JP2009085078A - 燃料供給異常判定方法およびその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の燃料供給パターンが設定された多気筒内燃機関の任意の気筒に関する燃料の供給異常を判定する場合、特定の燃料供給パターン以外では正確に判定できない。
【解決手段】車両の運転状態に応じて複数の燃料供給パターンが設定された多気筒内燃機関における任意の気筒に関する燃料の供給異常を判定する本発明の方法は、内燃機関のクランク軸の角加速度を各気筒毎に対応付けて算出し、算出されたクランク軸の角加速度と、これに対応する気筒に対して設定された燃料供給量との相関関係を求め、これを燃料の供給パターンに応じて補正し、補正された相関関係と、内燃機関の運転状態に応じて予め設定された基準となる相関関係とを比較し、任意の気筒に対する燃料の供給異常の有無を判定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両の運転状態に応じて複数の燃料供給パターンが設定された多気筒内燃機関における任意の気筒に関する燃料の供給異常を判定する方法および装置に関する。
多気筒内燃機関において、個々の気筒に燃料を供給するための燃料噴射弁の噴射孔が目詰まりを起こしたり、あるいは何らかの原因で故障した場合、対応する気筒に供給される燃料の供給量が不足したり、あるいは燃料の供給がなされないこととなる。従って、このような多気筒内燃機関における任意の単一気筒の運転状態を把握し、何らかの対策を取ることは、多気筒内燃機関の望ましい運転状態を維持する上で望ましいことである。
特許文献1には、所定気筒に対応したクランク軸の角加速度を算出して平均値と比較し、その偏差が閾値を越えた場合、所定気筒における燃焼に異常があると判断するようにした技術が開示されている。
特開平8−28339号公報
クランク軸の角加速度は、クランク軸の駆動トルクによっても影響を受け、特に複数の燃料噴射モードを有する圧縮点火方式の多気筒内燃機関においては、クランク軸の角加速度を各気筒に対応付けて高精度に検出することが困難である。このため、複数の燃料噴射モードを有する圧縮点火方式の多気筒内燃機関に対して特許文献1の技術を適用した場合、燃料噴射モードによってクランク軸の角加速度を高精度に算出することができない可能性があり、燃焼異常の判断を実行しても信頼性に欠けるものとなる。
多気筒内燃機関に対して設定される複数の燃料噴射モードの一例を以下の表1に示す。
Figure 2009085078
これは、ディーゼル機関などにおいて一般的に設定されるものであり、燃料噴射量が同じ場合、シングル,第1〜第5マルチの順に出力トルクが小さくなる傾向を持つ。表1中のメイン噴射は圧縮上死点(TDC)およびその近傍にて燃料を噴射することを意味し、このメイン噴射の前の圧縮行程中に燃料を噴射するのがプレ噴射であり、さらにその直前に燃料を噴射するのがパイロット噴射である。パイロット噴射やプレ噴射は、アイドリングなどの低負荷低回転時における燃焼騒音や振動を抑制するために特に有効である。また、メイン噴射の後の膨張行程にて燃料を噴射するのがアフター/ポスト噴射であり、これらは排気温を上昇させて触媒の活性化を促進させる必要が生ずる機関の冷態始動時などで選択される。
これらの噴射モードのうち、出力トルクが最大となるシングル噴射モードは、クランク軸の角加速度を最も高精度に検出することができるという特徴を有する。しかしながら、先にも述べたように、車両の運転状態においては、シングル噴射モードが選択される機会はそれほど多くなく、シングル噴射モードの時にのみ燃料の供給異常の判定を行おうとすると、その判定機会がかなり少なくなってしまう懸念がある。
本発明の目的は、車両の運転状態に応じて複数の燃料供給パターンが設定された多気筒内燃機関における任意の気筒に関する燃料の供給異常を、車両に対する悪影響を抑えつつ高精度に判定し得る方法および装置を提供することにある。
本発明の第1の形態は、車両の運転状態に応じて複数の燃料供給パターンが設定された多気筒内燃機関における任意の気筒に関する燃料の供給異常を判定する方法であって、内燃機関のクランク軸の角加速度を各気筒毎に対応付けて算出するステップと、算出されたクランク軸の角加速度と、これに対応する気筒に対して設定された燃料供給量との相関関係を求めるステップと、求められた相関関係を燃料の供給パターンに応じて補正するステップと、補正された相関関係と、内燃機関の運転状態に応じて予め設定された基準となる相関関係とを比較し、任意の気筒に対する燃料の供給異常の有無を判定するステップとを具えたことを特徴とするものである。
本発明においては、内燃機関のクランク軸の角加速度が各気筒毎に対応付けて算出され、算出されたクランク軸の角加速度と、これに対応する気筒に対して設定された燃料供給量との相関関係を求め、これを燃料の供給パターンに応じて補正する。このようにして補正した相関関係と、内燃機関の運転状態に応じて予め設定された基準となる相関関係とを比較し、補正後の相関関係が基準となる相関関係に対して大きく異なっている場合、先の気筒に対する燃料の供給異常があると判定する。
車両の定速走行状態においては、各気筒に対する燃料の供給状態が正常な場合、そのクランク軸位相とクランク軸角速度との関係は、4気筒エンジンの場合、図1中の実線のような状態で変化する。しかしながら、任意の単気筒、例えば1番気筒に対する燃料の供給状態が異常な場合、破線で示すように1番気筒に対応するクランク軸角速度が低下する。そして、3番気筒,2番気筒,4番気筒に対応するクランク軸角速度が次第に上昇し、最終的に全気筒に対応したクランク軸の角速度がほぼ一定となるような変化を生ずる。従って、車両が同じ運転状態において、任意の単一の気筒のみ、そのクランク軸の角加速度が継続的に負となるような場合、その大きさに応じてこの単一気筒に対する燃料供給が異常であると判定することが可能となる。
本発明の第1の形態による燃料供給異常判定方法において、求められた相関関係を燃料の供給パターンに応じて補正するステップは、複数の燃料供給パターンのうち、最大の出力トルクが得られる燃料供給パターンを基準とし、他の燃料供給パターンの場合において求められた相関関係を補正することが好ましい。
クランク軸の角加速度と、これに対応する気筒に対して設定された燃料供給量との相関関係を求めるステップを所定回数行い、このステップは、これが所定回数に達するまで求められた相関関係を記憶しておくステップと、求められた相関関係を平均化するステップとを含むものであってよい。この場合、所定回数は、燃料の供給パターンに応じて異なっていることが有効である。また、クランク軸の角加速度と、これに対応する気筒に対して設定された燃料供給量との相関関係を求めるステップが、設定された燃料供給量に対するクランク軸の角加速度の割合の最大値と最小値との差を算出するステップと、燃料供給量に対するクランク軸の角加速度の割合の最大値と最小値との差が所定値以上の場合に記憶していた相関関係をすべてキャンセルするステップとをさらに含むことができる。
内燃機関が所定の運転状態にあるか否かを判定するステップをさらに具え、内燃機関のクランク軸の角加速度を各気筒毎に対応付けて算出するステップは、内燃機関が所定の運転状態にある場合にのみ行われるものであってよい。この場合、内燃機関が所定の運転状態にあるか否かを判定するステップが、各気筒毎に対応付けて算出されたクランク軸の角加速度のうち、任意の一気筒に対応するクランク軸の角加速度のみが所定値よりも小さいか否かを判定するステップを含み、燃料の供給異常の有無を判定するステップは、任意の一気筒に対応するクランク軸の角加速度のみが所定値よりも小さい場合にのみ行われるものであってよい。
本発明の第2の形態は、車両の運転状態に応じた複数の燃料供給パターンが設定された多気筒内燃機関における任意の気筒に関する燃料の供給異常を判定する装置であって、車両の運転状態に応じて設定された燃料供給パターンに基づき、多気筒内燃機関の各気筒に対する燃料供給量を設定する燃料供給量設定部と、内燃機関のクランク軸の回転位相を検出するクランク角センサからの検出信号に基づき、クランク軸の角加速度を各気筒毎に対応付けて算出するクランク軸角加速度算出部と、前記燃料供給量設定部にて設定された各気筒に対する燃料供給量と前記クランク軸角加速度算出手段にて算出されたクランク軸の角加速度との相関関係を求める相関関係算出部と、この相関関係算出部にて算出された相関関係を設定された燃料供給パターンに応じて補正する相関関係補正部と、この相関関係補正部にて補正された相関関係と、内燃機関の運転状態に応じて予め設定された基準となる相関関係とを比較し、任意の気筒に対する燃料の供給異常の有無を判定する燃料供給異常判定部とを具えたことを特徴とするものである。
本発明においては、燃料供給量設定部が車両の運転状態に応じて設定された燃料供給パターンに基づき、多気筒内燃機関の各気筒に対する燃料供給量を設定する。クランク軸角加速度算出手段は、クランク角センサによって検出される内燃機関のクランク軸の回転位相から、クランク軸の角加速度を各気筒毎に対応付けて算出する。相関関係算出部は、クランク軸角加速度算出手段にて算出されたクランク軸の角加速度と、燃料供給量設定部にて設定された各気筒に対する燃料供給量との相関関係を算出し、相関関係補正部は、設定された燃料供給パターンに応じてこれを補正する。燃料供給異常判定部は、相関関係補正部によって補正された相関関係と、予め設定された基準となる相関関係とを比較することにより、任意の気筒に対する燃料の供給異常の有無を判定する。より具体的には、相関関係補正部により補正された相関関係が予め設定された基準となる相関関係に対して大きくずれている場合、対応する気筒に対する燃料の供給異常があると判定する。
本発明の第2の形態による燃料供給異常判定装置において、相関関係補正部は、補正された相関関係を所定数記憶する記憶部と、この記憶部に記憶された相関関係を平均化して平均相関関係を算出する平均相関関係算出部と、燃料供給量に対するクランク軸の角加速度の割合の最大値と最小値との差を算出する最大差算出部とを有し、記憶部は、最大差算出部にて算出された差が予め設定された所定値よりも大きい場合、記憶部に記憶されていた割合をすべてキャンセルする記憶キャンセル部を含むものであってよい。
本発明によると、内燃機関のクランク軸の角加速度を各気筒毎に対応付けて算出し、算出されたクランク軸の角加速度と、これに対応する気筒に対して設定された燃料供給量との相関関係を求め、これを燃料の供給パターンに応じて補正した後、補正された相関関係と、内燃機関の運転状態に応じて予め設定された基準となる相関関係とを比較し、任意の気筒に対する燃料の供給異常の有無を判定するようにしたので、車両の運転状態に応じて設定された燃料供給パターンによる走行中であっても、多気筒内燃機関における任意の一気筒に関する燃料の供給異常をより正確に判定することができる。
本発明による燃料供給異常判定方法において、求められた相関関係を燃料の供給パターンに応じて補正するステップが、複数の燃料供給パターンのうち、最大の出力トルクが得られる燃料供給パターンを基準とし、他の燃料供給パターンの場合において求められた相関関係を補正する場合、異常が発生した場合の相関関係と予め設定された基準となる相関関係との差を大きくすることができ、より信頼性の高い異常判定を容易に行うことができる。
クランク軸の角加速度と、これに対応する気筒に対して設定された燃料供給量との相関関係を求めるステップを所定回数行い、当該ステップは、これが所定回数に達するまで求められた相関関係を記憶しておくステップと、求められた相関関係を平均化するステップとを含む場合、クランク軸の角加速度の変動幅が比較的大きな場合であっても、より精度の高い判定結果を迅速に得ることができる。特に、燃料の供給パターンに応じて所定回数を異ならせることにより、より信頼性の高い結果を得ることが可能となる。また、クランク軸の角加速度と、これに対応する気筒に対して設定された燃料供給量との相関関係を求めるステップが、設定された燃料供給量に対するクランク軸の角加速度の割合の最大値と最小値との差を算出するステップと、燃料供給量に対するクランク軸の角加速度の割合の最大値と最小値との差が所定値以上の場合、記憶していた相関関係をすべてキャンセルするステップとを含む場合、過渡状態などによる影響を低減させることができ、さらに信頼性の高い判定を行うことができる。
内燃機関が所定の運転状態にあるか否かを判定するステップをさらに具え、内燃機関が所定の運転状態にある場合にのみ、内燃機関のクランク軸の角加速度を各気筒毎に対応付けて算出するステップを行う場合、運転操作や過渡状態などによる影響をなくして信頼性の高い判定を行うことができる。
内燃機関が所定の運転状態にあるか否かを判定するステップが、各気筒毎に対応付けて算出されたクランク軸の角加速度のうち、任意の一気筒に対応するクランク軸の角加速度のみが所定値よりも小さいか否かを判定するステップを含み、任意の一気筒に対応するクランク軸の角加速度のみが所定値よりも小さい場合にのみ、燃料の供給異常の有無を判定するステップを行う場合、任意の一気筒に対する燃料の供給異常に関する正確な判定を行うことができる。
本発明による燃料供給異常判定装置において、相関関係補正部が、補正された相関関係を所定数記憶する記憶部と、この記憶部に記憶された相関関係を平均化して平均相関関係を算出する平均相関関係算出部と、燃料供給量に対するクランク軸の角加速度の割合の最大値と最小値との差を算出する最大差算出部とを有し、記憶部は、最大差算出部にて算出された差が予め設定された所定値よりも大きい場合、記憶部に記憶されていた割合をすべてキャンセルする記憶キャンセル部を含む場合、クランク軸の角加速度の変動幅が比較的大きな場合であっても、過渡状態などによる影響を低減させ、精度および信頼性のより高い判定結果を得ることができる。
本発明による燃料供給異常判定装置を圧縮点火式内燃機関が搭載された車両に応用した実施形態について、図2〜図7を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明はこのような実施形態のみに限らず、本発明の精神に帰属する他の任意の技術にも応用することが可能である。
本実施形態におけるエンジンシステムの概念を図2に示し、このエンジンシステムにおける制御ブロックを図3に示す。本実施形態におけるエンジン10は、燃料である軽油を燃料噴射弁11から圧縮状態にある燃焼室12内に直接噴射することにより、自然着火させる圧縮点火式の4気筒内燃機関である。しかしながら、本発明の特性上、気筒数は単気筒以外であれば如何なる多気筒内燃機関であってよい。このエンジン10には、排気通路13内を流れる排気ガスの一部を吸気通路14内に導く排気ガス還流(EGR)装置15と、排気通路13内を流れる排気ガスの運動エネルギーを利用して燃焼室12への過給を行う図示しないターボ過給機とが組み込まれている。
本実施形態のエンジンシステムにおいては、車両の運転状態に応じた以下の表2に示すような複数の燃料供給パターンが設定されている。
Figure 2009085078
このため、電子制御ユニット(以下、ECUと記述する)16の燃料噴射モード設定部17が複数種の噴射モードのうち、車両の運転状態に応じた噴射モードを設定してこれを燃料噴射量設定部18に出力する。ECU16の燃料噴射量設定部18は、設定された噴射モードに基づき、各気筒毎の燃料噴射弁11からの燃料の噴射量および噴射時期をそれぞれ設定する。ECU16の燃料噴射弁駆動制御部19は、この燃料噴射量設定部18にて設定された噴射量の燃料が設定された噴射時期に噴射されるよう、燃料噴射弁11の作動を制御する。
EGR装置15は、排気通路13の主要部を画成する排気管20に一端が連通すると共に他端が吸気通路14の主要部を画成する吸気管21内に連通し、かつEGR通路22を画成するEGR管23を具えている。また、このEGR装置15は、EGR管23に設けられてEGR通路22内を流れる排気ガスの流量を制御するEGR弁24も具えている。本実施形態では、エンジン10を搭載した車両が予め設定されたEGR運転領域にあることをECU16のEGR判定部25が判定した場合、車両の運転状態に応じてEGR弁24の開度がECU16のEGR量設定部26にて設定される。ECU16のEGR弁駆動制御部27は、EGR弁24をEGR量設定部26にて設定された開度に制御し、それ以外の場合は基本的にEGR通路22を塞ぐように閉じた状態に保持する。
燃焼室12にそれぞれ臨む吸気ポート28および排気ポート29が形成されたシリンダヘッド30には、吸気ポート28を開閉する吸気弁31および排気ポート29を開閉する排気弁32を含む図示しない動弁機構が組み込まれている。また、このシリンダヘッド30にはこれら吸気弁31および排気弁32に挟まれるように燃焼室12の上端中央に臨む燃料噴射弁11が取り付けられている。本実施形態における動弁機構は、エンジン10の運転状態に応じて吸気弁31および排気弁32の開閉タイミングを変更し得るものであるが、これらの開閉タイミングが固定されたものであってもよい。
吸気ポート28に連通するようにシリンダヘッド30に連結されて吸気ポート28と共に吸気通路14を画成する吸気管21の上流端側には、大気中に含まれる塵埃などを除去して吸気通路14に導くためのエアフィルタ33が設けられている。上述したEGR管23の他端は、吸気ポート28と吸気管21の途中に形成されたサージタンク34との間の吸気管21に接続している。
排気ポート29に連通するようにシリンダヘッド30に連結されて排気ポート29と共に排気通路13を画成する排気管20の途中には、燃焼室12内での混合気の燃焼により生成する有害物質を無害化する触媒35が組み込まれている。この触媒35として、ディーゼルエンジンにおいて一般的な酸化触媒のみならず、DPR(Diesel Particulate active Reduction system)やDPNR(Diesel Particulate-NOx Reduction System)などに用いられるDPF(Diesel Particulate Filter)を採用することも可能である。なお、上述したEGR管23の一端は、この触媒35よりも上流の排気管20に接続している。
従って、EGR管23を介して吸気管21内に還流される排気ガスと共にエアフィルタ33を通って吸気管21から燃焼室12内に供給される吸気は、燃料噴射弁11から燃焼室12内に噴射される燃料と混合気を形成する。そして、ピストン36の圧縮上死点直前にて自然着火して燃焼し、これによって生成する排気ガスが触媒35を通って排気管20から大気中に排出される。この場合、吸気中に含まれるCO2によって混合気の燃焼温度が低下するため、混合気の燃焼による窒素酸化物の生成が抑制されることとなる。
本実施形態では、エンジン10およびこのエンジン10が搭載される車両の運転状態を把握してECU16が燃料噴射弁11からの燃料の噴射量および噴射時期や、EGR制御弁24の開度などを制御するため、以下に記すような各種センサ類をさらに具えている。すなわち、運転者によって操作されるアクセルペダル37の踏み込み量を検出してこれをECU16に出力するアクセル開度センサ38を具えている。また、エアフィルタ33とサージタンク34との間の吸気通路14の途中には、この吸気通路14内を流れる吸入空気量を検出してこれをECU16に出力するエアフローメータ39が取り付けられている。なお、吸気管21に対するエアフローメータ39の取り付け位置は、エアフィルタ33の取り付け位置よりも下流側であればよく、図2の如き位置に限定されるものではない。また、ピストン36が往復動するシリンダブロック40には、連接棒41を介してピストン36が連結されるクランク軸42の回転位相を検出してこれをECU16に出力するクランク角センサ43が取り付けられている。
ECU16は、図示しないCPU,ROM,RAM,A/D変換器および入出力インターフェイスなどを含むマイクロコンピュータを含む。このECU16は、円滑なエンジン10の運転がなされるように、上述したセンサ38,43およびエアフローメータ39などからの検出信号に基づいて所定の演算処理を行う。そして、予め設定されたプログラムに従って燃料噴射弁11およびEGR弁24などの作動を制御する。また、このエンジン10における任意の気筒に関する燃料の供給異常を判定するため、本実施形態におけるECU16は、上述した燃料噴射モード設定部17および燃料噴射量設定部18に加え、運転状態判定部44と、クランク軸角加速度算出部45と、相関割合算出部46と、相関割合補正部47と、燃料供給異常判定部48と、警告表示器駆動制御部49とをさらに具えている。
前述のEGR判定部25を含む運転状態判定部44は、車両の運転状態を判定してこれを燃料噴射モード設定部17およびEGR量設定部26に出力すると共に、車両、つまりエンジン10が所定の運転状態にあるか否かを判定する。本実施形態においては、燃料噴射量設定部18にて設定された燃料供給量が所定量以上であり、エアフローメータ39によって検出される吸入空気量の変化率がほぼ一定であり、アクセル開度センサ38によって検出されるアクセル開度の変化率がほぼ一定の場合、所定運転状態、つまり本実施形態においては定常走行状態にあると判定する。また、任意の単一気筒に対応するクランク軸42の角加速度αのみが予め設定された負の角加速度(以下、これを判定基準角加速度と呼称する)αRよりも小さいことも本実施形態における所定運転状態に含まれる。この判定基準角加速度αRは、同時に2つ以上の気筒に異常が発生した場合、起こり得ないような比較的絶対値の大きな値である。
クランク軸角加速度算出部45は、クランク角センサ43からの検出信号に基づき、クランク軸42の角加速度αを各気筒毎に対応付けて算出し、これを運転状態判定部44および相関割合算出部46に出力する。
相関割合算出部46は、燃料噴射量設定部18にて設定された各気筒に対する燃料噴射量に対するクランク軸角加速度算出部45にて算出されたクランク軸42の角加速度の割合γを算出してこれを相関割合補正部47に出力する。このため、相関割合算出部46には燃料噴射量設定部18にて設定された燃料噴射量に関する情報も入力される。
燃料噴射モード設定部17にて設定された燃料噴射モードに関する情報が入力される相関割合補正部47は、燃料噴射量に対するクランク軸42の角加速度の割合γを燃料の噴射モードに応じて補正する。具体的には、各噴射モードに対応した1よりも大きな補正係数fが設定されており、これらの補正係数fが燃料噴射量に対するクランク軸42の角加速度の割合γに積算される。なお、本実施形態では出力トルクが最大となるシングル噴射モードを補正の基準として選択しているため、このシングル噴射モードにおける補正係数fを1に設定している。この相関割合補正部47は、記憶部50と、平均相関割合算出部51と、最大差算出部52とを有する。記憶部50は、補正後の割合γを所定数記憶するものであるが、最大差算出部52にて算出された値を所定値γCと比較し、これが所定値γC以下の場合、それまで記憶していたすべての割合γnをキャンセルさせる記憶キャンセル部53を含む。平均相関割合算出部51は、この記憶部50に記憶された割合γを最小二乗法などによって平均化し、その平均割合γmを算出する。最大差算出部52は、燃料噴射量に対するクランク軸42の角加速度の割合γの最大値γmaxと最小値γminとの差を算出して記憶キャンセル部53に出力する。
なお、各燃料噴射モードによって異常判定の信頼性が異なるため、本実施形態では記憶部50にて記憶される補正後の割合γのデータに重み付けを与えている。より具体的には、各マルチ噴射モードによるデータを1とすると、シングル噴射モードによるデータに5倍の重み付けを与えている。
燃料噴射量設定部18にて設定された各気筒に対する燃料噴射量と、クランク軸角加速度算出部45にて算出されたクランク軸42の角加速度αとの相関関係を図4に模式的に示す。これは、各噴射モードでの車両の運転中にクランク軸角加速度αが負となっている気筒に供給される燃料噴射量設定部18にて設定された設定燃料噴射量と、そのクランク軸角加速度αとの関係を模式的に表している。つまり、車両が定常走行状態において、所定の気筒に対して燃料の供給が異常な場合、例えば斜線で示す領域ZU1〜ZU6にこれらの相関割合γU1〜γU6がプロットされる。また、これらの平均値が直線LU1〜LU6にて示される。なお、燃料が気筒内に正常に供給された場合、そのクランク軸角加速度αはほぼ0となるので、この気筒に対して供給される設定燃料噴射量と、そのクランク軸角加速度αとの関係は、網点で示す領域ZNにこれらの相関割合γnがプロットされる。また、これらの平均値が直線LNにて示され、一般的にはグラフの横軸と平行になる。つまり、直線LNに対する直線LU1〜LU6の傾き角の大きさが車両の各走行状態における燃料供給異常の判定材料となる。この場合、最大の傾き角LU1がシングル噴射モードの場合であり、第1〜第5マルチ噴射モードの順で傾き角LU2〜LU6が少なくなり、基準となる直線LNに近づく傾向を持つ。先の補正係数fは、直線LU2〜LU6を直線LU1と同じ傾き角にするためのものであり、これによって基準となる直線LNとの差を大きくし、異常判定の信頼性を高めている。この図4から明らかなように、シングル噴射モードでの運転状態の場合、他のマルチ噴射モードでの運転状態よりも傾き角が大きく現れるため、異常判定の精度が高まることが理解されよう。
燃料供給異常判定部48には、運転状態判定部44によって判定されたエンジン10の運転状態に応じて各気筒に対する燃料噴射量に対応するクランク軸42の角加速度の基準となる基準相関割合γRが記憶されている。この燃料供給異常判定部48は、ここに記憶された基準相関割合γRと、相関割合補正部47によって算出された補正後の平均割合γmとを比較し、任意の単一気筒に関する燃料の供給異常の有無を判定する。つまり、図4に示した直線LNに対する直線LU1の傾き角が所定値以上の場合、具体的には平均割合γmが基準相関割合γR以上の場合、燃料の供給異常があると判定する。
警告表示器駆動制御部49は、燃料供給異常判定部48の判定結果に基づき、エンジン10に対する燃料の供給状態に異常があることを運転者に知らせるためのものであり、そのための警告表示器54が図示しない車室内に設けられている。この警告表示器54は、聴覚や視覚などを利用して車両の運転者に対する注意を喚起し得るものであればよい。
このような本実施形態における燃料供給異常の設定手順について図5〜図7を参照しつつ説明すると、まずS11のステップにて車両が所定運転状態にあるか否かを運転状態判定部44にて判定する。車両が所定の運転状態にない、すなわち車両が加減速時などの過渡的状況にあると判断した場合には、何もせずにこのルーチンを終了する。
これに対し、車両が所定運転状態にあると判断した場合、S12のステップに移行してクランク軸角加速度算出部45にてクランク軸角加速度αを算出した後、S13のステップにて任意の単一気筒のみ、対応するクランク軸角加速度αが判定基準角加速度αRよりも小さいか否かを判定する。このS13のステップにて任意の単一気筒のみクランク軸角加速度αが判定基準角加速度αR以上である、つまり複数気筒のクランク軸角加速度αがそれぞれ僅かに負となっていたり、全ての気筒に対応するクランク軸角速度αがすべて正または0となっていると判断した場合には、何もせずにこのルーチンを終了する。
これに対し、S13のステップにて単一気筒のみクランク軸角加速度αが判定基準角加速度αRよりも小さいと判断した場合には、S14のステップに移行して現在の燃料噴射モードによる補正係数fおよび判定のための重み付けの設定を行う。
この燃料噴射モード判定のサブルーチンが図6に示されている。ここでは、まずS141のステップにて車両がシングル噴射モードによる運転中か否かを判定する。シングル噴射モードによる運転中の場合、S142のステップに移行して補正係数fを1に設定すると共に重み付けカウント値Dを5に設定した後、元のメインフローに戻る。
S141のステップにて車両がシングル噴射モードによる運転中ではないと判断した場合、S143のステップにて車両が第1マルチ噴射モードによる運転中か否かを判定する。第1マルチ噴射モードによる運転中の場合、S144のステップに移行して補正係数fをf1に設定すると共に重み付けカウント値Dを1に設定した後、元のメインフローに戻る。
S143のステップにて車両が第1マルチ噴射モードによる運転中ではないと判断した場合、S145のステップに移行して車両が第2マルチ噴射モードによる運転中か否かを判定する。第2マルチ噴射モードによる運転中の場合、S146のステップに移行して補正係数fをf2に設定すると共に重み付けカウント値Dを1に設定した後、元のメインフローに戻る。
S145のステップにて車両が第2マルチ噴射モードによる運転中ではないと判断した場合、S147のステップに移行して今度は車両が第3マルチ噴射モードによる運転中か否かを判定する。第3マルチ噴射モードによる運転中の場合、S148のステップに移行して補正係数fをf3に設定すると共に重み付けカウント値Dを1に設定した後、元のメインフローに戻る。
S147のステップにて車両が第3マルチ噴射モードによる運転中ではないと判断した場合、S149のステップに移行して今度は車両が第4マルチ噴射モードによる運転中か否かを判定する。第4マルチ噴射モードによる運転中の場合、S150のステップに移行して補正係数fをf4に設定すると共に重み付けカウント値Dを1に設定した後、元のメインフローに戻る。
S149のステップにて車両が第4マルチ噴射モードによる運転中ではないと判断した場合、車両は第5マルチ噴射モードによる運転中であるので、S151のステップに移行して補正係数fをf5に設定すると共に重み付けカウント値Dを1に設定する。
このようにして、燃料噴射モード判定のサブルーチンにて補正係数fと重み付けカウント値Dとを設定した後、S15のステップに移行して相関割合算出部46が各気筒に設定された燃料噴射量に対応するクランク軸角加速度αの相関割合γnを算出する。続いてS16のステップにて相関割合補正部47がS14のステップにて設定された補正係数fをこれに積算することにより、相関割合γnを補正する。そして、S17のステップにてカウンタCn,Dnのカウントアップを行う。そして、相関割合の最大値と最小値とを設定する最大/最小相関割合算出をS18のステップにて行う。
S18のステップにおける最大/最小相関割合設定の詳細な手順は図7に示されており、これは記憶部50の最大差算出部52にて行われる。まずS181のステップにてカウンタのカウント値Cnが1であるか否かを判定する。最初はカウント値Cnが1であるので、S182のステップに移行し、S16のステップにて補正された相関割合γ1を最大相関割合γmaxに設定した後、図5に示したメインルーチンに戻る。また、S181のステップにてカウンタのカウント値Cnが1ではないと判断した場合、S183のステップに移行して今度はカウンタのカウント値Cnが2であるか否かを判定する。ここで、カウンタのカウント値Cnが2であると判断した場合、S182のステップにて設定された相関割合の最大値γmaxが今回補正された相関割合γ2以上であるか否かをS184のステップにて判定する。
このS184のステップにて相関割合の最大値γmaxが相関割合γ2よりも小さい、すなわち今回補正された相関割合γ2の方が最初に設定した相関割合の最大値γmaxよりも大きい(絶対値が小さい)と判断した場合には、S185のステップに移行する。そして、今回補正された相関割合γ2を相関割合の最小値γminに設定した後、このサブルーチンを終了する。また、S184のステップにて相関割合の最大値γmaxが相関割合γ2以上、すなわち今回補正された相関割合γ2が最初に設定した相関割合の最大値γmax以下である(絶対値が大きい)と判断した場合には、S186のステップに移行する。そして、今回補正された相関割合γ2を相関割合の最大値γmaxに設定すると共に前回補正された相関割合γ1、すなわち前回の相関割合の最大値γmaxを相関割合の最小値γminに設定し直した後、このサブルーチンを終了する。
S183のステップにてカウンタのカウント値Cnが2ではない、すなわちカウンタのカウント値Cnが3以上であると判断した場合には、S187のステップに移行して相関割合の最大値γmaxが今回補正された相関割合γn以上であるか否かを判定する。ここで、相関割合の最大値γmaxが今回補正された相関割合γ2以上である、すなわち今回補正された相関割合γ2の方が最初に設定した相関割合の最大値γmaxよりも小さい(絶対値が大きい)と判断した場合には、S188のステップに移行する。そして、今回算出された相関割合γnを相関割合の最大値γmaxに設定し直した後、このサブルーチンを終了する。
また、S187のステップにて相関割合の最大値γmaxが今回補正された相関割合γnよりも小さいと判断した場合、S189のステップに移行して相関割合の最小値γminが今回補正された相関割合γnよりも大きいか否かを判定する。相関割合の最小値γminが今回補正された相関割合γnよりも大きい、すなわち今回補正された相関割合γnがすでに設定されている相関割合の最小値γminよりも小さい(絶対値が大きい)と判断した場合には、S190のステップに移行する。そして、今回補正された相関割合γnを相関割合の最小値γminに設定し直した後、このサブルーチンを終了する。なお、S189のステップにて今回補正された相関割合γnが相関割合の最小値γmin以上である、すなわち今回補正された相関割合γnが相関割合の最大値γmaxでも最小値γminでもないと判断した場合には、何もせずにこのサブルーチンを終了する。
このようにして、S18のステップにて相関割合の最大値γmaxと最小値γminとを設定した後、メインフローのS19のステップに移行する。そして、相関割合の最大値γmaxから相関割合の最小値γminを減じた値がリセット判定値γC(<0)よりも大きいか否かを記憶部50の最大差算出部52にて判定する。ここで相関割合の最大値γmaxから相関割合の最小値γminを減じた値がリセット判定値γC以下である、すなわち算出された相関割合γnの値が異常の可能性があると判断した場合には、S20のステップに移行する。そして、記憶キャンセル部53により記憶部50に記憶されていたすべての相関割合γnをキャンセルすると共にカウンタのカウント値Cn,Dnをそれぞれ0にリセットした後、S11のステップ以降の処理を再開する。
S19のステップにて相関割合の最大値γmaxから相関割合の最小値γminを減じた値がリセット判定値γCよりも大きい、すなわち算出された相関割合γnの値が異常ではないと判断した場合には、S21のステップに移行して重み付けカウンタのカウント値Dnが所定値DRに達しているか否かを判定する。最初は、所定値DR以下であるので、S22のステップに移行し、S16のステップにて補正された相関割合γnを記憶部50にて記憶した後、再びS11のステップ以降の処理を繰り返す。
S21のステップにて重み付けカウンタのカウント値Dnが所定値DRに達していると判断した場合には、S23のステップに移行して平均相関割合γmを平均相関割合算出部51にて算出する。そして、この平均相関割合γmが予め設定された異常判定用基準角加速度γR以上であるか否かをS24のステップにて燃料供給異常判定部48により判定する。ここで、平均相関割合γmが異常判定用基準角加速度γRよりも小さい、すなわちクランク軸角加速度αが判定基準角加速度αRよりも小さくなっている気筒に対する燃料の供給量が異常であると燃料供給異常判定部48が判断した場合には、S25のステップに移行する。そして、警告表示器駆動制御部49が警告表示器54を作動させ、これにより運転者は警告表示器54の表示に従って整備工場での燃料供給系の点検整備を依頼すべき判断を行うことができる。また、S24のステップにて平均相関割合γmが異常判定用基準角加速度γR以上である、すなわち負のクランク軸角加速度αが負となっている気筒に対する燃料の供給量が異常ではないと判断した場合、S20のステップに移行する。そして、カウンタのカウント値Cn,Dnをそれぞれ0にリセットして一番最初から再び制御を再開する。
上述した実施形態では、本発明を圧縮点火機関に応用した場合について説明したが、ガソリンやアルコールまたはLPG(液化天然ガス)などを燃料として点火プラグを用いる直噴形式の火花点火機関に対しても有効である。このような火花点火機関においても、上述したディーゼルエンジンの場合と同様な効果を得ることができることは言うまでもない。
本発明は、その特許請求の範囲に記載された事項のみから解釈されるべきものであり、上述した実施形態においても、本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が記載した事項以外に可能である。つまり、上述した実施形態におけるすべての事項は、本発明を限定するためのものではなく、本発明とは直接的に関係のないあらゆる構成を含め、その用途や目的などに応じて任意に変更し得るものである。
クランク軸位相とクランク軸角速度との関係を模式的に表すグラフである。 本発明を圧縮点火式内燃機関に応用した一実施形態のシステム概念図である。 図2に示した実施形態における制御ブロック図である。 設定燃料噴射量とクランク角加速度との関係を模式的に表すグラフである。 本実施形態における制御手順を表すフローチャートである。 図5に示した燃料噴射モード判定のサブルーチンの詳細を表すフローチャートである。 図5に示した最大/最小相関割合算出のサブルーチンの詳細を表すフローチャートである。
符号の説明
10 エンジン
11 燃料噴射弁
12 燃焼室
13 排気通路
14 吸気通路
15 排気ガス還流(EGR)装置
16 ECU
17 燃料噴射モード設定部
18 燃料噴射量設定部
19 燃料噴射弁駆動制御部
20 排気管
21 吸気管
22 EGR通路
23 EGR管
24 EGR弁
25 EGR判定部
26 EGR量設定部
27 EGR弁駆動制御部
28 吸気ポート
29 排気ポート
30 シリンダヘッド
31 吸気弁
32 排気弁
33 エアフィルタ
34 サージタンク
35 触媒
36 ピストン
37 アクセルペダル
38 アクセル開度センサ
39 エアフローメータ
40 シリンダブロック
41 連接棒
42 クランク軸
43 クランク角センサ
44 運転状態判定部
45 クランク軸角加速度算出部
46 相関割合算出部
47 相関割合補正部
48 燃料供給異常判定部
49 警告表示器駆動制御部
50 記憶部
51 平均相関割合算出部
52 最大差算出部
53 記憶キャンセル部
54 警告表示器

Claims (9)

  1. 車両の運転状態に応じて複数の燃料供給パターンが設定された多気筒内燃機関における任意の気筒に関する燃料の供給異常を判定する方法であって、
    内燃機関のクランク軸の角加速度を各気筒毎に対応付けて算出するステップと、
    算出されたクランク軸の角加速度と、これに対応する気筒に対して設定された燃料供給量との相関関係を求めるステップと、
    求められた相関関係を燃料の供給パターンに応じて補正するステップと、
    補正された相関関係と、内燃機関の運転状態に応じて予め設定された基準となる相関関係とを比較し、任意の気筒に対する燃料の供給異常の有無を判定するステップと
    を具えたことを特徴とする燃料供給異常判定方法。
  2. 求められた相関関係を燃料の供給パターンに応じて補正する前記ステップは、複数の燃料供給パターンのうち、最大の出力トルクが得られる燃料供給パターンを基準とし、他の燃料供給パターンの場合において求められた相関関係を補正することを特徴とする請求項1に記載の燃料供給異常判定方法。
  3. クランク軸の角加速度と、これに対応する気筒に対して設定された燃料供給量との相関関係を求める前記ステップが所定回数行われ、当該ステップは、これが所定回数に達するまで求められた相関関係を記憶しておくステップと、求められた相関関係を平均化するステップとを含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料供給異常判定方法。
  4. 前記所定回数は、燃料の供給パターンに応じて異なっていることを特徴とする請求項3に記載の燃料供給異常判定方法。
  5. クランク軸の角加速度と、これに対応する気筒に対して設定された燃料供給量との相関関係を求める前記ステップは、
    設定された燃料供給量に対するクランク軸の角加速度の割合の最大値と最小値との差を算出するステップと、
    燃料供給量に対するクランク軸の角加速度の割合の最大値と最小値との差が所定値以上の場合、記憶していた相関関係をすべてキャンセルするステップと
    をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の燃料供給異常判定方法。
  6. 内燃機関が所定の運転状態にあるか否かを判定するステップをさらに具え、内燃機関のクランク軸の角加速度を各気筒毎に対応付けて算出する前記ステップは、内燃機関が所定の運転状態にある場合にのみ行われることを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の燃料供給異常判定方法。
  7. 内燃機関が所定の運転状態にあるか否かを判定する前記ステップは、各気筒毎に対応付けて算出されたクランク軸の角加速度のうち、任意の一気筒に対応するクランク軸の角加速度のみが所定値よりも小さいか否かを判定するステップを含み、
    燃料の供給異常の有無を判定する前記ステップは、任意の一気筒に対応するクランク軸の角加速度のみが所定値よりも小さい場合にのみ行われることを特徴とする請求項6に記載の燃料供給異常判定方法。
  8. 車両の運転状態に応じた複数の燃料供給パターンが設定された多気筒内燃機関における任意の気筒に関する燃料の供給異常を判定する装置であって、
    車両の運転状態に応じて設定された燃料供給パターンに基づき、多気筒内燃機関の各気筒に対する燃料供給量を設定する燃料供給量設定部と、
    内燃機関のクランク軸の回転位相を検出するクランク角センサからの検出信号に基づき、クランク軸の角加速度を各気筒毎に対応付けて算出するクランク軸角加速度算出部と、
    前記燃料供給量設定部にて設定された各気筒に対する燃料供給量と前記クランク軸角加速度算出手段にて算出されたクランク軸の角加速度との相関関係を求める相関関係算出部と、
    この相関関係算出部にて算出された相関関係を設定された燃料供給パターンに応じて補正する相関関係補正部と、
    この相関関係補正部にて補正された相関関係と、内燃機関の運転状態に応じて予め設定された基準となる相関関係とを比較し、任意の気筒に対する燃料の供給異常の有無を判定する燃料供給異常判定部と
    を具えたことを特徴とする燃料供給異常判定装置。
  9. 前記相関関係補正部は、
    補正された相関関係を所定数記憶する記憶部と、
    この記憶部に記憶された相関関係を平均化して平均相関関係を算出する平均相関関係算出部と、
    燃料供給量に対するクランク軸の角加速度の割合の最大値と最小値との差を算出する最大差算出部と
    を有し、前記記憶部は、前記最大差算出部にて算出された差が予め設定された所定値よりも大きい場合、前記記憶部に記憶されていた割合をすべてキャンセルする記憶キャンセル部を含むことを特徴とする請求項8に記載の燃料供給異常判定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015113790A (ja) * 2013-12-12 2015-06-22 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置

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