JP4627477B2 - 酢酸又は食酢を配合したマカ抽出物含有飲食物 - Google Patents
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Description
(1)マカ抽出物と共に、酢酸或いは酢酸を含む食品を含有することを特徴とするマカ抽出物含有飲食物;
(2)マカ抽出物(固形物換算)に対して、酢酸を重量比で8%以上含有することを特徴とする上記(1)に記載のマカ抽出物含有飲食物;
(3)酢酸を含む食品が食酢であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のマカ抽出物含有飲食物;
(4)食酢が醸造酢であることを特徴とする上記(3)に記載のマカ抽出物含有飲食物;
(5)醸造酢が穀物酢であることを特徴とする上記(4)に記載のマカ抽出物含有飲食物;
(6)穀物酢が米黒酢或いは大麦黒酢であることを特徴とする上記(5)に記載のマカ抽出物含有飲食物;
(7)醸造酢が果実酢であることを特徴とする上記(4)に記載のマカ抽出物含有飲食物;
(8)果実酢がりんご酢、ぶどう酢又はプルーン酢であることを特徴とする上記(7)に記載のマカ抽出物含有飲食物;
(9)飲食物が飲料であることを特徴とする上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のマカ抽出物含有飲食物;
(10)飲料がアルコール飲料又はノンアルコール飲料であることを特徴とする上記(9)に記載のマカ抽出物含有飲食物;
(11)飲料が炭酸飲料であることを特徴とする上記(9)に記載のマカ抽出物含有飲食物;
(12)マカ特有の香味が軽減されたことを特徴とする上記(1)ないし(11)のいずれかに記載のマカ抽出物含有飲食物;
(13)マカ抽出物が、マカの粉砕物にエタノール含有水溶液を加え、20〜75℃の抽出温度で抽出して得た抽出物であることを特徴とする上記(1)ないし(12)のいずれかに記載のマカ抽出物含有飲食物;
である。
(14)マカ抽出物を含有する飲食物に酢酸或いは酢酸を含む食品を含有させることを特徴とするマカ抽出物含有飲食物の製造方法;
(15)マカ抽出物を含有する飲食物に酢酸或いは酢酸を含む食品を含有させることを特徴とするマカ特有の香味を軽減する方法;
である。
この酢酸をマカ抽出物と共に含有させることによりマカの独特の香味を軽減させることができる点は、極めて特異的なものであると言える。
マカの乾燥粉砕物3kgをステンレス容器に入れ、これにエタノール濃度が99容量%の水溶液30Lを加え、60℃にて3時間攪拌した。溶液を濾過して採取し、得られた抽出液から溶媒を除去し、180gのマカ抽出物を得た。得られたマカ抽出物のブリックス値は30g/100gであった。
上記実施例1で得たマカ抽出物を固形分換算で0.12%あるいは0.3%と酢酸を表1の量で含有する飲料(砂糖10%、クエン酸0.2%)を各3L製造した(それぞれを水準1、水準2と称する)。得られた飲料について、酢酸によるマカ特有の香味の軽減効果をパネラー7名による官能試験で評価した。
各パネラーがそれぞれの水準品について、マカ特有の香味に対して「軽減効果が大きい(5点)」から「軽減効果がない(1点)」までの5段階の評価点を付けた。パネラー7名の平均点を算出し、平均点3.0点以上の場合に、軽減効果ありと判断した。
表1にその結果を示す。
官能評価結果は、軽減効果あり:「○」、軽減効果なし:「×」で示した。
なお、本実施例2においては、酢酸を飲料中0.075%以上含有した場合には酢酸の酸味が気になる人もいるため、実際に提供する飲料においては、例えば酢酸の酸味マスキングなどの工夫が必要になる場合もあるが(上述の特許文献5)、いずれにしてもマカ特有の香味は軽減されることが判明した。
上記実施例1で得たマカ抽出物を固形分換算で0.12%あるいは0.3%と食酢として果実酢の一種のぶどう酢(酸度5.0%)を表2の量で含有する飲料(砂糖10%、クエン酸0.2%)を各3L製造した(それぞれを水準3、水準4と称する)。得られた飲料について、食酢によるマカ特有の香味の軽減効果をパネラー7名による官能試験で評価した。評価の方法は、実施例2と同様であり、その結果を表2に示した。
なお、本実施例3においても、食酢を飲料中2.5%以上含有した場合は食酢の酸味が気になる人もいるため、実際に提供する飲料においては、例えば食酢の酸味マスキングなどの工夫が必要になる場合もあるが(上述の特許文献3〜5)、いずれにしてもマカ特有の香味は軽減されていることが判明した。
上記実施例1で得たマカ抽出物を固形分換算で0.12%あるいは0.3%と食酢として、穀物酢の一種の米黒酢(酸度4.5%)を表2に示した量と同様の量で含有するアルコール飲料(アルコール10%、砂糖10%、クエン酸0.2%)を製造した(それぞれを水準5、水準6と称する)。得られたアルコール飲料について、食酢によるマカ特有の香味の軽減効果をパネラー7名による官能試験で評価した。評価の方法は、実施例2と同様である。表3にその結果を示した。
なお、この実施例4においても、食酢をアルコール飲料中に2.78%以上含有した場合は食酢の酸味が気になる人もいるため、実際に提供するアルコール飲料においては、例えば食酢の酸味マスキングなどの工夫が必要になる場合もあるが(上述の特許文献3〜5)、いずれの場合もマカ特有の香味は軽減されることが判明した。
上記実施例1で得たマカ抽出物(固形分換算)0.3%を含有するアルコール飲料(砂糖10%、クエン酸0.2%)に対する種々の食酢(ぶどう酢、リンゴ酢、米黒酢、穀物酢)によるマカ特有の香味の軽減効果を官能試験で評価した。評価の方法は、実施例2と同様である。表4にその結果を示した。
また、酢酸としてマカ抽出物(固形物換算)に対し8%以上添加することで効果的にマカ特有の香味の軽減効果が得られていることが判明した。
砂糖10%(w/v)、クエン酸0.2%、リンゴ酸0.05%、米黒酢(酸度4.5%)0.55%、マカ抽出物(固形物換算)0.3%、アップル香料0.5%、エチルアルコール(95%)4.3%、炭酸水50%、水適量を配合して全量100mLとしたものを瓶充填し、72℃、30分間のシャワー殺菌を行って、マカ抽出物含有炭酸入りアルコール飲料を製造した。
その結果、得られた飲料は、マカ特有の香味が軽減された、飲みやすいアルコール飲料であった。
したがって、本発明が提供するマカ抽出物含有飲食物は、健康志向を持つ現代人にとって大変に魅力あるものであり、その産業上の利用可能性は多大なものである。
Claims (14)
- マカ抽出物と共に、酢酸或いは酢酸を含む食品を含有させたマカ抽出物含有飲食物であって、マカ抽出物(固形物換算)に対して、酢酸の場合には重量比で13.3%〜33.3%の範囲内、また、酢酸を含む食品の場合には酢酸として重量比で8.3%〜62.5%の範囲内で含有させることによりマカの香味を軽減させたことを特徴とするマカ抽出物含有飲食物。
- 酢酸を含む食品が食酢であることを特徴とする請求項1に記載のマカ抽出物含有飲食物。
- 食酢が醸造酢であることを特徴とする請求項2に記載のマカ抽出物含有飲食物。
- 醸造酢が穀物酢であることを特徴とする請求項3に記載のマカ抽出物含有飲食物。
- 穀物酢が米黒酢或いは大麦黒酢であることを特徴とする請求項4に記載のマカ抽出物含有飲食物。
- 醸造酢が果実酢であることを特徴とする請求項3に記載のマカ抽出物含有飲食物。
- 果実酢がりんご酢、ぶどう酢又はプルーン酢であることを特徴とする請求項6に記載のマカ抽出物含有飲食物。
- 飲食物が飲料であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のマカ抽出物含有飲食物。
- 飲料がアルコール飲料又はノンアルコール飲料であることを特徴とする請求項8に記載のマカ抽出物含有飲食物。
- 飲料が炭酸飲料であることを特徴とする請求項8に記載のマカ抽出物含有飲食物。
- マカ特有の香味が軽減されたことを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載のマカ抽出物含有飲食物。
- マカ抽出物が、マカの粉砕物にエタノール含有水溶液を加え、20〜75℃の抽出温度で抽出して得た抽出物であることを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のマカ抽出物含有飲食物。
- マカ抽出物含有飲食物の製造方法であって、マカ抽出物(固形物換算)に対して、酢酸の場合には重量比で13.3%〜33.3%の範囲内、また、酢酸を含む食品の場合には酢酸として重量比で8.3%〜62.5%の範囲内で含有させることを特徴とする前記のマカ抽出物含有飲食物の製造方法。
- マカ抽出物を含有する飲食物に酢酸或いは酢酸を含む食品を含有させることによりマカ特有の香味を軽減する方法であって、マカ抽出物(固形物換算)に対して、酢酸の場合には重量比で13.3%〜33.3%の範囲内、また、酢酸を含む食品の場合には酢酸として重量比で8.3%〜62.5%の範囲内で含有させることを特徴とする前記のマカ特有の香味を軽減する方法。
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