JP4638122B2 - 適応出力火薬式インフレータ - Google Patents

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Description

【0001】
発明の背景
本発明は、概して、自動車の乗員を衝撃から保護するために膨張式拘束エアバッグクッションを膨張させるのに使用されるようなインフレータに関する。特に、本発明は、膨張ガスを発生するための可燃性材料の反応に基本的に依存し、1つ以上の衝突に関する状態や乗員に関する状態といった要素に適応する膨張ガスを出力するインフレータに関する。
【0002】
衝突時のように自動車が急激な減速に遭遇する時にガスによって膨張すなわち拡張される例えばエアバッグのようなクッションまたはバッグを使用して自動車の乗員を保護することが公知である。こうしたシステムでは、普通は、エアバッグクッションは、空間上の要求条件を最小限にするために収縮した折り畳み状態で収容されている。このシステムの起動時には、クッションは、一般的に「インフレータ」と呼ばれている装置によって発生させられ或いは供給されるガスによって数ミリ秒以内に膨張させられる。
【0003】
従来の技術において、膨張式拘束システムで使用されるエアバッグのようなエアバッグの膨張ための様々なタイプのインフレータ装置が開示されている。1つのタイプの公知のインフレータ装置は、エアバッグを膨張させるために十分な量のガスを発火時に発生させる可燃性火工ガス発生材料から膨張ガスを得る。
【0004】
一般的に、ガス発生剤組成物の燃焼速度は次式(1)によって表される。
b=k(P)n (1)
ここで、
b=燃焼速度(線形)
k=定数
P=圧力
n=圧力ベキ指数。ここで、圧力ベキ指数とは「燃焼速度」対「圧力」のlog−logプロットによって描かれる線形回帰線の勾配である。
【0005】
圧力ベキ指数は一般的にそれぞれのガス発生剤材料の性能感度に対応し、より低い燃焼速度圧力ベキ指数は、対応するより低い、すなわち、より低下した圧力感度を望ましくは示すガス発生剤材料に対応することは明らかである。
【0006】
典型的な火薬式インフレータ装置は、一般的に、例えば、火工ガス発生材料が中で燃焼させられる圧力容器と、関連したエアバッグクッションの中に膨張媒体が入る前にその膨張媒体を適正に調節するための様々なフィルタまたは膨張媒体処理装置と、関連したエアバッグクッションの中に膨張媒体を適正に送り込むことを補助するためのディフューザとを含む幾つかの構成要素部品を有し或いは組み入れてある。
【0007】
現在までのところ、アジ化ナトリウムが一般的に受け入れられて使用されているガス発生材料である。アジ化ナトリウムと他の幾つかのアジ化物ベースのガス発生剤材料との使用が現在の産業界における仕様とガイドラインと規格とに合致しているが、こうした使用は、こうした材料の取扱いと供給と廃棄とに関する懸念のような潜在的な懸念を伴い或いは生じさせる可能性がある。さらに、経済上および設計上の理由のために、アジ化物ベースの火薬およびその関連のガス発生剤の代わりとなる代替物が必要とされ要求されている。例えば、膨張式拘束システムに関する全体的な空間要件と、特にこのシステムのインフレータ構成要素に関連した空間要件とを最小限に抑え或いは少なくとも低減させることに関する関心が、典型的なすなわち普通のアジ化物ベースのガス発生剤に比較して比較的より高い単位体積当たりのガス収量を実現するガス発生剤材料に対する追求を促進している。さらに、自動車およびエアバッグ産業の競争が、一般的に、より低コストの成分または材料で作られていること、または、こうした成分または材料を使用すること、および、より効率が高く或いは低コストであるガス発生剤処理技術による処理に適していることといった1つまたは複数の条件を満たすガス発生剤組成物に対する要求を生じさせている。
【0008】
この結果、他の適切なガス発生剤材料の開発と使用とが続けられてきた。こうした努力によって、比較的高い燃焼速度圧力依存性を有し或いは示す例えば0.4以上の燃焼速度圧力ベキ指数を有する少なくとも幾つかの火薬を含むアジ化物を含有していない様々な火薬がこうしたインフレータ用途における使用のために開発されてきた。
【0009】
可能な限り多様な動作条件と、一方では、可能に限り多様な所望の性能特性とのために、「適応」インフレータ装置とこれに対応する膨張式拘束システムと呼ばれてきたものを実現することが必要され求められている。適応インフレータ装置では、膨張ガスの量、供給量、および、供給速度(例えば、質量流量)のうちの1つまたは複数のような出力パラメータが、例えば、外界温度、乗員の存在、シートベルト使用、および、自動車の減速速度といった選択された動作条件に基づいて選択的にかつ適切に変化させられることが可能である。
【0010】
こうした適応システムが望ましいが、こうした適応システムは、典型的には、関連のインフレータ装置の一部分として追加の構成要素を含むことを必要とし、したがって、望ましくないことに、インフレータ装置のサイズとコストと重量とのうちの1つまたは複数を増大させる。例えば、提案され或いは現在入手可能な2段インフレータ装置は2つの別々のインフレータを一体に組み合わせるという原理に基づいているように思われる。この結果、こうしたインフレータ組合体は、一般的に、2つの個別の圧力容器とこの2つの圧力容器各々のそれぞれの出力のための2組のフィルタまたは膨張ガス処理部品と同様に2つの圧力容器各々のそれぞれの出力のための2つの個別のディフューザとを有する。したがって、現代の自動車設計に関連したサイズとコストと重量との制限に適切に適合する適応インフレータを提供することは、特にこうした適応インフレータが運転者側での使用に関係するので、これまでは困難だった。
【0011】
おそらくは、適応膨張システムの最も単純な形態は2つのレベルまたは段階の性能を提供するインフレータ、例えば、一般的に「2段階または2段」インフレータと呼ばれ或いは呼称されているインフレータを使用する膨張システムである。しかし、当業者は、比較的単純な2段階インフレータでさえ、特に求められている適応性能能力を実現するために、典型的な単一段階インフレータに比較して著しく複雑な作動および/または制御システムを必要とすることがあるということを認識する。
【0012】
上述の理由から、望ましい単純な設計および構造の可燃性材料ベースの適応性能インフレータ装置が必要とされ求められている。特に、例えば0.4以上の燃焼速度圧力ベキ指数のような比較的高い燃焼速度圧力依存性を有し或いは示すがアジ化物を含有していない火薬の使用をより自由に可能にするこうした適応性能インフレータ装置が、必要とされ求められている。さらに、比較的単純な制御構成と共に使用する適応性能膨張式拘束組立組合体が必要とされ求められている。
【0013】
さらに、現在のトレンドと開発とが様々な適応性能拘束装置の開発と組込みとに大きな度合いで焦点を合わせているが、以前の膨張式拘束装置の大部分と大多数は伝統的な膨張式拘束組立体を使用した。従って、必要に応じて様々な既存の膨張式拘束装置内で旧型装置の更新の形で使用できる適応性能膨張式拘束組立組合体のような適応性能膨張式拘束組立体構成組合体が必要とされ求められている。
【0014】
発明の概要
本発明の一般的な目的は、改良されたインフレータと、これに関連したまたは対応する膨張ガス供給方法とを提供することである。
【0015】
本発明のさらに明確な目的は、上述の問題点の1つ以上を克服することである。
【0016】
本発明の一般的な目的は、少なくとも部分的には、インフレータ装置と、該インフレータ装置と動作制御通信する制御組立体とを含む組合体によって達成される。本発明の一実施態様では、インフレータ装置は第1チャンバを有し、該第1チャンバ内において圧力に依存する燃焼速度を有する所定量の可燃性ガス発生剤材料が燃焼せしめられてガスを発生する。さらに、インフレータ装置は第1チャンバと流通する断面積を調節可能な出口を有し、該出口を通って生成ガスの少なくとも一部がインフレータ装置から流出可能である。制御組立体が少なくとも1つの選択された生成ガス出力性能因子に応じて出口の断面積を調節するために制御信号をインフレータ装置に供給することが望ましい。
【0017】
本発明の好適な実施では、インフレータ出力の可変性が出口の断面積の変化の結果として生じるような燃焼圧の変化によって達成される。例えば、火薬のようなガス発生剤材料の燃焼速度が圧力に依存するので、これに対応して燃焼圧の変化が発生剤の燃焼速度を変化させ、したがって、質量流量のようなインフレータ出力を変化させる。例えば、インフレータの出口面積が減少すると、燃焼圧が上昇し、そして、発生剤の燃焼速度が低下し、これにより、インフレータからの質量流量が増大する。したがって、インフレータの出口面積が増大すると、燃焼圧が低下し、そして、発生剤の燃焼速度が低下し、これにより、インフレータからの質量流量が減少する。こうした特性の挙動は、調節可能な出口面積を含む特定のストアードガスインフレータのような従来技術のインフレータの性能挙動とは反対である。特に、こうした従来のインフレータでは、典型的には、出口面積が減少すると、インフレータからの質量流量が小さくなり、出口面積が増大すると、インフレータからの質量流量が大きくなる。
【0018】
従来技術は、一般的に、望ましい単純な設計および構造の適応性能インフレータ装置を提供することに失敗している。特に、従来技術は、膨張ガスの形成または発生のために、特に比較的高い燃焼速度圧力依存性を有し或いは示すがアジ化物を含有していない様々な火薬といった可燃性材料の反応に主としてまたは基本的に依存するこうした適応性能インフレータ装置を提供することに失敗している。さらに、従来技術は、一般的に、比較的単純な制御装置と共に使用するようになっておりかつ必要に応じて既存の膨張式拘束装置内で旧型装置の更新の形で使用できるような適応性能膨張式拘束組立組合体を提供することに失敗している。
【0019】
別の好適な実施形態では、本発明は組合体であり、ここでは、インフレータ装置が第1チャンバと流通し且つ生成ガスの少なくとも一部をインフレータ装置から流出させる複数の第1ポートを有する。さらに、インフレータ装置は同様に第1チャンバと流通する複数の第2出口ポートを有し、該第2出口ポートを選択的に封鎖し且つ生成ガスが第2出口ポートを通ってインフレータ装置から流出することを防止するためにカバー要素が移動可能である。制御組立体は第2出口ポートを選択的に封鎖するカバー要素を移動させるために少なくとも1つの選択された生成ガス出力性能因子に応じてインフレータ装置に制御信号を供給する。
【0020】
さらに、本発明は第1チャンバを有する装置からの膨張ガス出力を調節する方法に関し、ここでは、第1チャンバ内において所定量の可燃性ガス発生剤材料が燃焼せしめられてガスを発生する。さらに、該装置は第1チャンバと流通する出口を有し、該出口を介して生成ガスの少なくとも一部がインフレータ装置から流出可能である。本発明の1つの好適な実施形態では、この方法は、関連した制御組立体からの制御信号の受信に応答して出口の断面積を調節する工程を具備し、この制御信号はその装置に関する少なくとも1つの選択された生成ガス出力性能因子に依存している。
【0021】
本明細書では、「乗員の存在の検出または感知」とは、対象の乗客のサイズ、重量および/または位置の検出および/または感知を意味する。
【0022】
また、「インフレータ出力」または「膨張ガス出力」とは、膨張ガスの量、供給量および供給速度のようなインフレータ性能出力パラメータを意味する。「適応出力インフレータ」の場合には、インフレータ出力は、一般的に、例えば外界温度、乗員の存在、シートベルト使用、および、自動車の減速速度のような選択された動作条件に依存している。
【0023】
さらに、本明細書では、「圧力依存性の燃焼速度を有する例えば火薬のような可燃性ガス発生剤材料」とは、燃焼速度圧力依存性が比較的高い可燃性ガス発生剤材料を意味する。本発明の文脈では、こうした比較的高い燃焼速度圧力依存性は、一般的に、少なくとも約0.4の燃焼速度圧力ベキ指数によって、好ましくは少なくとも約0.5の燃焼速度圧力ベキ指数によって、さらに好ましくは少なくとも約0.55から約0.60の範囲内の燃焼速度圧力ベキ指数によって表される。
【0024】
当業者には、特許請求の範囲および図面に関連した以下の詳細な説明から他の目的と利点は明らかであろう。
【0025】
発明の詳細な説明
詳細は後述するが、本発明は、膨張式の自動車乗員拘束手段に関連して使用可能な改良型の膨張流体供給組合体と、対応するインフレータ装置からの膨張ガス出力を調節するための改良型の方法とを提供する。
【0026】
本発明は様々な異なる構造の形で具体化可能であることは明らかである。始めに、図1を参照すると、本発明は、全体を参照番号20で示されているインフレータ装置の形で具体化されており、このインフレータ装置は、例えば、自動車乗員拘束手段の形態と機能とを備えた関連した膨張式装置(図示せず)を膨張するのに使用される。
【0027】
インフレータ装置20は、拡散チャンバ22と燃焼チャンバ24とを形成し或いはこうしたチャンバを有する。拡散チャンバ22と燃焼チャンバ24はそれぞれ参照記号Aによって示されている軸線に沿って略同心に中心に配置され且つこの軸線Aに沿って延び、拡散チャンバ22は燃焼チャンバ24の概ね周囲を包囲する。
【0028】
拡散チャンバ22は細長くて略円筒形のスリーブ外側ハウジング26によって少なくとも部分的に画定され、このハウジング26は互いに反対側に位置する第1開口端30および第2開口端32を有する。インフレータ装置20は第1端部分33を有し、ここでは、外側ハウジングの第1端部30が第1基部部材34によって閉じられている。同様に、インフレータ装置20は第2端部分35を有し、ここでは、外側ハウジングの第2端部32が第2基部部材36によって閉じられている。
【0029】
外側ハウジング26は全体を参照番号40で示されている複数の出口開口を有し、これら出口開口を介して、インフレータ装置20によって形成され或いは生成され或いは供給される例えば膨張ガスのような膨張流体が関連の膨張式装置(図示せず)に流れ込むように適切に放出される。例えば、図示されているように、出口開口40は外側ハウジングの第1端部30周りに配置された第1組の出口開口40aと外側ハウジングの第2端部32周りに配置された第2組の出口開口40bとの形であり或いはこうした出口開口を構成する。
【0030】
第1端部基部34は略環状の円板または平らな部分42を形成し或いは有する。さらに、第1端部基部34は、図示されている実施形態では、燃焼チャンバ24に対して内方に突き出た形で示されている肩部分44を形成し或いは有する。さらに、第1端部基部34は、第1イニシエータ装置48を受容する中央開口46を形成し或いは有する。
【0031】
さらに、第2端部基部36は略環状の円板または平らな部分52と肩部分54と第2イニシエータ装置58を受容する中央開口56とを形成し或いは有する。後述の動作説明によって明らかになる理由から、第2端部基部の肩部分54は、望ましくは、図示されているように、拡散チャンバ22に対して外方に突き出ている。
【0032】
端部基部34、36は特定の装置のために必要され或いは適合させられることができるように様々な形で外側ハウジング26に結合され或いは取り付けられる。例えば、図示されているように、第1端部基部34は、外側ハウジングの第1端部30内に形成されている周方向に延びるクリンプ60と周方向に延びる成形端部62とによって外側ハウジングの第1端部30に固定され或いはこの第1端部30と共に固定される。同様に、第2端部基部36は外側ハウジングの第2端部32内に形成されている周方向に延びるクリンプ64と周方向に延びる成形端部66とによって外側ハウジングの第2端部32に固定され或いはこの第2端部32と共に固定される。
【0033】
燃焼チャンバ24は細長くて略円筒形の内側ハウジング70によって少なくとも部分的に画定され、このハウジング70は開放された第1端72とその反対側に位置する閉鎖された第2端74とを有する。内側ハウジング70は、全体を参照番号76で示されている複数の出口ポートを有し、これら出口ポートを介して、燃焼チャンバ24によって形成され或いは生成され或いは供給される例えば膨張ガスのような膨張流体が燃焼チャンバ24から拡散チャンバ22内に適正に放出される。例えば、図示されているように、これら出口ポート76は、第1組の出口ポート76aと第2組の出口ポート76bとの形であり或いはこうしたポートを構成する。
【0034】
内側ハウジングの第1端部72は第1基部部材34によって閉じられている。特に、図1に示されているように、第1基部部材34の内方に突き出ている肩部分44は周方向へ延びる溝80を有し、この溝80のところで、内側ハウジングの第1端部72が周方向に延びるクリンプ82によって固定される。
【0035】
燃焼チャンバ24は、例えば、比較的薄い軽量の非反応性金属(例えば真鍮)によって形成されたようなガス発生剤カートリッジ84を収容し或いは有する。ガス発生剤カートリッジ84は第1端部92および第2端部94を備えた細長くて略円筒形のバスケット要素90を有するガス発生剤ハウジング組立体86を有する。例えば、こうしたバスケット90は、典型的には、同じ譲受人に譲渡されており且つ1996年9月3日付で発行されたArmstrong,III 他の米国特許第5,551,724号に開示されているようなエキスパンドメタルまたはパンチングメタルで作られ或いは形成され、ここでの開示内容はここで引用することで本明細書の一部を構成するものである。
【0036】
図示されているバスケット90は、例えば、軸線方向に整列した複数の薄板96の形の選択されたガス発生剤材料を収容し或いは包含する。必要に応じて従来公知の様々なガス発生剤材料を採用して本発明を実施してもよいが、本発明は比較的高い燃焼速度圧力依存性を有し或いは示す例えば燃焼速度圧力ベキ指数が0.4以上の例えば火薬のようなガス発生剤材料と共に使用される場合に特に顕著な有用性を示す。上述したように、こうしたガス発生剤材料は様々な新たに開発されたアジ化物を含有していない火薬を含む。本明細書に開示内容全体が組み入れられている1998年12月28日付で出願された米国特許出願番号09/221,910に開示されている金属硝酸アミンを含有するがアジ化物を含有していないガス発生剤組成物が本発明の実施に使用される高い燃焼速度圧力依存性を有するがアジ化物を含有していないガス発生剤組成物の1つの好適な形態の一例である。この出願に開示されているように、本発明の特に好適なガス発生剤組成物の1つは、約35重量%から約50重量%の硝酸グアニジン燃料と、約30重量%から約55重量%の銅二硝酸ジアミン酸化剤と、約2重量%から約10重量%の燃焼速度上昇・スラグ形成用の二酸化ケイ素添加剤と、約0重量%から約25重量%の硝酸アンモニウム補助酸化剤とを含む。こうした火工ガス発生剤材料の燃焼速度が圧力の明確な関数なので、より高い燃焼圧が発生ガスまたは形成ガスのより高い質量流量を生じさせ或いはもたらす。これに対応して、こうした火工ガス発生剤材料によって、より低い燃焼圧が発生ガスまたは形成ガスのより低い質量流量を生じさせ或いはもたらす。
【0037】
ガス発生剤薄板96はバスケット端部92、94をそれぞれ閉じる働きをする第1端部の内側座金100と第2端部プレート102との間でバスケット90内に固定される。第1端部の内側座金100は中央開口104を有し、第1イニシエータ装置48からの起爆放出物がこの中央開口104を通ってカートリッジ84内に収容されているガス発生剤薄板96と連通できる。第2端部プレート102は中心に配置されたダボ突起106を有し、このダボ突起106により容易にガス発生剤薄板96が所望通りに配置され且つ整列せしめられる。さらに、積み重ねられたガス発生剤薄板の中心軸線に沿った連続的な通過を遮断し又は妨げる端部クロージャを使用すれば、これは、上記中心軸線に沿った薄板の被覆を容易にすることなどによって、積み重ねられ又は整列せしめられているガス発生剤薄板の所望の処理を可能な限り容易にするのに役立つ。
【0038】
第1端部座金100および第2端部プレート102はバスケット90に様々な形で結合され又は固定される。例えば、図示されているように、バスケットの第1端部92は第1端部座金100近傍に圧着され又はかしめ止めされている。また、図示されているように、バスケットの第2端部94は第2端部プレート102近傍に周方向に延びる成形クリンプ108を有する。
【0039】
さらに、図示されているように、ガス発生剤カートリッジ84は外側座金110または他の支持要素を有し、この外側座金はガス発生剤ハウジング組立体86近傍においてカートリッジ内に配置されている。外側座金110は第1イニシエータ装置48からの起爆放出物を通すことができる中央開口112を有する。詳細は後述するが、外側座金110は第1イニシエータ装置48が起動して発火したときにガス発生剤カートリッジを構造的に支持する働きをする。
【0040】
所望によって、図示されているように、ガス発生剤カートリッジ84はガス発生剤ハウジング組立体86、特に、ガス発生剤ハウジングバスケット90をその内部で容易に心だしする働きをする周方向に延びる溝114を有する。明らかなように、ガス発生剤ハウジング組立体86がそのハウジング組立体86から出口ポート76を通って流出する燃焼生成物の流れ又は通過を遮断したり妨害したり不適切に制限したりすることがないことを一層確実にするためには、こうした心だしが望ましい。
【0041】
さらに、インフレータ装置20は第2端部基部36近傍に配置されたカバー構成要素またはピストン構成要素116を有する。カバー構成要素116は略カップ状のカバー要素120を有し、その円筒形の側壁121は内側ハウジングの第2端部74近傍に配置される。さらに、カバー構成要素116は、カップ状のカバー要素120の反対側に突き出ているスリーブ122を有する。スリーブ122は第2イニシエータ装置58近傍にある基部部分124と、全体を参照番号126で示されている薄くなった部分または領域とを有し、この部分126の使用についての詳細は後述する。
【0042】
さらに、所望により、図示されているように、拡散チャンバ22はガス処理要素130を収容し又は包含し、このガス処理要素は燃焼チャンバ24から間を開けつつその周方向に延びてその周囲を包囲する。例えば、ガス処理要素130が上述したような幾つかのエキスパンドメタルのラップから形成されている場合、ガス処理要素130はインフレータ装置20から膨張流体が放出される前にこのガス処理要素内を通る膨張流体の温度を下げる働きをするヒートシンクとして機能するために含まれることが可能であることが望ましい。また、これに変えて或いはこれに加えて、特定のガス処理要素がそこを通る膨張流体から粒子を濾過し或いは除去するために含まれ或いは機能してもよい。
【0043】
図1に示されているインフレータ装置20では、カバー部品116が静止状態にあり、この状態では、第1出口ポート76aおよび第2出口ポート76bからなる出口領域が開かれており、したがって、起動時において、この出口領域を膨張流体が通ることができる。図2は第1イニシエータ装置48′および第2イニシエータ装置58′がそれぞれ起動された後におけるインフレータ装置20′を示している。
【0044】
図示されているように、第1イニシエータ装置48′が起動されることによって、ガス発生剤カートリッジ84′が破砕され或いは開放させられる。特に、第1外側座金開口112近傍のガス発生剤カートリッジが破砕され、これにより、第1外側座金開口112を起爆放出物が通ることができるようになる。次いで、起爆放出物が内側座金開口104を通り、ハウジング組立体86′内に含まれているガス発生剤材料96に接触し、ガス発生剤材料を発火させる。こうした発火によって、ガス発生剤材料の少なくとも一部が燃焼せしめられ、ガス発生剤カートリッジ84′内の圧力が上昇する。ガス発生剤カートリッジ84′内の圧力が十分に上昇すると、出口ポート76a、76b近傍のガス発生剤カートリッジの一部が破砕せしめられ或いは開口し、燃焼生成物がそのカートリッジを通ることができるようになる。このように通過すると、燃焼生成物は拡散チャンバ22に送り込まれ、拡散チャンバ内に収容されているガス処理要素130に接触し、次いで、1つ以上の外側ハウジング出口開口40を介してインフレータ装置20から流出する。このように燃焼生成物が拡散チャンバ22内へ流入することにより、拡散チャンバ22内の圧力が少なくとも一時的に上昇することは明らかである。
【0045】
第2イニシエータ装置58′の起動が放出を方向付け或いはカバー構成要素のスリーブ基部部分124からカバー構成要素のカップ状カバー要素120を分離し或いは解放する。こうした分離や解放によって、燃焼生成物が拡散チャンバ22内に流入したことに関連して、上述したように、拡散チャンバ22内の圧力が上昇し、その圧力がカバー要素120に作用し、燃焼ハウジングの第2端部74近傍のカバー要素を駆動し或いは移動し、その結果、図示されているように、カバー側壁121が少なくとも出口ポート76bを封鎖し或いは出口ポート76bを介した通過を遮断し或いは妨害する。
【0046】
この結果、チャンバ24からの出口断面積が調節され、これにより、チャンバ内において高い又は大きい圧力が生じ或いは発生する。したがって、上述したように、本発明が、燃焼速度圧力依存性が比較的高く、例えば、燃焼速度圧力ベキ指数が0.4以上である火薬のようなガス発生剤材料を採用して実施される場合、こうした高い燃焼圧は質量流量が大きな発生ガスまたは形成ガスを生成し或いはもたらす。したがって、本明細書では、こうした構成を「高上昇速度」(「高質量流量」)性能構成とも称する。
【0047】
本明細書に開示されている技術思想を参照した当業者には明らかなように、例えば、1つ以上の衝突に関する状況および乗員に関する状況に応じた断面積の調節は、例えば、膨張ガスの質量流量およびその温度を含む少なくとも1つの選択された生成ガス出力性能因子に応じて選択される。
【0048】
本発明の実施には、様々な制御構成が採用可能である。図3はインフレータ装置20を含んだ本発明の好適な1つの実施形態の膨張式拘束システム組立体140を示す略図である。膨張式拘束システム組立体140はインフレータ装置20に加えて第1イニシエータ装置48に対する電気配線144を介してインフレータ装置に制御上接続された電子制御装置(ECU)142を有する。
【0049】
さらに、膨張式拘束システム組立体140は1つ以上の選択された衝突センサ146を有する。衝突の発生に関する1つ以上のパラメータを感知し或いは検出可能な従来公知のような衝突センサが使用可能である。例えば、衝突発生パラメータとして車両の唐突な減速または急激な減速を使用することが知られている。図3に概略的に示されているように、衝突センサ146とECU142とはライン150によって示されているように互いに信号通信している。
【0050】
こうした膨張式拘束システム組立体では、ECU142は第1イニシエータ装置48が起動される場合やこうした時、したがって、インフレータ装置20が起動されて所望の膨張ガスを発生させて放出する場合やこうした時を信号を送って制御することは明らかである。例えば、衝突センサ146から適正な又は適切な信号を受信したときに、ECU142は第1イニシエータ装置48に信号を送り或いはイニシエータ装置48を起動させ、インフレータ装置20内に含まれるガス発生剤材料を反応させ、これにより、ガスを発生させる。
【0051】
さらに、膨張式拘束システム組立体140は論理回路を有し、この論理回路は本明細書では位置外れ(OOP)論理回路と称され、参照番号152で示され、例えば、電気配線154によって第2イニシエータ装置58に制御上接続されている。例えば、一般的な位置外れ論理回路は、乗員の有無またはシートベルトの締結の有無といった信号入力に基づく。この目的で、膨張式拘束システム組立体140は、ライン158によって示されているように、論理回路152と信号通信している従来公知の乗員センサ156を有する。
【0052】
膨張式拘束組立体140では、論理回路152は第2イニシエータ装置58が起動される時、例えば、状況やその場合を制御し、したがって、カバー要素120の作用によって膨張流体を燃焼チャンバ24から放出する出口面積を制御する働きをすることが望ましい。特に、第2イニシエータ装置58(図示せず)が発火せしめられることにより、上述したように、カバー要素120が燃焼ハウジングの第2端部74近傍へと移動せしめられ、カバー側壁121が少なくとも出口ポート76bを通るガス通過を封鎖し或いは遮断し或いは妨害し、一方、出口ポート76aを通るガス通過は遮断されないままである。この結果、燃焼チャンバ24からの出口断面積が、特定の膨張式拘束手段展開状況に関する特定の選択された状況に応じて適切に調節される。
【0053】
図4は本発明の別の好適な実施形態の膨張式拘束システム組立体160を示す。詳細は後述するが、膨張式拘束システム組立体160は膨張式拘束システム組立体140に似た点を多く有するが、関連のインフレータ装置内に含まれている可燃性ガス発生剤材料の反応の開始とインフレータ装置のガス出口の断面積との両方を制御するために単一の制御装置を使用する。
【0054】
例えば、膨張式拘束システム組立体160は上述の膨張式拘束システム組立体140と同様にインフレータ装置20を有し、例えば、第1イニシエータ48装置に対する電気配線164によってインフレータ装置20に制御上接続された電子制御装置(ECU)162を有する。さらに、膨張式拘束システム組立体140と同様に、膨張式拘束システム組立体160はライン170によって示されているようにECU162と信号通信している、従来公知の衝突センサのような1つまたは複数の衝突センサ166を有する。
【0055】
しかしながら、システム組立体160はライン174によって示されているようにECU162と信号通信している乗員センサ172を有する。一方、ECU162は第2イニシエータ装置178に対する電気配線176を介してインフレータ装置20と制御通信する形で結合され或いは接続される。
【0056】
明らかなように、ECU162は、例えば、第1イニシエータ装置48の起動による関連のインフレータ装置内に含まれている可燃性ガス発生剤材料の反応の開始と、例えば、第2イニシエータ装置58の適切な起動とこれに関連したカバー要素120の解放とによるインフレータ装置のガス出口断面積の調節との両方を制御する制御論理能力を有する。したがって、上述したように、カバー要素120は、インフレータ装置20内のガス出口断面積の調節とインフレータ装置からのガスの質量流量との調節とを行う働きをする。
【0057】
上述では、通常は生成ガスが出口ポート76を通ることができるが、カバー要素が解放されたときには、出口ポートを通る生成ガスの流れを制限するように、カバー要素120が1回だけ解放可能な形で固定されているタイプのインフレータ装置20に関して本発明を説明した(例えば、図1および図2)が、本発明の広い範囲の実施は必ずしもこれに制限されない。例えば、本発明は、必要に応じて、出口の断面積が2回以上も調節可能なインフレータ装置を使用して実施可能である。
【0058】
図5〜図7は選択された起動条件下における本発明の好適な実施形態のこうした多重調節式インフレータ装置180を示す。
【0059】
始めに、図5を参照すると、ここでは、インフレータ装置180は静止状態にあり、このインフレータは低上昇速度(例えば、低膨張ガス質量流量)を提供する。インフレータ180は上述のインフレータ装置20と同様に拡散チャンバ182と燃焼チャンバ184とを有する。拡散チャンバ182は細長くて略円筒形のスリーブ外側ハウジング186と第1基部部材190と端部組立体192とによって少なくとも部分的に画定される。
【0060】
第1基部部材190は上述の部材と同様であり、そこから燃焼チャンバ184が延びる。上述の実施形態と同様に、第1基部部材190は第1イニシエータ装置196を受容する中央開口194を形成し或いは有する。燃焼チャンバ184は比較的高い燃焼速度圧力依存性を有し或いは示し、例えば、0.4以上の燃焼速度圧力ベキ指数を有する火薬のようなガス発生剤材料を例えば薄板200の形で収容することが望ましい。
【0061】
端部組立体192は外側端部204と内側端部206とを有するカラー部材202を有する。カラー部材202はその外側端部と内側端部との間を延びる中央開口210を有する。中央開口210は階段状であって、その開口内側端部212の直径は開口外側端部口214の直径よりも大きい。
【0062】
さらに、端部組立体192はその中央開口210内に受容されるカバーピストン組合体216を有する。カバーピストン組合体216は互いに適切に結合された略円筒形のカバースリーブ220と端部ピストン222とを有する。端部ピストン222は基部224と首226とによって構成される。ピストン基部224は開口内側端部212内に受容され、一方、ピストン首226は開口外側端部214内に受容される。
【0063】
カラー部材202は放出端部234を備えたカバー端部の第1イニシエータ装置232を受容する開口230を有する。使用または機能についての詳細は後述するが、イニシエータ放出端部234とカバーピストン組合体216との間に第1放出空間236が形成されるのが望ましい。
【0064】
カバーピストン組合体216は基部224および首226をそれぞれ通って延びる中央開口240を形成し或いは有する。中央開口240の首端部には、カバー端部の第2イニシエータ装置242が受容される。カバー端部の第2イニシエータ装置242は放出端部244を有する。図示されているように、イニシエータ放出端部244と燃焼チャンバ184の端部250との間には、第2放出空間246が形成されているのが望ましい。
【0065】
インフレータ装置180は全体を参照番号252で示されている複数の出口ポートを有し、これら出口ポートを通って、燃焼チャンバ184によって形成されるか生成され或いは供給される例えば膨張ガスのような膨張流体が例えば拡散チャンバ182内に燃焼チャンバ184から適正に放出される。例えば、図示されているように、こうした出口ポート252は第1組の出口ポート252aと第2組の出口ポート252bとの形であり或いはこれらを構成する。
【0066】
図5に示されている状態では、カバーピストン組合体216は出口ポート252a、252bを通る流れまたはこれらの外への流れがカバースリーブ220によって概ね遮断されたり妨害されたりすることがないように配置されている。したがって、上述したように、比較的高い燃焼速度圧力依存性を有し或いは示し、例えば、0.4以上の燃焼速度圧力ベキ指数を有する例えば火薬のようなガス発生剤材料を使用する場合、このようにカバーを配置することにより、質量流量が小さい生成ガスまたは形成ガスを生じさせ或いはもたらすことが望ましく、例えば、こうした性能構成は「低上昇速度」(「低質量流量」)の膨張ガスを生じさせ或いはもたらす。
【0067】
次に、図6を参照すると、ここでは、第1イニシエータ装置196とカバー端部の第1イニシエータ装置232との両方が起動されて発火した後のインフレータ装置180が示されている。こうした発火によって、カバー端部の第1イニシエータ装置232は第1放出空間236内に放出し、その中の圧力を増大させ、カバーピストン組合体216を燃焼チャンバ184に向かって移動させ、その結果、端部ピストン基部224が燃焼チャンバ端部250近傍に適切に位置し、カバースリーブ220が少なくとも出口ポート252bを通るガス通過を塞ぎ或いは遮断し或いは妨害するが、一方、出口ポート252aは開いたままの状態であり或いはカバースリーブ220によって妨害されていない状態のままである。
【0068】
こうして、上述したように、燃焼チャンバ184からの出口断面積はその燃焼チャンバ内に高い圧力、すなわち、大きい圧力をもたらし或いは生じさせるように調節される。こうして、上述したように、比較的高い燃焼速度圧力依存性を有し或いは示すガス発生剤材料を使用して本発明が実施される場合には、こうした高い燃焼圧が高い質量流量の発生ガスまたは形成ガスを生じさせ或いはもたらす。したがって、こうした構成は「高上昇速度」(「高質量流量」)性能構成と本明細書で称する構成を構成する。
【0069】
当業者には明らかであり、本明細書に示されている説明からも明らかであるように、出口面積の調節は上述の生成ガス出力性能因子の1つまたは複数に応じて選択される。
【0070】
次に、図7を参照すると、ここでは、カバー端部の第2イニシエータ装置242が続いて起動されて発火された後におけるインフレータ装置180が示されている。こうした発火によって、カバーと第2イニシエータ装置242とが第2放出空間246内に放出し、この中の圧力を増大させ、カバーピストン組合体216がカラー部材の外側端部204に向かって移動せしめられて戻され、その結果、カバースリーブ220が出口ポート252bを通るガスの通過を塞ぎ或いは遮断し或いは妨害することがなくなる。この結果、燃焼チャンバ184からの出口の断面積はこの燃焼チャンバ内の圧力を低下させるように調節される。こうして、本発明が比較的高い燃焼速度圧力依存性を有し或いは示す好ましいガス発生剤材料を採用して実施される場合に、こうした低い燃焼圧が特定の配置状況において望ましいことがあるように、低い質量流量の発生ガスまたは形成ガスを生じさせ或いはもたらし、したがって、低い上昇速度を生じさせ或いはもたらす。
【0071】
2回以上または3回以上の選択された複数の回数に亘って、または、実質的に連続的に出口面積を調節でき或いはこうした調節に適したインフレータ装置を含む本発明のインフレータ装置は、様々な設計、構造、動作モードを有し、こうしたインフレータ装置は本明細書に構想され含まれている。
【0072】
例えば、図8は、別の好適な実施形態のインフレータ262の参照番号260で示されている断片的部分を示す。インフレータの断片的部分260は図1に示されているインフレータ端部部分35に概ね相当する。
【0073】
上述のインフレータ20に類似したインフレータ262は拡散チャンバ264と燃焼チャンバ266とを形成し或いは有し、これらチャンバは、それぞれ、この図では参照記号Bで示されている軸線に沿って略同心に中心を合わせて配置され、この軸線に沿って延びる。インフレータ20の場合と同様に、拡散チャンバ264は燃焼チャンバ266に対して該燃焼チャンバの周囲を概ね包囲する関係にある。燃焼チャンバ266とその内容物とその動作は、上述のインフレータ20の燃焼チャンバ24と概ね同様であるので、ここでは示さず或いは具体的には言及しない。
【0074】
燃焼チャンバ266は細長くて略円筒形の内側ハウジング270によって少なくとも部分的に画定され、この内側ハウジングは全体を参照番号272で示されている複数の出口ポートを有し、燃焼チャンバ266によって或いは燃焼チャンバ266から形成され或いは生成され或いは供給される例えば膨張ガスのような膨張流体が、これら出口ポートを通って、例えば、拡散チャンバ264内に適正に放出可能である。図示されているように、出口ポート272は第1の組の出口ポート272aおよび第2の組の出口ポート272bの形であり或いはこうした組のポートを構成する。
【0075】
説明を容易にするために、インフレータ262に関する以下の説明では、主に、インフレータ262と上述のインフレータ20との間の相違点に焦点を合わせる。
【0076】
拡散チャンバ264はこの図では参照番号274で示されている細長くて略円筒形のスリーブ外側ハウジングによって少なくとも部分的に画定される。外側ハウジング274は出口開口275を形成し或いは有し、この出口開口を介して膨張ガスがインフレータ装置262から膨張式拘束エアバッグクッションのような関連の膨張式装置(図示せず)内へと放出される。さらに、外側ハウジングはソレノイド・カバー要素組立組合体280を受容するくびれ端部276を有する。特に、組立組合体280は、例えば、ソレノイドまたはそれと類似の電磁石282とピストン284とばね要素286とカバー要素288とを有する。
【0077】
カバー要素288は略円筒形の側壁290を有する略カップ状の部分を有し、この略カップ状の部分は内側ハウジング270近傍に配置される。さらに、カバー要素288は、例えば、ピストン284に結合され或いは固定された基部部分292を有する。図示されている実施形態では、カバー要素の基部部分292は、ピストン284の端部296内に形成された周方向に延びる溝294においてピストンに圧着され或いは固定されている。例えば、電磁石282に電圧が印加されていない時のような休止状態、すなわち、静止状態では、ばね要素286は、側壁290が出口ポート272bを覆うように、カバー要素288に作用する。
【0078】
外側ハウジング端部276からガスが流出することを防止し或いは最小限にするために、カバー要素側壁290と内側ハウジング270との間に第1Oリング300が配置され、カバー要素側壁290と外側ハウジング274との間に第2Oリング302が配置されている。
【0079】
図9は、ソレノイド電磁石282が起動された時、すなわち、ソレノイド電磁石282に電圧が印加された時における図8のインフレータ262の断片的部分260を示す。図示されているように、ソレノイドが起動されると、これにより、ピストン284がソレノイド電磁石282に向かって引っ張られる。したがって、これに対応して、ピストン284に結合され或いは固定されているカバー要素288もソレノイド電磁石282に向かって引っ張られ、これに応じて、ばね要素286が圧縮される。カバー要素288が移動せしめられ、その結果、カバー要素の側壁290が出口ポート272bを通るガス流を止め或いは妨げることが概ねなくなる。
【0080】
このように、インフレータ262は、特定の膨張環境または取付要件にとって望まれるように、1回、または、2回、または、選択された複数の回数、または、実質的に連続的な出口面積調節ができるように、チャンバ266からの出口断面積の調節を可能にし且つ促進するように設計されている。したがって、例えば、上述の燃焼速度圧力依存性を有し或いは示すガス発生剤材料を採用して本発明が実施される場合、例えば、膨張式装置の上昇速度のような特に望ましい膨張性能特性を提供するように、こうしたインフレータ組立体の出口面積が調節可能であって制御可能であることは、本明細書に開示されている技術思想を参照した当業者には明らかである。
【0081】
図10はさらに別の好適な実施形態のソレノイドを備えたインフレータ312の参照番号310で示されている断片的部分を示す。インフレータ断片的部分310は図1に示されているインフレータの端部部分35ならびに図8および図9に示されているインフレータ断片的部分260に概ね相当するが、ここでは、組立体を含むピストンの移動を補助するために生成圧力が使用される。
【0082】
上述のインフレータ20に類似したインフレータ312は拡散チャンバ314と燃焼チャンバ316とを形成し或いは有し、これらチャンバはそれぞれ参照記号Cで示されている軸線に沿って略同心に中心を合わせて配置され且つこの軸線に沿って延びる。上述のインフレータの実施形態と同様に、拡散チャンバ314は燃焼チャンバ316に対して該燃焼チャンバの周囲を概ね包囲する関係にある。燃焼チャンバ316とその内容物とその動作は、上述のインフレータ20の燃焼チャンバ24と同様であるので、ここでは示さず或いは詳細には言及しない。
【0083】
燃焼チャンバ316は閉じた端部321を有する細長くて略円筒形の内側ハウジング320によって少なくとも部分的に画定されている。内側ハウジング320は全体を参照番号322で示されている複数の出口ポートを有し、燃焼チャンバ316によって或いは燃焼チャンバ316から形成され或いは生成され或いは供給される例えば膨張ガスのような膨張流体が、これら出口ポートを通って、例えば、拡散チャンバ314内に適正に放出可能である。出口ポート322は第1の出口ポート322aおよび第2の組の出口ポート322bの形であり或いはこうした出口ポートを構成する。
【0084】
説明を容易にするために、インフレータ312に関する以下の説明では、主に、インフレータ312と上述のインフレータ20との間の相違点に焦点を合わせる。
【0085】
拡散チャンバ314はこの図では参照番号324で示されている細長くて略円筒形のスリーブ外側ハウジングによって少なくとも部分的に画定されている。外側ハウジング324は出口開口325を形成し或いは有し、この出口開口を介して膨張ガスがインフレータ装置312から膨張式拘束エアバッグクッションのような関連の膨張式装置(図示せず)内へと放出可能である。外側ハウジング324は制御ブロック330を受容する開放端部326を有する。制御ブロック330は内側を向いた略円筒形の連結フランジ332と外側を向いたスプール領域334とを有する。連結フランジ332は周方向に延びる外側溝336を有し、この外側溝のところで、外側ハウジング324が例えばその外側ハウジング内に形成された周方向に延びるクリンプ340によって結合され或いは取り付けられる。弁フランジ334が、例えば、ソレノイドまたはそれと類似の電磁石344とピストン346とばね要素350とを備えたスプール弁342またはその類似物を受容する。
【0086】
内側ハウジングの閉じた端部321と制御ブロック330との間にカバー要素352が概ね配置される。カバー要素352は略カップ状であり、略円筒形の側壁354と凸状の基部壁356とを有する。内側ハウジングの閉じた端部321とカバー要素352との間には内側空間360が形成され或いは配置される。また、カバー要素の基部壁356と制御ブロック330との間には外側空間362が形成され或いは配置される。
【0087】
制御ブロック330は拡散チャンバ314とスプール領域334との間の流体連通を可能にする第1主通路364を有する。さらに、制御ブロック330はスプール領域334と外側容積362との間の流体連通を可能にする第2主通路366を有する。さらに、制御ブロックはスプール領域334と膨張式装置312の外側との間の流体連通を可能にする出口通路370を有する。
【0088】
インフレータ装置312の隣接した構成要素間を不要にもガスが通過してしまうことを防止し或いは最小限にするために、カバー要素側壁354と内側ハウジング320との間に第1Oリング372が配置され、カバー要素側壁354と連結フランジ332との間に第2のOリング374が配置される。
【0089】
図10に示されている休止状態、すなわち、静止状態では、スプール弁342は拡散チャンバ314内の流体圧力が第1主通路364を介してスプール領域334に連通せしめられるが出口通路370および第2の主通路366に対しては遮断されるように配置されている。したがって、インフレータ312がこうした状態にあるときには、拡散チャンバ314内で生成される圧力は、カバー要素352が出口ポート322bを通るガス流を遮断したり不要に妨害したりすることを回避するように、カバー要素352に作用する。しかしながら、第2主通路366はスプール領域334を経由して出口通路370と自由に連通した状態にある。
【0090】
図11はソレノイド電磁石344が起動されたとき、すなわち、ソレノイド電磁石に電圧が印加されたときにおける図10に示されているインフレータ312の断片的部分310を示す。図示されているように、ソレノイドが起動されることによって、ピストン346がソレノイド電磁石344に向かって引っ張られ、これに対応して、ばね要素350が圧縮される。スプール弁342は、拡散チャンバ314内の流体圧力が第1主通路364を介して第2主通路366には連通するが出口通路370には連通しないような位置に移動せしめられる。したがって、流体圧力が外側空間362に連通し、その結果、カバー要素352が内側ハウジングの閉じた端部321に向かって移動し、カバー要素の側壁が出口ポート322bを通るガス流を封鎖し或いは遮断し或いは妨害する。
【0091】
その後、適切な作動を行えば、インフレータ312が図10に示されている状態に復帰可能であることは明らかである。こうした復帰によって、第2主通路366を介し、そして、その後、出口通路370を介して、外側空間362からガス抜きされることが望ましい。
【0092】
このように、本発明によって、インフレータ312は、特定の膨張環境または取付要件にとって望まれるように、1回、または、2回、または、選択された複数の回数、または、実質的に連続的な出口面積調節ができるように、チャンバ316からの出口断面積の調節を可能にし且つ促進するように設計されている。したがって、例えば、上述の燃焼速度圧力依存性を有し或いは示すガス発生剤材料を採用して本発明が実施される場合、特に望ましい膨張性能特性を提供するように、こうしたインフレータ組立体の出口面積が調節可能であって制御可能であることは、本明細書に開示されている技術思想を参照した当業者には明らかである。
【0093】
インフレータ装置からの選択された出口ポートを封鎖するように制御組立体からの制御信号に応答して移動可能なカバー要素と選択された制御構成とによってインフレータ装置のガス出口断面積を調節するインフレータ装置の実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明の広い範囲の実施は必ずしもこれに制限されないことは明らかである。
【0094】
例えば、図12は、従来公知のエアバッグクッションのような形の膨張式装置404に膨張流体を送り込むように本発明の1つの別の好適な実施形態のインフレータ402を組み込んだ膨張式拘束システム組立体400を示す。図示されているインフレータ402は、上述のインフレータ装置と同様に、内側ハウジング406と外側ハウジング408とを有する。内側ハウジング406は上述したような所定量の反応性ガス発生剤材料を包含する。さらに、インフレータ402はイニシエータ装置410と放出開口または出口開口412を有する。上述したインフレータ装置と同様に、従来公知のように、イニシエータ装置410はその起動時にガス発生剤材料に点火する働きをする。
【0095】
さらに、膨張式拘束システム組立体400はインフレータ402から膨張式装置404への膨張流体の流れを制御できるように流通面積が調節可能な弁414を有する。特に、膨張式拘束システム組立体400は制御組立体416を有し、この制御組立体は弁414内の流体流通面積を調節し或いは制御するために制御ライン420によって示されているように動作制御的に弁414とつながっている。
【0096】
膨張式拘束システム組立体400がインフレータ装置またはインフレータ機器からの出口断面積が調節可能である別のデザインや機構を提供することは、本明細書に開示されている技術思想を参照した当業者には明らかである。この場合、上述の実施形態と同様に、出口面積の調節は各インフレータチャンバ内の圧力に影響を与え、上述の燃焼速度圧力依存性を有し或いは示すガス発生剤材料と共に使用されたときには、例えば、上昇速度のような膨張ガス出力を必要に応じて変え或いは調節できる。
【0097】
本発明の組立組合体は、組立体の設計、製造、生産、設置および/または動作を容易にするために、別体の組立体構成要素として、上述の弁またはこれに類似の弁を含んでいるようにしてもよいが、現時点では、本発明の組立体内に含まれているインフレータ構成要素の一部分として、上述の弁またはこれに類似の弁を含むことが好ましいと考えられる。
【0098】
以下の実施例に関連して本発明を詳細に説明するが、以下の実施例は、本発明の実施に含まれる様々な局面を示し或いはシミュレートしている。なお、本発明の思想の範囲内における全ての変更が保護されるべきであり、したがって、以下の実施例によって本発明は制限されるものではない。
【0099】
実施例
実施例1
この実施例では、上述のインフレータ180に構造が類似している試験用のインフレータ装置を使用した。
【0100】
この試験用インフレータは、本発明の幾つかの好適な実施形態の燃焼速度圧力依存性が高いガス発生剤材料を117グラム含んでいた。特に、1998年12月28日付で出願された米国特許出願番号09/221,910に開示されている上述のガス発生剤組成物のような金属硝酸アミンを含有しているがアジ化物を含有していないガス発生剤組成物を使用した。
【0101】
厚さが2.54mm(0.10インチ)であって、内径が8.13mm(0.32インチ)であって、外径が34.3mm(1.35インチ)の33個の環状薄板の形でガス発生剤材料を形成した。このガス発生剤薄板の孔を合計1.4グラムの選択した発火促進剤で被覆した。
【0102】
第1イニシエータ装置「192」と第1カバー端部イニシエータ装置「232」と第2カバー端部イニシエータ装置「242」とが、それぞれ、過塩素酸ジルコンカリウム発火材料を110mg含んでいた。
【0103】
この試験用インフレータは直径が5.0mm(0.193インチ)の略円形の出口ポート「252」を含んでいた。出口ポート「252」は第1の組の6個の出口ポート「252a」と第2の組の4つの出口ポート「252b」とによって構成された。試験用インフレータは第1および第2の組の12個の略円形の拡散チャンバ出口開口を有し、これら開口は、それぞれ、直径が6.35mm(0.25インチ)であり、円筒形の拡散器スリーブ外側ハウジングの両端に概ね位置していた。
【0104】
試験用インフレータ装置はタンク内の圧力を測定するための圧力変換器を備える100リットルのタンクに結合された。さらに、試験用インフレータ装置は燃焼チャンバ内の圧力を測定するための圧力変換器を備えていた。
【0105】
試験用インフレータは始めに図5に示した状態で第1イニシエータ装置「192」を起動し、ここでは、カバースリーブ「200」が出口ポート「252a」、「252b」の両方を通って流体が流れることが可能なように配置されていた。初期起動の15ミリ秒後に、第1カバー端部イニシエータ装置「232」が発火せしめられ、その結果、試験用インフレータは図6に示されている状態となり、したがって、カバースリーブが出口ポート「252b」を通る流体の流れを妨害するようになった。初期起動の35ミリ秒後には、第2カバー端部イニシエータ装置「242」が発火せしめられ、その結果、試験用インフレータは図7に示されている状態となり、流量が出口ポートポート「252a」、「252b」の両方を通って流れることが再び可能となった。
【0106】
「燃焼チャンバ圧力」対「時間」の特性と「タンク圧力」対「時間」の特性とをデータ収集システムによって記録した。試験用インフレータ装置によって達成された「圧力」対「時間」の特性を図13に示した。
【0107】
結果の検討
図13に示す燃焼圧のトレースは、点火放電と発火促進剤材料との反応に関連した初期圧力スパイクの後に、燃焼チャンバ内の圧力が低下し始めたことを示す。しかし、初期起動の15ミリ秒後、第1カバー端部イニシエータ装置が発火されると、燃焼チャンバ圧力が増大した。こうした燃焼チャンバ圧力の増大は出口ポート「252b」が遮断され、その結果、燃焼チャンバ圧力が増大し或いは増加することと完全に一致している。さらに、初期起動が行われ、そして、第1カバー端部イニシエータ装置が発火された後、タンク圧力トレースの勾配も増大した。この場合も同様に、こうした増大は出口ポート「252b」が遮断され、その結果、燃焼チャンバ圧力が増大し或いは増加すること、および、上述のように燃焼速度圧力依存性が比較的高いガス発生剤材料の燃焼に完全に一致している。
【0108】
初期起動が行われ、そして、第2カバー端部イニシエータ装置が発火せしめられた後、35ミリ秒の時点で、燃焼圧が急激に低下し始めると同時に、タンク圧の勾配が小さくなった。こうした特性は出口ポート「252b」を通過する流れが遮断されず、その結果、燃焼チャンバ圧力が低下し、これに対応して、ガス発生剤材料の燃焼速度が低下することと完全に一致している。
【0109】
この実施例は、本発明のインフレータ性能の可変性とインフレータ装置の制御可能性とを明らかに示している。明らかに、本発明のインフレータ装置は、例えば、選択された制御または適正な制御によって、特定のエアバッグクッション展開事情または状況に特に適合して膨張ガスを供給するために使用可能である。
【0110】
実施例2−6
各実施例は、実施例1で使用したのと同じ試験用インフレータ装置を使用したが、以下の表1に示されている第1カバー端部イニシエータ装置および第2カバー端部イニシエータ装置に関する発火状況を使用し、この表では、t=0が第1イニシエータ装置「192」が起動せしめられ或いは発火せしめられる時点である。
【表1】
Figure 0004638122
【0111】
結果
図14は、実施例1−6における試験用イニシエータによって得られた時間の関数としてのタンク圧のグラフである。これら実施例によって示され、本明細書に開示されている技術思想を参照した当業者には明らかなように、本発明のインフレータ装置の膨張性能は広い範囲の様々な膨張状況やニーズの要件に合うように特定の形に調整可能である。
【0112】
なお、膨張式拘束エアバッグクッションの形態の膨張式装置の膨張に関して本発明を説明したが、本発明の広い範囲の実施は必ずしもこれに制限されない。
【0113】
したがって、本発明は、単純化された設計と構造の一方または両方を有する可燃性材料ベースの適応性能インフレータ装置の使用を利用し或いは促進する組合体と方法とを提供する。さらに、こうしたインフレータ装置とそれに関連する方法とが、例えば、0.4以上の燃焼速度圧力ベキ指数のような比較的高い燃焼速度圧力依存性を有し或いは示すようなアジ化物を含有していない火薬の包含および使用を含み或いはこれに基づいていることが望ましい。さらに、本発明は比較的単純な制御構成と共に使用するようになっている適応性能膨張式拘束組立組合体を提供する。さらに、本発明は必要に応じて様々な既存の膨張式拘束装置内で旧型装置の更新の形でより容易に使用できるような適応性能膨張式拘束組立組合体を提供する。
【0114】
ここで図示し説明した本発明は、本明細書では明確に開示していないあらゆる要素、部品、ステップ、構成要素または成分がなくても、適切に実現可能である。
【0115】
上述の詳細な説明では本発明を特定の好適な実施形態に関して説明し、様々な詳部を例示のために示したが、本発明は追加の実施形態が可能であり、本明細書で説明した詳部の幾つかが本発明の基本原理からの逸脱なしに様々に変更可能であることは、当業者には明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の好適な1つの実施形態のインフレータの略部分断面図である。
【図2】 インフレータの少なくとも幾つかの出口ポートを選択的に覆うカバー要素を示す図1に示されているインフレータの略部分断面図である。
【図3】 本発明の好適な1つの実施形態の膨張式拘束システム組立体を示す略図である。
【図4】 本発明の別の好適な実施形態の膨張式拘束システム組立体を示す略図である。
【図5】 低上昇速度(低質量流量)性能構成にある本発明の別の好適な実施形態のインフレータの略部分断面図である。
【図6】 高上昇速度(高質量流量)性能構成に起動せしめられた図5に示されているインフレータ実施形態の略部分断面図である。
【図7】 図6に示されているインフレータ実施形態の略部分断面図であるが、ここでは、起動せしめられて低上昇速度(低質量流量)性能構成に戻されている。
【図8】 本発明の別の好適な実施形態のソレノイドを含むインフレータの断片的な略部分断面図である。
【図9】 図8に示されているソレノイドを含むインフレータの断片的な略部分断面図であるが、ここでは、ソレノイドが通電状態または通電条件にある。
【図10】 本発明のさらに別の好適な実施形態のソレノイドを含むインフレータの断片的な略部分断面図である。
【図11】 図10に示されているソレノイドを含むインフレータの断片的な略部分断面図であるが、ソレノイドが通電状態または通電条件にある。
【図12】 本発明の別の好適な実施形態のインフレータが組み込まれた膨張式拘束システム組立体を示す略図である。
【図13】 実施例1の試験用インフレータを使用して得られた時間の関数であるタンク圧および燃焼チャンバ圧のグラフである。
【図14】 選択された動作スキームにおける実施例の試験用インフレータによって得られた時間の関数としてのタンク圧のグラフである。

Claims (17)

  1. 第1チャンバ(24)を有するインフレータ装置(20)を具備し、前記第1チャンバでは、所定量の可燃性ガス発生材料(96)が燃焼せしめられてガスを生成し、前記インフレータ装置は、前記第1チャンバに流通している閉鎖可能な出口ポート(76)をさらに有し、前記生成ガスの少なくとも一部が前記インフレータ装置から流出してエアバッグを膨張させることができ、前記インフレータ装置は、前記出口ポートを覆うように移動できる、前記出口ポート用のカバー要素(120)をさらに有し、
    前記インフレータ装置と動作制御通信する制御組立体(142、146、152、156)をさらに具備し、前記制御組立体は、前記可燃性ガス発生剤材料の少なくとも一部の反応を開始させるために前記インフレータ装置に反応開始信号を供給すると共に、前記カバー要素を作動させるために制御信号を供給する、組合体において、
    前記可燃性ガス発生材料(96)は、次式の燃焼速度式の指数nで表される、圧力依存性の燃焼速度r b を有し、
    b =k(P) n
    ここで、r b は前記ガス発生剤材料の燃焼速度であり、kは定数であり、Pは燃焼圧であり、nは「燃焼速度」対「圧力」のlog−logプロットによって描かれる線形回帰線の勾配であって少なくとも約0.4であり、
    前記出口ポート(76)は、調節可能な断面積を有し、かつ、前記エアバッグにガスを充填することができる、少なくとも1つの第1出口ポート(76a)及び少なくとも1つの第2出口ポート(76b)を有し、
    前記カバー要素(120)は、前記少なくとも1つの第1出口ポートを開放したままで、前記少なくとも1つの第2出口ポートを選択的に覆うように移動でき、
    前記制御組立体は、前記カバー要素の前記移動を制御して前記出口ポートの前記断面積を調節し、前記第1チャンバ内の圧力を変えて前記可燃性ガス発生剤材料の燃焼速度を変えて前記インフレータ装置からの質量流量を変えるように前記インフレータ装置に制御信号を提供するように構成されている、ことを特徴とする組合体。
  2. 前記カバー要素(120)が、前記少なくとも1つの第2出口ポートを通る生成ガスの流れを通常は可能にするが、解放時には前記少なくとも1つの第2出口ポートを通る生成ガスの流れを制限するように解放自在に固定されている請求項1に記載の組合体。
  3. 前記カバー要素(120)は、解放時において、前記第2出口ポート(76b)を通る生成ガスの流れを防止する請求項2に記載の組合体。
  4. 前記カバー要素(120)を解放し且つ前記少なくとも1つの第2出口ポート(76b)を通る生成ガスの流れを制限するように前記制御組立体からの制御信号に応答して作動可能な火薬式装置(58)を具備する請求項2又は3に記載の組合体。
  5. 前記カバー要素(288)が、前記少なくとも1つの第2出口ポート(272b)を通る生成ガスの流れを通常は可能にするが、解放時には前記少なくとも1つの第2出口ポートを通る生成ガスの流れを制限するように反復的に解放可能な形で固定されている請求項2〜4のいずれか1項に記載の組合体。
  6. 電磁石(282)が前記カバー要素(288)を解放可能な形で固定する請求項5に記載の組合体。
  7. 前記インフレータ装置が、前記カバー要素(120、216)を移動させるために放出物を生じさせるように各々が作動可能である少なくとも一つのカバー要素移動開始装置(58、232)を有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の組合体。
  8. 前記インフレータ装置が、前記カバー要素(120、216)を移動させるために放出物を生じさせるように各々が作動可能である、少なくとも第1カバー要素移動開始装置(232)及び第2カバー要素移動開始装置(242)を有する請求項7に記載の組合体。
  9. 前記調節可能な断面積の出口ポートが、複数の前記第1出口ポート(76a)を具備する請求項1〜8のいずれか1項に記載の組合体。
  10. 前記調節可能な断面積の出口ポートが、複数の前記第2出口ポート(76b)を具備する請求項2に記載の組合体。
  11. 前記調節可能な断面積の出口ポートが、調節可能な流れ通過面積を有する弁と流体連通している少なくとも1つの第1出口ポートを有する請求項1〜10のいずれか1項に記載の組合体。
  12. 前記生成ガスの出力性能因子が質量流量である請求項1〜11のいずれか1項に記載の組合体。
  13. 関連の制御組立体(142、146、152、156)からの制御信号の受信に応答して前記出口ポート(76)の断面積が減少せしめられる共にガス発生剤材料の燃焼速度が増大せしめられる請求項12に記載の組合体。
  14. 関連の制御組立体からの制御信号の受信に応答して前記出口ポート(252)の断面積が増大せしめられると共にガス発生剤材料(96)の燃焼速度が減少せしめられる請求項12に記載の組合体。
  15. 前記インフレータ装置(402)から流出する前記生成ガスの前記少なくとも一部が、関連のインフレータ装置(404)内に入る請求項1〜14のいずれか1項に記載の組合体。
  16. 少なくとも1つの選択された膨張式拘束動作条件を考慮してインフレータ装置からの膨張ガス出力を調節する方法であって、
    前記インフレータ装置は、第1チャンバ(24)を有し、前記第1チャンバ内において反応開始信号に応答して所定量の可燃性ガス発生剤材料(96)が燃焼せしめられてガスを発生し、前記インフレータ装置は、前記第1チャンバと流通する出口ポート(76)を有し、前記生成ガスの少なくとも一部が前記インフレータ装置から流出可能である、方法において、
    前記出口ポート(76)は、調節可能な断面積を有し、かつ、エアバッグにガスを導くことができる、少なくとも1つの第1出口ポート(76a)及び少なくとも1つの第2出口ポート(76b)を有し、
    前記出口ポート(76)の前記断面積は、前記少なくとも1つの第1出口ポートを開放したままで、前記少なくとも1つの第2出口ポートを選択的に覆うことによって、関連の制御組立体(142、152、156)からの制御信号の受信に応答して調節され、
    前記制御組立体は、前記カバー要素の前記移動を制御して前記出口ポートの前記断面積を調節し、前記第1チャンバ内の圧力を変えて前記可燃性ガス発生剤材料の燃焼速度を変えて前記インフレータ装置からの質量流量を変えるように前記インフレータ装置に制御信号を提供するように構成されている、方法。
  17. 前記インフレータ装置(20)は、前記制御組立体と共に、請求項1〜15のいずれか1項に組合体を形成する請求項16に記載の方法。
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