JP4639655B2 - 改質燃料製造方法および加熱脱水システム - Google Patents

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Description

本発明は廃油をエステル交換反応により改質し、マイクロガスタービン(出力が300KW以下のガスタービン)、ディーゼルエンジン等の燃料として用いることができるようにする改質燃料製造技術に関するものである。
近年、環境や資源等への配慮から、家庭および外食産業などで使用されて捨てられる食用油をはじめとする廃植物油を改質してエステルを取り出し、改質燃料として再利用する方法が開発されている。
例えば、廃食用油からディーゼル燃料を製造する方法(例えば、特許文献1参照。)、廃食用油にメタノールと苛性アルカリを作用させてメチルエステルを得る際に、残留する副産物を重油代替燃料等に有効利用する方法(例えば、特許文献2参照。)、廃食用油からメチルエステルとグリセリンを連続的に製造する方法及び装置等である(例えば、特許文献3参照。)。
図4は、エステル交換反応により行われる廃植物油の改質の工程図である。各工程を、図4を用いて以下に説明する。
図4において、分解工程60で、廃植物油に、水酸化ナトリウム若しくは水酸化カリウムとメタノールとを混合し反応させ得られたナトリウムメトキサイド若しくはカリウムメトキサイドを反応させ、グリセリンとメチルエステル(改質燃料)に分解させる。
この分解工程60で得たメチルエステルとグリセリンとを比重の差を利用して、分離工程61で相分離により分離する。分離後は、比重からメチルエステルが上相でグリセリンが下相になる。なお、分離の方法は静置分離と遠心分離とがあるが、主に静置分離が用いられている。
この分離工程61で分離したグリセリンとメチルエステルからグリセリンを排出し、メチルエステルだけをメチルエステル取出(グリセリン排出)工程62で取り出す。このメチルエステル取出工程62で取り出した改質燃料はアルカリ性となっているため、中和工程63で塩酸等を用いて改質燃料を中和させる。
中和させた改質燃料に凝集剤を投入して不純物を、不純物除去工程64にて凝集、沈殿させて取り除く。その後、温水にて改質燃料を水洗浄工程65で水洗浄し、グリセリンなどの不純物を完全に除く。
水分除去工程66で水分を除去し改質燃料を完成させる。水分除去は改質燃料を加熱し水分を蒸発除去する方法が一般的である。
特開平7−197047号公報 特開平9−235573号公報 特開平10−182518号公報
前記従来の改質装置においては、各工程を例えばタイマー等を用いて時間管理して運転し、これによって自動化を実現しているのが一般的である。
しかし、廃植物油の性状はその使用状況等により多種多様であり、各工程に要する時間も性状によって異なってくることから、従来の改質装置では、これら性状の異なる廃植物油の改質を自動化して行うために、各工程において種々の性状の廃植物油が確実に処理されるに十分な時間を設定している。この結果、廃植物油の改質に要する時間が、必要以上に長くなってしまうという問題がある。
更に、従来の改質装置は、各工程がバッチ処理により行われるため、前記の問題により改質装置の製造に時間がかかると、例えば改質装置を連続運転するマイクロガスタービンやディーゼルエンジンに使用している場合には、燃料供給が間に合わなくなるという問題が生じ、これを解決するためには一度に製造する改質燃料の量を多くする必要から、改質装置(各反応容器等)が大型化してしまうという問題がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、その目的は、廃植物油を改質して改質燃料を得るために要する時間を最適化した改質燃料製造技術を提供することにあり、特に脱水を行う水分除去の工程に要する時間を適正化して、自動化を可能とするものである。
そこで、上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、廃油に、水酸化ナトリウム若しくは水酸化カリウムとメタノールとを混合し反応させて得られたナトリウムメトキサイド若しくはカリウムメトキサイドを反応させる反応工程と、前記反応工程で得た溶液をグリセリンと改質燃料とに分離させてからグリセリンを排出して改質燃料を取り出す抽出工程と、前記改質燃料を中和させた後に不純物を取り除き、洗浄する洗浄工程と、前記改質燃料を加熱して水分除去を行い、改質燃料を得る水分除去工程と、からなる改質燃料製造方法において、前記水分除去工程では、密閉型の容器に改質燃料を貯留して減圧ポンプにより当該容器内を減圧しながら当該改質燃料の加熱を行い、前記容器内の圧力を監視して当該圧力値に基づいて水分除去工程終了を判断することを特徴とする。
また、請求項2は、前記水分除去工程終了の判断において、前記減圧加熱開始後に前記容器内の圧力が規定した圧力以下になった時点を水分除去工程終了と判断することを特徴とする。
また、請求項3は、廃油水酸化ナトリウム若しくは水酸化カリウムとメタノールとを混合し反応させて得られた改質燃料を加熱脱水するシステムであって、前記改質燃料の加熱脱水を行う密閉型の容器と、前記改質燃料の加熱を行うために前記容器に設置された加熱用ヒータと、前記容器内の空気を吸引して容器内を減圧状態にする真空ポンプと、前記容器内の圧力を測定する圧力計と、前記改質燃料の加熱脱水の制御を行う制御部とを備、前記制御部は、前記圧力計から圧力値を受信し、当該圧力値が規定した圧力に達した時点を加熱脱水終了と判断して前記加熱用ヒータに加熱停止信号を送信することを特徴とする。
請求項1〜3によれば、容器内の圧力に基づいて改質燃料中の水分量を推測することができ、これにより脱水終了の判断が可能となる。
なお、廃油としては、廃植物油、廃食用油など、ナトリウムメトキサイドまたはカリウムメトキサイドを反応させて改質燃料であるメチルエステルを得ることができるものであれば、本発明を適用できる。
本発明によれば、容器内の圧力に基づいて脱水終了の判断を行うことができるので、改質燃料の種類、色、容器の大きさ等の条件に左右されることなく、正確に脱水終了を判断することが可能となる。
また、減圧の状態で加熱を行うので、常圧で加熱を行うよりも短時間で脱水を完了させることが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
出願人は、廃植物油から改質燃料を得る工程を自動化することについて既に検討を行っており、その成果を特願2002―364689として特許出願している。その内容を前記図4を用いて以下に説明する。
(分解工程60の自動化1)
図4の前記分解工程60において、モータの回転軸にシャフトを連結し、このシャフトの下端部に攪拌子を固着した攪拌装置により、反応溶液を攪拌し反応を進行させる。攪拌中の反応溶液の粘度を、例えば、ブルックフィールド社製のデジタル粘度計VD−Eを用いて測定する。測定した粘度の値が予め設定した検出値になったかを判定部で判定し、その測定粘度値が検出値になったときは、モータ停止信号発生部から前記攪拌装置のモータに停止信号を与えて反応終了を決定し、自動的に攪拌を終了させる。
前記工程60の反応溶液の粘度の値を測定することで、反応終了を見極めることが可能となり、反応時間の最適化が可能となって、無駄な反応時間を要することがなくなる。
(分解工程60の自動化2)
前記分解工程60において、前記(分解工程60の自動化1)の攪拌装置を変形し、モータの回転軸とシャフトとの間に一般的な粘度計に使用されている粘土測定用スプリングからなるカップリングを介在させ、シャフトの下端部に固着される攪拌子を粘度計のスピンドルとして利用する。粘度計と攪拌子とを一体とした攪拌装置を用いて、反応溶液を攪拌し反応を進行させる。この攪拌装置のモータを駆動させて攪拌子により反応溶液を攪拌し、このときのスプリングのねじれから粘度を測定する。測定した粘度の値が予め設定した検出値になったかを判定部で判定し、その測定粘度値が検出値になったときは、モータ停止信号発生部から前記攪拌装置のモータに停止信号を与えて反応終了を決定し、自動的に攪拌を終了させる。
反応溶液を攪拌する攪拌子を、粘度の値を測定するためのスピンドルとして兼用することで、別途粘度計を固定する必要がなく簡易な構成とすることができ、また攪拌子の回転から直接粘度を測定するので、精度の高い粘度測定が可能となる。
(分解工程60の自動化3)
前記分解工程60において、前記(分解工程60の自動化2)の攪拌装置のカップリングに換えて、磁気式カップリングを用いて構成した攪拌装置により、反応溶液を攪拌し反応を進行させる。この磁気式カップリングは電源から供給される電流により励磁される電磁石と、シャフトの上端部に設置された被吸着体と、被吸着体に取り付けられたエンコーダとにより構成する。
この電磁石に電流を流して励磁し、被吸着体を電磁石の磁力により吸着させる。電磁石に被吸着体が吸着すると、モータの駆動力がシャフトに伝達され、攪拌子が回転する。しかし、磁力が弱い場合には攪拌子にかかるトルクに磁力が負けるため攪拌子の回転は停止してしまう。
そこで、攪拌子の回転をエンコーダにより計測し、その計測値を電磁石制御回路にフィードバックして、電磁石に流れる電流を、攪拌子の回転が停止しないように制御する。この電流値を計測することにより反応溶液の粘度を測定し、測定した粘度の値が予め設定した検出値になったかを判定部で判定し、その測定粘度値が検出値になったときは、モータ停止信号発生部から前記攪拌装置のモータに停止信号を与えて反応終了を決定し、自動的に攪拌を終了させる。
反応溶液を攪拌する攪拌子を、粘度の値を測定するためのスピンドルとして兼用することで、別途粘度計を固定する必要がなく簡易な構成とすることができ、また攪拌子の回転から直接粘度を測定するので、精度の高い粘度測定が可能となる。
また、磁気式カップリングを用いることで、スプリングなどに見られるような機械的な性能劣化が少なく、経時的な変化がない粘度測定が可能となる。
(分離工程61の自動化)
一般に、メチルエステルは有色(黄色あるいは茶色)の透明液体であるが、グリセリンと混合した状態では濁っており、透明ではない。そこで、メチルエステルと、メチルエステルとグリセリンとの混合液体との透視度の差を利用し、メチルエステルとグリセリンとの相分離の状況を判断する。
前記分離工程61において、反応容器内に光源と光センサとを対向設置する。メチルエステルとグリセリンとの分離中に光源から光を発し、光センサで感知する。
光センサの感度は光源と溶液の透視度から、メチルエステルとグリセリンとが分離した状態で感知するように調整する。溶液の透視度が低い(濁っている、メチルエステルとグリセリンとが混合した状態) 状態では光センサは反応しないが、分離が進むにつれ透視度が上がり、光センサが光源からの光を感知した段階で分離完了と判断する。
メチルエステルとグリセリンとの混合溶液の透視度の変化を読み取ることで分離完了を判断することが可能となる。分離完了を判断することが可能となるため、メチルエステルにグリセリンが混在しているか混在していないかを確認できる(分離の時点でメチルエステル中にグリセリンが多く混入していると中和、洗浄時に水を使用した場合には乳化が起こり、メチルエステルを精製することが困難になる。このため時間設定を長めに設定していた。)。また、分離了時を判断することが可能となるため、分離に要する時間を適正化でき、無駄な分離時間が無くなる。
また、改質する廃植物油の量が異なってくると、光源と光センサとを設置した位置によっては、メチルエステルとグリセリンとが分離したにもかかわらず、グリセリンの透視度を測定している場合、または液体が存在しない部分の気体の透視度を測定している場合があり、正確な分離完了を決定できないおそれがある。
前記問題を考慮して、反応容器に透明性の素材を用い、光源と光センサとを反応容器外部に設置し、廃植物油の改質量に応じて光源と光センサの設定位置を移動できるように構成してもよい。
このような構成にすることで、廃植物油の改質量が変化した場合でも正確にメチルエステルとグリセリンとの分離完了を判断できる。
なお、光源と光センサとに換えて、図形と画像認識手段とを用いてもよい。
(水分除去工程66の自動化1)
一般に、精製されたメチルエステルは、有色(黄色あるいは茶色)で透明であるが、水分を多く含んでいると濁りが生じる。つまり、メチルエステルの透視度がある程度高ければメチルエステル中に水分は含まれていないことがわかる。この性質を利用して水分除去完了を判断する。
前記水分除去工程66において、加熱容器内に光源と光センサとを対向設置する。水分除去工程中に光源から光を発し、光センサで感知する。メチルエステルの透視度が低い(濁っている、つまり水分が含まれている)状態では光センサは反応しないが、水分除去が進むにつれ、透視度が上がり、光センサが反応する。
光センサの感度は光源とメチルエステルの透視度から水分が抜けた状態で感知するように調整する。光センサが光源からの光を感知した段階で水分除去完了と判断し水分除去工程66を終了する。
メチルエステルの透視度の変化を読み取ることで水分除去完了を判断することが可能となる。水分除去完了時を判断することが可能となるため、水分除去に要する時間を適正化でき、無駄な水分除去時間が無くなる。
また従来は、廃植物油の状態によっては水分蒸発の時間が一定でないため、加熱時間を長めに設定し、さらに確実に水分を蒸発させる目的でメチルエステルを120℃〜140℃くらいまで加熱していた。しかし、廃植物油をエステル交換し精製したメチルエステルの引火点は通常160℃〜170℃程度であり、引火点付近まで加熱してしまうことになり、引火する可能性があり危険であった。
本装置により、加熱温度をメチルエステルの引火が起こる危険のない程度の温度に設定しても確実な水分除去が可能となる。
(水分除去工程66の自動化2)
前記水分除去工程66において、加熱容器の内周面に図形、または文字等を設置し、これらと対向する側に画像認識手段 (例えばCCDカメラ)等を設置して、この手段により画像を認識させる。
透明度が低い場合には画像が認識できず、透明度が高い状態になると画像認識が可能となる。画像認識が可能となった段階で水分除去終了と判断し、水分除去工程66を終了する。
メチルエステルの透視度の変化を読み取ることで水分除去完了を判断することが可能となる。水分除去完了時を判断することが可能となるため、水分除去に要する時間を適正化でき、無駄な水分除去時間が無くなる。
また従来は、廃植物油の状態によっては水分蒸発の時間が一定でないため、加熱時間を長めに設定し、さらに確実に水分を蒸発させる目的でメチルエステルを120℃〜140℃くらいまで加熱していた。しかし、廃植物油をエステル交換し精製したメチルエステルの引火点は通常160℃〜170℃程度であり、引火点付近まで加熱してしまうことになり、引火する可能性があり危険であった。
本装置により、加熱温度をメチルエステルの引火が起こる危険のない程度の温度に設定しても確実な水分除去が可能となる。
しかし、この特願2002−364689における水分除去工程66を自動化する技術は、特に一定の条件(植物油の種類、使用状況など)の廃植物油を対象とする場合には極めて好適であるが、著しく異なる条件の廃植物油においては、適用が困難となる場合が考えられる。
前記の発明を広く利用するために、様々な状態の廃植物油処理の水分除去工程66の自動化について検討した。
(減圧加熱による脱水)
上記水分除去工程66における、水分除去の方法としては上記のような加熱脱水によるものが知られているが、さらに、水分の気化を促進させる方法として容器内を減圧の状態にして加熱脱水を行う方法が考えられる。以下に、当該減圧加熱による脱水を用いた水分除去工程66の自動化について説明する。
図1は、減圧加熱により脱水を自動的に行う脱水システムの構成図の一例である。図1に示すように、当該脱水システムはメチルエステルの脱水を行う密閉型の容器11、メチルエステルの加熱を行うために容器11に設置された加熱用ヒータ12、容器11内のメチルエステルの攪拌を行う攪拌機13、メチルエステルの温度測定する温度計14、容器11内の空気を吸引して容器11内を減圧状態にする真空ポンプ15、容器11と真空ポンプ15との間に介挿されており容器11から移動してきた油分と水分とを分離するための真空用ドレンセパレータ16、容器11内の圧力を測定する圧力計17、脱水後のメチルエステルを次の工程に移送するためのポンプ18、並びに、温度計14から温度信号、圧力計17から圧力信号を受信し、真空用ドレンセパレータ16に設置された電磁弁19、容器11に設置された電磁弁20、21の開閉制御、および、加熱用ヒータ12、攪拌機13、真空ポンプ15、ポンプ18の運転・停止制御を行う制御部22から構成される。
上記のシステムにおいて、容器11には50Lの容量のものを用いて脱水処理時には約30Lまでメチルエステルを貯留させ、攪拌機13には出力40Wのものを用い、加熱用ヒータ12には2kWのものを用いて設定温度を100℃とし、真空ポンプ15には40L/minで最高到達圧力が1.2kPaであるものを用いて減圧加熱による脱水処理をおこなった。
図2は、縦軸を容器11内圧力[kPa(abs)]、横軸を経過時間[min]として、メチルエステルの減圧加熱により脱水をおこなった結果を示す特性図である。
図2に示すように、減圧開始時には容器11内は25kPa程度にまで減圧されたがその後徐々に圧力が上昇し50kPa程度にまで上昇している。さらにその後は10kPa程度にまで減圧されている。減圧された後に容器11内の圧力が上昇するのは、油分中の水分蒸発量、蒸発速度の方が、ポンプの排気量より多いためである。その後、油分中の水分量が減少し、ポンプ排気量の方が上回ると、容器11内圧力が減少する。
本実施形態では、このような圧力の変動を利用して減圧加熱による脱水処理の自動化を図るものである。すなわち、油分中に水分が多く存在する場合には、容器11内の圧力は下降した後一旦は上昇し高い値を示すが、脱水が進み油分中の水分が少なくなれば容器11内の圧力は低下して低い値を示すため、この圧力値を監視することにより脱水終了を判断することができる。
図3は、縦軸を容器11内圧力[kPa(abs)]、横軸を経過時間[min]として、上記図2とは異なるメチルエステルを減圧加熱により脱水をおこなった結果を示す特性図である。
図3に示すように、経過時間が50分以降は容器11内の圧力降下はみられなくなり、ほぼ一定の値を示している。このときの容器11内の圧力は6〜7kPaであった。ここで、容器11内の圧力が8kPaになった時から1分後の含有水分量と容器11内の圧力が8kPaになった時から50分後の含有水分量とを下記の表1に示す。
Figure 0004639655
表1に示すように、容器11内の圧力が8kPa以下になれば、その後の含有水分量の減少はほとんどみられない。従って、本実施形態においては、容器11内の圧力が8kPa以下になった時点を脱水終了と判断することができる。
ここで、上記実施例の結果を図1に示した脱水システムで行う場合の、制御部22の動作例を説明する。制御部22は、圧力計17から容器11内の圧力信号を受信し続けており、圧力値が8kPaを示す圧力信号を受信した時に、加熱用ヒータ12に運転停止の信号を送り加熱脱水を終了する。なお、加熱ヒータ12の運転停止と同時に攪拌機13および真空ポンプ15に対しても運転停止の信号を送信してもよいが、容器11内の圧力が急激に増大するおそれがあり、作業の安全の面から好ましくない場合がある。このような事情を考慮すると容器11内の温度および/または圧力が一定値以下に達してから攪拌機13および真空ポンプ15に対して運転停止の信号を送るようにしてもよい。
なお、上記(水分除去工程66の自動化1)または(水分除去工程66の自動化2) に記載した方法と、上記減圧加熱脱水とを組み合わせることも可能である。すなわち、容器11内に光源と光センサとを対向設置し、水分除去工程中に光源から光を発し、光センサで感知する。メチルエステルの透視度が低い(濁っている、つまり水分が含まれている) 状態では光センサは反応しないが、水分除去が進むにつれ、透視度が上がり、光センサが反応する。光センサの感度は光源とメチルエステルの透視度から水分が抜けた状態で感知するように調整する。光センサが光源からの光を感知した段階で制御部22に光感知信号を送信し、制御部22はこの信号を受信して水分除去完了と判断し、加熱用ヒータ12に運転停止信号を送信する。
このようにして、メチルエステルの透視度の変化を利用した光センサによる水分除去工程の終了判断手法と、上記容器11内の圧力を監視する手法とを組み合わせることにより、制御部22による脱水終了の判断の信頼性がより向上する。
脱水システムの構成図。 メチルエステルの減圧加熱により脱水を行った結果を示す特性図。 メチルエステルの減圧加熱により脱水を行った結果を示す特性図。 エステル交換反応により行われる廃植物油の改質の工程図。
符号の説明
11…容器
12…加熱用ヒータ
13…攪拌機
14…温度計
15…真空ポンプ
16…真空用ドレンセパレータ
17…圧力計
18…ポンプ
19…電磁弁
20…電磁弁
21…電磁弁
22…制御部

Claims (3)

  1. 廃油に、水酸化ナトリウム若しくは水酸化カリウムとメタノールとを混合し反応させて得られたナトリウムメトキサイド若しくはカリウムメトキサイドを反応させる反応工程と、
    前記反応工程で得た溶液をグリセリンと改質燃料とに分離させてからグリセリンを排出して改質燃料を取り出す抽出工程と、
    前記改質燃料を中和させた後に不純物を取り除き、洗浄する洗浄工程と、
    前記改質燃料を加熱して水分除去を行い、改質燃料を得る水分除去工程と、からなる改質燃料製造方法において、
    前記水分除去工程では、密閉型の容器に改質燃料を貯留して減圧ポンプにより当該容器内を減圧しながら当該改質燃料の加熱を行い、前記容器内の圧力を監視して当該圧力値に基づいて水分除去工程終了を判断することを特徴とする改質燃料製造方法。
  2. 前記水分除去工程終了の判断において、前記減圧加熱開始後に前記容器内の圧力が規定した圧力以下になった時点を水分除去工程終了と判断することを特徴とする請求項1に記載の改質燃料製造方法。
  3. 廃油水酸化ナトリウム若しくは水酸化カリウムとメタノールとを混合し反応させて得られた改質燃料を加熱脱水するシステムであって、
    前記改質燃料の加熱脱水を行う密閉型の容器と、
    前記改質燃料の加熱を行うために前記容器に設置された加熱用ヒータと、
    前記容器内の空気を吸引して容器内を減圧状態にする真空ポンプと、
    前記容器内の圧力を測定する圧力計と、
    前記改質燃料の加熱脱水の制御を行う制御部と
    を備
    前記制御部は、前記圧力計から圧力値を受信し、当該圧力値が規定した圧力に達した時点を加熱脱水終了と判断して前記加熱用ヒータに加熱停止信号を送信すること
    を特徴とする加熱脱水システム。
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