JP4637294B2 - タッチ入力機能を備えた保護パネル - Google Patents

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Description

本発明は、第1の透明抵抗膜、この第1の透明抵抗膜の対辺に位置する一対のバスバー、前記バスバーから引き回し回路を介して接続される一対の第1の端子、が表面側に形成された裏面側基板と、
第2の透明抵抗膜、この第2の透明抵抗膜の対辺に位置する一対のバスバー、前記バスバーから引き回し回路を介して接続される一対の第2の端子、が裏面側に形成され、かつ、表面側の周縁部に加飾が施された表面側基板とを備え、
前記裏面側基板と前記表面側基板とを、前記第1及び第2の透明抵抗膜が所定間隔を隔てて対向するように、かつ、いずれか一方の一対の前記バスバーが前記透明抵抗膜のX軸方向の対辺に位置し、他方の一対の前記バスバーが前記透明抵抗膜のY軸方向の対辺に位置するように接続することにより、前記表面側基板に対するタッチ操作に基づいて、操作位置となるX−Y座標を電位勾配により検知するアナログ座標入力部を構成してあるタッチ入力機能を備えた保護パネルに関する。
上記のような保護パネルは、携帯電話機、スマートフォン、PDA、カーナビゲーション装置、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯遊技機、およびタブレット、などの電子機器に備えた表示装置の表示部を保護しながら、表示内容に応じたタッチ入力操作を行えるようにするために、これらの電子機器に備えられている。
近年、上記のような保護パネルを備えた電子機器の一例である携帯電話機やスマートフォンなどにおいては、本来の通話機能に加えて電子メール機能やインターネット機能などを備えたものや、それらの機能に加えて撮影機能や音楽再生機能などを備えたものがある。このような多機能化が図られた電子機器においては、それらの機能に応じたスイッチを保護パネルに備えることによって操作性の向上を図ることが考えられている。
しかしながら、従来の構成では、複数のスイッチ12を備える上において、図20に示すように、裏面側基板5および表面側基板6における透明抵抗膜5A,6Aの周囲に、アナログ座標入力部用の端子5D,6D及び対応する引き回し回路5C,6Cを形成するだけではなく、別にスイッチ12専用の端子5K,6Kおよび対応する引き回し回路5F,6Fなどを追加形成する必要がある。そのため、透明抵抗膜5A,6Aの周囲に、スイッチ12用の複数の引き回し回路5F,6Fなどの追加形成を可能にする広い領域を確保するとともに複雑な回路を形成する必要がある。その結果、前者の構成を保護パネルに適用した場合には保護パネルの大型化や回路構成の複雑化を招くことになる。
本発明の目的は、タッチ入力機能を備えた保護パネルに、スイッチ専用の端子および対応する引き回し回路などを追加形成することによるパネルの大型化などを招くことなく、スイッチを装備できるようにすることにある。
上記の目的を達成するための本発明の第1の特徴構成は、第1の透明抵抗膜、この第1の透明抵抗膜の対辺に位置する一対のバスバー、前記バスバーから引き回し回路を介して接続される一対の第1の端子、が表面側に形成された裏面側基板と、第2の透明抵抗膜、この第2の透明抵抗膜の対辺に位置する一対のバスバー、前記バスバーから引き回し回路を介して接続される一対の第2の端子、が裏面側に形成され、かつ、表面側の周縁部に加飾が施された表面側基板とを備え、前記裏面側基板と前記表面側基板とを、前記第1及び第2の透明抵抗膜が所定間隔を隔てて対向するように、かつ、いずれか一方の一対の前記バスバーが前記透明抵抗膜のX軸方向の対辺に位置し、他方の一対の前記バスバーが前記透明抵抗膜のY軸方向の対辺に位置するように接続することにより、前記表面側基板に対するタッチ操作に基づいて、操作位置となるX−Y座標を電位勾配により検知するアナログ座標入力部を構成してあるタッチ入力機能を備えた保護パネルであって、
前記表面側基板において、一対の前記バスバーの間隔を広げることにより、前記第2の透明抵抗膜が前記第1の透明抵抗膜との対向領域に隣接する拡大領域を有し、前記裏面側基板において、前記第1の透明抵抗膜と並列になるように引き回し回路を介して前記一対の第1の端子に接続される接点を備え、前記裏面側基板と前記表面側基板とを接続した際に、前記接点が前記第2の透明抵抗膜の前記拡大領域と所定間隔を隔てて対向するように配置し、前記接点と前記第2の透明抵抗膜の前記拡大領域とにより、前記裏面側基板および前記表面側基板の一方について前記端子間に電圧を印可した際に、他方の前記端子により検出される電圧に基づいて、前記接点と前記第2の透明抵抗膜の前記拡大領域の接触の有無を検出するスイッチを構成した点にある。
この特徴構成によると、第1の透明抵抗膜と並列になるように引き回し回路を介して一対の第1の端子に接続される接点を備えるので、スイッチを備える上においてはアナログ座標入力部と同じ端子を兼用できる。このことにより、裏面側基板および表面側基板における透明抵抗膜の周囲に、スイッチ専用の端子および対応する引き回し回路などを追加形成する必要がなくなり、透明抵抗膜の周囲にスイッチ専用の端子および対応する引き回し回路などを追加形成することに起因した保護パネルの大型化や回路構成の複雑化を回避することができる。
本発明の第2の特徴構成は、第1の透明抵抗膜、この第1の透明抵抗膜の対辺に位置する一対のバスバー、前記バスバーから引き回し回路を介して接続される一対の第1の端子、が表面側に形成された裏面側基板と、第2の透明抵抗膜、この第2の透明抵抗膜の対辺に位置する一対のバスバー、前記バスバーから引き回し回路を介して接続される一対の第2の端子、が裏面側に形成され、かつ、表面側の周縁部に加飾が施された表面側基板とを備え、前記裏面側基板と前記表面側基板とを、前記第1及び第2の透明抵抗膜が所定間隔を隔てて対向するように、かつ、いずれか一方の一対の前記バスバーが前記透明抵抗膜のX軸方向の対辺に位置し、他方の一対の前記バスバーが前記透明抵抗膜のY軸方向の対辺に位置するように接続することにより、前記表面側基板に対するタッチ操作に基づいて、操作位置となるX−Y座標を電位勾配により検知するアナログ座標入力部を構成してあるタッチ入力機能を備えた保護パネルであって、
前記表面側基板において、一対の前記バスバーの間隔を広げることにより、前記第2の透明抵抗膜が前記第1の透明抵抗膜との対向領域に隣接する拡大領域を有し、前記裏面側基板において、前記第1の透明抵抗膜と並列になるように前記一対の第1の端子に接続される第3の透明抵抗膜、この第3の透明抵抗膜の対辺に位置しかつ前記バスバーに平行な一対のバスバーを備え、前記裏面側基板と前記表面側基板とを接続した際に、前記第3の透明抵抗膜が前記第2の透明抵抗膜の前記拡大領域と所定間隔を隔てて対向するように配置し、前記第3の透明抵抗膜と前記第2の透明抵抗膜の前記拡大領域とにより、前記裏面側基板および前記表面側基板の一方について前記端子間に電圧を印可した際に、他方の前記端子により検出される電圧に基づいて、前記第3の透明抵抗膜と前記第2の透明抵抗膜の前記拡大領域の接触の有無を検出するスイッチを構成してあるように構成した点にある。
この特徴構成によると、第1の透明抵抗膜と並列になるように一対の第1の端子に接続される第3の透明抵抗膜と、この第3の透明抵抗膜の対辺に位置しかつ前記バスバーに平行な一対のバスバーを備えるので、スイッチを備える上においてはアナログ座標入力部と同じ端子を兼用できる。このことにより、裏面側基板および表面側基板における透明抵抗膜の周囲に、スイッチ専用の端子および対応する引き回し回路などを追加形成する必要がなくなり、透明抵抗膜の周囲にスイッチ専用の端子および対応する引き回し回路などを追加形成することに起因した保護パネルの大型化や回路構成の複雑化を回避することができる。また、第3の透明抵抗膜が第2の透明抵抗膜の拡大領域と所定間隔を隔てて対向するように配置されているので、第3の透明抵抗膜と第2の透明抵抗膜が対向する領域を、第1の透明抵抗膜と第2の透明抵抗膜が対向する領域とは別のタッチ入力領域として利用することもできる。
本発明の第3の特徴構成は、上記第2の特徴構成に記載の発明において、前記第2の透明抵抗膜の前記拡大領域が、少なくとも前記スイッチを構成してある部分を除き、前記バスバーと同材料にて被覆されているように構成した点にある。
この特徴構成によると、拡大領域の周囲をバスバーと同材料で被覆されているので、拡大領域の電圧値は一定になる。そうなると、通常は第1の透明抵抗膜と第2の透明抵抗膜が対向するように配置されたアナログ座標入力部と、拡大領域の両方で用いられる電圧値が、アナログ座標入力部だけで用いられることとなる。つまり、アナログ座標入力部で用いられる電圧値が通常より大きくなって、座標入力を検出する分解能が大きくなる。
本発明の第4の特徴構成は、上記第3の特徴構成に記載の発明において、前記アナログ座標入力部と前記スイッチとの間で、かつ前記バスバーと同材料にて被覆されている部分において開口しているように構成した点にある。
この特徴構成によると、バスバーと同材料にて被覆されている部分に開口が存在するので、電子機器に備えられるマイクホール、スピーカー、メカニカルスイッチ等をアナログ座標入力部とスイッチとの間で外部に臨ませることができ、デザインの自由度が高くなる。
本発明の第5の特徴構成は、上記第1から第4の各特徴構成に記載の発明において、前記各構成において、前記裏面側基板の表面の回路構成と前記表面側基板の裏面の回路構成とを入れ替えるように構成した点にある。
この特徴構成によると、裏面側基板と表面側基板とで回路構成を入れ替えることで、裏面側基板と表面側基板の回路構成の自由度を高めることができる。
は、第1実施形態での携帯電話機の斜視図である。 は、保護パネルの構成を示す要部の横断底面図である。 は、保護パネルの構成を示す要部の縦断底面図である。 は、スイッチの構成および裏面側基板の通電構造を示す要部の縦断側面図である。 は、第1実施形態での裏面側基板の正面図と表面側基板の背面図である。 は、第2実施形態での裏面側基板の正面図と表面側基板の背面図である。 は、別実施形態での裏面側基板の正面図と表面側基板の背面図である。 は、別実施形態での裏面側基板の正面図と表面側基板の背面図である。 は、別実施形態での裏面側基板の正面図と表面側基板の背面図である。 は、別実施形態での裏面側基板の正面図と表面側基板の背面図である。 は、可変スイッチを備えた携帯電話機の斜視図である。 は、別実施形態での裏面側基板の正面図と表面側基板の背面図である。 は、別実施形態での裏面側基板の正面図と表面側基板の背面図である。 は、別実施形態での裏面側基板の正面図と表面側基板の背面図である。 は、別実施形態での裏面側基板の正面図と表面側基板の背面図である。 は、2つの座標入力部を備えた電子機器の斜視図である。 は、別実施形態での裏面側基板の正面図と表面側基板の背面図である。 は、別実施形態での裏面側基板の正面図と表面側基板の背面図である。 は、別実施形態での裏面側基板の正面図と表面側基板の背面図である。 は、従来技術での裏面側基板の正面図と表面側基板の背面図である。
〔第1実施形態〕
以下、本発明を実施するための形態の一例として、本発明に係るタッチ入力機能を備えた保護パネルAを、電子機器Bの一例である携帯電話機1に適用した第1実施形態を図面に基づいて説明する。なお、実施形態の説明では各構成要素に図面に基づいて符号を付与しているため、特許請求の範囲で記載している「第1の」、「第2の」、「第3の」などの序数詞は省略する。
電子機器Bとしては、携帯電話機1以外に、スマートフォン、PDA、携帯音楽プレイヤー、カーナビゲーション装置、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯遊技機、およびタブレット、などがある。
図1は携帯電話機1の全体斜視図である。図2は携帯電話機1の要部の横断底面図である。これらの図に示すように、携帯電話機1は、合成樹脂製の筐体2に、液晶または有機ELなどの表示部3Aを有する表示装置3、および、複数の入力キー4、などを備えて構成されている。筐体2は、前面に表示窓2Aaなどが形成された表側筐体部2Aと、表示装置3などが装備される裏側筐体部2Bとを備えている。保護パネルAは、表示装置3の表示部3Aを保護するように表側筐体部2Aの表示窓2Aaに備えられている。
表側筐体部2Aの表示窓2Aaは、保護パネルAの嵌め込みを許容する段差を有するように凹入形成されている。表示窓2Aaの底部は、裏側筐体部2Bに装備した表示装置3の表示部3Aを外部に臨ませる開口2aと、保護パネルAを支持する支持枠2bとを有するように形成されている。
表示窓2Aaの形状や大きさは、保護パネルAの形状や大きさに応じて種々の変更が可能である。表示窓2Aaの凹入深さは、保護パネルAの厚みなどに応じて種々の変更が可能である。表示窓2Aaにおける開口2aの形状や大きさは、表示部3Aの形状や大きさなどに応じて種々の変更が可能である。ここでは、表示窓2Aa、開口2a、表示部3A、および保護パネルAの形状を矩形状または略矩形状に設定してある。また、表示窓2Aaの凹入深さを、筐体2の表面と保護パネルAの表面とが同じ高さになるように設定してある。
保護パネルAにおけるタッチ入力機能とは、保護パネルAの表面に対するタッチ操作に基づいて、その操作位置となるX−Y座標を電位勾配により検知する機能のことである。
図2〜5に示すように、保護パネルAは、表面側に矩形状の透明抵抗膜5Aが形成された裏面側基板5と、裏面側に矩形状の透明抵抗膜6Aが形成された表面側基板6とを、それらの透明抵抗膜5A,6Aの間に空気層を有するように所定間隔を隔てて対向配置することにより構成されている。そして、保護パネルAにおいて矩形状の透明抵抗膜5A,6Aが対向する領域がアナログ座標入力部Aaとして機能する。
図2〜図4および図5の(a)に示すように、裏面側基板5には、ポリカーボネート樹脂(PC)、メタクリル樹脂(PMMA)、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂(AS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂(ABS)、セルロースプロピオネート樹脂(CP)、ポリスチレン樹脂(PS)、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂(PE)などの透明性、剛性、加工性に優れる樹脂板が採用されている。特に透明性に優れるポリカーボネート樹脂(PC)やメタクリル樹脂(PMMA)を使用することが好ましい。樹脂板の厚みは、0.5〜3.0mmの範囲から選択することができ、特に1.0mmとすることが好ましい。
また、裏面側基板5には、ソーダーガラス、ホウケイ酸ガラス、強化ガラス、などの強度および透過率に優れるガラス板を採用してもよい。強度に優れるガラス板を採用すると、裏面側基板5の厚みを薄くすることによる保護パネルAの薄型化、ならびに、その保護パネルAを備える携帯電話機1の薄型化を図ることができる。ガラス板の厚みは、0.2〜3.0mmの範囲から選択することができ、特に1.0mmとすることが好ましい。
裏面側基板5の周縁部のうち下縁中央部には、裏面側基板5の表面と裏面とにわたって貫通する通電用としての4つの貫通孔5a,5bが左右方向に所定間隔を隔てて一直線状に整列形成されている。裏面側基板5の表面側には、透明抵抗膜5Aとともに、当該透明抵抗膜5AのX軸方向の対辺に位置する平行な一対のバスバー5B、前記の周囲に位置する引き回し回路5C、前記バスバー5Bに対応する貫通孔5aの形成箇所に位置する一対の端子5D、および、枠状の接着層5E、などが形成されている。
裏面側基板5としては、透明抵抗膜5A、バスバー5B、引き回し回路5C、端子5D、および、枠状の接着層5E、などを直接、表面側に形成するのではなく、別途、これらを形成しておいた透明絶縁フィルムを裏面側基板5の表面側に貼り付けることにより、裏面側基板5の表面側に、透明抵抗膜5A、バスバー5B、引き回し回路5C、端子5D、および、枠状の接着層5E、などを備えるように構成してもよい。
透明絶縁フィルムを使用する場合、透明絶縁フィルムには、ポリカーボネート系、ポリアミド系、ポリエーテルケトン系、などのエンジニアリングプラスチック、アクリル系、ポリエチレンテレフタレート系、ポリブチレンテレフタレート系、などの樹脂フィルムを使用することができる。
図2〜図4および図5の(b)に示すように、表面側基板6には、指などで押圧すると撓む性質を有する可撓性透明絶縁フィルムを採用している。可撓性透明絶縁フィルムには、ポリカーボネート系、ポリアミド系、ポリエーテルケトン系、などのエンジニアリングプラスチック、アクリル系、ポリエチレンテレフタレート系、ポリブチレンテレフタレート系、などの樹脂フィルムを使用することができる。
表面側基板6の裏面側には、透明抵抗膜6Aとともに、透明抵抗膜6AのY軸方向の対辺に位置する平行な一対のバスバー6B、当該透明抵抗膜6Aの周囲に位置する一対の引き回し回路6C、および、前記バスバー6Bに対応する貫通孔5bと対向する一対の端子6D、などが形成されている。表面側基板6の表面側には、デザインシート7が貼り合わせられている。
各透明抵抗膜5A,6Aは、酸化錫、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化カドミウム、インジウムチンオキサイド(ITO)、などの金属酸化物膜、これらの金属酸化物を主体とする複合膜、あるいは、金、銀、銅、錫、ニッケル、アルミニウム、パラジウム、などの金属膜、からなる透明導電膜である。なお、各透明抵抗膜5A,6Aを2層以上の多層に形成してもよい。各透明抵抗膜5A,6Aの形成方法には、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、CVD法、などがある。
各透明抵抗膜5A,6Aのうちのいずれか一方の表面に、それらの透明抵抗膜5A,6Aを対向させた際の誤接触を防止するための複数の微細なドット状のスペーサ8を形成することができる。ここでは、裏面側基板5の透明抵抗膜5Aに複数のスペーサ8を形成してある。
スペーサ8には、エポキシアクリレート系やウレタンアクリレート系などの透明な光硬化性樹脂や、ポリエステル系やエポキシ系などの透明な熱硬化性樹脂を使用することができる。また、スペーサ8の形成方法には、スクリーン印刷などの印刷法やフォトプロセスなどがある。
各バスバー5B,6B、各引き回し回路5C,6C、および各端子5D,6Dは、金、銀、銅、ニッケル、などの金属、あるいは、カーボンなどの導電性を有するペーストを用いて形成することができる。各バスバー5B,6B、各引き回し回路5C,6C、および各端子5D,6Dの形成方法には、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、などの印刷法、フォトレジスト法、刷毛塗法、などがある。
各バスバー5B,6Bは、裏面側基板5または表面側基板6のなるべく端部に形成して、裏面側基板5および表面側基板6の中央部に、矩形状の透明抵抗膜5A,6Aが対向する領域をできるだけ広く確保することが一般的である。矩形状の透明抵抗膜5A,6Aが対向する領域、つまり、入力エリアや表示エリアの広さや形状は、携帯電話機1などの電子機器Bにおける入力エリアや表示エリアの広さや形状に応じて種々の変更が可能である。
デザインシート7には、ポリカーボネート系、ポリアミド系、ポリエーテルケトン系、などのエンジニアリングプラスチック、アクリル系、ポリエチレンテレフタレート系、ポリブチレンテレフタレート系、などの透明フィルム7Aの裏面側に加飾層7Bと接着層7Cとが形成されているものを使用することができる。透明フィルム7Aの厚みは、25〜200μmの範囲から選択することができる。また、その表面側に図示しないハードコート層が形成されていてもよい(図示せず)。
ハードコート層に使用する材料としては、シロキサン系樹脂などの無機材料、あるいはアクリルエポキシ系、ウレタン系の熱硬化性樹脂やアクリレート系の光硬化性樹脂などの有機材料がある。ハードコート層の厚みは、1〜7μm程度が適当である。ハードコート層の形成方法には、ロールコート、スプレーコート、などのコート法、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、などの通常印刷法などを用いるとよい。
ハードコート層を、裏面側に加飾層7Bと接着層7Cとが直接形成される透明フィルム7Aの表面側に直接形成してもよく、また、裏面側に加飾層7Bと接着層7Cとが直接形成される透明フィルム7Aとは別の透明フィルムに形成して、それらの両者を貼り合わせてもよい。
デザインシート7に凹凸加工を施す、あるいは、ハードコート層中に体質顔料であるシリカやアルミナなどの微粒子を混ぜる、などの光反射防止のためのノングレア処理を施すようにしてもよい。
加飾層7Bは、その中央に矩形状の透明部7aを有するように、その周縁に額縁状の加飾部7bを有するように形成されている。透明部7aの広さや形状は、矩形状の透明抵抗膜5A,6Aが対向する領域の広さや形状、つまり、携帯電話機1などの電子機器Bにおける入力エリアや表示エリアの広さや形状に応じて種々の変更が可能である。
このように加飾層7Bを形成することにより、表面側基板6の周縁部6Eには、裏面側基板5および表面側基板6の各バスバー5B,6Bなどを覆い隠す加飾が施されることになる。これにより、筐体2の表示窓2Aに、裏面側基板5および表面側基板6の各バスバー5B,6Bなどを覆い隠すための額縁部を形成する必要がなく、その分、携帯電話機1の薄型化を図ることができる。
加飾層7Bには、ポリビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、アルキド樹脂、などをバインダとし、適切な色の顔料または染料を着色剤として含有する着色インキを用いるとよい。なお、矩形状の透明部7aは透明インキを用いた加飾層7Bが形成されてもよいし、加飾層7Bが形成されないことによって透明部7aとしてもよい。
加飾層7Bの形成方法には、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、などの通常印刷法などを用いるとよい。特に、多色刷りや階調表現を行うには、オフセット印刷法やグラビア印刷法が適している。
加飾層7Bとしては、金属薄膜層からなるもの、あるいは、絵柄印刷層と金属薄膜層との組み合わせからなるものでもよい。金属薄膜層は、加飾層7Bとして金属光沢を表現するものであり、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、鍍金法、などにより形成される。この場合、表現したい金属光沢色に応じて、アルミニウム、ニッケル、金、白金、クロム鉄、銅、スズ、インジウム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛、などの金属、これらの合金または化合物を使用する。金属薄膜層の膜厚は、0.05μm程度とするのが一般的である。また、金属薄膜層を設ける際に、他の層との密着性を向上させるために、前アンカー層や後アンカー層を設けてもよい。
接着層7Cには、感熱性あるいは感圧性の樹脂を適宜使用する。例えば、表面側基板6およびデザインシート7がポリカーボネート系やポリアミド系である場合は、ポリアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、などを使用すればよい。また、表面側基板6およびデザインシート7がアクリル系やポリエチレンテレフタレート系である場合は、塩ビ、酢酸ビニル、アクリル系共重合体、などを使用すればよい。
接着層7Cの形成方法としては、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、などの通常印刷法などを用いるとよい。
表面側基板6としては、デザインシート7を備えないものであってもよい。デザインシート7を備えない場合には、表面側基板6の表面側にハードコート層を形成してもよい。デザインシート7を備えない場合においてノングレア処理を施す場合には、表面側基板6の表面側やハードコート層に凹凸加工を施す、あるいは、ハードコート層中に体質顔料であるシリカやアルミナなどの微粒子を混ぜる、などの方法がある。
図4に示すように、裏側筐体部2Bは、裏面側基板5の各貫通孔5a,5bと対向する位置に、4つのスプリングコネクターピン9が装備されている。各スプリングコネクターピン9は、表示装置3のインターフェース(図示せず)に通電接続されている。
裏面側基板5および表面側基板6の各端子5D,6Dは、裏面側基板5の各貫通孔5a,5bを利用して、対応するスプリングコネクターピン9に通電接続されている。
各貫通孔5a,5bには、導電ペーストからなる導電性接着剤10が、対応する端子5D,6Dに通電可能に接するように注入され、頭付きの導電ピン11が、その一端部11Aが導電性接着剤10に通電可能に接するように差し込まれている。
各導電ピン11は、その他端部11Bに円形で扁平の頭部11Bが形成されており、対応する貫通孔5a,5bへの差し込み後は、その頭部11Bが表側筐体部2Aの裏側において露出する。これにより、各透明抵抗膜5A,6Aなどからのタッチ入力信号を表側筐体部2Aの裏側に取り出すことができる。そして、表側筐体部2Aと裏側筐体部2Bとを接合した際には、各導電ピン11の頭部11Bが、裏面側基板5の端子5Dおよび表面側基板6の端子6Dを対応するスプリングコネクターピン9に接続する平面端子5F,6Fとして機能する。これにより、各透明抵抗膜5A,6Aからのタッチ入力信号を表示装置3に入力することができる。
各貫通孔5a,5bの径は、0.1〜2.0mmが好ましい。各貫通孔5aの径が0.1mmよりも小さいと、各貫通孔5aにおいて導通を確保することができなくなる虞がある。各貫通孔5aの径が2.0mmよりも大きいと、各貫通孔5a,5bに導電性接着剤10を良好に注入することができなくなる虞があり、また、導電性接着剤10の使用量が多くなることから不経済である。
導電性接着剤10に使用する導電ペーストとしては、銀ペーストや銅ペーストを挙げることができる。導電性接着剤10の注入方法としては、ディスペンサーによる塗布やスクリーン印刷などがある。また、導電性接着剤10の注入に加えて、各貫通孔5a,5bの内壁にニッケルなどの無電解メッキや電界メッキによる膜を形成してもよい。
導電ピン11は、頭部11Bの厚みが20〜200μmである。導電ピン11としては、頭部11Bの代わりに凹部を備える雌型のものや凸部を備える雄型のものであってもよい。導電ピン11には、銅、鉄、ニッケル、アルミニウム、ステンレス、などの金属ピンを用いることができる。導電ピン11においては、少なくとも導電性接着剤10やスプリングコネクターピン9に接する両端部に、金メッキを施すことが好ましい。
導電ピン11に代えて、ポリイミドフィルムの片面に銅箔からなる回路を形成したフィルムからなるフレキシブル・プリント・サーキットを採用してもよい。
図5の(b)に示すように、表面側基板6において、透明抵抗膜6Aは、一対のバスバー6Bの間隔を下辺側に広げることにより、透明抵抗膜5Aとの対向領域6Aaの下辺に隣接する拡大領域6Abを有するように形成されている。そして、表面側基板6における一対の端子6Dに対する引き回し回路6Cは、一対のバスバー6Bからそれぞれ最短の経路を通るように形成されている。
図5の(a)に示すように、裏面側基板5においては、拡大領域6Abに対向する部分に、3つの接点5Gと2つの抵抗体5Hとが、X軸方向にかつ隣接する接点5Gの間に抵抗体5Hが位置するように所定間隔を隔てて形成されている。そして、裏面側基板5における一対の端子5Dに対する引き回し回路5Cは、透明抵抗膜5Aと3つの接点5Gおよび2つの抵抗体5Hとが並列になるような回路部分5Caを有するように形成されている。
各接点5Gは、裏面側基板5と表面側基板6とを接続した際に、拡大領域6Abと所定間隔を隔てて対向するように配置されている。裏面側基板5の接着層5Eは、対向する接点5Gと拡大領域6Abとの接触を可能にする開口5Eaを有するように形成されている。
つまり、対向する接点5G,拡大領域6Abにより、裏面側基板5および表面側基板6の一方の端子5D(6D)間に電圧を印可した際に、他方の端子6D(5D)により検出される電圧に基づいて、それらの接点5G,拡大領域6Abの接触の有無を検出するスイッチ12が構成されている。
このようにスイッチ12を構成すると、アナログ座標入力部Aaと同じ端子5Dを兼用できること、すなわち裏面側基板5および表面側基板6における透明抵抗膜5A,6Aの周囲に、スイッチ専用の端子および対応する引き回し回路などを追加形成する必要がないことから、透明抵抗膜5A,6Aの周囲にスイッチ専用の端子および対応する引き回し回路などを追加形成することに起因した保護パネルAの大型化や回路構成の複雑化を回避することができる。
そして、このようなスイッチ12を備えた保護パネルAにおいては、裏面側基板5の端子5D間に電圧を印可すると、いずれかのスイッチ12がタッチ操作されている場合には、表面側基板6の端子6Dから出力される電圧の大きさから、タッチ操作されたスイッチ12のX座標を求めることができる。また、透明抵抗膜5A,6Aが対向するアナログ座標入力部Aaがタッチ操作されている場合には、表面側基板6の端子6Dから出力される電圧の大きさから、アナログ座標入力部Aaにおけるタッチ操作位置のX座標を求めることができる。
次に、表面側基板6の端子6D間に電圧を印可すると、いずれかのスイッチ12がタッチ操作されている場合には、裏面側基板5の端子5Dから出力される電圧の大きさから、いずれかのスイッチ12がON状態であることを認識することができる。また、アナログ座標入力部Aaがタッチ操作されている場合には、裏面側基板5の端子5Dから出力される電圧の大きさから、アナログ座標入力部Aaにおけるタッチ操作位置のY座標を求めることができる。
つまり、いずれかのスイッチ12がタッチ操作されている場合には、裏面側基板5の端子5D間に電圧を印可することにより得られたタッチ操作位置のX座標と、表面側基板6の端子6D間に電圧を印可することにより得られたタッチ操作のON情報とから、タッチ操作されたスイッチ12を特定することができる。また、アナログ座標入力部Aaがタッチ操作されている場合には、裏面側基板5の端子5D間に電圧を印可することにより得られたタッチ操作位置のX座標と、表面側基板6の端子6D間に電圧を印可することにより得られたタッチ操作位置のY座標とから、アナログ座標入力部Aaでのタッチ操作位置を特定することができる。
各接点5Gは、金、銀、銅、ニッケル、などの金属、あるいは、カーボンなどの導電性を有するペーストを用いて形成することができる。各接点5Gの形成方法には、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、などの印刷法、フォトレジスト法、刷毛塗法、などがある。
各抵抗体5Hは、酸化錫、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化カドミウム、インジウムチンオキサイド(ITO)、などの金属酸化物膜、これらの金属酸化物を主体とする複合膜、あるいは、金、銀、銅、錫、ニッケル、アルミニウム、パラジウム、などの金属膜、を用いて形成することができる。各抵抗体5Hの形成方法には、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、CVD法、などがある。
図1に示すように、デザインシート7は、その加飾層7Bの加飾部7bにおける各接点5Gとの対応箇所に、スイッチ12を示す絵柄7cが形成されている。
以下、図2〜5に基づいて、本実施形態で例示したタッチ入力機能を備えた保護パネルAの構成について詳述する。
まず、厚さ75μmのロール状のポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETフィルムと略称する)からなる可撓性透明絶縁フィルムの片面に、インジウムチンオキサイド膜(以下、ITO膜と略称する)をスパッタリングにより形成する。
つぎに、そのPETフィルムを、縦横の長さが予め設定した所定の寸法となるようにシート状にカットした後、ITO膜上にスクリーン印刷にてエッチングレジストを塗布し、硫酸にて不要部のITO膜を除去することにより、矩形状の透明抵抗膜6Aを形成する。
エッチング後、レジストはアルカリ洗浄により除去し、透明抵抗膜6AのY軸方向の対辺および周囲に、銀ペーストを用いたスクリーン印刷により、平行な一対のバスバー6B、一対の引き回し回路6C、および一対の端子6Dを形成する。各引き回し回路6Cの経路は、いずれも引き回し回路6Cが最短の経路を通るように設定されている。一対の端子6Dは、PETフィルムの下縁部において、左右方向に所定間隔を隔てて並ぶように配置設定されている。
これにより、透明抵抗膜6A、一対のバスバー6B、一対の引き回し回路6C、一対の端子6Dを裏面側に備えた表面側基板6が得られる〔図5の(b)参照〕。
一方、縦横の長さが表面側基板6と同じ寸法となるように形成した厚さ1.0mmのポリカーボネート板の片面にITO膜をスパッタリングにより形成する。
その後、ITO膜上にスクリーン印刷にてエッチングレジストをパターン状に塗布し、硫酸にて不要部のITO膜を除去することにより、矩形状の透明抵抗膜5Aと2つの抵抗体5Hとを形成する。透明抵抗膜5AのY軸方向の寸法は表面側基板6の透明抵抗膜6Aの4/5程度と短く、透明抵抗膜5Aの下端は透明抵抗膜6Aよりその分だけ内側に位置する。また、2つの抵抗体5Hは、ポリカーボネート板の下縁部と透明抵抗膜5Aとの間において、左右方向に所定間隔を隔てて並ぶように配置設定されている。
つぎに、透明抵抗膜5Aの表面全体に、エポキシアクリレート系の熱硬化型樹脂を用いたスクリーン印刷により、複数の微細なドット状のスペーサ8を形成する。また、透明抵抗膜5AのX軸方向の対辺および周囲に、銀ペーストを用いたスクリーン印刷により、平行な一対のバスバー5B、引き回し回路5C、一対の端子5D、および3つの接点5Gを形成する。3つの接点5Gは、左右方向に所定間隔を隔てて並ぶとともに、隣接する接点5Gの間に抵抗体5Hが位置するように、また、表面側基板6の拡大領域6Abと対向するように配置設定されている。各引き回し回路5Cの経路は、各バスバー5Bからの引き回し回路5Cがそれぞれ最短の経路を通るように、加えてこの各経路間を結ぶように回路部分5Caを有するように、即ちこの回路部分5Caにより2つの抵抗体5Hと3つの接点5Gとを左右方向の配置順に繋いで透明抵抗膜5Aと並列となるように設定されている。一対の端子5Dは、ポリカーボネート板の左下縁部において左右方向に所定間隔を隔てて並ぶように、また、表面側基板6の端子6Dから所定間隔を隔てた右方の位置に対応するように配置設定されている。
その後、ポリカーボネート板の周縁部に、各接点5Gを覆わないように、アクリル酸エステルを主成分とした粘着剤インキをスクリーン印刷にて塗布して、枠状の接着層5Eを形成する。また、その周縁部のうちの下縁中央部に、4つの貫通孔5a,5bを、ポリカーボネート板の下縁に沿って一直線状に並ぶようにドリルで形成する。4つの貫通孔5a,5bの形成位置は、そのうちの2つの貫通孔5aが対応する端子5Dを貫通する位置に、また、残りの2つの貫通孔5bが対応する表面側基板6の端子6Dと対向する位置に設定されている。
これにより、透明抵抗膜5A、一対のバスバー5B、3つの接点5G、2つの抵抗体5H、並列な引き回し回路5C、一対の端子5Dおよび接着層5Eを表面側に備えた裏面側基板5が得られる〔図5の(a)参照〕。
なお、接点5Gについて、光透過性を持たせたいときは、抵抗体5Hと同様の材料及び製造手段を用いることができる。
つぎに、厚さ125μmのロール状のPETフィルムからなる透明フィルムを、縦横の長さが表面側基板6及び裏面側基板5と同じ寸法となるようにシート状にカットし、その片面に、中央に矩形状の透明部7aを有し、かつ、周縁に額縁状の加飾部7bを有する加飾層7Bと、アクリル酸エステルを主成分とする透明な粘着剤からなる接着層7Cとを、グラビア印刷によって形成する。
このとき、加飾部7bにおける裏面側基板5の各接点5Gとの対応箇所に、スイッチ12を示す絵柄7cを形成する。
これにより、加飾層7Bと接着層7Cとを裏面側に形成したデザインシート7が得られる。
そして、得られたデザインシート7と前記表面側基板6とを、デザインシート7の接着層7Cを介して、表面側基板6の非ITO膜形成面(表面側)とデザインシート7の加飾層形成面(裏面側)とが対向し、かつ表面側基板6における拡大領域6Abの形成位置とデザインシート7における絵柄7cの形成位置とが対応するように、それらの全面を貼り合わせる。
これにより、周縁部6Eにスイッチ用の絵柄7cを有する加飾を施した表面側基板6が得られる。
その後、裏面側基板5に、デザインシート7を貼り合わせた表面側基板6を、透明抵抗膜5A及び接点5Gと透明抵抗膜6Aとが空気層を介して対向し、互いのバスバー5B,6Bが直交し、表面側基板6の各端子6Dが対応する貫通孔5bの表面側を塞ぐように、裏面側基板5の接着層5Eを介して貼り合わせる。
つぎに、各貫通孔5a,5bの端子5D,6D側に導電性接着剤10としての銀ペーストをディスペンサーにより注入する。
その注入後、超音波圧入装置の超音波溶融により、頭付きの導電ピン11を、その一端部11Aが導電性接着剤10に達するように、各貫通孔5a,5bに圧入することにより、裏面側基板5および表面側基板6の各端子5D,6Dと、裏側筐体部2Bに備えたスプリングコネクターピン9との通電接続を可能にする平面端子5F,6Fを形成し、各透明抵抗膜5A,6Aおよび接点5Gからのタッチ入力信号の取り出しを可能にする。
これにより、アナログ座標入力部Aaと3つのスイッチ12とを備えた保護パネルAが得られる〔図1〜5参照〕。
〔第2実施形態〕
以下、本発明に係るタッチ入力機能を備えた保護パネルAを、電子機器Bの一例である携帯電話機1に適用した第2実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、この第2実施形態においては、保護パネルAにおけるスイッチ12の配置および構成が第1実施形態と異なり、他の構成については第1実施形態と同じであるから、図6に基づいて、第1実施形態との相違点についてのみ説明する。
図6の(b)は、図5の(b)と同じ図である。図6の(a)に示すように、裏面側基板5においては、拡大領域6Abに対向する部分に、第1実施形態のような3つの接点5Gと2つの抵抗体5Hではなく、短冊状の透明抵抗膜5Jが形成されている。そして、裏面側基板5における一対の端子5Dに対する引き回し回路5Cは、透明抵抗膜5Aと透明抵抗膜5Jとが並列になるように形成されている。
短冊状の透明抵抗膜5Jは、裏面側基板5と表面側基板6とを接続した際に、拡大領域6Abと所定間隔を隔てて対向するように配置されている。裏面側基板5の接着層5Eは、対向する透明抵抗膜5Jと拡大領域6Abとの接触を可能にする3つの開口5Eaを有するように形成されている。
つまり、対向する短冊状の透明抵抗膜5J,拡大領域6Abにより、裏面側基板5および表面側基板6の一方の端子5D(6D)間に電圧を印可した際に、他方の端子6D(5D)により検出される電圧に基づいて、それらの短冊状の透明抵抗膜5J,拡大領域6Abの接触の有無を検出するスイッチ12が構成されている。なお、透明抵抗膜5Jは短冊状以外の形状であってもよい。
このようにスイッチ12を構成すると、アナログ座標入力部Aaと同じ端子5Dを兼用できること、すなわち裏面側基板5および表面側基板6における透明抵抗膜5A,6Aの周囲に、スイッチ専用の端子および対応する引き回し回路などを追加形成する必要がないことから、透明抵抗膜5A,6Aの周囲にスイッチ専用の端子および対応する引き回し回路などを追加形成することに起因した保護パネルAの大型化や回路構成の複雑化を回避することができる。さらに、スイッチ12においての透過が可能であるため、背後に照明、LED、LCDなどを配置することによるデザインの自由度が高くなる。
短冊状の透明抵抗膜5Jは、酸化錫、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化カドミウム、インジウムチンオキサイド(ITO)、などの金属酸化物膜、これらの金属酸化物を主体とする複合膜、あるいは、金、銀、銅、錫、ニッケル、アルミニウム、パラジウム、などの金属膜、からなる透明導電膜である。なお、透明抵抗膜5Jを2層以上の多層に形成してもよい。透明抵抗膜5Jの形成方法には、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、CVD法、などがある。
図1に示すように、デザインシート7は、その加飾層7Bの加飾部7bにおける接着層5Eの開口5Eaとの対応箇所に、スイッチ12を示す絵柄7cが形成されている。
以下、図6に基づいて、本実施形態で例示したタッチ入力機能を備えた保護パネルAの構成について詳述する。
まず、PETフィルムのITO膜上にスクリーン印刷にてエッチングレジストをパターン状に塗布し、硫酸にて不要部のITO膜を除去することにより、矩形状の透明抵抗膜6Aを形成する。
エッチング後、レジストはアルカリ洗浄により除去し、透明抵抗膜6AのY軸方向の対辺および周囲に、銀ペーストを用いたスクリーン印刷により、平行な一対のバスバー6B、一対の引き回し回路6C、および一対の電極6Dを形成する。各引き回し回路6Cの経路は、いずれも引き回し回路6Cが最短の経路を通るように設定されている。一対の電極6Dは、PETフィルムの下縁部において、左右方向に所定間隔を隔てて並ぶように配置設定されている。
これにより、矩形状の透明抵抗膜6A、一対のバスバー6B、一対の引き回し回路6Cおよび一対の電極6Dを裏面側に備えた表面側基板6が得られる〔図6の(b)参照〕。
一方、縦横の長さが表面側基板6と同じ寸法となるように形成した厚さ1.0mmのポリカーボネート板の片面にITO膜をスパッタリングにより形成する。
その後、ITO膜上にスクリーン印刷にてエッチングレジストをパターン状に塗布し、硫酸にて不要部のITO膜を除去することにより、矩形状の透明抵抗膜5Aと、短冊状の透明抵抗膜5Jとを形成する。矩形状の透明抵抗膜5AのY軸方向の寸法は表面側基板6の透明抵抗膜6Aの4/5程度と短く、透明抵抗膜5Aの下端は透明抵抗膜6Aよりその分だけ内側に位置する。また、短冊状の透明抵抗膜5Jは、ポリカーボネート板の下縁部と透明抵抗膜5Aとの間において、X軸方向に沿うように配置され、その長さは矩形状の透明抵抗膜5AのY軸方向の寸法と同じに設定されている。
つぎに、透明抵抗膜5Aの表面全体に、エポキシアクリレート系の熱硬化型樹脂を用いたスクリーン印刷により、複数の微細なドット状のスペーサ8を形成する。また、透明抵抗膜5A,5JのY軸方向の対辺および周囲に、銀ペーストを用いたスクリーン印刷により、平行な一対のバスバー5B、引き回し回路5C、および一対の電極5Dを形成する。平行な一対のバスバー5Bは、矩形状の透明抵抗膜5AのX軸方向の対辺のみならず、短冊状の透明抵抗膜5JのX軸方向の対辺までそれぞれ一直線に延びて形成され、すなわち透明抵抗膜5Aと透明抵抗膜5Jとが並列となるように配置設定されている。また、短冊状の透明抵抗膜5Jは、表面側基板6の拡大領域6Abと対向するように配置設定されている。各引き回し回路5Cの経路は、各バスバー5Bからの引き回し回路5Cがそれぞれ最短の経路を通るように設定されている。一対の端子5Dは、ポリカーボネート板の左下縁部において左右方向に所定間隔を隔てて並ぶように、また、表面側基板6の端子6Dから所定間隔を隔てた右方の位置に対応するように配置設定されている。
その後、ポリカーボネート板の周縁部に、短冊状の透明抵抗膜5J上に左右方向に所定間隔を隔てて並ぶ3つの円形領域を覆わないように、アクリル酸エステルを主成分とした粘着剤インキをスクリーン印刷にて塗布して、枠状の接着層5Eを形成する。また、その周縁部のうちの下縁中央部に、4つの貫通孔5a,5bを、ポリカーボネート板の下縁に沿って一直線状に並ぶようにドリルで形成する。4つの貫通孔5a,5bの形成位置は、そのうちの2つの貫通孔5aが対応する端子5Dを貫通する位置に、また、残りの2つの貫通孔5bが対応する表面側基板6の端子6Dと対向する位置に設定されている。
これにより、透明抵抗膜5A,5J、一対のバスバー5B、一対の引き回し回路5C、一対の電極5Dおよび接着層5Eを表面側に備えた裏面側基板5が得られる〔図6の(a)参照〕。
つぎに、PETフィルムの片面に、中央に矩形状の透明部7aを有し、かつ、周縁に額縁状の加飾部7bを有する加飾層7Bと、アクリル酸エステルを主成分とする透明な粘着剤からなる接着層7Cとを、グラビア印刷によって形成する。
このとき、加飾部7bにおける裏面側基板5の接着層5Eの開口5Eaとの対応箇所に、スイッチ12を示す絵柄7dを形成する。
これにより、加飾層7Bと接着層7Cとを裏面側に形成したデザインシート7が得られる。
そして、得られた表面側基板6とデザインシート7とを、デザインシート7の接着層7Cを介して、表面側基板6の非ITO膜形成面(表面側)とデザインシート7の加飾層形成面(裏面側)とが対向し、かつ、表面側基板6における拡大領域6Abの形成位置とデザインシート7における絵柄7cの形成位置とが対応するように、それらの全面を貼り合わせる。
これにより、周縁部6Eにスイッチ用の絵柄7cを有する加飾を施した表面側基板6が得られる。
その後、裏面側基板5に、デザインシート7を貼り合わせた表面側基板6を、互いの矩形状の透明抵抗膜5A,5Jと透明抵抗膜6Aとが空気層を介して対向し、互いのバスバー5B,6Bが直交し、表面側基板6の各電極6Dが対応する貫通孔5bの表面側を塞ぐように、裏面側基板5の接着層5Eを介して貼り合わせる。
つぎに、各貫通孔5a,5bの電極5D,6D側に導電性接着剤10としての銀ペーストをディスペンサーにより注入する。
その注入後、超音波圧入装置の超音波溶融により、頭付きの導電ピン11を、その一端部11Aが導電性接着剤10に達するように、各貫通孔5a,5bに圧入することにより、裏面側基板5および表面側基板6の各電極5D,6Dと、裏側筐体部2Bに備えたスプリングコネクターピン9との通電接続を可能にする平面端子5F,6Fを形成し、各矩形状の透明抵抗膜5A,6Aおよび短冊状の透明抵抗膜5Jからのタッチ入力信号の取り出しを可能にする。
これにより、アナログ座標入力部Aaと3つのスイッチ12とを備えた保護パネルAが得られる〔図1参照〕。
〔別実施形態〕
(1)保護パネルAに備えるスイッチ12の数量は種々の変更が可能である。例えば、保護パネルAに、単一のスイッチ12からなる列を備えるようにしてもよく〔図7参照〕、また、2つあるいは4つ以上のスイッチ12からなる列を備えるようにしてもよい。そして、複数のスイッチ12が複数の前記接点5Gにて構成される場合は、当該接点5G間にはそれぞれ抵抗体5Hを備えるようにする。
なお、単一のスイッチ12を備えた保護パネルAにおいては、第1および第2実施形態と異なり、いずれのスイッチ12がタッチ操作されているのかを特定するわけではない。つまり、この場合は、表面側基板6の端子6D間に電圧を印可することによって得られた裏面側基板5の端子5Dから出力される電圧の大きさから、スイッチ12のON/OFFを認識するだけとなる。
(2)また、保護パネルAが備えるスイッチ12の配置は下記の変更が可能である。例えば、保護パネルAの上下両縁に沿うようにスイッチ12を形成するようにしてもよい。つまり、透明抵抗膜6Aが透明抵抗膜5Aとの対向領域6Aaを挟むように拡大領域6Abを二箇所有し、いずれの前記拡大領域6Abについても、対向する前記接点5G〔図8参照〕あるいは短冊状透明抵抗膜5J〔図9参照〕を備えた構成とする。また、保護パネルAの上縁のみにスイッチ12を形成するようにしてもよい。
また、保護パネルAの上下の一側縁に複数列のスイッチ12を備えるようにしてもよい。つまり、接点5Gを含む前記透明抵抗膜5Aと並列な回路部分が、二列以上である構成とする〔図10参照〕。
なお、スイッチ12を2列以上備えた保護パネルAにおいては、いずれかのスイッチ12がタッチ操作されている場合には、第1および第2実施形態と異なり、裏面側基板5の端子5D間に電圧を印可することにより得られたタッチ操作位置のX座標と、表面側基板6の端子6D間に電圧を印可することにより得られたタッチ操作位置のY座標とから、タッチ操作されたスイッチ12を特定することになる。
(3)また。保護パネルAに備えるスイッチ12は可変式に構成する変更が可能である〔図11参照〕。例えば、第2実施形態において、短冊状の透明抵抗膜5J上を全面的に覆わないように枠状の接着層5Eを形成してもよい〔図12参照〕。この場合、短冊状の透明抵抗膜5J上にもドット状のスペーサ8を形成するとよい。また、第1実施形態において、各接点5Gの間隔を詰めるようにして接点5G群全体を可変スイッチとすることもできる。さらに、保護パネルAに、スイッチ12と可変スイッチ12との双方を備えるようにしてもよい。
そして、この保護パネルAをデジタルカメラなどの撮影機能を有する電子機器Bに装備すれば、その可変スイッチ12を、それに対するタッチ操作位置に応じて変化する電圧の大きさ、あるいは、それに対するスライドタッチ操作に応じて変化する電圧の変化方向に基づいて焦点距離を変更するズームスイッチなどに使用することができる。また、この保護パネルAを携帯音楽プレイヤーなどの音楽再生機能を有する電子機器Bに装備すればその可変スイッチ12を、それに対するタッチ操作位置に応じて変化する電圧の大きさ、あるいは、それに対するスライドタッチ操作に応じて変化する電圧の変化方向に基づいて音量を変更するボリュームスイッチなどに使用することができる。
従って、この保護パネルを装備する電子機器の機能に適したスイッチを備えることができ、電子機器の操作性の向上を図ることができる。
(4)また、図13〜図15に示すように、第2実施形態の透明抵抗膜6Aの拡大領域6Abは、少なくとも前記スイッチ12を構成してある部分を除き、前記バスバー6Bと同材料にて被覆することが可能である。
第2実施形態のように一対のバスバー6Bしか設けない場合、図6に示す例では、拡大領域6AbのY軸方向の位置検出で4〜5V間の電圧値を用い、アナログ座標入力部AaのY軸方向の位置検出には0〜4V間の電圧値を用いる。一方、図13及び15に示すように拡大領域6Abの周囲を前記バスバー6Bと同材料の枠状導電部6Lにて囲った場合、拡大領域6Abの電圧値は一定となるので、図13及び図15の例では、アナログ座標入力部AaのY軸方向の位置検出には0〜5V間の電圧値を用いることになる。つまり、アナログ座標入力部Aaで用いる電圧値が第2実施形態よりも大きいため、座標入力を検出する分解能が大きくなる。なお、周囲を囲ってしまうのではなく図14に示すように中間にバスバーを設けた場合には、この中間バスバー6Mの部分だけ電圧値は一定となる。
(5)また、図14及び図15に示すように、前項の構成においては、アナログ座標入力部Aaとスイッチ12との間で、かつバスバー6Bと同材料にて被覆されている部分において開口5c,6cとしてもよい。
本実施形態の場合、透明抵抗膜6Aに開口してもリニアリティが崩れることよる検出不良が起きないため、筐体2に備えたマイクホール、スピーカー、メカニカルスイッチなどを前記アナログ座標入力部Aaと前記スイッチ12との間で外部に臨ませることができ、デザインの自由度が高くなる。
(6)また、図16及び図17に示すように、透明抵抗膜6Aの拡大領域6Abを対向領域6Aaのアナログ座標入力部Aaとは別のアナログ座標入力部Abとして構成してもよい。この場合、例えば、透明抵抗膜6Aの拡大領域6Abに対向する位置に、透明抵抗膜5Aと並列になるように一対の端子5Dに接続される透明抵抗膜5Jが配置されて、アナログ座標入力部Abが構成される。さらに、透明抵抗膜6Aの対向領域6Aaと拡大領域6Abとの間にバスバー6Bと同材料にて被覆されている中間バスバー6Mを配置し、この中間バスバー6Mに開口5c,6cを設けてもよい。
(7)また、図18に示すように、保護パネルAをその中間部おいて左右のいずれか一方の側から切り欠かれた空間を有する形状とし、拡大領域6Abを対向領域6Aaのアナログ座標入力部Aaとは別のアナログ座標入力部Abとして構成してもよい。この場合は、対向領域6Aaと拡大領域6Abとの間にバスバー6Bと同材料にて被覆されているコ字形状中間バスバー6Mを介在させる。拡大領域6Abに対向する位置には、透明抵抗膜5Aと並列になるように一対の端子5Dに接続される透明抵抗膜5Jが配置されて、アナログ座標入力部Abが構成される。このようにすると、アナログ座標入力部Aaとアナログ座標入力部Abの間にスイッチ等を設ける場合でも、中間バスバーMに開口を設ける必要がなくなり、保護パネルA容易に製造できる。さらに、アナログ座標入力部Aaとアナログ座標入力部Abの間のスペースが左右のいずれか一方側に大きく確保されて、配置されるスイッチ等の自由度も高くなる。
(8)また、図19に示すように、保護パネルAをその中間部において左右両側に空間を有する形状とし、拡大領域6Abを対向領域6Aaのアナログ座標入力部Aaとは別のアナログ座標入力部Abとして構成してもよい。この場合は、対向領域6Aaと拡大領域6Abとの間にバスバー6Bと同材料にて被覆されているH形状の中間バスバー6Mを介在させる。拡大領域6Abに対向する位置には、透明抵抗膜5Aと並列になるように一対の端子5Dに接続される透明抵抗膜5Jが配置されて、アナログ座標入力部Abが構成される。このようにすると、アナログ座標入力部Aaとアナログ座標入力部Abの間にスイッチ等を設ける場合でも、中間バスバーMに開口を設ける必要がなくなり、保護パネルAが容易に製造できる。さらに、アナログ座標入力部Aa用のスイッチとアナログ座標入力部Ab用のスイッチとを、アナログ座標入力部Aaとアナログ座標入力部Abの間のスペースの左右に振り分けて配置し、電子機器Bの操作性を向上させることもできる。
(9)また、前記した各実施形態において、前記裏面側基板5の表面の回路構成と前記表面側基板6の裏面の回路構成とを入れ替えてもよい。
なお、本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
本発明は、携帯電話機、スマートフォン、PDA、カーナビゲーション装置、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯遊技機、およびタブレット、等の電子機器に備えた表示装置の表示部を保護しながら、表示内容に応じたタッチ入力操作を行えるようにする保護パネルを備えた電子機器に利用できる。

Claims (5)

  1. 第1の透明抵抗膜、この第1の透明抵抗膜の対辺に位置する一対のバスバー、前記バスバーから引き回し回路を介して接続される一対の第1の端子、が表面側に形成された裏面側基板と、
    第2の透明抵抗膜、この第2の透明抵抗膜の対辺に位置する一対のバスバー、前記バスバーから引き回し回路を介して接続される一対の第2の端子、が裏面側に形成され、かつ、表面側の周縁部に加飾が施された表面側基板とを備え、
    前記裏面側基板と前記表面側基板とを、前記第1及び第2の透明抵抗膜が所定間隔を隔てて対向するように、かつ、いずれか一方の一対の前記バスバーが前記透明抵抗膜のX軸方向の対辺に位置し、他方の一対の前記バスバーが前記透明抵抗膜のY軸方向の対辺に位置するように接続することにより、前記表面側基板に対するタッチ操作に基づいて、操作位置となるX−Y座標を電位勾配により検知するアナログ座標入力部を構成してあるタッチ入力機能を備えた保護パネルであって、
    前記表面側基板において、一対の前記バスバーの間隔を広げることにより、前記第2の透明抵抗膜が前記第1の透明抵抗膜との対向領域に隣接する拡大領域を有し、
    前記裏面側基板において、前記第1の透明抵抗膜と並列になるように引き回し回路を介して前記一対の第1の端子に接続される接点を備え、
    前記裏面側基板と前記表面側基板とを接続した際に、前記接点が前記第2の透明抵抗膜の前記拡大領域と所定間隔を隔てて対向するように配置し、
    前記接点と前記第2の透明抵抗膜の前記拡大領域とにより、前記裏面側基板および前記表面側基板の一方について前記端子間に電圧を印可した際に、他方の前記端子により検出される電圧に基づいて、前記接点と前記第2の透明抵抗膜の前記拡大領域の接触の有無を検出するスイッチを構成してある、
    ことを特徴とするタッチ入力機能を備えた保護パネル。
  2. 第1の透明抵抗膜、この第1の透明抵抗膜の対辺に位置する一対のバスバー、前記バスバーから引き回し回路を介して接続される一対の第1の端子、が表面側に形成された裏面側基板と、
    第2の透明抵抗膜、この第2の透明抵抗膜の対辺に位置する一対のバスバー、前記バスバーから引き回し回路を介して接続される一対の第2の端子、が裏面側に形成され、かつ、表面側の周縁部に加飾が施された表面側基板とを備え、
    前記裏面側基板と前記表面側基板とを、前記第1及び第2の透明抵抗膜が所定間隔を隔てて対向するように、かつ、いずれか一方の一対の前記バスバーが前記透明抵抗膜のX軸方向の対辺に位置し、他方の一対の前記バスバーが前記透明抵抗膜のY軸方向の対辺に位置するように接続することにより、前記表面側基板に対するタッチ操作に基づいて、操作位置となるX−Y座標を電位勾配により検知するアナログ座標入力部を構成してあるタッチ入力機能を備えた保護パネルであって、
    前記表面側基板において、一対の前記バスバーの間隔を広げることにより、前記第2の透明抵抗膜が前記第1の透明抵抗膜との対向領域に隣接する拡大領域を有し、
    前記裏面側基板において、前記第1の透明抵抗膜と並列になるように前記一対の第1の端子に接続される第3の透明抵抗膜、この第3の透明抵抗膜の対辺に位置しかつ前記バスバーに平行な一対のバスバーを備え、
    前記裏面側基板と前記表面側基板とを接続した際に、前記第3の透明抵抗膜が前記第2の透明抵抗膜の前記拡大領域と所定間隔を隔てて対向するように配置し、
    前記第3の透明抵抗膜と前記第2の透明抵抗膜の前記拡大領域とにより、前記裏面側基板および前記表面側基板の一方について前記端子間に電圧を印可した際に、他方の前記端子により検出される電圧に基づいて、前記第3の透明抵抗膜と前記第2の透明抵抗膜の前記拡大領域の接触の有無を検出するスイッチを構成してある、
    ことを特徴とするタッチ入力機能を備えた保護パネル。
  3. 前記第2の透明抵抗膜の前記拡大領域が、少なくとも前記スイッチを構成してある部分を除き、前記バスバーと同材料にて被覆されていることを特徴とする請求項2記載のタッチ入力機能を備えた保護パネル。
  4. 前記アナログ座標入力部と前記スイッチとの間で、かつ前記バスバーと同材料にて被覆されている部分において開口していることを特徴とする請求項3記載のタッチ入力機能を備えた保護パネル。
  5. 前記裏面側基板の表面の回路構成と前記表面側基板の裏面の回路構成とを入れ替えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のタッチ入力機能を備えた保護パネル。
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