JP4724272B2 - 記録ヘッド及びその記録ヘッドを用いた記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は記録ヘッド及びその記録ヘッドを用いた記録装置に関し、特に、インクジェット記録方式に従ってインクを吐出して記録を行う記録ヘッド及びその記録ヘッドを用いた記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、インク液を吐出、飛翔させて記録を行なうインクジェット記録方法が知られている。この方法は、高速記録が可能であり、低騒音、且つ記録品位が高く、しかもカラー画像記録が容易であり、また普通紙等に記録できるといった優れた特徴を有している。
【0003】
このようなインクジェット記録方法を採用した記録装置は、一般に、インク液を飛翔液滴として吐出する複数の吐出口(オリフィス)と、これらのオリフィスに連通する複数の液体流路(ノズル)と、これらのノズルの一部に設けられ、ノズル内のインクを飛翔液滴に形成するための吐出エネルギーを与える吐出エネルギー発生手段とを有するインクジェット記録ヘッドを備えている。このような記録装置は、記録画像に対応した複数の吐出エネルギー発生手段を選択的に駆動して、ノズル内のインクに吐出エネルギーを供給し、オリフィスからインクを飛翔液滴として吐出させ、この液滴を記録媒体に付着させることによって記録を行なう。
【0004】
ここで、さらに吐出エネルギー発生手段について詳しく説明する。この手段にには、記録ヘッドのノズルの一部に設けられる吐出エネルギー発生素子として、例えば、電気熱変換素子(発熱体)の形態をとるものが知られている。この形態では、発熱体に電流を流し、その発熱体からの発熱により記録液を発泡させ、その体積増加によりノズルからインクを吐出させることにより記録を行う。別の形態の吐出エネルギー発生素子としては、圧電素子ががよく知られている。この形態では、圧電素子の変位を利用し、ノズル内のインクを加圧することによりインク吐出させることにより記録を行う。
【0005】
また、記録ヘッドは通常、記録媒体に対向して記録方向に往復移動を行うキャリッジに装着される。上述した記録ヘッド内の吐出エネルギー発生素子への電力供給は、記録装置本体からフレキシブル基板などを介して行なわれている。
【0006】
しかしながら上記従来例では、記録する画像により同時に駆動される吐出エネルギー発生素子の数量が変わるため、記録装置本体の電源から供給する電流が変動する。このため、記録装置本体と記録ヘッドを結ぶフレキシブル基板などの配線の抵抗による電圧降下量が変化するため、記録ヘッドに対して一定の電圧を印加しようとしても、実際のところ、記録ヘッド内の吐出エネルギー発生素子に印加される電圧が記録する画像毎に変動してしまうことになる。
【0007】
例えば、一般的なインクジェット記録装置の場合、記録本体と記録ヘッドを装着するキャリッジ間の配線抵抗が0.2Ω程度、記録ヘッドのキャリッジへのコンタクト抵抗0.1Ω程度で全体で0.3Ω程度であるが、記録動作時には吐出エネルギー発生素子1個あたり100〜200mAの駆動電流が流れ、同時に24個の素子が駆動されるとすると、総電流は2.4A〜4.8Aとなり、配線による電圧降下は、0.3Ω×(2.4A〜4.8A)=0.72V〜1.44Vにもなり、これが吐出エネルギー発生素子に加わる電圧変動になる。この吐出エネルギー発生素子に加わる電圧変動は、言うまでもなく吐出エネルギーの変動、つまりインク吐出量や吐出速度の変動になってしまう。
【0008】
このため記録濃度ムラやインク液滴の記録媒体上での付着位置のずれが発生したり、インク吐出不良の原因となったりして、記録画像の品位が著しく劣化してしまうという問題を生じさせていた。
【0009】
また、吐出エネルギー発生素子の同時駆動数により、各ノズルに設けられた吐出エネルギー発生素子に印加される電圧が変化するが、駆動電圧や駆動パルスは吐出エネルギー発生素子の同時駆動数が最大のとき、即ち、駆動電圧が最低のときにも安定して吐出するように決定されているので、吐出エネルギー発生素子の同時駆動数が少ないときには過剰な電圧やパルス幅が吐出エネルギー発生素子(以下、記録素子という)に加えられるのでことになり、記録素子の耐久性が劣化するといった弊害も生じる。
【0010】
これらの課題を解決するために従来からさまざまな方法が提案されている。
【0011】
例えば、特開昭58−5280号公報では、同時に駆動する記録素子の数に応じて駆動時間を変えるサーマルドットプリンタが提案されている。
【0012】
また、特開平5−96771号公報にも共通配線部の電圧降下を補正するために通電する抵抗体の数を検出して駆動時間を変える熱転写記録装置が提案されている。
【0013】
さらに、特開平5−116342号公報では、同時駆動する記録素子数をMPUやRAMを使用した検出部により検出し、その検出結果を用いて駆動電圧を制御するインクジェット記録装置が提案されている。
【0014】
またさらに、特開平9−11463号公報には、記録装置に画像信号を供給するホスト等からの画像信号を画像信号バッファに一時的に保持し、画像処理回路で各記録素子ごとのビット信号に変換して駆動される記録素子の数とノズルの位置、さらにインクジェット記録ヘッドに付設されたサーミスタから得られる温度情報をもとにルックアップテーブルを用いて記録ヘッドの駆動パルス条件を決定するインクジェット記録装置が提案されている。
【0015】
またさらに、特開平9−11504号公報には、1走査ライン分の記録前に、同時駆動される記録素子の数をカウントし、このカウントされた値に基づいて、駆動パラメータをRAMに格納して使用するインクジェット記録装置が提案されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来例では同時駆動される記録素子の数をMPUなどを介してカウントするために、最近の8KHz〜10KHz以上といったインク吐出の周波数の向上や、記録ヘッドのノズル数の増加に伴う駆動ブロック数の増加に対して処理速度が追いつかないという問題がある。
【0017】
また、電圧を変動させる要素は電圧変動に対する応答性が悪く、最近の記録ヘッドに要求されているインク吐出の周波数を満足させることができない。また、上述の従来技術では装置構成や回路が複雑になるものが多く、装置コストの上昇させる要因になったり、装置信頼性の点からも問題がある。
【0018】
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、より簡単な構成で同時駆動される記録素子の数の変化による電圧変動を補正し、より高品位な画像を記録することを可能にした記録ヘッド及びその記録ヘッドを用いた記録装置を提供することを可能とすることを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明の記録ヘッドは以下のような構成からなる。
【0020】
即ち、入力されるデータ信号に基づいて、複数の記録素子を駆動して記録を行う記録ヘッドであって、前記データ信号に基づいて、前記複数の記録素子の内、同時駆動する記録素子の数をカウントするカウント回路と、前記カウント回路によるカウント結果に基づいて、前記複数の記録素子を駆動するために入力される駆動信号のパルス幅を変更する変更回路とを有し、前記変更回路は、前記カウント結果に基づいて、前記駆動信号を遅延させる遅延回路と、前記遅延回路によって遅延された駆動信号と、遅延される前の駆動信号との論理和をとるOR回路と、前記OR回路からの出力結果をパルス幅が変更された駆動信号として出力する出力端子とを有することを特徴とする記録ヘッドを備える。
【0021】
このような構成により、同時駆動する記録素子の数に基づいて決定された遅延時間遅延させた駆動信号を出力することができる。
【0022】
さて、この遅延回路は、複数の遅延時間に対応して複数の遅延を発生させるための回路を有するように構成しても良いし、所定時間遅延を発生させる回路を複数有し、これら複数の回路をカスケード接続することにより、これら複数の回路のカスケード接続部から複数の遅延時間遅延させた駆動信号を出力するようにしても良い。
【0023】
このような構成に加え、この遅延回路は、前記カウント結果に基づいて、複数の遅延時間遅延させた複数の駆動信号から1つの駆動信号を選択するセレクタを有することが望ましい。
【0024】
この遅延回路では、遅延時間と前記カウント結果との関係を内蔵したルックアップテーブルを用いて遅延時間を決定できる
【0025】
なお、前記記録ヘッドは、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドであり、熱エネルギーを利用してインクを吐出するために、前記複数の記録素子各々に対応してインクに与える熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えていることが望ましい。この場合、前記駆動信号のパルス幅の変更は、電気熱変換体の抵抗値に基づいて行われると良い。
【0028】
また他の発明によれば、上記構成の記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置を備える。
【0029】
以上の構成により本発明は、入力されるデータ信号に基づいて、複数の記録素子の内、同時駆動する記録素子の数をカウントし、そのカウント結果に基づき、複数の記録素子を駆動するために入力される駆動信号のパルス幅を変更するが、その変更では、カウント結果に基づいて駆動信号を遅延させ、その遅延された駆動信号と遅延される前の駆動信号との論理和をとり、その論理和演算による出力結果をパルス幅が変更された駆動信号として出力する。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0031】
<装置本体の概略説明>
図1は、本発明の代表的な実施の形態であるインクジェットプリンタIJRAの構成の概要を示す外観斜視図である。図1において、駆動モータ5013の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア5009〜5011を介して回転するリードスクリュー5005の螺旋溝5004に対して係合するキャリッジHCはピン(不図示)を有し、ガイドレール5003に支持されて矢印a,b方向を往復移動する。キャリッジHCには、記録ヘッドIJHとインクタンクITとを内蔵した一体型インクジェットカートリッジIJCが搭載されている。5002は紙押え板であり、キャリッジHCの移動方向に亙って記録用紙Pをプラテン5000に対して押圧する。5007,5008はフォトカプラで、キャリッジのレバー5006のこの域での存在を確認して、モータ5013の回転方向切り換え等を行うためのホームポジション検知器である。5016は記録ヘッドIJHの前面をキャップするキャップ部材5022を支持する部材で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引器で、キャップ内開口5023を介して記録ヘッドの吸引回復を行う。5017はクリーニングブレードで、5019はこのブレードを前後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018にこれらが支持されている。ブレードは、この形態でなく周知のクリーニングブレードが本例に適用できることは言うまでもない。又、5021は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キャリッジと係合するカム5020の移動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切り換え等の公知の伝達機構で移動制御される。
【0032】
これらのキャッピング、クリーニング、吸引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来た時にリードスクリュー5005の作用によってそれらの対応位置で所望の処理が行えるように構成されているが、周知のタイミングで所望の動作を行うようにすれば、本例にはいずれも適用できる。
【0033】
<制御構成の説明>
次に、上述した装置の記録制御を実行するための制御構成について説明する。
【0034】
図2はインクジェットプリンタIJRAの制御回路の構成を示すブロック図である。制御回路を示す同図において、1700は記録信号を入力するインタフェース、1701はMPU、1702はMPU1701が実行する制御プログラムを格納するROM、1703は各種データ(上記記録信号やヘッドに供給される記録データ等)を保存しておくDRAMである。1704は記録ヘッド1708に対する記録データの供給制御を行うゲートアレイ(G.A.)であり、インタフェース1700、MPU1701、RAM1703間のデータ転送制御も行う。1710は記録ヘッド1708を搬送するためのキャリアモータ、1709は記録紙搬送のための搬送モータである。1705は記録ヘッドを駆動するヘッドドライバ、1706,1707はそれぞれ搬送モータ1709、キャリアモータ1710を駆動するためのモータドライバである。
【0035】
上記制御構成の動作を説明すると、インタフェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ1704とMPU1701との間で記録信号がプリント用の記録データに変換される。そして、モータドライバ1706、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ1705に送られた記録データに従って記録ヘッドが駆動され、記録が行われる。
【0036】
なお、上述のように、インクタンクITと記録ヘッドIJHとは一体的に形成されて交換可能なインクカートリッジIJCを構成しても良いが、これらインクタンクITと記録ヘッドIJHとを分離可能に構成して、インクがなくなったときにインクタンクITだけを交換できるようにしても良い。
【0037】
図3は、インクタンクとヘッドとが分離可能なインクカートリッジIJCの構成を示す外観斜視図である。インクカートリッジIJCは、図3に示すように、境界線Kの位置でインクタンクITと記録ヘッドIJHとが分離可能である。インクカートリッジIJCにはこれがキャリッジHCに搭載されたときには、キャリッジHC側から供給される電気信号を受け取るための電極(不図示)が設けられており、この電気信号によって、前述のように記録ヘッドIJHが駆動されてインクが吐出される。
【0038】
なお、図3において、500はインク吐出口列である。また、インクタンクITにはインクを保持するために繊維質状もしくは多孔質状のインク吸収体が設けられており、そのインク吸収体によってインクが保持される。
【0039】
以上のような構成の記録装置において、記録動作が開始されると複数の記録素子を時分割駆動するための記録ブロック制御信号(BLOCK)が入力される。この記録ブロック制御信号に応じて記録される画像データと記録ブロック制御信号に対応したデータ信号(DATA)が入力されることにより、記録ヘッドIJHの記録素子が選択的に駆動されて、これに対応したノズルからインクが吐出される。これにより画像データが記録される。
【0040】
次に、記録ヘッドIJHの回路構成とその動作について説明する。
【0041】
図4は記録ヘッドIJHの回路構成を示す図である。ここでは、記録ヘッドIJHには64個のインク吐出口があり、これらのインク吐出口夫々に対応したノズル内には電気熱変換素子(以下、ヒータ)が設けられているとする。従って、記録ヘッドIJHの回路基板には64個のヒータが設けられる。図4では、これらのヒータは総称した参照番号401で言及され、個々のヒータはヒータ1〜ヒータ64で示されている。
【0042】
図4に示されているように、64個のヒータ夫々に駆動用トランジスタ402とANDゲート403が接続されている。ANDゲート403にはデータ信号(DATA)406、記録ブロック制御信号(BLOCK)405、およびヒート調整回路103にてパルス幅が調整されたヒート信号(HEAT)404が入力される。
【0043】
さて、記録データであるデータ信号(DATA)406は転送クロック(CLK)407に同期して1ビットずつシフトレジスタ410に取り込まれる。1ブロック分のデータ(8ビット)が転送されると、このデータはラッチ信号(LATCH)413によりラッチレジスタ412に保持され、対応するANDゲート403に各々入力される。なお、記録領域外ではラッチレジスタ412の内容はリセット信号(RST)414により“0”にクリアされる。
【0044】
一方、同時駆動するヒータの数を制限する為、記録ブロック制御信号(BLOCK)405によってヒータ1〜ヒータ64は複数のブロックに分割して駆動される。例えば、64個のヒータを8個毎の8ブロックに分割する場合、ブロック指定には3ビットの信号があれば良い。デコーダ411は記録装置本体側より入力された3ビットの記録ブロック制御信号(BLOCK)をデコードし、対応するANDゲート403に各々入力する。従って、記録ブロック制御信号(BLOCK)によって指定されたブロックのヒータのみが駆動されて対応するノズルからインクが吐出可能となる。このような構成により、同時駆動するヒータの最大値は“8”に制限される。
【0045】
図5はヒート信号調整回路103の構成を示すブロック図である。
【0046】
図5において、101はデータ信号入力端子、102はヒート信号入力端子、104は適応形遅延回路、105はOR回路、106はヒート信号出力端子である。この実施形態では、データ信号(DATA)は同時に駆動されるヒータ群に対応するブロック単位毎に区切られて記録装置本体側から送られてくる。
【0047】
さて、ヒート信号調整回路103では記録ヘッドIJHで同時に駆動されるヒータの数に応じてヒート信号(HEAT)を調整する。具体的には、データ信号(DATA)より同時駆動するヒータ数を検出し、その数に基づいて、ヒート信号(HEAT)の遅延量を決定する。そして、元々のヒート信号(HEAT)と遅延されたヒート信号との論理和をOR回路105で演算し、その論理和をヒート信号としてヒート信号出力端子106から出力する。
【0048】
図6はヒート信号(HEAT)の遅延量を決定する適応形遅延回路104の構成を示すブロック図である。
【0049】
適応形遅延回路104は、ヒート信号(HEAT)に対して、(N−1)種類(Nは同時駆動ヒータの最大数)の遅延をかける遅延回路20−1〜20−Nと、入力されるデータ信号(DATA)の内、ヒータを駆動させることなる信号パルス数を駆動ブロック毎にカウントするカウンタ213と、カウンタ213の出力を保持するラッチ214、およびラッチ214から送られてくるデータ信号の数により用いる遅延回路を選択するセレクタ215から構成される。また、カウンタ213のカウント値は入力されるデータ信号(DATA)が1ブロック分のヒータ数に対応したパルス数となる度にリセットされる。、
図7はヒート信号調整回路103の入出力信号を説明する信号波形図である。
【0050】
データ信号(DATA)とヒート信号(HEAT)が入力された適応形遅延回路104は各ブロックに関し、入力データ信号(DATA)から同時駆動されるヒータの数をカウントし、ヒート信号(HEAT)に対して遅延を行った遅延ヒート信号(DHEAT)を生成する。そして、この遅延ヒート信号(DHEAT)と元々のヒート信号(HEAT)との論理和を新たなヒート信号(NHEAT)として出力する。
【0051】
このような構成の適応形遅延回路104により、入力されるヒート信号(HEAT)を遅延し、元のヒート信号との論理和をとる事により、同時駆動されるヒータの数に応じたヒート信号のパルス幅を生成している。
【0052】
以上のような構成のヒート信号調整回路103によって、ヒート信号(HEAT)404はヒータ401に通電するパルス幅を指定する吐出制御信号である。
【0053】
例えば、記録ヘッドIJHにおいて1つのヒータに流れる電流が200mAであるとすると、8つのヒータを同時駆動したときには、共通電源ライン415には1.6A(=200mA×8)もの電流が流れることとなる。電圧降下の要因となる抵抗分は、例えば、記録装置から記録ヘッドの回路基板への配線抵抗やその回路基板でのヒータまでの配線抵抗、記録ヘッドと記録装置本体のコネクタ部分の接触抵抗などがあげられる。それらの合成抵抗を0.3Ωとしても、0.3Ω×1.6A=0.48Vの電圧降下が生じることとなる。
【0054】
この実施形態では、この電圧降下による影響を補正するために、ヒータ401に投入されるエネルギーが一定となるようにパルス幅を制御している。従って、同時駆動ヒータの数が“1”の時のヒータに流れる電流をIh、ヒータ両端電圧をVh、ヒート信号(HEAT)のパルス幅をPop、同時駆動ヒータの数が“n”個の時のヒータ両端での電圧、電流をそれぞれVh_n、Ih_nとすると、ヒータに投入されるエネルギーは各々、Vh×Ih×Pop、Vh_n×Ih_n×Pop_nとなるから、これらが等しくなるように、Pop_n、即ち、適応形遅延回路104の遅延回路20−1〜20−N夫々における遅延量が調整される。
【0055】
表1は同時駆動ヒータの数と遅延時間の関係を示す表である。
【0056】
Figure 0004724272
表1で同時駆動ヒータの数が“2”から始まっているのはヒータを1つ駆動する時のヒート信号(HEAT)のパルス幅を元々のヒート信号としているからである。
【0057】
ところで、ヒータ401や駆動トランジスタ402などの抵抗が記録ヘッドの回路基板毎に異なるために、記録ヘッドに流れる電流も記録ヘッド毎に異なってしまう。このため、同時に複数のヒータを駆動する時の電圧降下や記録ヘッドのヒート信号パルス幅は記録ヘッドにより異なってしまう。このような記録ヘッド毎の個体差は同時駆動ヒータの数と遅延時間の対応関係を用いて吸収する事が可能である。
【0058】
表2は、2種類の異なった抵抗値を持つヒータを持つ記録ヘッドの同時駆動ヒータの数と遅延時間の対応関係を示す表である。
【0059】
Figure 0004724272
表2において、上部3行が通常のヒータ抵抗を有する記録ヘッドに関するもの(以下、この部分を表2Aという)で、下部3行が比較的大きな値のヒータ抵抗を有する記録ヘッドに関するもの(以下、この部分を表2Bという)である。
【0060】
前述した適応形遅延回路104の遅延量は、(同時駆動ヒータ数−1)種類だけ備える構成としたが、表2の例では、遅延時間が0.05μS刻みで10種類の遅延量を備え、これをセレクタ215で選択するようにしている。
【0061】
図8は表2に示した対応表を導入した回路を示す。
【0062】
図8において、220はルックアップテーブル(LUT)である。LUT220には、カウンタ213より入力される同時駆動ヒータ数に対応する遅延量をセレクタ215で選択する為の制御信号が格納されている。
【0063】
例えば、記録ヘッドのヒータ抵抗値の特性が表2Aに示すような特性である場合、LUT220には“0”〜“7”の値が格納され、記録ヘッドのヒータ抵抗値の特性が表2Bに示すような特性である場合には“2”〜“9”の値が格納される。従って、ラッチ214にはLUT格納データがラッチされ、このラッチされた値に対応する遅延量が付加されたヒート信号がセレクタ215より出力される。
【0064】
なお、この場合、図6に示した遅延回路の数“N”は、同時駆動ヒータの最大数ではなく、補正可能数(表2では“9”)となる。また、LUT220はROMまたはRAMで構成でき、RAMで構成した場合は記録ヘッドのランク値などに基づいて、記録装置本体より適切な値をダウンロードすることもできる。
【0065】
また、表2の例のように同時駆動するヒータ数に応じて、所定量ずつ遅延量を増加させる場合には、LUT220を用いる代わりに、図9に示すような構成にしても良い。即ち、カウンタ213の代わりに、ROM231に記録された初期値をロードできるカウンタ230を用い、LUT220を省略する構成としても良い。この場合、さらに、ROM231をレジスタに変更して記録装置本体より初期値を設定するようにしても良い(例えば、表2Aの場合には初期値“0”を、表2Bの場合には初期値“2”をロードする)。
【0066】
図8、図9、或いは、その他の構成をとるにせよ、表2に示すような対応表を用いることにより、記録ヘッド毎の個体差を吸収するために、記録装置の制御回路において、特に記録ヘッド(ヒータボード)の抵抗値などのランクによりヒートパルスを変化させる回路を別に備える必要性もなくなる。
【0067】
従って以上説明した実施形態に従えば、記録ヘッドに入力されるデータ信号により同時駆動するヒータ数を判定し、その判定結果に基づいてヒート信号パルス幅を変化させることで、同時駆動ヒータ数の変動に起因する各ヒータにおける電圧変動をなくすることができる。これにより、電圧変動に起因するインク吐出量や吐出速度の変動が抑えられ、高品位な画像を記録することができる。
【0068】
なお、この実施形態では、回路構成が簡単である利点を生かして記録ヘッドでのパルス幅制御を行っているが、記録装置本体側で同じ回路構成をとって記録ヘッド側は従来どおりの回路構成としても良い。
【0069】
【他の実施形態】
なお、適応形遅延回路の構成や記録ヘッドの構成は前述の実施形態で説明したものの他にも様々な構成が考えられる。
【0070】
ここでは、別の構成の適応形遅延回路や別の構成の記録ヘッドを用いる例について説明する。
【0071】
1.別の構成の適応形遅延回路
図10は、適応形遅延回路104の別の構成を示すブロック図である。
【0072】
前述の実施形態においては同時駆動するヒータの数によりN個の異なる時間の遅延を行うために、異なるN種の遅延回路を用いた。ここでは、図10に示すように、N個の同一の遅延回路20a−1〜20a−NをN段カスケード接続する事でN個の異なる時間の遅延を行う。この構成では遅延回路20a−1〜20a−Nの一段あたりの遅延量をヒータ1個分の電流によるエネルギーロスに合わせるようにしている。
【0073】
即ち、ヒータ抵抗(駆動用トランジスタ402のON抵抗含む)をR、配線およびコネクタなどの接触抵抗などによる抵抗分をr、ヒータ電源電圧をV、同時駆動ヒータ数をnとし、同時駆動ヒータ数が“1”のときのヒータのエネルギーW1は、ヒート信号(HEAT)のパルス幅をP1とすると、式(1)のように表される。
【0074】
W1=(R/(r+R))2・V2/R・P1 …… (1)
また、同時駆動ヒータ数が“n”のとき、ヒータのエネルギーWnはヒート信号(HEAT)のパルス幅をPnとすると、式(2)のように表される。
【0075】
Wn=(R/(nr+R))2・V2/R・Pn …… (2)
ここで、W1=Wnとすると
(R/(r+R))2・P1=(R/(nr+R))2・V2/R・Pnという関係式が得られるので、Pnは式(3)のようになる。
【0076】
Pn=((nr+R)/(r+R))2・P1 …… (3)
=((nr/R+1)/(r/R+1))2・P1
≒(nr/R+1)2・P1 (r≪R)
≒(1+2nr/R)P1 ((nr/R)2≒0) ……(4)
従って、遅延回路一段あたりの遅延量は、(2r/R)P1となる。
【0077】
図11はCMOSロジックを用いた遅延回路20a−i(i=1,N)の構成を示す回路図である。図11において、241、244はCMOSインバータ、242は抵抗、243はコンデンサである。
【0078】
ここで、抵抗242の抵抗値をR0、コンデンサ243の容量をC0とすると遅延量はC0・R0に比例する(実際にはインバータ241、244の遅延も含まれる)。従って、所望の遅延量を得る為にはC0もしくはR0の調整が必要となる。同一チップにC0、R0を形成した場合、レーザトリミングなどによりC0、R0の調整も可能であるが、ここでは、ヒューズを用いた調整方法について述べる。
【0079】
図12はヒューズによる静電容量(C)の調整方法を示す回路図である。
【0080】
図12において、C1〜Ckはコンデンサ、f1〜fkはヒューズである。合成容量による遅延量が上述のように(2r/R)P1となるように、ヒューズの両端に所定の電圧を印加して焼き切る。なお、ヒューズの数を少なくするため各遅延回路20a−1〜20a−Nのヒューズを共通化する。また、図12に示す回路において、微調整用のコンデンサのみにヒューズをつけたり、各コンデンサC1〜Ckの容量比を2のべき乗となるようにしても良い。
【0081】
なお、遅延回路20a−1〜20a−Nの構成は図11に示す構成に限定されるものではない。
【0082】
図13は遅延回路20a−1〜20a−Nの他の実施形態を示す回路図である。図13において、251、256はCMOSインバータ、252、254はアナログスイッチ、253、255はコンデンサである。
【0083】
この構成は、図11に示した遅延回路の抵抗242をスイッチドキャパシタで置換えたものである。
【0084】
以下、図14を参照して用いて遅延回路のスイッチドキャパシタの動作を説明する。図13或いは図14に示すスイッチ252およびスイッチ254は互いに反転するクロックΦ1、Φ2にて駆動されている。ここで、このクロック一周期の前半でスイッチ252が“ON”、スイッチ254が“OFF”であったとすると、コンデンサ253には式(5)で表される電荷が蓄積される。
【0085】
Q=C1・V …… (5)
次に、そのクロック一周期の後半でスイッチ252が“OFF”、スイッチ254が“ON”になったとすると、式(5)の電荷がスイッチ254によりグランドに流れる。即ち、1クロック周期でQの電荷が流れる事になる。従って、スイッチ254よりグランドに流れる電流はクロック周波数をTとすると、式(6)で表される。
【0086】
I=Q/T=V・C1/V …… (6)
R=V/Iであるから、式(6)よりR=T/C1となり、スイッチのON抵抗が十分小さければスイッチとキャパシタによって、抵抗をシミュレートできる事がわかる。
【0087】
前述したように、遅延回路の遅延量はコンデンサの容量および抵抗値に比例するから、図13に示した遅延回路の遅延量は、T・C2/C1、即ち、コンデンサの容量比(T・C2/C1)に比例する。さて、ICにコンデンサを集積した場合、容量値の絶対精度に対し、容量比の精度は格段に高くなり、また、容量比が遅延回路に必要であることは、各コンデンサの容量そのものは重要視されるないことを意味するので、各コンデンサの容量を小さくでき、集積化に非常に有利である。
【0088】
また、スイッチの駆動周期(外部より供給)により遅延量を調整しても良いし、或いは、スイッチ駆動用電圧制御発振器(VCO)を集積し、外部よりVCOの駆動電圧を制御して遅延量を調整しても良い。また、図11、図13に示した遅延回路では、CMOSインバータをコンパレータ代わりに用いたが、CMOSバッファあるいはコンパレータ等を用いても良い。
【0089】
また、ここでは遅延回路の1段あたりの遅延量をヒータ1個分の電流によるエネルギーロスにあわせるとしたが、ヒータ数個分もしくはヒータ1/N(N:整数)個分のエネルギーロスにあわせるようにしても良い。この場合、前者は記録ヘッドの多ノズル化や高速化などによる同時駆動ヒータ数の増加に対応でき、後者はより細かい記録制御を行いたい場合に適する。
【0090】
2. 別の構成の記録ヘッド
前述の実施形態では図3〜図4に示すように、64個のインク吐出口が一列に配置された記録ヘッドを例として説明したが、ここでは他の構成の記録ヘッドについて説明する。
【0091】
図15はY(イエロ)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)のインクを夫々吐出する4列のインク吐出口を有した記録ヘッドのインク吐出面を示す図である。図15に示すように、1記録ヘッドのインク吐出面に多色のインクを吐出する吐出口を配置することで、各色間のレジ調整を不要にしたり、各色毎に記録ヘッドのばらつきを考慮しなくて良い等のメリットがある。
【0092】
さて、図15に示すような記録ヘッドを用いる時、データ信号(DATA)は各色成分毎に存在するので、合計で4本の信号線が記録ヘッドに接続されることになる。また、電源供給ラインがまとめられており、ヒート信号(HEAT)もまとめられている場合には、同時駆動のヒータによる電圧降下はこの4本のデータ信号線から入力されるデータ信号をカウントすることによって求められる。
【0093】
図16は記録ヘッドが図15に示すような構成である場合のヒート調整回路103の構成を示すブロック図である。図16に示すように、この場合、適応形遅延回路104aには、Y(イエロ)成分のデータ信号(YDATA)を入力するデータ信号入力端子101Y、M(マゼンタ)成分のデータ信号(MDATA)を入力するデータ信号入力端子101M、C(シアン)成分のデータ信号(CDATA)を入力するデータ信号入力端子101C、K(ブラック)成分のデータ信号(KDATA)を入力するデータ信号入力端子101Kが接続される。
【0094】
適応形遅延回路104aの内部構成は基本的には前述の実施形態の図6で説明した構成と同じであるが、カウンタの内部構成が異なる。
【0095】
図17は適応形遅延回路104aのカウンタ213aの内部構成を示すブロック図である。図17から分かるように、カウンタ213aの内部には、各色成分に対応して4つのカウンタ1201〜1204が設けられ、これらの出力が加算器1205〜1207で加算されて、4つの色成分を合計した同時駆動されるヒータ数がラッチ214へと出力される。
【0096】
この時、各色成分の同時駆動ヒータの最大数をNとすると、ラッチ214への入力は0〜4Nの範囲となるが回路の簡略化のため、各加算器1205〜1207の上位4ビットのみ出力するように制限しても良い。即ち、加算器1205と1206の入力は0〜Nを表現する4ビットとすると、その出力結果は5ビットとなりえるが、これを4ビットに丸めるのである。これにより、加算器1205と1206夫々の出力範囲は0〜Nとなる。同様に、加算器1207の出力も0〜Nを表現する4ビットとなる。これによって、適応形遅延回路1106の内部構成が簡略化される。
【0097】
また、表1から分かるように、同時駆動ヒータ数が“0”と“1”である場合は、遅延量が“0”となるので各カウンタ出力より“1”を減算(但し、“0”は“0”のままとする)を行った後、加算演算を行っても良い。このような構成において、N=8とすると、各カウンタの出力は0〜8となるが、この減算操作によりカウンタ出力は0〜7となり、3ビットで表現できる。従って、加算器1205と1206の出力は夫々、0〜14の範囲(4ビット)となり、この上位3ビットを加算器1207に入力する。そして、加算器1207の出力の上位3ビットをラッチに入力する。この場合の対応表の例を表3に示す。
【0098】
Figure 0004724272
3. さらに別の構成の記録ヘッド
図18はさらに別の記録ヘッドのインク吐出面を示す図である。
【0099】
図18に示す構成では、Y(イエロ)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)のインクを夫々吐出する2列ずつのインク吐出口を有するようにしている。そして、Y(イエロ)とM(マゼンタ)のインクを吐出する記録ヘッドと、C(シアン)、K(ブラック)のインクを吐出する記録ヘッドとが別々のヘッドとなるようなツインヘッド構成としている。この構成では、高解像度記録を行うために、各色ごとに2列ずつのインク吐出口列を有し、この2列のインク吐出口が千鳥状構成となっている。
【0100】
このように記録ヘッドを2つに分けた場合には、記録ヘッド当たりの回路基板面積の減少から歩留まり率の向上が見込まれる。例えば、1色のインクを吐出するために用いる回路基板の歩留まり率が90%であるとき、4色のインクを吐出するために用いる回路を1つの基板に統合すると、その歩留まりは(90%)4=65.6%であるのに対し、2色のインクを吐出するために用いる回路を1つの基板に統合すると、その歩留まりは(90%)2=81%となる。
【0101】
しかしながら、ツインヘッド構成としたことにより、ヘッド毎のヒータ抵抗などの差を考慮する必要性が生じる。
【0102】
このため、ヘッド毎に遅延量を変化させる為の回路が必要となる。
【0103】
図19はツインヘッド構成の場合のヒート調整回路103の構成を示すブロック図である。これによりヘッド間のヒータ抵抗差によるヒート信号のパルス幅の違いを補正するとともに、同時駆動ヒータ数によるヒート信号のパルス幅の補正を行う。
【0104】
図19に示すように、2つのヒート信号出力端子106a、106bはそれぞれヒータ抵抗の異なったヒータ(即ち、記録ヘッド)を駆動する。ヒータ抵抗が異なっているために元々の駆動パルスも異なっている。このため、遅延回路104bにより、一方の記録ヘッドで用いるヒート信号パルスに基づいて、他方の記録ヘッドで用いるヒート信号パルスを発生させる。そして、夫々の記録ヘッドのヒータ抵抗に応じて遅延された信号が適応形遅延回路104a、遅延回路104bから出力され、OR回路105a、105bで元々のヒート信号パルスとの論理和を求めて、ヒート信号出力端子106a、106bから出力する。
【0105】
従って、このような構成のヒート調整回路を用いることにより、図18に示すようなツインヘッド構成にも対応できる。
【0106】
なお、以上の実施形態において、記録ヘッドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さらにインクタンクに収容される液体はインクであるとして説明したが、その収容物はインクに限定されるものではない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めたり、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対して吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容されていても良い。
【0107】
以上の実施形態は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0108】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0109】
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0110】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成としても良い。
【0111】
さらに、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0112】
加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0113】
また、以上説明した記録装置の構成に、記録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加することは記録動作を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などがある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0114】
さらに、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもできる。
【0115】
以上説明した実施の形態においては、インクが液体であることを前提として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0116】
加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のような、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0117】
さらに加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。
【0118】
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0119】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0120】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0121】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、入力されるデータ信号に基づいて、複数の記録素子の内、同時駆動する記録素子の数をカウントし、そのカウント結果に基づき、複数の記録素子を駆動するために入力される駆動信号のパルス幅を変更するが、その変更では、カウント結果に基づいて駆動信号を遅延させ、その遅延された駆動信号と遅延される前の駆動信号との論理和をとり、その論理和演算による出力結果をパルス幅が変更された駆動信号として出力するので、簡単な構成で、同時駆動する記録素子の数の変動による電圧変動を抑制して、記録素子に適正な電力を供給することができるという効果がある。これにより、より高品位な画像記録が可能になる。
【0122】
また、これらのカウントやパルス幅の調整は、MPUなどのプロセッサを介さずになされるので、記録ヘッドの記録周波数が高周波数となっても十分に対応できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施の形態であるインクジェットプリンタIJRAの構成の概要を示す外観斜視図である。
【図2】インクジェットプリンタIJRAの制御回路の構成を示すブロック図である。
【図3】インクタンクとヘッドとが分離可能なインクカートリッジIJCの構成を示す外観斜視図である。
【図4】記録ヘッドIJHの回路構成を示す図である。
【図5】ヒート信号調整回路103の構成を示すブロック図である。
【図6】ヒート信号(HEAT)の遅延量を決定する適応形遅延回路104の構成を示すブロック図である。
【図7】ヒート信号調整回路103の入出力信号を説明する信号波形図である。
【図8】表2に示した対応表を導入した回路を示す図である。
【図9】図8に示す回路の変形例を示す図である。
【図10】適応形遅延回路104の別の構成を示すブロック図である。
【図11】CMOSロジックを用いた遅延回路20a−i(i=1,N)の構成を示す回路図である。
【図12】ヒューズによる静電容量(C)の調整方法を示す回路図である。
【図13】遅延回路20a−1〜20a−Nの他の実施形態を示す回路図である。
【図14】遅延回路のスイッチドキャパシタの動作を説明する図である。
【図15】Y、M、C、K(ブラック)のインクを夫々吐出する4列のインク吐出口を有した記録ヘッドのインク吐出面を示す図である。
【図16】記録ヘッドが図15に示すような構成である場合のヒート調整回路103の構成を示すブロック図である。
【図17】適応形遅延回路104aのカウンタ213aの内部構成を示すブロック図である。
【図18】さらに別の記録ヘッドのインク吐出面を示す図である。
【図19】ツインヘッド構成の場合のヒート調整回路103の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
20−1〜20−N 遅延回路
101 データ信号入力端子
102 ヒート信号入力端子
103 ヒート調整回路
104 適応形遅延回路
105 OR回路
106 ヒート信号出力端子
213 カウンタ
214 ラッチ
215 セレクタ
401 ヒータ
402 駆動用トランジスタ
403 ANDゲート
404 ヒート信号(HEAT)
405 記録ブロック制御信号(BLOCK)
406 データ信号(DATA)
407 転送クロック(CLK)
410 シフトレジスタ
411 デコーダ
412 ラッチレジスタ
413 ラッチ信号(LATCH)
414 リセット信号(RST)
IJH 記録ヘッド

Claims (10)

  1. 入力されるデータ信号に基づいて、複数の記録素子を駆動して記録を行う記録ヘッドであって、
    前記データ信号に基づいて、前記複数の記録素子の内、同時駆動する記録素子の数をカウントするカウント回路と、
    前記カウント回路によるカウント結果に基づいて、前記複数の記録素子を駆動するために入力される駆動信号のパルス幅を変更する変更回路とを有し、
    前記変更回路は、
    前記カウント結果に基づいて、前記駆動信号を遅延させる遅延回路と、
    前記遅延回路によって遅延された駆動信号と、遅延される前の駆動信号との論理和をとるOR回路と、
    前記OR回路からの出力結果をパルス幅が変更された駆動信号として出力する出力端子とを有することを特徴とする記録ヘッド。
  2. 前記遅延回路は、前記同時駆動する記録素子の数に基づいて決定された遅延時間遅延させた駆動信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
  3. 前記遅延回路は、複数の遅延時間に対応して複数の遅延を発生させるための回路を有することを特徴とする請求項2に記載の記録ヘッド。
  4. 前記遅延回路は、所定時間遅延を発生させる回路を複数有し、前記複数の回路をカスケード接続することにより、前記複数の回路のカスケード接続部から複数の遅延時間遅延させた駆動信号を出力することを特徴とする請求項2に記載の記録ヘッド。
  5. 前記遅延回路は、前記カウント結果に基づいて、前記複数の遅延時間遅延させた複数の駆動信号から1つの駆動信号を選択するセレクタをさらに有することを特徴とする請求項2に記載の記録ヘッド。
  6. 前記遅延回路は、遅延時間と前記カウント結果との関係を内蔵したルックアップテーブルをさらに有することを特徴とする請求項5に記載の記録ヘッド。
  7. 前記記録ヘッドは、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の記録ヘッド。
  8. 前記インクジェット記録ヘッドは、熱エネルギーを利用してインクを吐出するために、前記複数の記録素子各々に対応してインクに与える熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えていることを特徴とする請求項に記載の記録ヘッド。
  9. 前記駆動信号のパルス幅の変更は、前記電気熱変換体の抵抗値に基づいて行われることを特徴とする請求項に記載の記録ヘッド。
  10. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置。
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