JP4635185B2 - ポリエステル繊維の光触媒コーティング方法 - Google Patents

ポリエステル繊維の光触媒コーティング方法 Download PDF

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本発明は、二酸化チタン又は二酸化チタンを担持した各種無機化合物微粒子をポリエステル繊維表面に高密度に固定化することを可能にし、空気や水中に存在する各種汚染物質の分解をはじめとする機能材料の製造に有用なポリエステル繊維の光触媒コーティング方法に関する。
光触媒は通常の触媒とは違い、光を吸収することにより電子−正孔への電荷分離や結晶構造の変化により超親水性現象を起こし、汚染物質の分解、抗菌、殺菌、セルフクリーニング、防曇など、人の生活環境の改善に役立てることができるいくつかの機能を発現する。現在用いられている光触媒はほとんどが二酸化チタン(TiO2)で、これは粒径が数ナノ〜数十ナノメートルの白色の微粒子である。微粒子は空気中では飛散しやすく、また溶液中で用いた場合には最終的に分離しなければならないので、そのままの状態で使われることはまれで、多くの場合適当な基材の表面に固定して用いられている。
基材がセラミックス、ガラス、金属などの無機系材料の場合には、二酸化チタン表面に生じて反応を誘起させる活性酸素種(OHラジカル、O2 -ラジカル等)が基材を分解することがないので、光触媒を直接コーティングすることができる(通常は、二酸化チタンを水、溶剤、バインダー、PH調整剤などと混ぜた組成物として基材表面に塗布する)。
しかし、基材が高分子の場合には、前記の方法で塗布すると高分子が活性酸素種により分解されてしまうので、基材表面に保護(バリアー)層を設ける必要がある。このような、保護層には、無機および有機系のシリカやフッ素化合物がよく利用されている。
これまでに、バリアー層物質を含む液と光触媒組成物の2液を使うコーティング法やバリアー物質、光触媒、その他の物質を含む1液コーティング法が、平面状の高分子基材用に開発されている。(例えば、特許文献1〜4参照)
特開2000−318089号公報 特開2001−277418号公報 特開2001−89708号公報 特開2005−35198号公報
ところが繊維状高分子、たとえばポリエステル繊維を基材として使用する場合には、繊維表面に光触媒をまんべんなく固定できる方法が見つかっていない。従来技術では、光触媒組成物をスプレーすることにより繊維間に光触媒が挟まったような不安定な状態で固定されていたり、溶融状態の繊維構成材料に光触媒を練りこむといった方法が採られている。
しかしながら、上記の不安定な固定化された繊維材料では、力が加えられた場合に光触媒が剥離したり、水洗浄を繰り返すと光触媒が取れて失われたりする。また、光触媒を繊維に練り込む方法では、光触媒微粒子が繊維内部に埋もれてしまい、表面に露出している粒子の割合が非常に少なくなる。この他に、光触媒と水、バインダー、溶剤、PH調整剤等を混ぜた組成物を繊維に塗布する方法も種々提案されているが、この場合、光触媒が使用するバインダー成分中に埋もれてしてしまい活性が上がらないという問題が起こる。以上の理由から、従来法による繊維状ポリエステル光触媒材料の活性は一般に低かった。このため、従来の方法に代わる、光触媒活性が高くしかも安定に維持される新規コーティング方法の開発が強く望まれている。
したがって、本発明はこれら従来技術の問題点を解消して、二酸化チタン等の光触媒がポリエステル繊維材料のコーティングに使用するバインダー成分中に埋もれるのを防ぎ、ポリエステル繊維材料表面に光触媒が緻密にかつ強く結合された、高活性で剥離の少ないポリエステル光触媒材料の製造を可能とする、ポリエステル繊維の光触媒コーティング方法を提供することを目的とする。
本発明等は鋭意検討した結果、ポリエステル繊維の表面に静電力により光触媒を結合することにより上記課題が解決されることを発見し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は次の1〜5の構成を採用するものである。
1.シリカで表面処理したポリエステル繊維表面にマイナス荷電を有するポリ酢酸ビニル系樹脂の乾燥塗膜を形成した後に、光触媒:水の重量比が0.0005〜0.1:1でPH6.5以下の混合液に接触させて光触媒を静電的に該塗膜に結合させ、ついで0〜40℃の温度で水分除去を行うことを特徴とするポリエステル繊維の光触媒コーティング方法。
2.ポリエステル繊維が、不織布の形態であることを特徴とする1に記載のポリエステル繊維の光触媒コーティング方法。
3.マイナス荷電を有するポリ酢酸ビニル系樹脂として塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体を使用することを特徴とする1又は2に記載のポリエステル繊維の光触媒コーティング方法。
4.光触媒として二酸化チタンを用いることを特徴とする1〜3のいずれかに記載のポリエステル繊維の光触媒コーティング方法。
5.二酸化チタンとして無機化合物担体に担持された二酸化チタンを使用することを特徴とする4に記載のポリエステル繊維の光触媒コーティング方法。
この無機化合物担体としては、例えば、シリカゲル、ゼオライト、炭素系物質(活性炭、カーボンクラスター、カーボンナノチューブ)、アパタイト、珪藻土、各種粘土から選択された無機化合物担体を使用することができる。
本発明のポリエステル繊維の光触媒コーティング方法によれば、二酸化チタン等の光触媒がポリエステル繊維材料のコーティングに使用するバインダー成分中に埋もれるのを防ぎ、ポリエステル繊維材料表面に光触媒が緻密にかつ強く結合された、高活性で剥離の少ないポリエステル光触媒材料の製造が可能となる。このような光触媒材料は、空気や水中に存在する各種汚染物質の分解をはじめとする機能材料として有用であり、しかも機材となるポリエステル繊維が光触媒により劣化しないので、極めて実用的価値の高いものである。
本発明では、活性酸素種による分解劣化の問題が無くかつ高い光触媒活性を示すポリエステル繊維光触媒材料を製造するため、ポリエステル繊維表面を保護するバリアー層としてシリカを用いる。次いで、このバリアー層上にマイナス荷電を有するポリ酢酸ビニル系樹脂の乾燥塗膜(プライマー層)を形成した後に、光触媒と水との混合液に接触させて光触媒を静電的に該塗膜に結合させ、ついで0〜40℃の温度で水分除去を行う。
二酸化チタン等の光触媒微粒子は、水中ではプラスに荷電したゼータ電位を有することが知られている。本発明では、マイナス荷電を有するポリ酢酸ビニル系樹脂の塗膜をバリアー層上に形成することにより、静電的に光触媒粒子を該塗膜に固定するものである。
光触媒と水の混合液としては、光触媒:水の重量比が0.0005〜0.1:1、特に0.001〜0.01の溶液又は分散液を使用することが好ましい。また、混合液のPHは、6.5以下、特に3.0〜6.5程度に調製することが好ましい。
本発明によれば、光触媒/水混合液中の光触媒微粒子(プラス荷電)をプライマー物質(マイナス荷電)が静電的に引きつけて強く結合するので、1本1本のポリエステル繊維に光触媒微粒子を高密度に固定することができる。この光触媒微粒子は、従来技術に見られるようにバインダー物質或いは基材を構成するポリエステル樹脂によりその表面が被覆されていないので、高い光触媒活性を発揮することができる。
プライマー層を構成する材料としては、マイナス荷電を有するポリ酢酸ビニル系樹脂が使用される。好ましいポリ酢酸ビニル系樹脂としては、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、有機酸(アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸など)エステル/酢酸ビニル共重合体などが挙げられるが、特に塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂を使用することが特に好ましい。共重合体中の塩化ビニル:酢酸ビニルの割合は、重量比で90:10〜30:70程度、特に90:10〜50:50程度のものを使用することが好ましい。
ポリエステル繊維表面を保護するバリアー層を構成するシリカとしては特に制限はなく、通常樹脂材料を基材とする光触媒材料でバリアー層を構成するシリカとして通常用いられるものは、いずれも使用することができる。好ましいシリカとしては、ポリエステルおよび酢酸ビニル系プライマー物質との親和性がよい、オルガノシラン又はゾル−ゲル法やポリシラザンを用いて合成したシロキサン樹脂が挙げられる。
本発明で使用する光触媒としては特に制限はないが、通常は二酸化チタンを使用することが好ましい。二酸化チタンとしては、二酸化チタン単体からなる微粒子のほか、二酸化チタンを無機化合物からなる担体に担持させた微粒子を使用することもできる。
二酸化チタンを担持させる好ましい無機化合物担体としては、シリカゲル、ゼオライト、炭素系物質(活性炭、カーボンクラスター、カーボンナノチューブ)、アパタイト、珪藻土、各種粘土等から選択された無機化合物担体が挙げられる。
光触媒の懸濁に用いる液体は純水が適しており、酸やアルカリを用いて光触媒と水との混合液のPHを変える必要はない。混合液のPHは通常は3.0〜6.0程度であり、光触媒の種類により溶液のPHが6.5程度にまで大きくなることもあるが、それでも溶液中にプラス荷電を有する二酸化チタンが存在するので、静電コーティングは可能である。
本発明で光触媒コーティング方法の対象となるポリエステル繊維としては、ポリエステル繊維自体の他にポリエステル繊維により構成された不織布、該不織布により構成されたフイルター、織布等が挙げられる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、以下の具体例は本発明を限定するものではない。
(実施例1)
縦6cm、横11cm、厚さ1.8cmのポリエステル不織布を用意し、これをオルガノシランの一種であるメチルシリコーン系コーティング剤(信越化学工業(株)、K−400)の10倍希釈液(溶媒:イソプロピルアルコール)に浸して表面処理を行った。
液が不織布の繊維表面に満遍なく付いたら、これを小型の遠心機に移して回転させ( 1000rpm以上)、余分な液を取り除いた。その後、メチルシリコーンの硬化を早めるため、70℃の乾燥機中で1時間加熱した。これによって、ポリエステル樹脂表面にシリカのバリアー層を築くことができた。
次に、バリアー層の上にマイナス荷電を有するプライマー物質として、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体を主成分とする市販の雨どい修理用接着剤(三菱樹脂、ヒシボンドLR)1gを40mlのメチルエチルケトンに溶解し、この溶液中にシリカのバリアー層が付いた不織布を浸した。液が不織布全体に付いたことを確認してから、前と同様に余分な液を遠心処理で除いた。さらに、不織布にはメチルエチルケトンが少量残っており、また共重合体がまだ硬化していないので、ドラフト中での室温乾燥と70℃で1時間の加熱乾燥を行った。
このようにしてプライマー処理した不織布にさらに次の処理操作を行い、光触媒をポリエステル表面に固定化した。0.2〜0.3gの二酸化チタン微粒子(日本アエロジル、P25)をビーカーに採り、これに30〜40mlの純水を加えてよく混合した。混合には超音波発生装置を用いた。この懸濁液(PH 3.3)にプライマー処理の済んだ前記不織布を浸すと、二酸化チタンが不織布のポリエステル樹脂繊維表面のプライマー物質(マイナス荷電)に強く引き寄せられ、よく結合した。光触媒の付いた不織布は、その後遠心機で余分な液を除き、一晩室温(21℃)で乾燥した。繊維表面の水分は、基材が高分子であるので比較的短時間で除去できた。
ポリエステル不織布の繊維表面に結合した二酸化チタンのSEM写真を図1に示す。図1から二酸化チタンが繊維に挟まっているのではなく、表面にしっかり結合していることが分かる。
(実施例2)
上記実施例1において、二酸化チタン微粒子を結合した後の乾燥温度を40℃とした以外は、実施例1と同様にしてポリエステル不織布の繊維表面に二酸化チタンを結合した。
(比較例1,2)
上記実施例1において、二酸化チタン微粒子を結合した後の乾燥温度を60℃、及び80℃とした以外は、実施例1と同様にしてポリエステル不織布の繊維表面に二酸化チタンを結合した。
(空気浄化性能試験)
上記実施例1で得られた繊維状ポリエステル光触媒材料を縦5cm、横10cmの大きさに切って、空気浄化性能を次のようにしてを測定した結果を図2に示す。
試験は、幅5.5cm、長さ30cm、高さ約4cmの空間を有するアクリル製の光照射反応容器を用い、流通法で行った。上面は紫外線照射ができるように石英製の窓板にした。この反応容器の中央に前記の光触媒材料を置き、ガスが入り口側から厚さ5mmの空気層を通って材料の上面から材料の下面を経て出口に至るように、材料の両側にアクリルの板を置いた。試験は波長300〜400nmのブラックライトを強度1mW/cmで照射し、トルエン1ppmを含む空気(流量0.5L/分)が材料を通過することによりどれだけトルエン濃度が減少するかを測る方法で行った。分析にはガスクロマトグラフ(GC)を用い、濃度減少割合は除去率(%)で表1に示した。また、図2に実施例1で得られた繊維状ポリエステル光触媒材料を試料としたときの濃度変化を示す。
また、上記実施例2及び比較例1,2で得られた繊維状ポリエステル光触媒材料を使用して、上記と同様にして空気浄化性能試験を行った結果を表1に示す。なお、表1において、トルエン除去率は光触媒分解による濃度の変化率の最大値を表す。また、対照例として、二酸化チタンを含有するチタニアゾル液をスプレーコーティングした市販のポリエステル製カーテンからなる縦5cm、横10cmの試料の空気浄化性能を併記した。
図2及び表1の測定結果から、本発明によれば、比較的目が粗い不織布を用いた場合でも、50%以上の高いトルエン除去率が得られることが判明した。この程度の性能でも空気や水の浄化に用いることができるが、さらにシリカコートの量、二酸化チタン/水の重量比、液に浸す条件、用いる不織布などを最適化すれば、100%に近い高活性の光触媒材料が得られると考えられる。
本発明において、最後の二酸化チタン微粒子を結合した後の水分除去温度は非常に重要であり、40℃を超える乾燥温度では、トルエン除去率の低下が起こる。また、従来法でよく使われている80〜120℃の温度範囲での加熱処理では、殆ど光触媒活性が認められなかった。(比較例1,2参照)
従来のバリアー層を設けた繊維材料表面に、光触媒とバインダー等を含む溶液を浸漬或いはスプレーコート等により塗布する方法では、図3のAにみられるように、光触媒粒子がバインダー等の他の物質中に埋もれてしまい、対照例にみられるように、高い光触媒活性を得ることが困難となる。
また、プライマー物質に静電的に結合した光触媒の乾燥温度が高い場合には、おそらく図3のAに示したように、一旦表面に結合した二酸化チタンがマイナス荷電を有するプライマー物質の移動によりプライマー内部に埋没してしまい、従来法によるコーティング法の結果と同様になってしまうものと考えられる。
これに対して、本発明の光触媒コーティング方法では、図3のBにみられるように、基材となるポリエステル繊維上に形成したプライマー層の表面に、光触媒が露出した状態で静電的に強固に結合されているために、高い光触媒活性を得ることが可能となる。また、本発明の方法でコーティングした繊維状ポリエステル光触媒材料は、2ヶ月間水に浸しておいても光触媒の剥離は起こらなかった。このことから、本発明でコーティングした光触媒は、水処理にも十分使え、活性を維持できるものと考えられる。
(実施例3)
実施例1において、バリアー層の上に塗布するマイナス荷電を有するプライマー物質として実施例1と同じ塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体を主成分とする市販の雨どい修理用接着剤(三菱樹脂、ヒシボンドLR)4gを80mlのメチルエチルケトンに溶解した溶液を使用した。また、プライマー層上に固定する光触媒粒子として、シリカ微粒子に二酸化チタンを担持したマスクメロン型光触媒(太平化学産業株式会社製、マスクメロン型光触媒)0.4gをビーカーに採り、これに30〜40mlの純水を加えて超音波発生装置を用いてよく混合した懸濁液を使用した。
他の条件は、実施例1と同様にしてポリエステル不織布の繊維表面にマスクメロン型光触媒が結合した繊維状ポリエステル光触媒材料を製造した。この光触媒材料の表面のSEM写真を図4に示す。図4のB)は同A)を30倍に拡大したものであり、この写真によればマスクメロン型光触媒がポリエステル繊維の表面に露出した状態で存在し、内部に埋もれていないことが良くわかる。
(参考例1)
実施例3において、マスクメロン型光触媒に代えて、光触媒を担持してない炭素系物質としてグラファイト(粒径:1−2μm)を使用した以外は、実施例3と同様に処理をしてポリエステル不織布の繊維表面にグラファイトを結合させた。その結果、光触媒を担持してない炭素系物質についても、ポリエステル不織布表面へのコーティングが可能であることを確認した。
したがって、現在市販されているアパタイトや珪酸塩などを担体として用いた光触媒でも、ゼータ電位がプラスであるものについては、マスクメロン型光触媒と同様にコーティングが可能であると考えられる。
実施例1でポリエステル不織布の繊維表面に結合した二酸化チタンのSEM写真である。 実施例1で得られた繊維状ポリエステル光触媒材料を使用して、空気浄化性能を測定した結果を示す図である。 光触媒のコーティング方法による基材表面における光触媒粒子の状態を説明する模式図である。 実施例3でポリエステル不織布の繊維表面に結合したマスクメロン型光触媒のSEM写真である。

Claims (5)

  1. シリカで表面処理したポリエステル繊維表面にマイナス荷電を有するポリ酢酸ビニル系樹脂の乾燥塗膜を形成した後に、光触媒:水の重量比が0.0005〜0.1:1でPH6.5以下の混合液に接触させて光触媒を静電的に該塗膜に結合させ、ついで0〜40℃の温度で水分除去を行うことを特徴とするポリエステル繊維の光触媒コーティング方法。
  2. ポリエステル繊維が、不織布の形態であることを特徴とする請求項1に記載のポリエステル繊維の光触媒コーティング方法。
  3. マイナス荷電を有するポリ酢酸ビニル系樹脂として塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体を使用することを特徴とする請求項1又は2に記載のポリエステル繊維の光触媒コーティング方法。
  4. 光触媒として二酸化チタンを用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステル繊維の光触媒コーティング方法。
  5. 二酸化チタンとして無機化合物担体に担持された二酸化チタンを使用することを特徴とする請求項4に記載のポリエステル繊維の光触媒コーティング方法。





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