JP4630024B2 - 実験装置と連動させる仮想実験インタフェース - Google Patents

実験装置と連動させる仮想実験インタフェース Download PDF

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Description

本発明は、実験計測装置と仮想実験装置(シミュレーション装置)とを連動させ得る仮想実験インタフェース、及び該仮想実験インタフェースを用いた仮想実験システムに関するものである。
近年、高分子材料等の分子集合体構造の特徴を仮想実験技術(シミュレーション技術)によって解析するシミュレーション装置が頻繁に利用されるようになっている。このようなシミュレーション装置によれば、実際に実験を行うことなく計算科学によってコンピュータ上で物質の構造特性等を解析することができるため、現実の実験では行い得ないような解析を行うことができる。
例えば、特許文献1には、分子または分子集合体の原子座標データから少なくとも3つ以上の原子を選択する原子選択工程と、前記選択した原子から面を決定する面決定工程と、前記面決定工程により決定した複数の面の中から少なくとも2つの面の組を決定する組決定工程と、前記決定した組を構成する面の間の幾何学的関係を数値化する数値化工程により分子または分子集合体の構造を解析する方法及び装置が開示されている。かかる解析方法及び装置は、低分子の凝集体構造や高分子の非晶構造など、ランダム性が高く複雑な構造を有する分子系の微細構造の特徴を明確化するのに有効との報告がなされている。
また、特許文献2には、高分子を構成するモノマーの仕込み組成、および高分子の製造条件の入力値を設定するステップ;モンテカルロ法を適用し、現実の合成で得られる分子の1次構造を予測するステップ;粗視化モデルを作成すると共に、粗視化分子動力学シミュレーションに用いる粗視化パラメーターを決定するステップ;粗視化分子動力学シミュレーションを行うステップ:内部にミクロ相分離構造を有する材料の形態と力学物性を予測するステップ:応力−ひずみ曲線その他の力学物性を算出するステップ;配向係数その他の形状因子を算出するステップ;からなる高分子材料の形態予測方法およびその装置が開示されている。この高分子材料の形態予測方法およびその装置によれば、マルチブロック共重合体からなる高分子を構成するモノマー種の組成および製造条件に基づき、現実の合成で得られる高分子材料の物性を予測することができると報告されている。
その一方、現実の実験により、物質の構造等を解析すべく、種々の実験計測装置(実験装置)が開発されている。特に、物質の微細な構造を解析するために、数多くの顕微鏡が開発されている。例えば、ナノスケールにて物質を解析可能な電子顕微鏡として、物質の電子線を照射し、表面からはじき出された2次電子を利用して表面の立体的形態を観察する走査型電子顕微鏡(SEM;scanning electron microscope)と、物質の内部をくぐり抜けて出てきた電子を結像させることで物質内部の構造を“透かして”観察できる透過型電子顕微鏡(TEM;transmission electron microscope)が開発されている。
さらに、近年、3次元透過型電子顕微鏡(3DTEM)、3次元X線顕微鏡、共焦点レーザ顕微鏡等の開発によって、2次元の解析だけでなく、3次元の構造解析を行うことも可能となっている。
特開平09−223166号公報(公開日:平成 9年 8月26日) 特開2003−105090号公報(公開日:平成15年 4月 9日)
上述したシミュレーション装置等の仮想実験を行う仮想実験装置と、顕微鏡等の現実の実験を行う実験計測装置とは、それぞれ独立に発展してきた。つまり、シミュレーション装置は、現実の実験では得られないような物質の挙動や構造解析を、計算科学を駆使して仮想的に行うことを目的に発達してきたものである。一方、実験計測装置は、物質の微細な構造等を可視化することにより実際に観察するために発達してきたものである。このため、これら2つの研究分野・技術分野はこれまでほとんど融合することがなかったといっても過言ではない。
さらに、これまで開発されてきたシミュレーション装置等の仮想実験装置は、あらかじめ多数のデータや条件等を設定・入力する必要があり、現実の実験計測装置を操作する実験研究者にとって非常に扱い難いものであった。また、設定する条件等によって得られるシミュレーション結果が異なるため、一部の実験研究者からはシミュレーション装置によって得られた結果は、現実系を反映しておらず、信頼性の面で問題があるのではないかと指摘する声も挙がっていた。
しかしその一方で、シミュレーション装置等の仮想実験装置には、現実の実験計測装置では行い得ないような解析を行うことができるという利点がある。
そこで、本発明者らは、優れた解析能力を有する仮想実験装置と現実の実験計測装置とを連動させることにより、現実の実験計測装置によって得られる実験構造をもとに仮想実験を行うことができ、より詳細かつ正確な解析を行い得るのではないかという全く新しい概念を考え出すに至った。そして、かかる新概念を具現化するためには、実験計測装置とシミュレーション装置等の仮想実験装置とを連動させ得る仮想実験インタフェースを開発する必要があるという、これまで全く考慮されてこなかった新規な課題を独自に見出した。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、実験計測装置とシミュレーション等の仮想実験装置とを連動させ得る仮想実験インタフェース及びその利用を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、3次元透過型電子顕微鏡等で取得した実験構造(画像データ)をシミュレーション装置が利用できるように、実験構造データをシミュレーション装置用に変換・加工する仮想実験インタフェースを作製した。そして、この仮想実験インタフェースにより変換・加工されたデータを用いてシミュレーションを行うことによって、従来の3次元透過型電子顕微鏡等では得られなかった、より詳細な解析(高分子の1本の分布状態に関する情報等)を行うことができることを見出し、本願発明を完成させるに至った。本発明は、かかる新規知見に基づいて完成されたものであり、以下の発明(1)〜(14)を包含する。すなわち、
(1)高分子材料の構造の画像データを取得するデータ取得手段と、上記データ取得手段が取得した画像データを、高分子材料の構造解析シミュレーションを行う仮想実験装置が処理できるように変換するデータ変換処理手段と、上記データ変換処理手段によって変換されたデータを仮想実験装置に対して出力するデータ出力手段と、を備える仮想実験インタフェース。
(2)上記画像データは、実験計測装置によって得られるものである(1)に記載の仮想実験インタフェース。
(3)上記データ変換処理手段は、上記画像データを体積分率の値へ変換する処理を行うものである(1)又は(2)に記載の仮想実験インタフェース。
(4)上記画像データは、2次元画像データであって、上記データ変換処理手段は、上記2次元画像データにおける各画素のピクセル値を読み込む画像読込手段と、上記画像読込手段によって読み込まれたピクセル値を体積分率の値に変換する数値変換手段と、上記数値変換手段によって変換された体積分率の値を、仮想実験装置が処理できる形式に変換する形式変換手段と、を備えるものである(3)に記載の仮想実験インタフェース。
(5)上記データ変換手段は、さらに、上記データ取得手段によって取得された2次元画像データから画像処理する領域を指定する領域指定手段を備えており、上記画像読込手段は、上記領域指定手段によって指定された領域における各画素のピクセル値を読み込むものである(4)に記載の仮想実験インタフェース。
(6)上記画像データは、複数の2次元画像データから構成される3次元画像データであって、上記データ変換処理手段は、上記2次元画像データにおける各画素のピクセル値を読み込む画像読込手段と、上記画像読込手段によって読み込まれたピクセル値を体積分率の値に変換する数値変換手段と、上記数値変換手段によって変換された体積分率の値を、仮想実験装置が処理できる形式に変換する形式変換手段と、上記形式変換手段によって処理された複数の2次元データを用いて、3次元データとして再構成する3次元処理手段と、を備えるものである(3)に記載の仮想実験インタフェース。
(7)上記3次元画像データは、複数の層状の2次元画像データからなるものであり、上記3次元処理手段は、上記形式変換手段によって変換された複数の2次元データを、層状に重ねることにより3次元データとして構成するものである(6)に記載の仮想実験インタフェース。
(8)上記データ変換手段は、さらに、上記データ取得手段によって取得された2次元画像データから画像処理する領域を指定する領域指定手段を備えており、上記画像読込手段は、上記領域指定手段によって指定された領域における各画素のピクセル値を読み込むものである(6)又は(7)に記載の仮想実験インタフェース。
(9)上記数値変換手段は、画像のピクセル値における上限値及び下限値を、上記仮想実験装置において設定する体積分率の上限値及び下限値に対応させる処理を行うものである(4)〜(8)のいずれかに記載の仮想実験インタフェース。
(10)上記実験計測装置は、顕微鏡である(2)〜(9)のいずれかに記載の仮想実験インタフェース。
(11)上記実験計測装置は、3次元透過型電子顕微鏡または共焦点レーザ顕微鏡である(6)〜(9)のいずれかに記載の仮想実験インタフェース。
(12)上記高分子材料は、マルチブロック共重合体からなる高分子材料である(1)〜(11)のいずれかに記載の仮想実験インタフェース。
(13)上記マルチブロック共重合体は、ネットワーク状のミクロ相分離構造を形成している(12)に記載の仮想実験インタフェース。
(14)(1)〜(13)のいずれかに記載の仮想実験インタフェースと、高分子材料の構造の画像データを取得する実験計測装置と、高分子材料の構造解析シミュレーションを行う仮想実験装置と、を備える仮想実験システム。
なお、上記仮想実験インタフェースは、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記仮想実験インタフェースをコンピュータにて実現させる仮想実験インタフェースの制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明に係る仮想実験インタフェースによれば、実験計測装置と仮想実験装置とを連動させることができる。このため、仮想実験装置において、実験計測装置によって得られた実験構造に基づいた仮想実験を行うことができるため、通常の実験計測装置によって得られる結果に比べて、正確かつ詳細な解析を行うことが可能になるという効果を奏する。例えば、顕微鏡によって得られる高分子材料の実験構造に基づいて、材料特性の詳細な解析を行うことができるという効果を奏する。
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1〜図4に基づいて説明すると以下の通りである。本実施の形態では、高分子材料の構造を2次元画像データとして取得する実験計測装置を、仮想実験インタフェースを介して、シミュレーション装置と連動させた仮想実験システム100について説明する。
図1は、本実施の形態に係る仮想実験システムのハードウェア構成を模式的に示す図である。仮想実験システム100は、実験計測装置101、仮想実験インタフェース200、シミュレーション装置102を備えている。図1に示すように、実験計測装置101は仮想実験インタフェース200と接続されており、また仮想実験インタフェース200はシミュレーション装置102と接続されている。
実験計測装置101は、高分子材料の構造を画像データとして実験的に取得できる実験装置であればよく、具体的な構成は特に限定されるものではない。かかる実験計測装置として、例えば、顕微鏡を挙げることができる。特に、高分子材料の構造を、ナノオーダー(nm)〜ミクロンオーダー(μm)のスケール範囲で解析できる電子顕微鏡(透過型、走査型等)、X線顕微鏡等が好ましい。
なお、本明細書で文言「高分子材料」とは、高分子を含む材料を意味し、マルチブロック共重合体等の有機高分子を含む高分子材料だけでなく、無機物と高分子との混合系の材料をも包含し、さらに生体系の高分子(タンパク質、核酸、脂質)を含む材料(例えば生体膜等)も含まれる。また、高分子材料がネットワーク状のミクロ相分離構造を形成していることが好ましい。なお、実験計測装置により得られる「高分子材料の画像データ」としては、例えば、高分子成分の全濃度分布の濃淡表示(例えば、白黒モードの場合は、白黒の濃淡表示)であることが好ましい。
シミュレーション装置102は、コンピュータ上で計算科学を用いて、高分子材料の構造解析に関するシミュレーション(仮想実験)を行うことができる仮想実験装置であればよく、その具体的な構成等は特に限定されるものではない。ここでいう、「高分子材料の構造解析に関するシミュレーション」とは、高分子材料の分子特性及び/又は材料特性の解析に関するシミュレーションをいい、具体的には、例えば、本発明者らのグループが以前に開発したシミュレータである“OCTA”等を挙げることができる。以下、この“OCTA”について簡単に説明する。
“OCTA”は経済産業省の提案による産学連携プロジェクトで開発されたソフトマテリアル(例えば、高分子材料等)に対する統合的なシミュレータである。“OCTA”の機能は、ソフトマテリアルのミクロな分子特性とマクロな材料特性を仮想実験技術によって結びつけることである。ソフトマテリアルは数万、数億の原子を含む複雑な分子からできている。ソフトマテリアルはさまざまなスケールの中間構造を持っており、それらの特徴的な時間はナノ秒から年のオーダーに及ぶ。ソフトマテリアルを扱う理論モデルもまた多様である。例えば、分子モデル、粗視化分子モデル、連続体モデル、およびそれらの混合モデルなど、ソフトマテリアルの中間構造を扱うために、さまざまなモデルが提案されてきた。それらは、同一の対象を扱いつつも、異なる物理概念に基づくものであり、言葉もデータ形式もまったく違ったものである。
そこで、本発明者らは、そのような多様なモデルを統合化すべく、“OCTA”を開発した。“OCTA”は、“COGNAC”、“PASTA”、“SUSHI”、“MUFFIN”という4つのシミュレーションエンジンと、“GOURMET”というシミュレーションプラットフォームからなっている。シミュレーションエンジンは、分子動力学、レプテーションダイナミクス、界面ダイナミクス、ゲルダイナミクス、二相流体ダイナミクスなどの計算を行うものである。シミュレーションプラットフォームは、上記シミュレーションエンジンに対する共通のインタフェースを与え、異なるエンジンを協調させて問題を解く環境を提供するものである(“OCTA”に関する詳細な情報は、“http://octa.jp”を参照)。
また、仮想実験インタフェース200は、データ取得部201、データ変換処理部202、データ出力部203を備えている。データ取得部201は、実験計測装置101によって得られる実験構造データを取得するデータ取得手段として機能するものである。データ変換処理部202は、データ取得部201が取得した実験構造データを、シミュレーション装置102が処理できるように変換するデータ変換処理手段として機能するものである。データ出力部203は、データ変換処理部202によって変換されたデータをシミュレーション装置102に対して出力するデータ出力手段として機能するものである。
仮想実験インタフェース200は、情報処理装置等のハードウェア構成を用いて具体的に表現できる。図2に、本発明に係る仮想実験インタフェースとして使用され得る情報処理装置のハードウェア構成を模式的に示す。
情報処理装置500は、該装置全体を制御する中央処理装置(CPU;Central Processing Unit)501と、一時記憶領域としてのRAM(Random Access Memory)505とを備えている。このCPU501およびRAM505は、バス507を介して補助記憶装置509およびROM(Read-Only Memory)503と接続されている。
補助記憶装置109としては、例えばハードディスクやフレキシブルディスク、CD−ROM、DVD(Digital VideoDisk)等が使用される。ROM503は、集積回路を使用した読み出し専用の不揮発性の記憶装置である。この補助記憶装置509およびROM503には、RAM505にロードされてCPU501等に所望の命令を与え、本発明に関わる諸機能を実現するためのコンピューター・プログラムが記憶されている。
表示装置515には、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode-Ray Tube)等が使用される。入力装置513は、文字や数字を入力するために使用され、例えばキーボード、マウス、トラックボール等のポインティングデバイスが使用される。これらの構成要素もまた、バス507を介して結合されている。
本発明の諸機能は、ROM503や補助記憶装置109に格納されたコンピューター・プログラムを、CPU501が実行することにより達成される。すなわち、情報処理装置500は、後述する情報処理を行うのに必要なプログラムを実行可能な装置であることを特徴としており、この装置を用いることにより、実験計測装置101とシミュレーション装置102とを連動させることが可能となり、高分子材料の実験構造に基づいた形態予測や物性予測等のシミュレーションを行うことが可能となる。
仮想実験インタフェース200におけるデータ変換処理部202は、画像データ(ピクセルデータ)を体積分率の値へ変換する処理を行うものである。そこで、図3を用いて、仮想実験インタフェース200におけるデータ変換処理部202の機能構成について説明する。
図3に示すように、データ変換処理部202は、領域指定部202a、画像読込部202b、数値変換部202c、形式変換部202dを備えている。領域指定部202aは、データ取得部201によって取得された2次元画像データから、画像処理する領域を指定する領域指定手段として機能するものである。画像読込部202bは、領域指定部202aによって指定された領域における各画素のピクセル値を読み込む画像読込手段として機能するものである。数値変換部202cは、画像読込部202bによって読み込まれたピクセル値を体積分率の値に変換する数値変換手段として機能するものである。形式変換部202dは、数値変換部202cによって変換された体積分率の値を、シミュレーション装置102が処理できる形式に変換(記述)する形式変換手段として機能するものである。また、形式変換部202dは、画素ごとの座標データ(位置情報)を記述するものでもある。
図4には、仮想実験インタフェース200により実行される処理の手順を示す。まず、データ取得部201が実験計測装置101から高分子材料の構造を観察した2次元画像データを取得する(ステップS1)。次に、データ変換処理部202における領域指定部202aが、上記2次元画像データのうち、データ変換処理を行う領域を指定する(ステップS2)。次いで、画像読込部202bが、領域指定部202aによって指定された領域における各画素のピクセル値を読み込む(ステップS3)。
続いて、数値変換部202cが、画像読込部202bによって読み込まれたピクセル値を体積分率の値に変換する(ステップS4)。次に、形式変換部202dが、数値変換部202cによって変換された体積分率の値を、シミュレーション装置102が処理できる形式に変換(記述)し、データ出力部203に対して出力する(ステップS5)。最後に、データ出力部203が、シミュレーション装置102に対してデータを出力し(ステップS6)、処理を終了する。
次いで、上述した仮想実験インタフェース200により実行される処理の詳細について説明する。
<ステップS1>
ステップS1において、データ取得部201は、実験計測装置101から高分子材料の構造を観察した2次元画像データを取得する処理を行う。データ取得部201が受け取る画像データは、実験計測装置101によって高分子材料の構造を観察することにより得られる2次元画像データである。例えば、顕微鏡(透過型電子顕微鏡等)による高分子材料の観察画像を挙げることができる。この2次元画像データの画像フォーマットとしては、従来公知のものが使用可能であり、特に限定されるものではない。例えば、JPEG、TIFF、GIF、BMP、PNG、PCX等、汎用なフォーマットを好適に取り扱うことができる。なお、後述する実施例では、透過型電子顕微鏡によって、ポリスチレン(PS)とポリイソプレン(PI)のマルチブロック共重合体を観察した画像ファイル(TIFF形式)を、データ取得部201が画像オブジェクトととしてロードしている(openする)。
<ステップS2>
ステップS2において、データ変換処理部202における領域指定部202aは、上記2次元画像データのうち、データ変換処理を行う領域を指定する処理を行う。この処理は、実験計測装置101からデータ取得部201が取得した画像データのうち、以下の変換処理等を行うのに必要な領域を指定する処理である。領域の指定方法は特に限定されるものではなく、従来公知の領域指定の方法を好適に利用可能である。例えば、2次元画像データにおいて、ユーザが任意のx,yの両軸に対するピクセルの絶対位置の下限値と上限値とを指定することにより、領域指定を行うことができる。また、この他にも、例えば、x軸上のAの位置、y軸上のBの位置といったような、2次元画像データの所定の位置を指定する等の、所定の規則に従って、領域を指定することも可能である。後述する実施例では、UDFファイルに記述されている値を読み込むという操作を行っている。ここで「x,y」とは、2次元画像の絶対位置を表し、所定のx軸、y軸の値をいう。
なお、このステップS2で行う領域指定の処理は必ずしも行う必要がなく、省略することも可能である。この場合、実験計測装置101から得られた画像データを、そのままステップS3以降の処理に用いることになる。この場合、データ変換処理部202に、領域指定部202aを設ける必要は無い。ただし、その場合、処理量が必要以上に多くなるため、処理速度が低下するという問題等もあるため、ステップS2の領域指定の処理を行う方が好ましい。
<ステップS3>
ステップS3において、画像読込部202bは、領域指定部202aによって指定された領域における各画素のピクセル値を読み込む処理を行う。この処理は、いわゆる階調化(量子化)処理と呼ばれる処理である。かかる処理も従来公知の方法を好適に用いることができ、具体的な方法は特に限定されるものではない。例えば、上記ステップS2にて領域指定したx,yの絶対ピクセル位置における画像のピクセル値を順次読み込むことにより、階調化することができる。後述する実施例では、画像データが白黒画像であるため、その値は、画素毎に1つの256階調の数字を読み込む処理を行っているが、RGBでは、3つの256階調の値を読み込むことになる。なお、256階調に限られるものではなく、より高階調であってもよいことはいうまでもない。
<ステップS4>
ステップS4において、数値変換部202cは、画像読込部202bによって読み込まれたピクセル値を体積分率の値に変換する処理を行う。「体積分率の値」とは、ある特定の空間内のそれぞれの成分が占有する体積の割合の値をいう。換言すると、例えばいくつかの成分の中での1つA成分の体積分率は、下記数式(1)により表される。
Φ=(一定体積V内のA成分の占有体積)/(一定体積V) ・・・(1)
例えば、A、Bの2種類の成分がある場合、それぞれの体積分率をΦ、Φとすると、下記の数式(2)が成り立つ。
Φ+Φ=1 ・・・(2)
このような画像のピクセル値を体積分率の値に変換する処理は、シミュレーション装置等の仮想実験装置に対して、そのままデータを移行できるようにするためである。この目的意識がなければ、256階調の値のままでよい。
この体積分率の値への変換処理としては、例えば、以下のように行うことができる。理解を容易にすべく、後述する実施例に即して具体的に説明する。
後述する実施例にて処理を行った画像データは、白黒モードの256階調の画像を用いた。ポリスチレン(PS)とポリイソプレン(PI)からなるマルチブロック共重合体を透過型電子顕微鏡にて観察して得られる画像では、大きく見ると白の領域と黒の領域が存在する。そして、本画像では、白の領域がPSの濃度(体積分率)が高い領域に相当し、黒の領域がPIの濃度(体積分率)が高い領域に当たる。
しかしながら、それぞれの濃さというのは、イメージ上の濃さであるため、測定の条件で変わり得る。ここで、後にシミュレーション装置102において行う仮想実験(シミュレーション)では、このPSとPIのブロック共重合体が相分離した際のPS、PIそれぞれの最大(又は最小)の体積分率を、ポリマーの種類に応じて定めることができる。例えば、今回の場合は、PS,PIのそれぞれの相における最大体積分率は、それぞれ0.8になる。
そこで、数値変換部202cは、このシミュレーション装置102において設定する各ポリマーの最大(又は最小)体積分率にあわせて画像のピクセル値を体積分率の値へと変換処理する。例えば、画像上の256階調の値が100〜240の間で分布している場合には、ピクセル値の下限値である100を体積分率の値の下限値である0.2に、またピクセル値の上限値である240を体積分率の値の上限値である0.8に、それぞれ線形関係で対応させて変換する。具体的な式で表すと、ある位置のデータが256階調でxである場合、体積分率の値は下記数式(3)で表される。
体積分率値=(x-100)/(240-100)×(0.8-0.2)+0.2 ・・・(3)
このため、数値変換部202cは、画像のピクセル値における上限値及び下限値を、シミュレーション装置において設定する体積分率の上限値及び下限値に対応させる処理を行うものであることが好ましい。この場合、体積分率の上限・下限の値は実験で行っている材料のバルクのシミュレーションにより決められる。この体積分率の上限・下限の値を画像の上限・下限のピクセル値にセットし、この間のピクセル値がこの間の体積分率となるように線形で変換することになる。
<ステップS5>
ステップS5において、形式変換部202dは、数値変換部202cによって変換された体積分率の値を、シミュレーション装置102が処理できる形式に変換(記述)し、データ出力部203に対して出力する処理を行う。ここで「シミュレーション装置(仮想実験装置)が処理できる形式に変換」とは、シミュレーション装置において処理できるデータ形式としては、さまざまな形式が存在するが、形式変換部202dは、このような任意のシミュレーション装置が処理可能な任意の形式に、データの形式を変換することを意味する。
例えば、本ステップS5における処理は、数値変換部202cによって体積分率の値へと変換されたデータを、実験計測装置101と連動させたいシミュレーション装置102が処理可能な形式へと記述する処理であるといえる。また、この際、各画素に対応した座標データ(位置情報)も同時に記述する。すなわち、x,yの値を記述する。
ここでの、x,yの値は、上記ステップS2でいうx,yと同義であり、絶対ピクセル位置の値をいう。なお、後述する実施例では、シミュレーション装置として“OCTA”を用いており、“OCTA”はUDFファイル形式のデータを処理可能であるため、形式変換部202dは、数値変換部202cによって変換されたデータをUDFファイル形式に記述する処理を行っている。
<ステップS6>
ステップS6において、データ出力部203は、シミュレーション装置102に対してデータを出力する処理を行う。ステップS5において既にシミュレーション装置102が利用可能な形式に記述されているため、データ出力部203は、データをシミュレーション装置102に対して出力するだけでよい。
以上のように、本実施の形態に係る仮想実験インタフェースを用いることにより、実験計測装置とシミュレーション装置とを簡便かつ確実に連動させることができる。このため、実験計測装置において得られた実験構造(2次元画像データ)を用いて、仮想実験を行うことが可能となり、より現実系を反映したシミュレーションを行うことができる。さらに、現実の実験装置では行い得ない、詳細な解析を行うことが可能となる。
〔実施の形態2〕
本発明の他の一実施形態について図5〜図7に基づいて説明すると以下の通りである。なお、本実施の形態において、上記実施形態1における構成要素と同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。本実施の形態では、前記実施の形態1との相違点について説明するものとする。
本実施の形態では、高分子材料の構造を3次元画像データとして観察できる実験計測装置を、仮想実験インタフェースを用いて、シミュレーション装置と連動させた仮想実験システム100’について説明する。
図5に、本実施の形態に係る仮想実験システムのハードウェア構成を模式的に示す図である。仮想実験システム100’は、3次元解析用実験計測装置101’、仮想実験インタフェース200’、シミュレーション装置102’を備えている。
本実施の形態において、3次元解析用実験計測装置101’は、高分子材料の構造を3次元で解析できる3次元透過型電子顕微鏡、3次元X線顕微鏡、及び共焦点レーザ顕微鏡等が好適である。なお、3次元解析用実験計測装置101’としては、高分子材料の構造を3次元にて解析可能な実験計測装置であればよく、ここに挙げた顕微鏡に限られない。
3次元透過型電子顕微鏡を例に挙げて、その基本原理を簡単に説明する。まず、サブナノメートル(1000万分の1ミリ)単位に細く絞った電子線を加速して試料面に走査しながら照射する。電子線は試料を構成する原子と相互作用した後に突き抜けるので、その電子線の強度を検出器で測定し、試料面上での走査位置と同期させてモニターに表示すれば2次元の電子顕微鏡像が得られる。ここまでは通常のTEMと同様である。その後、この操作を、試料を僅かずつ傾斜しながら繰返し、得られた多数の2次元画像をコンピュータで画像処理することによって立体像、つまり3次元画像を作成する。なお、このようにして作成された3次元画像は、2次元画像を層状に何枚も集めて構成されているものである。
つまり、3次元画像データは、複数(多数)の2次元画像データを再構成して得られるものであるため、多数の2次元画像データから構成されている(例えば、2次元画像を層状に何枚も集めて構成されている)といえる。以上の点をふまえて、本実施の形態に係る仮想実験インタフェース200’について説明する。
以下、上述した複数の2次元画像データから構成される3次元画像データを処理可能な、本実施の形態に係る仮想実験インタフェース200’について説明する。図5に示すように、仮想実験インタフェース200’は、データ取得部201’、データ変換処理部202’、データ出力部203’を備えている。
まず、データ取得部201’は、3次元解析用実験計測装置101’から3次元画像データを構成する複数の2次元画像データを取得する。次に、データ取得部201’によって取得された複数の2次元画像データは、データ変換処理部202’へ送られる。データ変換処理部202’について図6を用いて説明する。
図6は、仮想実験インタフェース200’におけるデータ変換処理部202’の機能構成を模式的に示すブロック図である。同図に示すように、データ変換処理部202’は、領域指定部202a’、画像読込部202b’、数値変換部202c’、形式変換部202d’、判断部202e’、3次元処理部202f’を備えている。
領域指定部202a’は、データ取得部201’が取得した複数の2次元画像データのうち、任意の2次元画像データについて、画像処理する領域を指定する領域指定手段として機能するものである。画像読込部202b’は、領域指定部202a’によって指定された領域における各画素のピクセル値を読み込む画像読込手段として機能するものである。数値変換部202c’は、画像読込部202b’によって読み込まれたピクセル値を体積分率の値に変換する数値変換手段として機能するものである。形式変換部202d’は、数値変換部202c’によって変換された体積分率の値を、シミュレーション装置102’が処理できる形式に変換(記述)する形式変換手段として機能するものである。また、形式変換部202d’は、画素ごとの座標データ(位置情報)を記述するものでもある。
判断部202e’は、上記3次元画像データを構成する全ての2次元画像データについて、領域指定部202a’、画像読込部202b’、数値変換部202c’、形式変換部202d’による各処理が終了したか否かを判断する判断手段として機能するものであり、全ての2次元画像データについて処理が終了していないと判断した場合は、処理が終了していない2次元画像データについて上記画像読込手段、数値変換手段、形式変換手段による各処理を行うように制御するものであって、全ての2次元画像データについて処理が終了したと判断した場合には、処理が終了したデータを、3次元処理部202f’に対して出力するものである。3次元処理部202f’は、判断部202e’が、上記3次元画像データを構成する全ての2次元画像データの変換処理ガ終了したと判断した場合、形式変換部202d’によってシミュレーション装置102’が処理可能な形式に記述された複数の2次元データを用いて、3次元データとして再構成する3次元処理手段として機能するものである。
データ出力部203’は、上記3次元処理部202f’が再構成した3次元データをシミュレーション装置102’に対して出力するものである。
シミュレーション装置102’は、3次元データに基づき、高分子材料についてシミュレーションを行うことができるものである。例えば、上記実施形態1にて説明した“OCTA”を好適に用いることができる。
図7は、仮想実験インタフェース200’により実行される処理の手順を示す図である。まず、3次元画像データを構成する複数の2次元画像データを取得する(ステップS11)。次に、データ変換処理部202’における領域指定部202a’が、上記複数の2次元画像データのうち、任意の2次元画像データにおいて、データ変換処理を行う領域を指定する(ステップS12)。次いで、画像読込部202b’が、領域指定部202a’によって指定された領域における各画素のピクセル値を読み込む(ステップS13)。
続いて、数値変換部202c’が、画像読込部202b’によって読み込まれたピクセル値を体積分率の値に変換する(ステップS14)。次いで、形式変換部202d’が、数値変換部202c’によって変換された体積分率の値を、シミュレーション装置102’が処理できる形式に変換(記述)する(ステップS15)。このステップS12〜S15の処理を2次元画像データの量(枚数分)行い、全ての2次元画像データについて変換処理を行う。
そして、判断部202f’が、上記3次元画像データを構成する複数の2次元画像データの全てについて、ステップS12〜ステップS15までの変換処理が終了したか否かを判断する(ステップS16)。次いで、3次元処理部202f’は、ステップS12〜ステップS15までの変換処理が施された全ての2次元データを用いて、3次元データを構成し、データ出力部203’へ送る(ステップS17)。データ出力部203’は、3次元処理部202f’によって構成された3次元データを、シミュレーション装置102’に対して出力し、処理を終了する(ステップS18)。
次いで、上述した仮想実験インタフェース200’により実行される処理の詳細について説明する。
<ステップS11>
ステップS11において、データ取得部201’は、3次元解析用実験計測装置101’から高分子材料の構造を観察した3次元画像データを取得する処理を行う。上述したように、かかる3次元画像データは、高分子材料の構造の2次元画像データを複数用いて、コンピュータ等の演算装置上にて再構成して得られるものである。このため、複数の2次元画像データの集合と捉えることができる。
したがって、データ取得部201’は、高分子材料の構造の3次元画像データを2次元画像データの集合として取得する、つまり複数の2次元画像データを取得することになる。なお、この処理は、取得する2次元画像データの量(枚数)が増加するだけであり、上述の実施形態1にて説明した2次元画像データを取得する場合と同様に行うことができる。
<ステップS12>
ステップS12において、領域指定部202a’は、上記複数の2次元画像データのうち、任意の2次元画像データにおいて、データ変換処理を行う領域を指定する処理を行う。ここで、領域指定部202a’は、複数の2次元画像データのうち、任意の画像データについて処理を実行できるが、特定の規則、例えば、3次元画像データにおけるz軸方向の座標位置の順序に従って、2次元画像データを処理するように設定されていてもよい。なお、具体的な処理は、上述した実施形態1の処理と同様に行うことができる。
<ステップS13、S14>
ステップS13、S14は、上述した実施形態1の処理と同様に行うことができるため、詳細な説明は省略する。
<ステップS15>
ステップS15において、形式変換部202d’が、数値変換部202c’によって変換された体積分率の値を、シミュレーション装置102’が処理できる形式に変換(記述)する処理を行う。また、この際、各画素に対応した座標データ(位置情報)も同時に記述する。特に、実施形態1の処理と異なり、x,yの値だけでなく、z軸の座標も記述する必要がある。
例えば、上記3次元画像データは、複数の2次元画像データを層状に重ねることにより得られるものである場合、本ステップS15では、ピクセルデータからデータを体積分率の値に変換する。そして、その体積分率の値は、3次元のシミュレーション箱の中における、ある任意の点の値としてデータ保存する。その際の3次元シミュレーション箱の中における絶対位置をx,y,zとする。その絶対位置として、x,yは上記2次元像のx,yにそのまま対応させ、zは、層状になっている方向として対応させる。したがって、x,yに関しては、絶対ピクセル位置の値、zは、z枚目×(画像間距離)となる。この「画像間距離」は、3次元画像データが複数の2次元画像データを層状に重ねることにより得られるものである場合の層間距離と表現することも可能である。
後述する実施例では、シミュレーション装置として“OCTA”を用いており、“OCTA”はUDFファイル形式のデータを処理可能であるため、形式変換部202d’は、数値変換部202c’によって変換されたデータをUDFファイル形式に記述する処理を行っている。
なお、このステップS12〜S15の処理を2次元画像データの量(枚数分)に応じて複数回繰り返し、全ての2次元画像データについて変換処理を行うことになる。
<ステップS16>
ステップS16において、判断部202f’は、上記3次元画像データを構成する複数の2次元画像データの全てについて、ステップS2〜ステップS5までの変換処理が終了したか否かを判断する処理を行う。判断部202f’が、全ての2次元画像データについて変換処理が終了していないと判断した場合、判断部202f’は、処理が終了していない2次元画像データについて、ステップS2〜ステップS5までの変換処理を行うように命令する。一方、判断部202f’が、全ての2次元画像データについて変換処理が終了していると判断した場合、判断部202f’は、3次元処理部202f’に対して、ステップS2〜ステップS5までの変換処理が施された全ての2次元データを用いて、3次元データを構成するように指示する。
なお、3次元画像データを構成する全ての2次元画像データの処理が終了しなくても、ある程度の量の2次元画像データの処理が終了した時点でも、3次元処理部202f’によって3次元化処理することは可能である。しかし、より正確な実験構造に基づいて、シミュレーションを行うためには、3次元画像データを構成する全ての2次元画像データについて、処理が終了させて、処理された全ての2次元データを用いて3次元化処理することが好ましい。
<ステップS17>
ステップS17において、3次元処理部202f’は、ステップS12〜ステップS15までの変換処理が施された全ての2次元データ(上記3次元画像データを構成する複数の2次元画像データの全てについて、ステップS12〜ステップS15までの変換処理が終了した2次元データ)を用いて、3次元データを構成し、データ出力部203’へ送る処理を行う。
例えば、画像を黒−白間の256階調の数値から、体積分率の数字に変換し、それをUDFというシミュレーション計算に使用する入出力ファイルの中のデータとして出力することになる。
<ステップS18>
ステップS18において、データ出力部203’は、3次元処理部202f’によって構成された3次元データを、シミュレーション装置102’に対して出力し、処理を終了する。本実施の形態に係るシミュレーション装置102’は、3次元データに基づきシミュレーションを実行可能な装置であるため、データ出力部203’は、シミュレーション装置102’に対して3次元データを出力するのみでよい。
以上のように、本実施の形態に係る仮想実験インタフェースを用いることにより、実験計測装置とシミュレーション装置とを簡便かつ確実に連動させることができる。このため、3次元解析用実験計測装置において得られた実験構造(3次元画像データ)を用いて、仮想実験を行うことが可能となり、より現実系を反映したシミュレーションを行うことができる。さらに、現実の実験装置では行い得ない、詳細な解析を行うことが可能となる。
現在、「新しい材料として注目されている「ナノ材料」を開発するためには、その3次元立体構造をナノメートルレベルで観察、計測することが最も重要である。そのために3次元電子顕微鏡の開発が進められてきた。しかし、3次元電子顕微鏡の解像度には、限界があり、例えば、マルチブロック共重合体の3次元電子顕微鏡画像では、濃度分布までしか解析できなかった。ところが、本発明の仮想実験インタフェースを用いて3次元電子顕微鏡とシミュレーション装置とを連動させることにより、例えば、高分子鎖の1本の分布状態に関する情報等のより詳細な解析結果を得ることができるようになる。ナノ構造を正確に把握することにより新しいナノ材料開発を推進できると期待されている。本発明を利用することにより、多くの人々にこれまでに無い新しい情報を伝えることができる。そして、ナノ材料の応用分野はエレクトロニクス・バイオ・フォトニクス・マテリアルなど広範囲に渡るため、生物関係、医学関係にも広く活用できると考えられる。
なお、本明細書では、仮想実験インタフェースは、実験計測装置またはシミュレーション装置と別々の装置として説明しているが、仮想実験インタフェースと実験計測装置またはシミュレーション装置とが一体的に構成されていてもよいことはいうまでもない。つまり、本発明に係る仮想実験インタフェースは、コンピュータ等の演算装置により具現化できるものであるため、実験計測装置またはシミュレーション装置と一体化することは当業者にとって容易なことである。
最後に、仮想実験インタフェース200又は200’の各ブロック、特にデータ変換処理部202又は202’は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、仮想実験インタフェース200又は200’は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである仮想実験インタフェース200又は200’の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記仮想実験インタフェース200又は200’に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、仮想実験インタフェース200又は200’を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
以下実施例を示し、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることはいうまでもない。さらに、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、それぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
以下、本発明を具体化した実施例として、ポリスチレン(PS)とポリイソプレン(PI)からなる高分子材料(PS-PI block)を3次元電子顕微鏡(3次元透過型電子顕微鏡、3DTEM)にて観察した実験構造を、仮想実験インタフェースを介して、シミュレーション装置“OCTA”に入力し、実験構造に基づいたシミュレーションを行った結果を示す。なお、上記PS-PI blockは、ネットワーク状のミクロ相分離構造を形成している。
図8は、PSとPIからなる高分子材料の3DTEMの3次元画像を構成する複数の2次元画像データである。図8に示す画像データは、3DTEMによって作成された画像データであって、2次元像を層状に何枚も集めたものであって、256×256pixelであり、1.8μm平方の画像データ(TIFF形式)である。同図に示すように、3DTEMによる観察画像は、変形したラメラ構造を示すが、PSやPIといった高分子成分の全濃度分布を濃淡表示できる程度の解像度であった。なお、白く見える領域がPSの濃度が高い部分であり、黒く見える領域がPIの濃度が高い部分である。
図9は、上記実験データをシミュレーション装置において利用可能な形式へと変換する処理画面を示す図である。つまり、上記2次元画像データを仮想実験インタフェースによって変換処理し、シミュレーション装置“OCTA”において処理可能な形式に変換処理を行っている。具体的には、以下の処理(i)〜(vi)を行っている。
(i) 画像ファイルを画像オブジェクトととして、ロードする。(openする)
(ii) x,yの両軸に対するピクセルの絶対位置の下限値と上限値を指定する。現状は、UDFファイルに記述されている値を読み込むという操作になる。
(iii) (ii)の処理で指定したx,yの絶対ピクセル位置における画像のピクセル値を順次読み込む。現状は、白黒画像なので、その値は、1つの256階調の数字を読み込むことになる。
(iv) 読み込んだ値を、0.0〜1.0の体積分率の値に変換を行う。なお、体積分率の上限・下限の値は実験で行っている材料のバルクのシミュレーションにより決められる。この体積分率の上限・下限の値を画像の上限・下限のピクセル値にセットし、この間のピクセル値がこの間の体積分率となるように、線形で変換する。
(v) 体積分率に変換した値を、UDFに記述する。なお、その際に、x,y,zの値を記述する。ここでの、x,yの値は、上記の絶対ピクセル位置の値、zの値は、(i)におけるz枚目×(画像間距離)を意味する。
(vi) 以上の(i)〜(v)の処理を画像の枚数分繰り返し、3次元データとして処理する。
図10に、上記変換処理を行い、シミュレーション装置“OCTA”の画面上に3DTEM画像に基づく実験構造を表示した図を示す。本図は、32pixel×32pixel×32pixelのデータを32のデータとして処理したものであり、230nm立方の画像である。
次に、上記実験構造に基づいた各種のシミュレーションを、シミュレーション装置“OCTA”を用いて行った。まず、平均場エンジン(“OCTA”における名称;“SUSHI”)へのコンバートと実行を示す。具体的には、以下の(i)〜(vi)のように行った。
(i) 平均場(SUSHI)エンジンのUDFを作成
(ii) 初期構造として先の実験データUDFをセットする。
(iii) Total density、PS-PI各ブロックの密度をfitさせる
(iv) 鎖長、xを決める(今のところ適当)
(v) 平均場エンジンrun、時間発展を1 iterationさせる。
(vi) Density Φ(r,n)を得る。
平均場エンジンの結果を図11に示す。本結果と3DTEM画像との結果が同じであることを確認できた。なお、システムは32、A10-B10、xAB=0.6、ΦA=0.5 と設定した。
次いで、Φ(r,n)の結果解析を行った。その結果を図12に示す。図12には、A成分の全密度分布、A成分末端の密度分布、A成分の接続部の密度分布を示す。
続いて、実験によるラメラ構造での解析シミュレーションを行った。具体的には、図13に示すように、3DTEMの画像の一部の領域を指定し、その図から回転・拡大・縮小を経て、A-B block polymerの構造をシミュレーション装置上に表示した。
また、図14に、上記A-B block polymerの構造に基づき、Junction分布解析を行った結果を示す。なお、シミュレーションエンジンとしては、“OCTA”の“COGNAC”を用いた。同図に示すように、本解析の結果、orderedラメラ構造の抽出と解析を行うことができる。具体的には、Aの分布、A−B界面、A結合部の分布を表示することができた。
次ぎに、平均場から分子動力学法(MD)へのzoomingを行った。具体的には、以下の(i)〜(iii)のように行った。
(i) 系の大きさを平均場の計算にFitさせ、鎖の本数を決める。(大まかにTを決めることで密度が決まり、本数も決められる。)
(ii) エンジンrun
・Density Φ(r,n)を用いて鎖を生成する。(Density biased Monte Carlo法)
・少しRelaxationさせる
(iii) (ii)を複数回繰り返し、検証する。
なお、システムは、32、A10-B10, beads-spring鎖×1250本、potential:LJ と設定した。
その結果を図15に示す。図15(a)は3DTEMの実験構造を示す図であり、(b)はMD解析によって得られた鎖の構造を示す図である。同図に示すように、3DTEMでは、高分子の成分の全濃度分布を濃淡表示できる程度であるが、本発明に係る仮想実験インタフェースを用いて、実験構造に基づきシミュレーションを行うことにより、高分子の1本の分布状態に関する情報を抽出できることがわかった。
また、図16に、3DTEMによる画像と分子動力学法による鎖の画像とを組み合わせた画像を示す。この図に示すように、本発明に係る仮想実験インタフェースを用いて、実験構造に基づきシミュレーションを行うことにより、高分子鎖の末端分布等を求めることができることがわかった。
さらに、図17に本実施例にて用いた高分子材料を弾性体として取り扱った際の変形予測シミュレーション(FDM)を行った結果を示す。なお、シミュレーションエンジンとしては、“OCTA”の“MUFFIN”を用いた。同図に示すように、Blend系の構造の解析を行ったところ、3DTEMにより得られた実験構造に基づいて、外力(ずり、伸張)等を加えた際の内部構造の変化を予測することができることがわかった。
以上の本実施例から、本発明に係る仮想実験インタフェースを用いることにより、3次元実験構造をシミュレーション装置(“OCTA”)上でデジタルデータとして処理することができることがわかった。また、シミュレータを実験解析ツールとして利用し、3次元実験構造を基礎にした、相分離構造の中の末端分布等の解析や鎖構造の生成等の解析を行えることが明らかとなった。さらに、3次元実験構造を基礎として、外力等を加えた際の変形構造をシミュレーションによって予測することができることが明らかとなった。
以上のように、本発明は、ナノスケールで物質の構造を超精密に制御し、全く新しい物性・機能の発現を模索し実用化に結びつけようとするナノテクノロジーに利用可能であり、その応用分野はエレクトロニクス・バイオ・フォトニクス・マテリアルなど広範囲に渡る。
本発明の一実施形態に係る仮想実験システムの要部構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る仮想実験インタフェースとして使用され得る情報処理装置のハードウェア構成を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る仮想実験インタフェースの機能構成について模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る仮想実験インタフェースにより実行される処理の手順を示す図である。 本発明の他の一実施形態に係る仮想実験システムのハードウェア構成を模式的に示す図である。 本発明の他の一実施形態に係る仮想実験インタフェースの機能構成を模式的に示すブロック図である。 本発明の他の一実施形態に係る仮想実験インタフェースにより実行される処理の手順を示す図である。 本発明の実施例における、PSとPIからなる高分子材料の3DTEMの3次元画像を構成する複数の2次元画像データを示す図である。 図8に示す実験データをシミュレーション装置において利用可能な形式へと変換する処理画面を示す図である。 本発明の実施例における、シミュレーション装置“OCTA”の画面上に3DTEM画像に基づく実験構造を表示した図を示す。 本発明の実施例における、平均場エンジンによるシミュレーション結果を示す図である。 本発明の実施例における、他のシミュレーション結果を示す図である。 本発明の実施例において、3DTEMの画像の一部の領域を指定し、その図から回転・拡大・縮小を経て、A-B block polymerの構造をシミュレーション装置上に表示した図を示す図である。 本発明の実施例において、A-B block polymerの構造に基づき、Junction分布解析を行った結果を示す図である。 (a)は3DTEMの実験構造を示す図であり、(b)はMD解析によって得られた鎖の構造を示す図である。 本発明の実施例における、3DTEMによる画像と分子動力学法による鎖の画像とを組み合わせた画像を示す図である。 本実施例において、使用した高分子材料を弾性体として取り扱った際の変形予測シミュレーション(FDM)を行った結果を示す図である。
符号の説明
100,100’ 仮想実験システム
101 実験計測装置
101’ 3次元画像解析用実験計測装置(実験計測装置)
102,102’ シミュレーション装置(仮想実験装置)
200,200’ 仮想実験インタフェース
201,201’ データ取得部(データ取得手段)
202,202’ データ変換処理部(データ変換処理手段)
203,203’ データ出力部(データ出力手段)
202a,202a’ 領域指定部(領域指定手段)
202b,202b’ 画像読込部(画像読込手段)
202c,202c’ 数値変換部(数値変換手段)
202d,202d’ 形式変換部(形式変換手段)
202e’ 判断部(判断手段)
202f’ 3次元処理部(3次元処理手段)

Claims (10)

  1. 高分子材料の構造の画像データを取得するデータ取得手段と、
    上記データ取得手段が取得した画像データを、高分子材料の構造解析シミュレーションを行う仮想実験装置が処理できるように変換するデータ変換処理手段と、
    上記データ変換処理手段によって変換されたデータを仮想実験装置に対して出力するデータ出力手段と、を備えており、
    上記データ変換処理手段は、上記画像データを体積分率の値へ変換する処理を行うものであり、
    上記画像データは、2次元画像データであって、
    上記データ変換処理手段は、
    上記2次元画像データにおける各画素のピクセル値を読み込む画像読込手段と、
    上記画像読込手段によって読み込まれたピクセル値を体積分率の値に変換する数値変換手段と、
    上記数値変換手段によって変換された体積分率の値を、仮想実験装置が処理できる形式に変換する形式変換手段と、を備えるものであり、
    上記数値変換手段は、画像のピクセル値における上限値及び下限値を、上記仮想実験装置において設定する体積分率の上限値及び下限値に対応させる処理を行うものであることを特徴とする仮想実験インタフェース装置
  2. 高分子材料の構造の画像データを取得するデータ取得手段と、
    上記データ取得手段が取得した画像データを、高分子材料の構造解析シミュレーションを行う仮想実験装置が処理できるように変換するデータ変換処理手段と、
    上記データ変換処理手段によって変換されたデータを仮想実験装置に対して出力するデータ出力手段と、を備えており、
    上記データ変換処理手段は、上記画像データを体積分率の値へ変換する処理を行うものであり、
    上記画像データは、複数の2次元画像データから構成される3次元画像データであって、
    上記データ変換処理手段は、
    上記2次元画像データにおける各画素のピクセル値を読み込む画像読込手段と、
    上記画像読込手段によって読み込まれたピクセル値を体積分率の値に変換する数値変換手段と、
    上記数値変換手段によって変換された体積分率の値を、仮想実験装置が処理できる形式に変換する形式変換手段と、
    上記形式変換手段によって処理された複数の2次元データを用いて、3次元データとして再構成する3次元処理手段と、を備えるものであり、
    上記数値変換手段は、画像のピクセル値における上限値及び下限値を、上記仮想実験装置において設定する体積分率の上限値及び下限値に対応させる処理を行うものであることを特徴とする仮想実験インタフェース装置。
  3. 上記画像データは、実験計測装置によって得られるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の仮想実験インタフェース装置
  4. 上記データ変換処理手段は、さらに、
    上記データ取得手段によって取得された2次元画像データから画像処理する領域を指定する領域指定手段を備えており、
    上記画像読込手段は、上記領域指定手段によって指定された領域における各画素のピクセル値を読み込むものであることを特徴とする請求項に記載の仮想実験インタフェース装置
  5. 上記3次元画像データは、複数の層状の2次元画像データからなるものであり、
    上記3次元処理手段は、上記形式変換手段によって変換された複数の2次元データを、層状に重ねることにより3次元データとして構成するものであることを特徴とする請求項に記載の仮想実験インタフェース装置
  6. 上記データ変換処理手段は、さらに、
    上記データ取得手段によって取得された2次元画像データから画像処理する領域を指定する領域指定手段を備えており、
    上記画像読込手段は、上記領域指定手段によって指定された領域における各画素のピクセル値を読み込むものであることを特徴とする請求項に記載の仮想実験インタフェース装置
  7. 上記実験計測装置は、顕微鏡であることを特徴とする請求項に記載の仮想実験インタフェース装置
  8. 上記実験計測装置は、3次元透過型電子顕微鏡または共焦点レーザ顕微鏡であることを特徴とする請求項に記載の仮想実験インタフェース装置
  9. 上記高分子材料は、マルチブロック共重合体からなる高分子材料であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の仮想実験インタフェース装置
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載の仮想実験インタフェース装置と、
    高分子材料の構造の画像データを取得する実験計測装置と、
    高分子材料の構造解析シミュレーションを行う仮想実験装置と、を備えることを特徴とする仮想実験システム。
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