JP4625615B2 - テープ部材とその製造方法及びテープ部材を用いた電磁コイル並びに電磁機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、テープ部材とその製造方法及びテープ部材を用いた電磁コイル並びに電磁機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
電磁機器を高効率化、小型化及び低コスト化するには、電磁コイルの冷却性能を向上させることにより実現することができる。この電磁コイルの冷却性能を向上させる方法として、電磁コイル周辺に用いられる電気絶縁性の材料を高熱伝導化させることが望まれている。
【0003】
従来、電磁コイル周辺に用いられる電気絶縁材料としては、無機粉末を含有する裏打ち材を有する高熱伝導性のマイカ基材シート状体が提案されている(例えば特許文献1)。
【0004】
しかし、この電気絶縁材料は、裏打ち材に用いられている高熱伝導性を示す材料が十分な熱伝導性を示さないため、電磁コイルを形成したときの絶縁層の熱伝導率としては不十分である。
【0005】
また、絶縁層の熱伝導率を向上させる手段として、樹脂に結晶性エポキシ樹脂を用いることにより、樹脂の熱伝導率を向上させるものがあるが(例えば特許文献2)、この結晶性エポキシ樹脂は常温で固形であるなど取扱いが難しかった。
【0006】
さらに、絶縁層の熱伝導率を向上させる手段として、巻線導体に熱伝導シートを交互に巻回したものがあるが(例えば特許文献3)、これは熱流がマイカ層により断熱されてしまうため、高い熱伝導率を得ることが難しかった。
【0007】
【特許文献1】
特開2002-93257号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平11−323162号公報
【0009】
【特許文献3】
特開平10−174333号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来の電磁コイルに用いられる電気絶縁材料では、十分な熱伝導率が得られなかったり、製造に手間や時間がかかったりするなどの問題があった。
【0011】
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたもので、熱伝導率が高く、且つ製造が容易なテープ部材とその製造方法及びテープ部材を用いた電磁コイル並びに電磁機器を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するため、次のような構成のテープ部材とその製造方法及びテープ部材を用いた電磁コイル並びに電磁機器とするものである。
【0013】
請求項1に対応する発明は、電磁コイル周辺を絶縁するために用いられ、マイカ層および裏打ち材層を有する絶縁性のテープ部材において、前記裏打ち材層に、10W/mK以上の熱伝導率を持つ第1の粒子と0.5W/mK以上の熱伝導率を持つ第2の粒子とを有する複合材を含み、前記第2の粒子の径が前記第1の粒子の径の0.15倍以下であることを特徴としている。
【0015】
請求項2に対応する発明は、電磁コイル周辺を絶縁するために用いられ、マイカ層を有する絶縁性のテープ部材において、前記マイカ層の両面に10W/mK以上の熱伝導率を持つ第1の粒子と0.5W/mK以上の熱伝導率を持つ第2の粒子とを含む複合体層を有し、前記第2の粒子の径が前記第1の粒子の径の0.15倍以下であることを特徴としている。
【0017】
請求項3に対応する発明は、電磁コイル周辺を絶縁するために用いられ、マイカ層および裏打ち材層を有する絶縁性のテープ部材において、前記裏打ち材層に10W/mK以上の熱伝導率を持つ第1の粒子と0.5W/mK以上の熱伝導率を持つ第2の粒子とを有する複合材を含み、前記マイカ層に0.5W/mK以上の熱伝導率を持つ前記第2の粒子を含み、前記第2の粒子の径が前記第1の粒子の径の0.15倍以下であることを特徴としている。
【0020】
請求項4に対応する発明は、請求項1乃至3のいずれかに対応する発明のテープ部材において、前記第1の粒子は、窒化ホウ素、カーボン、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化珪素、人工ダイヤモンド、ダイヤモンド状カーボン、炭化珪素、金、銅および鉄からなる群より選ばれる1種または2種以上からなる。
請求項5に対応する発明は、請求項1乃至4のいずれかに対応する発明のテープ部材において、前記第2の粒子は、カーボンブラック、酸化アルミニウム、窒化ホウ素、カーボン、窒化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化珪素、人工ダイヤモンド、ダイヤモンド状カーボン、炭化珪素、金、銅、鉄、層状珪酸粘度鉱物およびマイカからなる群より選ばれる1種または2種以上からなる。
請求項6に対応する発明は、請求項1乃至5のいずれかに対応する発明のテープ部材において、前記第1の粒子が60W/mK以下の熱伝導率を持つ。
請求項7に対応する発明は、請求項1乃至6のいずれかに対応する発明のテープ部材において、前記第2の粒子を1体積%以上含む。
【0021】
請求項8に対応する発明は、請求項1乃至7のいずれかに対応する発明のテープ部材において、熱伝導性を示す層を前記マイカ層よりも幅広にする。
【0022】
請求項9に対応する発明は、請求項1乃至8のいずれかに対応する発明のテープ部材を製造するに際して、ガラスクロス中に10W/mK以上の熱伝導率を持つ第1の粒子と0.5W/mK以上の熱伝導率を持つ第2の粒子とを有する複合材を塗布し、マイカ箔と貼り合わせた後、上下面からロールプレスにて圧力を加えてテープ状に成形する。
【0023】
請求項10に対応する発明は、請求項1乃至8のいずれかに対応する発明のテープ部材を製造するに際して、裏打ち材として、10W/mK以上の熱伝導率を持つ第1の粒子と0.5W/mK以上の熱伝導率を持つ第2の粒子とを有するフィルムとマイカシートとを貼り合わせた後、その上下面からロールプレスにて圧力を加えてテープ状に成形する。
【0024】
請求項11に対応する発明は、請求項1乃至8のいずれかに対応する発明のテープ部材を用いて巻線導体を絶縁被覆する。
【0025】
請求項12に対応する発明は、請求項1乃至8のいずれかに対応する発明のテープ部材を2本用いてその上下面を反対に且つテープ間のずれ幅を所定幅ずらせて巻線導体に交互に巻回する。
【0026】
請求項13に対応する発明は、請求項1乃至8のいずれかに対応する発明のテープ部材を2本用いてその上下面を貼り合わせて巻線導体に巻回する。
【0027】
請求項14に対応する発明は、請求項11乃至13のいずれかに対応する発明の電磁コイルにおいて、マイカテープを巻回する際のテープ間のずらし幅を1/4より小さくする。
【0028】
請求項15に対応する発明は、請求項11乃至14のいずれかに対応する電磁コイルを備えて電磁機器を構成する。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0030】
なお、以下の説明で熱伝導率の測定は、レーザフラッシュ法が用いられ、また粒子の粒度測定には、レーザ解析式粒度分布測定器を用いて平均粒径を求めている。
【0031】
図1は、本発明によるテープ部材の第1の実施形態を示す断面図である。
【0032】
図1に示すように、マイカ層1と裏打ち材層2とからなるマイカテープにおいて、裏打ち材層2に、10W/mK以上の熱伝導率を持つ粒子と0.5W/mK以上の熱伝導率を持つ粒子からなる複合材を高熱伝導充填材3として樹脂4中に分散させたものである。
【0033】
図2は、熱伝導率60W/mKの16μmの粒径を持つ窒化ホウ素及び熱伝導率1W/mKの粒径70nmの粒径を持つカーボンブラックをエポキシ樹脂中に分散したときの熱伝導率のカーボンブラック充填量依存性を示すものである。
【0034】
図2から明らかなようにエポキシ樹脂中にカーボンブラックを微量添加することによって、高い熱伝導率を持つ熱伝導シートが得られることが分かる。この熱伝導シートを裏打ち材としてマイカ薄片を漉いて製造したマイカペーパと貼り合わせ、スリットを通してマイカテープを形成する。この場合、マイカ層1と熱伝導シートとの間は、ビスフェノールA型のエポキシ樹脂により接着する。
【0035】
このようにして製造したマイカテープは、裏打ち材層の熱伝導率が高いため、窒化ホウ素のみを用いたマイカテープと比較して高い熱伝導率を得ることができる。
【0036】
ここで、マイカ層と熱伝導シートの厚み比率を1:1として製造したマイカテープの熱伝導率の比較例を示すと表1のようになる。
【0037】
【表1】
【0038】
比較例は、裏打ち材としてポリエチレンテレフタレートを使用したテープと窒化ホウ素のみを用いたテープを併記した。
【0039】
窒化ホウ素を充填したテープは、充填していないテープと比較して1.8倍の熱伝導率を示すが、さらにカーボンを添加した実施例では1.93倍の熱伝導率を示し、結果として熱伝導性の高いマイカテープを製造できた。
【0040】
図3は、マイカテープの熱伝導率を図2に示すカーボンブラックの充填率をパラメータにプロットして示したものである。
【0041】
この図3から明らかなように、カーボンブラックを添加することによってマイカテープの熱伝導率が上昇していることが分かる。特に充填量が1vol%以上において、2.5%程度の熱伝導率の上昇を得ることができる。従って、マイカテープの導電率は、裏打ち材の熱伝導率に比例して高くなる。
【0042】
このように窒化ホウ素と樹脂の複合体にカーボンを添加することによって高い熱伝導率が得られ、このシートを裏打ち材として使用することにより、高い熱伝導率を持つマイカテープを製造することができる。
【0043】
また、図4に示すように、このマイカテープをコイル導体5に巻回し、さらにコイル離型テープを巻回した後、ゴム製の当てもの表面に這わせた状態で、その周囲より熱収縮性チューブにて巻回した後、エポキシ樹脂中にて真空含浸し、取り出した後加熱炉にて150℃で24時間加熱処理して硬化させ、しかる後離型テープなどを取り除いてコイルを製造する。
【0044】
このようにして製造されたコイルは、マイカテープが高い熱伝導率を持っているため、結果として高い熱伝導率を持つ絶縁層6が形成される。
【0045】
従って、このような構成とすれば、冷却性能に優れ、コイルに流す電流を増大できるので、高効率の電磁コイルとすることができる。また、同じ効率で考える場合は、コイル導体の断面積を狭くできるため、小型化された、つまり安価なコイルが得られる。
【0046】
因みに、300MWクラスの発電機において、上記絶縁層を形成したコイルとすることにより、主絶縁の熱伝導率が従来の0.26W/mKから1W/mKw程度になることから、コイルの温度上昇を70Kから40Kまで低減することができた。これにより、コイルに流す電流密度を上げることが可能となり、銅の量を少なくできる。これにより、コイルに流す電流密度を上げることが可能となり、銅の量を約3割程度少なくすることができた。
【0047】
このように第1の実施形態では、マイカ層1と裏打ち材層2とからなるマイカテープにおいて、裏打ち材層に、10W/mK以上の熱伝導率を持つ粒子と0.5W/mK以上の熱伝導率を持つ粒子からなる複合材を高熱伝導充填材3として樹脂4中に分散させることにより、熱伝導率の高いテープ部材を簡単且つ容易に得ることができ、またこのテープ部材をコイル導体に巻回して絶縁被覆することにより、高熱伝導化された電磁コイル及び電磁機器を小型にして安価に製造することができる。
【0048】
上記では、高熱伝導性の裏打ち材を形成する材料として、窒化ホウ素とカーボンを使用した。高熱伝導性を実現した理由は、樹脂層をカーボンにより置換することによって実現できると考えられる。すなわち、高熱伝導性を持つ主の充填材とその隙間を埋めるカーボン粒子とによって高い熱伝導率を得ることが可能となる。
【0049】
この場合、高熱伝導性を持つ主の充填材を高充填することが高い熱伝導性を実現するときに必要となるため、主の充填材を細密充填した隙間に入ることが第2の粒子、例えばカーボン粒子に対して重要となる。
【0050】
そこで、図5に示すように細密充填した主の高熱伝導性充填材(第1の粒子)7中に第2の充填材(第2の粒子)8を入れるためには、第2の充填材8の粒径を制限することによって高い熱伝導率を持つ高熱伝導性を実現できる。
【0051】
図6は、第2の粒子と第1の粒子との粒径の比に対する熱伝導率の変化を示すグラフで、横軸は対数(LOG)表示としてある。図6から明らかなように第2の粒子と第1の粒子との粒径の比が0.1倍付近より小さい範囲で熱伝導率が上昇することが分かる。
【0052】
図7は、70nmのカーボンの代わりに、平均粒径が70nmの酸化アルミニウムを充填したエポキシ樹脂の熱伝導率と酸化アルミニウムの充填量の関係を示している。
【0053】
図7から明らかなように、酸化アルミニウムの充填量が増大するとこれに比例して熱伝導率が上昇していることが分かる。特に酸化アルミニウム粒子を2vol%添加した材料では、7W/mKを超える熱伝導率を得た。これを裏打ち材として使用することによって高い熱伝導率を得ることができる。さらに、カーボン粒子と比較して酸化アルミニウム粒子は電気抵抗が高いため、絶縁性能として優れたものが構成できることは明らかである。
【0054】
ここで、上記では10W/mK以上の熱伝導率を持つ充填材として窒化ホウ素を使用したが、この窒化ホウ素の代わりとしては、カーボン、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化珪素、人工ダイヤモンド、ダイヤモンド状カーボン、炭化珪素、金、銅、鉄などを用いても高熱伝導率が発現する原理を考慮すれば同様の効果を挙げることができると考えられる。
【0055】
また、0.5W/mK以上の熱伝導率を持つ充填材としてカーボンブラック及び酸化アルミニウムを使用したが、その代わりに窒化ホウ素、カーボン、窒化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化珪素、人工ダイヤモンド、ダイヤモンド状カーボン、炭化珪素、金、銅、鉄、層状珪酸粘度鉱物、マイカなどを用いても、樹脂の熱伝導率より高いことが重要であることから、同様の効果が得られることは明らかである。
【0056】
図8は、本発明によるテープ部材の第2の実施形態を示す断面図である。
【0057】
第2の実施形態では、図8に示すようにマイカ層と裏打ち材層からなるマイカテープにおいて、マイカ層中に0.5W/mK以上の熱伝導率を持つ粒子を熱伝導性充填材3として分散させて高熱伝導性マイカ層9とするものである。
【0058】
第1の実施形態では、マイカ層は通常の方法で製造し、裏打ち材に高い熱伝導率を持つ熱伝導シートを用いた。この場合、裏打ち材層と比較してマイカ層は熱伝導率が小さいため、マイカ層が熱バリアとして作用する。
【0059】
ここで、マイカ箔を形成する際、70nmのカーボンをマイカ箔と混合することを行った。具体的には、マイカ箔とカーボンを蒸留水に攪拌し、0.05μmの網目を持つクロス上に塗布し、乾燥処理してマイカシートを形成した。マイカシート自体は、0.6W/mK程度の熱伝導率を持つが、マイカ箔のみで成形したマイカ層に樹脂を含浸すると熱伝導率が0.22W/mKとなった。
【0060】
一方、カーボンを複合したマイカ層の熱伝導率は、0.35W/mKであり、これはマイカ層間に含浸レジンが介在するため、熱伝導に必要なフォノンが散乱され、フォノンの平均自由工程が短くなったためと予想される。
【0061】
第1の実施形態と同様にこのテープを用いて電磁コイルを成形することによって熱伝導性の高い主絶縁層を形成できる。
【0062】
このようにマイカ層と裏打ち材層とからなるマイカテープにおいて、マイカ層9中に0.5W/mK以上の熱伝導率を持つ粒子を高熱伝導性充填材3として分散させることにより、熱伝導率の高いテープ部材を簡単且つ容易に得ることができ、またこのテープ部材をコイル導体に巻回して絶縁被覆することにより、高熱伝導化された電磁コイル及び電磁機器を小型にして安価に製造することができる。
【0063】
図9は、第1の実施形態と第2の実施形態を組合せて製造されるマイカテープの構成を示す断面図である。
【0064】
第1の実施形態及び第2の実施形態をそれぞれ実施することによって、高い熱伝導率を持つマイカテープを製造できるが、図9に示すように第1の実施形態における高熱伝導性の裏打ち材層2と第2実施形態における高熱伝導性のマイカ層9とを組合せることによって、さらに高い熱伝導率を持つマイカテープを製造できることは明らかである。
【0065】
因みに、第1の実施形態の窒化ホウ素とカーボンを組合せて製造されるマイカテープと比較して、第2の実施形態に示したマイカ箔とカーボンを組合せたマイ層を貼り合わせることにより、熱伝導率は0.66W/mK程度になると見積もられる。
【0066】
図10は、本発明によるテープ部材の第3の実施形態を示す断面図である。
【0067】
第3の実施形態では、マイカ層1の両面に10W/mK以上の熱伝導率を持つ粒子と0.5W/mK以上の熱伝導率を持つ粒子からなる高熱伝導性の裏打ち層2を複合体層として形成するものである。
【0068】
第1の実施形態で述べたように、裏打ち材に熱伝導率の高い材料を用いることによって、テープ自体の熱伝導率を向上させることができる。この材料をコイル導体に巻回することによって、電磁コイルが得られる。
【0069】
図11は、低熱伝導層(マイカ層)11とその片面に高熱伝導層(高熱伝導性の裏打ち材層)12からなるマイカテープを用いてテープ間のずらし幅を1/2ずらしてコイル導体表面に巻回したときの主絶縁層の断面を示すものである。この主絶縁層は、高熱伝導層12と高熱伝導層12との間に必ず低熱伝導層11を挟む構成となる。この構成では、低熱伝導層11の熱伝導率が低いため、高い熱伝導率を得ることが難しい。
【0070】
図12は、低熱伝導層11とその両面に高熱伝導層12を形成したマイカテープを用いてテープ間のずらし幅を1/2ずらしてコイル導体表面に巻回したときの主絶縁層の断面を示すものである。この構成では、高熱伝導である裏打ち材が互いに連続的につながりながら主絶縁層中に熱伝導路を形成する。従って、低熱伝導層11の両面に高熱伝導層12を形成することによって、高い熱伝導率を得ることが可能となる。
【0071】
このようにして製造したマイカペーパと第1の実施形態で示した裏打ち材を使用することにより、高い熱伝導率を持つマイカテープが得られた。
【0072】
このように低熱伝導層(マイカ層)の両面に10W/mK以上の熱伝導率を持つ粒子からなる複合体層を持つことにより、熱伝導性が高く、且つ製造が容易な高熱伝導化された電磁コイル及び電磁機器を得ることができる。
【0073】
上記では、マイカ層を低熱伝導層とし、高熱伝導層で相対的に熱伝導率の低い層を挟み込む構成としたが、マイカ層を高熱伝導層とした場合、裏打ち材層を高熱伝導のマイカ層で挟み込むことによっても高い熱伝導率が得られる。すなわち、裏打ち材層の両面に0.5W/mK以上の熱伝導率を持つ粒子を含むマイカ層を形成することにより、熱伝導率が高く、且つ製造が容易な高熱伝導化された電磁コイル及び電磁機器を得ることができる。
【0074】
図13は、本発明によるテープ部材の第4の実施形態を示す断面図である。
【0075】
第4の実施形態では、第1の実施形態乃至第3の実施形態で述べたマイカテープに関して、高熱伝導裏打ち材層2がマイカ層1と比較して幅広になるように形成するものである。
【0076】
以下の説明において、主絶縁層の熱伝導率を算出するにあたり、図14及び図16に示すような等価回路を考える。
【0077】
主絶縁層を形成する場合、高い熱伝導率を持つ層と比較的低い熱伝導層を組合せて主絶縁層を形成している。低い熱伝導率が存在する理由は、主絶縁層は本来電気絶縁性を得るために形成するものであり、本発明で用いた充填材を使用した高熱伝導性材料は、絶縁破壊特性が低下する恐れがあるため、機器によっては熱伝導性ではあるが、高い絶縁破壊特性を有する層を併せて形成する必要がある。
【0078】
図1に示したように、裏打ち材に高熱伝導体を用いることによって高い熱伝導率を持つ構成が実現できた。このような構成の等価回路は図14に示すように低熱伝導層の熱伝導率13と高熱伝導層の熱伝導率14とがシリーズになり、マイカ層は熱バリアとして作用するため、コイルなどに成形したときには、マイカ層で伝熱しにくい。
【0079】
そこで、図13に示すように高熱伝導性の裏打ち材層2をマイカ層1より幅広にすることによって高い熱伝導率を得ることができる。
【0080】
図15は高熱伝導層12を低熱伝導層11より幅広にしたときの主絶縁層の断面を示すものである。高熱伝導層12がコイル主絶縁層を通してつながるために、高い熱伝導率を得ることができると考えられる。
【0081】
このような構成の等価回路は、図16に示すように幅広部の熱伝導率15が低熱伝性のマイカ層の熱伝導率13をバイパスすることにより高い熱伝導率を得ることができる。表2は、マイカ層の熱伝導率を0.22W/mK、裏打ち材層の熱伝導率を4W/mKとして、マイカ層の幅に対して10%裏打ち材層の幅を広くした場合の熱伝導率の差異を示す。
【0082】
【表2】
【0083】
この表から明らかなように、高熱伝導性の裏打ち材層2を幅広とすることにより高い熱伝導率を得ることができた。
【0084】
このように第1の実施形態乃至第3の実施形態で述べたマイカテープに関して、高熱伝導性を示す層がマイカ層と比較して幅広になるように成形することにより、熱伝導性が高く、かつ製造が容易な高熱伝導化された電磁コイルおよび電磁機器を得ることができる。
【0085】
図17は、本発明の第5の実施形態として、テープ部材を電磁コイルに巻回して形成される絶縁層を示す断面図である。
【0086】
第5の実施形態では、電磁コイルとして第1乃至第4の実施形態で述べたテープ部材のいずれかを2本用いて、その上下面を反対に且つテープ間のずれ幅を1/2ずらして交互に巻回するようにしたものである。
【0087】
図11に示す構成では、低熱伝導層11と高熱伝導層12を貼り合わせたテープ部材を導体に巻回して主絶縁層を形成すると、必ず高熱伝導層間に低い熱伝導率を持つ層が挟み込まれるため、低い熱伝導率を持つ層により伝熱が遮断されてしまう。
【0088】
そこで、低熱伝導層11と高熱伝導層12とを貼り合せたテープを2本用いて、その上下面を反対に且つテープ間のずれ幅を1/2ずらして交互に巻回する。図17中の高熱伝導層のつながりは、主絶縁層を通して形成されるため、高い熱伝導率を得ることができる。
【0089】
例えば、第1の実施形態で述べた4W/mKの熱伝導率を有する高熱伝導材料を裏打ち材に用いる。低熱伝導層としてマイカを用いると0.22W/mKを得る。これらを貼り合せたテープを2本用いて、同じ向きで導体に巻きつけて主絶縁層を形成すると断面は図11に示すようになり、このときの熱伝導率と比較して、2本のテープを用いてその上下面を反対に且つテープ間のずれ幅を1/2ずらして交互に巻回すると図17に示すようになり、この時の熱伝導率は1.2倍であった。
【0090】
これは、高熱伝導層が主絶縁層を通して連続的に熱伝導パスを形成したためと考えられる。
【0091】
このように第1乃至第4の実施形態で述べたテープ部材のいずれかを2本用いて、その上下面が反対に且つテープ間のずれ幅を1/2ずらして交互に巻回することにより、熱伝導性が高く、且つ製造が容易な高熱伝導化された電磁コイル及び電磁機器を得ることができる。
【0092】
この方法は、主絶縁層内に如何に熱伝導パスを連続的に形成するかが重要なポイントである。
【0093】
上述の方法では、低熱伝導層11と高熱伝導層12とを貼り合せたテープを2本用いてその上下面を反対に、且つテープ間のずれ幅を1/2ずらして交互に巻回するようにしたが、図18に示すように2本のテープを低熱伝導層同士を向い合せに貼り合わせて1本のテープとし、このテープを導体に巻回することによっても図19に示す主絶縁層断面となるように巻回することによっても実現できる。
【0094】
例えば、高熱伝導層12として、エポキシ樹脂に窒化ホウ素を充填し、ガラスクロスに塗布したテープを用い、マイカ層の両面に本テープを貼り付けることによって構成されたテープを巻回することにより、所定の主絶縁層を形成することが可能である。
【0095】
さらには、高熱伝導層12としては、マイカテープと別に形成することも可能である。すなわち、マイカテープとして第1の実施形態で述べたテープを使用し、これと1W/mK以上の熱伝導率を有する高熱伝導テープ16を交互に巻回して主絶縁層を形成する。
【0096】
このようにして形成した主絶縁層の断面は、図20に示すようになる。この場合、1W/mK以上の熱伝導率を持つ熱伝導テープとして、窒化ホウ素を60vol%入れたイソプロピレン系エラスとマーに酸化アルミニウムを4vol%入れたテープを使用する。
【0097】
ここで、熱伝導シートを使用したときと使用しないときの熱伝導率の違いを比較例と対比して示すと表3のようになる。
【0098】
【表3】
【0099】
この表3から熱伝導シートの挿入により、高い熱伝導率が得られることが分かる。
【0100】
このように、マイカテープと高熱伝導性のテープを交互に巻回することによっても、高熱伝導層からなる熱伝導パスを主絶縁中に連続して形成することができる。
【0101】
図21は、本発明の第6の実施形態として、テープ部材を電磁コイルに巻回して形成される主絶縁層を示す断面図である。
【0102】
第6の実施形態では、第1乃至第4の実施形態で述べた電磁コイルにおいて、マイカテープを巻回する際のテープ間のずらし幅を1/2より小さくするものである。
【0103】
図11は、1/2ずらして巻回したときの主絶縁層の断面であり、高熱伝導層は2層目まで連続して熱伝導パスを形成している。
【0104】
一方、図21は1/4ずらして巻回した主絶縁層の断面であるが、高熱伝導層は4層目まで連続して熱伝導パスを形成する。主絶縁層の厚み方向に長い連続パスを形成すれば、含浸樹脂などの熱伝導性が低い部位を形成しないため、それだけ高い熱伝導率を得ることができる。
【0105】
このように第1乃至第4の実施形態で述べた電磁コイルにおいて、マイカテープを巻回する際のテープ間のずらし幅を1/4より小さくすることにより、熱伝導率が高く、かつ製造が容易な高熱伝導化された電磁コイルおよび電磁機器を得ることができる。
【0106】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、熱伝導率が高く、且つ製造が容易なテープ部材とその製造方法及びテープ部材を用いた電磁コイル並びに電磁機器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるテープ部材の第1の実施形態を示す断面図。
【図2】窒化ホウ素とカーボンブラックの複合体の熱伝導率を示すグラフ。
【図3】同実施形態の効果を説明するためのグラフ。
【図4】同実施形態を適用した電磁コイルを示す断面図。
【図5】同実施形態の粒子の状態を示す図。
【図6】同実施形態において、第2の粒子と第1の粒子との粒径の比に対する熱伝導率の変化を示すグラフ。
【図7】同じく、窒化ホウ素と酸化アルミニウムの複合体の熱伝導率を示すグラフ。
【図8】本発明によるテープ部材の第2の実施形態を示す断面図。
【図9】同実施形態のテープ部材の変形例を示す断面図。
【図10】本発明によるテープ部材の第3の実施形態を示す断面図。
【図11】本発明の第1の実施形態を適用した主絶縁層の断面図。
【図12】本発明の第3の実施形態を適用した主絶縁層の断面図。
【図13】本発明によるテープ部材の第4の実施形態を示す断面図。
【図14】本発明の第1の実施形態における主絶縁層の等価回路を示す図。
【図15】本発明の第4の実施形態における主絶縁層を示す断面図。
【図16】本発明の第4の実施形態における主絶縁層の等価回路を示す図。
【図17】本発明の第5の実施形態を示す断面図。
【図18】同実施形態の第1の変形例を示す断面図。
【図19】同実施形態の第2の変形例を示す主絶縁層の断面図。
【図20】同実施形態の第3の変形例を示す主絶縁層の断面図。
【図21】本発明の第6の実施形態を示す断面図。
【符号の説明】
1…マイカ層
2…高熱伝導裏打ち層
3…高熱伝導充填材
4…樹脂
5…コイル導体
6…高熱伝導主絶縁層
7…高熱伝導充填材
8…第2の充填材
9…高熱伝導性マイカ層
10…裏打ち材層
11…低熱伝導層
12…高熱伝導層
13…低熱伝導層の熱伝導率
14…高熱伝導層の熱伝導率
15…幅広部の熱伝導率
16…高熱伝導シート
Claims (15)
- 電磁コイル周辺を絶縁するために用いられ、マイカ層および裏打ち材層を有する絶縁性のテープ部材において、
前記裏打ち材層に、10W/mK以上の熱伝導率を持つ第1の粒子と0.5W/mK以上の熱伝導率を持つ第2の粒子とを有する複合材を含み、前記第2の粒子の径が前記第1の粒子の径の0.15倍以下であることを特徴とするテープ部材。 - 電磁コイル周辺を絶縁するために用いられ、マイカ層を有する絶縁性のテープ部材において、
前記マイカ層の両面に10W/mK以上の熱伝導率を持つ第1の粒子と0.5W/mK以上の熱伝導率を持つ第2の粒子とを含む複合体層を有し、前記第2の粒子の径が前記第1の粒子の径の0.15倍以下であることを特徴とするテープ部材。 - 電磁コイル周辺を絶縁するために用いられ、マイカ層および裏打ち材層を有する絶縁性のテープ部材において、
前記裏打ち材層に10W/mK以上の熱伝導率を持つ第1の粒子と0.5W/mK以上の熱伝導率を持つ第2の粒子とを有する複合材を含み、前記マイカ層に0.5W/mK以上の熱伝導率を持つ前記第2の粒子を含み、前記第2の粒子の径が前記第1の粒子の径の0.15倍以下であることを特徴とするテープ部材。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載のテープ部材において、前記第1の粒子は、窒化ホウ素、カーボン、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化珪素、人工ダイヤモンド、ダイヤモンド状カーボン、炭化珪素、金、銅および鉄からなる群より選ばれる1種または2種以上からなることを特徴とするテープ部材。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載のテープ部材において、前記第2の粒子は、カーボンブラック、酸化アルミニウム、窒化ホウ素、カーボン、窒化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化珪素、人工ダイヤモンド、ダイヤモンド状カーボン、炭化珪素、金、銅、鉄、層状珪酸粘度鉱物およびマイカからなる群より選ばれる1種または2種以上からなることを特徴とするテープ部材。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載のテープ部材において、前記第1の粒子が60W/mK以下の熱伝導率を持つことを特徴とするテープ部材。
- 請求項1乃至6のいずれかに記載のテープ部材において、前記第2の粒子を1体積%以上含むことを特徴とするテープ部材。
- 請求項1乃至7のいずれかに記載のテープ部材において、熱伝導性を示す層を前記マイカ層よりも幅広にすることを特徴とするテープ部材。
- 請求項1乃至8のいずれかに記載のテープ部材を製造するに際して、ガラスクロス中に10W/mK以上の熱伝導率を持つ第1の粒子と0.5W/mK以上の熱伝導率を持つ第2の粒子とを有する複合材を塗布し、マイカ箔と貼り合わせた後、上下面からロールプレスにて圧力を加えてテープ状に成形することを特徴とするテープ部材の製造方法。
- 請求項1乃至8のいずれかに記載のテープ部材を製造するに際して、裏打ち材として、10W/mK以上の熱伝導率を持つ第1の粒子と0.5W/mK以上の熱伝導率を持つ第2の粒子とを有するフィルムとマイカシートとを貼り合わせた後、その上下面からロールプレスにて圧力を加えてテープ状に成形することを特徴とするテープ部材の製造方法。
- 請求項1乃至8のいずれかに記載のテープ部材を用いて巻線導体を絶縁被覆してなる電磁コイル。
- 請求項1乃至8のいずれかに記載のテープ部材を2本用いてその上下面を反対に且つテープ間のずれ幅を所定幅ずらせて巻線導体に交互に巻回することを特徴とする電磁コイル。
- 請求項1乃至8のいずれかに記載のテープ部材を2本用いてその上下面を貼り合わせて巻線導体に巻回することを特徴とする電磁コイル。
- 請求項11乃至13のいずれかに記載の電磁コイルにおいて、マイカテープを巻回する際のテープ間のずらし幅を1/4より小さくすることを特徴とする電磁コイル。
- 請求項11乃至14のいずれかに記載の電磁コイルを備えたことを特徴とする電磁機器。
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