JP4631313B2 - 給水システム - Google Patents

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Description

この発明は、原水を改質して生成された処理水を給水としてボイラへ供給する給水システムに関する。
一般に、蒸気ボイラ、温水ボイラには、給水ライン上に設けられた水質改質部において、原水から溶存気体や不純物等を除去するなどして改質した処理水が使用されている。
従来、例えば、ボイラへの給水を行う給水システムにおいては、ボイラ内の腐食を防止するため、給水ライン上において逆浸透膜を用いた逆浸透膜部により原水中に含まれている不純物などを濾過し、次に原水中の溶存気体を脱気処理部によって除去した処理水を給水としてボイラへ供給するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平5−220480号公報
上述のように、ボイラへ供給される前の給水の水質を、給水システムで改質する場合、逆浸透膜部や脱気処理部等で構成される水質改質部が、初期の機能を十分に発揮することができなくなり、ボイラへ供給される給水の適正な水質が維持できなくなる場合がある。
この発明が解決しようとする課題は、水質改質部が十分な機能を発揮して、ボイラへ供給される給水の適正な水質を維持することが可能となる給水システムを提供することである。
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、給水ラインと該給水ライン上に設けた水質改質部とで構成され、該水質改質部で改質された給水をボイラへ供給する給水システムであって、前記給水システムは、前記水質改質部がイオン交換樹脂を有する軟水化処理装置及びナノ濾過膜又は逆浸透膜を有する膜濾過処理装置をこの順で備えて構成されるとともに、前記軟水化処理装置の上流側の給水ラインに設けられた原水硬度測定手段;前記軟水化処理装置と前記膜濾過処理装置の間の給水ラインに設けられた給水硬度測定手段;前記膜濾過処理装置の下流側の給水ラインに設けられた処理水シリカ濃度測定手段;及び前記膜濾過処理装置に接続された排水ラインに設けられた排水シリカ濃度測定手段を備えてなり、以下のA〜Dのうち、少なくとも1つ以上の制御動作を伴って運転されることを特徴とする。
(A)前記原水硬度測定手段によって測定された原水硬度と軟水化処理装置の積算通水量とからイオン交換樹脂の硬度除去量を求め、この硬度除去量が所定値に達したときにイオン交換樹脂の再生を実行する。
(B)前記給水硬度測定手段によって測定された給水硬度が所定値を超えたとき、イオン交換樹脂の再生を実行する。
(C)前記排水シリカ濃度測定手段によって測定された濃縮排水シリカ濃度が所定値を超えたとき、膜濾過処理装置の濃縮排水ブロー量を増加させる。
(D)前記処理水シリカ濃度測定手段によって測定された処理水シリカ濃度が所定値未満のとき、ボイラへの給水にシリカを添加する。
このような請求項1に記載の発明によれば、原水硬度測定手段によって測定された原水硬度と軟水化処理装置の積算通水量とからイオン交換樹脂の硬度除去量を求め、この硬度除去量が所定値に達したときにイオン交換樹脂の再生を実行すると、イオン交換樹脂が硬度成分をナトリウムイオンに置換する能力が劣化する前にイオン交換樹脂の再生を行うことができ、硬度漏れを防止することができることとなる。これにより、硬度漏れによる膜濾過処理装置のナノ濾過膜又は逆浸透膜へのカルシウムスケールの付着を低減することができ、濾過性能が低下することを防止できるので、ボイラへ供給される処理水の適正な水質を維持することが可能となる。
また、給水硬度測定手段によって測定された給水硬度が所定値を超えたとき、イオン交換樹脂の再生を実行すると、軟水化処理装置が適正な運転を行い、給水中の硬度成分を適正に除去して膜濾過処理装置のナノ濾過膜又は逆浸透膜の性能を有効に発揮させてボイラへ供給される処理水の適正な水質を維持することが可能となる。
また、濃縮排水のシリカ濃度が飽和濃度を超えるとナノ濾過膜又は逆浸透膜の膜面付近にシリカスケールが析出し、ナノ濾過膜又は逆浸透膜の濾過性能が低下する。そこで、排水シリカ濃度測定手段によって測定された濃縮排水シリカ濃度が所定値を超えたとき、膜濾過処理装置の濃縮排水ブロー量を増加させると、前記膜面のシリカ濃度が低下し、ボイラへ供給される処理水の適正な水質を維持することが可能となる。
また、処理水シリカ濃度測定手段によって測定された処理水シリカ濃度が所定値未満のとき、ボイラへの給水にシリカを添加すると、給水中のシリカ濃度が上昇し、ボイラの腐食を抑制するために適正な水質とすることができる。
このように、前記A〜Dのうち、少なくとも1つ以上の制御動作を伴って運転することにより、ボイラへ供給される処理水の適正な水質を維持するための適正な運転を行うことが可能となる。
求項2に記載の発明は、給水ラインと該給水ライン上に設けた水質改質部とで構成され、該水質改質部で改質された給水をボイラへ供給する給水システムであって、前記給水システムは、前記水質改質部が活性炭を有する活性炭濾過処理装置;イオン交換樹脂を有する軟水化処理装置及びナノ濾過膜又は逆浸透膜を有する膜濾過処理装置をこの順で備えて構成されるとともに、前記活性炭濾過処理装置の上流側の給水ラインに設けられた原水残留塩素濃度測定手段;前記活性炭濾過処理装置と前記膜濾過処理装置の間の給水ラインに設けられた給水残留塩素濃度測定手段;前記軟水化処理装置の上流側の給水ラインに設けられた原水硬度測定手段;前記軟水化処理装置と前記膜濾過処理装置の間の給水ラインに設けられた給水硬度測定手段;前記膜濾過処理装置の下流側の給水ラインに設けられた処理水シリカ濃度測定手段;及び前記膜濾過処理装置に接続された排水ラインに設けられた排水シリカ濃度測定手段を備えてなり、以下のA〜Fのうち、少なくとも1つ以上の制御動作を伴って運転されることを特徴とする。
(A)前記原水硬度測定手段によって測定された原水硬度と軟水化処理装置の積算通水量とからイオン交換樹脂の硬度除去量を求め、この硬度除去量が所定値に達したときにイオン交換樹脂の再生を実行する。
(B)前記給水硬度測定手段によって測定された給水硬度が所定値を超えたとき、イオン交換樹脂の再生を実行する。
(C)前記排水シリカ濃度測定手段によって測定された濃縮排水シリカ濃度が所定値を超えたとき、膜濾過処理装置の濃縮排水ブロー量を増加させる。
(D)前記処理水シリカ濃度測定手段によって測定された処理水シリカ濃度が所定値未満のとき、ボイラへの給水にシリカを添加する。
(E)前記原水残留塩素濃度測定手段によって測定された原水残留塩素濃度と活性炭濾過処理装置の積算通水量とから活性炭の塩素吸着量を求め、この塩素吸着量が所定値に達したとき、活性炭の交換時期を報知する。
(F)前記給水残留塩素濃度測定手段によって測定された給水残留塩素濃度が所定値を超えたとき、活性炭の交換時期を報知する。
このような請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載された発明において行われる制御動作に加え、原水残留塩素濃度測定手段によって測定された原水残留塩素濃度と活性炭濾過処理装置の積算通水量とから活性炭の塩素吸着量を求め、この塩素吸着量が所定値に達したとき、活性炭の交換時期を報知すると、活性炭濾過処理装置の活性炭の交換タイミングを知ることができる。そして、このタイミングで交換を行うことにより、活性炭の残留塩素除去能力が劣化する前に活性炭の交換を行うことができ、給水中の残留塩素を十分に除去することができることとなる。これにより、濾過処理装置のナノ濾過膜又は逆浸透膜の残留塩素による劣化を防止することができ、膜性能を有効に発揮させて適正水質の処理水をボイラへ供給することが可能となる。
また、給水残留塩素濃度測定手段によって測定された給水残留塩素濃度が所定値を超えたとき、活性炭の交換時期を報知すると、活性炭濾過処理装置の活性炭の交換タイミングを知ることができる。そして、このタイミングで交換を行うことにより、活性炭濾過処理装置の残留塩素除去能力を回復させる。これにより、活性炭濾過処理装置で残留塩素が適正に除去され、濾過処理装置のナノ濾過膜又は逆浸透膜の酸化剤による劣化を防止することができ、濾過処理装置のナノ濾過膜又は逆浸透膜の残留塩素による劣化を防止することができ、膜性能を有効に発揮させて適正水質の処理水をボイラへ供給することが可能となる。
このように、前記A〜Fのうち、少なくとも1つ以上の制御動作を伴って運転することにより、ボイラへ供給される処理水の適正な水質を維持するための適正な運転を行うことが可能となる。
請求項3に記載の発明は、給水ラインと該給水ライン上に設けた水質改質部とで構成され、該水質改質部で改質された給水をボイラへ供給する給水システムであって、前記給水システムは、前記水質改質部が活性炭を有する活性炭濾過処理装置;イオン交換樹脂を有する軟水化処理装置;プレフィルタ及びナノ濾過膜又は逆浸透膜を有する膜濾過処理装置をこの順で備えて構成されるとともに、前記活性炭濾過処理装置の上流側の給水ラインに設けられた原水残留塩素濃度測定手段;前記活性炭濾過処理装置と前記膜濾過処理装置の間の給水ラインに設けられた給水残留塩素濃度測定手段;前記軟水化処理装置の上流側の給水ラインに設けられた原水硬度測定手段;前記軟水化処理装置と膜濾過処理装置の間の給水ラインに設けられた給水硬度測定手段;前記プレフィルタと前記膜濾過処理装置の間の給水ラインに設けられた濁度測定手段;前記膜濾過処理装置の下流側の給水ラインに設けられた処理水シリカ濃度測定手段;及び前記膜濾過処理装置に接続された排水ラインに設けられた排水シリカ濃度測定手段を備えてなり、以下のA〜Gのうち、少なくとも1つ以上の制御動作を伴って運転されることを特徴とする。
(A)前記原水硬度測定手段によって測定された原水硬度と軟水化処理装置の積算通水量とからイオン交換樹脂の硬度除去量を求め、この硬度除去量が所定値に達したときにイオン交換樹脂の再生を実行する。
(B)前記給水硬度測定手段によって測定された給水硬度が所定値を超えたとき、イオン交換樹脂の再生を実行する。
(C)前記排水シリカ濃度測定手段によって測定された濃縮排水シリカ濃度が所定値を超えたとき、膜濾過処理装置の濃縮排水ブロー量を増加させる。
(D)前記処理水シリカ濃度測定手段によって測定された処理水シリカ濃度が所定値未満のとき、ボイラへの給水にシリカを添加する。
(E)前記原水残留塩素濃度測定手段によって測定された原水残留塩素濃度と活性炭濾過処理装置の積算通水量とから活性炭の塩素吸着量を求め、この塩素吸着量が所定値に達したとき、活性炭の交換時期を報知する。
(F)前記給水残留塩素濃度測定手段によって測定された給水残留塩素濃度が所定値を超えたとき、活性炭の交換時期を報知する。
(G)前記濁度測定手段によって測定された給水濁度が所定値を超えたとき、プレフィルタの交換時期を報知する。
このような請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載された発明において行われる制御動作に加え、濁度測定手段によって測定された給水濁度が所定値を超えたとき、プレフィルタの交換時期を報知すると、プレフィルタの交換タイミングを知ることができる。そして、このタイミングで交換を行うことにより、プレフィルタの懸濁物質の除去能力を回復させる。これにより、プレフィルタにおいて懸濁物質の除去性能が有効に発揮され、濾過処理装置のナノ濾過膜又は逆浸透膜の懸濁物質による目詰まりを防止して、膜性能を有効に発揮させることができ、適正水質の処理水をボイラへ供給することが可能となる。
このように、前記A〜Gのうち、少なくとも1つ以上の制御動作を伴って運転することにより、ボイラへ供給される処理水の適正な水質を維持するための適正な運転を行うことが可能となる。
請求項4に記載の発明は、給水ラインと該給水ライン上に設けた水質改質部とで構成され、該水質改質部で改質された給水をボイラへ供給する給水システムであって、前記給水システムは、前記水質改質部が活性炭を有する活性炭濾過処理装置;イオン交換樹脂を有する軟水化処理装置;プレフィルタ;ナノ濾過膜又は逆浸透膜を有する膜濾過処理装置;及び脱気膜を有する脱気処理装置をこの順で備えて構成されるとともに、前記活性炭濾過処理装置の上流側の給水ラインに設けられた原水残留塩素濃度測定手段;前記活性炭濾過処理装置と前記膜濾過処理装置の間の給水ラインに設けられた給水残留塩素濃度測定手段;前記軟水化処理装置の上流側の給水ラインに設けられた原水硬度測定手段;前記軟水化処理装置と前記膜濾過処理装置の間の給水ラインに設けられた給水硬度測定手段;前記プレフィルタと前記膜濾過処理装置の間の給水ラインに設けられた濁度測定手段;前記膜濾過処理装置の下流側の給水ラインに設けられた処理水シリカ濃度測定手段;前記膜濾過処理装置に接続された排水ラインに設けられた排水シリカ濃度測定手段;及び前記脱気処理装置の下流側の給水ラインに設けられた溶存酸素濃度測定手段を備えてなり、以下のA〜Iのうち、少なくとも1つ以上の制御動作を伴って運転されることを特徴とする。
(A)前記原水硬度測定手段によって測定された原水硬度と軟水化処理装置の積算通水量とからイオン交換樹脂の硬度除去量を求め、この硬度除去量が所定値に達したときにイオン交換樹脂の再生を実行する。
(B)前記給水硬度測定手段によって測定された給水硬度が所定値を超えたとき、イオン交換樹脂の再生を実行する。
(C)前記排水シリカ濃度測定手段によって測定された濃縮排水シリカ濃度が所定値を超えたとき、膜濾過処理装置の濃縮排水ブロー量を増加させる。
(D)前記処理水シリカ濃度測定手段によって測定された処理水シリカ濃度が所定値未満のとき、ボイラへの給水にシリカを添加する。
(E)前記原水残留塩素濃度測定手段によって測定された原水残留塩素濃度と活性炭濾過処理装置の積算通水量とから活性炭の塩素吸着量を求め、この塩素吸着量が所定値に達したとき、活性炭の交換時期を報知する。
(F)前記給水残留塩素濃度測定手段によって測定された給水残留塩素濃度が所定値を超えたとき、活性炭の交換時期を報知する。
(G)前記濁度測定手段によって測定された給水濁度が所定値を超えたとき、プレフィルタの交換時期を報知する。
(H)前記溶存酸素濃度測定手段によって測定された溶存酸素濃度が所定値を超えたとき、給水量を減少させる。
(I)前記溶存酸素濃度測定手段によって測定された溶存酸素濃度が所定値を超えたとき、ボイラへの給水に脱酸素剤を添加する。
このような請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載された発明において行われる制御動作に加え、溶存酸素濃度測定手段によって測定された溶存酸素濃度が所定値を超えたとき、給水量を減少させると、脱気処理装置の脱気性能が向上し、ボイラの腐食を抑制するために適正な水質とすることができる。
また、溶存酸素濃度測定手段によって測定された溶存酸素濃度が所定値を超えたとき、ボイラへの給水に脱酸素剤を添加すると、ボイラの腐食を抑制するために適正な水質とすることができる。
このように、前記A〜Iのうち、少なくとも1つ以上の制御動作を伴って運転することにより、ボイラへ供給される処理水の適正な水質を維持するための適正な運転を行うことが可能となる。
本願発明によれば、水質改質部では、ボイラへ供給される処理水の適正な水質を維持するための適正な運転を行い、その機能を十分に発揮することが可能となることから、ボイラへ供給される処理水の適正な水質を維持することが可能となる。
つぎに、この発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
本例の給水システムは、給水ラインと該給水ライン上に設けた水質改質部とで構成され、該水質改質部で改質された処理水をボイラへ供給する給水システムであって、前記ボイラへ供給される処理水の適正な水質を維持するための水質改質部の適正な運転条件を決定するために、前記水質改質部で改質される前の原水の水質の検知を行う原水水質検知手段を備えることを特徴としている。
本実施形態の給水システムによって処理水が供給されるボイラとしては、蒸気ボイラ、温水ボイラが挙げられる。
前記水質改質部としては、給水中の次亜塩素酸ソーダなどの酸化剤を活性炭などによって除去するための酸化剤除去部、給水中の硬度成分をイオン交換樹脂などによって除去するための硬度成分除去部、給水中の不純物などをナノ濾過膜やRO膜等の濾過部材によって除去するための濾過処理部、給水中の溶存気体を除去するための脱気処理部などをこの順で給水ラインに接続することにより構成したものを挙げることができる。
前記原水水質検知手段としては、前記水質改質部に流入する前の原水の硬度を測定するための原水硬度測定手段や前記原水中の酸化剤濃度を測定するための原水酸化剤濃度測定手段を挙げることができる。
このような本例の給水システムでは、前記原水硬度測定手段によって原水の硬度を測定する。この原水硬度と前記硬度成分除去部の積算の通水量とから、硬度成分除去部の適切な再生タイミング(運転条件)を知ることができる。これにより、硬度成分除去部が飽和状態となって硬度分の除去能力を失う前に再生動作を行うことが可能となる。したがって、硬度漏れによる前記濾過処理部の濾過部材へのカルシウムスケールの付着を低減することができ、濾過性能が低下することを防止できるので、ボイラへ供給される処理水の適正な水質を維持することが可能となる。
また、前記原水酸化剤濃度測定手段によって原水中の酸化剤濃度の測定を行う。この原水中の酸化剤濃度と前記酸化剤除去部の積算の通水量とから、酸化剤除去部の寿命(運転条件)を知ることができる。これにより、酸化剤除去部が酸化剤の除去能力を失う前に該酸化剤除去部の点検あるいは交換を行うことが可能となる。したがって、濾過処理部の濾過部材が酸化剤によって劣化して濾過性能が低下することを防止できるので、ボイラへ供給される処理水の適正な水質を維持することが可能となる。
(実施の形態2)
本例の給水システムは、給水ラインと該給水ライン上に設けた水質改質部とで構成され、該水質改質部で改質された処理水をボイラへ供給する給水システムであって、前記水質改質部が複数の水質改質機器で構成され、該各水質改質機器の下流に、該水質改質機器を通過した後の給水水質の検知を行う改質給水水質検知手段を備えることを特徴としている。
本実施形態の給水システムによって処理水が供給される前記ボイラとしては、前記実施の形態1と同様、蒸気ボイラ、温水ボイラが挙げられる。
前記水質改質機器としては、給水中の次亜塩素酸ソーダなどの酸化剤を活性炭などによって除去するための酸化剤除去装置、給水中の硬度成分をイオン交換樹脂などによって除去するための硬度成分除去装置、給水中のごみなどの非溶解物を除去するためのプレフィルタ、給水中の不純物などをナノ濾過膜やRO膜等の濾過部材によって除去するための濾過処理装置、給水中の溶存気体を除去するための脱気処理装置などを挙げることができ、本例の水質改質部として、これらの水質改質機器をこの順で給水ラインに接続することにより構成したものを挙げることができる。
前記水質改質機器を通過した後の給水水質の検知を行う改質給水水質検知手段としては、酸化剤除去装置の下流側に設けられボイラへ供給される給水中の酸化剤濃度を測定するための給水酸化剤濃度測定手段、硬度成分除去装置の下流側に設けられボイラへ供給される給水中の硬度を測定するための給水硬度測定手段、プレフィルタの下流側に設けられボイラへ供給される給水の濁度を測定するための濁度測定手段、濾過処理装置の下流側に設けられボイラへ供給される給水(処理水)中のシリカ濃度を測定するための処理水シリカ濃度測定手段、脱気処理装置の下流側に設けられボイラへ供給される給水(処理水)中の溶存気体濃度を測定するための溶存気体濃度測定手段、濾過処理装置に接続された排水ラインに設けられ、濾過処理装置から排水される濃縮排水中のシリカ濃度を測定するための排水シリカ濃度測定手段などを挙げることができる。
このような本例の給水システムでは、前記給水酸化剤濃度測定手段において、酸化剤除去装置を通過した後の給水中の酸化剤濃度を測定することにより、酸化剤除去装置が正常に機能しているか否かを判断することが可能となる。これにより、酸化剤濃度が高い場合には酸化剤除去装置の点検あるいは交換を行い該酸化剤除去装置の適正な運転を行うことが可能となり、給水中の酸化剤を適に除去して濾過部材の酸化剤による劣化を防止してボイラへ供給される処理水の適正な水質を維持することが可能となる。
また、前記給水硬度測定手段において、給水硬度成分除去装置を通過した後の給水中の硬度を測定することにより、硬度成分除去装置が正常に機能しているか否かを判断することが可能となる。これにより、硬度が高い場合には硬度成分除去装置の再生動作を行い硬度成分除去装置の適正な運転を行うことが可能となり、給水中の硬度成分を適に除去して濾過部材の性能を有効に発揮させてボイラへ供給される処理水の適正な水質を維持することが可能となる。
また、前記濁度測定手段において、プレフィルタを通過した後の給水中の濁度を測定することにより、プレフィルタが正常に機能しているか否かを判断することが可能となる。これにより、濁度が高い場合にはプレフィルタの交換などを行うことによりプレフィルタのごみなどの懸濁物質の除去性能を有効に発揮させることが可能になり、濾過部材の目詰まりを防止してボイラへ供給される処理水の適正な水質を維持することが可能となる。
また、前記処理水シリカ濃度測定手段および排水シリカ濃度測定手段において、濾過処理装置を通過した後の給水(処理水)あるいは排水中のシリカ濃度を測定することにより、濾過処理装置が正常に機能しているか否かを判断することが可能となる。これにより、濾過処理装置の適正な運転を行うことが可能となり、給水中のシリカ濃度を適正な濃度にしてボイラへ供給される給水の適正な水質を維持することが可能となる。
また、前記溶存気体濃度測定手段において、脱気処理装置を通過した後の給水中の溶存気体濃度を検知することにより、脱気処理装置が正常に機能しているか否かを判断することが可能となる。これにより、脱気処理装置の適正な運転を行うことが可能となり、給水中の溶存気体を適に除去してボイラへ供給される給水の適正な水質を維持することが可能となる。
次に、本発明の具体的な実施例を図面により詳細に説明する。以下に説明する実施例では、ボイラ給水を行う給水システムについて説明する。
先ず、本発明の第一実施例について説明する。図1は本発明の給水システムをの第一実施例を示す構成図である。
図において、符号1は本例の給水システムを示しており、この給水システム1は、給水ライン2と、給水ライン2に設けられた水質改質部3とで構成されている。符号4はボイラであり、このボイラ4へ、給水システム2の水質改質部3において給水の水質を改質して生成された処理水が給水として供給されるようになっている。
前記ボイラ4は、水管ボイラと称される多管式の貫流ボイラであって、このボイラ4は、特に図示しないが、所定の間隔で上下に配置される環状の下部ヘッダおよび環状の上部ヘッダと、これらの間に配置される複数の伝熱管と、複数の伝熱管により区画形成される燃焼室と、燃焼室の上方に配置され、各伝熱管内の給水を加熱して蒸気を発生させるバーナなどの加熱装置とを備えて構成されている周知構造のボイラである。給水ライン2は、ボイラ4の前記下部ヘッダに接続されている。
前記複数の伝熱管等は、非不動態化金属を用いて形成されている。ここで、非不動態化金属について説明すると、この非不動態化金属は、中性水溶液中において自然には不動態化しない金属を言い、通常は、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、クロム、ニッケル、およびジルコニウム等を除く金属である。具体的には、炭素鋼、鋳鉄、銅、および銅合金等である。ところで、炭素鋼は、中性水溶液中においても、高濃度のクロム酸イオンの存在下では不動態化する場合があるが、この不動態化はクロム酸イオンの影響によるものであって中性水溶液中での自然な不動態化とは言い難い。従って、炭素鋼は、ここでの非不動態化金属の範疇に属する。また、銅および銅合金は、電気化学列(emf series)が貴な位置にあるため、通常は水分の影響による腐食が生じ難い金属と考えられているが、中性水溶液中において自然に不動態化するものではないので、ここでの非不動態化金属の範疇に属する。
前記給水システム1には、水道水、工業用水、地下水等の水源から供給される原水が貯留されている原水側の原水タンク(図示省略)から、原水が供給され、水質改質部3において原水の水質が改質されて処理水が生成されるようになっている。
水質改質部3は、水質改質機器として、活性炭濾過処理装置5と、軟水化処理装置6と、プレフィルタ7と、濾過処理装置8とを、給水ライン2上に上流側から下流側へ向かってこの順に備えて構成されている。水質改質部3の下流には、水質改質部3で生成された処理水が流れ込む給水タンク9が設けられ、この給水タンク9へ貯留された処理水がボイラ4へ給水として供給されるようになっている。
前記活性炭濾過処理装置5は、給水中に溶存する次亜塩素酸ソーダなどの酸化剤を吸着除去するための装置として構成されており、酸化剤除去部を構成する。前記酸化剤、すなわち残留塩素は、活性炭濾過処理装置5の下流側に配置される軟水化処理装置6のイオン交換樹脂(図示省略)を酸化させてイオン交換能力を早期に劣化させるおそれがあり、また、さらに下流に配置された濾過処理装置8の後述する濾過部材(図示省略)を酸化させて濾過能力を早期に劣化させるおそれがある。そこで、このような酸化による早期の能力劣化を防止するために、上記残留塩素を活性炭で吸着して除去することにより、上記イオン交換能力の早期劣化を防止するとともに上記濾過能力の早期劣化を防止し、給水の処理効率の向上、安定化等を図るようにしている。
活性炭濾過処理装置5のような給水中の残留塩素を除去する他の装置としては、特に図示しないが、重亜硫酸ナトリウム(SBS)を添加する薬注装置などもあり、これを活性炭濾過処理装置5の替わりに用いてもよいものとする。
前記軟水化処理装置6は、上記残留塩素が除去された給水中に含まれるカルシウム、マグネシウム等の硬度成分をイオン交換樹脂(図示省略)により除去するものとして構成されており、硬度成分除去部を構成する。すなわち、軟水化処理装置6は、給水中に含まれる各種の硬度成分をナトリウムイオンに置換して、給水を軟水に変換するように構成されている。
前記プレフィルタ7は、給水中のごみなどにより、濾過処理装置8の濾過部材(図示省略)が目詰まりなどを起こさないようにするために、軟水化処理装置6で軟水化された給水中のごみなどを濾過処理装置8の前で除去するためのものである。
前記濾過処理装置8は、前記ボイラ4の非不動態化金属の腐食を引き起こす腐食促進成分を捕捉し、前記腐食の抑制に寄与する腐食抑制成分を透過する濾過部材(図示省略)を備え、かかる濾過部材により給水を濾過処理するものとして構成されている。
前記濾過部材は、具体的には、ナノ濾過膜(NF膜、NF:Nanofiltration)である。このナノ濾過膜は、ポリアミド系、ポリエーテル系等の合成高分子膜であり、2nm程度より小さい粒子や高分子(分子量が最大数百程度のもの)の透過を阻止できる液体分離膜である。また、ナノ濾過膜は、その濾過機能の点において、分子量が1,000〜300,000程度のものをろ別可能な膜(UF膜)と、分子量が数十程度のものをろ別可能な膜(RO膜)との中間に位置する機能を有する液体分離膜である。ちなみに、ナノ濾過膜は、各社から市販されており、容易に入手することができる。
このようなナノ濾過膜は、腐食促進成分を捕捉する。ここで、腐食促進成分について説明すると、この腐食促進成分とは、ボイラ4の上記各伝熱管(図示省略)の腐食が発生し易い部位、特に、内側に水分(ここでは缶水)が付着し、かつ外側から加熱される各伝熱管(図示省略)の内面に作用してその腐食を促進するものを言い、通常、硫酸イオン(SO 2−)、塩化物イオン(Cl)、およびその他の成分を含んでいる。ちなみに、腐食促進成分として重要なものは、硫酸イオン、塩化物イオンの両者である。ところで、日本工業規格JIS B 8223:1999は、貫流ボイラを含む特殊循環ボイラの腐食を抑制する観点から、当該ボイラの缶水の水質に関する各種の管理項目および推奨基準を規定している。そしてその中で、塩化物イオン濃度の規制値を設けている。しかしながら、缶水の硫酸イオン濃度については言及していない(言い換えれば、硫酸イオンが腐食に関与するものとは認識していない)。しかしながら、本願出願人の会社の研究者等は、缶水の水質と腐食との関係を長年にわたって研究した成果として、缶水に含まれる硫酸イオンが腐食促進成分として上記各伝熱管(図示省略)などに作用していることを確認している。
また、前記ナノ濾過膜は、腐食を抑制する成分である腐食抑制成分を透過する。腐食抑制成分とは、ボイラ4の上記各伝熱管(図示省略)の腐食が発生し易い部位、特に、各伝熱管(図示省略)の内面に作用し、そこに生じる腐食を抑制可能なものを言い、通常、シリカ(すなわち、二酸化ケイ素(SiO))を含んでいる。ところで、給水に含まれるシリカは、給水として用いる水道水、工業用水、地下水等において、通常含有されている成分で、通常は、各伝熱管(図示省略)におけるスケール発生成分と認識されており、可能な限りその濃度を抑制することが好ましいと考えられている。しかし、本願出願人の会社の研究者等は、缶水の水質と腐食との関係を長年にわたって研究した成果として、缶水に含まれるシリカが腐食抑制成分として上記各伝熱管(図示省略)などに作用していることを確認している。
符号10は、濾過処理装置8に接続された排水ラインを示している。この排水ライン10は、濾過処理装置8に発生する濃縮排水を排水するためのものである。
濾過処理装置8の下流側に備えられている前記給水タンク9には、軟水化処理装置6で軟水化され、濾過処理装置8において腐食促進成分が捕捉され腐食抑制成分が透過して生成された処理水が給水ライン4から流れ込むようになっている。
本例の給水システム1では、前記水質改質部3の上流側、すなわち活性炭濾過処理装置5の上流側の給水ライン2に、原水水質検知手段として、水質改質部3へ流入する前の原水の硬度を測定するための原水硬度測定手段11と、原水中に溶存する残留塩素濃度を測定するための原水残留塩素濃度測定手段12とが設けられている。
また、本例の給水システム1は、改質給水水質検知手段として、軟水化処理装置6とプレフィルタ7との間に設けられた給水硬度測定手段13と、プレフィルタ7と濾過処理装置8との間に設けられた濁度測定手段14および給水残留塩素濃度測定手段15と、濾過処理装置8と給水タンク9との間に設けられた処理水シリカ濃度測定手段16と、濾過処理装置8に接続された排水ライン10に設けられた排水シリカ濃度測定手段17とを有している。そして、前記給水硬度測定手段13により、軟水化処理装置6を通過した後の給水中の硬度を測定し、前記濁度測定手段14により、プレフィルタ7を通過した後の給水の濁度を測定し、前記給水残留塩素濃度測定手段15により、活性炭濾過処理装置5を通過した後の給水中の残留塩素濃度を測定することができるようになっている。また、前記処理水シリカ濃度測定手段16により、濾過処理装置8を通過した後の処理水中のシリカ濃度を測定することができ、前記排水シリカ濃度測定手段17により、排水中のシリカ濃度を測定することができるようになっている。
続いて、上記構成に基づきながらボイラ4の運転時の流れについて説明する。ボイラ4を運転する場合には、原水タンクから供給される原水の水質を改質して処理水を生成し、その処理水をボイラ4用の給水として給水タンク9へ貯留する必要がある。ここまでの過程について説明すると、給水ライン2を流れる給水は、原水タンクから所定の吐出圧を有する給水ポンプ(図示省略)により所定の圧力で流出する。その流出する給水の圧力は、下流側に配置された活性炭濾過処理装置5、軟水化処理装置6、プレフィルタ7、濾過処理装置8の各部における圧損などを考慮して設定される。そして、原水タンクから流出した給水は、先ず、活性炭濾過処理装置5を通過し、残留塩素が除去された状態となる。次に、その給水は、軟水化処理装置6を通過して軟水となる。続いて、その軟水である給水は、プレフィルタ7でごみなどが除去され、濾過処理装置8において、ナノ濾過膜を通過する際に、硫酸イオン、塩化物イオン等の腐食促進成分がナノ濾過膜により捕捉される。すなわち、腐食促進成分が軟水から除去される。一方、軟水に含まれるシリカ、すなわち腐食抑制成分は、軟水と共にナノ濾過膜を透過する。このようにして濾過処理された濾過処理後の軟水は、ボイラ4へ供給される給水として給水タンク9に貯留される。
給水タンク9に貯留された処理水は、給水タンク9およびボイラ4の間に配置される給水ポンプ(図示省略)を介してボイラ4へ供給され、下部ヘッダ内において缶水として貯留される。貯留された缶水は、加熱装置により加熱されながら各伝熱管内を上昇し、徐々に蒸気になる。そして、各伝熱管内において生成された蒸気は、上部ヘッダにおいて集められ、負荷装置へと供給される。
ところで、ボイラ4の運転中において、各伝熱管は、その下端部分、すなわち下部ヘッダとの連結部分が缶水と継続的に接触することになる。そのため、各伝熱管は、上記下端部分において、通常、缶水の影響を受け腐食し易くなる。特に、各伝熱管は、下端部分において、内周面の減肉的な腐食に加えて局部的な腐食が生じ易く、それが原因で微少な穴開きを起こして破損する場合がある。
上記局部的な腐食とは、各伝熱管の缶水との接触面側から厚さ方向の反対側へ向かう孔状の腐食、すなわち各伝熱管の厚さ(肉厚)方向に発生する孔状の腐食を言う。以下、このような局部的腐食の発生現象を「孔食」と言い、この孔食により生じた孔状の腐食を「食孔」と言う。ちなみに、孔食は、通常、缶水中の溶存酸素の影響により発生するものと理解されている。
しかしながら、本例によれば、ボイラ4の運転中において、各伝熱管に対し、腐食抑制成分を含む軟水が缶水として供給されることになるので、缶水に含まれる腐食抑制成分が各伝熱管の下端部分に作用し、当該部分の腐食を抑制するようになる。より具体的には、腐食抑制成分は、各伝熱管の缶水との接触部分における減肉的な腐食を抑制するとともに、食孔の発生および成長も抑制し、腐食(特に食孔)による伝熱管の破損を抑制する。この際、缶水は、濾過処理装置8により腐食促進成分が除去されるため、腐食抑制成分による上記のような腐食抑制作用は、腐食促進成分により阻害され難く、効果的に発揮されるようになる。
さて、缶水に含まれる腐食抑制成分により、各伝熱管の腐食が抑制されるのは、缶水に含まれる溶存酸素など(各伝熱管の腐食促進成分)の影響により、各伝熱管から溶出する成分に腐食抑制成分(特にシリカ)が作用し、各伝熱管の内面に耐食性の皮膜(防食皮膜)が形成されるためと考えられる。特に、溶存酸素は、各伝熱管に局部的なアノードを発現させ、これにより孔食を進行させる場合があるが、缶水に含まれる腐食抑制成分(シリカ)は、アニオンまたは負電荷のミセルとして存在するため、上記のようなアノードに吸着し易く、当該部分で選択的に防食皮膜を形成し易い。そのため、缶水に含まれる腐食抑制成分(シリカ)は、各伝熱管における孔食の進行を特に効果的に抑制することができるものと考えられる。
このようなボイラ4の運転時には、前記原水水質検知手段、前記改質給水水質検知手段によって水質の検知を行う。先ず原水水質検知手段による水質の検知について具体的に説明すると、原水水質検知手段としての前記原水硬度測定手段11により、原水硬度の測定を行うことができ、原水残留塩素濃度測定手段12により、原水中の残留塩素濃度の測定を行うことができる。
そして、原水硬度測定手段11によって測定された原水硬度と軟水化処理装置6の積算通水量とから、軟水化処理装置6のイオン交換樹脂の再生タイミングを知ることができる。そして、この再生タイミングで再生動作を行うことにより、イオン交換樹脂が硬度成分をナトリウムイオンに置換する能力が劣化する前にイオン交換樹脂の再生を行うことができ、硬度漏れを防止することができることとなる。これにより、濾過処理装置8のナノ濾過膜の膜性能を有効に発揮させることができ、腐食促進成分を捕捉して腐食抑制成分が透過した適水質の処理水をボイラ4へ供給することが可能となる。
また、前記原水残留塩素濃度測定手段12によって測定された原水の残留塩素濃度と活性炭濾過処理装置5の積算通水量とから、活性炭濾過処理装置5の活性炭の交換タイミングを知ることができる。そして、このタイミングで交換を行うことにより、活性炭の残留塩素除去能力が劣化する前に活性炭の交換を行うことができ、給水中の残留塩素を十分に除去することができることとなる。これにより、濾過処理装置8のナノ濾過膜の残留塩素による劣化を防止することができ、膜性能を有効に発揮させて腐食促進成分を捕捉して腐食抑制成分が透過した適水質の処理水をボイラ4へ供給することが可能となる。
次に、改質給水水質検知手段による水質の検知について説明する。改質給水水質検知手段を構成する前記給水硬度測定手段13では、軟水化処理装置6を通過した後の給水中の硬度を測定することができる。そして、その測定値が高い場合には、軟水化処理装置6の再生動作を行い、イオン交換樹脂の硬度成分除去能力を回復させる。これにより、軟水化処理装置6が適正な運転を行い、給水中の硬度成分を適に除去して濾過処理装置8のナノ濾過膜の膜性能を有効に発揮させることができるようになり、腐食促進成分を捕捉して腐食抑制成分が透過した適水質の処理水をボイラ4へ供給することが可能となる。
また、濁度測定手段14では、プレフィルタ7を通過した後の給水中の濁度を測定することができる。そして、その測定値が高い場合には、プレフィルタ7の交換を行い、プレフィルタ7の懸濁物質の除去能力を回復させる。これにより、プレフィルタ7において懸濁物質の除去性能が有効に発揮され、濾過処理装置8のナノ濾過膜の懸濁物質による目詰まりを防止して、膜性能を有効に発揮させることができる。したがって、腐食促進成分を捕捉して腐食抑制成分が透過した適水質の処理水をボイラ4へ供給することが可能となる。
また、給水残留塩素濃度測定手段15では、活性炭濾過処理装置5を通過した後の給水中の残留塩素濃度を測定することができる。そして、その測定値が高い場合には、活性炭濾過処理装置5の活性炭の交換を行い、活性炭濾過処理装置5の残留塩素除去能力を回復させる。これにより、活性炭濾過処理装置5で残留塩素が適に除去され、濾過処理装置8のナノ濾過膜の酸化剤による劣化を防止することができ、濾過処理装置8のナノ濾過膜の残留塩素による劣化を防止することができ、膜性能を有効に発揮させて腐食促進成分を捕捉して腐食抑制成分が透過した適水質の処理水をボイラ4へ供給することが可能となる。
また、処理水シリカ濃度測定手段16では、濾過処理装置8のナノ濾過膜を透過した透過水(処理水)のシリカ濃度を測定することができる。そして、その濃度が低い場合、給水中にシリカを添加してシリカ濃度を上昇させ、ボイラ4の腐食を抑制するために適正な水質とすることができる。
また、排水シリカ濃度測定手段17では、濾過処理装置8から排水される濃縮排水のシリカ濃度を測定することができる。ここで、濃縮排水のシリカ濃度が飽和濃度を超えると前記ナノ濾過膜の膜面付近にシリカスケールが析出し、ナノ濾過膜の濾過性能が低下する。そこで、前記排水シリカ濃度測定手段17によって測定される濃縮排水のシリカ濃度が飽和濃度を超えるほど高い場合には、排水ライン10からの濃縮排水のブロー量を多くすることにより、前記膜面のシリカ濃度を低下させることができる。
以上により、本例の給水システム1によれば、給水ライン2上において水質の検知を行うことにより、水質改質部3の水質改質機能を有効に発揮させることが可能となり、ボイラ4に対して腐食を抑制するために適な水質の給水を常に供給することが可能となる。
次に、図2に基づいて本発明の第二実施例について説明する。図2は本発明の給水システムの第二実施例を示す構成図である。図において、上記第一実施例と同様の構成については同一の符号を付して示してあり、以下においてはその説明を省略する。
本例の給水システム20は、濾過処理装置8と給水タンク9との間に脱気処理装置21を備えている。この脱気処理装置21は、濾過処理装置8で濾過処理された透過水に含まれる溶存酸素を機械的に除去するものである。この脱気処理装置21は、脱気膜(図示省略)を備え、かかる脱気膜の一方に透過水を流通させ、他方を真空ポンプなどの真空排気手段により真空吸引することで、透過水中の溶存酸素を脱気する周知構成のものである。かかる構成の脱気処理装置21で脱気された腐食促進成分が除去され腐食抑制成分が透過した軟水が、処理水として給水タンク9へ流れ込むようになっている。
本例において、処理水シリカ濃度測定手段16は、脱気処理装置21と給水タンク9の間の給水ライン2に設けられている。そして、脱気処理装置21と給水タンク9の間の給水ライン2には、改質給水水質検知手段として、脱気処理装置21を通過した後の処理水の溶存気体濃度を測定するための溶存気体濃度測定手段22が設けられている。
このような本例の給水システム20では、原水タンクから供給される給水は、活性炭濾過処理装置5、軟水化処理装置6、プレフィルタ7、濾過処理装置8を通ることにより、上記第一実施例と同様、軟水となり腐食促進成分が捕捉され腐食抑制成分が透過し、さらにこの給水が脱気処理装置21へ供給されて溶存気体が脱気処理される。脱気処理後の腐食抑制成分を含む軟水となる処理水は、ボイラ4へ供給される給水として給水タンク9に貯留される。
そして、前記溶存気体濃度測定手段22によって、脱気処理装置21を通過した後の処理水の溶存気体濃度を測定することができる。そして、その濃度が高い場合、給水量を減らして脱気処理装置21の脱気性能を向上させるか、給水中に脱酸素剤を注入し、ボイラ4の腐食を抑制するために適正な水質とすることができる。
また、他の改質給水水質検知手段および原水水質検知手段においても上記第一実施例と同様の水質検知が行われ、該第一実施例と同様、適正な水質を得るための対処がなされる。
以上により、本例の給水システム20においても、第一実施例の給水システム1と同様、水質改質部3の水質改質機能を有効に発揮させることが可能となり、ボイラ4に対して腐食を抑制するために適正な水質の給水を常に供給することが可能となる。
次に、図3に基づいて本発明の第三実施例について説明する。図3は本発明の給水システムの第三実施例を示す構成図である。図において、上記第一実施例と同様の構成については同一の符号を付して示してあり、以下の説明においてはその説明を省略する。
本例の給水システム30の水質改質部31においては、プレフィルタ7の下流側には濾過処理装置32が備えられている。この濾過処理装置32の濾過部材としては、分子量が数十程度のものをろ別可能な膜であるRO膜を用いている。かかるRO膜により、給水中の腐食促進成分や腐食抑制成分等の不純物などが除去される。そして、濾過処理装置32を通過して、不純物などが除去された給水が、処理水として給水タンク9に貯留されるようになっている。
このような本例の給水システム30では、原水タンクから供給される給水は、活性炭濾過処理装置5、軟水化処理装置6、プレフィルタ7、濾過処理装置32を通ることにより、不純物などが捕捉された軟水となり、かかる処理水がボイラ2へ供給される給水として給水タンク9に貯留される。
本例においても、第一実施例と同様にして原水水質検知手段および改質給水水質検知手段によって給水の水質検知が行われる。
そして、本例では、濾過処理装置32のRO膜の膜面のシリカ濃度が高くなると、濾過処理装置32の下流側の透過水のシリカ濃度が高くなり、また、排水ライン10を流れる濃縮排水のシリカ濃度が飽和濃度を超えると、RO膜の膜面付近にシリカスケールが析出してRO膜の濾過性能が低下する。このような場合には、処理水として適正な水質を得ることができないことから、処理水シリカ濃度測定手段16によって測定された処理水中のシリカ濃度が高い場合、または、排水シリカ濃度測定手段17によって測定された濃縮排水のシリカ濃度が飽和濃度を超える程高い場合には、排水ライン10からの濃縮排水のブロー量を多くして、RO膜の膜面のシリカ濃度を低下させる。これにより、処理水として適正な水質とすることができる。
その他の原水水質検知手段および改質給水水質検知手段による水質検知に基づく対処法は上記第一実施例と同様である。
以上により、本例の給水システム30においても、第一実施例の給水システム1と同様、水質改質部31の水質改質機能を有効に発揮させることが可能となり、ボイラ4に対して腐食を抑制するために適正な水質の給水を常に供給することが可能となる。
次に、図4に基づいて本発明の第四実施例について説明する。図4は本発明の給水システムの第四実施例を示す構成図である。図において、上記各実施例と同様の構成については同一の符号を付して示してあり、以下の説明においてはその説明を省略する。
本例の給水システム40は、濾過処理装置32と給水タンク9との間に脱気処理装置21を備えている。したがって、濾過処理装置32のRO膜で不純物などが除去された透過水が、脱気処理装置21で脱気処理されて処理水として給水タンク9へ流れ込むようになっている。
そして、本例の給水システム40は、第二実施例と同様、処理水シリカ濃度測定手段16は、脱気処理装置21と給水タンク9の間の給水ライン2に設けられている。そして、脱気処理装置21と給水タンク9の間の給水ライン2には、溶存気体濃度測定手段22が設けられている。
このような本例の給水システム40では、原水タンクから供給される給水は、活性炭濾過処理装置5、軟水化処理装置6、プレフィルタ7、濾過処理装置32を通ることにより、第三実施例と同様、不純物などが捕捉された軟水となり、さらにかかる給水が脱気処理装置21へ供給されて溶存酸素が脱気処理される。脱気処理後の不純物などが除去された軟水となる処理水は、ボイラ4へ供給される給水として給水タンク9に貯留される。
本例においても、第一,第二実施例と同様にして原水水質検知手段および改質給水水質検知手段によって給水の水質検知が行われる。
そして、本例では、第三実施例と同様、濾過処理装置32のRO膜の膜面のシリカ濃度が高くなると、濾過処理装置32の下流側の透過水のシリカ濃度が高くなり、また、排水ライン10を流れる濃縮排水のシリカ濃度が飽和濃度を超えるとRO膜の膜面付近にシリカスケールが析出してRO膜の濾過性能が低下する。このような場合には、処理水として適正な水質を得ることができないことから、処理水シリカ濃度測定手段16によって測定された処理水のシリカ濃度が高い場合、または、排水シリカ濃度測定手段17によって測定された濃縮排水のシリカ濃度が飽和濃度を超える程高い場合、排水ライン10からの濃縮排水のブロー量を多くして、RO膜の膜面のシリカ濃度を低下させる。これにより、処理水として適正な水質を得ることができる。
その他の原水水質検知手段および改質給水水質検知手段による水質検知に基づく対処法は上記第一,第二実施例と同様である。
以上により、本例の給水システム40においても、第一実施例の給水システム1と同様、水質改質部31の水質改質機能を有効に発揮させることが可能となり、ボイラ4に対して腐食を抑制するために適正な水質の給水を常に供給することが可能となる。
前記各実施例において具体的に挙げた原水水質検知手段および改質給水水質検知手段は、一例であり、前記以外のものであってもよい。例えば、改質給水水質検知手段として、電気伝導度計を濾過処理装置8または濾過処理装置32の下流側の給水ライン2に設けてもよい。
本発明の給水システムの第一実施例を示す構成図。 本発明の給水システムの第二実施例を示す構成図。 本発明の給水システムの第三実施例を示す構成図。 本発明の給水システムの第四実施例を示す構成図。
1 給水システム
2 給水ライン
3 水質改質部
4 ボイラ
5 活性炭濾過処理装置
6 軟水化処理装置
7 プレフィルタ
8 濾過処理装置
11 原水硬度測定手段
12 原水残留塩素濃度測定手段
13 給水硬度測定手段
14 濁度測定手段
15 給水残留塩素濃度測定手段
16 処理水シリカ濃度測定手段
17 排水シリカ濃度測定手段
20 給水システム
21 脱気処理装置
22 溶存気体濃度測定手段
30 給水システム
31 水質改質部
32 濾過処理装置
40 給水システム

Claims (4)

  1. 給水ラインと該給水ライン上に設けた水質改質部とで構成され、該水質改質部で改質された給水をボイラへ供給する給水システムであって、
    前記給水システムは、前記水質改質部がイオン交換樹脂を有する軟水化処理装置;及びナノ濾過膜又は逆浸透膜を有する膜濾過処理装置をこの順で備えて構成されるとともに、
    前記軟水化処理装置の上流側の給水ラインに設けられた原水硬度測定手段;前記軟水化処理装置と前記膜濾過処理装置の間の給水ラインに設けられた給水硬度測定手段;前記膜濾過処理装置の下流側の給水ラインに設けられた処理水シリカ濃度測定手段;及び前記膜濾過処理装置に接続された排水ラインに設けられた排水シリカ濃度測定手段を備えてなり、
    以下のA〜Dのうち、少なくとも1つ以上の制御動作を伴って運転されることを特徴とする給水システム。
    (A)前記原水硬度測定手段によって測定された原水硬度と軟水化処理装置の積算通水量とからイオン交換樹脂の硬度除去量を求め、この硬度除去量が所定値に達したときにイオン交換樹脂の再生を実行する。
    (B)前記給水硬度測定手段によって測定された給水硬度が所定値を超えたとき、イオン交換樹脂の再生を実行する。
    (C)前記排水シリカ濃度測定手段によって測定された濃縮排水シリカ濃度が所定値を超えたとき、膜濾過処理装置の濃縮排水ブロー量を増加させる。
    (D)前記処理水シリカ濃度測定手段によって測定された処理水シリカ濃度が所定値未満のとき、ボイラへの給水にシリカを添加する。
  2. 給水ラインと該給水ライン上に設けた水質改質部とで構成され、該水質改質部で改質された給水をボイラへ供給する給水システムであって、
    前記給水システムは、前記水質改質部が活性炭を有する活性炭濾過処理装置;イオン交換樹脂を有する軟水化処理装置及びナノ濾過膜又は逆浸透膜を有する膜濾過処理装置をこの順で備えて構成されるとともに、
    前記活性炭濾過処理装置の上流側の給水ラインに設けられた原水残留塩素濃度測定手段;前記活性炭濾過処理装置と前記膜濾過処理装置の間の給水ラインに設けられた給水残留塩素濃度測定手段;前記軟水化処理装置の上流側の給水ラインに設けられた原水硬度測定手段;前記軟水化処理装置と前記膜濾過処理装置の間の給水ラインに設けられた給水硬度測定手段;前記膜濾過処理装置の下流側の給水ラインに設けられた処理水シリカ濃度測定手段;及び前記膜濾過処理装置に接続された排水ラインに設けられた排水シリカ濃度測定手段を備えてなり、
    以下のA〜Fのうち、少なくとも1つ以上の制御動作を伴って運転されることを特徴とする給水システム。
    (A)前記原水硬度測定手段によって測定された原水硬度と軟水化処理装置の積算通水量とからイオン交換樹脂の硬度除去量を求め、この硬度除去量が所定値に達したときにイオン交換樹脂の再生を実行する。
    (B)前記給水硬度測定手段によって測定された給水硬度が所定値を超えたとき、イオン交換樹脂の再生を実行する。
    (C)前記排水シリカ濃度測定手段によって測定された濃縮排水シリカ濃度が所定値を超えたとき、膜濾過処理装置の濃縮排水ブロー量を増加させる。
    (D)前記処理水シリカ濃度測定手段によって測定された処理水シリカ濃度が所定値未満のとき、ボイラへの給水にシリカを添加する。
    (E)前記原水残留塩素濃度測定手段によって測定された原水残留塩素濃度と活性炭濾過処理装置の積算通水量とから活性炭の塩素吸着量を求め、この塩素吸着量が所定値に達したとき、活性炭の交換時期を報知する。
    (F)前記給水残留塩素濃度測定手段によって測定された給水残留塩素濃度が所定値を超えたとき、活性炭の交換時期を報知する。
  3. 給水ラインと該給水ライン上に設けた水質改質部とで構成され、該水質改質部で改質された給水をボイラへ供給する給水システムであって、
    前記給水システムは、前記水質改質部が活性炭を有する活性炭濾過処理装置;イオン交換樹脂を有する軟水化処理装置;プレフィルタ及びナノ濾過膜又は逆浸透膜を有する膜濾過処理装置をこの順で備えて構成されるとともに、
    前記活性炭濾過処理装置の上流側の給水ラインに設けられた原水残留塩素濃度測定手段;前記活性炭濾過処理装置と前記膜濾過処理装置の間の給水ラインに設けられた給水残留塩素濃度測定手段;前記軟水化処理装置の上流側の給水ラインに設けられた原水硬度測定手段;前記軟水化処理装置と膜濾過処理装置の間の給水ラインに設けられた給水硬度測定手段;前記プレフィルタと前記膜濾過処理装置の間の給水ラインに設けられた濁度測定手段;前記膜濾過処理装置の下流側の給水ラインに設けられた処理水シリカ濃度測定手段;及び前記膜濾過処理装置に接続された排水ラインに設けられた排水シリカ濃度測定手段を備えてなり、
    以下のA〜Gのうち、少なくとも1つ以上の制御動作を伴って運転されることを特徴とする給水システム。
    (A)前記原水硬度測定手段によって測定された原水硬度と軟水化処理装置の積算通水量とからイオン交換樹脂の硬度除去量を求め、この硬度除去量が所定値に達したときにイオン交換樹脂の再生を実行する。
    (B)前記給水硬度測定手段によって測定された給水硬度が所定値を超えたとき、イオン交換樹脂の再生を実行する。
    (C)前記排水シリカ濃度測定手段によって測定された濃縮排水シリカ濃度が所定値を超えたとき、膜濾過処理装置の濃縮排水ブロー量を増加させる。
    (D)前記処理水シリカ濃度測定手段によって測定された処理水シリカ濃度が所定値未満のとき、ボイラへの給水にシリカを添加する。
    (E)前記原水残留塩素濃度測定手段によって測定された原水残留塩素濃度と活性炭濾過処理装置の積算通水量とから活性炭の塩素吸着量を求め、この塩素吸着量が所定値に達したとき、活性炭の交換時期を報知する。
    (F)前記給水残留塩素濃度測定手段によって測定された給水残留塩素濃度が所定値を超えたとき、活性炭の交換時期を報知する。
    (G)前記濁度測定手段によって測定された給水濁度が所定値を超えたとき、プレフィルタの交換時期を報知する。
  4. 給水ラインと該給水ライン上に設けた水質改質部とで構成され、該水質改質部で改質された給水をボイラへ供給する給水システムであって、
    前記給水システムは、前記水質改質部が活性炭を有する活性炭濾過処理装置;イオン交換樹脂を有する軟水化処理装置;プレフィルタ;ナノ濾過膜又は逆浸透膜を有する膜濾過処理装置;及び脱気膜を有する脱気処理装置をこの順で備えて構成されるとともに、
    前記活性炭濾過処理装置の上流側の給水ラインに設けられた原水残留塩素濃度測定手段;前記活性炭濾過処理装置と前記膜濾過処理装置の間の給水ラインに設けられた給水残留塩素濃度測定手段;前記軟水化処理装置の上流側の給水ラインに設けられた原水硬度測定手段;前記軟水化処理装置と前記膜濾過処理装置の間の給水ラインに設けられた給水硬度測定手段;前記プレフィルタと前記膜濾過処理装置の間の給水ラインに設けられた濁度測定手段;前記膜濾過処理装置の下流側の給水ラインに設けられた処理水シリカ濃度測定手段;前記膜濾過処理装置に接続された排水ラインに設けられた排水シリカ濃度測定手段;及び前記脱気処理装置の下流側の給水ラインに設けられた溶存酸素濃度測定手段を備えてなり、
    以下のA〜Iのうち、少なくとも1つ以上の制御動作を伴って運転されることを特徴とする給水システム。
    (A)前記原水硬度測定手段によって測定された原水硬度と軟水化処理装置の積算通水量とからイオン交換樹脂の硬度除去量を求め、この硬度除去量が所定値に達したときにイオン交換樹脂の再生を実行する。
    (B)前記給水硬度測定手段によって測定された給水硬度が所定値を超えたとき、イオン交換樹脂の再生を実行する。
    (C)前記排水シリカ濃度測定手段によって測定された濃縮排水シリカ濃度が所定値を超えたとき、膜濾過処理装置の濃縮排水ブロー量を増加させる。
    (D)前記処理水シリカ濃度測定手段によって測定された処理水シリカ濃度が所定値未満のとき、ボイラへの給水にシリカを添加する。
    (E)前記原水残留塩素濃度測定手段によって測定された原水残留塩素濃度と活性炭濾過処理装置の積算通水量とから活性炭の塩素吸着量を求め、この塩素吸着量が所定値に達したとき、活性炭の交換時期を報知する。
    (F)前記給水残留塩素濃度測定手段によって測定された給水残留塩素濃度が所定値を超えたとき、活性炭の交換時期を報知する。
    (G)前記濁度測定手段によって測定された給水濁度が所定値を超えたとき、プレフィルタの交換時期を報知する。
    (H)前記溶存酸素濃度測定手段によって測定された溶存酸素濃度が所定値を超えたとき、給水量を減少させる。
    (I)前記溶存酸素濃度測定手段によって測定された溶存酸素濃度が所定値を超えたとき、ボイラへの給水に脱酸素剤を添加する。
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