JP4640536B1 - 二相ステンレス鋼 - Google Patents

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Abstract

質量%で、C:0.03%以下、Si:0.2〜1%、Mn:5.0%以下、P:0.040%以下、S:0.010%以下、sol.Al:0.040%以下、Ni:4〜8%、Cr:20〜28%、Mo:0.5〜2.0%、Cu:2.0%を超えて4.0%以下、N:0.1〜0.35%を含有し、残部はFeと不純物からなる化学組成を有し、下記の式(1)および式(2)の関係を満たすことを特徴とする、大入熱溶接時における溶接性に優れかつ腐食性随伴ガスを含む塩化物環境下における耐応力腐食割れ性に優れる二相ステンレス鋼。
なお、Feの一部に代えてV、Ca、Mg、Bおよび希土類元素のうちの1種以上を含有してもよい。
但し、式(1)および(2)中の各元素記号は、各元素の鋼中における含有量(単位:質量%)を表す。

2.2Cr+7Mo+3Cu>66 ・・・(1)
Cr+11Mo+10Ni<12(Cu+30N)・・・(2)
【選択図】図4

Description

本発明は、耐応力腐食割れ性に優れたフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼に関するものであり、より詳しくは、石油・天然ガスなどを輸送するラインパイプ用の鋼材として好適な二相ステンレス鋼に関する。
油田・ガス田から産出される石油・天然ガスにおいては、炭酸ガス(CO)や硫化水素(HS)などの腐食性のあるガスが随伴ガスとして存在する。このような腐食性の高い石油・天然ガスを輸送するラインパイプにおいては、応力腐食割れ(Stress Corrosion Cracking:SCC)、硫化物応力割れ(Sulfide Stress Cracking:SSC)および肉厚減少の要因となる全面腐食等が問題となる。特に、応力腐食割れ(SCC)および硫化物応力割れ(SSC)は、進行速度が速いために割れがラインパイプを貫通するまでの時間が短く、かつ局所的に発生するのでより深刻な問題となる。そのため、上記のようなラインパイプ用の鋼材には優れた耐食性が要求される。
耐食性に優れた鋼材としては、従来より、フェライト・オーステナイト相からなるいわゆる二相ステンレス鋼が使用されている。例えば、特許文献1には、Cuを1〜3%含有し、塩化物、硫化物環境下での耐食性を向上してなる二相ステンレス鋼が記載されている。また、特許文献2には、Cr、Ni、Cu、Mo、NおよびWの含有量を適正に調整し、かつフェライト相の面積率を40%〜70%に制御することにより、強度、靭性、耐海水性を向上させた二相ステンレス鋼が記載されている。
国際公開96/18751号 特開2003−171743号公報
ところで、特許文献1に記載の二相ステンレス鋼においては、大入熱溶接時に溶接部の耐食性劣化が生じやすい。また、特許文献2に記載の二相ステンレス鋼においては、大入熱溶接時に、溶接部において金属間化合物が析出するため、溶接部で脆化と耐食性劣化が生じやすいことに加えて、石油や天然ガス輸送を想定すると、炭酸ガスや硫化水素等の腐食性随伴ガスを含む塩化物環境下での耐応力腐食割れ性が不十分である。
本発明は上記の問題点を解決するためになされたものであって、大入熱溶接時における溶接性に優れかつ腐食性随伴ガスを含む塩化物環境下における耐応力腐食割れ性に優れる二相ステンレス鋼を提供することを目的とする。
本発明者らは、二相ステンレス鋼において、大入熱溶接時の溶接性の向上および塩化物環境下での耐応力腐食割れ性の向上を実現するために、種々の実験と詳細な検討を重ねた。その結果、次の(a)〜(f)に示す知見を得た。
(a)二相ステンレス鋼の耐応力腐食割れ性は、Crを主成分とする不働態皮膜をMoによって強化することで向上させることができる。一方、大入熱溶接時における金属間化合物の析出を防止するためには、CrおよびMoの含有量を規制する必要がある。しかしながら、炭酸ガスや硫化水素を含む高温塩化物環境下では、CrおよびMoの含有量を少なくした場合、溶接部近傍において優れた耐応力腐食割れ性を得ることができなくなる。
(b)CrおよびMoの含有量を規制しつつ耐応力腐食割れ性を向上させるためには、Moとは別の元素によってCrを主成分とする不働態皮膜を強化できればよい。ここで、Cuは酸性環境下における鋼材の腐食速度を低減する作用を有した元素である。したがって、CrおよびMoに加えて適切な量のCuを含有させることにより、不働態皮膜を安定させることができ、不動態皮膜を強化することができる。
図4は、後述する実施例において用いた種々の化学組成を有する二相ステンレス鋼について、X軸に「Cr」の量(質量%)を、そして、Y軸に「7Mo+3Cu」の量(質量%)をプロットしたものである。7Mo+3Cu=−2.2Cr+66の直線を境界として、右上側の「応力腐食割れなしとの判定(○)」と左下側の「応力腐食割れありとの判定(×)」とに区分できる。
したがって、下記の式(1)の関係を満たすように、Cr、MoおよびCuを含有させることにより、不動態皮膜を強化することができることが導かれる。
2.2Cr+7Mo+3Cu>66 ・・・(1)
但し、式(1)中の各元素記号は、各元素の鋼中における含有量(単位:質量%)を表す。
なお、Cu含有量が質量%で2%以下の場合には、十分な耐食性を得られない。したがって、Cuは2%を超えて含有させる必要がある。
(c)二相ステンレス鋼を溶接する際には、溶接部近傍の組織は、短時間で加熱され、そして冷却される。このように短時間で加熱および冷却がなされる組織において金属間化合物(シグマ相)の析出を防止するためには、シグマ相の核生成および核成長を抑制することが重要になる。
(d)シグマ相の核生成の駆動力は、Ni含有量の増加とともに増加する。したがって、シグマ相の生成を抑制することだけを考える場合には、Niを含有させなければよい。しかしながら、Niを含有させない場合には、フェライト相とオーステナイト相の比が1:1から大きく逸脱し、靭性および耐食性が低下する。そのため、靭性および耐食性の低下を防止しつつシグマ相の生成を抑制するためには、CuおよびNの含有量に応じて適切な量のNiを含有させなければならない。具体的には、下記の式(2)の関係を満たすようにNiを含有させることにより、靭性および耐食性を低下させることなくシグマ相の生成を抑制することができる。
Cr+11Mo+10Ni<12(Cu+30N)・・・(2)
但し、式(2)中の各元素記号は、各元素の鋼中における含有量(単位:質量%)を表す。
ここで、式(2)の左辺は、シグマ相の析出駆動力を表しており、二相ステンレス鋼を構成する成分の中では、Cr、MoおよびNiがシグマ相析出の核生成の駆動力を高める元素であり、その寄与度はCrに対して、MoおよびNiは、それぞれ11倍および10倍であることを種々の試験により見いだした。
一方、式(2)の右辺は、逆にシグマ相の析出抑止力を表しており、その寄与度はCuに対してNは30倍となること、そして、Crの駆動力に対してCuの抑止力は12倍となることを種種の試験により見いだした。
CuおよびNによるシグマ相析出の抑止力の発現機構は以下の通りである。結晶格子に存在するNi原子の近くにCuまたはN原子が存在することによって、シグマ相の核生成サイトであるフェライト/オーステナイト相界面での界面エネルギーの低下が抑制されるので、シグマ相析出反応時の自由エネルギーの減少量が小さくなり、結晶核生成の駆動力を小さくできるためである。加えて、Cuはマトリックス中に極微細にCu濃化相として析出するため、シグマ相の核が生成するサイトを多数分散し本来の核生成サイトであるフェライト/オーステナイト相界面と競合し、結果として、成長の早いフェライト/オーステナイト相境界でのシグマ相生成を遅らせる効果がある。
(e)なお、上記の式(2)の関係を満たす適切な量のNiを含有させることにより、結晶格子に存在するNi原子の近くにCu原子およびN原子を配することができる。この場合、シグマ相の核生成サイトであるフェライト相/オーステナイト相界面における界面エネルギーの低下を抑制することができる。それにより、シグマ相の析出反応時の自由エネルギーの減少量を少なくすることができ、シグマ相の核生成の駆動力を小さくできる。その結果、シグマ相の生成を抑制することができる。
(f)シグマ相の核成長は、適切な量のCuを含有させることにより抑制することができる。具体的には、適切な量のCuを含有させることにより、大入熱溶接時にマトリックス中に極微細なCu濃化相を析出させることができる。このCu濃化相は、シグマ相の核生成サイトとなるので、多数のCu濃化相を分散して析出させることにより、そのCu濃化相を本来の核生成サイトであるフェライト相/オーステナイト相界面と競合させることができる。その結果、フェライト相/オーステナイト相界面でのシグマ相の成長を遅らせることができる。
本発明は、上記の知見に基づいて完成したものであって、その要旨は下記の(1)〜(4)の二相ステンレス鋼にある。
(1)質量%で、C:0.03%以下、Si:0.2〜1%、Mn:5.0%以下、P:0.040%以下、S:0.010%以下、sol.Al:0.040%以下、Ni:4〜8%、Cr:20〜28%、Mo:0.5〜2.0%、Cu:2.0%を超えて4.0%以下、N:0.1〜0.35%を含有し、残部はFeと不純物からなる化学組成を有し、下記の式(1)および式(2)の関係を満たすことを特徴とする二相ステンレス鋼。
2.2Cr+7Mo+3Cu>66 ・・・(1)
Cr+11Mo+10Ni<12(Cu+30N)・・・(2)
但し、式(1)および(2)中の各元素記号は、各元素の鋼中における含有量(単位:質量%)を表す。
(2)Feの一部に代えて、質量%で、V:1.5%以下を含有することを特徴とする上記(1)に記載の二相ステンレス鋼。
(3)Feの一部に代えて、質量%で、Ca:0.02%以下、Mg:0.02%以下、B:0.02%以下のうちの1種以上を含有することを特徴とする上記(1)または(2)に記載の二相ステンレス鋼。
(4)Feの一部に代えて、質量%で、希土類元素:0.2%以下を含有することを特徴とする上記(1)から(3)までのいずれかに記載の二相ステンレス鋼。
本発明に係る二相ステンレス鋼は、大入熱溶接時における溶接性に優れかつ塩化物環境下における耐応力腐食割れ性に優れている。
機械加工により作製した板材を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 溶接継手を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 試験片の斜視図である。 実施例に係る二相ステンレス鋼の化学組成の関係を示す図である。○は「応力腐食割れなしとの判定」を示し、そして、×は「応力腐食割れありとの判定」を示す。
以下、本発明に係る二相ステンレス鋼の化学組成の作用効果を、その含有量の限定理由とともに説明する。なお、含有量に関する「%」は「質量%」を意味する。
C:0.03%以下
Cは、オーステナイト相を安定化するのに有効な成分である。しかし、C含有量が0.03%を超えると炭化物が析出しやすくなり、耐食性が低下する。したがって、C含有量は、0.03%以下とする。
Si:0.2〜1%
Siは、溶接時の溶融金属の流動性を確保できるので、溶接欠陥を防止するのに有効な成分である。この効果を得るためには、Siを0.2%以上含有させる必要がある。一方、Si含有量が1%を超えると、金属間化合物(シグマ相等)が生成されやすくなる。したがって、Si含有量は、0.2〜1%とする。好ましいSi含有量は、0.2〜0.5%である。
Mn:5.0%以下
Mnは二相ステンレス鋼の溶製時の脱硫および脱酸効果によって熱間加工性を向上させるのに有効な成分である。また、Mnは、Nの溶解度を大きくする作用がある。しかし、Mn含有量が5.0%を超えると耐食性が低下する。したがって、Mn含有量は、5.0%以下とする。
P:0.040%以下
Pは、鋼中に不純物として混入し、鋼の耐食性および靭性を低下させる。そのため、Pの含有量は、0.040%以下とする。
S:0.010%以下
Sは、鋼中に不純物として混入し、鋼の熱間加工性を低下させる。また、硫化物は孔食の発生起点となり、鋼の耐孔食性を低下させる。これらの悪影響を避けるため、Sの含有量は0.010%以下とする。好ましいS含有量は、0.007%以下である。
sol.Al:0.040%以下
Alは、鋼の脱酸剤として有効な成分である。一方、鋼中のN量が多い場合には、AlはAlN(窒化アルミニウム)として析出し、鋼の靱性および耐食性を低下させる。そのため、Alの含有量は0.040%以下とする。なお、本発明にいうAl含有量とは、酸可溶Al(いわゆるsol.Al)の含有量を指す。ここで、本発明に係る二相ステンレス鋼においては、脱酸剤としても有効な成分であるSiの含有量を抑制しているので、脱酸剤としてAlを用いることが多い。しかし、真空溶解により二相ステンレス鋼を製造する場合にはAlは含有させなくてもよい。
Ni:4〜8%
Niはオーステナイトを安定化するために有効な成分である。Ni含有量が8%を超えると、フェライト量の減少により二相ステンレス鋼の基本的な性質が確保しにくくなるとともに、金属間化合物(シグマ相等)が生成されやすくなる。一方、Ni含有量が4%より少ないと、フェライト量が多くなり過ぎて二相ステンレス鋼の特徴が失われる。また、フェライト中へのNの固溶度は小さいため、フェライト量が多くなり過ぎることにより窒化物が析出して耐食性が低下する。したがって、Ni含有量は、4〜8%とする。
Cr:20〜28%
Crは、耐食性を維持するために有効な成分である。塩化物環境下での耐SCC性を得るためには、Crを20%以上含有させる必要がある。一方、Crの含有量が28%を超えると金属間化合物(シグマ相等)の析出が顕著になり、熱間加工性の低下および溶接性の低下を招く。そのため、Cr含有量は20〜28%とする。
Mo:0.5〜2.0%
Moは耐SCC性を向上させるのに非常に有効な成分である。この効果を得るためには、Moを0.5%以上含有させる必要がある。一方、Mo含有量が2.0%を超えると、大入熱溶接時に金属間化合物の析出が著しく促進され、熱間加工性の低下および溶接性の低下を招く。したがって、Mo含有量は、0.5〜2.0%とする。好ましいMo含有量は、0.7〜1.8%であり、より好ましいMo含有量は、0.8〜1.5%である。
Cu:2.0%を超え4.0%以下
Cuは、腐食性の酸性ガス(炭酸ガスや硫化水素ガス等)を含む塩化物環境下において、Crを主成分とする不働態皮膜を強化するのに有効な成分である。また、Cuは、大入熱溶接時にマトリックス中に極微細に析出して金属間化合物(シグマ相)の核生成サイトとなり、本来の核生成サイトであるフェライト/オーステナイト相界面と競合する。その結果、成長の早いフェライト/オーステナイト相界面でのシグマ相生成を遅らせる。これらの効果を得るためには、Cuを2.0%を越えて含有させる必要がある。一方、Cuを4.0%を超えて含有させると、鋼の熱間加工性を損なう。したがって、Cu含有量は、2.0%を超えて4.0%以下とする。
N:0.1〜0.35%
Nは、強力なオーステナイト生成元素であり、二相ステンレス鋼の熱的安定性と耐食性の向上に有効である。本発明に係る二相ステンレス鋼は、フェライト生成元素であるCrおよびMoを多量に含有するので、フェライトとオーステナイトのバランスを適正なものにするためにNを0.1%以上含有させる必要がある。一方、N含有量が0.35%を超えると、溶接欠陥であるブローホールの発生、あるいは溶接時の熱影響による窒化物生成等により鋼の靱性および耐食性が低下する。したがって、N含有量は、0.1〜0.35%とする。
上記の化学組成に加えて、Cr、Mo、Ni、CuおよびNは、下記式(1)および(2)の関係を満たす必要がある。
2.2Cr+7Mo+3Cu>66 ・・・(1)
Cr+11Mo+10Ni<12(Cu+30N)・・・(2)
但し、式(1)および(2)中の各元素記号は、各元素の鋼中における含有量(単位:質量%)を表す。
本発明に係る二相ステンレス鋼では、金属間化合物の析出を抑制するためにCrおよびMoの含有量を規制している。そのため、Crを主成分とする不働態皮膜を強化するためには、Moとは別に、適切な量のCuを含有させる必要がある。ここで、「2.2Cr+7Mo+3Cu」の値が66以下の場合には、塩化物環境下での応力腐食割れ(SCC)に対する十分な抵抗性を確保することができない場合がある。そこで、上記式(1)の要件を規定したのである。
また、「Cr+11Mo+10Ni」の値が「12(Cu+30N)」の値以上の場合には、大入熱溶接時にフェライト/オーステナイト相境界に金属間化合物が生成されることを十分に抑制することができない場合がある。この点を考慮して、上記式(2)の要件を規定したのである。
本発明に係る二相ステンレス鋼は、上記の化学組成を有し、残部がFeおよび不純物からなる。ここで、不純物とは、二相ステンレス鋼を工業的に製造する際に鉱石やスクラップ等のような原料をはじめとして製造工程の種々の要因によって混入する成分であって、本発明に悪影響を与えない範囲で許容されるものを意味する。
本発明に係る二相ステンレス鋼は、上記の元素の他に、さらに、下記の第1群〜第3群のうちの少なくとも一つの群から選択される元素の1種または2種以上を含有させてもよい。
第1群:V:1.5%以下
第2群:Ca、Mg、B:0.02%以下
第3群:希土類元素(REM):0.2%以下
以下、これらの任意元素について詳述する。
第1群:V:1.5%以下
Vは、必要に応じて含有させることができる。Vは、二相ステンレス鋼の耐食性(特に酸性環境下での耐食性)を向上させるのに効果がある。より具体的には、VをMoおよびCuと複合して含有させることにより、耐隙間腐食性を向上させることができる。しかしながら、Vの含有量が1.5%を超えると、フェライト量が過度に増加し、靱性および耐食性の低下が生じるおそれがあるので、Vの含有量は1.5%以下とする。なお、Vによる二相ステンレス鋼の耐食性向上の効果を安定的に発揮させるためには、Vを0.05%以上含有させることが好ましい。
第2群:Ca:0.02%以下、Mg:0.02%以下、B:0.02%以下のうちの1種以上
Ca、MgおよびBのうちから選択される1種以上を、必要に応じて含有させることができる。Ca、MgおよびBは、それぞれ、S(硫黄)あるいはO(酸素)を固定し熱間加工性を向上させる効果がある。本発明に係る二相ステンレス鋼では、S含有量が低く規定されているので、Ca、MgまたはBが含有されていなくても熱間加工性は良好である。しかし、傾斜圧延法によるシームレスパイプの製造など、厳しい加工条件でより一層の熱間加工性が求められる場合には、Ca、MgおよびBのうちの1種以上を含有させることにより二相ステンレス鋼の熱間加工性をさらに改善することができる。一方、これらの元素の含有量がそれぞれ0.02%を超えると、非金属介在物(Ca、MgまたはBの酸化物および硫化物等)が増加し、孔食の起点となり耐食性の低下が生じるおそれがある。したがって、含有させる場合のこれらの元素の含有量は、それぞれ0.02%以下とする。Ca、MgおよびBのうちの2種を含有させる場合の合計含有量の上限は0.04%であり、Ca、MgおよびBの3種を含有させる場合の合計含有量の上限は0.06%である。なお、Ca、MgまたはBによる熱間加工性の向上効果を安定的に発揮させるためには、単独又は合計で「S(質量%)+1/2・O(質量%)」以上含有させることが好ましい。
第3群:希土類元素(REM):0.2%以下
REMは、必要に応じて含有させることができる。希土類元素もCa、MgおよびBと同様に、SあるいはOを固定し、二相ステンレス鋼の熱間加工性をさらに改善することができる効果がある。一方、希土類元素の含有量が0.2%を超えると、非金属介在物(希土類元素の酸化物および硫化物等)が増加し、孔食の起点となり耐食性の低下が生じるおそれがある。したがって、含有させる場合の希土類元素の含有量は、0.2%以下とする。なお、REMによる熱間加工性の向上効果を安定的に発揮させるためには、「S(質量%)+1/2・O(質量%)」以上含有させることが好ましい。
ここで、REMとは、ランタノイドの15元素にYおよびScを合わせた17元素の総称であり、これらの元素のうちの1種以上を含有させることができる。なお、REMの含有量はこれらの元素の合計含有量を意味する。
本発明に係る二相ステンレス鋼は、通常商業的な生産に用いられている製造設備および製造方法によって製造することができる。例えば、二相ステンレス鋼の溶製は、電気炉、Ar−O混合ガス底吹き脱炭炉(AOD炉)や真空脱炭炉(VOD炉)などを利用することができる。溶製された溶湯は、インゴットに鋳造してもよいし、連続鋳造法で棒状のビレットなどに鋳造してもよい。
下記の表1に化学組成を示す二相ステンレス鋼(本発明例:試番1〜11、比較例:試番12〜25)を、150kgの容量の真空溶解炉を用いて溶製し、それぞれインゴットに鋳造した。次に、各インゴットを1250℃に加熱して厚さ40mmの板材に鍛造した。その後、各板材を再び1250℃に加熱し、熱間圧延(作業温度1050℃以上)により15mmに圧延した。そして、圧延後の各板材に固溶化熱処理(1070℃にて30分間均熱保持した後に水冷する処理)を施して供試鋼板とした。
Figure 0004640536
これらの供試鋼板の溶接性を評価するため、まず、機械加工により、厚さ12mm、幅100mm、長さ200mmで、長辺側に開先角度30度のV開先を設けた板材を作製した。図1に、機械加工により作製した板材10を示す。なお、図1において(a)は平面図、(b)は正面図である。
次に、図2に示すように、各供試鋼について図1の形状を有する板材10を2枚ずつ用意し、開先面同士を突き合わせてTIG溶接により片側から多層溶接することにより溶接継手20を作製した。なお、図2(a)は溶接継手20の平面図であり、(b)は正面図である。各溶接継手20の溶接材30としては、表1の試番1の供試鋼から作製した外径2mmの溶接材を共通に用いた。また、溶接は、一般的なステンレス鋼の溶接施工として特に高能率である入熱量30kJ/cmの条件で行った。
次に、上記のようにして得られた溶接継手20の裏面側(溶接ビードの初層側)から試験片を採取した。具体的には、裏波ビードおよび溶接時のスケールを残した状態で、厚さ2mm、幅10mm、長さ75mmの試験片を採取した。なお、図2には、試験片として採取される領域が破線で示されている。
図3に、採取した試験片40の斜視図を示す。なお、図3に示した試験片40においては、上面が圧延面(図2の溶接継手の下面)である。図3に示すように、試験片40の長手方向は、溶接線に直交する方向である。また、試験片40の表面(圧延面)における溶接材30と板材10との2つの境界線のうち、一方の境界線が試験片40の表面の中央に位置するように各試験片40を採取した。
得られた各試験片を用いて4点曲げ試験を行った。4点曲げ試験では、3MPaのCOが圧入された濃度25質量%のNaCl水溶液(150℃)中において、試験片の降伏応力相当の応力を負荷した。4点曲げ試験の試験時間は、720時間である。
4点曲げ試験後、各試験片について目視による外観観察を行うとともに、光学顕微鏡による断面方向(図3の試験片の上面に垂直な方向)からの観察(視野:500倍)により、応力腐食割れ発生の有無を調べた。観察結果を表2に示す。なお、表2においては、応力腐食割れが発生しなかった場合を“○”で示し、応力腐食割れが発生した場合を“×”で示している。
Figure 0004640536
また、各溶接継手(図2参照)において、溶接線および圧延面に直交する断面を鏡面研磨およびエッチングした後、光学顕微鏡により500倍の視野で画像解析を行った。そして、HAZ(溶接熱影響部)における微量シグマ相の面積率を測定し、シグマ相の面積率が1%以上の場合をシグマ相の析出ありと判定した。判定結果を表2に示す。なお、表2においては、シグマ相の析出なしと判定した場合を“○”で示し、シグマ相の析出ありと判定した場合を“×”で示している。
図4は、試番1、4、6、13および20の二相ステンレス鋼について、「7Mo(質量%)+3Cu(質量%)」と「Cr(質量%)」との関係を示した図である。ここで、表2に示したように、試番1、4および6の二相ステンレス鋼から作製した試験片では、応力腐食割れが発生しておらず、試番13および20の二相ステンレス鋼から作製した試験片では、応力腐食割れが発生している。そこで、図4に示すように、試番1、4および6の二相ステンレス鋼の「7Mo(質量%)+3Cu(質量%)」の値と試番13および20の二相ステンレス鋼の「7Mo(質量%)+3Cu(質量%)」の値との間に境界線を引くと、その境界線は下記の式(3)で表わされる。
7Mo(質量%)+3Cu(質量%)=−2.2Cr(質量%)+66 ・・・(3)
この図4に示した関係から、「7Mo+3Cu」の値が「−2.2Cr+66」の値よりも大きくなる場合、すなわち二相ステンレス鋼が上述の式(1)の関係を満たす場合には、応力腐食割れの発生を防止することができることが分かる。すなわち、表1および表2に示すように、本発明において規定される化学組成の要件および上述の式(1)の関係を満たす試番1〜11の二相ステンレス鋼から作製した試験片においては、応力腐食割れが発生していない。一方、式(1)の関係を満たしていない試番12〜18、20、22、23および25の二相ステンレス鋼から作製した試験片においては、応力腐食割れが発生している。なお、試番19、21および24の二相ステンレス鋼は式(1)の関係を満たしているが、Cuの含有量(表1参照)が本発明の要件を満たしていないので応力腐食割れが発生したと考えられる。
また、表2に示すように、上述の式(2)の関係を満たす試番1〜12、14〜19、22、23および25の二相ステンレス鋼から作製した溶接継手では、HAZにおいて微量シグマ相が析出していない。一方、式(2)の関係を満たしていない試番13、20、21および24の二相ステンレス鋼から作製した溶接継手では、HAZにおいて微量シグマ相が析出している。
以上の結果から明らかなように、本発明の要件を満たした二相ステンレス鋼は、大入熱溶接時における金属間化合物の析出を抑制することができかつ塩化物環境下において優れた耐応力腐食割れ性を有することが分かる。
本発明に係る二相ステンレス鋼は、大入熱溶接時における溶接性に優れかつ塩化物環境下における耐応力腐食割れ性に優れている。
10 板材
20 溶接継手
30 溶接材
40 試験片

Claims (4)

  1. 質量%で、C:0.03%以下、Si:0.2〜1%、Mn:5.0%以下、P:0.040%以下、S:0.010%以下、sol.Al:0.040%以下、Ni:4〜8%、Cr:20〜28%、Mo:0.5〜2.0%、Cu:2.0%を超えて4.0%以下、N:0.1〜0.35%を含有し、残部はFeと不純物からなる化学組成を有し、下記の式(1)および式(2)の関係を満たすことを特徴とする二相ステンレス鋼。
    2.2Cr+7Mo+3Cu>66 ・・・(1)
    Cr+11Mo+10Ni<12(Cu+30N)・・・(2)
    但し、式(1)および式(2)中の各元素記号は、各元素の鋼中における含有量(単位:質量%)を表す。
  2. Feの一部に代えて、質量%で、V:1.5%以下を含有することを特徴とする請求項1に記載の二相ステンレス鋼。
  3. Feの一部に代えて、質量%で、Ca:0.02%以下、Mg:0.02%以下、B:0.02%以下のうちの1種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の二相ステンレス鋼。
  4. Feの一部に代えて、質量%で、希土類元素:0.2%以下を含有することを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の二相ステンレス鋼。
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