JP4639125B2 - 青色発光蛍光体の製造方法 - Google Patents

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本発明は、基本組成式がCaMgSi26:Eu2+で表されるディオプサイド結晶構造を有する青色発光蛍光体の製造方法に関する。
紫外線又は真空紫外線により励起されると青色の発光を示す青色発光蛍光体として、ディオプサイド(CaMgSi26)のカルシウムの一部をユウロピウムで置換したCaMgSi26:Eu2+(以下、CMS:Eu2+という)が知られている。CMS:Eu2+青色発光蛍光体は、PDPや希ガスランプの青色発光材料として広く利用されているBaMgAl1017:Eu2+(以下、BAM:Eu2+という)と比べて、結晶構造が安定で発光効率の経時的な低下が起こりにくいという特徴がある。しかしながら、CMS:Eu2+青色発光蛍光体は、BAM:Eu2+青色発光蛍光体と比べて発光強度が低いことが既に知られている。このため、発光強度の高いCMS:Eu2+青色発光蛍光体の開発が望まれている。
非特許文献1には、炭酸カルシウム粉末、フッ化カルシウム粉末、炭酸マグネシウム粉末、二酸化ケイ素粉末、フッ化ユウロピウム粉末及び酸化ユウロピウム粉末をCMS:Eu2+青色発光蛍光体を生成する比率にて、ユウロピウム量とフッ素量とを変えて混合し、得られた混合物を1100℃の温度にて3時間加熱焼成してCMS:Eu2+青色発光蛍光体を製造した結果、ユウロピウム量が0.02モルで、かつフッ素量が0.01モルの混合物を加熱焼成して製造したCMS:Eu2+青色発光蛍光体が、最も高い発光強度を示すと報告されている。なお、この非特許文献1には、カルシウム源粉末、ユウロピウム源粉末、マグネシウム源粉末、ケイ素源粉末からなる混合物を加熱焼成してCMS:Eu2+青色発光蛍光体を製造する場合には、混合物中にはフラックス(融剤)となるフッ素がある程度の量にて存在していることが必要である旨の記載がある。
本田晋吾、外5名、「新しいPDP青色蛍光体を目的としたCaMgSi2O6:Eu2+の劣化特性」、信学技報、社団法人電子情報通信学会、2002年、11月、p.5−p.8
カルシウム源粉末、ユウロピウム源粉末、マグネシウム源粉末、ケイ素源粉末及びフッ素源からなる混合物の加熱焼成によりCMS:Eu2+青色発光蛍光体を工業的に製造する場合、混合物の加熱焼成には大型の加熱炉を用いることができれば好ましい。しかしながら、本発明者の検討によると、大型加熱炉は炉内に温度差が生じ易いため、混合物を均一の温度にて加熱焼成することが難しく、また混合物のフッ素量によっては加熱焼成温度によって得られるCMS:Eu2+青色発光蛍光体の発光強度が変動することがあることが判明した。
従って、本発明の目的は、広い範囲の加熱焼成温度にて、安定して高い発光強度を示すCMS:Eu2+青色発光蛍光体を製造することができる方法を提供することにある。
本発明者は、カルシウム源粉末、ユウロピウム源粉末、マグネシウム源粉末、ケイ素源粉末及びフッ素源からなる混合物中のフッ素量を、生成するCMS:Eu2+青色発光蛍光体1モルに対して、0.028〜0.038モルの範囲とすることによって、広い範囲の加熱焼成温度において、安定して高い発光強度を示すCMS:Eu2+青色発光蛍光体を製造することが可能となることを見出した。
従って、本発明は、カルシウム源粉末、ユウロピウム源粉末、マグネシウム源粉末、ケイ素源粉末、及びフッ素源を、基本組成式がCaMgSi26:Eu2+で表されるディオプサイド結晶構造を有する青色発光蛍光体を生成する比率にて、かつ生成する蛍光体1モルに対して、フッ素源中のフッ素量が、0.028〜0.038モルの範囲の量となるように混合する工程、及び得られた混合物を還元性雰囲気下にて加熱焼成する工程からなる基本組成式がCaMgSi26:Eu2+で表されるディオプサイド結晶構造を有する青色発光蛍光体の製造方法にある。
本発明の製造方法を利用することによって、炉内の温度差が大きい大型加熱炉を用いても発光強度の高いCMS:Eu2+青色発光蛍光体を安定して製造することが可能となる。従って、本発明の製造方法を利用することによって、高い発光強度を示すCMS:Eu2+青色発光蛍光体を工業的に安定して製造することが可能となる。
本発明において用いるカルシウム源粉末の例としては、炭酸カルシウム粉末及び酸化カルシウム粉末を挙げることができる。カルシウム源粉末の純度は、99質量%以上であることが好ましく、99.9質量%以上であることが特に好ましい。カルシウム源粉末は、レーザ散乱回折法により測定された平均粒子径が0.1〜5.0μmの範囲にあることが好ましい。
ユウロピウム源粉末の例としては、酸化ユウロピウム粉末及び塩化ユウロピウム粉末を挙げることができる。ユウロピウム源粉末の純度は、99質量%以上であることが好ましく、99.5質量%以上であることが特に好ましい。ユウロピウム源粉末は、レーザ散乱回折法により測定された平均粒子径が0.1〜5.0μmの範囲にあることが好ましい。
マグネシウム源粉末の例としては、炭酸マグネシウム粉末及び酸化マグネシム粉末を挙げることができる。マグネシウム源粉末の純度は、99質量%以上であることが好ましく、99.9質量%以上であることが特に好ましい。マグネシウム源粉末は、金属マグネシウム蒸気と酸素とを接触させる方法(気相酸化反応法)により得られた、BET比表面積から換算された平均粒子径が0.01〜3.0μmの範囲にある酸化マグネシウム粉末が特に好ましい。
ケイ素源粉末の例としては、二酸化ケイ素粉末を挙げることができる。ケイ素源粉末の純度は、99質量%以上であることが好ましく、99.5質量%以上であることが特に好ましい。ケイ素源粉末は、レーザ散乱回折法により測定された平均粒子径が1〜50μmの範囲にあることが好ましい。
フッ素源の例としては、フッ化カルシウム粉末、フッ化ユウロピウム粉末、フッ化マグネシウム粉末を挙げることができる。フッ素源は、フッ化カルシウム粉末であることが特に好ましい。フッ化カルシウム粉末は、レーザ散乱回折法にて測定された平均粒子径が1.0〜3.0μmの範囲にあることが好ましい。
本発明のCMS:Eu2+青色発光蛍光体の製造方法において、カルシウム源粉末、ユウロピウム源粉末、マグネシウム源粉末、ケイ素源粉末及びフッ素源の混合比率は、CMS:Eu2+青色発光蛍光体を生成する比率にて、かつ生成する蛍光体1モルに対して、フッ素源中のフッ素量が、0.028〜0.038モルの範囲の量となる比率である。フッ素源の配合量が少なすぎても、多すぎても焼成加熱温度が低くなると、生成したCMS:Eu2+青色発光蛍光体の発光強度が低くなる傾向にある。CMS:Eu2+青色発光蛍光体1モルを生成する比率は、カルシウム(Ca)、ユウロピウム(Eu)、マグネシウム(Mg)、そしてケイ素(Si)のモル比(Ca:Eu:Mg:Si)に換算して0.90〜0.985:0.10〜0.015:1.00:1.90〜2.10となる量であって、カルシウムとユウロピウムとの総モル数に対するユウロピウムのモル比[Eu/(Ca+Eu)]が0.015〜0.10の範囲、好ましくは0.015〜0.030の範囲、より好ましくは0.015〜0.025の範囲である。
混合物の調製には、ボールミルなどの公知の混合機を用いることができる。粉末の混合は、メタノール、エタノール及びアセトンなどの有機溶媒中にて行なうことが好ましい。
混合物の加熱焼成は、水素ガスを1〜10体積%の範囲にて含むアルゴンガスあるいは窒素ガスなどの還元性ガスの雰囲気下にて行なう。加熱焼成温度は、800〜1500℃の範囲、好ましくは900〜1300℃の範囲、より好ましくは980〜1080℃の範囲である。焼成時間は、一般に1〜100時間の範囲である。なお、混合物の加熱焼成により、混合物中のフッ素の全部もしくは一部は揮発する。従って、生成したCMS:Eu2+青色発光蛍光体に含まれるフッ素量は、混合物中のフッ素量よりも少なくなる。
前述のようにCMS:Eu2+青色発光蛍光体粉末は、BAM:Eu2+青色発光蛍光体粉末と比べて経時的な劣化が起こりにくいことが知られている。そして、本発明の製造方法により得られる蛍光体粉末は、BAM:Eu2+青色発光蛍光体粉末の発光強度と同等もしくはそれに近い発光強度を示す。従って、本発明の製造方法により得られるCMS:Eu2+青色発光蛍光体粉末は、PDPや希ガスランプの青色蛍光材料として長期間にわたって用いることができる。
[実施例1]
フッ化カルシウム(CaF2)粉末(純度:99.9質量%、レーザ散乱回折法による平均粒子径:2.70μm)、炭酸カルシウム(CaCO3)粉末(純度:99.99質量%、レーザ散乱回折法による平均粒子径:3.87μm)、酸化ユウロピウム(Eu23)粉末(純度:99.9質量%、レーザ散乱回折法による平均粒子径:2.70μm)、酸化マグネシウム(MgO)粉末(気相酸化反応法により製造したもの、純度:99.99質量%、BET比表面積換算平均粒子径:0.05μm)、そして二酸化ケイ素粉末(純度:99.9質量%、レーザ散乱回折法による平均粒子径:49.8μm)を、モル比が0.015:0.965:0.01:1.00:2.00(CaF2:CaCO3:Eu23:MgO:SiO2)となるようにそれぞれ秤量し、エタノール溶媒中にてボールミルを用いて24時間湿式混合した後、エタノールを蒸発させて、混合物を得た。得られた混合物のカルシウム量、ユウロピウム量、マグネシウム量及びケイ素量は、モル比で0.98:0.02:1.00:2.00(Ca:Eu:Mg:Si)であり、フッ素のモル量は、生成するCMS:Eu2+青色発光蛍光体1モルに対して0.030モルである。
次いで、得られた混合物をアルミナ坩堝に入れて加熱炉に投入し、炉内に2体積%水素−98体積%アルゴンの混合ガスを導入しながら、1000℃の温度にて3時間加熱焼成した。
得られた焼成物のX線回折パターンを測定したところ、得られたX線回折パターンはディオプサイドのX線回折パターンと一致した。この焼成物の発光スペクトルを励起波長254nmとした分光蛍光光度計により測定した。発光スペクトルの最大発光強度を、比較として測定したBAM:Eu2+青色発光蛍光体(市販品)の発光スペクトルの最大発光強度との比として算出した。その結果を下記の表1に示す。
[実施例2]
混合物の加熱焼成温度を1050℃とした以外は、実施例1と同様にして焼成物を製造した。
得られた焼成物のX線回折パターンを実施例1と同様に測定したところ、得られたX線回折パターンはディオプサイドのX線回折パターンと一致した。この焼成物の発光スペクトルを実施例1と同様に測定した。発光スペクトルの最大発光強度を、比較として測定したBAM:Eu2+青色発光蛍光体の発光スペクトルの最大発光強度との比として、下記の表1に示す。
[実施例3]
混合物の加熱焼成温度を1150℃とした以外は、実施例1と同様にして焼成物を製造した。
得られた焼成物のX線回折パターンを実施例1と同様に測定したところ、得られたX線回折パターンはディオプサイドのX線回折パターンと一致した。この焼成物の発光スペクトルを実施例1と同様に測定した。発光スペクトルの最大発光強度を、比較として測定したBAM:Eu2+青色発光蛍光体の発光スペクトルの最大発光強度との比として、下記の表1に示す。
[実施例4]
フッ化カルシウム粉末、炭酸カルシウム粉末、酸化ユウロピウム粉末、酸化マグネシウム粉末、二酸化ケイ素粉末の配合比を、モル比で0.0175:0.9625:0.01:1.00:2.00(CaF2:CaCO3:Eu23:MgO:SiO2)とした以外は、実施例1と同様にして、混合物を得た。得られた混合物のカルシウム量、ユウロピウム量、マグネシウム量及びケイ素量は、モル比で0.98:0.02:1.00:2.00(Ca:Eu:Mg:Si)であり、フッ素のモル量は、生成するCMS:Eu2+青色発光蛍光体1モルに対して0.035モルである。
次いで、得られた混合物を、実施例1と同様に1000℃の温度にて3時間加熱焼成した。
得られた焼成物のX線回折パターンを実施例1と同様に測定したところ、得られたX線回折パターンはディオプサイドのX線回折パターンと一致した。この焼成物の発光スペクトルを実施例1と同様に測定した。発光スペクトルの最大発光強度を、比較として測定したBAM:Eu2+青色発光蛍光体の発光スペクトルの最大発光強度との比として、下記の表1に示す。
[実施例5]
混合物の加熱焼成温度を1050℃とした以外は、実施例1と同様にして焼成物を製造した。
得られた焼成物のX線回折パターンを実施例1と同様に測定したところ、得られたX線回折パターンはディオプサイドのX線回折パターンと一致した。この焼成物の発光スペクトルを実施例1と同様に測定した。発光スペクトルの最大発光強度を、比較として測定したBAM:Eu2+青色発光蛍光体の発光スペクトルの最大発光強度との比として、下記の表1に示す。
[実施例6]
混合物の加熱焼成温度を1150℃とした以外は、実施例1と同様にして焼成物を製造した。
得られた焼成物のX線回折パターンを実施例1と同様に測定したところ、得られたX線回折パターンはディオプサイドのX線回折パターンと一致した。この焼成物の発光スペクトルを実施例1と同様に測定した。発光スペクトルの最大発光強度を、比較として測定したBAM:Eu2+青色発光蛍光体の発光スペクトルの最大発光強度との比として、下記の表1に示す。
[比較例1]
フッ化カルシウム粉末、炭酸カルシウム粉末、酸化ユウロピウム粉末、酸化マグネシウム粉末、二酸化ケイ素粉末の配合比を、モル比で0.0125:0.9675:0.01:1.00:2.00(CaF2:CaCO3:Eu23:MgO:SiO2)とした以外は、実施例1と同様にして、混合物を得た。得られた混合物のカルシウム量、ユウロピウム量、マグネシウム量及びケイ素量は、モル比で0.98:0.02:1.00:2.00(Ca:Eu:Mg:Si)であり、フッ素のモル量は、生成するCMS:Eu2+青色発光蛍光体1モルに対して0.025モルである。
次いで、得られた混合物を実施例1と同様に1000℃の温度にて3時間加熱焼成した。
得られた焼成物のX線回折パターンを実施例1と同様に測定したところ、得られたX線回折パターンはディオプサイドのX線回折パターンと一致した。この焼成物の発光スペクトルを実施例1と同様に測定した。発光スペクトルの最大発光強度を、比較として測定したBAM:Eu2+青色発光蛍光体の発光スペクトルの最大発光強度との比として、下記の表1に示す。
[比較例2]
混合物の加熱焼成温度を1050℃とした以外は、比較例1と同様にして焼成物を製造した。
得られた焼成物のX線回折パターンを実施例1と同様に測定したところ、得られたX線回折パターンはディオプサイドのX線回折パターンと一致した。この焼成物の発光スペクトルを実施例1と同様に測定した。発光スペクトルの最大発光強度を、比較として測定したBAM:Eu2+青色発光蛍光体の発光スペクトルの最大発光強度との比として、下記の表1に示す。
[比較例3]
混合物の加熱焼成温度を1150℃とした以外は、比較例1と同様にして焼成物を製造した。
得られた焼成物のX線回折パターンを実施例1と同様に測定したところ、得られたX線回折パターンはディオプサイドのX線回折パターンと一致した。この焼成物の発光スペクトルを実施例1と同様に測定した。発光スペクトルの最大発光強度を、比較として測定したBAM:Eu2+青色発光蛍光体の発光スペクトルの最大発光強度との比として、下記の表1に示す。
[比較例4]
フッ化カルシウム粉末、炭酸カルシウム粉末、酸化ユウロピウム粉末、酸化マグネシウム粉末、二酸化ケイ素粉末の配合比を、モル比で0.02:0.96:0.01:1.00:2.00(CaF2:CaCO3:Eu23:MgO:SiO2)とした以外は、実施例1と同様にして、混合物を得た。得られた混合物のカルシウム量、ユウロピウム量、マグネシウム量及びケイ素量は、モル比で0.98:0.02:1.00:2.00(Ca:Eu:Mg:Si)であり、フッ素のモル量は、生成するCMS:Eu2+青色発光蛍光体1モルに対して0.040モルである。
次いで、得られた混合物を実施例1と同様に1000℃の温度にて3時間加熱焼成した。
得られた焼成物のX線回折パターンを実施例1と同様に測定したところ、得られたX線回折パターンはディオプサイドのX線回折パターンと一致した。この焼成物の発光スペクトルを実施例1と同様に測定した。発光スペクトルの最大発光強度を、比較として測定したBAM:Eu2+青色発光蛍光体の発光スペクトルの最大発光強度との比として、下記の表1に示す。
[比較例5]
混合物の加熱焼成温度を1050℃とした以外は、比較例4と同様にして焼成物を製造した。
得られた焼成物のX線回折パターンを実施例1と同様に測定したところ、得られたX線回折パターンはディオプサイドのX線回折パターンと一致した。この焼成物の発光スペクトルを実施例1と同様に測定した。発光スペクトルの最大発光強度を、比較として測定したBAM:Eu2+青色発光蛍光体の発光スペクトルの最大発光強度との比として、下記の表1に示す。
[比較例6]
混合物の加熱焼成温度を1150℃とした以外は、比較例4と同様にして焼成物を製造した。
得られた焼成物のX線回折パターンを実施例1と同様に測定したところ、得られたX線回折パターンはディオプサイドのX線回折パターンと一致した。この焼成物の発光スペクトルを実施例1と同様に測定した。発光スペクトルの最大発光強度を、比較として測定したBAM:Eu2+青色発光蛍光体の発光スペクトルの最大発光強度との比として、下記の表1に示す。
表1
────────────────────────────────────────
生成するCMS:Eu2+青色 加熱焼成温度 相対発光強度
発光蛍光体1モルに対する混 (℃) (−)
合物中のフッ素量(モル)
────────────────────────────────────────
実施例1 0.030 1000 1.079
実施例2 0.030 1050 1.111
実施例3 0.030 1150 1.080
実施例4 0.035 1000 1.070
実施例5 0.035 1050 1.012
実施例6 0.035 1150 1.084
────────────────────────────────────────
比較例1 0.025 1000 0.747
比較例2 0.025 1050 0.945
比較例3 0.025 1150 0.997
比較例4 0.040 1000 0.877
比較例5 0.040 1050 0.992
比較例6 0.040 1150 1.035
────────────────────────────────────────
表1の結果から、生成するCMS:Eu2+青色発光蛍光体1モルに対するフッ素量が0.030モルの混合物(実施例1〜3)と0.035モルの混合物(実施例4〜6)とからは、加熱焼成温度に関わらずほぼ同等の高い発光強度を示す焼成物(CMS:Eu2+青色発光蛍光体)を得られることが分かる。

Claims (2)

  1. カルシウム源粉末、ユウロピウム源粉末、マグネシウム源粉末、ケイ素源粉末、及びフッ素源を、基本組成式がCaMgSi26:Eu2+で表されるディオプサイド結晶構造を有する青色発光蛍光体を生成する比率にて、かつ生成する蛍光体1モルに対して、フッ素源中のフッ素量が、0.028〜0.038モルの範囲の量となるように混合する工程、及び得られた混合物を還元性雰囲気下にて加熱焼成する工程からなる基本組成式がCaMgSi26:Eu2+で表されるディオプサイド結晶構造を有する青色発光蛍光体の製造方法。
  2. フッ素源がフッ化カルシウム粉末である請求項1に記載の製造方法。
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