JP4640654B2 - 燃料供給異常判定方法およびその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、多気筒内燃機関における任意の気筒に関する燃料の供給異常を判定する方法および装置に関する。
多気筒内燃機関において、個々の気筒に燃料を供給するための燃料噴射弁の噴射孔が目詰まりを起こしたり、あるいは何らかの原因で故障した場合、対応する気筒に供給される燃料の供給量が不足したり、あるいは燃料の供給がなされないこととなる。従って、このような多気筒内燃機関における任意の単一気筒の運転状態を把握し、何らかの対策を取ることは、多気筒内燃機関の望ましい運転状態を維持する上で望ましいことである。
特定の気筒に供給される燃料がその燃料噴射弁の噴射孔の目詰まりや燃料噴射弁自体の故障などによって不足していたり、あるいはこれに伴って異常燃焼していると判断する技術が特許文献1に開示されている。この特許文献1においては、所定気筒のクランク軸の角加速度を求めてこれを平均値と比較し、その偏差が閾値を越えた場合に燃料の供給異常が発生していると判断する。
特開平8−28339号公報
クランク軸の角加速度は、車両が走行する路面状況や、この車両に関する運転者の運転操作の影響を受けてばらつきが生じやすいため、特許文献1に開示された判定方法では誤判定を起こす可能性がある。例えば、車両が停車中や、搭載された内燃機関が無負荷状態などのアイドリング時以外の走行中においては、路面状況が悪路であったり、あるいは運転者によるシフトチェンジ操作などによって、クランク角センサからの検出値に基づいて算出されるクランク軸の角加速度が瞬間的に大きくばらつく場合がある。このため、車両のアイドリング時以外に行われる判定操作は、その判定結果の信頼性に問題があると言えよう。
本発明の目的は、多気筒エンジンにおける任意の単一気筒に関して筒内圧センサなどの高価なセンサを用いることなく、燃料噴射弁における噴射孔の目詰まりや、燃料噴射弁自体の故障などが原因で発生する燃料の供給不足に伴う異常をより正確に判定するための方法および装置を提供することにある。
本発明の第1の形態は、多気筒内燃機関における任意の気筒に関する燃料の供給異常を判定する方法であって、内燃機関のクランク軸の角加速度を各気筒毎に対応付けて算出するステップと、算出されたクランク軸の角加速度と、これに対応する気筒に対して設定された燃料供給量とから、この燃料噴射量に対する前記算出されたクランク軸の角加速度の割合相関割合として求める相関割合算出ステップと、この相関割合算出ステップにて求められた前記相関割合と、内燃機関の運転状態に応じて予め設定された基準相関割合とを比較し、任意の気筒に対する燃料の供給異常の有無を判定するステップとを具えたことを特徴とするものである。
車両の定速走行状態においては、各気筒に対する燃料の供給状態が正常な場合、そのクランク軸位相とクランク軸角速度との関係は、4気筒エンジンの場合、図1中の実線のような状態で変化する。しかしながら、任意の単気筒、例えば1番気筒に対する燃料の供給状態が異常な場合、破線で示すように1番気筒に対応するクランク軸角速度が低下し、3番気筒,2番気筒,4番気筒に対応するクランク軸角速度が次第に上昇し、最終的に全気筒に対応したクランク軸42の角速度がほぼ一定となるような変化を生ずる。従って、車両が同じ運転状態において、任意の単一の気筒のみ、そのクランク軸の角加速度が継続的に負となるような場合、その大きさに応じてこの単一気筒に対する燃料供給が異常であると判定することが可能となる。
本発明の第1の形態による燃料供給異常判定方法において、相割合算出ステップが所定回数行われ、この相関割合算出ステップは、求められた相関割合を平均化するステップを有するものであってよい。この場合、相割合算出ステップは、これが所定回数に達するまで求められた相関割合を記憶しておくステップをさらに有することが好ましい。さらに、相割合算出ステップは、燃料噴射量に対するクランク軸の角加速度の割合の最大値と最小値との差を算出するステップと、燃料噴射量に対するクランク軸の角加速度の割合の最大値と最小値との差が所定値以上の場合、記憶していた相関割合をすべてキャンセルするステップとをさらに有するものであってよい。
内燃機関が所定の運転状態にあるか否かを判定するステップをさらに具え、内燃機関のクランク軸の角加速度を各気筒毎に対応付けて算出するステップは、内燃機関が所定の運転状態にある場合に行われるものであってよい。この場合、内燃機関が所定の運転状態にあるか否かを判定するステップは、各気筒毎に対応付けて算出されたクランク軸の角加速度のうち、任意の一気筒に対応するクランク軸の角加速度のみが所定値よりも小さいか否かを判定するステップを有し、燃料の供給異常の有無を判定するステップは、任意の一気筒に対応するクランク軸の角加速度のみが所定値よりも小さい場合にのみ行われることが有効である。この場合の所定値が所定の負の角加速度となることは当然である。
内燃機関が所定の運転状態は、個々の気筒に対して設定された燃料供給量が所定量以上の状態や、クランク軸の角加速度が所定時間以上ほぼ一定な状態を含むことができる。
本発明の第2の形態は、多気筒内燃機関の各気筒に対する燃料供給量を設定する燃料供給量設定手段と、内燃機関のクランク軸の回転位相を検出するクランク角センサと、このクランク角センサからの検出信号に基づき、クランク軸の角加速度を各気筒毎に対応付けて算出するクランク軸角加速度算出手段と、前記燃料供給量設定手段にて設定された各気筒に対する燃料供給量に対するクランク軸角加速度算出手段にて算出されたクランク軸の角加速度の割合を算出する相関割合算出部と、内燃機関の運転状態に応じて各気筒に対する燃料供給量に対応するクランク軸の角加速度の基準となる割合を設定する基準相関割合設定部と、この基準相関割合設定部にて設定された基準となる割合と、前記相関割合算出部によって算出された割合とを比較し、任意の気筒に対する燃料の供給異常の有無を判定する燃料供給異常判定部とを具えたことを特徴とする燃料供給異常判定装置にある。
本発明の第2の形態による燃料供給異常判定装置において、相関割合算出部は、算出された割合を所定数記憶する記憶部と、この記憶部に記憶された割合を平均化して平均割合を算出する平均相関割合算出部とを有するものであってよい。この場合、記憶部は、燃料噴射量に対するクランク軸の角加速度の割合の最大値と最小値との差を算出する最大差算出部と、最大差算出部にて算出された差を所定値と比較し、記憶部に記憶されていた割合をすべてキャンセルする記憶キャンセル部とを有することができる。
内燃機関が所定の運転状態にあるか否かを判定する運転状態判定手段をさらに具え、基準相関割合設定部は、この運転状態判定手段によって判定された内燃機関の運転状態に応じた基準となる割合を設定するものであってよい。
本発明の燃料供給異常判定方法によると、内燃機関のクランク軸の角加速度を各気筒毎に対応付けて算出し、算出されたクランク軸の角加速度と、これに対応する気筒に対して設定された燃料供給量とから、この燃料噴射量に対する算出されたクランク軸の角加速度の割合を相関割合として求め、求められた相関割合と、内燃機関の運転状態に応じて予め設定された基準相関割合とを比較し、任意の気筒に対する燃料の供給異常の有無を判定するようにしたので、路面状況や運転操作などの影響による誤判定が少なくなり、従来の方法よりも信頼性の高い判定を行うことができる。
相関割合算出ステップを所定回数行い、求められた相関割合を平均化することにより、クランク軸の角加速度の変動幅が比較的大きな場合であっても、より精度の高い判定結果を得ることができる。特に、この相関割合算出ステップが所定回数に達するまで求められた相関割合を記憶しておくようにした場合、相関割合を求めるための作業が徒に長くなる不具合を回避することができ、迅速に判定を行うことが可能となる。さらに、相関割合を求める際に、燃料噴射量に対するクランク軸の角加速度の割合の最大値と最小値との差を算出し、燃料噴射量に対するクランク軸の角加速度の割合の最大値と最小値との差が所定値以上の場合、記憶していた相関割合をすべてキャンセルすることにより、過渡状態などによる影響を低減させることができ、さらに信頼性の高い判定を行うことができる。
内燃機関が所定の運転状態にあるか否かを判定し、内燃機関が所定の運転状態にある時に内燃機関のクランク軸の角加速度を各気筒毎に対応付けて算出するようにした場合、運転操作や過渡状態などによる影響をなくして信頼性の高い判定を行うことができる。特に、内燃機関が所定の運転状態にあるか否かを判定する際に、各気筒毎に対応付けて算出されたクランク軸の角加速度のうち、任意の一気筒に対応するクランク軸の角加速度のみが所定値よりも小さいか否かを判定し、任意の一気筒に対応するクランク軸の角加速度のみが所定値よりも小さい時に燃料の供給異常の有無を判定するようにした場合、任意の一気筒に対する燃料の供給異常に関する正確な判定を行うことができる。
内燃機関が所定の運転状態が、個々の気筒に対して設定された燃料供給量が所定量以上の状態を含む場合、あるいはクランク軸の角加速度が所定時間以上ほぼ一定な状態を含む場合、何れの場合もクランク軸角加速度の変動幅が少なくなるため、より信頼性の高い判定を行うことが可能となる。
本発明の燃料供給異常判定装置によると、多気筒内燃機関の各気筒に対する燃料供給量を設定する燃料供給量設定手段と、内燃機関のクランク軸の回転位相を検出するクランク角センサと、このクランク角センサからの検出信号に基づき、クランク軸の角加速度を各気筒毎に対応付けて算出するクランク軸角加速度算出手段と、燃料供給量設定手段にて設定された各気筒に対する燃料供給量に対するクランク軸角加速度算出手段にて算出されたクランク軸の角加速度の割合を算出する相関割合算出部と、内燃機関の運転状態に応じて各気筒に対する燃料供給量に対応するクランク軸の角加速度の基準となる割合を設定する基準相関割合設定部と、この基準相関割合設定部にて設定された基準となる割合と、相関割合算出部によって算出された割合とを比較し、任意の気筒に対する燃料の供給異常の有無を判定する燃料供給異常判定部とを具えているので、路面状況や運転操作などの影響による誤判定を少なくした状態で、任意の気筒に関する燃料供給異常の有無を判定することができる。
相関割合算出部が、算出された割合を所定数記憶する記憶部と、この記憶部に記憶された割合を平均化して平均割合を算出する平均相関割合算出部とを有する場合、クランク軸の角加速度の変動幅が比較的大きな場合であっても、より精度の高い判定結果を得ることができる。特に、記憶部が燃料噴射量に対するクランク軸の角加速度の割合の最大値と最小値との差を算出する最大差算出部と、最大差算出部にて算出された差を所定値と比較し、記憶部に記憶されていた割合をすべてキャンセルする記憶キャンセル部とを有する場合、過渡状態などによる影響を低減させることができ、さらに信頼性の高い判定を行うことができる。
内燃機関が所定の運転状態にあるか否かを判定する運転状態判定手段をさらに具え、基準相関割合設定部が、この運転状態判定手段によって判定された内燃機関の運転状態に応じた基準となる割合を設定する場合、クランク軸の角加速度がほぼ0の場合はもちろん、車両の加減速時であっても任意の気筒に関する燃料供給異常の有無を判定することができる。
本発明による燃料供給異常判定装置を圧縮点火式内燃機関が搭載された車両に応用した実施形態について、図2〜図7を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明はこのような実施形態のみに限らず、本発明の精神に帰属する他の任意の技術にも応用することができる。
本実施形態におけるエンジンシステムの概念を図2に示し、このエンジンシステムにおける燃焼制御に関するブロックを図3に示す。本実施形態におけるエンジン10は、燃料である軽油を燃料噴射弁11から圧縮状態にある燃焼室12内に直接噴射することにより、自然着火させる圧縮点火式の4気筒内燃機関であるが、本発明の特性上、気筒数は単気筒以外であれば如何なる多気筒内燃機関であってもよい。このエンジン10には、排気通路13内を流れる排気ガスの一部を吸気通路14内に導く排気ガス還流(EGR)装置15と、排気通路13内を流れる排気ガスの運動エネルギーを利用して燃焼室12への過給を行う図示しないターボ過給機とが組み込まれている。
本実施形態における燃料噴射弁11は、燃料である軽油をピストン16の圧縮上死点近傍でのみ燃焼室12内に噴射する単噴射型式のものであるが、この圧縮行程での燃料噴射に加え、より均一な混合気を形成するために吸気行程においても噴射する多噴射型式のものを採用することが可能である。各気筒毎の燃料噴射弁11における燃料の噴射量および噴射時期は、車両の運転状態に応じてECU17の燃料噴射量設定部18にて設定される。ECU17の噴射弁駆動制御部19は、この燃料噴射量設定部18にて設定された噴射量の燃料が設定された噴射時期に噴射されるよう、燃料噴射弁11の作動を制御する。
EGR装置15は、排気通路13の主要部を画成する排気管20に一端が連通すると共に他端が吸気通路14の主要部を画成する吸気管21内に連通し、かつEGR通路22を画成するEGR管23と、このEGR管23に設けられてEGR通路22内を流れる排気ガスの流量を制御するEGR弁24とを具えている。本実施形態では、エンジン10を搭載した車両が予め設定されたEGR運転領域にあることを電子制御ユニット(以下、ECUと記述する)17のEGR判定部25が判定した場合、車両の運転状態に応じてEGR弁24の開度がECU17のEGR量設定部26にて設定される。ECU17のEGR弁駆動制御部27は、EGR弁24をEGR量設定部26にて設定された開度に制御し、それ以外の場合は基本的にEGR通路22を塞ぐように閉じた状態に保持する。
燃焼室12にそれぞれ臨む吸気ポート28および排気ポート29が形成されたシリンダヘッド30には、吸気ポート28を開閉する吸気弁31および排気ポート29を開閉する排気弁32を含む動弁機構33と、これら吸気弁31および排気弁32に挟まれるように燃焼室12の上端中央に臨む燃料噴射弁11とが組み込まれている。本実施形態における動弁機構33は、エンジン10の運転状態に応じて吸気弁31および排気弁32の開閉タイミングを変更し得るものであるが、これらの開閉タイミングが固定されたものであってもよい。
吸気ポート28に連通するようにシリンダヘッド30に連結されて吸気ポート28と共に吸気通路14を画成する吸気管21の上流端側には、大気中に含まれる塵埃などを除去して吸気通路14に導くためのエアクリーナ34が設けられている。上述したEGR管23の他端は、吸気ポート28と吸気管21の途中に形成されたサージタンク35との間の吸気管21に接続している。
排気ポート29に連通するようにシリンダヘッド30に連結されて排気ポート29と共に排気通路13を画成する排気管20の途中には、燃焼室12内での混合気の燃焼により生成する有害物質を無害化する触媒36が組み込まれている。この触媒36として、ディーゼルエンジンにおいて一般的な酸化触媒のみならず、DPR(Diesel Particulate active Reduction system)やDPNR(Diesel Particulate-NO Reduction System)などに用いられるDPF(Diesel Particulate Filter)を採用することも可能である。なお、上述したEGR管23の一端は、この触媒36よりも上流の排気管20に接続している。
従って、EGR管23を介して吸気管21内に還流される排気ガスと共にエアクリーナ34を通って吸気管21から燃焼室12内に供給される吸気は、燃料噴射弁11から燃焼室12内に噴射される燃料と混合気を形成し、ピストン16の圧縮上死点直前にて自然着火して燃焼し、これによって生成する排気ガスが触媒36を通って排気管20から大気中に排出される。この場合、吸気中に含まれるCO 2 によって混合気の燃焼温度が低下するため、混合気の燃焼による窒素酸化物の生成が抑制されることとなる。
本実施形態では、エンジン10およびこのエンジン10が搭載される車両の運転状態を把握してECU17が燃料噴射弁11からの燃料の噴射量および噴射時期や、EGR制御弁24の開度などを制御するため、以下に記すような各種センサ類を具えている。すなわち、運転者によって操作されるアクセルペダル37の踏み込み量を検出してこれをECU17に出力するアクセル開度センサ38を具えている。また、エアクリーナ34とサージタンク35との間の吸気通路14の途中には、この吸気通路14内を流れる吸入空気量を検出してこれをECU17に出力するエアフローメータ39が取り付けられている。なお、吸気管21に対するエアフローメータ39の取り付け位置は、エアクリーナ34の取り付け位置よりも下流側であればよく、図2の如き位置に限定されるものではない。また、ピストン16が往復動するシリンダブロック40には、連接棒41を介してピストン16が連結されるクランク軸42の回転位相を検出してこれをECU17に出力するクランク角センサ43が取り付けられている。
ECU17は、図示しないCPU,ROM,RAM,A/D変換器および入出力インターフェイスなどを含むマイクロコンピュータを有し、円滑なエンジン10の運転がなされるように、上述したセンサ38,43およびエアフローメータ39などからの検出信号に基づいて所定の演算処理を行い、予め設定されたプログラムに従って燃料噴射弁11およびEGR弁24などの作動を制御するようになっている。また、このエンジン10における任意の気筒に関する燃料の供給異常を判定するため、本実施形態におけるECU17は、上述した本発明における燃料供給量設定部としての燃料噴射量設定部18に加え、運転状態判定部44と、クランク軸角加速度算出部45と、相関割合算出部46と、基準相関割合設定部47と、燃料供給異常判定部48と、警告発生部49とをさらに具えている。
運転状態判定部44は、車両、つまりエンジン10が所定の運転状態にあるか否かを判定する。本実施形態においては、燃料噴射量設定部18にて設定された燃料供給量が所定量以上であり、エアフローメータ39によって検出される吸入空気量の変化率がほぼ一定であり、アクセル開度センサによって検出されるアクセル開度の変化率がほぼ一定の場合、所定運転状態にあると判定する。また、任意の単一気筒に対応するクランク軸42の角加速度のみが予め設定された負の角加速度(以下、これを判定基準角加速度と呼称する)よりも小さいことも本実施定形における所定運転状態に含まれる。この判定基準角加速度は、同時に2つ以上の気筒に異常が発生した場合、起こり得ないような比較的絶対値の大きな値である。この運転状態判定部44は、車両が緩加速状態か、緩減速状態か、それ以外の定速走行状態にあるか否かも判定する。何れの状態においても、クランク軸角加速度算出部45にて算出された全気筒毎のクランク軸42の角加速度がほぼ一定の範囲内にあることを必要条件としている。つまり、全気筒毎のクランク軸42の角加速度が正のほぼ一定な値の場合、車両が緩加速状態であると判定し、全気筒毎のクランク軸42の角加速度が負のほぼ一定な値の場合、車両が緩減速状態であると判定し、全気筒毎のクランク軸42の角加速度がほぼ0の場合、車両が定速走行状態であると判定する。従って、これ以外は全て過渡状態であると判定される。
クランク軸角加速度算出部45は、クランク角センサ43からの検出信号に基づき、クランク軸42の角加速度を各気筒毎に対応付けて算出する。
相関割合算出部46は、燃料噴射量設定部18にて設定された各気筒に対する燃料噴射量に対するクランク軸角加速度算出部45にて算出されたクランク軸42の角加速度の割合(以下、これを相関割合と記述する)を算出する。この相関割合算出部46は、算出された相関割合を所定数記憶する記憶部50と、この記憶部50に記憶された相関割合を最小二乗法などによって平均化し、その平均相関割合α m を算出する平均相関割合算出部51とを有する。記憶部50は、相関割合の最大値α max と最小値α min との差を算出する最大差算出部52と、この最大差算出部52にて算出された値を所定値α C と比較し、必要に応じて記憶部50に記憶されていた相関割合α n をすべてキャンセルする記憶キャンセル部53とを有する。
この相関割合算出部46にて算出された結果を図4に模式的に示す。これは、燃料供給異常が発生している場合であって、クランク軸角加速度が負となっている気筒に供給される燃料噴射量設定部18にて設定された設定燃料噴射量と、そのクランク軸角加速度との関係を表し、車両が定速走行状態においては、例えば網点で囲まれた領域Z N にこれらの相関割合α n がプロットされ、これが記憶部50に記憶される。平均相関割合算出部51にて算出されるこれらの平均値α m が直線L N にて示される。一方、車両が加速状態においては、領域Z A にこれらの相関割合α n がプロットされ、これが記憶部50に記憶される。平均相関割合算出部51にて算出されるこれらの平均値α m は直線L A となる。同様に、車両が減速状態においては、領域Z D にこれらの相関割合α n がプロットされ、これが記憶部50に記憶される。平均相関割合算出部51にて算出されるこれらの平均値α m は直線L D となる。加速状態における直線L A の傾き角は、定速走行状態の場合の直線L N の傾き角よりも小さくなり、減速状態における直線L D の傾き角は、定速走行状態の場合の直線L N の傾き角よりも大きくなる傾向を持つことが理解されよう。つまり、これら直線L N ,L A ,L D の傾き角の大きさが車両の各走行状態における燃料供給異常の判定材料となる。
基準相関割合設定部47は、運転状態判定部44によって判定されたエンジン10の運転状態に応じて各気筒に対する燃料噴射量に対応するクランク軸42の角加速度の基準となる基準相関割合α R を設定する。これは、全気筒に対応したクランク軸42の角加速度に基づき、各運転状態毎、つまり加速状態,減速状態および定速走行状態に分けてそれぞれ設定する。
燃料供給異常判定部48は、この基準相関割合設定部47にて設定された基準相関割合α R と、相関割合算出部46によって算出された平均割合α m とを比較し、任意の単一気筒に関する燃料の供給異常の有無を判定する。
警告発生部49は、任意の一気筒に対する燃料の供給状態が異常であるとの燃料供給異常判定部48の判定結果に基づき、エンジン10に対する燃料の供給状態に異常があることを運転者に知らせるためのものであり、そのための警告表示器54が図示しない車室内に設けられている。この警告表示器54は、聴覚や視覚などを利用して車両の運転者に対する注意を喚起し得るものであればよい。
このような本実施形態における燃料供給異常の設定手順について図5〜図7を参照しつつ説明すると、まずS11のステップにて車両が所定運転状態にあるか否かを運転状態判定部44にて判定する。車両が所定の運転状態にないと判断した場合には、何もせずにこのルーチンを終了する。これに対し、車両が所定運転状態にあると判断した場合、S12のステップに移行してクランク軸角加速度算出部45にてクランク軸角加速度ωを算出した後、S13のステップにて運転状態判定フラグがセットされているか否かを判定する。最初は運転状態判定フラグがセットされていないので、S14のステップに移行して車両の運転状態の判定を再び運転状態判定部44にて行う。
この運転状態判定の詳細な手順は図6に示されている。本実施形態においては、まずS140のステップにて任意の単一気筒のみ対応するクランク軸角加速度ωが判定基準角加速度ω R よりも小さいか否かを判定する。S140のステップにて任意の単一気筒のみクランク軸角加速度ωが判定基準角加速度ω R 以上である、つまり複数気筒のクランク軸角加速度ωがそれぞれ僅かに負となっていたり、全ての気筒に対応するクランク軸角速度ωがすべて正または0となっていると判断した場合には、図5のフローチャートに戻って何もせずに終了する。
これに対し、S140のステップにて単一気筒のみクランク軸角加速度ωが判定基準角加速度ω R よりも小さいと判断した場合には、S141のステップに移行して負のクランク軸角加速度ωが加速判定閾値ω H よりも大きいか否かを判定する。ここで、負のクランク軸角加速度ωが加速判定閾値ω H よりも大きい、すなわち車両が緩加速状態にあると判断した場合には、S142のステップに移行して基準相関割合設定部47が異常判定用基準相関割合α R を緩加速時用の値α RH に設定する。そして、S143のステップにて運転状態判定フラグをセットしてこのサブルーチンを終了する。
S141のステップにて負のクランク軸角加速度ωが加速判定閾値ω H 以下であると判断した場合には、S144のステップに移行して今度は負のクランク軸角加速度ωが減速判定閾値ω L よりも小さいか否かを判定する。ここで、負のクランク軸角加速度ωが減速判定閾値ω L よりも小さい、すなわち車両が緩減速状態にあると判断した場合には、S145のステップに移行して基準相関割合設定部47が異常判定用基準相関割合α R を緩減速時用の値α RL に設定した後、先のS143のステップに移行する。S144のステップにて負のクランク軸角加速度ωが減速判定閾値ω L 以上である、すなわち車両が緩加減速状態にないと判断した場合には、S146のステップに移行して基準相関割合設定部47が異常判定用基準相関割合αRを定速走行時用の定速判定閾値α RM に設定した後、S143のステップに移行する。
このようにして、S14のステップにて単一気筒のみ対応するクランク軸角加速度ωが判定基準角加速度ω R よりも小さいと運転状態判定部44が判定した場合、基準相関割合設定部47が異常判定用基準相関割合α R を車両の加減速状態に応じて設定し、運転状態判定フラグをセットしてS15のステップに移行する。
一方、S13のステップにて運転状態判定フラグがセットされていると判断した場合には、S16のステップに移行して今度は車両が同一運転状態、つまり同一の単一気筒のみ対応するクランク軸角加速度ωが判定基準角加速度ω R よりも小さく、かつ車両の走行状態がS14のステップにて判定された加減速状態と同じであるか否かを運転状態判定部44が判定する。車両が同じ運転状態であると判断した場合には、S15のステップに移行し、同じ運転状態にないと判断した場合には、何もせずにこのルーチンを終了する。
S15のステップでは、相関割合算出部46が負のクランク軸角加速度ωに対応する相関割合α n を算出し、続いてS17のステップにてカウンタのカウントアップを行い、相関割合の最大値と最小値とを設定する最大最少相関割合設定をS18のステップにて行う。
S18のステップにおける最大最少相関割合設定の詳細な手順は図7に示されており、これは記憶部50の最大差算出部52にて行われる。まずS180のステップにてカウンタのカウント値C n が1であるか否かを判定する。最初はカウント値C n が1であるので、S181のステップに移行し、S15のステップにて算出された相関割合α n を最大相関割合α max に設定した後、図5に示したメインルーチンに戻る。そして、S15のステップにて算出された相関割合α n をS19のステップにて記憶した後、このメインルーチンを終了する。カウンタのカウント値C n が1ではない場合、S182のステップに移行して今度はカウンタのカウント値C n が2であるか否かを判定する。ここで、カウンタのカウント値C n が2であると判断した場合、S181のステップにて設定された相関割合の最大値α max が今回算出された相関割合α 2 以上であるか否かをS183のステップにて判定する。
このS183のステップにて相関割合の最大値α max が相関割合α 2 以上、すなわち今回算出された相関割合α 2 が最初に設定した相関割合の最大値α max 以下である(絶対値が大きい)と判断した場合には、S184のステップに移行する。そして、今回算出された相関割合α 2 を相関割合の最大値α max に設定すると共に前回算出された相関割合α 1 、すなわち前回の相関割合の最大値α max を相関割合の最少値α min に設定し直した後、このサブルーチンを終了する。また、S183のステップにて相関割合の最大値α max が相関割合α 2 よりも小さい、すなわち今回算出された相関割合α 2 の方が最初に設定した相関割合の最大値α max よりも大きい(絶対値が小さい)と判断した場合には、S185のステップに移行して今回算出された相関割合α 2 を相関割合の最少値α min に設定した後、このサブルーチンを終了する。
S182のステップにてカウンタのカウント値C n が2ではない、すなわちカウンタのカウント値C n が3以上であると判断した場合には、S186のステップに移行して相関割合の最大値α max が今回算出された相関割合α 2 以上であるか否かを判定する。ここで、相関割合の最大値α max が今回算出された相関割合α 2 以上、すなわち今回算出された相関割合α 2 の方が最初に設定した相関割合の最大値α max よりも小さい(絶対値が大きい)と判断した場合には、S187のステップに移行して今回算出された相関割合α n を相関割合の最大値α max に設定し直した後、このサブルーチンを終了する。
また、S186のステップにて相関割合の最大値α max が今回算出された相関割合α 2 よりも小さいと判断した場合、S188のステップに移行して相関割合の最少値α min が今回算出された相関割合α n よりも大きいか否かを判定する。相関割合の最少値α min が今回算出された相関割合α n よりも大きい、すなわち今回算出された相関割合α n がすでに設定されている相関割合の最少値α min よりも小さい(絶対値が大きい)と判断した場合には、S189のステップに移行して今回算出された相関割合α n を相関割合の最少値α min に設定し直した後、このサブルーチンを終了する。なお、今回算出された相関割合α n が相関割合の最少値α min 以上である、すなわち今回算出された相関割合α n が相関割合の最大値α max でも最小値α min でもないと判断した場合には、何もせずにこのサブルーチンを終了する。
このようにして、S18のステップにて相関割合の最大値α max と最小値α min とを設定した後、S20のステップにて相関割合の最大値α max から相関割合の最小値α min を減じた値がリセット判定値α C (<0)よりも大きいか否かを記憶部50の最大差算出部52にて判定する。ここで相関割合の最大値α max から相関割合の最小値α min を減じた値がリセット判定値α C よりも大きい、すなわち算出された相関割合α n の値が異常ではないと判断した場合には、S21のステップに移行してカウンタのカウント値C n が所定値C R に達しているか否かを判定する。最初は、所定値C R 以下であるので、S19のステップに移行してS15のステップにて算出された相関割合α n を記憶部50にて記憶した後、このメインルーチンを終了する。また、S20のステップにて相関割合の最大値α max から相関割合の最小値α min を減じた値がリセット判定値α C 以下である、すなわち算出された相関割合α n の値が異常の可能性があると判断した場合には、S22のステップに移行して記憶キャンセル部53が運転状態判定フラグをリセットすると共にカウンタのカウント値C n を0にリセットした後、再び次の燃料供給異常判定処理を続ける。
一方、S21のステップにてカウンタのカウント値C n が所定値C R に達していると判断した場合には、S23のステップに移行して平均相関割合α m を平均相関割合算出部51にて算出した後、この平均相関割合α m がS14のステップにて算出された異常判定用基準相関割合α R 以上であるか否かをS24のステップにて燃料供給異常判定部48により判定する。ここで、平均相関割合α m が異常判定用基準相関割合α R 以上である、すなわち負のクランク軸角加速度ωが負となっている気筒に対する燃料の供給量が異常ではないと判断した場合、S22のステップに移行して運転状態判定フラグをリセットすると共にカウンタのカウント値C n を0にリセットした後、再び次の燃料供給異常判定処理を続ける。また、S24のステップにて平均相関割合α m が異常判定用基準相関割合α R よりも小さい、すなわち負のクランク軸角加速度ωが負となっている気筒に対する燃料の供給量が異常であると燃料供給異常判定部48が判断した場合には、S25のステップに移行して警告発生部49が警告表示器54を作動させ、この燃料供給異常判定処理を終了する。
上述した実施形態では本発明を圧縮点火機関に応用した場合について説明したが、ガソリンやアルコールまたはLPG(液化天然ガス)などを燃料として点火プラグを用いる直噴形式の火花点火機関に対しても有効であり、上述したディーゼルエンジンの場合と同様な効果を得ることができることは言うまでもない。また、本発明はその特許請求の範囲に記載された事項のみから解釈されるべきものであり、上述した実施形態においても、本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が記載した事項以外に可能である。つまり、上述した実施形態におけるすべての事項は、本発明を限定するためのものではなく、本発明とは直接的に関係のないあらゆる構成を含め、その用途や目的などに応じて任意に変更し得るものである。
クランク軸位相とクランク軸角速度との関係を模式的に表すグラフである。 本発明を圧縮点火式内燃機関に応用した一実施形態のシステム概念図である。 図2に示した実施形態における制御ブロック図である。 燃料供給異常が発生している場合における設定燃料噴射量とクランク角加速度との関係を模式的に表すグラフである。 本実施形態における制御手順を表すフローチャートである。 図5に示した運転状態判定のサブルーチンの詳細を表すフローチャートである。 図5に示した最大最少相関割合設定のサブルーチンの詳細を表すフローチャートである。
符号の説明
10 エンジン
11 燃料噴射弁
12 燃焼室
13 排気通路
14 吸気通路
15 排気ガス還流(EGR)装置
16 ピストン
17 ECU
18 燃料噴射量設定部
19 噴射弁駆動制御部
20 排気管
21 吸気管
22 EGR通路
23 EGR管
24 EGR弁
25 EGR判定部
26 EGR量設定部
27 EGR弁駆動制御部
28 吸気ポート
29 排気ポート
30 シリンダヘッド
31 吸気弁
32 排気弁
33 動弁機構
34 エアクリーナ
35 サージタンク
36 触媒
37 アクセルペダル
38 アクセル開度センサ
39 エアフローメータ
40 シリンダブロック
41 連接棒
42 クランク軸
43 クランク角センサ
44 運転状態判定部
45 クランク軸角加速度算出部
46 相関割合算出部
47 基準相関割合設定部
48 燃料供給異常判定部
49 警告発生部
50 記憶部
51 平均相関割合算出部
52 最大差算出部
53 記憶キャンセル部
54 警告表示器

Claims (12)

  1. 多気筒内燃機関における任意の気筒に関する燃料の供給異常を判定する方法であって、
    内燃機関のクランク軸の角加速度を各気筒毎に対応付けて算出するステップと、
    算出されたクランク軸の角加速度と、これに対応する気筒に対して設定された燃料供給量とから、この燃料噴射量に対する前記算出されたクランク軸の角加速度の割合相関割合として求める相関割合算出ステップと、
    この相関割合算出ステップにて求められた前記相関割合と、内燃機関の運転状態に応じて予め設定された基準相関割合とを比較し、任意の気筒に対する燃料の供給異常の有無を判定するステップと
    を具えたことを特徴とする燃料供給異常判定方法。
  2. 前記相関割合算出ステップが所定回数行われ、この相関割合算出ステップは、求められた前記相関割合を平均化するステップを有することを特徴とする請求項1に記載の燃料供給異常判定方法。
  3. 前記相関割合算出ステップは、これが所定回数に達するまで求められた前記相関割合を記憶しておくステップをさらに有することを特徴とする請求項2に記載の燃料供給異常判定方法。
  4. 前記相関割合算出ステップは、
    燃料噴射量に対するクランク軸の角加速度の割合の最大値と最小値との差を算出するステップと、
    燃料噴射量に対するクランク軸の角加速度の割合の最大値と最小値との差が所定値以上の場合、記憶していた前記相関割合をすべてキャンセルするステップと
    をさらに有することを特徴とする請求項3に記載の燃料供給異常判定方法。
  5. 内燃機関が所定の運転状態にあるか否かを判定するステップをさらに具え、内燃機関のクランク軸の角加速度を各気筒毎に対応付けて算出するステップは、内燃機関が所定の運転状態にある場合に行われることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の燃料供給異常判定方法。
  6. 内燃機関が所定の運転状態にあるか否かを判定するステップは、各気筒毎に対応付けて算出されたクランク軸の角加速度のうち、任意の一気筒に対応するクランク軸の角加速度のみが所定値よりも小さいか否かを判定するステップを有し、
    燃料の供給異常の有無を判定するステップは、任意の一気筒に対応するクランク軸の角加速度のみが所定値よりも小さい場合にのみ行われることを特徴とする請求項5に記載の燃料供給異常判定方法。
  7. 内燃機関が所定の運転状態は、個々の気筒に対して設定された燃料供給量が所定量以上の状態を含むことを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の燃料供給異常判定方法。
  8. 内燃機関の所定の運転状態は、クランク軸の角加速度が所定時間以上ほぼ一定な状態を含むことを特徴とする請求項1から請求項7の何れかに記載の燃料供給異常判定方法。
  9. 多気筒内燃機関の各気筒に対する燃料供給量を設定する燃料供給量設定手段と、
    内燃機関のクランク軸の回転位相を検出するクランク角センサと、
    このクランク角センサからの検出信号に基づき、クランク軸の角加速度を各気筒毎に対応付けて算出するクランク軸角加速度算出手段と、
    前記燃料供給量設定手段にて設定された各気筒に対する燃料供給量に対するクランク軸角加速度算出手段にて算出されたクランク軸の角加速度の割合を算出する相関割合算出部と、
    内燃機関の運転状態に応じて各気筒に対する燃料供給量に対応するクランク軸の角加速度の基準となる割合を設定する基準相関割合設定部と、
    この基準相関割合設定部にて設定された基準となる割合と、前記相関割合算出部によって算出された割合とを比較し、任意の気筒に対する燃料の供給異常の有無を判定する燃料供給異常判定部と
    を具えたことを特徴とする燃料供給異常判定装置。
  10. 相関割合算出部は、算出された割合を所定数記憶する記憶部と、この記憶部に記憶された割合を平均化して平均割合を算出する平均相関割合算出部とを有することを特徴とする請求項9に記載の燃料供給異常判定装置。
  11. 前記記憶部は、
    燃料噴射量に対するクランク軸の角加速度の割合の最大値と最小値との差を算出する最大差算出部と、
    最大差算出部にて算出された差を所定値と比較し、記憶部に記憶されていた割合をすべてキャンセルする記憶キャンセル部と
    を有することを特徴とする請求項10に記載の燃料供給異常判定装置。
  12. 内燃機関が所定の運転状態にあるか否かを判定する運転状態判定手段をさらに具え、前記基準相関割合設定部は、この運転状態判定手段によって判定された内燃機関の運転状態に応じた基準となる割合を設定することを特徴とする請求項9から請求項11の何れかに記載の燃料供給異常判定装置。
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