JP4622556B2 - 回転電機の巻線の製造方法 - Google Patents

回転電機の巻線の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4622556B2
JP4622556B2 JP2005029566A JP2005029566A JP4622556B2 JP 4622556 B2 JP4622556 B2 JP 4622556B2 JP 2005029566 A JP2005029566 A JP 2005029566A JP 2005029566 A JP2005029566 A JP 2005029566A JP 4622556 B2 JP4622556 B2 JP 4622556B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
insulating sheet
stator core
winding
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005029566A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005253294A (ja
Inventor
隆 鴇沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2005029566A priority Critical patent/JP4622556B2/ja
Publication of JP2005253294A publication Critical patent/JP2005253294A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4622556B2 publication Critical patent/JP4622556B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K15/00Methods or apparatus specially adapted for manufacturing, assembling, maintaining or repairing of dynamo-electric machines
    • H02K15/04Methods or apparatus specially adapted for manufacturing, assembling, maintaining or repairing of dynamo-electric machines of windings, prior to mounting into machines
    • H02K15/0414Windings consisting of separate elements, e.g. bars, hairpins, segments, half coils
    • H02K15/0421Windings consisting of separate elements, e.g. bars, hairpins, segments, half coils consisting of single conductors, e.g. hairpins
    • H02K15/0428Windings consisting of separate elements, e.g. bars, hairpins, segments, half coils consisting of single conductors, e.g. hairpins characterised by the method or apparatus for simultaneously twisting a plurality of hairpins

Landscapes

  • Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)
  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)

Description

本発明は、自動車やトラックに搭載される車両用交流発電機等の回転電機の巻線を製造する回転電機の巻線の製造方法に関する。
近年、安全制御機器等の電気負荷の増加に伴って、車両用交流発電機にはますます発電能力の向上が求められている。このような発電能力向上の要請に応えるものとして、U字状の電気導体を規則的に並べて固定子のスロット内の電気導体を高占積率化することにより高出力化を図った回転電機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。このような回転電機では、U字状の電気導体の各直線部を径方向に並べて互いに周方向反対側に捻った後に固定子鉄心の異なるスロットに挿入し、固定子鉄心の端面から突出した各直線部の先端側を周方向反対側に折り曲げ、さらに異なるスロットから突出した各直線部の先端部同士を接合することにより固定子巻線が形成されている。
特許第3178468号公報(第4−7頁、図1−15)
ところで、U字状の電気導体を用いて形成された固定子巻線を備える従来の回転電機では、固定子鉄心の端面から突出したターン部側の各直線部を互いに周方向反対側に捻っているため、直線部を捻る角度によっては、周方向に隣接する電気導体間の隙間が減少して最悪の場合にはこれらの電気導体同士が接触することになる。一般に、異なるスロットから突出する各直線部は異なる電位を有しており、電位差を有する2つの直線部が接近する部分ではコロナ放電が発生しやすくなるため、電気絶縁の確保が難しい。電気絶縁が不十分でコロナ放電が発生すると、電気導体の損傷や発熱の原因になる。特に、最近では高出力への対応として高電圧化の要求も高まっており、電位差の拡大に伴ってコロナ放電がさらに発生しやすくなっている。コロナ放電を防止するためには、隣接する電気導体の近接箇所に絶縁シートを介在させる手法が有効であるが、特許文献1に示した車両用交流発電機のような回転電機では、小型化・高出力化に伴う高占積率化の要請から固定子鉄心の周方向および径方向に配列された各電気導体間の隙間がほとんどなく、しかも、U字状の電気導体を捻ったときに各直線部が変形して各直線部間に形成される空間の形状が複雑になるため、電気導体間に絶縁シートを効率よく挿入することができないという問題があった。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、固定子巻線を構成する電気導体間に絶縁シートを効率よく挿入することができる回転電機の巻線の製造方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の回転電機の巻線の製造方法は、U字状の複数の電気導体を周方向に配置する配列工程と、周方向に配置されて隣接する電気導体のターン部間に絶縁シートを挿入する絶縁シート挿入工程と、ターン部を挟んで配置される電気導体の2つの直線部を周方向反対側に移動させてこれらの周方向距離を広げる直線部移動工程と、直線部移動工程によって周方向反対側に移動させた電気導体の各直線部を、固定子鉄心に形成されたスロットに挿入する電気導体挿入工程と、スロットに挿入された電気導体の反ターン部側を周方向に折り曲げる折り曲げ工程と、折り曲げ工程によって折り曲げられた隣接する電気導体の端部同士を接合する接合工程とを備えている。U字状の電気導体の各直線部を周方向反対側に移動させる前に、周方向に隣接するターン部を含む電気導体間に絶縁シートが配置されるため、直線部移動工程によるU字状電気導体の状態変化に関係なく電気導体間に絶縁シートを効率よく挿入することができる。
また、上述した直線部移動工程は、2つの直線部を周方向反対側に移動させることにより電気導体を変形する捻り工程であることが望ましい。これにより、捻り工程によって電気導体の形状が変形する前に絶縁シートを挿入することが可能になり、捻り工程による電気導体の変形等に関係なく電気導体間に絶縁シートを効率よく挿入することができる。
また、上述した直線部移動工程は、電気導体挿入工程を実施する際の形状にあらかじめ電気導体の形状を成形した後に、2つの直線部をこれらに平行な軸を中心にして相対的に回転させる展開工程であることが望ましい。これにより、展開工程によって電気導体の径方向に対する傾斜状態が変化する前に絶縁シートを挿入することが可能になり、展開工程による電気導体の傾斜変化等に関係なく電気導体間に絶縁シートを効率よく挿入することができる。
また、上述した絶縁シートは、ターン部を含んで固定子鉄心の端面から突出する電気導体の周方向に沿った重なり領域に配置されることが望ましい。これにより、捻り工程によって変形した後の周方向に隣接する電気導体同士が接触する場合であっても、これらの間の電気絶縁を確実に確保することができる。
また、上述した直線部移動工程後に、絶縁シートは、周方向両側に隣接する電気導体によって押圧されることが望ましい。これにより、絶縁シートの保持が容易になるとともに、周方向に隣接する電気導体間の距離を最小にして固定子およびこれを用いた回転電機の小型化を図ることができる。
また、上述した絶縁シートは、電気導体よりも固定子鉄心の径方向に沿って外側に突出した把持領域を有しており、この把持領域を用いて絶縁シートを把持して絶縁シート挿入工程および直線部移動工程が行われることが望ましい。径方向外側に突出した絶縁シートの一部を把持することで、絶縁シート挿入工程と捻り工程における絶縁シートの保持および位置決めが容易となる。
また、上述した絶縁シートは、電気導体よりも固定子鉄心の軸方向に沿って外側に突出する把持領域を有しており、この把持領域を用いて絶縁シートを把持して絶縁シート挿入工程および直線部移動工程が行われることが望ましい。軸方向に突出した絶縁シートの一部を把持することで、絶縁シート挿入工程と直線部移動工程における絶縁シートの保持および位置決めが容易となる。また、直線部移動工程においてターン部を挟んで配置された2本の電気導体を周方向反対側に移動させたときに、絶縁シートの把持領域の周方向位置がほとんど変化しないため、直線部移動工程における絶縁シートの保持および位置決めがさらに容易となる。
また、上述した絶縁シートは、重なり領域に対応した部分とそれ以外の領域に対応した残部とがスリットを介して隔てられた1枚のシート片により形成されていることが望ましい。これにより、少ない面積の絶縁シートによって電気導体間の電気絶縁を行うことができるため通風抵抗の増大を最小に抑えることができ、しかも1枚のシート片によって絶縁シートを構成して部品点数低減によるコストダウンを計ることが可能になる。
また、上述したスリットの一方端はシート片の外周部まで延びており、スリットの他方端近傍のシート片の外周領域が把持領域として設定されており、この把持領域を用いて絶縁シートを把持して絶縁シート挿入工程および直線部移動工程が行われることが望ましい。これにより、形状が安定しにくいスリット付の絶縁シートの把持が容易になり、絶縁シ
ート挿入工程と直線部移動工程における絶縁シートの保持および位置決めがしやすくなる。
また、上述した絶縁シートは、重なり領域に対応した部分とそれ以外の領域に対応した残部のそれぞれに対応した2枚の分割シート片によって形成されていることが望ましい。これにより、電気絶縁に必要な最小の絶縁シートを用いることができるため、さらに通風抵抗の増大を抑えることができる。
また、上述した電気導体挿入工程は、直線部移動工程が終了した後の複数の電気導体の相互の位置を保持して行われることが望ましい。これにより、直線部移動工程後に絶縁シート両側の電気導体間の隙間が減少した場合であってもこれらの間に絶縁シートを容易かつ確実に挿入することができる。
また、上述した固定子鉄心の軸方向端面からターン部側に突出するU字状の電気導体は、直線部移動工程後に固定子鉄心の軸方向に対して傾斜する2本の斜行部と、これら2本の斜行部の先端同士が接続されるターン部とを有し、絶縁シートは、ターン部に対して周方向に隣接して配置される第1の分割領域と、斜行部に対応する電気導体に対して周方向に隣接して配置されて第1の分割領域から軸方向に延在する第2の分割領域とを有することが望ましい。第1の分割領域と第2の分割領域とが一体となった一つの部品としての絶縁シートを用いることができるため、第1の分割領域を把持することで絶縁シートの全体を把持することが可能になり、作業性を向上させることができる。
また、上述した絶縁シートは、ターン部に対して径方向に隣接して配置されて第1の分割領域から周方向に延在する第3の分割領域を有することが望ましい。これにより、隣接するターン部間の電気絶縁を確保することが容易となる。
また、上述した絶縁シートは、ターン部に対して径方向に隣接して配置されて第1の分割領域から周方向に延在する第3の分割領域と、斜行部に対応する電気導体に対して径方向に隣接して配置されて第2の分割領域から周方向に延在する第4の分割領域とを有し、第3の分割領域と第4の分割領域は、軸方向に沿ってスリットを介して分割されていることが望ましい。第3および第4の分割領域を備えることで、隣接するターン部同士および隣接する斜行部同士の電気絶縁を確保することができる。また、第3の分割領域と第4の分割領域との間にスリットを設けることにより、直線部移動工程によってターン部と斜行部とが異なる向きに整形されたときに、第3の分割領域と第4の分割領域とが異なる向きに引っ張られて破れることを防止することができる。
また、上述した第1の分割領域と第4の分割領域は、互いに異なる向きに延在していることが望ましい。
また、上述した第2の分割領域は、斜行部の径方向幅よりも広い径方向幅を有し、対応する斜行部から径方向に沿って突出する第1の延長領域を備え、第1の延長領域が直線部移動工程後に周方向に折り曲げられ、斜行部の径方向側面に沿って配置されることが望ましい。これにより、隣接する斜行部間の電気絶縁を確保することが可能になる。
また、上述した直線部移動工程後に、同一の斜行部の径方向に沿った両側に、同一の絶縁シートに含まれる第1の延長領域と第4の分割領域が配置されることが望ましい。これにより、絶縁シートによって斜行部の径方向両側面を覆うことが可能になり、径方向に隣接する斜行部間の電気絶縁を確実に行うことができる。
また、上述した第1の分割領域は、ターン部に対して径方向および軸方向の少なくとも一方に突出する第2の延長領域を備えることが望ましい。これにより、絶縁シートの把持が容易になり、作業性をさらに向上させることができる。
また、上述した第1の分割領域は、ターン部に対して径方向に突出する第2の延長領域を備え、第2の延長領域が直線部移動工程後に周方向に折り曲げられ、ターン部の径方向側面に沿って配置されることが望ましい。これにより、絶縁シートによってターン部の径方向両側面を覆うことが可能になり、径方向に隣接するターン部間の電気絶縁を確実に行うことができる。
また、上述した第2の分割領域は、部分的にくり抜かれた中抜き構造を有することが望ましい。電気導体の径方向に沿った間隔に比べると周方向に沿った間隔の方が広くなるため、電気絶縁確保のためには中抜き構造を採用してもそれほど支障はなく、軽量化を図ることができる。
また、本発明の回転電機の巻線の製造方法は、U字状の複数の電気導体を周方向に配置する配列工程と、ターン部を挟んで配置される電気導体の2つの直線部を周方向反対側に移動させてこれらの周方向距離を広げる直線部移動工程と、直線部移動工程によって周方向反対側に移動させた電気導体の各直線部を、固定子鉄心に形成されたスロットに挿入する電気導体挿入工程と、スロットに挿入されて固定子鉄心の軸方向端面から突出する電気導体の反ターン部側の直線部に隣接する周方向隣接領域であって、周方向に配置されて隣接する直線部の間に絶縁シートを挿入する絶縁シート挿入工程と、固定子鉄心の軸方向端面から突出する電気導体の反ターン部側の直線部を周方向に折り曲げる折り曲げ工程と、折り曲げ工程によって折り曲げられた隣接する電気導体の端部同士を接合する接合工程とを備えている。U字状の電気導体の各直線部の先端側(反ターン部側)を周方向反対側に移動させる折り曲げ工程の前に、先端側の電気導体間に絶縁シートが配置されるため、折り曲げ工程によるU字状電気導体の状態変化に関係なく電気導体間に絶縁シートを効率よく挿入することができる。
また、上述した絶縁シートは、周方向隣接領域に配置されて電気導体に隣接する周方向領域と、周方向配置領域から連続して径方向に隣接する電気導体の間に配置される径方向領域とを有することが望ましい。これにより、U字状の電気導体の各直線部の先端側の1本1本を確実に絶縁シートで覆うことができ、隣接する電気導体間の電気絶縁を確実に確保することができる。
また、上述した固定子鉄心の軸方向端面から遠い側の径方向領域の軸方向端部であって、周方向領域と接する部分の角度が、折り曲げ工程終了後に固定子鉄心の軸方向端面とほぼ平行になるように設定されていることが望ましい。これにより、周方向領域に連続する径方向領域の角度が鈍角になるため、折り曲げ工程の際に径方向領域が周方向領域から離れる向きに引っ張られたときに生じる破れを防止することができる。
また、上述した周方向領域は、折り曲げ工程後に固定子鉄心側に隣接する側の電気導体の周方向側面と、固定子鉄心の軸方向端面とに沿って近接配置されることが望ましい。これにより、絶縁シートの位置決めが容易になるとともに、折り曲げ工程の際の絶縁シートのずれの発生を防止することができる。
また、上述した固定子鉄心の軸方向端面に近い径方向領域の軸方向端部は、固定子鉄心の近傍において周方向領域と連続することが望ましい。これにより、径方向領域を固定子鉄心近傍まで広げて電気絶縁を確保可能な面積を拡大することができる。また、電気導体の周方向側面と大きく角度が変化する固定子鉄心の軸方向端面まで径方向領域を広げないことにより、この角部において絶縁シートが複雑に折れ曲がって発生する破れを防止することができる。
また、上述した固定子鉄心の軸方向端面から遠い側の径方向領域の軸方向端部の全体が、折り曲げ工程終了後に固定子鉄心の軸方向端面とほぼ平行になるように設定されていることが望ましい。径方向領域の面積の拡大による確実な電気絶縁の確保とともに、電気導体の先端を露出させることによる接合工程時の電気導体の端部同士の電気的な導通を確保することが可能になる。
また、上述した固定子鉄心の軸方向端面から遠い側の周方向領域の端部は、径方向領域よりも軸方向に沿って延びていることが望ましい。これにより、絶縁シートの把持が容易になる。
また、上述した絶縁シート挿入工程は、周方向に沿って隣接する2つの電気導体間であって周方向に沿ったほぼ中央位置に、固定子鉄心の軸方向端面から遠い側の周方向領域の端部位置を維持して行われることが望ましい。これにより、絶縁シートの挿入が容易になるとともに、折り曲げ工程時に絶縁シートの端部を把持することが可能になる。
また、上述した固定子鉄心の軸方向端面に近い周方向領域の端部は、固定子鉄心の軸方向端面に沿って、折り曲げ工程終了後に固定子鉄心の軸方向端面側において隣接する電気導体まで折り曲げられた端部を有することが望ましい。これにより、絶縁シートの位置決めが容易になるとともに、折り曲げ工程の際の絶縁シートのずれの発生を防止することができる。
また、上述した周方向領域は、折り曲げ工程後に固定子鉄心と反対側に隣接する側の電気導体の周方向側面に沿って近接配置されることが望ましい。
また、上述した固定子鉄心の軸方向端面に近い側の径方向領域の端部であって、周方向領域と接する部分に切り欠きが形成されていることが望ましい。これにより、折り曲げ工程の際に径方向領域と周方向領域の境界部に破れを生じることなく、径方向領域を固定子鉄心側に広げることが可能になる。
また、上述した周方向領域は、折り曲げ工程終了後に固定子鉄心の軸方向端面と反対側において隣接する電気導体の周方向側面と、固定子鉄心の軸方向端面とに沿って近接配置されることが望ましい。これにより、絶縁シートの位置決めが容易になるとともに、折り曲げ工程の際の絶縁シートのずれの発生を防止することができる。
また、上述した周方向領域から遠い側の径方向領域の端部形状を、折り曲げ工程終了後に隣接する他の絶縁シートの形状に一致させることにより、周方向に沿って隣接する2つの絶縁シートの間に生じる隙間を最小にするとともに、これら隣接する2つの絶縁シートを径方向に沿って重複させないことが望ましい。これにより、周方向に隣接する各絶縁シートの径方向領域によって、径方向位置が異なる電気導体間をほぼ隙間がない状態で覆うことができ、径方向に沿った電気導体間の電気絶縁を確実に確保することができる。また、2つの径方向領域を重複させないことにより、複数の電気導体が径方向に膨らむことを防止することができる。
以下、本発明を適用した一実施形態の回転電機の巻線の製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は第1の実施形態の回転電機としての車両用交流発電機の全体構成を示す断面図である。図1に示すように、本実施形態の車両用交流発電機1は、固定子2、回転子3、ハウジング4、整流器5等を含んで構成されている。
回転子3は、界磁として作用し、シャフト6と一体になって回転しており、ランデル型ポールコア7、界磁コイル8、スリップリング9、10、斜流ファン11および遠心ファン12を備えている。シャフト6は、プーリ20に連結されており、車両に搭載された走行用のエンジン(図示せず)により回転駆動される。
ハウジング4は、フロントハウジング4aとリアハウジング4bからなっており、その軸方向端面には吸入孔41が、外周両肩部には、固定子2の第1コイルエンド群31aと第2コイルエンド群31bのそれぞれの径方向外側に対応して冷却風の排出孔42が設けられている。
整流器5は、固定子2から出力される交流電圧を直流に変換する整流作用を行っており、車両用交流発電機1の反プーリ側の端部に設けられている。
次に、固定子2の詳細について説明する。図2は、固定子2の部分的な断面図であり、固定子鉄心32のスロット35内でのセグメント導体33の配置状態が示されている。また、図3は固定子2に装着されるセグメント導体33の模式的形状を示す斜視図である。
固定子2は、電機子として作用し、固定子鉄心32と、固定子鉄心32に形成された複数のスロット35内に配置された複数の電気導体としてのセグメント導体33によって構成された固定子巻線31と、固定子鉄心32と固定子巻線31との間を電気絶縁するインシュレータ34とを備えている。
図2に示すように、固定子鉄心32には、内径側に開口を有する複数のスロット35が形成されている。本実施形態では、回転子3の磁極数に対応して、三相の固定子巻線31を収容するために、96個のスロット35が、等間隔に配置されている。
固定子鉄心32のスロット35に装備された固定子巻線31は、1本1本の電気導体として把握することができ、複数のスロット35のそれぞれには、偶数本(本実施形態では4本)の電気導体が収容されている。また、一のスロット35内の4本の電気導体は、固
定子鉄心32の径方向に関して内側から内端層、内中層、外中層、外端層の順で一列に配列されている。これらの電気導体には、絶縁被膜37として、ポリアミドイミド等の被膜材が塗布されている。
これら電気導体が所定のパターンで接続されることにより、固定子巻線31が形成される。なお、本実施形態では、スロット35内の電気導体は、第1コイルエンド群31a側においては、連続線を配置することにより一端が接続され、また、第2コイルエンド群31b側においては、接合によって他端が接続される。
各スロット35内の1本の電気導体は、所定の磁極ピッチ離れた他のスロット35内の1本の他の電気導体と対をなしている。特に、コイルエンド部における複数の電気導体間の隙間を確保し、整列して配置するために、一のスロット35内の所定の層の電気導体は、所定の磁極ピッチ離れた他のスロット35内の他の層の電気導体と対をなしている。
例えば、一のスロット内の内端層の電気導体331aは、固定子鉄心32の時計回り方向に向けて1磁極ピッチ離れた他のスロット内の外端層の電気導体331bと対をなしている。同様に、一のスロット内の内中層の電気導体332aは固定子鉄心32の時計回り方向に向けて1磁極ピッチ離れた他のスロット内の外中層の電気導体332bと対をなしている。そして、これらの対をなす電気導体は、固定子鉄心32の軸方向の一方の端部において連続線を用いることにより、ターン部331c、332cを経由することで接続される。したがって、固定子鉄心32の一方の端部においては、外中層の電気導体と内中層の電気導体とを接続する連続線を、外端層の電気導体と内端層の電気導体とを接続する連続線が囲むこととなる。このように、固定子鉄心32の一方の端部においては、対をなす電気導体の接続部が、同じスロット内に収容された他の対をなす電気導体の接続部により囲まれる。外中層の電気導体と内中層の電気導体との接続により中層コイルエンドが形成され、外端層の電気導体と内端層の電気導体との接続により端層コイルエンドが形成される。
一方、一のスロット35内の内中層の電気導体332aは、固定子鉄心32の時計回り方向に向けて1磁極ピッチ離れた他のスロット35内の内端層の電気導体331a’とも対をなしている。同様に、一のスロット35内の外端層の電気導体331b’は、固定子鉄心32の時計回り方向に向けて1磁極ピッチ離れた他のスロット35内の外中層の電気導体332bと対をなしている。そして、これらの電気導体は固定子鉄心32の軸方向の他方の端部において接合により接続される。
したがって、固定子鉄心32の他方の端部においては、外端層の電気導体と外中層の電気導体とを接続する接合部と、内端層の電気導体と内中層の電気導体とを接続する接合部とが、径方向に並んでいる。外端層の電気導体と外中層の電気導体との接続、および内端層の電気導体と内中層の電気導体との接続により隣接層コイルエンドが形成される。このように固定子鉄心32の他方の端部においては、対をなす電気導体の接続部が、重複することなく並べて配置される。
さらに、複数の電気導体は、ほぼ矩形断面(平角断面)をもった一定の太さの電気導体を所定形状に成形したU字状のセグメント導体により提供される。図3に示すように、内端層の電気導体と外端層の電気導体とが、一連の電気導体をほぼU字状に成形してなる大セグメント331により提供される。また、内中層の電気導体と外中層の電気導体とが一連の電気導体をほぼU字状に成形してなる小セグメント332により提供される。
大セグメント331と小セグメント332のそれぞれは、基本となるセグメント導体33を形成する。そして、セグメント導体33を規則的にスロット35に配置して、固定子
鉄心32の周りを2周するコイルが形成される。
ところで、第1コイルエンド群31aを構成する小セグメント332および大セグメント331の各ターン部を挟んだ電気導体は、固定子鉄心32の端面から突出した部分が傾斜した斜行部を形成している。このため、周方向に隣接し、同じ向きに傾斜する斜行部間の距離が減少し、最悪の場合には距離が0になって互いに接触する場合がある。本実施形態では、径方向に隣接する斜行部(電気導体)の間に絶縁シート36が挿入されている。この絶縁シート36は、ターン部331c、332cを含んで固定子鉄心32の端面から突出する電気導体の周方向に沿った重なり領域に配置されている。
車両用交流発電機1の発電時には、異なるスロット35に収容された各電気導体は異なる電位を有している。これらの各電気導体が斜行部において近接する場合に、この近接箇所における各電気導体の隣接間距離が小さく、電位差が大きいと、コロナ放電を発生して絶縁不良に至るおそれがある。しかし、本実施形態の車両用交流発電機1では、一のスロット35から突出する電気導体の斜行部と他のスロット35から突出して周方向に沿って隣接する電気導体の斜行部との間に絶縁シート36が挿入されているため、近接箇所において隣接する電気導体間でのコロナ放電の発生を防止することができる。
次に、固定子巻線31の製造工程を説明する。
(配列工程)セグメント導体33は、小セグメント332のターン部332cを大セグメント331のターン部331cが囲むように揃えられた状態で、それぞれの直線部がターン部側捻り治具に挿入される。
(絶縁シート挿入工程)次に、周方向に配置されて隣接する各組の小セグメント332および大セグメント331の各ターン部間に絶縁シート36が挿入される。
なお、予め配列された絶縁シートに対しセグメント導体を介挿するようにしてもよい。特に、後述する第2の実施形態においては、初めに絶縁シートをその形状に対応した穴若しくは溝付き治具に挿入後、セグメント導体をターン部よりこの治具穴若しくは溝へ挿入し、第5の分割領域336gをターン部及びターン部押さえ部材で挟んだ(あるいは周方向導体側面を絶縁紙と一体で串介装又は把持等)状態かつセグメント導体端面を押す(あるいは引く)ことで、セグメント導体と絶縁紙を一体で取り扱うことができ、量産上前記一体組立及び次工程への搬送が容易となる。
(捻り工程)次に、それぞれのターン部332c、331cを挟んで配置された各直線部を異なる方向にターン部側捻り治具を回転させることにより、小セグメント332および大セグメント331が同時に捻られる。この捻り工程が直線部移動工程に対応している。
図4は、セグメント導体33のターン部側捻り治具の断面図である。また、図5はターン部側捻り治具の要部を示す斜視図、図6はその部分拡大図である。
図4に示すように、ターン部側捻り治具100は、内側捻り部111および外側捻り部112と、これら内側捻り部111、外側捻り部112をそれぞれ回転駆動する回転駆動機構113、114と、コントローラ115、セグメント押さえ部116およびセグメント押し上げ治具117、昇降駆動機構118等を備えている。
内側捻り部111には、大セグメント331および小セグメント332の各直線部331a、332aが挿入されて保持されるセグメント挿入穴121、122が径方向に隣接して設けられている。このセグメント挿入穴121、122は、固定子2のスロット35の数に対応した数だけ等間隔で周方向に並べて形成されている。すなわち、本実施形態では、等間隔で周方向に並べられた複数のセグメント挿入穴121、122が同心円上に形成されている。外側捻り部112についても同様であり、等間隔で周方向に並べられた複数のセグメント挿入穴131、132が同心円上に形成されている。この結果、内側捻り部111と外側捻り部112には、内側から4個のセグメント挿入穴121、122、131、132が並んで形成される。配列工程では、図5に示すように、重ねられた各組の大セグメント331と小セグメント332とが内側捻り部111および外側捻り部112
のセグメント挿入穴121、122、131、132に周方向に並べてセットされる。
配列工程において全てのセグメント挿入穴121、122、131、132に大セグメント331と小セグメント332が挿入された後、絶縁シート挿入工程では、図6に示すように、周方向に隣接する大セグメント331および小セグメント332の各組の間に絶縁シート36が挿入される。この絶縁シート36は、捻り工程後に、周方向両側に隣接する各直線部(電気導体)によって押圧される。絶縁シート36の具体的形状については後述する。
その後の捻り工程では、図4に示すように、環状のセグメント押さえ部116を上方から降下させて、大セグメント331のターン部331cに当接する。これにより、大セグメント331と小セグメント332とがセグメント挿入穴121、122、131、132から浮き上がることを防止することができる。また、各組の大セグメント331のターン部331cと小セグメント332のターン部332cが当接するセグメント押さえ部116には、これらのターン部331c、332cを周方向両側から拘束する拘束部120が設けられており、捻り工程においてターン部331c、332cの周方向位置がずれることを防止している。
(電気導体挿入工程)捻り工程によって捻られた後の小セグメント332と大セグメント331が、周方向に隣接配置された絶縁シート36を保持した状態を維持しながら、固定子鉄心32の軸方向端面の一方側から挿入される。その際、大セグメント331の一方の電気導体331aは固定子鉄心32の一のスロット35の内端層に、小セグメント332の一方の電気導体332aは一のスロット35の内中層に、そして、大セグメント331の他方の電気導体331bは固定子鉄心32の一のスロット35から時計方向に1磁極ピッチ離れた他のスロット35の外端層に、小セグメント332の他方の電気導体332bも他のスロット35の外中層に挿入される。
図7は、電気導体挿入工程の概略を示す図である。図7に示すように、大セグメント331と小セグメント332とが揃えられた状態で、かつ、それぞれのターン部332c、331cの周方向の隣接空間に絶縁シート36を保持した状態で、異なる2つのスロット35に挿入される。その結果、図2に示すように一のスロット35には内端層側から、上述した電気導体として直線部331a、332a、332b’、331b’が一列に配置される。ここで、直線部332b’、331b’は、1磁極ピッチずれた他のスロット35内の電気導体と対をなしている大小のセグメントの直線部である。
なお、図7では、ターン部332c、331cが重ねられた一組の小セグメント332と大セグメント331とこれらの周方向片側に隣接する絶縁シート36のみを図示したが、この電気導体挿入工程では、固定子鉄心32に形成された全てのスロット35に対して同時に小セグメント332、大セグメント331および絶縁シート36が挿入される。例えば、全てのターン部332c、331cが周方向両側面から拘束されて各セグメント導体33が絶縁シート36を保持した状態を維持しながらターン部側捻り治具100から同時に取り出され、固定子鉄心32の各スロット35に挿入される。
(折り曲げ工程)挿入工程が終了した後、第2コイルエンド群31bにおいて、端層側に位置している直線部331a、331bは、大セグメント331が開く方向に接合部331d、331eが半磁極ピッチ分捻られて折り曲げられる。そして、中層に位置している直線部332a、332bは、小セグメント332が閉じる方向に接合部332d、332eが半磁極ピッチ分捻られて折り曲げられる。その結果、第2コイルエンド群31bにおいては、径方向に隣接する電気導体は周方向の逆向きに傾斜する。以上の構成を、全てのスロット35のセグメント導体33について繰り返す。
(接合工程)そして、第2コイルエンド群31bにおいて、外端層の接合部331eと外中層の接合部332e、並びに内中層の接合部332dと内端層の接合部331dとが、溶接、超音波溶着、アーク溶接、ろう付け等の手段によって電気的導通を得るように接合される。
次に、絶縁シート36の具体的な形状について説明する。図6に示すように、絶縁シート36は、スリット36Cを有する1枚のシート片によって形成されている。この絶縁シート36は、スリット36Cを挟んで電気導体の重なり領域に対応する部分シート片36Aと、その残部としての部分シート片36Bとを有している。また、スリット36Cの一方端はシート片の外周部まで延びており、スリット36Cの他方端近傍のシート片の外周領域が把持領域(図8に示す領域H)として設定されており、この把持領域を用いて絶縁シートを把持して絶縁シート挿入工程および捻り工程が行われている。
図8は、捻り工程によって変形した絶縁シート36の形状を示す模式的な平面図である。また、図9は捻り工程によって変形した絶縁シート36の形状を示す模式的な周方向に沿った投影図である。これらの図に示すように、大セグメント331は、直線部331a、331bからターン部331cに向かって延びる斜行部331f、331gを有しており、これらの斜行部331f、331gと、隣接するスロット35に対応する斜行部331f、331gとの間が部分的に重なって重なり領域が形成される。同様に、小セグメント332は、直線部332a、332bからターン部332cに向かって延びる斜行部332f、332gを有しており、これらの斜行部332f、332gと、隣接するスロット35に対応する斜行部332f、332gとの間が部分的に重なって重なり領域が形成される。一方の部分シート片36Aは、斜行部331gおよび斜行部332gに対応する重なり領域に対応しており、これらの重なり領域を挟んで互いに近接する斜行部331g同士および斜行部332g同士の電気絶縁を確保するために用いられる。また、他方の部分シート片36Bによって、周方向に隣接するターン部331c同士およびターン部332c同士の間を隔てることにより、これらのターン部の電気導体が互いに接近した場合の電気絶縁を図ることが可能になる。
ところで、上述した説明では、2つの部分シート片36A、36Bを含む1枚のシート片によって絶縁シート36を形成したが、図10および図11に示すように、これら2つの部分シート片36A、36Bを別々の分割シート片136A、136Bとして全体で絶縁シート136を形成するようにしてもよい。
このように、本実施形態の車両用交流発電機1では、U字状のセグメント導体33の各直線部を周方向反対側に捻る前に、周方向に隣接するターン部を含む電気導体間に絶縁シート36が配置されるため、捻り工程によるU字状電気導体の変形等に関係なく電気導体間に絶縁シート36を効率よく挿入することができる。
また、この絶縁シート36は、ターン部を含んで固定子鉄心32の端面から突出する電気導体(斜行部)の周方向に沿った重なり領域に配置されているため、捻り工程によって変形した後の周方向に隣接する電気導体同士が接触する場合であっても、これらの間の電気絶縁を確実に確保することができる。
また、上述した捻り工程後に、絶縁シートは、周方向両側に隣接する電気導体によって押圧されるため、絶縁シート36の保持が容易になるとともに、周方向に隣接する電気導体間の距離を最小にして固定子2およびこれを用いた車両用交流発電機1の小型化を図ることができる。
また、絶縁シート36は、重なり領域に対応した部分とそれ以外の領域に対応した残部とがスリット36Cを介して隔てられた1枚のシート片により形成されており、少ない面積の絶縁シート36によって電気導体間の電気絶縁を行うことができるため通風抵抗の増大を最小に抑えることができ、しかも1枚のシート片によって絶縁シート36を構成して部品点数低減によるコストダウンを計ることが可能になる。特に、スリット36Cの一方端はシート片の外周部まで延びており、スリット36Cの他方端近傍のシート片の外周領域が把持領域として設定されており、この把持領域を用いて絶縁シートを把持して絶縁シート挿入工程および捻り工程が行われている。これにより、形状が安定しにくいスリット付の絶縁シート36の把持が容易になり、絶縁シート挿入工程と捻り工程における絶縁シート36の保持および位置決めがしやすくなる。
あるいは、1枚のシート片からなる絶縁シート36の代わりに、重なり領域に対応した部分シート片136Aとそれ以外の残部に対応した部分シート片136Bのそれぞれからなる2枚の分割シート片によって形成された絶縁シート136を用いるようにしてもよい。これにより、本当に電気絶縁に必要な最小面積の絶縁シート136を用いることができるため、さらに通風抵抗の増大を抑えることができる。
また、電気導体挿入工程は、捻り工程において形状が変形した複数の電気導体の相互の位置を保持して行われるため、捻り工程後に絶縁シート36の両側の電気導体間の隙間が減少した場合であってもこれらの間に絶縁シート36を容易かつ確実に挿入することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、ターン部と斜行部のそれぞれに別々の部分シート片あるいは別々の分割シート片を対応させて電気絶縁を図ったが、1枚の単純な形状を有するシート片によって実現した絶縁シートを用いるようにしてもよい。
図11は、絶縁シートの他の例を示す図である。図11に示すように、単純な山形形状を有する絶縁シート236を用いるようにしてもよい。この場合に、セグメント導体33よりも固定子鉄心32の径方向に沿って外側に突出した部分を把持領域H1として設定し、この把持領域H1を用いて絶縁シート236を把持して絶縁シート挿入工程および捻り工程を行うようにしてもよい。径方向外側に突出した絶縁シート236の一部を把持することで、絶縁シート挿入工程と捻り工程における絶縁シートの保持および位置決めが容易となる。あるいは、セグメント導体33よりも固定子鉄心32の軸方向に沿って突出する部分を把持領域H2として設定し、この把持領域H2を用いて絶縁シート236を把持して絶縁シート挿入工程および捻り工程を行うようにしてもよい。軸方向に突出した絶縁シート236の一部を把持することで、絶縁シート挿入工程と捻り工程における絶縁シートの保持および位置決めが容易となる。また、捻り工程においてターン部331c、332cを挟んで配置された2本の直線部(電気導体)を周方向反対側に捻ったときに、絶縁シート236の把持領域H2の周方向位置がほとんど変化しないため、捻り工程における絶縁シート236の保持および位置決めがさらに容易となる。
また、上述した実施形態では、絶縁シート挿入工程の後に行われる捻り工程において、絶縁シート36が挿入された各ターン部側の小セグメント332および大セグメント331を周方向に沿って捻って変形させたが、絶縁シート挿入工程を行う前にターン部近傍のセグメント形状を所定形状に形成しておいて、絶縁シート挿入工程の後の捻り工程の代わりに、セグメント導体の各直線部に平行な軸を中心にして各直線部を相対的に回転させることにより各直線部の周方向に沿った距離を広げる展開工程を実施するようにしてもよい。この展開工程が直線部移動工程の他の例に相当する。
図13および図14は、捻り工程の代わりに行われる展開工程の説明図である。図13には配列工程が終了した時点での状態が、図14には展開工程実施後の状態が示されている。なお、説明を簡単にするために、周方向に沿って1種類のセグメント導体33が配列される場合が示されている。また、実際には、固定子鉄心32のスロット35の数と同数のセグメント導体33が周方向に沿って配置されるが、これらの図ではそのうちの2本のセグメント導体33のみが示されている。
図13および図14に示す展開治具400は、外周近傍で周方向に沿った複数の挿入孔421が形成された円柱部材411と、径方向に長い長孔431が周方向に沿って複数形成された円筒部材412とを備えている。展開工程では、あらかじめ所定形状に成形されたセグメント導体33の一方の直線部が円柱部材411の挿入孔421に挿入され、他方の直線部が円筒部材412の長孔431にそれぞれ挿入される(図13)。その後、円柱部材411を反時計回り方向に、円筒部412を時計回り方向にそれぞれ回転させる。これにより、セグメント導体33は一方の直線部を中心に他方の直線部が相対的に回転し、その後の電気導体挿入工程においてそのままの状態を維持しながら固定子鉄心32に挿入することが可能になる。
図15は、配列工程(図13)と展開工程(図14)の間に行われる絶縁シート挿入工程の説明図である。図15において、配列工程終了後のセグメント導体33の状態が点線で示されており、展開工程終了後のセグメント導体33の状態が実線で示されている。図15に示すように、配列工程終了後に、周方向に隣接するセグメント導体の各ターン部間に絶縁シート36を挿入する絶縁シート挿入工程が実施される。展開工程終了時には、周方向に隣接するセグメント導体の各ターン部間にはある程度大きな隙間が形成されており、この隙間に絶縁シート36が挿入される。その後、展開工程においてセグメント導体の各直線部を周方向に沿って広げるようにセグメント導体33を回転させると、絶縁シート36が挿入された隙間が狭くなる。
このように、展開工程によってセグメント導体33の径方向に対する傾斜状態が変化する前に絶縁シート36を挿入することが可能になり、展開工程によるセグメント導体33の傾斜変化等に関係なくセグメント導体33間に絶縁シート36を効率よく挿入することができる。
〔第2の実施形態〕
次に、第2の実施形態について説明する。本実施形態の回転電機としての車両用交流発電機では、図3等に示した小セグメント332が径方向に3組備わった固定子が用いられるとともに、第1の実施形態と異なる形状の絶縁シート336が用いられている。
図16は、配列工程が終了した後の本実施形態の電気導体の配置を示す図であり、径方向に沿って配置された3つの小セグメント332が示されている。図17は、図16に示した電気導体を径方向外側から見た側面図である。
上述した第1の実施形態では、重ねられた一組の大セグメント331と小セグメント332に含まれる4本の電気導体331a、331b、332a、332bは、配列工程終了後に径方向に沿って一直線上に並んで配置されたが、本実施形態では、図16に示すように、小セグメント332に含まれる2本の電気導体332a、332bは、配列工程の前に実施される予備捻り工程においてあらかじめ周方向に沿って所定量(例えば1スロットピッチ以下)捻られている。また、この予備捻り工程において、ターン部332cの周方向側面の向きが、径方向に対して所定角度傾斜した状態になっている。
図18は、本実施形態で用いられる絶縁シート336の概略形状を示す斜視図である。図18に示すように、本実施形態の絶縁シート336は、ターン部332cに対して周方向に隣接して配置される第1の分割領域336aと、このターン部332cから延びる2本の斜行部に対応する電気導体(捻り工程が実施される前であって2本の斜行部となる前の2本の電気導体)に対して周方向に隣接して配置されて第1の分割領域336aから軸方向に延在する第2の分割領域336bとを有する。これら第1および第2の分割領域336a、336bは、連結部336eを介して一体となっている。これにより、第1の分割領域336aと第2の分割領域336bとが一体となった一つの部品としての絶縁シート336を用いることができるため、第1の分割領域336aを把持することで絶縁シート336の全体を把持することが可能になり、絶縁シート336を小セグメント332の間に挿入する際に作業性を向上させることができる。
また、図18に示すように、絶縁シート336は、ターン部332cに対して径方向に隣接して配置されて第1の分割領域336aから周方向に延在する第3の分割領域336cと、斜行部に対応する電気導体に対して径方向に隣接して配置されて第2の分割領域336bから周方向に延在する第4の分割領域336dとを有する。これら第3の分割領域336cと第4の分割領域336dは、軸方向に沿ってスリット336fを介して分割されている。なお、スリット336fは、図18に示すように、第3の分割領域336cと第4の分割領域336dを完全に分離する場合の他に、一部を残してそれ以外の領域を分割する場合も含まれている。第3および第4の分割領域336c、336dを備えることで、隣接するターン部332c同士および隣接する斜行部同士の電気絶縁を確保することができる。また、第3の分割領域336cと第4の分割領域336dとの間にスリット336fを設けることにより、直線部移動工程によってターン部332cと斜行部のそれぞれの周方向側面が異なる向きに整形されたときに、第3の分割領域336cと第4の分割領域336dとが異なる向きに引っ張られて絶縁シート336が破れることを防止することができる。
また、絶縁シート336は、ターン部332cの軸方向端部を覆うように第1の分割領域336aから周方向に延在する第5の分割領域336gを有する。第5の分割領域336gは、絶縁シート挿入工程において絶縁シート336を挿入した際にこの絶縁シート336の軸方向に沿った位置決めを行うためのものである。
図19は、複数の絶縁シートとセグメント導体を組み付け整列した後の状態を示す平面図であり、周方向に隣接する小セグメント332の間に絶縁シート336が挿入された状態が示されている。また、図20は図19に示した絶縁シート336と小セグメント332を径方向外側から見た側面図である。図21は、捻り工程を実施した後の状態を示す平面図である。図22は、図21に示した絶縁シート336と小セグメント332を径方向外側から見た側面図である。なお、図19〜図22では、見やすくするために1組の小セグメント332および絶縁シート336について示されている。
図19に示すように、第2の分割領域336bは、斜行部に対応する電気導体の径方向幅よりも広い径方向幅を有し、対応する斜行部から径方向に沿って突出する第1の延長領域336hを備えている。この第1の延長領域336hが直線部移動工程において周方向に移動する斜行部によって周方向に折り曲げられ、図21に示すように、斜行部の径方向側面に沿って配置される。特に、直線移動工程後に、同一の斜行部の径方向に沿った両側に、同一の絶縁シート336に含まれる第1の延長領域336hと第4の分割領域336dを配置することにより、径方向に隣接する斜行部間の電気絶縁を確実に行うことができる。
また、第1の分割領域336aは、ターン部332cに対して径方向および軸方向の少なくとも一方に突出する第2の延長領域336kを備えている。なお、図19に示す例では、第2の延長領域336kは径方向に突出しているが、軸方向に突出するようにしてもよい。これにより、絶縁シート336の把持が容易になり、作業性をさらに向上させることができる。
上述した径方向に突出する第2の延長領域336kは、直線部移動工程後に周方向に折り曲げられ、ターン部332cの径方向側面に沿って配置される。これにより、絶縁シート336によってターン部332cの径方向両側面を覆うことが可能になり、径方向に隣接するターン部332c間の電気絶縁を確実に行うことができる。
図23は、図18に示した絶縁シートの変形例を示す図である。図23に示すように、部分的にくり抜かれた中抜き構造336mを有する第2の分割領域336bを用いるようにしてもよい。電気導体の径方向に沿った間隔に比べると周方向に沿った間隔の方が広くなるため、電気絶縁確保のためには中抜き構造336mを採用してもそれほど支障はなく、軽量化を図ることができる。
図24は、絶縁シートの他の変形例を示す斜視図である。図24に示す絶縁シート436は、第1の分割領域436a、第2の分割領域436b、第3の分割領域436c、第4の分割領域436dを有する。図18等に示した絶縁シート336が図19に示すように小セグメント332に対して時計回り方向の上流側(図19の紙面において小セグメントの右側)に密着するように挿入されるのに対し、図24に示した絶縁シート436は、小セグメント332に対して時計回り方向の下流側に密着するように挿入される点が相違する。なお、図24において、436a、436b等に含まれる符号「a」、「b」、…は、図18に示す絶縁シート336に含まれる各部に付された符号(336a等)に対応しており、機能的に同一であることを示している。
図25は、配列工程の後に絶縁シート挿入工程を実施した後の状態を示す平面図であり、周方向に隣接する小セグメント332の間に絶縁シート436が挿入された状態が示されている。また、図26は図25に示した絶縁シート436と小セグメント332を径方向外側から見た側面図である。図27は、捻り工程を実施した後の状態を示す平面図である。図28は、図27に示した絶縁シート436と小セグメント332を径方向外側から見た側面図である。なお、図25〜図28では、見やすくするために1組の小セグメント332および絶縁シート436について示されている。図27に示すように、捻り工程の後に、第1の分割領域436aと第4の分割領域436dは、互いに異なる向きに延在している。
〔第3の実施形態〕
ところで、上述した第1および第2の実施形態では、セグメント導体のターン部側、すなわち、固定子巻線31のリア側の第1のコイルエンド群31aに絶縁シートを挿入する場合について説明したが、同じように、フロント側の第2のコイルエンド群31bに絶縁シートを挿入するようにしてもよい。但し、この場合には、第1および第2の実施形態において配列工程と捻り工程の間に行っていた絶縁シート挿入工程を、電気導体挿入工程と折り曲げ工程の間に移動させる必要がある。
図29は、第3の実施形態で用いられる絶縁シートの形状を示す斜視図である。また、図30は電気導体挿入工程の後に行われる絶縁シート挿入工程の概略を示す側面図である。これらの図に示すように、本実施形態の絶縁シート536は、固定子鉄心32の軸方向端面から反ターン部側に突出した電気導体に対して周方向隣接領域に配置される周方向領域536aと、周方向領域536aから連続して、径方向に隣接する電気導体の間に配置される径方向領域536bとを有する。固定子鉄心32側の周方向領域536aの下端部は、径方向領域536bと同じ側にほぼ90度折り曲げられている。この絶縁シート536は、固定子鉄心32の軸方向端面から突出する各電気導体毎に挿入される。例えば、図30では第1の実施形態の大セグメント331に含まれる電気導体331aがスロット間隔で周方向に配置され、それぞれの電気導体331aに対応するように絶縁シート536が挿入される。このように、電気導体の先端側(反ターン部側)の1本1本を確実に絶縁シート536で覆うことにより、隣接する電気導体間の電気絶縁を確実に確保することができる。
図31は、折り曲げ工程において電気導体を周方向に捻った状態を示す図である。図31に示すように、固定子鉄心32の軸方向端面から遠い側の径方向領域536bの軸方向端部であって、周方向領域536aと接する部分の角度が、折り曲げ工程終了後に固定子鉄心32の軸方向端面とほぼ平行になるように設定されている。これにより、周方向領域536aに連続する径方向領域536bの角度が鈍角になるため、折り曲げ工程の際に径方向領域536bが周方向領域536aから離れる向きに引っ張られたときに生じる破れを防止することができる。
また、周方向領域536aは、折り曲げ工程後に固定子鉄心側に隣接する側の電気導体(図31では周方向領域536aの下側に配置された電気導体)の周方向側面と、固定子鉄心32の軸方向端面とに沿って近接配置されている。このように、周方向領域536aの全体を電気導体の周方向側面と固定子鉄心32の軸方向端面の両方に密接させることにより、絶縁シート536の位置決めが容易になるとともに、折り曲げ工程の際の絶縁シート536のずれの発生を防止することができる。例えば、固定子鉄心32の軸方向端面の表面であって隣接する電気導体間に串歯状の軸を径方向に沿って挿入して周方向領域536aの端部を拘束した状態で折り曲げ工程を実施することにより、折り曲げ工程における絶縁シート536の位置ずれを確実に防止することができる。
また、固定子鉄心32の軸方向端面に近い径方向領域536bの軸方向端部536cは、固定子鉄心32の近傍(図31では固定子鉄心32の軸方向端面に一致する位置)において周方向領域536aと連続している。これにより、径方向領域536bを固定子鉄心32近傍まで広げて電気絶縁を確保可能な面積を拡大することができる。また、電気導体の周方向側面と大きく角度が変化する固定子鉄心32の軸方向端面まで径方向領域を広げないことにより、この角部において絶縁シート536が複雑に折れ曲がって発生する破れを防止することができる。
また、固定子鉄心32の軸方向端面から遠い側の径方向領域536bの軸方向端部の全体が、折り曲げ工程終了後に固定子鉄心32の軸方向端面とほぼ平行になるように設定されている。径方向領域536bの面積の拡大による確実な電気絶縁の確保とともに、電気導体の先端を露出させることによる接合工程時の電気導体の端部同士の電気的な導通を確保することが可能になる。
また、固定子鉄心32の軸方向端面から遠い側の周方向領域536aの端部は、径方向領域536bよりも軸方向に沿って延びている。これにより、絶縁シート536の把持が容易になる。
図32は、第3の実施形態で用いられる絶縁シートの変形例を示す斜視図である。また、図33は図32に示す絶縁シートを用いた電気導体挿入工程の後に行われる絶縁シート挿入工程の概略を示す側面図である。これらの図に示すように、本実施形態の絶縁シート636は、固定子鉄心32の軸方向端面から反ターン部側に突出した電気導体に対して周方向隣接領域に配置される周方向領域636aと、周方向領域636aから連続して、径方向に隣接する電気導体の間に配置される径方向領域636bとを有する。固定子鉄心32側の周方向領域636aの下端部は、径方向領域636bと反対側にほぼ90度折り曲げられている。
図33に示すように、絶縁シート挿入工程は、周方向に沿って隣接する2つの電気導体間であって周方向に沿ったほぼ中央位置に、固定子鉄心32の軸方向端面から遠い側の周方向領域636aの端部位置を維持して行われる。これにより、絶縁シート636の挿入が容易になるとともに、折り曲げ工程時に絶縁シート636の端部を把持することが可能になる。
図34は、折り曲げ工程において電気導体を周方向に捻った状態を示す図である。固定子鉄心32の軸方向端面に近い径方向領域636bの端部は、固定子鉄心32の軸方向端面に沿って、折り曲げ工程終了後に固定子鉄心の軸方向端面側において隣接する電気導体まで折り曲げられた端部を有するため、絶縁シート636の位置決めが容易になるとともに、折り曲げ工程の際の絶縁シート636のずれの発生を防止することができる。
また、図34に示すように、径方向領域636bは、折り曲げ工程後に固定子鉄心32と反対側に隣接する側の電気導体(図34では周方向領域636aの上側に配置された電気導体)の周方向側面に沿って近接配置されている。
また、図32に示すように、固定子鉄心32の軸方向端面に近い側の径方向領域636bの端部であって、周方向領域636aと接する部分に切り欠き636cが形成されている。これにより、図34に示すように、折り曲げ工程の際に、径方向領域636bと周方向領域636aの境界部に破れを生じることなく、径方向領域636bを固定子鉄心32側に広げることが可能になる。
なお、図32〜図34では、周方向に隣接する2つの電気導体のほぼ中間位置に周方向領域636aが配置された絶縁シート636について説明したが、径方向領域側に配置された電気導体に周方向領域を密着させた絶縁シートを用いるようにしてもよい。
図35は、径方向領域側に配置された電気導体に周方向領域を密着させた絶縁シートを用いて折り曲げ工程を行った状態を示す図である。図35に示す絶縁シート736の周方向領域736aは、折り曲げ工程終了後に固定子鉄心32の軸方向端面と反対側において隣接する電気導体の周方向側面と、固定子鉄心32の軸方向端面とに沿って近接配置されている。これにより、絶縁シート736の位置決めが容易になるとともに、折り曲げ工程の際の絶縁シート736のずれの発生を防止することができる。
また、第3の実施形態で用いられる各絶縁シートでは、周方向領域から遠い側の径方向領域の端部形状を、折り曲げ工程終了後に隣接する他の絶縁シートの形状に一致させることにより、周方向に沿って隣接する2つの絶縁シートの間に生じる隙間を最小にするとともに、これら隣接する2つの絶縁シートを径方向に沿って重複させないようにしている。これにより、周方向に隣接する各絶縁シートの径方向領域によって、径方向位置が異なる電気導体間をほぼ隙間がない状態で覆うことができ、径方向に沿った電気導体間の電気絶縁を確実に確保することができる。また、2つの径方向領域を重複させないことにより、複数の電気導体が径方向に膨らむことを防止することができる。
第1の実施形態の回転電機としての車両用交流発電機の全体構成を示す断面図である。 固定子の部分的な断面図である。 固定子に装着されるセグメント導体の模式的形状を示す斜視図である。 セグメント導体のターン部側捻り治具の断面図である。 ターン部側捻り治具の要部を示す斜視図である。 ターン部側捻り治具の要部を示す部分拡大図である。 電気導体挿入工程の概略を示す図である。 捻り工程によって変形した絶縁シートの形状を示す模式的な平面図である。 捻り工程によって変形した絶縁シートの形状を示す模式的な周方向に沿った投影図である。 変形例の絶縁シートの形状を示す模式的な平面図である。 変形例の絶縁シートの形状を示す模式的な周方向に沿った投影図である。 変形例の絶縁シートの形状を示す図である。 捻り工程の代わりに行われる展開工程の説明図である。 捻り工程の代わりに行われる展開工程の説明図である。 配列工程と展開工程の間に行われる絶縁シート挿入工程の説明図である。 配列工程が終了した後の第2の実施形態の電気導体の配置を示す図である。 図16に示した電気導体を径方向外側から見た側面図である。 本実施形態で用いられる絶縁シートの概略形状を示す斜視図である。 複数の絶縁シートとセグメント導体を組み付け整列した後の状態を示す平面図である。 図19に示した絶縁シートと小セグメントを径方向外側から見た側面図である。 捻り工程を実施した後の状態を示す平面図である。 図21に示した絶縁シートと小セグメントを径方向外側から見た側面図である。 図18に示した絶縁シートの変形例を示す図である。 絶縁シートの他の変形例を示す斜視図である。 配列工程の後に絶縁シート挿入工程を実施した後の状態を示す平面図である。 図25に示した絶縁シートと小セグメントを径方向外側から見た側面図である。 捻り工程を実施した後の状態を示す平面図である。 図27に示した絶縁シートと小セグメントを径方向外側から見た側面図である。 第3の実施形態で用いられる絶縁シートの形状を示す斜視図である。 電気導体挿入工程の後に行われる絶縁シート挿入工程の概略を示す側面図である。 折り曲げ工程において電気導体を周方向に捻った状態を示す図である。 絶縁シートの変形例を示す斜視図である。 図32に示す絶縁シートを用いた電気導体挿入工程の後に行われる絶縁シート挿入工程の概略を示す側面図である。 折り曲げ工程において電気導体を周方向に捻った状態を示す図である。 径方向領域側に配置された電気導体に周方向領域を密着させた絶縁シートを用いて折り曲げ工程を行った状態を示す図である。
符号の説明
1 車両用交流発電機
2 固定子
3 回転子
4 ハウジング
5 整流器
32 固定子鉄心
33 セグメント導体
35 スロット
36 絶縁シート
100 ターン部側捻り治具
111 内側捻り部
112 外側捻り部
113、114 回転駆動機構
115 コントローラ
116 セグメント押さえ部
117 セグメント押し上げ治具
118 昇降駆動機構

Claims (33)

  1. U字状の複数の電気導体を周方向に配置する配列工程と、
    周方向に配置されて隣接する前記電気導体のターン部間に絶縁シートを挿入する絶縁シート挿入工程と、
    前記ターン部を挟んで配置される前記電気導体の2つの直線部を周方向反対側に移動させてこれらの周方向距離を広げる直線部移動工程と、
    前記直線部移動工程によって周方向反対側に移動させた前記電気導体の各直線部を、固定子鉄心に形成されたスロットに挿入する電気導体挿入工程と、
    前記スロットに挿入された前記電気導体の反ターン部側を周方向に折り曲げる折り曲げ工程と、
    前記折り曲げ工程によって折り曲げられた隣接する前記電気導体の端部同士を接合する接合工程と、
    を備えることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  2. 請求項1において、
    前記直線部移動工程は、前記2つの直線部を周方向反対側に移動させることにより前記電気導体を変形する捻り工程であることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  3. 請求項1において、
    前記直線部移動工程は、前記電気導体挿入工程を実施する際の形状にあらかじめ前記電気導体の形状を成形した後に、前記2つの直線部をこれらに平行な軸を中心にして相対的に回転させる展開工程であることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    前記絶縁シートは、前記ターン部を含んで前記固定子鉄心の端面から突出する前記電気導体の周方向に沿った重なり領域に配置されることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  5. 請求項4において、
    前記直線部移動工程後に、前記絶縁シートは、周方向両側に隣接する前記電気導体によって押圧されることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  6. 請求項4において、
    前記絶縁シートは、前記電気導体よりも前記固定子鉄心の径方向に沿って外側に突出した把持領域を有しており、この把持領域を用いて前記絶縁シートを把持して前記絶縁シート挿入工程および前記直線部移動工程が行われることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  7. 請求項4において、
    前記絶縁シートは、前記電気導体よりも前記固定子鉄心の軸方向に沿って外側に突出する把持領域を有しており、この把持領域を用いて前記絶縁シートを把持して前記絶縁シート挿入工程および前記直線部移動工程が行われることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  8. 請求項4において、
    前記絶縁シートは、前記重なり領域に対応した部分とそれ以外の領域に対応した残部とがスリットを介して隔てられた1枚のシート片により形成されていることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  9. 請求項8において、
    前記スリットの一方端は前記シート片の外周部まで延びており、前記スリットの他方端近傍の前記シート片の外周領域が把持領域として設定されており、この把持領域を用いて前記絶縁シートを把持して前記絶縁シート挿入工程および前記直線部移動工程が行われることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  10. 請求項4において、
    前記絶縁シートは、前記重なり領域に対応した部分とそれ以外の領域に対応した残部のそれぞれに対応した2枚の分割シート片によって形成されていることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  11. 請求項1〜10のいずれかにおいて、
    前記電気導体挿入工程は、前記直線部移動工程が終了した後の前記複数の電気導体の相互の位置を保持して行われることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  12. 請求項1において、
    前記固定子鉄心の軸方向端面から前記ターン部側に突出するU字状の前記電気導体は、前記直線部移動工程後に前記固定子鉄心の軸方向に対して傾斜する2本の斜行部と、これら2本の斜行部の先端同士が接続される前記ターン部とを有し、
    前記絶縁シートは、前記ターン部に対して周方向に隣接して配置される第1の分割領域と、前記斜行部に対応する前記電気導体に対して周方向に隣接して配置されて前記第1の分割領域から軸方向に延在する第2の分割領域とを有することを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  13. 請求項12において、
    前記絶縁シートは、前記ターン部に対して径方向に隣接して配置されて前記第1の分割領域から周方向に延在する第3の分割領域を有することを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  14. 請求項12において、
    前記絶縁シートは、前記ターン部に対して径方向に隣接して配置されて前記第1の分割領域から周方向に延在する第3の分割領域と、前記斜行部に対応する前記電気導体に対して径方向に隣接して配置されて前記第2の分割領域から周方向に延在する第4の分割領域とを有し、
    前記第3の分割領域と前記第4の分割領域は、軸方向に沿ってスリットを介して分割されていることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  15. 請求項14において、
    前記第1の分割領域と前記第4の分割領域は、互いに異なる向きに延在していることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  16. 請求項14において、
    前記第2の分割領域は、前記斜行部の径方向幅よりも広い径方向幅を有し、対応する前記斜行部から径方向に沿って突出する第1の延長領域を備え、
    前記第1の延長領域が前記直線部移動工程後に周方向に折り曲げられ、前記斜行部の径方向側面に沿って配置されることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  17. 請求項16において、
    前記直線部移動工程後に、同一の前記斜行部の径方向に沿った両側に、同一の前記絶縁シートに含まれる前記第1の延長領域と前記第4の分割領域が配置されることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  18. 請求項12において、
    前記第1の分割領域は、前記ターン部に対して径方向および軸方向の少なくとも一方に突出する第2の延長領域を備えることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  19. 請求項12において、
    前記第1の分割領域は、前記ターン部に対して径方向に突出する第2の延長領域を備え、
    前記第2の延長領域が前記直線部移動工程後に周方向に折り曲げられ、前記ターン部の径方向側面に沿って配置されることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  20. 請求項12において、
    前記第2の分割領域は、部分的にくり抜かれた中抜き構造を有することを特徴とする回転電機の製造方法。
  21. U字状の複数の電気導体を周方向に配置する配列工程と、
    ターン部を挟んで配置される前記電気導体の2つの直線部を周方向反対側に移動させてこれらの周方向距離を広げる直線部移動工程と、
    前記直線部移動工程によって周方向反対側に移動させた前記電気導体の各直線部を、固定子鉄心に形成されたスロットに挿入する電気導体挿入工程と、
    前記スロットに挿入されて前記固定子鉄心の軸方向端面から突出する前記電気導体の反ターン部側の前記直線部に隣接する周方向隣接領域であって、周方向に配置されて隣接する前記直線部の間に絶縁シートを挿入する絶縁シート挿入工程と、
    前記固定子鉄心の軸方向端面から突出する前記電気導体の反ターン部側の前記直線部を周方向に折り曲げる折り曲げ工程と、
    前記折り曲げ工程によって折り曲げられた隣接する前記電気導体の端部同士を接合する接合工程と、
    を備えることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  22. 請求項21において、
    前記絶縁シートは、前記周方向隣接領域に配置されて前記電気導体に隣接する周方向領域と、前記周方向配置領域から連続して径方向に隣接する前記電気導体の間に配置される径方向領域とを有することを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  23. 請求項22において、
    前記固定子鉄心の軸方向端面から遠い側の前記径方向領域の軸方向端部であって、前記周方向領域と接する部分の角度が、前記折り曲げ工程終了後に前記固定子鉄心の軸方向端面とほぼ平行になるように設定されていることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  24. 請求項22において、
    前記周方向領域は、前記折り曲げ工程後に前記固定子鉄心側に隣接する側の前記電気導体の周方向側面と、前記固定子鉄心の軸方向端面とに沿って近接配置されることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  25. 請求項24において、
    前記固定子鉄心の軸方向端面に近い前記径方向領域の軸方向端部は、前記固定子鉄心の近傍において前記周方向領域と連続することを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  26. 請求項22において、
    前記固定子鉄心の軸方向端面から遠い側の前記径方向領域の軸方向端部の全体が、前記折り曲げ工程終了後に前記固定子鉄心の軸方向端面とほぼ平行になるように設定されていることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  27. 請求項22において、
    前記固定子鉄心の軸方向端面から遠い側の前記周方向領域の端部は、前記径方向領域よりも軸方向に沿って延びていることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  28. 請求項22において、
    前記絶縁シート挿入工程は、周方向に沿って隣接する2つの前記電気導体間であって周方向に沿ったほぼ中央位置に、前記固定子鉄心の軸方向端面から遠い側の前記周方向領域の端部位置を維持して行われることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  29. 請求項28において、
    前記固定子鉄心の軸方向端面に近い前記周方向領域の端部は、前記固定子鉄心の軸方向端面に沿って、前記折り曲げ工程終了後に前記固定子鉄心の軸方向端面側において隣接する前記電気導体まで折り曲げられた端部を有することを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  30. 請求項28または29において、
    前記周方向領域は、前記折り曲げ工程後に前記固定子鉄心と反対側に隣接する側の前記電気導体の周方向側面に沿って近接配置されることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  31. 請求項30において、
    前記固定子鉄心の軸方向端面に近い側の前記径方向領域の端部であって、前記周方向領域と接する部分に切り欠きが形成されていることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  32. 請求項22において、
    前記周方向領域は、前記折り曲げ工程終了後に前記固定子鉄心の軸方向端面と反対側において隣接する前記電気導体の周方向側面と、前記固定子鉄心の軸方向端面とに沿って近接配置されることを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
  33. 請求項22〜32のいずれかにおいて、
    前記周方向領域から遠い側の前記径方向領域の端部形状を、前記折り曲げ工程終了後に隣接する他の前記絶縁シートの形状に一致させることにより、周方向に沿って隣接する2つの前記絶縁シートの間に生じる隙間を最小にするとともに、これら隣接する2つの前記絶縁シートを径方向に沿って重複させないことを特徴とする回転電機の巻線の製造方法。
JP2005029566A 2004-02-06 2005-02-04 回転電機の巻線の製造方法 Expired - Fee Related JP4622556B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005029566A JP4622556B2 (ja) 2004-02-06 2005-02-04 回転電機の巻線の製造方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004030352 2004-02-06
JP2005029566A JP4622556B2 (ja) 2004-02-06 2005-02-04 回転電機の巻線の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005253294A JP2005253294A (ja) 2005-09-15
JP4622556B2 true JP4622556B2 (ja) 2011-02-02

Family

ID=35033240

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005029566A Expired - Fee Related JP4622556B2 (ja) 2004-02-06 2005-02-04 回転電機の巻線の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4622556B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108702071A (zh) * 2016-10-28 2018-10-23 蒂森克虏伯系统工程有限责任公司 用于定位铜杆的装置和方法

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4957948B2 (ja) * 2006-03-24 2012-06-20 株式会社デンソー 絶縁部材及びその組付け方法
JP4623129B2 (ja) * 2008-04-21 2011-02-02 株式会社デンソー 回転電機の固定子及び回転電機
JP5700667B2 (ja) * 2011-06-27 2015-04-15 アスモ株式会社 ステータの製造方法、ステータ及びモータ
CN102340222A (zh) * 2011-06-30 2012-02-01 无锡星诺电气有限公司 自动定子绕线槽的插纸机
ITPI20130092A1 (it) * 2013-10-18 2015-04-19 Atop Spa Apparecchiatura e metodo per produrre componenti di macchine dinamoelettriche
CN103986287B (zh) * 2014-06-04 2016-05-04 济南科亚电子科技有限公司 一种拉线模

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001095186A (ja) * 1999-09-20 2001-04-06 Denso Corp 導体セグメント接合型ステータコイルを有する回転電機
JP2003219591A (ja) * 2002-01-18 2003-07-31 Toyota Motor Corp 回転電機

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5630548U (ja) * 1979-08-11 1981-03-24
JPS5937850U (ja) * 1982-09-02 1984-03-09 富士電機株式会社 巻線形回転子

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001095186A (ja) * 1999-09-20 2001-04-06 Denso Corp 導体セグメント接合型ステータコイルを有する回転電機
JP2003219591A (ja) * 2002-01-18 2003-07-31 Toyota Motor Corp 回転電機

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108702071A (zh) * 2016-10-28 2018-10-23 蒂森克虏伯系统工程有限责任公司 用于定位铜杆的装置和方法
CN108702071B (zh) * 2016-10-28 2020-08-04 蒂森克虏伯系统工程有限责任公司 用于定位铜杆的装置和方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005253294A (ja) 2005-09-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4622556B2 (ja) 回転電機の巻線の製造方法
US6960857B2 (en) Stator for an alternator and method for the manufacture thereof
US6707211B2 (en) Stator for an automotive alternator and method for manufacture thereof
JP5554383B2 (ja) 回転電機の固定子、及びその固定子の製造方法
JP3775349B2 (ja) 回転電機の固定子巻線の製造方法、巻線構造および巻線の製造方法
JP3775317B2 (ja) 回転電機の巻線の製造方法
US10491056B2 (en) Stator formed by winding stator coils, rotary electric machine using said stator, method for manufacturing stator formed by winding stator coils, and method for manufacturing rotary electric machine
US20120217836A1 (en) Motor
KR100414320B1 (ko) 회전전기
US6911758B2 (en) Stator for a rotary electric machine
JP3975947B2 (ja) 回転電機の巻線の製造方法
JP3476416B2 (ja) 交流発電機
JP2006149049A (ja) 車両用回転電機
WO2018055895A1 (ja) 回転電機用固定子、回転電機用固定子の製造方法および回転電機
JP3310971B2 (ja) 交流発電機の製造方法
JP2000139051A (ja) 回転電機の波巻きコイルおよびその製造方法
EP1416610A1 (en) Stator for an automotive alternator and a method for manufacture thereof
JP4396298B2 (ja) 回転電機の巻線の製造方法
JP5939088B2 (ja) 回転電機
JP5682307B2 (ja) 回転電機の固定子及びその製造方法
JP5474184B2 (ja) 電気機械、特に交流発電機のステータ巻線を製造するための方法
JP2021164238A (ja) ステータおよびステータの製造方法
JP4066834B2 (ja) 回転電機の巻線の製造方法
US10811921B2 (en) Insulating member and stator
JP4452984B2 (ja) 回転電機の固定子巻線の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100427

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100518

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101005

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101018

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131112

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees