JP4630418B2 - 防錆塗膜形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボート用船外機のエンジンを構成するダイキャスト部材、特にアルミニウムダイキャスト部材表面への防錆塗膜形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、船外機用(すなわち、船体に積載される)動力源であるエンジンや駆動部系の一部を構成するダイキャスト部材、特にアルミニウムダイキャスト合金製部材(以後、アルミニウムダイキャスト部材と称す)は、エンジンや駆動部系がその内部まで熱、光、水、海水等から保護される必要があるため、高い防食性が要求されている。
一般に、前記目的に使用されるアルミニウムダイキャスト部材は、その表面に、いわゆる防錆塗料を塗装して不動態化層を設けることにより、防食性が付与されている。
【0003】
アルミニウムダイキャスト部材表面への不動態化層の形成は、通常、クロム系防錆顔料を多量に含有する溶剤型エポキシ塗料等のような防錆塗料を塗装することにより行なわれていたが、多量のクロムニウムイオンの存在が環境に悪影響を及ぼす恐れがあることから、現在ではクロム系防錆顔料を含まない防錆塗料の使用が強く望まれている。
しかしながら、現時点で入手できるクロム系防錆顔料を含まない防錆塗料をアルミニウムダイキャスト部材表面に塗装すると、酸化力が不充分であるため、十分な不動態化層の形成が不可能であった。
【0004】
さらにその後、その表面に防錆塗膜が形成されたアルミニウムダイキャスト部材は、防錆塗膜の封孔のためおよび所望の機械的強度を確保するために、通常、有機含浸処理に付される。有機含浸処理は、前記防錆塗膜を有するアルミニウムダイキャスト部材を有機含浸処理用含浸剤に浸積することによって行なわれる。しかしながら、このような従来既知の塗膜は、含浸剤によって表面が侵食されたり、またはアルミニウムダイキャスト部材との界面で剥離が生じることがあった。
そのため、従来既知の防錆塗膜を有するアルミニウムダイキャスト部材には、防食塗膜上に、含浸剤に冒されない塗膜を更にもう一層設ける必要があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、アルミニウムダイキャスト部材表面に、充分な防食性を有しかつ有機含浸処理に冒されない防錆塗膜を形成する方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、アルミニウムダイキャスト部材表面を前処理し、該表面に防錆プライマーを塗装して防錆プライマー塗膜を形成した後、有機含浸処理に付す、アルミニウムダイキャスト部材表面への防錆塗膜形成方法において、前記防錆プライマーが(1)ウレタン変性エポキシ樹脂、(2)メラミン樹脂、(3)ブロックイソシアネート樹脂、および(4)鉛及びクロムを含まない防錆顔料を含有することを特徴とするアルミニウムダイキャスト部材表面への防錆塗膜形成方法。
また更に、本発明は、上記の塗膜形成方法により得られる防錆塗膜を表面に有するアルミニウムダイキャスト部材をも提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について更に詳細に説明する。
防錆プライマー塗料
本発明で使用される防錆プライマー塗料は、(1)ウレタン変性エポキシ樹脂、(2)メラミン樹脂、(3)ブロックイソシアネート樹脂および(4)鉛及びクロムを含まない防錆顔料を含有する。
(1)ウレタン変性エポキシ樹脂
本発明の塗膜形成方法に用いる防錆プライマー塗料に含有されるウレタン変性エポキシ樹脂(1)としては、例えば、エポキシ樹脂のグリシジル基と、活性水素を有する多官能カルボン酸あるいは多官能アミンとを反応させた後、そこへジイソシアネートを加えて残存する活性水素と反応させることにより得られるものが挙げられるが、本発明は特にこれに限定されるものではなく、市販品をそのまま使用してもよい。
ウレタン変性エポキシ樹脂(1)としては、その優れた耐食性および密着性から、エポキシ樹脂のグリシジル基に対して、過剰量の活性水素を有するような量で多官能カルボン酸あるいは多官能アミンを用いて変性し、その後残存する活性水素とジイソシアネ−トとを更に反応させて鎖延長されたものを使用するのが好ましい。このようなウレタン変性エポキシ樹脂(1)を用いることにより、形成される防食プライマー塗膜の耐食性を一段と向上することができる。
【0008】
上記ウレタン変性エポキシ樹脂(1)を調製するのに使用されるエポキシ樹脂としては、特に限定されず、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ノボラック等をグリシジルエーテル化したエポキシ樹脂;ビスフェノールAにプロピレンオキサイドまたはエチレンオキサイドを付加しグリシジルエーテル化したエポキシ樹脂;アクリル型エポキシ樹脂:エーテル型エポキシ樹脂;およびエステル型エポキシ樹脂等が挙げられる。脂肪族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、ポリエーテル系エポキシ樹脂を前記エポキシ樹脂として用いることも可能である。これらのエポキシ樹脂は、2種以上を併用してもよい。
本発明では、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂をより好ましく使用する。
【0009】
上記ウレタン変性エポキシ樹脂(1)を調製するのに使用される多官能カルボン酸あるいは多官能アミンとしては、1分子中に活性水素を2個以上有するものが挙げられる。これらカルボン酸あるいはアミンは2種以上併用することも可能である。
上記多官能カルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、イタコン酸、フタル酸、トリメリット酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ピロメリット酸及び上記単量体の無水物等の多官能カルボン酸が挙げられる。
前記多官能アミンとしては、エタノールアミン、プロパノールアミン、イソプロパノールアミン、ブタノールアミン等の1級アルカノールアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、オクチルアミン、デシルアミン等の1級アルキルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、キシレンジアミン、アミノエチルピペラジン、ノルボルナンジアミノメチル等の多官能アミンが挙げられる。
【0010】
上記ウレタン変性エポキシ樹脂(1)を調製するためのもう一つの成分であるジイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族イソシアネート;キシリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート;イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネートメチル等の脂環族イソシアネート;およびこれらの混合物を用いることができる。
【0011】
本発明で使用されるウレタン変性エポキシ樹脂(1)は、例えば、前記エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂中のグリシジル基に対して、含まれる活性水素が1.1〜1.8倍当量となるような量で多官能カルボン酸あるいは多官能アミンを混合し、70〜150℃で4〜10時間反応させた後、残存する多官能カルボン酸あるいはアミンの活性水素に対し0.1〜0.9倍当量のジイソシアネートを添加して、30〜100℃で更に反応を継続することにより調製され得る。
【0012】
好ましいウレタン変性エポキシ樹脂(1)は、数平均分子量2000〜12000、ガラス転移温度(Tg)40〜100℃、水酸基価150〜300、および酸価1以下を有する。
ウレタン変性エポキシ樹脂(1)の数平均分子量は、2000未満であると、貯蔵安定性が悪くなり、12000を超えると、形成された防錆プライマー塗膜内への水及び腐食環境物質の進入遮断効果が低下し防食性が悪くなる。より好ましくは、数平均分子量は、3000〜11000であり、更に好ましくは、3000〜8000である。またTgは、40℃未満であると、塗膜の粘着性が低下し、100℃を超えると、塗膜の外観が悪くなる。より好ましいウレタン変性エポキシ樹脂(1)のTgは、60〜90℃である。
ウレタン変性エポキシ樹脂(1)の水酸基価は、150未満であると、形成される防錆プライマー塗膜の架橋性及び防食性が低下し、300を超えると、塗膜の可撓性が低下する。そのため、水酸基価は、より好ましくは、180〜280であり、更に好ましくは、210〜270である。
【0013】
上記ウレタン変性エポキシ樹脂(1)は、防錆プライマー塗料中の固形分100重量部に対し、20〜80重量%の量で配合されるのが好ましい。ウレタン変性エポキシ樹脂(1)の配合量が20重量%未満であると、バインダーとして十分機能せず、形成される防食プライマー塗膜が脆くなるため、アルミニウムダイキャスト部材表面との密着性および耐食性が低下する。他方、ウレタン変性エポキシ樹脂(1)の配合量が80重量%を超えると、アルミニウムダイキャスト部材の塗装後の組立作業性性が低下する。
さらに優れた耐食性および高度な組立作業性を付与するためには、防錆プライマー塗料中の固形分100重量部に対し、ウレタン変性エポキシ樹脂(1)を30〜70重量%の範囲で含有させることが好ましい。
【0014】
(2)メラミン樹脂
本発明で使用される防錆プライマー塗料の第二成分は、前記ウレタン変性エポキシ樹脂(1)の硬化剤として機能し得るメラミン樹脂(2)である。上記メラミン樹脂としては、特に限定されないが、例えばメラミンとホルムアルデヒドを反応させた後、アルコールで変性することによって得られるメラミンホルムアルデヒド樹脂、およびそれを含む樹脂組成物を挙げることができる。
一般に、メラミン樹脂(2)としては、メチルエーテル化メラミン樹脂、ブチルエーテル化メラミン樹脂および混合アルキルエーテル化メラミン樹脂から選ばれる少なくとも一種を使用する。
【0015】
防錆プライマー塗料における上記メラミン樹脂(2)の配合量は、前記塗料中の固形分100重量部に対し、1〜15重量%である。メラミン樹脂(2)の配合量は、1重量部未満であると、前記塗料中に含まれるウレタン変性エポキシ樹脂(1)の硬化が不充分となるため本発明の目的を達成することができず、15重量部を超えると、防錆塗料組成物の貯蔵安定性が低下して平滑な表面を得ることができないので、上記範囲に限定される。メラミン樹脂(2)の配合量は、好ましくは2〜10重量部である。
【0016】
(3)ブロックイソシアネート樹脂
本発明で使用される防錆プライマー塗料の第三成分は、ブロックイソシアネート樹脂(3)である。ブロックイソシアネート樹脂(3)は、ポリイソシアネートにブロック剤を付加させることによって得られ、加熱によりブロック剤が解離してイソシアネート基が発生する。発生したイソシアネート基は、前記ウレタン変性エポキシ樹脂(1)中の官能基と反応して、ウレタン変性エポキシ樹脂(1)を硬化する。
【0017】
好適なポリイソシアネートとしては、特に限定されないが、例えば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、エチリデンジイソシアネート、ブチリデンジイソシアネートなどの脂肪族化合物;1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,2−シクロヘキサンジイソシアネートなどの脂肪族環式化合物;m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,4−ナフタレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−または2,6−トルエンジイソシアネート、4,4′−トルイジンジイソシアネート、1,4−キシレンジイソシアネートなどの芳香族化合物またはそれらの混合物;ジアニシジンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、クロロジフェニルジイソシアネートなどの核置換芳香族化合物;トリフェニルメタン−4,4′,4″−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、2,4,6−トリイソシアネートトルエンなどのトリイソシアネート;4,4′−ジフェニル−ジメチルメタン−2,2′,5,5′−テトライソシアネートなどのテトライソシアネート等;またはトルエンジイソシアネートダイマー、トルエンジイソシアネートトリマーなどの重合したポリイソシアネートなどが挙げられる。
【0018】
前記ポリイソシアネートに付加させるブロック剤としては、比較的低温(70〜140℃)で解離し得るものを、使用されるポリイソシアネートに依存して選択することができる。
例えば芳香族系ポリイソシアネートを使用する場合、好適なブロック剤としては、1−クロロ−2−プロパノール、エチレンクロルヒドリンなどのハロゲン化炭化水素;n−プロパノール、フルフリルアルコール、アルキル基置換フルフリルアルコールなどの脂肪族または複素環式アルコール;フェノール、m−クレゾール、p−ニトロフェノール、p−クロロフェノール、ノニルフェノールなどのフェノール類;メチルエチルケトンオキシム、メチルイソブチルケトンオキシム、アセトンオキシム、シクロヘキサンオキシムなどのオキシム類;アセチルアセトン、アセト酢酸エチル、マロン酸エチルなどの活性メチレン化合物;メタノール、エタノール、イソプロパノールなどの脂肪族アルコール;ベンジルアルコールなどの芳香族アルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールモノエーテル類;またはカプトラクタムなどが挙げられる。上記の中では、オキシム類、またはアルコール類、特にフルフリルアルコールおよびアルキル基置換フルフリルアルコールが好ましい。
脂肪族ポリイソシアネートを使用する場合、上記ブロック剤のうちフェノール類およびオキシム類が好ましく選択される。
【0019】
防錆プライマー塗料に配合され得るブロックイソシアネート樹脂(3)の量は、前記塗料中の固形分100重量部に対し、1〜10重量%である。ブロックイソシアネート樹脂(3)の配合量が1重量部未満であると、防錆プライマー塗膜の硬化が不足して本発明の目的を達成することができず、10重量部を超えると、前記塗料の貯蔵安定性が低下し、更には平滑な防錆プライマー塗膜を得ることができなくなる。ブロックイソシアネート樹脂(3)の配合量は、好ましくは、2〜8重量部である。
【0020】
防錆プライマー塗料には、前記ブロック剤の解離を促進するための触媒を添加してもよい。このような触媒としては、ジブチル錫ラウリレート、ジブチル錫オキシド、ジオクチル錫などの有機錫化合物や、N−メチルモルホリンなどのアミン類、酢酸鉛などの金属塩が使用できる。触媒の濃度は、通常、防錆プライマー塗料中の塗膜形成樹脂固形分(重量)に対し0.3〜5重量%、好ましくは1〜3重量%である。
【0021】
(4)鉛及びクロムを含まない防錆顔料
本発明で使用される防錆プライマー塗料は、第四成分として、鉛及びクロムを含まない防錆顔料(4)を含有する。ここで、「鉛及びクロムを含まない」とは、鉛またはクロムのいずれをも含まないという意味であって、いずれか一方を含む場合も排除する。また、「含まない」とは、環境や人体に悪影響を与える量で含まないことを意味し、微量の混入等は許容する。
鉛及びクロムを含まない防錆顔料(4)は、一般に、水可溶分が多いと水分中にイオンが溶けやすいことから、優れた防食性を示す。しかしながら、水可溶分は、多すぎると、防錆プライマー塗膜が水により過剰に侵食されたり、または膨れが発生し易くなるため、好ましくは2.0%以下、より好ましくは1.0%以下の量で配合される。
【0022】
鉛及びクロムを含まない防錆顔料(4)としては、モリブデン酸亜鉛(水可溶分1.2%)、トリポリリン酸アルミニウム(水可溶分1.5%)、リンモリブデン酸アルミニウム(水可溶分0.4%)、リン酸亜鉛(水可溶分0.1%)等の微粉末等が挙げられる。リン酸系顔料(例えば、リン酸亜鉛)およびモリブデン酸系顔料(例えば、モリブデン酸亜鉛)はいずれも、高い耐食性の観点から好ましい。なぜならば、リン酸系顔料は、アルカリ環境下でリン酸イオンが、アルミニウムダイキャスト部材のような金属基材の表面に沈着し、基材から発生する金属イオンと反応して化成皮膜が形成され、他方、モリブデン酸系顔料は、モリブデン酸イオンの酸化が強く、金属基材の表面を酸化して不動態皮膜を形成することによる。
鉛及びクロムを含まない防錆顔料(4)としてのリンモリブデン酸アルミニウムは、前記リン酸亜鉛及びリン酸アルミニウムとモリブデン酸亜鉛の特徴を合わせ持つ顔料であり、腐食抑制剤として、より高い防食効果を発揮し得ることから、より好ましく使用される。
【0023】
上記鉛及びクロムを含まない防錆顔料(4)の配合量は、防錆プライマー塗料中の固形分100重量部に対して5〜40重量%である。前記防錆顔料(4)の配合量が5重量%未満であると、防食性が不足するため本発明の目的を達成することができず、40重量%を超えると、平滑な塗膜表面を形成することができない。防錆顔料(4)の配合量は、より好ましくは8〜25重量%である。
【0024】
本発明で使用される防錆プライマー塗料には、上記成分(1)〜(4)の他に、体質顔料を含有してもよい。体質顔料としては特に限定されないが、フレーク状の形状を有しかつより低い電導率を有するものが、防錆プライマー塗膜内への水及び腐食環境物質の進入を遮断する効果に優れ、また前記塗膜の耐水性、強いては防食性を向上させることから望ましい。このような体質顔料としては、例えば、鱗片状のタルク等を挙げることができる。
防錆プライマー塗料に配合される体質顔料の量は、前記塗料中の固形分100重量部に対して15〜65重量%である。体質顔料の配合量が15重量%未満であると、アルミニウムダイキャスト部材が十分な組立作業性を得ることができず、65重量%を超えると、防錆プライマー塗膜表面の光沢が低下して平滑な塗膜面を得ることができない。体質顔料の配合量は、好ましくは20〜55重量%である。
【0025】
本発明で使用される防錆プライマー塗料には、必要に応じ、本発明の構成を損なわない範囲の量で他の添加剤や着色剤等が含まれていてもよい。
好適な添加剤としては、例えば、一般に低分子量のアクリルエステル系表面調整剤、防錆プライマー塗膜内への水及び腐食環境物質の進入を遮断する効果に優れる扁平顔料(、例えば鱗片状シリカ等)を挙げることができる。このような添加剤は、例えば、防錆プライマー塗料中の固形分100重量部に対して、合計で1〜10重量部程度の量で配合されてよい。
好適な着色剤としては、例えば、カーボンブラック、チタン、バイオレット、ブルー等の着色顔料を挙げることができる。防錆プライマー塗料への着色剤の配合量は、貯蔵または使用に関して実用上支障のない範囲内で選択できる。
【0026】
本発明で使用される防錆プライマー塗料は、上記成分(1)〜(4)を混合し、常法により分散した後、当該分野で通常使用される好適な溶剤中に溶解し、更に前記成分(1)〜(4)以外の添加物(体質顔料、添加剤、着色剤等)を加えることにより調製できる。ただし、上記成分(3)に関して記載した触媒は、成分(1)〜(4)の混合時に添加する。
本発明において、防錆プライマー塗料の調製に好適に使用される溶剤としては、例えば、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素系;n−ブタノール、イソブタノール等のアルコール系;エチレングリコールモノN−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられ、必要に応じて、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用してよい。
【0027】
塗膜形成方法
本発明は、第2の実施態様として、上記塗膜形成方法に従って形成される防錆塗膜を表面に有するアルミニウムダイキャスト部材も提供する。
本発明で用いられる金属素材としてのアルミニウムダイキャスト部材は、機械的強度が高くおよびダイキャスト加工が容易であることから、JIS規格にあるADC 12またはADC 10がより好ましい。特に、船外機構成用途としては、ADC 12がより広く用いられている。ADC 10は、船用エンジン部品に好ましく使用されている。
【0028】
本発明において、前記アルミニウムダイキャスト部材としては、前記ADC 12またはADC 10以外に、鉄、マグネシウム等の金属等を含有させて製造されるものが好ましく使用される。
【0029】
上記アルミニウムダイキャスト部材は、予め、防錆効果を向上させるためにその表面をアルカリ脱脂し、クロム系またはジルコン系等の化成処理に付される。
その後、上記防錆プライマー塗料をその処理された表面に塗装することにより、防錆プライマー塗膜が形成される。
本発明において、アルミニウムダイキャスト部材表面に防錆プライマー塗料を塗装する方法としては、通常の塗装方法をいずれも適用することができ、例えば、エアレス塗装、スプレー塗装、静電塗装法等を挙げることができる。
【0030】
本発明において、形成される防錆プライマー塗膜は、その乾燥膜厚を5〜30μmとすることが好ましい。乾燥膜厚が5μm未満では、得られる防錆プライマー塗膜に十分な耐食性が得られず、一方、30μmを超えると組立作業性が低化する。また、さらに高度な耐食性及び組立作業性を満足させるためには、10〜25μmの範囲が好ましい。
【0031】
上記防錆プライマー塗膜形成後、80〜140℃、好ましくは100〜120℃の温度で加熱することにより、高い架橋度の硬化塗膜を得ることができる。加熱温度(すなわち、硬化温度)が120℃を越えると、塗膜が固く脆くなり、80℃未満では硬化が不充分である。硬化時間は硬化温度により変化する。好ましい硬化条件は、100℃〜120℃で10〜30分である。
【0032】
本発明の方法において、その表面に防錆プライマー塗膜が形成されたアルミニウムダイキャスト部材を、その後、アルミニウムダイキャスト部材を有機含浸剤に浸積する、いわゆる有機含浸処理に付す。有機含浸処理は、無機含浸処理に比べて、使用される含浸剤の粘度が低くかつ浸透性が高い。更に、有機含浸剤の主成分は架橋重合型樹脂であることから、含浸後、加熱硬化処理に付すことにより、耐熱性、耐熱水性に優れ、および耐酸性、耐アルカリ性および耐溶剤性にも優れた塗膜を提供することができる。本発明では、有機含浸剤として、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とする架橋重合型含浸剤を好ましく使用する。
上記有機含浸処理工程は、一般に、表面に防錆プライマー塗膜を有するアルミニウムダイキャスト部材を含浸タンクに入れ、0〜5Paに減圧すると同時に含浸タンク内に有機含浸剤を入れ、その後4〜6kg/cm2程度に加圧して含浸処理する。含浸処理終了後、アルミニウムダイキャスト部材を取り出して、液切機で前記部材表面等に付着している有機含浸剤を除去し、さらに水洗い機で水洗処理した後、約90℃に設定された湯浸硬化槽内の温水に5〜10分程度浸漬して有機含浸剤を硬化させる。湯浸硬化処理終了後、前記部材を取り出して水切機で温水を除去することにより、本発明の防錆塗膜を有するアルミニウムダイキャスト部材が得られる。
上記有機含浸剤は揮発分を含まない(すなわち、不揮発分100%)。従って、アルミニウムダイキャスト部材表面の防錆プライマー塗膜内に含浸された含浸剤は全て、湯浸硬化処理によって硬化するため、優れた含浸効果、すなわち、高い防錆効果が得られる。
【0033】
上記の方法により得られる、本発明の防錆塗膜を有するアルミニウムダイキャスト部材は、所望により加工され、組み立て工程に供される。
【0034】
本発明により、表面に防錆塗膜が形成されたアルミニウムダイキャスト部材は、その意匠性を更に高めるために、前記防錆塗膜上に上塗り塗膜を形成してもよい。この上塗り塗膜は、自然乾燥型、焼き付け硬化型、または、いわゆるソリッド塗膜、あるいは光輝材を含有するメタリック塗膜とクリヤー塗膜とを組み合わせて構成されるメタリック塗膜のいずれであってもよい。
【0035】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、以下に於いて「部」とあるのはいずれも「重量部」を意味する。
【表1】
【0036】
上記表1中の組成のうち、成分(1)から(4)および触媒を混合し、常法により、顔料成分を5μm以下に分散した後、溶剤中に溶解した。その後、そこへ残りの組成(体質顔料、着色顔料、添加剤)を添加することにより、本発明の防錆プライマー塗料を調製した。
【0037】
( II )塗膜形成方法
JIS規格 ADC−10のアルミダイキャスト合金製エンジン部品は、その表面に「サーフクリーナー53」(日本ペイント社製、アルカリ脱脂剤)を用いて脱脂を行い、次いで、「アルサーフC5N−2」(日本ペイント社製、化成処理剤)を用いて化成処理を行なった。
上記(I)で調製した防錆プライマー塗料を、予め、希釈剤を用いて塗装粘度に希釈し調整した(18〜20秒/NK#2カップ・20℃)後、化成処理された前記エンジン部品の表面に、乾燥膜厚で15μmになるようにスプレー塗装した。10分間放置した後、前記部品を120℃で20分間熱処理することにより、防錆プライマー塗膜を形成した。
【0038】
塗膜評価
1.有機含浸剤侵食性試験
上記(II)で得られた防錆プライマー塗膜を有するエンジン部品表面の水平面上に、有機含浸剤「ST−1801」(スタイ社製、有機含浸剤)1mLを滴下し、20℃で3分間放置した。その後、エンジン部品を水洗いすることにより含浸剤を洗い流し、防錆塗膜を形成した。滴下した部位の塗膜状態を下記の基準で目視評価した。結果を表2に示す。
評価基準
5:塗膜に全く跡が認められない
4:塗膜に極僅かに跡が認められる
3:塗膜に僅かに跡が認められる
2:塗膜に明らかな跡が認められる
1:塗膜に異常が認められる
【0039】
2.海水暴露試験
上記(II)と同様にして別途、表面に防錆プライマー塗膜を形成したエンジン部品を、常時海岸より引き込んだ海水を満たしたプールに浸漬した。腐食環境条件は、浸積12時間、乾燥12時間を1サイクルとして、30日間浸漬した後、塗膜表面における腐食度を下記の基準で目視判定した。結果を表2に示す。
評価基準
5:僅かに発錆が開始したものが認められる
4:点状に腐食が進行した跡が認められる
3:塗膜に腐食が拡大した跡が認められる
2:塗膜全体に錆跡が認められる
1:塗膜全体に明らかな錆跡が認められる
【0040】
実施例2〜7
本実施例2〜7においては、先ず、表2に掲げる組成を用いたこと以外は、実施例1と同様にして防錆プライマー塗料を調製した。実施例1と同様にして脱脂および化成処理に付したJIS規格 ADC−10のアルミダイキャスト製エンジン部品表面に、前記防錆プライマー塗料を塗装後、硬化して防錆プライマー塗膜を形成した後、実施例1と同様に塗膜評価試験を行った。結果を表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】
表2中の符号はそれぞれ、以下の意味を表す。
1)エポキ−811:三井化学社製、ウレタン変性エポキシ樹脂(数平均分子量10600、ガラス転移温度89℃、水酸基価220、固形分40%)。
2)エポキー813:三井化学社製、ウレタン変性エポキシ樹脂(数平均分子量4900、ガラス転移温度85℃、水酸基価220、固形分45%)。
3)エポキー863:三井化学社製、ウレタン変性エポキシ樹脂(数平均分子量3100、ガラス転移温度68℃、水酸基価265、固形分45%)。
4)スミマールM−40S:住友化成工業社製、ブチル化メラミン樹脂(固形分80%)。
5)SBUイソシアネートL805:住友バイエル社製、ブロックイソシアネート樹脂(有効成分65%)。
6)コロネート2513:日本ポリウレタン社製、オキシムブロックイソシアネート(有効成分80%)。
7)LFボウセイPM308:キクチカラー社製、リンモリブデン酸アルミニウム系防錆顔料(水可溶分0.4%)。
8)LFボウセイZP−N:キクチカラー社製、リン酸亜鉛顔料(水可溶分0.1%)。
【0043】
表2の結果より、本発明の実施例1〜7で形成された防錆プライマー塗膜を有するアルミニウムダイキャスト部材はいずれも、有機系含浸処理剤によって冒されることなく、かつ海水に対し高い防食性を有することが判る。
【0044】
【発明の効果】
本発明の防錆塗膜形成方法によれば、環境に悪影響を及ぼす鉛やクロム系顔料を含まず、塗装および焼き付け後に有機系含浸処理剤に浸積した場合も、塗膜が侵食されない防錆塗膜を、アルミニウムダイキャスト部材の表面に形成することができる。
本発明の防錆塗膜を有するアルミニウムダイキャスト部材は、前記防錆塗膜が水及び腐食環境物質に対して高い進入遮断効果を発揮するため、耐食性にも優れている。
Claims (2)
- アルミニウムダイキャスト部材表面を前処理し、該表面に防錆プライマーを塗装して防錆プライマー塗膜を形成し加熱硬化させた後、(メタ)アクリル酸エステル架橋重合型含浸剤を用いる有機含浸処理に付す、アルミニウムダイキャスト部材表面への防錆塗膜形成方法において、
前記防錆プライマーが
(1)ウレタン変性エポキシ樹脂、
(2)メラミン樹脂、
(3)ブロックイソシアネート樹脂、および
(4)リンモリブデン酸アルミニウム防錆顔料
を含有し、
前記メラミン樹脂(2)の配合量は、防錆プライマー中の固形分100重量部に対し、1〜15重量%であり、
前記ブロックイソシアネート樹脂(3)の配合量は、防錆プライマー中の固形分100重量部に対し、1〜10重量%である、
ことを特徴とするアルミニウムダイキャスト部材表面への防錆塗膜形成方法。 - 請求項1記載の方法により得られる防錆塗膜を表面に有するアルミニウムダイキャスト部材。
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