JP4622293B2 - 照明システム - Google Patents

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Description

本発明はメタルハライドランプと電子安定器を用いた照明システムに関する。
近時、メタルハライドランプにおいて、発光管の外囲器を構成する材料としてセラミックを用いたセラミックメタルハライドランプの開発が盛んである。外囲器としてセラミックを用いた場合は、外囲器として石英ガラスを用いた場合に比して、耐熱性が高く、封入された金属ハロゲン化物との反応が少ないという利点があり、管壁負荷を上げることができる。その結果、セラミックメタルハライドランプでは、管壁負荷を上昇させることによって外囲器が石英ガラスからなる発光管を用いたメタルハライドランプに比して高い効率を得ることができる。
そして、このようなセラミックメタルハライドランプにおいて、より高効率化を図るために、発光管内に金属ハロゲン化物としてセリウム(Ce)やプラセオジウム(Pr)のランタノイド系ハロゲン化物とナトリウム(Na)のハロゲン化物とを封入し、かつ比較的細長い形状の発光管(電極間の距離をL、発光管の内径をDとしたとき、L/D>4)を用いることが提案されている(例えば特表2000−501563、特願2003−005138参照)。このようなセラミックメタルハライドランプでは、111lm/W〜177lm/Wという高い効率が得られるとされている。
特表2000−501563号公報
しかし、本発明者らが、特許文献1に記載されたセラミックメタルハライドランプを試作、評価したところ、高い発光効率が得られることは確認されたものの、一部のランプにおいて始動しない、または始動してもそのまま放電が維持できずに不点灯になるという始動不良が発生した。この始動不良は商用周波数の正弦波で点灯する場合はもちろんのこと、電子安定器を用いた矩形波点灯の場合でも起きた。
この問題の原因については、種々検討した結果、次のように考えられる。
上記したセラミックメタルハライドランプは電極間の距離が長いので、両電極間での絶縁破壊が起こりにくいことに加えて、発光管の内径が小さいので、発光管の内壁近傍での電子の再結合が盛んになり、一度絶縁破壊したとしても、アーク放電へ移行しにくいためであると考えられる。また、上記したセラミックメタルハライドランプは、適正なランプ電圧を得るのに必要な水銀量が少量で済むため、環境にやさしいという利点を有している。例えば特許文献1には、150Wのランプに対してわずか0.7mgの水銀を封入しただけで約90Vのランプ電圧が得られることが記載されている。一般的に、メタルハライドランプにおいて、水銀はランプの適正電圧を確保する以外に、1)放電の熱を保温したり、2)電極の温度を高めたりする役割も併せて有している。上記したセラミックメタルハライドランプでは、水銀が微量しか封入されていないので、前記二つの役割が達せられず、絶縁破壊後、電極間の放電状態がグロー放電からアーク放電へスムーズに移行されないため、始動不良が発生すると考えられる。なお、このような問題はL/D>4なる関係式を満たすものだけでなく、L/D≧2なる関係式を満たす場合でも顕著に現われることが確認された。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、特にL/D≧2なる関係式を満たすメタルハライドランプを電子安定器で点灯させる照明システムにおいて、ランプ始動時、一対の電極間において速やかに絶縁破壊させ、かつスムーズにアーク放電へ移行させて始動不良が発生するのを防止できるようにすることを目的としている。
本発明の照明システムにあっては、上記の課題を解決するために、内部に一対の電極が配置され、かつ少なくとも金属ハロゲン化物と始動用のバッファガスとが封入されている発光管を有するとともに、前記発光管の内径をD(mm)、前記電極間の距離をL(mm)としたとき、L/D≧2なる関係式を満たすメタルハライドランプと、前記メタルハライドランプを動作させるための共振始動型電子安定器とを備え、前記共振始動型電子安定器は、前記一対の電極間における絶縁破壊の前に、前記一対の電極間に印加される電圧を正負の振幅がアンバランスな共振電圧とすることを特徴とするものである。
本発明の照明システムによれば、ランプ始動時、一対の電極間において速やかに絶縁破壊させ、かつスムーズにアーク放電へ移行させて始動不良が発生するのを防止することができる。
以下、本発明を実施するための形態について説明するが、後述の<実施の形態2>が請求項1の構成に対応しており、その他の実施の形態は前提となる構成または付加的な構成として説明する。
<実施の形態1>
図1に本発明の実施の形態1に用いるランプの構造を示す。このランプ1は、定格ランプ電力150Wのメタルハライドランプ(セラミックメタルハライドランプ)であり、一端部が閉塞され、かつ他端部に例えばホウケイ酸ガラスからなるフレア2が封着された例えば硬質ガラス製やホウケイ酸ガラス等からなる外管3と、一部がこのフレア2に封止され、かつ一端部がこのフレア2から外管3内に引き込まれた例えばニッケルまたは軟鋼からなる二本の電力供給線4,5と、外管3内にこれら電力供給線4,5によって支持された発光管6と、外管3の他端部に固着されたねじ込み式(E形)の口金7とを備えている。なお、外管3内は、300Kでの気圧が1×10-1Pa程度の真空状態にある。もちろん、必要に応じて外管3内に窒素を封入してもよい。外管3内に窒素を封入した場合、外管内放電が発生するのを抑制することができる。
一方の電力供給線4の他端部は口金7のアイレット部8に、他方の電力供給線5の他端部は口金7のシェル部9にそれぞれ電気的に接続されている。また、一方の電力供給線5のうち、外管3内に引き込まれた部分の一部には、点灯中、この電力供給線5の表面から光電子が発生しないように酸化アルミニウムからなるチューブ10が被覆されている。さらに、一方の電力供給線5には、外管3内のガス不純物を捕捉するためにゲッター11が取り付けられている。
発光管6は、図2に示すように、内径Dが4mmの円筒部12と、この円筒部12の両端部に連接されているテーパ部13と、このテーパ部13の端部のうち円筒部12とは反対側の端部に形成されているリング部14とからなる本管部15と、リング部14に焼きばめられた細管部16とから構成された多結晶アルミナからなる外囲器17を有している。
なお、図2に示した例では、本管部15における円筒部12、テーパ部13およびリング部14はそれぞれ一体成形されており、繋ぎ目はない。もちろん、各部材12,13,14がそれぞれ焼きばめによって一体化されていてもよい。また、本管部15と細管部16とが一体成形されていてもよい。
また、外囲器17を構成する材料としては、多結晶アルミナ以外にイットリウム−アルミニウム−ガーネット(YAG)、窒化アルミニウム、イットリア、またはジルコニア等の透光製セラミックを用いることができる。
発光管6内には、発光物質としての金属ハロゲン化物、例えばヨウ化プラセオジウム、ヨウ化ナトリウム、緩衝ガスとしての液体水銀が総量として10mg、始動用のバッファガスとしてのキセノンガス(Xe)が室温で20KPaとなるようにそれぞれ封入されている。発光物質としての金属ハロゲン化物にヨウ化プラセオジウムとヨウ化ナトリウムとを用いることにより、発光効率を向上させることができる。ヨウ化プラセオジウムおよびヨウ化ナトリウムに代えて、ヨウ化セリウムおよびヨウ化ナトリウムを用いても、発光効率を向上させることができる。もっとも、所望の色温度、演色性を得るために上記した金属ハロゲン化物以外に、公知の金属ハロゲン化物を適宜封入することができる。
発光管6の内容積は、後述する電極18が挿入された状態で0.45ccである。また、発光管6の管壁負荷は20〜35W/cm2 の範囲内に設定されている。
本管部15内には、一対の電極18が略同一軸(図2中、Cで示す)上で略対向するように配置されており、放電空間19が形成されている。電極18間の距離Lは32mmである。特にL/D≧4なる関係式を満たすことにより、発光効率を一層向上させることができるため、ここではL/Dを8としている。
電極18は、直径0.5mmのタングステン製の電極軸20とこの電極軸20の先端部に設けられたタングステン製の電極コイル21とを有している。
細管部16内には、一端部に電極18が電気的に接続された電極導入体22が挿通され、かつ本管部15とは反対側の端部、つまり後述する電極導入体22の第二の部材24bとで形成される隙間に流し込まれたガラスフリット23によって封着されている。
電極導入体22は、電極軸20が接続されている例えばモリブデンや導電性サーメットからなる第一の部材24aと例えばニオビウムからなる第二の部材24bとを有しており、各部材24a,24bの直径が0.9mmである。第二の部材24bの端部のうち、第一の部材24aとは反対側の端部は、細管部16の外部に導出しており、それぞれ電力供給線4,5に電気的に接続されている。
次に、このようなセラミックメタルハライドランプを電子安定器A,Bの2種類で点灯し、始動性の評価試験を行った。
評価の結果、電子安定器Aは、始動不良になるものがあることがわかった。これに対し、共振型始動方式を有する電子安定器Bでは、すべてのランプが速やかに絶縁破壊し、その後、スムーズにアーク放電に移行することが確認された。
共振型始動方式を有する電子安定器Bの回路構成を図4に示す。この電子安定器Bは、商用交流電源ACに接続された直流電源回路部30と、直流電源回路部30の出力を受けて放電ランプLaを始動点灯させる電子点灯回路部32を備えている。直流電源回路部30は、単純な整流平滑回路であっても良いが、ここでは全波整流器DBとインダクタL1、ダイオードD1、平滑用コンデンサC1、スイッチング素子Q1よりなる昇圧チョッパ回路を用いている。昇圧チョッパ回路の動作は周知であり、スイッチング素子Q1が高周波でオン・オフすることで、全波整流器DBの出力電圧のピーク値よりも高い直流電圧が平滑用コンデンサC1に充電される。制御回路31は平滑用コンデンサC1が所定の電圧に充電されるようにスイッチング素子Q1をオン・オフ制御する。
電子点灯回路部32は、スイッチング素子Q2、インダクタL2、コンデンサC2、ダイオードD2よりなる降圧チョッパ回路と、スイッチング素子Q3〜Q6及びダイオードD3〜D6よりなる極性反転回路、並びにインダクタL3とコンデンサC3よりなるLC直列共振回路と負荷としての放電ランプLaを備えている。
降圧チョッパ回路の動作は周知であり、高周波でオン・オフするスイッチング素子Q2のオン幅を制御することで、入力電圧を降圧した任意の直流電圧がコンデンサC2に得られるように動作する。降圧チョッパ回路のスイッチング素子Q2は、制御回路33からの制御信号により駆動回路34を介してオン・オフ制御され、放電ランプLaの状態に応じて、コンデンサC2の電圧が適正電圧となるようにスイッチング素子Q2のオン幅を制御する。
極性反転回路は、コンデンサC2の両端に並列接続されたスイッチング素子Q3,Q4の直列回路と、スイッチング素子Q5,Q6の直列回路を備えており、スイッチング素子Q3,Q6がオン、スイッチング素子Q4,Q5がオフの状態と、スイッチング素子Q3,Q6がオフ、スイッチング素子Q4,Q5がオンの状態とが切り替わることで、出力電圧極性を反転可能となっている。各スイッチング素子Q3,Q4,Q5,Q6にはそれぞれダイオードD3,D4,D5,D6が逆並列接続されている。スイッチング素子としてMOSFETを用いた場合には、逆並列ダイオードは省略できる。スイッチング素子Q3,Q4は制御回路33の出力によりドライバIC35を介してオン・オフ駆動される。また、スイッチング素子Q5,Q6は制御回路33の出力によりドライバIC36を介してオン・オフ駆動される。ドライバIC35,36は、例えばIR社製IR2308よりなる。
極性反転回路のスイッチング素子Q3,Q4の接続点とスイッチング素子Q5,Q6の接続点の間には、インダクタL3を介して放電ランプLaが接続されている。インダクタL3の一端はスイッチング素子Q3,Q4の接続点に接続されており、他端はコンデンサC3を介してグランドに接続されている。インダクタL3とコンデンサC3は、LC直列共振回路を構成しており、放電ランプLaの始動時には、スイッチング素子Q3,Q4をインダクタL3とコンデンサC3の共振周波数(又はその整数倍又は整数分の1)近傍のスイッチング周波数でオン・オフ駆動することにより、インダクタL3とコンデンサC3の接続点(つまり、放電ランプLaの一端)に高電圧の共振電圧が印加される。これにより、放電ランプLaは絶縁破壊されて、ランプ電流が流れ始める。その後、制御回路33は極性反転回路の動作を低周波矩形波動作に切り替える。
図5に始動時の動作波形、図6に安定点灯時の動作波形を示す。始動時には、図5に示すように、スイッチング素子Q3,Q6とスイッチング素子Q4,Q5が高周波、それもインダクタL3とコンデンサC3よりなるLC直列共振回路の共振周波数(又はその整数倍又は整数分の1)の周波数近傍で交互にオン・オフ動作しており、これにより放電ランプLaの両端電圧Vlaは高周波の高電圧となる。一方、安定点灯時には、図6に示すように、スイッチング素子Q3,Q6とスイッチング素子Q4,Q5は数10〜数100Hzの低周波で交互にオン・オフ動作しており、これにより放電ランプLaのランプ電流Ilaは低周波の矩形波電流となる。
次に、始動用パルストランスを有する電子安定器Aの回路構成を図7に示す。昇圧チョッパ回路、降圧チョッパ回路、極性反転回路の構成については、図4に示した共振型始動方式を有する電子安定器Bと同様であるので、説明を省略する。電子安定器Aと電子安定器Bとの相違点は、電子安定器Aでは、共振始動用のLC直列共振回路を構成するインダクタL3とコンデンサC3が省略されており、代りに、始動用のパルストランスPTとパルス発生回路を含むイグナイタ回路IGが付加されている点である。パルス発生回路は、スイッチング素子Sと、コンデンサC4及び抵抗Rよりなる。コンデンサC4はスイッチング素子Sを介してパルストランスPTの1次巻線に接続されており、抵抗Rを介して充電される。パルス発生用のスイッチング素子Sはダイアック、SSS、放電ギャップ等の印加電圧に応答してブレークオーバーするタイプのスイッチング素子であり、コンデンサC4の充電電圧がブレークオーバー電圧を越えると、スイッチング素子Sがオンになり、パルストランスPTの1次巻線にパルス状の電流が流れる。これにより、パルストランスPTの2次巻線には、1次巻線と2次巻線の昇圧比に応じた高電圧パルスが発生し、放電ランプLaに印加される。
図8に電子安定器Aの始動時の動作波形を示す。安定点灯時の動作は図6と同様である。電子安定器Aでは、放電ランプLaの始動時においても、スイッチング素子Q3,Q6とスイッチング素子Q4,Q5は数10〜数100Hzの低周波で交互にオン・オフ動作しており、これにより極性反転回路の出力電圧Voは低周波の矩形波電圧となる。この矩形波電圧Voの振幅は、降圧チョッパ回路の出力コンデンサC2の両端電圧と略同じである。降圧チョッパ回路のスイッチング素子Q2のパルス幅を適切に制御することにより、無負荷時の出力電圧Voの振幅をスイッチング素子Sがブレークオーバーできるような電圧に設定しておくことで、放電ランプLaの両端には矩形波電圧VoにパルストランスPTからの高圧パルス電圧を重畳した電圧Vlaが印加される。これにより放電ランプLaは絶縁破壊されて、ランプ電流が流れ始める。すると、放電ランプLaの両端電圧は急激に低下し、スイッチング素子SがブレークオーバーしなくなることでパルストランスPTは高圧パルス電圧を発生しなくなる。その後、放電ランプLaがグロー放電からアーク放電に移行すれば、図6と同じ動作になるはずであるが、この電子安定器Aを用いた場合、上述のセラミックメタルハライドランプとの組み合わせでは、絶縁破壊後、スムーズにアーク放電に移行するとは限らず、始動不良になるものがあることがわかった。これに対し、共振型始動方式を有する電子安定器Bでは、すべてのランプが速やかに絶縁破壊し、その後、スムーズにアーク放電に移行することが確認された。
なお、バッファガスとしてキセノンガスを用いたメタルハライドランプに本発明を適用することにより、特に顕著な効果を得ることができる。つまり、バッファガスとしてキセノンガスを用いることにより、高効率化を実現することができる一方、外管内にそのキセノンガスがリークした場合、ランプに始動用のパルスを印加すると、絶縁破壊しにくいものの、一旦絶縁破壊するとグロー放電からアーク放電へ移行しやすくなるので、外管内放電が起きやすくなるが、本発明を適用することにより、その不具合を改善することができる。
<実施の形態2>
以下、実施の形態2について説明する。使用する電子安定器の回路構成については、図4と同様である。この実施の形態では、無負荷時のスイッチング素子Q3〜Q6の動作が実施の形態1とは異なり、図9に示すように、スイッチング素子Q3,Q6のオン幅t1とスイッチング素子Q4,Q5のオン幅t2とがアンバランス(t1≠t2)となるように制御している。このように制御すると、放電ランプLaへの印加電圧Vlaは図9に示すように、正負の振幅がアンバランスな共振電圧となることから、正の振幅のピークで放電ランプLaが始動しやすくなる。つまり、共振電圧のピーク−ピーク値が図5と同じであっても、図9のように正負の振幅がアンバランスな共振電圧とすることで、放電ランプLaが絶縁破壊しやすくなるという第1の効果がある。
また、図10に示すように、絶縁破壊の直後から電極間に直流電流を流すことができるという第2の効果がある。
実施の形態1では、図5に示すような始動時の高周波動作から図6に示すような安定点灯時の低周波矩形波動作に切り替えるまでの間は、放電灯Laに直流電流を流せないが、本実施の形態では、図10に示すように、始動時に印加される高周波高電圧を正負の振幅がアンバランスな電圧としておくことで、ランプ始動の直後から電極間に直流のランプ電流Ilaを流し始めることができ、これによりグロー放電からアーク放電への移行に必要なエネルギーを注入し、スムーズにアーク放電に移行させることができる。
<実施の形態3>
図11に実施の形態3の動作波形を示す。使用する電子安定器の回路構成については、図4と同様である。この実施の形態では、無負荷時のスイッチング素子Q3〜Q6の動作は実施の形態1の図5と同様であり、これをA期間とする。また、定常点灯時のスイッチング素子Q3〜Q6の動作は実施の形態1の図6と同様であり、これをC期間とする。本実施の形態では、A期間とC期間の間に、実施の形態2の図10の動作を介在させており、これをB期間とする。
本実施の形態では、無負荷時の高周波動作の期間Aと定常点灯時の低周波矩形波動作の期間Cの間に、高周波電流と直流電流が重畳して流れる期間Bを設けたことで、スムーズに動作を切り替えることができる利点がある。各期間の切替はタイマーにより切り替えても良いし、放電ランプの状態を検出して切り替えても良い。
<実施の形態4>
図12に実施の形態4の回路構成を示す。図4に示した基本構成において、降圧チョッパ回路を省略した点が異なる。降圧チョッパ回路の機能は、極性反転回路のフルブリッジ回路を構成する片側のスイッチング素子Q5,Q6を高周波動作させることにより実現している。
図13に定常点灯時の動作波形を示す。スイッチング素子Q3,Q4については、図6と同様に数10〜数100Hzの低周波で交互にオン・オフするように動作する。一方、スイッチング素子Q5,Q6については、降圧チョッパ回路のスイッチング素子Q2の機能を兼用するべく、交互に高周波でオン・オフ動作する。スイッチング素子Q3がオンの期間では、スイッチング素子Q6が高周波でオン・オフすることで、インダクタL2を限流要素とし、ダイオードD5を回生用ダイオードとする降圧チョッパ回路として動作する。また、スイッチング素子Q4がオンの期間では、スイッチング素子Q5が高周波でオン・オフすることで、インダクタL2を限流要素とし、ダイオードD6を回生用ダイオードとする降圧チョッパ回路として動作する。
なお、始動時のスイッチング素子Q3〜Q6の動作については、図5の波形図と同様である。始動時にはコンデンサC1の電圧を降圧する必要は無いから、降圧チョッパ回路の機能は不要である。スイッチング素子Q3,Q4が高周波で交互にオン・オフすることでインダクタL3とコンデンサC3のLC直列共振回路には、昇圧チョッパ回路の出力コンデンサC1の電圧が断続的に印加される。スイッチング素子Q3,Q4のスイッチング周波数を、インダクタL3とコンデンサC3のLC直列共振回路の共振周波数(又はその整数倍又は整数分の1)の近傍に設定する(あるいはその周波数近傍で変化させる)ことにより、インダクタL3とコンデンサC3の接続点には共振作用により高電圧が発生し、放電ランプLaを絶縁破壊することができる。
<実施の形態5>
図14に実施の形態5の回路構成を示す。図12において、スイッチング素子Q5,Q6をそれぞれコンデンサC5,C6に置き換えて、ハーフブリッジ型の極性反転回路としたものであり、出力電圧がフルブリッジ型に比べて約半分に低下する代わりに、片側のドライバIC36とスイッチング素子Q5,Q6を省略でき、回路構成を単純化できる利点がある。なお、直流電源回路部30を昇降圧チョッパ回路または降圧チョッパ回路またはその他のAC−DCコンバータで構成しても良い。
上記各実施の形態では定格ランプ電力が150Wのメタルハライドランプを一例に挙げて説明したが、150Wに限らず定格ランプ電力が例えば20W〜400Wのメタルハライドランプにおいて上記と同様の作用効果を得ることができる。
一般的に、定格ランプ電力が高いランプでは、電力損失が小さく発光効率が上昇する傾向にある。一方、定格ランプ電力が低い、例えば150Wのランプでは、電力損失の割合が大きく発光効率が低下する傾向にある。したがって、定格ランプ電力の値によって上記した作用効果の程度に差はあるものの、定格ランプ電力が同じ従来のランプの発光効率に比べれば、相対的にその発光効率を向上させることができる。
また、上記各実施の形態では、ランタノイド系ハロゲン化物として、ヨウ化プラセオジウムのみまたはヨウ化セリウムのみを封入した場合について説明したが、ヨウ化プラセオジウムおよびヨウ化セリウムの両方を封入した場合はもちろんのこと、ヨウ化プラセオジウムまたはヨウ化セリウムに加えてその他のランタノイド系ハロゲン化物としてランタン(La)やネオジウム(Nd)等を封入した場合でも、上記と同様の作用効果を得ることができる。
また、上記各実施の形態では、ヨウ化プラセオジウムまたはヨウ化セリウムのうち少なくとも一方をランタノイド系ハロゲン化物と、ヨウ化ナトリウムと、ヨウ化第二水銀またはヨウ化第一水銀を封入した場合について説明したが、所望の色温度、演色性を得るために公知の金属ハロゲン化物を適宜封入することができる。
また、上記各実施の形態では、金属ハロゲン化物として金属ヨウ化物を一例として説明したが、例えば金属臭化物等の金属ハロゲン化物であっても上記と同様の作用効果を得ることができる。
さらに、上記各実施の形態では、図1および図2に示すとおりの形状を有した発光管6を用いた場合について説明したが、例えば図3(a)〜(f)に示すとおりの形状を有した発光管6a,6b,6c,6d,6e,6fを用いてもよい。ただし、図3(a)〜(f)に示された発光管6a,6b,6c,6d,6e,6fはいずれもその発光管6a,6b,6c,6d,6e,6fの長手方向の軸(各図中、Cで示す)を中心軸とする回転体であり、またその厚みはいずれも省略されており、各図に示された発光管6a,6b,6c,6d,6e,6fにおいてその外面形状および内面形状は図示したとおりである。また、各図に示された発光管6a,6b,6c,6d,6e,6fにおいて、必要に応じて細管部を形成してもよい。
特に、図3(a)に示された発光管6aは、発光管6aの長手方向の軸を含む面で切った断面の外郭が楕円形である。この発光管6aは、構造が簡単なため生産コストを低くすることができるとともに、大量生産した場合、個々の発光管6aにおいて色温度のばらつきを抑えることができる。そのため、例えば天井照明等の同一空間で複数使用する場合、この発光管6aを用いた個々のランプまたは照明装置において、色温度のばらつきを目立ちにくくすることができる。
図3(b)に示された発光管6bは、発光管6bの長手方向の軸を含む面で切った断面の外郭が長方形である。この発光管6bの形状は、特に寿命中の色温度の変化を小さくすることができる。
図3(c)に示された発光管6cは、発光管6cの長手方向の軸を含む面で切った断面の外郭がその両端部で半円形であり、その半円をつなぐ部分が内側に凹んだ弓形状になっている。この発光管6cは、始動時の光立ち上がりを早くすることができ、例えば設計にもよるが定格光出力に達するまでの時間を10〜20%程度短くすることができるとともに、水平点灯時のアーク湾曲が極めて少なく、点灯時のちらつきを抑制することができる。
図3(d)に示された発光管6dは、発光管6dの長手方向の軸を含む面で切った断面の外郭がその両端部で半円形であり、その半円をつなぐ部分が直線状である。この発光管6dは、寿命中の色温度の変化を最も小さくすることができる。
図3(e)に示された発光管6eは、発光管6eの長手方向の軸を含む面で切った断面の外郭がその両端部で半円形であり、その半円をつなぐ部分が外側に膨らんだ弓形状になっている。この発光管6eも、前記発光管6aと同様に、大量生産した場合、個々の発光管6eにおいて色温度のばらつきを抑えることができる。そのため、例えば天井照明等の同一空間で複数使用する場合、この発光管6eを用いた個々のランプまたは照明装置において、色温度のばらつきを目立ちにくくすることができる。
図3(f)に示された発光管6fは、発光管6fの長手方向の軸を含む面で切った断面の外郭がその両端部で略台形であり、その略台形部をつなぐ部分が直線状である。この発光管6fも、前記発光管6cと同様に、始動時の光立ち上がりを早くすることができ、例えば設計にもよるが定格光出力に達するまでの時間を10〜20%程度短くすることができるとともに、水平点灯時のアーク湾曲が極めて少なく、点灯時のちらつきを抑制することができる。
なお、図3(a),(c),(e)の発光管6a,6c,6eについては、長手方向の軸に沿って内径Dが変化しているが、このような場合、一対の電極18間の略中央部の内径をもって当該発光管の内径Dとする。
本発明の照明システムに用いるメタルハライドランプの構造の一例を示す正面図である。 図1のランプの発光管の構造を示す断面図である。 発光管の他の形状例を示す概略断面図である。 実施の形態1の共振始動型電子安定器の回路図である。 図4の電子安定器の始動時の動作説明のための波形図である。 図4の電子安定器の安定点灯時の動作説明のための波形図である。 比較例の始動用パルストランスを有する電子安定器の回路図である。 図7の電子安定器の始動時の動作説明のための波形図である。 実施の形態2の無負荷時の動作説明のための波形図である。 実施の形態2のランプ始動時の動作説明のための波形図である。 実施の形態3の動作説明のための波形図である。 実施の形態4の共振始動型電子安定器の回路図である。 図12の電子安定器の安定点灯時の動作説明のための波形図である。 実施の形態5の共振始動型電子安定器の回路図である。
符号の説明
1 メタルハライドランプ
6 発光管
D 発光管の内径
L 電極間の距離
18 電極

Claims (7)

  1. 内部に一対の電極が配置され、かつ少なくとも金属ハロゲン化物と始動用のバッファガスとが封入されている発光管を有するとともに、前記発光管の内径をD(mm)、前記電極間の距離をL(mm)としたとき、L/D≧2なる関係式を満たすメタルハライドランプと、前記メタルハライドランプを動作させるための共振始動型電子安定器とを備え、前記共振始動型電子安定器は、前記一対の電極間における絶縁破壊の前に、前記一対の電極間に印加される電圧を正負の振幅がアンバランスな共振電圧とすることを特徴とする照明システム。
  2. 前記共振始動型電子安定器は、前記一対の電極間における絶縁破壊の直後、前記一対の電極間に略一定の直流電流を所定期間流すことを特徴とする請求項1記載の照明システム。
  3. L/D≧4なる関係式を満たすことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の照明システム。
  4. 前記バッファガスはキセノンであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の照明システム。
  5. 前記発光管内には、前記金属ハロゲン化物として少なくともハロゲン化プラセオジウムとハロゲン化ナトリウムとが封入されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の照明システム。
  6. 前記発光管内には、前記金属ハロゲン化物として少なくともハロゲン化セリウムとハロゲン化ナトリウムとが封入されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の照明システム。
  7. 前記共振型電子安定器は、安定点灯時、前記メタルハライドランプを矩形波電流によって点灯させていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の照明システム。
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