JP4636737B2 - 記録装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、インクジェット方式の記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット方式の記録ヘッドは、インクを吐出させるためのヒータやピエゾ素子等の電気エネルギ変換素子だけでなく、この電気エネルギ変換素子と共に当該素子を駆動するためのドライバや、画像データ、時分割駆動、駆動時間決定信号を受け取りつつ論理演算を行ってドライバを制御するロジック回路などが同時に作り込まれることが一般的となっている。
【0003】
従来は、ロジック回路の電源電圧に5Vが用いられていた。これは、インクジェット記録装置本体に搭載されているCPU、メモリ等のICの電源電圧も一般的に5Vが用いられ、インクジェット記録装置全体として、ヒータ等の記録素子駆動用の高電圧以外の電源としては、5Vで統一することで余計な電源用のスペースも必要なく小型化が実現され、かつ記録ヘッドのロジック回路用の電源を別に用意するコストを削減できるからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来プリンターのインタフェースとしてパラレルインタフェースが一般的に用いられてきた。その場合、プリンター本体のロジック用の電源として5Vを用いており、ヘッド内のインクジェット記録ヘッド用基板においてもロジック電源としてその5Vを用いていた。またプリンター内部回路のICにおいて一部のICが5Vの電源を必要としていたこともロジック電圧を5Vとして発展してきたインクジェット記録ヘッド用基板の特長の背景である。
【0005】
しかしながら、近年においてICの設計ルールの微細化技術の向上と新しいインタフェースの採用等も加わり、プリンター本体のロジック電源として5Vを用意することは、コスト面、サイズ面において不利な状況となってきた。そこでプリンター本体のロジック電源電圧の主流として最近は3.3Vを採用しようとする動きがある。しかしながら、これまで実績のあるヘッド用基板のロジック電源電圧を5Vから3.3Vに低下させた場合にいくつかの課題が発生することが確認された。この課題について以下に図を用いて説明する。
【0006】
その課題のひとつであるインクジェット記録ヘッド内基板の画像データ転送能力の低下について説明する。
【0007】
図7は、インクジェット記録ヘッド用基板内の構成例である。図中1003は、外部から信号を受け取るパッドであり、このパッド1003は、ロジック電源電圧を受け取るVDD端子1006、ヒータ駆動電源電圧を受け取るVH端子1008、グランドにつながるGWDH端子1005、CSS端子1007等を有している。また、画像データをシリアルで受け取りパラレル出力するシフトレジスタ等のロジック回路1002、ヒータを駆動するためのドライバ1001、ヒータ1004等がひとつのシリコン基板上に構成されている。
【0008】
620ビットのヒータが形成されている場合について図8にさらに詳しく記載した。ここでは、620ビットのヒータを最大同時に40ビット駆動し、これを16回繰り返すことで620ビット全てのヒータを駆動する(1周期分)構成となっている。図9にそのタイミングを記述した。ここで一定の高速記録を行う場合に必要な駆動周波数15kHz(既存の製品でも使用)で620ビットを全て駆動する時にどの程度のスピードで画像データを送ることが必要かを説明する。
【0009】
15kHzは66.67μSの周期となる。この時間内に40ビットの画像データ転送を16時分割(ブロック)分行わなくてはならない。これを計算すると画像データの転送速度は少なくとも12MHz以上は必要となる。この速度は、一般的なCPU等から考えると大きな値ではないが、インクジェット記録ヘッドの場合、稼動するキャリッジと本体を長いフレキシブル基板等でつないでいると友に、プリンターの小型化からキャリッジを小型化しなくてはならないニーズもあり、12MHzという数字は決して小さい値ではなかった。
【0010】
このような状況のもと、ロジック電源電圧を5Vから3.3Vに低下させた場合の転送能力の低下について図10を用いて説明する。図10の(a)には、ロジック信号(電源)の電圧と画像データ転送可能である最大のCLK周波数について記述した。
【0011】
図にあるようにロジック信号(電源)電圧の低下に伴い、CLK周波数が落ちていく傾向がある。これは、画像データ転送を行うためのCLK等の入力回路部、シフトレジスター部に用いているMOSトランジスタの駆動能力がCMOSのゲート電圧としてそのまま利用されるロジック電源電圧の低下により同時に下がりことにより低下することによる。図によればゲート電圧の低下により駆動能力(ドレイン電流Id)が低下することがわかる。
さらにインクジェット記録ヘッド基板においては、基板上においてヒータを駆動することにより、温度面でもスピードを満足することが必要である。これはインクをヒータによって吐出するインクジェット記録ヘッド用基板に特徴的に求められる能力である。図10の(b)に基板の温度とCLK最大周波数の関係を示した。ここでは3.3V化した場合の能力の低下とそれだけでなく、温度が高くなるにつれてさらに能力が低下する傾向があることを示している。
【0012】
以上より、これまで5Vでは12MHzのCLK周波数において問題がなかったが、3.3V化によって能力をアップしなければならないことがわかる。
【0013】
更には、記録ヘッドはキャリッジに搭載されて往復動作される関係上、記録ヘッドと装置本体をフレキシブル基板等の長い配線で接続していることから、寄生の容量がつきやすく、ロジック信号の振幅が装置本体から送出された時よりも公差を考慮すると小さくなりやすいという環境にある。
【0014】
本発明は上述の課題に鑑みてなされ、その目的は、ヒータ駆動時の大電流ノイズに対する耐性を高め、画像データなどの転送速度低下を防止できる記録装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明の記録装置は、記録剤を吐出させるために用いられる複数の記録素子と、前記複数の記録素子を駆動するための画像データ及び該画像データを転送するためのクロック信号を含むロジック信号の転送ラインと、前記複数の記録素子の其々に対応して設けられ、前記ロジック信号によって通電するかを決定するトランジスタからなる複数のスイッチング素子を有するロジック回路と、前記転送ラインに閾値以上の電圧が印加されたときに、前記ロジック回路を制御するためのロジック電源電位と同電位の第一ラインまたは接地電位に接続する第二ラインに電流を逃すように動作する保護ダイオードと、を備えた記録ヘッドを、搭載可能な記録装置であって、前記ロジック電源電位と前記接地電位との電位差と同じ電位差の振幅を有する前記ロジック信号を生成する信号生成部と、前記保護ダイオードの前記閾値の範囲内の電圧の振幅であり、かつ、前記ロジック電源電位より高い第一電位と前記接地電位より低い第二電位との間の振幅となるように、前記信号生成部で生成された前記ロジック信号の振幅を増幅して前記記録ヘッドに出力する変換回路と、を有する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の記録装置をインクジェットプリンタに適用した実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
[記録装置の概略構成]
図1は、本発明の代表的な実施の形態であるインクジェットプリンタIJRAの構成の概要を示す外観斜視図である。図1において、駆動モータ5013の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア5011,5009を介して回転するリードスクリュー5005の螺旋溝5004に対して係合するキャリッジHCはピン(不図示)を有し、矢印a,b方向に往復移動される。このキャリッジHCには、インクジェットカートリッジIJCが搭載されている。5002は紙押え板であり、キャリッジの移動方向に亙って紙をプラテン5000に対して押圧する。5007,5008はフォトカプラで、キャリッジのレバー5006のこの域での存在を確認して、モータ5013の回転方向切り換え等を行うためのホームポジション検知手段である。5016は記録ヘッドの前面をキャップするキャップ部材5022を支持する部材で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引手段で、キャップ内開口5023を介して記録ヘッドの吸引回復を行う。5017はクリーニングブレードで、5019はこのブレードを前後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018にこれらが支持されている。ブレードは、この形態でなく周知のクリーニングブレードが本例に適用できることは言うまでもない。又、5012は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キャリッジと係合するカム5020の移動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切り換え等の公知の伝達手段で移動制御される。
【0019】
これらのキャッピング、クリーニング、吸引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来た時にリードスクリュー5005の作用によってそれらの対応位置で所望の処理が行えるように構成されているが、周知のタイミングで所望の作動を行うようにすれば、本例にはいずれも適用できる。
【0020】
次に、上述した装置の記録制御を実行するための制御構成について説明する。
図2はインクジェットプリンタIJRAの制御回路の構成を示すブロック図である。制御回路を示す同図において、1700は記録信号を入力するインタフェース、1701はMPU、1702はMPU1701が実行する制御プログラムを格納するプログラムROM、1703は各種データ(上記記録信号やヘッドに供給される記録データ等)を保存しておくダイナミック型のRAMである。1704は記録ヘッド1708に対する記録データの供給制御を行うゲートアレイであり、インタフェース1700、MPU1701、RAM1703間のデータ転送制御も行う。1710は記録ヘッド1708を搬送するためのキャリアモータ、1709は記録紙搬送のための搬送モータである。1705はヘッドを駆動するヘッドドライバ、1706,1707はそれぞれ搬送モータ1709、キャリアモータ1710を駆動するためのモータドライバである。
【0021】
上記制御構成の動作を説明すると、インタフェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ1704とMPU1701との間で記録信号がプリント用の記録データに変換される。そして、モータドライバ1706、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ1705に送られた記録データに従って記録ヘッドが駆動され、印字が行われる。
【0022】
図3は、インクジェットプリンタにおける装置本体と記録ヘッドの間のデータ転送ケーブルによる接続構成を示し、同図において、記録ヘッドは従来とほぼ同様の構成であって、記録装置本体と記録ヘッドとは、ロジック電源電圧VDD、ロジックGND、クロック信号CLK、画像データ信号DATA、その他のヘッド制御信号やヘッド駆動電源などの各信号線がフレキシブルケーブルを介して接続されている。
【0023】
そして、記録装置本体からクロック信号CLKと画像データ信号DATAを記録ヘッドに転送する転送部10にLCR回路11を形成し、このLCR回路11は、各信号CLK,DATAのHIGHレベルを記録ヘッドのロジック電源電圧VDDよりも高い電圧に及び/又はLOWレベルをGNDレベルGNDよりも低い電圧に変換して記録ヘッドに転送する。
【0024】
このHIGHレベルは、VDDが3.3Vに対してLCR回路の設定値を3.6Vとし、LOWレベルについては−0.3VとなるようにLCR回路を設定する。ここで、画像データ信号DATAを送るためのクロック信号CLKの周波数は10MHzを用いる。
【0025】
LCR回路11は、図4に示すように、画像データ信号DATAを転送するためのクロック周波数の帯域に対し、出力対入力の振幅比が1.1倍以上となるように形成される。
【0026】
一方、図5に示すように、記録ヘッドの回路基板には、クロック信号CLK、画像データ信号DATAの転送ライン12における、VDDと転送ライン12の間、及び転送ライン12とGNDの間に静電気に対する保護ダイオード13が夫々接続されている。
【0027】
そして、保護ダイオード13が動作するHIGHレベル電圧をVmax、ロジック電源電圧をVDD、クロック信号及び画像データ信号のHIGHレベル電圧をVphとした時、Vmax>Vph>VDDの関係を満たすように記録ヘッドにロジック信号が転送される。
【0028】
また、保護ダイオード13が動作するLOWレベル電圧をVmin、ロジックGNDをVSS、クロック信号及び画像データのLOWレベル電圧をVplとした時、Vmin<Vpl<VSSの関係を満たすように記録ヘッドにロジック信号が転送される。このVmaxは、VDD+1×0.7Vに設定される。
[他の実施形態]
本例は、図6に示すように、記録ヘッドの保護ダイオード13について、VDD側のダイオードを2段に形成して、保護ダイオードが動作する電圧をVDD+0.7VからVDD+1.4Vに増加するように構成している。これは、記録素子と同一基板であっても良いし、記録素子基板と分離している場合は、記録素子を駆動するためのドライバと画像データ信号を受け取るロジック回路とが同時に形成されたICの入力部であっても良い。
【0029】
この実施形態においても、図3と同様に、記録装置本体より記録ヘッドに画像データ信号を転送するためのクロック信号及び画像データ信号を転送する転送部10にLCR回路11を形成して、各信号のHIGHレベルをVDDより高く、及び/又はLOWレベルをGNDより低い電圧を生成して記録ヘッドに信号を供給する。
【0030】
この時のHIGHレベルは、VDDが3.3Vに対してLCR回路の設定値を4.3Vとし、LOWレベルについては上記実施形態と同じ−0.3VとなるようにLCR回路が設定されている。ここでの画像データを送るためのクロック信号の周波数は12MHzに設定される。
【0031】
尚、保護ダイオード13を複数段設けて、さらに入力の振幅を増加させてもよい。
【0032】
なお、以上の実施形態において、記録ヘッドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さらにインクタンクに収容される液体はインクであるとして説明したが、その収容物はインクに限定されるものではない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めたり、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対して吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容されていても良い。
【0033】
以上の実施形態は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0034】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0035】
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0036】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成としても良い。
【0037】
さらに、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0038】
加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0039】
また、以上説明した記録装置の構成に、記録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加することは記録動作を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などがある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0040】
さらに、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもできる。
【0041】
以上説明した実施の形態においては、インクが液体であることを前提として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0042】
加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のような、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0043】
さらに加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。
【0044】
また、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、近年のロジック回路の電源電圧低下に伴って記録ヘッドのロジック電源電圧が低下した中で、クロック信号及び画像データ信号の転送時の振幅を装置本体と記録ヘッドの間で簡単な部品で増加でき、ロジック電源電圧よりも積極的に高い振幅とすることで、従来の高耐圧プロセスとのバランスを保った状態で画像データの転送速度の低下を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施の形態であるインクジェットプリンタIJRAの構成の概要を示す外観斜視図である。
【図2】インクジェットプリンタIJRAの制御回路の構成を示すブロック図である。
【図3】インクジェットプリンタにおける装置本体と記録ヘッドの間のデータ転送ケーブルによる接続構成を示す図である。
【図4】LCR回路の構成を示す図である。
【図5】クロック信号CLK、画像データ信号DATAの転送ラインにおける保護ダイオードの接続構成を示す図である。
【図6】クロック信号CLK、画像データ信号DATAの転送ラインにおける保護ダイオードを複数設けた接続構成を示す図である。
【図7】従来のインクジェット記録ヘッド用基板のレイアウトを示す図である。
【図8】インクジェット記録ヘッド用基板のブロック図である。
【図9】インクジェット記録ヘッド用基板の駆動タイミング例である。
【図10】ロジック電源電圧に対する画像転送可能最大CLK周波数を示す図である。

Claims (13)

  1. 記録剤を吐出させるために用いられる複数の記録素子と、
    前記複数の記録素子を駆動するための画像データ及び該画像データを転送するためのクロック信号を含むロジック信号の転送ラインと、
    前記複数の記録素子の其々に対応して設けられ、前記ロジック信号によって通電するかを決定するトランジスタからなる複数のスイッチング素子を有するロジック回路と、
    前記転送ラインに閾値以上の電圧が印加されたときに、前記ロジック回路を制御するためのロジック電源電位と同電位の第一ラインまたは接地電位に接続する第二ラインに電流を逃すように動作する保護ダイオードと、
    を備えた記録ヘッドを、搭載可能な記録装置であって、
    前記ロジック電源電位と前記接地電位との電位差と同じ電位差の振幅を有する前記ロジック信号を生成する信号生成部と、
    前記保護ダイオードの前記閾値の範囲内の電圧の振幅であり、かつ、前記ロジック電源電位より高い第一電位と前記接地電位より低い第二電位との間の振幅となるように、前記信号生成部で生成された前記ロジック信号の振幅を増幅して前記記録ヘッドに出力する変換回路と、
    を有することを特徴とする記録装置。
  2. 前記記録ヘッドで使用されるロジック電源電位を生成する電源生成部をさらに有しており、
    前記電源生成部で生成された前記ロジック電源電位は、前記信号生成部において前記ロジック信号の生成にも用いられることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記変換回路は、少なくとも入力された振幅の1.1倍以上となるように信号を増幅することを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
  4. 前記変換回路は、コイルとコンデンサと抵抗体とを用いて設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の記録装置。
  5. 前記記録装置と前記記録ヘッドとは、フレキシブルケーブルを介して接続されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の記録装置。
  6. 前記複数の記録素子は複数のグループに区分けされており、前記グループに属する前記複数の記録素子の其々を異なるタイミングで駆動されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の記録装置。
  7. 前記変換回路は、前記保護ダイオードが動作するHIGHレベル電圧をVmax、ロジック電源電圧をVDD、前記変換回路で増幅されたクロック信号及び画像データ信号のHIGHレベル電圧をVphとした時、Vmax>Vph>VDDの関係を満たし、かつ、
    前記保護ダイオードが動作するLOWレベル電圧をVmin、ロジックGNDをVSS、前記変換回路で増幅されたクロック信号及び画像データのLOWレベル電圧をVplとした時、Vmin<Vpl<VSSの関係を満たすように増幅することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の記録装置。
  8. 前記Vmaxは、VDD+0.7Vであることを特徴とする請求項に記載の記録装置。
  9. 前記Vmaxは、VDD+1.4Vであることを特徴とする請求項に記載の記録装置。
  10. 前記Vmaxは、VDD+n×0.7V、但し、n≧2であることを特徴とする請求項に記載の記録装置。
  11. 前記保護ダイオードは、前記ロジック電源電位に接続するラインと前記転送ラインとの間に複数段形成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の記録装置。
  12. 前記記録ヘッドは、前記記録素子を用いてインクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の記録装置。
  13. 前記記録素子は、インクを吐出するために必要な熱エネルギーを発生する電気熱変換素子であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の記録装置。
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