JP4625393B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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本発明は、使い捨ての紙おむつ、生理用ナプキン等の吸収性物品、特に男性用に適した吸収性物品に関する。
従来、失禁用吸収性物品としてはパッド型のものが汎用されており、特に男性用を想定したものとしては、陰茎から陰嚢まで包み込む略三角形状のものも提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、従来の吸収性物品では、吸収体を固定するという考えに囚われていたため、陰茎のように排泄位置及び方向が容易に変化したり、個人差が大きかったりする場合に対応できず、漏れを生じ易いという問題点があった。
特許第3367664号公報
そこで本発明の主たる課題は、排泄位置や方向等の相違に対応できる吸収性物品を提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次記の通りである。
<請求項1記載の発明>
腹側部分、背側部分、およびこれらの間に位置する股下部分を有する外装シートと、吸収体を含む吸収性本体とを備え、前記外装シートの内面側における少なくとも前記股下部から腹側部分にわたる範囲に前記吸収性本体が設けられた、吸収性物品であって、
前記外装シートの内面の幅方向両側に、揺動可能に起立する起立部材が物品前後方向に沿ってそれぞれ立設されており、
前記吸収性本体の両側部が、対応する前記起立部材における外装シートから離間する部位にそれぞれ連結されるとともに、前記吸収性本体は、前記腹側部分においては前記外装シートに対して移動するように非固定とされ、かつ前記股下部においては、前記外装シートに対して移動しないように固定されている、
ことを特徴とする吸収性物品。
(作用効果)
本発明の吸収性物品では、腹側部分では、外装シート内面の起立部材間に吸収性本体が掛け渡された状態となり、起立部材の揺動により吸収性本体が移動できるのに対して、股下部では吸収性本体は移動しない。そのため、吸収性本体の腹側部分は股下部を中心として左右方向に揺動するようになる。
よって、例えば男性が装着するに際して、吸収性本体の位置を陰茎の位置及び方向に合わせて移動させることができ、また装着後に陰茎が移動したとしても吸収性本体は陰茎の移動に追従して移動することができる。しかも、股下部で吸収性本体が移動可能であると両足による移動が制限される結果、吸収性本体がよれたり、傾いたりしてしまうのに対して、本発明では股下部では吸収性本体が固定されているため、そのような事態が発生し難い。その結果、本発明では、排泄位置や方向等の相違に対応でき、従来よりも漏れ難くなるのである。
<請求項2記載の発明>
前記吸収性本体は、前記股下部から前記腹側部分に向かうにつれて幅が漸増する形状を有している、請求項1記載の吸収性物品。
(作用効果)
一般に排泄位置や方向の変化は、股下部から腹側部分に向かうにつれて大きくなる。この傾向は男性において特に顕著であり、陰茎は股間では両足により移動が制限されるが、腹側になるほど幅方向に移動可能な範囲は広くなる。よって、吸収性本体の形状としては、本項記載のように、股下部から前記腹側部分に向かうにつれて幅が漸増する形状が好ましい。
<請求項3記載の発明>
前記起立部材の先端側部分が前記吸収性本体の表面よりも内側に突出している、請求項1または2記載の吸収性物品。
(作用効果)
本項記載のように構成されていると、起立部材の先端側部分が尿等の横漏れを遮る漏れ防止壁として機能するため、更に漏れ防止に優れるようになる。また、男性が装着する場合には、陰茎が吸収性本体上から食み出し難くなる。
<請求項4記載の発明>
前記起立部材の先端が、前記起立部材と吸収性本体との連結部よりも幅方向中央側に位置する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
(作用効果)
このように構成されていると、起立部材の先端側部分が吸収性本体の表面側に傾いた姿勢となり、例えば男性が装着した場合に陰茎が移動して起立部材に当たっても、起立部材を乗り越え難くなり、吸収性本体上に保持される。よって、より漏れ難くなる。
<請求項5記載の発明>
前記起立部材の起立始端が、前記起立部材と吸収性本体との連結部よりも幅方向中央側に位置する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
(作用効果)
本項記載のように構成されていると、起立部材の間隔が起立始端側(外装シート側)で狭くなるため、吸収性本体はより揺動し易くなる。よって、吸収性本体の追従性が更に向上する。
<請求項6記載の発明>
前記起立部材は、起立方向に伸縮するように蛇腹状に折られた起立シートと、起立シートにおける物品前後方向に沿って伸張状態で固定された弾性伸縮部材とを有しており、弾性伸縮部材の収縮力により起立するように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
(作用効果)
本項記載のように構成されていると、弾性伸縮部材の収縮力により吸収性本体が外装シートから離間する方向に付勢されるため、吸収性本体がより容易に移動するようになる。よって、吸収性本体の追従性が更に向上する。
<請求項7記載の発明>
前記蛇腹状に折られた起立シートにおける、隣接する山折目相互及び隣接する谷折目相互が重ならないように形成されている、請求項6記載の吸収性物品。
(作用効果)
折り畳み状態の起立部材の厚さは、包装のコンパクト化を図るためには非常に重要である。しかし、起立シートが蛇腹状である場合に、折目が重なると起立部材部分の厚さが増加してしまう。よって、本項記載のように折目を重ねないように構成することで、起立部材部分の厚さの増加を抑制することができる。
<請求項8記載の発明>
前記外装シートにおける少なくとも前記吸収性本体の両脇部に、胴回り方向に沿って弾性伸縮部材が伸張状態で固定されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸収性物品。
(作用効果)
本項記載のように構成されていると、外装シートが幅方向に伸縮することにより吸収性本体の移動範囲が更に広くなる。また、吸収性本体の追従性も更に向上する。
<請求項9記載の発明>
前記外装シートの股下部を幅方向に横切るように、弾性伸縮部材が伸張状態で固定されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の吸収性物品。
(作用効果)
本項記載のように構成されていると、股下部が装着者の股下にフィットし、より確実に固定されるため、吸収性本体のよれや傾きがより効果的に防止される。
以上のとおり、本発明によれば、排泄位置や方向等の相違に対応できるようになる等の利点がもたらされる。
以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照しつつ詳説する。
図1は実施形態のパンツ型吸収性物品1の製品状態外観図であり、図2は展開状態での組み立て図である。このパンツ型吸収性物品1(以下、単に吸収性物品または物品ともいう。)は、腹側部分、背側部分、およびこれらの間に位置する股下部分を有する外装シート20と、外装シート20の内面側における少なくとも股下部Mから腹側部分Fにわたる範囲に設けられた、吸収体13を含む吸収性本体10とからなるものである。製造に際しては、外装シート20の上面側(内面側)に吸収性本体10が設けられた後に、吸収性本体10および外装シート20が前後方向に折り重ねられ、その両側部が相互に熱溶着またはホットメルト接着剤などによって接合されることによって、ウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成されたパンツ型吸収性物品となる。
以下、吸収性本体10、外装シート20、本発明の特徴構成の順に説明する。
(吸収性本体の構造)
吸収性本体10は、図3〜図5にも示されるように、不織布などからなる透液性表面シート11と、ポリエチレン等からなる不透液性シート12との間に、綿状パルプなどの吸収体13を介在させた構造とされ、体液を吸収保持するものである。
吸収体13の表面側(肌当接面側)を覆う透液性表面シート11としては、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維は、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。透液性表面シート11に多数の透孔を形成した場合には、尿などが速やかに吸収されるようになり、ドライタッチ性に優れたものとなる。透液性表面シート11は、吸収体13の側縁部を巻き込んで吸収体13の裏面側まで延在している。
吸収体13の裏面側(非肌当接面側)を覆う不透液性シート12は、ポリエチレンまたはポリプロピレンなどの不透液性プラスチックシートが用いられるが、近年はムレ防止の点から透湿性を有するものが好適に用いられる。この遮水・透湿性シートは、たとえばポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂中に無機充填材を溶融混練してシートを形成した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートであり、仮にシート厚が同じであれば無孔シートよりも剛性が低下するため、柔軟性の点で勝るものとなる。また、不透液性シート12としては、尿などの褐色が出ないように不透明のものを用いるのも望ましい。不透明化としては、プラスチック中に、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、ホワイトカーボン、クレイ、タルク、硫酸バリウムなどの顔料や充填材を内添してフィルム化したものが好適に使用される。
吸収体13は、フラッフ状パルプと吸水ポリマーとを成形してなるものが好適に用いられる。吸水性ポリマーは吸収体を構成するパルプ中に例えば粒状粉として混入することができる。パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶解パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用できる。もちろんこれ以外の公知の吸収体も採用することができる。また、吸収体13は、形状保持と透液性表面シート11を透過した体液の拡散性向上のため等、必要に応じてクレープ紙等の透液性シート14によって包むことができる。
吸収性本体10の寸法・形状は、特に限定されるものではない。図示形態では、外装シート20の内面側における股下部Mから腹側部分Fにわたる前後方向長さを有しているが、一般的な紙おむつと同様に、腹側部分Fから股下部Mを通り背側部分Bまで延在していても良い。また、吸収性本体10の形状としては、図示形態のように、股下部Mから腹側部分Fに向かうにつれて幅が漸増する逆三角形状の他、背側B及び腹側Fに対して股下部Mの幅が狭い形状としたり、矩形形状としたりすることができる。吸収体13は、吸収性本体10と同じ形状で若干寸法を小さくし、吸収性本体10の実質的に全体にわたり延在しているのが好ましいが、これに限られるものではなく、一部にのみ存在させることもできる。
(外装シート20の構造)
外装シート20は、図2及び図3に示されるように、上層不織布20A及び下層不織布20Bからなる2層構造の不織布シートとされ、上層不織布20Aと下層不織布20Bとの間や、外装シート20を端部で折り返して二重にした部分に各種弾性部材が配設され、伸縮性が付与されている。平面形状は、中間両側部に夫々脚部開口を形成するために形成された凹状の脚回りカットライン29により、全体として擬似砂時計形状をなしている。
特に、図示形態の外装シート20においては、弾性部材として、図3に示される展開形状において、ウエスト開口部回り23に配置されたウエスト部弾性部材24,24…と、腹側部分F及び背側部分Bに、上下方向に間隔をおいて水平方向に沿って配置された複数の腰回り弾性部材群25,25…とを有するとともに、腹側部分F及び背側部分Bのそれぞれにおいて、腰回り弾性部材群25,25…とは別に、腹側部分Fと背側部分Bとを接合する一方側接合縁から股下側に延び、股下側を迂回して腹側部分と背側部分との他方側接合縁に到達するとともに、互いに交差することなく間隔をおいて配置された複数本の湾曲弾性部材群26…、28…を備えている。なお、本外装シート20では、脚回りカットライン29に沿って実質的に連続する、所謂脚回り弾性部材は設けられていない。
以下、各種弾性部材毎に詳述する。
ウエスト部弾性部材24,24…は、腹側部分Fと背側部分Bとが接合された脇部接合縁21、22の範囲の内、ウエスト開口縁近傍に上下方向に間隔をおいて配設された複数条の糸ゴム状弾性部材であり、身体のウエスト部回りを締め付けるように伸縮力を与えることにより吸収性物品1を身体に装着するためのものである。このウエスト部弾性部材24は、図示例では糸ゴムを用いたが、例えばテープ状の伸縮部材を用いてもよい。また、ウエスト部弾性部材24,24…は、図3に示すように外装シート20がウエスト開口縁で外面側から内面側に折り返されて二重に形成された部分20Rに挟まれている。
腰回り弾性部材群25,25…は、脇部接合縁21、22の内、概ね上部から下部までの範囲に亘り、上下方向に間隔をおいて水平方向に沿って配設された糸ゴム状の弾性部材であり、腹側部分F及び背側部分Bの腰回り部分に夫々水平方向の伸縮力を与え、物品1を身体に密着させるためのものである。なお、ウエスト部弾性部材24、24…と腰回り弾性部材群25、25…との境界は必ずしも明確でなくてよい。例えば、腹側部分F及び背側部分Bに上下方向に間隔をおいて水平方向に配置された弾性部材の内、数は特定できなくても、上部側の何本かがウエスト部弾性部材として機能し、残りの弾性部材が腰回り弾性部材として機能していればよい。
背側部分Bにおいて、腰回り弾性部材群25,25…とは別に配設された背側湾曲弾性部材群26、26…は、一方側の脇部接合縁22からほぼ脚回りカットライン29に沿って股下部M側に向かい、股下部M及びその近傍を通って反対側の脚回りカットライン29にほぼ沿いながら他方側の脇部接合縁22に到達するように配置された複数本、図示例では18本の糸ゴム状弾性部材であり、これら背側湾曲弾性部材群26、26…は互いに交差することなく、1〜10mm程度の間隔をおいて配置されている。すなわち、2,3本程度の弾性伸縮部材を間隔を密にして実質的に一束として配置されるのではなく、所定の伸縮ゾーンを形成するように所定の間隔を空けて、10本以上、好ましくは15本以上配置される。
一方、外装シート20の腹側部分Fにおいて、腰回り弾性部材群25,25…とは別に配設された腹側湾曲弾性部材群28,28…も、一方側の脇部接合縁21から股下部M側に延び、股下部M及びその近傍を通って他方側の脇部接合縁21に到達するとともに、交差することなく間隔をおいて配置された複数本の、図示例では20本の糸状弾性部材であり、これら腹側湾曲弾性部材群28,28…は、互いに交差することなく、1〜10mm程度の間隔をおいて配置されている。
これらの湾曲弾性部材26,28が設けられていると、装着に際して着用者がウエスト部の脇を掴んで上方に引き上げた際、背側湾曲弾性部材26、26…の弾性力によって背側部分B側を、また腹側湾曲弾性部材28,28…によって腹側部分Fを上方に引上げ易くなり、穿き易さが向上するようになる。また、背側部分Bでは臀部の膨らみ形状に対応して、腹側部分Fにおいては陰茎等の膨らみ形状に対応して、外装シート20を身体に密着させることができるようになる。
さらに、背側湾曲弾性部材群26,26…のうち、股下部Mを横切る一部の弾性部材26Lについては、他の弾性部材よりも配置間隔を狭くしたり、より太く強い収縮力の弾性部材を用いたりするのが好ましい。腹側湾曲弾性部材群28,28…における股下部Mを横切る一部の弾性部材28Lについても同様である。これにより、股下部Mがより強く身体側に密着されるようになる。
また、背側部分B側に配置された背側湾曲弾性部材群26,26…は、股下部Mの前後方向中央を基準に腹側部分F側に偏倚していることが望ましい。これにより、臀部側で生じるおむつのずり落ちを無くすとともに、外装シート20の弛みを無くして身体にフィットさせることができる。
また、腹側湾曲弾性部材群28,28…の一部と、背側湾曲弾性部材群26,26…の一部とは、股下部Mにおいて交差していなくても良いが、図示形態のように交差させるのが好ましい。これにより股下部Mをより強く身体側に押付け密着させることができる。
さらに、腹側部分F及び背側部分Bに配置された腰回り弾性部材群25,25…及び湾曲弾性部材26…、28…は、吸収性本体10上を横切るように連続させて配置することもできるが、図示のように、吸収性本体10を横切る弾性部材を切断し、不連続とするのが好ましい。すなわち、図示形態の場合、腹側部分Fにおける腰回り弾性部材群25,25…のうち股下側に位置する一部の弾性部材、腹側湾曲弾性部材群28,28…のうち股下部Mを通らない一部の弾性部材が、吸収性本体10上で不連続とされている。このように構成されていると、吸収性本体10を周囲部分に対して膨出させることができ、陰茎等の膨らみ形状に対するフィット性が向上するとともに、吸収体13の収縮による吸収阻害も防止される。
なお、上記腰回り弾性部材群25,25…、腹側湾曲弾性部材群28,28…、背側湾曲弾性部材群26,26…のように、少なくとも吸収性本体10の両脇部に、胴回り方向に沿って弾性伸縮部材が設けられていると、外装シート20が幅方向に伸縮できるため、後述する吸収性本体10の移動の範囲が更に広がり、吸収性本体10の追従性も更に向上する。
また、腹側湾曲弾性部材群28,28…の一部や、背側湾曲弾性部材群26,26…の一部のように、外装シートの股下部Mを幅方向に横切るように、弾性伸縮部材が設けられていると、股下部Mが装着者の股下にフィットし、より確実に固定されるため、股下部Mにおける吸収性本体10のよれや傾きがより効果的に防止される。また、図示形態のように、吸収性本体10の後端部が股下部Mに位置する場合、股下部Mを幅方向に横切る弾性伸縮部材の収縮力により、吸収性本体10の後端部が幅方向に沿って隆起し、堰が形成されるため、吸収性本体10表面を伝って流下する尿等の液体が堰き止められ、後漏れが効果的に防止される。
(本発明の特徴部分について)
外装シート20の内面の幅方向両側には、本発明に従って、揺動可能に起立する起立部材30,30が物品前後方向に沿ってそれぞれ立設され、吸収性本体10の両側部は、その前後方向全体にわたって、対応する起立部材30,30における外装シート20から離間する部位にそれぞれ連結されている。また、吸収性本体10は、腹側部分Fでは、両起立部材30,30との連結部の間の中間部分が外装シート20に対して移動するように固定されておらず、かつ起立部材30,30が揺動可能であるため、起立部材30,30の揺動に伴って移動できるのに対して、股下部分Mでは、吸収性本体10は、外装シート20に対して移動しないように固定されている。
股下部Mにおける吸収性本体10の固定手法としては、図4に示すように、ホットメルト接着剤等を用いて起立部材30を折り畳んだ状態で外装シート20に密着固定する手法が好ましい。これに代えてまたはこれとともに、一方側の外装シート20の内面部から吸収性本体10を及び両起立部材30,30を超えて他方側の外装シート20の内面部までの部分全体に、押さえシート40をホットメルト接着剤等により貼り付け、吸収性本体10を及び両起立部材30,30を外装シート20に対して押さえつけて固定することもできる。押さえシート40としては透液性表面シート11と同様の各種の不織布の他、ガーゼ等の織布を用いることができる。さらに、図示しないが外装シート20に吸収性本体10の外面、すなわち図示形態では不透液性シート21の外面を、外装シート20の内面に対してホットメルト接着剤等を用いて接着したりすることもできる。
起立部材30は適宜形成することができるが、図示形態のものは、先端での折り返しによって二層構造とされた起立シート31を、起立方向に伸縮するように蛇腹状に折り、起立シート31の層間の適所に糸状弾性伸縮部材32,32…を物品前後方向に沿って伸張状態で固定したものであり、弾性伸縮部材32,32…の収縮力により起立するようになっている。
起立シート31としては、前述の透液性表面シート11と同様に、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、アミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を原料とし、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工方法で得られる不織布を用いることができ、特にムレを防止するために坪量を抑えて通気性に優れた不織布を用いるのがよい。さらに起立シート31については、尿などの透過を防止するとともに、カブレを防止しかつ肌への感触性(ドライ感)を高めるために、シリコン系、パラフィン金属系、アルキルクロミッククロイド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用いるのが望ましい。
糸状弾性伸縮部材32は、図示形態のように、少なくとも起立部材の先端部には設けるのが好ましく、また折り線部および起立部材の基端部にも設けるのが好ましい。糸状弾性伸縮部材32としては、通常使用されるスチレン系ゴム、オレフィン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブタジエン、シリコン、ポリエステル等の素材を用いることができる。また、外側から見え難くするため、太さは925dtex以下、テンションは150〜350%、間隔は20mm以下として配設するのがよい。なお、糸状弾性伸縮部材に代えて、ある程度の幅を有するテープ状弾性伸縮部材を用いるようにしてもよい。
起立部材30における吸収性本体10の連結位置は、外装シート20から離間していれば良いが、特に起立部材30の高さ方向中間位置とするのが好ましい。これにより、起立部材30の先端側部分が吸収性本体10よりも内側(装着者側)に突出し、横漏れ防止壁が形成される。
起立部材30と吸収性本体10との連結構造は特に限定されるものではなく、起立部材30の所定位置にホットメルト接着剤等を介して吸収性本体10の端部を接着すれば良いが、特に図示形態のように、蛇腹の折り畳み部分で吸収性本体10の端部を挟み且つ端部の上下両面を折り畳み部分と接着すると、より強固に接合できるため好ましい。
また、蛇腹の折り数は適宜定めることができるが、少なくとも2以上、特に横漏れ防止壁部分を形成する場合には3以上、また蛇腹の折り畳み部分で吸収性本体を挟んで固定する場合には5以上とするのが好ましい。
かくして構成された吸収性物品1では、図2に二点鎖線矢印で示すように、吸収性本体10の腹側部分は股下部Mを中心として左右方向に揺動することができる。よって、例えば男性が装着するに際して、吸収性本体10の位置を陰茎の位置及び方向に合わせて移動させることができ、また装着後に陰茎が移動したとしても吸収性本体10は陰茎の移動に追従して移動することができる。しかも、股下部Mでは吸収性本体10が固定されているため、吸収性本体10のよれや傾き等が発生し難い。
他方、吸収性本体10は、腹側部分Fでは、両起立部材30,30との連結部の間の中間部分が外装シート20に固定されておらず、そのままでは、吸収性本体10と外装シート20との隙間が吸収性本体10の前端部に開口してしまうため、図2及び図3に示すように、外装シート20における吸収性本体10の前側部分に対して吸収性本体10の前端部をシート50により移動可能に連結し、開口を塞ぐのが好ましい。このシート50としては、図示例のように、ウエスト開口縁において外装シート20が外面側から内面側に折り返されて二重に形成された部分20Rに挟まれて固定された固定部51と、吸収性本体10の前端部に被さる位置まで延在され、固定部51に対して移動可能とされた非固定部52とを有する所謂腹漏れ防止シート50を利用することができる。この場合、腹漏れ防止シート50の非固定部52の先端部に吸収性本体10の前端部が連結される。図示しないが、外装シート20をウエスト開口縁において外面側から内面側に折り返すとともに、この折り返し部分20Rの先端を吸収性本体10の前端部まで延長し、この延長部分を外装シート20に固定せずに吸収性本体10と連結しても良い。
また、上記形態では、起立部材30の起立始端30Bが、起立部材30と吸収性本体10との連結部の下側に位置しているが、図6に示すように、起立部材30の起立始端30Bが、起立部材30と吸収性本体10との連結部よりも幅方向中央側に位置しているのも好ましい形態である。起立部材30,30の間隔が起立始端側(外装シート側)で狭くなると、吸収性本体10がより揺動し易くなるため、吸収性本体10の追従性が更に向上する。
また、上記形態では、起立部材30の先端30Tが、起立部材30と吸収性本体10との連結部上に位置しているが、図6に示すように、起立部材30の先端30Tが、起立部材30と吸収性本体10との連結部よりも幅方向中央側に位置しているのも好ましい形態である。起立部材30の先端側部分が吸収性本体10の表面側に傾いた姿勢となり、例えば男性が装着した場合に陰茎が移動して起立部材に当たっても、起立部材30を乗り越え難くなる。
さらに、上記実施形態では、蛇腹状に折られた起立シートにおける、隣接する山折目31M相互及び隣接する谷折目31V相互が重なっているが、図6に示すように、隣接する山折目31M相互及び隣接する谷折目31V相互が重ならないように形成されていると、起立部材を折り畳んだ状態の厚さが低減するため好ましい。
以上、外装シートが予めパンツ形状に形成されたタイプについて説明したが、本発明は、外装シートの形態に限られるものではなく、装着時に両側部のテープにより止着するように形成されたもの、また脚を通す部分を有しないパッド形状のもの等、他の各種形態にも適用できることはいうまでもない。
パンツ型吸収性物品の装着状態の斜視図である。 展開状態の平面図である。 図2のIII-III断面図である。 図2のIV-IV断面図である。 図2のV-V断面図である。 他の例における図2のV-V断面に相当する断面図である。
符号の説明
1…吸収性物品、10…吸収性本体、11…透液性表面シート、12…不透液性シート、13…吸収体、14…クレープ紙、15…ギャザー不織布、16…糸状弾性伸縮部材、20…外装シート、21・22…脇部接合縁、24…ウエスト部弾性部材、25…腰回り弾性部材、26…背側湾曲弾性部材、28…腹側湾曲弾性部材、29…脚回りカットライン、30…起立部材、F…腹側部分、B…背側部分、M…股下部分。

Claims (9)

  1. 腹側部分、背側部分、およびこれらの間に位置する股下部分を有する外装シートと、吸収体を含む吸収性本体とを備え、前記外装シートの内面側における少なくとも前記股下部から腹側部分にわたる範囲に前記吸収性本体が設けられた、吸収性物品であって、
    前記外装シートの内面の幅方向両側に、揺動可能に起立する起立部材が物品前後方向に沿ってそれぞれ立設されており、
    前記吸収性本体の両側部が、対応する前記起立部材における外装シートから離間する部位にそれぞれ連結されるとともに、前記吸収性本体は、前記腹側部分においては前記外装シートに対して移動するように非固定とされ、かつ前記股下部においては、前記外装シートに対して移動しないように固定されている、
    ことを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記吸収性本体は、前記股下部から前記腹側部分に向かうにつれて幅が漸増する形状を有している、請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記起立部材の先端側部分が前記吸収性本体の表面よりも内側に突出している、請求項1または2記載の吸収性物品。
  4. 前記起立部材の先端が、前記起立部材と吸収性本体との連結部よりも幅方向中央側に位置する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記起立部材の起立始端が、前記起立部材と吸収性本体との連結部よりも幅方向中央側に位置する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記起立部材は、起立方向に伸縮するように蛇腹状に折られた起立シートと、起立シートにおける物品前後方向に沿って伸張状態で固定された弾性伸縮部材とを有しており、弾性伸縮部材の収縮力により起立するように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  7. 前記蛇腹状に折られた起立シートにおける、隣接する山折目相互及び隣接する谷折目相互が重ならないように形成されている、請求項6記載の吸収性物品。
  8. 前記外装シートにおける少なくとも前記吸収性本体の両脇部に、胴回り方向に沿って弾性伸縮部材が伸張状態で固定されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  9. 前記外装シートの股下部を幅方向に横切るように、弾性伸縮部材が伸張状態で固定されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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