JP4637826B2 - 5−クロロ−1−アリール−4−(4,5−ジシアノ−1h−イミダゾール−2−イル)−3−アルキル−1h−ピラゾール誘導体を合成するための方法 - Google Patents

5−クロロ−1−アリール−4−(4,5−ジシアノ−1h−イミダゾール−2−イル)−3−アルキル−1h−ピラゾール誘導体を合成するための方法 Download PDF

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Description

本発明は、1−アリール−3−アルキル−1H−ピラゾリン−5−オン誘導体から1−アリール−4−(イミダゾール−2−イル)−3−アルキル−1H−ピラゾール誘導体を合成するための新規な方法に関する。
それは、より詳細には、以下の一般式(I)の5−クロロ−1−アリール−4−(4,5−ジシアノ−1H−イミダゾール−2−イル)−3−アルキル−1H−ピラゾール誘導体を合成するための新規な方法に関し:
Figure 0004637826
式中:
− R1〜R5は、同一又は異なり得、以下から選択される基を示す:
* 水素原子
* ハロゲン原子
* 式−(X)n−Rに対応する基(ここでXは、酸素、硫黄、スルフィニル基及びスルホニル基から選択される基を示し、nは0又は1に等しく、Rは、直鎖又は分枝を有し、飽和又は不飽和の、必要に応じて同一又は異なり得る1つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキル基であり、このアルキル基は1〜4個の炭素原子を含む)
− Rは、直鎖または分枝を有し、飽和又は不飽和の、必要に応じて同一又は異なり得る1つ以上のハロゲン原子で置換された、1〜6個の炭素原子を含むアルキル基を示す。
1−アリールピラゾール化合物は、農業、公衆衛生、及び獣医学のような広く、様々な分野における非常に多くの数のパラサイトに対して活性を示すことが知られている。EP−0 234 119,EP−0 295 117及びUS−5,232,940特許は、N−フェニルピラゾールから誘導される殺虫剤および殺寄生虫薬のクラスを開示する。
一般式(I)に従った化合物は、それらの農薬および殺虫活性(特に、獣医学及び家畜の飼育の分野において、脊椎動物の内的又は外的なパラサイトである節足動物および蠕虫を治療するため)について、欧州特許出願EP−0 412 849に開示されている。それらは、温血の脊椎動物、ヒトおよびヒツジ種のメンバー、牛、馬科、豚、犬並びに猫のメンバなどの動物における、これらのパラサイトを治療するために特に有用である。
欧州出願EP−0 412 849によると、一般式(I)に従う化合物は、Figure 1に与えられるスキームに従って、1−アリール−3−アルキル−1H−ピラゾリン−5−オン誘導体(これらは、アリールヒドラジン及び対応するエチル3−アルキル−3−オキソプロパノエートから慣用的に得られる)から調製される。
Figure 0004637826
従来技術の方法に従って、ピラゾリン誘導体は、フィルスマイヤー試薬の作用を受けてホルミル化反応を誘導し、そして一般式(III)に対応する対応の4−〔(ジメチルアミノ)メチリデン〕誘導体の形成、単離、及び精製を通して、一般式(IV)に対応する、対応の5−クロロ−4−カルボキシアルデヒドを得ることを可能にする。
ピラゾリン−5−オン誘導体(II)の5−クロロ−4−カルボキシアルデヒド誘導体(IV)への変換は、シリカゲルカラム上でのクロマトグラフィーによる、中間生成物の精製および最終産物の精製を必要とする二つのステップにおいて実施される。
アルデヒド(IV)の一般式(I)に従った誘導体への変換は、アルデヒド(IV)とジアミノマレオニトリルの縮合によって得られる、一般式(V)に対応する中間体4−〔(2−アミノ−1,2−ジシアノエテニルイミノ)−メチル〕経由として提案される。イミン(V)は、酸化的環化によって一般式(I)に対応する誘導体を与え、これは、N−クロロスクシンイミド/ニコチンアミドカップルの手段で、又はこれがうまくいかない場合は、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノンを使用して実施される。
本願の主題は、一般式(II)に従ったプロダクトの一般式(I)に従ったプロダクトへの変換のための新規な方法であり、式中、変数R〜Rは、上記と同一の定義を有し、この方法は、従来技術の方法と比較してより少ないステップを有し、より少ない精製の使用を必要とする。更に、この方法は、より良い収率を有する。
以下のFigure 2によって図示される本発明の方法は、以下において特徴付けられる:
(a) 第一ステップにおいて、ピラゾリン−5−オン誘導体(II)は、POCl及びDMFの存在下でフィルスマイヤー処理によって1つのステップにおいて式(IV)の1−アリール−3−アルキル−4−カルボキシアルデヒド−5−クロロピラゾール誘導体に、変換され、
(b) 第二ステップにおいて、アルデヒド(IV)は、アルデヒド(IV)とジアミノマレオニトリルとの縮合によって、一般式(V)に対応する1−アリール−3−アルキル-4−〔(2−アミノ−1,2−ジシアノエテニルイミノ)メチル〕−5−クロロピラゾールに、変換され、
(c) 第三ステップにおいて、イミン(V)は、ハイポクロライトを用いた処理によって実施される酸化的環化により一般式(I)に従う誘導体を与える。
本発明は、より詳細には、式(I)(ここで、n=0)に従った誘導体に関する。
有利なことに、以下の条件の一つ以上が満たされる:
− R〜Rは、同一又は異なり得、以下から選択される基を示す:
* 水素原子
* ハロゲン原子
* 直鎖又は分枝を有し、飽和又は不飽和の、必要に応じて同一又は異なり得る1つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキル基Rであり、このアルキル基は1〜4個の炭素原子を含み、
−Rは、直鎖又は分枝を有し、飽和又は不飽和の1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を示す。
より好ましくは、以下の条件の一つ以上が満たされる:
− R〜Rは、同一又は異なり得、以下から選択される基を示す:
* 水素原子
* 塩素原子
* 直鎖又は分枝を有し、飽和又は不飽和の必要に応じて1つ以上のフッ素原子で置換されたアルキル基Rであり、このアルキル基は、1〜4個の炭素原子を含み、
− Rは、メチル、エチル、tert−ブチルおよびイソプロピルから選択される基を示す。
本発明の好ましい実施形態に従って、後者は、以下から選択されるプロダクトの調製に応用される:
5−クロロ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−(4,5−ジシアノ−1H−イミダゾール−2−イル)−3−メチル−1H−ピラゾール、
5−クロロ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−(4,5−ジシアノ−1H−イミダゾール−2−イル)−3−イソプロピル−1H−ピラゾール、
5−クロロ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−(4,5−ジシアノ−1H−イミダゾール−2−イル)−3−エチル−1H−ピラゾール、
5−クロロ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−(4,5−ジシアノ−1H−イミダゾール−2−イル)−3−tert−ブチル−1H−ピラゾール。
先行技術は、ジアミノマレオニトリルを使用して4,5−ジシアノ−1H−イミダゾール−2−イル基を脂肪族またはヘテロ環状構造中へ取り込むための幾つかの一般的な方法の存在を教示する。R.W.Begland、J. Org. Chem. 39 (16)、 2341、1974に従って、ジアミノマレオニトリルと酸塩化物または無水物のモノコンデンセーションから中間的に誘導体を調製すること、又は酸化的環化が続くシッフ単塩基(Schiff’s monobase)を伴うことが可能である。
本発明の方法は、中間体(III)の単離および精製を回避することを可能にする反応条件を提供する。これらの反応条件は、最終ステップのための産業的規模により適し且つより容易に適合され得る酸化的環化の方法を含む。
本発明の方法の好ましいバリアント(variant)に従って、アルデヒド中間体(IV)のみを単離および精製することによって、即ち2つのステップだけで、産業的用途および極めて競争に勝てる収率に特に合致した条件下で、一般式(II)に対応するピラゾロンを一般式(I)に対応する誘導体に変換することが可能である。
本発明の主題である改良及び変更(Figure 2において概略的に示される)は、以下のように詳細において示される:
Figure 0004637826
Figure 1に従ったステップ(a)及び(a)は、有利なことに、Figure 2において図示されるように、単一のステップ(a)によって置換される。
ヘテロ環ユニットへのカルボキシアルデヒド官能基の導入のために通常使用される、フィルスマイヤー試薬は、N,N−ジアルキルアミド(例えばN,N−ジメチルホルムアミド)の縮合及び(又は)脱水試薬を用いた反応経由で一般的に調製される。好ましい試薬は、例えば、非プロトンタイプの溶媒において、そして特に塩素化溶媒において使用される、塩化オキサリル、ホスゲン又は三塩化ホスホリルである。
本発明の方法に従って、ステップ(a)は、DMF中において、20〜40モル当量のPOCl、好ましくは25〜35モル当量のPOCl、更により好ましくは30モル当量のPOClの存在下で式(II)の化合物の処理によって実施される。
この反応は、有利には、1〜2、更により有利には1〜1.5、そして好ましくは1〜1.2の範囲の(II)/DMFの割合の存在において実施される。
これらの反応条件は、以下を可能にする:
− 式(III)のプロダクトの中間体の単離および精製なく、プロダクト(IV)を得ること;
− 排出物の量を制限すること、そして従って環境制約(constraint)を軽減すること;
− 先行技術の方法が、これらのステップでたった50%収率を与え、約250モル当量のPOClの使用を必要とした(EP−0 412 489)のに対し、シリカカラム上のクロマトグラフィーによる精製の後に85%の収率でプロダクト(IV)を得ること。
Figure 2に従ったステップ(b)は、欧州出願EP−0 412 849において示されるように、Figure 1に従ったステップ(b)と比較して改善されている。一般式(V)に従ったイミンの形成は、一般的に、例えば芳香族溶媒(より詳細にはベンゼン又はトルエン)などの溶媒中において、塩素化溶媒又は、例えばメタノール又はエタノール等の脂肪族アルコール中において、0〜70℃の温度において実施される。
本発明の方法に従って、該反応は、メタノール性溶媒中で酸触媒を用いて好ましく実施される。使用され得る酸の中で、以下が挙げられる:酢酸、パラトルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、硫酸およびメタンスルホン酸。
本発明の好ましい実施形態に従って、該反応は、トリフルオロ酢酸によって触媒され、ステップ(b)において、実質的に定量的な収率を得ることを可能にする。
Figure 2に図示されるステップ(c)は、式(V)に従った化合物の、例えば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属ハイポクロライト或いはアルキルハイポクロライト等のハイポクロライトとの処理によって実施される。本発明の方法において使用され得るハイポクロライト中では、例えば、以下が挙げられ得る:tert−ブチルハイポクロライト、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウムおよび次亜塩素酸リチウム。該反応は、一般的には、ヒドロキシル化された脂肪族溶媒中で、−5℃〜25℃、好ましくは0℃〜5℃の温度において実施される。
有利なことに、プロダクト(V)に対して1〜5モル当量のハイポクロライト、更により好ましくは、2〜3モル当量が使用される。このステップを実施するために使用され得る溶媒の中では、以下が挙げられ得る:メタノール、エタノール及びプロパノール。
先行技術の方法に従って、式(V)のイミンの酸化的環化は、N−クロロスクシンイミド、ニコチンアミドカップル(ニコチンアミドが、NCSの酸化活性のポテンシエーター(potentiator)である)を用いた処理によって実施された(EP−0 412 849)(O. Moriya et al., Synthesis, (1984), 12, p.1057−58を参照)。
同一の著者経由で、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン及びジイミノ−スクシノニトリルは低反応性を有し、これらの酸化試薬は、これら同一のシッフ塩基の酸化的環化のために、アセトニトリル中における還流で、17時間〜4日の範囲に及び得る反応時間を必要とすることが知られる。O. Moriyaによって推奨される条件下で、プロダクト(V)の一般式(I)に従ったプロダクトへの変換は、シリカゲル上でのクロマトグラフィー後の56%に制限された収率で実施される。このようなカップルの使用は、実際、困難な精製を必要とし、結果として生じる精製していないプロダクトは、類似の極性を有する3つの窒素を含むヘテロ環を含む。
同一の欧州出願EP−0 412 849に従って、環化はまた、DDQ又は2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(産業的使用が制限された試薬)を用いて実施され得る。更に、形成される副産物、即ち、対応する1,4−ジヒドロキシベンゼンは、毒性が全く無いのではなく、水性の廃物(aqueous waste)の相当の処理を必要とする。更にこの試薬は、一般的に相当な変換率を付与せず、それは結果生じるプロダクトの顕著な着色を誘導し、そしてそれは長い反応時間及び、例えばアセトニトリルの還流における高い反応温度の選択を必要とすることが知られる。これらの観察および特徴はこの酸化剤および1−アミノ−2−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルベンジリデンアミノ)−1,2−ジシアノエチレンを用いる類似の反応、及び42.5%の収率で茶色の固体の形態で対応する2−アリール−4,5−ジシアノイミダゾールを生産することについてUS−5,380,865特許において特に見出される。
先行技術は、対応するシッフ塩基(プロダクト(V))の酸化的環化のために提案されてきた上記に記載されるもの以外の多くの試薬を挙げる。US−5,380,865特許は、一般的に、2−アリール−4,5−ジシアノイミダゾール誘導体を得るために、例えば、ジクロロメタン又はジメチルホルムアミドなどの不活性な溶媒中のヨウ素−酢酸ナトリウム又は臭素−酢酸ナトリウムの組合せの使用を提案する。四酢酸鉛の使用は、同一の変換について、T.Eicher et al., Tetrahedron Lett., (1980), 21, 3751−54及びUS−4,220,466特許によって、各々2−イソプロピル−4,5−ジシアノイミダゾールおよび2−tert−ブチル−4,5,ジシアノイミダゾールを得るために、推奨される。
ジイミノスクシノニトリルの使用は、還流において、アセトにトリル媒体中で、57%の収率で、2−tert−ブチル−4,5−ジシアノイミダゾールの調製のために、R.W.Begland et al., Chem. (1974),39,p.2341−2350によって言及される。
tert−ブチルハイポクロライトは、酢酸エチル媒体において、比較的マイルドな条件下で、イミノアミノマレオニトリル残基を組み込む非環式リボース誘導体を2−置換−4,5−ジシアノイミダゾール誘導体に、66%の収率で変換することに寄与し得ることが、J.P. Ferris, J. Org. Chem., 52 (12), 2355−61, (1987)によって報告されている。酢酸エチル溶媒中かつ中程度の温度におけるN−ブロモスクシンイミドの使用は、類似の変換および同一の収率について、同一の文献中に明確に記載される。
しかし、後者の文献の教示に反して、本発明の方法のステップ(c)を実施するためのハイポクロライトの使用は、N−ハロスクシンイミドの使用(比較例5−2)と比較すると、収率において、非常に優る結果を与える。本発明の方法において、式(V)の化合物の式(I)への変換率は、上記に記載の文献から望まれ得るよりも遥かに大きいものが得られる。
このステップについてのハイポクロライトの使用は、多くの利点を有する。ハイポクロライトは、先行技術において、記載される殆どの試薬と比較して、産業におけるより広く使用される製品である。これらハイポクロライトの費用はまた、先行技術の試薬のものよりも遥かに魅力的である。
本発明に従ったステップ(c)/Figure 2について特に好ましい試薬は、次亜塩素酸ナトリウムである。活性のある塩素含有量を約150g/リットル有する次亜塩素酸ナトリウム(例えば、Solvay Electrolyseによって販売されるもの)の使用、又は315g/リットルの活性のある塩素含有量を有する保証された製品(例えば、Atofina,Chlorochimie事業部によって販売されるもの)は、より特別に選択される。この変換のために、先行技術において以前に挙げられた試薬と異なり、ハイポクロライトは、よりマイルドな温度条件下で、より速い反応速度で反応する。関心の事柄であるように、上記に示される2つの例および酸化的環化のために、アセトニトリル中で2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノンを使用することが、EP−0 412 849出願及び刊行物Synthesis, (1984), 12, p.1057−58において挙げられ、還流において、イミンの変換が、各々最低で12及び17時間である。
上記に示される特徴に対応する次亜塩素酸ナトリウムの使用は、変換時間を0.5時間に制限すること、及び溶媒(特にメタノール)の容量の賢明な選択を通して、原料(origine)のアルデヒドの再生成を犠牲にして、中間のクロラミンからの塩酸の除去を実質的排他的に促進することを可能にする。
本発明のこのバリアントに従って、一般式(V)のプロダクトは、以下のように処理される:
− メタノール中で、
− 0.005M〜0.1M、有利には、0.01M〜0.08M、更により好ましくは、0.02〜0.06Mの範囲のモル濃度の(V)において、
− 質的に、プロダクト(V)に対して、1〜5モル当量、好ましくは2〜3モル当量の範囲であるハイポクロライトを用いる(このハイポクロライトは、1〜5M、好ましくは2〜5Mの範囲の濃度を有する水溶液中に存在する)。
さらに、先行技術に従った試薬と異なり、ハイポクロライトは、本発明に従った方法において使用される使用条件下で、その除去が困難で費用のかかる、芳香族及び/又はヘテロ環の副産物の形成を生じない。
本発明に従った方法の特に魅力的なバリアントに従って、一般式(II)に従った1−アリール−3−アルキル−1H−ピラゾリン−5−オンは、2つのステップに制限される反応シリーズに従って、一般式(I)に対応するプロダクトに変換され、唯一の単離され精製される中間体は、一般式(IV)に対応するアルデヒドである。
該反応スキームは、Figure 3において示される:
Figure 0004637826
このスキームに従って、ステップ(a)は、Figure 2において示され、そして上記に詳細に与えられるものと一致する。Figure 3において図示される同一のスキームに従ったステップ(d)は、一般式(V)に対応する中間体イミンを精製するための如何なるステップも含まず、従ってFigure 2に従ったステップ(b)及び(c)の代わりとなる。ステップの数におけるこの低減は、イミン及び酸化的環化の連続した形成を促進することが可能な単一相反応系(single-phase reaction system)のデフィニション(definition)及び選択によって可能にされ、好ましく選択される酸化剤は次亜塩素酸ナトリウムである。
このスキームに従って:
(a) 第一ステップにおいて、ピラゾリン−5−オン誘導体(II)は、POCl及びDMFの存在下でフィルスマイヤー処理によって1つのステップにおいて式(IV)の1−アリール−3−アルキル−4−カルボキシアルデヒド−5−クロロピラゾール誘導体に変換され、
(d) 第二ステップにおいて、式(IV)の化合物をジアミノマレオニトリル、次いでハイポクロライトを用いた連続的な処理による。
このバリアントは、ステップ(d)を通して85%よりも高い範囲に及ぶ収率を得ることを可能にする。
本発明に従った方法の特に好ましいバリアントの1つは、従って、一般式(II)に従う1−アリール−3−アルキル−1H−ピラゾリン−5−オンを、上記に説明されるように、ステップ(a)/Figure 2又は3によって概略的に示される操作に従って、直接的に変換すること、そして次いでシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによって得られる粗製のプロダクトを精製すること、及び一般式(IV)に従った対応するアルデヒドをステップ(d)/Figure 3に従って、一般式(I)に従ったプロダクトに変換することを含む。この変換は、ヒドロキシル化された脂肪族溶媒、好ましくはメタノール中において実施され、第一に、ジアミノマレオニトリルを用いたイミンの形成のために、0.15〜0.2M、好ましくは0.18Mのモル濃度の基質を用いて、0.02〜0.2モル当量、好ましくは0.1モル当量の割合で存在する酸触媒(好ましくはトリフルオロ酢酸によって供給される)を用い、そして第二に、酸化的環化及びイミダゾール環の形成のために、0.01〜0.08M、好ましくは0.04Mの基質のモル濃度に希釈すること、そして2M〜5M、好ましくは2.3Mの産業製品の2モル当量の範囲の濃度を有する次亜塩素酸ナトリウムを2〜3モル当量使用する。
実施例は、本発明に従った方法の特徴及び利点を例証するが、その範囲に限定しない。
実施例1:1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロ−メチルフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾリン−5−オン(IIa)の調製
5.27gのエチルアセトアセテート(40.5mmol)は、周囲温度において、50mlの氷酢酸中において、9.8gの2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニルヒドラジン(40mmol)を含む溶液中に流され、この混合物は、撹拌下に3時間還流される。減圧下で溶媒の除去の前に、周囲温度へ戻す間、撹拌は維持される。このようにして標題のプロダクトを得るために、残留物は85%の収率で80mlのヘキサンから固化され、このプロダクトは、以下の特徴を有する:
− 融点:169〜170℃
H NMR (CDCl): 2.02(s,3H) H; 3.25(s,2H)H; 7.5(s,2H)H9’13C NMR: 18.0(C); 41.5(C); 123.0(q,JC−F=273.4Hz, C11); 126.6 (q, JC−F=3.6Hz, C,C9’); 133.8(q,JC−F=34.4 Hz, C10); 136.6(C); 137.1(C,C8’);158.6(C);171.9(C). 19F NMR:−63.7。
上記および以下の実施例においてまとめられたデータのよりよい理解のために、原子番号は、実施例4中に示される構造において見られ得るものが選択された。
実施例2:式A/fig.2に従った、5−クロロ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキシアルデヒド(IVa)の調製
100mlのPOCl(1.09mol)は、冷却器及び滴下漏斗を備え付けた500mlの丸底フラスコ中に導入される。2.8mlのN,N−ジメチルホルムアルデヒド(36.3mmol)中でゆっくりと流れるように、温度は0〜5℃にされる。10〜15分で、周囲温度に戻した後、11.3g(36.3mmol)のピラゾロン(IIa)が加えられる。溶解後、混合物全体が16時間還流される。反応混合物は、次いで1.5リットルの氷冷水中にゆっくりと注がれ、そして炭酸ナトリウムを用いて中和される。
結果として生じる沈殿は、濾過によって回収される。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによる精製が次いで実施され、86%の収率で11.2gの標題のプロダクトを得るために、酢酸エチル/ペンタン(5/95)混合物を用いて溶出が実施され、このプロダクトは以下の特性を有する:
− 融点:76℃
H NMR (CDCl): 2.55(s,3H) H; 7.80 (s,2H) H,H9’; 10.0(s,1H)H1213C NMR: 14.8 (C); 117.7 (C);122.8(q,JC−F=274.2 Hz, C11); 126.7 (q,JC−F=4.0 Hz,C,C9’); 135.2 (q,JC−F=34.4 Hz,C10); 136.4(C);136.7(C);137.2(C,C8’); 154.1(C);184.0(C12).19F NMR: −63.7。
比較例2:式a 及びa /fig.1に従った、5−クロロ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキシアルデヒド(IVa)の調製
127mlのPOCl(1.39mol)は、冷却器及び滴下漏斗を備え付けた500mlの丸底フラスコ中に導入される。3.09g(42.2mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド中でゆっくりと流れるように、温度は0〜5℃にされる。10〜15分で周囲温度に戻した後、11.3g(36.3mmol)のピラゾロン(IIa)が加えられる。この混合物全体は、30分間還流され、過剰なPOClは、減圧下で除去され、残留物は注意深く氷冷水中に流される。炭酸ナトリウムを用いた中和およびエーテルを用いた抽出の後、残留物はシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製され、メタノール/塩化メチレン(2/98)混合物を用いて溶出が実施される。7.85gの中間体(IIIa)、即ち1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−3−メチル−4−((ジメチルアミノ)メチリデン)−1H−ピラゾリン−5−オンがこのようにして得られる。
7.85gのこの中間体(21.4mmol)は、240mlのPOCl(4.59mol)中での2時間の還流における処理のために取り上げられ、次いで周囲温度における撹拌が18時間維持される。過剰なPOClは、減圧下で除去され、残留物は注意深く氷冷水中に流される。炭酸ナトリウムを用いた中和およびエーテルを用いた抽出の後、残留物は、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製され、6.6gの標題のプロダクトを与えるために(即ち、約51%の全収率で)、酢酸エチル/ペンタン(5/95)混合物を用いて溶出が実施される。
中間体(IIIa)の特徴は、以下である:
− 融点:201℃
H NMR (CDCl): 2.20 (s,3H)H; 3.31(s,3H)及び3.85(s,3H)(2つのメチル基について) (N−CH); 7.18(s,1H)H12;7.65(s,2H)H,H9’13C NMR:4.5(C);44.2及び44.8(2つのメチル基について)(N−CH); 98.1(C); 123.6(q、JC−F=273.4 Hz,C11); 126.4(q、JC−F=3.6 Hz,C,C9’); 133.8 (q,JC−F=34.4 Hz,C10); 137.6(C); 138.7 (C,C8’); 152.7 (C);153.4 (C12),163.1(C). 19F NMR: −63.7。
実施例3:式b/Fig. 2に従った、4−((2−アミノ−1,2−ジシアノエテン−イルイミノ)メチル)−5−クロロ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロ−メチルフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾール(Va)の調製
200mlのメタノール中に16.1gのアルデヒド(IVa)(45mmol)及び5gのジアミノマレオニトリル(46.3mmol)を含む溶液は、コンデンサを備え付けた500mlの丸底フラスコ中に調製される。0.35mlのトリフルオロ酢酸(即ち、10mol%)が、撹拌しながらこの溶液に加えられる。撹拌は、周囲温度において30分間延長され、次いで減圧下での溶媒の除去および冷却前に、1時間還流される。
精製されていないプロダクトは、凝固及び乾燥される。19.7gの標題のプロダクトが、約98%の収率で、このように得られる。このプロダクトは、以下に示される物理的特徴に一致する:
− 融点:199℃
H NMR (CDCl): 2.25(s,3H) H; 5.30 (s,2H) H15; 7.80 (s,2H) H,H9’; 8.40 (s,1H) H1213C NMR: 15.8 (C); 109.2, 112.8,114.3 (C14,C15又はC15’); 115.5(C);122.8(q,JC−F=273.6Hz,C11); 125.1(C14’); 126.7(q,JC−F=4.0Hz,C,C9’); 133.9(C);135.1(q,JC−F=34.4 Hz,C10);136.7(C);137.2(C,C8’); 150.2(C12); 152.9 (C). 19F NMR: −63.7。
実施例4:式c/fig.2に従って、tBuOClを用いた、5−クロロ1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−(4,5−ジシアノ−1H−イミダゾール−2−イル)−3−メチル−1H−ピラゾール(Ia)の調製
Figure 0004637826
8gのイミン(Va)(17.9mmol)は、滴下漏斗を備え付けた500mlの丸底フラスコ中に導入され、0〜5℃の温度にされる。180mlの酢酸エチル中に2.33gのtert−ブチルハイポクロライトを含む溶液が、撹拌しながら流される。結果生じる溶液は、0℃で90分間、次いで周囲温度で2時間撹拌される。この反応混合物は、80mlの水で希釈され、次いでジクロロメタンで抽出される。結果生じる有機相は、水で三度洗浄され、次いで硫酸マグネシウム上で乾燥される。減圧下での溶媒の除去後、残留物はシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製され、メタノール/塩化メチレン(2/98)混合物で溶出し、83%の収率で、6.7gの標題のプロダクトを与える。このプロダクトは、以下に示す物理的特徴と一致する:
− 融点98℃
H NMR (CDCl): 2.68 (s,3H) H; 7.80 (s,2H) H; 10.80 (s, 1H) H1513C NMR: 15.6 (C);108.0 (C16,C16’); 111.0 (C14,C14’); 122.6 (q,JC−F=271.7 Hz,C11); 126.8 (q,JC−F=3.8 Hz, C,C9’); 129.3(C); 135.3 (q,JC−F=34.6 Hz,C10); 136.6 (C); 137.2 (C,C8’); 144.5 (C12); 153.0(C). 19F NMR: −63.7。
実施例5:式c/fig.2に従って、NaOClを用いて、5−クロロ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−(4,5−ジシアノ−1H−イミダゾール−2−イル)−3−メチル−1H−ピラゾール(Ia)の調製
400mlのメタノール中に8gのイミン(Va)(17.9mmol)を含む溶液が、滴下漏斗を備え付けた500mlの丸底フラスコ中で調製され、0℃にされる。同温において、15.7ml(35.8mmol)の2,3Mの次亜塩素酸ナトリウム溶液が添加される。この反応混合物は、周囲温度において30分間撹拌され、次いで1.3リットルの水の中に流し込まれる。酢酸エチルを用いた抽出が繰り返された後、有機相は水で三度洗浄され、次いで硫酸マグネシウム上で乾燥される。減圧下での溶媒の除去後、残留物は、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製され、メタノール/塩化メチレン(2/98)混合物を用いて溶出が実施され、88%の収率で7gの標題のプロダクトを与える。
比較例5:式c/fig.1に従った、DDQを用いた、5−クロロ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−(4,5−ジシアノ−1H−イミダゾール−2−イル)−3−メチル−1H−ピラゾール(Ia)の調製
140mlのアセトニトリル中に8gのイミン(Va)(17.9mmol)及び5.9g(26mmol)の2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノンを含む溶液が、コンデンサを備え付けた500mlの丸底フラスコ中で、18時間還流される。減圧下で、溶媒が除去され、対応する暗赤色の残留物がシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製され、メタノール/塩化メチレン(2/98)混合物を用いて溶出が実施され、54%の収率で4.3gの標題のプロダクトを与える。
比較例5−2:式c/fig.1に従った、NCS/ニコチンアミドを用いた、5−クロロ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−(4,5−ジシアノ−1H−イミダゾール−2−イル)−3−メチル−1H−ピラゾール(Ia)の調製
8gのイミン(Va)(17.9mmol)、2.39g(17.9mmol)のN−クロロスクシンイミド及び2.44g(20mmol)のニコチンアミドが、250mlの丸底フラスコ中で、45mlのN,N−ジメチルホルムアミド中で混合される。結果生じる溶液は、55〜70℃で1時間撹拌され、次いで、周囲温度に戻された後、この溶液は、150mlの水の中に流される。ジクロロメタンを用いた抽出、乾燥、及び減圧下での溶媒の除去の後、対応する残留物は、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製され、メタノール/塩化メチレン(2/98)混合液を用いて溶出が実施され、56%の収率で4.5gの標題のプロダクトを与える。
実施例6:式d/fig.3に従って、NaOClを用いた、5−クロロ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−(4,5−ジシアノ−1H−イミダゾール−2−イル)−3−メチル−1H−ピラゾール(Ia)の調製
実施例2に従って調製された8g(22.4mmol)のアルデヒド(IVa)及び2.24g(22.4mmol)のジアミノマレオニトリルを120mlのメタノール中に含む溶液が、冷却器を備え付けた1リットルの丸底フラスコ中で調製され、0.18mlのトリフルオロ酢酸、即ち10モル当量%が添加される。結果生じる溶液は、周囲温度において30分間撹拌され、1時間還流される。周囲温度に戻し、360mlのメタノールを用いた希釈及び約0℃の温度への冷却後、19.6ml(44.8mmol)の2.3Mの次亜塩素酸ナトリウム溶液が流し込まれる。結果生じる溶液は、周囲温度において、30分間撹拌され、1.6リットルの水を用いた希釈後に、酢酸メチルを用いた反復抽出(repeated extraction)が実施される。有機相は次いで水を用いて三度洗浄され、次いで硫酸マグネシウム上で乾燥される。減圧下での溶媒の除去の後、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによって残留物は精製され、メタノール/塩化メチレン(2/98)混合液を用いて溶出が実施され、82%の収率で8.2gの標題のプロダクトを与える。標題のプロダクトは、70.5%の全収率で、ピラゾール(IIa)(即ち、1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾリン−5−オンからこのようにして得られる。
実施例7:式aおよびd/fig.3に従って、5−クロロ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−(4,5−ジシアノ−1H−イミダゾール−2−イル)−3−イソプロピル−1H−ピラゾール(Ib)の調製
実施例2において詳細に与えられる条件下、ピラゾロン(IIb)、即ち、1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−3−イソプロピル−1H−ピラゾリン−5−オンを用いて、対応するアルデヒド(IVb)、即ち、より正確には5−クロロ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−3−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−カルボキシアルデヒドが得られる。プロダクト(IVb)は、実施例6に従って説明される条件下、約68%の全収率で標題のプロダクトを生産するために、変換され、このプロダクトは、96〜99℃の融点を有する。
実施例8:式a及びd/fig.3に従った、5−クロロ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−(4,5−ジシアノ−1H−イミダゾール−2−イル)−3−エチル−1H−ピラゾール(Ic)の調製
実施例2において詳細において与えられる条件下、ピラゾロン(IIc)、即ち、1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−3−エチル−1H−ピラゾリン−5−オンを用いて、対応するアルデヒド(IVc)、即ち、より正確には5−クロロ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−3−エチル−1H−ピラゾール−4−カルボキシアルデヒドが得られる。プロダクト(IVc)は、実施例6に従って説明される条件下、約70%の全収率で標題のプロダクトを生産するために変換され、このプロダクトは75〜78℃の融点を有する。
実施例9:式a及びd/fig.3に従った、5−クロロ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−(4,5−ジシアノ−1H−イミダゾール−2−イル)−3−tert−ブチル−1H−ピラゾール(Id)の調製
実施例2において詳細において与えられる条件下、ピラゾロン(IId)、即ち、1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−(4,5−ジシアノ−1H−イミダゾール−2−イル)−3−tert−ブチル−1H−ピラゾリン−5−オンを用いて、対応するアルデヒド(IVd)、即ち、より正確には5−クロロ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−3−tert−ブチル−1H−ピラゾール−4−カルボキシアルデヒドが得られる。プロダクト(IVd)は、実施例6に従って説明される条件下、約68%の全収率で標題のプロダクトを生産するために変換され、このプロダクトは、118〜120℃の融点を有する。

Claims (20)

  1. 以下の一般式(I):
    Figure 0004637826
    (式中、
    − R〜Rは、同一又は異なり得、以下から選択される基を示す:
    * 水素原子、
    * ハロゲン原子、
    * 式−(X)n−Rに対応する基(ここでXは、酸素、硫黄、スルフィニル基及びスルホニル基から選択される基を示し、nは0又は1に等しく、Rは、直鎖又は分枝を有し、飽和又は不飽和の、必要に応じて同一又は異なり得る1つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキル基であり、このアルキル基は1〜4個の炭素原子を含む)。
    − Rは、直鎖または分枝を有し、飽和又は不飽和の、必要に応じて同一又は異なり得る1つ以上のハロゲン原子で置換された、1〜6個の炭素原子を含むアルキル基を示す)
    の5−クロロ−1−アリール−4−(4,5−ジシアノ−1H−イミダゾール−2−イル)−3−アルキル−1H−ピラゾール誘導体を合成するための方法であり、
    この方法において、式(II)の1−アリール−3−アルキル−1H−ピラゾリン−5−オン誘導体は、出発プロダクトとして使用され、この方法は、以下において特徴付けられる:
    Figure 0004637826
    Figure 2において示されるスキームに従って、
    (a) 第一ステップにおいて、ピラゾリン−5−オン誘導体(II)は、POCl及びDMFの存在下でフィルスマイヤー処理によって1つのステップにおいて式(IV)の1−アリール−3−アルキル−4−カルボキシアルデヒド−5−クロロピラゾール誘導体に、変換され、
    (b) 第二ステップにおいて、アルデヒド(IV)は、アルデヒド(IV)とジアミノマレオニトリルとの縮合によって、一般式(V)に対応する1−アリール−3−アルキル-4−〔(2−アミノ−1,2−ジシアノエテニルイミノ)メチル〕−5−クロロピラゾールに、変換され、
    (c) 第三ステップにおいて、イミン(V)は、アルキルハイポクロライト、アルカリ金属ハイポクロライト、及びアルカリ土類金属ハイポクロライトからなる群より選択されるハイポクロライトを用いた処理によって実施される酸化的環化により一般式(I)に従う誘導体を与える。
  2. 前記ステップ(a)が、DMF中において、20〜40モル当量のPOCl 存在下、前記式(II)の化合物の処理によって実施されることにおいて特徴付けられる、請求項1に記載の方法。
  3. 該(II)/DMFの割合が、1〜2であることにおいて特徴付けられる、請求項2に記載の方法。
  4. 前記ステップ(b)が、0〜70℃の温度において溶媒中で実施されることにおいて特徴付けられる、請求項1〜3のいずれか1つに記載の方法。
  5. 前記ステップ(b)が、酸触媒を用いてメタノ−ル性媒体中で実施されることにおいて特徴付けられる、請求項1〜4のいずれか1つに記載の方法。
  6. 該触媒が、トリフルオロ酢酸であることにおいて特徴付けられる、請求項5に記載の方法。
  7. 前記ステップ(c)が、前記式(V)に対応する該化合物の、ヒドロキシル化された脂肪族溶媒中において、−5℃〜25℃の温度において実施されることにおいて特徴付けられる、請求項1〜6のいずれか1つに記載の方法。
  8. 次亜塩素酸ナトリウムが使用されることにおいて特徴付けられる、請求項7に記載の方法。
  9. 前記プロダクト(V)に対して1〜5モル当量の前記ハイポクロライトが使用されることにおいて、特徴付けられる、請求項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
  10. 2〜3モル当量の前記ハイポクロライトが使用されることにおいて、特徴付けられる、請求項9に記載の方法。
  11. 前記一般式(V)のプロダクトが、以下の処理をされることにおいて特徴付けられる、請求項1〜10のいずれか1つに記載の方法:
    − メタノール中において、
    − 0.005M〜0.1Mの範囲のモル濃度の(V)において、
    − 該プロダクト(V)に対して、1〜5モル当量の範囲の量である前記ハイポクロライトを用い、前記ハイポクロライトは、1〜5Mの範囲の濃度を有する水溶液中に存在する。
  12. 前記プロダクト(V)に対して2〜3モル当量の前記ハイポクロライトを用いることにおいて、特徴付けられる、請求項11に記載の方法。
  13. 前記ハイポクロライトが2〜5Mの範囲の濃度を有する水溶液中に存在する、請求項11又は12のいずれかに記載の方法。
  14. 前記ステップ(b)及び(c)が、figure 3において示される反応スキームに従って、中間体プロダクト(V)を単離することなく、同一のリアクタ中で、(d)と呼ばれる単一のステップにおいて、実施されることにおいて特徴付けられる、請求項1〜13のいずれか1つに記載の方法:
    Figure 0004637826
  15. 以下において特徴付けられる、請求項14に記載の方法:
    (a) 第一ステップにおいて、ピラゾリン−5−オン誘導体(II)は、POCl及びDMFの存在下でフィルスマイヤー処理によって1つのステップにおいて式(IV)の1−アリール−3−アルキル−4−カルボキシアルデヒド−5−クロロピラゾール誘導体に変換され、
    (d) 第二ステップにおいて、式(IV)の該化合物をジアミノマレオニトリル、次いで前記ハイポクロライトを用いた連続的な処理による。
  16. 前記ステップ(d)が、ヒドロキシル化された脂肪族溶媒中において、第一に、ジアミノマレオニトリルを用いた該イミンの形成のために、0.15〜0.2Mのモル濃度の基質と、0.02〜0.2モル当量の割合で存在する酸触媒を用い、そして次いで、第二に、酸化的環化及びイミダゾリル環の形成のために、0.01〜0.08Mの濃度への基質の希釈、及び2M〜5Mの範囲の濃度を有する次亜塩素酸ナトリウムの2〜3モル当量の使用により実施されることにおいて特徴付けられる、請求項15に記載の方法。
  17. 前記式(I)において、n=0であることにおいて特徴付けられる、請求項1〜16のいずれか1つに記載の方法。
  18. 以下の1つ以上の条件が満たされることにおいて特徴付けられる、請求項1〜17のいずれか1つに記載の方法:
    − R〜Rは、同一又は異なり得、以下から選択される基を示す:
    * 水素原子、
    * ハロゲン原子、
    * 直鎖又は分枝を有する、飽和又は不飽和の、同一又は異なり得る1つ以上のハロゲン原子によって必要に応じて置換されたアルキル基Rであり、このアルキル基は、1〜4個の炭素原子を含む、
    − Rは、直鎖又は分枝を有する、飽和又は不飽和の、1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を示す。
  19. 以下の1つ以上の条件が満たされることにおいて特徴付けられる、請求項1〜18のいずれか1つに記載の方法:
    − R〜Rは、同一又は異なり得、以下から選択される基を示す:
    * 水素原子
    * 塩素原子
    * 直鎖又は分枝を有する、飽和又は不飽和の、1つ以上のフッ素原子によって必要に応じて置換されたアルキル基Rであり、このアルキル基は、1〜4個の炭素原子を含む、
    − Rは、メチル、エチル、tert−ブチル及びイソプロピルから選択される基を示す。
  20. 前記式(I)のプロダクトが、以下から選択されることにおいて特徴付けられる、請求項1〜19のいずれか1つに記載の方法:
    5−クロロ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−(4,5−ジシアノ−1H−イミダゾール−2−イル)−3−メチル−1H−ピラゾール、
    5−クロロ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−(4,5−ジシアノ−1H−イミダゾール−2−イル)−3−イソプロピル−1H−ピラゾール、
    5−クロロ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−(4,5−ジシアノ−1H−イミダゾール−2−イル)−3−エチル−1H−ピラゾール、
    5−クロロ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−(4,5−ジシアノ−1H−イミダゾール−2−イル)−3−tert−ブチル−1H−ピラゾール。
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