JP4635735B2 - 直動案内軸受装置 - Google Patents
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Description
この直動案内軸受装置は、軸方向に延びる案内レール1と、該案内レール1上に軸方向に相対移動可能に跨架されたスライダ2とを備えており、案内レール1の幅方向の両側面にはそれぞれ軸方向に延びる転動体転動溝3が片側二条列ずつ、合計4条列形成されている。
負荷軌道には転動体としての多数の円筒ころ6が転動自在に装填され、これらの円筒ころ6の転動を介してスライダ2が案内レール1上を軸方向に沿って相対移動できるようになっている。
このため、スライダ本体2Aの袖部4内に軸方向に貫通する円形の孔7を形成して該孔7に内部が円筒ころ6の通路(転動体通路)8aとされた循環スリーブ8を嵌め込むと共に、スライダ本体2Aの軸方向の両端にそれぞれエンドキャップ9をねじ等を介して固定し、このエンドキャップ9に上記負荷軌道と上記転動体通路8aとを連通する円弧状に湾曲した方向転換路10を形成することにより、円筒ころ6の無限循環軌道を形成している。
本発明はこのような不都合を解消するためになされたものであり、循環スリーブの位相合わせ作業を容易に行うことができるとともに、円滑に組立を行うことができる直動案内軸受装置を提供することを目的とする。
前記スライダは、軸方向に貫通する孔に循環スリーブが嵌め込まれて該循環スリーブの内部が転動体通路とされたスライダ本体と、前記負荷軌道と前記転動体通路とを連通する湾曲状の方向転換路を有して前記スライダ本体の軸方向の両端部のそれぞれに固定された一対のエンドキャップとを具備した直動案内軸受装置であって、
前記循環スリーブの両端部のうち一方に、前記スライダ本体の軸方向の端面に沿って延びる突出部を設け、該循環スリーブの両端部のうち他方に、前記スライダ本体の軸方向に沿う向きに突出する一対の突起部を設け、
前記一対のエンドキャップのうち一方に、前記突出部が嵌合される凹部を設け、該一対のエンドキャップのうち他方に、前記一対の突起部が嵌合される一対の穴部を設け、
前記突出部を前記凹部に嵌合することにより、前記スライダ本体に対する前記循環スリーブの位相を合わせることを特徴とする。
第三の発明は、第一又は第二の発明において、前記スライダ本体の軸方向の端部に凹部を設けると共に、前記突出部に前記凹部に嵌合される凸部を設け、該凸部を前記凹部に嵌合することにより、前記スライダ本体に対する前記循環スリーブの位相を合わせることを特徴とする。
前記第一の循環スリーブ構成部材及び前記第二の循環スリーブ構成部材のうち少なくとも一方に、両者を識別するための色彩が施されていることを特徴とする。
また、循環スリーブをスライダ本体の孔に強固に固定するために、孔に対して循環スリーブを中間ばめ、或いは締りばめとした場合においても、孔に嵌め込まれた循環スリーブを回転させるためのトルクを前記突出部によってかけることができるので、前記位相合わせ作業を容易に行うことができる。
第二の発明では、第一の発明に加えて、前記突出部が前記方向転換路の一部を形成することで、部品点数を少なくすることができ、また、転動体の循環通路の段差を減らすことができるので、転動体を滑らかに通過させることができる。
また、凹部が循環スリーブを挿入する孔の目印となるので、誤った孔に循環スリーブを挿入するのを防止することができる。
また、突出部20を含む循環スリーブ8は、その循環スリーブ8の中心軸に沿って二分割された第一の循環スリーブ構成部材8Rと第二の循環スリーブ構成部材8Lとから形成されている。そして、第一の循環スリーブ構成部材8R及び第二の循環スリーブ構成部材8Lの各分割面には、位置決め用の凸部11及び凹部12が、第一の循環スリーブ構成部材8Rと第二の循環スリーブ構成部材8Lとが嵌合される際に、第一の循環スリーブ構成部材8R及び第二の循環スリーブ構成部材8Lのうち一方に形成された凸部11と他方に形成された凹部12とが対応する位置に形成されている。そして、循環スリーブ8は、第一の循環スリーブ構成部材8Rと第二の循環スリーブ構成部材8Lとを、一方の分割面に形成された凸部11とこれに対応する他方の分割面に形成された凹部12とが嵌合するように両分割面を重ね合わせることにより形成され、その内部には転動体通路8aが形成される。そして、この状態で循環スリーブ8をスライダ本体2Aの孔7に挿入する。
また、循環スリーブ8の剛性を上げて振動や騒音を抑えるべく、孔7に対して循環スリーブ8を中間ばめ、或いは締りばめとして該循環スリーブ8をスライダ本体2Aの孔7に強固に固定した場合においても、孔7に嵌め込まれた循環スリーブ8を回転させるためのトルクを前記突出部20によってかけることができるので、前記位相合わせ作業を容易に行うことができる。
更に、この実施の形態では、循環スリーブ8の他端部に、反対側のエンドキャップ9に設けられた穴31(図4参照)に嵌合される突起32を設けており、該突起32を前記穴31に嵌合することで、循環スリーブ8をより強固に固定するようにしている。
例えば、上記実施の形態では、エンドキャップ9に設けた位置決め凹部30に循環スリーブ8側の突出部20を嵌め込んでスライダ本体2Aの孔7に対する循環スリーブ8の位相を合わせるようにした場合を例に採ったが、これに代えて、例えば図5及び図6に示すように、循環スリーブ8側の突出部20のスライダ本体2Aの軸方向の端面を向く側に凸部40を設けると共に、スライダ本体2Aの軸方向の端面に前記凸部40が嵌合される凹部41を設け、該凹部41に前記凸部40を嵌め込むことで、スライダ本体2Aの孔7に対する循環スリーブ8の位相を合わせるようにしてもよい。
2 スライダ
2A スライダ本体
3 転動体転動溝(案内レール側)
5 転動体転動溝(スライダ側)
6 ころ
7 孔
8 循環スリーブ
8R 右循環スリーブ構成部材
8L 左循環スリーブ構成部材
8a 転動体通路
9 エンドキャップ
10 方向転換路
11 凸部
12 凹部
20 突出部
30 凹部
40 凸部
41 凹部
Claims (4)
- 軸方向に延びる転動体転動溝を有する案内レールと、該案内レールの前記転動体転動溝に対向する転動体転動溝を有し、これらの両転動体転動溝の間に形成された負荷軌道に挿入された転動体としての多数のころの転動を介して軸方向に沿って相対移動可能に前記案内レールに跨架されたスライダとを備え、
前記スライダは、軸方向に貫通する孔に循環スリーブが嵌め込まれて該循環スリーブの内部が転動体通路とされたスライダ本体と、前記負荷軌道と前記転動体通路とを連通する湾曲状の方向転換路を有して前記スライダ本体の軸方向の両端部のそれぞれに固定された一対のエンドキャップとを具備した直動案内軸受装置であって、
前記循環スリーブの両端部のうち一方に、前記スライダ本体の軸方向の端面に沿って延びる突出部を設け、該循環スリーブの両端部のうち他方に、前記スライダ本体の軸方向に沿う向きに突出する一対の突起部を設け、
前記一対のエンドキャップのうち一方に、前記突出部が嵌合される凹部を設け、該一対のエンドキャップのうち他方に、前記一対の突起部が嵌合される一対の穴部を設け、
前記突出部を前記凹部に嵌合することにより、前記スライダ本体に対する前記循環スリーブの位相を合わせることを特徴とする直動案内軸受装置。 - 前記突出部が前記方向転換路の一部を形成することを特徴とする請求項1に記載した直動案内軸受装置。
- 前記スライダ本体の軸方向の端部に凹部を設けると共に、前記突出部に前記凹部に嵌合される凸部を設け、該凸部を前記凹部に嵌合することにより、前記スライダ本体に対する前記循環スリーブの位相を合わせることを特徴とする請求項1又は2に記載した直動案内軸受装置。
- 前記突出部を含む前記循環スリーブは、その循環スリーブの中心軸に沿って二分割された第一の循環スリーブ構成部材と第二の循環スリーブ構成部材とから形成され、
前記第一の循環スリーブ構成部材及び前記第二の循環スリーブ構成部材のうち少なくとも一方に、両者を識別するための色彩が施されていることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載した直動案内軸受装置。
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2005
- 2005-06-23 JP JP2005183488A patent/JP4635735B2/ja active Active
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