JP4636958B2 - 設備運用支援システム - Google Patents

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Description

本発明は、各種設備の異常処置、点検、及び、傾向管理を支援する設備運用支援システムに関する。
発電設備等の各種設備において、発電出力等の発電状態や、温度、圧力、振動等のその他の状態等を、計測器により計測しており、その計測器の計測値が許容範囲を逸脱するような異常が発生したときに異常警報を発信するように構成された異常警報システムが設けられる場合がある。かかる異常警報システムは、ある計測器が異常な計測値を計測した場合に、その計測器やその異常状況を識別するための異常警報IDを、上記異常警報として表示するように構成されており、作業者は、その表示された異常警報IDから、異常状況を認識して、設備の補修や点検などの処置方法を検討する。
そこで、かかる設備に対する異常処置を支援する異常処置支援システムとして、設備の異常処置方法を示す異常処置ガイド情報を複数格納するデータベースを備え、そのデータベースにアクセス可能、且つ、キーボードやマウスなどの入力部、所定の情報を表示するためのディスプレイなどの表示部を備えたコンピュータからなる支援端末が、例えば異常警報システムが表示した異常警報IDに対応する異常項目を複数の異常項目から抽出する形態で、作業者が入力部で選択した選択異常項目に対応する異常処置ガイド情報を、上記データベースから抽出して、表示部に表示する機能を有するように構成された異常処置支援システムが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
更に、かかる特許文献1に記載の支援システムは、設備の図面情報や画像情報などの仕様や関係連絡先等の設備関連情報を複数格納するデータベースを備え、上記異常処置ガイド情報に、当該異常処置ガイド情報に関連する上記設備関連情報を上記データベースから抽出して表示部に表示するためのリンク部を付すことで、作業者に対して、その異常処理ガイド情報に付された上記リンク部を選択させて表示部に上記設備関連情報を表示することでそれを認識させ、設備の仕様の把握や関係連絡先への迅速な連絡を支援するように構成されている。
一方、かかる設備の重要な計測器や機器などに対する定期的な点検を支援する点検支援システムとして、設備の点検方法を示す点検ガイド情報を複数格納するデータベースを備え、そのデータベースにアクセス可能なコンピュータからなる支援端末が、作業者が入力部で選択した選択点検項目に対応する点検ガイド情報を、上記データベースから抽出して、表示部に表示する機能を有するように構成された点検支援システムが知られている(例えば、特許文献2を参照。)。
また、かかる設備における発電出力等の発電状態や、温度、圧力、振動等のその他の状態等の各種計測値の傾向管理を支援する傾向管理支援システムとして、設備において収集された複数種の計測値を収集格納するデータベースを備え、そのデータベースにアクセス可能なコンピュータからなる支援端末が、作業者が入力部で選択した選択傾向管理項目に関連付けられた計測値を、上記データベースから抽出して、表示部に表示する機能を有するように構成された傾向管理システムが知られている(例えば、特許文献3を参照。)。
特開2001−216017号公報 特開平7−55868号公報 特開2004−21712号公報
しかしながら、上述した従来の支援システムでは、上記発電設備等の設備を運用するにあたり、その設備の異常処置、点検、及び、傾向管理の全てを、合理的且つ適切に支援するものではなかった。
即ち、上述した特許文献1〜3の各支援システムを単に組み合わせて、設備の異常処置、点検、及び、傾向管理の全てを支援するべく、コンピュータからなる支援端末を、異常処置ガイド情報を表示する機能、点検ガイド情報を表示する機能、計測値を表示する機能を有するように構成した場合でも、夫々の機能において、対応するデータベースに格納された情報しか表示することがなく、他の機能を生かして合理的且つ適切に作業者を支援するものとはならない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、設備の異常処置、点検、及び、傾向管理の全てを、合理的且つ適切に支援することができる設備運用支援システムを提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明にかかる設備運用支援システムは、設備の異常処置、点検、及び、傾向管理を支援する設備運用支援システムであって、その第1特徴構成は、異常が発生したときに、前記設備に対する異常処置方法を示す異常処置ガイド情報を複数格納する異常処置ガイド情報データベースと、前記設備に対して定期的に行われる点検方法を示す点検ガイド情報を複数格納する点検ガイド情報データベースと、前記設備において計測時間に関連付けて収集された複数種の計測値を格納する計測値データベースとにアクセス可能なコンピュータからなる支援端末を備え、
前記支援端末が、
複数の異常項目から作業者によって選択された選択異常項目に対応する前記異常処置ガイド情報を、前記異常処置ガイド情報データベースから抽出して表示する異常処置ガイド機能と、
複数の点検項目から作業者によって選択された選択点検項目に対応する点検ガイド情報を、前記点検ガイド情報データベースから抽出して表示する点検ガイド機能と、
複数の傾向管理項目から作業者によって選択された選択傾向管理項目に関連付けられた前記計測値を、前記計測値データベースから抽出して表示する傾向管理ガイド機能とを有し、
前記選択異常項目に対応する前記異常処置ガイド情報及び前記選択点検項目に対応する前記点検ガイド情報に関連する前記傾向管理項目を、前記選択傾向管理項目に選択する形態で前記傾向管理ガイド機能を作動させるための関連傾向管理リンク部が付されており、
前記設備における傾向管理内容に関する傾向管理ガイド情報を複数格納する傾向管理ガイド情報データベースを備え、
前記支援端末が、前記傾向管理ガイド機能において、前記選択傾向管理項目に対応する前記傾向管理ガイド情報を前記傾向管理ガイド情報データベースから抽出して表示するように構成され、前記傾向管理ガイド情報に、関連する前記異常項目の前記異常処置ガイド情報を前記異常処置ガイド情報データベースから抽出して表示するための関連異常処置ガイド情報リンク部、又は、関連する前記点検項目の前記点検ガイド情報を前記点検ガイド情報データベースから抽出して表示するための関連点検ガイド情報リンク部が付されており、
前記設備についての知識情報を複数格納する知識情報データベースを備え、
前記支援端末が、複数の事例項目から作業者によって選択された選択事例項目に対応する前記知識情報を、前記知識情報データベースから抽出して表示する事例別知識情報表示機能を有するように構成され、
前記選択異常項目に対応する前記異常処置ガイド情報及び前記選択点検項目に対応する前記点検ガイド情報に関連する前記事例項目を、前記選択事例項目に選択する形態で当該選択事例項目に関連する前記知識情報を前記知識情報データベースから抽出して表示するための関連知識情報リンク部が付されている点にある。
上記第1特徴構成によれば、設備に対して作業者による異常処理、点検、傾向管理を支援することができる。
即ち、上記支援端末が上記異常処置ガイド機能を有することで、作業者は、設備において異常が発生したときに、キーボードやマウスなどの入力部でその異常状況に関連する上記選択異常項目を選択することで、その選択異常項目に対応する異常処置ガイド情報が上記異常処置ガイド情報データベースから抽出されてディスプレイなどの表示部に表示される。よって、作業者は、その表示された異常処置ガイド情報を参考にして、設備の異常に対して補修や点検などの異常処置を適切に実施することができる。
また、上記支援端末が上記点検ガイド機能を有することで、作業者は、設備の重要な計測器や機器などに対する定期点検などの点検時に、入力部でその点検対象に関連する上記選択点検項目を選択することで、その選択点検項目に対応する点検ガイド情報が点検ガイド情報データベースから抽出されて表示部に表示される。よって、作業者は、その表示された点検ガイド情報を参考にして、設備の点検を適切に実施することができる。
更にまた、上記支援端末が上記傾向管理ガイド機能を有することで、作業者は、設備における発電出力等の発電状態や、温度、圧力、振動等のその他の状態等の各種計測値の傾向を確認する傾向管理時に、入力部でその傾向管理対象に関連する上記選択傾向管理項目を選択することで、その選択傾向管理項目に関連付けられた計測値が計測値データベースから抽出されて表示部に表示される。よって、作業者は、その表示された計測値を確認して、設備における計測値の傾向管理を適切に実施することができる。
更に、上記異常処置ガイド情報及び上記点検ガイド情報に、上記関連傾向管理リンク部が付されているので、支援端末が、異常処置ガイド機能により表示部に異常処置ガイド情報を表示しているとき、又は、点検ガイド機能により表示部に点検ガイド情報を表示しているときに、作業者によりそのガイド情報に付されている上記関連傾向管理リンク部が選択されると、そのガイド情報に関連する傾向管理項目を選択傾向管理項目に選択する形態で上記傾向管理ガイド機能を作動させることで、そのガイド情報に関連する計測値を表示部に表示することができる。よって、作業者は、設備の異常処置又は点検時に、異常処置ガイド機能及び点検ガイド機能により表示された異常処置ガイド情報や点検ガイド情報を参考にしながら、傾向管理ガイド機能を合理的に活用して、それに関連する計測値をも適切に表示部に表示させ、その計測値の傾向を確認して、異常の要因を追求したり、点検対象の異常判定等をも適切に実施することができる。
従って、本発明により、設備の異常処置、点検、及び、傾向管理の全てを、合理的且つ適切に支援することができる設備運用支援システムを実現することができる。
そして、上記支援端末が、上記傾向管理ガイド機能において、選択傾向管理項目に対応する傾向管理ガイド情報を傾向管理ガイド情報データベースから抽出して表示部に表示するので、作業者は、その表示された傾向管理ガイド情報により、その選択傾向管理項目において管理対象となる計測値に対して設定された設定値や単位などの傾向管理内容を明確に確認することができる。そして、この傾向管理ガイド情報に上記関連異常処置ガイド情報リンク部又は上記関連点検ガイド情報リンク部が付されているので、支援端末が、傾向管理ガイド機能により表示部に傾向管理ガイド情報を表示しているときに、作業者によりその傾向管理ガイド情報に付された各種ガイド情報リンク部が選択されると、その傾向管理ガイド情報に関連する各種ガイド機能を作動させることで、その傾向管理ガイド情報に関連する異常処置ガイド情報又は点検ガイド情報を表示部に表示することができる。よって、作業者は、計測値の傾向管理時に、傾向管理ガイド機能により表示された傾向管理ガイド情報や計測値を参照しながら、異常処置ガイド機能又は点検ガイド機能を合理的に活用して、それに関連する異常処置ガイド情報又は点検ガイド情報をも適切に表示させ、例えば計測値が異常な場合において、異常処置ガイド情報を参考に異常処置を実施したり、点検ガイド情報を参考に点検を実施することができる。
更に、上記支援端末が上記事例別知識情報表示機能を有することで、作業者は、設備においてある事例におけるノウハウ等の知識情報を取得するにあたり、入力部によりその事例に関連する上記選択事例項目を選択することで、その選択事例項目に対応する知識情報が上記知識情報データベースから抽出されて表示部に表示される。よって、作業者は、その表示された知識情報を参考にして、その事例における問題等を解決したり、知識の向上を図ることができる。
本発明に係る設備運用支援システムの第2特徴構成は、前記支援端末が、前記異常処置ガイド機能において、入力された異常警報IDに対応する異常項目を前記複数の異常項目から抽出可能に構成されている点にある。
上記第2特徴構成によれば、異常処置ガイド機能において、入力部で入力された異常警報IDに対応する異常項目を、複数の異常項目の中から自動的に抽出されるので、作業者は、例えば異常警報システムにより異常が発生したときに異常警報として番号や記号等からなる異常警報IDが出力される場合において、迅速に、その異常警報IDに対応する異常項目を選択異常項目に選択して、表示部にその選択異常項目に対応する異常処置ガイド情報を表示することができ、よって、異常処置を迅速に実施することができる。
本発明に係る設備運用支援システムの第特徴構成は、前記複数の点検項目の夫々が点検周期に関連付けられ、
前記支援端末が、前記点検ガイド機能において、前記点検周期から認識される特定時期の点検対象となる点検項目を前記複数の点検項目から抽出可能に構成されている点にある。
上記第特徴構成によれば、上記複数の点検項目の夫々が点検周期に関連付けられていることで、上記支援端末は、点検ガイド機能において、その点検周期を参照して、本日又は本月などの特定時期において点検すべき点検対象の点検項目を複数の点検項目の中から自動的に抽出することができる。よって、作業者による複数の中から点検対象の点検項目を選択するという作業を簡略化又は省略して、作業者による点検を一層適切に支援することができる。
本発明に係る設備運用支援システムの第特徴構成は、前記支援端末が、前記傾向管理ガイド機能において、前記計測値をグラフとして表示すると共に、当該計測値に対して設定される設定閾値を前記グラフに表示可能に構成されている点にある。
上記第特徴構成によれば、上記傾向管理ガイド機能において、表示部に計測値をグラフとして表示すると共に、作業者により設定された又は予め設定された設定閾値を、そのグラフに重畳して表示することで、作業者は、その設定閾値に対する計測値の傾向を明確に把握することができる。
本発明に係る設備運用支援システムの実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1に示す設備運用支援システムは、後述する各種データベース(以下、「データベース」は「DB」と略称する。)にアクセス可能、且つ、所定の項目を選択したり所定の文字や記号などを入力するためのキーボードやマウスなどの入力部28及び所定の情報を表示するためのディスプレイなどの表示部29を備えたコンピュータ(例えば、パーソナルコンピュータ)からなる支援端末20を備え、その支援端末20が、設備運用支援用の所定のコンピュータプログラムを実行することにより、後述する異常処置ガイド機能21、点検ガイド機能22、傾向管理ガイド機能23等の各種機能を有するよう作動することで、発電設備2(設備の一例)に対して、作業者10が、支援端末20の表示部29から必要な情報を得て、異常処置、点検、傾向管理を合理的且つ適切に実施できるよう支援するように構成されている。
尚、本実施形態において、各種コンピュータによる、他のコンピュータに対する通信、各種DBに対する通信、及び、発電設備2に対する通信等は、公知の通信形態で実施することができ、例えば、HTML等の公知のデータ形式で記述されたデータとHTTP等の通信プロトコルにより公衆又は専用通信ネットワークを介して実施することができる。
上記発電設備2は、発電した電力を電力系統1に供給するように構成されており、更には、図示は省略するが、この発電設備2の発電出力等の発電状態や、温度、圧力、振動等のその他の状態等を計測するための各種計測器が設けられている。
上記発電設備2の運転制御や各種計測器で計測された計測値の収集を行うためのコンピュータからなる設備制御システム3が設けられており、かかる設備制御システム3は、収集した各種計測器の計測値を、設備制御システム3に対して外付け又は内蔵された記憶装置により構築された計測値DB4に、計測器毎に計測時間に関連付けて格納するように構成されている。
また、作業者10側には、上記設備制御システム3との間で通信を行って、発電設備2において異常が発生したか否かを判断し、異常が発生したときに異常警報を発報して、作業者10に知らせるように構成されたコンピュータ(例えば、パーソナルコンピュータ)からなる異常警報システム5が設けられている。
具体的には、かかる異常警報システム5は、設備制御システム3が取得して計測値DB4に格納する各種計測器の計測値をリアルタイムに取得し、その各種計測器の計測値が予め設定された許容範囲を逸脱した場合に異常が発生したと判断して、異常警報を発報すると共に、異常な計測値を計測した計測器やその計測値がどのような異常状況となったかを識別可能に付された番号や記号からなる異常警報IDを、ディスプレイ等の表示部7に表示するように構成されている。
そして、作業者10は、異常警報システム5により異常警報が発報されたときに、その異常警報IDから異常状況を認識して、発電設備2の補修や点検などの処置方法を検討して、異常発生現場付近に居る作業者等に対して指示を与えるなどの異常処置を実施する。
支援端末20に対して外付け又は内蔵された記憶装置により構築され、支援端末20がアクセス可能な形態で設けられた各種DBとして、詳細については後述する異常処置ガイド情報DB31、点検ガイド情報DB32、更には、傾向管理ガイド情報DB33、知識情報DB34等が設けられている。
上記異常処置ガイド情報DB31は、予め設定された複数の異常項目の夫々に関連付けて、発電設備2に対する異常処置方法を示す異常処置ガイド情報を複数格納するように構成されている。
尚、上記複数の異常項目は、異常警報システム5により出力される複数の異常警報IDの夫々に対応付けて設定されている。
上記点検ガイド情報DB32は、予め設定された複数の点検項目の夫々に関連付けて、発電設備2に対する点検方法を示す点検ガイド情報を複数格納するように構成されている。
尚、上記複数の点検項目は、点検作業を点検内容や点検周期毎等の任意に設定可能である。
また、上記点検項目は、本日又は本月の特定時期において点検対象となる点検項目を認識するために、点検周期に関連付けられている。
上記傾向管理ガイド情報DB33は、予め設定された複数の傾向管理項目の夫々に関連付けて、発電設備2における傾向管理内容に関する傾向管理ガイド情報を複数格納するように構成されている。
尚、上記複数の傾向管理項目は、管理対象の計測値の種別毎等の任意に設定可能である。
上記知識情報DB34は、予め設定された複数の事例項目の夫々に関連付けて、発電設備2についてのノウハウ等の知識情報を複数格納するように構成されている。
尚、上記複数の事例項目は、予め想定しえる事例毎等の任意に設定可能である。
更に、予め設定された項目の夫々に関連付けて、その他の情報を複数格納するDB(図示省略)についても適宜設けられている。尚、このようなその他の情報としては、発電設備2における配置図や写真情報に関する情報、プロセスフローに関する情報、DCS(Distributed Control System:分散型制御システム)ロジック図に関する情報、マニュアルに関する情報、報告書や指示書に関する情報、連絡先についての情報等がある。
そして、支援端末20は、予め記憶されたコンピュータプログラムを実行することにより、入力部28で複数の異常項目から選択された選択異常項目に対応する異常処置ガイド情報を、異常処置ガイド情報DB31から抽出して表示部29に表示する異常処置ガイド機能21と、入力部28で複数の点検項目から選択された選択点検項目に対応する点検ガイド情報を、点検ガイド情報DBから抽出して表示部29に表示する点検ガイド機能22と、入力部28で複数の傾向管理項目から選択された選択傾向管理項目に関連付けられた計測値を、計測値DB4から抽出して表示部29に表示する傾向管理ガイド機能23とを有し、更には、複数の事例項目のうちの入力部28で選択された選択事例項目に対応する知識情報を知識情報DB34から抽出して表示部29に表示する事例別知識情報表示機能24と、入力部28で複数の項目から選択された選択項目に対応するその他の関連情報をDBから抽出して表示部29に表示する関連情報表示機能25等を有するように構成されている。
次に、支援端末20が有する各種機能について、表示部29に表示される画面例を挙げて説明を加える。
尚、支援端末20においては、図2〜図の(a)に示すメニュー画面を表示部29に表示し、そのメニュー画面上に付された各種リンク部を選択することにより、各種機能を作動させるように構成されている。また、以下の説明において詳細な説明は割愛するが、画面上の各種リンク部等の選択や文字等の入力は、入力部28で行われ、各種画面表示は表示部29により行われる。
〔異常処置ガイド機能〕
支援端末20は、図2(a)に示すメニュー画面上において「異常処置ガイド」と示されたリンク部が選択されたときに、上記異常処置ガイド機能21を作動させる。
即ち、支援端末20は、かかる異常処置ガイド機能21において、先ず、図2(b)に示すように、予め設定されている複数の異常項目の一覧表を示す異常項目一覧画面を表示し、この異常処置項目一覧画面上において、ある異常項目の呼出欄に設けられたリンク部が選択されると、その選択された選択異常項目(図2では、「異常A」が選択異常項目とされている。)についての異常処置ガイド情報としての、図2(c)に示すような異常処置ガイド情報ファイルを表示する。
かかる異常処置ガイド情報ファイルでは、例えば、上記異常処置ガイド情報として、異常項目に加えて、異常の重要性、異常の種類、異常な計測値を計測した計測器及びその異常時の設定値、異常に対する対策概要、異常の影響及び原因等の異常についての概要等が記述されている。
次に、支援端末20は、上記異常処置ガイド情報ファイルにおいて、「対処シート」と示されたリンク部が選択されると、その選択された選択異常項目についての異常処置ガイド情報としての、図2(d)に示すような対処シートファイルを表示する。
かかる対処シートファイルでは、異常の対処内容が例えば質問形式で記述されており、更には、複数の対処シートファイルを順に展開する形態で表示するように構成されている。
更に、支援端末20は、この異常処置ガイド機能21において、入力された異常警報IDに対応する異常項目を複数の異常項目から抽出可能に構成されている。
即ち、異常警報システム5が警報を発報して表示部7に異常警報IDが表示されたときに、作業者10は、上記支援端末20において異常処置ガイド機能21を作動させて上記異常項目一覧画面を表示させ、図2(b)に示すように、その表示された異常項目一覧画面上の所定の箇所に異常警報IDを入力して、検索ボタンを選択する。すると、その異常警報IDに対応付けられた異常項目が例えば強調して表示されるので、作業者10は、その強調表示された異常項目を迅速に選択異常項目に選択して、上記異常処置ガイド情報を表示することができる。
図2(c)に示す異常処置ガイド情報ファイルや、図2(d)に示す対処シートファイルには、その選択異常項目に関連する傾向管理項目や、対処シートファイルに記述されている異常対処内容に関連する傾向管理項目を、選択傾向管理項目に選択する形態で、傾向管理ガイド機能23を作動させるための関連傾向管理リンク部(図2(c)及び(d)では、「傾向管理A」と示されている。)が付されている。即ち、この関連傾向管理リンク部が選択されると、関連傾向管理ガイド機能23が作動して、後述する図4(c),(d),(e)に示すように、現在選択されている選択異常項目に関連する傾向管理項目に関連付けられた計測値を、計測値DB4から抽出して表示することができる。尚、傾向管理ガイド機能23の詳細については、後に説明する。
また、図2(d)に示す対処シートファイルにおいては、その対処シートファイルに表示されている異常対処内容に関連する他の異常項目(例えば「異常B」)を選択異常項目に選択する形態で異常処置ガイド機能21を作動させるためのリンク部(図2(d)では、「異常B」と示されている。)が付されている。即ち、このリンク部が選択されると、参照するべき他の異常項目の異常処置ガイド情報を表示することができる。
更に、上記異常処置ガイド情報ファイルには、関連する知識情報(図5(c)参照)を知識情報DB34から抽出して表示するための関連知識情報リンク部(図2(c)では、「事例A」と示されている。)が付され、更には、その他の情報をDBから抽出して表示するための各種リンク部が付されている。尚、上記各種リンク部としては、図2(c)では、発電設備2の関連する配置図や写真情報に関する情報を表示するためのリンク部が「配置図(写真)A」と示され、プロセスフローに関する情報を表示するためのリンク部が「PID図A」と示され、関連するマニュアルに関する情報を表示するためのリンク部が「マニュアルA」と示され、関連する報告書や指示書に関する情報を表示するためのリンク部が「報告書・指示書A」と示され、関連する関連連絡先についての情報を表示するためのリンク部が「連絡先A」と示されている。
〔点検ガイド機能〕
支援端末20は、図3(a)に示すメニュー画面上において「点検ガイド」と示されたリンク部が選択されたときに、上記点検ガイド機能22を作動させる。
即ち、支援端末20は、かかる点検ガイド機能22において、先ず、図3(b)に示すように、本日又は本月の特定時期の点検対象となる点検項目を抽出するべく、本日の年月日や本月の年月を入力するための点検項目設定シートファイルを表示する。
そして、支援端末20は、上記点検項目設定シートファイルにおいて、本日の年月日を入力して「本日の点検リスト」と示されたリンク部が選択されると、複数の点検項目の夫々に関連付けられている点検周期を参照し、その複数の点検項目の中から、上記入力された日において点検すべき点検項目を抽出して、図3(c)に示すように、その抽出した点検項目の一覧表を、本日の点検項目一覧として表示する。
一方、支援端末20は、上記点検項目設定シートファイルにおいて、本月の年月を入力して「月間点検スケジュール」と示されたリンク部が選択されると、複数の点検項目の夫々に関連付けられている点検周期を参照し、その複数の点検項目の中から、上記入力された月において点検すべき点検項目を抽出して、図3(d)に示すように、その抽出した点検項目の一覧表を、月間点検項目一覧として表示する。尚、この月間点検項目一覧では、各点検項目の点検すべき日を、その月のカレンダー上に付す形態で表示しても構わない。
そして、支援端末20は、上記本日の点検項目一覧、又は、上記月間点検項目一覧において、ある点検項目の呼出欄に設けられたリンク部が選択されると、その選択された選択点検項目(図3では、「点検A」が選択点検項目とされている。)についての点検ガイド情報としての、図3(e)及び図3(f)に示すような点検ガイド情報ファイルを表示する。
かかる点検ガイド情報ファイルでは、例えば、上記点検ガイド情報として、点検項目名及びそれを識別するためのTAGNo.に加えて、点検周期、点検方法、異常対応処置、現場写真などが記述されている。
また、図3(f)に示す点検ガイド情報ファイルは、図3(e)に示す点検ガイド情報ファイルに示された点検周期を選択することで表示されるように構成されているが、別に、上記夫々の点検ガイド情報ファイルを同一の点検ガイド情報ファイルとしても構わない。
上記点検ガイド情報ファイルには、上述した異常処置ガイド情報ファイルと同様に、関連する傾向管理項目を選択傾向管理項目に選択する形態で傾向管理ガイド機能23を作動させるための関連傾向管理リンク部(図3(f)では、「傾向管理A」と示されている。)が付されている。即ち、この関連傾向管理リンク部が選択されると、関連傾向管理ガイド機能23が作動して、後述する図4(c),(d),(e)に示すように、現在選択されている選択点検項目に関連する傾向管理項目に関連付けられた計測値を、計測値DB4から抽出して表示することができる。尚、傾向管理ガイド機能23の詳細については、後に説明する。
また、図3(f)に示す点検ガイド情報ファイルにおいては、その点検ガイド情報ファイルに表示されている点検方法などの点検ガイド情報に関連する他の点検項目(例えば「点検B」)を選択点検項目に選択する形態で点検ガイド機能22を作動させるためのリンク部(図3(d)では、「点検B」と示されている。)が付されている。即ち、このリンク部が選択されると、参照するべき他の点検項目に対応する点検ガイド情報を表示することができる。
更に、上記点検ガイド情報ファイルには、上述した異常処置ガイド情報ファイルと同様に、関連する知識情報(図5(c)参照)を知識情報DB34から抽出して表示するための関連知識情報リンク部(図3(e)では、「事例A」と示されている。)が付され、更には、その他の情報をDBから抽出して表示するための各種リンク部が付されている。
尚、本実施形態では、点検ガイド機能22において、図3(d),(e)に示すように、点検周期から認識される特定時期の点検対象となる点検項目を複数の点検項目から抽出可能に構成したが、別に、このような構成を省略して、作業者10が、その複数の点検項目の中から点検すべき点検項目を選択する構成のみを採用しても構わない。
〔傾向管理ガイド機能〕
支援端末20は、図4(a)に示すメニュー画面上において「傾向管理ガイド」と示されたリンク部が選択されたときに、上記傾向管理ガイド機能23を作動させる。
即ち、支援端末20は、かかる傾向管理ガイド機能23において、先ず、図4(b)に示すように、予め設定されている複数の傾向管理項目の一覧表を示す傾向管理項目一覧画面を表示し、この傾向管理項目一覧画面上において、ある傾向管理項目の呼出欄に設けられたリンク部が選択されると、その選択された選択傾向管理項目(図4では、「傾向管理A」が選択傾向管理項目とされている。)についての傾向管理ガイド情報としての、図4(c)に示すような傾向管理ガイド情報ファイルを表示する。
かかる傾向管理ガイド情報ファイルでは、例えば、傾向管理ガイド情報として、傾向管理項目名及びそれを識別するためのTAGNo.に加えて、その傾向管理対象の計測器に対して設定された上限値、下限値及び単位などが記述されている。
次に、支援端末20は、上記傾向管理ガイド情報ファイルにおいて、「抽出データ設定シート」と示されたリンク部が選択されると、図4(d)に示すように、その選択された選択傾向管理項目に関連付けられた計測値の抽出期間や抽出周期などを設定するための計測値抽出対象設定シートを表示する。
そして、かかる計測値抽出対象設定シートにおいて、計測値の抽出期間の開始日及び終了日、更には、抽出周期等を設定して、「データ抽出開始」と示されるリンク部が選択されると、支援端末20は、設備制御システム3を介して計測値DB4から、選択傾向管理項目に関連付けられた計測値を上記設定された抽出期間及び抽出周期で抽出し、その抽出した計測値を、図4(e)に示すようにグラフとして表示する。尚、図4(d),(e)では、「計測値A(1)」,「計測値A(2)」が選択傾向管理項目に関連する計測値とされている。
更に、上記傾向管理ガイド機能23においては、図4(d)の計測値抽出対象設定シートにおいて、上記計測値に対して設定される設定閾値を入力可能に構成され、更に、図4(e)のグラフにおいて、その設定閾値をグラフ上に表示することができる。
また、この設定閾値は、予め初期値を設定しておき、上記計測値抽出対象設定シートにおいてその初期値を任意に変更することができる。
尚、この設定閾値の設定及び表示については、適宜省略しても構わない。
上記傾向管理ガイド情報ファイルには、関連する異常項目の異常処置ガイド情報ファイル(図2(c)参照)を異常処置ガイド情報DB31から抽出して表示するための関連異常処置ガイド情報リンク部(図4(c)では、「異常A」と示されている。)、関連する点検項目の点検ガイド情報ファイル(図3(e)参照)を点検ガイド情報DB32から抽出して表示するための関連点検ガイド情報リンク部(図4(c)では、「点検A」と示されている。)が付されている。
尚、本実施形態では、傾向管理ガイド機構において、図4(c)に示すような傾向管理ガイド情報としての傾向管理ガイド情報ファイルを表示するように構成したが、別に、この傾向管理ガイド情報の表示を省略しても構わない。
〔事例別知識情報表示機能〕
支援端末20は、図5(a)に示すメニュー画面上において「知識情報表示」と示されたリンク部が選択されたときに、上記事例別知識情報表示機能24を作動させる。
即ち、支援端末20は、かかる事例別知識情報表示機能24において、先ず、図5(b)に示すように、予め設定されている複数の事例項目の一覧表を示す事例項目一覧画面を表示し、この事例項目一覧画面上において、ある事例項目の呼出欄に設けられたリンク部が選択されると、その選択された選択事例項目(図5では、「傾向管理A」が選択傾向管理項目とされている。)についての知識情報としての、図5(c)に示すような知識情報ファイルを表示する。
かかる知識情報ファイルでは、例えば、知識情報として、発電設備2における対象部位や問題点により分類された事例項目について、現象、要因、挙動、影響などのノウハウ等の知識情報が記述されている。
上記知識情報ファイルには、関連する異常項目の異常処置ガイド情報ファイル(図2(c)参照)を異常処置ガイド情報DB31から抽出して表示するための関連異常処置ガイド情報リンク部(図5(c)では、「異常A」と示されている。)や、その他の情報として、その知識情報に関連するDCSロジック図に関する情報を表示するためのリンク部(図5(c)では、「ロジック図A」と示されている。)が付されている。
〔関連情報表示機能〕
支援端末20は、図2〜図の(a)に示すメニュー画面上において「配置図(写真)一覧」、「プロセスフロー(PID図)一覧」、「マニュアル一覧」、「報告・指示書一覧」又は「連絡先一覧」と示されたリンク部が選択されたときに、関連情報表示機能25を作動させて、詳細な画面例については図示を省略するが、発電設備2の関連する配置図や写真情報に関する情報、プロセスフローに関する情報、DCSロジック図に関する情報、マニュアルに関する情報、報告書や指示書に関する情報、連絡先についての情報についての一覧表及び各情報内容を表示する。
尚、上記実施の形態では、発電設備2を設備の例として挙げたが、別の発電設備2以外の設備に対しても、本発明に係る設備運用システムを適宜実施可能である。
本発明に係る設備運用支援システムは、設備の異常処置、点検、及び、傾向管理の全てを、合理的且つ適切に支援することができる設備運用支援システムとして好適に実施可能である。
設備運用システムの概略構成及び設置状態を示す図 異常処置ガイド機能により表示される画面例を示す図 点検ガイド機能により表示される画面例を示す図 傾向管理ガイド機能により表示される画面例を示す図 事例別知識情報表示機能により表示される画面例を示す図
符号の説明
2:発電設備(設備)
4:計測値データベース
20:支援端末
21:異常処置ガイド機能
22:点検ガイド機能
23:傾向管理ガイド機能
24:事例別知識情報表示機能
31:異常処置ガイド情報データベース
32:点検ガイド情報データベース
33:傾向管理ガイド情報データベース
34:知識情報データベース

Claims (4)

  1. 設備の異常処置、点検、及び、傾向管理を支援する設備運用支援システムであって、
    異常が発生したときに、前記設備に対する異常処置方法を示す異常処置ガイド情報を複数格納する異常処置ガイド情報データベースと、前記設備に対して定期的に行われる点検方法を示す点検ガイド情報を複数格納する点検ガイド情報データベースと、前記設備において計測時間に関連付けて収集された複数種の計測値を格納する計測値データベースとにアクセス可能なコンピュータからなる支援端末を備え、
    前記支援端末が、
    複数の異常項目から作業者によって選択された選択異常項目に対応する前記異常処置ガイド情報を、前記異常処置ガイド情報データベースから抽出して表示する異常処置ガイド機能と、
    複数の点検項目から作業者によって選択された選択点検項目に対応する点検ガイド情報を、前記点検ガイド情報データベースから抽出して表示する点検ガイド機能と、
    複数の傾向管理項目から作業者によって選択された選択傾向管理項目に関連付けられた前記計測値を、前記計測値データベースから抽出して表示する傾向管理ガイド機能とを有し、
    前記選択異常項目に対応する前記異常処置ガイド情報及び前記選択点検項目に対応する前記点検ガイド情報に関連する前記傾向管理項目を、前記選択傾向管理項目に選択する形態で前記傾向管理ガイド機能を作動させるための関連傾向管理リンク部が付されており、
    前記設備における傾向管理内容に関する傾向管理ガイド情報を複数格納する傾向管理ガイド情報データベースを備え、
    前記支援端末が、前記傾向管理ガイド機能において、前記選択傾向管理項目に対応する前記傾向管理ガイド情報を前記傾向管理ガイド情報データベースから抽出して表示するように構成され、前記傾向管理ガイド情報に、関連する前記異常項目の前記異常処置ガイド情報を前記異常処置ガイド情報データベースから抽出して表示するための関連異常処置ガイド情報リンク部、又は、関連する前記点検項目の前記点検ガイド情報を前記点検ガイド情報データベースから抽出して表示するための関連点検ガイド情報リンク部が付されており、
    前記設備についての知識情報を複数格納する知識情報データベースを備え、
    前記支援端末が、複数の事例項目から作業者によって選択された選択事例項目に対応する前記知識情報を、前記知識情報データベースから抽出して表示する事例別知識情報表示機能を有するように構成され、
    前記選択異常項目に対応する前記異常処置ガイド情報及び前記選択点検項目に対応する前記点検ガイド情報に関連する前記事例項目を、前記選択事例項目に選択する形態で当該選択事例項目に関連する前記知識情報を前記知識情報データベースから抽出して表示するための関連知識情報リンク部が付されている設備運用支援システム。
  2. 前記支援端末が、前記異常処置ガイド機能において、入力された異常警報IDに対応する異常項目を前記複数の異常項目から抽出可能に構成されている請求項1に記載の設備運用支援システム。
  3. 前記複数の点検項目の夫々が点検周期に関連付けられ、
    前記支援端末が、前記点検ガイド機能において、前記点検周期から認識される特定時期の点検対象となる点検項目を前記複数の点検項目から抽出可能に構成されている請求項1又は2に記載の設備運用支援システム。
  4. 前記支援端末が、前記傾向管理ガイド機能において、前記計測値をグラフとして表示すると共に、当該計測値に対して設定される設定閾値を前記グラフに表示可能に構成されている請求項1〜3の何れか一項に記載の設備運用支援システム。
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