EL装置の構造)
図1〜図4に基づいて、本発明に係る第1実施形態の有
機EL装置の構造について説明する。本実施形態では、
スイッチング素子としてTFTを用いたアクティブマト
リクス型の有機EL装置への本発明の適用例を示す。本
実施形態では、特に、基板と封止部材との接合構造が特
徴的なものとなっている。図1は、本実施形態の有機E
L装置の表示領域を構成するマトリクス状に配置された
複数のドットにおける等価回路図である。図2は、本実
施形態の有機EL装置に備えられた基板を封止部材側か
ら見た時の全体構成を示す概略平面図である。図3は、
本実施形態の有機EL装置の全体構成を示す概略断面図
であり、図4は、本実施形態の有機EL装置を拡大して
示す部分概略断面図である。なお、図3、図4は、本実
施形態の有機EL装置を図2に示すA−A’線に沿って
切断した時の断面図であり、図3、4では、下側が視認
側(観察者側)である場合について図示している。
【0021】{全体構造}図2、図3に示すように、本
実施形態の有機EL装置1は、表面に、マトリクス状に
配列された多数の有機EL素子(発光素子)20を具備
する基板11を主体として構成されている。また、有機
EL装置1において、有機EL素子20は少なくとも表
示領域に形成されており、各有機EL素子20が形成さ
れた部分及びその周縁部が、1ドットになっている。な
お、有機EL素子20を図示左右方向に6個配列した場
合について図示しているが、有機EL素子20の配列個
数については適宜設計することが可能である。また、基
板11は、図4に拡大して示すように、ガラス、透光性
樹脂等の透光性材料からなる基板本体11Aと、基板本
体11A上に形成された配線部60とから構成されてい
るが、図3では、配線部60の図示を省略している。
【0022】また、基板11の有機EL素子20が形成
された側には、周縁部に環状の凸部31を有する、ガラ
ス等からなる封止部材30が配置されており、基板11
の周縁部と封止部材30の凸部31とが、エポキシ樹脂
等の接着剤からなる封止剤40を介して接合されてい
る。また、封止部材30の内面には、酸化カルシウム、
酸化バリウム等を主成分とし、水分、酸素等を吸収する
ことが可能な吸収剤32が貼着されており、有機EL素
子20を構成する後述する発光層、陰極が酸化され、素
子性能が低下することを防止できるようになっている。
【0023】より詳細には、有機EL装置1において
は、基板11上に、インジウム錫酸化物等の透明導電性
材料からなり、陽極(第1の電極)として機能する平面
視矩形状の画素電極21がマトリクス状に形成されてお
り、各画素電極21上に、正孔注入/輸送層22と発光
層23とが順次積層形成され、発光層22が形成された
基板11のほぼ全面に渡って陰極(第2の電極)24が
形成されている。また、各画素電極21には、スイッチ
ングTFT等(図示略)が電気的に接続されている。そ
して、各画素電極21、及びその上に形成された正孔注
入/輸送層22と発光層23と陰極24により、1個の
有機EL素子20が構成されている。
【0024】ここで、正孔注入/輸送層22は、画素電
極21から発光層23に正孔を注入すると共に、画素電
極21から注入された正孔を正孔注入/輸送層22内に
おいて輸送する機能を有する層である。正孔注入/輸送
層22を構成する正孔注入/輸送層材料としては、公知
の正孔注入/輸送層材料を用いることができ、ポリエチ
レンジオキシチオフェン等のポリチオフェン誘導体とポ
リスチレンスルホン酸等の混合物等を例示することがで
きる。
【0025】また、発光層23は有機の発光材料を含有
する層であり、正孔注入/輸送層22から注入された正
孔と、陰極24から注入された電子との再結合エネルギ
ーにより、発光材料が発光することを利用して、所定の
波長(色)の光を発光することが可能な層である。本実
施形態では、図4に拡大して示すように、発光層23と
して、赤色光(R)、緑色光(G)、青色光(B)を各
々発光することが可能な3種類の発光層23R、23
G、23Bが所定のパターンで設けられており、赤色
光、緑色光、青色光を発光する3種類の発光層23R、
23G、23Bが形成された3ドットで1画素の表示が
行われるようになっている。
【0026】発光層23を構成する発光材料としては、
蛍光あるいは燐光を発光することが可能な公知の発光材
料を用いることができる。具体的には、高分子系材料と
して、フルオレン系高分子誘導体、(ポリ)パラフェニ
レンビニレン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリフル
オレン誘導体、ポリビニルカルバゾール、ポリチオフェ
ン誘導体、ペリレン系色素、クマリン系色素、ローダミ
ン系色素等を例示することができる。また、低分子系材
料として、ルブレン、ペリレン、9,10−ジフェニル
アントラセン、テトラフェニルブタジエン、ナイルレッ
ド、クマリン6、キナクリドン等を例示することができ
る。
【0027】また、本実施形態において、正孔注入/輸
送層22と発光層23とは、インクジェット方式を用い
て形成されたものであり、基板11の表面には、正孔注
入/輸送層22、発光層23を形成する際に、正孔注入
/輸送層材料、発光層材料の液滴を吐出する部分を区画
するための隔壁25が各ドットの外周部に沿って突設さ
れている。また、図4に拡大して示すように、隔壁25
の直下、及び、画素電極21上であって、隔壁25によ
り囲まれた領域の周縁部には、酸化シリコン等からなる
無機膜26が形成されている。
【0028】また、陰極24を構成する陰極材料は、発
光層23を構成する発光材料に応じて適宜選択される
が、陰極24は、アルミニウム合金、銀合金等の、導電
性を有すると共に、光反射性を有する材料により構成さ
れている。このように、陰極24を光反射性材料により
構成することにより、発光層23により発光された光の
うち、視認側と反対側、すなわち、陰極24側に出射さ
れた光を陰極24により反射させ、観察者側に出射させ
ることができるので、観察者に視認される光量を増大す
ることができ、好適である。なお、陰極24を、複数の
陰極材料を積層させた積層構造としても良く、この場合
には、陰極24を構成する層のうち少なくとも最表面に
位置する層を、導電性を有すると共に、光反射性を有す
る材料により構成することが好ましい。
【0029】また、図2に示すように、基板11の一端
部には、外部接続用端子部12が設けられており、外部
接続用端子部12には、駆動用IC(Integrated Circu
it)を搭載したフレキシブルプリント基板(図示略)が
電気的に接合されている。
【0030】また、図3に示すように、有機EL素子2
0を構成する陰極24は、有機EL素子の形成領域50
だけでなく、有機EL素子の非形成領域51にも形成さ
れている。そして、このように陰極24を有機EL素子
の非形成領域51にまで延設することにより、図2に示
すように、有機EL素子の非形成領域51に形成された
陰極24に陰極電源配線24aを接続し、陰極電源配線
24aを介して、陰極24と外部接続用端子部12とを
電気的に接続することが可能な構成になっている。な
お、陰極電源配線24aは、例えば、図示するように、
平面視コ字状に配設されるが、陰極電源配線24aは、
陰極24と外部接続用端子部12とを導通することがで
きれば、いかなるパターンで配設されても良い。また、
画素電極21に接続されたスイッチングTFT等に接続
された配線も、外部接続用端子部12に電気的に接続さ
れている。以下、図1に基づいて、画素電極21と、ス
イッチングTFT、配線等の接続構造について、説明す
る。
【0031】図1に示すように、本実施形態の有機EL
装置1には、複数の走査線101と、走査線101の延
在方向に対して交差する方向に延在する複数の信号線1
02と、信号線102の延在方向に対して平行方向に延
在する複数の共通給電線103とが配設されており、走
査線101と信号線102の各交点に対応して、各ドッ
トが形成されている。走査線101、信号線102は、
各々、外部接続用端子部12に電気的に接続されてお
り、駆動用ICに搭載された走査側駆動回路13、デー
タ側駆動回路14に電気的に接続されている。
【0032】また、各ドットには、走査線101を介し
て走査信号がゲート電極に供給されるスイッチングTF
T104と、このスイッチングTFT104を介して信
号線102から供給される画素信号を保持する保持容量
capと、該保持容量capによって保持された画素信号がゲ
ート電極に供給されるカレントTFT105とが形成さ
れている。また、画素電極21が、カレントTFT10
5を介して共通給電線103に接続されている。さら
に、上述したように、画素電極21と陰極24との間
に、正孔注入/輸送層22(図1では省略)と発光層2
3が形成されており、画素電極21、正孔注入/輸送層
22、発光層23、陰極24により、有機EL素子20
が構成されている。
【0033】そして、走査線101が駆動されてスイッ
チングTFT104がオンになると、そのときの信号線
102の電位が保持容量capに保持され、該保持容量cap
の状態に応じて、カレントTFT105のオン・オフ状
態が決定されるように構成されている。また、カレント
TFT105のチャネルを介して、共通給電線103か
ら画素電極21に電流が流れ、さらに、正孔注入/輸送
層22、発光層23を介して陰極24に電流が流れ、発
光層23が、発光層23内を流れる電流量に応じて発光
するように構成されている。
【0034】なお、図4に拡大して示すように、画素電
極21に接続されたスイッチングTFT、配線等は、基
板本体11A上に形成され、基板11を構成する配線部
60内に形成されている。また、陰極24に接続された
陰極電源配線24aも同じ配線部60内に形成されてい
る。
【0035】より詳細には、基板本体11A上に、酸化
シリコン等からなる下地保護膜(図示略)が形成され、
この下地保護膜上に多結晶シリコン等からなる所定のパ
ターンの半導体層63が形成されている。半導体層63
には、ソース領域63a及びドレイン領域63bが高濃
度Pイオン打ち込みにより形成されており、Pが導入さ
れなかった部分がチャネル領域63cとなっている。
【0036】また、半導体層63が形成された下地保護
膜上に、酸化シリコン、シリケートガラス等からなる透
明なゲート絶縁膜61が形成され、ゲート絶縁膜61上
に、Al、Mo、Ta、Ti、W等からなる所定のパタ
ーンのゲート電極64が形成され、ゲート電極64が形
成されたゲート絶縁膜61上に、酸化シリコン、シリケ
ートガラス等からなる透明な層間絶縁膜62が形成され
ている。また、層間絶縁膜62及びゲート絶縁膜61を
貫通して、半導体層63のソース、ドレイン領域63
a、63bにそれぞれ接続されたコンタクトホール6
5、66が形成されている。そして、層間絶縁膜62上
に、画素電極21が形成されており、一方のコンタクト
ホール65がこの画素電極21に接続されている。ま
た、もう一方のコンタクトホール66が共通給電線10
3(図4では省略)に接続されている。
【0037】以上のように、配線部60には、各画素電
極21に接続されたカレントTFT105が形成されて
いる。同様に、配線部60には、前述した保持容量cap
及びスイッチングTFT104、陰極24に接続された
陰極電源配線24aも形成されているが、図示を省略し
ている。
【0038】{基板と封止部材との接合構造}次に、図
3に基づいて、基板11と封止部材30との接合構造に
ついて説明する。上述したように、陰極24は、有機E
L素子の形成領域50だけでなく、有機EL素子の非形
成領域51にも形成されているが、本実施形態では、図
3に示すように、封止剤40の一部分が、有機EL素子
の非形成領域51に形成された陰極24上に位置すると
共に、残りの部分が、陰極24が形成されず、層間絶縁
膜62(図3では省略)が基板11最表面に露出した部
分の上に位置するように、封止剤40が配置されてい
る。すなわち、本実施形態では、封止剤40は、有機E
L素子の非形成領域51であって、陰極の形成領域52
と非形成領域53とに跨った領域に形成されている。さ
らに、本実施形態では、基板11上方であって、封止剤
の形成領域54を含む領域に、封止剤40に対する親和
性を向上させる親和性向上処理が施されている。すなわ
ち、基板11上方において、少なくとも封止剤40の下
地部分(陰極24及び層間絶縁膜62)に、封止剤40
に対する親和性を向上させる親和性向上処理が施されて
いる。なお、封止剤40の下地部分において異なる材質
の層のうち、いずれか一方が特に封止剤40に対して親
和性が低い場合には、低い方の親和性が他方の層の親和
性に近くなるように処理すれば良い。例えば、封止剤4
0に対する親和性が、層間絶縁膜62よりも陰極24の
方が低い場合には、少なくとも陰極24の封止剤40に
対する親和性が向上するような処理を施せば良い。
【0039】本実施形態の有機EL装置1は以上のよう
に構成されており、本実施形態の有機EL装置1では、
封止剤40を、陰極の形成領域52と非形成領域53と
に跨って形成する構成を採用しているので、すべての封
止剤を陰極の非形成領域に形成する場合に比較して狭額
縁化を図ることができる。また、すべての封止剤を陰極
の形成領域に形成する場合と異なり、陰極24が外気に
曝される恐れもない。このように、本実施形態の有機E
L装置1では、封止剤40が材質の異なる2種類の下地
(陰極24及び層間絶縁膜62)上に形成されている
が、基板11上方であって、封止剤の形成領域54を含
む領域には、封止剤に対する親和性を向上させる親和性
向上処理が施されているので、封止剤40を形成する材
質の異なる2種類の下地の濡れ性を略同一とすることが
できる。その結果、基板11と封止部材30とを接合す
る際に、材質の異なる2種類の下地上に塗布された接着
剤の広がり具合を略同一とすることができ、安定して均
一な封止剤40を形成することができる。
【0040】また、本実施形態の有機EL装置1では、
均一な封止剤40を形成することができるので、基板1
1と封止部材30とを気密に接合することができ、装置
外部から装置内部への水分や酸素等の侵入を防止するこ
とができることに加えて、陰極24が外気に曝されない
ため、発光層23や陰極24の酸化を防止することがで
き、有機EL素子20の素子性能の低下を防止すること
ができる。なお、基板11上方の親和性向上処理方法を
含む、基板11と封止部材30との接合方法について
は、後述する。
【0041】(有機EL装置の製造方法)次に、本実施
形態の有機EL装置1の製造方法について簡単に説明す
る。なお、以下に示す製造方法は一例であって、本実施
形態の有機EL装置1の製造方法は、以下に記載の製造
方法に限定されるものではない。はじめに、基板本体1
1Aを用意し、基板本体11A上に配線部60を形成
し、基板11を作製した後、フォトリソグラフィー法に
より、所定のパターンの画素電極21を形成する。すな
わち、基板11の全面に、スパッタリング法等により、
透明導電性材料を成膜し、基板11の全面にフォトレジ
ストを塗布した後、フォトレジストの露光、現像、成膜
した透明導電性材料のエッチング、フォトレジストの除
去を行うことにより、所定のパターンの画素電極21を
形成する。
【0042】次に、フォトリソグラフィー法により、所
定のパターンの無機膜26を形成する。すなわち、画素
電極21を形成した基板11の全面に、スパッタリング
法等により、無機材料を成膜し、基板11の全面にフォ
トレジストを塗布した後、フォトレジストの露光、現
像、成膜した無機材料のエッチング、フォトレジストの
除去を行うことにより、所定のパターンの無機膜26を
形成する。次に、フォトリソグラフィー法により、所定
のパターンの隔壁25を形成する。すなわち、画素電極
21を形成した基板11の全面に、スピンコート法等に
より、感光性を有する隔壁形成用のレジストを塗布し、
露光、現像することにより、所定のパターンの隔壁25
を形成する。
【0043】次に、隔壁25を形成した基板11の表面
に対して、酸素プラズマを照射することにより、画素電
極21、無機膜26、隔壁25の表面に露出した部分
に、OH基を導入し、親水化する。次いで、CF4プラ
ズマを照射することにより、無機材料である画素電極2
1、無機膜26の表面に導入されたOH基は残して、隔
壁25の表面に導入されたOH基のみを脱離させる。以
上のようにして、画素電極21、無機膜26の表面に露
出した部分に親インク処理を施し、隔壁25の表面に露
出した部分に撥インク処理を施す。このように処理を行
うことにより、後の正孔注入/輸送層22、発光層23
の形成工程において、隔壁25で囲まれた領域に、正孔
注入/輸送層形成用インク、発光層形成用インクを簡易
に吐出することができ、好適である。
【0044】次に、インクジェット方式を用いて、正孔
注入/輸送層22を形成する。すなわち、正孔注入/輸
送層材料を溶媒に溶解した正孔注入/輸送層形成用イン
クを調製し、インクジェットヘッド内に調製したインク
を充填し、インクの液滴を隔壁25により囲まれた領域
に吐出した後、乾燥処理を施し、溶剤を除去することに
より、正孔注入/輸送層22を形成する。
【0045】次に、インクジェット方式を用いて、正孔
注入/輸送層22と同様に、発光層23(23R〜23
B)を形成する。すなわち、赤色光、緑色光、青色光を
発光する発光層23R〜23Bに対応させて、発光層材
料を溶媒に溶解した3種類の発光層形成用インクを調製
し、インクジェットヘッド内に調製したインクを充填
し、インクの液滴を隔壁25により囲まれた領域に吐出
した後、乾燥・焼成処理を施し、溶剤を除去することに
より、発光層23R〜23Bを形成する。なお、1種類
の吐出ノズルを有するインクジェットヘッドを用い、充
填するインクを交換し、発光色の異なる発光層23R〜
23Bを順次形成しても良いし、3種類のインクに対応
した3種類の吐出ノズルを有するマルチヘッドを用い、
発光色の異なる発光層23R〜23Bを一括形成しても
良い。
【0046】次に、マスクを用いた真空蒸着法により、
複数の発光層23R〜23Bが形成された領域を覆うよ
うに、最外周部に位置する隔壁25の外側まで陰極24
を形成する。すなわち、この工程において、陰極24を
有機EL素子の形成領域50のみならず、有機EL素子
の非形成領域51にも形成するが、有機EL素子の非形
成領域51に形成される陰極24は、最外周部に位置す
る隔壁25の外側の側面と、基板11に接して形成され
る。
【0047】次に、基板11上方において、封止剤の形
成領域54を含む領域に、封止剤40に対する親和性を
向上させる親和性向上処理を施す。この処理は、基板上
方に対して紫外線、プラズマ等を照射することにより施
すことが可能であるが、有機EL素子20の発光層23
等が損傷されないように、有機EL素子の非形成領域5
1であって、封止剤の形成領域54を含む領域にのみ、
紫外線、プラズマ等を照射することが好ましい。
【0048】例えば、図5に示すように、広範囲に紫外
線を照射することが可能な紫外線照射手段71を用い、
有機EL素子の形成領域50を含む領域であって、封止
剤の形成領域54を含まない領域をマスク72により覆
った状態で、基板11上方に対して紫外線を照射するこ
とにより、有機EL素子の非形成領域51であって、封
止剤の形成領域54を含む領域にのみ、紫外線を照射す
ることができる。なお、図5においては、紫外線照射手
段71から出射される紫外線を波線の矢印で示してい
る。
【0049】同様に、紫外線照射手段71の代わりに、
広範囲にプラズマを照射することが可能なプラズマ照射
手段を用い、有機EL素子の形成領域50を含む領域で
あって、封止剤の形成領域54を含まない領域をマスク
72により覆った状態で、基板11上方に対してプラズ
マを照射することによっても、有機EL素子の非形成領
域51であって、封止剤の形成領域54を含む領域にの
み、プラズマを照射することができる。なお、用いるプ
ラズマとしては、大気圧プラズマや減圧プラズマが挙げ
られる。ここで、大気圧プラズマとしては、酸素プラズ
マや、不活性ガス(He、Ne、Ar等の希ガス)をキ
ャリアガスとして用いたプラズマが好適である。また、
減圧プラズマとしては、酸素プラズマや、不活性ガス
(He、Ne、Ar等の希ガス)をキャリアガスとして
用いたプラズマが好適であるが、大気プラズマを用いて
も良い。なお、プラズマとして、酸素プラズマを用いた
場合には、照射した部分が親水化され、封止剤40との
密着性が向上するので、化学的に親和性を向上させるこ
とができる。また、不活性ガスを用いたプラズマを用い
た場合は、表面が荒らされることによって、封止剤40
との密着性が向上するので、物理的に親和性を向上させ
ることができる。
【0050】また、図6に示すように、スポット状に
(局所的に)紫外線を照射することが可能な紫外線照射
手段73を用い、紫外線照射手段73から基板表面に対
して紫外線を照射しながら、基板表面に対して紫外線照
射手段73を相対移動させることによっても、有機EL
素子の非形成領域51であって、封止剤の形成領域54
を含む領域にのみ、紫外線を照射することができる。な
お、図6においても、紫外線照射手段73から出射され
る紫外線を波線の矢印で示している。
【0051】なお、紫外線、プラズマ等の照射条件は、
陰極24あるいは層間絶縁膜62の材質等により、適宜
設計されるが、紫外線、プラズマ等を照射する陰極24
と層間絶縁膜62の表面の濡れ性が略同一になるよう
に、紫外線、プラズマ等を照射することが好ましい。
【0052】次に、基板11と、あらかじめ吸収剤32
を貼着しておいた封止部材30とを接合する。すなわ
ち、基板11上方であって、封止剤の形成領域54に、
ディスペンス法等により、封止剤として、未硬化の接着
剤を滴下する。このとき、未硬化の接着剤は、材質の異
なる陰極24と層間絶縁膜62上に滴下されるが、封止
剤40の下地部分には、ほぼ均一な濡れ性を有するよう
に、封止剤40に対する親和性を向上させる親和性向上
処理が施されているので、接着剤は自然に均一に広が
る。
【0053】次いで、接着剤上に封止部材30の凸部3
1が位置するように、基板11表面に封止部材30を押
圧した後、接着剤を硬化することにより、基板11と封
止部材30とを接合することができる。なお、接着剤と
してエポキシ系等の熱硬化性接着剤を用いる場合には、
加熱により接着剤を硬化することができる。また、基板
11と封止部材30との接合は、窒素、アルゴン等の不
活性ガス雰囲気中で行われるので、基板11と封止部材
30との間の空間には、不活性ガスが充填される。以上
のようにして、本実施形態の有機EL装置1を簡易に製
造することができる。
【0054】以上の製造方法によれば、基板11上方で
あって、封止剤の形成領域54を含む領域に、封止剤4
0に対する親和性を向上させる親和性向上処理を施した
後、基板11と封止部材30とを接合する構成を採用し
ているので、基板11と封止部材30とを接合する際
に、材質の異なる2種類の下地上に塗布された接着剤の
広がり具合を略同一とすることができ、安定して均一な
封止剤40を形成することができる。さらに、このよう
な親和性向上処理を施すことにより、下地部分に対する
封止剤40の密着性も向上できるので、より信頼性の高
い有機EL装置1を得ることができる。
【0055】また、有機EL素子の非形成領域51であ
って、封止剤の形成領域54を含む領域にのみ、紫外
線、プラズマ等を照射し、紫外線、プラズマ等を照射し
た領域に親和性向上処理を施す場合には、有機EL素子
20に紫外線、プラズマ等が照射されないため、有機E
L素子20を損傷することなく、親和性向上処理を施す
ことができ、好適である。
【0056】[第2実施形態] (有機EL装置の構造)次に、本発明に係る第2実施形
態の有機EL装置の構造について説明する。本実施形態
でも、第1実施形態と同様に、スイッチング素子として
TFTを用いたアクティブマトリクス型の有機EL装置
への本発明の適用例を示す。本実施形態の有機EL装置
の基本構成は、第1実施形態と同様であり、基板と封止
部材との接合構造のみが異なっているので、第1実施形
態と同じ構成要素については同じ参照符号を付し、説明
は省略する。また、第1実施形態の図3に相当する図7
に基づいて説明する。なお、図7は、本実施形態の有機
EL装置の全体構成を示す概略断面図であり、図7にお
いても、下側が視認側(観察者側)である場合について
図示している。
【0057】本実施形態の有機EL装置2においても、
第1実施形態と同様、陰極24は、有機EL素子の形成
領域50だけでなく、有機EL素子の非形成領域51に
も形成されていると共に、封止剤40は、有機EL素子
の非形成領域51であって、陰極の形成領域52と非形
成領域53とに跨った領域に形成されている。さらに、
本実施形態では、基板11上方において、有機EL素子
の非形成領域51であって、封止剤の形成領域54を含
む領域に、酸化シリコン、窒化シリコン、窒化アルミニ
ウム等からなる、封止剤40に対する親和性の高い無機
膜41が形成されており、この無機膜41上に封止剤4
0が形成されている。そして、本実施形態では、この無
機膜41と封止剤40の双方により、基板11と封止部
材30の凸部31との間隙を封止するように構成されて
いる。なお、基板11表面であって、無機膜41の非形
成領域をマスクにより覆った状態で、基板11表面に対
して無機材料をスパッタリングするなどして、所定の領
域にのみ無機膜41を成膜することができる。
【0058】本実施形態の有機EL装置2は以上のよう
に構成されており、本実施形態の有機EL装置2におい
ても、第1実施形態と同様、封止剤40を、陰極の形成
領域52と非形成領域53とに跨って形成する構成を採
用しているので、狭額縁化を図ることができると共に、
陰極が外気に曝される恐れがない。このように、本実施
形態の有機EL装置2においても、封止剤40が、陰極
の形成領域52と非形成領域53とに跨って形成されて
いるが、基板11上方において、有機EL素子の非形成
領域51であって、封止剤の形成領域54を含む領域
に、封止剤40に対する親和性の高い無機膜41を形成
し、この無機膜41上に封止剤40を形成する構成とし
ているので、封止剤40を形成する下地が1種類となる
ため、基板11と封止部材30とを接合する際に、接着
剤の広がり具合を均一とすることができ、安定して均一
な封止剤を形成することができる。
【0059】また、本実施形態の有機EL装置2におい
ても、均一な封止剤40を形成することができるので、
基板11と封止部材30とを気密に接合することがで
き、装置外部から装置内部への水分や酸素等の侵入を防
止することができることに加えて、陰極24が外気に曝
されないため、発光層23や陰極24の酸化を防止する
ことができ、有機EL素子20の素子性能の低下を防止
することができる。
【0060】なお、本実施形態では、無機膜41を、有
機EL素子の非形成領域51であって、封止剤の形成領
域54を含む領域に形成する場合について説明したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも封
止剤の形成領域54を含む領域であれば、いかなる範囲
に無機膜41を形成しても良い。例えば、図8に示すよ
うに、無機膜41を基板11の全面に形成しても良く、
かかる構成とした場合には、基板11を無機膜41によ
り保護することができるので、無機膜41の存在によ
り、陰極24や発光層23側に水分や酸素等が浸透する
ことをより一層防止することができ、好適である。
【0061】なお、以上の第1、第2実施形態において
は、正孔注入/輸送層と発光層とをインクジェット方式
を用いて形成した有機EL装置を取り上げて説明した
が、正孔注入/輸送層と発光層の形成方法については特
に限定されるものではなく、蒸着法等を用いてもよい。
また、第1、第2実施形態においては、陽極として機能
する画素電極、正孔注入/輸送層、発光層、陰極からな
る有機EL素子を備えた有機EL装置を取り上げて説明
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、陽極
と発光層との間に正孔注入/輸送層を具備しない有機E
L素子や、発光層と陰極との間に、電子輸送層を具備す
る有機EL素子など、陽極と陰極との間に少なくとも発
光層を具備する構成であれば、いかなる構成の有機EL
素子を備えた有機EL装置にも適用可能である。
【0062】また、第1、第2実施形態においては、ス
イッチング素子としてTFTを用いたアクティブマトリ
クス型の有機EL装置を取り上げて説明したが、本発明
はこれに限定されるものではなく、スイッチング素子と
してTFDを用いたアクティブマトリクス型の有機EL
装置やパッシブマトリクス型の有機EL装置など、いか
なる駆動方式の有機EL装置にも適用可能である。ま
た、本発明は、有機の発光材料を含有する発光層を備え
た有機EL装置に限定されるものではなく、無機の発光
材料を含有する発光層を備えた無機EL装置にも適用可
能である。
【0063】[電子機器]次に、上記第1、第2実施形
態の有機EL装置1又は2を備えた電子機器の具体例に
ついて説明する。図9(a)は、携帯電話の一例を示し
た斜視図である。図9(a)において、500は携帯電
話本体を示し、501は前記の有機EL装置1又は2を
備えた表示部を示している。図9(b)は、ワープロ、
パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視
図である。図9(b)において、600は情報処理装
置、601はキーボードなどの入力部、603は情報処
理本体、602は前記の有機EL装置1又は2を備えた
表示部を示している。図9(c)は、腕時計型電子機器
の一例を示した斜視図である。図9(c)において、7
00は時計本体を示し、701は前記の有機EL装置1
又は2を備えた表示部を示している。図9(a)〜
(c)に示す電子機器は、上記実施形態の有機EL装置
1又は2を備えたものであるので、小型化を図ることが
できると共に、性能に優れたものとなる。
【0064】
【発明の効果】 以上、詳細に説明したように、本発明
の第1、第2のEL装置によれば、封止剤を、発光素子
の非形成領域であって、陰極の形成領域と非形成領域と
に跨った領域に形成すると共に、基板上方であって、封
止剤の形成領域を含む領域に、封止剤に対する親和性を
向上させる親和性向上処理を施す構成、若しくは、基板
上方であって、封止剤の形成領域を含む領域に、封止剤
に対する親和性の高い無機膜を形成する構成を採用した
ので、狭額縁化を図ることができると共に、均一な封止
剤を形成することができ、発光素子の素子性能の低下を
防止することができる。また、本発明の有機EL装置の
製造方法によれば、本発明の第1のEL装置を簡易に製
造することができる。また、本発明の第1又は第2のE
L装置を備えることにより、小型化を図ることができる
と共に、性能に優れた電子機器を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明に係る第1実施形態の有機E
L装置の表示領域を構成するマトリクス状に配置された
複数のドットにおける等価回路図である。
【図2】 図2は、本発明に係る第1実施形態の有機E
L装置に備えられた基板を封止部材側から見た時の全体
構成を示す概略平面図である。
【図3】 図3は、本発明に係る第1実施形態の有機E
L装置の全体構成を示す概略断面図である。
【図4】 図4は、本発明に係る第1実施形態の有機E
L装置を拡大して示す部分概略断面図である。
【図5】 図5は、本発明に係る第1実施形態の有機E
L装置の製造方法において、基板上方の親水化処理方法
を説明するための図である。
【図6】 図6は、本発明に係る第1実施形態の有機E
L装置の製造方法において、基板上方の親水化処理方法
を説明するための図である。
【図7】 図7は、本発明に係る第2実施形態の有機E
L装置の全体構成を示す概略断面図である。
【図8】 図8は、本発明に係る第2実施形態の有機E
L装置のその他の構成を示す概略断面図である。
【図9】 図9(a)は、上記実施形態の有機EL装置
を備えた携帯電話の一例を示す図、図9(b)は、上記
実施形態の有機EL装置を備えた携帯型情報処理装置の
一例を示す図、図9(c)は、上記実施形態の有機EL
装置を備えた腕時計型電子機器の一例を示す図である。
【図10】 図10は、従来の有機EL装置の基本構造
を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1、2 有機EL装置(エレクトロルミネッセンス装
置) 11 基板 20 有機EL素子(発光素子) 21 画素電極(陽極) 22 正孔注入/輸送層 23 発光層 23R、23G、23B 発光層 24 陰極 25 隔壁 30 封止部材 31 凸部 40 封止剤 41 無機膜 50 有機EL素子の形成領域 51 有機EL素子の非形成領域 52 陰極の形成領域 53 陰極の非形成領域 54 封止剤の形成領域 71、73 紫外線照射手段 72 マスク

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に発光素子が形成された基板と、周
    縁部に環状の凸部を有する封止部材とを具備し、前記基
    板の周縁部と前記封止部材の前記凸部とが封止剤を介し
    て接合されたエレクトロルミネッセンス装置において、 前記発光素子が、前記基板側から、第1の電極と発光層
    と第2の電極とを順次具備してなり、 前記第2の電極が前記発光素子の非形成領域にも形成さ
    れ、前記封止剤が、前記発光素子の非形成領域であっ
    て、前記第2の電極の形成領域と非形成領域とに跨った
    領域に形成されているとともに、 前記基板上方の、前記封止剤の形成領域を含む領域に、
    前記封止剤に対する親和性を向上させる親和性向上処理
    が施されていることを特徴とするエレクトロルミネッセ
    ンス装置。
  2. 【請求項2】 表面に発光素子が形成された基板と、周
    縁部に環状の凸部を有する封止部材とを具備し、前記基
    板の周縁部と前記封止部材の前記凸部とが封止剤を介し
    て接合されたエレクトロルミネッセンス装置において、 前記発光素子が、前記基板側から、第1の電極と発光層
    と第2の電極とを順次具備してなり、 前記第2の電極が前記発光素子の非形成領域にも形成さ
    れ、前記封止剤が、前記発光素子の非形成領域であっ
    て、前記第2の電極の形成領域と非形成領域とに跨って
    形成されているとともに、 前記基板上方の、前記封止剤の形成領域を含む領域に、
    前記封止剤に対する親和性を向上させるための無機膜が
    形成されていることを特徴とするエレクトロルミネッセ
    ンス装置。
  3. 【請求項3】 前記無機膜が、酸化シリコン、窒化シリ
    コン、窒化アルミニウムのうち少なくとも1種からなる
    ことを特徴とする請求項2に記載のエレクトロルミネッ
    センス装置。
  4. 【請求項4】 基板上に、第1の電極と発光層と第2の
    電極とが順次積層されてなる発光素子を形成する工程
    と、 周縁部に環状の凸部を有する封止部材によって、前記基
    板の周縁部と前記封止部材の前記凸部とを封止剤を介し
    て接合する工程と、 を含むエレクトロルミネッセンス装置の製造方法におい
    て、 前記第2の電極を、前記発光素子の非形成領域にも形成
    し、前記封止剤を、前記発光素子の非形成領域であっ
    て、前記第2の電極の形成領域と非形成領域とに跨った
    領域に形成し、 前記複数の発光素子を形成した前記基板上方において、
    前記封止剤の形成領域を含む領域に、前記封止剤に対す
    る親和性を向上させる処理を施すことを特徴とするエレ
    クトロルミネッセンス装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記親和性向上処理が、紫外線を照射す
    る処理であることを特徴とする請求項4に記載のエレク
    トロルミネッセンス装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記親和性向上処理が、プラズマを照射
    する処理であることを特徴とする請求項4に記載のエレ
    クトロルミネッセンス装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記発光素子の形成領域を含む領域であ
    って、前記封止剤の形成領域を含まない領域をマスクに
    より覆った状態で、前記発光素子の非形成領域であっ
    て、前記封止剤の形成領域を含む領域にのみ、前記親和
    性向上処理を施すことを特徴とする請求項5又は請求項
    6に記載のエレクトロルミネッセンス装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 局所的に紫外線を照射することが可能な
    紫外線照射手段を用い、前記紫外線照射手段から、前記
    発光素子を形成した前記基板上方に対して紫外線を照射
    しながら、前記基板の表面に対して前記紫外線照射手段
    を相対移動させることにより、前記発光素子の非形成領
    域であって、前記封止剤の形成領域を含む領域にのみ、
    前記親和性向上処理を施すことを特徴とする請求項5に
    記載のエレクトロルミネッセンス装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項3までのいずれか1
    項に記載のエレクトロルミネッセンス装置を備えたこと
    を特徴とする電子機器。
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