JP4640716B2 - 循環型飲食物搬送装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、飲食カウンタに沿って無端状に形成された搬送路により寿司等を循環搬送し、これをお客に提供する循環型飲食物搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
通称、回転寿司と呼ばれている寿司店の循環型飲食物搬送装置には、従来、図7に示すように、平面視ほぼ半月状をなす多数のスタットaを、無端回走するチェーンbに相対回動可能に取付けたクレセントチェーンコンベヤcが用いられているのが一般的である。
【0003】
上述した従来のクレセントチェーンコンベヤYは、無端状の搬送路を形成して循環させるために、屈曲部の存在は避けられず、従って、この屈曲部を各スタットaが円滑に走行しうるように、隣接するスタットa同士の間に所要の隙間を設けて、互いに相対回動可能にチェーンbに連結している。そのため、その隙間にご飯粒やその他の異物が入り込んでこびり付き易く、これを除去する作業が面倒であるとともに、衛生的にも好ましくない。
【0004】
この問題を解決するために、本出願人は、搬送路上の清掃を極めて容易に行うことができるようにした循環型搬送装置を案出し、これらの技術は先に特許出願している特開平11−225865号公報、特開平11−046959号公報、特開平11−164763号公報、さらには特開平11−313747号公報に開示されている。
【0005】
図8は、上記磁石式の搬送手段を有する搬送装置の一部を略示するもので、搬送手段aは、無端走行するチェーンbと、この上部に一定の間隔を設けて取付けたブラケットcと、各ブラケットcの上面に固定された永久磁石dとからなっている。
【0006】
搬送路面eの上に外周部下面の両側が受支された寿司皿gは、その下面に取付けた磁性金属片hを上記各永久磁石dの上端と近接させることにより、永久磁石dの吸引力により保持されて循環するようになっている。
【0007】
この場合、上記永久磁石dの全ての極性は、下部側がN極で上部側がS極(又はその反対)となるように統一して取付けられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このように、永久磁石dの全ての極性を、上下においてN極又はS極に統一すると、図9に示すように(下部側をN極とした例を示す)、隣接する永久磁石dの磁力線は、互いに同方向を向くため、磁束密度が大きくなり、強力な磁界が比較的広範囲に形成される。
【0009】
この極性の配置は、寿司皿gの吸引力が大きくなる利点がある反面、寿司皿gを磁石dから引き離す際の力も大となるため、お客が寿司皿gを強く引き上げたときの反動により、寿司等を落下させることがある。
【0010】
また、永久磁石dが強力に寿司皿gを吸引すると、寿司皿gと寿司皿gが滑走する搬送路面との間に大きな摩擦力が発生し、搬送路面e上に寿司皿gの軌跡を表すライン状の傷が付き、見栄えが悪くなり、この傷が寿司皿gの滑りを更に悪くする原因となる。
【0011】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、寿司皿を確実に移送させるとともに、寿司皿等を比較的に軽い力で持ち上げることができ、かつ搬送路に傷が付かない循環型飲食物搬送装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の循環型飲食物搬送装置は、無端状の搬送路上に載置された飲食物搬送体を、搬送路下方に配された磁石の磁力を利用して搬送する循環型飲食物搬送装置であって、前記飲食物搬送体には第1の磁石が設けられ、かつ搬送路下方には一定間隔おきに多数の第2の磁石が循環走行可能に配されており、前記第1の磁石と第2の磁石とが、それぞれの磁石の同磁極同士が相対向する向きになるように配置されるとともに、前記飲食物搬送体には第1の磁石としての2個以上の磁石に加えて、第2の磁石と異磁極同士が相対向するような第3の磁石が設けられ、第3の磁石は、前記それぞれの第1の磁石に対して等距離となる位置に設けられていることを特徴としている。
本発明によると、飲食物搬送体を搬送路上に載置した場合、第1の磁石と第2の磁石とが互いに同磁極で向き合う位置関係となり、第1の磁石は第2の磁石の反発力を受け、第2の磁石とその隣の第2の磁石との間に安定しようとする。
ここで第2の磁石を所定方向に循環走行させると、第1の磁石は前記した安定位置を保持しようとするため、第2の磁石の走行速度と同速度で循環走行することとなる。このように第2の磁石と第1の磁石との間には反発力が存在するため、飲食物搬送体を比較的軽い力で持ち上げることができるとともに、飲食物搬送体の循環搬送時に搬送路に傷が付きにくくなる。さらに付加的に第2の磁石と第3の磁石が引き合い、飲食物搬送体の搬送される向きが常時一定する。
【0018】
上記搬送装置において、本発明の循環型飲食物搬送装置は、第3の磁石の磁力が、少なくとも第1の磁石の磁力よりも小さく設定されているのが好ましい。
このようにすると、第2の磁石と第3の磁石との間の吸引力が、飲食物搬送体の搬送向きを決める最少限のものとなり、飲食物搬送体の持ち上げ時にこの吸引力が悪影響を及ぼさないようにできる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0026】
図1は、本発明を寿司の搬送に適用した第1実施例を示す一部の外観傾斜図であり、飲食カウンタ1の上面上には、これに沿って本発明の循環型飲食物搬送装置(以下、搬送装置と略称する)2が無端状に設けられている。
【0027】
3は、搬送装置2上に載置されて搬送される合成樹脂又は瀬戸物製の飲食容器、すなわち飲食物搬送体としての寿司皿で、この寿司皿3には飲食物である寿司4等が載せられる。この寿司皿3における底板3c中央には図2、図3で明らかなように第1の磁石である永久磁石20が固着されている。
【0028】
搬送装置2は、図2及び図3に示すように構成され、飲食カウンタ1の内端(図2の右端)に隣接して立設された基台5の上面には、搬送装置2の支持ブラケット6が固着されている。支持ブラケット6上には、縦断面形が横長矩形をなす角筒状のダクト7が、飲食カウンタ1に沿って無端状に取付けられている。このダクト7は樹脂で作られている。
【0029】
ダクト7の両側面と上面には、カバーとして機能する案内部材9が固定的に取付けられ、搬送路に沿って両案内部材9から上向ガイド9a、9bが突設するように形成されている。
【0030】
ダクト7の外側上面である上面板7aの上面には、寿司皿3の底面外周部の環状をなす糸底部3aにおける平坦な底面が摺接するようになっている。この摺接時において、寿司皿3の逆テーパ状の裏面3bが、案内部材9の上記した上向ガイド部9a、9aの上部内端縁と近接するようになっており、寿司皿3が搬送される際において、大きく左右方向に移動するのが防止されるようになっている。
【0031】
ダクト7内には、マグネット式の搬送機構12が設けられており、この搬送機構12は、案内ダクト7内の上面に固着した支持基板13上にボルト止めされた無端状のチェーンレール14と、このチェーンレール14に案内されて飲食カウンタ1の内側を循環走行する無端状の駆動チェーン15と、駆動チェーン15の上端部に一定間隔おきに固着されたブラケット16の上部に、上端面が案内ダクト7の裏面に近接するようにして取付けられた第2の磁石である永久磁石17とからなっている。
【0032】
図4には、本発明特有の永久磁石17と永久磁石20との配置状態が示され、永久磁石列における互いに隣接する各永久磁石17のN極もしくはS極が、同一方向(鉛直方向)を向くように統一して配置されている。すなわち、本実施例にあっては、上方に全ての永久磁石17のS極が向くように配置されている。ここで配置されている永久磁石17は、4500ガウス近傍の磁力を有し、直径22m/m、高さ11〜12m/mの円柱形状の磁石である。
【0033】
永久磁石列を構成する各永久磁石17は、隣り合う磁石の中心間距離が約60m/mになるように配置されている。さらに永久磁石17の上面と前記した寿司皿3の底面中央に固着された永久磁石20の下面とは、案内ダクト7の上面板7aで区画され、互いに上下方向に略5〜7m/mの間隔を保持するように設置されている。
【0034】
さらに、寿司皿3に設けられた永久磁石20は下方にS極またはN極が向くように統一して固定されている。すなわち、本実施例にあっては、下方に全ての永久磁石20のS極が向くように配置されている。このように、図4に示された例によれば、永久磁石17にあっては全て上方にS極がくるように配され、寿司皿3の底面に固定された永久磁石20にあっては全て下方にS極がくるように配置され、永久磁石17上に寿司皿3が置かれると、寿司皿3は実質的に上方向へ反発力を受けるようになっている。
【0035】
図2に示されるようにブラケット16に固着された下向きの別のブラケット18の下面には、別の永久磁石19が下向きに取付けられている。この下方の永久磁石19により、湯呑み容器21の底面に固着された金属片(図示略)を吸着することにより、倒立状態で循環搬送される。搬送中の湯呑み容器21は、お客により取外し可能となっており、これを飲食カウンタ1上に取出し、客はこれにお茶を入れて飲むことができるようになっている。22は、飲食カウンタ1の上面に立設された給湯器である。
【0036】
上記実施例の搬送装置2において、マグネット式の搬送機構12における駆動チェーン15を循環走行させた状態で、寿司4を載せた寿司皿3が上面板7a上に載置されると、その下面の永久磁石20は、チェーン15と共に走行する永久磁石17の反発力を受け、図3、図4に示されるように、寿司皿3は、永久磁石17とその隣の永久磁石17の中央に位置し、その糸底部3aの底面が上面板7aに摺接した状態で搬送される。この搬送中に、好みの寿司皿3をお客が手で掴んで手元に取出すことができる。
【0037】
上記搬送機能について詳しく説明すると、前記永久磁石20と永久磁石17とが、それぞれの磁石の同磁極同士が相対向する向きになるように配置されているため、飲食物容器である寿司皿3を搬送路上に載置した場合、永久磁石20と永久磁石17とが互いに同磁極で向き合う位置関係となり、永久磁石20は永久磁石17の反発力を受け、永久磁石17とその隣の永久磁石17との間に安定しようとする。
【0038】
ここで永久磁石17を駆動チェーン15で所定方向に循環走行させると、寿司皿の永久磁石20は前記した安定位置を確保しようとするため、永久磁石17の走行速度と同速度で循環走行することとなる。さらに永久磁石20と永久磁石17との間には反発力が存在するため、飲食物容器を比較的軽い力で持ち上げることができるとともに、飲食物容器の循環搬送時に搬送路に傷が付きにくくなる。
【0039】
また、この実施例によれば全ての永久磁石17が、ほぼ同磁力を有しているため、隣り合う2個の永久磁石17のほぼ中央の搬送路上に永久磁石20が安定し、寿司皿がこの位置を保持したまま移動するため、寿司皿3は等間隔に整然と循環搬送されることになる。
【0040】
なお、上記実施例では、湯呑み容器21も下方の永久磁石19に吸着されて倒立状態で搬送されるようになっているため、容器21内に塵埃等の異物が入り込む恐れはなく、極めて衛生的である。また、容器21をお客の飲食カウンタ1の前まで運ぶ手間が省ける。
【0041】
図5および図6には本発明の第2の実施例が示され、永久磁石20と永久磁石17との距離(高さ)調節と、寿司皿3と搬送路との摩擦力を低減させるようにした例であり、詳述すると、ダクト7の上面板7aには、摩擦係数の小さい硬質の合成樹脂材、例えばフッ素系樹脂(商品名テフロン)、アセタール系樹脂、ポリアミド系樹脂(ナイロン)、ポリエチレン系樹脂等よりなる上面が円弧状の断面をなす左右1対の滑り部材11が、全周に亘って固着されている。
【0042】
この上面板7aの上面には、寿司皿3の底面外周部の環状をなす糸底部3aにおける平坦な底面が摺接するようになっている。この摺接時において、寿司皿3の逆テーパ状の裏面3bが、案内部材9の両側に突設した上向ガイド部9a、9aの上部内端縁と近接するようになっており、寿司皿3が搬送される際において大きく左右方向に移動するのが防止されるようになっている。
【0043】
さらに永久磁石17の上面と、前記した寿司皿3の底面中央に固着された永久磁石20の下面とは、ダクト7の上面板7aで区画され、互いに略5〜7m/mの間隔を保持することが好ましいが、磁力の大きさによってこの間隔を変更することもあり、この場合は、スペーサーとしての役目をする前記した滑り部材11の厚みで調整できるようになっている。
【0044】
上記第2実施例の搬送装置2においても前実施例とその作動形態は同じであり、図6に示されるようにマグネット式の搬送機構12における駆動チェーン15を循環走行させた状態で、寿司4を載せた寿司皿3が両滑り部材11上に載置されると、その下面の永久磁石20は、チェーン15と共に走行する永久磁石17の反発力を受け、前記した図4に示されるように、寿司皿3は、永久磁石17とその隣の永久磁石17のほぼ中央に位置し、その糸底部3aの底面が両滑り部材11に摺接した状態で搬送される。この搬送中に好みの寿司皿3をお客が手で掴んで手元に取出すことができる。
【0045】
図7〜図11には、本発明の第3実施例が示されており、前記した実施例1および2と相違する点は、寿司皿3が直接搬送装置2上に置かれず、飲食物搬送体としての搬送トレー31上に載置される点と、搬送トレー31に設けられた磁石等の配置関係が改良されている点である。
【0046】
すなわち、図7、図8に示されるように、搬送装置2上に載置されて搬送される合成樹脂又は瀬戸物製の飲食物搬送体としての搬送トレー31上に寿司皿3が載せられる。この搬送トレー31における底板33には、図で明らかなように第1の磁石である永久磁石20と第3の磁石である永久磁石30が固着されている。
【0047】
前記各実施例とほぼ同様な搬送装置2には、樹脂製のダクト7の両側面に化粧カバーとして機能するパネル34が固定的に取付けられ、搬送路に沿う案内部材が省略されている。
また、ダクト7の外側上面である上面板7aの上面には、寿司皿3を載置可能な搬送トレー31の外周部32の底面が摺接するようになっている。前記した寿司皿3を搬送トレー31に載置した際、寿司皿3の逆テーパ状の裏面3bが搬送トレー31の外周部32の上辺に安定的に保持されるようになっている。
【0048】
ダクト7内には、マグネット式の搬送機構12が設けられており、前記実施例と同様、搬送機構12は、案内ダクト7内の上面に固着した支持基板13上にボルト止めされた無端状のチェーンレール14と、このチェーンレール14に案内されて飲食カウンタ1の内側を循環走行する無端状の駆動チェーン15と、駆動チェーン15の上端部に一定間隔おきに固着されたブラケット16の上部に、上端面が案内ダクト7の裏面に近接するようにして取付けられた第2の磁石である永久磁石17とからなっている。
【0049】
図9は、搬送トレー31を上方から見た平面図であり、第1の磁石としての永久磁石20が搬送トレー31の進行線を挟んで左右に線対称に配置され、かつ第3の磁石としての永久磁石30が進行線上に配置されている。この場合、永久磁石20は上方にN極が、下方にS極がくるように埋設され、永久磁石30は上方にS極が、下方にN極がくるように埋設されている。これに対して下方を移動する第2の磁石としての永久磁石17は上方にS極がくるように配置されている。
【0050】
さらに詳しくは、図11に、本発明特有の永久磁石17と、永久磁石20と、そして永久磁石30との配置状態が示され、永久磁石列における互いに隣接する各永久磁石17のN極もしくはS極が、同一方向(鉛直方向)を向くように統一して配置されている。すなわち、本実施例にあっては、上方に全ての永久磁石17のS極が向くように配置されている。ここで配置されている永久磁石17は、4500ガウス近傍の磁力を有し、直径22m/m、高さ11〜12m/mの円柱形状の磁石である。
【0051】
永久磁石列を構成する各永久磁石17は、隣り合う磁石の中心間距離が約60m/mになるように配置されている。さらに永久磁石17の上面と前記した搬送トレー31の底面に2個固着された永久磁石20の下面とは、案内ダクト7の上面板7aで区画され、互いに上下方向に略5〜7m/mの間隔を保持するように設置されている。また永久磁石20はそれぞれ2600ガウス近傍の磁力を有し、永久磁石31も2600ガウス近傍の磁力を有している。
【0052】
図11に示された例によれば、永久磁石17にあっては全て上方にS極がくるように配され、搬送トレー31の底面に固定された永久磁石20にあっては全て下方にS極がくるように配置され、かつ永久磁石30は全て下方にN極がくるように配置されているため、列をなす永久磁石17上に搬送トレー31が置かれると、搬送トレー31は実質的に上方向へ磁力による反発力を受けるとともに、永久磁石17と永久磁石30とが引き合うようになっている。
【0053】
上記搬送機能について詳しく説明すると、前記永久磁石20と永久磁石17とが、それぞれの磁石の同磁極同士が相対向する向きになるように配置されているため、飲食物搬送体である搬送トレー31を搬送路上に載置した場合、永久磁石20と永久磁石17とが互いに同磁極で向き合う位置関係となり、2個の永久磁石20は永久磁石17の反発力を受け、永久磁石17とその隣の永久磁石17との間に安定しようとする。
【0054】
ここで永久磁石17を駆動チェーン15で所定方向に循環走行させると、搬送トレー31の永久磁石20は前記した安定位置を確保しようとするため、永久磁石17の走行速度と同速度で循環走行することとなる。さらに永久磁石20と永久磁石17との間には反発力が存在するため、搬送トレー31の循環搬送時に搬送路に傷が付きにくくなる。
【0055】
特に本実施例にあっては、搬送トレー31の底面に永久磁石17と引き合う永久磁石30が設けられているため、進行方向の安定化が図られている。すなわち永久磁石17が搬送面である上面板7aのほぼ中央下部を移動するため、搬送トレー31のほぼ中央に設けられた永久磁石30がこの永久磁石17の移動に追従し、搬送トレー31が左右に蛇行したり、方向が変化することがなく、安定する。
【0056】
また、永久磁石20が進行線に対して左右対称に配されているため、渋滞時の搬送トレー31の浮き上がりを防止できる。すなわち、各搬送トレー31が一時的に渋滞した場合、永久磁石17は移動するものの、搬送トレー31は前方の搬送トレー31にぶつかり、停止して渋滞してしまう。ここで仮に進行線上に永久磁石20が存在していると、次々に下方を通過する永久磁石17によってそれと反発する磁極を有する永久磁石20が断続的に浮き上がって上下振動が発生してしまう。
しかし、本実施例にあっては永久磁石20が進行線上に存在せず、左右に分離されているため、この進行線を永久磁石17が通過しても永久磁石20の上下振動は極力低減されていることになる。
【0057】
図12は、搬送トレーにおける永久磁石の第4実施例の配置例であり、永久磁石20が左右に分離されて2個配置されているのみで、第3の磁石である永久磁石30が省略されたものである。このように特に永久磁石30が存在しなくても、隣り合う永久磁石17、17の間に永久磁石20、20が図のように安定し、たとえ搬送トレー31に回転力が加わっても、この図の安定位置を確保するような反発力が加わることになる。
【0058】
図13は、搬送トレーにおける第5実施例の永久磁石等の配置例であり、永久磁石20が左右に分離されて2個配置されており、かつ第3の磁石30に代えて鉄等の磁性体40を配したものであり、方向安定化のための吸引力を弱めたものである。
【0059】
なお、第3〜5の実施例にあっては、寿司皿3に永久磁石や磁性体を配置せず、搬送トレー31に配置したため、客が寿司皿3を取る場合、一切磁力の影響を受けず、客に皿を持ち上げる時の違和感を与えることがない。また、前述したように搬送トレー31と搬送装置2との間に磁力による反発力が存在するため、搬送トレー31を搬送装置2から容易に取外し、洗浄や配置換えを容易に実施できる。
【0060】
本発明は、上記実施例に限定されるものではない。
すなわち、上記実施例では複雑な給電装置等を省略して構成を簡素化するために、永久磁石17、19を用いているが、それらを電磁石としてもよいことは勿論である。
【0061】
また、左右に分離した永久磁石20を搬送トレー31に適用したものを説明したが、左右に分離した永久磁石20を寿司皿3に適用できることは明らかである。
さらに、永久磁石20を進行線を挟んでそれぞれ1個、すなわち計2個配したものを説明したが、進行線を挟んでほぼ線対称であれば、計4個、6個のように偶数個を適宜選択できる。
さらに、永久磁石30の磁力は自由に設定できるが、複数個の永久磁石20の総計した磁力よりも小さくすることが好ましい。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果が得られる。
【0063】
(a)請求項1に記載の発明によれば、飲食物搬送体を搬送路上に載置した場合、第1の磁石と第2の磁石とが互いに同磁極で向き合う位置関係となり、第1の磁石は第2の磁石の反発力を受け、第2の磁石とその隣の第2の磁石との間に安定しようとする。
ここで第2の磁石を所定方向に循環走行させると、第1の磁石は前記した安定位置を保持しようとするため、第2の磁石の走行速度と同速度で循環走行することとなる。このように第2の磁石と第1の磁石との間には反発力が存在するため、飲食物搬送体を比較的軽い力で持ち上げることができるとともに、飲食物搬送体の循環搬送時に搬送路に傷が付きにくくなる。さらに付加的に第2の磁石と第3の磁石が引き合い、飲食物搬送体の搬送される向きが常時一定する。
【0064】
(b)請求項2に記載の発明によれば、第2の磁石と第3の磁石との間の吸引力が、飲食物搬送体の搬送向きを決める最少限のものとなり、飲食物搬送体の持ち上げ時にこの吸引力が悪影響を及ぼさないようにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例における寿司の搬送装置の外観斜視図である。
【図2】図1のII-II線の要部の拡大縦断正面図である。
【図3】図2のIII−III線の縦断側面図である。
【図4】第1実施例の磁石の配置関係を示す概略図である。
【図5】図2に対応する第2実施例の図面である。
【図6】図5のIV−IV線の縦断側面図である。
【図7】図2に対応する第3実施例の図面である。
【図8】図7の外観斜視図である。
【図9】第3実施例の搬送トレーの平面図である。
【図10】図7のV−V線の縦断側面図である。
【図11】第3実施例の磁石の配置関係を示す概略図である。
【図12】第4実施例の搬送トレーの平面図である。
【図13】第5実施例の搬送トレーの平面図である。
【図14】従来のクレセントコンベアを示す平面図である。
【図15】従来のチェーンレスコンベアの断面図である。
【図16】従来の磁石の配置関係を示す概略図である。
【符号の説明】
1 飲食カウンタ
2 搬送装置
3 寿司皿(飲食物搬送体)(飲食物容器)
3a 糸底部
3b 裏面
3c 底板
4 寿司
5 基台
6 支持ブラケット
7 ダクト
7a 上面板
9 案内部材
9a 上向ガイド部
11 滑り部材
12 搬送機構
13 支持基盤
14 チェーンレール
15 駆動チェーン
16、18 ブラケット
17 永久磁石(第2の磁石)
19 永久磁石
20 永久磁石(第1の磁石)
21 湯呑み容器
22 給湯器
30 永久磁石(第3の磁石)
31 搬送トレー(飲食物搬送体)
32 外周部
33 底板
34 パネル

Claims (2)

  1. 無端状の搬送路上に載置された飲食物搬送体を、搬送路下方に配された磁石の磁力を利用して搬送する循環型飲食物搬送装置であって、
    前記飲食物搬送体には第1の磁石が設けられ、かつ搬送路下方には一定間隔おきに多数の第2の磁石が循環走行可能に配されており、
    前記第1の磁石と第2の磁石とが、それぞれの磁石の同磁極同士が相対向する向きになるように配置されるとともに、前記飲食物搬送体には、第1の磁石としての2個以上の磁石に加えて、第2の磁石と異磁極同士が相対向するような第3の磁石が設けられ、第3の磁石は、前記それぞれの第1の磁石に対して等距離となる位置に設けられていることを特徴とする循環型飲食物搬送装置。
  2. 第3の磁石の磁力が、少なくとも第1の磁石の磁力よりも小さく設定されている請求項に記載の循環型飲食物搬送装置。
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