JP4635089B2 - 有効なキナーゼ阻害剤であるカルボニルアミノピロロピラゾール - Google Patents

有効なキナーゼ阻害剤であるカルボニルアミノピロロピラゾール Download PDF

Info

Publication number
JP4635089B2
JP4635089B2 JP2008546667A JP2008546667A JP4635089B2 JP 4635089 B2 JP4635089 B2 JP 4635089B2 JP 2008546667 A JP2008546667 A JP 2008546667A JP 2008546667 A JP2008546667 A JP 2008546667A JP 4635089 B2 JP4635089 B2 JP 4635089B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkylene
alkyl
membered
phenyl
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008546667A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009520805A (ja
Inventor
ドング リミング
グオ チュアングキシング
ホング ユフェング
キャサリン ジョンソン マリー
エリザベス ケファート スーザン
リ ハイタオ
ジェームス ムカルピン インドラワン
ギリッシュ ティクヘ ジャヤシュリー
ヤング アンレ
ズハング ジュンフ
Original Assignee
ファイザー・プロダクツ・インク
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ファイザー・プロダクツ・インク filed Critical ファイザー・プロダクツ・インク
Publication of JP2009520805A publication Critical patent/JP2009520805A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4635089B2 publication Critical patent/JP4635089B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D487/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00
    • C07D487/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D487/04Ortho-condensed systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/41Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having five-membered rings with two or more ring hetero atoms, at least one of which being nitrogen, e.g. tetrazole
    • A61K31/4151,2-Diazoles
    • A61K31/41621,2-Diazoles condensed with heterocyclic ring systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P13/00Drugs for disorders of the urinary system
    • A61P13/08Drugs for disorders of the urinary system of the prostate
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • A61P17/06Antipsoriatics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • A61P35/02Antineoplastic agents specific for leukemia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Description

本出願は、2005年12月21日に出願された米国特許仮出願第60/753349号明細書および2006年11月8日に出願された同第60/864932号明細書の利益を請求し、それらの開示は、その全体が参照により本明細書に援用される。
本発明は一般的には、新規化学化合物および方法に関する。より詳細には本発明は、タンパク質キナーゼ活性を有する新規カルボニルアミノピロロピラゾール化合物およびその類似体ならびにこのような化合物を合成および使用する方法を提供する。
タンパク質キナーゼは、タンパク質中の特定のチロシン、セリンまたはトレオニン残基のヒドロキシル基のリン酸化を触媒する酵素のファミリーである。典型的には、このようなリン酸化は、タンパク質の機能を劇的に変化させうるので、タンパク質キナーゼは、代謝、細胞増殖、細胞分化および細胞生存を包含する幅広い様々な細胞プロセスの調節において重要でありうる。これらの細胞プロセスの機構により、これらの細胞プロセスの障害から生じるか、それを伴う疾患状態を治療するためにタンパク質キナーゼをターゲットとするためのベースが提供される。このような疾患の例には、これらに限られないが、癌および糖尿病が包含される。
タンパク質キナーゼは、タンパク質チロシンキナーゼ(PTK)およびセリン−トレオニンキナーゼ(STK)の2種に分類することができる。PTKもSTKも、受容体型タンパク質キナーゼまたは非受容体型タンパク質キナーゼでありうる。PAKは、非受容体型STKのファミリーである。セリン/トレオニンタンパク質キナーゼのp21活性化タンパク質キナーゼ(PAK)ファミリーは、細胞骨格体制形成および細胞形態形成において重要な役割を果たしている(Danielsら、Trends Biochem.Sci.24:350〜355(1999年);Sellsら、Trends Cell.Biol.7:162〜167(1997年))。PAKタンパク質は初めは、活性低分子量GTPアーゼ、Cdc42およびRacとのその相互作用ならびに酵母キナーゼSte20とのその相同性により同定された(Manserら、Nature367:40〜46(1994年))。Cdc42およびRacによるアクチン細胞骨格および細胞接着の調節を仲介することに加えて(Danielsら、Trends Biocehm.Sci.24:350〜355(1999年))、いくつかのPAKタンパク質は、アポトーシスから細胞を守り(Gnesuttaら、J.Biol.Chem.276:14414〜14419(2001年);Rudelら、Science276:1571〜1574(1997年);Schurmannら、Mol.Cell.Biol.20:453〜461(2000年));マイトジェン活性化タンパク質(MAP)キナーゼ経路を変調し(Bagrodiaら、J.Biol.Chem.270:27995〜27998(1995年);Brownら、Curr.Biol.6:598〜605(1996年);Chaudharyら、Curr.Biol.10:551〜554(2000年);Frostら、EMBO J.16:6426〜6438(1997年);Kingら、Nature396:180〜183(1998年);Sunら、Curr.Biol.10:281〜284(2000年))、T細胞抗原受容体(TCR)シグナル伝達を仲介し(Yablonskiら、EMBO J.17:5647〜5657(1998年))、DNA損傷に応答する(Roigら、J.Biol.Chem.274:31119〜31122(1999年))と決定された。これらの多様な機能を介して、PAKタンパク質は、細胞増殖および移動を調節する。
全長PAK核酸およびアミノ酸配列は、米国特許第6013500号明細書に開示されており、受入番号AF005046(mRNA)およびAAD01210(アミノ酸)でGenBankに寄託されている。ヒトPAK活性の変調は、細胞成長および接着に影響を及ぼす細胞プロセスにおける変更をもたらすと報告されている。例えば、線維芽細胞におけるPAK4の過剰発現は、足場非依存性成長およびアポトーシスの阻害の誘発を介しての癌遺伝子形質転換を特徴とする形態学的変化をもたらす(Gnesuttaら、J.Biol.Chem.276:14414〜14419(2001年);Quら、Mol.Cell.Biol.21:3523〜2533(2001年))。さらに最近では、PAK4は様々な組織由来のヒト腫瘍細胞系において頻繁に過剰発現されること、活性PAK4突然変異体の発現は、形質転換能を有し、NIH3T3細胞系の足場非依存性成長をもたらすこと、およびキナーゼ不活性PAK4は、活性化Rasによる形質転換を有効に遮断し、HCT116結腸癌細胞の足場非依存性成長を阻害することも示された。これらのデータは、PAK4を癌遺伝子形質転換に強く関連づけ、PAK4活性が、ヒト癌細胞のRas駆動足場非依存性成長に必要であることを示唆している(Smealら、J.Biol.Chem.277、550〜558(2002年))。移植腫瘍を伴うマウスにおける、PAK4キナーゼドメインを阻害する化合物のin vivo効力が、本出願では示されている。
したがって、PAK4は我々にとって、異常な細胞成長を伴う障害、特に癌を治療するために有効な治療薬を開発するための魅力的なターゲットであると思われる。
他の背景参照文献に関しては、米国特許出願公開第2003/0171357号明細書およびPCT公開国際公開02/12242号明細書参照。
一実施形態では、本発明は、式Iの化合物または薬学的に許容できるその塩、溶媒和物もしくは水和物を提供する
Figure 0004635089
[式中、
は、エチル、t−ブチル、R、−L−(C〜C12シクロアルキル)、−L−フェニル、−L−(5員〜12員のヘテロアリール)、−L−(3員〜12員のヘテロシクリル)および−L−(C〜C12不飽和非芳香族カルボシクリル)であり、
およびRはそれぞれ独立に、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C12シクロアルキル)または−(C〜Cペルフルオロアルキル)であり、RおよびRはそれぞれ、ハライド、−CN、オキソ、−OH、−NH、C〜CモノアルキルアミノおよびC〜Cジアルキルアミノから選択される1〜3個の基によりさらに置換されていてもよいか、RおよびRは、RおよびRが結合している炭素原子と一緒に、3員〜5員の非芳香族カルボシクリレンおよび3員〜5員のヘテロシクリレンから選択される環を形成し、前記環は、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキル、オキソ、−(C〜Cアルキレン)−ハライド、−(C〜Cアルキレン)−CN、−(C〜Cアルキレン)−OH、−(C〜Cアルキレン)−NH、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cモノアルキルアミノ)および−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cジアルキルアミノ)から選択される1〜3個の基によりさらに置換されていてもよく、
は、−OR、−O−R−R、−O−CH(R)R、−N(R)−R−R、−N(R)CH(R)R、−CH(R)−R−R、−CH(R)−CH(R)−R、−B−(C〜Cアルキレン)−CH(R)Rおよび−B(C〜Cアルキレン)−CH(R10)Rから選択され、Bは、−O−、−N(R)−または−CH(R)−であり、
は、Rであり、
は、−(C〜Cシクロアルキレン)−、−(3員から7員のヘテロシクリレン)−および−(5員から7員のヘテロアリーレン)から選択される二価の基であるが、ただし、Rが−CH−R−Rであり、Rが非置換フェニルである場合、Rは非置換チアゾリレンではなく、Rは、C〜Cアルキル、オキソ、C〜Cペルフルオロアルキル、−(C〜Cアルキレン)−ハライド、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cアルキルアミノ)、−(C〜Cアルキレン)−NH、−(C〜Cアルキレン)−OHおよび−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cアルコキシ)から選択される1〜4個の基によりさらに置換されていてもよく、
は、フェニル、C10〜C12アリール、C〜C12シクロアルキル、C〜C12不飽和非芳香族カルボシクリル、3員〜12員のヘテロシクリルおよび5員〜12員のヘテロアリールから選択され、
は、−(C〜Cアルキレン)−NRであり、ここで、RおよびRはそれぞれ独立に、HまたはC〜Cアルキルであるか、RおよびRは、RおよびRが結合している窒素原子と一緒に、3員〜7員のヘテロシクリルおよび5員〜7員のヘテロアリールから選択される環を形成し、前記環は、ハライド、C〜Cアルキル、オキソおよびC〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよく、
は、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cアルコキシル、C〜Cペルフルオロアルキル、フェニル、−(L)−フェニル、C10〜C12アリール、−(L)−(C10〜C12アリール)、C〜C12シクロアルキル、−(L)−(C〜C12シクロアルキル)、C〜C12不飽和非芳香族カルボシクリル、−(L)−(C〜C12不飽和非芳香族カルボシクリル)、3員〜12員のヘテロシクリル、−(L)−(3員〜12員のヘテロシクリル)、5員〜12員のヘテロアリールおよび−(L)−(5員〜12員のヘテロアリール)から選択され、
10は、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cアルコキシル)、RおよびRがそれぞれ独立にHまたはC〜Cアルキルである−(C〜Cアルキレン)−(CONR)、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cシクロアルキル)および−(C〜Cアルキレン)−(3員から6員のヘテロシクリル)から選択され、そしてR10は、ハライド、−OH、オキソおよびC〜Cアルキルから選択される1〜3個の基によりさらに置換されていてもよいが、ただし、Rが−B−CH(R10)Rであり、BがNHまたはCHであり、Rが非置換−CHまたは非置換フェニルである場合、R10は非置換CHではなく、
Rはそれぞれ独立に、メチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C12シクロアルキル)、−(C〜Cアルキレン)−フェニル、−(C〜Cアルキレン)−(5員〜12員のヘテロアリール)、−(C〜Cアルキレン)−(3員〜12員のヘテロシクリル)、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C12不飽和非芳香族カルボシクリル)、−(C〜Cペルフルオロアルキル)、−(C〜Cアルキレン)−ハライド、−(C〜Cアルキレン)−CN、−(C〜Cアルキレン)−C(O)R、−(C〜Cアルキレン)−C(O)OR、−(C〜Cアルキレン)−C(O)NR、−(C〜Cアルキレン)−OR、−(C〜Cアルキレン)−OC(O)R、−(C〜Cアルキレン)−OC(O)NR、−(C〜Cアルキレン)−O−S(O)R、−(C〜Cアルキレン)−OS(O)、−(C〜Cアルキレン)−OS(O)NR、−(C〜Cアルキレン)−OS(O)NR、−(C〜Cアルキレン)−NO、−(C〜Cアルキレン)−NR、−(C〜Cアルキレン)−N(R)C(O)R、−(C〜Cアルキレン)−N(R)C(O)OR、−(C〜Cアルキレン)−N(R)C(O)NR、−(C〜Cアルキレン)−N(R)S(O)、−(C〜Cアルキレン)−N(R)S(O)R、−(C〜Cアルキレン)−SR、−(C〜Cアルキレン)−S(O)R、−(C〜Cアルキレン)−S(O)、−(C〜Cアルキレン)−S(O)NR、−(C〜Cアルキレン)−S(O)NR、−(C〜Cアルキレン)−O−(C〜Cアルキレン)−NRおよび−(C〜Cアルキレン)−NR−(C〜Cアルキレン)−ORからなる群から選択され、前記C〜C12シクロアルキル、前記フェニル、前記3員〜12員のヘテロシクリルおよび前記5員〜12員のヘテロアリールは独立に、−F、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキルおよびオキソから選択される1〜3個の基によりさらに置換されていてもよく、
、RおよびRはそれぞれ独立に、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cシクロアルキル)、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cシクロアルケニル)、C〜Cアルキニル、−(C〜Cアルキレン)−フェニル、−(C〜Cアルキレン)−(5員〜7員のヘテロアリール)または−(C〜Cアルキレン)−(3員〜8員のヘテロシクリル)であり、R、RおよびRはそれぞれ独立に、ハライド、ヒドロキシル、−CN、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキル、C〜CアルコキシルおよびC〜Cアルキルアミノから選択される1〜3個の基によりさらに置換されていてもよいか、同一の窒素に結合している場合、RおよびRは、−(5員〜7員のヘテロアリール)および−(3員〜8員のヘテロシクリル)から選択される環を形成してもよく、前記環は、ハライド、ヒドロキシル、−CN、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキル、C〜CアルコキシルおよびC〜Cアルキルアミノから選択される1〜3個の基によりさらに置換されていてもよく、
はそれぞれ独立に、HまたはC〜Cアルキルであり、
、R、RおよびRはそれぞれ独立に、オキソおよびRから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよく、
はそれぞれ独立に、エチル、t−ブチルまたはRであり、
Lはそれぞれ独立に、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cシクロアルキレン)−、−(C〜Cアルケニレン)−、−(C〜Cアルキニレン)−、−O−(C〜Cアルキレン)−、−NH−(C〜Cアルキレン)−から選択される二価の基であり、
はそれぞれ独立に、−(C〜Cアルキレン)−、−O−、−(C〜Cアルキレン)−O−、−N(R)−および−(C〜Cアルキレン)−N(R)−から選択される二価の基であり、
mはそれぞれ独立に、0または1である]。
この実施形態の第1の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、RおよびRはそれぞれ独立に、H、C〜CアルキルおよびC〜Cシクロアルキルであり、RおよびRはそれぞれ独立に、さらに置換されていてもよい。より詳細には、RおよびRはそれぞれ独立に、−F、オキソ、C〜CアルキルおよびC〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜3個の基によりさらに置換されていてもよい。なおより詳細には、RおよびRはそれぞれ独立に、H、非置換のC〜Cアルキルおよび非置換のC〜Cシクロアルキルである。なおさらにより詳細には、Rは非置換メチルであり、Rは非置換のメチルである。
この実施形態の第2の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、RおよびRは、RおよびRが結合している炭素原子と一緒に、C〜Cシクロアルキレンおよび3員〜5員のヘテロシクリレンから選択される環を形成し、前記環は、さらに置換されていてもよい。さらに特に、前記環は、−F、オキソ、C〜CアルキルおよびC〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜3個の基によりさらに置換されていてもよい。なおより詳細には、前記環は、シクロプロピレン、シクロブチレンおよびシクロペンチレンから選択される。なおさらにより詳細には、前記環はシクロプロピレンである。より好ましくは、前記環は、非置換シクロプロピレンである。
この実施形態の第3の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1または2では、Rは、−(C〜Cアルキレン)−フェニルおよび−L−フェニルから選択され、RはオキソおよびRから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。より詳細には、Rは、オキソおよびRから選択される1〜6個の基により置換されていてもよいフェニルである。
この実施形態の第4の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1または2では、Rは、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C12シクロアルキル)および−L−(C〜C12シクロアルキル)から選択され、RはオキソおよびRから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。より詳細には、Rは、オキソおよびRから選択される1〜6個の基により置換されていてもよいC〜C12シクロアルキルである。なおより詳細には、Rはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択され、Rは、オキソおよびRから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第5の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1または2では、Rは、−(C〜Cアルキレン)−(5員〜10員のヘテロアリール)および−L−(5員〜10員のヘテロアリール)から選択され、RはオキソおよびRから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。より詳細には、Rは、オキソおよびRから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい5員〜10員のヘテロアリールから選択される。なおより詳細には、Rはピリジニル、チオフェニル、チアゾリルおよびイミダゾリルから選択され、Rは、オキソおよびRから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第6の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1または2では、Rは、−(C〜Cアルキレン)−(3員〜10員のヘテロシクリル)および−L−(3員〜10員のヘテロシクリル)から選択され、RはオキソおよびRから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。より詳細には、Rは、オキソおよびRxから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい3員〜10員のヘテロシクリルである。なおより詳細には、Rはテトロヒドロフラニル、テトラヒドロピラニルおよびモルホリニルから選択され、Rは、オキソおよびRから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第7の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1または2では、Rは、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C12不飽和非芳香族カルボシクリル)および−L−(C〜C12不飽和非芳香族カルボシクリル)から選択され、RはオキソおよびRから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。より詳細には、Rは、オキソおよびRから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよいC〜C12不飽和非芳香族カルボシクリルである。
この実施形態の第8の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1または2では、Rは、C〜Cアルキル、C〜CアルケニルおよびC〜Cアルキニルから選択され、RはオキソおよびRから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第9の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1または2では、Rは、−L−(C〜Cアルキル)、−L−(C〜Cアルケニル)および−L−(C〜Cアルキニル)から選択され、RはオキソおよびRから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第10の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1または2では、Rは、C〜Cアルキル、−(C〜Cアルキレン)−フェニル、−(C〜Cシクロアルキレン)−フェニル、−(C〜Cアルキレン)−(5員〜6員のヘテロアリール)、−(C〜Cシクロアルキレン)−(5員〜6員のヘテロアリール)、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C10シクロアルキル)、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C10シクロアルケニル)、−(C〜Cアルキレン)−(3員〜8員ヘテロシクリル)および−(C〜Cシクロアルキレン)−(3員〜8員ヘテロシクリル)から選択され、RはオキソおよびRから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第11の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1または2では、Rは、C〜Cアルキル、フェニル、−(C〜Cアルキレン)−フェニル、−(シクロプロピレン)−フェニル、ピリジニル、−(C〜Cアルキレン)−ピリジニル、−(シクロプロピレン)−ピリジニル、チオフェニル、チアゾリル、イミダゾリル、−シクロプロピル、−シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、テトロヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニルから選択され、RはオキソおよびRから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第12の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様2から11では、Rは、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキル、オキソ、−(C〜Cアルキレン)−ハライド、−(C〜Cアルキレン)−CN、−(C〜Cアルキレン)−OH、−(C〜Cアルキレン)−OR、−(C〜Cアルキレン)−NH、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cモノアルキルアミノ)、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cジアルキルアミノ)、−(C〜Cアルキレン)−CONRから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよく、ここでRおよびRはそれぞれ独立に、HまたはC〜Cアルキルである。さらに特に、Rは、−F、C〜Cアルキル、C〜CアルコキシルおよびC〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜3個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第13の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様2から12では、Rは、−OR−Rである。
この実施形態の第14の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様2から12では、Rは、−N(R)R−Rであり、ここで、RはHまたはC〜Cアルキルである。より好ましくは、Rは−NH−R−Rである。
この実施形態の第15の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様2から12では、Rは、−CH(R)−R−Rであり、ここで、RはHまたはC〜Cアルキルである。より好ましくは、Rは−CH−R−Rである。
この実施形態の第16の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様13から15では、Rは、−(3員〜7員のヘテロシクリレン)−であり、Rは置換されていてもよい。より好ましくは、Rは、アジリジニル、アジチジニル、ピロリジニルおよびピペリジニルから選択され、Rは、さらに置換されていてもよい。なおより好ましくは、Rは、−F、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキルおよびオキソから選択される1〜4個の基によりさらに置換されていてもよい。なおさらにより好ましくは、Rは、非置換アジリジニル、非置換アジチジニル、非置換ピロリジニルおよび非置換ピペリジニルから選択される。
この実施形態の第17の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様13から15では、Rは、−シクロプロピレン−、シクロブチレン−および−シクロペンチレンから選択され、Rはさらに置換されていてもよい。さらに特に、Rは、オキソ、−F、C〜CアルキルおよびC〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜4個の基によりさらに置換されていてもよい−シクロプロピレン−である。なおより詳細には、Rは、非置換シクロプロピレンである。
この実施形態の第18の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様13から17では、Rはフェニルであり、Rはさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第19の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様13から17では、Rは、N、SおよびOから選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する5員のヘテロアリールであり、Rはさらに置換されていてもよい。より詳細には、Rは、1〜2個のNヘテロ原子を含有する5員のヘテロアリールであり、Rはさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第20の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様13から17では、Rは、N、SおよびOから選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する6員のヘテロアリールであり、Rはさらに置換されていてもよい。より詳細には、Rは、1〜2個のNヘテロ原子を含有する6員のヘテロアリールであり、Rはさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第21の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様18から20では、Rは、−F、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。より好ましくは、Rは、ハライドおよびC〜Cアルキルから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第22の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様2から12では、Rは、−O−CH(R)−Rから選択される。
この実施形態の第23の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様2から12では、Rは、−B−(C〜Cアルキレン)−CH(R)−Rであり、ここで、Bは、−O−、−NR−または−CH(R)−であり、Rは、HまたはC〜Cアルキルである。より好ましくは、RはHである。
この実施形態の第24の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様2から12では、Rは、−N(R)CH(R)Rから選択され、ここで、Rは、HまたはC〜Cアルキルである。
この実施形態の第25の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様2から12では、Rは、−CH(R)−CH(R)−Rから選択され、ここで、Rは、HまたはC〜Cアルキルである。
この実施形態の第26の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様23、24または25では、Rは、Hである。
この実施形態の第27の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様22から26では、Rは、−(C〜Cアルキレン)−NRであり、ここで、RおよびRはそれぞれ独立に、HまたはC〜Cアルキルである。より詳細には、Rは、−CH−N−(CH、−CH−NH−CHおよび−CH−NHから選択される。
この実施形態の第28の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様22から26では、Rは、−(C〜Cアルキレン)−NRであり、ここで、RおよびRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、3員〜7員のヘテロシクリルおよび5員〜7員のヘテロアリールから選択される環を形成し、前記環は、ハライド、C〜CアルキルおよびC〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第29の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様22から28では、Rは、フェニルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第30の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様22から28では、Rは、1〜2個のNヘテロ原子を含有する6員のヘテロアリールであり、Rは、さらに置換されていてもよい。より好ましくは、Rはピリジニルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第31の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様22から28では、Rは、1〜2個のNヘテロ原子を含有する5員のヘテロアリールであり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第32の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様22から28では、Rは、C〜Cシクロアルキルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第33の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様22から28では、Rは、N、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子を含有する5員〜7員のヘテロシクリルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第34の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様22から33では、Rは、−(C〜Cアルキレン)−ハライド、−(C〜Cアルキレン)−ヒドロキシル、−(C〜Cアルキレン)−CN、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cアルコキシル)、−(C〜Cアルキレン)−NHおよび−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cアルキルアミノ)から選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。より詳細には、Rは、−F、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキル、C〜Cアルコキシルおよびオキソから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第35の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1から12および特定の態様29から34では、Rは、−O−(C〜Cアルキレン)−CH(R10)Rである。より詳細には、Rは、−O−CH(R10)Rである。なおより詳細には、R10は、C〜Cアルキル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cアルコキシル)および−(C〜Cアルキレン)−(3員から6員のヘテロシクリル)から選択され、R10は、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第36の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1から12および特定の態様29から34では、Rは、−NR−(C〜Cアルキレン)−CH(R10)Rである。より詳細には、Rは、−NR−CH(R10)Rである。なおより詳細には、Rは、Hである。なおさらにより詳細には、R10は、C〜Cアルキル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cアルコキシル)および−(C〜Cアルキレン)−(3員から6員のヘテロシクリル)から選択され、R10は、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第37の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1から12および特定の態様29から34では、Rは、−CHR−(C〜Cアルキレン)−CH(R10)Rである。より詳細には、Rは、−CHR−CH(R10)Rである。なおより詳細には、Rは、Hである。なおさらにより詳細には、R10は、C〜Cアルキル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cアルコキシル)および−(C〜Cアルキレン)−(3員から6員のヘテロシクリル)から選択され、R10は、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第38の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、Rは、非置換メチルであり、Rは非置換メチルであり、RはC〜Cアルキル、−(C〜Cアルキレン)−フェニル、−(C〜Cシクロアルキレン)−フェニル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C12シクロアルキル)、−(C〜Cシクロアルキレン)−(C〜C12シクロアルキル)、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C12不飽和非芳香族カルボシクリル)、−(C〜Cシクロアルキレン)−(C〜C12不飽和非芳香族カルボシクリル)、−(C〜Cアルキレン)−(5員〜10員のヘテロアリール)、−(C〜Cシクロアルキレン)−(5員〜10員のヘテロアリール)、−(C〜Cアルキレン)−(3員〜10員のヘテロシクリルおよび−(C〜Cシクロアルキレン)−(3員〜10員のヘテロシクリル)からなる群から選択され、RはC〜Cアルキル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cシクロアルキル)、−(C〜Cアルキレン)−(1〜2個のメチルによりさらに置換されていてもよい3員〜6員のヘテロシクリル)、F、Cl、−CN、C〜C−ペルフルオロアルキル、−(C〜Cアルキレン)−NH、−(C〜Cアルキレン)−NH(C〜Cアルキル)、−(C〜Cアルキレン)−N(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)、−(C〜Cアルキレン)−NH−(C〜Cシクロアルキル)−(C〜Cアルキレン)−OH、−(C〜Cアルキレン)−O−(C〜Cアルキル)、−(C〜Cアルキレン)−O−(C〜Cシクロアルキル)、−(C〜Cアルキレン)−C(O)−NH、−(C〜Cアルキレン)−C(O)−NH−(C〜Cアルキル)および−(C〜Cアルキレン)−C(O)−N(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第39の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、Rは非置換メチルであり、Rは非置換メチルであり、RはC〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、フェニル、−(C〜Cアルキレン)−フェニル、−(シクロプロピレン)−フェニル、−ピリジニル、−(C〜Cアルキレン)−ピリジニル、−(シクロプロピレン)−ピリジニル、−ピリミジニル、−(C〜Cアルキレン)−ピリミジニル、−(シクロプロピレン)−ピリミジニル、チオフェニル、−(C〜Cアルキレン)−チオフェニル、−(シクロプロピレン)−チオフェニル、ピラゾリル、−(C〜Cアルキレン)−ピラゾリル、−(シクロプロピレン)−ピラゾリル、テトラヒドロフラニル、−(C〜Cアルキレン)−テトラヒドロフラニル、−(C〜Cシクロプロピレン)−テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、−(C〜Cアルキレン)−テトラヒドロピラニル、−(C〜Cシクロプロピレン)−テトラヒドロピラニル、モルホリニル、−(C〜Cアルキレン)−モルホリニル、−(シクロプロピレン)−モルホリニル、イミダゾリル、−(C〜Cアルキレン)−イミダゾリル、−(シクロプロピレン)−イミダゾリル、チアゾリル、−(C〜Cアルキレン)−チアゾリル、−(シクロプロピレン)−チアゾリル、イソチアゾリル、−(C〜Cアルキレン)−イソチアゾリル、−(シクロプロピレン)−イソチアゾリル、オキサゾリル、−(C〜Cアルキレン)−オキサゾリル、−(シクロプロピレン)−オキサゾリル、イソオキサゾリル、−(C〜Cアルキレン)−イソオキサゾリル、−(シクロプロピレン)−イソオキサゾリル、ベンゾチオフェニル、−(C〜Cアルキレン)−ベンゾチオフェニル、−(シクロプロピレン)−ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、−(C〜Cアルキレン)−ベンゾチアゾリル、−(シクロプロピレン)−ベンゾチアゾリル、ジヒドロベンゾフラニル、−(C〜Cアルキレン)−ジヒドロベンゾフラニル、−(シクロプロピレン)−ジヒドロベンゾフラニル、ピラジニル、−(C〜Cアルキレン)−ピラジニルおよび−(シクロプロピレン)−ピラジニルからなる群から選択され、ここで、Rは、F、Cl、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキルおよび−C〜Cアルコキシルから選択される1〜3個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第40の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、RおよびRは非置換シクロプロピレン基を形成する。
他の実施形態では、本発明は、式IIの化合物または薬学的に許容できるその塩、溶媒和物もしくは水和物を提供する
Figure 0004635089
[式中、
Bは、−O−、−NR−または−CHRであり、ここで、Rは、HまたはC〜Cアルキルであり、
は、C〜Cアルキル、−(C〜Cアルキレン)−フェニル、−(C〜Cシクロアルキレン)−フェニル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C10シクロアルキル)、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C10シクロアルケニル)、−(C〜Cアルキレン)−(3員〜10員のヘテロシクリル)、−(C〜Cシクロアルキレン)−(3員〜10員のヘテロシクリル)、−(C〜Cアルキレン)−(5員〜12員のヘテロアリール)および−(C〜Cシクロアルキレン)−(5員〜12員のヘテロアリール)から選択され、Rは、−(C〜Cアルキレン)−ハライド、−(C〜Cアルキレン)−ヒドロキシル、−(C〜Cアルキレン)−CN、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cアルコキシル)、−(C〜Cアルキレン)−NH2、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cアルキルアミノ)、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cシクロアルキル)および−(C〜Cアルキレン)−(3員〜5員のヘテロシクリル)から選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよく、前記C〜Cシクロアルキルおよび前記3員〜5員のヘテロシクリルは、−F、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキルおよびオキソから選択される1〜3個の基によりさらに置換されていてもよく、
およびRはそれぞれ独立に、C〜Cアルキルであるか、RおよびRは、RおよびRが結合している炭素原子と一緒に、C〜Cシクロアルキレンを形成し、
は、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレンおよび−(3員〜6員のヘテロシクリレン)−から選択される二価の基であり、Rは、ハライド、C〜Cアルキル、オキソおよびC〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよく、
は、フェニル、5員のヘテロアリール、ピリジニル、N、SおよびOから選択される2〜3個のヘテロ原子を含有する6員のヘテロアリール、7員〜10員のヘテロアリールおよび3員〜12員のヘテロシクリルから選択され、Rは、ハライド、−C〜Cペルフルオロアルキル、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルアミノ、−OH、−NHおよび−CNから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよく、
mはそれぞれ独立に、0または1である]。
この実施形態の第1の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、Bは、−O−である。
この実施形態の第2の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、Bは、−NR−である。より詳細には、Rは、Hである。またより詳細には、Rは、C〜Cアルキルである。
この実施形態の第3の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、Bは、−CHR−である。より詳細には、Rは、Hである。またより詳細には、Rは、C〜Cアルキルである。
この実施形態の第4の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から3では、Rは、メチルであり、Rは、メチルである。
この実施形態の第5の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から4では、Rは、C〜Cアルキルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第6の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から4では、Rは、フェニルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第7の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から4では、Rは、−(C〜Cアルキレン)−フェニルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第8の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から4では、Rは、−(C〜Cシクロアルキレン)−フェニルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第9の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から4では、Rは、5員〜10員のヘテロアリールであり、Rは、さらに置換されていてもよい。より詳細には、5員〜10員のヘテロアリールは、ピリジニル、チオフェニル、チアゾリルおよびイミダゾリルから選択され、Rはさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第10の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から4では、Rは、−(C〜Cアルキレン)−(5員〜10員のヘテロアリール)であり、Rは、さらに置換されていてもよい。より詳細には、5員〜10員のヘテロアリールは、ピリジニル、チオフェニル、チアゾリルおよびイミダゾリルから選択され、Rはさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第11の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から4では、Rは、−(C〜Cシクロアルキレン)−(5員〜10員のヘテロアリール)であり、Rは、さらに置換されていてもよい。より詳細には、5員〜10員のヘテロアリールは、ピリジニル、チオフェニル、チアゾリルおよびイミダゾリルから選択され、Rはさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第12の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から4では、Rは、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C10シクロアルキル)であり、Rは、さらに置換されていてもよい。より詳細には、C〜C10シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択され、Rはさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第13の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から4では、Rは、C〜C10シクロアルキルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。より詳細には、C〜C10シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択され、Rはさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第14の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から4では、Rは、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C10シクロアルケニル)であり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第15の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から4では、Rは、C〜C10シクロアルケニルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第16の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から4では、Rは、−(C〜Cアルキレン)−(3員〜10員のヘテロシクリル)であり、Rは、さらに置換されていてもよい。より詳細には、3員〜10員のヘテロシクリルは、テトロヒドロフラニル、テトラヒドロピラニルおよびモルホリニルから選択され、Rはさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第17の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から4では、Rは、−(C〜Cシクロアルキレン)−(3員〜10員のヘテロシクリル)であり、Rは、さらに置換されていてもよい。より詳細には、3員〜10員のヘテロシクリルは、テトロヒドロフラニル、テトラヒドロピラニルおよびモルホリニルから選択され、Rはさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第18の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から4では、Rは、3員〜10員のヘテロシクリルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。より詳細には、3員〜10員のヘテロシクリルは、テトロヒドロフラニル、テトラヒドロピラニルおよびモルホリニルから選択され、Rはさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第19の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から18では、Rは、ハライド、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキル、−OH、C〜Cアルコキシ、−NH、C〜CアルキルアミノおよびCNから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第20の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から19では、Rは、さらに置換されていてもよいシクロプロピレンである。より好ましくは、Rは、非置換のシクロプロピレンである。
この実施形態の第21の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から19では、Rは、置換されていてもよいシクロブチレンである。より好ましくは、Rは、非置換シクロブチレンである。
この実施形態の第22の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から19では、Rは、−(3員〜6員のヘテロシクリレン)−であり、Rは置換されていてもよい。より好ましくは、Rは、アジリジニル、アジチジニル、ピロリジニルおよびピペリジニルから選択され、Rはさらに置換されていてもよい。なおより好ましくは、Rは、−F、C〜Cアルキルおよびオキソから選択される1〜4個の基によりさらに置換されていてもよく、なおさらにより好ましくは、Rは、非置換アジリジニル、非置換アジチジニル、非置換ピロリジニルおよび非置換ピペリジニルから選択される。
この実施形態の第23の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から19では、Rは、シクロペンチレンであり、Rは、置換されていてもよい。より好ましくは、Rは、非置換シクロペンチレンである。
この実施形態の第24の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から23では、Rは、フェニルであり、Rは、置換されていてもよい。より好ましくは、Rは、ハライド、C〜CアルキルおよびC〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第25の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から23では、Rは、ピリジニルであり、Rは、置換されていてもよい。より詳細には、Rは、ハライド、C〜CアルキルおよびC〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第26の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から23では、Rは、5員のヘテロアリールであり、Rは、さらに置換されていてもよい。より詳細には、Rは、ハライド、C〜CアルキルおよびC〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第27の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から23では、Rは、N、SおよびOから選択される2〜3個のヘテロ原子を含有する6員のヘテロアリールであり、Rは、さらに置換されていてもよい。より詳細には、Rは、ハライド、C〜CアルキルおよびC〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第28の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から23では、Rは、7員〜10員のヘテロアリールであり、Rは、さらに置換されていてもよい。より詳細には、Rは、ハライド、C〜CアルキルおよびC〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第29の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様2から23では、Rは、3員〜12員のヘテロシクリルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。より詳細には、Rは、ハライド、C〜CアルキルおよびC〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第30の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、Rは、メチルであり、Rはメチルであり、Bは−O−、−NH−または−CH−であり、RはC〜Cアルキル、フェニル、−(C〜Cアルキレン)−フェニル、−(シクロプロピレン)−フェニル、C〜C10シクロアルキル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C10シクロアルキル)、3員〜10員のヘテロシクリル、−(C〜Cアルキレン)−(3員〜10員のヘテロシクリル)、−(シクロプロピレン)−(3員〜10員のヘテロシクリル)、5員〜12員のヘテロアリール、−(C〜Cアルキレン)−(5員〜12員のヘテロアリール)および−(シクロプロピレン)−(5員〜12員のヘテロアリールからなる群から選択され、Rは、F、Cl、ヒドロキシル、CN、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキルおよび−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cアルコキシル)からなる群から選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。好ましくは、Rは、非置換シクロプロピレンまたはF、Cl、C〜CアルキルおよびC〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜3個の基により置換されているシクロプロピレンである。また好ましくは、Rは、フェニル、5員〜6員のヘテロアリールおよび4員〜7員のヘテロシクリルからなる群から選択され、Rは、F、Cl、C〜Cアルキル、C〜CペルフルオロアルキルおよびC〜Cアルコキシルから選択される1〜3個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第31の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、RおよびRは、非置換シクロプロピレン基を形成する。
他の実施形態では、本発明は、式IIIの化合物または薬学的に許容できるその塩、溶媒和物もしくは水和物を提供する
Figure 0004635089
[式中、
Bは、−O−、−NR−または−CHR−であり、ここで、Rは、HまたはC〜Cアルキルであり、
は、C〜Cアルキル、−(C〜Cアルキレン)−フェニル、−(C〜Cシクロアルキレン)−フェニル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C10シクロアルキル)、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C10シクロアルケニル)、−(C〜Cアルキレン)−(3員〜10員のヘテロシクリル)、−(C〜Cシクロアルキレン)−(3員〜10員のヘテロシクリル)、−(C〜Cアルキレン)−(5員〜12員のヘテロアリール)および−(C〜Cシクロアルキレン)−(5員〜12員のヘテロアリール)から選択され、Rは、−(C〜Cアルキレン)−ハライド、−(C〜Cアルキレン)−ヒドロキシル、−(C〜Cアルキレン)−CN、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cアルコキシル)、−(C〜Cアルキレン)−NH2、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cアルキルアミノ)、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cシクロアルキル)および−(C〜Cアルキレン)−(3員〜5員のヘテロシクリル)から選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよく、前記C〜Cシクロアルキルおよび前記3員〜5員のヘテロシクリルは、−F、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキルおよびオキソから選択される1〜3個の基によりさらに置換されていてもよく、
およびRはそれぞれ独立に、C〜Cアルキルであるか、RおよびRは、RおよびRが結合している炭素原子と一緒に、C〜Cシクロアルキレンを形成し、
は、−(C〜Cアルキレン)−NRであり、ここでRおよびRはそれぞれ独立に、H、C〜Cアルキルであるか、RおよびRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、3員〜7員のヘテロシクリルおよび5員〜7員のヘテロアリールから選択される環を形成し、前記環は、ハライド、C〜CアルキルおよびC〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよく、
は、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキル、フェニル、−(C〜Cアルキレン)−フェニル、C10〜C12アリール、C〜C12シクロアルキル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C12シクロアルキル)、C〜C12不飽和非芳香族カルボシクリル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C12不飽和非芳香族カルボシクリル)、3員〜12員のヘテロシクリル、−(C〜Cアルキレン)−(3員〜12員のヘテロシクリル)、5員〜12員のヘテロアリールおよび−(C〜Cアルキレン)−(5員から12員のヘテロアリール)から選択され、Rはそれぞれ独立に、ハライド、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキル、−OH、C〜Cアルコキシ、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cアルコキシ)−NH、−(C〜Cアルキレン)−NH、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cアルキルアミノ)−、およびC〜CアルキルアミノおよびCNから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよく、
mはそれぞれ独立に、0または1である]。
この実施形態の第1の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、Bは、−O−である。
この実施形態の第2の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、Bは、−NR−である。より詳細には、Rは、Hである。またより詳細には、Rは、C〜Cアルキルである。
この実施形態の第3の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、Bは、−CHR−である。より詳細には、Rは、Hである。またより詳細には、Rは、C〜Cアルキルである。
この実施形態の第4の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様1から3では、Rは、メチルであり、Rは、メチルである。
この実施形態の第5の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様1から4では、Rは、C〜Cアルキルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第6の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様1から4では、Rは、フェニルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第7の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様1から4では、Rは、−(C〜Cアルキレン)−フェニルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第8の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様1から4では、Rは、−(C〜Cシクロアルキレン)−フェニルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第9の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様1から4では、Rは、5員〜10員のヘテロアリールであり、Rは、さらに置換されていてもよい。より詳細には、5員〜10員のヘテロアリールは、ピリジニル、チオフェニル、チアゾリルおよびイミダゾリルから選択され、Rはさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第10の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様1から4では、Rは、−(C〜Cアルキレン)−(5員〜10員のヘテロアリール)であり、Rは、さらに置換されていてもよい。より詳細には、5員〜10員のヘテロアリールは、ピリジニル、チオフェニル、チアゾリルおよびイミダゾリルから選択され、Rはさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第11の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様1から4では、Rは、−(C〜Cシクロアルキレン)−(5員〜10員のヘテロアリール)であり、Rは、さらに置換されていてもよい。より詳細には、5員〜10員のヘテロアリールは、ピリジニル、チオフェニル、チアゾリルおよびイミダゾリルから選択され、Rはさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第12の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様1から4では、Rは、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C10シクロアルキル)であり、Rは、さらに置換されていてもよい。より詳細には、C〜C10シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択され、Rはさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第13の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様1から4では、Rは、C〜C10シクロアルキルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。より詳細には、C〜C10シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択され、Rはさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第14の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様1から4では、Rは、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C10シクロアルケニル)であり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第15の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様1から4では、Rは、C〜C10シクロアルケニルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第16の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様1から4では、Rは、−(C〜Cアルキレン)−(3員〜10員のヘテロシクリル)であり、Rは、さらに置換されていてもよい。より詳細には、3員〜10員のヘテロシクリルは、テトロヒドロフラニル、テトラヒドロピラニルおよびモルホリニルから選択され、Rはさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第17の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様1から4では、Rは、−(C〜Cシクロアルキレン)−(3員〜10員のヘテロシクリル)であり、Rは、さらに置換されていてもよい。より詳細には、3員〜10員のヘテロシクリルは、テトロヒドロフラニル、テトラヒドロピラニルおよびモルホリニルから選択され、Rはさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第18の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様1から4では、Rは、3員〜10員のヘテロシクリルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。より詳細には、3員〜10員のヘテロシクリルは、テトロヒドロフラニル、テトラヒドロピラニルおよびモルホリニルから選択され、Rはさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第19の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様5から18では、Rは、ハライド、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキル、−OH、C〜Cアルコキシ、−NH、C〜CアルキルアミノおよびCNから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第20の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、特に特定の態様1から19では、Rは、−(C〜Cアルキレン)−NRであり、ここで、RおよびRはそれぞれ独立に、H、C〜Cアルキルである。より詳細には、Rは、−CH−N−(CH、−CH−NH−CHおよび−CH−NHから選択される。
この実施形態の第21の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1から19では、Rは、−(C〜Cアルキレン)−NRであり、RおよびRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、3員〜7員のヘテロシクリルを形成し、前記3員〜7員のヘテロシクリルは、ハライド、C〜CアルキルおよびC〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第22の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1から19では、Rは、−(C〜Cアルキレン)−NRであり、RおよびRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、5員〜7員のヘテロアリールを形成し、前記5員〜7員のヘテロアリールは、ハライド、C〜CアルキルおよびC〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第23の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1から22では、Rは、フェニルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第24の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1から22では、Rは、1〜2個のNヘテロ原子を含有する6員のヘテロアリールであり、Rは、さらに置換されていてもよい。より好ましくは、Rはピリジニルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第25の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1から22では、Rは、1〜2個のNヘテロ原子を含有する5員のヘテロアリールであり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第26の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1から22では、Rは、C〜Cシクロアルキルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。より好ましくは、Rは、シクロヘキシルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第27の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1から22では、Rは、N、SおよびOから選択される1〜2個のヘテロ原子を含有する5員〜7員のヘテロシクリルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第28の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1から22では、Rは、−(C〜Cアルキレン)−フェニルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。より好ましくは、Rは、−CH−フェニルであり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第29の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1から22では、Rは、−(C〜Cアルキレン)−(5員から12員のヘテロアリール)であり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第30の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1から22では、Rは、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C12シクロアルキル)であり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第31の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1から22では、Rは、C〜Cアルキル、C〜CペルフルオロアルキルおよびC〜Cアルコキシルから選択され、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第32の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1から22では、Rは、−(C〜Cアルキレン)−(3員から12員のヘテロシクリル)であり、Rは、さらに置換されていてもよい。
この実施形態の第33の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様23から32では、Rは、ハライド、ヒドロキシル、−CN、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキル、C〜CアルコキシルおよびC〜Cアルキルアミノから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第34の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1から33では、化合物は、式IIIaの化合物:
Figure 0004635089
の立体化学を示す。
この実施形態の第35の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せ、特に特定の態様1から33では、化合物は、80%を超える式IIIaの鏡像異性体の鏡像異性体濃縮率を有する。好ましくは、化合物は、90%を超える式IIIaの鏡像異性体の鏡像異性体濃縮率を有する。なおより好ましくは、化合物は、95%を超える式IIIaの鏡像異性体の鏡像異性体濃縮率を有する。
この実施形態の第36の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、Rは、メチルであり、Rはメチルであり、Bは、−O−、−NH−または−CH−であり、Rは、C〜Cアルキル、フェニル、−(C〜Cアルキレン)−フェニル、−(シクロプロピレン)−フェニル、C〜C10シクロアルキル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C10シクロアルキル)、3員〜10員のヘテロシクリル、−(C〜Cアルキレン)−(3員〜10員のヘテロシクリル)、−(シクロプロピレン)−(3員〜10員のヘテロシクリル)、5〜12員のヘテロアリール、−(C〜Cアルキレン)−(5員〜12員のヘテロアリール)および−(シクロプロピレン)−(5〜12員のヘテロアリール)からなる群から選択され、Rは、F、Cl、ヒドロキシル、CN、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキルおよび−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cアルコキシル)からなる群から選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。好ましくは、Rは、−(C〜Cアルキレン)−NRであり、ここで、RおよびRはそれぞれ独立に、HまたはC〜Cアルキルである。なおより好ましくは、Rは、−CH−N−(CH、−CH−NH−CHおよび−CH−NHから選択される。また好ましくは、Rは、−(C〜Cアルキレン)−NRであり、RおよびRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、3員〜7員のヘテロシクリルを形成し、前記3員〜7員のヘテロシクリルは、ハライド、C〜CアルキルおよびC〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。また好ましくは、Rは、C〜Cアルキル、フェニル、−(C〜Cアルキレン)−フェニル、5員〜6員のヘテロアリールおよび3員〜7員のシクロアルキルからなる群から選択され、Rは、F、Cl、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキル、−OH、C〜Cアルコキシ、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cアルコキシ)およびCNから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい。
この実施形態の第37の特定の態様および矛盾しない任意の他の特定の態様との組合せでは、RおよびRは非置換シクロプロピレン基を形成する。
他の実施形態では、本発明は、
Figure 0004635089
Figure 0004635089
または薬学的に許容できるこれらの塩からなる群から選択される化合物を提供する。
他の実施形態では、本発明は、
Figure 0004635089
Figure 0004635089
または薬学的に許容できるこれらの塩からなる群から選択される化合物を提供する。
他の実施形態では、本発明は、
Figure 0004635089
Figure 0004635089
または薬学的に許容できるこれらの塩からなる群から選択される化合物を提供する。
他の実施形態では、本発明は、
Figure 0004635089
または薬学的に許容できるこれらの塩からなる群から選択される化合物を提供する。
他の実施形態では、本発明は、哺乳動物における異常な細胞成長を治療する方法を提供し、これは、哺乳動物に本発明の化合物を投与することを含む。より詳細には、異常な細胞成長は、癌である。
さらに他の実施形態では、本発明は、本発明の化合物を含む医薬組成物を提供する。
さらに他の実施形態では、本発明は、本発明の化合物および薬学的に許容できる担体を含む医薬組成物を提供する。
さらに他の実施形態では、本発明は、タンパク質キナーゼ活性により仲介される哺乳動物の疾患状態を治療する方法を提供し、これは、哺乳動物に治療的に許容できる量の本発明の化合物、塩、水和物または溶媒和物を投与することを含む。この実施形態の一態様では、哺乳動物の疾患状態は、腫瘍成長または異常な細胞増殖である。
さらに他の実施形態では、本発明は、タンパク質キナーゼの活性を変調する方法を提供し、これは、プロテインキナーゼを有効量の本発明の化合物または任意の薬学的に許容できる塩、溶媒和物と接触させることを含む。この実施形態の一態様では、タンパク質キナーゼは、PAK4タンパク質キナーゼである。
いくつかの実施形態では、本教示は、本明細書に記載の任意の化合物および薬学的に許容できる担体を含む医薬組成物を提供する。このような組成物の例は、下記に記載する。
いくつかの実施形態では、本教示は、ヒトを包含する哺乳動物における異常な細胞成長を治療する方法を提供し、この方法は、哺乳動物に本教示の任意の化合物または医薬組成物を投与することを含む。
いくつかの実施形態では、異常な細胞成長は、これらに限られないが、肺癌、骨癌、膵臓癌、皮膚癌、頭部または頚部癌、皮膚または眼球内黒色腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌、肛門領域の癌、胃癌、結腸癌、乳癌、子宮癌、ファロピウス管癌、子宮内膜癌、子宮頚癌、膣癌、外陰癌、ホジキン病、食道癌、小腸癌、内分泌系の癌、甲状腺癌、上皮小体癌、副腎癌、軟部組織の肉腫、尿道の癌、陰茎の癌、前立腺癌、慢性または急性白血病、リンパ球性リンパ腫、膀胱癌、腎臓または尿管の癌、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)の新生物、原発CNSリンパ腫、脊髄腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫または前記の癌の1種または複数の組合せを包含する癌である。いくつかの実施形態では、前記の異常な細胞成長は、これらに限られないが、乾癬、良性前立腺肥大または再狭窄を包含する良性増殖性疾患である。
いくつかの実施形態では、方法はさらに、抗腫瘍剤、抗血管新生剤、シグナル伝達阻害剤および抗増殖剤から選択される1種または複数の物質を、前記の異常な細胞成長を治療する際に共に有効な量で哺乳動物に投与することを含む。このような物質には、その開示がそのまま参照により本明細書に援用されるPCT国際公開第00/38715号パンフレット、国際公開第00/38716号パンフレット、国際公開第00/38717号パンフレット、国際公開第00/38718号パンフレット、国際公開第00/38719号パンフレット、国際公開第00/38730号パンフレット、国際公開第00/38665号パンフレット、国際公開第00/37107号パンフレットおよび国際公開第00/38786号パンフレットに開示されているものが包含される。
抗腫瘍剤の例には、有糸分裂阻害剤、例えば、ビンブラスチン、ビノレルビン、ビンデシンおよびビンクリスチンなどのビンカアルカロイド誘導体;コルチンアロコチン、ハリコンドリン、N−ベンゾイルトリメチル−メチルエーテルコルチシン酸、ドラスタチン10、マイスタンシン(maystansine)、リゾキシン、タキソール(パクリタキセル)、ドセタキセル(タキソテレ)などのタキサン、2’−N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]グルタラメート(タキソール誘導体)、チオコルチシン、トリチルシステイン、テニポシド、メトトレキセート、アザチオプリン、フルオロウリシル、シトシン、アラビノシド、2’2’−ジフルオロデオキシシチジン(ゲムシタビン)、アドリアマイシンおよびミタマイシン(mitamycin)が包含される。アルキル化剤、例えばシス−プラチン、カルボプラチン、オキシプラチン、イプロプラチン、N−アセチル−DL−サルコシル−L−ロイシンのエチルエステル(AsaleyまたはAsalex)、1,4−シクロヘキサジエン−1,4−ジカルバミン酸、2,5−ビス(1−アジルジニル)−3,6−ジオキソ−、ジエチルエステル(ジアジコン)、1,4−ビス(メタンスルホニルオキシ)ブタン(ビスルファンまたはロイコスルファン)、クロロゾトシン、クロメソン(clomesone)、シアノモルホリノドキソルビシン、シクロジソン、ジアンヒドログラクチトール、フルオロドパン(fluorodopan)、ヘプスルファン(hepsulfam)、マイトマイシンC、ヒカンテオンマイトマイシン(hycantheonemitomycin)C、マイトゾルアミド(mitozolamide)、1−(2−クロロエチル)−4−(3−クロロプロピル)−ピペラジン二塩酸塩、ピペラジンジオン、ピポブロマン、ポルフィロマイシン、スピロヒダントインマスタード、テロキシロン、テトラプラチン、チオテパ、トリエチレンメラミン、ウラシルナイトロジェンマスタード、ビス(3−メシルオキシプロピル)アミン塩酸塩、マイトマイシン、シクロヘキシル−クロロエチルニトロソウレア、メチルシクロヘキシル−クロロエチルニトロソウレア、1−(2−クロロエチル)−3−(2,6−ジオキソ−3−ピペリジル)−1−ニトロソウレア、ビス(2−クロロエチル)ニトロソウレアなどのニトロソウレア剤、プロカルバジン、ダカルバジン、メクロロエタミン、シクロホスファミド、イフォスファミド、メルファラン、クロラムブシル、エストラムスチンナトリウムリン酸塩、ストルプトゾイン(strptozoin)およびテモゾラミドなどのナイトロジェンマスタード関連化合物。DNA代謝拮抗物質、例えば、5−フルオロウラシル、シトシンアラビノシド、ヒドロキシウレア、2−[(3ヒドロキシ−2−ピリノジニル)メチレン]−ヒドラジンカルボチオアミド、デオキシフルオロウリジン、5−ヒドロキシ−2−ホルミルピリジンチオセミカルバゾン、アルファ−2’−デオキシ−6−チオグアノシン、アフィジコリングリシネート、5−アザデオキシシチジン、ベータ−チオグアニンデオキシリボシド、シクロシチジン、グアナゾール、イノシングリコジアルデヒド、マクベシン(macbecin)II、ピラゾールイミダゾール、クラドリビン、ペントスタチン、チオグアニン、メルカプトプリン、ブレオマイシン、2−クロロデオキシアデノシン、ラルチトレキセドおよびペメトレキセドジナトリウムなどのチミジル酸シンターゼの阻害剤、クロファラビン、フロクスウリジン(floxuridine)ならびにフルダラビン。DNA/RNA代謝拮抗物質、例えば、L−アラノシン、5−アザシチジン、アシビシン、アミノプテリンおよびN−[2−クロロ−5−[[(2,4−ジアミノ−5−メチル−6−キナゾリニル)−メチル]アミノ]ベンゾイル]−L−アスパラギン酸、N−[4−[[(2,4−ジアミノ−5−エチル−6−キナゾリニル)メチル]アミノ]−ベンゾイル]−L−アスパラギン酸、N−[2−クロロ−4−[[(2,4−ジアミノプテリジニル)メチル]アミノ]ベンゾイル]−L−アスパラギン酸などのその誘導体、溶解性ベーカーアンチフォル(Baker’s antifol)、ジクロロアリルローソン(lawsone)、ブレキナル(brequinar)、フトラフ(ftoraf)、ジヒドロ−5−アザシチジン、メトトレキセート、N−(ホスホノアセチル)−L−アスパラギン酸四ナトリウム塩、ピラゾフラン、トリメトレキセート、プリカマイシン、アクチノマイシンD、クリプトフィシンおよびクリプトフィシン−52などの類似体または、例えば、N−(5−[N−(3,4−ジヒドロ−2−メチル−4−オキソキナゾリン−6−イルメチル)−N−メチルアミノ]−2−テノイル)−L−グルタミン酸などの欧州特許出願第239362号明細書に開示されている好ましい代謝拮抗物質のうちの1種;成長因子阻害剤;細胞周期阻害剤;インターカレーション抗生物質、例えば、アドリアマイシンおよびブレオマイシン;タンパク質、例えば、インターフェロン;ならびに抗ホルモン、例えば、Nolvadex(商標)(タモキシフェン)などの抗エストロゲンまたは例えばCasodex(商標)(4’−シアノ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−3’−(トリフルオロメチル)プロピオンアニリド)などの抗アンドロゲン。治療の個々の成分を同時か、連続してか、別々に投与することにより、このような同席治療を達成することができる。
抗血管新生剤には、MMP−2(マトリックス−メタロプロテイナーゼ2)阻害剤、MMP−9(マトリックス−メタロプロテイナーゼ9)阻害剤およびCOX−II(シクロオキシゲナーゼII)阻害剤が包含される。有用なCOX−II阻害剤の例には、CELEBREX(商標)(アレコキシブ)、バルデコキシブおよびロフェコキシブが包含される。有用なマトリックスメタロプロアーゼ阻害剤の例は、国際公開第96/33172号パンフレット(1996年10月24日公開)、国際公開第96/27583号パンフレット(1996年3月7日公開)、欧州特許出願第97304971.1号明細書(1997年7月8日出願)、欧州特許出願第99308617.2号明細書(1999年10月29日出願)、国際公開第98/07697号パンフレット(1998年2月26日公開)、国際公開第98/03516号パンフレット(1998年1月29日公開)、国際公開第98/34918号パンフレット(1998年8月13日公開)、国際公開第98/34915号パンフレット(1998年8月13日公開)、国際公開第98/33768号パンフレット(1998年8月6日公開)、国際公開第98/30566号パンフレット(1998年7月16日公開)、欧州特許出願第606046号明細書(1994年7月13日公開)、欧州特許出願第931788号明細書(1999年7月28日公開)、国際公開第90/05719号パンフレット(1990年5月331日公開)、国際公開第99/52910号パンフレット(1999年10月21日公開)、国際公開第99/52889号パンフレット(1999年10月21日公開)、国際公開第99/29667号パンフレット(1999年6月17日公開)、PCT国際出願第PCT/IB98/01113号パンフレット(1998年7月21日出願)、欧州特許出願第99302232.1号明細書(1999年3月25日出願)、英国特許出願第9912961.1号明細書(1999年6月3日出願)、米国特許仮出願第60/148464号明細書(1999年8月12日出願)、米国特許第5863949号明細書(1999年1月26日付与)、米国特許第5861510号明細書(1999年1月19日付与)および欧州特許第780386号明細書(1997年6月25日公開)に記載されており、これらは全て、その全体が参照により本明細書に援用される。好ましいMMP−2およびMMP−9阻害剤は、MMP−1を阻害する活性を有さないか、ほとんど有さないものである。他のマトリックスメタロプロテイナーゼ(即ち、MMP−1、MMP−3、MMP−4、MMP−5、MMP−6、MMP−7、MMP−8、MMP−10、MMP−11、MMP−12およびMMP−13)に対してMMP−2および/またはMMP−9を選択的に阻害するものが、さらに好ましい。
MMP阻害剤の例には、AG−3340、RO32−3555、RS13−0830および次の化合物:3−[[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニル]−(1−ヒドロキシカルバモイルシクロペンチル)−アミノ]−プロピオン酸、3−エキソ−3−[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニルアミノ]−8−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボン酸ヒドロキシアミド、(2R,3R)1−[4−(2−クロロ−4−フルオロ−ベンジルオキシ)−ベンゼンスルホニル]−3−ヒドロキシ−3−メチル−ピペリジン−2−カルボン酸ヒドロキシアミド、4−[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニルアミノ]−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸ヒドロキシアミド、3−[[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニル]−(1−ヒドロキシカルバモイル−シクロブチル)−アミノ]−プロピオン酸、4−[4−(4−クロロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニルアミノ]−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸ヒドロキシアミド、3−[4−(4−クロロフェノキシ)−ベンゼンスルホニルアミノ]−テトラヒドロ−ピラン−3−カルボン酸ヒドロキシアミド、(2R,3R)1−[4−(4−フルオロ−2−メチル−ベンジルオキシ)−ベンゼンスルホニル]−3−ヒドロキシ−3−メチル−ピペリジン−2−カルボン酸ヒドロキシアミド、3−[[(4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニル]−(1−ヒドロキシカルバモイル−1−メチル−エチル)−アミノ]−プロピオン酸、3−[[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニル]−(4−ヒドロキシ−カルバモイルテトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アミノ]−プロピオン酸、3−エキソ−3−[4−(4−クロロ−フェノキシ)ベンゼン−スルホニルアミノ]−8−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボン酸ヒドロキシアミド、3−エンド−3−[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニルアミノ]−8−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボン酸ヒドロキシアミド、3−[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニルアミノ]−テトラヒドロ−フラン−3−カルボン酸ヒドロキシアミドならびに薬学的に許容できるこれらの塩、溶媒和物および水和物が包含される。
シグナル伝達阻害剤の例には、EGFR抗体、EGF抗体およびEGFR阻害剤である分子などのEGFR(上皮成長因子受容体)応答を阻害しうる薬剤;VEGF(血管内皮成長因子)阻害剤;およびerbB2受容体に結合する有機分子または抗体、例えばHERCEPTIN(商標)(Genentech,Inc.、South San Francisco、California、USA)などのerbB2受容体阻害剤が包含される。
EGFR阻害剤は例えば、国際公開第95/19970号パンフレット(1995年7月27日公開)、国際公開第98/14451号パンフレット(1998年4月9日公開)、国際公開第98/02434号パンフレット(1998年1月22日公開)および米国特許第5747498号明細書(1998年5月5日付与)に記載されている。EGFR阻害剤には、これらに限られないが、モノクローナル抗体C225および抗EGFR 22Mab(ImClone Systems Incorporated of New York、New York、USA)、化合物ZD−1839(AstraZeneca)、BIBX−1382(Boehringer Ingelheim)、MDX−447(Medarex Inc.、Annandale、New Jersey、USA)およびOLX−103(Merck & Co.、Whitehouse Station、New Jersey、USA)、VRCTC−310(Ventech Research)およびEGF融合毒素(Seragen Inc.、Hopkinton、Massachusettes)が包含される。
VEGF阻害剤、例えばSU−5416およびSU−6668(Sugen Inc.、South San Francisco、California、USA)を、本組成物と組み合わせるか、同時投与することもできる。VEGF阻害剤は例えば、国際公開第99/24440号パンフレット(1999年5月20日公開)、PCT国際出願PCT/IB99/00797号パンフレット(1999年5月3日出願)、国際公開第95/21613号パンフレット(1995年8月17日公開)、国際公開第99/61422号パンフレット(1999年12月2日公開)、米国特許第5834504号パンフレット(1998年11月10日付与)、国際公開第98/50356号パンフレット(1998年11月12日公開)、米国特許第5883113号明細書(1999年3月16日付与)、米国特許第5886020号明細書(1999年3月23日付与)、米国特許第5792783号明細書(1998年8月11日公開)、国際公開第99/10349号パンフレット(1999年3月4日公開)、国際公開第97/32856号パンフレット(1997年9月12日公開)、国際公開第97/22596号パンフレット(1997年6月26公開)、国際公開第98/54093号パンフレット(1998年12月3日公開)、国際公開第98/02438号パンフレット(1998年1月22日公開)、国際公開第99/16755号パンフレット(1999年4月8日公開)および国際公開第98/02437号パンフレット(1998年1月22日公開)に記載されており、これらは全て、その全体が参照により本明細書に援用される。いくつかの特定のVEGF阻害剤の他の例は、IM862(Cytran Inc.、Kirkland、Washington、USA);抗VEGFモノクローナル抗体ベバシズマブ(bevacizumab)(Genentech,Inc.、South San Francisco、California)およびアンジオザイム(angiozyme)、Ribozyme(Boulder、Colorado)およびChiron(Emeryville、California)からの合成リボザイムである。
GW−282974(Glaxo Wellcom plc)などのerbB2受容体阻害剤およびモノクローナル抗体AR−209(Aronex Pharmaceuticals Inc.、The Woodlands、Texas,USA)および2B−1(Chiron)を、本組成物と組み合わせて投与することができる。このようなerbB2阻害剤には、国際公開第98/02434号パンフレット(1998年1月22日公開)、国際公開第99/35146号パンフレット(1999年7月15日公開)、国際公開第99/35132号パンフレット(1999年7月15日公開)、国際公開第98/02437号パンフレット(1998年1月22日公開)、国際公開第97/13760号パンフレット(1997年4月17日公開)、国際公開第95/19970号パンフレット(1995年7月27日公開)、米国特許第5587458号明細書(1996年12月24日付与)および米国特許第5877305号明細書(1999年3月2日付与)に記載されているものが包含され、これらはそれぞれ、その全体が参照により本明細書に援用される。本発明で有用なerbB2受容体阻害剤はまた、米国特許仮出願第60/117341号明細書(1999年1月27日出願)および米国特許仮出願第60/117346号明細書(1999年1月27日出願)に記載されており、これらは両方とも、その全体が参照により本明細書に援用される。
使用することができる他の抗増殖剤には、酵素ファルネシルタンパク質トランスフェラーゼの阻害剤および受容体チロシンキナーゼPDGFrの阻害剤が包含され、これには、次の米国特許出願:第09/221946号明細書(1998年12月28日出願)、第09/454058号明細書(1999年12月2日出願);第09/501163号明細書(2000年2月9日出願);第09/539930号明細書(2000年3月31日出願);第09/202796号明細書(1997年5月22日出願);第09/384339号明細書(1999年8月26日出願)および第09/383755号明細書(1999年8月26日出願)に開示および請求されている化合物ならびに次の米国特許仮出願:第60/168207号明細書(1999年11月30日出願);第60/170119号明細書(1999年12月10日出願);第60/177718号明細書(2000年1月21日出願);第60/168217号明細書(1999年11月30日出願)および第60/200834号明細書(2000年5月1日出願)に開示および請求されている化合物が包含される。前記の特許出願および特許仮出願はそれぞれ、その全体が参照により本明細書に援用される。
本発明の組成物は、異常な細胞成長または癌を治療する際に有用な他の薬剤と共に使用することもでき、これには、これらに限られないが、CTLA4(細胞毒性リンパ球抗原4)抗体などの抗腫瘍免疫応答を増強しうる薬剤およびCTLA4を遮断しうる他の薬剤ならびに他のファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤などの抗増殖薬が含まれる。本発明で使用することができる特殊なCTLA4抗体には、その全体が参照により本明細書に援用される米国特許仮出願第60/113647号明細書(1998年12月23日出願)に記載されているものが包含される。
他に記載のない限り、明細書および請求項で使用されている次の用語は、下記で検討されている意味を有する。この段落で定義されるR、X、nなどの可変子は、この段落内の言及のみに関し、この定義段落以外で使用されうる意味と同じ意味を有することは意図されていない。さらに、本明細書で定義されている基の多くは、置換されていてもよい。この定義段落での典型的な置換基の列挙は、例示であって、本明細書および請求項内の他の場所で定義されている置換基を限定しようとするものではない。
本明細書で使用する場合、置換基の化学構造に組み込まれている場合の記号[−−−−−−]は、[−−−−−−]が結合している原子が他の分子上のいずれかの位置へのその置換基の結合点であることを意味している。例えば、仮定の分子CHCH−X中のXは、Xが
Figure 0004635089
であるように定義されうる。この場合、任意にナンバリングされた位置C−1に結合している[−−−−−−]の配置は、フェニル環のC−1がメチレン炭素に結合していることを意味している。
記号
Figure 0004635089
および
Figure 0004635089
が、他にさらなる表示、例えば化学名称または付随する記載がなく単一の分子で一緒に使用されている場合、これらは、該当するトランスまたはシスの相対立体化学を単に示している。一緒にか、別々に使用される記号
Figure 0004635089
および
Figure 0004635089
は、絶対立体化学を示すそれらの表示、例えば、対応する化学構造または付随する化学名称における「S」または「R」の表示と組み合わされて、対応するキラル中心の絶対立体化学を示している。
ジラジカルが言及される場合、例えば、−O−CH−または−(C〜Cアルキレン)−NH−では、ジラジカルの各末端は同等に、他の分子に接続しうると理解される。例えば、KがA−L−Bと定義され、Lが−O−CH−および−(C〜Cアルキレン)−から選択されるジラジカルである場合、したがって、Kは、A−O−CH−B、A−CH−O−BおよびA−(C〜Cアルキレン)−Bから選択されると理解される。この場合のAおよびBは、異なる有機分子を指している。
「脂肪族」は、完全に飽和しているか、芳香族ではないが1個または複数の不飽和の単位を含有する直鎖、分枝鎖または環式C〜C12炭化水素を指している。脂肪族基の例には、直鎖、分枝鎖または環式アルキル、アルケニル、アルキニル基ならびに(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキルなどのこれらのハイブリッドが包含される。脂肪族基は、1〜6個の置換基により置換されていてもよい。脂肪族基での適切な置換基には、3員〜12員のヘテロシクリル、C〜C10アリール、5員〜12員のヘテロアリール、ハライド、−NO、NH、NR、−CN、−COR、−COOR、−CONR、−OH、−OR、−OCOR、−SR、−SOR、−SOR、−SONR、−SONRが包含され、ここで、Rは、H、C〜C10アルキル、3員〜10員のヘテロシクリル、C〜C10アリール、5員〜12員のヘテロアリールである。
「C〜C12アルキル」は、1〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖飽和炭化水素基を指している。C〜C12アルキル基は、少なくとも1個の置換基により置換されていてもよい。C〜C12アルキルでの適切な置換基には、これらに限られないが、3員〜12員のヘテロシクリル、C〜C10アリール、5員〜12員のヘテロアリール、ハライド、−NO、−NR、−CN、−COR、−COOR、−CONR、−OH、−OR、−OCOR、−SR、−SOR、−SOR、−SONR、−SONRが包含され、ここで、Rはそれぞれ独立に、H、C〜C10アルキル、3員〜12員のヘテロシクリル、C〜C10アリール、5員〜12員のヘテロアリールである。C〜C12アルキル基の例には、これらに限られないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオ−ペンチル、sec−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルなどが包含され、これらの置換形態を包含する。さらに、「アルキル」との用語は、1から20個の炭素原子または1から12個の炭素原子、または1から8個の炭素原子、または1から6個の炭素原子、または1から4個の炭素原子の直鎖または分枝鎖飽和炭化水素基を指している。「低級アルキル」は特に、1から4個の炭素原子を有するアルキル基を指している。アルキルは、置換されていてもよいし、非置換でもよい。アルキル基での適切な置換基は、C〜C12アルキル基に関して記載されたものと同一である。
「シクロアルキル」は、3から20個の炭素原子を有する環式飽和炭化水素基を指している。シクロアルキル基は、単環式でもよいし、可能な場合には、二環式または多環式であってもよい。シクロアルキル基は、少なくとも1個の置換基により置換されていてもよい。シクロアルキル基での適切な置換基は、アルキル基に関して記載されたものと同一である。シクロアルキル基の例には、これらに限られないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ノボルニル、アダマンチルなどが包含され、これらの置換形態を包含する。
「非芳香族カルボシクリル」は、3員から12員の全て炭素の単環式環基、全て炭素の二環式または多環式環系基を指しており、ここで、1個または複数の環は、1個または複数の二重結合を含有してもよいが、環はいずれも、完全に共役したpi−電子系を有さない。限定ではないが、非芳香族カルボシクリルの例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキサジエニル、アダマンタニル、シクロヘプチル、シクロヘプタトリエニルなどである。非芳香族カルボシクリルは、置換または非置換であってよい。典型的な置換基は、本明細書で定義されているアルキル基のものと同一である。非芳香族カルボシクリルの実例は、これらに限られないが、次に由来する:
Figure 0004635089
「不飽和非芳香族カルボシクリル」または「非芳香族不飽和カルボシクリル」は両方とも、少なくとも1個の炭素炭素二重結合または1個の炭素炭素三重結合を含有する本明細書で定義されている非芳香族カルボシクリルを指している。
「C〜C12アルケニル」は、2から12個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖不飽和炭化水素基を指している。C〜C12アルケニル基は、1個または複数の不飽和の点(即ち1個または複数の炭素−炭素二重結合)を有してよい。C〜C12アルケニルが1個を超える炭素−炭素二重結合を有する場合、その炭素−炭素二重結合は共役または非共役であってよい。C〜C12アルケニル基は、少なくとも1個の置換基により置換されていてもよい。C〜C12アルケニル基での適切な置換基は、C〜C12アルキル基に関して記載されたものと同一である。C〜C12アルケニルの例には、これらに限られないが、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、イソ−ブテニルなどが包含され、これらの置換形態を包含する。さらに、「アルケニル」との用語は、2から20個の炭素原子、または2から12個の炭素原子、または2から8個の炭素原子、または2から6個の炭素原子、または2から4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖不飽和炭化水素基を指している。アルケニル基は、1個または複数の不飽和の点(即ち、1個または複数の炭素−炭素二重結合)を有してもよい。アルケニル基が1個を超える炭素−炭素二重結合を有する場合、炭素−炭素二重結合は共役または非共役であってよい。アルケニル基は、置換または非置換であってよい。アルケニル基での適切な置換基は、C〜C12アルキル基に関して記載されたものと同一である。
「アルコキシ」または「アルコキシル」は、−ORを指しており、ここで、Rは、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルキニル、C〜C12シクロアルキルまたは(C〜Cアルキレン)−(C〜C12シクロアルキル)である。「C〜C12アルコキシ」または「C〜C12アルコキシル」は、本明細書で定義されるアルコキシ基を指しており、ここで、Rは全部で1から12個の炭素原子を有する。
「アルコキシアルキル」は、本明細書で定義されている少なくとも1個のアルコキシ基により置換されている本明細書で定義されているアルキルを指している。「C〜Cアルキルアルコキシ」は、アルキルおよびそのアルコキシ置換基の全炭素数が2から6であるアルキルアルコキシを指している。
「アルキルアミノ」は、RおよびRがそれぞれ独立に、H、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルキニル、C〜C12シクロアルキル、(C〜Cアルキレン)−(C〜C12シクロアルキル)であるが、ただし、RおよびRは、両方ともがHであることはない−NRを指している。「モノアルキルアミノ」は、RおよびRの一方がHである本明細書で定義されているアルキルアミノ基を指している。「ジアルキルアミノ」は、RおよびRがいずれもHではない本明細書で定義されているアルキルアミノ基を指している。「C1〜12アルキルアミノ」は、1から10個の炭素原子を含有するアルキルアミノ基を指している。
「C〜C12アルキニル」は、2から12個の炭素原子および少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を有する直鎖または分枝鎖不飽和炭化水素基を指している。C〜C12アルキニルが1個を超える炭素−炭素二重結合を有する場合、その炭素−炭素二重結合は共役または非共役であってよい。C〜C12アルキニル基は、少なくとも1個の置換基により置換されていてもよい。C〜C12アルキニル基での適切な置換基は、C〜C12アルキル基に関して記載されたものと同一である。C〜C12アルキニルの例には、これらに限られないが、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニルなどが包含され、これらの置換形態を包含する。さらに、「アルキニル」との用語は、2から20個の炭素原子、または2から12個の炭素原子、または2から8個の炭素原子、または2から6個の炭素原子、または2から4個の炭素原子を有し、少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を有する直鎖または分枝鎖炭化水素基を指している。アルキニルは、置換または非置換であってよい。アルキニル基での適切な置換基は、C〜C12アルキル基に関して記載されたものと同一である。
「アミノ」は、−NHを指している。
「C〜C10アリール」は、完全に共役したpi−電子系を有する6から10個の炭素原子の全て炭素の単環式環または多環式環を指している。C〜C10アリール基は、少なくとも1個の置換基により置換されていてもよい。C〜C10アリール基での適切な置換基は、C〜C12アルキル基に関して記載されたものと同一である。C〜C10アリールの例には、これらに限られないが、フェニルおよびナフチルが包含される。さらに、「アリール」との用語は、完全に共役したpi−電子系を有する6から20個の炭素原子の全て炭素の単環式環または多環式環を指している。アリール基は、置換または非置換であってよい。アリールの例には、これらに限られないが、アントラセニル、フェナントレネイルおよびペリレニルが包含される。
「アラルキル」は、前記で定義されたC〜C10アリールで置換されている本明細書で定義されているアルキルを指しており、例えば、−CHフェニル、−(CHフェニル、−(CHフェニル、CHCH(CH)CHフェニルなどおよびそれらの誘導体を指している。C〜Cアラルキルは、C〜C10アリール基で置換されているC〜Cアルキルを指している。
「ヘテロアラルキル」基は、5員〜12員のヘテロアリール基で置換されている本明細書で定義されているアルキルを意味し、例えば、−CHピリジニル、−(CHピリミジニル、−(CHイミダゾリルなどおよびこれらの誘導体である。C〜Cヘテロアラルキルは、5員〜12員のヘテロアリール基で置換されているC〜Cアルキルを指している。
「ヘテロアリール」は、N、OおよびSから選択される1、2、3または4個の環ヘテロ原子を含有し、残りの環原子がCであり、加えて、完全に共役しているpi−電子系を有する5から12環原子の単環式または縮合環基を指している。非置換ヘテロアリール基の例は、これらに限られないが、ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、キノリン、イソキノリン、プリン、テトラゾール、トリアジンおよびカルバゾールである。ヘテロアリール基は、置換または非置換であってよい。典型的な置換基には、C1〜12脂肪族、3員〜10員のヘテロシクリル、6員〜10員のアリール、ハライド、−NO、NH、NR、−CN、−COR、−COOR、−CONR、−OH、−OR、−OCOR、−SR、−SOR、−SOR、−SONR、−SONRが包含され、ここで、Rは、C1〜10脂肪族、3員〜10員のヘテロシクリル、C6〜10員のアリール、5員〜10員のヘテロアリールである。
「薬学的に許容できるヘテロアリール」は、本発明の化合物に結合し、医薬組成物に製剤され、続いてそれを必要とする患者に投与するために十分に安定なものである。
典型的な単環式ヘテロアリール基の例には、これらに限られないが、
Figure 0004635089
Figure 0004635089
が包含される。
二環式ヘテロアリール基の例には、これらに限られないが、
Figure 0004635089
Figure 0004635089
が包含される。
「複素脂環式」または「ヘテロシクリル」は、1から4個の環原子がN、OおよびSから選択されるヘテロ原子である3から12個の環原子を有する単環式または多環式基を指している。「複素脂環式」または「ヘテロシクリル」はまた、1個または複数の二重結合を有してもよい。しかしながら、「複素脂環式」または「ヘテロシクリル」は、完全に共役しているpi−電子系を有さない。「複素脂環式」または「ヘテロシクリル」は、置換または非置換であってよい。典型的な置換基には、これらに限られないが、C〜C12脂肪族、6員〜10員のアリール、6員〜10員のアリール、ハライド、−NO、NH、NR、−CN、−COR、−COOR、−CONR、−OH、−OR、−OCOR、−SR、−SOR、−SORが包含され、ここで、Rは、C〜C10アルキル、3員から10員のヘテロシクリル、C〜C10アリール、5員〜10員のヘテロアリールである。
飽和ヘテロシクリル基の例には、これらに限られないが、
Figure 0004635089
が包含される。
部分不飽和ヘテロシクリル基の例には、これらに限られないが、
Figure 0004635089
が包含される。
「ジラジカル」は、2個の自由な価を有し、さらに2個の他の基に接続している基を指している。ジラジカルの例は、これらに限られないが、−CH−、−O−である。
「エン」が、先行して定義された任意の用語の末端で「イル」の後に加えられていて、新規の用語を形成している場合、この新規の用語は、新規の用語が由来する元々の用語から1個の水素原子を除去することにより形成されるジラジカルを指している。例えば、アルキレンは、アルキル基から1個の水素原子を除去することにより形成されるジラジカル基を指しており、「メチレン」は、メチルから1個の水素原子を除去することに由来する二価基−CH−を指している。このようなジラジカルのさらなる例には、これらに限られないが、アルケニレン、アルキニレン、シクロアルキレン、フェニレン、ヘテロシクリレン、ヘテロアリーレンおよび(非芳香族不飽和カルボシクリレン)が包含され、これらはそれぞれ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、フェニル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールおよび(非芳香族不飽和カルボシクリル)に由来する。例えば、「シクロプロピレン」は、
Figure 0004635089
および
Figure 0004635089
の両方を指している。例えば、「C〜Cアルキレン」は、次:−CH−、−CH(CH)−および−CH−CH−の全てを指している。
「オキソ」は、酸素二重結合「=O」置換を指している。
「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」は両方とも、−OHを指している。
「ペルフルオロアルキル」は、その水素原子が全て、フッ素原子で置換されているアルキル基を指している。
「任意選択の(optional)」または「〜されていてもよい(〜していてもよい)(optional)」は、次いで記載される事象または環境が、生じてもよいが、必要ではなく、記載が、その事象または環境が生じる場合と生じない場合を包含することを意味している。例えば、「アルキル基で置換されていてもよいヘテロシクリル基」は、そのアルキルが、存在してもよいが必要ではなく、その記載が、ヘテロシクリル基がアルキル基で置換されている状況とヘテロシクリル基がアルキル基で置換されていない状況を包含することを意味している。
基が、いくつかの置換基によって「置換されていてもよい」または「さらに置換されていてもよい」場合、これは、基自体が水素である場合を除き、この基の水素原子が、可能である場合、いくつかの置換基によって置換されていることを意味する。例えば、「RはH、C〜Cアルキルおよびフェニルであり、Rは−F、オキソおよびC〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜3個の基によりさらに置換されていてもよい」などの基の定義は、Rが、1)Hである(RがHである場合、Rはさらに置換され得ない);2)−F、オキソおよびC〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜3個の基によりさらに置換されていてもよいC〜Cアルキル;および3)−FおよびC〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜3個の基によりさらに置換されていてもよいフェニルであることが意図されている。オキソの任意選択的な置換は、Rがフェニルの場合には適用されないが、これは、フェニル基の単一原子がいずれも、オキソ、即ち=O結合により置換される2個の水素原子を有さないためである。
「医薬組成物」は、1種または複数の本明細書に記載の化合物または生理学的/薬学的に許容できるその塩、溶媒和物、水和物またはプロドラッグと、生理学的/薬学的に許容できる担体および賦形剤などの他の化学的成分との混合物を指している。医薬組成物の目的は、生物への化合物の投与を容易にすることである。
本明細書で使用する場合、「生理学的/薬学的に許容できる担体」は、生物に重大な刺激をもたらさず、投与される化合物の生物学的活性および特性を排除しない担体または希釈剤を指している。
「薬学的に許容できる賦形剤」は、化合物の投与をさらに容易にするために医薬組成物に加えられる不活性物質を指している。これらに限られないが、賦形剤の例には、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、様々な糖およびデンプンのタイプ、セルロース誘導体、ゼラチン、植物油およびポリエチレングリコールが包含される。
本願明細書で使用する場合、「薬学的に許容できる塩」との用語は、親化合物の生物学的有効性および特性を保持している塩を指している。このような塩には、
(1)親化合物の遊離塩基を、塩酸、臭化水素酸、硝酸、リン酸、硫酸および過塩素酸などの無機酸と、または酢酸、シュウ酸、(D)もしくは(L)リンゴ酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸もしくはマロン酸などの有機酸と反応させることにより得られる酸付加塩;または
(2)親化合物中に存在する酸性プロトンが、金属イオン、例えばアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンまたはアルミニウムイオンにより置換されるか、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N−メチルグルカミンなどの有機塩基と配位すると形成される塩
が包含される。
「PK」は、受容体型タンパク質チロシンキナーゼ(RTK)、非受容体型または「細胞」チロシンキナーゼ(CTK)およびセリン−トレオニンキナーゼ(STK)を指している。
「変調」または「変調する」は、RTK、CTKおよびSTKの触媒活性の変更を指している。特に、変調は、RTK、CTKおよびSTKの触媒活性の活性化、好ましくは、RTK、CTKまたはSTKが曝露される化合物または塩の濃度に応じてのRTK、CTKおよびSTKの触媒活性の活性化または阻害、より好ましくは、RTK、CTKおよびSTKの触媒活性の阻害を指している。
「触媒活性」は、RTKおよび/もしくはCTKの直接的もしくは間接的な影響下でのチロシンのリン酸化またはSTKの直接的もしくは間接的な影響下でのセリンおよびトレオニンのリン酸化の速度を指している。
「接触」は、本教示の化合物がPKの触媒活性に直接的に、即ち、キナーゼ自体と相互作用して、または間接的に、即ち、キナーゼの触媒活性が依存している他の分子と相互作用して影響を及ぼしうるように、本教示の化合物およびターゲットのPKを一緒にすることを指している。このような「接触」は、「in vitro」、即ち試験管、ペトリ皿などで達成することができる。試験管では、接触は、化合物および対象とするPKのみが関与してもよいし、細胞全体が関与してもよい。細胞を、細胞培養皿で維持または増殖させ、その環境で化合物と接触させることもできる。このような状況では、より複雑な生きた生体におけるin vivoでの化合物の使用を試みる前に、PK関連障害に影響を及ぼす特定の化合物の能力、即ち、化合物のIC50を決定することができる。生体外の細胞では、PKを化合物と接触させるための複数の方法が存在し、当業者に知られており、これらに限られないが、直接的な細胞顕微注射および多くの膜透過性担体技術が包含される。
「in vitro」は、例えば、限定ではないが、試験管または培地などの人工的な環境で行われる手順を指している。
「in vivo」は、限定ではないが、マウス、ラットまたはウサギなどの生きている生体内で行われる手順を指している。
「PK関連障害」、「PK駆動障害」および「異常なPK活性」は全て、不適切な、即ち過少か、より一般的には過剰なPK触媒活性により特徴づけられる状態を指しており、ここで、特定のPKは、RTK、CTKまたはSTKであってよい。不適切な触媒活性は、(1)PKを正常では発現しない細胞でのPK発現、(2)望ましくない細胞増殖、分化および/または成長をもたらす高いPK発現、または(3)細胞増殖、分化および/または成長の望ましくない低下をもたらす低いPK発現の結果として生じうる。PKの過剰活性は、特定のPKをコードする遺伝子の増幅か、細胞増殖、分化および/または成長障害に関係しうるPK活性レベルの産生(即ち、PKレベルが上昇するにつれて、細胞障害の1つまたは複数の症状の重度が増大する)を指している。過少活性は勿論、その逆であり、PK活性レベルが低下するにつれて、細胞障害の1つまたは複数の症状の重度が、高まる。
「治療する」、「治療すること」および「治療」は、PK仲介細胞障害および/またはその付随症状を緩和または除去する方法を指している。特に癌に関しては、これらの用語は単に、癌に冒されている個人の期待寿命を延ばすか、疾患の1つまたは複数の症状を低減するであろうことを意味する。
「生体」は、少なくとも1個の細胞からなる任意の生きている実体を指している。生きている生体は、例えば、単一の真核細胞のように単純でも、ヒトを包含する哺乳動物のように複雑でもよい。
「治療有効量」は、治療される障害の1つまたは複数の症状をある程度まで軽減する投与化合物の量を指している。癌の治療では、治療有効量は、次の効果のうちの少なくとも1つを有する量を指す:
(1)腫瘍のサイズを低下させる、
(2)腫瘍転移を阻害する(即ち、ある程度遅くするか、好ましくは止める)、
(3)腫瘍成長をある程度阻害する(即ち、ある程度遅くするか、好ましくは止める)、
(4)癌に随伴する1つまたは複数の症状をある程度軽減する(または好ましくは除く)。
「監視」は、化合物と特定のPKを発現する細胞との接触の効果を観察または検出することを意味している。観察または検出される効果は、細胞表現型、PKの触媒活性の変化またはPKと天然結合対との相互作用の変化であってよい。このような効果を観察または検出する技術は当分野ではよく知られている。効果は、本発明の最終態様における細胞表現型の変化もしくは変化の不在、前記タンパク質キナーゼの触媒活性の変化もしくは変化の不在または前記タンパク質キナーゼと天然結合対との相互作用の変化もしくは変化の不在から選択される。
「細胞表現型」は、細胞もしくは組織の外観または細胞もしくは組織の生物学的機能を指している。限定ではないが、細胞表現型の例は、細胞サイズ、細胞成長、細胞増殖、細胞分化、細胞生存、アポトーシスならびに栄養素取り込みおよび使用である。このような表現型の特徴は、当分野でよく知られている技術により測定することができる。
「天然結合対」は、細胞において特定のPKに結合するポリペプチドを指している。天然結合対は、PK仲介シグナル変換プロセスでのシグナルの伝播において役割を果たしうる。天然結合対とPKとの相互作用の変化は、PK/天然結合対複合体の高いか、低い濃度としてそれ自体表れることがあり、結果として、シグナル変換を仲介するPKの能力の観察可能な変化で表れる。
式I、II、IIIおよびIIIaの化合物は、スキーム1およびスキーム2の合成経路に従い製造することができる。スキーム1およびスキーム2ならびに下記の記載では、「BOC」、「Boc」または「boc」はN−tert−ブトキシカルボニルを意味し、DCMはCHClを意味し、DIPEA(Hunig塩基としても知られている)はジイソプロピルエチルアミンを意味し、DMAはジメチルアミンを意味し、「DMF」はジメチルホルムアミドを意味し、「DMSO」はジメチルスルホキシドを意味し、Etは−CHCHを意味し、「MTBE」はメチルt−ブチルエーテルを意味し、NMPは1−メチル−2−ピロリジノンを意味し、TEAはトリエチルアミンを意味し、TFAはトリフルオロ酢酸を意味し、THFはテトラヒドロフランを意味する。スキーム1および2ならびに記載は化合物Iに関するが、スキーム1および2ならびに記載は、化合物II、IIIおよびIIIaに等しく適用可能である。
Figure 0004635089
スキーム1は、式Iの化合物を製造するために使用される中間体I(a)の合成を図示している。置換アミノ酸I(a)のアミノ基をアルキル化して、化合物I(b)を得る。これは典型的には、塩基の存在下に、アルキル化剤を用いて化合物I(a)を処理することにより行うことができる。活性化求電子二重結合部分が、通常使用されるアルキル化試薬である。活性化求電子二重結合部分でI(a)をアルキル化する典型的な反応条件は、強塩基の存在下に活性化二重結合部分でI(a)を処理することである。後続の水性処理により、化合物I(b)が得られる。次いで、化合物I(b)のアミノ基をboc基で保護して、化合物I(c)を得る。これは典型的には、塩基の存在下にBoc剤で化合物I(b)を処理することにより行うことができる。典型的な条件は、MeNOHの存在下、溶媒としてのMeCN中で、(Boc)Oで化合物I(b)を処理することである。次いで、化合物I(c)のカルボン酸基を化合物I(d)のメチルエステルに変換する。カルボン酸基をメチルエステル基に変換する典型的な条件は、DMF中、塩基の存在下に、ヨウ化メチルでI(c)を処理することである。次いで、化合物I(d)を分子内アルドール縮合に掛けて、化合物I(e)を得る。これは典型的には、非プロトン性溶媒中、強塩基で、化合物I(d)を処理することにより行うことができる。典型的な条件は、トルエン中、t−BuOKで、化合物I(d)を処理することである。後続の水性処理により、化合物I(e)が得られる。次いで、化合物I(e)をヒドラジン部分との2+3環化に掛けて、化合物I(f)を形成する。環化の典型的な条件は、EtOH中、ヒドラジンおよび酢酸と共に、化合物I(e)を還流することである。次いで、化合物I(f)の遊離塩基ピラゾール窒素をアシル化して、化合物I(g)を得る。アシル化の典型的な条件は、THF中、クロロエチルカルボネートで化合物I(f)を処理することである。
スキーム1の化合物I(g)へのさらに詳細な合成条件は、米国特許出願公開第2003/0171357号明細書およびPCT公開国際公開第02/12242号明細書に見ることができ、これらの開示は、参照により本明細書に援用される。
Figure 0004635089
スキーム2は、式Iの化合物を中間体I(g)から製造することができる2種の経路を図示している。スキーム2の第1の経路では、化合物I(g)をR求電子部分との求核反応に掛ける。この求核反応は、アシル化、アルキル化、スルホニル化、還元アミノ化またはアミン官能性が実施する多くの他の反応のうちのいずれかであってよい。典型的なアシル化反応条件は、2当量のDIPEAなどの塩基の存在下、ジクロロメタンなどの溶媒中で、R−COClなどのアシル化剤で化合物I(g)を処理することである。反応混合物を0℃から室温で12時間攪拌する。後続の水性処理により、化合物I(h)が得られる。次いで、化合物I(h)のピロール窒素上のBoc基を除去して、化合物I(I)を得る。これは典型的には、強酸でI(h)を処理することにより行うことができる。典型的な反応条件は、ジオキサンおよびDCM中で、4NのHClで化合物I(h)を処理することである。後続の水性処理により、化合物I(i)が得られる。次いで、化合物I(i)のピロールNHをアシル化して、クロロホルメートI(j)を得る。これは典型的には、ホスゲン、トリホスゲンまたはいくつかの同等物を使用して行うことができる。典型的な反応条件は、DCM中、0℃で4時間、2当量のトリホスゲンでI(i)を処理することである。飽和NaHCOでの後続の弱塩基性処理および精製により、化合物I(j)を得る。次いで、化合物I(j)をR求核部分で処理する。求核試薬は、アルコール、アミンまたはクロロホルメートI(j)と反応しうる多くの他の官能性のいずれかであってよい。典型的な反応は、2当量のKCOなどの塩基の存在下、DMEなどの溶媒中で、1.5当量のアルコールなどの求核試薬でI(j)を処理することを含む。反応を80℃に8時間加熱し、溶媒を除去した。別法では、1当量のDIPEAなどの塩基の存在下、THFなどの溶媒中で、1.5当量のアミンでI(j)を処理することができる。メタノールなどのプロトン性溶媒中、TEAなどの塩基の存在下での後続の処理、それに続く精製により、式Iの化合物が得られる。
別法では、次いで、化合物I(i)をR求電子試薬との求核反応に掛けて、化合物I(k)を得る。この変換のために実施される求核反応は、アルキル化、アシル化、スルホニル化、還元アミノ化であってよい。I(k)を得るためのI(i)のアシル化反応は、塩基の存在下にアシル化試薬で化合物I(i)を処理することより実施する。典型的な反応条件は、DCM中で過剰のDIPEAなどの塩基と化合物I(i)を混合し、生じた溶液をイソシアネートに0℃で加えることである。反応を2時間攪拌し、後続の水性処理により、化合物I(k)を得る。化合物I(k)のピラゾール窒素上のエチルエステル保護基を除去して、式Iの化合物を得る。これは典型的には、塩基で化合物I(k)を処理することにより行うことができる。典型的な反応条件は、ジオキサンおよびDCM中、2〜3当量のLiOHの存在下に、化合物I(k)を還流させることである。後続の水性処理により、式Iの化合物が得られる。
スキーム2の第2の経路では、ピロール窒素上のBoc基を除去して、化合物I(l)を得る。これを典型的には、強酸で化合物I(g)を処理することにより実施することができる。典型的な反応条件は、ジオキサンおよびDCM中で、4NのHClで化合物I(g)を処理することである。後続の水性後処理により、化合物I(l)が得られる。次いで、化合物I(l)をR求電子試薬との求核反応に掛けると、化合物I(m)を得ることができる。化合物I(l)中のピラゾールに結合している−NH基は、I(l)のピロール窒素よりも反応性が低いので、I(l)からI(m)への変換は、化合物I(l)のピラゾール−NH基を保護することなく実施することができる。この変換のために実施される求核反応は、アルキル化、アシル化、スルホニル化、還元アミノ化であってよい。反応選択性を達成するためには、比較的穏やかな反応条件が好ましい。I(m)を得るためのI(l)のアシル化反応は、塩基の存在下にアシル化試薬で化合物I(l)を処理することにより実施する。典型的な反応条件は、DCM中で、化合物I(l)を過剰のDIPEAなどの塩基と混合し、生じた溶液をイソシアネートに0℃で加えることである。反応混合物を0℃に約2時間保持し、続いて水性処理すると、化合物I(m)が得られる。
次いで、化合物I(m)をR求電子部分との求核反応に掛ける。この求核反応は、アシル化、アルキル化、スルホニル化、還元アミノ化またはアミン官能性が実施する多くの他の反応のいずれかであってよい。典型的なアシル化反応条件は、2当量のDIPEAなどの塩基の存在下、ジクロロメタンなどの溶媒中、R−NCOなどのアシル化剤で化合物I(m)を2時間処理することである。別法では、2当量のDIPEAなどの塩基の存在下、1,2−ジクロロエタンなどの溶媒中で、R−COOR(Rはp−ニトロフェニルなどの活性基である)などのアシル化剤で、I(m)を処理することができる。後続の水性処理により、化合物I(n)が得られる。化合物I(n)のピラゾール窒素上のエチルエステル保護基を典型的には塩基で除去して、遊離塩基化合物Iを得る。典型的な反応条件は、メタノールなどのプロトン性溶媒中で化合物I(n)をTEAと混合し、続いて精製して、式Iの化合物を得ることである。
別法では、化合物I(m)のピラゾール窒素上のエチルエステル保護基を除去して、遊離塩基化合物I(o)を得る。これは典型的には、化合物I(m)を塩基で処理することにより行うことができる。典型的な反応条件は、ジオキサンおよびDCM中、2〜3当量のLiOHの存在下に、化合物I(m)を還流させることである。後続の水性処理により、化合物I(o)が得られる。次いで、化合物I(o)を、R求電子部分との求核反応に掛ける。この求核反応は、アシル化、アルキル化、スルホニル化、還元アミノ化またはアミン官能性が実施する多くの他の反応のいずれかであってよい。典型的なアシル化反応条件は、2当量のDIPEAなどの塩基の存在下、ジクロロメタンなどの溶媒中、R−COClなどのアシル化剤で化合物I(o)を処理することである。反応混合物を4時間攪拌し、続いて水性処理および精製すると、式Iの化合物が得られる。
他に記載のない限り、本発明の化合物に対する本明細書の言及は全て、その多形体、立体異性体および同位体標識されたバージョンを包含するその塩、溶媒和物、水和物および複合体、ならびにこれらの塩の溶媒和物、水和物および複合体に対する言及を包含する。
薬学的に許容できる塩には、酸付加塩および塩基塩(二塩を包含する)が包含される。
適切な酸付加塩を、非毒性の塩を形成する酸から形成する。例には、酢酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、重炭酸塩/炭酸塩、重硫酸塩/硫酸塩、ホウ酸塩、カンシル酸塩、クエン酸塩、エジシル酸塩、エシル酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルセプ酸塩(gluceptate)、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、ヒベンズ酸塩、塩酸塩/塩化物、臭化水素酸塩/臭化物、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ナフチル酸塩、2−ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オロチン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩/リン酸水素塩/リン酸二水素塩、サッカリン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩およびトリフルオロ酢酸塩が包含される。
遊離塩基化合物Bの特定の塩または遊離酸化合物Aの特定の塩が本発明で開示されている場合、対応する遊離塩基化合物Bまたは遊離酸化合物Aも、本発明の企図内であることは理解される。遊離塩基化合物Bの塩を少量の水性KCOで処理し、続いて、水溶液を大量の有機溶媒で抽出すると通常は、遊離塩基化合物Bが良好な収率で得られる。遊離塩基化合物Bが極めて水溶性である場合には、適切な有機溶媒を使用して、塩を溶かし、続いて、固体KCOを加えることが推奨される。後続の濾過またはクロマトグラフィーにより通常は、遊離塩基化合物Bが得られる。遊離酸化合物Aは、類似の方法に従い、その塩から得ることができる。
適切な塩基塩を、非毒性の塩を形成する塩基から形成する。例には、アルミニウム、アルギニン、ベンザチン、カルシウム、コリン、ジエチルアミン、ジオラミン、グリシン、リシン、マグネシウム、メグルミン、オラミン、カリウム、ナトリウム、トロメタミンおよび亜鉛塩が包含される。
適切な塩に関する概説に関しては、その開示が参照により、全体で本明細書に援用されるStahlおよびWermuthによる「Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use」(Wiley−VCH、Weinheim、Germany、2002年)参照。
本発明の化合物の薬学的に許容できる塩は、化合物の溶液を所望の酸または塩基と適切に一緒に混合することにより容易に調製することができる。塩を溶液から沈殿させ、濾過により集めることもでき、または溶媒を蒸発させることにより回収することもできる。塩の電離度は、完全なイオン化からほぼ非イオン化まで変動しうる。
本発明の化合物は、非溶媒和形態および溶媒和形態で存在しうる。「溶媒和物」との用語は本明細書では、本発明の化合物および1種または複数の薬学的に許容できる溶媒分子、例えばエタノールを含む分子複合体を記載するために使用されている。「水和物」との用語は、前記溶媒が水である場合に使用される。本発明による薬学的に許容できる溶媒和物には、結晶化の溶媒が同位体置換されていてもよい、例えばDO、d−アセトン、d−DMSOであってよい水和物および溶媒和物が包含される。
包接化合物、薬物−ホスト包接複合体などの複合体も、本発明の範囲内に含まれ、ここで、前記の溶媒和物とは対照的に、薬物およびホストは、化学量論的または非化学量論的量で存在する。化学量論的量または非化学量論的量であってよい2種以上の有機および/または無機成分を含有する薬物の複合体も包含される。生じる複合体は、電離しているか、部分的に電離しているか、非電離であってよい。このような複合体の総説に関しては、その開示が全体で、参照により本明細書に援用されるHaleblianによるJ Pharm Sci、64(8)、1269〜1288(1975年8月)参照。
本発明の化合物の多形体、プロドラッグおよび異性体(光学、幾何および互変異性体を包含する)も、本発明の範囲内である。
それ自体は薬理活性をほとんど有さないか、全く有さない本発明の化合物の誘導体は、患者に投与されると、例えば加水分解により変換されて、本発明の化合物になりうる。このような誘導体が、「プロドラッグ」と称される。プロドラッグの使用に関するさらなる情報は、その開示が全体で、参照により本明細書に援用される「Prodrugs as Novel Delivery Systems」、Vol.14、ACS Symposium Series(T.HiguchiおよびW.Stella)および「Bioreversible Carriers in Drug Design」、Pergamon Press、1987年(E.B.Roche編、American Pharmaceutical Association)で見ることができる。
例えば、本発明の化合物中に存在する適切な官能基を、例えば、その開示が全体で、参照により本明細書に援用されるH.Bundgaardによる「Design of Prodrugs」(Elsevier、1985年)に記載されているような当業者に「プロ部分」として知られているある種の部分に代えることにより、本発明でのプロドラッグを製造することができる。
本発明でのプロドラッグのいくつかの例には、
(i)化合物がカルボン酸官能基(−COOH)を含有する場合、そのエステル(例えば、水素が(C〜C)アルキルに代えられている)、
(ii)化合物がアルコール官能基(−OH)を含有する場合、そのエーテル(例えば、水素が(C〜C)アルカノイルオキシメチルに代えられている)、
(iii)化合物が第1級または第2級アミノ官能基(−NHまたは−NHR(ここでRはHではない))を含有する場合、そのアミド(例えば、一方または両方の水素が(C〜C10)アルカノイル)に代えられている)
が包含される。
前記の例による代替のさらなる例および他のプロドラッグタイプの例は、前記の参照文献中に見ることができる。
最後に、ある種の本発明の化合物は、それ自体、本発明の化合物の他のプロドラッグとして作用することがある。
1個または複数の不斉炭素原子を含有する本発明の化合物は、2種以上の立体異性体として存在しうる。本発明の化合物がアルケニルまたはアルケニレン基を含有する場合、幾何シス/トランス(またはZ/E)異性体が可能である。化合物が例えばケトもしくはオキシム基または芳香族部分を含有する場合、互変異性(「tautomerism」)が起こりうる。単一化合物が、1種を超える異性を示すこともある。
1種を超える異性を示す化合物およびそれらの1種または複数の混合物を包含する、本発明の化合物の立体異性体、幾何異性体および互変異性形態全てが、本発明の範囲内に包含される。また、対イオンが光学活性である酸付加塩もしくは塩基塩、例えば、D−乳酸塩もしくはL−リシンまたはラセミ体、例えばDL−酒石酸塩もしくはDL−アルギニンも包含される。
シス/トランス異性体を、当業者によく知られている慣用の技術、例えばクロマトグラフィーおよび分別結晶化により分離することができる。
個々の鏡像異性体を調製/単離するための慣用の技術には、適切な光学的に純粋な前駆体からのキラル合成または例えばキラル高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を使用してのラセミ体の分割(または塩もしくは誘導体のラセミ体)が包含される。
別法では、ラセミ体(またはラセミ前駆体)を適切な光学的に活性な化合物、例えば、アルコールと、または化合物が酸性または塩基性部分を含有する場合には、酒石酸または1−フェニルエチルアミンなどの酸または塩基と反応させることもできる。生じたジアステレオ異性体の混合物を、クロマトグラフィーおよび/または分別結晶化により分離し、そのジアステレオ異性体の一方または両方を、当業者によく知られている手段により対応する純粋な鏡像異性体に変換することができる。
クロマトグラフィー、典型的にはHPLCを、不斉樹脂上、炭化水素、典型的には、イソプロパノール0から50%、典型的には2から20%およびアルキルアミン0から5%、典型的にはジエチルアミン0.1%を含有するヘプタンまたはヘキサンからなる移動相と共に使用して、本発明のキラル化合物(およびそのキラル前駆体)を鏡像異性的に富化された形態で得ることもできる。溶離液を濃縮すると、富化混合物が得られる。
当業者に知られている慣用の技術により、立体異性体集合体を分離することができる。例えば、その開示が全体で、参照により本明細書に援用されるE.L.Elielによる「Stereochemistry of Organic Compounds」(Wiley、New York、1994年)参照。
本発明はまた、1個または複数の原子が、同じ原子番号を有するが、自然に通常存在する原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子に代えられている、同位体標識された本発明の化合物を包含する。本発明の化合物中に含まれるために適している同位体の例には、HおよびHなどの水素の同位体、11C、13Cおよび14Cなどの炭素の同位体、36Clなどの塩素の同位体、18Fなどのフッ素の同位体、123Iおよび125Iなどのヨウ素の同位体、13Nおよび15Nなどの窒素の同位体、15O、17Oおよび18Oなどの酸素の同位体、32Pなどのリンの同位体ならびに35Sなどのイオウの同位体が包含される。ある種の同位体標識された本発明の化合物、例えば、放射性同位体を含むものは、薬物および/または基質組織分布研究で有用である。放射性同位体のトリチウム、即ちHおよび炭素−14、即ち14Cは、導入の容易さおよび検出の迅速な手段という点において、この目的のために特に有用である。ジュウテリウム、即ちHなどの重同位体での置換は、より大きな代謝安定性、例えば高いin vivo半減期または低い用量要求から生じるある種の治療的利点をもたらしうるので、場合によっては好ましいことがある。11C、18F、15Oおよび13Nなどの陽電子放出同位体での置換は、基質受容体占有率を調べるための陽電子放出断層撮影法(PET)研究において有用でありうる。
当業者に知られている慣用の技術により、または他で使用されていた非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を使用する本明細書に記載のプロセスと同様のプロセスにより、同位体標識された本発明の化合物を通常は調製することができる。
本発明による薬学的に許容できる溶媒和物には、結晶化の溶媒が同位体置換されている、例えばDO、d−アセトン、d−DMSOであるものが包含される。
薬学的使用を意図されている本発明の化合物は、結晶もしくは非晶質生成物またはそれらの混合物として投与することができる。これらは例えば、沈殿、結晶化、凍結乾燥、噴霧乾燥または蒸発乾燥などの方法により、固体プラグ、粉末または薄膜として得ることができる。マイクロ波または高周波乾燥を、この目的のために使用することもできる。
化合物は、単独か、本発明の1種または複数の他の化合物と組み合わせるか、1種または複数の他の薬物(またはその任意の組合せ)と組み合わせても投与することができる。通常、これは、1種または複数の薬学的に許容できる賦形剤と共に製剤として投与される。「賦形剤」との用語は本明細書では、本発明の化合物以外の任意の成分を記載するために使用されている。賦形剤の選択は、特定の投与方法、溶解性および安定性に対する賦形剤の作用ならびに投与形態の性質などの因子に大きく左右される。
本発明の化合物を送達するために適切な医薬組成物およびその調製方法は、当業者には容易に明らかであろう。このような組成物およびそれを調製するための方法は、例えば、その開示が全体で、参照により本明細書に援用される「Remington’s Pharmaceutical Sciences」、第19版(Mack Publishing Company、1995年)に見ることができる。
経口投与
本発明の化合物は、経口で投与することができる。経口投与は、化合物が胃腸管に入るような嚥下を伴ってもよいし、化合物が口から直接、血流に入る頬または舌下投与を使用することもできる。
経口投与に適している製剤には、錠剤などの固体製剤、粒子、液体または粉末を含有するカプセル、ロゼンジ(液体充填を含む)、チューイング剤、マルチおよびナノ粒子、ゲル、固溶体、リポソーム、薄膜(粘膜接着剤を含む)、小卵剤、スプレーおよび液体製剤が含まれる。
液体製剤には、懸濁剤、溶液、シロップおよびエリキシルが包含される。このような製剤を、軟質または硬質カプセル中の充填剤として使用することもでき、典型的には、担体、例えば水、エタノール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、メチルセルロースまたは適切なオイルならびに1種または複数の乳化剤および/または懸濁化剤を包含する。液体製剤はまた、固体、例えばサシェからの再構成により調製することもできる。
本発明の化合物は、その開示が全体で、参照により本明細書に援用されるLiangおよびChenによるExpert Opinion in Therapeutic Patents、11(6)、981〜986ページ(2001年)に記載されている投与形態などの急速溶解、急速分解投与形態で使用することもできる。
錠剤投与形態では、用量に応じて、薬物は、投与形態の1重量%から80重量%、より典型的には投与形態の5重量%から60重量%を構成していてよい。薬物の他に、錠剤は通常、崩壊剤を含有する。崩壊剤の例には、デンプングリコール酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、微結晶性セルロース、低級アルキル置換ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン、α化デンプンおよびアルギン酸ナトリウムが包含される。通常、崩壊剤は、投与形態の1重量%から25重量%、好ましくは5重量%から20重量%を構成している。
通常は結合剤を使用して、錠剤製剤に粘着性を付与する。適切な結合剤には、微結晶性セルロース、ゼラチン、糖、ポリエチレングリコール、天然および合成ゴム、ポリビニルピロリドン、α化デンプン、ヒドロキシプロピルセルロースならびにヒドロキシプロピルメチルセルロースが包含される。錠剤はまた、ラクトース(一水和物、噴霧乾燥一水和物、無水物など)、マンニトール、キシリトール、デキストロース、スクロース、ソルビトール、微結晶性セルロース、デンプンおよび二塩基性リン酸カルシウム二水和物などの希釈剤を含有してもよい。
錠剤はまた、ラウリル硫酸ナトリウムおよびポリソルベート80などの界面活性剤ならびに二酸化ケイ素およびタルクなどの流動促進剤を包含してもよい。存在する場合には、界面活性剤は典型的には、錠剤の0.2重量%から5重量%であり、流動促進剤は典型的には、錠剤の0.2重量%から1重量%である。
また錠剤は通常、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリルフマル酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムとラウリル硫酸ナトリウムとの混合物などの滑剤を含有する。滑剤は通常、錠剤の0.25重量%から10重量%、好ましくは0.5重量%から3重量%の量で存在する。
他の慣用的な成分には、抗酸化剤、着色剤、香料、防腐剤および矯味剤が包含される。
錠剤例は、薬物約80%まで、結合剤約10重量%から約90重量%、希釈剤約0重量%から約85重量%、崩壊剤約2重量%から約10重量%および滑剤約0.25重量%から約10重量%を含有する。
錠剤ブレンドを、直接か、ローラーにより圧縮して、錠剤を形成することができる。別法では、錠剤ブレンドまたは一部のブレンドを湿潤、乾燥または溶融顆粒化するか、溶融凝固させるか、押し出し、その後に錠剤化することができる。最終製剤は、1つまたは複数の層を包含し、コーティングされていても、コーティングされていなくてもよいか、カプセル封入されていてもよい。
錠剤の製剤は、その開示が全体で、参照により本明細書に援用されるH.LiebermanおよびL.Lachmanによる「Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets,Vol.1」、Marcel Dekker、N.Y.、N.Y.、1980年(ISBN0−8247−6918−X)で詳細に検討されている。
経口投与のための固体製剤を、即時および/または変更放出であるように製剤することができる。変更放出製剤には、遅延放出、持続放出、拍動放出、調節放出、ターゲット放出およびプログラム放出が包含される。
適切な変更放出製剤は、米国特許第6106864号明細書に記載されている。高エネルギー分散液および浸透性コーティングされた粒子などの他の適切な放出技術の詳細は、Vermaら、Pharmaceutical Technology On−line、25(2)、1〜14ページ(2001年)に見ることができる。調節放出を達成するためにチューインガムを使用することは、国際公開第00/35298号パンフレットに記載されている。これらの参照文献の開示は全体で、参照により本明細書に援用される。
非経口投与
本発明の化合物はまた、血流中、筋肉中または内部器官に直接投与することもできる。非経口投与に適している手段には、静脈内、動脈内、腹腔内、クモ膜下、心室内、尿管内、胸骨内、頭蓋内、筋肉内および皮下が包含される。非経口投与のための適切なデバイスには、針(微細針を含む)注射器、無針注射器および点滴技術が包含される。
非経口製剤は典型的には、塩、炭水化物および緩衝剤(好ましくは3から9のpHに)などの賦形剤を含有してもよい水溶液であるが、いくつかの適用では、これらを、さらに適切に、無菌非水溶液として、または無菌の発熱物質不含水などの適切な媒体と共に使用される乾燥形態として製剤することができる。
例えば凍結乾燥による無菌状態下での非経口製剤の調製は、当業者によく知られている標準的な製薬技術を使用して容易に達成することができる。
非経口溶液を調製する際に使用される本発明の化合物の溶解性は、溶解性増強剤を導入するなどの適切な製剤技術を使用することにより高めることができる。
非経口投与のための製剤は、即時および/または変更放出であるように製剤することができる。変更放出製剤には、遅延放出、持続放出、拍動放出、調節放出、ターゲット放出およびプログラム放出が包含される。このように本発明の化合物を、活性化合物の変更放出をもたらす移植デポーとして投与するための固体、半固体またはチキソトロピー液として製剤することもできる。このような製剤の例には、薬物コーティングされたステントおよびPGLA微小球が包含される。
局所投与
本発明の化合物は、皮膚または粘膜に局所的に、即ち、皮膚で、または経皮で投与することもできる。この目的のための典型的な製剤には、ゲル、ヒドロゲル、ローション、溶液、クリーム、軟膏、散布剤、包帯、フォーム剤、フィルム剤、皮膚パッチ、ウェハ、インプラント、スポンジ、繊維、帯具およびマイクロエマルションが包含される。リポソームを使用することもできる。典型的な担体には、アルコール、水、鉱油、流動ワセリン、白色ワセリン、グリセリン、ポリエチレングリコールおよびプロピレングリコールが包含される。透過増強剤を導入することもできる。例えば、FinninおよびMorganによるJ Pharm Sci、88(10)、955〜958ページ(1999年10月)参照。局所投与の他の手段には、電気穿孔法、イオン導入法、音波泳動法、音泳動法および微細針または無針(例えばPowderject(商標)、Bioject(商標)など)注射による送達が包含される。これらの参照文献の開示は全体で、参照により本明細書に援用される。
局所投与のための製剤は、即時および/または変更放出であるように製剤することができる。変更放出製剤には、遅延放出、持続放出、拍動放出、調節放出、ターゲット放出およびプログラム放出が包含される。
吸入/鼻腔内投与
本発明の化合物はまた、鼻腔内または吸入により、典型的には乾燥粉末の形態(単独で、混合物として、例えばラクトースとの乾燥ブレンドで、または混合成分粒子として、例えば、ホスファチジルコリンなどのリン脂質と混合して)で、乾燥粉末吸入器から、またはエアロゾルスプレーとして、加圧容器、ポンプ、スプレー、噴霧器(好ましくは微細な霧を生じさせるために電磁流体力学を使用する噴霧器)またはネブライザから、1,1,1,2−テトラフルオロエタンまたは1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンなどの適切な噴射剤を使用して、または使用せずに投与することができる。鼻腔内使用では、粉末は、生体接着剤、例えばキトサンまたはシクロデキストリンを包含してもよい。
加圧容器、ポンプ、スプレー、噴霧器またはネブライザは、例えば、エタノール、エタノール水溶液または活性剤の分散、可溶化もしくはその放出の延長のために適切な別の薬剤、溶媒としての噴射剤およびトリオレイン酸ソルビタン、オレイン酸またはオリゴ乳酸などの任意選択の界面活性剤を含む本発明の化合物の溶液または懸濁液を含有する。
乾燥粉末または懸濁液製剤で使用する前に、薬物生成物を、吸入により送達するために適したサイズ(典型的には5ミクロン未満)まで超微粉砕する。これは、スパイラルジェット粉砕、流動床ジェット粉砕、ナノ粒子を形成するための臨界液体処理、高圧均一化または噴霧乾燥などの任意の適切な粉砕方法により達成することができる。
吸入器または注入器で使用するためのカプセル(例えばゼラチンまたはHPMC製)、ブリスターおよびカートリッジは、本発明の化合物、ラクトースまたはデンプンなどの適切な粉末基剤およびl−ロイシン、マンニトールまたはステアリン酸マグネシウムなどの性能改良剤の粉末混合物を含有するように製剤することができる。ラクトースは、無水であってもよいし、一水和物の形態であってもよいが、後者が好ましい。他の適切な賦形剤には、デキストラン、グルコース、マルトース、ソルビトール、キシリトール、フルクトース、スクロースおよびトレハロースが包含される。
微細な霧を発生させるために電磁流体力学を使用する噴霧器で使用するために適切な溶液製剤は、動作1回当たり本発明の化合物1μgから20mgを含有してよく、その動作体積は、1μLから100μLまで変動してよい。典型的な製剤は、本発明の化合物、プロピレングリコール、無菌水、エタノールおよび塩化ナトリウムを包含する。プロピレングリコールの代わりに使用することができる別の溶媒には、グリセロールおよびポリエチレングリコールが包含される。
メントールおよびレボメントールなどの適切な香料またはサッカリンもしくはサッカリンナトリウムなどの甘味料を、吸入/鼻腔内投与を意図されている本発明の製剤に加えることもできる。
吸入/鼻腔内投与のための製剤は、例えばポリ(DL−乳酸−コグリコール(coglycolic)酸)(PGLA)を使用して、即時および/または変更放出であるように製剤することもできる。変更放出製剤には、遅延放出、持続放出、拍動放出、調節放出、ターゲット放出およびプログラム放出が包含される。
乾燥粉末吸入器およびエアロゾルの場合には、投与単位は、計測量を送達するバルブ手段により決定される。本発明による単位は典型的には、所望の量の本発明の化合物を含有する計測量または「パフ」を投与するように設計される。全1日用量を単回容量で、またはより通常は、1日を通して複数回に分けた用量で投与することができる。
直腸/膣内投与
本発明の化合物は、直腸または膣で、例えば、坐剤、ペッサリまたは浣腸剤の形態で投与することができる。カカオバターは、慣用的な坐剤基剤であるが、様々な代替物を適切に使用することもできる。
直腸/膣投与のための製剤を、即時および/または変更放出であるように製剤することもできる。変更放出製剤には、遅延放出、持続放出、拍動放出、調節放出、ターゲット放出およびプログラム放出が包含される。
眼投与
また本発明の化合物は、目または耳に、典型的には等張性pH調節無菌食塩水中の超微粉砕された懸濁液または溶液の液滴の形態で直接投与することもできる。眼および耳投与に適している他の製剤には、軟膏、生分解性(例えば吸収性ゲルスポンジ、コラーゲン)および非生分解性(例えばシリコーン)インプラント、ウェハ、レンズならびに粒子またはニオソームもしくはリポソームなどの小胞系が包含される。架橋ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ヒアルロン酸、セルロース系ポリマー、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースもしくはメチルセルロースまたはヘテロ多糖ポリマー、例えばゲランゴムなどのポリマーを、塩化ベンザルコニウムなどの防腐剤と共に導入することもできる。このような製剤をまた、イオン泳動法により送達することもできる。
眼/耳投与のための製剤は、即時および/または変更放出であるように製剤することができる。変更放出製剤には、遅延放出、持続放出、拍動放出、調節放出、ターゲット放出またはプログラム放出が包含される。
他の技術
前記の投与様式のいずれかで使用するために、本発明の化合物を、シクロデキストリンおよびその適切な誘導体などの溶解性高分子成分またはポリエチレングリコール−含有ポリマーと組み合わせて、その溶解性、溶解速度、矯味、生物学的利用率および/または安定性を改良することもできる。
例えば薬物−シクロデキストリン複合体は通常、多くの投与形態および投与経路に有用であることが判明している。包接複合体と非包接複合体の両方を使用することができる。薬物との直接的な錯化の代わりに、シクロデキストリンを補助的添加剤、即ち、担体、希釈剤または可溶化剤として使用することができる。これらの目的のために最も一般的に使用されるのは、アルファ−、ベータ−およびガンマ−シクロデキストリンであり、この例は、その開示が全体で、参照により本明細書に援用される国際公開第91/11172号パンフレット、国際公開第94/02518号パンフレットおよび国際公開第98/55148号パンフレットに見ることができる。
用量
投与される活性化合物の量は、治療される対象、障害または状態の重度、投与速度、化合物の素質ならびに処方する医師の裁量に左右される。しかしながら、有効用量は典型的に、単回または分割用量で、体重1kg当たり1日当たり約0.001から約100mg、好ましくは約0.01から約35mg/kg/日の範囲である。70kgのヒトでは、これは、約0.07から約7000mg/日、好ましくは約0.7から約2500mg/日になる。場合によっては、前記の範囲の下限未満の用量レベルが、より適切であることもあるし、他の場合では、有害な副作用を誘発することなく、さらに多い用量を使用することもできるが、ただし、このようなさらに多い用量は典型的に、投与のために一日を通して複数の小さな用量に分割される。
パーツキット
例えば特定の疾患または状態を治療する目的で、活性化合物の組み合わせを投与することが望ましい場合、少なくともそのうちの1種が本発明の化合物を含有する2種以上の医薬組成物を簡便に、それらの組成物を同時投与するために適しているキットの形態に組み合わせることができることも、本発明の範囲内である。したがって、本発明のキットは、そのうちの少なくとも1種が本発明の化合物を含有する2種以上の別々の医薬組成物ならびに容器、別々のボトルまたは別々のフォイルパケットなどの前記の組成物を別々に保持するための手段を包含する。このようなキットの例は、錠剤、カプセルなどを包装するために使用される通常のブリスターパックである。
本発明のキットは、別の投与形態、例えば経口と非経口を投与するために、別々の組成物を別々の投与間隔で投与するために、または相互に別々の組成物を滴定するために特に適している。服薬遵守を補助するために、キットは典型的には、投与指示を包含し、記憶補助体と共に提供することができる。
次の実施例および調製では、「BOC」、「Boc」または[boc]はN−tert−ブトキシカルボニルを指し、「CBZ」はカルボベンジルオキシを指し、「DCE」はジクロロエタンを指し、「DCM」はジクロロメタンを指し、「DIC」はジイソプロピルカルボジイミドを指し、「DIPEA」または「DIEA」はジイソプロピルエチルアミンを指し、DMAはN,N−ジメチルアセトアミドを指し、「DME」は1,2−ジメトキシエタンを指し、「DMF」はジメチルホルムアミドを指し、「DMSO」はジメチルスルホキシドを指し、「DPPP」は1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンを指し、「HATU」はヘキサフルオロリン酸O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’N’−テトラメチルウロニウムを指し、「HBTU」はヘキサフルオロリン酸O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムを指し、「HOAc」は酢酸を指し、「HOBt」は1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物を指し、「IPA」はイソプロピルアルコールを指し、「LAH」は水素化リチウムアルミニウムを指し、「LiHMDS」はリチウムビス(トリメチルシリル)アミドを指し、「MTBE」はメチルt−ブチルエーテルを指し、「NMP」は1−メチル2−ピロリジノンを指し、「TEA」はトリエチルアミンを指し、「TFA」はトリフルオロ酢酸を指し、「TIPS」はトリイソプロピルシリル−を指し、「Trt」はトリフェニルメチル−を指す。
具体的な実施例:
経路II(先に尾部)
(実施例1)
3−(ベンゾイルアミノ)−6,6−ジメチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボン酸(1S)−2−(ジメチルアミノ)−1−フェニルエチル
Figure 0004635089
化合物1a:3−(ベンゾイルアミノ)−6,6−ジメチルピロロ[3,4−c]ピラゾール−2,5(4H,6H)−ジカルボン酸5−tert−ブチル2−エチルの調製
冷却(0℃)され攪拌されているI(g)(12.0g、37.0mmol)およびDIPEA(13.0mL、74.0mmol)のジクロロメタン(100mL)溶液に、塩化ベンゾイル(5.75g、40.7mmol)のジクロロメタン(50mL)溶液を滴加した。生じた澄明な溶液を室温で12時間攪拌した。反応混合物を水(2×75mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中40%の酢酸エチル)で精製すると、アミド1a(15.0g、95.0%)がオフホワイト色の固体として得られた。1H NMR(300MHz,CDCl)δ:1.44〜1.56(m,12H)1.69(s,3H)1.75(s,3H)4.58(q,J=7.10Hz,2H)4.74(s,1H)4.79(s,1H)7.44〜7.64(m,3H)7.87〜7.96(m,2H)10.97〜11.11(m,1H)。
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
化合物1b:3−(ベンゾイルアミノ)−6,6−ジメチル−5,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−2(4H)−カルボン酸エチルの調製
攪拌されている中間体1a(15.0g、35.0mmol)のエタノール(150mL)スラリーに、ヘキサン中4MのHCl溶液(44mL)を滴加した。生じた澄明な溶液を室温で12時間攪拌した。反応混合物を真空濃縮して残渣にし、ヘキサン(250mL)と共に10分間攪拌した。固体生成物を濾過により集め、ヘキサン(100mL)で洗浄し、真空下に40℃で15時間乾燥させると、アミン1bの二塩酸塩(13.5g、96.4%)、オフホワイト色の固体が得られた。1H NMR(300MHz,DMSO−d)δ ppm 1.36(t,J=6.97Hz,3H)1.67(s,6H)4.47(q,J=7.16Hz,2H)4.59(s,2H)7.55〜7.74(m,3H)7.92(d,J=7.54Hz,2H)10.23(s,2H)10.93(s,1H)
次の表では、次の表の化合物2bから17bはHCl塩として製造され、化合物18b、19bおよび20bは遊離塩基として製造された。
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
化合物1c:3−(ベンゾイルアミノ)−5−(クロロカルボニル)−6,6−ジメチル−5,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−2(4H)−カルボン酸エチルの調製
冷却され(−10℃)攪拌されているトリホスゲン(7.2g、24.3mmol)および二塩酸塩1b(13.0g、32.5mmol)のDCM(150mL)中の混合物に、ジイソプロピルエチルアミン(28.4mL、162.5mmol)のDCM(50mL)溶液を15分かけて滴加した。生じた反応混合物を0℃で30分間攪拌した。反応混合物を水(2×100mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮すると、粗製生成物が得られた。粗製生成物をヘキサン中25%の酢酸エチルと共に攪拌した。生じた沈殿物を濾過により集め、真空下に40℃で乾燥させると、1c(12g、95%)が白色の固体として得られた。1H NMR(300MHz,CDCl)d ppm 1.51(t,J=7.06Hz,3H)1.75〜1.84(m,6H)4.60(q,J=7.03Hz,2H)5.08(s,2H)7.46〜7.69(m,3H)7.85〜7.98(m,2H)11.10(s,1H)
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
化合物1d:(1S)−2−(ジメチルアミノ)−1−フェニルエタノールの調製
Figure 0004635089
(S)−(+)−2−アミノ−1−フェニル−エタノール(100.0g、729.0mmol)のギ酸(400mL)溶液に、ホルムアルデヒド(800mL、水中37重量%)を室温で加えた。溶液を95℃で一晩攪拌した。室温に冷却した後に、濃HClを使用して、溶液をpH=2に調節した。これをエーテル(3×500mL)で抽出し、次いで、固体NaOHを用いて、pH=10に調節した。生じた水性層をCHCl(3×500mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥させた。濾過および蒸発に続く、フラッシュクロマトグラフィー(CHCl中5%のMeOHからCHCl中4.5%MeOH/0.5%NEtへ)により、(S)−2−ジメチルアミノ−1−フェニル−エタノール(1d)が淡黄色のオイル(68.0g、56%)として得られた。H NMR(dmso−d)δ:2.19(s,6H)、2.31(dd,J=4.8,12.4Hz,1H)、2.41(dd,J=8.1,12.4Hz,1H)、4.63(dd,J=4.8,7.8Hz,1H)、4.97(br s,1H)、7.21(m,1H)、7.31(m,4H)。LCMS(APCI,M+H):166.4。
化合物1:3−(ベンゾイルアミノ)−6,6−ジメチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボン酸(1S)−2−(ジメチルアミノ)−1−フェニルエチルの調製
炭酸カリウム(861mg、6.23mmol)、中間体1c(1.218g、3.12mmol)およびアルコール1d(772mg、4.67mmol)の1,2−ジメトキシエタン(DME、31mL)溶液を80℃オイル浴中で7.5時間攪拌した。室温に冷却した後に、溶媒を蒸発させ、残渣を酢酸エチル(25mL)および脱イオン水(20mL)に分配した。水性層を酢酸エチル(2×15mL)で逆抽出し、合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、乾燥するまで濃縮した。残渣をメタノール(10mL)およびトリエチルアミン(10mL)に溶かし、室温で19時間攪拌し、再び、乾燥するまで濃縮した。粗製生成物を、酢酸エチル中5〜20%(エタノール+5%NHOH)の勾配で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、化合物1(561.1mg、39%)が白色のフォームとして得られた。H NMR(dmso−d)[互変異性体が存在するためいくつかのピークは二重]δ:[1.54(s)、1.63(s)、1.72(s)全体で6H]、[2.20(s)、2.22(s)全体で6H]、[2.46(d,J=4.8Hz)2.52(d,J=4.8Hz)、全体で1H]、[2.73(dd,J=8.3,13.1Hz)、2.82(dd,J=8.3,12.9Hz)全体で1H]、[4.46(m)、4.65(br s)全体で2H]、5.80(dd,J=4.6,8.3Hz,1H)、7.28(m,1H)、7.35(m,4H)、7.50(m,3H)、7.99(t,J=7.4Hz,2H)、10.93(br m,1H)、[12.25(br s)、12.48(br s)全体で1H]。元素分析(C2529・0.03EtOAc・0.35HO)C,H,N。HRMS:[M+H] 計算値 448.2343;実測値 448.2341;誤差 −0.39ppm。
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
(実施例21)
3−(ベンゾイルアミノ)−6,6−ジメチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボン酸2−(ジメチルアミノ)−1−フェニルエチル
Figure 0004635089
化合物21aの調製
(+/−)−2−フェニルオキシラン(1g、8.3mmol)1およびジメチルアミン10mlのMeOH(2.0M溶液)溶液を70℃に密閉管中で一晩加熱した。溶液を乾燥するまで真空濃縮すると、粗製生成物21a1.1gがオイルとして得られた。化合物1c(100mg、0.25mmol)および21a(60mg、0.37mmol)のトルエン5ml溶液をマイクロ波中で100℃に30分間加熱した。溶液を減圧下での蒸発により乾燥するまで濃縮した。残渣をMeOH(2ml)に溶かし、溶液にEtN(1ml)を加えた。溶液を室温で2時間攪拌し、濃縮し、HPLC[10〜40%CHCN/HO(0.1%TFA)]により精製すると、21のTFA塩形態が収率29%で得られた。TFAからHClへの塩変換を、TFA塩を1NのHCl−MeOH溶液中で処理することにより行った。化合物21(32mg)をHCl塩として調製した。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.54(s,3H)1.66(s,3H)2.86(d,J=4.55Hz,3H)2.89(d,J=4.55Hz,3H)3.01〜3.10(m,2H)4.66(d,J=13.14Hz,1H)4.96(d,J=13.14Hz,1H)6.18(d,J=9.09Hz,1H)7.33〜7.40(m,1H)7.45(d,J=4.29Hz,4H)7.52(t,J=7.45Hz,3H)7.60(t,J=7.33Hz,1H)8.02(d,J=7.33Hz,1H)10.27(s,1H)11.04(s,1H)MS,m/z:428.2(M+1)。
Figure 0004635089
(実施例24)
3−(ベンゾイルアミノ)−6,6−ジメチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボン酸(1R)−2−(ジメチルアミノ)−1−ピリジン−2−イルエチル
Figure 0004635089
化合物24a:(1R)−2−(ジメチルアミノ)−1−ピリジン−2−イルエタノールの調製
(1R)−2−(メチルアミノ)−1−ピリジン−2−イルエタノール(2.25g、10.0mmol、Tanisらの方法により調製、国際公開第2004/085414号パンフレット、国際公開第2004/085058号パンフレットおよび国際公開第2004/022567号パンフレット参照)、88%ギ酸水溶液5.0mLおよび37%ホルムアルデヒド水溶液10.0mLの混合物を攪拌しながら95℃の油浴中で2時間加熱し、85℃の最大内部温度を達成した。室温まで冷却した後に、溶液をジエチルエーテル20mLで抽出し、次いで、残りの水性層を水性NaOH(5N、15mL)で塩基性にして、pH=10にした。塩基性溶液をジクロロメタン(2×50mL)で抽出した。合わせたジクロロメタン抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(1:4:20の濃NH4OH水溶液:EtOH:EtOAcで溶離)により精製すると、24a(1.09g、66%)が淡黄色のオイルとして得られた。H NMR(DMSO−d)δ:2.19(s,6H)、2.43(dd,J=8.3,12.4Hz,1H)、2.53(dd,J=4.3,12.4Hz,1H)、4.67(五重線,J=4.0Hz,1H)、5.18(d,J=4.0Hz,1H)、7.22(ddd,J=1.3,4.8,7.6Hz,1H)、7.47(d,J=8.1Hz,1H)、7.75(tのd,J=1.8Hz,J=7.7Hz,1H)、8.46(qのd,J=4.8Hz,J=0.8Hz,1H)。元素分析(C14O)C,H,N。LCMS(APCI,M+H):167.4。
中間体1c(441mg、1.13mmol)、アルコール24a(281.5、1.69mmol)および炭酸カリウム(312mg、2.26mmol)の1,2−ジメトキシエタン(DME、11.3mL)溶液をアルゴン下に85℃油浴中で4時間攪拌した。次いで、まだ温かい溶液を濾過して固体を除去し、濾液を乾燥するまで濃縮した。残りの残渣をメタノール(10.0mL)に溶かし、トリエチルアミン(10.0mL)を加え、混合物を室温で24時間攪拌した。溶媒を蒸発させた後に、粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(1:4:20の濃NH4OH水溶液:EtOH:EtOAcで溶離)により精製すると、24(163.5mg、32%)がオレンジ色のフォームとして得られた。H NMR(DMSO−d)δ:[1.56,(s)、1.64(s)、1.67(s)、1.72(s)全体で6H]、[2.21(s)、2.22(s)全体で6H]、2.74(m,2H)、[4.44(m)、4.69(m)全体で2H]、5.82(m,1H)、7.30(dのt,J=7.6Hz,J=4.9Hz,1H)、7.41(t,J=7.7Hz,1H)、7.49〜7.56(m,3H)、7.80(dのq,J=7.8Hz,J=1.5Hz,1H)、7.99(t,J=6.8Hz,2H)、8.55(t,J=4.9Hz,1H)、10.93(m,1H)、[12.23(br s)、12.46(br s)、12.49(br s)全体で1H]。元素分析(C2428・0.6HO)C,H,N。LCMS(APCI,M+H):449.4。HRMS:[M+H] 計算値 449.2296;実測値 449.2287;誤差 −1.95ppm。
Figure 0004635089
Figure 0004635089
(実施例30)
3−(ベンゾイルアミノ)−6,6−ジメチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボン酸(1S)−1−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)エチル
Figure 0004635089
化合物30a:(S)−2−ヒドロキシ−N,N−ジメチル−3−フェニルプロパンアミドの調製
(S)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロパン酸(3.53g、21.2mmol)、塩酸ジメチルアミン(2.07g、1.2当量)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBt、3.25g、1当量)およびジイソプロピルエチルアミン(DIEPA、4.43ml、1.2当量)のTHF(60ml)溶液に、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC、3.65ml、1.1当量)を0℃で加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌し、次いで、減圧下に乾燥するまで濃縮した。残渣を酢酸エチルおよび1NのHClに分配した。酢酸エチル抽出物を1NのNaOHで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、30a(2.36g、62%)が白色の固体として得られた。H NMR(400MHz,MeOD)δ ppm:2.83〜2.92(m,7H)、2.93〜3.01(m,1H)、4.66(t,J=6.67Hz,1H)、7.15〜7.33(m,5H)。
化合物30b:(S)−1−ジメチルアミノ−3−フェニルプロパン−2−オールの調製
攪拌されている水素化アルミニウムリチウム(1.99g、52.4mmol)のTHF(20ml)懸濁液に、中間体30a(2.35g、13.1mmol)のTHF(10ml)溶液を0℃で加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌し、次いで、泡立ちが止むまで、飽和NaCOでクエンチした。生じた混合物をセライトで濾過し、フィルターケークをジクロロメタンで洗浄した。濾液を乾燥するまで濃縮した。残りの残渣をエーテルに溶かした。溶液を2NのHClで2回抽出した。合わせた水性層をエーテルで洗浄し、固体NaOHでpH=10まで塩基性にした。塩基性溶液をエーテルで2回抽出した。合わせたエーテル抽出物を無水KCO上で乾燥させ、濾過し、濃縮すると、表題の化合物が無色のオイル(1.6g、74%)として得られた。H NMR(400MHz,MeOD)δ ppm:2.24(s,6H)、2.28〜2.39(m,2H)、2.63〜2.79(m,2H)、3.87〜3.99(m,1H)、7.12〜7.31(m,5H)。
中間体1c(165mg、0.42mmol)、アルコール30b(104mg、1.5当量)および炭酸カリウム(117mg、2当量)の1,2−ジメトキシエタン(DME、2mL)溶液を130℃に40分間、マイクロ波反応器中で加熱した。次いで、まだ温かい溶液を濾過して固体を除去し、濾液を乾燥するまで濃縮した。残りの残渣をメタノール(1.0mL)に溶かし、トリエチルアミン(1.0mL)を加え、混合物を室温で2時間攪拌した。溶媒を蒸発させた後に、粗製生成物を分取HPLCにより精製し、凍結乾燥させると、表題の化合物30(90mg)が白色の固体として収率46%で得られた。H NMR(400MHz,MeOD)δ ppm:1.51(s,3H)、1.66(s,3H)、2.37(s,6H)、2.58(dd,J=13.60,3.02Hz,1H)、2.76(dd,J=13.22,8.69Hz,1H)、2.82〜2.90(m,1H)、2.92〜3.01(m,1H)、4.49〜4.73(m,2H)、5.18〜5.28(m,1H)、7.14〜7.23(m,1H)、7.23〜7.31(m,4H)、7.53(t,J=7.43Hz,2H)、7.61(t,J=7.30Hz,1H)、7.95(t,J=6.42Hz,2H)。元素分析(C2631.0.2HOAc.0.2HO)C,H,N。HPLC:純度>95%。
(実施例31)
3−[(2−フルオロベンゾイル)アミノ]−6,6−ジメチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボン酸(1S)−1−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)エチル
Figure 0004635089
表題化合物31を実施例30の方法により収率56%で製造した。H NMR(400MHz,MeOD)δ ppm:1.50(s,3H)、1.66(s,3H)、2.43(s,6H)、2.63〜2.71(m,1H)、2.79〜2.91(m,2H)、2.97(dd,J=13.72,5.41Hz,1H)、4.53〜4.74(m,2H)、5.21〜5.31(m,1H)、7.13〜7.22(m,1H)、7.24〜7.31(m,5H)、7.33(t,J=7.55Hz,1H)、7.54〜7.65(m,1H)、7.74〜7.88(m,1H)。元素分析(C2630F.0.2HOAc)C,H,N。HPLC:純度>95%。
(実施例32)
3−(ベンゾイルアミノ−6,6−ジメチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボン酸(1S)−1−シクロヘキシル−2−(ジメチルアミノ)エチル
Figure 0004635089
化合物32a:(S)−2−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−N,N−ジメチルアセトアミドの調製
実施例30aの方法により、表題化合物32aを収率75%で製造した。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm:1.09〜1.30(m,4H)、1.38〜1.55(m,3H)、1.64(d,J=11.08Hz,2H)、1.71〜1.87(m,2H)、3.01(d,J=6.04Hz,6H)、4.23(d,J=2.77Hz,1H)。
化合物32b:(S)−1−シクロヘキシル−2−(ジメチルアミノ)エタノールの調製
実施例30bの方法により、表題化合物32bを収率47%で製造した。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm:1.04〜1.26(m,6H)、1.58〜1.82(m,5H)、2.90(d,J=5.04Hz,3H)、2.96(d,J=5.04Hz,3H)、2.98〜3.03(m,1H)、3.15〜3.26(m,1H)、3.85〜3.94(m,1H)、11.34(br.s.,1H)。
実施例30の方法により、表題化合物32を収率34%で製造した。H NMR(400MHz,MeOD)δ ppm:1.06〜1.36(m,5H)、1.61〜1.84(m,12H)、2.46(s,6H)、2.62〜2.75(m,1H)、2.88(dd,J=13.35,9.06Hz,1H)、4.58〜4.77(m,2H)、4.89〜4.97(m,1H)、7.52(t,J=7.43Hz,2H)、7.60(t,J=7.30Hz,1H)、7.95(d,J=7.30Hz,2H)。元素分析(C2535.0.2HOAc.0.7HO)C,H,N。HPLC:純度>95%。
Figure 0004635089
(実施例35)
3−(ベンゾイルアミノ)−6,6−ジメチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボン酸(1S)−1−[(ジメチルアミノ)メチル]−3−メチルブチル
Figure 0004635089
化合物35a:(S)−2−ヒドロキシ−N,N,4−トリメチルペンタンアミドの調製
実施例30aの方法により、表題化合物35aを収率61%で製造した。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm:0.94〜1.01(m,6H)、1.27〜1.36(m,1H)、1.38〜1.48(m,1H)、1.95〜2.04(m,1H)、2.70(br.s.,1H)、2.99(d,J=13.35Hz,6H)、4.40(dd,J=10.07,2.01Hz,1H)。
化合物35b:(S)−1−(ジメチルアミノ)−4−メチルペンタ−2−オールの調製
実施例30bの方法により、表題化合物35bを収率63%で製造した。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm:0.93(dd,J=6.55,3.78Hz,6H)、1.05〜1.17(m,1H)、1.32〜1.47(m,1H)、1.75〜1.92(m,1H)、2.16〜2.56(m,8H)、3.73〜3.90(m,1H)、4.39(br.s.,1H)。
実施例30の方法により、表題化合物35を収率54%で製造した。H NMR(400MHz,MeOD)δ ppm:0.92〜1.00(m,6H)、1.36〜1.48(m,1H)、1.53〜1.63(m,1H)、1.67〜1.80(m,7H)、2.37(s,6H)、2.48(dd,J=12.84,3.27Hz,1H)、2.56〜2.74(m,1H)、4.54〜4.78(m,2H)、5.05〜5.16(m,1H)、7.52(t,J=7.55Hz,2H)、7.60(t,J=7.18Hz,1H)、7.94(d,J=7.30Hz,2H)。元素分析(C2333.0.1HOAc.0.1HO)C,H,N。HPLC:純度>95%。
(実施例36)
3−[(4−フルオロベンゾイル)アミノ]−6,6−ジメチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボン酸(1S)−1−[(ジメチルアミノ)メチル]−3−メチルブチル
Figure 0004635089
実施例35の方法により、表題化合物36を2cから収率22%で製造した。H NMR(400MHz,MeOD)δ ppm:0.97(d,J=6.55Hz,6H)、1.37〜1.51(m,1H)、1.54〜1.61(m,1H)、1.64〜1.77(m,7H)、2.40(s,6H)、2.44〜2.57(m,1H)、2.59〜2.79(m,1H)、4.52〜4.74(m,2H)、5.05〜5.18(m,1H)、7.25(t,J=8.69Hz,2H)、7.93〜8.09(m,2H)。元素分析(C2332F.0.2HOAc)C,H,N。HPLC:純度>95%。
(実施例37)
3−[(2,4−ジフルオロベンゾイル)アミノ]−6,6−ジメチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボン酸(1S)−2−(ジメチルアミノ)−1−メチルエチル
Figure 0004635089
実施例1に類似の手順により、(S)−(+)−1−ジメチルアミノ−2−プロパノールを使用して、表題化合物37を収率25%で製造した。H NMR(400MHz,MeOD)δ ppm:1.26〜1.35(m,3H)、1.73(s,6H)、2.47(s,6H)、2.55〜2.66(m,1H)、2.74〜2.91(m,1H)、4.60〜4.75(m,2H)、5.02〜5.17(m,1H)、7.09〜7.18(m,2H)、7.82〜7.92(m,1H)。元素分析(C2025・0.4HO・0.3HOAc)C,H,N。LCMS(M+H+):422.3。
(実施例38)
3−[(4−フルオロベンゾイル)アミノ]−6,6−ジメチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボン酸2−(ジメチルアミノ)−1−(2−フルオロフェニル)エチル
Figure 0004635089
化合物38a:2−ジメチルアミノ−1−(2−フルオロ−フェニル)−エタノールの調製
中間体1dを製造するために使用された手順により、2−アミノ−1−(2−フルオロ−フェニル)−エタノール(2.18g、14.1mmol)をメチル化して、38a(2.26g、12.3mmol)を粗製のオイルとして得た(収率88%)。H NMR(MeOD)δ:2.54(s,6H)、2.66(dd,J=9.09,12.88Hz,1H)、2.81(dd,J=9.09,12.88Hz,1H)、5.33(dd,J=3.28,9.09Hz,1H)、7.19〜7.28(m,1H)、7.33〜7.40(m,1H)、7.43〜7.51(m,1H)、7.69〜7.76(m,1H)。LCMS(APCI,M+H):184.2。
実施例1の方法により、中間体2c(298mg、0.729mmol)およびアルコール38a(200mg、1.09mmol)をカップリングさせて、38(10mg、3%)を白色の固体として得た。H NMR(MeOD,回転異性体の混合物、主異性体の化学シフトだけを記載)δ:1.53(s,3H)、1.65(s,3H)、2.96(s,6H)、3.37〜3.47(m,1H)、3.71〜3.81(m,1H)、4.75〜4.86(m,2H)、6.29〜6.36(m,1H)、7.07〜7.24(m,4H)、7.30〜7.40(m,1H)、7.43〜7.53(m,1H)、7.87〜7.97(m,1H)。元素分析(C2527・1.88TFA・0.88エタノール)C,H,N,F。LCMS(APCI,M+H):484.2。
(実施例39)
3−[(4−フルオロベンゾイル)アミノ]−6,6−ジメチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボン酸2−(ジメチルアミノ)−1−(4−フルオロフェニル)エチル
Figure 0004635089
化合物39a:2−ジメチルアミノ−1−(4−フルオロ−フェニル)−エタノールの調製
中間体1dを製造するために使用された手順により、2−アミノ−1−(4−フルオロ−フェニル)−エタノール(2.10g、13.5mmol)をメチル化して、39a(1.24g、6.78mmol)をオイルとして得た(収率50%)。H NMR(MeOD)δ:2.55(s,6H)、2.62(dd,J=3.79,12.88Hz,1H)、2.83(dd,J=9.09,12.88Hz,1H)、5.01(dd,J=3.54,9.09Hz,1H)、7.28(t,J=8.84Hz,2H)、7.61(dd,J=5.31,8.59Hz,2H)。LCMS(APCI,M+H):184.2。
実施例1の方法により、中間体2c(290mg、0.710mmol)およびアルコール39a(260mg、1.42mmol)をカップリングさせて、化合物39(27mg、7%)を白色の固体として得た。H NMR(MeOD,回転異性体の混合物、主異性体の化学シフトだけを記載)δ:1.52(s,3H)、1.64(s,3H)、2.94(s,3H)、2.97(s,3H)、3.32〜3.40(m,1H)、3.66〜3.77(m,1H)、4.77〜4.86(m,2H)、6.04〜6.11(m,1H)、7.04〜7.23(m,4H)、7.40〜7.49(m,2H)、7.87〜7.98(m,2H)。元素分析(C2527・2.03TFA・0.89水)C,H,N,F。LCMS(APCI,M+H):484.2。
(実施例40)
3−[(4−フルオロベンゾイル)アミノ]−6,6−ジメチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボン酸(1S)−2−[イソプロピル(メチル)アミノ]−1−フェニルエチル
Figure 0004635089
化合物40a:(S)−2−ヒドロキシ−N−イソプロピル−n−メチル−2−フェニルアセトアミドの調製
実施例30aの方法により、イソプロピルメチルアミンを使用して、表題化合物40aを収率44%でオイルとして製造した。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm:0.55(d,J=6.55Hz,1.5H)、1.03(d,J=6.80Hz,1.5H)、1.16(t,J=6.67Hz,3H)、2.56(s,1.5H)、2.86(s,1.5H)、3.80〜3.96(m,0.5H)、4.87〜4.95(m,0.5H)、5.19(d,J=31.98Hz,1H)、7.28〜7.41(m,5H)。
化合物40b:(S)−2−(イソプロピル(メチル)アミノ)−1−フェニルエチアノールの調製
実施例30bの方法により、表題の化合物40bを収率84%で製造した。H NMR (400MHz,MeOD)δ ppm:1.02(dd,J=11.46,6.67Hz,6H)、2.32(s,3H)、2.46〜2.63(m,2H)、2.86〜2.95(m,1H)、4.70(dd,J=9.06,3.78Hz,1H)、7.20〜7.28(m,1H)、7.29〜7.39(m,4H)。
(S)−2−(イソプロピル(メチル)アミノ)−1−フェニルエチアノール40b(227mg、1.18mmol)のTHF(2ml)溶液に、ヘキサン中1.6Mのブチルリチウム溶液(0.73ml)を室温で加えた。反応混合物を室温で20分間攪拌し、次いで、5−(クロロカルボニル)−3−[(4−フルオロベンゾイル)アミノ]−6,6−ジメチル−5,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−2(4H)−カルボン酸エチル2c(200mg、0.49mmol)を加えた。生じた混合物を還流で1時間加熱し、次いで、減圧下に乾燥するまで濃縮した。粗製生成物を分取HPLCにより精製し、凍結乾燥させると、表題化合物40が収率4%(10mg)で白色の固体として得られた。H NMR(400MHz,MeOD)δ ppm:1.06(dd,J=21.65,6.55Hz,6H)、1.62(s,3H)、1.72(s,3H)、2.42(s,3H)、2.62〜2.72(m,1H)、2.88〜3.04(m,2H)、4.82(br.s.,2H)、5.81(dd,J=9.19,3.40Hz,1H)、7.21〜7.33(m,3H)、7.34〜7.44(m,4H)、7.97〜8.06(m,2H)。元素分析(C2732F.0.2HOAc.0.4HO)C,H,N。HPLC:純度>95%。
(実施例41)
3−[(4−フルオロベンゾイル)アミノ]−6,6−ジメチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボン酸(R)−2−(ジメチルアミノ)−2−フェニルエチル
Figure 0004635089
化合物41a:(R)−2−(ジメチルアミノ)−2−フェニルエタノールの調製
実施例1dの方法により、(R)−2−アミノ−2−フェニルエタノールを使用して、表題化合物41aを収率90%で製造した。H NMR(400MHz,MeOD)δ ppm:2.21(d,J=1.26Hz,6H)、3.32〜3.39(m,1H)、3.75〜3.84(m,1H)、3.90〜4.00(m,1H)、7.24〜7.39(m,5H)。
実施例30の方法により、化合物2cから、表題化合物41を収率18%で製造した。H NMR(400MHz,MeOD)δ ppm:1.65(d,J=11.08Hz,6H)、2.33(s,6H)、3.63〜3.75(m,1H)、4.38〜4.56(m,4H)、7.20〜7.34(m,3H)、7.38(t,J=4.53Hz,4H)、7.93〜8.07(m,2H)。元素分析(C2528F.0.2HOAc.0.3HO)C,H,N。HPLC:純度>95%。
(実施例42)
3−[(4−フルオロベンゾイル)アミノ]−6,6−ジメチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボン酸(S)−2−(ジメチルアミノ)−2−フェニルエチル
Figure 0004635089
化合物42a:(S)−2−(ジメチルアミノ)−2−フェニルエタノールの調製
実施例1dの方法により、(S)−2−アミノ−2−フェニルエタノールを使用して、表題化合物42aを収率97%で製造した。H NMR(400MHz,MeOD)δ ppm:2.20(s,6H)、3.35(t,J=6.17Hz,1H)、3.79(dd,J=11.33,6.29Hz,1H)、3.94(dd,J=11.33,6.04Hz,1H)、7.23〜7.37(m,5H)。
実施例30の方法により、表題化合物42を収率12%で製造した。H NMR(400MHz,MeOD)δ ppm:1.65(d,J=11.33Hz,6H)、2.33(s,6H)、3.61〜3.76(m,1H)、4.37〜4.58(m,4H)、7.25(q,J=8.64Hz,2H)、7.29〜7.34(m,1H)、7.38(t,J=4.66Hz,4H)、7.93〜8.07(m,2H)。元素分析(C2528F.0.4HOAc.)C,H,N。HPLC:純度>95%。
(実施例43)
3−[(4−フルオロベンゾイル)アミノ]−6,6−ジメチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボン酸1−フェニル−2−ピロリジン−1−イルエチル
Figure 0004635089
化合物43a:1−フェニル−2−ピロリジン−1−イル−エタノールの調製
ピロリジン(1.06mL、12.8mmol)を、(S)−(+)−1−フェニル−1,2−エタンジオール−2−トシレート(745.8mg、2.55mmol)のジクロロメタン(2.55mL)溶液に加えた。混合物を40℃油浴中で28時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を酢酸エチル(30mL)に溶かした。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL)およびブライン(5mL)を加え、層を分離した。水性層を酢酸エチル(2×20mL)で逆抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮すると、1−フェニル−2−ピロリジン−1−イル−エタノールおよび2−フェニル−2−ピロリジン−1−イル−エタノールの混合物が黄色のオイル(541.2mg)として得られた。異性体生成物の存在は、エクスポキシド(expoxide)中間体の形成を示唆しているので、この反応では、ラセミ化が生じた可能性がある。アルコールの混合物をDMF(1.45mL)に溶かし、塩化トリイソプロピルシリル(154μL、0.72mmol)およびイミダゾール(99mg、1.45mmol)を加え、溶液を室温で42時間攪拌した。溶媒を蒸発させた後に、残渣を酢酸エチル(20mL)および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)に分配した。水性層を酢酸エチル(2×10mL)で逆抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(1/19/80の濃NHOH水溶液/EtOH/EtOAcで溶離)により精製すると、アルコール43a(155.9mg、32%)が白色の固体として、シリルエーテル43b(135.8mg、15%)が黄色のオイルとして得られた。43a:H NMR(DMSO−d)δ:1.64(m,4H)、2.53(m,5H,溶媒のため一部不明確)、2.60(dd,J=7.8,12.1Hz,1H)、4.62(br s,1H)、5.05(br s,1H)、7.21(m,1H)、7.32(m,4H)。元素分析(C1217NO・0.15HO)C,H,N。LCMS(APCI,M+H):192.4。
実施例1の方法により、中間体2c(210mg、0.514mmol)およびアルコール43a(147.5mg、0.771mmol)をカップリングして、43(57.3mg、22%)をオフホワイト色の粉末として得た。H NMR(DMSO−d)δ:1.53(br s,2H)、1.63(m,8H)、2.52(m,4H,溶媒のため一部不明確)、2.74(m,1H)、[2.85(m)、3.00(m)全体で1H]、[4.43(m)、4.64(br s)全体で2H]、5.78(dd,J=5.8,8.1Hz,1H)、7.35(m,7H)、8.07(br s,2H)、10.97(m,1H)、[12.24(br s)、12.49(br s)全体で1H]。元素分析(C2730FN・0.7HO)C,H,N,F。LCMS(APCI,M+H):492.4。HRMS:[M+H] 計算値 492.24054;実測値 492.24017;誤差 −0.76ppm。
(実施例44)
3−[(4−フルオロベンゾイル)アミノ]−6,6−ジメチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボン酸1−メチル−3−フェニルピロリジン−3−イル
Figure 0004635089
化合物44a:1−メチル−3−フェニル−ピロリジン−3−オールの調製
3−フェニル−ピロリジン−3−オール(2.01g、11.67mmol)、88%ギ酸水溶液5.8mLおよび37%ホルムアルデヒド水溶液11.7mLの混合物を100℃油浴中で1.5時間攪拌して、最大内部温度86℃を達成した。室温に冷却した後に、溶液をジエチルエーテル20mLで抽出し、次いで、残った水性層を50%水酸化ナトリウム水溶液でpH=8まで塩基性にした。塩基性溶液を酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。合わせた酢酸エチル抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(1/19/80の濃NHOH水溶液/EtOH/EtOAcで溶離)により精製すると、44a(260.4mg、12%)が黄色の液体として得られた。H NMR(DMSO−d)δ:2.02(m,1H)、2.08(m,1H)、2.29(s,3H)、2.63(d,J=9.6Hz,1H)、2.71(m,2H)、2.79(d,J=9.6Hz,1H)、5.21(s,1H)、7.17(t,J=7.2Hz,1H)、7.29(t,J=7.6Hz,1H)、7.47(t,J=7.3Hz,1H)。元素分析(C1115NO・0.16HO)C,H,N。LCMS(APCI,M+H):178.4。
実施例1の方法により、中間体2c(201.1mg、0.49mmol)およびアルコール44a(131mg、0.74mmol)をカップリングさせると、44(72.1mg、30%)が淡黄色の固体として得られた。H NMR(DMSO−d)δ:[1.52(d,J=9.3Hz)、1.76(J=14.4Hz)全体で6H]、2.24(七重線,J=7.3Hz,1H)、[2.30(s)、2.31(s)全体で3H]、2.39(m,1H)、2.57(五重線,J=8.1Hz,1H)、2.76(m,1H)、2.85(t,J=11.1Hz,1H)、3.22(t,J=10.0Hz,1H)、[4.37(br s)、4.69(br s)全体で2H]、7.21(m,1H)、7.32(m,6H)、8.08(m,2H)、10.97(br m,1H)、12.48(br m,1H)。元素分析(C2628FN・0.45HO)C,H,N,F。LCMS(APCI,M+H):478.4。HRMS:[M+H] 計算値 478.2249;実測値 478.2240;誤差 −1.83ppm。
(実施例45)
3−[(4−フルオロベンゾイル)アミノ]−6,6−ジメチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボン酸(1S,2S)−2−(ジメチルアミノ)−1−フェニルプロピル
Figure 0004635089
(1S,2S)−2−ジメチルアミノ−1−フェニルプロパン−1−オール(210mg、1.18mmol)のTHF(2ml)溶液に、ヘキサン中1Mのリチウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(1.17ml)を室温で加えた。反応混合物を室温で20分間攪拌し、次いで、5−(クロロカルボニル)−3−[(4−フルオロベンゾイル)アミノ]−6,6−ジメチル−5,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−2(4H)−カルボン酸エチル2c(200mg、0.49mmol)を加えた。生じた混合物を室温で1時間攪拌し、次いで減圧下に乾燥するまで濃縮した。粗製生成物を分取HPLCにより精製し、凍結乾燥させると、表題化合物45(20mg)が収率0.4%で白色の固体として得られた。H NMR(400MHz,MeOD)δ ppm:0.81(d,J=7.05Hz,3H)、1.58(s,2H)、1.71(s,3H)、1.88(d,J=23.42Hz,1H)、2.48(s,6H)3.17〜3.29(m,1H)、4.70(br.s.,J=13.09Hz,2H)、5.69(d,J=9.32Hz,1H)、7.20〜7.34(m,3H)、7.35〜7.46(m,4H)、8.03(dd,J=8.81,5.29Hz,2H)。元素分析(C2630F.0.2HOAc.0.5HO)C,H,N。HPLC:純度>95%。
(実施例46)
3−(ベンゾイルアミノ)−N−[(1S)−2−(ジメチルアミノ)−1−フェニルエチル]−6,6−ジメチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボキサミド
Figure 0004635089
化合物46a:[(1S)−2−(ジメチルアミノ)−2−オキソ−1−フェニルエチル]−カルバミン酸ベンジルの調製
(2S)−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}(フェニル)酢酸(196g、688mmol)、HBTU(261g、688mmol)およびジクロロメタン(2.8L)の混合物に、炭酸カリウム(285g、2.06mol)および塩酸ジメチルアミン(84.1g、1031mmol)を順次加えた。反応混合物を40℃に一晩加熱した。室温に冷却した後に、固体を濾過し、酢酸エチル(2×500mL)で洗浄し、濾液を残渣まで濃縮した。水(1L)を残渣に加え、溶液を超音波洗浄器に2時間保持した。沈殿した固体を集め、水(4×300mL)、ヘキサン(2×500mL)で洗浄し、真空下に24時間乾燥させた。固体の粗製生成物をクロロホルム(300mL)に溶かし、溶けなかった固体を濾別した。濾液を乾燥するまで濃縮し、残渣をヘキサン/酢酸エチル(2:1)(250mL)に溶かし、室温で一晩放置した。生じた結晶を濾過により集め、ヘキサン/酢酸エチル(3:1)(100mL)で洗浄し、高真空中、40℃で24時間乾燥させると、46a(100.0g、47%)が白色の結晶固体として得られた。H NMR(CDCl)δ:2.88(s,3H)、2.98(s,3H)、5.01(d,J=12.2Hz,1H)、5.11(d,J=12.2Hz,1H)、5.58(d,J=7.5Hz,1H)、6.37(d,J=7.2Hz,1H)、7.32(m,10H)。
化合物46b:(2S)−2−アミノ−N,N−ジメチル−2−フェニルアセトアミドの調製
46a(80.0g、256mmol)のエタノール(1.2L)溶液に、Pd/C(10%、9.0g)の酢酸エチル(50mL)スラリーを加えた。反応混合物をParr装置中、水素(40psi)下に一晩振盪した。触媒をセライトでの濾過により除去した。フィルターパッドをエタノール(2×200mL)で洗浄し、合わせた濾液を濃縮すると、46b(40.2g、88%)が白色の固体として得られた。H NMR(CDCl)δ:2.85(s,3H)、2.99(s,3H)、4.72(s,1H)、7.33(m,5H)。
化合物46c:N−[(2S)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−N,N−ジメチルアミンの調製
窒素雰囲気下に無水THF(2300mL)を含有するフラスコを、氷水浴により冷却した。水素化アルミニウムリチウムペレット(59.0g、1555mmol)を加えた。このLAH懸濁液に、アミド46b(123.0g、691mmol)の無水THF(800mL)溶液を約1時間掛けて徐々に加えた。生じた反応混合物を還流で5時間加熱し、次いで、10℃に冷却した。冷却した反応混合物を、飽和硫酸ナトリウム溶液(380mL)で徐々にクエンチし、一晩攪拌した。沈殿した固体を濾別し、酢酸エチル(4×500mL)で洗浄した。濾液を残渣まで濃縮し、これを、シリカゲルカラム(クロロホルム中10%のメタノール、5%のトリエチルアミン)で精製すると、46c(66.7g、59%)が淡黄色の液体として得られた。H NMR(CDCl)δ:2.24(dd,J=3.6,12.1Hz,1H)、2.29(s,6H)、2.47(dd,J=10.6,12.1Hz,1H)、4.07(dd,J=3.6,10.4Hz,1H)、7.24(m,1H)、7.37(m,4H)。
3−(ベンゾイルアミノ)−5−(クロロカルボニル)−6,6−ジメチル−5,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−2(4H)−カルボン酸エチル1c(120mg、0.31mmol)およびN−[(2S)−2−アミノ−2−フェニルエチル]−N,N−ジメチルアミン(76mg、1.5当量)のTHF(3ml)溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(54μl、1.0当量)を室温で加えた。反応混合物を還流で2時間攪拌し、次いで、乾燥するまで蒸発させた。残渣をメタノール(1ml)およびトリエチルアミン(1ml)に溶かし、室温で2時間攪拌し、乾燥するまで再び蒸発させた。粗製生成物を分取HPLCにより精製し、凍結乾燥させると、表題化合物46が収率20%(27mg)で白色のフォームとして得られた。H NMR(400MHz,MeOD)δ ppm:1.60(s,3H)、1.67(s,3H)、2.42(s,6H)、2.56〜2.70(m,1H)、2.84〜3.02(m,1H)、4.55〜4.71(m,2H)、5.01(dd,J=10.36,4.04Hz,1H)、7.16(t,J=7.20Hz,1H)、7.21〜7.34(m,4H)、7.37〜7.54(m,3H)、7.82〜7.92(m,2H)。元素分析(C2530.1.0HOAc.0.6HO)C,H,N。HPLC:純度>95%。
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
(実施例57)
N−[(1S)−2−(ジメチルアミノ)−1−フェニルエチル]−6,6−ジメチル−3−[(2−チエニルカルボニル)アミノ]−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボキサミド
Figure 0004635089
化合物57a:5−(クロロカルボニル)−3−(チオフェン−2−カルボキサミド)−6,6−ジメチル−5,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−2(4H)−カルボン酸エチルの調製
中間体I(g)から、塩化チオフェン−2−カルボニルを使用して、実施例1cの方法により、表題化合物を全体収率71%で製造した。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm:1.51(t,J=7.07Hz,3H)、1.56(s,6H)、4.60(q,J=7.24Hz,2H)、5.03(s,2H)、7.17(dd,J=4.93,3.92Hz,1H)、7.65(dd,J=4.93,1.14Hz,1H)、7.69(dd,J=3.79,1.26Hz,1H)、10.98(br.s.,1H)。
実施例46に類似の手順により、57aから、表題化合物を収率53%で製造した:H NMR(400MHz,MeOD)δ ppm:1.70(s,3H)、1.77(s,3H)、2.89(s,6H)、3.27(dd,J=13.01,4.17Hz,1H)、3.44〜3.53(m,1H)、4.67(d,J=12Hz,1H)、4.76(d,J=12Hz,1H)、5.33(dd,J=11.62,4.04Hz,1H)、7.17〜7.22(m,1H)、7.28〜7.47(m,5H)、7.73〜7.78(m,1H)、7.87〜7.93(m,1H)。元素分析(C2328S・1HCl・1.25HOAc)C,H,N。LCMS(APCI,M+H):453.3。
(実施例58)
3−(ベンゾイルアミノ)−6,6−ジメチル−N−[トランス−2−フェニルシクロプロピル]−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボキサミド
Figure 0004635089
3−(ベンゾイルアミノ)−6,6−ジメチル−5,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−2(4H)−カルボン酸エチル1b(85mg、0.26mmol)およびトリエチルアミン(109μl、3当量)のジクロロメタン(3ml)溶液に、イソシアン酸トランス−2−フェニルシクロプロピル(54μl、1.4当量)を加えた。生じた混合物を室温で2時間攪拌し、次いで乾燥するまで蒸発させた。残渣をメタノール(1ml)およびトリエチルアミン(1ml)に溶かし、室温で19時間攪拌し、再び乾燥まで蒸発させた。粗製生成物を分取HPLCにより精製し、凍結乾燥させると、表題化合物58が収率58%(63mg)で白色のフォームとして得られた。H NMR(400MHz,MeOD)δ ppm:1.01〜1.16(m,2H)、1.66(d,J=3.54Hz,6H)、1.92〜2.02(m,1H)、2.64〜2.75(m,1H)、4.45(s,2H)、6.99〜7.09(m,3H)、7.09〜7.19(m,2H)、7.37〜7.55(m,3H)、7.80〜7.89(m,2H)。元素分析(C2425.0.1HOAc.0.6HO)C,H,N,S。HPLC:純度>95%。
(実施例59)
3−(ベンゾイルアミノ)−N−(1−ベンジルピロリジン−3−イル)−6,6−ジメチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボキサミド
Figure 0004635089
実施例59〜63は、次の一般的手順を使用するライブラリフォーマットで生じさせた:
10×95mm試験管に、3×6mm攪拌棒1本、適切な塩化カルバミル溶液1c(THF中0.1M、80μmol、1.0当量)、適切なアミン溶液(THF中0.1M、80μmol、1.0当量)およびDIPEA溶液(THF中1M、80μmol、1.0当量)を加えた。反応を80℃で16時間攪拌した。MeOH(500μL)およびTEA(500μL)を加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。溶媒を蒸発させ、生成物およびDIPEA−HClを含有する残渣をDMSO中で再構成した。超臨界液体クロマトグラフィー(SFC)を使用する精製により、所望の生成物が得られた。収率30%で59。H NMR(500MHz,DMSO)δ ppm 1.59(s,11H)1.92(s,1H)2.48(d,J=2.47Hz,1H)2.50(s,1H)4.34(s,3H)4.45(s,4H)7.43(s,6H)7.96(s,3H)10.84(s,1H)12.41(s,1H)。LCMS(APCI,M+H);459。
Figure 0004635089
(実施例64)
N−[(1S)−2−アミノ−1−フェニルエチル]−3−(ベンゾイルアミノ)−6,6−ジメチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボキサミド
Figure 0004635089
化合物64d:2−アミノ−2−フェニルエチルカルバミン酸(S)−ベンジルの調製
SOCl(785g、6.6mol)を、CHOH(1.5L)に0℃で滴加し、次いで、反応混合物を室温に加温し、2時間攪拌した。L−アミノ−フェニル−酢酸(250g、1.66mol)を少しずつ加えた後に、混合物を室温で一晩攪拌した。混合物を乾燥するまで蒸発させると、化合物である白色の粉末が得られた。次いで、この白色の固体をトルエン1.5リットルに溶かした。次いで、NHO(875mL、28%)を滴加した。生じた混合物を室温で30時間攪拌した。混合物を少ない体積まで蒸発させ、沈殿物を濾過し、無水エーテルで洗浄すると、化合物64a(120g、46%)が白色の固体として得られた。無水CHCl(1.5L)中の化合物64a(120g、0.81mol)およびトリメチルアミン(78g、0.77mol)を塩化トリフェニルメチル(214g、0.77mol)の無水CHCl(200mL)溶液に滴加した。混合物を室温で一晩攪拌すると、TLC(CHCl/MeOH 10:1)により、反応が完了したことが示された。混合物を水でクエンチし、CHCl(500mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NSO上で乾燥させ、蒸発させると、淡黄色の固体が得られ、これをエーテルで洗浄すると、化合物64bが白色の固体(300g、95%)として得られた。無水エチルエーテル(1.5L)中の化合物64b(300g、0.76mol)にLiAlH(300g、7.89mol)を0℃で1回で加え、次いで、反応混合物を室温に加温し、60時間攪拌した。TLC(ペンタン/酢酸エチル 1:1)により、反応が完了したことが示された。反応混合物に、HO(100mL)を−10℃で徐々に加え、次いで、生じた混合物を濾過し、蒸発させると、淡黄色のオイルが得られた。CHCl(1.5L)中のこの黄色の淡いオイルおよびトリエチルアミン(63.32g、0.58mmol)にCbzCl(98g、0.58mol)を0℃で滴加した。反応混合物を室温で一晩攪拌した。混合物を水およびブラインで洗浄した。有機層を乾燥するまで蒸発させ、残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製すると、化合物64c(150g、56%)が得られた。CHOH(200L)中の化合物64c(150g、0.29mol)に、HCl/CHOH(200mL、7mol/L)を0℃で滴加し、混合物を一晩攪拌した。TLC(CHCl/CHOH 20:1)により、反応が完了したことが示された。固体が沈殿するまで、反応混合物を蒸発させた。固体を濾過し、エチルエーテルで洗浄すると、化合物64d(58.6g、74%)がHCl塩として得られた。H NMR、dmso−d中 δ ppm:8.8〜8.6(m,3H,b)、7.55〜7.15(m,10H)、4.97(s,2H)、4.45〜4.25(m,1H)、3.60〜3.40(m,2H)。
実施例46と類似の手順により、ただし、最終ステップでMeOH中10%のPd−Cを使用してCbz基を除去して、表題化合物64を収率19%で調製した。H NMR(400MHz,MeOD)δ ppm:1.70(s,3H)、1.77(s,3H)、1.91(s,2H)、3.21〜3.27(m,2H)、4.68〜4.81(m,2H)、5.10(dd,J=9.35,5.31Hz,1H)、7.28〜7.64(m,8H)7.93〜7.99(m,2H)。元素分析(C2326・1.5HO・1.0HOAc)C,H,N。LCMS(M+H):419.2。
(実施例65)
N−[(3R)−1−ベンジルピロリジン−3−イル]−3−[(シクロブチルカルボニル)アミノ]−6,6−ジメチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボキサミド
Figure 0004635089
実施例46に類似の手順により、(R)−1−ベンジルピロリジン−3−アミンを使用して、表題化合物65を収率98%で調製した。H NMR(dmso−d)δ:1.52(s,3H)、1.60(s,3H)、1.76〜1.81(m,1H)、1.88〜1.97(m,1H)、2.03〜2.07(m,2H)、2.14〜2.23(m,4H)、2.26〜2.45(m,4H)、3.19〜3.27(m,2H)、4.48〜4.55(m,2H)、4.98(s,1H)、6.38(s,1H)、7.21(t,J=8.0Hz,1H)、7.31(t,J=8.0Hz,2H)、7.38(d,J=8.0Hz,2H)、10.23(s,1H)、12.25(s,1H);元素分析(C2332.1.5 HO・0.1 EtOAc)C,H,N。HRMS[M+H] 計算値 425.2660;実測値 425.2668。
(実施例66)
N−{5−[4−(ジメチルアミノ)−3−フェニルブタノイル]−6,6−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−3−イル}−4−フルオロベンズアミド
Figure 0004635089
4−(ジメチルアミノ)−3−フェニルブタン酸(257.1mg、1.24mmol)(イワオ ジュンイチ、日本特許公報(1969年)第JP44027218号明細書に従い調製)およびHATU(542.2mg、1.43mmol)のTHF(4mL)中の混合物に、2b(373.7mg、1.08mmol)およびEtN(0.53mL、3.8mmol)のTHF(4mL)溶液を加えた。生じた混合物を室温で6時間攪拌した。次いで、溶媒を減圧下に除去した。生じた残渣をMeOH(5mL)およびEtN(5mL)に溶かし、室温で4時間攪拌した。溶媒を除去した後に、残渣を分取HPLCに掛けると、66(100mg、20%)が得られた。H NMR(400MHz,MeOD)δ ppm:1.59(s,3H)、1.75(s,3H)、2.50(m,6H)、2.68〜2.85(m,2H)、2.93〜3.06(m,2H)、3.49〜3.59(m,1H)、4.57(d,J=12Hz,1H)、4.75(d,J=12Hz,1H)、7.21〜7.39(m,7H)、7.98〜8.04(m,2H)。元素分析(C2630FN・0.8HO・0.8HOAc)C,H,N。LCMS(M+H):464.2。
(実施例67)
N−{5−[3−(4−クロロフェニル)−4−(ジメチルアミノ)ブタノイル]−6,6−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−3−イル}ベンズアミド
Figure 0004635089
実施例66と同様の手順に従い、表題化合物67を収率21%で調製した。4−(ジメチルアミノ)−3−(4−クロロフェニル)ブタン酸を、イワオ ジュンイチ、日本特許公報(1969年)第JP44027218号明細書に従い調製する。67:H NMR(400MHz,MeOD)δ ppm:1.51(s,3H)、1.66(s,3H)、2.41(s,6H)、2.58〜2.65(m,1H)、2.69〜2.77(m,1H)、2.81〜2.94(m,2H)、3.41〜3.49(m,1H)、4.54(d,J=12.38Hz,1H)、4.68(d,J=12.38Hz,1H)、7.22〜7.28(m,4H)、7.40〜7.54(m,3H)、7.82〜7.87(m,2H)。元素分析(C2630ClN・0.95HO・0.7HOAc)C,H,N。LCMS(M+H):482.2。
(実施例68)
6,6−ジメチル−3−[(1,3−チアゾール−4−イルカルボニル)アミノ]−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボン酸(1S)−2−(ジメチルアミノ)−1−フェニルエチル
Figure 0004635089
化合物I(l):3−アミノ−6,6−ジメチル−5,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−2(4H)−カルボン酸エチル二塩酸塩の調製
攪拌されているI(g)(40.00g、123.3mmol)のエタノール(270mL)スラリーに、ジオキサン中4MのHCl溶液(155mL)を滴加した。生じた澄明な溶液を室温で一晩攪拌した。反応混合物を真空下に濃縮し、残渣をヘキサン(300mL)と共に30分間攪拌した。固体生成物を濾過により集め、ヘキサン(2×100mL)で洗浄し、真空下に40℃で乾燥させると、二塩酸塩I(L)(35.80g、98%)が白色の固体として得られた。H NMR(300MHz,dmso−d)δ:1.31(t,J=7.2Hz,3H)、1.59(s,6H)、4.09(t,J=4.7Hz,2H)、4.36(q,J=7.1Hz,2H)、10.14(s,2H)。
化合物68a:3−アミノ−6,6−ジメチルピロロ[3,4−c]ピラゾール−2,5(4H,6H)−ジカルボン酸5−[(1S)−2−(ジメチルアミノ)−1−フェニルエチル]2−エチルの調製
攪拌されている(S)−2−ジメチルアミノ−1−フェニル−エタノール(1d、21.50g、130.0mmol)の1,2−ジクロロエタン(500mL)溶液に、トリエチルアミン(26.30g、260.0mmol)およびクロロギ酸4−ニトロフェニル(27.00g、130.0mmol)を室温で窒素下に加えた。溶液を50℃で一晩攪拌した。次いで、全部でジイソプロピルエチルアミン16.8g(130.0mmol)を加え、続いてI(L)(17.90g、60.25mmol)を加えた。攪拌を50℃でさらに12時間継続した。室温に冷却した後、溶液をジクロロメタン(1.5L)で希釈し、水(2×1.0L)、次いでブライン(1.0L)で洗浄し、次いで、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。正確な規模を伴う他のバッチも実施した。これら2つのバッチを処理の間に、合わせた。濾過および蒸発、それに続くフラッシュクロマトグラフィー(4.75%のMeOH/0.25%のNEt/95%のDCM)により、68a(5.00g、10%)が淡黄色のゴム状のオイルとして得られた。H NMR(CDCl,回転異性体の混合物、主異性体の化学シフトだけを記載)δ:1.45(t,J=7.1Hz,3H)、1.63(s,3H)、1.72(s,3H)、2.29(s,3H)、2.36(s,3H)、2.55〜2.63(m,1H)、2.88(dd,J=13,8.3Hz,1H)、4.29(q,J=13Hz,1H)、4.51(q,J=7.1Hz,2H0,5.44(d,J=10.7Hz,1H)、5.8〜5.95(m,1H)、7.25〜7.42(m,5H)。LCMS(APCI,M+H)416。
3−アミノ−6,6−ジメチルピロロ[3,4−c]ピラゾール−2,5−(4H,6H)−ジカルボン酸(S)−5−(2−(ジメチルアミノ)−1−フェニルエチル)2−エチル68a(150mg、0.36mmol)およびトリエチルアミン(100μl、2当量)のジクロロメタン(2ml)溶液に、塩化チアゾール−4−カルボニル(1.5当量)を室温で加えた。反応混合物を室温で2時間攪拌し、次いで、乾燥するまで蒸発させた。残渣をメタノール(1ml)およびトリエチルアミン(1ml)に溶かし、室温で19時間攪拌し、乾燥するまで再び蒸発させた。粗製生成物を分取HPLCにより精製し、凍結乾燥させると、表題化合物68が収率12%(20mg)で白色のフォームとして得られた。H NMR(400MHz,MeOD)δ ppm:1.61(s,3H)、1.72(s,3H)、2.43(s,6H)、2.62(dd,J=13.72,3.15Hz,1H)、3.03(dd,J=13.60,9.82Hz,1H)、4.77〜4.84(m,1H)、4.87〜4.94(m,1H)、5.92(dd,J=9.57,3.02Hz,1H)、7.27〜7.34(m,1H)、7.35〜7.48(m,4H)、8.43(d,J=1.26Hz,1H)、9.08(d,J=2.01Hz,1H)。元素分析(C2226S.0.1HOAc.0.5HO)C,H,N,S。HPLC:純度>95%。
(実施例69)
6,6−ジメチル−3−{[(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)カルボニル]アミノ}−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボン酸(1S)−2−(ジメチルアミノ)−1−フェニルエチル
Figure 0004635089
化合物69aの調製:
0℃で、1−メチル−1H−イミダゾール−4−カルボン酸(100.9mg、0.8mmol)のCHCl(8mL)懸濁液に、塩化オキサリル(305mg、0.21mL、2.4mmol)を加え、続いて、DMF1滴を加えた。混合物を25℃で2日間攪拌した。溶媒を全て、真空除去して、粗製69aを得た。3−アミノ−6,6−ジメチルピロロ[3,4−c]ピラゾール−2,5(4H,6H)−ジカルボン酸(S)−5−(2−(ジメチルアミノ)−1−フェニルエチル)2−エチル68a(100mg、0.24mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.42mL)のCHCl溶液を粗製69aに加えた。混合物を25℃で18時間攪拌した。溶媒を全て真空除去した。残渣をMeOH−トリエチルアミン補助溶媒(2mL、1:1v/v)に再溶解した。溶液を25℃で16時間攪拌した。溶媒を全て蒸発させた。残渣を分取HPLCにより精製すると、表題化合物69が白色の固体(40mg、全体収率37%)として得られた。H NMR(dmso−d)δ:1.44(s,3H)、1.57(s,3H)、2.83〜2.86(m,6H)、3.03(m,2H)、3.68(s,3H)、4.60(d,J=13.3Hz,1H)、4.84(d,J=13.4Hz,1H)、6.08(d,J=7.3Hz,1H)、7.3〜7.4(m,5H)、7.75(s,1H)、7.78(s,1H)。LCMS[M+H]:452。元素分析(C2329・1.75HO・1.7TFA)C,H,N。
(実施例70)
3−{[(4−フルオロフェニル)アセチル]アミノ}−6,6−ジメチル−N−[トランス−2−フェニルシクロプロピル]−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボキサミド
Figure 0004635089
化合物70a:3−アミノ−6,6−ジメチル−5−({[トランス−2−フェニル−シクロプロピル]アミノ}カルボニル)−5,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−2(4H)−カルボン酸エチルの調製
化合物I(g)(5.30g、16.3mmol)を、4.0MのHCl/ジオキサン溶液20.4mL(81.7mmol)に溶かし、室温で2.5時間攪拌した。次いで、溶液を乾燥するまで蒸発させ、粗製塩酸アミンI(l)残渣をジクロロメタン50mLに懸濁させた。懸濁液を氷/塩浴(浴温度−13℃)で冷却した。ジイソプロピルエチルアミン(9.95mL、57.1mmol)を加え、続いてイソシアン酸トランス−2−フェニルシクロプロピル(2.60g、16.3mmol)を滴加した。生じた混合物を−10℃で1時間攪拌した。ジクロロメタンを蒸発させた後に、残渣を酢酸エチル(50mL)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)および脱イオン水(20mL)の混合物とに分配した。水性層を酢酸エチル(20mL)で逆抽出し、合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮すると、粗製生成物6.67gがオフホワイト色のフォームとして得られた。アセトニトリルから粉砕すると、純粋な70a(5.82g、86%)が白色の粉末として得られた。H NMR(dmso−d)δ:1.03(m,1H)、1.19(m,1H)、1.31(t,J=7.2Hz,3H)、1.55(d,J=2.8Hz,6H)、1.91(m,1H)、2.74(m,1H)、4.09(d,J=11.6Hz,1H)、4.13(d,J=11.9Hz,1H)、4.34(q,J=7.1Hz,2H)、6.32(d,J=2.8Hz,1H)、6.52(s,2H)、7.10(d,J=7.1Hz,2H)、7.14(d,J=7.3Hz,1H)、7.24(t,J=7.4Hz,2H)。元素分析(C2025・0.6 CHCN・0.3 HO)C,H,N。LCMS(APCI,M+H):384.2。
ジイソプロピルエチルアミン(98.2μL、0.56mmol)を、室温の70a(108.1mg、0.282mmol)のジクロロメタン(0.9mL)溶液に加え、続いて、塩化(4−フルオロフェニル)−アセチル(54.5mg、0.310mmol)を加えた。混合物を室温で23時間攪拌した。トリエチルアミン(2.5mL)およびメタノール(2.5mL)を加え、攪拌を3日間継続した。乾燥するまで蒸発させた後に、粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中70%の酢酸エチルで溶離)により精製すると、70(38.9mg、30%)が白色の固体として得られた。H NMR(dmso−d)δ:0.99(q,J=7.3Hz,1H)、1.21(五重線,J=4.7Hz,1H)、1.58(s,6H)、1.90(m,1H)、2.72(m,1H)、3.59(s,2H)、4.32(s,2H)、6.38(d,J=3.0Hz,1H)、7.11(m,5H)、7.23(t,J=7.5Hz,2H)、7.31(dd,J=5.7,8.3Hz,2H)、10.65(s,1H)、12.29(s,1H)。元素分析(C2526FN・0.55 HO)C,H,N,F。HRMS:[M+H] 計算値 448.2143;実測値 448.2138;誤差 1.12ppm。
(実施例71)
N−[(1S)−2−(ジメチルアミノ)−1−フェニルエチル]−6,6−ジメチル−3−[(1,3−チアゾール−2−イルカルボニル)アミノ]−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボキサミド
Figure 0004635089
化合物71a:(2−イソシアナト−2−フェニル−エチル)−ジメチル−アミンの調製
冷却され(0℃)攪拌されているトリホスゲン(27.1g、91.32mmol)のジクロロメタン(250mL)溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(23.6g、182.26mmol)のジクロロメタン(50mL)溶液を20分かけて滴加した。次いで、アミン46c(15.0g、91.32mmol)のジクロロメタン(100mL)溶液を茶色の反応混合物に滴加したが、その間、温度を10℃未満に維持した。生じた混合物を冷却から外し、室温で2時間攪拌した。反応溶液を真空下に残渣まで濃縮し、ヘキサン中10%のDCM(50mL)と共に攪拌し、次いで、固体の沈殿物71aを濾過により分離し、さらに精製することなく、次の反応で使用した。(注:得られた固体生成物を窒素下に保存した)。1H NMR(300MHz,dmso−d):δ 3.29(s,3H)、3.38(s,3H)、3.68(t,J=10.1Hz,1H)、4.42(dd,J=11.5,6.5Hz,1H)、5.35(dd,J=9.6,6.2Hz,1H)、7.4〜7.6(m,5H)。
化合物71b:3−アミノ−5−({[(1S)−2−(ジメチルアミノ)−1−フェニルエチル−]アミノ}カルボニル)−6,6−ジメチル−5,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−2(4H)−カルボン酸エチルの調製
冷却され(0℃)攪拌されているI(L)(25.0g、84.12mmol)のスラリーに、ジイソプロピルエチルアミン(74mL、420.1mmol)および71a(17.1g、75.71mmol)を順次加えた。室温で10時間、窒素下に攪拌した後に、混合物をジクロロメタン(100mL)で希釈し、水(2×100mL)で洗浄した。有機溶液を乾燥させ(NaSO)、濾過し、真空濃縮した。得られた粗製生成物をシリカゲルカラム(10%MeOH/DCM)で精製すると、71b(23.0g、73.7%)が淡黄色の固体として得られた。融点96〜97℃。H NMR(300MHz,dmso−d):δ 1.32(t,J=7.1Hz,3H)、1.51(s,3H)、1.57(s,3H)、2.19(s,6H)、2.40(m,1H)、2.60(m,1H)、4.23(m,2H)、4.35(q,J=6.7Hz,2H)、4.78(m,1H)、6.00(d,J=6Hz,1H)、6.55(s,2H)、7.18〜7.40(m,5H)。LCMS(APCI,M+H):415。
3−アミノ−5−({[(1S)−2−(ジメチルアミノ)−1−フェニルエチル−]アミノ}カルボニル)−6,6−ジメチル−5,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−2(4H)−カルボン酸エチル71b(150mg、0.36mmol)およびトリエチルアミン(100μl、2当量)のジクロロメタン(2ml)溶液に、塩化チアゾール−2−カルボニル(1.5当量)を室温で加えた。反応混合物を室温で2時間攪拌し、次いで、乾燥するまで蒸発させた。残渣をメタノール(1ml)およびトリエチルアミン(1ml)に溶かし、室温で19時間攪拌し、乾燥するまで再び蒸発させた。粗製生成物を分取HPLCにより精製し、凍結乾燥させると、表題化合物71が収率43%(70mg)で白色のフォームとして得られた。H NMR(400MHz,MeOD)δ ppm:1.68(s,3H)、1.75(s,3H)、2.41(s,6H)、2.55(dd,J=12.84,4.28Hz,1H)、2.94(dd,J=12.59,10.83Hz,1H)、4.69〜4.82(m,2H)、5.05(dd,J=10.70,4.41Hz,1H)、7.20〜7.28(m,1H)、7.30〜7.42(m,4H)、7.94(d,J=3.02Hz,1H)、8.04(d,J=3.02Hz,1H)。元素分析(C2227S.0.2HOAc.1.2HO)C,H,N,S。HPLC:純度>95%。
(実施例72)
N−[(1S)−2−(ジメチルアミノ)−1−フェニルエチル]−6,6−ジメチル−3−[(1,3−チアゾール−4−イルカルボニル)アミノ]−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボキサミド
Figure 0004635089
3−アミノ−5−({[(1S)−2−(ジメチルアミノ)−1−フェニルエチル−]アミノ}カルボニル)−6,6−ジメチル−5,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−2(4H)−カルボン酸エチル71b(150mg、0.36mmol)およびトリエチルアミン(100μl、2当量)のジクロロメタン(2ml)溶液に、塩化チアゾール−4−カルボニル(1.5当量)を室温で加えた。反応混合物を室温で2時間攪拌し、次いで、乾燥するまで蒸発させた。残留物をメタノール(1ml)およびトリエチルアミン(1ml)に溶かし、室温で19時間攪拌し、乾燥するまで再び蒸発させた。粗製生成物を分取HPLCにより精製し、凍結乾燥させると、表題化合物72が収率34%(55mg)で白色のフォームとして得られた。H NMR(400MHz,MeOD)δ ppm:1.68(s,3H)、1.75(s,3H)、2.49(s,6H)、2.68(dd,J=12.97,4.66Hz,1H)、3.01(dd,J=12.59,10.83Hz,1H)、4.69〜4.81(m,2H)、5.09(dd,J=10.70,4.41Hz,1H)、7.25(t,J=7.05Hz,1H)、7.30〜7.44(m,4H)、8.41(d,J=1.51Hz,1H)、9.08(d,J=2.01Hz,1H)。元素分析(C2227S.0.5HOAc.0.5HO)C,H,N,S。HPLC:純度>95%。
次の実施例73〜95を、類似の方法を使用して製造した。
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
化合物89a:6,6−ジメチル−3−(テトラヒドロフラン−2−カルボキサミド)ピロロ[3,4−c]ピラゾール−2,5(4H,6H)−ジカルボン酸(R)−5−tert−ブチル2−エチルの調製
Figure 0004635089
(R)−テトラヒドロフラン−2−カルボン酸(1.39g、12.0mmol)をジクロロメタン(24mL)に溶かし、0℃に冷却した。塩化オキサリル(4.57g、36.0mmol)を、続いてDMF(25μL)を滴加した。0℃で3時間攪拌した後に、溶液を乾燥するまで濃縮し、次いで、DME(2×5mL)上で回転蒸発させて、残りの塩化オキサリルを除去し、次いで、DME(8.0mL)に再び溶かした。他のフラスコで、3−アミノ−6,6−ジメチルピロロ[3,4−c]ピラゾール−2,5(4H,6H)−ジカルボン酸5−tert−ブチル2−エチルI(G)(1.95g、6.0mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(2.09mL、12.0mmol)をジクロロメタン(8.0mL)に溶かし、0℃に冷却した。酸塩化物溶液を滴加して、発煙を生じさせ、内部温度を15℃に高めた。反応は0℃で5時間であった。NaHCOおよびDMEを使用する水性処理、続くシリカゲルカラムにより、89a(2.2572g、86%)が白色のフォームとして得られた。HNMR(300MHz,dmso−d)δ:1.35(t,J=7.1Hz,3H)、[1.42(s)、1.45(s)、全体で9H]、1.57(dd,J=2.8,6.6Hz,6H)、1.86(m,2H)、1.96(m,1H)、2.23(m,1H)、3.91(m,2H)、4.47(m,5H)、10.80(s,1H)。LCMS(APCI,M+H):423。元素分析(C2030・0.15 EtOAc)C,H,N。
次の実施例も調製した。
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
(実施例110)
(S)−3−(6−クロロ−2−フルオロ−3−メチルベンズアミド)−N−(2−(ジメチルアミノ)−1−フェニルエチル)−6,6−ジメチルピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H,4H,6H)−カルボキサミド
Figure 0004635089
13×100mm試験管に、3×6mm攪拌棒1本、化合物71b(CHCl中0.1M、80μmol、1.0当量)、DIPEA溶液(CHCl中2M、160μmol、2当量)および塩化6−クロロ−2−フルオロ−3−メチルベンゾイル(CHCl中0.1M、160μmol、2.0当量)を加えた。反応を覆い、室温で12時間攪拌した。NaOH(1M、1000μmol、12.5当量)を加え、反応混合物を15分間攪拌した。遠心分離の後、頂部層を除去した。有機層を蒸発させた。MeOH(500μL)およびTEA(500μL)を加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をDMSO中で再構成した。H NMR(500MHz,DO)d ppm 1.52(s,3H)1.59(s,3H)2.13(s,6H)2.21(s,3H)2.34(dd,J=12.22,5.63Hz,1H)2.59(dd,J=12.91,10.16Hz,1H)4.48(d,J=11.81Hz,1H)4.52(d,J=12.09Hz,1H)4.81(q,J=5.77Hz,1H)6.18(br.s.,1H)7.14(t,J=7.55Hz,1H)7.21〜7.27(m,3H)7.28〜7.38(m,3H)。LCMS:M+H:513.2
Figure 0004635089
Figure 0004635089
前記の方法に従い、次の化合物も調製した。
Figure 0004635089
Figure 0004635089
(実施例121)
3−(4−フルオロベンズアミド)−6,6−ジメチルピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H,4H,6H)−カルボン酸(S)−2−メチルアミノ−1−フェニルエチル
Figure 0004635089
化合物2(194mg、0.406mmol)および1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン(34.8mg、0.4当量)の1,2−ジクロロエタン2ml溶液に、クロロギ酸1−クロロエチル(133μl、3当量)を0℃で加えた。反応混合物を還流で1時間攪拌し、次いで、乾燥するまで蒸発した。残渣をメタノール1mlおよび2NのLiOH1mlに溶かし、還流で1時間攪拌し、乾燥するまで再び蒸発させた。粗製生成物を分取HPLCにより精製し、凍結乾燥させると、表題化合物が収率28%(51mg)で白色のフォームとして得られた。H NMR(400MHz,MeOD)d ppm 1.62(s,3H)1.73(s,3H)2.59(s,3H)3.05(dd,J=13.22,3.40Hz,1H)3.27(dd,J=13.09,9.57Hz,1H)4.75〜4.83(m,1H)4.92(m,1H)5.91(dd,J=9.57,3.53Hz,1H)7.22〜7.31(m,2H)7.31〜7.38(m,1H)7.38〜7.48(m,4H)8.01〜8.08(m,2H)。)。元素分析(C2426F.0.4HOAc.0.7HO)C,H,N。
生物学的実験、Kiデータ、細胞アッセイデータおよびin vivo効力データ
組換えPAK4キナーゼドメイン(PAK4 KD)のクローニング、発現および精製:PAK4をコードするcDNAをESTクローン(♯12)(Research Geneticsから購入)から、PCRを使用して増幅した。P33(ACATATGTCCCATGAGCAGTTCCGGGCTGCCCTCGAGCT)およびP34(CTCATGGGTGCTTCAGCAGCTCGGCTGCCGTGGC)をそれぞれ、PCRにおける5’プライマーおよび3’プライマーとして使用した。PCR増幅産物を、Topoベクター(Invitorogen Inc.)内へクローニングし、DNAシークエンシングにより調べた。次いで、PAK4 KDを発現プラスミドpET28a(+)、pET24a(+)またはpGST4.5内へサブクローニングした。PAK4 KDを含有する組換えプラスミドを、組換えタンパク質発現のためにBL21(DE3)細胞に形質転換した。IPTGを細胞に加えることにより、PAK4 KDの産生を27℃で誘発した。次いで、細胞を採取し、タンパク質精製のために溶解させた。精製のために、Ni−NTAカラム(pET28a(+)、pET24a(+))およびグルタチオンカラム(pGST4.5)を使用した。次いで、精製タンパク質をトロンビンに掛けて、発現プラスミドに由来するN末端タグを分離すると、PAK4 KDが得られ、これを、本発明のKiアッセイのために使用した。
PAK4キナーゼドメイン酵素アッセイ条件:ヌクレオシド三リン酸から市販のペプチドのアミノ酸側鎖(アミノ酸配列:EVPRRKSLVGTPYWM)へのリン酸基の移動を触媒するその能力により、PAK4 KDの酵素活性を測定した。ATPからADPへの変換がこの触媒反応には随伴する。PAK4 KDに触媒されるATPからのADPの産生は、ピルビン酸キナーゼ(PK)および乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)の活性を介してのNADHの酸化に結びつけられた。NADHからNADへの変換を、Molecular Devices SPECTRAMAX190をBiomecFXと共に使用して340nm(e340=6.22cm−1mM−1)での吸収の低下により監視する。典型的な反応溶液は、2mMのホスホエノールピルビン酸、0.35mMのNADH、10mMのMgCl、1mMのDTT、0.4mMのペプチド(EVPRRKSLVGTPYWM)、0.04mMのATP、PK1単位/mL、LDH1単位/mL、0.01%のTwenn20を50mMのHEPES(pH7.5)中に含有する。25nMのPAK4 KDを加えることで、アッセイを開始する。本発明の各化合物(阻害剤)のPAK KD Kiを、異なる阻害剤濃度での阻害剤の複数パーセント阻害数をベースに算出した。ペプチド(アミノ酸配列:EVPRRKSLVGTPYWM)は、American Peptide Companyから購入した。NADH、MgCl、HEPES、DTT、ATPおよびPK/LDHは、Sigmaから購入した。Tween20は、Calbiochemから購入した。
サンドイッチELISA法を使用して、全細胞におけるPAK4キナーゼ活性を測定した。GEF−H1bのPAK4依存性リン酸化のレベルは、GEF−H1bへのホスホ特異的抗体の結合を監視することにより決定することができる。修飾HEK293細胞系をバイオアッセイで使用したが、これは、GEF−H1bおよびPAK4のキナーゼドメイン(KD)両方を過剰発現するように操作されている。PAK4のKDは、この細胞系ではテトラサイクリン(Trex system、Invitrogen)により誘導しうる。この細胞系の名称は、TR−293−KDGと名付けられている。GEF−H1でのリン酸化事象を確立するために、細胞を、ドキシサイクリンを用いてPAK4 KDを発現するように誘導する。負の対照ウェルには誘導を与えない。候補物質の効果を、このリン酸化事象を遮断する能力として測定する。
プレートに捕捉抗体(α−HAタグマウスモノクローナル抗体)を予備コーティングし、BSAで遮断し、トリス緩衝溶液(TBST)中0.1%のツイーン20中で洗浄することにより、ELISAプレートを調製した。組織培養プレート(ポリ−D−リシンで予備コーティング)にTR−293−KDG細胞を播種した。TR−293−KDG細胞を、ドキシサイクリンを一晩用いてPAK4 KDを発現するように誘導し、続いて、および付随して、候補物質または希釈液でさらに3時間、連続曝露で処理した。次いで、細胞を、プロテイナーゼ阻害剤を補足された改変RIPA緩衝液で溶解した。次いで、新たな全細胞溶解産物をELISAプレートに2時間加えた。全ての後続のステップの合間に、プレートをTBSTで4回洗浄した。検出抗体(GEF−H1b上でのホスホ特異的エピトープを認識)を1時間加え、続いて、酵素結合ヤギαウサギ二次抗体を45分間加えた。酵素結合抗体の発色を、405nM読み取りに吸収を伴うペルオキシダーゼ基質、ABTS(Moss,Inc.)を用いて、分光光度計で30分のインキュベーション後に行った。4つのパラメーター分析を使用するS状曲線フィッティングにより、EC50値を算出した。
実施例1〜121の化合物のPAK4キナーゼドメインKiデータおよびPAK4細胞アッセイEC50データ
Figure 0004635089
Figure 0004635089
Figure 0004635089
実施例2の化合物3−[(4−フルオロベンゾイル)アミノ]−6,6−ジメチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボン酸(1S)−2−(ジメチルアミノ)−1−フェニルエチルは、無胸腺マウスにおけるHCT116ヒト結腸直腸癌腫腫瘍異種移植片のin vivo腫瘍成長阻害を示した。詳細は、以下のパラグラフにある。
材料および調製:HCT116細胞系は、American Type Culture Collection(ATCC、Bethesda、MD)から得た。細胞を、単層として、10%FBSをそれぞれ補足されているMcCoy培地で成長させ(それぞれLife Technologies,Inc.、Bethesda、MD)、37℃、給湿雰囲気中、5%COに維持した。無胸腺マウスに移植するための腫瘍細胞を、0.05%のTrypsin−EDTAと共にインキュベーションすることにより集密近くで採取した。細胞を450×gで5〜10分間ペレット化し、細胞ペレットを、50%マトリゲルを補足された無血清McCoy培地に再懸濁させた。腫瘍細胞(1×106細胞/動物)を、各マウスの後側腹部に0日目に皮下移植し、各実験のために化合物を投与する前に、設定のサイズまで成長させた。
腫瘍成長阻害:腫瘍が約200mm3のサイズになったら、治療を開始した。実施例2の化合物またはビヒクル(メチルセルロース、MC)を経口強制栄養として毎日、または一日おきに10mL/kgで投与した。腫瘍を、Vernierキャリパーを使用して測定し、腫瘍体積を、式:長さ×幅2×0.4を利用して算出した。腫瘍体積を、示されている日に測定し、中央腫瘍体積を12匹の動物からなる各群で示した;中央±SEM。実験の終了時に、最大パーセント腫瘍成長阻害を、100×実施例2の化合物治療群での(腫瘍体積最終−腫瘍体積当初)/ビヒクル群での(腫瘍体積最終−腫瘍体積当初)として39日目に計算し、腫瘍成長遅延を、中央腫瘍体積が1250mmに達したら、中央腫瘍体積治療−中央腫瘍体積対照として計算した。
腫瘍成長遅延:実施例2の化合物での治療を、腫瘍が約200mmの体積に達した11日目に開始し、対照腫瘍が評価サイズ(1250mm)に達するまで28日間継続した。治療腫瘍が評価サイズ(1250mm)に達するまで腫瘍測定を継続して、腫瘍成長の遅延を評価した。実施例2の化合物を、経口強制栄養により、MC中の溶液として10mL/kg体積で、腫瘍を有するマウスに投与し、ビヒクルのみを同じ体積で投与されたものと比較した。50mg/kg/日または75mg/kg/一日おきでの実施例2の化合物の経口投与により、ビヒクル治療対照と比較してそれぞれ、50%または37%の統計的に有意な腫瘍成長阻害(p=0.05)が生じることが証明された(図1)。加えて、12.2または9.8日の腫瘍成長遅延が、それぞれ50mg/kg/日または75mg/kg/一日おき用量レベルで観察された(図1)。28日治療サイクルの間中実施例2の化合物を投与されたマウスは通常、健康と思われ、体重を増加させ続けた。
実施例2の化合物3−[(4−フルオロベンゾイル)アミノ]−6,6−ジメチル−4,6−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5(1H)−カルボン酸(1S)−2−(ジメチルアミノ)−1−フェニルエチルの腫瘍成長阻害および腫瘍成長遅延結果を、次の表および図1にまとめる。
Figure 0004635089
図1に示されているように、実施例2の化合物は、無胸腺マウスにおけるHCT116ヒト結腸直腸癌腫腫瘍異種移植片の成長を阻害/遅延させた。50mg/kg/日(QD)または75mg/kg/一日おき(QOD)での実施例2の化合物の経口投与を、腫瘍が平均サイズ200mmに達した11日目に開始し、その時点で治療を止める39日目まで継続した。腫瘍体積を示されている日に測定し、平均腫瘍体積を、10匹の動物からなる群について示した;中央±SEM。ANOVA示されている時点でのビヒクル群に対する両方に対するビヒクル群50および75mg/kgでp<0.01。
本発明の化合物が、無胸腺マウスにおけるHCT116ヒト結腸直腸癌腫異種移植片のin vivo腫瘍成長阻害および腫瘍成長遅延を示したことを示すグラフである。

Claims (21)

  1. 式Iの化合物または薬学的に許容できるその塩
    Figure 0004635089
    [式中、
    は、エチル、t−ブチル、R、−L−(C〜C12シクロアルキル)、−L−フェニル、−L−(5員〜12員のヘテロアリール)、−L−(3員〜12員のヘテロシクリル)および−L−(C〜C12不飽和非芳香族カルボシクリル)であり、
    およびRはそれぞれ独立に、HまたはC〜Cアルキルであり、RおよびRはそれぞれ、ハライドおよび−CNから選択される1〜3個の基によりさらに置換されていてもよいか、RおよびRは、RおよびRが結合している炭素原子と一緒になって、3員〜5員の非芳香族カルボシクリレンから選択される環を形成し、前記環は、C〜Cアルキルおよびハライドから選択される1〜3個の基によりさらに置換されていてもよく、
    は、−O−R−R、−O−CH(R)R、−N(R)−R−R、−N(R)CH(R)R、−CH(R)−R−R、および−CH(R)−CH(R)−Rから選択され、
    は、二価の基である−(C〜Cシクロアルキレン)であり、Rは、C〜Cアルキル、オキソ、C〜Cペルフルオロアルキル、−(C〜Cアルキレン)−ハライドから選択される1〜4個の基によりさらに置換されていてもよく、
    は、フェニル、C10〜C12アリール、C〜C12シクロアルキル、C〜C12不飽和非芳香族カルボシクリル、3員〜12員のヘテロシクリルおよび5員〜12員のヘテロアリールから選択され、
    は、−(C〜Cアルキレン)−NRであり、ここで、RおよびRはそれぞれ独立に、HまたはC〜Cアルキルであるか、RおよびRは、RおよびRが結合している窒素原子と一緒に、3員〜7員のヘテロシクリルおよび5員〜7員のヘテロアリールから選択される環を形成し、前記環は、ハライド、C〜Cアルキル、オキソおよびC〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよく、
    は、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cアルコキシル、C〜Cペルフルオロアルキル、フェニル、−(L)−フェニル、C10〜C12アリール、−(L)−(C10〜C12アリール)、C〜C12シクロアルキル、−(L)−(C〜C12シクロアルキル)、C〜C12不飽和非芳香族カルボシクリル、−(L)−(C〜C12不飽和非芳香族カルボシクリル)、3員〜12員のヘテロシクリル、−(L)−(3員〜12員のヘテロシクリル)、5員〜12員のヘテロアリールおよび−(L)−(5員〜12員のヘテロアリール)から選択され、
    Rはそれぞれ独立に、メチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C12シクロアルキル)、−(C〜Cアルキレン)−フェニル、−(C〜Cアルキレン)−(5員〜12員のヘテロアリール)、−(C〜Cアルキレン)−(3員〜12員のヘテロシクリル)、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C12不飽和非芳香族カルボシクリル)、−(C〜Cペルフルオロアルキル)、−(C〜Cアルキレン)−ハライド、−(C〜Cアルキレン)−CN−(C〜Cアルキレン)−OR、−(C〜Cアルキレン)−NR、からなる群から選択され、前記C〜C12シクロアルキル、前記フェニル、前記3員〜12員のヘテロシクリルおよび前記5員〜12員のヘテロアリールは独立に、−F、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキルおよびオキソから選択される1〜3個の基によりさらに置換されていてもよく、
    、RおよびRはそれぞれ独立に、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cシクロアルキル)、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cシクロアルケニル)、C〜Cアルキニル、−(C〜Cアルキレン)−フェニル、−(C〜Cアルキレン)−(5員〜7員のヘテロアリール)または−(C〜Cアルキレン)−(3員〜8員のヘテロシクリル)であり、R、RおよびRはそれぞれ独立に、ハライド、ヒドロキシル、−CN、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキル、C〜CアルコキシルおよびC〜Cアルキルアミノから選択される1〜3個の基によりさらに置換されていてもよいか、同一の窒素に結合している場合、RおよびRは、−(5員〜7員のヘテロアリール)および−(3員〜8員のヘテロシクリル)から選択される環を形成してもよく、前記環は、ハライド、ヒドロキシル、−CN、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキル、C〜CアルコキシルおよびC〜Cアルキルアミノから選択される1〜3個の基によりさらに置換されていてもよく、
    はそれぞれ独立に、HまたはC〜Cアルキルであり、
    、RおよびRはそれぞれ独立に、オキソおよびRから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよく、
    はそれぞれ独立に、エチル、t−ブチルまたはRであり、
    Lはそれぞれ独立に、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cシクロアルキレン)−、−(C〜Cアルケニレン)−、および−(C〜Cアルキニレン)−、から選択される二価の基であり、
    はそれぞれ独立に、−(C〜Cアルキレン)−である二価の基であり、
    mはそれぞれ独立に、0または1である]。
  2. が非置換メチルであり、Rが非置換メチルである請求項1に記載の化合物または薬学的に許容できるその塩。
  3. がC〜Cアルキル、−(C〜Cアルキレン)−フェニル、−(C〜Cシクロアルキレン)−フェニル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C12シクロアルキル)、−(C〜Cシクロアルキレン)−(C〜C12シクロアルキル)、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C12不飽和非芳香族カルボシクリル)、−(C〜Cシクロアルキレン)−(C〜C12不飽和非芳香族カルボシクリル)、−(C〜Cアルキレン)−(5員〜10員のヘテロアリール)、−(C〜Cシクロアルキレン)−(5員〜10員のヘテロアリール)、−(C〜Cアルキレン)−(3員〜10員のヘテロシクリル)および−(C〜Cシクロアルキレン)−(3員〜10員のヘテロシクリル)からなる群から選択され、RがC〜Cアルキル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cシクロアルキル)、−(C〜Cアルキレン)−(1〜2個のメチルによりさらに置換されていてもよい3員〜6員のヘテロシクリル)、F、Cl、−CN、C〜C−ペルフルオロアルキル、−(C〜Cアルキレン)−NH、−(C〜Cアルキレン)−NH(C〜Cアルキル)、−(C〜Cアルキレン)−N(C〜Cアルキル)(C〜Cアルキル)、−(C〜Cアルキレン)−NH−(C〜Cシクロアルキル) −(C〜Cアルキレン)−OH、−(C〜Cアルキレン)−O−(C〜Cアルキル)、および−(C〜Cアルキレン)−O−(C〜Cシクロアルキル)からなる群から選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい請求項2に記載の化合物または薬学的に許容できるその塩。
  4. がC〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、フェニル、−(C〜Cアルキレン)−フェニル、−(シクロプロピレン)−フェニル、−ピリジニル、−(C〜Cアルキレン)−ピリジニル、−(シクロプロピレン)−ピリジニル、−ピリミジニル、−(C〜Cアルキレン)−ピリミジニル、−(シクロプロピレン)−ピリミジニル、チオフェニル、−(C〜Cアルキレン)−チオフェニル、−(シクロプロピレン)−チオフェニル、ピラゾリル、−(C〜Cアルキレン)−ピラゾリル、−(シクロプロピレン)−ピラゾリル、テトラヒドロフラニル、−(C〜Cアルキレン)−テトラヒドロフラニル、−(C〜Cシクロプロピレン)−テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、−(C〜Cアルキレン)−テトラヒドロピラニル、−(C〜Cシクロプロピレン)−テトラヒドロピラニル、モルホリニル、−(C〜Cアルキレン)−モルホリニル、−(シクロプロピレン)−モルホリニル、イミダゾリル、−(C〜Cアルキレン)−イミダゾリル、−(シクロプロピレン)−イミダゾリル、チアゾリル、−(C〜Cアルキレン)−チアゾリル、−(シクロプロピレン)−チアゾリル、イソチアゾリル、−(C〜Cアルキレン)−イソチアゾリル、−(シクロプロピレン)−イソチアゾリル、オキサゾリル、−(C〜Cアルキレン)−オキサゾリル、−(シクロプロピレン)−オキサゾリル、イソオキサゾリル、−(C〜Cアルキレン)−イソオキサゾリル、−(シクロプロピレン)−イソオキサゾリル、ベンゾチオフェニル、−(C〜Cアルキレン)−ベンゾチオフェニル、−(シクロプロピレン)−ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、−(C〜Cアルキレン)−ベンゾチアゾリル、−(シクロプロピレン)−ベンゾチアゾリル、ジヒドロベンゾフラニル、−(C〜Cアルキレン)−ジヒドロベンゾフラニル、−(シクロプロピレン)−ジヒドロベンゾフラニル、ピラジニル、−(C〜Cアルキレン)−ピラジニルおよび−(シクロプロピレン)−ピラジニルからなる群から選択され、ここで、Rは、F、Cl、C〜Cアルキル、C〜CペルフルオロアルキルおよびC〜Cアルコキシルから選択される1〜3個の基によりさらに置換されていてもよい請求項2に記載の化合物または薬学的に許容できるその塩。
  5. 式IIの化合物または薬学的に許容できるその塩
    Figure 0004635089
    [式中、
    Bは、−O−、−NR−または−CHR−であり、ここで、Rは、HまたはC〜Cアルキルであり、
    は、C〜Cアルキル、−(C〜Cアルキレン)−フェニル、−(C〜Cシクロアルキレン)−フェニル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C10シクロアルキル)、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C10シクロアルケニル)、−(C〜Cアルキレン)−(3員〜10員のヘテロシクリル)、−(C〜Cシクロアルキレン)−(3員〜10員のヘテロシクリル)、−(C〜Cアルキレン)−(5員〜12員のヘテロアリール)および−(C〜Cシクロアルキレン)−(5員〜12員のヘテロアリール)からなる群から選択され、Rは、−(C〜Cアルキレン)−ハライド、−(C〜Cアルキレン)−ヒドロキシル、−(C〜Cアルキレン)−CN、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cアルコキシル)、−(C〜Cアルキレン)−NH2、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cアルキルアミノ)、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cシクロアルキル)および−(C〜Cアルキレン)−(3員〜5員のヘテロシクリル)から選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよく、前記C〜Cシクロアルキルおよび前記3員〜5員のヘテロシクリルは、−F、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキルおよびオキソから選択される1〜3個の基によりさらに置換されていてもよく、
    およびRはそれぞれ独立に、C〜Cアルキルであるか、RおよびRは、RおよびRが結合している炭素原子と一緒に、C〜Cシクロアルキレンを形成し、
    は、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレンおよび−(3員〜6員のヘテロシクリレン)−から選択される二価の基であり、Rは、ハライド、C〜Cアルキル、オキソおよびC〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよく、
    は、フェニル、5員のヘテロアリール、ピリジニル、N、SおよびOから選択される2〜3個のヘテロ原子を含有する6員のヘテロアリール、7員〜10員のヘテロアリールならびに3員〜12員のヘテロシクリルから選択され、Rは、ハライド、−C〜Cペルフルオロアルキル、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルアミノ、−OH、−NHおよび−CNから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよく、
    mはそれぞれ独立に、0または1である]。
  6. がメチルであり、Rがメチルであり、Bが−O−、−NH−または−CH−であり、RがC〜Cアルキル、フェニル、−(C〜Cアルキレン)−フェニル、−(シクロプロピレン)−フェニル、C〜C10シクロアルキル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C10シクロアルキル)、3員〜10員のヘテロシクリル、−(C〜Cアルキレン)−(3員〜10員のヘテロシクリル)、−(シクロプロピレン)−(3員〜10員のヘテロシクリル)、5員〜12員のヘテロアリール、−(C〜Cアルキレン)−(5員〜12員のヘテロアリール)および−(シクロプロピレン)−(5員〜12員のヘテロアリール)からなる群から選択され、RがF、Cl、ヒドロキシル、CN、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキルおよび−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cアルコキシル)から選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい請求項5に記載の化合物または薬学的に許容できるその塩。
  7. が非置換シクロプロピレンである請求項6に記載の化合物または薬学的に許容できるその塩。
  8. がF、Cl、C〜CアルキルおよびC〜Cペルフルオアルキルから選択される1〜3個の基により置換されているシクロプロピレンである請求項6に記載の化合物または薬学的に許容できるその塩。
  9. がフェニル、5員〜6員のヘテロアリールおよび4員〜7員のヘテロシクリルからなる群から選択され、RがF、Cl、C〜Cアルキル、C〜CペルフルオアルキルおよびC〜Cアルコキシルから選択される1〜3個の基によりさらに置換されていてもよい請求項6に記載の化合物または薬学的に許容できるその塩。
  10. 式IIIの化合物または薬学的に許容できるその塩
    Figure 0004635089
    [式中、
    Bは、−O−、−NR−または−CHR−であり、ここで、Rは、HまたはC〜Cアルキルであり、
    は、C〜Cアルキル、−(C〜Cアルキレン)−フェニル、−(C〜Cシクロアルキレン)−フェニル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C10シクロアルキル)、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C10シクロアルケニル)、−(C〜Cアルキレン)−(3員〜10員のヘテロシクリル)、−(C〜Cシクロアルキレン)−(3員〜10員のヘテロシクリル)、−(C〜Cアルキレン)−(5員〜12員のヘテロアリール)および−(C〜Cシクロアルキレン)−(5員〜12員のヘテロアリール)から選択され、Rは、−(C〜Cアルキレン)−ハライド、−(C〜Cアルキレン)−ヒドロキシル、−(C〜Cアルキレン)−CN、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cアルコキシル)、−(C〜Cアルキレン)−NH2、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cアルキルアミノ)、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cシクロアルキル)および−(C〜Cアルキレン)−(3員〜5員のヘテロシクリル)から選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよく、前記C〜Cシクロアルキルおよび前記3員〜5員のヘテロシクリルは、−F、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキルおよびオキソから選択される1〜3個の基によりさらに置換されていてもよく、
    およびRはそれぞれ独立に、C〜Cアルキルであるか、RおよびRは、RおよびRが結合している炭素原子と一緒に、C〜Cシクロアルキレンを形成し、
    は、−(C〜Cアルキレン)−NRであり、ここで、RおよびRはそれぞれ独立に、H、C〜Cアルキルであるか、RおよびRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、3員〜7員のヘテロシクリルおよび5員〜7員のヘテロアリールから選択される環を形成し、前記環は、ハライド、C〜CアルキルおよびC〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよく、
    は、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキル、フェニル、−(C〜Cアルキレン)−フェニル、C10〜C12アリール、C〜C12シクロアルキル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C12シクロアルキル)、C〜C12不飽和非芳香族カルボシクリル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C12不飽和非芳香族カルボシクリル)、3員〜12員のヘテロシクリル、−(C〜Cアルキレン)−(3員〜12員のヘテロシクリル)、5員〜12員のヘテロアリールおよび−(C〜Cアルキレン)−(5員から12員のヘテロアリール)から選択され、Rはそれぞれ独立に、ハライド、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキル、−OH、C〜Cアルコキシ、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cアルコキシ)−NH、−(C〜Cアルキレン)−NH、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cアルキルアミノ)、C〜CアルキルアミノおよびCNから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよく、
    mはそれぞれ独立に、0または1である]。
  11. がメチルであり、Rがメチルであり、Bが−O−、−NH−または−CH−であり、RがC〜Cアルキル、フェニル、−(C〜Cアルキレン)−フェニル、−(シクロプロピレン)−フェニル、C〜C10シクロアルキル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜C10シクロアルキル)、3員〜10員のヘテロシクリル、−(C〜Cアルキレン)−(3員〜10員のヘテロシクリル)、−(シクロプロピレン)−(3員〜10員のヘテロシクリル)、5員〜12員のヘテロアリール、−(C〜Cアルキレン)−(5員〜12員のヘテロアリール)および−(シクロプロピレン)−(5員〜12員のヘテロアリール)からなる群から選択され、RがF、Cl、ヒドロキシル、CN、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキルおよび−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cアルコキシル)から選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい請求項10に記載の化合物または薬学的に許容できるその塩。
  12. が−(C〜Cアルキレン)−NRであり、ここで、RおよびRがそれぞれ独立に、HまたはC〜Cアルキルである請求項11に記載の化合物または薬学的に許容できるその塩。
  13. が−CH−N−(CH、−CH−NH−CHおよび−CH−NHから選択される請求項12に記載の化合物または薬学的に許容できるその塩。
  14. が−(C〜Cアルキレン)−NRであり、RおよびRが、それらが結合している窒素原子と一緒に、3員〜7員のヘテロシクリルを形成し、前記3員〜7員のヘテロシクリルが、ハライド、C〜CアルキルおよびC〜Cペルフルオロアルキルから選択される1〜6個の基によりさらに置換されていてもよい請求項11に記載の化合物または薬学的に許容できるその塩。
  15. が、C〜Cアルキル、フェニル、−(C〜Cアルキレン)−フェニル、5員〜6員のヘテロアリールおよび3員〜7員のシクロアルキルからなる群から選択され、Rが、F、Cl、C〜Cアルキル、C〜Cペルフルオロアルキル、−OH、C〜Cアルコキシ、およびCNから選択される1〜6個の基でさらに置換されていてもよい請求項11に記載の化合物または薬学的に許容できるその塩。
  16. Figure 0004635089
    Figure 0004635089
    からなる群から選択される化合物または薬学的に許容できるその塩。
  17. Figure 0004635089
    Figure 0004635089
    からなる群から選択される化合物または薬学的に許容できるその塩。
  18. Figure 0004635089
    Figure 0004635089
    からなる群から選択される化合物または薬学的に許容できるその塩。
  19. 請求項1に記載の化合物または薬学的に許容できるその塩を含む医薬組成物。
  20. 哺乳動物における異常な細胞成長を治療するための、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容できるその塩を含む医薬組成物。
  21. PAK4タンパク質キナーゼを阻害するための、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容できるその塩を含む医薬組成物。
JP2008546667A 2005-12-21 2006-12-12 有効なキナーゼ阻害剤であるカルボニルアミノピロロピラゾール Expired - Fee Related JP4635089B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US75334905P 2005-12-21 2005-12-21
US86493206P 2006-11-08 2006-11-08
PCT/IB2006/003646 WO2007072153A2 (en) 2005-12-21 2006-12-12 Carbonylamino pyrrolopyrazoles, potent kinase inhibitors

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009520805A JP2009520805A (ja) 2009-05-28
JP4635089B2 true JP4635089B2 (ja) 2011-02-16

Family

ID=38189022

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008546667A Expired - Fee Related JP4635089B2 (ja) 2005-12-21 2006-12-12 有効なキナーゼ阻害剤であるカルボニルアミノピロロピラゾール

Country Status (27)

Country Link
US (1) US7884117B2 (ja)
EP (1) EP1979356B1 (ja)
JP (1) JP4635089B2 (ja)
KR (1) KR101029167B1 (ja)
AP (1) AP2369A (ja)
AU (1) AU2006327866B2 (ja)
BR (1) BRPI0620354A2 (ja)
CA (1) CA2634381C (ja)
CR (1) CR10094A (ja)
CU (1) CU23751B7 (ja)
DK (1) DK1979356T3 (ja)
EA (1) EA015513B1 (ja)
EC (1) ECSP088558A (ja)
ES (1) ES2435405T3 (ja)
GE (1) GEP20104974B (ja)
HK (1) HK1128290A1 (ja)
HR (1) HRP20130976T1 (ja)
IL (1) IL191776A (ja)
MA (1) MA30076B1 (ja)
ME (1) ME00006B (ja)
MY (1) MY151455A (ja)
NO (1) NO20082482L (ja)
NZ (1) NZ568692A (ja)
PL (1) PL1979356T3 (ja)
PT (1) PT1979356E (ja)
RS (2) RS20080281A (ja)
WO (1) WO2007072153A2 (ja)

Families Citing this family (36)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
PL385265A1 (pl) * 2008-05-23 2009-12-07 Zakłady Farmaceutyczne POLPHARMA Spółka Akcyjna Sposób wytwarzania solifenacyny i/lub jej soli o wysokiej czystości farmaceutycznej
CA2744987C (en) 2008-12-02 2018-01-16 Chiralgen, Ltd. Method for the synthesis of phosphorus atom modified nucleic acids
BR112012000828A8 (pt) 2009-07-06 2017-10-10 Ontorii Inc Novas pró-drogas de ácido nucleico e métodos de uso das mesmas
US9180127B2 (en) 2009-12-29 2015-11-10 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Type II Raf kinase inhibitors
WO2012039448A1 (ja) * 2010-09-24 2012-03-29 株式会社キラルジェン 不斉補助基
WO2012065935A1 (en) 2010-11-17 2012-05-24 F. Hoffmann-La Roche Ag Methods of treating tumors
US8771682B2 (en) 2011-04-26 2014-07-08 Technische Universtität Dresden Methods and compositions for reducing interleukin-4 or interleukin-13 signaling
US9605019B2 (en) 2011-07-19 2017-03-28 Wave Life Sciences Ltd. Methods for the synthesis of functionalized nucleic acids
AU2012340200B2 (en) 2011-11-17 2017-10-12 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Inhibitors of c-Jun-N-Terminal Kinase (JNK)
RU2014141018A (ru) 2012-03-16 2016-05-10 Ф. Хоффманн-Ля Рош Аг Способы лечения меланомы ингибиторами рак1
KR101835401B1 (ko) 2012-07-13 2018-03-08 신 니뽄 바이오메디칼 라보라토리즈, 엘티디. 키랄 핵산 어쥬번트
AU2013288048A1 (en) 2012-07-13 2015-01-22 Wave Life Sciences Ltd. Asymmetric auxiliary group
KR20220139425A (ko) 2012-07-13 2022-10-14 웨이브 라이프 사이언시스 리미티드 키랄 제어
WO2014063068A1 (en) 2012-10-18 2014-04-24 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Inhibitors of cyclin-dependent kinase 7 (cdk7)
WO2014063061A1 (en) 2012-10-19 2014-04-24 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Hydrophobically tagged small molecules as inducers of protein degradation
WO2014063054A1 (en) 2012-10-19 2014-04-24 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Bone marrow on x chromosome kinase (bmx) inhibitors and uses thereof
ES2676734T3 (es) 2013-10-18 2018-07-24 Syros Pharmaceuticals, Inc. Compuestos heteroatómicos útiles para el tratamiento de enfermedades proliferativas
JP6491202B2 (ja) 2013-10-18 2019-03-27 デイナ ファーバー キャンサー インスティチュート,インコーポレイテッド サイクリン依存性キナーゼ7(cdk7)の多環阻害剤
WO2015108048A1 (ja) 2014-01-15 2015-07-23 株式会社新日本科学 抗腫瘍作用を有するキラル核酸アジュバンド及び抗腫瘍剤
US10322173B2 (en) 2014-01-15 2019-06-18 Shin Nippon Biomedical Laboratories, Ltd. Chiral nucleic acid adjuvant having anti-allergic activity, and anti-allergic agent
EP3095461A4 (en) 2014-01-15 2017-08-23 Shin Nippon Biomedical Laboratories, Ltd. Chiral nucleic acid adjuvant having immunity induction activity, and immunity induction activator
PT3094728T (pt) 2014-01-16 2022-05-19 Wave Life Sciences Ltd Desenho quiral
WO2015164604A1 (en) 2014-04-23 2015-10-29 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Hydrophobically tagged janus kinase inhibitors and uses thereof
WO2015164614A1 (en) 2014-04-23 2015-10-29 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Janus kinase inhibitors and uses thereof
KR102575327B1 (ko) 2014-10-31 2023-09-07 유비이 가부시키가이샤 치환 디히드로피롤로피라졸 화합물
EP3236959A4 (en) * 2014-12-23 2018-04-25 Dana Farber Cancer Institute, Inc. Inhibitors of cyclin-dependent kinase 7 (cdk7)
CA2978518C (en) 2015-03-27 2023-11-21 Nathanael S. Gray Inhibitors of cyclin-dependent kinases
AU2016276963C1 (en) 2015-06-12 2021-08-05 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Combination therapy of transcription inhibitors and kinase inhibitors
AU2016281225B2 (en) * 2015-06-15 2020-10-15 Ube Corporation Substituted dihydropyrrolopyrazole derivative
CA2996978A1 (en) 2015-09-09 2017-03-16 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Inhibitors of cyclin-dependent kinases
WO2017144546A1 (en) 2016-02-23 2017-08-31 INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) Methods and pharmaceutical compositions for the treatment of nasopharyngeal carcinoma
US20220002303A1 (en) 2018-11-14 2022-01-06 Ube Industries, Ltd. Dihydropyrrolopyrazole derivative
JP2022517740A (ja) * 2018-12-28 2022-03-10 ダナ-ファーバー キャンサー インスティテュート, インコーポレイテッド サイクリン依存性キナーゼ7のインヒビターおよびそれらの使用
WO2020212484A1 (en) 2019-04-17 2020-10-22 INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) Methods and compositions for treatment of nlrp3 inflammasome mediated il-1beta dependent disorders
WO2021198511A1 (en) 2020-04-03 2021-10-07 INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) Methods and compositions for treatment of sars-cov-2 infection
WO2022008597A1 (en) 2020-07-08 2022-01-13 INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) Methods and pharmaceutical composition for the treatment of infectious diseases

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004505977A (ja) * 2000-08-10 2004-02-26 フアルマシア・イタリア・エツセ・ピー・アー キナーゼ阻害剤としての二環式ピラゾール、それらを製造するための方法およびそれらを含む医薬組成物
WO2005030776A1 (en) * 2003-09-23 2005-04-07 Vertex Pharmaceuticals Incorporated Pyrazolopyrrole derivatives as protein kinase inhibitors
JP2008526826A (ja) * 2005-01-10 2008-07-24 ファイザー・インク ピロロピラゾール類、強力なキナーゼ阻害剤

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005537290A (ja) 2002-07-25 2005-12-08 ファルマシア・イタリア・エス・ピー・エー キナーゼ阻害剤として活性なビシクロピラゾール類、その製造方法、およびそれを含有する薬学的組成物
UA81790C2 (uk) * 2002-12-19 2008-02-11 Фармация Италия С.П.А. Заміщені піролопіразольні похідні як інгібітори кінази
GB0229526D0 (en) 2002-12-19 2003-01-22 Astrazeneca Ab Chemical compounds

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004505977A (ja) * 2000-08-10 2004-02-26 フアルマシア・イタリア・エツセ・ピー・アー キナーゼ阻害剤としての二環式ピラゾール、それらを製造するための方法およびそれらを含む医薬組成物
WO2005030776A1 (en) * 2003-09-23 2005-04-07 Vertex Pharmaceuticals Incorporated Pyrazolopyrrole derivatives as protein kinase inhibitors
JP2008526826A (ja) * 2005-01-10 2008-07-24 ファイザー・インク ピロロピラゾール類、強力なキナーゼ阻害剤

Also Published As

Publication number Publication date
CU20080115A7 (es) 2010-08-30
WO2007072153A3 (en) 2007-10-25
EP1979356B1 (en) 2013-09-18
IL191776A (en) 2013-03-24
BRPI0620354A2 (pt) 2011-11-08
EA200801291A1 (ru) 2008-12-30
MEP0808A (xx) 2010-02-10
MA30076B1 (fr) 2008-12-01
ECSP088558A (es) 2008-07-30
AP2369A (en) 2012-02-29
EP1979356A2 (en) 2008-10-15
CU23751B7 (es) 2012-01-31
KR20080080567A (ko) 2008-09-04
CA2634381A1 (en) 2007-06-28
US20090318440A1 (en) 2009-12-24
PL1979356T3 (pl) 2014-01-31
JP2009520805A (ja) 2009-05-28
ES2435405T3 (es) 2013-12-19
HK1128290A1 (en) 2009-10-23
IL191776A0 (en) 2008-12-29
RS53029B (en) 2014-04-30
KR101029167B1 (ko) 2011-04-12
CR10094A (es) 2008-08-01
EA015513B1 (ru) 2011-08-30
NO20082482L (no) 2008-07-02
HRP20130976T1 (hr) 2013-11-22
ME00006B (me) 2010-02-10
PT1979356E (pt) 2013-11-21
WO2007072153A2 (en) 2007-06-28
GEP20104974B (en) 2010-04-26
MY151455A (en) 2014-05-30
NZ568692A (en) 2011-07-29
WO2007072153A8 (en) 2008-08-14
RS20080281A (en) 2009-09-08
US7884117B2 (en) 2011-02-08
CA2634381C (en) 2011-03-08
DK1979356T3 (da) 2013-11-18
AU2006327866A1 (en) 2007-06-28
AP2008004506A0 (en) 2008-06-30
AU2006327866B2 (en) 2012-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4635089B2 (ja) 有効なキナーゼ阻害剤であるカルボニルアミノピロロピラゾール
JP4250195B2 (ja) ピロロピラゾール類、強力なキナーゼ阻害剤
JP4377962B2 (ja) 抗癌剤として有用なトリアゾロピラジン誘導体
JP6013551B2 (ja) 8−フルオロ−2−{4−[(メチルアミノ)メチル]フェニル}−1,3,4,5−テトラヒドロ−6H−アゼピノ[5,4,3−cd]インドール−6−オンの塩および多形体
US20060167056A1 (en) Polymorphs of {5-[3-(4,6-Difluoro-1H-benzoimidazol-2-yl)-1H-indazol-5-yl)-4-methyl-pyridin-3-ylmethyl}-ethyl-amine
JP2008518904A (ja) 6−[2−(メチルカルバモイル)フェニルスルファニル]−3−e−[2−(ピリジン−2−イル)エテニル]インダゾールの多形体形態
MX2007002461A (es) Formas polimorficas y amorfas de la sal fosfato de 8-fluoro-2-{4-[metilamino)metil]fenil}-1, 3, 4, 5-tetrahidro-6h-azepino [5, 4, 3-cd]indol-6-ona.
CN101346382B (zh) 一种有效的羰基氨基吡咯并吡唑激酶抑制剂

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090616

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20090914

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20090924

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20091014

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20091021

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20091113

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20091120

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100518

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20100817

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20100824

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100916

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101116

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101119

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131126

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees