JP4622184B2 - エンジンおよび動力伝達装置の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、エンジンおよび動力伝達装置の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車両用のエンジンから出力されたトルクは、動力伝達装置を経由して車輪に伝達されるように構成されている。この動力伝達装置は、入力部材と出力部材との間における動力伝達状態を制御することができるように構成されており、エンジントルクの変化に基づいて、入力部材と出力部材との間における動力伝達状態を制御することで、車両の走行性能の低下およびドライバビリティの低下を抑制している。
【0003】
一方、複数種類の燃料を使用することのできるシステムとして、バイフューエルシステムおよびデュアルフューエルシステムが知られている。バイフューエルシステムとは、複数種類の燃料を、相互に切り替えて別々に使用することのできるシステムである。また、デュアルフューエルシステムとは、複数種類の燃料を混合して燃焼させることのできるシステムであり、各燃料同士の供給比率を制御することができる。これらのシステムにおいては、燃料の使用状態を変更するとエンジン出力が変化して、車両の動力性能およびドライバビリティが低下する可能性がある。
【0004】
そこで、燃料使用状態に基づいて、動力伝達装置の動力伝達状態を制御することが知られており、その技術の一例が、特開平6−50419号公報に記載されている。この公報に記載されているエンジンは、アルコールとガソリンとの混合燃料を使用することのできるエンジンであり、このエンジンの出力側に自動変速機が設けられている。自動変速機は、変速比を制御するための摩擦締結要素を有している。そして、アルコール濃度検出装置で、混合燃料のアルコール濃度を検出するとともに、スロットル開度検出装置で、スロットル開度を検出し、これらの検出値を基にライン圧を制御する。これにより、アルコール濃度によるエンジントルクの変化に応じて、摩擦締結要素の容量が変化するため、変速ショックを低減することができるとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報に記載されている自動変速機の油圧制御装置は、エンジントルクの変化と、摩擦締結要素の容量との対応関係に起因する課題を解決するものであるが、複数種類の燃料の使用状態の制御の実行時期と、動力伝達装置の動力伝達状態の制御の実行時期との対応関係に起因する課題が認識されておらず、この点で未だ改善の余地が残されていた。
【0006】
この発明は、複数種類の燃料の使用状態の制御の実行時期と、動力伝達装置の動力伝達状態の制御の実行時期との対応関係に起因する課題を解決することのできるエンジンおよび動力伝達装置の制御装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために請求項1の発明は、複数種類の燃料を使用可能なエンジンを有し、このエンジンで使用する燃料の種類、または前記エンジンで使用する燃料の種類数、または前記エンジンで使用する複数種類の燃料同士の混合割合もしくは混合比率を含む燃料使用状態を変更する制御と、前記エンジンのトルクが入力されかつ変速比を変更可能な動力伝達装置の動力伝達状態を変更する制御とをおこなうエンジンおよび動力伝達装置の制御装置において、前記燃料使用状態を変更する制御を実行する条件、および前記動力伝達装置の変速比を変更する制御を実行する条件が共に成立中であるか否かを判断する条件判断手段と、この条件判断手段により、前記燃料使用状態を変更する制御を実行する条件が成立中と判断され、かつ、前記動力伝達装置の変速比を変更する制御を実行する条件が成立中ではないと判断された場合は、前記燃料使用状態の変更前における前記動力伝達装置の変速比を決める変速マップと前記燃料使用状態の変更後における前記動力伝達装置の変速比を決める変速マップとを異ならせることを想定し、前記変速マップを異ならせる制御を実行すると前記動力伝達装置の変速比が変化するか否かを予測する状態変化予測手段と、この状態変化予測手段により、前記燃料使用状態を変更することに伴って前記変速マップを変更する制御を実行しても前記動力伝達装置の変速比が変化しないと予測された場合は、前記燃料使用状態の変更前における前記動力伝達装置の変速マップと、前記燃料使用状態の変更後における前記動力伝達装置の変速マップとを異ならせる制御をおこなう一方、前記状態変化予測手段により、前記燃料使用状態を変更することに伴って前記変速マップを変更する制御を実行すると前記動力伝達装置の変速比が変化すると予測された場合は、前記燃料使用状態の変更前における前記動力伝達装置の変速マップと、前記燃料使用状態の変更後における前記動力伝達装置の変速マップとを異ならせる制御をおこなわない動力伝達状態設定手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0008】
請求項1の発明によれば、燃料使用状態を変更する制御を実行する条件が成立中と判断され、かつ、動力伝達装置の変速比を変更する制御を実行する条件が成立中ではないと判断された場合は、燃料使用状態の変更前における動力伝達装置の変速比を決める変速マップと燃料使用状態の変更後における動力伝達装置の変速比を決める変速マップとを異ならせることを想定し、変速マップを異ならせる制御を実行すると動力伝達装置の変速比が変化するか否かを予測する。ここで、変速マップを変更する制御を実行しても動力伝達装置の変速比が変化しないと予測された場合は、燃料使用状態の変更前における動力伝達装置の変速マップと燃料使用状態の変更後における動力伝達装置の変速マップとを異ならせる制御をおこなう。一方、変速マップを変更する制御を実行すると動力伝達装置の変速比が変化すると予測された場合は、燃料使用状態の変更前における動力伝達装置の変速マップと燃料使用状態の変更後における動力伝達装置の変速マップとを異ならせる制御をおこなわない。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の構成に加えて、前記条件判断手段により、前記2つの条件が共に成立中であると判断された場合は、前記燃料使用状態を変更する制御の開始または終了の少なくとも一方の時期と、前記動力伝達装置の変速比を変更する制御の開始または終了の少なくとも一方の時期とを異ならせる協調制御手段を備えていることを特徴とするものである。
請求項2の発明によれば、燃料使用状態を変更する制御の開始または終了の少なくとも一方の時期と、動力伝達装置の変速比を変更する制御の開始または終了の少なくとも一方の時期とが異ならせられるため、各制御に基づいて発生する動力伝達装置の出力トルクの変化の重畳が回避される。
【0010】
請求項3の発明は、請求項2の構成に加えて、前記協調制御手段が、前記変速比を変更する制御が開始されてから終了するまでの間に、前記燃料使用状態を変更する制御を開始させ、かつ、終了させる機能を備えていることを特徴とするものである。
請求項3の発明によれば、請求項2の発明と同様の作用が生じる他に、変速比を変更する制御が開始されてから終了するまでの間に、燃料使用状態の変更が開始および終了される。
【0011】
請求項4の発明は、請求項2の構成に加えて、前記協調制御手段が、前記変速比を変更する制御が終了した後に、前記燃料使用状態を変更する制御を開始させる機能を備えていることを特徴とするものである。
請求項4の発明によれば、請求項2の発明と同様の作用が生じる。
【0017】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明の制御装置の対象となる車両システムの概略構成を、図4に基づいて説明する。図4においては、エンジン100と車輪(駆動輪)101との間の動力伝達経路に動力伝達装置102が設けられている。また、エンジン出力を制御するアクチュエータ103と、動力伝達装置102の動力伝達状態を制御するアクチュエータ104とが設けられており、各アクチュエータ103,104を制御する制御器105が設けられている。図4に示す車両システムにおいては、エンジン100から出力された動力、つまりトルクが、動力伝達装置102を経由して車輪101に伝達されて、駆動力が発生する。
【0018】
前記エンジン100は、燃料の燃焼により熱エネルギを発生させ、この熱エネルギを機械エネルギ、具体的には回転運動に変換して、トルク(言い換えれば動力)として出力する形式の内燃機関である。この発明では、複数種類の燃料を使用することができるエンジンを対象としている。複数種類の燃料としては、ガソリン、液化ガス、軽油などが挙げられる。液化ガスとしては、液化石油ガス(LPG)、液化天然ガス(LNG)、圧縮天然ガス(CNG)などが挙げられる。このように、複数種類の燃料を使用することができるエンジン100を有する車両システムには、バイフューエルシステムおよびデュアルフューエルシステムが含まれる。
【0019】
このバイフューエルシステムとは、複数種類の燃料を別々に、かつ、相互に切り替えて燃焼させる機能を有するシステムである。これに対して、デュアルフューエルシステムとは、複数種類の燃料を混合して燃焼させ、かつ、各燃料同士の供給比率を制御する機能を有するシステムである。さらに、上記2つの機能を兼備した車両システムを構成することもできる。なお、いずれのシステムにおいても、各燃料の種類に対応して、個々に燃料供給装置が設けられる。この燃料供給装置は、燃料の使用状態を制御するアクチュエータ、例えば電磁弁などを有している。
【0020】
つぎに、前記動力伝達装置102について説明する。この動力伝達装置102には、変速機(言い換えれば、バリエータ)、前後進切替機構、入力クラッチ、トランスファーなどの要素が含まれる。動力伝達装置102が、これらの要素のいずれであっても、エンジントルクが入力される入力部材106と、入力部材106のトルクを車輪101に伝達する出力部材107とを有している。以下、これらの要素について簡単に説明する。まず、変速機は、入力部材および出力部材と、入力部材と出力部材との間でトルク伝達をおこない、かつ、入力部材の回転速度と出力部材の回転速度との比を制御する変速比制御部材とを有する。また、変速比制御部材により、入力部材と出力部材との間で伝達されるトルクの容量を制御することができる。そして、エンジン100のトルクが、入力部材および出力部材を経由して車輪101に伝達されるように、各部材が配置される。
【0021】
上記の変速機としては、マニュアル変速機能または自動変速機能の少なくとも一方を備えた変速機を用いることができる。マニュアル変速機能を備えた変速機とは、前記変速比を、運転者による変速比選択装置の操作に基づいて変更することのできる変速機を意味している。これに対して、自動変速機能を備えた変速機とは、前記変速比を、変速比選択装置の操作以外の条件に基づいて、自動的に制御することのできる変速機を意味している。
【0022】
また、変速機としては、無段変速機または有段変速機のいずれを用いてもよい。無段変速機とは、前記変速比を連続的もしくは無段階に制御することのできる変速機を意味している。この無段変速機としては、ベルト式無段変速機およびトロイダル式無段変速機が挙げられる。
【0023】
まず、ベルト式無段変速機は、駆動側プーリおよび従動側プーリと、駆動側プーリの溝および従動側プーリの溝に巻き掛けられたベルトを有する。この駆動側プーリが入力部材に連結され、従動側プーリが出力部材に連結される。この駆動側プーリおよび従動側プーリならびにベルトが、前記変速比制御部材に相当する。そして、駆動側プーリの溝幅を調整して、駆動側プーリに対するベルトの巻き掛け半径と、従動側プーリに対するベルトの巻き掛け半径との比を調整することにより、入力部材と出力部材との間の変速比が制御される。また、従動側プーリの溝幅を調整することにより、ベルトの張力が制御される。このベルトの張力の調整により、各プーリおよびベルトとの接触圧力、言い換えれば、入力部材と出力部材との間で伝達されるトルクの容量が制御される。なお、駆動側プーリの溝幅および従動側プーリの溝幅は、アクチュエータ104である油圧制御装置により調整される。
【0024】
前記トロイダル式無段変速機は、トロイダル面を有する入力ディスクおよび出力ディスクと、各ディスクに対して接触するパワーローラとを有する変速機である。入力ディスクは入力部材に連結され、出力ディスクは出力部材に連結される。各ディスクとパワーローラとの接触面間には潤滑油が存在する。そして、各ディスクに対して、その回転軸線方向の挟持力(すなわち、ローディング力)を加えて、各ディスクとパワーローラとの接触面圧を調整するとともに、入力ディスクを回転させると、各ディスクとパワーローラとの間に存在する潤滑油のせん断力により、入力ディスクのトルクが出力ディスクに伝達される。
【0025】
このように、トロイダル型無段変速機においては、潤滑油の分子同士の滑りおよびころがりが共存する摩擦による伝達、いわゆるトラクション伝動により、動力伝達がおこなわれる。なお、前記ローディング力は、アクチュエータ104である油圧制御装置を用いて調整することができ、ローディング力に基づいて、入力部材と出力部材との間のトルク容量を調整することができる。
【0026】
一方、パワーローラを、各ディスクの回転軸線と直交する平面内で直線状に移動させて、パワーローラと各ディスクとの接触面に発生する分力により、パワーローラを、その回転軸線に直交する軸線を中心として傾動させて、パワーローラと各ディスクとの接触半径を調整することにより、入力部材と出力部材との間の変速比が制御される。なお、パワーローラを直線移動させるためのアクチュエータ104としては、油圧制御装置が用いられる。
【0027】
つぎに、有段変速機について説明する。有段変速機とは、入力部材と出力部材との間の変速比を、不連続もしくは段階的に制御することのできる変速機を意味している。有段変速機としては、選択歯車式変速機、遊星歯車式変速機などが挙げられる。選択歯車式変速機においては、同期噛み合い機構の動作により、入力部材と出力部材との間の変速比を制御するように構成できる。遊星歯車式変速機においては、クラッチやブレーキなどの摩擦係合装置を複数設け、各摩擦係合装置の係合・解放・スリップを制御することにより、入力部材と出力部材との間の変速比、または入力部材と出力部材との間で伝達されるトルクの容量の少なくとも一方を制御するように構成できる。
【0028】
なお、同期噛み合い機構または摩擦係合装置の状態は、アクチュエータ104、例えば、油圧制御装置により制御することができる。さらに、有段変速機の場合は、同期噛み合い機構または摩擦係合装置の状態を変更することにより、動力の伝達経路が切り替えられて、入力部材の回転方向に対する出力部材の回転方向を切り替えることができる。
【0029】
そして、上記したいずれの構成の変速機を用いる場合でも、入力部材と出力部材との間の変速比と、入力部材と出力部材との間で伝達されるトルクの容量とが、この発明の「動力伝達状態」に相当する。
【0030】
つぎに、前後進切り替え機構について説明する。変速機として、ベルト式無段変速機またはトロイダル型無段変速機を用いた場合は、入力部材の回転方向に対する出力部材の回転方向を切り替えることができない。前記前後進切替機構は、エンジンとベルト式無段変速機またはトロイダル型無段変速機との間の動力伝達経路に設けられて、エンジン100の回転方向に対する無段変速機の入力部材の回転方向を切り替える機構である。この前後進切り替え機構は、例えば、入力部材および出力部材と、遊星歯車機構および複数の摩擦係合装置とにより構成することができる。前後進切り替え機構の入力部材がエンジン側に連結され、前後進切り替え機構の出力部材が変速機の入力部材側に連結される。
【0031】
そして、前後進切り替え機構の摩擦係合装置の係合・解放状態を切り替えることにより、前後進切り替え機構の入力部材の回転方向に対する出力部材の回転方向が切り替えられる。その結果、ベルト式無段変速機またはトロイダル型無段変速機の入力部材および出力部材の回転方向を切り替えることができる。なお、前後進切り替え機構の摩擦係合装置も、アクチュエータ104である油圧制御装置により制御される。この前後進切り替え機構の入力部材と出力部材との間で伝達されるトルクの容量が、この発明の「動力伝達状態」に相当する。
【0032】
つぎに、入力クラッチについて説明する。この入力クラッチは、エンジン100と変速機との間の動力伝達経路に配置される。この入力クラッチにより、エンジン100から変速機に伝達されるトルクの容量を制御することができる。入力クラッチとしては、摩擦式クラッチ、流体式クラッチ、電磁式クラッチなどを用いることができる。摩擦式クラッチは、摩擦力、言い換えれば係合圧によりトルク容量が制御されるものであり、アクチュエータ104、例えば、油圧制御装置により摩擦係合装置の係合圧を制御することができる。
【0033】
流体クラッチは、流体の運動エネルギにより、回転部材同士の間で動力伝達をおこなうものであり、具体的には、可変容量式の流体クラッチが挙げられる。この可変容量式の流体クラッチは、入力部材および出力部材に羽根が設けられており、各羽根の角度を制御することにより、入力部材と出力部材との間におけるトルク容量が調整される。羽根の角度は、アクチュエータ104、例えば、油圧制御装置により制御することができる。
【0034】
また流体クラッチの入力部材と出力部材との間で、摩擦力により動力伝達をおこなうことができるように、ロックアップクラッチを設けることもできる。このロックアップクラッチの係合圧に基づいて、入力部材と出力部材との間で伝達されるトルクの容量が制御される。ロックアップクラッチの係合圧は、アクチュエータ104、例えば油圧制御装置により制御することができる。なお、流体クラッチとしては、入力部材と出力部材との間で伝達されるトルクを増幅する機能を有するトルクコンバータと、入力部材と出力部材との間で伝達されるトルクを増幅する機能のないフルードカップリングとが挙げられる。
【0035】
前記電磁クラッチは、電磁力を制御することにより、回転部材同士の間におけるトルク容量を制御することができる。電磁力は、アクチュエータ104、例えば、ソレノイドに対する通電電流値により制御される。
【0036】
つぎに、トランスファーについて説明する。このトランスファーは、車両が四輪駆動車である場合、つまり、エンジン100のトルクを前輪および後輪に伝達する車両である場合に設けられる。このトランスファーは、エンジン100から出力された動力を、前輪および後輪に分配する装置であり、ここでいう“四輪駆動車”とは、パートタイム方式の四輪駆動車を意味している。すなわち、二輪駆動状態と四輪駆動状態とを選択的に切り替えることのできる構成のものを意味している。このトランスファーは、前輪または後輪の一方と、エンジン100とを直結する一方、エンジン100と他方の車輪とを、例えば、摩擦クラッチにより連結することのできるものである。
【0037】
そして、摩擦クラッチを係合させると、エンジン100のトルクが前輪および後輪に伝達され、摩擦クラッチが解放されると、エンジン100のトルクが前輪および後輪のいずれか一方に伝達される。摩擦クラッチの係合によりトルクが伝達される車輪101と、エンジン100との間のトルク容量が、摩擦クラッチの係合圧により制御される。摩擦クラッチの係合圧は、アクチュエータ104、例えば油圧制御装置により制御することができる。上記の入力クラッチ、トランスファーのトルク容量が、この発明の「動力伝達状態」に相当する。
【0038】
この発明において、「複数種類の燃料」とは、成分の少なくとも一部が異なる種類の燃料を意味している。またこの発明は、「複数種類の燃料」を選択的に使用でき、かつ、その「燃料使用状態」をも複数設定可能なエンジンを制御対象としているが、全ての使用状態で「複数種類の燃料」が使用されるとは限らない。すなわち、この発明において、「燃料使用状態の変更」には、変更前と後とで燃料の種類が異なること、燃料の種類を増加もしくは減少させること、複数種類の燃料同士の混合割合もしくは混合比率を変更すること、などが含まれる。なお、「燃料使用状態の変更」を「燃料使用状態の切替え」と言い換えることもできる。さらに各請求項の発明に記載されている機能的手段(言い換えれば制御ステップ)は、制御器105およびアクチュエータ103,104などにより実行される。この制御器105としては、例えば、コントローラ、電子制御装置、コンピュータなどが挙げられる。
【0039】
制御器105とは、燃料の使用状態を物理的に制御するアクチュエータおよび動力伝達装置を制御するアクチュエータとの間で、相互に信号通信可能な電子機器を意味している。そして、この発明の「エンジンおよび動力伝達装置の制御装置」には、車両に搭載されていない制御器105と、エンジン100および動力伝達装置102ならびに制御器105を有する車両とが含まれる。この「車両に搭載されていない制御器」とは、エンジン100を制御するアクチュエータ103および動力伝達装置102を制御するアクチュエータ104に対して、信号回線(具体的にはハーネス、電線など)を通じて電気的に接続されていない制御器105を意味する。
【0040】
またこの発明において、上記した各種のアクチュエータ103,104として、油圧制御式のアクチュエータを用いる場合は、その作動油を供給するオイルポンプ(図示せず)を設け、エンジン100の動力によりオイルポンプを駆動する構成を採用できる。また、各種のアクチュエータ103,104として、電気式のアクチュエータを用いる場合は、このアクチュエータに供給する電力を発電する発電機(図示せず)を設け、エンジン100の動力により発電機を駆動する構成を採用できる。
【0041】
ところで、「燃料使用状態を変更する制御」をおこなった場合は、燃料使用状態以外の条件、例えば圧縮比などが同じであっても、エンジン出力が変化する。すなわち、エンジン回転数とエンジントルクとの対応関係が変化する。したがって、「燃料使用状態を変更する制御」をおこなった場合は、車両の動力性能やドライバビリティに影響が及ぶ可能性がある。そこで、この発明においては、基本的には、「燃料使用状態を変更する制御」と「動力伝達状態を変更する制御」とが共におこなわれる。
【0042】
この発明において、動力伝達装置102の動力伝達状態とは、変速機の変速比、変速機の入力部材と出力部材との間で伝達されるトルクの容量、変速機の変速比およびトルク容量を制御する油圧制御装置のライン圧、入力クラッチのトルク容量、ロックアップクラッチのトルク容量、トランスファーのトルク容量などを意味している。より具体的には、燃料使用状態の変更に対応して、動力伝達装置を制御する「制御基準」が変更される。
【0043】
この制御基準としては、例えば、燃料使用状態に対応して設定される変速マップ、燃料使用状態に対応して設定されるライン圧制御マップ、燃料使用状態に対応して設定されるトルク容量制御マップなどが挙げられる。変速マップは、アクセル開度および車速をパラメータとして変速機の変速比を設定するものであり、燃料使用状態に応じて変速比の設定車速が異ならせられる。また、ライン圧制御マップは、アクセル開度および車速をパラメータとして油圧制御装置のライン圧を制御するものであり、燃料使用状態に応じて設定油圧が異ならせられる。さらに、トルク容量制御マップは、エンジンから動力伝達装置に入力されるトルクに応じたトルク容量を設定するものであり、燃料使用状態に応じてトルク容量が異ならせられる。このように、燃料使用状態に基づいて動力伝達状態を制御することにより、エンジントルクの変化による動力性能の低下、およびドライバビリティの低下を抑制できる。
【0044】
【実施例】
つぎに、図4に示す車両システムを、より具体化した実施例を、図2に基づいて説明する。図2で説明する車両システムは、前述したデュアルフューエルシステムおよびバイフューエルシステムの両方の機能を兼備しているものとする。また、この実施例では、エンジン1の出力側に配置される変速機が、摩擦係合装置の係合・解放により変速段が変更される構成の有段式の自動変速機2である場合について、先に説明する。
【0045】
まず、エンジン1のシリンダ3内には、ピストン4が往復動自在に配置されており、ピストン4の頂面側に臨んで燃焼室5が形成されている。燃焼室5に臨んで点火装置6が設けられている。この燃焼室5に連通する吸気管7および排気管8が設けられており、吸気管7の内部にはスロットルバルブ8が設けられている。
【0046】
また、吸気管7において、スロットルバルブ8と燃焼室5との間には、ガソリン用インジェクタ9およびLPG用インジェクタ10が設けられている。ガソリン用インジェクタ9とガソリンタンク11とが配管により接続されており、ガソリンタンク11内のガソリンを、ガソリン用インジェクタ9側に供給するガソリン燃料ポンプ(図示せず)が設けられている。ガソリン用インジェクタ9およびLPG用インジェクタ10は、共に電磁弁を有している。一方、LPG用インジェクタ10とLPGタンク12とが配管により接続されており、LPGタンク12内のガスを、LPG用インジェクタ10側に供給するLPG燃料ポンプ(図示せず)が設けられている。
【0047】
また、ガソリン用インジェクタ9によるガソリンの噴射量および噴射時期を制御するガソリン用電子制御装置(ガソリン用ECU)13が設けられている。さらに、LPG用インジェクタ10によるガスの噴射量および噴射時期を制御するLPG用電子制御装置(LPG用ECU)14が設けられている。さらにまた、ガソリン用電子制御装置13およびLPG用電子制御装置14に電気的に接続された総合制御装置15が設けられている。総合制御装置15は、中央演算処理装置(CPU)および記憶装置(RAM,ROM)ならびに入出力インタフェースを主体とするマイクロコンピュータにより構成されている。
【0048】
この総合制御装置15には、燃料切替スイッチ16の信号、自動変速機2の入力部材17の回転数(回転速度)を検知する入力回転数センサ18の信号、自動変速機2の出力部材19の回転数(回転速度)を検出する出力回転数センサ20の信号、吸気圧センサ21の信号、吸気量センサ22の信号、アクセル開度センサ23の信号、スロットル開度センサ24の信号、エンジン回転数センサ25の信号、シフトポジションセンサ26の信号、各燃料の残量を検知する残量検知センサ27の信号などが入力される。出力回転数センサ20の信号に基づいて車速が演算される。前記燃料切替スイッチ16は、車両の乗員により操作されるものであり、使用する燃料の種類の変更指示信号、種類の異なる燃料を使用する場合における燃料同士の供給比率の変更指示信号などを発生する。また、シフトポジションセンサ26は、変速比選択装置(図示せず)の操作状態を検知するものである。
【0049】
これに対して、総合制御装置15からは、エンジン出力を制御する各種のアクチュエータ(スロットルバルブ8、点火装置6、ガソリン用インジェクタ9、LPG用インジェクタ10)を制御する信号、自動変速機2の変速比およびトルク容量を制御するアクチュエータ(油圧制御装置)を制御する信号などが出力される。
【0050】
総合制御装置15には、車速、アクセル開度などのパラメータに基づいて、エンジン出力を制御するためのデータが、予め記憶されている。そして、複数種類の燃料の使用状態、吸入空気量、点火時期、燃料噴射量、燃料噴射時期などの各種の制御事項のうち、少なくとも1つの制御事項により、エンジン出力が制御される。また、総合制御装置15には、車速、アクセル開度、シフトポジションなどのパラメータに基づいて、自動変速機2の変速比を制御し、かつ、エンジントルクなどのパラメータに基づいて、自動変速機2の入力部材17と出力部材19との間におけるトルク容量を制御するためのデータが、予め記憶されている。なお、エンジントルクの判断方法は、前記各種の制御事項に基づいて演算処理により判断する方法、またはトルクセンサ(図示せず)により、エンジン1の出力軸のトルクを実際に検知する方法のいずれでもよい。
【0051】
つぎに、この発明の一制御例を、図1のフローチャートに基づいて説明する。
図1に示す制御例は、エンジン1の「燃料使用状態」に関する制御と、自動変速機2の変速制御とを含むフローチャートである。また、自動変速機2として、摩擦係合装置の係合・解放により変速が実行される構成の自動変速機、つまり、有段式の自動変速機を対象として説明する。
【0052】
まず、ステップS1では、“各種の事項”に基づいて、“燃料の使用状態の変更制御”を実行する条件が成立中であるか否かが判断される。各種の事項としては、例えば、燃料切替スイッチ16の信号、残量検知センサ27の信号、車速およびアクセル開度に対応するエンジン出力と燃料との対応関係を示すデータなどが挙げられる。また、“エンジン1で使用する燃料を切り替える条件が成立中”とは、“燃料の使用状態の変更制御を実行する条件が成立してから、燃料の使用状態の変更制御の実行するための制御信号が、ガソリン用電子制御装置13およびLPG用電子制御装置14から出力されるまでの間であること”を意味している。さらに“燃料の使用状態の変更制御”には、種類の異なる燃料を相互に変更すること、燃料の種類を増加もしくは減少させること、複数種類の燃料同士の混合割合もしくは混合比率を変更すること、などが含まれる。
【0053】
ステップS1で肯定的に判断された場合はステップS2に進む。このステップS2では、“各種の事項に基づいて、自動変速機2の変速比を切り替える条件が成立中であるか否か”が判断される。ステップS2で用いられる“各種の事項”としては、例えば、車速およびアクセル開度をパラメータとする変速マップ、シフトポジションセンサ26の信号などが挙げられる。また、“自動変速機2の変速比を切り替える条件が成立中”とは、“自動変速機2の変速比を切り替える条件が成立してから、総合制御装置15から油圧制御装置28に対して制御信号が出力されるまでの間であること”を意味している。
【0054】
上記ステップS2で肯定的に判断された場合はステップS3に進む。このように、ステップS1およびステップS2で、共に肯定判断されるということは、エンジン1の「燃料使用状態」を変更させる要求と、自動変速機2の変速段を変更させる要求とが、共に発生していることを意味している。このステップS3では、自動変速機2の変速比の制御に用いるデータとして、変更後の燃料使用状態に対応するデータが選択される。
【0055】
このステップS3で用いるデータは、自動変速機2の変速比、すなわち、変速段の切替にともない、係合・解放状態が切り替えられる摩擦係合装置の係合圧を定めたデータである。具体的には、変速前の変速段を設定するために係合されている摩擦係合装置を解放させるに際して、その摩擦係合装置の係合圧(油圧)の経時的な低下状態と、変速後の変速段を設定するために摩擦係合装置を係合させるに際して、その摩擦係合装置の係合圧の経時的な上昇状態とを定めたものである。
【0056】
このステップS3についで、総合制御装置15から油圧制御装置28に対して変速指令信号が出力されることにより、自動変速機2の変速段の切り替え、言い換えれば、摩擦係合装置の係合・解放状態の切り替えが実行される(ステップS4)。このステップS4についで、ステップS5に進む。ステップS5では、“自動変速機2の変速段階が、所定の変速段階まで到達したか否か”が判断される。具体的には、“変速比の変更制御が継続中であるか否か”または“変速比の変更制御が終了したか否か”のいずれかが判断される。有段式の自動変速機2においては、ステップS5の判断に“所定時間”が用いられる。
【0057】
この所定時間を具体的に説明する前に、摩擦係合装置の係合・解放により変速が実行される構成の自動変速機2の変速過程を、詳細に説明する。まず、変速指令が出力されると、変速前の変速段で係合されている摩擦係合装置の解放が開始されるとともに、変速後の変速段で係合される摩擦係合装置の係合が開始される。このように、各摩擦係合装置の係合・解放状態の変更が開始されると、各摩擦係合装置によるトルクの伝達分担状態が変化する。しかしながら、各摩擦係合装置によるトルクの伝達分担状態が変化しただけでは、自動変速機2の入力回転数は変化しない。このように、各摩擦係合装置によるトルクの伝達分担状態が変化し、かつ、自動変速機2の入力回転数およびエンジン回転数が変化しない状態(言い換えれば、変速過程もしくは変速段階)をトルク相と呼ぶ。
【0058】
その後、係合される摩擦係合装置の係合圧が増加すると、エンジン側の慣性力の変化に基づいて、自動変速機2の入力回転数が低下し始める。その後、摩擦係合装置の係合により連結される回転部材同士の回転速度差がなくなった時点、つまり、自動変速機2の入力回転数が、変速後の出力回転数および変速比に対応する回転数に同期した時点で変速が終了する。上記のように、自動変速機2の入力回転数が低下し始めた時点から、摩擦係合装置の係合により連結される回転部材同士の回転速度差がなくなる時点までの変速段階を、イナーシャ相と呼ぶ。
【0059】
この実施例で対象としている有段式の自動変速機2においては、前記ステップS5において、第1の所定時間または第2の所定時間のいずれかを選択することができる。まず、第1の所定時間について説明すれば、この第1の所定時間は、前記変速指令の出力時点から、イナーシャ相継続中のある時点までの時間である。例えば、イナーシャ相が開始されてから、燃料使用状態の変更制御をおこなうことを想定し、イナーシャ相が終了する以前に、燃料使用状態の変更制御を終了させる場合は、第1の所定時間が選択される。これに対して、第2の所定時間は、変速指令の出力時点から、イナーシャ相が終了後のある時点までの時間である。例えば、イナーシャ相が終了した後に、燃料使用状態の変更制御を開始させる場合は、第2の所定時間が選択される。
【0060】
そして、前記ステップS5で肯定的に判断された場合は、ステップS6を経由してリセットされる。まず、第1の所定時間が設定され、かつ、ステップS5で肯定判断されて、ステップS6に進んだ場合について説明する。この場合は、自動変速機2の変速段階がイナーシャ相中にある状態で、燃料使用状態を変更する制御が開始され、かつ、終了する。
【0061】
このように、自動変速機2の変速段階がイナーシャ相中にある状態では、自動変速機2の出力部材19の出力トルクは、摩擦係合装置に連結され、かつ、出力部材側19に連結されている回転部材のトルクに依存している。言い換えれば、自動変速機2の出力部材19の出力トルクは、自動変速機2の入力側におけるトルク変動の影響を受けない。したがって、燃料使用状態の変更にともないエンジントルクが変化した場合でも、このエンジントルクの変動が、自動変速機2の出力部材19のトルク変動として表れない。つまり、イナーシャ相の前後における自動変速機2の出力トルクの変動と、燃料使用状態の変更制御の実行にともなう自動変速機2の出力トルクの変動とが重畳することを防止できる。
【0062】
つぎに、第2の所定時間が選択され、かつ、ステップS5で肯定的に判断されてステップS6に進んだ場合について説明する。この場合は、イナーシャ相の終了後に、燃料使用状態の変更制御が実行される。このように、イナーシャ相の終了後に、燃料使用状態の変更制御が実行された場合も、イナーシャ相の前後における自動変速機2の出力トルクの変動と、燃料使用状態の変更制御の実行にともなう自動変速機2の出力トルクの変動とが、時間的に重畳することを防止できる。すなわち、自動変速機2の出力トルクが大きく変動することを防止できる。な、ステップS5で否定的に判断された場合はリセットされる。
【0063】
上記ステップS5において、前記第1の所定時間および第2の所定時間は、自動変速機2の変速前および変速後の変速比、自動変速機2の出力回転数などに基づいて、選択することができる。また、ステップS5において、所定時間を用いることなく、イナーシャ相の開始を判断し、その判断結果に基づいて、ステップS5からステップS6に進むルーチン、またはステップS5からリセットするルーチンを採用することもできる。このように、所定時間を用いることなく、イナーシャ相の開始を判断する方法としては、例えば、つぎのような方法がある。
【0064】
まず、イナーシャ相の開始は、変速前の変速比および自動変速機2の実際の出力回転数に基づいて、イナーシャ相が開始される前の自動変速機2の入力回転数を算出し、変速信号の出力後に、自動変速機2の実際の入力回転数が変化し始めたか否かにより判断することができる。
【0065】
つぎに、ステップS2で否定的に判断された場合について説明する。この場合は、燃料使用状態の変更制御を開始する指令信号が発生する(ステップS7)。
このステップ7の内容は、ステップS6の内容と同じである。このステップS7についで、“変更前の燃料使用状態に対応する変速マップから、変更後の燃料使用状態に対応する変速マップに変更する制御”を実行した場合を想定し、“変速マップの変更制御を実行すると、自動変速機2で変速が発生する可能性があるか否か”が判断される(ステップS8)。
【0066】
このステップS8で否定的に判断された場合は、前記変速マップの変更制御が実行される(ステップS9)。例えば、車速が同じであっても設定される変速比が異なるように、変更前の変速マップと変更後の変速マップとが異ならせられる。また、変更後の燃料使用状態に対応するエンジン出力、および変更後の変速マップに基づいて、摩擦係合装置の係合圧を設定し(ステップS10)、リセットされる。例えば、燃料使用状態の変更前に用いる係合圧制御マップと、燃料使用状態の変更後に用いる係合圧制御マップとでは、同じアクセル開度であっても設定される係合圧が異なるように、各制御マップが異ならせられる。
【0067】
さらに、ステップS10では摩擦係合装置の係合圧に対応して、油圧制御装置28の油圧回路のライン圧を設定することができる。例えば、燃料使用状態の変更前に用いるライン圧制御マップと、燃料使用状態の変更後に用いるライン圧制御マップとでは、同じアクセル開度であっても設定されるライン圧が異なるように、各制御マップが異ならせられる。なお、ステップS8で肯定的に判断された場合は、変速マップを変更することなくリセットされる。
【0068】
このように、燃料使用状態を変更する制御の実行にともない、変速マップを変更する制御を実行した場合を想定し、この変速マップの変更により、自動変速機2の変速が、即座に発生することが予測される場合は、燃料使用状態の変更前の変速マップが用いられる。したがって、自動変速機2の変速比の変更が頻繁におこなわれる現象、いわゆるシフトハンチングを防止することができる。
【0069】
一方、前記ステップS1で否定的に判断された場合は、ステップS11に進む。このステップS11の内容は、ステップS2の内容と同じであり、ステップS11で肯定的に判断された場合は、ステップS12を経由してリセットされる。
ステップS12の内容は、ステップS4の内容と同じである。また、ステップS11で否定的に判断された場合はリセットされる。上記ステップS8およびステップS9で変速マップを変更する方法には、「燃料使用状態」毎に複数の変速マップを総合制御装置15に記憶しておき、各変速マップを読み替える方法と、ある「燃料使用状態」に対応して単一の変速マップを総合制御装置15に記憶しておき、この単一の変速マップを必要に応じて補正する方法とが含まれる。
【0070】
また、図1の制御例においては、単一種類の燃料を使用する「第1の燃料使用状態」に対応して設定される、変速マップ、および変速時の摩擦係合装置の係合圧、ならびに油圧制御装置28のライン圧などに基づいて(依存して)、複数種類の燃料を混合して使用する「第2の燃料使用状態」に対応する変速マップ、および変速時の摩擦係合装置の係合圧、ならびに油圧制御装置28のライン圧などを決定することができる。
【0071】
これとは逆に、第2の燃料の使用状態に対応して設定される、変速マップ、および変速時の摩擦係合装置の係合圧、ならびに油圧制御装置28のライン圧などに基づいて、「第1の燃料使用状態」に対応する変速マップ、および変速時の摩擦係合装置の係合圧、ならびに油圧制御装置28のライン圧などを決定することもできる。なお、この実施例において、“自動変速機の変速比の変更”には、変速前の変速比よりも変速後の変速比の方が大きくなる変速制御(いわゆるダウンシフト)と、変速前の変速比よりも変速後の変速比の方が小さくなる変速制御(いわゆるアップシフト)とが含まれる。このように、図1に示す制御例を、図2に示す車両システムに適用することにより、車両の動力性能の向上、自動変速機2の変速性能の向上、ドライバビリティの向上を図ることができる。
【0072】
ここで、図1のフローチャートとこの発明の構成との対応関係を説明すれば、ステップ1およびステップS2が、この発明の条件判断手段に相当し、ステップS3ないしステップS6が、この発明の協調制御手段に相当する。つまり、協調制御手段は、自動変速機の変速比を変更する制御が開始されてから、エンジン1側の慣性力の変化に基づく自動変速機2の入力側の回転変化が終了するまでの間に、「燃料使用状態」を変更する制御を開始させ、かつ、終了させる機能を備えている。また、ステップS8で否定判断されてステップS9に進むルーチン、およびステップS8で肯定判断されて、変速マップを変更することなくリセットする制御が、この発明の動力伝達状態設定手段に相当し、ステップS7およびステップS8が、この発明の状態変化予測手段に相当する。
【0073】
また、図1のフローチャートで説明した内容と、この発明の構成との対応関係を説明すれば、イナーシャ相の開始が、この発明の「動力伝達装置の変速比を変更する制御の開始」に相当し、イナーシャ相の終了が、「動力伝達装置の変速比を変更する制御の終了」に相当する。さらにまた、「燃料使用状態の実際の切替開始および終了」が、この発明の「燃料の使用状態を変更する制御の開始時期および終了時期」に相当する。さらに、「イナーシャ相の開始または終了」が、この発明の「動力伝達装置の変速比を変更する制御の開始時期および終了時期」に相当する。さらにまた、変速マップにより、この発明の「動力伝達装置の変速比」が制御される。また、前記第1の「燃料使用状態」および第2の「燃料使用状態」が、この発明の所定の「燃料使用状態」および他の「燃料使用状態」に相当する。
【0074】
さらに、図2の構成と図4の構成との対応関係を説明すれば、図2に示すガソリン用電子制御装置13、LPG用電子制御装置14、総合制御装置15が、図4の制御器に相当する。また、図2に示す点火装置6、ガソリン用インジェクタ9、LPG用インジェクタ10、スロットルバルブ8などが、図4に示すアクチュエータ103に相当する。さらに、図2に示す油圧制御装置28が、図4のアクチュエータ104に相当する。さらに、図1に示す制御例は、各種の機能的手段(制御ステップ)を有するエンジンおよび動力伝達装置の制御方法であるとも言える。したがって、この制御方法が、制御器が車両に搭載されていない状態または、制御器を有する車両のいずれに対しても適用されることは勿論である。
【0075】
図3のタイムチャートには、「燃料使用状態を変更する制御」および「自動変速機の変速比を変更する制御」に関連する事項の経時変化、具体的には、自動変速機の出力トルク、エンジントルク、変速後の変速段を設定するために係合される摩擦係合装置に作用する有効油圧などの経時変化が示されている。図3のタイムチャートは、「燃料使用状態」の変更制御をおこなう前のエンジントルクよりも、「燃料使用状態」の変更制御をおこなった後のエンジントルクの方が小さくなる場合に相当する。
【0076】
また、このタイムチャートにおいて、自動変速機の出力トルクは、実施例の制御に相当する特性が破線で示されている。実施例の制御とは、イナーシャ相の継続中に「燃料使用状態の変更制御」をおこない、かつ、摩擦係合装置の係合圧を、変更後の「燃料使用状態」に対応して制御することである。これに対して、第1の比較例の制御に相当する特性が、太い実線で示され、第2の比較例に相当する特性が、細い実線で示され、第3の比較例の制御に相当する特性が、一点鎖線で示されている。
【0077】
第1の比較例では、自動変速機で変速が開始される直前に、「燃料使用状態」を変更する制御が実行される。第2の比較例では、「燃料使用状態」を変更する制御をおこなわずに、自動変速機の変速比の変更制御が実行される。第3の比較例では、イナーシャ相の継続中に「燃料使用状態の変更制御」をおこなうが、摩擦係合装置の係合圧が「燃料使用状態」に対応して制御されない。なお、第1ないし第3の比較例も、摩擦係合装置の係合・解放状態の切替により、変速が実行される構成の有段式の自動変速機を対象としている。
【0078】
また、図3に示すエンジントルクの変化特性は、実施例の特性が破線で示され、第2の比較例に相当する特性が実線で示されている。図3に示す摩擦係合装置の油圧特性は、実施例の特性が破線でされ、第2の比較例の特性が実線で示されている。
【0079】
図3のタイムチャートにおいては、まず、時刻t1でモード切替判断が成立(即ち、燃料使用状態を変更する条件が成立)し、その後の時刻t2において、自動変速機の変速判断が成立(変速比を変更するための条件が成立)し、ついで、時刻t3において、自動変速機の変速比を変更する「変速指令」が出力される。
ここまでは、実施例の特性も他の特性も同じである。
【0080】
この変速指令が出力された後について、まず実施例を基本として説明する。変速指令が出力された後、時刻t5において、変速前の変速段を設定するために係合されていた摩擦係合装置の係合圧が低下し始め、かつ、変速後の変速段を設定するために係合される摩擦係合装置の係合圧の上昇が開始される。このため、時刻t5以前においては、ほぼ一定に制御されていた自動変速機の出力トルクが、時刻t5以降は徐々に低下し始めている。
【0081】
そして、時刻t8において、摩擦係合装置の係合圧が所定圧まで上昇すると、自動変速機の出力トルクが上昇し始める。この時刻t8がイナーシャ相の開始時刻に相当し、前記時刻t3から時刻t8までの時間が、前記所定時間、具体的には第1の所定時間に相当する。その後、時刻t8以降は摩擦係合装置の係合圧がほぼ一定に制御され、かつ、時刻t9において「燃料使用状態」を変更する制御信号が出力されている。
【0082】
このようにして、時刻t9以降はエンジントルクが徐々に低下し、その後、エンジントルクがほぼ一定に維持されている。また、摩擦係合装置の係合圧はほぼ一定に制御され、自動変速機の出力トルクもほぼ一定に維持されている。そして、時刻t11以前に「燃料使用状態を変更する制御」が実際に終了する。その後、時刻t12においてイナーシャ相が終了し、自動変速機の出力トルクが低下し、その後、自動変速機の出力トルクがほほ一定に維持されている。さらに、時刻t12を過ぎてからは、摩擦係合装置の係合圧が上昇され、その後、摩擦係合装置の係合圧がほぼ一定に制御されている。
【0083】
これに対して、第1の比較例においては、時刻t5で、摩擦係合装置の係合圧が実線のように上昇する前に、「燃料使用状態」の変更制御が実行されることにともない、時刻t4以降は自動変速機の出力トルクが低下し始める。そして、摩擦係合装置の係合圧が上昇され、その後、時刻t6でイナーシャ相が開始されるとともに、自動変速機の出力トルクが上昇している。さらに、自動変速機の出力トルクがほぼ一定に制御されるとともに、時刻t10でイナーシャ相が終了して自動変速機の出力トルクが低下している。その後、自動変速機の出力トルクがほぼ一定に制御されている。
【0084】
一方、第2の比較例においても、時刻t5以降、自動変速機の出力トルクが低下する。しかし、この第2の比較例では、「燃料使用状態の変更に対応して摩擦係合装置の係合圧を低下させる制御」はおこなわない。つまり、変速後の変速段を設定する場合に係合される摩擦係合装置の係合圧(タイムチャートに実線で示す係合圧)の上昇勾配の方が、実施例の摩擦係合装置の係合圧(タイムチャートに破線で示す係合圧)の上昇勾配よりも急勾配となる。したがって、時刻t5以降において、実施例における自動変速機の出力トルクの低下勾配よりも、第2の比較例における自動変速機の出力トルクの低下勾配の方が急勾配となる。
【0085】
また、第2の比較例における摩擦係合装置の係合圧の上昇勾配の方が、実施例における摩擦係合装置の係合圧の上昇勾配よりも急であるため、第2の比較例では、時刻t8以前の時刻t7でイナーシャ相が開始され、自動変速機の出力トルクが上昇し始める。
【0086】
さらに第3の比較例においては、時刻t11以前では、自動変速機の出力トルクが、第2の比較例と同様に変化している。時刻t11以降は、自動変速機の出力トルクが低下し始め、時刻t12以降は、第3の比較例の自動変速機の出力トルクが、第1の比較例と同様に推移している。図3のタイムチャートおよびその説明から分かるように、この実施例に相当する自動変速機の出力トルクの変化回数の方が、各比較例に相当する自動変速機の出力トルクの変化回数よりも少なく、実施例に相当する自動変速機の出力トルクの変化幅(高低差)の方が、各比較例に相当する自動変速機の出力トルクの変化幅よりも狭く、実施例に相当する自動変速機の出力トルクの変化勾配の方が、比較例に相当する自動変速機の出力トルクの変化勾配よりも緩やかになっている。
【0087】
なお、燃料の使用状態を変更する制御にともない、変速機の変速比を制御する変速マップを変更する制御、変速機とエンジンとの間に設けられているロックアップクラッチの係合圧を制御するロックアップクラッチ制御マップを変更する制御、油圧制御装置の油路のライン圧などを変更する制御などのうち、少なくとも1つの制御を実行することもできる。これらの制御をおこなうことにより、油圧制御装置の油圧回路にオイルを供給するオイルポンプ(図示せず)のオイル吐出量を低減させることができる。このため、オイルポンプがエンジン1の動力により駆動されるように構成されている場合は、“オイルポンプの駆動に消費されるエンジン1の動力が増加すること”を抑制でき、燃費性能が向上する。さらに、電気的なアクチュエータに供給する電力を発電する発電機が設けられ、この発電機をエンジン1の動力により駆動するように構成されている場合は、“発電機の駆動に消費されるエンジン1の動力が増加すること”を抑制でき、燃費性能が向上する。
【0088】
ここで上記の具体例に基づいて開示された特徴的な構成を記載すれば以下のとおりである。すなわち、複数種類の燃料を使用可能なエンジンにおける燃料使用状態の制御と、前記エンジンのトルクが入力される動力伝達装置の動力伝達状態の制御とをおこなうエンジンおよび動力伝達装置の制御装置において、前記燃料使用状態を変更する制御と、この燃料使用状態を変更する制御の判断信号に基づいて前記動力伝達状態を変更する制御とを共におこなう場合は、前記燃料使用状態を変更する制御の少なくとも一部の実行時期と、前記動力伝達状態を変更する制御の少なくとも一部の実行時期とを異ならせる協調制御手段を備えていることを特徴とするエンジンおよび動力伝達装置の制御装置。前記判断信号には、ステップS1の説明で述べた燃料切替スイッチ16の信号、残量検知センサ27の信号などが含まれる。
【0089】
【発明の効果】
以上のように請求項1の発明によれば、変速マップを変更する制御を実行しても動力伝達装置の変速比が変化しないと予測された場合は、燃料使用状態の変更前における動力伝達装置の変速マップと燃料使用状態の変更後における動力伝達装置の変速マップとを異ならせる制御をおこなう。一方、変速マップを変更する制御を実行すると、動力伝達装置の変速比が変化すると予測された場合は、燃料使用状態の変更前における動力伝達装置の変速マップと燃料使用状態の変更後における動力伝達装置の変速マップとを異ならせる制御をおこなわない。したがって、動力伝達装置の変速比の変更が頻繁におこなわれる現象を防止できる。
また、請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様の効果を得られる他に、燃料使用状態を変更する制御の開始または終了の少なくとも一方の時期と、動力伝達装置の変速比を変更する制御の開始または終了の少なくとも一方の時期とが異ならせられるため、各制御に基づいて発生する動力伝達装置の出力トルクの変化の重畳が防止される。したがって、車両の動力性能が向上し、かつ、ドライバビリティが向上する。
【0090】
請求項3の発明によれば、請求項2の発明と同様の効果を得られる他に、「変速比を変更する制御」が開始されてから終了するまでの間に、「燃料使用状態の変更」が開始および終了される。請求項4の発明においても、請求項2の発明と同様の効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の制御装置によりおこなわれる制御例を示すフローチャートである。
【図2】 図1に示す制御例が適用される車両の概略構成を示す図である。
【図3】 図1の制御例および比較例に対応するタイムチャートである。
【図4】 この発明の制御装置が適用される車両の概念図である。
【符号の説明】
1,100…エンジン、 2…自動変速機、 13…ガソリン用電子制御装置、 14…LPG用電子制御装置、 15…総合制御装置、 17,106…入力部材、 19,107…出力部材、 28…油圧制御装置、 102…動力伝達装置、 103,104…アクチュエータ、 105…制御器。
Claims (4)
- 複数種類の燃料を使用可能なエンジンを有し、このエンジンで使用する燃料の種類、または前記エンジンで使用する燃料の種類数、または前記エンジンで使用する複数種類の燃料同士の混合割合もしくは混合比率を含む燃料使用状態を変更する制御と、前記エンジンのトルクが入力されかつ変速比を変更可能な動力伝達装置の動力伝達状態を変更する制御とをおこなうエンジンおよび動力伝達装置の制御装置において、
前記燃料使用状態を変更する制御を実行する条件、および前記動力伝達装置の変速比を変更する制御を実行する条件が共に成立中であるか否かを判断する条件判断手段と、
この条件判断手段により、前記燃料使用状態を変更する制御を実行する条件が成立中と判断され、かつ、前記動力伝達装置の変速比を変更する制御を実行する条件が成立中ではないと判断された場合は、前記燃料使用状態の変更前における前記動力伝達装置の変速比を決める変速マップと前記燃料使用状態の変更後における前記動力伝達装置の変速比を決める変速マップとを異ならせることを想定し、前記変速マップを異ならせる制御を実行すると前記動力伝達装置の変速比が変化するか否かを予測する状態変化予測手段と、
この状態変化予測手段により、前記燃料使用状態を変更することに伴って前記変速マップを変更する制御を実行しても前記動力伝達装置の変速比が変化しないと予測された場合は、前記燃料使用状態の変更前における前記動力伝達装置の変速マップと、前記燃料使用状態の変更後における前記動力伝達装置の変速マップとを異ならせる制御をおこなう一方、前記状態変化予測手段により、前記燃料使用状態を変更することに伴って前記変速マップを変更する制御を実行すると前記動力伝達装置の変速比が変化すると予測された場合は、前記燃料使用状態の変更前における前記動力伝達装置の変速マップと、前記燃料使用状態の変更後における前記動力伝達装置の変速マップとを異ならせる制御をおこなわない動力伝達状態設定手段と
を備えていることを特徴とするエンジンおよび動力伝達装置の制御装置。 - 前記条件判断手段により、前記2つの条件が共に成立中であると判断された場合は、前記燃料使用状態を変更する制御の開始または終了の少なくとも一方の時期と、前記動力伝達装置の変速比を変更する制御の開始または終了の少なくとも一方の時期とを異ならせる協調制御手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載のエンジンおよび動力伝達装置の制御装置。
- 前記協調制御手段は、前記変速比を変更する制御が開始されてから終了するまでの間に、前記燃料使用状態を変更する制御を開始させ、かつ、終了させる機能を備えていることを特徴とする請求項2に記載のエンジンおよび動力伝達装置の制御装置。
- 前記協調制御手段は、前記変速比を変更する制御が終了した後に、前記燃料使用状態を変更する制御を開始させる機能を備えていることを特徴とする請求項2に記載のエンジンおよび動力伝達装置の制御装置。
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JP2001141052A (ja) * | 1999-11-17 | 2001-05-25 | Toyota Motor Corp | 車両用ロックアップクラッチの制御装置 |
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