JP4634327B2 - ピペリジン誘導体 - Google Patents

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Description

本発明は、新規ピペリジン誘導体及びその製造方法に関する。
3-アミノ-2,2-ジアルキルピペリジン誘導体は、一部の化合物の合成法しか知られておらず(特許文献1及び2参照)、その用途も、医薬品の中間体(特許文献1及び非特許文献1)や、染料の安定化剤(特許文献3)として用いられているにすぎない。
米国特許第5232929号明細書 米国特許第4430335号明細書 Bioorganic & Medicinal Chemistry Letter, 1995, 5, 2671 欧州特許出願公開第822275号明細書
本発明の課題は、衣料用洗剤、カビとり剤、パルプの漂白など、過酸化水素を酸化剤として用いる漂白(脱色)剤において、その漂白(脱色)効果を向上させることのできる新規なピペリジン誘導体及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、下記一般式(1)で表される新規なピペリジン誘導体が、上記要求を満たすものであることを見出した。
本発明は、下記一般式(1)
Figure 0004634327
〔式中、R1、R3及びR4は水素原子、又は炭素数1〜12のアルキル基若しくは環状炭化水素基を示し、又はR3及びR4が共同して隣接する窒素原子と共に環構造を形成する。2個のR2は同一でも異なってもよく、炭素数1〜12のアルキル基又は環状炭化水素基を示し、又は2個のR2が共同して隣接する四級炭素原子と共に環構造を形成する。R5は水素原子、水酸基、又は炭素数1〜12のアルキル基若しくは環状炭化水素基を示す。〕
で表されるピペリジン誘導体〔以下、「ピペリジン誘導体(1)」と略称する。他の一般式で表される化合物においても同様に略称する。〕を提供するものである。
本発明のピペリジン誘導体(1)は、下記反応式に従って製造することができる。
Figure 0004634327
〔式中、R1及びR6は水素原子、又は炭素数1〜12のアルキル基若しくは環状炭化水素基を示し、2個のR2aは同一でも異なってもよく、炭素数1〜12のアルキル基又は環状炭化水素基を示し、R3aは炭素数1〜12のアルキル基又は環状炭化水素基を示し、R4aは炭素数1〜12のアルキル基を示し、R7は炭素数2〜12のアルキレン基を示し、R3及びR4は水素原子、又は炭素数1〜12のアルキル基若しくは環状炭化水素基を示し、又はR3及びR4が共同して隣接する窒素原子と共に環構造を形成する。R5は水素原子、水酸基、又は炭素数1〜12のアルキル基若しくは環状炭化水素基を示し、X1、X2、X3及びX4はハロゲン原子を示す。〕
すなわち、本発明は、プロリン誘導体(2)に、R2aMgX1で表される1種類以上のアルキルマグネシウムハライドを反応させてプロリノール誘導体(3)を得、次いでこのプロリノール誘導体(3)をハロゲン化してハロゲン化体(4)又は(5)を得、更に、このハロゲン化体をアジド化してアジド化体(7)を得、このアジド化体(7)を還元させる、ピペリジン誘導体(1a)の製造方法を提供するものである。
また本発明は、ピペリジン誘導体(1a)に対し、モノハロアルカンR3a3を反応させる、ピペリジン誘導体(1b)の製造方法を提供するものである。
また本発明は、ピペリジン誘導体(1a)に対し、ジハロアルカンX4−R7−X4を反応させる、ピペリジン誘導体(1c)の製造方法を提供するものである。
また本発明は、ピペリジン誘導体(1a)に対し、アルデヒド類と還元剤を用いたロイカルト反応を行う、ピペリジン誘導体(1b)の製造方法を提供するものである。
また本発明は、プロリノール誘導体(3)をハロゲン化してハロゲン化体(4)又は(5)を得、これにアミン(6)を反応させる、ピペリジン誘導体(1d)の製造方法を提供するものである。
本発明の新規なピペリジン誘導体は、衣料用洗剤、カビとり剤、パルプの漂白など、過酸化水素を酸化剤として用いる漂白(脱色)剤において、その漂白(脱色)効果を向上させる配合成分として有用である。
一般式(1)において、R1は、水素原子、又は炭素数1〜12のアルキル基若しくは環状炭化水素基を示し、これらアルキル基及び環状炭化水素基は、置換基を有してもよい。このような置換基としては、水酸基、アミノ基、エステル基、アルコキシ基等が挙げられる。
1のうちアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-オクチル基、n-デシル基、n-ドデシル基、2-エチルヘキシル基等が挙げられ、置換基を有するアルキル基としては、2-ヒドロキシエチル基、3-ヒドロキシプロピル基、2-メトキシエチル基、3-メトキシプロピル基、2-(ジメチルアミノ)エチル基、3-(ジメチルアミノ)プロピル基等が挙げられ、環状炭化水素基としては、フェニル基、ベンジル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等が挙げられる。R1としては、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基及び環状炭化水素基が好ましく、更には水素原子、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、特にメチル基、エチル基が好ましい。
一般式(1)において、R2は炭素数1〜12のアルキル基又は環状炭化水素基を示し、又は2個のR2は、共同して隣接する四級炭素原子と共に環構造を形成する。これらアルキル基及び環状炭化水素基は、置換基を有してもよい。このような置換基としては、水酸基、アミノ基、エステル基、アルコキシ基等が挙げられる。R2の具体例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、シクロヘキシル基、n-オクチル基、n-デシル基、n-ドデシル基、2-エチルヘキシル基等、また環構造の具体例としてはシクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環が挙げられる。R2としては、炭素数1〜6のアルキル基及び環状炭化水素基が好ましく、炭素数1〜4のアルキル基、特にメチル基、エチル基が特に好ましい。
一般式(1)において、R3及びR4は水素原子、又は置換基を有してもよい炭素数1〜12のアルキル基若しくは環状炭化水素基を示し、又はR3及びR4が共同して隣接する窒素原子と共に環構造を形成する。これらアルキル基及び環状炭化水素基は、置換基を有してもよい。このような置換基としては、水酸基、アミノ基、エステル基、アルコキシ基等が挙げられる。R3及びR4が共同して環構造を形成していない場合の具体例としては、前記R1の具体例と同様のものが挙げられる。環構造を形成する場合、R3とR4が結合してポリメチレン基となるのが好ましいが、このポリメチレン基は一部に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子を含んでもよい。環構造の具体例としては、例えばピロリジン環、ピペリジン環、ヘキサメチレンイミン環等が挙げられ、特にピロリジン環、ピペリジン環が好ましい。
3及びR4としては、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、並びに共同して隣接する窒素原子と共に環構造を形成する場合がより好ましく、特に好ましくは水素原子、メチル基又はエチル基である。
一般式(1)において、R5は水素原子、水酸基、又は炭素数1〜12のアルキル基若しくは環状炭化水素基を示す。これらアルキル基及び環状炭化水素基は、置換基を有してもよい。このような置換基としては、水酸基、アミノ基、エステル基、アルコキシ基等が挙げられる。当該アルキル基及び環状炭化水素基としては、前記R1の具体例と同様のものが挙げられる。R5としては、特に水素原子が好ましい。
本発明のピペリジン誘導体(1)は、少なくとも1つの不斉炭素を有するが、それぞれの不斉炭素は光学活性であってもラセミ体であってもよい。また、任意の比率の混合物でもよい。
本発明のピペリジン誘導体(1)の具体例としては、以下の化合物を挙げることができる。
Figure 0004634327
本発明のピペリジン誘導体(1)の製造方法を、反応図式1、2及び3に示す。
Figure 0004634327
〔式中、R1及びR6は水素原子、又は炭素数1〜12のアルキル基若しくは環状炭化水素基を示し、2個のR2aは同一でも異なってもよく、炭素数1〜12のアルキル基又は環状炭化水素基を示し、R3aは炭素数1〜12のアルキル基又は環状炭化水素基を示し、R4aは炭素数1〜12のアルキル基を示し、R7は炭素数2〜12のアルキレン基を示し、R3及びR4は水素原子、又は炭素数1〜12のアルキル基若しくは環状炭化水素基を示し、又はR3及びR4が共同して隣接する窒素原子と共に環構造を形成する。R5は水素原子、水酸基、又は炭素数1〜12のアルキル基若しくは環状炭化水素基を示し、X1、X2、X3及びX4はハロゲン原子を示す。〕
反応図式1に示す方法では、合成法が既知(特開平7-103098号公報)であるプロリン誘導体(2)を原料に用い、計4工程を経て、一般式(1)においてR3とR4が水素原子である3-アミノ-2,2-ジアルキルピペリジン誘導体(1a)を製造することができる。
また、反応図式2に示す方法では、反応図式1で得られたピペリジン誘導体(1a)を原料として用い、モノハロアルカンを用いた1工程で、又はロイカルト反応により、一般式(1)においてR3が炭素数1〜12のアルキル基又は環状炭化水素基、R4が水素原子であるピペリジン誘導体(1b)を製造することができる。また、同様に反応図式1で得られたピペリジン誘導体(1a)を原料として用い、ジハロアルカンを用いた1工程で、一般式(1)においてR3とR4が共同して隣接窒素原子と共に環構造を形成したピペリジン誘導体(1c)を製造することができる。
また、反応図式3に示す方法では、反応図式1で得られたハロゲン化体(4)又は(5)を原料として用い、アミノ化工程を経て、一般式(1)においてR3及びR4が水素原子、炭素数1〜12のアルキル基若しくは環状炭化水素基、又は共同して隣接窒素原子と共に環構造を形成したピペリジン誘導体(1d)を製造することができる。
〔反応図式1〕
ジアルキル化工程
合成既知の原料であるプロリン誘導体(2)は、少なくとも1つの不斉炭素を有するが、それぞれの不斉炭素は光学活性であってもラセミ体であってもよい。また、任意の比率の混合物でもよい。
本工程で使用されるアルキルマグネシウムハライドは、R2aMgX1で表される。R2aは一般式(1)におけるR2に対応し、R2の具体例として挙げたものと同様の基が挙げられる。X1で表されるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
アルキルマグネシウムハライドの使用量は、原料であるプロリン誘導体(2)に対して、2〜30モル倍量の範囲、特に3〜5モル倍量の範囲が好ましい。
反応溶媒としては、一般に有機金属化合物を用いる有機合成に用いられる溶剤、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン系溶媒、ヘプタン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒など、又はこれらの混合物を使用することができる。通常は、取り扱いの面から、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、トルエンが好ましい。
反応温度としては、-20℃〜溶媒還流温度の範囲が好ましく、反応は常圧下で行われるが、必要な場合には加圧条件又は減圧条件で行ってもよい。
反応後の後処理、精製工程としては、ろ過、抽出、乾燥、再結晶、減圧蒸留、カラム精製等を行うことができるが、必要に応じて選択すればよく、場合によっては精製工程を行うことなく次の工程へ進むことが可能である。
ハロゲン化工程
本工程で用いるハロゲン化剤としては、メタンスルホニルクロライド、p-トルエンスルホニルクロライド等の酸ハライドや、塩化チオニル、五塩化リン、三塩化リン、三臭化リン等を挙げることができる。
ハロゲン化剤として、メタンスルホニルクロライド、p-トルエンスルホニルクロライド等の酸ハライドを用いる場合、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン等の有機アミンや、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム等の無機アルカリ化合物などのアルカリ剤を適宜組み合わせて用いることが好ましく、有機アミンを組み合わせて用いることがより好ましい。
ハロゲン化剤の使用量は、原料であるプロリノール誘導体(3)に対して、1〜10モル倍量の範囲、特に1〜2モル倍量の範囲が好ましい。
ハロゲン化剤として、メタンスルホニルクロライド、p-トルエンスルホニルクロライド等の酸ハライドを用いる場合に組み合わせて用いるアルカリ剤の使用量は、原料であるプロリノール誘導体(3)に対して、1〜10モル倍量の範囲、特に1〜2モル倍量の範囲が好ましい。
また本工程では、トリフェニルフェニルホスフィンと四臭化炭素等の四ハロメタンを組み合わせて用いることによってもハロゲン化を行うことができる。
反応溶媒としては、用いるハロゲン化剤によって異なるが、一般に有機合成に用いられる溶剤、例えば、メタノール、エタノール、2-プロパノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン系溶媒、アセトニトリル、DMF、DMSO、N-メチルピロリドンなど、水、又はこれらの混合物を使用することができる。通常は、取り扱いの面から、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエンが好ましい。
反応温度としては、-20℃〜溶媒還流温度の範囲が好ましく、選択性の点から-20〜室温の範囲がより好ましい。反応は常圧下で行われるが、必要な場合には加圧条件又は減圧条件で行ってもよい。
反応後の後処理、精製工程としては、ろ過、抽出、乾燥、再結晶、減圧蒸留、カラム精製等を行うことができるが、必要に応じて選択すればよく、場合によっては精製工程を行うことなく次の工程へ進むことが可能である。
アジド化工程
本工程で用いるアジド化剤としては、アジ化ナトリウム等のアジ化金属試薬、アジ化トリメチルシランなどを挙げることができる。通常は、取り扱いの面からアジ化ナトリウムが好ましい。
アジド化剤の使用量は、2-ハロ(ジアルキルメチル)ピロリジン(4)又は3-ハロ-2,2-ジアルキルピペリジン(5)に対して、1〜20モル倍量の範囲、特に1〜3モル倍量の範囲が好ましい。
反応溶媒としては、用いるアジド化剤によって異なるが、一般に有機合成に用いられる溶剤、例えば、メタノール、エタノール、2-プロパノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン系溶媒、アセトニトリル、DMF、DMSO、N-メチルピロリドンなど、水、又はこれらの混合物を使用することができる。通常は、取り扱いの面から、DMF、ジクロロメタンが好ましい。
反応温度としては、-20℃〜溶媒還流温度の範囲が好ましく、反応は常圧下で行われるが、必要な場合には加圧条件又は減圧条件で行ってもよい。
反応後の後処理、精製工程としては、ろ過、抽出、乾燥、再結晶、減圧蒸留、カラム精製等を行うことができるが、必要に応じて選択すればよく、場合によっては精製工程を行うことなく次の工程へ進むことが可能である。
還元工程
本工程は遷移金属触媒を用いた水素添加反応によって行うことができる。遷移金属触媒としては、Pd/C等のPd系触媒、Ru/C、Ru/Al23、RuO2等のRu系触媒、Rh/C、Rh/Al23等のRh系触媒、Pt/C、PtO2等のPt系触媒、ラネーニッケル等のNi系触媒などが挙げられる。これらの中では、Pd/Cが収率の点から好ましい。これらの触媒は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
遷移金属触媒の使用量は、アジド化体(7)に対して0.05〜50質量%の範囲が好ましく、取り扱いの面から、1〜20質量%がより好ましい。
反応溶媒としては、一般に有機合成に用いられる溶剤、例えば、メタノール、エタノール、2-プロパノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン系溶媒、アセトニトリル、DMF、DMSO、N-メチルピロリドンなど、水、又はこれらの混合物を使用することができる。通常は、取り扱いの面から、DMF、ジクロロメタンが好ましい。
水素添加反応は、通常-20〜250℃の範囲で行うことができる。好ましくは、比較的温和な温度、例えば20〜120℃であり、より好ましくは20〜80℃である。また、水素添加反応時の圧力は、通常、常圧〜25MPaの圧力下であり、常圧〜15MPaであることが好ましい。
また本工程では、リチウムアルミニウムハイドライド(LiAlH4)、ナトリウムアルミニウムハイドライド(NaAlH4)等の水素化試薬によっても還元を行うことができる。
反応後の後処理、精製工程としては、ろ過、抽出、乾燥、再結晶、減圧蒸留、カラム精製等を行うことができるが、必要に応じて選択すればよく、場合によっては精製工程を行うことなく次の工程へ進むことが可能である。
〔反応図式2〕
N-アルキル化工程(モノ又はジハロアルカンによる)
本工程のアルキル化剤としては、塩化メタン、臭化メタン、ヨウ化メタン、臭化エタン、塩化n-プロパン、臭化n-プロパン、臭化イソプロパン、臭化n-ブタン、臭化t-ブタン、塩化n-ヘキサン、臭化n-ヘキサン、ヨウ化n-ヘキサン、臭化シクロヘキサン、臭化n-オクタン、臭化n-ドデカン、ヨウ化n-ドデカン、2-ブロモエタノール、6-ブロモヘキサノール、2-クロロエチルメチルエーテル等のモノハロアルカン;1,3-ジクロロプロパン、1,3-ジブロモプロパン、1,4-ジクロロブタン、1,4-ジブロモブタン、1,4-ジヨードブタン、1,5-ジブロモペンタン、1,4-ジブロモペンタン、1,6-ジブロモヘキサン、2,5-ジブロモヘキサン等のジハロアルカンが挙げられる。
アルキル化剤として、モノハロアルカンやジハロアルカンを用いる場合、アルカリ剤を添加することが好ましい。アルカリ剤としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ化合物、トリエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン等の有機アミン化合物が挙げられるが、収率の点から、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機アルカリ化合物が好ましい。
アルキル化剤の使用量は、3-アミノ-2,2-ジアルキルピペリジン誘導体(1a)に対して、1〜30モル倍量の範囲が好ましく、更には1〜10モル倍量の範囲、特に1〜5モル倍量が好ましい。
アルカリ剤の使用量は、用いるアルカリ剤によっても異なるが、3-アミノ-2,2-ジアルキルピペリジン誘導体(1a)に対して、1〜30モル倍量の範囲、特に1〜10モル倍量の範囲が好ましい。
また、3-アミノ-2,2-ジアルキルピペリジン誘導体(1a)のアミノ基をアシル化剤でアミド化した後、アミド基の還元を行うことでもアルキル化し得る。
反応溶媒としては、用いるアルキル化剤、アルカリ剤によって異なるが、一般に有機合成に用いられる溶剤、例えば、メタノール、エタノール、2-プロパノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン系溶媒、アセトニトリル、DMF、DMSO、N-メチルピロリドンなど、水、又はこれらの混合物を使用することができる。通常は、取り扱いの面から、トルエン、クロロホルム、ジクロロメタンが好ましい。
反応温度としては-20℃〜溶媒還流温度の範囲が好ましく、反応は常圧下で行われるが、必要な場合には加圧条件又は減圧条件で行ってもよい。
反応後の後処理、精製工程としては、ろ過、抽出、乾燥、再結晶、減圧蒸留、カラム精製等を行うことができるが、必要に応じて選択すればよい。
N-アルキル化工程(ロイカルト反応による)
本工程のN-アルキル化(特にN-メチル化)は、ホルムアルデヒド等のアルデヒド類とギ酸等の還元剤を用いたロイカルト反応によって行うことができる。
使用するアルデヒド類は、3-アミノ-2,2-ジアルキルピペリジン誘導体(1a)に対して、1〜30モル倍量の範囲で用いられ、1〜10モル倍量の範囲が好ましい。
使用する還元剤は、3-アミノ-2,2-ジアルキルピペリジン誘導体(1a)に対して、1〜30モル倍量の範囲で用いられ、1〜10モル倍量の範囲が好ましい。
反応溶媒としては、用いるアルキル化剤、アルカリ剤によって異なるが、一般に有機合成に用いられる溶剤、例えば、メタノール、エタノール、2-プロパノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン系溶媒、アセトニトリル、DMF、DMSO、N-メチルピロリドンなど、水、又はこれらの混合物を使用することができる。また場合によっては、無溶媒で反応を行うことができる。通常は、取り扱いの面から、反応溶媒として水、エタノール、トルエンを使用することが好ましい。
反応温度としては、-20℃〜溶媒還流温度の範囲が好ましく、反応は常圧下で行われるが、必要な場合には加圧条件又は減圧条件で行ってもよい。
反応後の後処理、精製工程としては、ろ過、抽出、乾燥、再結晶、減圧蒸留、カラム精製等を行うことができるが、必要に応じて選択すればよい。
反応図式3:アミノ化工程
本工程で用いるアミンは下記一般式(6)で表される。
Figure 0004634327
〔式中、R3及びR4は前記と同じ意味を示す。〕
一般式(6)において、R3及びR4は、好ましくは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又は環を形成したピロリジン環、ピペリジン環である。
本工程で用いるアミン(6)の具体例としては、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、n-プロピルアミン、イソプロピルアミン、n-ブチルアミン、イソブチルアミン、sec-ブチルアミン、t-ブチルアミン、n-ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、n-オクチルアミン、n-デシルアミン、n-ドデシルアミン、アニリン、モノエタノールアミン、2-(2-アミノエトキシ)エタノール、N,N-ジメチルエチレンジアミン、ジメチルアミン、N-エチルメチルアミン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジイソブチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ビス(2-エチルヘキシル)アミン、ジデシルアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、N,N-ジメチル-N'-エチルエチレンジアミン、ピロリジン、ピペリジン、ヘキサメチレンイミン、2-ピロリジンメタノール、2-ピペリジンメタノール、ピペラジン、エチルピペラジン等が挙げられる。
アミン(6)の使用量は、2-ハロ(ジアルキルメチル)ピロリジン(4)又は3-ハロ-2,2-ジアルキルピペリジン(5)に対して、1〜30モル倍量の範囲、特に1〜10モル倍量の範囲が好ましい。
また、本工程では、アミノ化剤として用いるアミンによっては、アルカリ剤を添加することが好ましい。アルカリ剤としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ化合物、トリエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン等の有機アミン化合物が挙げられる。
アルカリ剤の使用量は、2-ハロ(ジアルキルメチル)ピロリジン(4)又は3-ハロ-2,2-ジアルキルピペリジン(5)に対して、1〜30モル倍量の範囲、特に1〜10モル倍量の範囲が好ましい。
反応溶媒としては、一般に有機合成に用いられる溶剤、例えば、メタノール、エタノール、2-プロパノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン系溶媒、アセトニトリル、DMF、DMSO、N-メチルピロリドンなど、水、又はこれらの混合物を使用することができる。また場合によっては、無溶媒で反応を行うことができる。通常は、取り扱いの面から、クロロホルム、ジクロロメタン、トルエンが好ましい。
反応後の後処理、精製工程としては、ろ過、抽出、乾燥、再結晶、減圧蒸留、カラム精製等を行うことができるが、必要に応じて選択すればよい。
実施例1: 3-アミノ-1,2,2-トリエチルピペリジン
ジアルキル化工程
3L4つ口ナスフラスコに3.0Mエチルマグネシウムブロマイド/ジエチルエーテル溶液380mL(1.14mol)を仕込み、窒素雰囲気、氷冷下で撹拌した。その後、1-エチルプロリンエチルエステル65.05g(0.38mol)/トルエン600mL溶液を反応溶液が15℃以下になるように約1時間かけて滴下した。滴下終了後、反応溶液を50℃に加熱し、3時間撹拌した。
10%塩化アンモニウム水溶液600gを加え、有機層を分取した後、更に水層をジイソプロピルエーテル(500mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去して黄色液体を得た。得られた液体より、減圧蒸留(133.33Pa,90℃)による精製を行って、無色液体として目的物であるプロリノール誘導体52.96g(収率75%)を得た。
ハロゲン化工程
20Lコルベンに前記のプロリノール誘導体1050g(5.66mol)、トリエチルアミン857g(8.49mol)、及びジクロロメタン12Lを仕込み、窒素雰囲気、氷冷下で撹拌した。その後、メタンスルホニルクロライド748g(6.50mol)を滴下して加えた。滴下終了後、40℃で1昼夜撹拌した。
氷冷下、水9.2kgを加え、ジクロロメタン(10L×2)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去してクロロ化物820gをピロリジン誘導体(一般式(4)):ピペリジン誘導体(一般式(5))=4:1の混合物として得た。
本品は、更に精製を行うことなく次のアジド化工程に用いた。
アジド化工程
20Lコルベンに前記のクロロ化物820g(4.02mol)、アジ化ナトリウム550g(8.46mol)、及びDMF 12Lを仕込み、40℃で4時間撹拌した。
反応溶液を氷水9kgに加えた後、ジクロロメタン(12L×3)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去して粗生成物1076gを得た。得られた粗生成物より、シリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)により精製を行い、アジド化物610gを赤褐色液体として得た。
還元工程
20Lオートクレーブ反応容器に前記のアジド化物605g(2.87mol)、メタノール8L、及び10%Pd/C(wet)136gを仕込み、水素圧0.5MPaで30分毎に入れ替えながら4時間撹拌した。
ろ過によって触媒を除去した後、ろ液を濃縮し、粗生成物461gを淡黄褐色液体として得た。粗生成物より減圧蒸留(533Pa,70℃)により精製を行い、無色透明液体として目的物である3-アミノ-1,2,2-トリエチルピペリジン55.3g(収率10%)を得た。
1H NMR(400MHz, CDCl3, ppm):
σ0.83-0.87(3H), 0.88-0.92(3H), 0.95-0.99(3H), 1.20(2H), 1.32-1.84(8H), 2.41-2.53(3H), 2.57-2.63(1H), 2.71-2.74(1H)
13C NMR(400MHz, CDCl3, ppm):
σ61.20, 51.50, 45.00, 43.54, 29.02, 23.20, 22.36, 22.10, 15.66, 9.49, 7.82
得られた化合物のスペクトルチャートを図1〜4に示す。得られる情報より、各スペクトルの帰属を行った。
実施例2: 3-ピロリジニル-1,2,2-トリエチルピペリジン
N-アルキル化工程
500mL4つ口ナスフラスコに実施例1で得られた3-アミノ-1,2,2-トリエチルピペリジン15.00g(0.08mol)、1,4-ジブロモブタン35.00g(0.16mol)、炭酸水素ナトリウム34.09g(0.41mol)、及びトルエン150mLを仕込み、100℃で24時間撹拌した。
ろ過によって塩を除去し、溶媒を減圧留去して粗生成物38.94gを黄色液体として得た。粗生成物より減圧蒸留(33Pa,97-101℃)により精製を行い、無色透明液体として目的物である3-ピロリジニル-1,2,2-トリエチルピペリジン13.31g(収率70%)を得た。
1H NMR(400MHz, CDCl3, ppm):
σ0.82-0.89(6H), 0.95-0.99(3H), 1.33-1.68(10H), 1.76-1.95(2H), 2.06-2.14(1H), 2.28-2.34(1H), 2.51-2.57(2H), 2.62-2.70(4H), 2.74-2.82(1H)
13C NMR(400MHz, CDCl3, ppm):
σ63.63, 60.47, 50.76, 44.79, 43.74, 26.14, 23.76, 23.34, 20.90, 20.75, 15.05, 10.03, 7.31
得られた化合物のスペクトルチャートを図5〜7に示す。得られる情報より、各スペクトルの帰属を行った。
実施例3: 3-ジメチルアミノ-1,2,2-トリエチルピペリジン
N-アルキル化工程
500mL4つ口ナスフラスコに実施例1で得られた3-アミノ-1,2,2-トリエチルピペリジン10.02g(0.054mol)、37%ホルムアルデヒド水溶液43.84g(0.540mol)及びギ酸24.89g(0.541mol)を仕込み、80℃で9時間撹拌した。
氷冷下、48%水酸化ナトリウム水溶液100gを加え、クロロホルム(100mL×3)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去して粗生成物11.78gを黄色液体として得た。粗生成物より減圧蒸留(20Pa,58-59℃)により精製を行い、無色透明液体として目的物である3-ジメチルアミノ-1,2,2-トリエチルピペリジン6.98g(収率61%)を得た。
1H NMR(400MHz, CDCl3, ppm):
σ0.81-0.86(3H), 0.88-0.91(3H), 0.95-0.98(3H), 1.33-1.70(6H), 1.77-1.95(2H), 2.06-2.18(1H), 2.22(6H), 2.28-2.35(1H), 2.41-2.45(1H), 2.62-2.65(1H), 2.71-2.80(1H)
13C NMR(400MHz, CDCl3, ppm):
σ64.18, 63.72, 44.84, 44.02, 43.77, 26.15, 23.28, 20.87, 19.49, 15.11, 10.00, 7.51
得られた化合物のスペクトルチャートを図8〜10に示す。得られる情報より、各スペクトルの帰属を行った。
実施例4: 3-ジメチルアミノ-1,2,2-トリエチルピペリジン
アミノ化工程
500mL4つ口ナスフラスコに2-(1-クロロ-1-エチルプロピル)メチル-1-エチルピロリジン14.04g(0.07mol)、40%ジメチルアミン水溶液54.26g(0.48mol)、及びエタノール100mLを仕込み、40℃で44時間撹拌した。
クロロホルム(100ml×3)で抽出した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去して粗生成物9.35gを黄色液体として得た。得られた粗生成物より、シリカゲルクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=8:1)により精製を行い、無色透明液体として目的物である3-ジメチルアミノ-1,2,2-トリエチルピペリジン4.16g(収率28%)を得た。
参考例1〜3
合成メラニン(アルドリッチ社)を用い、ガラス容器に下記表に示す溶液を調製し、30分後の吸光度(600nm)を分光計(日立製U-3300)にて測定し、合成メラニンの分解率(脱色率)を求めた。合成メラニン分解率は、化合物1〜3のいずれを使用した場合においても、比較参考例1に比べて良好であった。この結果から、ピペリジン誘導体(1)のカビ取り剤の配合成分としての有用性が示唆される。
Figure 0004634327
実施例1で得られた本発明化合物の1H NMRのスペクトルチャートである。 実施例1で得られた本発明化合物の13C NMR、13C DEPTの各スペクトルチャートである。 実施例1で得られた本発明化合物のH-H COSYのスペクトルチャートである。 実施例1で得られた本発明化合物の質量分析のスペクトルチャートである。 実施例2で得られた本発明化合物の1H NMRのスペクトルチャートである。 実施例2で得られた本発明化合物の13C NMR、H-H COSYのスペクトルチャートである。 実施例2で得られた本発明化合物の13C DEPT、質量分析の各スペクトルチャートである。 実施例3で得られた本発明化合物の1H NMRのスペクトルチャートである。 実施例3で得られた本発明化合物の13C NMR、H-H COSYの各スペクトルチャートである。 実施例3で得られた本発明化合物の13C DEPTの各スペクトルチャートである。

Claims (10)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 0004634327
    〔式中、R1、R3及びR4は水素原子、又は炭素数1〜12のアルキル基若しくは環状炭化水素基を示し、又はR3及びR4が共同して隣接する窒素原子と共に環構造を形成する。2個のR2は同一でも異なってもよく、炭素数1〜12のアルキル基又は環状炭化水素基を示し、又は2個のR2が共同して隣接する四級炭素原子と共に環構造を形成する。R5は水素原子、水酸基、又は炭素数1〜12のアルキル基若しくは環状炭化水素基を示す。〕
    で表されるピペリジン誘導体。
  2. 一般式(1)において、R1及びR2が炭素数1〜4のアルキル基であり、R3及びR4が水素原子、又は炭素数1〜4のアルキル基であり、又はR3及びR4が共同して隣接する窒素原子と共に環構造を形成し、R5が水素原子である請求項1記載のピペリジン誘導体。
  3. 一般式(1)において、R1がメチル基又はエチル基であり、R2が炭素数1〜4のアルキル基であり、R3及びR4が水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、又はR3及びR4が共同して隣接する窒素原子と共に環構造を形成し、R5が水素原子である請求項1記載のピペリジン誘導体。
  4. 下記一般式(2)
    Figure 0004634327
    〔式中、R1及びR6は水素原子、又は炭素数1〜12のアルキル基若しくは環状炭化水素基を示し、R5は水素原子、水酸基、又は炭素数1〜12のアルキル基若しくは環状炭化水素基を示す。〕
    で表されるプロリン誘導体に、R2aMgX1(R2aは炭素数1〜12のアルキル基又は環状炭化水素基を示し、X1はハロゲン原子を示す。)で表される1種類以上のアルキルマグネシウムハライドを反応させて下記一般式(3)
    Figure 0004634327
    〔式中、R1、R2a及びR5は前記と同じ意味を示し、2個のR2aは同一でも異なってもよい。〕
    で表されるプロリノール誘導体を得、次いでこのプロリノール誘導体をハロゲン化して下記一般式(4)又は(5)
    Figure 0004634327
    〔式中、R1、R2a及びR5は前記と同じ意味を示し、X2はハロゲン原子を示す。〕
    で表されるハロゲン化体を得、更に、このハロゲン化体をアジド化して次の一般式(7)
    Figure 0004634327
    〔式中、R1、R2a及びR5は前記と同じ意味を示す。〕
    で表されるアジド化体を得、このアジド化体を還元させる、次の一般式(1a)
    Figure 0004634327
    〔式中、R1、R2a及びR5は前記と同じ意味を示す。〕
    で表されるピペリジン誘導体の製造方法。
  5. 2aMgX1(R2a及びX1は前記と同じ意味を示す。)で表されるアルキルマグネシウムハライドが、メチルマグネシウムブロマイド、エチルマグネシウムブロマイド、プロピルマグネシウムブロマイド及びブチルマグネシウムブロマイドから選ばれるものである請求項4記載のピペリジン誘導体の製造方法。
  6. 下記一般式(1a)
    Figure 0004634327
    〔式中、R1は水素原子、又は炭素数1〜12のアルキル基若しくは環状炭化水素基を示し、2個のR2aは同一でも異なってもよく、炭素数1〜12のアルキル基又は環状炭化水素基を示し、R5は水素原子、水酸基、又は炭素数1〜12のアルキル基若しくは環状炭化水素基を示す。〕
    で表されるピペリジン誘導体に対し、R3a3(R3aは炭素数1〜12のアルキル基又は環状炭化水素基を示し、X3はハロゲン原子を示す。)で表されるモノハロアルカンを反応させる、次の一般式(1b)
    Figure 0004634327
    〔式中、R1、R2a、R3a及びR5は前記と同じ意味を示す。〕
    で表されるピペリジン誘導体の製造方法。
  7. 下記一般式(1a)
    Figure 0004634327
    〔式中、R1は水素原子、又は炭素数1〜12のアルキル基若しくは環状炭化水素基を示し、2個のR2aは同一でも異なってもよく、炭素数1〜12のアルキル基又は環状炭化水素基を示し、R5は水素原子、水酸基、又は炭素数1〜12のアルキル基若しくは環状炭化水素基を示す。〕
    で表されるピペリジン誘導体に対し、X4−R7−X4(R7は炭素数2〜12のアルキレン基を示し、X4はハロゲン原子を示し、同一でも異なってもよい。)で表されるジハロアルカンを反応させる、下記一般式(1c)
    Figure 0004634327
    〔式中、R1、R2a、R5及びR7は前記と同じ意味を示す。〕
    で表されるピペリジン誘導体の製造方法。
  8. 下記一般式(1a)
    Figure 0004634327
    〔式中、R1は水素原子、又は炭素数1〜12のアルキル基若しくは環状炭化水素基を示し、2個のR2aは同一でも異なってもよく、炭素数1〜12のアルキル基又は環状炭化水素基を示し、R5は水素原子、水酸基、又は炭素数1〜12のアルキル基若しくは環状炭化水素基を示す。〕
    で表されるピペリジン誘導体に対し、アルデヒド類と還元剤を用いたロイカルト反応を行う、次の一般式(1b)
    Figure 0004634327
    〔式中、R1、R2a及びR5は前記と同じ意味を示し、R3aは炭素数1〜12のアルキル基又は環状炭化水素基を示す。〕
    で表されるピペリジン誘導体の製造方法。
  9. ロイカルト反応で用いるアルデヒドがホルムアルデヒド、還元剤がギ酸である、請求項8記載のピペリジン誘導体の製造方法。
  10. 下記一般式(3)
    Figure 0004634327
    〔式中、R1は水素原子、又は炭素数1〜12のアルキル基若しくは環状炭化水素基を示し、2個のR2aは同一でも異なってもよく、炭素数1〜12のアルキル基又は環状炭化水素基を示し、R5は水素原子、水酸基、又は炭素数1〜12のアルキル基若しくは環状炭化水素基を示す。〕
    で表されるプロリノール誘導体をハロゲン化させ、下記一般式(4)又は(5)
    Figure 0004634327
    〔式中、R1、R2a及びR5は前記と同じ意味を示し、X2はハロゲン原子を示す。〕
    で表されるハロゲン化体を得、このハロゲン化体に下記一般式(6)
    Figure 0004634327
    〔式中、R3及びR4は水素原子、又は炭素数1〜12のアルキル基若しくは環状炭化水素基を示し、又はR3及びR4が共同して隣接する窒素原子と共に環構造を形成する。〕
    で表されるアミンを反応させる、下記一般式(1d)
    Figure 0004634327
    〔式中、R1、R2a、R3、R4及びR5は前記と同じ意味を示す。〕
    で表されるピペリジン誘導体の製造方法。

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