JP2003317960A - エレクトロルミネッセンス装置とその製造方法及び電子機器 - Google Patents

エレクトロルミネッセンス装置とその製造方法及び電子機器

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JP2003317960A
JP2003317960A JP2002122812A JP2002122812A JP2003317960A JP 2003317960 A JP2003317960 A JP 2003317960A JP 2002122812 A JP2002122812 A JP 2002122812A JP 2002122812 A JP2002122812 A JP 2002122812A JP 2003317960 A JP2003317960 A JP 2003317960A
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JP
Japan
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electrode
partition wall
light emitting
emitting layer
light
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Withdrawn
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JP2002122812A
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English (en)
Inventor
Ryoichi Nozawa
陵一 野澤
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/80Constructional details
    • H10K59/875Arrangements for extracting light from the devices
    • H10K59/877Arrangements for extracting light from the devices comprising scattering means

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光層の寿命に影響することなく、映り込み
やコントラスト低下などの外光の影響を低減した、エレ
クトロルミネッセンス装置とその製造方法、及び電子機
器を提供する。 【解決手段】 基体121と、この基体121上に設け
られた画素電極141、及び絶縁性材料からなる隔壁1
50と、第1電極141上に配置された発光層140B
を含む積層体140と、積層体140上及び隔壁上に配
置された第2電極154とを備え、発光層140Bから
の光を第1電極141側から取り出すエレクトロルミネ
ッセンス装置70である。隔壁150における第2電極
154との接合面に凹凸が形成され、この凹凸上の第2
電極154が乱反射部151となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレクトロルミネ
ッセンス(以下、ELという)装置とその製造方法、及
び電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自発発光型ディスプレイとして、
発光層に有機物を用いた有機EL装置が提供されてい
る。この有機EL装置としては、現在のところスイッチ
ング素子となるTFT(薄膜トランジスタ)を形成する
TFT基板に透明基板が用いられ、発光層で発光された
光がこの透明基板を透過することにより、外部に光を出
射させるものが一般的である。また、発光層で発光した
光を、TFT基板でなく、これと反対の側に出射させる
タイプのものも、提案されている。
【0003】このような有機EL装置では、通常、発光
層で発光された光を取り出す側とは反対の側の電極を、
反射層(反射部)としている。すなわち、TFT基板側
から光を取り出す場合には、このTFT基板とは反対の
側に配置される対向電極を、反射部として機能させ、ま
た、TFT基板と反対の側から光を取り出す場合には、
TFT基板側に配置される画素電極を、反射部として機
能させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな電極からなる反射部は、発光層からの光だけでな
く、外部からの光(外光)をも反射してしまうことか
ら、映り込みや黒を表示した際のコントラスト低下など
の、外光の影響を受け易いといった不都合があった。
【0005】このような不都合を解消するため従来で
は、偏光フィルムや低反射フィルムを用いている。とこ
ろが、その場合にはこれらフィルムによって発光層から
の光が十分に透過しないといった新たな不都合が生じて
いる。そこで、発光層からの光の強度を高めるため、発
光層に印可する電圧を高めることも考えられるが、その
場合には高電圧の印可により発光層の寿命が短くなって
しまうといった別の不都合が生じてしまう。
【0006】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、発光層の寿命に影響する
ことなく、映り込みやコントラスト低下などの外光の影
響を低減した、エレクトロルミネッセンス装置とその製
造方法、及び電子機器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明のエレクトロルミネッセンス装置では、外光を乱
反射する凹凸面を有した乱反射部を、備えてなることを
特徴としている。このエレクトロルミネッセンス装置に
よれば、乱反射部を備えているので、これで外光を乱反
射することにより、映り込みやコントラスト低下などの
外光の影響を低減することができる。
【0008】また、前記エレクトロルミネッセンス装置
においては、基体と、前記基体上に設けられた第1電
極、及び絶縁性材料からなる隔壁と、前記第1電極上に
配置された発光層を含む積層体と、前記積層体上及び隔
壁上に配置された第2電極とを備え、前記発光層からの
光を前記第1電極側から取り出すエレクトロルミネッセ
ンス装置であって、前記隔壁における第2電極との接合
面に凹凸が形成され、該凹凸上の第2電極が前記乱反射
部となっているのが好ましい。このようにすれば、隔壁
を透過した外光を第2電極の乱反射部で乱反射させるこ
とにより、映り込みやコントラスト低下などの外光の影
響を低減することができる。
【0009】このエレクトロルミネッセンス装置におい
ては、前記隔壁が有機材料からなっているのが好まし
い。このようにすれば、隔壁への凹凸形成が容易にな
り、外光の影響低減化を容易に行うことができる。
【0010】また、前記エレクトロルミネッセンス装置
においては、基体と、前記基体上に設けられた第1電
極、及び絶縁性材料からなる隔壁と、前記第1電極上に
配置された発光層を含む積層体と、前記積層体上及び隔
壁上に配置された第2電極とを備え、前記発光層からの
光を前記第2電極側から取り出すエレクトロルミネッセ
ンス装置であって、前記基体における第1電極の下側
に、前記乱反射部が設けられているのが好ましい。この
ようにすれば、第1電極を透過した外光を乱反射部で乱
反射させることにより、映り込みやコントラスト低下な
どの外光の影響を低減することができる。
【0011】このエレクトロルミネッセンス装置におい
ては、乱反射部が、その下地層に凹凸が形成されている
ことにより、凹凸面が形成されているのが好ましい。こ
のようにすれば、乱反射部の形成が容易になり、外光の
影響低減化を容易に行うことができる。
【0012】また、このエレクトロルミネッセンス装置
においては、前記乱反射部が、導電性を有して第1電極
として機能するのが好ましい。このようにすれば、画素
電極全体の導電性が高まることにより、印可電圧の低下
を図ることができる。
【0013】また、これらのエレクトロルミネッセンス
装置においては、前記下地層が有機材料からなっている
のが好ましい。このようにすれば、下地層への凹凸形成
が容易になり、外光の影響低減化を容易に行うことがで
きる。
【0014】また、前記エレクトロルミネッセンス装置
においては、前記積層体における、前記発光層に対し前
記第1電極と第2電極のうちの陽極として機能する電極
側に、少なくとも正孔注入層又は正孔輸送層のいずれか
がが設けられているのが好ましい。このようにすれば、
正孔注入層又は正孔輸送層によって発光層の発光能が高
くなり、より良好な発光特性が得られる。
【0015】本発明のエレクトロルミネッセンス装置の
製造方法では、基体と、前記基体上に設けられた第1電
極、及び絶縁性材料からなる隔壁と、前記第1電極上に
配置された発光層を含む積層体と、前記積層体上及び隔
壁上に配置された第2電極とを備え、前記発光層からの
光を前記第1電極側から取り出すエレクトロルミネッセ
ンス装置の製造方法であって、前記隔壁を、その上面が
凹凸面となるように形成し、その後、該隔壁上に第2電
極を形成することを特徴としている。このエレクトロル
ミネッセンス装置の製造方法によれば、隔壁を透過した
外光を第2電極の乱反射部で乱反射させることにより、
映り込みやコントラスト低下などの外光の影響を低減す
ることができる。また、単に隔壁上に凹凸面を形成する
工程のみが増えるだけであるので、工程の大幅な増加に
よる生産性の低下などを抑えることができる。
【0016】本発明の別のエレクトロルミネッセンス装
置の製造方法では、基体と、前記基体上に設けられた第
1電極、及び絶縁性材料からなる隔壁と、前記第1電極
上に配置された発光層を含む積層体と、前記積層体上及
び隔壁上に配置された第2電極とを備え、前記発光層か
らの光を前記第2電極側から取り出すエレクトロルミネ
ッセンス装置の製造方法の製造方法であって、前記基体
に、表面を凹凸にした下地層を形成し、この下地層上に
反射膜を形成することにより、乱反射部を形成すること
を特徴としている。このエレクトロルミネッセンス装置
の製造方法によれば、画素電極を透過した外光を乱反射
部で乱反射させることにより、映り込みやコントラスト
低下などの外光の影響を低減することができる。
【0017】本発明の別のエレクトロルミネッセンス装
置の製造方法では、基体と、前記基体上に設けられた第
1電極、及び絶縁性材料からなる隔壁と、前記第1電極
上に配置された発光層を含む積層体と、前記積層体上及
び隔壁上に配置された第2電極とを備え、前記発光層か
らの光を前記第2電極側から取り出すエレクトロルミネ
ッセンス装置の製造方法であって、第1電極、隔壁、積
層体、第2電極を形成した対向基体と、表面を凹凸にし
た下地層を形成し、この下地層上に導電性を有する反射
膜を形成することにより、乱反射部を形成した基体と、
を用意し、前記対向基体の第1電極と、基体の乱反射部
とを接合することにより、エレクトロルミネッセンス装
置を得ることを特徴としている。このエレクトロルミネ
ッセンス装置の製造方法によれば、第1電極を透過した
外光を乱反射部で乱反射させることにより、映り込みや
コントラスト低下などの外光の影響を低減することがで
きる。また、第2基体と基体とを別に用意するようにし
たので、これら対向基体と基体とをそれぞれ別に検査し
ておくことにより、全体を組み立てる前に不良を検出す
ることができ、したがって歩留まりを高め、生産性を向
上することができる。
【0018】本発明の電子機器では、前記のエレクトロ
ルミネッセンス装置、あるいは前記の製造方法によって
得られたエレクトロルミネッセンス装置を表示手段とす
ることを特徴としている。この電子機器によれば、表示
手段が乱反射部を備えているので、これで外光が乱反射
されることにより、映り込みやコントラスト低下などの
外光の影響が低減された良好なものとなる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
まず、本発明のエレクトロルミネッセンス装置(EL装
置)について、その概略構成を説明する。図1、図2は
本発明のエレクトロルミネッセンス装置を、アクティブ
マトリクス型の有機ELディスプレイに適用した場合の
第1の例を示すもので、これらの図において符号70は
ディスプレイである。
【0020】このディスプレイ70は、回路図である図
1に示すように基板(図示せず)上に、複数の走査線1
31と、これら走査線131に対して交差する方向に延
びる複数の信号線132と、これら信号線132に並列
に延びる複数の共通給電線133とがそれぞれ配線され
たもので、走査線131及び信号線132の各交点毎
に、画素(画素領域素)71が設けられて構成されたも
のである。
【0021】信号線132に対しては、シフトレジス
タ、レベルシフタ、ビデオライン、アナログスイッチを
備えるデータ側駆動回路72が設けられている。一方、
走査線131に対しては、シフトレジスタ及びレベルシ
フタを備える走査側駆動回路73が設けられている。ま
た、画素領域71の各々には、走査線131を介して走
査信号がゲート電極に供給される第1の薄膜トランジス
タ142と、この第1の薄膜トランジスタ142を介し
て信号線132から供給される画像信号を保持する保持
容量capと、保持容量capによって保持された画像
信号がゲート電極に供給される第2の薄膜トランジスタ
143と、この第2の薄膜トランジスタ143を介して
共通給電線133に電気的に接続したときに共通給電線
133から駆動電流が流れ込む画素電極(第1電極)1
41と、この画素電極141と対向電極(第2)154
との間に挟み込まれる積層体(発光部)140と、が設
けられている。
【0022】このような構成のもとに、走査線131が
駆動されて第1の薄膜トランジスタ142がオンになる
と、そのときの信号線132の電位が保持容量capに
保持され、該保持容量capの状態に応じて、第2の薄
膜トランジスタ143の導通状態が決まる。そして、第
2の薄膜トランジスタ143のチャネルを介して共通給
電線133から画素電極141に電流が流れ、さらに発
光部140を通じて対向電極154に電流が流れること
により、発光部140は、これを流れる電流量に応じて
発光するようになる。ここで、各画素71の平面構造
は、対向電極や有機EL素子(有機エレクトロルミネッ
センス素子)を取り除いた状態での拡大平面図である図
2に示すように、平面形状が長方形の画素電極141の
四辺が、信号線132、共通給電線133、走査線13
1及び図示しない他の画素電極用の走査線によって囲ま
れた配置となっている。
【0023】また、このような画素71を有したディス
プレイ70は、図3に示すようにガラス等からなる基体
2と、マトリックス状に配置された前記画素71を形成
する有機EL素子と、本発明において対向基板となる封
止基板(図示せず)とを具備して構成されている。基体
2は、例えばガラス等の透明基板からなるもので、基体
2の中央に位置する表示領域2aと、基体2の周辺部に
位置して表示領域2aの外側に配置された非表示領域2
bとに区画されている。表示領域2aは、マトリックス
状に配置された有機EL素子によって形成された領域で
あり、有効表示領域とも言われるものである。
【0024】有機EL素子及び隔壁(図示せず)からな
る有機EL素子部(図示せず)と基板との間には、回路
素子部(図示せず)が設けられており、この回路素子部
には、前述した走査線、信号線、保持容量、第1、第2
の各薄膜トランジスタ等が設けられている。非表示領域
2bである基体2の周辺部には、前記画素71を形成す
る有機EL素子の陰極(対向電極)に連続した陰極線用
配線12が配設されており、この陰極線用配線12は、
その端部がフレキシブル基板5上の配線5aに接続され
ている。この配線5aは、フレキシブル基板5上に設け
られた駆動IC6(駆動回路)に接続されている。
【0025】また、非表示領域2bの回路素子部には、
前述の電源線103(103R、103G、103B)
が配線されている。また、表示領域2aを挟んでその両
側には、走査側駆動回路73が配置されている。これら
走査側駆動回路73は、前記の回路素子部内に設けられ
たものとなっている。また、回路素子部内には、走査側
駆動回路73、に接続される駆動回路用制御信号配線7
3aと駆動回路用電源配線73bとが設けられている。
また、表示領域2aの一方の側には、検査回路74が配
置されている。この検査回路74により、製造途中や出
荷時の表示装置の品質、欠陥の検査を行うことができる
ようになっている。なお、このような有機EL素子部の
上には、これを覆って封止部(図示せず)が設けられて
いる。この封止部は、基体2に塗布された封止樹脂と、
封止基板(対向基板)とから構成されたものである。
【0026】次に、このようなディスプレイ70の製造
方法について、図4〜図6を用いて説明する。なお、図
4〜図6では、説明を簡略化するべく、単一の画素71
についてのみ図示する。まず、前記の基体2となる基板
を用意する。ここで、有機EL素子では後述する発光層
から発光した光を基板側から取り出すことも可能であ
り、また基板と反対側から取り出す構成とすることも可
能であるが、本例では基板側から、すなわち画素電極側
から取り出すタイプのものとする。このように発光した
光を基板側から取り出す構成とする場合、基板材料とし
ては、ガラスや石英、樹脂等の透明ないし半透明なもの
が用いられ、特にガラスが好適に用いられる。
【0027】本例では、基板として図4(a)に示すよ
うにガラスからなる透明な基板121を用意する。そし
て、これに対し、必要に応じてTEOS(テトラエトキ
シシラン)や酸素ガスなどを原料としてプラズマCVD
法により厚さ約200〜500nmのシリコン酸化膜か
らなる下地保護膜(図示せず)を形成する。
【0028】次に、透明基板121の温度を約350℃
に設定して、下地保護膜の表面にプラズマCVD法によ
り厚さ約30〜70nmのアモルファスシリコン膜から
なる半導体膜200を形成する。次いで、この半導体膜
200に対してレーザアニールまたは固相成長法などの
結晶化工程を行い、半導体膜200をポリシリコン膜に
結晶化する。レーザアニール法では、例えばエキシマレ
ーザでビームの長寸が400mmのラインビームを用
い、その出力強度は例えば200mJ/cm2 とする。
ラインビームについては、その短寸方向におけるレーザ
強度のピーク値の90%に相当する部分が各領域毎に重
なるようにラインビームを走査する。
【0029】次いで、図4(b)に示すように、半導体
膜(ポリシリコン膜)200をパターニングして島状の
半導体膜210とし、その表面に対して、TEOSや酸
素ガスなどを原料としてプラズマCVD法により厚さ約
60〜150nmのシリコン酸化膜または窒化膜からな
るゲート絶縁膜220を形成する。なお、半導体膜21
0は、図2に示した第2の薄膜トランジスタ143のチ
ャネル領域及びソース・ドレイン領域となるものである
が、異なる断面位置においては第1の薄膜トランジスタ
142のチャネル領域及びソース・ドレイン領域となる
半導体膜も形成されている。つまり、図4〜図6に示す
製造工程では二種類のトランジスタ142、143が同
時に作られるのであるが、同じ手順で作られるため、以
下の説明ではトランジスタに関しては、第2の薄膜トラ
ンジスタ143についてのみ説明し、第1の薄膜トラン
ジスタ142についてはその説明を省略する。
【0030】次いで、図4(c)に示すように、アルミ
ニウム、タンタル、モリブデン、チタン、タングステン
などの金属膜からなる導電膜をスパッタ法により形成し
た後、これをパターニングし、ゲート電極143Aを形
成する。次いで、この状態で高濃度のリンイオンを打ち
込み、半導体膜210に、ゲート電極143Aに対して
自己整合的にソース・ドレイン領域143a、143b
を形成する。なお、不純物が導入されなかった部分がチ
ャネル領域143cとなる。
【0031】次いで、図4(d)に示すように、層間絶
縁膜230を形成した後、コンタクトホール232、2
34を形成し、これらコンタクトホール232、234
内に中継電極236、238を埋め込む。次いで、図4
(e)に示すように、層間絶縁膜230上に、信号線1
32、共通給電線133及び走査線(図4に示さず)を
形成する。ここで、中継電極238と各配線とは、同一
工程で形成されていてもよい。このとき、中継電極23
6は、後述するITO膜により形成されることになる。
【0032】そして、各配線の上面をも覆うように層間
絶縁膜240を形成し、中継電極236に対応する位置
にコンタクトホール(図示せず)を形成し、そのコンタ
クトホール内にも埋め込まれるようにITO膜を形成
し、さらにそのITO膜をパターニングして、信号線1
32、共通給電線133及び走査線(図示せず)に囲ま
れた所定位置に、ソース・ドレイン領域143aに電気
的に接続する画素電極141を形成する。ここで、信号
線132及び共通給電線133、さらには走査線(図示
せず)に挟まれた部分が、後述するように正孔注入層や
発光層の形成場所となっている。なお、ここで形成する
画素電極141は、陽極として機能するものとなる。
【0033】次いで、図5(a)に示すように、前記の
形成場所を囲むようにして絶縁性の隔壁150を形成す
る。この隔壁150は仕切部材として機能するものであ
り、例えばポリイミド等の絶縁性の有機材料で形成する
のが好ましい。隔壁150の膜厚については、例えば1
〜2μmの高さとなるように形成する。ここで、このよ
うな隔壁150については、図5(a)に示したように
その上面が凹凸面150aとなるように形成する。
【0034】このような凹凸面150aの形成方法とし
ては、特に限定されることなく従来公知の手法が採用可
能である。例えば、この隔壁150を感光性樹脂からな
る有機材料で形成する場合には、フォトリソグラフィー
法により、隔壁150のパターニングと同時にその凹凸
面150aを形成することができる。すなわち、隔壁材
料を製膜した後、これをパターニングするべく露光・現
像を行うが、露光に用いるマスクとして、隔壁150の
上面位置に対応する部分に、透光の度合いが異なるよう
な分布を設けたものを用いる。このマスクを用いて露光
を行い、さらに現像を行うと、隔壁150の上面位置で
は露光量に分布が生じることから、現像後得られる隔壁
150の上面に凹凸が形成され、結果として凹凸面15
0aが形成される。また、隔壁150の形成用、及び凹
凸面150a形成用の2枚の露光マスクを用い、露光条
件を変えて2回露光処理を行うといった手法を採用する
こともできる。さらに、隔壁150を非感光性樹脂で形
成した場合などでは、この隔壁材料を製膜した後、これ
の上にレジスト層を形成し、さらにこのレジスト層を、
前記の隔壁150上面に対応する位置において透光の度
合いが異なるような分布を有した露光マスクを用いて露
光し、さらに現像する。その後、この露光によってパタ
ーニングされたレジスト層を用いて隔壁材料の膜をエッ
チングすることにより、凹凸面150aを形成した隔壁
150を得る。
【0035】また、隔壁材料を、外形が順次小さくなる
ようにして複数層積層し、その後これらを覆って再度隔
壁材料を製膜し、全体を階段状からなだらかな段差状に
してこれを凹凸面150aとしたり、複数層積層した
後、加熱により溶融固化して全体をなだらかな段差状の
凹凸面150aにするといった手法を採用することもで
きる。さらには、有機材料中に微小なビーズを混入して
おき、このビーズを隔壁150の上面部にも位置させる
ことにより、隔壁150上面に凹凸面150aを形成す
るようにしてもよい。
【0036】また、この隔壁150の側面は、後述する
液滴吐出ヘッド34から吐出される液状体に対して非親
和性を示すものが好ましい。隔壁150に非親和性を発
現させるためには、例えば隔壁150の表面をフッ素系
化合物などで表面処理するといった方法が採用される。
フッ素化合物としては、例えばCF4 、SF5 、CHF
3 などがあり、表面処理としては、例えばプラズマ処
理、UV照射処理などが挙げられる。そして、このよう
な構成のもとに、正孔注入層や発光層の形成場所、すな
わちこれらの形成材料の塗布位置とその周囲の隔壁15
0との間には、十分な高さの段差111が形成されてい
るのである。
【0037】次いで、図5(b)に示すように、基板1
21の上面を上に向けた状態で、インクジェット法によ
って正孔注入層の形成材料を液滴吐出ヘッド(インクジ
ェットヘッド)34より、前記隔壁150に囲まれた塗
布位置、すなわち隔壁150内に選択的に塗布する。こ
こで、液滴吐出ヘッド34は、図7(a)に示すように
例えばステンレス製のノズルプレート12と振動板13
とを備え、両者を仕切部材(リザーバプレート)14を
介して接合したものである。ノズルプレート12と振動
板13との間には、仕切部材14によって複数の空間1
5と液溜まり16とが形成されている。各空間15と液
溜まり16の内部は液状体(インク)で満たされてお
り、各空間15と液溜まり16とは供給口17を介して
連通したものとなっている。また、ノズルプレート12
には、空間15から液状体を噴射するためのノズル孔1
8が一列に配列された状態で複数形成されている。一
方、振動板13には、液溜まり16に液状体を供給する
ための孔19が形成されている。
【0038】また、振動板13の空間15に対向する面
と反対側の面上には、図7(b)に示すように圧電素子
(ピエゾ素子)20が接合されている。この圧電素子2
0は、一対の電極21の間に位置し、通電するとこれが
外側に突出するようにして撓曲するよう構成されたもの
である。そして、このような構成のもとに圧電素子20
が接合されている振動板13は、圧電素子20と一体に
なって同時に外側へ撓曲するようになっており、これに
よって空間15の容積が増大するようになっている。し
たがって、空間15内に増大した容積分に相当する液状
体が、液溜まり16から供給口17を介して流入する。
また、このような状態から圧電素子20への通電を解除
すると、圧電素子20と振動板13はともに元の形状に
戻る。したがって、空間15も元の容積に戻ることか
ら、空間15内部の液状体の圧力が上昇し、ノズル孔1
8から基板に向けて液状体の液滴22が吐出される。な
お、液滴吐出ヘッド34の構造としては、前記の圧電素
子20を用いたピエゾジェットタイプ以外の、公知の方
式のものを採用してもよい。
【0039】このような構成の液滴吐出ヘッド34を用
いて、本例では図5(b)に示したように隔壁150内
に正孔注入層の形成材料を液状体として塗布する。前記
正孔注入層の形成材料としては、ポリマー前駆体がポリ
テトラヒドロチオフェニルフェニレンであるポリフェニ
レンビニレン、1,1−ビス−(4−N,N−ジトリル
アミノフェニル)シクロヘキサン、トリス(8−ヒドロ
キシキノリノール)アルミニウム等が挙げられる。この
とき、液状の形成材料114Aは、流動性が高いため水
平方向に広がろうとするが、塗布された位置を囲んで隔
壁150が形成されているので、形成材料114Aは隔
壁150を越えてその外側に広がることが防止されてい
る。
【0040】次いで、図5(c)に示すように加熱ある
いは光照射により液状の前駆体114Aの溶媒を蒸発さ
せて、画素電極141上に、固形の正孔注入層140A
を形成する。次いで、図6(a)に示すように、基板1
21の上面を上に向けた状態で、液滴吐出ヘッド34よ
りインクとして発光層の形成材料(発光材料)114B
を前記隔壁150内の正孔注入層140A上に選択的に
塗布する。
【0041】発光層の形成材料としては、例えば共役系
高分子有機化合物の前駆体と、得られる発光層の発光特
性を変化させるための蛍光色素とを含んでなるものが好
適に用いられる。共役系高分子有機化合物の前駆体は、
蛍光色素等とともに液滴吐出ヘッド34から吐出されて
薄膜に成形された後、例えば以下の式(I)に示すよう
に加熱硬化されることによって共役系高分子有機EL層
となる発光層を生成し得るものをいい、例えば前駆体の
スルホニウム塩の場合、加熱処理されることによりスル
ホニウム基が脱離し、共役系高分子有機化合物となるも
の等である。
【0042】
【化1】
【0043】このような共役系高分子有機化合物は固体
で強い蛍光を持ち、均質な固体超薄膜を形成することが
できる。しかも形成能に富みITO電極との密着性も高
い。さらに、このような化合物の前駆体は、硬化した後
は強固な共役系高分子膜を形成することから、加熱硬化
前においては前駆体溶液を後述する液滴吐出でのパター
ニングに適用可能な所望の粘度に調整することができ、
簡便かつ短時間で最適条件の膜形成を行うことができ
る。
【0044】このような前駆体としては、例えばPPV
(ポリ(パラ−フェニレンビニレン))またはその誘導
体の前駆体が好ましい。PPVまたはその誘導体の前駆
体は、水あるいは有機溶媒に可溶であり、また、ポリマ
ー化が可能であるため光学的にも高品質の薄膜を得るこ
とができる。さらに、PPVは強い蛍光を持ち、また二
重結合のπ電子がポリマー鎖上で非極在化している導電
性高分子でもあるため、高性能の有機EL素子を得るこ
とができる。
【0045】このようなPPVまたはPPV誘導体の前
駆体として、例えば化学式(II)に示すような、PP
V(ポリ(パラ−フェニレンビニレン))前駆体、MO
−PPV(ポリ(2,5−ジメトキシ−1,4−フェニ
レンビニレン))前駆体、CN−PPV(ポリ(2,5
−ビスヘキシルオキシ−1,4−フェニレン−(1−シ
アノビニレン)))前駆体、MEH−PPV(ポリ[2
−メトキシ−5−(2’−エチルヘキシルオキシ)]−
パラ−フェニレンビニレン)前駆体等が挙げられる。
【0046】
【化2】
【0047】PPVまたはPPV誘導体の前駆体は、前
述したように水に可溶であり、製膜後の加熱により高分
子化してPPV層を形成する。前記PPV前駆体に代表
される前駆体の含有量は、組成物全体に対して0.01
〜10.0wt%が好ましく、0.1〜5.0wt%が
さらに好ましい。前駆体の添加量が少な過ぎると共役系
高分子膜を形成するのに不十分であり、多過ぎると組成
物の粘度が高くなり、インクジェット法による精度の高
いパターニングに適さない場合がある。
【0048】さらに、発光層の形成材料としては、少な
くとも1種の蛍光色素を含むのが好ましい。これによ
り、発光層の発光特性を変化させることができ、例え
ば、発光層の発光効率の向上、または光吸収極大波長
(発光色)を変えるための手段としても有効である。す
なわち、蛍光色素は単に発光層材料としてではなく、発
光機能そのものを担う色素材料として利用することがで
きる。例えば、共役系高分子有機化合物分子上のキャリ
ア再結合で生成したエキシトンのエネルギーをほとんど
蛍光色素分子上に移すことができる。この場合、発光は
蛍光量子効率が高い蛍光色素分子からのみ起こるため、
発光層の電流量子効率も増加する。したがって、発光層
の形成材料中に蛍光色素を加えることにより、同時に発
光層の発光スペクトルも蛍光分子のものとなるので、発
光色を変えるための手段としても有効となる。
【0049】なお、ここでいう電流量子効率とは、発光
機能に基づいて発光性能を考察するための尺度であっ
て、下記式により定義される。 ηE =放出されるフォトンのエネルギー/入力電気エネ
ルギー そして、蛍光色素のドープによる光吸収極大波長の変換
によって、例えば赤、青、緑の3原色を発光させること
ができ、その結果フルカラー表示体を得ることが可能と
なる。さらに蛍光色素をドーピングすることにより、E
L素子の発光効率を大幅に向上させることができる。
【0050】蛍光色素としては、赤色の発色光を発光す
る発光層を形成する場合、赤色の発色光を有するローダ
ミンまたはローダミン誘導体を用いるのが好ましい。こ
れらの蛍光色素は、低分子であるため水溶液に可溶であ
り、またPPVと相溶性がよく、均一で安定した発光層
の形成が容易である。このような蛍光色素として具体的
には、ローダミンB、ローダミンBベース、ローダミン
6G、ローダミン101過塩素酸塩等が挙げられ、これ
らを2種以上混合したものであってもよい。
【0051】また、緑色の発色光を発光する発光層を形
成する場合、緑色の発色光を有するキナクリドンおよび
その誘導体を用いるのが好ましい。これらの蛍光色素は
前記赤色蛍光色素と同様、低分子であるため水溶液に可
溶であり、またPPVと相溶性がよく発光層の形成が容
易である。
【0052】さらに、青色の発色光を発光する発光層を
形成する場合、青色の発色光を有するジスチリルビフェ
ニルおよびその誘導体を用いるのが好ましい。これらの
蛍光色素は前記赤色蛍光色素と同様、低分子であるため
水・アルコール混合溶液に可溶であり、またPPVと相
溶性がよく発光層の形成が容易である。
【0053】また、青色の発色光を有する他の蛍光色素
としては、クマリンおよびその誘導体を挙げることがで
きる。これらの蛍光色素は、前記赤色蛍光色素と同様、
低分子であるため水溶液に可溶であり、またPPVと相
溶性がよく発光層の形成が容易である。このような蛍光
色素として具体的には、クマリン、クマリン−1、クマ
リン−6、クマリン−7、クマリン120、クマリン1
38、クマリン152、クマリン153、クマリン31
1、クマリン314、クマリン334、クマリン33
7、クマリン343等が挙げられる。
【0054】さらに、別の青色の発色光を有する蛍光色
素としては、テトラフェニルブタジエン(TPB)また
はTPB誘導体を挙げることができる。これらの蛍光色
素は、前記赤色蛍光色素等と同様、低分子であるため水
溶液に可溶であり、またPPVと相溶性がよく発光層の
形成が容易である。以上の蛍光色素については、各色と
もに1種のみを用いてもよく、また2種以上を混合して
用いてもよい。
【0055】これらの蛍光色素については、前記共役系
高分子有機化合物の前駆体固型分に対し、0.5〜10
wt%添加するのが好ましく、1.0〜5.0wt%添
加するのがより好ましい。蛍光色素の添加量が多過ぎる
と発光層の耐候性および耐久性の維持が困難となり、一
方、添加量が少な過ぎると、前述したような蛍光色素を
加えることによる効果が十分に得られないからである。
【0056】また、前記前駆体および蛍光色素について
は、極性溶媒に溶解または分散させてインクとし、この
インクを液滴吐出ヘッド34から吐出するのが好まし
い。極性溶媒は、前記前駆体、蛍光色素等を容易に溶解
または均一に分散させることができるため、液滴吐出ヘ
ッド34のノズル孔18での発光層形成材料中の固型分
が付着したり目詰りを起こすのを防止することができ
る。
【0057】このような極性溶媒として具体的には、
水、メタノール、エタノール等の水と相溶性のあるアル
コール、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N
−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルイミダゾリン
(DMI)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の有
機溶媒または無機溶媒が挙げられ、これらの溶媒を2種
以上適宜混合したものであってもよい。
【0058】さらに、前記形成材料中に湿潤剤を添加し
ておくのが好ましい。これにより、形成材料が液滴吐出
ヘッド34のノズル孔18で乾燥・凝固することを有効
に防止することができる。かかる湿潤剤としては、例え
ばグリセリン、ジエチレングリコール等の多価アルコー
ルが挙げられ、これらを2種以上混合したものであって
もよい。この湿潤剤の添加量としては、形成材料の全体
量に対し、5〜20wt%程度とするのが好ましい。な
お、その他の添加剤、被膜安定化材料を添加してもよ
く、例えば、安定剤、粘度調整剤、老化防止剤、pH調
整剤、防腐剤、樹脂エマルジョン、レベリング剤等を用
いることができる。
【0059】このような発光層の形成材料114Bを液
滴吐出ヘッド34のノズル孔18から吐出すると、形成
材料114Aは隔壁150内の正孔注入層140A上に
塗布される。ここで、形成材料114Aの吐出による発
光層の形成は、赤色の発色光を発光する発光層の形成材
料、緑色の発色光を発光する発光層の形成材料、青色の
発色光を発光する発光層の形成材料を、それぞれ対応す
る画素71に吐出し塗布することによって行う。なお、
各色に対応する画素71は、これらが規則的な配置とな
るように予め決められている。
【0060】このようにして各色の発光層形成材料を吐
出し塗布したら、発光層形成材料114B中の溶媒を蒸
発させることにより、図6(b)に示すように正孔注入
層140A上に固形の発光層140Bを形成し、これに
より正孔注入層140Aと発光層140Bとからなる積
層体140を得る。ここで、発光層形成材料114B中
の溶媒の蒸発については、必要に応じて加熱あるいは減
圧等の処理を行うが、発光層の形成材料は通常乾燥性が
良好で速乾性であることから、特にこのような処理を行
うことなく、したがって各色の発光層形成材料を順次吐
出塗布することにより、その塗布順に各色の発光層14
0Bを形成することができる。なお、本例では発光部と
なる積層体140を、正孔注入層140A(あるいは正
孔輸送層)と発光層140Bとから形成したが、さらに
発光層140B上に電子輸送層を形成し、三層構造とし
てもよい。
【0061】次いで、図6(c)に示すように、透明基
板121の表面全体に例えばアルミニウムをスパッタ法
などで製膜し、必要に応じてこれをパターニングするこ
とにより、陰極として機能し、かつ反射層としても機能
する対向電極154を形成する。このようにして対向電
極154を形成すると、隔壁150上面の凹凸面150
aが下地となっていることにより、隔壁150上の対向
電極154にこの下地形状が反映され、対向電極154
における隔壁150との接合面が凹凸面となる。そし
て、このように凹凸面となった部分が、本発明における
乱反射部151となる。
【0062】その後、対向電極154や積層体140を
覆った状態となるようにして基板121に封止基板(図
示せず)を封止樹脂で接着し、有機EL素子部を封止す
る。そして、これによりディスプレイ70を得る。ここ
で、封止樹脂としては、熱硬化樹脂あるいは紫外線硬化
樹脂等のものが用いられ、特に、エポキシ樹脂が好適に
用いられる。この封止樹脂は、マイクロディスペンサ等
によって基板121の周囲に環状に塗布されたもので、
基板121と封止基板とを気密に接着することにより、
これら基板121と封止基板との間の内部に水又は酸素
が侵入するを防ぐものである。このような封止樹脂によ
って対向電極154や発光層140Bは、雰囲気中の水
又は酸素に起因して劣化してしまうことが、防止された
ものとなっている。
【0063】このようにして得られたディスプレイ70
にあっては、対向電極154における隔壁150上面と
の接合部に乱反射部151を有しているので、隔壁15
0を透過してきた外光をこの乱反射部151で乱反射さ
せることにより、映り込みやコントラスト低下などの外
光の影響を低減することができる。また、このようなデ
ィスプレイ70の製造方法にあっては、単に隔壁150
上に凹凸面150aを形成する工程のみが増えるだけで
あるので、工程の大幅な増加による生産性の低下などを
抑えることができ、これにより外光の影響を低減した良
好なディスプレイ70を容易に製造することができる。
【0064】次に、本発明のエレクトロルミネッセンス
装置を有機ELディスプレイに適用した場合の第2の例
を、その製造方法に基づいて説明する。この第2の例が
前記の第1の例と主に異なるところは、第1の例では発
光層で発光した光を基板121側、すなわち画素電極1
41側から取り出すタイプとしたのに対し、この第2の
例では発光層からの光を封止基板側、すなわち対向電極
側から取り出すタイプとした点と、乱反射層を対向電極
側でなく画素電極側に設けた点にある。
【0065】この製造方法では、第1の例と同様にして
図4(a)〜(c)に示したように基板121に薄膜ト
ランジスタ143等を形成する。次いで、図8(a)に
示すように薄膜トランジスタ143を覆ってその表面を
凹凸にした絶縁性の下地層250を形成する。この下地
層250としては、有機材料で形成してもよく、また無
機材料で形成してもよい。下地層250の表面を凹凸面
250aにするには、下地層250を有機材料で形成す
る場合、先の第1の例において隔壁150を形成した場
合と同様の方法により、下地層250を形成することで
行うことができる。また、下地層250を無機材料、例
えばSiO 2 で形成する場合には、第1の例において、
隔壁150を熱硬化型樹脂で形成した場合と同様の方法
で下地層250を形成することで行うことができる。た
だし、いずれの場合にも、露光マスクとしては、その全
面に透光の度合いが異なるような分布を設けたものを用
いる。
【0066】このようにして下地層250を形成した
ら、図8(b)に示すようにその凹凸面250a上に例
えばアルミニウムをスパッタ法あるいは蒸着法で製膜
し、反射膜251を形成する。このようにしてアルミニ
ウム等の反射膜251を形成すると、この反射膜251
は、下地層250の凹凸面250a形状が反映されるこ
とにより、その表面も凹凸面となる。これにより、この
表面が本発明における乱反射部251aとなる。続い
て、この反射膜251に対して必要に応じパターニング
を行い、後述する共通給電線133との接続のためのコ
ンタクトホールの形成位置部分などを除去する。
【0067】次いで、図8(c)に示すように、乱反射
部251a上に透明材料、例えばSiO2 によって層間
絶縁膜230を形成する。続いて、この層間絶縁膜23
0にコンタクトホール232、234を形成し、これら
コンタクトホール232、234内に中継電極236、
238を埋め込む。次いで、この層間絶縁膜230上
に、先の第1の例と同様にして信号線132、共通給電
線133及び走査線(図8に示さず)を形成する。ここ
で、中継電極238と各配線とは、同一工程で形成され
ていてもよい。このとき、中継電極236は、後述する
ITO膜により形成されることになる。
【0068】そして、各配線の上面をも覆うように層間
絶縁膜240を形成し、中継電極236に対応する位置
にコンタクトホール(図示せず)を形成し、そのコンタ
クトホール内にも埋め込まれるようにITO膜を形成
し、さらにそのITO膜をパターニングして、信号線1
32、共通給電線133及び走査線(図示せず)に囲ま
れた所定位置に、ソース・ドレイン領域143aに電気
的に接続する画素電極141を形成する。ここで、信号
線132及び共通給電線133、さらには走査線(図示
せず)に挟まれた部分が、後述するように正孔注入層や
発光層の形成場所となっている。なお、ここで形成する
画素電極141も、陽極として機能するものとなる。
【0069】次いで、図9(a)に示すように、前記の
形成場所を囲むようにして絶縁性の隔壁150を形成す
る。なお、この隔壁150については、先の第1の例と
は異なり、その上面を特に凹凸面とすることなく形成す
る。また、この隔壁150は、側面だけでなく上面につ
いても、先の第1の例と同様に、液滴吐出ヘッド34か
ら吐出される液状体に対して非親和性を示すものとする
のが好ましい。
【0070】次いで、図9(b)に示すように、基板1
21の上面を上に向けた状態で、前述のインクジェット
法によって正孔注入層の形成材料を液滴吐出ヘッド(イ
ンクジェットヘッド)34より、前記隔壁150に囲ま
れた塗布位置、すなわち隔壁150内に選択的に塗布す
る。次いで、図9(c)に示すように加熱あるいは光照
射により液状の前駆体114Aの溶媒を蒸発させて、画
素電極141上に、固形の正孔注入層140Aを形成す
る。
【0071】次いで、図10(a)に示すように、基板
121の上面を上に向けた状態で、液滴吐出ヘッド34
よりインクとして発光層の形成材料(発光材料)114
Bを前記隔壁150内の正孔注入層140A上に選択的
に塗布する。なお、形成材料114Aの吐出による発光
層の形成は、先の第1の例と同様に、赤色の発色光を発
光する発光層の形成材料、緑色の発色光を発光する発光
層の形成材料、青色の発色光を発光する発光層の形成材
料を、それぞれ対応する画素71に吐出し塗布すること
で行う。
【0072】このようにして各色の発光層形成材料を吐
出し塗布したら、発光層形成材料114B中の溶媒を蒸
発させることにより、図10(b)に示すように正孔注
入層140A上に固形の発光層140Bを形成し、これ
により正孔注入層140Aと発光層140Bとからなる
積層体140を得る。ここで、発光層形成材料114B
中の溶媒の蒸発については、必要に応じて加熱あるいは
減圧等の処理を行うが、発光層の形成材料は通常乾燥性
が良好で速乾性であることから、特にこのような処理を
行うことなく、したがって各色の発光層形成材料を順次
吐出塗布することにより、その塗布順に各色の発光層1
40Bを形成することができる。
【0073】次いで、図10(c)に示すように、基板
121の表面全体に透明導電材料を蒸着法等によって製
膜し、陰極として機能する対向電極154を形成する。
透明導電材料としては、特に限定されることなく種々の
ものが採用可能であるが、例えばカルシウムが用いられ
る。なお、カルシウムを用いた場合、透明性を確保する
うえで、これを厚さ数十nm程度の薄膜に形成するのが
好ましい。また、このようにカルシウムを薄膜に形成し
た場合、さらにこれの上にアルミニウムや金等の材料で
保護膜(図示せず)を形成するのが好ましい。保護膜と
して用いるアルミニウムや金等については、やはりその
厚さを透明性が損なわれない程度に十分薄い厚さ、例え
ば数十nm程度とする必要がある。また、この保護膜に
ついては、単一の材料からでなく、複数の材料を積層す
ることによる、複合膜としてもよい。
【0074】その後、先の第1の例と同様にして、対向
電極154や積層体140を覆った状態となるようにし
て基板121に封止基板(図示せず)を封止樹脂で接着
し、有機EL素子部を封止する。そして、これによりデ
ィスプレイを得る。ただし、本例では、発光層140B
からの光を封止基板側から取り出すタイプとしているの
で、当然ながらこの封止基板としては、ガラス等の透明
のものが用いられる。
【0075】このようにして得られたディスプレイにあ
っては、画素電極141の下側に反射膜251からなる
乱反射部251aが設けられているので、透光性の画素
電極141を透過した外光を乱反射部251aで乱反射
させることにより、映り込みやコントラスト低下などの
外光の影響を低減することができる。また、下地層25
0に凹凸面250aを形成し、これの上に反射膜251
を形成することで乱反射部251aを形成しているの
で、乱反射部251aの形成を容易に行うことができ、
したがって外光の影響低減化を容易に行うことができ
る。
【0076】なお、本例では下地層250上に反射膜2
51を形成したが、これに代えて、図8〜図10に示し
た層間絶縁膜240を下地層とし、これの表面に凹凸面
を形成しさらにここに反射膜を形成するようにしてもよ
い。その場合、必要に応じてこの反射膜の上に平坦化膜
を形成し、その上に画素電極141を形成する。
【0077】次に、本発明のエレクトロルミネッセンス
装置を有機ELディスプレイに適用した場合の第3の例
を、その製造方法に基づいて説明する。この第3の例が
前記の第2の例と主に異なるところは、乱反射部を形成
する反射膜が、導電性を有して画素電極としても機能し
ている点と、画素電極が陰極として機能し、対向電極が
陽極として機能している点である。
【0078】この製造方法では、第1の例と同様にして
図4(a)〜(d)に示したように基板121に薄膜ト
ランジスタ143等を形成し、さらにこれを覆って層間
絶縁膜230を形成する。次いで、この層間絶縁膜23
0をパターニングしてコンタクトホール232、234
を形成し、さらにこれらコンタクトホール232、23
4内に中継電極236、238を埋め込む。
【0079】次いで、図11(a)に示すように、層間
絶縁膜230上に信号線132、共通給電線133及び
走査線(図示せず)を形成する。そして、先の第2の例
と同様にして、各配線の上面を覆うようにして絶縁性で
層間絶縁膜として機能する下地層260を形成する。た
だし、この下地層260については、予めその下に平坦
化膜(図示せず)を形成しておき、その上に形成する
か、あるいは直接この下地層260を平坦化処理するこ
とにより、一旦その表面を平坦化しておき、その後、第
2の例と同様にしてその表面を凹凸面260aとするの
が好ましい。
【0080】次いで、中継電極236に対応する位置に
コンタクトホール(図示せず)を形成し、そのコンタク
トホール内にも埋め込まれるようにアルミニウム等から
なる反射膜を形成し、さらにこの反射膜をパターニング
して、図11(b)に示すように信号線132、共通給
電線133及び走査線(図示せず)に囲まれた所定位置
に、ソース・ドレイン領域143aに電気的に接続する
乱反射部261を形成する。ここで、信号線132及び
共通給電線133、さらには走査線(図示せず)に挟ま
れた部分が、後述するように発光層や正孔注入層の形成
場所となっている。なお、ここで形成した乱反射部26
1は、後述するように画素電極としても機能するように
なっている。このようにして乱反射部261まで形成し
たら、これをTFT側の基体270とする。なお、この
ような基体270は、反射型液晶表示装置用のTFT基
板に比べ、透明電極(ITO電極)がないだけでほぼ同
様の構成となるので、その製造工程を反射型液晶表示装
置の製造工程と共通化することができる。
【0081】本例では、このような基体270とは別
に、図12に示すような対向基体280を用意する。こ
の対向基体280は、透明基板281の全面に対向電極
282を形成し、さらにその上に隔壁283および積層
体284を形成し、さらにこれらの上に画素電極285
を形成したものである。対向電極282は、発光層から
の光をこの対向電極282側から取り出すため、透明導
電材料によって形成されており、本例ではITOによっ
て形成されている。なお、このITOからなる対向電極
282は、陽極として機能するようになっている。
【0082】積層体284は、先の例と同様に正孔注入
層284A(あるいは正孔輸送層)と発光層284Bと
からなっており、前記の液滴吐出ヘッド34による塗布
によって形成されたものである。ただし、本例では、陽
極として機能する対向電極282側に正孔注入層284
Aが配置され、その上、すなわち陰極として機能する画
素電極285側に発光層284Bが配置されている。な
お、この積層体284についても、電子輸送層を加えた
三層構造としてもよい。また、この積層体284および
これら積層体284を区画する隔壁283については、
その高さがほぼ同じになるようにして形成するのが好ま
しい。このようにして隔壁283および積層体284を
形成したら、これらの上に透光性の導電材料、例えばカ
ルシウムを蒸着法等で製膜して陰極として機能する画素
電極285を形成し、対向基体280とする。
【0083】このようにして基体270と対向基体28
0とを用意したら、いずれか一方の基板の周縁部に封止
樹脂(図示せず)を塗布し、その状態で基体270の乱
反射部261と対向基体280の画素電極285とを対
向させる。なお、基体270側または対向基体280側
に、予め封止樹脂を配置するための凹部を形成してお
き、これによって封止樹脂を硬化させた際、乱反射部2
61と画素電極285とが隙間なく密着するようにして
おくのが好ましい。
【0084】その後、図13に示すようにこれら乱反射
部261と画素電極285とを接合させ、その状態で前
記の封止樹脂を硬化させることにより、これら基体27
0と対向基体280とを気密に接着し、ディスプレイを
得る。なお、乱反射部261と画素電極285と間に異
方性導電材料による異方性導電膜を形成しておき、これ
によって乱反射部261と画素電極285と間の隙間を
埋め、これらの間の良好な導電性を確保するようにして
もよい。
【0085】このようにして得られたディスプレイにあ
っては、画素電極285の下側に乱反射部261が配設
されるので、画素電極285を透過した外光を乱反射部
261で乱反射させることにより、映り込みやコントラ
スト低下などの外光の影響を低減することができる。ま
た、乱反射部261が導電性を有していて画素電極28
5に接していることにより、画素電極としても機能する
ようになり、したがって画素電極全体の導電性が高まっ
て印可電圧の低下が可能になり、これにより有機EL素
子の長寿命化を図ることができる。
【0086】また、このようなディスプレイの製造方法
にあっては、対向基体280と基体270とをそれぞれ
別に製造して用意するようにしたので、これら対向基体
280と基体270とをそれぞれ別に検査しておくこと
により、全体を組み立てる前にその不良を検出すること
ができ、したがって全体が組み立てられた後に検査する
場合に比べ、歩留まりを高め、生産性を向上することが
できる。すなわち、一般的に不良の発生は、駆動回路な
どのTFTと、発光層などからなる有機EL素子部とに
多く発生する。そこで、これらの要素を別に分けて検査
しておくことにより、良品の要素と不良品の要素とが一
体化されて全体が不良品となることを、防止することが
できるのである。
【0087】次に、本発明の電子機器について説明す
る。本発明の電子機器は、前記のディスプレイを表示手
段として用いたものである。図14(a)は、携帯電話
の一例を示した斜視図である。図14(a)において、
500は携帯電話本体を示し、501は前記のディスプ
レイからなる表示装置(表示手段)を示している。図1
4(b)は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理
装置の一例を示した斜視図である。図14(b)におい
て、600は情報処理装置、601はキーボードなどの
入力部、603は情報処理本体、602は前記のディス
プレイからなる表示装置(表示手段)を示している。図
14(c)は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図
である。図14(c)において、700は時計本体を示
し、701は前記のディスプレイからなる表示装置(表
示手段)を示している。図14(a)〜(c)に示す電
子機器は、前記のディスプレイを表示装置(表示手段)
として用いたものであるので、映り込みやコントラスト
低下などの外光の影響が低減された良好なものとなる。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように本発明のエレクトロ
ルミネッセンス装置は、乱反射部を備えたものであるか
ら、この乱反射部で外光を乱反射することにより、発光
層の寿命に影響することなく、映り込みやコントラスト
低下などの外光の影響を低減することができ、したがっ
て視認性の良好なものとなる。
【0089】本発明のエレクトロルミネッセンス装置の
製造方法は、乱反射部を形成するようにした方法である
から、この乱反射部で外光を乱反射することにより、発
光層の寿命に影響することなく、映り込みやコントラス
ト低下などの外光の影響を低減することができ、したが
って視認性の良好なものを製造することができる。
【0090】本発明の電子機器は、前記のエレクトロル
ミネッセンス装置、あるいは前記の製造方法によって得
られたエレクトロルミネッセンス装置を表示手段とする
ものであるから、この表示手段が、映り込みやコントラ
スト低下などの外光の影響が低減された良好なものとな
る。この電子機器によれば、表示手段が乱反射部を備え
ているので、これで外光が乱反射されることにより、
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のエレクトロルミネッセンス装置を有
機ELディスプレイに適用した場合の第1の例の回路図
である。
【図2】 画素部の平面構造を示す拡大平面図である。
【図3】 ディスプレイの平面構造を示す模式図であ
る。
【図4】 (a)〜(e)は本発明のディスプレイの第
1の例の製造方法を、工程順に説明するための要部側断
面図である。
【図5】 (a)〜(c)は図4に続く工程を順に説明
するための要部側断面図である。
【図6】 (a)〜(c)は図5に続く工程を順に説明
するための要部側断面図である。
【図7】 液滴吐出ヘッドの概略構成を説明するための
図であり、(a)は要部斜視図、(b)は要部側断面図
である。
【図8】 (a)〜(c)は本発明のディスプレイの第
2の例の製造方法を、工程順に説明するための要部側断
面図である。
【図9】 (a)〜(c)は図8に続く工程を順に説明
するための要部側断面図である。
【図10】 (a)〜(c)は図9に続く工程を順に説
明するための要部側断面図である。
【図11】 (a)、(b)は本発明のディスプレイの
第3の例の製造方法を、工程順に説明するための要部側
断面図である。
【図12】 本発明のディスプレイの第3の例の製造方
法を説明するための要部側断面図である。
【図13】 本発明のディスプレイの第3の例の製造方
法を説明するための要部側断面図である。
【図14】 ディスプレイが備えられた電子機器の具体
例を示す図であり、(a)は携帯電話に適用した場合の
一例を示す斜視図、(b)は情報処理装置に適用した場
合の一例を示す斜視図、(c)は腕時計型電子機器に適
用した場合の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
70…ディスプレイ 71…画素 121…基板(基体) 140…積層体(発光部) 140A…正孔注入層(又は正孔輸送層) 140B…発光層 141…画素電極(第1電極) 150…隔壁 150a…凹凸面 151…乱反射部 154…対向電極(第2電極) 250…下地層 250a…凹凸面 251…反射膜 251a…乱反射膜 260…下地層 260a…凹凸面 261…反射膜 261a…乱反射部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/26 H05B 33/26 Z

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外光を乱反射する凹凸面を有した乱反射
    部を、備えてなることを特徴とするエレクトロルミネッ
    センス装置。
  2. 【請求項2】 基体と、前記基体上に設けられた第1電
    極、及び絶縁性材料からなる隔壁と、前記第1電極上に
    配置された発光層を含む積層体と、前記積層体上及び隔
    壁上に配置された第2電極とを備え、前記発光層からの
    光を前記第1電極側から取り出すエレクトロルミネッセ
    ンス装置であって、 前記隔壁における第2電極との接合面に凹凸が形成さ
    れ、該凹凸上の第2電極が前記乱反射部となっているこ
    とを特徴とする請求項1記載のエレクトロルミネッセン
    ス装置。
  3. 【請求項3】 前記隔壁は有機材料からなることを特徴
    とする請求項2記載のエレクトロルミネッセンス装置。
  4. 【請求項4】 基体と、前記基体上に設けられた第1電
    極、及び絶縁性材料からなる隔壁と、前記第1電極上に
    配置された発光層を含む積層体と、前記積層体上及び隔
    壁上に配置された第2電極とを備え、前記発光層からの
    光を前記第2電極側から取り出すエレクトロルミネッセ
    ンス装置であって、 前記基体における第1電極の下側に、前記乱反射部が設
    けられたことを特徴とする請求項1記載のエレクトロル
    ミネッセンス装置。
  5. 【請求項5】 前記乱反射部は、その下地層に凹凸が形
    成されていることにより、凹凸面が形成されてなること
    を特徴とする請求項4記載のエレクトロルミネッセンス
    装置。
  6. 【請求項6】 前記乱反射部は、導電性を有して第1電
    極として機能することを特徴とする請求項5記載のエレ
    クトロルミネッセンス装置。
  7. 【請求項7】 前記下地層は有機材料からなることを特
    徴とする請求項5又は6記載のエレクトロルミネッセン
    ス装置。
  8. 【請求項8】 前記積層体には、前記発光層に対し前記
    第1電極と第2電極のうちの陽極として機能する電極側
    に、少なくとも正孔注入層又は正孔輸送層のいずれかが
    が設けられてなることを特徴とする請求項2〜7のいず
    れかに記載のエレクトロルミネッセンス装置。
  9. 【請求項9】 基体と、前記基体上に設けられた第1電
    極、及び絶縁性材料からなる隔壁と、前記第1電極上に
    配置された発光層を含む積層体と、前記積層体上及び隔
    壁上に配置された第2電極とを備え、前記発光層からの
    光を前記第1電極側から取り出すエレクトロルミネッセ
    ンス装置の製造方法であって、 前記隔壁を、その上面が凹凸面となるように形成し、そ
    の後、該隔壁上に第2電極を形成することを特徴とする
    エレクトロルミネッセンス装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 基体と、前記基体上に設けられた第1
    電極、及び絶縁性材料からなる隔壁と、前記第1電極上
    に配置された発光層を含む積層体と、前記積層体上及び
    隔壁上に配置された第2電極とを備え、前記発光層から
    の光を前記第2電極側から取り出すエレクトロルミネッ
    センス装置の製造方法の製造方法であって、 前記基体に、表面を凹凸にした下地層を形成し、この下
    地層上に反射膜を形成することにより、乱反射部を形成
    することを特徴とするエレクトロルミネッセンス装置の
    製造方法。
  11. 【請求項11】 基体と、前記基体上に設けられた第1
    電極、及び絶縁性材料からなる隔壁と、前記第1電極上
    に配置された発光層を含む積層体と、前記積層体上及び
    隔壁上に配置された第2電極とを備え、前記発光層から
    の光を前記第2電極側から取り出すエレクトロルミネッ
    センス装置の製造方法であって、 第1電極、隔壁、積層体、第2電極を形成した対向基体
    と、 表面を凹凸にした下地層を形成し、この下地層上に導電
    性を有する反射膜を形成することにより、乱反射部を形
    成した基体と、を用意し、 前記対向基体の第1電極と、基体の乱反射部とを接合す
    ることにより、エレクトロルミネッセンス装置を得るこ
    とを特徴とする請求項10記載のエレクトロルミネッセ
    ンス装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜8のいずれかに記載のエレ
    クトロルミネッセンス装置、あるいは請求項9〜11の
    いずれかに記載の製造方法によって得られたエレクトロ
    ルミネッセンス装置を表示手段とする電子機器。
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