JP4635583B2 - ラジアル異方性磁石モータの製造方法 - Google Patents

ラジアル異方性磁石モータの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は永久磁石型モータの高出力化、高効率化の要素に関し、更に詳しくは、鉄心との空隙に強い静磁界を発生することができ、しかもトルク脈動の低減による滑らかな駆動特性、低振動、低騒音、位置制御性に優れたラジアル異方性磁石モータの製造方法に関する。
メルトスパンで得られるNd2Fe14B、αFe/Nd2Fe14B、Fe3B/Nd2Fe14B磁石材料の形態はリボンなどの薄帯や、それを粉砕したフレーク状の粉末に制限される。このため、一般に使用されるバルク状永久磁石とするには材料形態の変換、つまり何らかの方法で薄帯や粉末を特定のバルクに固定化する技術が必要となる。粉末冶金学における基本的な粉末固定手段は常圧焼結であるが、当該リボンは準安定状態に基づく磁気特性を維持する必要があるため常圧焼結の適用は困難である。そのため、もっぱらエポキシ樹脂のような結合剤で特定形状のバルクに固定化することが行われた。例えば、R.W.Leeらは(BH)max111kJ/m3のリボンを樹脂で固定すると(BH)max72kJ/m3の等方性Nd2Fe14B系ボンド磁石ができるとした(非特許文献1参照)。
1986年、本発明者らは上記メルトスパンリボンを粉砕したNd2Fe14B磁石粉末をエポキシ樹脂で固定した(BH)max〜72kJ/m3の小口径環状等方性Nd2Fe14Bボンド磁石が小型モータに有用であることを明らかにした(特許文献1参照)。
その後、T.Shimodaも前記小口径環状等方性Nd2Fe14B系ボンド磁石の小型モータ特性をSm−Co系ラジアル異方性希土類ボンド磁石の小型モータ特性と比較し、前者が有用であるとした(非特許文献2参照)。さらに、小型モータに有用であるという報告がW.Baran[“Case histories of NdFeB in the European community”,The European Business and Technical Outlook for NdFeB Magnets,Nov.(1989)]、G.X.Huang,W.M.Gao,S.F.Yu[“Application of melt−spun Nd−Fe−B bonded magnet to the micro−motor”,Proc.of the 11th International Rare−Earth Magnets and Their Applications,Pittsburgh,USA,pp.583−595(1990)]、Kasai[“MQ1,2&3magnets applied to motors and actuators”,Polymer Bonded Magnets’92,Embassy Suite O’Hare−Rosemont,Illinois,USA,(1992)]などによってなされ、1990年代には、主としてOA、AV、PCおよびその周辺機器、情報通信機器分野の永久磁石型モータの磁石として、広く普及した(非特許文献3、4、5参照)。
他方では、1980年代からメルトスピニングによる磁石材料の研究が活発に行われ、Nd2Fe14B系、Sm2Fe173系、或いはそれらとαFe、Fe3B系などとの微細組織に基づく交換結合を利用したナノコンポジット材料を含め、多彩な合金組成をミクロ組織制御した材料に加え、近年ではメルトスピニング以外の急冷凝固法により、形状の異なる等方性希土類磁石粉末も工業的に利用できるようになっている(例えば、非特許文献6、7、8、9参照)。
また、等方性でありながら(BH)maxが220kJ/m3に達するというDavies
らの報告もある(非特許文献10参照)。しかし、工業的に利用可能な急冷凝固粉末の(BH)maxは〜134kJ/m3、等方性Nd2Fe14Bボンド磁石の(BH)maxは略80kJ/m3と見積もられる。
上記に拘らず、本発明が対象とする永久磁石型モータに関しては電気電子機器の高性能化のもと、更なる小型軽量化、高出力化への要求が絶えない。したがって、等方性希土類ボンド磁石の改良では、もはや永久磁石型モータの高性能化に有用と言い切れなくなりつつある場合がある。よって、異方性希土類ボンド磁石の永久磁石型モータへの応用の必要性が高まっている(非特許文献11参照)。
ところで、異方性希土類ボンド磁石に用いるSm−Co系磁石粉末はインゴットを粉砕しても大きな保磁力HCJが得られる。これに対し、Nd2Fe14B系合金のインゴットや焼結磁石を粉砕してもHCJは小さい。このため、異方性Nd2Fe14B磁石粉末の作製に関しては、メルトスピニング材料を出発原料とする研究が先行した。
1989年、徳永はNd14Fe80-X6GaX(X=0.4〜0.5)を熱間据込加工(Die−upset)したバルクを粉砕しHCJ=1.52MA/mの異方性Nd2Fe14B粉末とし、樹脂で固めて(BH)max127kJ/m3の異方性ボンド磁石を得た(非特許文献12参照)。また、1991年、H.SakamotoらはNd14Fe79.85.2Cu1を熱間圧延し、HCJ1.30MA/mの異方性Nd2Fe14B粉末を作製した(非特許文献13参照)。このように、GaやCuの添加で熱間加工性を向上させ、Nd2Fe14B結晶粒径を制御して高HCJ化した粉末が知られた。1991年、V.Panchanathanらは熱間加工バルクの粉砕法とし、粒界から水素を侵入させNd2Fe14BHXとして崩壊させ、真空加熱で脱水素したHD(Hydrogen Decrepitation)−Nd2Fe14B粉末とし、(BH)max150kJ/m3の異方性ボンド磁石とした(非特許文献14参照)。2001年、IriyamaはNd0.137Fe0.735Co0.0670.055Ga0.006を同法で310kJ/m3異方性粉末とし、(BH)max177kJ/m3の異方性ボンド磁石に改良した(非特許文献15参照)。
一方、TakeshitaらはNd−Fe(Co)−Bインゴットを水素中熱処理し、Nd2(Fe,Co)14B相の水素化(Hydrogenation,Nd2[Fe,Co]14BHx)、650〜1000℃で相分解(De composition,NdH2+Fe+Fe2B)、脱水素(Desorpsion)、再結合(Recombination)するHDDR法を提案し、1999年にはHDDR−Nd2Fe14B磁石粉末から(BH)max193kJ/m3の異方性ボンド磁石が作製された(非特許文献16、17参照)。
2001年には、MishimaらによってCo−freeのd−HDDR Nd2Fe14B磁石粉末が報告され、N.Hamadaらは(BH)max358kJ/m3の同d−HDDR異方性Nd2Fe14B磁石粉末を150℃、2.5Tの配向磁界中、0.9GPaで圧縮し、密度6.51Mg/m3、(BH)max213kJ/m3の立方体(7mm×7mm×7mm)異方性ボンド磁石を作製している(非特許文献18、19参照)。しかし、立方体磁石は、一般の永久磁石型モータには適合しない。例えば、肉厚1mm程度の環状、或いは円弧状の異方性希土類ボンド磁石として永久磁石型モータへの形状対応力を高める必要がある。
一方、2001年、RD(Reduction&Diffusion)−Sm2Fe173磁石粉末を用いた(BH)max〜119kJ/m3の射出成形ボンド磁石が報告された(非特許文献20参照)。2002年、Ohmoriにより(BH)max323kJ/m3の耐候性付与RD−Sm2Fe173磁石粉末を使用した(BH)max136kJ/m3の射
出成形異方性希土類ボンド磁石も報告された(非特許文献21参照)。このような射出成形ラジアル異方性による(BH)max80kJ/m3の異方性Sm2Fe173ボンド磁石を応用した表面磁石(SPM)ロータを用いることで、フェライト焼結磁石モータに対して高効率化を実現した報告もある(非特許文献22参照)。
しかし、ラジアル配向磁界は成形型リングキャビティが小口径化(或いは、長尺化)すると、起磁力の多くが漏洩磁束として消費されるため配向磁界が減少する。したがって、磁石粉末の配向度の低下により、ボンド磁石や焼結磁石に拘らず小口径化に伴って(BH)maxが減少する。(例えば、非特許文献23参照)。また、均質なラジアル磁界の発生は困難で等方性ボンド磁石に比べて生産性が低い課題もある。仮に半径方向の磁気特性が形状に依存せず、均質配向が可能で、且つ高い生産性が確保できれば永久磁石型モータの高性能化に有用な異方性希土類ボンド磁石の飛躍的普及が期待される。そこで、本発明者らは、機械的な延伸が可能な結合剤成分と磁石粉末を固定する結合剤成分とをケミカルコンタクトで自己組織化する結合剤システムを利用し、前記結合剤システムと磁石粉末とのコンパウンドを圧縮成形し、自己組織化後に結合剤の機械的延伸により磁石全体に可撓性を付与し、その可撓性を利用して、ラジアル異方性ボンド磁石を作製する技術、並びにその磁気特性を開示した(非特許文献24参照)。この技術により、小口径化(或いは、長尺化)しても半径方向の磁気特性が一定なラジアル異方性希土類ボンド磁石が製造できることが明らかになった。
特開昭62−196057号公報 R.W.Lee,E.G.Brewer,N.A.Schaffel,"Hot−pressed Neodymium−Iron−Boron magnets"IEEE Trans.Magn.,Vol.21,1958(1985) T.Shimoda,"Compression molding magnet made from rapid−quenched powder",PERMANENT MAGNETS 1988 UPDATE",Wheeler Associate INC (1988) W.Baran"Case histories of NdFeB in the European community",The European Business and Technical Outlook for NdFeB Magnets,Nov.(1989) G.X.Huang,W.M.Gao,S.F.Yu["Application of melt−spun Nd−Fe−B bonded magnet to the micro−motor",Proc.of the 11th International Rare−Earth Magnets and Their Applications,Pittsburgh,USA,pp.583−595(1990) Kasai"MQ1,2&3magnets applied to motors and actuators",Polymer Bonded Magnets’92,Embassy Suite O’Hare−Rosemont,Illinois,USA,(1992) 入山恭彦,"高性能希土類ボンド磁石の開発動向",文部科学省イノベーション創出事業/希土類資源の有効利用と先端材料シンポジウム,東京,pp.19−26(2002) B.H.Rabin,B.M.Ma,"Recent developments in Nd−Fe−B powder",120th Topical Symposium of the Magnetic Society of Japan,pp.23−28(2001) B.M.Ma,"Recent powder development at magnequench",Polymer Bonded Magnets 2002,Chicago(2002) S.Hirasawa,H.Kanekiyo,T.Miyoshi,K.Murakami,Y.Shigemoto,T.Nishiuchi,"Structure and magnetic properties of Nd2Fe14B/FexB−type nanocomposite permanent magnets prepared by strip casting",9th Joint MMM/INTERMAG,C(2004) FG−05 H.A.Davies,J.I.Betancourt,C.L.Harland,"Nanophase Pr and Nd/Pr based rare−earth−iron− boron alloys",Proc. of 16th Int.Workshop on Rare−Earth Magnets and Their Applications,Sendai,pp.485−495(2000) 山下文敏,"希土類磁石の電子機器への応用と展望",文部科学省イノベ−ション創出事業/希土類資源の有効利用と先端材料シンポジウム,東京,(2002) 徳永雅亮,"希土類ボンド磁石の磁気特性",粉体および粉末冶金,Vol.35,pp.3−7,(1988) H.Sakamoto,M.Fujikura and T.Mukai,"Fully−dense Nd−Fe−B magnets prepared from hot−rolled anisotropic powders",Proc.11thInt.Workshop on Rare−earth Magnets and Their Applications,Pittsburg,pp.72−84(1990) M.Doser,V.Panchanacthan,and R.K.Mishra,"Pulverizing anisotropic rapidly solidified Nd−Fe−B materials for bonded magnets",J.Appl.Phys.,Vol.70,pp.6603−6805(1991) T.Iriyama,"Anisotropic bonded NdFeB magnets made from hot−upset powders",Polymer Bonded Magnet 2002,Chicago(2002) T.Takeshita,and R.Nakayama,"Magnetic properties and micro−structure of the Nd−Fe−B magnet powders produced by hydrogen treatment",Proc.10thInt.Workshop on Rare−earth Magnets and Their Applications,Kyoto,pp.551−562(1989) K.Morimoto,R.Nakayama,K.Mori,K.Igarashi,Y.Ishii,M.Itakura,N.Kuwano,K.Oki,"Nd2Fe14B−based magnetic powder with high remanence produced by modified HDDR process",IEEE.Trans.Magn.,Vol.35,pp.3253−3255(1999) C.Mishima,N.Hamada,H.Mitarai,and Y.Honkura,"Development of a Co−free NdFeB anisotropic magnet produced d−HDDR processes powder",IEEE.Trans.Magn.,Vol.37,pp.2467−2470(2001) N.Hamada,C.Mishima,H.Mitarai and Y.Honkura,"Development of anisotropic bonded magnet with 27 MGOe"IEEE.Trans.Magn.,Vol.39,pp.2953−2956(2003) 川本淳,白石佳代,石坂和俊,保田晋一,"15MGOe級SmFeN射出成形コンパウンド",電気学会マグネティックス研究会,(2001)MAG−01−173 K.Ohmori,"New era of anisotropic bonded SmFeN magnets",Polymer Bonded Magnet 2002,Chicago(2002) 松岡篤,山崎東吾,川口仁,"送風機用ブラシレスDCモータの高性能化検討",電気学会回転機研究会,(2001)RM−01−161 清水元治,平井伸之,"Nd−Fe−B系焼結型異方性リング磁石",日立金属技報,Vol.6,pp.33−36(1990) F.Yamashita,S.Tsutsumi,H.Fukunaga,"Radially−Anisotropic Ring−Arc−Shaped Rare−Earth Bonded Magnets Using Self−Organization Technique",IEEE Trans.Magn.,Vol.40,No.4pp.2059−2064(2004)
本発明は機械的な延伸可能な結合剤成分と希土類磁石粉末を固定する結合剤成分とをケミカルコンタクトで自己組織化する結合剤システムを利用し、前記結合剤システムと磁石粉末とのコンパウンドを圧縮成形し、自己組織化後に結合剤成分の機械的延伸により磁石全体の可撓性を制御したラジアル異方性希土類ボンド磁石の作製技術に基づく。
本発明は上下パンチの少なくとも一方を非磁性部材と磁性部材とを規則的に組合せ、他を非磁性部材で構成した圧縮成形型を用い、配向磁界方向と圧縮方向とが略一致する平行磁界中で成形型キャビティ中の磁石粉末に生じる反磁界の差を利用して配向度の差を規則的に付与した厚さ1.3mm以下の薄板状希土類ボンド磁石を作製する。そして、前記磁石を機械的に延伸し、延伸方向に生じる可撓性を利用して円弧状、もしくは支持部材と共に環状磁石とする工程を必須とするラジアル異方性磁石モータの製造方法である。
とくに、上下パンチの少なくとも一方に配置する磁性部材の飽和磁化Bsを1T以上とする。すると配向度の差を規則的に大きく付与した厚さ1.3mm以下の薄板状希土類ボンド磁石を作製するのに有利となる。なお、当該磁石粉末を平均粒子径75−150μmの多結晶集合型Nd2Fe14B磁石粉末と平均粒子径3−5μmの単磁区粒子型Sm2Fe173磁石粉末とのハイブリッド型とするとラジアル異方性磁石モータの出力と減磁耐力の向上に効果的となる。
例えば、自己組織化した結合剤を含む(BH)max=162kJ/m3、厚さ0.97mmの薄板状の異方性希土類ボンド磁石を非等方的に延伸し、内半径3.55mm、外半径3.65mm、最大肉厚0.88mm、長さ10mmの円弧状とした。この磁石を4MA/mのパルス磁界で磁化したときの磁束は(BH)max72kJ/m3の等方性Nd2Fe14Bボンド磁石の磁束量に対して1.53倍となる。その結果、永久磁石型モータの起動トルクを1.4倍以上に高める。これは、空隙磁束密度の比が略、磁石の(BH)maxの比の平方根に比例することによる。しかし、高(BH)maxラジアル異方性磁石モータは振動や騒音の原因となるトルク脈動が場合によっては10倍以上となり、モータの振動や騒音の原因となるばかりか、位置制御の精度に障害が発生する原因となることがある。
上記、トルク脈動とは当該磁石と対向する鉄心外周表面にティ−スとスロットが存在するため、回転に伴ってパ−ミアンス係数Pcが変化することによる脈動である。本発明は極中心の磁力を維持してモータの出力特性の低下を抑制しながら、モータの出力特性への寄与が少ない極間の磁束変化を滑らかにすることでトルク脈動を低減し、低振動騒音、或いは位置制御を高精度化し得るラジアル異方性磁石モータの製造方法の提供を目的とする。
上下パンチの、少なくとも一方を非磁性部材と磁性部材とを規則的に組合せ、その他を非磁性部材で構成した圧縮成形型を用い、圧縮方向と配向磁界方向が略一致する平行磁界中で成形型キャビティ中の磁石粉末に生じる反磁界の差を利用して配向度の差を規則的に付与した薄板状希土類ボンド磁石を作製する工程と前記磁石を機械的に延伸し、延伸方向に生じる可撓性を利用して円弧状、もしくは支持部材と共に環状磁石とする工程とを必須とするラジアル異方性磁石モータの製造方法。
また、上記磁石の厚さが1.3mm以下であるラジアル異方性磁石モータの製造方法。
また、上記上下パンチの少なくとも一方に配置する磁性部材の飽和磁化Isが1T以上であるラジアル異方性磁石モータの製造方法。
また、上記磁石粉末が平均粒子径75−150μmの多結晶集合型Nd2Fe14B磁石粉末と平均粒子径3−5μmの単磁区粒子型Sm2Fe173磁石粉末とのハイブリッド型であるラジアル異方性磁石モータの製造方法。
本発明は磁石粉末[A1]に発生する反磁界Hdで残留磁化Jrが高い部分と低い部分とが規則的に繰り返す構成の薄板状磁石を作製する。このような、残留磁化Jrが高い部分を極中心に配置し、Jrが低い部分を極間に配置すると、極間での磁束変化が滑らかとなり、ラジアル異方性磁石モータのトルク脈動を抑制できる。トルク脈動の抑制はモータ駆動時の振動騒音の低減、停止位置精度の向上をもたらし、滑らかな回転と制御性に優れたラジアル異方性磁石モータが製造できる。
先ず、極中心の磁力を維持してモータの出力特性の低下を抑制しながら、モータの出力特性への寄与が少ない極間の磁束変化を滑らかにする成形技術について説明する。
本発明にかかる極間の磁束変化を滑らかにする成形技術とは、配向磁界方向と圧縮方向とが一致する平行磁界中で成形型キャビティ中の磁石粉末に生じる反磁界の差を利用して配向度の差を規則的に付与するというものである。
ここで、磁石粉末のような強磁性部材を磁化すると、強磁性部材の両側に生じる磁極によって、磁化Mとは逆向きの磁界Hdが発生する。すなわち、磁化Mによって、自身の磁化Mを妨げる方向に反磁界Hdが生じる。この反磁界Hdの大きさは磁化Mの大きさに比例するから、Hd=−NM(CGS)、Hd=−NM/μo(SI単位)で表される。Nは反磁界係数で形状に依存する無次元量である。外部から印加した磁界をHexとすると、実際に強磁性部材に印加されている磁界HはH=Hex+Hdとなる。図1のような薄板状の強磁性部材において、反磁界Hdを座標軸x、y、zの各成分に分けると、Hdi=−NiMi(i=x、y、z)と表される。このとき、反磁界係数Nx、Ny、Nzの間には、Nx+Ny+Nz=4πという関係がある。
本発明にかかる薄板状磁石の場合は、板面に垂直方向をz方向とすると、板の面内方向の反磁界Nx、Hyは殆ど無視してよいので、Nx=Ny=0で反磁界はない。しかし、薄板面に垂直方向に磁化MがかかるとNz=4π、反磁界は−4πMとなる。
例えば、非磁性成形型を用いて薄板状磁石の成形型キャビティへ図1のZ方向に相当する配向磁界Hexを印加する。すると、キャビティ内の磁石粉末に生じた反磁界Hd=−4πMが、配向磁界Hexによる磁石粉末の配向作用を減少させ、その結果、当該磁石の残留磁化Jrが低下する。反磁界Hd=−4πMによるこの効果は、成形型キャビティ形状により異なり、上下パンチ軸方向の厚さが薄くなる程大きくなる。とくに、本発明のように1.3mm以下の磁石厚さとなると反磁界Hdを抑制した場合と抑制しない場合とでは残留磁化Jrに大きな差が生じることが予測される。
本発明では使用する図2に示すように、上下パンチの少なくとも一方のパンチ面に磁性部材1と非磁性部材2とを規則的に組合せ、ダイその他を非磁性部材で構成した圧縮成形型を用いる。そして、成形型キャビティ内の磁石粉末の厚さLcを見掛け上、厚くした部分LHdと薄くした部分HHdとを規則的に繰り返すような構成とする。このような構成では、磁石粉末[A1]に発生する反磁界Hdが抑制されて残留磁化Jrが高いLHd部分、反磁界Hdが抑制されずに、磁石粉末[A1]の配向を阻害し、結果として残留磁化Jrが低いHHd部分が規則的に繰り返す構成の薄板状磁石が作製できる。
具体的には磁石粉末[A1]に発生する反磁界Hdで磁石粉末[A1]の配向を低下させないLHd部分が磁極中心位置となるように、磁性部材を配する。ここで、当該磁性部材の配向磁界方向距離Lmと磁石厚さLcとの総和Lo=Lm+Lcが略20mmあれば、反磁界Hdを抑制することができ、磁石粉末[A1]の配向低下による残留磁化Jrの低下は殆どなくなる。
以上、磁極中心部分に磁性部材1、極間部分に非磁性部材2を規則的に配置した図2のような構成のパンチとすれば極間部分の残留磁化Jrが低下するため、ラジアル異方性磁石モータの極間磁束密度の変化が滑らかとなり、磁束密度分布を矩形波状から正弦波状に近づけることができる。その結果、ラジアル異方性磁石モータのトルク脈動が低減し、低振動、低騒音、位置制御の高精度化が図れるのである。
なお、上下パンチの、少なくとも一方に用いる磁性部材1には、飽和磁化Isが1T以上の炭素鋼、ダイス鋼、或いはCoリッチな超硬合金等を用いる。ただし、磁性部材1が磁気飽和すると磁石粉末[A1]に生じた反磁界Hdを抑制することはできない。したがって、用いる磁性部材1は飽和磁化Isが高い部材である程、好ましい。
本発明では図2のように配向磁界Hexと圧縮方向Pの方向を略一致させる。配向磁界Hex方向と圧縮P方向とが直交する所謂、直交磁界中成形法では、配向磁界Hexにより生じる反磁界Hdを利用して磁石粉末[A1]の配向制御はできない。また、配向磁界Hexは1.4MA/m以上が好ましい。このような配向磁界Hexを印加する方法としては、電磁石による静磁界、或いはパルス磁界を用いることができる。なお、圧縮成形圧力は15〜50MPaとし、成形加工でのNd2Fe14B磁石粉末の表面損傷、亀裂や破砕による新生面の発生を抑えると減磁曲線の角型性(Hk/HCJ)の低下を抑制することができる。
次に、本発明にかかる磁石粉末[A1]について説明する。
本発明にかかる磁石粉末[A1]のうち、多結晶集合型Nd2Fe14B磁石粉末[A1
a]とはHDDR処理(水素分解/再結合)、すなわち、R2Fe14B化学量論組成に近い希土類−鉄系合金のR2(Fe,Co)14B相の水素化(Hydrogenation,R2[Fe,Co]14BHx)、650〜1000℃での相分解(Decomposition,RH2+Fe+Fe2B)、脱水素(Desorpsion)、再結合(Recombination)する、所謂HDDR処理で作製した粉末を言う。
ここで必須元素Rは、10原子%未満では結晶構造がα−Feと同一構造の立方晶組織となるため、高磁気特性、特に高保磁力HCJが得られず、30原子%を超えるとRリッチな非磁性相が多くなり、飽和磁化Jsが低下する。よって、Rは10〜30原子%の範囲が望ましい。加えて必須元素Bは、2原子%未満では菱面体構造が主相となり、高い保磁力HCJは得られず、28原子%を超えるとBリッチな非磁性相が多くなり、飽和磁化Jsが低下する。よって、Bは2〜28原子%の範囲が望ましい。
一方、必須元素Feは、65原子%未満では飽和磁化Jsが低下し、80原子%を超えると高い保磁力HCJが得られない。よって、Feは65〜80原子%が望ましい。また、Feの一部をCoで置換することは、磁石粉末の磁気特性を損なうことなく、キュリー温度Tcの上昇によって実使用温度範囲の残留磁化Jrの温度係数を改善できる。しかしながら、CoのFe置換量が20原子%を超えると飽和磁化Jsが減少する。すなわち、Co置換量が5〜15原子%の範囲では、残留磁化Jrが一般に増加するため、高(BH)maxを得るには好ましい。
他方では、R、B、Feのほか、工業的生産上不可避な不純物の存在は許容できる。例えば、Bの一部を4重量%以下のC、或いはP、S、Cuの中、少なくとも1種、合計量で2重量%以下の存在は一般的な許容範囲である。
更に、Al、Ti、V、Cr、Mn、Bi、Nb、Ta、Mo、W、Sb、Ge、Ga、Sn、Zr、Ni、Si、Zn、Hfのうち少なくとも1種は、当該粉末の保磁力HCJ、減磁曲線の角型性Hk/HCJなどの改善のために適宜添加することができる。また、組成の10原子%〜30原子%を占める希土類元素Rは、Nd、Pr、Dy、Ho、Tbの中、少なくとも1種、或いは、La、Ce、Sm、Gd、Er、Eu、Tm、Yb、Lu、Yの中、少なくとも1種を含む。通常Rのうち1種をもって足りるが、実用上は2種以上の混合物(ミッシュメタル、シジム等)を用いることもできる。なお、このRは工業上入手可能な範囲で製造上不可避な不純物を含有できる。
次に、本発明にかかる磁石粉末[A1]のうち、単磁区粒子型Sm2Fe173磁石粉末[A1b]とは、例えば、特開平2−57663号公報に記載される溶解鋳造法、特許第17025441号や特開平9−157803号公報などに開示される還元拡散法より、R−Fe系合金、又はR−(Fe、Co)系合金を製造し、これを窒化した後、微粉砕することによって得られる。微粉砕はジェットミル、振動ボールミル、回転ボールミルなど、公知の技術で実施することができ、フィッシャー平均粒径で1.5μm以下、好ましくは1.2μm以下となるように微粉砕したものを言う。なお、微粉末は、発火防止などハンドリング性を向上させるため、例えば特開昭52−54998号公報、特開昭59−170201号公報、特開昭60−128202号公報、特開平3−211203号公報、特開昭46−7153号公報、特開昭56−55503号公報、特開昭61−154112号公報、特開平3−126801号公報等に開示されているような、湿式ないし乾式処理による徐酸化皮膜を表面に形成したものが望ましい。また、特開平5−230501号公報、特開平5−234729号公報、特開平8−143913号公報、特開平7−268632号公報や、日本金属学会講演概要(1996年春期大会、No.446、p 184)等に開示されている金属皮膜を形成する方法や、特公平6−17015号公報、特開平1−234502号公報、特開平4−217024号公報、特開平5−213601
号公報、特開平7−326508号公報、特開平8−153613号公報、特開平8−183601号公報等による無機皮膜を形成する方法など、1種以上の表面処理Sm2Fe173磁石粉末であっても差支えない。
以上、本発明にかかる磁石は、粒子径53μm以下の粉末を20重量%以下とした平均再結晶粒径0.05〜50μmのR2Fe14B正方晶相からなる再結晶粒の集合組織を有する多結晶集合型Nd2Fe14B磁石粉末[A1a]60重量部以下と平均粒子径3μm以下の単磁区粒子型Sm2Fe173磁石粉末[A1b]40重量部以上とした混合磁石粉末[A1]を結合剤と共に50MPa以下で圧縮成形したものである。
次に、上記磁石粉末[A1]を結合剤と共に50MPa以下で圧縮成形する際の最良の形態について図面を用いて説明する。
図3(a)(b)(c)は、本発明にかかる磁石と中間材料の形態を示す概念図である。図3(a)において、[A1a]は粒子径53μm以下の粉末を20重量%以下とした多結晶集合型Nd2Fe14B磁石粉末、[A1b]は平均粒子径略3μmの単磁区粒子型Sm2Fe173磁石粉末、また、それぞれの矢印は粉末の磁化容易軸(C軸)を表している。なお、それらの磁石粉末[A1]は図2(a)のように、それぞれ反応基質を有するオリゴマーまたはプレポリマー[A2]で被覆した構成が好ましい。
一方、図3(b)は磁石粉末[A1]を主成分とした複合グラニュール[A]の構成を示している。ここで、複合グラニュール[A]の好適な構成としては、(1)当該磁石粉末[A1]と延伸性高分子[B1]とを溶融混練し、冷却後、粗粉砕した[A1]、[A2]、及び[B1]との構成、(2)当該磁石粉末[A1]と延伸性高分子[B1]と滑剤[D]とを溶融混練し、冷却後、粗粉砕した[A1]、[A2]、[B1]、及び[D]との構成を挙げることができ、それらは何れも溶融混練によって空隙部分を減じる。
更に、図3(c)は、複合グラニュール[A]にケミカルコンタクトポイント[C]を設け、化学的に結合した自己組織化構造とした概念図である。
上記、本発明にかかる磁石では、反応基質を有するオリゴマーまたはプレポリマー[A2]を被覆した磁石粉末[A1]と延伸性高分子[B1]とを溶融混練し、冷却後、粗粉砕した[A1]、[A2]、及び[B1]との構成で空隙部分を減少させた複合グラニュール[A]、或いはまた[A2]を被覆した磁石粉末[A1]と延伸性高分子[B1]と滑剤[D]とを溶融混練し、冷却後、粗粉砕した[A1]、[A2]、[B1]、及び[D]との構成で空隙部分を減少させた構成の複合グラニュール[A]を用いることが好ましい。とくに好ましくは、滑剤[D]はペンタエリスリトールC17トリエステルとし、延伸性高分子[B1]100重量部に対して3〜15重量部とする。また、複合グラニュール[A]、並びに前記[A]と境界相[B]とにケミカルコンタクトポイント[C]を設け、延伸性と耐候性を改善する。
以上のような、複合グラニュール[A]と延伸性高分子[B1]とは滑りを伴う溶融流動条件下、50MPa以下、配向磁界Hex下で圧縮成形する。また、複合グラニュール[A]に含まれる磁石粉末[A1]は粒子径53μm以下の粉末の割合を20重量%以下としたNd2Fe14B磁石粉末[A1a]と平均粒子径3μm以下のSm2Fe173磁石粉末[A1b]とし、磁石粉末[A1]に占めるSm2Fe173磁石粉末[A1b]の割合を40重量%以上とする。
更に、[A2]には、オキシラン環を有する融点70〜100℃のエポキシ化合物の1種または2種以上とし、延伸性高分子[B1]は融点80〜150℃のポリアミド樹脂と
する。その際、ケミカルコンタクトポイント[C]は[A2]、並びに[B1]の反応基質と架橋反応し得るイミダゾール誘導体[C1]が好ましい。
加えて、複合グラニュール[A]に占める磁石粉末[A1]の割合を95重量%以上、厚さ1.3mm以下の薄板状で、板厚方向の異方化において磁石粉末[A1]の反磁界Hdによる配向の差を規則的に付与する条件下、50MPa以下、滑りを伴う溶融流動状態で圧縮成形し、相対密度98%以上の磁石とする。然る後、磁石全体を図3(c)のように機械的に延伸し、圧延方向に生じる可撓性を利用して環状、或いはスタンピングによって部分的に延伸率を変えた円弧状磁石としてラジアル異方性磁石モータを製造する。
本発明ではNd2Fe14B磁石粉末[A1a]、またはSm2Fe173磁石粉末[A1b]の表面にオリゴマーまたはプレポリマー[A2]を被覆した磁石粉末[A1]とする。具体的には、予めNd2Fe14B磁石粉末[A1a]、またはSm2Fe173磁石粉末[A1b]とオリゴマーまたはプレポリマー[A2]の有機溶媒溶液とを湿式混合、脱溶媒、解砕し、必要に応じて適宜分級する。なお、本発明で言うオリゴマーまたはプレポリマー[A2]とは融点70〜100℃、且つ分子鎖中に少なくとも2個以上のオキシラン環を有するエポキシ化合物が好ましく、当該化合物としてはビスフェノール類とエピクロルヒドリン或は置換エピクロルヒドリンとにより得られるもの,或いはその他各種の方法によって得られるエポキシオリゴマーがある。好ましくは、(化1)の構造で示されるエポキシ当量205〜220g/eq,融点70−76℃のポリグリシジルエーテル−o−クレゾールノボラック型エポキシオリゴマーなどを挙げることができる。
Figure 0004635583
本発明にかかる延伸性高分子[B1]の融点以上で、前記[B1]とNd2Fe14B磁石粉末[A1a]、並びにSm2Fe173磁石粉末[A1b]にオリゴマー、またはプレポリマー[A2]を被覆した磁石粉末[A1]を溶融混練し、粗粉砕した複合グラニュール[A]はNd2Fe14B磁石粉末[A1a]とSm2Fe173磁石粉末[A1b]とを併用し、前記[A1a]は粒子径53μm以下の粉末の割合を20重量%以下とすると共に、[A1b]の割合を40重量%以上とすることが、高(BH)max化や高温暴露下での減磁耐力向上の観点から必要である。このような、複合グラニュール[A]はロールミルや2軸押出機など加熱可能な混練装置を用いた定法手段により容易に作製できる。
一方、本発明にかかる延伸性高分子[B1]としてはホモポリアミドとしてラクタム或はアミノカルボン酸より合成されるものと、ジアミンとジカルボン酸、或はそのエステルやハロゲン化物から合成される(化2)で示されるポリアミドがある。
Figure 0004635583
ただし、上式においてR1、R2、R3は一般にポリメチレン基であり、R1が−(CH2m−であるものはナイロン(m+1)であり、R2が−(CH2p−、R3が−(CH2q-2あるものはナイロン−p・qである。尚、更に第3の単量体を加えた共重合体であっても差支えない。例えば、本発明で使用できるポリアミドの例としてはナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12等のナイロン、共重合ナイロン、ブレンド品等が挙げられる。より好適に用いられる低融点ポリアミドであり、当該ポリアミドとしては、例えば融点80〜150℃、酸価10以下、アミン価20以下、分子量4000〜12000のポリアミドコポリマー、アルコール可溶性ポリアミドがある。
上記のような延伸性高分子[B1]は本発明にかかる磁石の製造段階で、軟化もしくは融解、あるいは[A2]成分として好適なエポキシオリゴマーに少なくとも一部が溶解することにより、低温での反応性を保持しつつ、優れた機械的強度を発現する。
一方、本発明では滑りを伴う溶融流動が発現する滑剤[D]を同時に溶融混練し、粗粉砕して複合グラニュール[A]とすることが好ましい。滑りを伴う溶融流動が発現する滑剤[D]とは、例えば磁石粉末[A1]への内部滑性作用と成形型壁面への外部滑性作用とが整合性よく発現する化合物で、例えば、(化3)の構造を有するペンタエリスリトール脂肪酸トリエステル化合物が例示できる。これは、ペンタエリスリトール1モルにステアリン酸3モルとの縮合反応で得られ、その融点は約51℃であった。なお、ペンタエリスリトールC17トリエステルは[B1]100重量部に対して3〜15重量部とすると顕著な滑りを伴う溶融流動が発現する。15重量部以上では外部滑性効果が強くなり過ぎ、複合グラニュール[A]への混入自体が困難となり、3重量部未満では滑りを伴う溶融流動現象は顕著でない。
Figure 0004635583
上記、複合グラニュール[A]に滑りを伴う溶融流動が発現する条件下では磁石粉末[A1]の割合を95wt.%以上としても、厚さ略1mm程度の薄板状磁石を高い配向度を維持したまま圧縮成形することができる。
なお、Nd2Fe14B磁石粉末[A1a]、またはSm2Fe173磁石粉末[A1b]に被覆した成分[A2]、および[B1]の反応基質とケミカルコンタクトポイント[C]を形成するケミカルコンタクト[C1]としては、例えば、(化4)で示されるようなイミダゾール誘導体を例示できる。
Figure 0004635583
ただし、(化4)中、R1とR2は水素、またはアルキル残基である。このような化合物を得るには、例えばヒダントイン化合物1モルと式CH2=CHCOOR’(R’はアルキル)のアクリル酸エステル2モルとの付加物、或は該ヒダントイン1モルと式CH3=C(CH3)COOR′のメタクリル酸エステル1モル並びにアクリ酸エステル1モルとの付加物に抱水ヒドラジンを反応させることで得られる。
以上、本発明にかかる複合グラニュール[A]を延伸性高分子[B1]、並びにそれらとケミカルコンタクトポイント[C]を形成する粉末状ケミカルコンタクト[C1]と混合し、配向磁界下で、[A2]を含浸した不織布[E+A2]を介し、滑りを伴う溶融流動条件下で圧縮成形する。ただし、圧縮成形圧力は15以上50MPa以下とする。このような材料形態、成形条件下ではNd2Fe14B磁石粉末[A1a]の新生面やクラック生成が抑制されるため、酸化による永久劣化に相当する磁気特性の劣化を抑制できる。
なお、配向磁界下での圧縮成形において、成形型からの熱伝導により複合グラニュール[A]、および延伸可能な高分子[B1]を溶融状態とする。その結果、Nd2Fe14B磁石粉末[A1a]、並びにSm2Fe173磁石粉末[A1b]は配向磁界によって磁化容易軸(C軸)を一定方向に揃える再配列を起こす。そして、この状態で15〜50MPaで、圧縮成形して十分なケミカルコンタクトポイント[C]を形成させ、本発明にかかる磁石とする。或いは、一旦成形型から脱型し、後硬化によって十分なケミカルコンタクトポイント[C]を形成させても差支えない。
上記、本発明にかかる磁石の異方化方向は板状磁石の板厚方向であり、非磁性部材と磁性部材とを組合せたパンチを使用することで反磁界の差を利用して、規則的に配向に差を設ける。
なお、本発明にかかる磁石は厚さ略1.5mm以下の薄板状で、その相対密度は98%以上が好ましい。磁石の相対密度が低下すると、ケミカルコンタクトポイント[D]を形成する際、大気中で熱すると空隙量に応じて希土類−鉄系磁石粉末[A1]の永久劣化分に相当する(BH)maxの低下が大きくなるので好ましくない[三野、浅野、石垣、“異方性Nd−Fe−B系ボンド磁石の開発”,住友特殊金属技報、Vol.12,(199
7)]。
以上のように、本発明にかかる配向磁界により生ずる磁石粉末の反磁界の差を利用して、磁気特性を規則的に変化させ、且つ磁石は複合グラニュール[A]の境界相[B]を網目状に設け、延伸性高分子[B1]を機械的に延伸する。すると延伸方向に可撓性が発現するので、これを利用して薄板状磁石を環状または円弧状に形状変換し、高い残留磁化を有する部分を極中心に配置し、低い残留磁化を有する部分を極間に配置する。これにより、極間部の表面磁束密度の変化が滑らかとなり、ラジアル異方性磁石モータのコギングトルクに基づくトルク脈動を抑制し、滑らかな駆動性能に基づく低振動、低騒音で、且つ位置制御性の優れたラジアル異方性磁石モータとなる。
以下、本発明を実施例により更に詳しく説明する。ただし、本発明は実施例に限定されない。
1.原料
本実施例ではHDDR処理によって作製され、製造上不可避の粒子径53μm以下の粉末含有量の異なる多結晶集合型Nd2Fe14B磁石粉末[A1a](基準合金組成:Nd12.3Dy0.3Fe64.7Co12.36.0Ga0.6Zr0.1)、RD処理により作製した平均粒子径3μmの磁気的に異方性の単磁区粒子型Sm2Fe173磁石粉末[A1b]を使用した。また、本発明にかかるオリゴマー[A2]は(化1)で示した構造のエポキシ当量205〜220g/eq,融点70−76℃のポリグリシジルエ−テル−o−クレゾールノボラック型エポキシオリゴマー、延伸性高分子[B1]は(化2)で示した構造の可塑剤を含む融点80℃、酸価10以下、アミン価20以下、分子量4000〜12000のポリアミド粉末、ケミカルコンタクトポイント[C]を形成するケミカルコンタクト[C1]は(化3)で示した構造の平均粒子径3μm、融点80−100℃のイミダゾール誘導体、滑剤[D]には(化4)で示した構造の融点約52℃のペンタエリスリトールC17トリエステルを用いた。
2.磁石の作製
本発明にかかる磁石は複合グラニュール[A]を主成分とし、当該複合グラニュール[A]の周囲を網目状に配した境界相[B]とで構成し、それら[E]、[A]、並びに[B]とはケミカルコンタクトポイント[C]により化学的に結合した構成とした。
上記、磁石作製の第1段階は、Nd2Fe14B磁石粉末[A1a]とSm2Fe173磁石粉末[A1b]とを、それぞれエポキシオリゴマー[A2]で被覆した磁石粉末[A1]とし、延伸性高分子[B1]と一括して溶融混練し、一つひとつのグラニュールが[A1a]、[A1b]、[B1]、および滑剤[D]を構成成分とする滑りを伴う溶融流動性をもつ複合グラニュール[A]とした。
磁石を作製する第2段階は、当該複合グラニュール[A]を境界相[B]を形成するための延伸性高分子[B1]、並びにケミカルコンタクト[C]を形成するためのケミカルコンタクト[C1]と共に成形型温度150℃、1.5MA/mの配向磁界下で20MPaの圧力で圧縮成形し、磁石とした。その際、上下パンチを全て非磁性部材としたものと、上パンチを炭素鋼(S45C)としたものを用意した。ただし、磁性部材の配向磁界方向距離Lm=20mm、磁石厚さLc=0.5〜15mm、LmとLcとの総和Loは略19.5〜22mmとした。
上記により得られた幅25mm、長さ160mm、厚さ0.5〜15mmの磁石を180℃、20minの熱処理したのち、一辺が5mmの板状とし、4MA/mでパルス着磁
したのち、試料振動型磁力計(VSM)を用いて残留磁化Jrを求め、厚さ15mmの磁石の残留磁化Jrを基準として規格化した。
図4は磁石厚さに対する規格化残留磁化の関係を示す特性図である。図から明らかなように、磁性部材を配置して反磁界を抑制した場合には磁石の厚さに対して残留磁化の減少は僅かに観測されたに過ぎない。一方、反磁界を抑制しない試料では磁石の厚さに対して残留磁化は指数関数的に減少した。とくに、本発明が対象とする厚さ1mmでは残留磁化の値に略5%の差があることが判った。
3.機械的延伸と配向変化
以上により準備した本発明にかかる薄板状磁石は最終段階として、その延伸性を利用して多様な形態のラジアル異方性磁石モータに適用される環状から円弧状に至る任意形状に変換する。その際、磁石厚さが、例えば5mm以上となると機械的延伸が困難である。また、機械的延伸ができても、これにより配向によって異方性化した磁石粉末[A1]のC軸(磁化容易軸)が変化すると特性が低下する。そこで、4MA/mでパルス着磁した厚みの異なる板状磁石を機械的に一様に延伸したときに起こり得る配向の変化をサーチコイルと磁束計を用いて調べた。
図5は厚さ0.85〜2.50mmの範囲で、厚さ方向に磁石粉末を配向した薄板状の自己組織化したボンド磁石を,予め4MA/mのパルス磁界で磁化し、80℃で等速ロール圧延したときの磁束変化を圧延前2.5mmの磁束を基準に規格化してプロットした結果を示す。図において記号四角は圧延前、丸は圧延後の磁束を示す。また、図中の曲線は圧延前の磁束を示している。図から2.1〜2.5mmと比較的厚い磁石は圧延前の磁束を示す曲線と比較すると顕著な磁束の減少が観測された。これは、粉末の配向が圧延で乱れたことに起因する磁束減少と推察される。これに対し、本発明にかかる厚さ1.30mm以下の磁石では圧延後の磁束が圧延前とほぼ一致している。したがって、この場合は磁石粉末[A1]の圧延による配向の変化が少なく、顕著な磁束減少がない。換言すれば、小型モータに使われる等方性Nd2Fe14Bボンド磁石のように約1mmの磁石であれば、圧延による磁束変化は無視できる程度となる。
以上のように、非磁性成形型を用いて薄板状磁石の成形型キャビティへ図1のZ方向に相当する配向磁界Hmを印加する。すると、キャビティ内の磁石粉末[A1]に生じた反磁界Hd=−4πMが、配向磁界Hmによる磁石粉末[A1]の配向効果を低下させ、当該磁石の磁気特性を低下させる。反磁界Hd=−4πMによるこの効果は、成形型キャビティ形状により異なり、上下パンチ軸方向の厚さが薄くなる程大きくなる。とくに、本発明のように1.3mm以下の磁石厚さでは、反磁界Hdを抑制した場合と抑制しない場合とでは残留磁化に5%程度の差をつけることが明らかになった。
すなわち、本発明では使用する上下パンチの少なくとも一方のパンチ面に磁性部材1と非磁性部材2とを規則的に組合せ、その他を非磁性部材2で構成した圧縮成形型を用い、キャビティ内の磁石粉末[A1]の厚さを見掛け上、厚くした部分と薄くした部分とを規則的に繰り返す構成とする。すると、磁石粉末に発生する反磁界Hdで残留磁化Jrが高い部分と低い部分とが規則的に繰り返す構成の薄板状磁石を作製する。このような、Jrが高い部分を極中心に位置させ、Jrが低い部分を極間に位置させると、極間での磁束変化が滑らかとなり、ラジアル異方性磁石モータのトルク脈動を抑制することができる。トルク脈動の抑制はモータ駆動時の振動騒音の低減、停止位置精度の向上をもたらし、滑らかな回転と制御性に優れたラジアル異方性磁石モータが製造できる。
本発明は、滑らかな駆動特性、低振動、低騒音、位置制御性に優れたラジアル異方性磁
石モータの製造に有用である。
薄板磁石の反磁界Hdの方向を示す座標軸概念図 磁性部材と非磁性部材とを規則的に組合せたパンチの構成図 本発明にかかる磁石、並びに中間材料の形態を示す概念図 反磁界を利用した配向制御の効果を示す特性図 機械的延伸と配向変化の関係を示す特性図
符号の説明
1 磁性部材
2 非磁性部材
A 複合グラニュール
A1 磁石粉末
A1a 多結晶集合型Nd2Fe14B磁石粉末
A1b 単磁区粒子型Sm2Fe173磁石粉末
A2 オリゴマーまたはプレポリマー
B1 延伸性高分子
C ケミカルコンタクトポイント
C1 ケミカルコンタクト
D 滑材
E+A2 A2を含浸した不織布

Claims (4)

  1. 上下パンチによる圧縮成形工程と、磁石を機械的に延伸し、延伸方向に生じる可撓性を利用して円弧状、もしくは支持部材と共に環状磁石とする工程とを必須とするラジアル異方性磁石モータの製造方法において、前記上下パンチの、少なくとも一方を非磁性部材と磁性部材とを規則的に組合せ、その他を非磁性部材で構成した圧縮成形型を用い、圧縮方向と配向磁界方向が略一致する平行磁界中で成形型キャビティ中の磁石粉末に生じる反磁界の差を利用して配向度の差を規則的に付与した薄板状希土類ボンド磁石を作製する工程を有するラジアル異方性磁石モータの製造方法。
  2. 磁石の厚さが1.3mm以下である請求項1記載のラジアル異方性磁石モータの製造方法。
  3. 上下パンチの少なくとも一方に配置する磁性部材の飽和磁化Isが1T以上である請求項1記載のラジアル異方性磁石モータの製造方法。
  4. 磁石粉末が平均粒子径75−150μmの多結晶集合型Nd2Fe14B磁石粉末と平均粒
    子径3−5μmの単磁区粒子型Sm2Fe17N3磁石粉末とのハイブリッド型である請求項1記載のラジアル異方性磁石モータの製造方法。
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