JP4635338B2 - 成形培地 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水稲育苗用、法面緑化用、壁面緑化用、草花や野菜の栽培用に使用される人工土壌、特に固結した形態を有する人工土壌である成形培地に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ロックウール粒状綿とピートモスとを主成分とする人工土壌が知られている。特開平3−187316号公報には、ロックウール粒状綿及びピートモスが乾式混合により混合されて形成された園芸培土が開示されている。ロックウール粒状綿は、初期吸水性・保水性は良好であるが、水の吸着力が弱く、またPHが酸性である一方、ピートモスは、蝋分を含んでいるために初期の吸水には時間がかかるが、完全に吸水した後は保水力に優れ、またPHがアルカリ性である。このような2つの成分を混合することで両者が互いの短所が補完され、保水力に優れ中性な園芸培土が実現されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来型の人工土壌には、次のような問題があった。即ち、従来型の人工土壌の主成分であるロックウール粒状綿とピートモスは、乾式混合法により混合されるので固結せず、このため作業性が悪く、例えば播種トレーや鉢に詰めるのに手間がかかっていた。また、密度ムラも大きくなるため、吸水性にもムラができ植物の発芽・生育にばらつきがあった。
そこで、本発明の目的は、成分分布にムラが少なく、作業性の良い成形培地を提供することにある。作業性としては、特に耐折性、柔軟性、加工性に優れた人工土壌を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明による成形培地は、ロックウール粒状綿49〜78重量%、ピートモス類19〜33重量%、パルプ0.5〜3重量%、合成有機繊維1〜10重量%、を含む主原料と、主原料の各成分を凝集する凝集剤0.5〜1.5重量%と、主原料の各成分を接着する接着剤1〜4重量%とを含むスラリーから、湿式抄造方法により形成されたウェットフェルトに対し、ウェットフェルト中のピートモス類100重量部に対して原液換算で0.1〜1.0重量部に相当する割合で界面活性剤を撒布した後、ウェットフェルトを乾燥することにより形成された成形培地であって、合成有機繊維は成形培地に対しフェルト状の形態を与えていることを特徴とする。
【0005】
このような成形培地によれば、湿式抄造方法により形成されるため、主原料の各成分が均一に分散した状態で固結した成形培地が形成される。また、合成有機繊維により成形培地はフェルト状の形態が与えられるため、耐折性、柔軟性、加工性に優れた成形培地が形成される。更に、界面活性剤が撒布されるため、ピートモス類の初期吸水性の悪さが改善される。なお、「ピートモス類」とは、ピートモス及びココナッツファーバー発酵物を指すものとする。ココナッツファイバー発酵物とは、ヤシ殻を堆積発酵させたもので、ピートモスとほぼ同様の性質を有しているものである。
【0006】
スラリーは、粒状肥料として、窒素、リン酸、カリウム、マグネシウムから成る群から選択される少なくとも一種以上を含んでもよい。粒状肥料を適正量添加することで、培地設計をコントロールすることが可能となる。
【0007】
上記した成形培地において、ロックウール粒状綿及びピートモス類に対しこれらの相対比を変えずに合わせて10〜20重量%に相当する分量を、天然無機保水剤10〜20重量%に代えてもよい。これにより、植物が土中の水分を吸い取る力に対する抵抗力である毛管抵抗が低く適度な通気性を有する上により高い保水性が要求される植物に対しても対応可能となる。
【0008】
上記した成形培地において、ロックウール粒状綿及びピートモス類に対しこれらの相対比を変えずに合わせて10〜30重量%に相当する分量を、無機充填剤10〜30重量%に代えてもよい。これにより、根回りの水はけ、通気を好む植物に対しても対応可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、表に従って本発明の実施形態に係る成形培地について説明する。
表1は、第1実施形態に係る成形培地の成分構成及び各成分ごとの成分比率を示す。主成分として、ロックウール粒状綿及びピートモス類で大部分を占めている。既に説明したように、ロックウール粒状綿及びピートモス類は混合して用いられることにより互いの短所を補完し、保水力に優れた中性の成形培地が形成される。また、この成形培地は湿式抄造方法により固結した状態に形成されている。このため作業性に優れ、例えば播種トレーや鉢に容易に詰めることができる。湿式抄造方法では、更に各構成成分が均一に分散された状態で形成されるため、吸保水性や密度の点でのばらつきがなく、培地として植物の生育に好ましい気液固3相を形成できる。更に、この第1実施形態による成形培地には、主成分として更に合成有機繊維としてのオレフィン−ポリプロピレン複合繊維が含まれており、これによりフェルト状の形態が与えられている。このため、耐折性、柔軟性、加工性に優れるため、作業性がよく、凹凸面のある基盤に対しても容易になじませることが可能となっている。これらの点については後に詳述する。
【0010】
【表1】
【0011】
次に表1に記載した各成分についての説明をする。第1実施形態による成形培地は、主原料として配合されるべきロックウール粒状綿、ピートモス類の許容範囲は、それぞれ、49〜78重量%、19〜33重量%である。この二つの成分がこれらの比率範囲であれば、両者のバランスがとれPH調整剤をつかう必要がないか、又は若干程度の調整剤添加で殆どの植物に対応することができる。また吸保水性についてもこの比率範囲では良好な性能を示す。
【0012】
パルプは、抄造性、成形培地フェルトの強度に寄与する。配合率は0.5〜3重量%である。配合率が0.5重量%未満の場合には、抄造時のウェットフェルト強度が低くなるためマット切れを起こしやすく、成形速度を低くしなければならない。また配合率が3重量%をこえると、成形培地フェルトが硬くなり根張りに悪影響が出始めることや、また培地ごとに定植し培地入れ替えしない場合には環境汚染の可能性がありうることが懸念される。
【0013】
合成有機繊維は、形成される成形培地に対して全体にやわらかみのあるフェルト状の形態を与える。質量に対して体積の大きく耐折性及び柔軟性を備えた合成有機繊維が、湿式抄造法方法により均一に分散するように配合されることで、このような形態が実現されているものと予見される。上述したように、これにより、作業性がよく、凹凸面のある基盤に対しても容易になじませることが可能となっている。配合率は1〜10重量%である。配合率が1重量%未満では、フェルトの耐折性、柔軟性が不足し、10重量%をこえるとフェルトの剛性が大きくなって凹凸のある基盤になじみにくくなる。合成有機繊維の具体例としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン、ビニロン、アクリル系、ないしオレフィンーポリプロピレン複合繊維等が挙げられる。
【0014】
凝集剤は、湿式抄造方法の工程において主原料の各成分をスラリー内で凝集する。配合率は0.5〜1.5重量%である。配合率が0.5重量%未満では成形培地の強度が不足し、1.5重量%をこえても効果の向上はみられないのでそれ以上配合する必要は無い。凝集剤の配合率が0.5%未満だと形成される成形培地の強度が不足するのは、スラリー内で主原料の各成分が十分に凝集されないために、接着剤による接着作用が十分に機能しないためであると予見される。凝集剤の具体例としては、ポリアクリルアミド、ポリアクリルアミド変性体等の高分子凝集剤、硫酸アルミニウム等の無機凝集剤があげられる。これら凝集剤は、単独で、あるいは必要に応じて2種以上組み合わせて使用することができる。但し凝集効果としては高分子凝集剤と無機凝集剤の併用が最も良い。
【0015】
接着剤は、スラリー内で凝集剤によって凝集された主原料の各成分を接着する。配合率は1〜4重量%である。配合率が1重量%未満では成形培地フェルトの強度が不足し、4重量%を超えると成形培地フェルトが硬くなり根張りに悪影響が出る。接着剤の具体例としては、アクリル、酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニル、アクリル酸エステル、スチレンアクリル、スチレンブタジエンゴムのそれぞれ重合体又は共重合体、又はポリビニルアルコールで、粉末状ないしエマルジョンが良く、親水基の多いものほど成形培地の吸水性が良くなる。これらは合成樹脂であるので、耐腐食性を有し環境を汚染することがない。
【0016】
界面活性剤は、蝋分を含んだピートモス類の初期吸水性の悪さを改善する。従って、ピートモス類の配合量を基準にして、その配合量が決定される。この第1実施形態では、ピートモス類100重量部に対して原液換算で0.1〜1重量部に相当する割合で配合される。配合量が0.1重量部未満では初期吸水性が不足し、1.0重量部をこえても効果の向上は見られないのでそれ以上配合する必要は無い。 界面活性剤の具体例としては、高級アルコール系、オクチルフェノール系、ノニルフェノール系、ポリアルキレングリコール系、アルキロールアミド系、脂肪酸エステル系等がある。なお、界面活性剤は湿式抄造方法により形成されたウェットフェルトに対して撒布されるものであるため、表1における成分構成としては、主成分、接着剤、凝集剤で100%となるように記されている。
【0017】
また、表1に示された成分以外に、スラリーに対して更に粒状肥料を加えて抄造方法により成形培地を形成してもよい。粒状肥料としては、窒素、リン酸、カリウム、マグネシウムの少なくとも一種以上が使用される。粒状肥料を適正量添加することで、培地設計をコントロールすることも可能となる。
【0018】
次に、本実施形態に係る成形培地の製造方法について説明する。まず、ロックウール粒状綿、ピートモス類、パルプ、を所定の粒度に揃えた後、これらロックウール粒状綿、ピートモス類、パルプに、合成有機繊維材料としてのオレフィン−ポリプロピレン複合繊維を加えて主原料とし、この主原料に、凝集剤としてのポリアクリルアミド、接着剤としてのアクリル酸エステル共重合体エマルジョンを合わせて5%と、水95%とを所定の順序、方法で混合機に混合する。このようにしてスラリーが作製される。そして作製したスラリー1から長網式抄造機によりウェットフェルトが形成される。このウェットフェルトに対して、界面活性剤0.5%水溶液がスプレー撒布される。界面活性剤撒布後に、ウェットフェルトは熱風乾燥機により130℃以上の温度で絶乾され、乾燥した成形培地を得る。乾燥時の温度により、成形培地は殺菌され、無菌状態となる。なお、界面活性剤の撒布はドライフェルトとなってからでも良いがその場合はさらに乾燥機を通す必要がある。
【0019】
湿式抄造方法においては、主原料の各成分は凝集剤により凝集され、その状態が乾燥工程により接着剤で定着されるため、成形培地は固結された状態に形成される。これにより、固結されておらず各成分がばらばらな人工土壌に比して作業性に優れた成形培地が実現される。また、湿式抄造方法では、スラリーにおいて主原料の各成分が均一に分散した状態が形成されるため、抄造工程を通して形成される成形培地も各成分が均一に分散した状態に形成される。これにより、上記したように吸保水性や密度の点でのばらつきがない成形培地が実現される。
【0020】
次に、第2、第3実施形態について説明する。まず第2実施形態として、ロックウール粒状綿及びピートモス類に対しこれらの相対比を変えずに合わせて10〜20重量を、天然無機保水剤10〜20重量%に代えてもよい。これにより、培地の毛管抵抗が低く、且つ適度な通気性を有した上により高い保水性を求められるような植物に対しても対応可能となる。配合率が10重量%未満では効果が不足し、20重量%を超えると抄造時の濾水が低下して生産性が悪くなるほか、材質が緻密になり植物の根張りを悪くし、更に成形培地フェルトの重量が重くなるというマイナス面があらわれる。天然無機保水材の具体例としては、クレー類であるベントナイト、アタパルジャイト、セピオライトや多孔質体である珪藻土、ゼオライトが挙げられる。
【0021】
また第3実施形態として、ロックウール粒状綿及びピートモス類に対しこれらの相対比を変えずに合わせて10〜30重量を、無機充填剤10〜30重量%に代えてもよい。これにより、根回りの水はけ、通気を好むスターチスのような植物に対しても対応可能となる。配合率が10%未満では効果が不足し、30%をこえるとロックウール粒状綿とピートモス類の比率が減少し本発明の培地としての機能が不足する。無機充填材の具体例としては、バーミキュライト、パーライト等の軽量、嵩高の材料が挙げられる。
【0022】
上記したような製造方法により形成された成形培地について、その性能を評価すべく以下に示すような試験を行った。表2、表3はその試験結果を示す。まず、試験サンプルとして、表2の実施例1〜5、比較例1〜5に示される成形培地を作成した。実施例1〜3は上記した実施形態1に、実施例4、5はそれぞれ第2、第3実施形態に相当する。なお、実施例3では接着剤としてポリビニルアルコールが使用されている。比較例1、2は、実施例1に対しその配合成分において合成有機繊維(オレフィン・ポリプロ複合繊維、ビニロン繊維)を含まず、かつロックウール粒状綿及びピートモスの比率が本発明とは異なるもの、比較例3、4は、実施例1に対しその配合成分において合成有機繊維を含まないもの、比較例5は、実施例1に対しその製造方法において抄造方法ではなく混合プレス方法(各成分をリボンブレンダーにかけて混合した後取り出し、型枠に播いて熱プレスをして固める)を採用したものである。
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
各試験サンプルの性能評価項目は、まず、製造工程段階における特性としての製造性と、形成された成形培地の特性としての培地特性とに大別されている。製造性の評価項目としては濾水性、成形性に、培地特性の評価項目としては耐折性、柔軟性、強度、加工性、初期吸水時間、初期吸水時培地PH、初期保水量、7日経過後保水量とに更に分類されている。
【0026】
濾水性の試験では、テーブルテスト抄造時濾水時間を測定し、25秒未満を○、25秒〜30秒を「やや悪い」、30秒をこえるものを「悪い」とした。成形性(生産性又は経済性)の試験では、濾水性の試験で25秒をこえるものを「遅い」とし、更にウエットフェルトが移送中に切断した場合には「マット切れ」と表現した。耐折性の試験では、試験サンプルを90度まで折り曲げ、割れ、ヒビが入らなかったものを○、ヒビが入ったものを×とした。柔軟性の試験では、曲げた時折れずに下地基盤に密着して隙間ができないものを○、できたものを×とした。強度の試験では、2m×1mのフェルトの短辺1辺を両手で持ち、吊り下げたとき切断しなかった物を○、切断したものを×とした。加工性の試験では、切断が容易に出来、且つきれいな切り口になるものを○、そうならなかったものを×とした。この特性は、作業性とフェルトの継ぎ目の隙間の無い連続した施工仕上がりにもつながるものである。初期吸水時間の試験では、容器に水を張り試料を浮かせ、試料が吸水して沈降するまでの時間を測定した。60秒以内であれば良好、30秒以内であれば更に良好である。初期吸水時培地PHの試験では、形成されたPHの値を測定した。PH5〜7であれば培地として多くの植物に対して適する。初期保水量・7日経過時保水量の試験では、培地として使用されてから7日間が経過した後の保水量を測定した。1000g/L以下〜300g/L以上が良い範囲とする。
【0027】
以下に、表2に示された試験結果を元に本実施形態(実施例1〜5)による成形培地の性能評価を行う。まず、製造方法として、湿式抄造方法を採用した場合と混合・プレス方式を採用した場合の結果比較であるが、湿式抄造方法を採用した実施例1〜5では、耐折性、柔軟性、強度、加工性の評価項目について全て○となっているのに対し、混合・プレス方式を採用した比較例5では、そもそも固結した状態に形成されないため、測定不能で×となっている。また、初期吸水時間、初期保水量、7日経過時保水量の評価項目について、表2に示される通り比較例4よりも実施形態1〜5の方が優れた値となっていることがわかる。これは、上記した通り実施例1〜5の成形培地が湿式抄造方法により均一に分散した状態に形成されているためであると予見される。
【0028】
また、配合成分として合成有機繊維を含んだ場合と含まない場合の結果比較であるが、スラリー中に合成有機繊維を含めて形成された実施例1〜5では、耐折性、柔軟性の評価項目について全て○となっているのに対し、合成有機繊維を含めずに形成された比較例1〜4では、×となっている。これは、上記した通り合成有機繊維が成形培地に対してフェルト状の形態を与えているためであると予見される。
【0029】
また、ロックウール粒状綿とヒートモスの比率の変えた場合の結果比較であるが、ロックウール粒状綿49〜78重量%、ピートモス19〜33重量%内にある実施例1〜5では、初期吸水時間、初期保水量、7日経過時保水量の評価項目についてバランスのとれた値となっているのに対し、ロックウール粒状綿及びピートモスが上記範囲外にある比較例1、2では、初期吸水時間及び初期保水量、7日経過後保水量の何れか一方が悪い値となっている。上記した通り、ロックウール粒状綿とピートモスは互いに互いの短所を補完しているため、このように配合の際の相対比は成形培地としての性能に直接影響を与える。
【0030】
なお、表2、表3に示された以外にも、評価対象植物として、適度な通気性を有した上に高い保水性を有する土壌を好む「西洋芝」、また根回りの水はけがよく、通気性のある土壌を好む「スターチス」を選び、その生育性について試験した。その結果、無機保水剤としてのゼオライトを添加した実施例4の試験サンプルでは「西洋芝」が、また無機凝集剤を添加した実施例5の試験サンプルでは「スターチス」が、根入り、根張り、生育ともに良いという結果が得られている。
【0031】
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、本発明を実施するにあたって単に最良の形態を示すに過ぎない前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の請求項の範囲内に該当する発明の全ての変更を包含し、配分構成、成分量などについて変更が可能である。
【0032】
【発明の効果】
本発明による成形培地は、湿式抄造方法により、主原料の各成分が均一に分散した状態で固結した人工土壌に形成されているため、吸水性にムラがなく植物の生育に好ましい気液固を提供することが可能となる。
また本発明による成形培地は、合成有機繊維により成形培地はフェルト状の形態が与えられるため、耐折性、柔軟性、加工性などの作業性に優れる。
更に本発明による成形培地は、道路法面緑地化や河岸緑化の凹凸のある基盤面に用いた場合、柔軟で耐折性に優れるため取り扱い性がよく、短時間で敷設できかつ基盤面へのなじみにも優れている。
Claims (4)
- ロックウール粒状綿49〜78重量%、ピートモス類19〜33重量%、パルプ0.5〜3重量%、合成有機繊維1〜10重量%、を含む主原料と、
前記主原料の各成分を凝集する凝集剤0.5〜1.5重量%と、
前記主原料の各成分を接着する接着剤1〜4重量%とを含むスラリーから、湿式抄造方法により形成されたウェットフェルトに対し、前記ウェットフェルト中の前記ピートモス類100重量部に対して原液換算で0.1〜1.0重量部に相当する割合で界面活性剤を撒布した後、前記ウェットフェルトを乾燥することにより形成された成形培地であって、
前記合成有機繊維は前記成形培地に対しフェルト状の形態を与えていることを特徴とする成形培地。 - 前記スラリーは、粒状肥料として、窒素、リン酸、カリウム、マグネシウムから成る群から選択される少なくとも一種以上を含む請求項1に記載の成形培地。
- 請求項1又は2に記載の成形培地において、前記ロックウール粒状綿及び前記ピートモス類に対しこれらの相対比を変えずに合わせて10〜20重量%に相当する分量を、天然無機保水剤10〜20重量%に代えた成形培地。
- 請求項1又は2に記載の成形培地において、前記ロックウール粒状綿及び前記ピートモス類に対しこれらの相対比を変えずに合わせて10〜30重量%に相当する分量を、無機充填剤10〜30重量%に代えた成形培地。
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