JP4629848B2 - レンズ枠形状測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、眼鏡フレーム(眼鏡枠)のレンズ枠に設けられたレンズ枠溝に当接する接触子(フィーラ)を用いて、レンズ枠の形状を測定するレンズ枠形状測定装置に関する。
【0002】
【従来技術】
従来からのレンズ枠形状測定装置では、例えば特開平3−20605号公報に示すように、レンズ枠溝が配置される水平高さ位置までフィーラ(接触子)を跳ね上げ、レンズ枠溝に当接させる機構を備え、レンズ枠の形状を測定していた。
【0003】
この跳ね上げられたフィーラは、レンズ枠溝の微細な湾曲形状に倣うのに、レンズ枠溝にわずかな力で係合している。すなわち、通常は、フィーラそのものに係る自重からフィーラに係る抵抗力を引くと数gである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このフィーラ(接触子)に係る抵抗力は埃やゴミ等により経時変化し、自重より抵抗力が大きくなってしまうことがある。すると、跳ね上げられたフィーラは、レンズ枠溝に当接する際に、水平位置が安定しておらず、スムースにレンズ枠溝に当接されなかった。
【0005】
そのため、フィーラが跳ね上げられた水平位置で安定していないため、眼鏡フレームのレンズ枠内に位置させた接触子をレンズ枠のレンズ枠溝の高さに位置させてレンズ枠側に水平に移動させて、この接触子をレンズ枠溝に係合させる際に、接触子が正確にレンズ枠溝に係合せずに、レンズ枠溝からずれた位置でレンズ枠に衝突してフィーラが損傷したり、接触子がレンズ枠から外れたりする虞があった。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題点を解決し、接触子(フィーラ)をレンズ枠内のレンズ枠溝の高さにしてレンズ枠内に位置させた状態で、この接触子をレンズ枠溝側に移動させてレンズ枠溝に係合させる際に、接触子が水平位置で安定し、接触子がレンズ枠溝からずれた位置でレンズ枠に衝突したり、フィーラが損傷したり、レンズ枠から外れたりする虞がないレンズ枠形状測定装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、請求項1に記載の発明は、眼鏡フレームの左右のレンズ枠を保持する一対の眼鏡枠保持機構と、前記一対の眼鏡枠保持機構の配列方向に移動可能に設けられたスライドベースと、前記スライドベースを移動方向に駆動するベース水平方向移動モータと、前記スライドベース上に水平回転可能に装着された回転ベースと、前記回転ベースを水平回転駆動するベース回転モータと、前記回転ベース上に水平方向に進退移動可能に取り付けられ且つ移動方向の一方向にバネ付勢されたスライダと、前記スライダに上下駆動可能に設けられ且つ前記接触子支持軸を上下動可能に保持して前記スライダに前記接触子支持軸を上下動自在に支持する昇降部材と、下端部に保持部を有すると共に前記昇降部材に上下動自在に支持された接触子支持軸と、自由端部が上方にバネ付勢されていると共にモータで上下駆動可能に設けられ且つ前記接触子支持軸の保持部を前記バネ付勢力により前記スライダの下支持部に押し付けるアームと、前記接触子支持軸の上端に設けられた接触子と、前記スライダの前記回転ベースに対する水平方向への移動量を測定する動径測定手段と、前記接触子を前記レンズ枠の保持位置よりも下方の位置から前記ヤゲン溝に対応する位置まで昇降駆動させる接触子鉛直方向移動手段と、前記ベース回転モータを作動制御して前記スライダを前記回転ベースと共に水平回転駆動させることにより、前記接触子を前記ヤゲン溝に沿って接触移動させて、前記回転ベースの回転角θiに対する前記接触子の前記水平方向の移動量を動径ρiとして前記動径測定手段からの検出信号により求める演算制御回路と、を備えるレンズ枠形状測定装置において、前記昇降部材の昇降に連動して移動するピン部材と駆動手段により駆動されるストッパを有すると共に、前記接触子鉛直方向移動手段は前記昇降部材を上下動させて前記接触子を昇降させる接触子昇降モータを備え、前記演算制御回路は、前記レンズ枠の形状を測定する際、前記接触子が前記レンズ枠の前記ヤゲン溝に臨む第2の位置で前記ピンの移動を前記ストッパで停止可能に、前記駆動手段を作動制御して前記ストッパを駆動させるレンズ枠形状測定装置としたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかるレンズ枠形状測定装置の実施の形態を図面を基に説明する。
【0010】
図1において、玉型形状測定装置であるレンズ枠形状測定装置(フレーム形状測定装置)1は、図1に示した様に、上面10aの中央に開口10bを有する測定装置本体10と、測定装置本体10の上面10aに設けられたスイッチ部11を有する。このスイッチ部11には、左右の測定モード切り換え用のモード切換スイッチ12,測定開始用のスタートスイッチ13,及びデータ転送用の転送スイッチ14を有する。また、スイッチ部11には、モード切換スイッチ12の操作で交互に切り換えられて点灯するLED1,LED2が設けられている。
【0011】
また、レンズ枠形状測定装置1は、図1に示した様な眼鏡Mの眼鏡枠(眼鏡フレーム)MFの左右のレンズ枠LF,RFを保持する眼鏡枠(眼鏡フレーム)保持機構(保持手段)15,15´及びその操作機構16を有すると共に、図4に示した様な測定部移動機構100及びこの測定部移動機構100に支持されたフレーム形状測定部(フレーム形状測定手段)200を玉型形状測定測定手段として有する。
【0012】
この測定部移動機構100はフレーム形状測定部(玉型形状測定部)100を眼鏡枠保持機構15,15´間で移動させるものであり、フレーム形状測定部200は眼鏡枠MF即ち眼鏡枠MFのレンズ枠LF(RF)の形状測定を行わせるものである。そして、これら眼鏡枠保持機構15,15´,操作機構16,測定部移動機構100,フレーム形状測定部200等は測定装置本体10内に設けられている。
【0013】
尚、図4において、101は測定装置本体10の下部内に配設されたシャーシである。また、図2中、17,18はシャーシ101に図示しない部分で上下に向けて固定され且つ互いに平行に設けられた支持枠、19は支持枠18の外面(支持枠17とは反対側の面)に突設された係止ピン、20は支持枠18の上端部に設けられた円弧状スリット、21,22は支持枠17,18に設けられた取付孔である。この取付孔22は円弧状スリット20と係止ピン19との間に位置させられ、円弧状スリット20は取付孔22と同心に設けられている。
<操作機構16>
操作機構16は、図2に示したように、支持枠17,18の取付孔21,22に回転自在に保持された操作軸23と、操作軸23の一端部(支持枠18側の端部)に固定された従動ギヤ24と、支持枠18及び測定装置本体10の正面10cを貫通する回転軸25と、回転軸25の一端部に固定され(又は一体に設けられ)且つ従動ギヤ24に噛合する駆動ギヤ26と、回転軸25の他端部に取り付けられた操作レバー27を有する。図中、23aは操作軸23に設けた偏平部で、この偏平部23aは操作軸23の両端部近傍まで設けられている。
【0014】
尚、測定装置本体10には上面10a及び正面10cに跨る凹部28が形成され、この凹部28の上面には円弧状の突部29が形成され、上面10aには突部29の左右に位置させて「開」,「閉」が付されている。そして、凹部28の正面に上述した操作レバー27が配設され、操作レバー27の上端部に設けられた折曲部すなわち指示部27aが突部29上を移動するようになっている。
【0015】
また、従動ギヤ24と係止ピン19との間には、枠保持(上述の「閉」に対応)及び枠保持解除(上述の「開」に対応)を行わせる2位置保持機構(2位置保持手段)30が設けられている。
【0016】
この2位置保持機構30は、上述の円弧状スリット20と、従動ギヤ24の側面に突設され且つ円弧状スリット20を貫通する可動ピン31と、可動ピン31と係止ピン19との間に介装されたスプリング(引っ張りコイルバネ)32を有する。この円弧状スリット20は、上述の様に取付孔22と同心となっているので、従動ギヤ24,操作軸23とも同心となっている。この為に、可動ピン31は、スプリング32の引張力により円弧状スリット20の両端部20a,20bのいずれか一方に保持されることになる。
【0017】
更に、操作機構16は、操作軸23の長手方向に移動可能に且つ周方向に僅かに相対回転可能に保持された一対の筒軸33,33を有する。この筒軸33内の切円状挿通孔33aの偏平部33bと操作軸23の偏平部23aとの間には図2(b),(c)に示した様に僅かな間隙Sが形成されている。この筒軸33,33には自己の弾性力により伸縮可能な弾性部を有する紐状体34(図2(a)では一方のみを図示)がそれぞれ取り付けられている。この紐状体34は、筒軸33に一端部が固定されたスプリング(弾性部)35と、スプリング35の他端部に連設されたワイヤ36を有する。
<枠保持機構15,15´>
この枠保持機構15,15´は同じ構造であるので、枠保持機構15についてのみ説明する。
【0018】
枠保持機構15は、水平方向に移動可能に且つ互いに相対接近・離反可能に測定装置本体10内に保持された一対の可動枠37,37を有する。この各可動枠37は、水平板部38と、この水平板部38の一端部に上下に向けて連設された鉛直板部39からL字状に形成されている。そして、鉛直板部39には筒軸33が回転自在に且つ軸方向には移動不能に保持されている。
【0019】
また、枠保持機構15は、図3に示した様に可動枠37,37の水平板部38,38間に介装された引っ張りコイルスプリング40と、水平板部38の先端縁部の中央に固定された支持板41と、支持板41の水平板部38上方に突出する部分と鉛直板部39との間に配設されたツメ取付板42を有する。このツメ取付板42は、一側部42aの軸状の支持突部42cを中心に回動可能に支持板41と鉛直部39に保持されている。尚、ツメ取付板42の後部側の軸状の支持突部の図示は省略してある。
【0020】
このツメ取付板42の他側部42bの先端には軸状で先細りテーパ状の保持ツメ43が突設され、ツメ取付板42の他側部の後端部には軸状の保持ツメ44の後端部が支持軸45で回動可能に保持されている。この保持ツメ44は、基部44aが図3(d)に示した様に方形板状に形成され且つ先端部が先細りテーパ状に形成されていると共に、支持軸45を中心に回動して、保持ツメ43に対して相対接近・離反するようになっている。しかも、保持ツメ44の先端部とツメ取付板42とは、支持軸45に捲回した図示しないトーションスプリングで常時開く方向にバネ付勢されている。
【0021】
更に、鉛直板部39には、保持ツメ44の上方に位置させて、L字状の係合ツメ46が突設されている。この係合ツメ46の先端部の下方に延びるエッジ状爪部46aは保持ツメ44に係合させられている。これにより、ツメ保持板42の他側部42bが一側部42aを中心に上方に回動させられると、保持ツメ43,44の間隔がトーションスプリング(図示せず)にバネ力に抗して狭められる様になっている。なお、図3(d)に示すように、係合ツメ46のエッジ状爪部46aは、保持ツメ44の略中央部に係合する。また、係合ツメ46と筒軸33との間には、鉛直板部39に回転自在に保持させたアイドルプーリ47が配設されている。このアイドルプーリ47には上述したワイヤ36が支持され、ワイヤ39の端部が両側部42a,42b間に位置させてツメ取付板42に固定されている。
【0022】
また、各可動枠37,37は対向部側が図2,図3に示したフレームガイド部材48でカバーされている。このフレームガイド部材48は、水平板部38の先端に固定された鉛直板部48aと、鉛直板部39の上端に固定された水平板部48bと、板部48a,48bが連設するコーナに連設され且つ水平板部48b側に傾斜する傾斜ガイド板部48cを有する。そして、鉛直板部48aには保持ツメ43,44に対応して開口48dが形成され、保持ツメ44は開口48dから突出させられている。また、保持ツメ43の先端部は、保持ツメ44,43が図3(a),(b)の如く最大に開いている状態では、開口48d内に位置するようになっている。
【0023】
この様な構成において、フレームガイド部材48,48の傾斜ガイド板部48c,48cは、上端に向うにしたがって互いに開く方向に傾斜している。従って、眼鏡(メガネ)の眼鏡枠(眼鏡フレーム)MFを図3(a)の如く傾斜ガイド板部48c,48c間に配設して、眼鏡枠MFをコイルスプリング40のバネ力に抗して上から押し下げると、傾斜ガイド板部48c,48cのガイド作用により、フレームガイド部材48,48の間隔が広げられて、眼鏡枠MF即ち眼鏡枠MFのレンズ枠LF(RF)が保持ツメ43,43上まで移動させられて保持ツメ43,43に係止される。
【0024】
この様な状態において、操作レバー27を「開」位置から「閉」位置に回動操作すると、この回動が回転軸25,ギヤ26,24,操作軸23を介して筒軸33に伝達されてスプリング35の一部が筒軸33に捲回されることにより、スプリング35に連設されたワイヤ36を介してツメ取付板42が一側部42aを中心に上方に回動させられ、保持ツメ43,44の間隔が図3(c)の如く狭められて、眼鏡枠MF即ち眼鏡枠MFのレンズ枠LF(RF)が図3(c)の如く保持ツメ43,44間に保持される。この位置では、可動ピン31が円弧状スリット20下端部20aにスプリング32のバネ力により保持されることになる。
【0025】
尚、眼鏡枠MF即ち眼鏡枠MFのレンズ枠LF(RF)を保持ツメ43,44間から取り外す場合には、操作レバー27を上述とは逆に操作することにより、各部材が上述とは逆に動作する。
<測定部移動機構100>
この測定部移動機構100は、枠保持機構15,15´の配設方向に間隔をおいてシャーシ101上に固定した支持板102,103と、支持板102,103間の上部に渡架したガイドレール104を有する。尚、このガイドレール104は2本設けられているが、他方の図示は省略している。また、この2本のガイドレール104,(他方図示せず)は、紙面と直交する方向に間隔をおいて平行に配設されている。
【0026】
また、測定部移動機構100は、ガイドレール104の延びる方向に移動自在にガイドレール104,(他方図示せず)に保持されたスライドベース105と、ガイドレール104,(他方図示せず)間の下方に位置させて支持板102,102に回転自在に保持された送りネジ106と、送りネジ106を回転駆動する測定部移動用モータ(ベース水平移動モータ,接触子跳ね上げ位置水平移動手段)107を有する。
【0027】
尚、送りネジ106はガイドレール104と平行に設けられ、測定部移動用モータ107はシャーシ101に固定されている。しかも、スライドベース105には下方に延びる鉛直板部105aが一体に設けられていて、この鉛直板部105aの図示しない雌ネジ部には送りネジ106が螺着されている。これにより、送りネジ106を回転操作することにより、スライドベース105が図4中左右に移動操作されるようになっている。
<フレーム形状測定部200>
図4に示したフレーム形状測定部200は、スライドベース105を上下に貫通し且つこのスライドベース105に回転自在に保持された回転軸201と、回転軸201の上端部に取り付けられた回転ベース202と、回転軸201の下端部に固定されたタイミングギヤ203と、回転軸201に隣接してスライドベース105上に固定されたベース回転モータ(回転ベース駆動モータ)204と、ベース回転モータ204の出力軸204aに固定されたタイミングギヤ205と、タイミングギヤ203,205間に掛け渡されたタイミングベルト206を有する。尚、出力軸204aは、スライドベース105を貫通して下方に突出している。
【0028】
図4において、207は回転ベース202より上方に位置させてシャーシ101と平行に配設されたスライドベースである。このスライドベース207は、図9に示したように左右に延びる一対の平行なガイドレール208,208間に配設されている。このスライドベース207には周面に周方向に延びる環状溝(図示せず)が形成された複数のガイドローラ209が回転自在に保持されている。そして、このガイドローラ209の図示しない環状溝がガイドレール208に移動自在に係合している。これにより、スライドベース207はガイドレール208,208に左右に移動自在に保持されている。尚、ガイドレール208,208は、送りネジ106と平行に設けられていると共に、図示を省略したフレームを介してシャーシ101に固定されている。207aはスライドベース207に設けられた大径の円形孔である。
【0029】
フレーム形状測定部200は、下端部が回転ベース202の周縁部に固定され且つ上端部が円形孔207aから上方に僅かに突出するフレーム210と、フレーム210の上端部に固定されたリング板211を有する。このリング板211は、内側に貫通孔211aを有すると共に、中心が回転ベース202の回転中心と一致させられている。このリング板211の上端部外周には外方に突出するフランジ212が形成され、リング板211の上下方向中間部には断面が三角形状で周方向に環状に延びる環状突部213が形成されている。また、スライドベース207上には、リング板211の周縁に隣接して複数のガイドローラ214が回転自在に保持されている。このガイドローラ214には、周方向に延びるV字状の環状溝214aが形成されている。そして、この環状溝214aにはリング板211の環状突部213が係合している。これにより、リング板211は、スライドベース207に複数のガイドローラ214を介して回転自在に保持されている。
【0030】
リング板211には、貫通孔211a内に間隔をおいて平行に配設された一対のガイドレール215,215が固定されている。このガイドレール215,215間にはスライダ216が配設され、このスライダ216上には複数のガイドローラ217が回転自在に保持されている。そして、スライダ216は、複数のガイドローラ217を介してガイドレール215,215に、その延びる方向に移動自在に保持されている。
【0031】
また、リング板211上には、一方のガイドレール215の一端部に隣接して板バネ保持用の回転体218が回転自在に保持されている。この回転体218には、自己のバネ力で捲回する(巻き取る)方向に付勢された板バネ219の一端部が固定されていると共に、板バネ219が自己のバネ力で捲回されている。また、スライダ216の両側部には突部220,221が突設されている。そして、板バネ219の他端部はスライダ216の突部220に保持されている。これにより、板バネ219は、スライダ216をガイドレール215,215の一端部側にバネ付勢している。板バネ219には、自己のバネ力で自動的に巻取る機能を有する周知のものが用いられている。
【0032】
このスライダ216とリング板211との間には、スライダ216のガイドレール215に沿う方向の移動量を測定するマグネスケール222が動径測定手段として介装されている。このマグネスケール222は、スライダ216の突部221に保持され且つガイドレール215と平行に設けられた磁気スケール222aと、リング板211に固定され且つ磁気スケール222aにスライド自在に係合保持された磁気読取ヘッド222bを有する。
【0033】
図4〜図6において223は、上下に向けて延び且つスライダ216の下面に一体に設けられた支持部材である。この支持部材223は、スライダ216の移動方向の一側部(回転体218側)に位置している。また、このスライダ216の移動方向の他側部の下面には、当接部材受用の突部216aが形成されている。しかも、この支持部材223には、上下に延び且つ平面形状をコ字状に形成したガイドレール224が固定されている。
【0034】
このガイドレール224には、昇降部材225が上下動自在(昇降自在)に保持されている。この昇降部材225には、上支持部226a及び下支持部226bを有するコ字状の軸保持部材226が取り付けられている。この軸保持部材226の上支持部226a及び下支持部226bには、これらを貫通し且つ軸線を上下に向けた接触子支持軸227aが上下動自在に保持され、接触子支持軸227aの上端には接触子(フィーラ)227が測定子として一体に設けられている。この接触子227は、コ字状に屈曲させられていて、先端が接触子支持軸227aの中心(軸線)と一致させられている。
【0035】
この接触子支持軸227aの下端には大径のローラ保持部227bが一体に設けられ、ローラ保持部227bにはローラ228が接触子支持軸227aと直交する軸線を中心に回転自在に保持されている。また、この接触子支持軸227aは、接触子217をレンズ枠溝の所定鉛直位置まで跳ね上げ移動させるための接触子鉛直方向移動手段229を有する。
【0036】
この接触子鉛直方向移動手段229は、図7に示したように、スライダ216より下方に位置してガイドレール215と平行に配設され且つフレーム210に保持された一対の下部ガイドレール229a,229aと、下部ガイドレール219a,219aに軸線方向に移動可能に保持された移動子(移動部材)229bを有する。
【0037】
また、接触子鉛直方向移動手段229は、移動子229bに支持軸230で上下回動自在に取り付けたアーム(レバー)231と、アーム231の自由端を支持軸230の回りに上方に回動付勢するバネ(図示略)を有する。このアーム231の基端部側にはストッパ突部232が形成され、アーム231の自由端部には上述したローラ228を受ける受部233が形成されている。このアーム231の基部の上部には回動規制突部231aが形成され、移動子229bには回動規制突部231aが当接してアーム231の上方への回動を規制する回動規制ネジ231bが螺着されている。
【0038】
更に、移動子229bの上面には軸保持部材229cが取り付けられ、軸保持部材229cにはガイドレール215及び219aと平行な係合軸229dが突部216aに対して進退自在且つ軸線方向に進退移動可能に保持されている。この係合軸229dの一端部には抜け止め用の止め輪229eが取り付けられ、係合軸229dの他端部には当接部としてのフランジ状の頭部229fが一体に形成されている。そして、軸保持部材229cと頭部229fとの間には係合軸229dに嵌挿したコイルスプリング229gが介装されいる。尚、板バネ219はスライダ216を図7中右方向に移動付勢(バネ付勢)して、突部216aを頭部229fに当接させている。
【0039】
また、移動子229bの側部にはガイドレール215,229aと平行なラック229hが固定されている。また、この移動子229bに隣接してフレーム210に移動子駆動モータMが固定され、この移動子駆動モータMに出力軸Maに設けたピニオンPgがラック229hに噛合させられている。この移動子駆動モータM,ピニオンPg及びラック229hは、スライダ216をガイドレール215の軸線方向に進退駆動するスライダ駆動機構を構成している。
【0040】
しかも、接触子鉛直方向移動手段229は、回転ベース202に設けられたブラケット234と、ブラケット234に螺着されたストッパネジ235を有する。このストッパネジ235は、スライダ216が板バネ219のバネ力によりガイドレール215の一端部側(回転体18側)に移動させられたときに、アーム231のストッパー突部232が当接する位置に配設されている。そして、スライダ216が板バネ219のバネ力によりストッパネジ235に当接すると、アーム231の自由端部が板バネ219のバネ力により図6の如く上方に回動させられて、接触子227及び接触子保持軸226がアーム231により上方に跳ね上げられる様になっている。
【0041】
更に、接触子鉛直方向移動手段229は、昇降部材225の側面に設けられた上下に延びるラック236と、支持部材223に固定されたパルスモータ(接触子昇降モータ)237と、パルスモータ237の出力軸237aに設けられ且つラック236に噛合させられるピニオン(駆動歯車)238と、ピニオン238と一体に設けられた駆動歯車239を有する。
【0042】
また、接触子227が所定鉛直位置まで跳ね上げられた後、接触子227が上下にぶれないように固定する接触子固定手段240を有する。この接触子固定手段240は、接触子鉛直方向移動手段229の駆動歯車239に設けられたピン(ピン部材)241と、回転ベース202に突設された支持板部202aに固定したパルスモータ(駆動手段)242と、パルスモータ242の出力軸242aに取り付けたL字状の回動ストッパ243を有する。この出力軸242aとパルスモータ237の出力軸237aの軸線は同一軸線上に位置させられている。そして、回動ストッパ243のピン係止板部(板状部材)243aは、パルスモータ237の周面に沿って回動可能に設けられている。
<制御回路>
上述した測定部移動用モータ(ベース水平移動モータ)107,ベース回転モータ(回転ベース駆動モータ)204,パルスモータ(接触子昇降モータ)237及びストッパ駆動モータとしてのパルスモータ(駆動手段)242は、図12に示した演算制御回路(演算制御手段)244により駆動制御される様になっている。また、上述した動径検出センサ222の磁気ヘッド222bからの検出信号は演算制御回路244に入力されるようになっている。更に、左右の測定モード切り換え用のモード切換スイッチ12,測定開始用のスタートスイッチ13,及びデータ転送用の転送スイッチ14等からの操作信号も演算制御回路244に入力されるようになっている。また、演算制御回路244は、モード切換スイッチ12をオン操作する毎に、左測定モードと右測定モードを交互に切り換えて、そのモードを知らせるLED1,LED2を交互に切換点灯させる様になっている。また、演算制御回路244には、データメモリDMが接続されている。
【0043】
次に、この様な構成の装置の演算制御回路244による制御について説明する。
(i)接触子の初期位置
演算制御回路244は、眼鏡枠MFのレンズ枠LF,RFのうちの一方を測定した後、他方の測定をするように制御する様になっている。例えば、眼鏡枠MFのレンズ枠RFを測定した後、レンズ枠LFを測定する様になっている。また、演算制御回路244は、モード切換スイッチ12の操作により、眼鏡枠MFのレンズ枠LF,RFの一方を選択して測定するように制御することもできる。ここでは、演算制御回路244は、眼鏡枠MFのレンズ枠RFを測定した後、レンズ枠LFを測定する様に制御する様に設定されているものとして説明する。
【0044】
この演算制御回路244は、測定が終了した状態では、測定部移動用モータ107を駆動制御して接触子227を眼鏡枠MFのレンズ枠RF側に位置させている。
【0045】
また、演算制御回路244は、パルスモータ237を駆動制御してピニオン238を回転させ、このピニオン238の回転によりラック236を介して昇降部材225及び接触子保持部材226を下方に一体に移動させ、接触子保持部材226の下支持部226bをローラ保持部227bに当接させて、接触子227の先端をレンズ枠RFの保持位置よりも充分下方の位置Pa(所定鉛直方向位置)まで押し下げる。この位置Paでは、アーム231が図示を省略したバネのバネ力で上方に付勢されて、ローラ保持部227bを接触子保持部材226の下支持部226bに押し付けているので、接触子支持軸227a及び接触子227が上下に移動するのが阻止されている状態となる。
【0046】
しかも、この位置で、パルスモータ242を駆動制御して、ピン係合板部243aを位置Pa(所定鉛直方向位置)に位置させ、ピン241をピン係合板部243aに当接させておくことで、接触子支持軸227aの上方への移動を確実に阻止できる。
【0047】
この位置では、パルスモータ237を停止させても、出力軸237aはパルスモータ237内部の磁力により軸線回りに回転しない様になっているので、アーム231と接触子保持部材226の下支持部226bがローラ保持部227bを上下から挟持(保持)する状態となり、ローラ保持部227bと一体の接触子支持軸227a及び接触子227が上下に移動する(振れる)のが阻止されている状態となる。
(ii).眼鏡枠(眼鏡フレーム)MFのレンズ枠形状測定装置1への保持
上述のフレームガイド部材48,48の傾斜ガイド板部48c,48cは、上端に向うにしたがって互いに開く方向に傾斜している。従って、眼鏡(メガネ)の眼鏡枠(眼鏡フレーム)MFを図3(a)の如く傾斜ガイド板部48c,48c間に配設して、眼鏡枠MFをコイルスプリング40のバネ力に抗して上から押し下げると、傾斜ガイド板部48c,48cのガイド作用により、フレームガイド部材48,48の間隔すなわち可動枠(スライダ)37,37の間隔が広げられて、眼鏡枠MFのリム即ち眼鏡枠MFのレンズ枠LF(RF)が保持ツメ43,43上まで移動させられて保持ツメ43,43に係止される。
【0048】
この様な状態において、操作レバー27を「開」位置から「閉」位置に回動操作すると、この回動が回転軸25,ギヤ26,24,操作軸23を介して筒軸33に伝達されてスプリング35の一部が筒軸33に捲回されることにより、スプリング35に連設されたワイヤ36を介してツメ取付板42が一側部42aを中心に上方に回動させられ、保持ツメ43,44の間隔が図3(c)の如く狭められて、眼鏡枠MFのリム即ち眼鏡枠MFのレンズ枠LF(RF)が図3(c)の如く保持ツメ43,44間に保持される。この位置では、可動ピン31が円弧状スリット20下端部20aにスプリング32のバネ力により保持されることになる。
【0049】
この様な、眼鏡枠MFの保持に際しては、接触子227が眼鏡枠MFよりも下方に位置しているので、接触子227が眼鏡枠MFのレンズ枠LF(RF)に当たるようなことはない。
【0050】
尚、眼鏡枠MFのリム即ち眼鏡枠MFのレンズ枠LF(RF)を保持ツメ43,44間から取り外す場合には、操作レバー27を上述とは逆に操作することにより、各部材が上述とは逆に動作する。
(iii)玉型形状測定
(a)レンズ枠のV溝(レンズ枠溝)に対する接触子227の位置決及び上下振防止
本実施例において演算制御回路244は、上述したように眼鏡枠MFのレンズ枠RFを測定した後、レンズ枠LFを測定する様になっている。しかも、初期位置では、眼鏡枠MFのレンズ枠RFを眼鏡枠保持機構15,15´に保持させたとき、眼鏡枠MFのレンズ枠RF側で接触子227が待機している。また、この位置では、ガイドレール215がガイドレール208と直交させられている。
【0051】
そして、演算制御回路244は、測定開始用のスタートスイッチ13をオン操作すると、移動子駆動モータMを駆動制御してピニオンPgを回転させ、ラック229h及び移動子229bをガイドレール229aに沿ってガイドレール229aの中央方向に移動させる。
【0052】
この際、移動子229bと一体に係合軸229dがスライダ216の突部216aを押圧して、スライダ216が回転体218から離反する方向に移動させられ、接触子227がリング板211の中央(ガイドレール215の長手方向の中央)に移動させられる。そして、演算制御回路244は、接触子227がリング板211の中央に移動したときに、移動子駆動モータMを停止させる。
【0053】
この移動子駆動モータMによる移動子229bの停止位置は、移動子駆動モータMによる駆動量をマグネスケール222で検出するか、移動子229bの移動位置をマイクロスイッチ等のスイッチで検出するかして決定する。この位置では、接触子227が眼鏡枠MFのレンズ枠RFの空間に下方から臨むことになる。
【0054】
この移動子229bの移動により、接触子227がリング板211の略中央に移動したとき、アーム231のストッパ突部232がストッパネジ235に当接して、アーム231の自由端部が上方に回動させられ、アーム231が接触子支持軸227aを上方に移動させて、接触子227を位置Pbまで上昇させる。この上昇に伴い、ラック236がピニオン238及び駆動歯車239を回動させられ、回動ストッパ243のピン係止板部243aがパルスモータ237の外表面に沿って図10(b)の下方位置Pb(所定鉛直方向位置)まで回動させられる。
【0055】
この後、演算制御回路224は、パルスモータ242を作動制御して、回動ストッパ242のピン係止板部243aを位置Pbの位置まで下方に回動させて、ピン係止板部243aを図10(b)の如くピン241に当接させて、パルスモータ242の駆動を停止させる。
【0056】
この位置では、ピン係止板部243a,ピン241,駆動歯車239,ピニオン238及びラック236により、接触子保持部材226の下支持部226bが上方への移動を阻止されている。しかも、アーム231がストッパネジ235により下方への回動が規制されている。その上、アーム231と接触子保持部材226の下支持部226bがローラ保持部227bを上下から挟持(保持)する状態となっている。従って、接触子支持軸227aや接触子227を軽量な材料から形成しても、接触子227を位置Pb(所定鉛直方向位置)に確実に位置決できる。
【0057】
そして、この位置では、接触子227の先端が眼鏡枠MFのレンズ枠RFの最下部の部分でこのレンズ枠のV溝51の上下方向中央と同じ高さのPbの位置となるように設定されている。このレンズ枠RFの最下部の部分は、保持爪43,44で保持されている部分となる。
【0058】
尚、この位置では、パルスモータ237及び242の出力軸237a,242aはパルスモータ237,242内部の磁力により軸線回りに回転しない様になっているので、アーム231と接触子保持部材226の下支持部226bがローラ保持部227bを上下から挟持(保持)する状態となり、ローラ保持部227bと一体の接触子支持軸227a及び接触子227が上下に移動する(振れる)のが阻止されている状態で、位置Pbに確実に位置決される。
(b)レンズ枠RFのV溝51への接触子227の係合
この様な状態から、演算制御回路244は、移動子駆動モータMを上述とは逆方向に回転駆動制御してピニオンPgを逆回転させ、ラック229h及び移動子229bをガイドレール229aに沿ってガイドレール229aの一端部側(回転体218側)に移動させる。
【0059】
この際、スライダ216は、板バネ219のバネ力で図7中右方向、図9中下方向(回転体218側)に移動させられて、スライダ216の突部216aが移動子229bと一体に移動する係合軸229dの頭部229fに追従し、接触子227が眼鏡枠MFのレンズ枠RFの下側リムの最下部(保持爪43,44で保持されている部分)Aに向けて移動させられる。この移動に伴い、接触子227の先端はレンズ枠RFのV溝51に図7の如く係合させられる。
【0060】
尚、この移動に伴い、ピン241は移動子229bと一体に移動してピン係止板部243aから離反する。しかし、パルスモータ237及び242の出力軸237a,242aはパルスモータ237,242内部の磁力により軸線回りに回転しない様になっているので、アーム231と接触子保持部材226の下支持部226bがローラ保持部227bを上下から挟持(保持)する状態となり、ローラ保持部227bと一体の接触子支持軸227a及び接触子227が上下に移動する(振れる)のが阻止されている。従って、ラック229h及び移動子229bをガイドレール229aに沿ってガイドレール229aの一端部側(回転体218側)に移動させても、接触子227は位置Pbに確実に位置決された状態でレンズ枠RFのV溝51に図7の如く確実に係合させられることになる。
(c)レンズ枠RFの形状測定
次に、演算制御回路244は、パルスモータ237を駆動制御してピニオン238を回転させ、このピニオン238の回転によりラック236を介して昇降部材225を更に上方させた後、パルスモータ237の作動を停止させる。
【0061】
この後、演算制御回路244は、ベース回転モータ204を駆動制御して回転ベース202を水平回りに回転させ、回転ベース202及び之に保持されたフレーム形状測定部200を全体を回転軸201を中心に回転させる。この際、回転軸201が接触子227の回転中心となり、この時の回転軸201の回転角が接触子227の回転角θi(i=0,1,2,・・・n)となる。
【0062】
また、この回転に伴って接触子227がレンズ枠RFのV溝51に沿って移動させられる。そして、この移動に伴い接触子227が板バネ219のV溝51側への付勢力によりレンズ枠RFの形状に追従して、スライダ216及び接触子227がガイドレール215に沿って一体に進退動させられる。この際、マグネスケール222もスライダ216及び接触子227と一体に進退動して、接触子227の移動量がマグネスケール222の磁気読取ヘッド222bによりパルス量として検出される。この検出信号は演算制御回路244に入力され、この検出信号は回転角θiに対応してデータメモリDMに記憶される。
【0063】
そして、演算制御回路244は、このデータメモリDMに回転角θi毎に記憶された検出信号から、レンズ枠RFの幾何学中心を求めて、この幾何学中心からレンズ枠RFのV溝51までの距離を回転角θi毎に動径ρiとして求め、この求めたデータをレンズ枠形状情報(θi,ρi)としてデータメモリDMに記憶させる。
(d)レンズ枠RFの測定位置からレンズ枠LFの測定位置への移動及び形状測定
この様にしてレンズ枠RFの形状測定が終了すると、演算制御回路244は(i)の様にして接触子227をレンズ枠RFの下方に移動させる。これにより、接触子227は、最終的には眼鏡枠(眼鏡フレーム)MFよりも低い位置Paの位置まで移動させられて停止する。しかも、この位置では、(i)の様にしてアーム231と接触子保持部材226の下支持部226bがローラ保持部227bを上下から挟持(保持)する状態となり、ローラ保持部227bと一体の接触子支持軸227a及び接触子227が上下に移動する(振れる)のが阻止されている状態となる。
【0064】
次に、演算制御回路244は、 測定部移動用モータ107を駆動制御して送りネジ106を回転させ、スライドベース105を図4中左方に移動させ、フレーム測定部200全体をレンズ枠LFの下方に移動させ、フレーム形状測定部200の接触子227をレンズ枠RFの空間の下方位置からレンズ枠LFの空間の下方位置まで移動させる。この移動に際して、フレーム測定部200の移動による振動或いはレンズ枠形状測定装置1に何らかの振動が加わるかして、接触子支持軸227aに上下方向への移動力が作用しても、接触子227が眼鏡枠MFよりも下方の位置Paに位置していると共に、接触子227の上下方向への移動が上述の如く防止されているので、接触子227が上下方向に移動して眼鏡枠MFに当たるようなことを未然に防止できる。
【0065】
そして、演算制御回路244は、フレーム形状測定部200の接触子227がレンズ枠RFの空間の下方位置からレンズ枠LFの空間の下方位置まで移動すると、測定部移動用モータ107の駆動を停止し、上述したレンズ枠RFの形状測定と同様にしてレンズ枠LFの形状測定を行う。
(iV)その他
上述した実施例では、移動子292b及びピン241がパルスモータ242及び回動ストッパ243に対して相対接近・離反するようになっているが、ピン241,パルスモータ242及び回動ストッパ243を移動子292bに取り付けて一体に移動するようにすることもできる。この場合には、パルスモータ242を駆動制御して、ピン係合板部243aを位置Paの上方の位置に位置させ、ピン241をピン係合板部243aに当接させておくことで、接触子支持軸227aの上方への移動を確実に阻止できる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明は、眼鏡フレームの左右のレンズ枠を保持する一対の眼鏡枠保持機構と、前記一対の眼鏡枠保持機構の配列方向に移動可能に設けられたスライドベースと、前記スライドベースを移動方向に駆動するベース水平方向移動モータと、前記スライドベース上に水平回転可能に装着された回転ベースと、前記回転ベースを水平回転駆動するベース回転モータと、前記回転ベース上に水平方向に進退移動可能に取り付けられ且つ移動方向の一方向にバネ付勢されたスライダと、前記スライダに上下駆動可能に設けられ且つ前記接触子支持軸を上下動可能に保持して前記スライダに前記接触子支持軸を上下動自在に支持する昇降部材と、下端部に保持部を有すると共に前記昇降部材に上下動自在に支持された接触子支持軸と、自由端部が上方にバネ付勢されていると共にモータで上下駆動可能に設けられ且つ前記接触子支持軸の保持部を前記バネ付勢力により前記スライダの下支持部に押し付けるアームと、前記接触子支持軸の上端に設けられた接触子と、前記スライダの前記回転ベースに対する水平方向への移動量を測定する動径測定手段と、前記接触子を前記レンズ枠の保持位置よりも下方の位置から前記ヤゲン溝に対応する位置まで昇降駆動させる接触子鉛直方向移動手段と、前記ベース回転モータを作動制御して前記スライダを前記回転ベースと共に水平回転駆動させることにより、前記接触子を前記ヤゲン溝に沿って接触移動させて、前記回転ベースの回転角θiに対する前記接触子の前記水平方向の移動量を動径ρiとして前記動径測定手段からの検出信号により求める演算制御回路と、を備えている。また、レンズ枠形状測定装置は、更に前記昇降部材の昇降に連動して移動するピン部材と駆動手段により駆動されるストッパを有すると共に、前記接触子鉛直方向移動手段は前記昇降部材を上下動させて前記接触子を昇降させる接触子昇降モータを備えている。しかも、前記演算制御回路は、前記レンズ枠の形状を測定する際、前記接触子が前記レンズ枠の前記ヤゲン溝に臨む第2の位置で前記ピンの移動を前記ストッパで停止可能に、前記駆動手段を作動制御して前記ストッパを駆動させる構成としているので、接触子(フィーラ)をレンズ枠内のレンズ枠溝の高さにしてレンズ枠内に位置させた状態で、この接触子をレンズ枠溝側に移動させてレンズ枠溝に係合させる際に、接触子が跳ね上げられることを防止できる。この様にすることで、接触子をレンズ枠溝に係合させるために移動する際、接触子が跳ね上げられたり水平位置でぶれたりせず、安定し、スムースなレンズ枠溝への係合を可能にする。この結果、接触子が誤ってレンズ枠溝と衝突したり、レンズ枠から外れたりすることを防止できる。また、この様に構成することで、接触子及び接触子支持軸を軽い材料から形成できるので、これらを自重で下方に常時付勢するようにした従来のものに比べて、レンズ枠形状の測定時に接触子がレンズ枠溝から外れるのを確実に防止できる。
【0067】
従って、接触子(フィーラ)をレンズ枠内のレンズ枠溝の高さにしてレンズ枠内に位置させた状態で、この接触子をレンズ枠溝側に移動させてレンズ枠溝に係合させる際に、接触子が水平位置で安定し、接触子がレンズ枠溝からずれた位置でレンズ枠に衝突したり、フィーラが損傷したり、レンズ枠から外れたりする虞がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかるレンズ枠形状測定装置の概略斜視図である。
【図2】 (a)は図1に示したレンズ枠形状測定装置の要部斜視図、(b),(c)は(a)の筒軸と操作軸との関係を説明するための断面図、(d)は保持ツメの説明図である。
【図3】 (a)〜(c)は図1,図2に示したレンズ枠形状測定装置の眼鏡枠保持の動作説明図である。
【図4】図1に示したレンズ枠形状測定装置の要部断面図である。
【図5】図4のレンズ系状測定部の拡大断面図である。
【図6】図4のレンズ形状測定部の作用説明図である。
【図7】図4のスライダと移動子の関係を示す説明図である。
【図8】図7の平面図である。
【図9】図4の平面図である。
【図10】(a),(b)は図4の回動ストッパとピンの作用説明図である。
【図11】図4のスライダの作用説明図である。
【図12】図1〜図11のレンズ枠形状測定装置の制御回路図である。
【符号の説明】
1・・・レンズ枠形状測定装置
51・・・V溝(レンズ枠溝)
200・・・レンズ形状測定部
227・・・接触子
229・・・接触子鉛直方向移動手段
236・・・ラック
238・・・ピニオン(駆動歯車)
239・・・駆動歯車
240・・・接触子固定手段
241・・・ピン(ピン部材)
243・・・ピン係止板部(板状部材)
MF・・・眼鏡枠(眼鏡フレーム)
Claims (1)
- 眼鏡フレームの左右のレンズ枠を保持する一対の眼鏡枠保持機構と、
前記一対の眼鏡枠保持機構の配列方向に移動可能に設けられたスライドベースと、
前記スライドベースを移動方向に駆動するベース水平方向移動モータと、
前記スライドベース上に水平回転可能に装着された回転ベースと、
前記回転ベースを水平回転駆動するベース回転モータと、
前記回転ベース上に水平方向に進退移動可能に取り付けられ且つ移動方向の一方向にバネ付勢されたスライダと、
前記スライダに上下駆動可能に設けられ且つ前記接触子支持軸を上下動可能に保持して前記スライダに前記接触子支持軸を上下動自在に支持する昇降部材と、
下端部に保持部を有すると共に前記昇降部材に上下動自在に支持された接触子支持軸と、
自由端部が上方にバネ付勢されていると共にモータで上下駆動可能に設けられ且つ前記接触子支持軸の保持部を前記バネ付勢力により前記スライダの下支持部に押し付けるアームと、
前記接触子支持軸の上端に設けられた接触子と、
前記スライダの前記回転ベースに対する水平方向への移動量を測定する動径測定手段と、
前記接触子を前記レンズ枠の保持位置よりも下方の位置から前記ヤゲン溝に対応する位置まで昇降駆動させる接触子鉛直方向移動手段と、
前記ベース回転モータを作動制御して前記スライダを前記回転ベースと共に水平回転駆動させることにより、前記接触子を前記ヤゲン溝に沿って接触移動させて、前記回転ベースの回転角θiに対する前記接触子の前記水平方向の移動量を動径ρiとして前記動径測定手段からの検出信号により求める演算制御回路と、を備えるレンズ枠形状測定装置において、
前記昇降部材の昇降に連動して移動するピン部材と駆動手段により駆動されるストッパを有すると共に、前記接触子鉛直方向移動手段は前記昇降部材を上下動させて前記接触子を昇降させる接触子昇降モータを備え、
前記演算制御回路は、前記レンズ枠の形状を測定する際、前記接触子が前記レンズ枠の前記ヤゲン溝に臨む第2の位置で前記ピンの移動を前記ストッパで停止可能に、前記駆動手段を作動制御して前記ストッパを駆動させることを特徴とするレンズ枠形状測定装置。
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