以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。本発明に係る遊技用システム1は、図1に示すように、遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用される残額を、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)には記録せずに、該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報(記録媒体ID)に対応付けて管理する(いわゆる完全ID管理を行う)ものであり、特に該残額の管理を行う管理装置50と通信可能な遊技用装置(玉貸ユニット20)において、管理装置50で管理されている残額である管理残額を使用して遊技媒体を貸与する貸与処理を行う際に、該管理残額から貸与処理に使用された使用額及び該使用額に対応する間接税額(例えば消費税額)を減算すると共に、管理装置50と通信できない通信不可能状態(オフライン状態)で貨幣を受け付けたときに、受付貨幣額から税込単位額(例えば105円)の整数倍に相当する貸与対象額を特定して、遊技者の操作によることなく、該貸与対象額分の貸与処理(オフライン一発貸し)を行うものである。そして該オフライン一発貸しによって発生する端数額をオフライン端数額として記録媒体に記録して排出し、該オフライン端数額の使用や精算が可能であることを特徴とするものである。
本発明に係る遊技用システム1は、上記のような完全ID管理を採用したことにより、記録媒体には遊技媒体の貸与に使用される残額を記録しないので、残額が改ざんされるおそれはなく、セキュリティを担保できて、記録媒体のコストを下げることができる。即ち、例えば記録媒体がICカードやICコインである場合において、該記録媒体に残額を記録してセキュリティを担保しようとすれば、該記録媒体にCPUを搭載して記録残額の管理を行う必要があるが、本発明の如く記録媒体に残額を記録しないのであれば、該記録媒体にCPUを搭載しなくても良いので、記録媒体のコストを下げることができる。また記録媒体にCPUを搭載すると、該CPUとの間で情報のやりとりを行うために、遊技用装置側の制御プログラムが複雑になるので、システムの設計コストが高くなるが、記録媒体にCPUを搭載しないのであれば、該制御プログラムは複雑にならずに済むので、システムの設計コストを低くすることができる。
また本発明に係る遊技用システム1は、前記遊技用装置が予め定められた所定額(例えば1000円)未満の金額の貨幣を受け付けたことに基づいて、前記管理残額が前記受付貨幣額に対応する間接税額以上であると判定されたことを条件として、遊技者の操作によることなく、当該受付貨幣額分の貸与処理(少額一発貸し)を行うことを特徴とするものである。
また本発明に係る遊技用システム1は、前記オフライン端数額が記録された記録媒体をオフライン状態にある遊技用装置に挿入(受付)し、該オフライン端数額を使用して遊技媒体の貸与を行った結果として当該オフライン端数額が零になったときにも、管理残額が有る記録媒体を遊技者に確実に返却できる一方で、管理残額が無く本来返却する必要のない記録媒体の無駄な返却を防止できることを特徴とするものである。
さらに本発明に係る遊技用システム1は、前記遊技用装置で行われる特定処理に伴って記録媒体に記録される通番を更新し、該特定処理に対応して管理装置50で行われる連携処理に伴って前記記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けられた通番を更新するので、オフライン状態が発生した遊技用装置がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、該遊技用装置から排出された記録媒体が他のオンライン状態の遊技用装置において受け付けられることで、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けて管理装置で管理されている通番から、オフライン状態の発生により遊技用装置で特定処理が行われたにも拘わらず該特定処理に対応する連携処理が管理装置で行われていないことを特定して、対処することができることを特徴とするものである。ここで通番とは、任意の数字(例えば0)から始って1つずつ加算される通し番号である。
以下においては、前記遊技用装置に対応する遊技機がパチンコ機10であり、遊技媒体がパチンコ玉であり、貸与処理が玉貸処理である例について説明する。また、以下においては、玉貸処理に使用された使用額に対応する間接税額が徴収され、該間接税が、既に導入されている消費税である例について説明するが、該間接税は、今後導入の可能性もあり得る遊技税等であっても良い。ここで消費税率は、この例では5%であり、会員カード4やビジタコイン5を発行するカード会社で設定されて、遊技場に設けられた管理装置50に対して配信され、玉貸ユニット20に対して配信されて記憶される。さらに、以下においては、使用額及び該使用額に対応する消費税額を「使用額+消費税額」,リーダ/ライタを「R/W」,データベースを「DB」,ステップSを「S」と略記する。
ここで本発明に係る遊技用システム1には、図7に示すように、精算装置60での精算が可能な精算可能期間及び玉貸ユニット20で残額の使用が可能な使用可能期間(以下「精算可能期間及び使用可能期間」を「有効期間」と総称する。)が無期限であり、バックアップ情報を記憶するセンタ管理装置80を備えると共に、記録媒体に係わる最後の処理を特定するための最後処理特定情報が「日時(処理日時,精算日時,発行日時)」であり、玉貸ユニット20が処理履歴として記録媒体の排出の履歴を記憶し、かつ管理装置50が受付貨幣額及びオフライン端数額を受信して一旦記憶してから貨幣取込通知又は端数額消去通知の受信後に管理残額に対して加算する、第1実施形態に係る遊技用システム1が含まれる。
また本発明に係る遊技用システム1には、図29に示すように、前記有効期間が当日中であり、前記センタ管理装置80を備えないと共に、前記最後処理特定情報が「通番」であり、玉貸ユニット20が処理履歴として記録媒体の受付,玉貸処理,及び入金の履歴を記憶し、かつ管理装置50が受付貨幣額及びオフライン端数額を受信したときに管理残額に対して加算する、第2実施形態に係る遊技用システム1が含まれる。
以下においては、まず第1実施形態に係る遊技用システム1について説明し、次に第2実施形態に係る遊技用システム1について第1実施形態と異なる点についてのみ説明し、最後に変形例について説明する。
[1.第1実施形態に係る遊技用システム1]
まず、図1〜図7を参照して、第1実施形態に係る遊技用システム1の構成について説明する。この遊技用システム1は、図1に示すように、パチンコ機10に対応して設けられる玉貸ユニット20と、該玉貸ユニット20と通信可能な管理装置50と、該管理装置50と通信可能な精算装置60及びビジタコイン発行装置70を遊技場内に備えると共に、前記管理装置50と通信可能なセンタ管理装置80を遊技場外のカード会社に備える。
この遊技用システム1では、紙幣2,硬貨3,会員カード4,及びビジタコイン5が使用される。紙幣2は貨幣の一例であって、図2(b)に示すように、ここでは1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類が使用される。硬貨3も貨幣の一例であって、図2(b)に示すように、ここでは500円硬貨,及び100円硬貨の2種類が使用される。
会員カード4は記録媒体の一例であって、該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報である記録媒体IDとして、カードIDが記録されている。ここで会員カード4の記録媒体IDは、例えば図7(a)に示すように、会員遊技者(メンバー)を示すMで始まる4桁の番号である。この遊技用システム1では完全ID管理が採用されているので、該会員カード4には、パチンコ玉の貸与に使用される残額(後述する単位使用額である100円に、対応する消費税額である5円を加算した105円以上の金額)は記録されないが、オフライン一発貸しによって発生する端数額(後述する単位使用額である100円に、対応する消費税額である5円を加算した105円未満の金額)が、オフライン端数額として記録され、また少額一発貸しによって発生する端数額,及び該少額一発貸しで使用される対応消費税額*(−1)が、オンライン端数額として記録される。
また会員カード4には、前記通番が記録されている。この通番は、後述する通番更新手段(玉貸ユニット20の制御部21)により、前記特定処理(後述する受付貨幣の取込,使用額+消費税額分の玉貸処理,少額一発貸し,及び端数額消去処理)に伴って、第1の通番更新処理で更新される。また通番は、精算装置60の制御部62により、後述する精算処理に伴って、第3の通番更新処理で更新される。
この会員カード4は、長方形状を呈するプラスチック製の薄板における所定の部位に、記録媒体ID,オフライン端数額,オンライン端数額,及び通番等が記録される記録領域(図示外)が形成されてなるものであり、ここでは該記録領域として不揮発性のEEPROMを備える非接触式の集積回路を搭載したICカードである。ここで記録媒体ID,オフライン端数額,オンライン端数額,及び通番は、各情報に対応する記憶領域に各々記録されている。この会員カード4は、会員登録を行った遊技者に対して発行されるものである。
このようにして発行された会員カード4を、遊技者がオンライン状態の玉貸ユニット20に挿入することにより、該会員カード4の管理残額を遊技媒体の貸与に使用可能となり、遊技者がオフライン状態の玉貸ユニット20に挿入することにより、該会員カード4に記録されているオフライン端数額を遊技媒体の貸与に使用可能となり、遊技者が精算装置60に挿入することにより、該会員カード4の管理残額を精算可能となる。
なお、以下において、「ビジタ」とは、会員カード4を所持していない遊技者,あるいは会員カード4を所持していても使用しない遊技者を意味する。従って、会員カード4の発行を受けた会員遊技者であっても、会員カード4を所持していない(会員カード4を忘れてきた等)場合や、会員カード4を所持していても使用しない場合には、ビジタとなる。
ビジタコイン5は記録媒体の一例であって、該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報である記録媒体IDとして、コインIDが記録されている。またビジタコイン5は円盤状記録媒体の一例でもあって、パチンコ玉の貸与に使用される残額を特定可能な残額特定情報が記録されるものであり、ここでは記録媒体IDが残額特定情報に相当する。ここでビジタコイン5の記録媒体IDは、例えば図7(a)に示すように、ビジタを示すVで始まる4桁の番号である。この遊技用システム1では完全ID管理が採用されているので、該ビジタコイン5にも、パチンコ玉の貸与に使用される残額(後述する単位使用額である100円に、対応する消費税額である5円を加算した105円以上の金額)は記録されないが、オフライン一発貸しによって発生する端数額(後述する単位使用額である100円に、対応する消費税額である5円を加算した105円未満の金額)が、オフライン端数額として記録され、また少額一発貸しによって発生する端数額,及び該少額一発貸しで使用される対応消費税額*(−1)が、オンライン端数額として記録される。
またビジタコイン5にも、前記通番が記録されている。この通番も、後述する通番更新手段(玉貸ユニット20の制御部21)により、前記特定処理(後述する受付貨幣の取込,使用額+消費税額分の玉貸処理,少額一発貸し,及び端数額消去処理)に伴って、第1の通番更新処理で更新される。また通番は、精算装置60の制御部62により、後述する精算処理に伴って、第3の通番更新処理で更新される。
またビジタコイン5には、該ビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて管理装置50で管理されている残額である管理残額が零でない旨を示す管理残額有り情報として、オンライン残額有りフラグも記録される。具体的には、図示しないが、ビジタコイン5の管理残額が零であるときには、オンライン残額無しフラグである0が記録され、ビジタコイン5の管理残額が零でないときには、オンライン残額有りフラグである1が記録される。
このビジタコイン5は、円盤状を呈するプラスチック製のコインにおける所定の部位に、記録媒体ID,オフライン端数額,オンライン端数額,通番,及びオンライン残額有りフラグ等が記録される記録領域(図示外)が形成されてなるものであり、ここでは該記録領域として不揮発性のEEPROMを備える非接触式の集積回路を搭載したICコインである。ここで記録媒体ID,オフライン端数額,オンライン端数額,通番,及びオンライン残額有りフラグは、各情報に対応する記憶領域に各々記録されている。このビジタコイン5は、予め記録媒体IDが記録されている一方、オフライン端数額,オンライン端数額,通番,及びオンライン残額有りフラグが記録されていない状態でカード会社から遊技場に納入されて、玉貸ユニット20の後述するコイン収納部27a,又はビジタコイン発行装置70の後述するコインストッカ75bに収納される。
そして図8に示すように、管理装置50と通信可能状態(オンライン状態)である玉貸ユニット20において、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない状態で貨幣を受け付けた後、図11に示すように、遊技者から排出操作(後述する返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、受付貨幣額のうちの玉貸処理に使用されていない残額(後述する記憶残額)が零でないことを条件として、オンライン残額有りフラグが記録されたビジタコイン5が発行(排出)される。
また図17に示すように、管理装置50と通信不可能状態(オフライン状態)である玉貸ユニット20において、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない状態で貨幣を受け付けた後、図18に示すように、遊技者から排出操作(後述する返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、受付貨幣額のうちの玉貸処理に使用されていない残額(後述する記憶端数額)が零でないことを条件として、オフライン端数額が記録されたビジタコイン5が発行(排出)される。
さらに図26に示すように、管理装置50と通信可能状態(オンライン状態)であるビジタコイン発行装置70において、貨幣を受け付けた後、遊技者から発行額の選択を受け付けたことに基づいて、後述する記録媒体発行処理が行われて、オンライン残額有りフラグが記録されたビジタコイン5が発行される。
このようにして発行されたビジタコイン5を、遊技者がオンライン状態の玉貸ユニット20に投入することにより、該ビジタコイン5の管理残額を遊技媒体の貸与に使用可能となり、遊技者がオフライン状態の玉貸ユニット20に投入することにより、該ビジタコイン5に記録されているオフライン端数額を遊技媒体の貸与に使用可能となり、遊技者が精算装置60に投入することにより、該ビジタコイン5の管理残額を精算可能となる。
玉貸ユニット20に対応して設けられるパチンコ機10は遊技機の一例であって、遊技媒体であるパチンコ玉を遊技領域に打ち込むことにより遊技を行うものであり、ここでは対応する玉貸ユニット20との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて玉貸処理が行われることにより該パチンコ機10からパチンコ玉が払い出される、いわゆるCR式のパチンコ機である。このパチンコ機10は、遊技場に配置された遊技島(図示外)において該パチンコ機10の機種等に従って設置されている。
このパチンコ機10は、図2(a)に示すように、その前面に遊技領域,上皿,下皿,及び発射ハンドル等を備えると共に、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16を備え、図1に示すように、その内部に遊技制御基板11,払出制御基板12,及び玉払出装置13等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。
遊技制御基板11は、パチンコ機10における遊技状態を制御するものである。払出制御基板12は、玉貸ユニット20の後述する玉貸通信部21aと通信可能に接続され、後述する玉貸処理が行われる場合に、パチンコ機10と玉貸ユニット20との間でパチンコ玉の貸出に関する信号のやり取りが行われる。また払出制御基板12は、玉払出装置13と接続され、該玉払出装置13を制御するものである。さらに払出制御基板12は、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16とも接続されている。玉払出装置13は、玉貸処理が行われて遊技者に貸し出されたパチンコ玉や、遊技の結果として遊技者に付与されるパチンコ玉(いわゆる賞球)を払い出すものである。ここで残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16は、パチンコ機10の前面に配置されているものであるが、前記払出制御基板12を介して玉貸ユニット20と通信可能に接続されているため、玉貸ユニット20に属するものである。
残度数表示器14は、玉貸ユニット20の制御部21のRAMに記憶されている残額を税込単位額で除算した商の整数部分を残度数として表示するための表示器であり、ここでは2桁の7セグメント表示器である。ここで税込単位額は、残額をパチンコ玉の貸与に使用する際の予め定められた一単位である単位使用額と該単位使用額に対応する消費税額との合算額である。例えば単位使用額が100円であり、消費税率が5%の場合には、税込単位額は105円であり、該105円が1度数となる。
玉貸ボタン15は、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の管理残額を使用した玉貸処理を行うための玉貸操作を遊技者から受け付けるボタンである。返却ボタン16は、後述するカード保持部24Pで保持されている会員カード4,後述する投入コイン保持部26Pで保持されているビジタコイン5,又は後述する収納コイン保持部27Pで保持されているビジタコイン5を返却するための返却操作を遊技者から受け付けるボタンである。
玉貸ユニット20は遊技用装置の一例であって、パチンコ機10に対応して設けられ、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けて、該受け付けた記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50にて管理されている残額である管理残額の範囲内で遊技媒体を貸与するための第1の貸与処理を行う貸与処理手段を有し、該第1の貸与処理を含む各種処理を管理装置60と連携して行うものである。この貸与処理手段として機能する制御部21は、パチンコ玉を貸与するための貸与処理(玉貸処理)として、図9のS122に示す第1の貸与処理(使用額+消費税額分の玉貸処理)と、図17のS515,S525に示す第2の貸与処理(オフライン一発貸し)と、図10に示す第3の貸与処理(少額一発貸し)を行う。ここで少額一発貸しには、図10のS144に示す貸与対象額分の玉貸処理と、同S163に示す受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸処理とが含まれる。
この玉貸ユニット20は、縦長の箱型の形状を呈するものであり、図2(a)に示すように、その前面に多機能ランプ29,紙幣挿入口22a,硬貨投入口23a,硬貨返却ボタン23e,残額表示器30,硬貨返却口23f,コイン投入口25,コイン返却口27,及びカード挿入口24a等を備え、図2(b)及び図2(c)に示すように、その内部に紙幣識別機22,制御部21,玉貸通信部21a,外部通信部21b,硬貨識別機23,投入コイン保持部26P(図示外)に対応する上部アンテナ26,投入コイン返却通路26d,コイン収納部27a,収納コイン保持部27P(図示外)とカード保持部24Pに対応する下部アンテナ27,収納コイン返却通路27d,及び記録媒体R/W24等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。この玉貸ユニット20は、装置IDにより、各玉貸ユニット20を個々に識別可能とされている。
制御部21は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、玉貸ユニット20に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。制御部21のROMには前記装置IDが記憶されている。
制御部21のRAMは管理残額有無管理手段の一例であって、後述する通信可否検知手段(制御部21)によりオンライン状態を検知しているときに受け付けた記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の管理残額が零でないか否かを、少なくとも当該記録媒体の受付中において管理するものである。具体的には、管理装置50とオンライン状態で、記録媒体を受け付けた際に、前記管理残額と受付貨幣額との合算額を含む予定残額通知(図8のS106,図13のS241)又は前記管理残額を含む残額通知(同S221)が送信されてきたことに基づいて、該合算額又は管理残額を制御部21のRAMで記憶すると共に、後述する第1の貸与処理に基づいて、制御部21のRAMで記憶している管理残額から使用額+消費税額を減算していくことにより(図9のS129)、該ビジタコイン5の管理残額が零であるか否かを管理する。以下、制御部21のRAMで記憶される残額を「記憶残額」と称する。
また制御部21のRAMは端数額記憶手段の一例であって、後述する特定手段(制御部21)により特定された端数額を記憶するものである。なお制御部21のRAMは、該特定手段により特定された貸与対象額を記憶するものでもある。以下、制御部21のRAMで記憶される端数額を「記憶端数額」と称する。ここで記憶残額と記憶端数額とは、各々別領域に記憶される。
さらに制御部21のRAMは、当該玉貸ユニット20の処理状態を記憶する。具体的には、貨幣を受け付けたときには、処理状態が「貨幣受付」である旨を記憶し、玉貸操作を受け付けたときには、処理状態が「玉貸操作受付」である旨を記憶し、返却操作を受け付けたときには、処理状態が「返却操作受付」である旨を記憶し、記録媒体を受け付けたときには、処理状態が「記録媒体受付」である旨を記憶する。この制御部21の他の機能については後述する。
制御部21には、玉貸通信部21aと外部通信部21bが設けられている。玉貸通信部21aは、前述の如く、パチンコ機10の払出制御基板12と通信可能に接続されている。外部通信部21bは、管理装置50の後述する通信部51と通信可能に接続されており、玉貸ユニット20と管理装置50との間における通信を司るものである。
この外部通信部21bは入金要求送信手段の一例であって、後述する通信可否検知手段(制御部21)によりオンライン状態を検知しているときに所定額(例えば1000円)以上の貨幣を受け付けたことに基づいて、該受け付けた貨幣の金額である受付貨幣額と前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDとを特定可能な入金要求を管理装置50に対して送信するものであり、ここでは受付貨幣額と記録媒体IDとを含む入金要求を送信する(図8のS103)。
具体的には、記録媒体を受け付けていない状態で貨幣を受け付けたときには、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5のコインIDと受付貨幣額とを含む入金要求を送信し、会員カード4の挿入を受け付けている状態で貨幣を受け付けたときには、カード保持部24Pで保持している該会員カード4のカードIDと受付貨幣額とを含む入金要求を送信し、ビジタコイン5の投入を受け付けている状態で貨幣を受け付けたときには、投入コイン保持部26Pで保持している該ビジタコイン5のコインIDと受付貨幣額とを含む入金要求を送信する。即ち入金要求には、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5のコインID,カード保持部24Pで保持している会員カード4のカードID,又は投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5のコインIDのいずれかが、記録媒体IDとして含まれる。
この入金要求を受信した管理装置50は、該入金要求から特定される受付貨幣額(ここでは該入金要求に含まれる受付貨幣額)を該入金要求から特定される記録媒体ID(ここでは該入金要求に含まれる記録媒体ID)に対応付けて記憶する処理を行い(図8のS105)、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と前記受付貨幣額との合算額を特定可能な残額通知(ここでは管理残額と受付貨幣額との合算額を含む予定残額通知)を玉貸ユニット20に対して送信する(同S106)。
また外部通信部21bは減算要求送信手段の一例であって、第1の貸与処理(使用額+消費税額分の玉貸処理)に使用される使用額及び該使用額に対応する消費税額を前記管理残額から減算するための第1の減算要求を管理装置50に対して送信するものであり、ここでは記録媒体IDと使用額+消費税額とを含む減算要求を送信する(図9のS124)。ここで第1の減算要求に含まれる使用額+消費税額は、後述するように管理残額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶残額)と予め定められた基準貸与額である玉貸設定金額(例えば税込単位額の5度数分である525円)との比較で決定され、記憶残額≧玉貸設定金額であれば、該玉貸設定金額が前記使用額+消費税額であり、記憶残額<玉貸設定金額であれば、前記税込単位額の整数倍であって記憶残額を超えない最大額である貸与対象額が前記使用額+消費税額である。即ち第1の減算要求は、第1の貸与処理に使用される基準貸与額(玉貸設定金額)を管理残額から減算するための要求,又は第1の貸与処理に使用される貸与対象額を管理残額から減算するための要求である。
また外部通信部21bは、第3の貸与処理(少額一発貸し)のうちの貸与対象額分の玉貸処理に伴って、後述する特定手段(制御部21)により特定された端数額を前記管理残額に加算するための加算要求を管理装置50に対して送信するものであり、ここでは記録媒体IDと端数額とを含む加算要求を送信する(図10のS146)。
また減算要求送信手段として機能する外部通信部21bは、第3の貸与処理(少額一発貸し)のうちの受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸処理に伴って、受付貨幣額に対応する消費税額を前記管理残額から減算するための第2の減算要求を管理装置50に対して送信するものであり、ここでは記録媒体IDと対応消費税額*(−1)とを含む加算要求を送信する(図10のS165)。ここで対応消費税額に(−1)を乗じるのは、該対応消費税額は本来管理残額から減算すべきものであるところ、貸与対象額分の玉貸処理が行われた場合と同様に加算要求として統一的に処理するためである。
また外部通信部21bは受付通知送信手段の一例であって、後述する通信可否検知手段(制御部21)によりオンライン状態を検知しているときに記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体に記録されている記録媒体IDと通番とを含む記録媒体受付通知(ここでは挿入通知)を管理装置50に対して送信するものである(図12のS202)。ここで該受け付けた記録媒体にオンライン端数額(対応消費税額*(−1))が記録されている場合には、該オンライン端数額を含む挿入通知が送信され、オフライン端数額が記録されている場合には、該オフライン端数額を含む挿入通知が送信される。
具体的には、会員カード4の挿入を受け付けたときには、カード保持部24Pで保持している該会員カード4のカードID,オンライン端数額,オフライン端数額,及び通番を含む挿入通知を送信し、ビジタコイン5の投入を受け付けたときには、投入コイン保持部26Pで保持している該ビジタコイン5のコインID,オンライン端数額,オフライン端数額,及び通番を含む挿入通知を送信する。即ち挿入通知には、カード保持部24Pで保持している会員カード4のカードID,又は投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5のコインIDのいずれかが、記録媒体IDとして含まれる。
この挿入通知を受信した管理装置50は、後述する通番判定手段(制御部52)による判定を行う(図12のS203)。そして通番が一致すると判定され、挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるかあるいはオフライン端数額が含まれず、かつ挿入通知に含まれるオンライン端数額が零であるかあるいはオンライン端数額が含まれないことを条件として、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(図13のS221)。
一方、通番が一致すると判定され、かつ挿入通知に含まれるオフライン端数額が零でないことを条件として、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して該挿入通知に含まれるオフライン端数額を加算更新するための端数額加算更新処理(ここでは該オフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて記憶する処理)を行い(図12のS212)、該オフライン端数額の消去を指示する端数額消去要求(ここでは該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と前記オフライン端数額との合算額を含む予定残額通知)を玉貸ユニット20に対して送信する(同S241)。
また外部通信部21bは連携処理要求送信手段の一例であって、特定処理に対応する連携処理を要求する連携処理要求を管理装置50に対して送信するものである。
具体的には、予定残額通知(図8のS106)を受信した玉貸ユニット20は、後述する貸与可能処理手段により貸与可能処理(ここでは受付貨幣の取込)を特定処理として行い(同S108)、該特定処理に伴って後述する通番更新手段により記録媒体に記録されている通番を更新して(同S109)、該貸与可能処理を行った旨を示す貸与可能情報(ここでは貨幣取込通知)を連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S110)。この貨幣取込通知を受信した管理装置50は、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶している受付貨幣額を当該記録媒体の管理残額に対して加算する受付貨幣額加算処理と、該受付貨幣額が加算済であることを特定可能な状態に更新する加算済更新処理(ここでは受付貨幣額の消去)とを連携処理として行い(同S113,S114)、該連携処理に伴って当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する(同S115)。
また第1の貸与処理(使用額+消費税額分の玉貸処理)を特定処理として行った玉貸ユニット20は(図9のS122)、該特定処理に伴って後述する通番更新手段により記録媒体に記録されている通番を更新して(同S123)、前記第1の減算要求を連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S124)。この減算要求を受信した管理装置50は、使用額+消費税額を管理残額から減算する第1の減算処理を連携処理として行い(同S125)、該連携処理に伴って当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新して(同S126)、該第1の減算処理が完了した旨を示す減算完了通知を玉貸ユニット20に対して送信する(同S126)。玉貸ユニット20は、該減算完了通知を受信したことを条件として、次の貸与処理が可能となる。
また第3の貸与処理(少額一発貸し)のうちの貸与対象額分の玉貸処理を特定処理として行った玉貸ユニット20は(図10のS144)、該特定処理に伴って後述する通番更新手段により記録媒体に記録されている通番を更新して(同S145)、前記加算要求を連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S146)。この加算要求を受信した管理装置50は、端数額を管理残額に対して加算する加算処理を連携処理として行い(同S148)、該連携処理に伴って当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新して(同S149)、該加算処理が完了した旨を示す加算完了通知を玉貸ユニット20に対して送信する(同S151)。玉貸ユニット20は、該加算完了通知を受信したことを条件として、次の貸与処理が可能となる。
また第3の貸与処理(少額一発貸し)のうちの受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸処理を特定処理として行った玉貸ユニット20は(図10のS163)、該特定処理に伴って後述する通番更新手段により記録媒体に記録されている通番を更新して(同S164)、前記第2の減算要求である加算要求を連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S165)。この加算要求を受信した管理装置50は、対応消費税額を管理残額から減算する第2の減算処理(ここでは対応消費税額*(−1)を管理残額に対して加算する加算処理)を連携処理として行い(同S167)、該連携処理に伴って当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新して(同S168)、該第2の減算処理が完了した旨を示す減算完了通知(ここでは加算処理が完了した旨を示す加算完了通知)を玉貸ユニット20に対して送信する(同S170)。玉貸ユニット20は、該加算完了通知を受信したことを条件として、次の貸与処理が可能となる。
また予定残額通知(図13のS241)を受信した玉貸ユニット20は、後述する端数額消去処理手段により端数額消去処理を特定処理として行い(同S244)、該特定処理に伴って後述する通番更新手段により記録媒体に記録されている通番を更新して(同S245)、該端数額消去処理を行った旨を示す端数額消去通知を連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S246)。この端数額消去通知を受信した管理装置50は、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶しているオンライン端数額を当該記録媒体の管理残額に対して加算するオンライン端数額加算処理と、該オンライン端数額が加算済であることを特定可能な状態に更新する加算済更新処理(ここではオンライン端数額の消去)とを連携処理として行うと共に(同S247)、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶しているオフライン端数額を当該記録媒体の管理残額に対して加算するオフライン端数額加算処理と、該オフライン端数額が加算済であることを特定可能な状態に更新する加算済更新処理(ここではオフライン端数額の消去)とを連携処理として行い(同S248)、該連携処理に伴って当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する(同S227)。
なお残額通知(図13のS221)を受信した玉貸ユニット20は、後述する通番更新手段により記録媒体に記録されている通番を更新して(同S223)、残額受信通知を管理装置50に対して送信する(同S224)。この残額受信通知を受信した管理装置50は、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する(同S227)。
また外部通信部21bは返却通知送信手段の一例であって、後述する通信可否検知手段(制御部21)によりオンライン状態を検知しているときに返却操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、記録媒体IDを含む返却通知を管理装置50に対して送信するものである(図11のS184)。具体的には、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けていない状態で返却操作を受け付けたときには、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5のコインIDを含む返却通知を送信し、会員カード4の挿入を受け付けている状態で返却操作を受け付けたときには、カード保持部24Pで保持している該会員カード4のカードIDを含む返却通知を送信し、ビジタコイン5の投入を受け付けている状態で返却操作を受け付けたときには、投入コイン保持部26Pで保持している該ビジタコイン5のコインIDを含む返却通知を送信する。即ち返却通知には、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5のコインID,カード保持部24Pで保持している会員カード4のカードID,又は投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5のコインIDのいずれかが、記録媒体IDとして含まれる。この返却通知を受信した管理装置50は、返却許諾通知を玉貸ユニット20に対して送信する(同S185)。
また外部通信部21bはオンライン復帰通知送信手段の一例であって、後述する通信可否検知手段(制御部21)によりオンライン状態への復帰を検知したことに基づいて、記録媒体ID,オンライン端数額,オフライン端数額,及び通番を含むオンライン復帰通知を管理装置50に対して送信するものである(図21のS602)。このオンライン復帰通知は、前記挿入通知と同等のものであり、該オンライン復帰通知を受信した管理装置50は、挿入通知を受信した場合と同様の処理を行う。
さらに外部通信部21bは処理履歴送信手段の一例であって、管理装置50から送信されてくる処理履歴送信要求に応じて、後述する処理履歴記憶手段である処理履歴DB(図7(a)を参照)で記憶している処理履歴を管理装置50に対して送信するものである(図28のS1013を参照)。
なお外部通信部21bから送信される情報(要求や通知)には前記装置IDが含まれるので、管理装置50では、該情報と共に受信した装置IDに基づいて、該情報の送信元である玉貸ユニット20を特定可能である。
紙幣識別機22は貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図2(b)に示すように、紙幣挿入口22aから前記4種類の紙幣2の挿入を受け付けて、該受け付けた紙幣2の真贋及び金種を識別する識別機である。なお紙幣識別機22により受け付けられた紙幣2は、受付貨幣の取込処理によって、紙幣通路22bを通じて玉貸ユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた紙幣搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。また、紙幣識別機22により受け付けられた紙幣2は、受付貨幣の返却処理によって、紙幣挿入口22aから排出されて、遊技者に返却される。
硬貨識別機23も貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図2(b)に示すように、硬貨投入口23aから前記2種類の硬貨3の投入を受け付けて、硬貨通路23bを通じて落下してきた硬貨3の真贋及び金種を識別する識別機である。なお硬貨識別機23により受け付けられた硬貨3も、受付貨幣の取込処理によって、硬貨通路23cを通じて玉貸ユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた硬貨搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。硬貨返却ボタン23eは、硬貨識別機23や硬貨通路23bにおいて詰まった硬貨3の返却操作を受け付けるためのボタンであり、遊技者により硬貨返却ボタン23eが押下されると、該詰まった硬貨3が硬貨通路23dを通じて硬貨返却口23fに戻る。また、硬貨識別機23により受け付けられた硬貨3は、受付貨幣の返却処理によって、硬貨返却口23fに排出されて、遊技者に返却される。
これら貨幣受付手段においては、管理装置50とオンライン状態では、すべての種類の貨幣を受付可能であり、所定額(例えば1000円)以上の貨幣を受け付けた場合には、受付貨幣額と記録媒体IDとを含む入金要求(図8のS103)が管理装置50に対して送信され、所定額未満の貨幣を受け付けた場合には、後述する少額一発貸し(図10のS144,S163)が行われる。また管理装置50とオフライン状態では、1000円以下の貨幣のみを受付可能であり、該貨幣を受け付けた場合に、後述するオフライン一発貸し(図17のS515,S525)が行われる。
記録媒体R/W24は、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録情報を読み取ると共に記録媒体に対して情報を書き込むものである。この記録媒体R/W24は、前記ICカードである会員カード4及び前記ICコインであるビジタコイン5に対応したICリーダ/ライタであり、投入コイン保持部26Pに対応する上部アンテナ26と、収納コイン保持部27P及びカード保持部24Pに対応する下部アンテナ27とを備えている。これにより、コイン投入口25から投入されて投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5に対しては、上部アンテナ26を介して情報の読み取り及び書き込みを行う。また、コイン収納部27aから排出されて収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5に対しては、下部アンテナ27を介して情報の読み取り及び書き込みを行う。さらに、カード挿入口24aから挿入されてカード保持部24Pで保持している会員カード4に対しても、下部アンテナ27を介して情報の読み取り及び書き込みを行う。
次に図2〜図4を参照して、ビジタコイン5の取扱構造について説明する。このビジタコイン5の取扱構造には、コイン投入口25,投入コイン保持部26P,コイン収納部27a,収納コイン保持部27P,コイン返却口28,投入コイン返却通路26d,収納コイン返却通路27d,上部アンテナ26,及び下部アンテナ27が含まれる。
コイン投入口25は記録媒体投入口の一例であって、ビジタコイン5の投入を外部から受け付ける部位であり、ここでは図2(a)(b)に示すように、玉貸ユニット20の前面に形成された縦長の孔である。
投入コイン保持部26Pは第1の保持部の一例であって、コイン投入口25から投入されたビジタコイン5(以下「投入コイン」ともいう。)を保持する部位であり、ここでは図3に示すように、コイン投入口25から後方に向けて傾斜して配置された投入コイン誘導通路26aにおいて、該投入コイン誘導通路26aの終端部分が第1の投入コインストッパ26b及び第2の投入コインストッパ26cにより区画された部位である。この投入コイン保持部26Pでは、コイン投入口25から投入されて投入コイン誘導通路26aを自重により転動してきたビジタコイン5が、閉鎖状態にある第1の投入コインストッパ26b及び第2の投入コインストッパ26cに堰き止められて保持される。
ここで第1の投入コインストッパ26bは、投入コイン保持部26Pと該投入コイン保持部26Pの後方に連通するコイン収納部27aとの間に形成されるストッパであり、制御部21の制御によって(図1を参照)スライド又は回転することにより、投入コイン保持部26Pとコイン収納部27aとの間を閉鎖状態にしたり開放状態にしたりするものである。この第1の投入コインストッパ26aは、通常は閉鎖状態であるが、前記投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている残額(即ち制御部21のRAMで記憶している残額)が零になると開放状態になり、投入コイン保持部26Pで保持していたビジタコイン5が自重により転動して、コイン収納部27aに収納される。
また第2の投入コインストッパ26cは、投入コイン保持部26Pと該投入コイン保持部26Pの下方に連通する投入コイン返却通路26dとの間に形成されるストッパであり、制御部21の制御によって(図1を参照)スライド又は回転することにより、投入コイン保持部26Pと投入コイン返却通路26dとの間を閉鎖状態にしたり開放状態にしたりするものである。この第2の投入コインストッパ26cは、通常は閉鎖状態であるが、投入コイン保持部26Pでビジタコイン5を保持しているときに遊技者から排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けると開放状態になり、該投入コイン保持部26Pで保持していたビジタコイン5が投入コイン返却通路26dを自重により落下及び転動して、コイン返却口28に返却される。
コイン収納部27aは記録媒体収納部の一例であって、投入コイン保持部26Pに連通し、ビジタコイン5を一列に並べて収納する部位であり、ここでは図3に示すように、投入コイン保持部26Pから後方に向けて傾斜し、途中で下方に向けて鉛直に屈曲し、さらに途中で後方に向けて半円弧状に屈曲して配置された通路において、該通路の終端部分に設けられた第1の収納コインストッパ27bにより区画された部位である。このコイン収納部27aでは、遊技場の営業開始前に予めコイン投入口25から投入されたビジタコイン5,及び遊技場の営業中に第1の投入コインストッパ26bが開放状態となって投入コイン保持部26Pにおける保持が解除されたビジタコイン5が、閉鎖状態にある第1の収納コインストッパに堰き止められて、一列に並べて収納される。ここで「一列に並べて」とは、ビジタコイン5の面同士ではなく円周同士が接するように並べての意味である。ここでのコイン収納部27aは、7枚のビジタコイン5を収納可能である。
ここで第1の収納コインストッパ27bは、コイン収納部27aと該コイン収納部27aの前方に連通する収納コイン保持部27Pとの間に形成されるストッパであり、制御部21の制御によって(図1を参照)スライド又は回転することにより、コイン収納部27aと収納コイン保持部27Pとの間を閉鎖状態にしたり開放状態にしたりするものである。この第1の収納コインストッパ27bは、通常は閉鎖状態であるが、次に述べる収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5が外部に返却されると開放状態になり、コイン収納部27aに収納されているビジタコイン5が自重により転動して、収納コイン保持部27Pに排出される。従って該収納コイン保持部27Pには、常にビジタコイン5が保持された状態となる。
収納コイン保持部27Pは第2の保持部の一例であって、コイン収納部27aから排出されたビジタコイン5(以下「収納コイン」ともいう。)を保持する部位であり、ここでは図3に示すように、コイン収納部27aの終端側から前方に向けて傾斜して配置された収納コイン返却通路27dにおいて、該収納コイン返却通路27dの始端部分が第2の収納コインストッパ27cにより区画された部位である。この収納コイン保持部27Pでは、第1の収納コインストッパ27bが開放状態となってコイン収納部27aから排出されたビジタコイン5が、閉鎖状態にある第2の収納コインストッパ27cに堰き止められて保持される。
ここで第2の収納コインストッパ27cは、収納コイン保持部27Pと該収納コイン保持部27Pの前方に連通する収納コイン返却通路27dとの間に形成されるストッパであり、制御部21の制御によって(図1を参照)スライド又は回転することにより、収納コイン保持部27Pと収納コイン返却通路27dとの間を閉鎖状態にしたり開放状態にしたりするものである。この第2の収納コインストッパ27cは、常時は閉鎖状態であるが、投入コイン保持部26Pでビジタコイン5を保持していないときに遊技者から排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けると開放状態になり、収納コイン保持部27Pで保持していたビジタコイン5が収納コイン返却通路27dを自重により転動して、コイン返却口28に返却される。
コイン返却口28は記録媒体返却口の一例であって、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5及び収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5を外部に返却する部位であり、ここでは図2(a)(b)に示すように、玉貸ユニット20の前面に突出して形成され、投入コイン返却通路26dの終端側に形成された投入コイン返却通路出口26e及び収納コイン返却通路27dの終端側に形成された収納コイン返却通路出口27eから返却されたビジタコイン5を受け止める容器状の部位である。
投入コイン返却通路26dは第1の返却通路の一例であって、始端側で投入コイン保持部26Pに連通すると共に終端側でコイン返却口28に連通し、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5をコイン返却口28に導くための通路であり、ここでは図3及び図4に示すように、投入コイン保持部26Pから下方に向けて延出し、途中で前方に向けて屈曲して傾斜して配置された通路である。
収納コイン返却通路27dは第2の返却通路の一例であって、始端側で収納コイン保持部27Pに連通すると共に終端側でコイン返却口28に連通し、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5をコイン返却口28に導くための通路であり、ここでは図3及び図4に示すように、収納コイン保持部27Pから前方に向けて傾斜して配置された通路である。
上部アンテナ26は第1の読取手段の一例であって、投入コイン保持部26Pに対応して設けられ、該投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5の記録媒体IDを読み取るものであり、前述の如く記録媒体R/W24が、該上部アンテナ26を介して、ビジタコイン5に対する情報の読み取り及び書き込みを行う。この上部アンテナ26は、図3に示す投入コイン保持部26Pの左側面に隣接して、図2(b)に示すように配置されている。
下部アンテナ27は第2の読取手段の一例であって、収納コイン保持部27Pに対応して設けられ、該収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5の記録媒体IDを読み取るものであり、前述の如く記録媒体R/W24が、該下部アンテナ27を介して、ビジタコイン5に対する情報の読み取り及び書き込みを行う。また下部アンテナ27は、カード保持部24Pに対応して設けられ、該カード保持部24Pで保持している会員カード4の記録媒体IDを読み取るものでもあり、前述の如く記録媒体R/W24が、該下部アンテナ27を介して、会員カード4に対する情報の読み取り及び書き込みを行う。この下部アンテナ27は、図3に示す収納コイン保持部27Pの右側面に隣接して、カード保持部24Pとの間に挟まれた形で配置されており、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5及びカード保持部24Pで保持している会員カード4の両方と通信できるようになっている。
以上に説明したビジタコイン5の取扱構造は、図3及び図4に示すように、投入コイン返却通路26dと収納コイン返却通路27dとがそれぞれ別個に形成され、該投入コイン返却通路26dと収納コイン返却通路27dとがそれぞれ別個にコイン返却口28に連通していることを特徴とするものである。
ここで該ビジタコイン5の取扱構造に類似するものとして、特開2001−293242号公報(図4,図5,段落0044,0051)に示す玉貸し機が知られている。この玉貸し機(本願の玉貸ユニット20に相当)では、第1検知部(本願の上部アンテナ26に相当)で保持しているコイン(本願のビジタコイン5に相当)をコイン返却口に導くためのバイパス通路(本願の投入コイン返却通路26dに相当)が、第2検知部(本願の下部アンテナ27に相当)で保持しているコインをコイン返却口に導くための返却通路(本願の収納コイン返却通路27dに相当)と合流してから、コイン返却口に連通するように構成されている。
しかしながら、この従来の玉貸し機のように、コインをコイン返却口に導くための2つの通路が合流してからコイン返却口に連通するように構成すると、本願の下部アンテナ27に相当する第2検知部を、該合流地点よりも後方に設けなければならないので、玉貸し機の内部における限られた奥行きの範囲内では、コイン収納部の収納スペースが少なくなるという問題点があった。
そこで本願のビジタコイン5の取扱構造の如く、投入コイン返却通路26dと収納コイン返却通路27dとがそれぞれ別個に形成され、該投入コイン返却通路26dと収納コイン返却通路27dとがそれぞれ別個にコイン返却口28に連通するように構成すれば、投入コイン返却通路26dと収納コイン返却通路27dが途中で合流してコイン返却口28に連通する場合と比べて、下部アンテナ27を玉貸ユニット20の内部における前方に設けることができるので、玉貸ユニット20の内部における限られた奥行きの範囲内で、コイン収納部27aの収納スペースを拡張してビジタコイン5の収納枚数を向上できる。
図2に戻り、多機能ランプ29は、予め定められた複数の色のうちのいずれかの色で点灯又は点滅することによって玉貸ユニット20の状態を報知するランプである。この多機能ランプ29は、例えば会員カード4及びビジタコイン5を受け付けていないときには青色で点灯してその旨を報知し、会員カード4を受け付けているときには緑色で点灯してその旨を報知し、ビジタコイン5を受け付けているときには黄色で点灯してその旨を報知し、異常が発生しているときには赤色で点滅してその旨を報知する。残額表示器30は、玉貸ユニット20の制御部21のRAMに記憶されている残額又は端数額を表示するための表示器であって、ここでは5桁の7セグメント表示器であり、残額や端数額が1円単位まで表示される。この残額表示器30においては、オンライン状態では記憶残額が表示され、オフライン状態では記憶端数額が表示される。
ここで前記制御部21は通信可否検知手段の一例であって、管理装置50と通信できる通信可能状態(オンライン状態)であるか通信できない通信不可能状態(オフライン状態)であるかを検知するものである。具体的には、管理装置50の後述する通信部51から各玉貸ユニット20に対して定期的(例えば10秒ごと)に送信されてくる通信確認要求に基づいて、該通信確認要求の受信を定期的に検知している間はオンライン状態(即ち管理装置50と通信できる通信可能状態)であると判定し、該通信確認要求の受信を一定期間(例えば1分間)検知しなくなるとオフライン状態(即ち管理装置50と通信できない通信不可能状態)であると判定する。
また前記制御部21は管理残額取得手段の一例であって、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の管理残額を取得するものである。具体的には、前記通信可否検知手段によりオンライン状態を検知しているときに記録媒体を受け付けたことに基づいて、前記挿入通知を管理装置50に対して送信し、該挿入通知に応じて管理装置50から送信されてくる残額通知(図13のS224)又は予定残額通知(同S241)を受信して、該残額通知に含まれる管理残額又は該予定残額通知に含まれる合算額を制御部21のRAMで記憶することにより、記録媒体の管理残額を取得する。
また前記制御部21は、第1に、管理装置50とオンライン状態で所定額以上の貨幣を受け付けたときに入金処理を行う機能と、第2に、管理装置50とオンライン状態で玉貸操作を受け付けたときに使用額+消費税額分の玉貸処理を行う機能と、第3に、管理装置50とオンライン状態で所定額未満の貨幣を受け付けたときに少額一発貸しを行う機能と、第4に、管理装置50とオフライン状態で貨幣を受け付けたときにオフライン一発貸しを行う機能と、第5に、該オフライン一発貸しにおいて記録媒体に記録されているオフライン端数額が零になったときに管理残額が有る該記録媒体を返却する機能と、第6に、オフライン端数額及び/又はオンライン端数額が記録されている記録媒体を受け付けたときに該オフライン端数額及び/又はオンライン端数額を消去する機能とを有する。以下、制御部21の各機能について説明する。
まず第1に、管理装置50とオンライン状態で所定額以上の貨幣を受け付けたときに入金処理を行うために、制御部21は、貸与可能処理手段,及び通番更新手段として機能する。即ち玉貸ユニット20は、管理装置50とオンライン状態で所定額以上の貨幣を受け付けると(図8のS101,S102)、前述の如く、記録媒体IDと受付貨幣額とを含む入金要求を管理装置50に対して送信し(同S103)、該入金要求に応じて管理装置50から予定残額通知を受信する(同S106)。
ここで貸与可能処理手段として機能する制御部21は、予定残額通知の受信に応じて、該予定残額通知から特定される合算額の範囲内でパチンコ玉の貸与を可能とするための貸与可能処理を特定処理として行うものであり、ここでは該貸与可能処理として、受付貨幣を取り込む処理を行う(図8のS108)。また通番更新手段として機能する制御部21は、該特定処理である貸与可能処理に伴って、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の通番を更新する第1の通番更新処理を行う(同S109)。ここで第1の通番更新処理とは、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5,投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5,又はカード保持部24Pで保持している会員カード4に記録されている通番に1を加算して更新する旨を、カードR/W24に対して指示する処理である。なお連携処理要求送信手段として機能する外部通信部21bは、前述の如く、該特定処理である貸与可能処理に伴って、該貸与可能処理を行った旨を示す貸与可能情報(ここでは記録媒体IDを含む貨幣取込通知)を前記連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S110)。
また第2に、管理装置50とオンライン状態で玉貸操作を受け付けたときに使用額+消費税額分の玉貸処理を行うために、制御部21は、貸与処理手段,通番更新手段,及び記録媒体排出処理手段として機能する。
ここで貸与処理手段として機能する制御部21は、遊技者の操作(玉貸ボタン15の操作)により、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けて管理装置50にて管理されている管理残額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶残額)の範囲内でパチンコ玉を貸与するための第1の貸与処理(使用額+消費税額分の玉貸処理)を行うものである(図9のS122)。また通番更新手段として機能する制御部21は、該特定処理である第1の貸与処理に伴って、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の通番を更新する第1の通番更新処理を行う(同S123)。なお連携処理要求送信手段として機能する外部通信部21bは、前述の如く、該特定処理である第1の貸与処理に伴って、前記第1の減算要求を前記連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S124)。
この貸与処理手段として機能する制御部21は、前記管理残額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶残額)と予め定められた基準貸与額(例えば税込単位額の5度数分である525円)とを比較して、該管理残額が基準貸与額以上であるときには、該基準貸与額分のパチンコ玉を貸与するための第1の貸与処理を行い、該管理残額が基準貸与額未満であるときには、該管理残額のうちの、前記税込単位額(ここでは105円)の整数倍に相当する貸与対象額分のパチンコ玉を貸与するための第1の貸与処理を行う。ここでの基準貸与額は、本例においては以下で示す玉貸設定金額であり、例えば各玉貸ユニット20毎に、管理装置50から配信されて制御部21に記憶されることで設定され、該設定額が後述する図7(d)に示す管理装置50の玉貸設定金額DBで管理されている。
具体的には、記憶残額≧玉貸設定金額であれば、該玉貸設定金額を使用額+消費税額として、該玉貸設定金額分のパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示する処理を行い、記憶残額(例えば300円)<玉貸設定金額であれば、税込単位額の整数倍であって記憶残額を超えない最大額である貸与対象額(ここでは210円)を使用額+消費税額として、該貸与対象額分のパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示する処理を行う。なお記憶残額<税込単位額である105円(即ち端数額)であれば、払出制御基板12に対してパチンコ玉の払出を指示する処理は行わない。該指示を受けたパチンコ機10側では、単位使用額である100円(換言すれば税込単位額である105円)毎に25個のパチンコ玉が払い出される。
そして該使用額+消費税額分の玉貸処理が行われると、記憶残額≧玉貸設定金額であれば、該玉貸設定金額(ここでは525円)を使用額+消費税額として含み、記憶残額(例えば300円)<玉貸設定金額であれば、税込単位額の整数倍であって記憶残額を超えない最大額である貸与対象額(ここでは210円)を使用額+消費税額として含む前記第1の減算要求が、管理装置50に対して送信される(図9のS124)。この第1の減算要求を受信した管理装置50から減算完了通知が送信されてくることにより(同S128)、制御部21のRAMに記憶されている記憶残額から使用額+消費税額が減算更新され(同S129)、該減算更新に応じて残度数表示器14における残度数の表示及び残額表示器30における残額の表示が更新されて(図8のS111)、再び玉貸操作を受付可能となる(同S112)。
また記録媒体排出処理手段として機能する制御部21は、該第1の貸与処理の対象となった記録媒体のうちのビジタコイン5の管理残額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶残額)が零でないことを条件として、該管理残額が零でない旨を示す管理残額有り情報であるオンライン残額有りフラグを記録したビジタコイン5を排出する処理を行うものであり(図11のS190,S195)、ここでは遊技者から排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録して排出する。具体的には、管理装置50とオンライン状態において、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない状態で、貨幣を受け付けて、玉貸操作の受付に基づいて使用額+消費税額分の玉貸処理が行われた後に、遊技者から排出操作を受け付けた場合(貨幣受付後に一度も玉貸操作を受け付けることなく排出操作を受け付けた場合も同様)には、制御部21のRAMで記憶している残額が零でないことを条件として、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5を排出する前に、該ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録し(図11のS190)、ビジタコイン5を受け付けている状態で、遊技者から排出操作を受け付けると、制御部21のRAMで記憶している記憶残額が零でないことを条件として、投入コイン保持部26Pで保持している該ビジタコイン5を排出する前に、該ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録する(同S195)。
また記録媒体排出処理手段として機能する制御部21は、ビジタコイン5の受付後に前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知したときに、前記管理残額有無管理手段(制御部21のRAM)でビジタコイン5の管理残額が零でない旨を管理していることを条件として、オンライン残額有りフラグを記録したビジタコイン5を排出する処理を行うものである(図18のS545)。ここでは遊技者から排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録して排出する。
なお会員カード4は、管理残額の有無に拘わらず常に排出(返却)すべきものであるため、該会員カード4にはオンライン残額有りフラグは記録されない。
また第3に、管理装置50とオンライン状態で所定額未満の貨幣を受け付けたときに少額一発貸しを行うために、制御部21は、貸与判定手段,特定手段,貸与処理手段,通番更新手段,及び記録媒体排出処理手段として機能する。即ち玉貸ユニット20は、管理装置50とオンライン状態で所定額(1000円)未満の貨幣を受け付けると(図8のS101,S102)、制御部21のRAMで記憶している記憶残額が零であるか否かを判定し(図10のS141)、該記憶残額が零でないと判定された場合には、貸与判定手段として機能する制御部21により、前記管理残額取得手段により取得した管理残額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶残額)が受付貨幣額に対応する消費税額以上であるか否かを判定する(同S162)。
ここで記憶残額が零であると判定された場合,及び貸与判定手段により管理残額が受付貨幣額に対応する消費税額未満であると判定された場合には、特定手段として機能する制御部21は、受付貨幣額から、前記税込単位額の整数倍に相当する貸与対象額と、該貸与対象額未満の端数額とを特定する(図10のS143)。具体的には、500円を受け付けた場合には、受付貨幣額である500円から、税込単位額である105円の4倍に相当する420円を貸与対象額として特定すると共に、80円を端数額として特定する。そして貸与処理手段として機能する制御部21は、遊技者の操作によることなく、該特定手段により特定された貸与対象額分のパチンコ玉を貸与するための玉貸処理である第3の貸与処理(少額一発貸し)を特定処理として行う(同S144)。また通番更新手段として機能する制御部21は、該特定処理である第3の貸与処理に伴って、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の通番を更新する第1の通番更新処理を行う(同S145)。
なお連携処理要求送信手段として機能する外部通信部21bは、前述の如く、該特定処理である第3の貸与処理に伴って、記録媒体IDと端数額とを含む前記加算要求を前記連携処理要求として管理装置50に対して送信する(図10のS146)。また特定手段により特定された端数額は、オンライン端数額として記録媒体に記録され(同S147)、加算完了通知の受信後に消去される(同S152)。従って、加算完了通知の受信前にオフライン状態が発生した場合には、前記記録されたオンライン端数額が消去されずに残存し、返却操作が行われることで、該オンライン端数額が記録された記録媒体が排出(返却)される。即ち記録媒体排出処理手段として機能する制御部21は、加算完了通知の受信前に前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知したことを条件として、端数額を記録した記録媒体を排出する処理を行う。そして玉貸ユニット20は、前記加算完了通知を受信したことを条件として、次の貸与処理を行う。
一方、貸与判定手段により管理残額が受付貨幣額に対応する消費税額以上であると判定された場合には、貸与処理手段として機能する制御部21は、遊技者の操作によることなく、当該受付貨幣額分(ここでは消費税が徴収されるので受付貨幣額+対応消費税額分)のパチンコ玉を貸与するための玉貸処理である第3の貸与処理(少額一発貸し)を特定処理として行う(同S163)。また通番更新手段として機能する制御部21は、該特定処理である第3の貸与処理に伴って、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の通番を更新する第1の通番更新処理を行う(同S164)。
なお連携処理要求送信手段として機能する外部通信部21bは、前述の如く、該特定処理である第3の貸与処理に伴って、記録媒体IDと対応消費税額*(−1)とを含む前記加算要求を前記連携処理要求として管理装置50に対して送信する(図10のS165)。また対応消費税額*(−1)は、オンライン端数額として記録媒体に記録され(同S166)、加算完了通知の受信後に消去される(同S171)。従って、加算完了通知の受信前にオフライン状態が発生した場合には、前記記録されたオンライン端数額が消去されずに残存し、返却操作が行われることで、該オンライン端数額が記録された記録媒体が排出(返却)される。即ち記録媒体排出処理手段として機能する制御部21は、減算完了通知(ここでは加算完了通知)の受信前に前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知したことを条件として、前記受付貨幣額に対応する消費税額(ここでは対応消費税額*(−1))を記録した記録媒体を排出する処理を行う。そして玉貸ユニット20は、前記加算完了通知を受信したことを条件として、次の貸与処理を行う。
また第4に、管理装置50とオフライン状態で貨幣を受け付けたときにオフライン一発貸しを行うために、制御部21は、入金残額使用可能処理手段,端数額使用可能処理手段,特定手段,合算額判定手段,貸与処理手段,及び記録媒体排出処理手段として機能する。
ここで入金残額使用可能処理手段及び端数額使用可能処理手段として機能する制御部21は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体に記録されている後述する入金残額(ここではオフライン端数額)を遊技媒体の貸与に使用可能とするための入金残額使用可能処理(ここでは端数額使用可能処理)を行うものであり、ここでは次に述べる特定手段による処理が、当該端数額使用可能処理に相当する。なお前記通信可否検知手段によりオンライン状態を検知しているときにオンライン端数額及び/又はオフライン端数額が記録された記録媒体を受け付けたことに基づいて、該オンライン端数額及び/又はオフライン端数額を含む挿入通知を管理装置50に対して送信する処理も、入金残額使用可能処理(端数額使用可能処理)に相当する。該挿入通知が管理装置50に対して送信されることにより、該挿入通知に含まれるオンライン端数額及び/又はオフライン端数額が管理残額に対して加算されて、遊技媒体の貸与に使用可能となるからである。
特定手段として機能する制御部21は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに貨幣を受け付けたことに基づいて、当該受付貨幣額から、前記税込単位額の整数倍に相当する貸与対象額と、該貸与対象額未満の端数額とを特定する(図17のS515)。具体的には、1000円を受け付けた場合には、受付貨幣額である1000円から、税込単位額である105円の9倍に相当する945円を貸与対象額として特定すると共に、55円を端数額として特定する。
また特定手段として機能する制御部21は、第2の貸与処理(オフライン一発貸し)を行った後に貨幣を受け付けたことに基づいて、前回の貨幣受付に基づいて特定した端数額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶端数額)と今回の受付貨幣額との合算額から、前記貸与対象額を特定すると共に、前記端数額を新たに特定する処理を行う(図17のS524)。さらに特定手段として機能する制御部21は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体に記録されているオフライン端数額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶端数額)と今回の受付貨幣額との合算額から、前記貸与対象額を特定すると共に、前記端数額を新たに特定する処理を前記端数額使用可能処理として行う(図17のS524)。
具体的には、記憶端数額が55円である状態でさらに1000円を受け付けた場合には、記憶端数額と受付貨幣額との合算額である1055円から、税込単位額である105円の10倍に相当する1050円を貸与対象額として特定すると共に、5円を端数額として新たに特定する。即ち制御部21のRAMで記憶される記憶端数額には、貨幣受付に基づいて特定された端数額,及び記録媒体に記録されていたオフライン端数額が含まれる。
また合算額判定手段として機能する制御部21は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに貨幣を受け付けたことに基づいて、前回の貨幣受付に基づいて特定した端数額又は前記受け付けた記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録されているオフライン端数額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶端数額)と今回の受付貨幣額との合算額が前記税込単位額以上であるか否かを判定するものである(図17のS523)。
ここで該合算額判定手段により税込単位額以上であると判定されたことを条件として、前記受け付けた貨幣が回収され、前記特定手段による特定が行われる一方、該合算額判定手段により税込単位額未満であると判定されたことを条件として、前記受け付けた貨幣が返却され、前記特定手段による特定が行われない。例えば端数額が4円の状態で100円を受け付けた場合には、該受け付けた100円が返却され、端数額が5円の状態で100円を受け付けた場合には、該受け付けた100円が回収されて、貸与対象額105円(端数額0円)が特定される。
また貸与処理手段として機能する制御部21は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに貨幣を受け付けたことに基づいて、当該受付貨幣額の範囲内でパチンコ玉を貸与するための第2の貸与処理を行うものであり、ここでは前記特定手段により貸与対象額が特定されたことに基づいて、遊技者の操作によることなく、該特定された貸与対象額分の遊技媒体を貸与するための第2の貸与処理(オフライン一発貸し)を行う(図17のS515,S525)。なお特定手段により特定された端数額は、制御部21のRAMで記憶される(同S516,S526)。
また記録媒体排出処理手段として機能する制御部21は、前記受付貨幣額から第2の貸与処理に使用された使用額を減算した入金残額が零でないことを条件として、該入金残額を記録した記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を排出する処理を行うものであり、ここでは前記特定手段により特定された端数額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶端数額)をオフライン端数額として記録した記録媒体を排出する処理を行う。ここで記録媒体排出処理手段として機能する制御部21は、遊技者から排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、前記端数額記憶手段(制御部21のRAM)で記憶している端数額をオフライン端数額として記録媒体に記録して排出する処理を行う(図18のS550)。
また第5に、前記オフライン一発貸しにおいて記録媒体に記録されているオフライン端数額が零になったときに管理残額が有る該記録媒体を返却するために、制御部21は、管理残額有り情報記録判定手段,及び記録媒体排出処理手段として機能する。
ここで管理残額有り情報記録判定手段として機能する制御部21は、ビジタコイン5に管理残額有り情報であるオンライン残額有りフラグが記録されているか否かを判定するものである(図18のS547,S566)。また記録媒体排出処理手段として機能する制御部21は、該管理残額有り情報記録判定手段によりオンライン残額有りフラグが記録されている(即ちフラグが1)と判定されたことを条件として、オフライン端数額が零のビジタコイン5を排出する処理を行うものである(同S552,S571)。
さらに第6に、オフライン端数額及び/又はオンライン端数額が記録されている記録媒体を受け付けたときに、該オフライン端数額及び/又はオンライン端数額を消去するために、制御部21は、端数額消去処理手段,及び通番更新手段として機能する。即ち玉貸ユニット20は、前記通信可否検知手段によりオンライン状態を検知しているときに記録媒体を受け付けると(図12のS201)、前述の如く、記録媒体IDとオンライン端数額とオフライン端数額と通番とを含む挿入通知を管理装置50に対して送信し(同S202)、該挿入通知に応じて管理装置50から端数額消去要求である予定残額通知を受信する(図13のS241)。
ここで端数額消去処理手段として機能する制御部21は、該端数額消去要求である予定残額通知の受信に基づいて、前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)のオンライン端数額を消去する端数額消去処理を特定処理として行うと共に(図13のS243)、該記録媒体のオフライン端数額を消去する端数額消去処理を特定処理として行うものである(同S244)。また通番更新手段として機能する制御部21は、該特定処理である端数額消去処理に伴って、記録媒体の通番を更新する第1の通番更新処理を行う(同S245)。また端数額消去要求である予定残額通知の受信に基づいて、オンライン端数額及び/又はオフライン端数額を加算更新後の管理残額(即ち予定残額通知に含まれる合算額)の範囲内で前記第1の貸与処理が可能とされる。なお連携処理要求送信手段として機能する外部通信部21bは、前述の如く、該特定処理である端数額消去処理に伴って、前記端数額消去通知を前記連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S246)。
なお制御部21は、記録媒体の通番が上限値(例えば255)に達しているときに、該記録媒体の通番を初期値に更新するものであり、収納コイン保持部27Pのビジタコイン5,若しくはカード保持部24Pで保持されている会員カード4又は投入コイン保持部26Pで保持されているビジタコイン5に記録されている通番を更新するにあたり、当該通番が上限値に達しているか否かを判定して、達していると判定したときには、該通番を初期値(例えば0)に更新する。これにより、通番の記憶領域を極力小さくして、通番が上限値に達した後でも記録媒体を継続して使用することができ、記録媒体のコストを低減させることができる。また制御部21で実行されるプログラムにおいて定義されている通番の記憶領域(例えば記憶領域が8ビットであれば0〜255)内で通番を繰り返し更新することで、通番が上限値に達したことによるプログラムの停止やエラー発生を防止している。
また制御部21のEEPROMには、図7(a)に示す処理履歴DBが設けられている。この処理履歴DBは処理履歴記憶手段の一例であって、前記第1の貸与処理(使用額+消費税額分の玉貸処理)の対象となった記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDと、該貸与処理後の残額と、当該記録媒体の通番と、当該記録媒体に係わる最後の処理を特定するための最後処理特定情報とを対応付けて、処理履歴として所定の処理数分記憶するものである。ここでは前記使用額+消費税額分の玉貸処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の排出処理が行われたことに基づいて、該会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、該排出処理時に制御部21のRAMで記憶されている記憶残額を前記貸与処理後の残額として記憶し、該排出処理時に記録媒体に記録されている通番を記憶すると共に、該排出処理が行われた日時である排出日時を前記最後処理特定情報として記憶することにより、前記処理履歴を記憶する。即ち、この処理履歴DBでは、排出処理毎に、残額と通番と排出日時が記憶される。なお玉貸ユニット20が故障した場合や管理装置50とオフライン状態になった場合にも、そのときの記録媒体ID,残額,通番,日時を、前記処理履歴として緊急避難的に記憶する。この処理履歴DBでは、最大で256個の処理履歴を、前記所定の処理数分として記憶可能であり、記憶している処理履歴が256個に達すると、新たな処理履歴を記憶する際に、排出日時が最も古い処理履歴が消去されて、当該新たな処理履歴が記憶される。
また制御部21は記録媒体識別情報記憶判定手段の一例であって、前記貸与処理(使用額+消費税額分の玉貸処理)の対象となった記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDが前記処理履歴記憶手段(処理履歴DB)で既に記憶されているか否かを判定するものである。具体的には、前記使用額+消費税額分の玉貸処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の排出処理が行われたことに基づいて、該会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDが処理履歴DBで既に記憶されているか否かを判定する。
さらに制御部21は処理履歴更新手段の一例であって、前記記録媒体識別情報記憶判定手段により記録媒体IDが記憶されていないと判定されたことを条件として、該記録媒体IDに対応する新たな処理履歴を処理履歴記憶手段(処理履歴DB)に記憶すると共に、記録媒体IDが既に記憶されていると判定されたことを条件として、該記録媒体IDに対応して処理履歴記憶手段で既に記憶されている処理履歴を新たな処理履歴に更新するものである。具体的には、排出される会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDが記憶されていない(即ち該記録媒体IDが処理履歴DBで既に記憶されている記録媒体IDと一致しない)と判定されると、該記録媒体IDを処理履歴DBに新たに記憶すると共に、該記録媒体IDに対応付けて、新たな残額,通番及び排出日時を記憶する。一方、排出される会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDが記憶されている(即ち該記録媒体IDが処理履歴DBで既に記憶されている記録媒体IDと一致する)と判定されると、該記録媒体IDに対応する残額,通番及び排出日時を新たな残額通番,及び排出日時に更新(上書き)する。
管理装置50は、会員カード4又はビジタコイン5を個々に識別可能な記録媒体IDに対応付けて通番及びパチンコ玉の貸与に使用される残額を管理するものである。この管理装置50は、遊技場内の所定箇所(例えば管理事務所等)に設けられるものであり、図1に示すように接続される通信部51,制御部52,ディスプレイ53,入力装置54,ハードディスク55,及び場外通信部56等を備えている。
記憶手段であるハードディスク55には、図7(d)に示す残額管理DB,玉貸設定金額DBを記憶する領域が設けられている。この残額管理DBでは、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けて残額が記憶されており、制御部52の制御により該残額が更新されて管理される。また残額管理DBでは、記録媒体IDに対応付けて、後述する第2の通番更新処理により更新される通番が管理される。
また残額管理DBは遊技用装置特定情報記憶手段の一例であって、各記録媒体IDに対応付けて、該記録媒体IDの記録媒体を少なくとも前回受け付けていた玉貸ユニット20であって、管理装置50と通信できるオンライン状態で該記録媒体を受け付けた後に管理装置50と通信できないオフライン状態になった当該玉貸ユニット20を特定可能な装置IDを記憶するものである。ここでは当該記録媒体IDの記録媒体を前回オンライン状態で受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDが記憶されている。
この装置IDの記憶方法について説明する。まず管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20が、所定額以上の貨幣を受け付けると、受付貨幣額を含む入金要求が管理装置50に対して送信される(図8のS103)。このとき送信される情報には、記録媒体IDと当該玉貸ユニット20の装置IDも含まれるので、該情報を受信した管理装置50では、残額管理DBにおいて、受信した記録媒体IDに対応付けて、受信した装置IDを記憶する。一方、管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20が、所定額未満の貨幣を受け付けると、端数額又は対応消費税額*(−1)を含む加算要求が管理装置50に対して送信される(図10のS146,S165)。このとき送信される情報にも、記録媒体IDと当該玉貸ユニット20の装置IDが含まれるので、該情報を受信した管理装置50では、残額管理DBにおいて、受信した記録媒体IDに対応付けて、受信した装置IDを記憶する。
また管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20が、記録媒体を受け付けると、挿入通知が管理装置50に対して送信される(図12のS202)。このとき送信される情報にも、記録媒体IDと当該玉貸ユニット20の装置IDが含まれるので、該情報を受信した管理装置50では、残額管理DBにおいて、予定残額通知又は残額通知の送信時に、受信した記録媒体IDに対応付けて、受信した装置IDを記憶する(図13のS220,S240)。ここで予定残額通知又は残額通知の送信時に装置IDを記憶をするのは、以下の理由による。即ち後述する通番不一致時処理において、玉貸設定金額を減算するにあたり(図14のS272)、前回記録媒体を受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDを特定する処理を要するが(同S269)、挿入通知を受信した際に、該挿入通知に含まれる装置IDを記憶するようにすると、前回記録媒体を受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDに、今回受信した装置IDが上書きされてしまい、前回記録媒体を受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDが特定不能となってしまう問題があるので、そのような事態を回避すべく、挿入通知に含まれる装置IDを記憶するタイミングを、予定残額通知又は残額通知の送信時(換言すれば図14に示す通番不一致時処理の終了後)としているのである。
ここで管理装置50は、返却操作に伴う返却通知(図11のS184)を受信したときにも、該返却通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている装置IDを消去せずに記憶したままにしておく。そのため、残額管理DBには、当該記録媒体IDの記録媒体を前回オンライン状態で受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDが記憶される。即ち、該記録媒体IDの記録媒体を少なくとも前回受け付けていた玉貸ユニット20であって、オンライン状態で該記録媒体を受け付けた後にオフライン状態になった玉貸ユニット20の装置IDも管理される。なお、残額管理DBに装置IDを記憶する際に、既に装置IDが記憶済みである場合には、該記憶済みの装置IDを消去して、新たに装置IDを記憶する、いわゆる上書き処理を行う。
ここでオフライン状態にある玉貸ユニット20が記録媒体を受け付けて、その後、該記録媒体を受け付けている状態でオンライン状態に復帰した場合にも、オンライン状態で記録媒体を受け付けたときと同様に、前記挿入通知に相当するオンライン復帰通知が管理装置50に対して送信され(図21のS602)、記録媒体IDと装置IDが対応付けられて残額管理DBに記憶される。
また本例では、管理装置50とオンライン状態にある精算装置60が、記録媒体を受け付けたときに、精算要求が管理装置50に対して送信される(図22のS702)。このとき送信される情報には、受け付けた記録媒体の記録媒体IDと当該精算装置60の装置IDが含まれるので、該情報を受信した管理装置50では、残額管理DBにおいて、前述したのと同様の理由により、後述する精算許諾情報の送信時に、受信した記録媒体IDに対応付けて、受信した装置IDを記憶する(図23のS220,S240)。
また残額管理DBでは、前記記録媒体IDに対応付けて、当該記録媒体に関する処理状態であるステータスが記憶されている。このステータスの記憶方法について説明する。まず管理装置50は、玉貸ユニット20から入金要求を受信すると(図8のS103)、該入金要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして入金処理中と記憶し(同S104)、玉貸ユニット20から貨幣取込通知を受信したことを条件として(同S110)、該貨幣取込通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスを入金処理済に更新する(同S116)。ここで入金処理中とは、受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている旨を示すステータスであり、入金処理済とは、受付貨幣額について後述する加算済更新処理が行われている旨を示すステータスである。
また管理装置50は、玉貸ユニット20から減算要求を受信すると(図9のS124)、該減算要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして減算処理済と記憶し(同S127)。また管理装置50は、玉貸ユニット20から加算要求を受信すると(図10のS146,S165)、該加算要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして加算処理済と記憶する(同S150,S169)。
また管理装置50は、玉貸ユニット20から挿入通知を受信すると(図12のS202)、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(図12のS209,図14のS273)、玉貸ユニット20から残額受信通知又は端数額消去通知を受信したことを条件として(図13のS224,S246)、該残額受信通知又は端数額消去通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスを挿入処理済に更新する(同S228)。
さらに管理装置50は、精算装置60から精算要求を受信すると(図22のS702)、前記挿入通知を受信した場合と同様に、該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(図12のS209,図14のS273)、精算装置60から精算許諾情報受信通知又は端数額消去通知を受信したことを条件として(図23のS224a,S246a)、該精算許諾情報受信通知又は端数額消去通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスを挿入処理済に更新する(同S228)。ここでステータスとして挿入処理済のステータスを管理しており、使用装置IDとして精算装置60の装置IDを管理していることが、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて該精算要求を受信した旨を示す精算要求受信情報を管理していることに相当する。また挿入処理済のステータスを精算処理済のステータスに更新することが、該記録媒体IDに対応付けて管理している精算要求受信情報を消去する精算要求消去処理に相当する。
さらに残額管理DBでは、前記記録媒体IDに対応付けて、前記入金要求に含まれる受付貨幣額と、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額及びオフライン端数額が記憶されている。即ち管理装置50は、前記入金要求の受信に応じて、該入金要求から特定される受付貨幣額(ここでは該入金要求に含まれる受付貨幣額)を該入金要求から特定される記録媒体ID(ここでは該入金要求に含まれる記録媒体ID)に対応付けて記憶する処理を行う。そして通信部51は、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と該受付貨幣額との合算額を特定可能な残額通知を玉貸ユニット20に対して送信し、ここでは該合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(図8のS106)。
また管理装置50は、前記挿入通知の受信に応じて、該挿入通知から特定されるオンライン端数額及び/又はオフライン端数額(ここでは該挿入通知に含まれるオンライン端数額及び/又はオフライン端数額)を該挿入通知から特定される記録媒体ID(ここでは該挿入通知に含まれる記録媒体ID)に対応付けて記憶する処理を行う。そして通信部51は、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と該オンライン端数額及び/又はオフライン端数額との合算額を特定可能な残額通知を玉貸ユニット20に対して送信し、ここでは該合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(図13のS241)。
前記玉貸設定金額DBは、図7(d)に示すように、基準貸与額を管理するものであり、ここでは各玉貸ユニット20を個々に識別可能な装置IDに対応付けて、当該玉貸ユニット20に対して設定されている貸与基準額である玉貸設定金額が各玉貸ユニット20毎に管理されている。本例における貸与基準額は消費税額を含む額であり、税込基準額の整数倍、例えば5度数分の税込基準額である525円や、3度数分の税込基準額である315円とされる。
ディスプレイ53は、各種の情報を表示するための表示デバイスであり、入力装置54は、各種の入力を受け付けるための入力デバイスである。制御部52は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ハードディスク55に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、管理装置50に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
この制御部52は減算処理手段の一例であって、前記第1の減算要求の受信に基づいて(図9のS124)、前記使用額及び該使用額に対応する消費税額を前記管理残額から減算する第1の減算処理を行うと共に(同S125)、前記第2の減算要求である加算要求の受信に基づいて(図9のS165)、前記受付貨幣額に対応する消費税額を前記管理残額から減算する第2の減算処理(ここでは対応消費税額*(−1)を管理残額に対して加算する加算処理)を行うものである(同S165)。また制御部52は、前記加算要求の受信に基づいて(同S146)、前記オンライン端数額を前記管理残額に対して加算する加算処理を行う(同S148)。
また制御部52は受付通知処理手段の一例であって、玉貸ユニット20の受付通知送信手段から送信されてきた記録媒体受付通知(ここでは挿入通知)に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して該記録媒体受付通知に含まれるオフライン端数額を加算更新するための端数額加算更新処理を行うと共に、前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録されているオフライン端数額の消去を指示する端数額消去要求を通信部51により玉貸ユニット20に対して送信するものである。ここで端数額加算更新処理は、挿入通知に含まれるオフライン端数額を該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶する処理である(図12のS212,図14のS277)。また端数額消去要求は、挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額とオンライン端数額とオフライン端数額との合算額を含む予定残額通知である(図13のS241)。
また受付通知処理手段として機能する制御部52は、精算装置60から送信されてきた精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して該精算要求に含まれるオフライン端数額を加算更新するための端数額加算更新処理を行うと共に、前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録されているオフライン端数額の消去を指示する端数額消去要求を通信部51により精算装置60に対して送信するものである。ここで端数額加算更新処理は、精算要求に含まれるオフライン端数額を該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶する処理である(図12のS212,図14のS277)。また端数額消去要求は、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額とオンライン端数額とオフライン端数額との合算額を含む精算許諾情報である(図23のS241a)。
また制御部52は、玉貸ユニット20の受付通知送信手段から送信されてきた記録媒体受付通知(ここでは挿入通知)又は精算装置60から送信されてきた精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して該挿入通知又は精算要求に含まれる端数額(オンライン端数額)を加算更新するための処理を行うものである。ここでの処理は、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて該挿入通知又は精算要求に含まれる端数額であるオンライン端数額を記憶する処理であり、具体的には、通番が一致しないときに、該オンライン端数額の記憶が行われる(図14のS279)。そして該記憶されたオンライン端数額は、端数額消去通知(図13のS246又は図23のS246a)の受信に応じて、管理残額に対して加算されて消去される。
また制御部52は、玉貸ユニット20の受付通知送信手段から送信されてきた記録媒体受付通知(ここでは挿入通知)又は精算装置60から送信されてきた精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額から該挿入通知又は精算要求に含まれる間接税額(ここでは対応消費税額*(−1))を減算更新するための間接税額減算更新処理を行うものである。ここで間接税額減算更新処理は、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて該挿入通知又は精算要求に含まれる対応消費税額*(−1)であるオンライン端数額を記憶する処理であり、具体的には、通番が一致しないときに、該オンライン端数額の記憶が行われる(図14のS279)。そして該記憶された間接税額(ここでは対応消費税額*(−1))は、端数額消去通知(図13のS246又は図23のS246a)の受信に応じて、管理残額から減算(ここでは管理残額に対して(ここでは対応消費税額*(−1))が加算)されて消去される。
なお通番が一致するときには、挿入通知にオンライン端数額が含まれていたとしても、該オンライン端数額は記憶しない(図12のS214)。該オンライン端数額は、管理残額に対する加算が行われているにも拘わらず、玉貸ユニット20が加算完了通知を受信していないために記録媒体から消去されずに残存しているものであるため、仮に当該オンライン端数額を記憶すると再び管理残額に対して加算されて二重加算になってしまうからである。ただし該S214において、S207でオンライン端数額の記憶がある場合には、挿入通知に含まれるオンライン端数額を改めて記憶する。これは、管理装置50がオンライン端数額を含む挿入通知を受信して、通番を更新し(ここで通番一致)、S279で該オンライン端数額を記憶した後、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態が発生したためにオンライン端数額が消去されていない記録媒体の挿入通知であり、該挿入通知に含まれるオンライン端数額は管理残額に対して加算すべきものであるため、改めて記憶するのである。
また制御部52は連携処理手段の一例であって、前記連携処理要求の受信に応じて前記連携処理を行い、該連携処理に伴って前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する第2の通番更新処理を行うものである。ここで第2の通番更新処理とは、残額管理DBにおいて該記録媒体IDに対応付けて管理されている通番に1を加算して更新する処理である。
この連携処理手段として機能する制御部52は、玉貸ユニット20から送信されてくる連携処理要求である貸与可能情報(ここでは貨幣取込通知)の受信に応じて(図8のS110)、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶している受付貨幣額を当該記録媒体の管理残額に対して加算する受付貨幣額加算処理と、該受付貨幣額が加算済であることを特定可能な状態に更新する加算済更新処理とを連携処理として行うと共に(同S113,S114)、前記第2の通番更新処理を行う(同S115)。ここでの加算済更新処理は、該受付貨幣額を消去する処理である。
また連携処理手段として機能する制御部52は、玉貸ユニット20から送信されてくる連携処理要求である第1の減算要求の受信に応じて(図9のS124)、前記基準貸与額を管理残額から減算する前記第1の減算処理を連携処理として行うと共に(同S125)、前記第2の通番更新処理を行う(同S126)。ここでの第1の減算処理は、消費税が徴収されることから、基準貸与額及び該基準貸与額に対応する消費税額を管理残額から減算する処理であり、具体的には、減算要求に含まれる使用額+消費税額を管理残額から減算する処理である。即ち、管理残額が当該玉貸ユニット20の玉貸設定金額以上であれば、減算される[使用額+消費税額]は玉貸設定金額であり、管理残額が当該玉貸ユニット20の玉貸設定金額未満であれば、減算される[使用額+消費税額]は税込単位額の整数倍であって管理残額を超えない最大額である。そして通信部51により、該減算処理を行った旨を示す減算完了通知が玉貸ユニット20に対して送信される(同S128)。
また連携処理手段として機能する制御部52は、玉貸ユニット20から送信されてくる連携処理要求である加算要求の受信に応じて(図10のS146)、該加算要求に含まれるオンライン端数額(端数額)を管理残額に対して加算する加算処理を連携処理として行うと共に(同S148)、前記第2の通番更新処理を行う(同S149)。そして通信部51により、該加算処理を行った旨を示す加算完了通知が玉貸ユニット20に対して送信される(同S151)。
また連携処理手段として機能する制御部52は、玉貸ユニット20から送信されてくる連携処理要求である第2の減算要求(ここでは加算要求)の受信に応じて(図10のS165)、該第2の減算要求に含まれるオンライン端数額(ここでは対応消費税額*(−1))を管理残額から減算更新する前記第2の減算処理(ここでは対応消費税額*(−1)を管理残額に対して加算する加算処理)を連携処理として行うと共に(同S167)、前記第2の通番更新処理を行う(同S148)。そして通信部51により、該第2の減算処理を行った旨を示す減算完了通知(ここでは加算処理を行った旨を示す加算完了通知)が玉貸ユニット20に対して送信される(同S170)。
また制御部52は、玉貸ユニット20から送信されてくる残額受信通知(図13のS224),又は精算装置60から送信されてくる精算許諾情報受信通知(図23のS224a)の受信に応じて、前記第2の通番更新処理を行う(図13又は図23のS227)。
また連携処理手段として機能する制御部52は、端数額消去通知(図13のS246又は図23のS246a)の受信に応じて、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶しているオンライン端数額を当該記録媒体の管理残額に対して加算するオンライン端数額加算処理と、該オンライン端数額が加算済であることを特定可能な状態に更新する加算済更新処理とを連携処理として行うと共に(図13又は図23のS247)、前記第2の通番更新処理を行う(同S227)。ここでの加算済更新処理は、オンライン端数額を消去する処理である。
また連携処理手段として機能する制御部52は、端数額消去通知(図13のS246又は図23のS246a)の受信に応じて、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶している入金残額(ここではオフライン端数額)を当該記録媒体の管理残額に対して加算する入金残額加算処理(オフライン端数額加算処理)と、該オフライン端数額が加算済であることを特定可能な状態に更新する加算済更新処理とを連携処理として行うと共に(図13又は図23のS248)、前記第2の通番更新処理を行う(同S227)。ここでの加算済更新処理は、オフライン端数額を消去する処理である。
また制御部52は、後述する精算実行通知である精算完了通知(図24のS783)の受信に応じて、前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する第4の通番更新処理を行うと共に(同S785)、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を零に更新する管理残額零更新処理(同S784)と、該記録媒体IDに対応付けて管理している精算要求受信情報を消去する精算要求消去処理(同S786)とを行う。ここでの第4の通番更新処理は、残額管理DBにおいて該記録媒体IDに対応付けて管理されている通番に1を加算して更新する処理である。また管理残額零更新処理は、管理残額を消去する処理である。さらに精算要求消去処理は、ステータスを挿入処理済から精算処理済に更新する処理である。そして通信部51により、これらの処理を行った旨を示す残額消去完了通知が精算装置60に対して送信される(同S787)。
また制御部52は、前記記録媒体IDに対応付けて管理している通番が上限値(例えば255)に達しているときに、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番を初期値に更新するものであり、ここでは受信した情報に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番を更新するにあたり、当該通番が上限値に達しているか否かを判定して、達していると判定したときには、該通番を初期値(例えば0)に更新する。これにより、通番の記憶領域を極力小さくして、通番が上限値に達した後でも記録媒体を継続して使用することができ、記録媒体のコストを低減させることができる。また制御部52で実行されるプログラムにおいて定義されている通番の記憶領域(例えば記憶領域が8ビットであれば0〜255)内で通番を繰り返し更新することで、通番が上限値に達したことによるプログラムの停止やエラー発生を防止している。
また制御部52は通番判定手段の一例であって、玉貸ユニット20から記録媒体の記録媒体IDと通番とを受信し、該受信した通番が該受信した記録媒体IDに対応付けられた通番と一致するか否かを判定するものであり、具体的には、玉貸ユニット20の受付通知送信手段から送信されてきた記録媒体受付通知(ここでは挿入通知)又は精算装置60から送信されてきた精算要求の受信に応じて、該挿入通知又は精算要求に含まれる通番が該挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番と一致するか否かを判定する(図12又は図22のS203)。そして制御部52は、該通番判定手段により通番が一致しないと判定されたことを条件として、予め定められた通番不一致時処理を行い、また該通番判定手段により通番が一致すると判定されたことを条件として、予め定められた通番一致時処理を行う。
具体的には、通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていること(即ち入金処理中であること)を条件として、通番不一致時処理として、前記受付貨幣額加算処理と前記加算済更新処理を行う(図14のS262)。即ち通番が一致せず、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図8のS106)を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われているため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算して該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。
一方、通番判定手段により通番が一致すると判定され、かつ前記受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていること(即ち入金処理中であること)を条件として、通番一致時処理として、前記受付貨幣額加算処理を行うことなく、前記加算済更新処理を行う(図12のS205)。即ち通番が一致し、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている場合とは、管理装置50が入金要求(図8のS103)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(同S110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の返却が行われているため、管理装置50においても受付貨幣額を管理残額に対して加算せず、該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。
また通番が一致すると判定され、かつ挿入通知に含まれる入金残額(ここではオフライン端数額)が零であるかあるいは入金残額が含まれないことを条件として、挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(図13のS221)。一方、通番が一致すると判定され、かつ挿入通知に含まれる入金残額(ここではオフライン端数額)が零でないことを条件として、該オフライン端数額を記憶し、挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と該オフライン端数額との合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(同S241)。
また通番が一致すると判定され、かつ精算要求に含まれる入金残額(ここではオフライン端数額)が零であるかあるいは入金残額が含まれないことを条件として、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(図23のS221a)。一方、通番が一致すると判定され、かつ精算要求に含まれる入金残額(ここではオフライン端数額)が零でないことを条件として、該オフライン端数額を記憶し、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と該オフライン端数額との合算額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(同S241a)。
そして通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記オフライン端数額が未加算の状態で記憶されていること(即ち挿入処理中であること)を条件として、通番不一致時処理として、前記入金残額加算処理と前記加算済更新処理を行う(図14のS264)。即ち通番が一致せず、かつオフライン端数額が未加算の状態で記憶されている場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図13のS241)を受信してから管理装置50が端数額消去通知(同S246)を受信する前,又は精算装置60が精算許諾情報(図23のS241a)を受信してから管理装置50が精算完了通知(同S246a)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には記録媒体に記録されているオフライン端数額の消去が行われているため、管理装置50においてオフライン端数額を管理残額に対して加算して該オフライン端数額を消去する処理を行うものである。
一方、通番判定手段により通番が一致すると判定され、かつ前記オフライン端数額が未加算の状態で記憶されていること(即ち挿入処理中であること)を条件として、通番一致時処理として、前記入金残額加算処理を行うことなく、前記加算済更新処理を行う(図12のS208)。即ち通番が一致し、かつオフライン端数額が未加算の状態で記憶されている場合とは、管理装置50が挿入通知(図12のS202)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(図13のS241)を受信する前,又は管理装置50が精算要求(図22のS702)を受信してから精算装置60が精算許諾情報(図23のS241a)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には記録媒体に記録されているオフライン端数額の消去が行われていないため、管理装置50においてもオフライン端数額を管理残額に対して加算せず、該オフライン端数額を消去する処理を行うものである。
なお通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けて精算要求受信情報を管理していること(即ちステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが精算装置60の装置IDであること)を条件として、通番不一致時処理として、前記管理残額零更新処理と、前記精算要求消去処理とを行う(図14のS267)。即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが精算装置60の装置IDである場合とは、管理装置50が精算完了通知(図24の同S783)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には精算装置60において貨幣の払い出しが行われているため、管理装置50において管理残額を消去しステータスを精算処理済に更新する処理を行うものである。
また通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ受付貨幣額について加算済更新処理が行われていること(即ちステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDであること)を条件として、通番不一致時処理として、前記第1の減算処理を行う。即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである場合とは、管理装置50が減算要求(図9のS124)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において使用額+消費税額分の玉貸処理が行われているため、管理装置50において第1の減算処理を行うものである。
具体的には、管理残額≧玉貸設定金額であれば、玉貸設定金額を、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算する処理を行い(図14のS272)、管理残額<玉貸設定金額であれば、税込単位額の整数倍であって管理残額を超えない最大額(例えば管理残額が475円であれば、税込単位額の4倍である420円)を、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算する処理を行う(図14のS273)。
ここで本例において、図14のS272で減算されるべき玉貸設定金額は、各玉貸ユニット20毎に設定されており、必ずしも一定額とは限らない。そこで該玉貸設定金額を特定して、残額を正確に補正すべく、本発明は以下の機能を備えている。
まず制御部52は遊技用装置特定手段の一例であって、前記通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記受付貨幣額について加算済更新処理が行われている(即ち該受付貨幣額が消去されている=ステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである)ときに、前記記録媒体の記録媒体IDに対応付けて前記遊技用装置識別情報記憶手段(残額管理DB)で記憶している情報から当該記録媒体IDの記録媒体が前回受け付けられていた遊技用装置を特定するものであり、ここでは前記挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている装置IDを、当該記録媒体を前回オンライン状態で受け付けていた遊技用装置の装置IDとして特定する(図14のS269)。
また制御部52は基準貸与額判定手段の一例であって、前記通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記受付貨幣額について加算済更新処理が行われている(即ち該受付貨幣額が消去されている=ステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである)ときに、前記記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額が前記基準貸与額未満であるか否かを判定するものであり、ここでは前記挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている残額が、前記遊技用装置特定手段により特定された装置IDに対応付けて図7(d)の玉貸設定金額DBで管理されている玉貸設定金額以上であるか否かを判定している(図14のS271)。そして制御部52は、上述したように、玉貸設定金額以上であると判定されたときには、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている残額から、玉貸設定金額を減算する一方(同S272)、玉貸設定金額未満であると判定されたときには、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から税込単位額の整数倍(但し管理残額を超えない最大額)である貸与対象額を減算する(同S273)。
つまり使用額+消費税額分の玉貸処理が行われて、玉貸ユニット20から送信された減算要求を管理装置50が受信する前にオフライン状態となった玉貸ユニット20から排出された記録媒体であるため、前記使用額が管理残額から減算されていない状態となっている。従って、使用額+消費税額(前記玉貸設定金額,又は税込単位額の倍数であって管理残額を超えない最大額)を特定して、該特定した使用額+消費税額を減算する補正を行っている。
また制御部52は、ビジタコイン発行装置70から送信されてきた後述する発行要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて該発行要求に含まれる選択額を残額として記憶する選択額記憶処理を行うものである(図26のS906)。
また制御部52は最後残額特定処理手段の一例であって、前記処理履歴送信手段(玉貸ユニット20の外部通信部21b)から送信されてきた処理履歴(図7(a)に示す処理履歴DBで記憶している処理履歴)に基づいて、各記録媒体ID毎に、当該記録媒体IDの会員カード4又はビジタコイン5に係わる最後の処理を特定すると共に、該最後の処理に対応する残額を特定する最後残額特定処理を行うものであり、ここでは後述する精算履歴送信手段(精算装置60の通信部61)から送信されてきた精算履歴(図7(b)に示す精算履歴DBで記憶している精算履歴),及び後述する発行履歴送信手段(ビジタコイン発行装置70の通信部71)から送信されてきた発行履歴(図7(c)に示す発行履歴DBで記憶している発行履歴)を含めて、前記最後残額特定処理を行う。この最後残額特定処理手段の具体的な機能については、図28のS1045〜S1048を参照して後述する。
さらに制御部52は残額復帰処理手段の一例であって、前記最後残額特定処理手段により各記録媒体ID毎に特定された残額を新たに管理するための残額復帰処理を行う残額復帰処理手段を行うものであり、ここでは該最後残額特定処理手段により各記録媒体ID毎に特定された残額と、後述するバックアップ情報送信手段(センタ管理装置80の通信部81)から送信されてきたバックアップ情報(図7(e)に示すバックアップDBで記憶しているバックアップ情報)に含まれる各記録媒体ID毎の残額とに基づいて、各記録媒体の最後の残額を特定し、該特定した残額を新たに管理するための残額復帰処理を行う。この残額復帰処理手段の具体的な機能についても、図28のS1044,S1049,及びS1050を参照して後述する。
通信部51は、前述の如く玉貸ユニット20の外部通信部21bと通信可能に接続されており、管理装置50と玉貸ユニット20との間における通信を司るものである。また通信部51は、精算装置60の後述する通信部61と通信可能に接続されており、管理装置50と精算装置60との間における通信を司るものであると共に、ビジタコイン発行装置70の後述する通信部71と通信可能に接続されており、管理装置50とビジタコイン発行装置70との間における通信を司るものである。
この通信部51は精算許諾情報送信手段の一例であって、後述する精算要求送信手段(精算装置60の通信部61)から送信されてきた精算要求の受信に応じて、該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信するものであり、ここでは該管理残額又は該管理残額と前記記録媒体に記録されているオフライン端数額との合算額を特定可能な合算額精算許諾情報を精算装置60に対して送信するものである。即ち、精算要求にオンライン端数額及びオフライン端数額が含まれない場合には、管理残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(図23のS221a)。一方、精算要求にオンライン端数額及び/又はオフライン端数額が含まれる場合には、管理残額とオンライン端数額及び/又はオフライン端数額との合算額である予定残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(同S241a)。また通信部51は、該精算許諾情報に応じて精算装置60から送信されてくる精算許諾情報受信通知(同S224a),又は端数額消去通知(同S246a)を受信する。
また通信部51は、制御部52による前記選択額記憶処理が完了したことに基づいて、前記管理している残額を含む発行許諾情報をビジタコイン発行装置70に対して返信するものである(図26のS907)。
さらに通信部51は、管理装置50の破損又は故障等により、前記管理している残額が失われた場合(例えば残額管理DBのデータが破損やアクセス不能により使用不能となった場合)において、新しい管理装置50に取り替えられた後に、処理履歴送信要求を各玉貸ユニット20に対して送信し(図28のS1011を参照)、精算履歴送信要求を精算装置60に対して送信し(同S1021を参照)、発行履歴送信要求をビジタコイン発行装置70に対して送信するものである(同S1031を参照)。
場外通信部56は、図1に示すように、インターネットを介して、センタ管理装置80の後述する通信部81と通信可能に接続されており、管理装置50とセンタ管理装置80との間における通信を司るものである。この外部通信部56は、遊技場の営業終了後において、図7(d)に示す残額管理DBの記憶内容をセンタ管理装置80に対して送信するものである(図27のS1001を参照)。また場外通信部56は、管理装置50の破損又は故障等により、前記管理している残額が失われた場合(例えば残額管理DBのデータが破損やアクセス不能により使用不能となった場合)において、バックアップ情報送信要求をセンタ管理装置80に対して送信するものである(図28のS1041を参照)。
精算装置60は、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けて、該受け付けた記録媒体の記録媒体IDに対応付けて前記管理装置にて管理されている管理残額,及び/又は該受け付けた記録媒体に記録されているオフライン端数額に相当する貨幣を払い出す精算処理を行うものである。この精算装置60は、遊技場内の所定箇所(例えば遊技島の端部や景品交換カウンタの近傍等)に設けられ、図5(a)に示すように、キオスク端末型の形状を呈するものであり、その前面にディスプレイ63,会員カード挿入口64a,コイン投入口65a,紙幣払出口66a,及び硬貨払出口67a等を備え、図1に示すように、その内部に通信部61,制御部62,カードR/W64,コインR/W65,紙幣払出機66,及び硬貨払出機67等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。なお、この精算装置60は、装置IDによって個々に識別可能となっており、該装置IDは制御部62のROMに記憶されている。
通信部61は、管理装置50の通信部51と通信可能に接続されており、精算装置60と管理装置50との間における通信を司るものである。この通信部61から情報が送信されるときには、制御部62のROMに記憶されている装置IDが該情報と共に送信される。この通信部61は精算要求送信手段の一例であって、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体に記録されている記録媒体IDを少なくとも含む精算要求を管理装置50に対して送信するものであり、ここでは前記挿入通知と同様に記録媒体ID,オンライン端数額,オフライン端数額,及び通番を含む精算要求を管理装置50に対して送信する(図22のS702)。
また通信部61は精算実行通知送信手段の一例であって、前記精算処理が行われる旨を示す精算実行通知を管理装置50に対して送信するものであり、ここでは精算実行通知として、精算完了通知を送信する(図24のS783)。なお「精算処理が行われる旨を示す」とは、精算処理の前後を問わず、精算処理に伴う送信処理であるという意であり、本例ではS781の貨幣の払い出し(即ち精算処理)の後に、精算完了に伴う精算完了通知を送信している。また通信部61は、該精算完了通知に応じて管理装置50から送信されてくる残額消去完了通知(同S787)を受信する。
また通信部61は精算履歴送信手段の一例であって、管理装置50から送信されてくる精算履歴送信要求に応じて、後述する精算履歴記憶手段である精算履歴DB(図7(b)を参照)で記憶している精算履歴を管理装置50に対して送信するものである(図28のS1023を参照)。
制御部62は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、精算装置60に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。この制御部62の機能については後述する。
タッチパネル式のディスプレイ63は、図5(b)に示すように、各種の情報を表示するための表示デバイスであると共に、各種の入力を受け付けるための入力デバイスである。このディスプレイ63では、会員カード4又はビジタコイン5を受付可能なときに、D1に示すように、会員カード4又はビジタコイン5の挿入を促す旨が表示される。ここで会員カード4又はビジタコイン5が挿入され、前記精算要求に応じた精算許諾情報が管理装置50から送信されてくると、D2に示すように、該精算許諾情報に含まれる管理残額又は合算額が残額として表示されると共に、精算操作を受け付ける「精算」ボタン,及び精算処理をキャンセルする「キャンセル」ボタンが表示される。このD2で「精算」ボタンが操作されると、残額に相当する貨幣が払い出され、D3に示すように、該残額を返却する旨,及び会員カード4の抜き取りを指示する旨又はビジタコイン5を回収する旨が表示される。またD2で「キャンセル」ボタンが操作されると、D4に示すように、会員カード4又はビジタコイン5が返却され、その旨が表示される。なおD1で受け付けた会員カード4又はビジタコイン5に異常があるときには、D5に示すように、その旨が表示される。
カードR/W64は記録媒体受付手段の一例であって、記録媒体を受け付けるものであり、ここではカード挿入口64aから挿入された会員カード4を受け付けて、該会員カード4に記録されている記録媒体ID,オンライン端数額,オフライン端数額,及び通番を読み取ると共に、該会員カード4からオンライン端数額及びオフライン端数額を消去する、ICカードR/Wである。この精算装置60において精算が完了した会員カード4は、カード挿入口64aから排出されて、遊技者に返却される。
コインR/W65も記録媒体受付手段の一例であって、記録媒体を受け付けるものであり、ここではコイン投入口65aから投入されたビジタコイン5を受け付けて、該ビジタコイン5に記録されている記録媒体ID,オンライン端数額,オフライン端数額,及び通番を読み取ると共に、該ビジタコイン5からオンライン端数額,オフライン端数額,及びオンライン残額有りフラグを消去する、ICコインR/Wである。この精算装置60において精算が完了したビジタコイン5は、コインR/W65の下部に設けられるコイン回収部65bに回収されて、遊技者には返却されない。
紙幣払出機66及び硬貨払出機67は、貨幣を払い出すものであり、具体的には、紙幣払出機66の背後に設けられる紙幣収納部66bから、所定の種類及び所定数の紙幣2を取り出して、紙幣払出口66aから払い出すと共に、硬貨払出機67の上部に設けられる硬貨収納部67bから、所定の種類及び所定数の硬貨3を取り出して、硬貨払出口67aから払い出す。この精算装置60では、1円単位で貨幣の払い出しが可能である。
ここで前記制御部62は通信可否検知手段の一例であって、管理装置50と通信できる通信可能状態(オンライン状態)であるか通信できない通信不可能状態(オフライン状態)であるかを検知するものである。具体的には、管理装置50の通信部51から精算装置60に対して定期的(例えば10秒ごと)に送信されてくる通信確認要求に基づいて、該通信確認要求の受信を定期的に検知している間はオンライン状態(即ち管理装置50と通信できる通信可能状態)であると判定し、該通信確認要求の受信を一定期間(例えば1分間)検知しなくなるとオフライン状態(即ち管理装置50と通信できない通信不可能状態)であると判定する。
また制御部62は精算処理手段の一例であって、オフライン端数額が記録されていない記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたときには、該受け付けた記録媒体の管理残額に相当する貨幣を払い出す精算処理を行い、オフライン端数額が記録されている記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたときには、該受け付けた記録媒体に記録されているオフライン端数額に相当する貨幣を払い出す精算処理を行う。ここで精算処理とは、貨幣の払い出しを紙幣払出機66及び/又は硬貨払出機67に対して指示する処理である。そして該指示に応じた貨幣が、紙幣払出機66及び/又は硬貨払出機67から払い出される。
具体的には、精算処理手段として機能する制御部62は、精算操作の受付に応じて(図24のS780)、管理装置50から送信されてきた精算許諾情報(図23のS221a,S241a)に含まれる管理残額に相当する貨幣を払い出す精算処理を行うものであり(図24のS781)、ここでは前記精算許諾情報送信手段から送信されてきた合算額精算許諾情報から特定される前記管理残額と前記オフライン端数額との合算額に相当する貨幣を払い出す精算処理を行う。即ち管理装置50から送信されてきた精算許諾情報に管理残額のみが含まれる場合には、該管理残額に相当する貨幣の払出を指示する処理を行い、管理残額とオフライン端数額の合算額が含まれる場合には、該合算額に相当する貨幣の払出を指示する処理を行い、オフライン端数額のみが含まれる場合には、該オフライン端数額に相当する貨幣の払出を指示する処理を行う。そして該指示に応じた貨幣が、紙幣払出機66及び/又は硬貨払出機67から払い出される。
また制御部62は、前記精算処理に伴って前記記録媒体に記録されている通番を更新する第3の通番更新処理を行うものである(図24のS782)。ここで第3の通番更新処理とは、受け付けている記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録されている通番に1を加算して更新する旨を、カードR/W64又はコインR/W65に対して指示する処理である。
また制御部62は端数額判定手段の一例であって、当該精算装置60で受け付けた会員カード4又はビジタコイン5に記録されているオフライン端数額が予め定められた所定の金額未満であるか否かを判定するものであり、ここでは該オフライン端数額が税込単位額未満であるか否かを判定する(図22のSa701)。そして精算装置60は、該端数額判定手段によりオフライン端数額が所定の金額(ここでは税込単位額)未満であると判定されたことを条件として、該オフライン端数額に相当する貨幣を払い出す。具体的には、オフライン端数額が税込単位額未満であると判定されたことを条件として、精算要求が管理装置50に対して送信され、該精算要求に応じて管理装置50から送信されてきた精算許諾情報を受信し、精算操作を受け付けたことに基づいて、精算処理手段として機能する制御部62が、前述の如く、合算額又はオフライン端数額に相当する貨幣の払出を紙幣払出機66及び/又は硬貨払出機67に対して指示する処理を行う。
また制御部62のEEPROMには、図7(b)に示す精算履歴DBが設けられている。この精算履歴DBは精算履歴記憶手段の一例であって、前記精算処理の履歴である精算履歴として、該精算処理の対象となった記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDと、該記録媒体の通番と、前記最後処理特定情報とを対応付けて、所定の処理数分記憶するものである。ここでは精算処理が行われたことに基づいて、該精算処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、残額として0を記憶し、該精算処理時に記録媒体に記録されている通番を記憶すると共に、該精算処理が行われた日時である精算日時を前記最後処理特定情報として記憶することにより、前記精算履歴を記憶する。この精算履歴DBでは、最大で256個の精算履歴を、前記所定の処理数分として記憶可能であり、記憶している精算履歴が256個に達すると、新たな精算履歴を記憶する際に、精算日時が最も古い精算履歴が消去されて、当該新たな精算履歴が記憶される。
さらに制御部62のRAMは、当該精算装置60の処理状態を記憶する。具体的には、記録媒体を受け付けたときには、処理状態が「記録媒体受付」である旨を記憶し、精算操作を受け付けたときには、処理状態が「精算操作受付」である旨を記憶し、返却操作を受け付けたときには、処理状態が「返却操作受付」である旨を記憶する。
ビジタコイン発行装置70は、遊技場内の所定箇所(例えば遊技島の端部や景品交換カウンタの近傍等)に設けられ、図6(a)に示すように、縦長の箱型の形状を呈するものであり、その前面にタッチパネル式のディスプレイ73,紙幣挿入口74a,紙幣払出口74d,及びコイン発行口75a等を備え、図1に示すように、その内部に通信部71,制御部72,紙幣識別機74,紙幣収納部74b,紙幣払出部74c,コインR/W75,及びコインストッカ75b等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。
通信部71は、管理装置50の通信部51と通信可能に接続されており、ビジタコイン発行装置70と管理装置50との間における通信を司るものである。この通信部71は、紙幣識別機74により紙幣2を受け付けた後、タッチパネル式のディスプレイ73により遊技者から発行額の選択を受け付けたことに基づいて、発行するビジタコイン5の記録媒体IDと前記選択された発行額である選択額とを含む発行要求を管理装置50に対して送信する(図26のS905)。
また通信部71は発行履歴送信手段の一例であって、管理装置50から送信されてくる発行履歴送信要求に応じて、後述する発行履歴記憶手段である発行履歴DB(図7(c)を参照)で記憶している発行履歴を管理装置50に対して送信するものである(図28のS1033)。
制御部72は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、ビジタコイン発行装置70に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。この制御部72の機能については後述する。
タッチパネル式のディスプレイ73は、図6(b)に示すように、各種の情報を表示するための表示デバイスであると共に、各種の入力を受け付けるための入力デバイスでもある。このディスプレイ73では、紙幣2を受付可能なときに、D11に示すように、紙幣2の挿入を促す旨が表示される。ここで遊技者が紙幣2を挿入すると、D12に示すように、該挿入された紙幣2の金額が入金額として表示されると共に、ビジタコイン5の発行に供する発行額を選択するための発行額選択ボタンとして、「1000円」ボタン,「2000円」ボタン,「5000円」ボタン,及び「10000円」ボタンの4種類が表示される、発行額選択画面が表示される。ここで遊技者がいずれかの発行額選択ボタン(ここでは「5000円」ボタン)を押圧操作して前記入金額の範囲内で発行額を選択すると、D13に示すように、該選択された発行額を前記残額としてパチンコ玉の貸与に使用可能なビジタコイン5が発行されて、該ビジタコイン5が発行された旨が表示されると共に、釣銭がある場合には釣銭が払い出されて、該釣銭が払い出された旨が表示される。
紙幣識別機74は貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは紙幣挿入口74aから前記4種類の紙幣2を受け付けて、該受け付けた紙幣2の真贋及び金種を識別する識別機である。なお紙幣識別機74により受け付けられた紙幣2は、該紙幣識別機74の背後に設けられている紙幣収納部74bに金種毎に収納される。そして釣銭があるときに、紙幣収納部74bに収納されている紙幣2が、該紙幣収納部74bの前方に設けられている紙幣払出部74cに搬送されて、該紙幣払出部74cの前方に設けられている紙幣払出口74dから釣銭として払い出される。
コインR/W75は、図6(b)のD12に示す発行額選択画面で発行額が選択されたときに、ビジタコイン5が収納されているコインストッカ75bから排出されて内部に保持しているビジタコイン5の記録媒体IDを読み取ると共に、該ビジタコイン5に対してオンライン残額有りフラグを記録する、ICコインR/Wである。このコインR/W75の内部で保持しているビジタコイン5は、管理装置50から発行許諾情報が送信されてきたことに基づいて、該コインR/W75の前方に設けられているコイン発行口75aから排出されて発行され、該ビジタコイン5が発行されると、コインストッカ75bで収納されているビジタコイン5が排出されてコインR/W75の内部に保持される。
ここで前記制御部72は記録媒体発行処理手段の一例であって、前記貨幣受付手段(紙幣識別機74)により受け付けた貨幣(紙幣2)の金額を残額として、記録媒体(ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理するための処理を行うと共に、該記録媒体に残額を記録することなく発行する記録媒体発行処理を行うものである。具体的には、コインR/W75の内部で保持しているビジタコイン5の記録媒体IDと図6(b)のD12に示す発行額選択画面で選択された発行額である選択額とを含む発行要求を管理装置50に対して送信する処理(図26のS905)と、コインR/W75の内部で保持しているビジタコイン5をコイン発行口75aから排出して発行する処理(同S910)が、前記記録媒体発行処理に相当する。なお記録媒体発行処理手段は、記録媒体発行処理を行う際に、前記記録媒体(ビジタコイン5)に管理残額有り情報(オンライン残額有りフラグ)を記録して発行する処理を行う(同S908)。
また制御部72のEEPROMには、図7(c)に示す発行履歴DBが設けられている。この発行履歴DBは発行履歴記憶手段の一例であって、前記記録媒体発行処理の履歴である発行履歴として、該記録媒体発行処理の対象となった記録媒体(ビジタコイン5)の記録媒体IDと、該記録媒体発行処理の対象となった前記残額と、該記録媒体の通番と、前記最後処理特定情報とを対応付けて、所定の処理数分記憶するものである。ここでは記録媒体発行処理が行われたことに基づいて、該記録媒体発行処理の対象となったビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、図6(b)のD12に示す発行額選択画面で選択された発行額である選択額を前記記録媒体発行処理の対象となった残額として記憶する共に、該記録媒体発行処理時に記録媒体に記録されている通番を記憶すると共に、該記録媒体発行処理が行われた日時である発行日時を前記最後処理特定情報として記憶することにより、前記発行履歴を記憶する。この発行履歴DBでは、最大で256個の発行履歴を、前記所定の処理数分として記憶可能であり、記憶している発行履歴が256個に達すると、発行日時が最も古い発行履歴が消去されて、当該新たな発行履歴が記憶される。
センタ管理装置80はバックアップ装置の一例であって、遊技場外(ここではカード会社)に設けられるものであり、図1に示すように接続される通信部81,制御部82,及びハードディスク83等を備えている。この実施形態では、前記有効期間が無期限であるため、例えば残額がある記録媒体を持ち帰った遊技者が1ヶ月後に来店したときに、管理装置50で管理している残額が失われていると、該1ヶ月の間は当該記録媒体に係わる処理履歴,精算履歴,及び発行履歴が記憶されていないため、残額を復帰することができず、遊技者が損をしてしまうので、センタ管理装置80において所定時間毎に残額のバックアップを行うものである。
記憶手段であるハードディスク83には、図7(e)に示すバックアップDBが設けられている。このバックアップDBはバックアップ情報記憶手段の一例であって、管理装置50で記録媒体IDに対応付けて管理されている残額を該管理装置50から所定時間毎に取得してバックアップ情報として記憶するものであり、ここでは遊技場の営業終了後に管理装置50から送信されてくる残額管理DBの記憶内容(図7(d)を参照)を、バックアップ情報として記憶する。またバックアップDBは、該バックアップ情報を記憶した日時を、バックアップ日時として記憶する。
制御部82は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ハードディスク83に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、センタ管理装置80に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
通信部81は、前述の如く管理装置50の外部通信部56と通信可能に接続されており、センタ管理装置80と管理装置50との間における通信を司るものである。この通信部81は、バックアップ情報の記憶が完了したことに基づいて、該バックアップ情報の記憶が完了した旨を示すバックアップ完了通知を管理装置50に対して返信するものである(図27のS1004)。また通信部81はバックアップ情報送信手段の一例であって、管理装置50から送信されてくるバックアップ情報送信要求に応じて、バックアップ情報記憶手段であるバックアップ情報DB(図7(e)を参照)で記憶しているバックアップ情報を管理装置50に対して送信するものである(図28のS1043)。
次に、図8〜図28を参照して、遊技用システム1の作用について説明する。なお各図中においては、会員カード4を「カード」,ビジタコイン5を「コイン」,管理装置50で管理されている残額を「管理残額」,制御部21のRAMで記憶されている残額を「記憶残額」,及び制御部21のRAMで記憶されている端数額を「記憶端数額」と表記する。また、以下では、玉貸ユニット20の収納コイン保持部27Pのビジタコイン5に記録されている通番,若しくは、カード保持部24Pで保持されている会員カード4又は投入コイン保持部26Pで保持されているビジタコイン5に記録されている通番を「記録通番」とも呼ぶ。そして、管理装置50で記録媒体IDに対応付けて管理している通番を「管理通番」とも呼ぶ。
まず図8は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、貨幣受付を待機している状態で、貨幣を受け付けると(S101)、受付貨幣額が所定額(ここでは1000円)以上であるか否かを判定する(S102)。このS102で受付貨幣額が所定額未満である(NO)と判定された場合には、後述するS141に進む。一方、S102で受付貨幣額が所定額以上である(YES)と判定された場合には、記録媒体IDと受付貨幣額とを含む入金要求を管理装置50に対して送信する(S103)。
S103の入金要求を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該入金要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして入金処理中と記憶し(S104)、該入金要求に含まれる受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて記憶して(S105)、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と前記受付貨幣額との合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S106)。
S106の予定残額通知を受信した玉貸ユニット20は、該予定残額通知に含まれる合算額を残額として制御部21のRAMで記憶し(S107)、前記S101で受け付けた受付貨幣を取り込み(S108)、記録媒体(即ち会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない場合には収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5,会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部24Pで保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5)の通番に1を加算して更新し(S109)、前記記録媒体IDを含む貨幣取込通知を管理装置50に対して送信し(S110)、記憶残額を残額表示器30に表示すると共に、該記憶残額に基づく残度数を残度数表示器14に表示して(S111)、玉貸操作,貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S112)。
S110の貨幣取込通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該貨幣取込通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶している受付貨幣額を当該記録媒体の管理残額に対して加算し(S113)、該受付貨幣額を消去し(S114)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S115)、該記録媒体IDに対応するステータスを入金処理済に更新する(S116)。
次に図9は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において玉貸操作を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、玉貸操作を待機している状態で、玉貸ボタン15が押下されて玉貸操作を受け付けると(S121)、使用額+消費税額分の玉貸処理を開始し(S122)、記録媒体(即ち会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない場合には収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5,会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部24Pで保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5)の通番に1を加算して更新し(S123)、前記記録媒体IDと使用額+消費税額とを含む減算要求を管理装置50に対して送信する(S124)。
S124の減算要求を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該減算要求に含まれる使用額+消費税額を該減算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額から減算し(S125)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S126)、該記録媒体IDに対応するステータスとして減算処理済と記憶し(S127)、減算完了通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S128)。
S128の減算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、使用額+消費税額を記憶残額から減算し(S129)、前記S122で開始された使用額+消費税額分の玉貸処理の終了を待機する(S130)。このS130で所定時間を経過しても該玉貸処理が終了しない場合には、多機能ランプ29を点灯させる等により、その旨を遊技場の店員に報知する。一方、S130で該玉貸処理が終了した(YES)と判断された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S131)。このS131で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、前記S111に戻り、記憶残額≧税込単位額であれば、S112の状態となり、記憶残額<税込単位額であれば、貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる。
一方、S131で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する(S132)。このS132で記録媒体を受付中でない(NO)と判定された場合には、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S133)。一方、S132で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、ビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する(S134)。このS134でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5に記録されているオンライン残額有りフラグを消去し(S135)、第1の投入コインストッパ26bを開放状態とすることにより、該投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5をコイン収納部27aに収納して(S136)、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S133)。一方、S134でビジタコイン5を受付中でない(NO),即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S137)。
次に図10は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において少額一発貸しが行われる場合の処理の一例を表す図である。前記S102で受付貨幣額が所定額未満である(NO)と判定された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S141)。このS141で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、後述するS161に進む。一方、S141で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、受付貨幣額が税込単位額(ここでは105円)以上であるか否かを判定する(S142)。このS142で受付貨幣額が税込単位額未満である(NO)と判定された場合には、前記S101で受け付けた貨幣を返却して、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる。
一方、S142で受付貨幣額が税込単位額以上である(YES)と判定された場合には、前述した第1の貸与対象額特定処理により、受付貨幣額から貸与対象額と端数額を特定し(S143)、遊技者の操作によることなく、該特定した貸与対象額分の玉貸処理である少額一発貸しを開始し(S144)、記録媒体(即ち会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない場合には収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5,会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部24Pで保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5)の通番に1を加算して更新し(S145)、前記記録媒体IDと前記特定した端数額とを含む加算要求を管理装置50に対して送信して(S146)、該端数額をオンライン端数額として前記記録媒体に記録する(S147)。なおS146の加算要求には、売上管理等のため、図示しないが、端数額だけでなく受付貨幣額及び貸与対象額も含まれる。
S146の加算要求を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該加算要求に含まれる端数額を該加算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して加算し(S148)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S149)、該記録媒体IDに対応するステータスとして加算処理済と記憶し(S150)、加算完了通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S151)。
S151の加算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、前記オンライン端数額を記憶残額に加算し(S152)、前記記録媒体に記録されているオンライン端数額を消去し(S153)、前記S144で開始された貸与対象額分の玉貸処理の終了を待機する(S154)。このS154で所定時間を経過しても該玉貸処理が終了しない場合には、多機能ランプ29を点灯させる等により、その旨を遊技場の店員に報知する。一方、S154で該玉貸処理が終了した(YES)と判断された場合には、記憶残額を残額表示器30に表示すると共に、該記憶残額に基づく残度数を残度数表示器14に表示して(S155)、貨幣受付,又は返却操作受付を待機する状態となる(S156)。ここで玉貸操作を待機する状態とならないのは、前記S152で管理残額(ここでは零)に加算されるオンライン端数額は税込単位額未満であるため、玉貸操作を受け付けても使用額分の玉貸処理ができないからである。
前記S141で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、受付貨幣額に対応する消費税額を特定し(S161)、記憶残額が該特定した対応消費税額以上であるか否かを判定する(S162)。このS162で記憶残額が対応消費税額未満である(NO)と判定された場合には、前記S142に進み、該S142で受付貨幣額≧税込単位額(YES)と判定された場合には、S143〜S155の処理が行われて、記憶残額≧税込単位額であれば、前記S112の状態となり、記憶残額<税込単位額であれば、前記S156の状態となる。
一方、S162で記憶残額が対応消費税額以上である(YES)と判定された場合には、遊技者の操作によることなく、受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸処理を開始し(S163)、記録媒体(即ち会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない場合には収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5,会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部24Pで保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5)の通番に1を加算して更新し(S164)、前記記録媒体IDと前記対応消費税額*(−1)とを含む加算要求を管理装置50に対して送信して(S165)、該対応消費税額*(−1)をオンライン端数額として前記記録媒体に記録する(S166)。なおS165の加算要求には、売上管理等のため、図示しないが、対応消費税額*(−1)だけでなく受付貨幣額も含まれる。
このように、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、貸与処理に使用された使用額に対応する消費税額を徴収する場合に、所定額(1000円)未満の金額の貨幣を受け付けたときに、管理残額が受付貨幣額に対応する消費税額以上であれば、遊技者の操作によることなく、受付貨幣額+対応消費税額分のパチンコ玉を貸与するので、遊技者の操作が不要となる分、貨幣の受付からパチンコ玉の貸与までの時間を短縮することができる。その結果、円滑な遊技を促し、遊技者の利便性向上に資すると共に、遊技場の稼働低下を防止することができる。
本例では、80円の管理残額(=記憶残額)がある状態で、500円の入金を受け付けることで、対応消費税額の25円が管理残額から減算されて、受付貨幣額の500円分のパチンコ玉が貸与され、管理残額が55円となる。ここで、従来のシステムにおいて、消費税額を徴収する場合には、税込単位額未満の端数額が管理残額として残った状態では使用することができず、かつ該端数額が累積されて単位貸与額以上となったときにも、その残額を使用するために遊技者が玉貸操作を行わなければないという問題があった。本発明の遊技用システム1を適用することによって、端数額が受付貨幣額の対応消費税額以上であれば、当該端数額が税込単位額未満であっても使用され、かつ玉貸操作を要せずに受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸処理を行うので遊技者の利便性向上に資すると共に、遊技場の稼働低下を防止することができる。
つまり、玉貸処理に応じて消費税が徴収される場合であれば、遊技者が貨幣(例えば100円)を投入しても、受付貨幣額が税込単位額(例えば105円)未満の貨幣であるため、受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸処理が行われずに不便であったが、本発明の遊技用システム1を適用することによって、遊技者が貨幣(100円)を投入したときに残額が消費税額(5円)以上残存していれば、受付貨幣額(100円)分の玉貸処理が玉貸操作によることなく行われるので、遊技者の利便性が向上する。また、例えば80円の管理残額が残存している状態で、遊技者が100円を投入することで、受付貨幣額100円+対応消費税額5円の、計105円が消費されて玉貸処理が行われ、結果として受付貨幣額よりも多くの額が消費されるので、円滑な遊技を促し、遊技者の利便性向上に資すると共に、遊技機の稼働率向上に寄与することとなる。
また別の方法として、玉貸処理に応じて消費税が徴収される場合に、遊技者が500円を投入すると、貸与対象額である420円が特定されて、該貸与対象額分の玉貸処理が行われ、端数額の80円が管理残額に加算され、次に500円を投入すると、再び貸与対象額である420円が特定されて、該貸与対象額分の玉貸処理が行われ、端数額の80円が管理残額に加算されるという方法が考えられる。この場合には、最初の端数額の80円が管理残額として残っている状態で、次に500円が投入されたときに、対応消費税額の25円以上の管理残額(80円)が残存しており、受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸処理を行うための残額が足りているにも拘わらず、実際には貸与対象額(420円)分の玉貸処理しか行われないというように、連続入金のときの遊技者の利便性を損ねる。しかし本発明の遊技用システム1を適用することによって、連続入金のときに、受付貨幣額+残額によって、受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸処理が可能であれば、該受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸処理(一発貸し)を行うので、遊技者の利便性が向上する。また、連続入金によって端数額が、80円,160円,…と累積される場合に、この累積された端数額は玉貸操作を行わなければ使用することができないが、本発明の遊技用システム1を適用することで、貨幣を受け付けると、受け付けた貨幣の対応消費税額が自動的に端数額から減算されていくので、端数額を使用する為の玉貸操作は必要なく、また、玉貸操作を行うことなく受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸が行われ、貨幣の投入から玉貸開始までの時間が短縮されるので、遊技者の利便性が向上する。
S165の加算要求を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該加算要求に含まれる対応消費税額*(−1)を該加算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して加算し(S167)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S168)、該記録媒体IDに対応するステータスとして加算処理済と記憶し(S169)、加算完了通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S170)。
S170の加算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、前記オンライン端数額を記憶残額に加算し(S171)、前記記録媒体に記録されているオンライン端数額を消去し(S172)、前記S163で開始された受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸処理の終了を待機する(S173)。このS173で所定時間を経過しても該玉貸処理が終了しない場合には、多機能ランプ29を点灯させる等により、その旨を遊技場の店員に報知する。一方、S173で該玉貸処理が終了した(YES)と判断された場合には、前記S131に進む。これは、前記S171で記憶残額に加算されるオンライン端数額は負の値であるため、該加算によって記憶残額が零になる可能性があるからである。
次に図11は、管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20において返却操作を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、返却操作を待機している状態で、返却ボタン16が押下されて返却操作を受け付けると(S181)、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する(S182)。このS182で記録媒体を受付中でない(NO)と判定された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S183)。このS183で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、返却操作が無効とされ、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる。一方、S183で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5の記録媒体IDを含む返却通知を管理装置50に対して送信する(S184)。S184の返却通知を受信した管理装置50は、返却許諾通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S185)。
S185の返却許諾通知を受信した玉貸ユニット20は、前記ビジタコイン5の記録媒体IDが処理履歴DBで既に記憶されているか否かを判定する(S186)。このS186で記録媒体IDが記憶されていない(NO)と判定された場合には、処理履歴DBにおいて、該記録媒体IDを新たに記憶し(S187)、該記録媒体IDに対応付けて、新たな残額,通番,及び排出日時を記憶することにより、処理履歴を記憶して(S188)、S189に進む。一方、S186で記録媒体IDが記憶されている(YES)と判定された場合には、処理履歴DBにおいて、該記録媒体IDに対応付けて記憶されている残額,通番,及び排出日時を、新たな残額,通番,及び排出日時に更新(上書き)することにより、処理履歴を記憶して(S188)、S189に進む。これによれば、玉貸ユニット20で記憶される処理履歴は各記録媒体IDに対して1つのみであるため、玉貸ユニット20において、少ない記憶容量で効率良く処理履歴を記憶することができる。
S189では、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去し、前記ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録し(S190)、第2の収納コインストッパ27cを開放状態とすることにより、前記ビジタコイン5を返却し(S191)、第2の収納コインストッパ27cを閉鎖状態とし、第1の収納コインストッパ27bを開放状態とすることにより、コイン収納部27aで保持している最下位のビジタコイン5を該コイン収納部27aから排出して収納コイン保持部27Pで保持し(S192)、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S193)。
前記S182で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、カード保持部24Pで保持している会員カード4の記録媒体ID,又は投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5の記録媒体IDを含む返却通知を管理装置50に対して送信する(S184)。S184の返却通知を受信した管理装置50は、返却許諾通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S185)。
S185の返却許諾通知を受信した玉貸ユニット20は、前記S186〜S189の処理を行い、ビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する(S194)。このS194でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録し(S195)、第2の投入コインストッパ26cを開放状態とすることにより、該ビジタコイン5を返却し(S196)、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S193)。一方、S194でビジタコイン5を受付中でない(NO),即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、該会員カード4を返却し(S197)、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S193)。
次に図12は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、記録媒体受付を待機している状態で、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S201)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、該読み取った記録媒体ID,オンライン端数額,オフライン端数額,及び通番を含む挿入通知を管理装置50に対して送信する(S202)。
S202の挿入通知を受信した管理装置50は、該挿入通知に含まれる通番が該挿入通知に含まれる記録媒体IDと対応付けられた通番と一致するか否かを判定する(S203)。このS203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、後述するS260以下の通番不一致時処理に進む。一方、S203で通番が一致する(YES)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスが入金処理中であるか否かを判定する(S204)。このS204で入金処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算することなく消去し(S205)、S209に進む。
即ち通番が一致しており、ステータスが入金処理中である(受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている)場合とは、管理装置50が入金要求(図8のS103)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(同S106)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の返却が行われているにも拘わらず、受付貨幣額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると、該受付貨幣額が管理残額に加算されてしまった場合に遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算することなく該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致すると判定され、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、受付貨幣額加算処理が行われることなく、加算済更新処理が行われるので、管理装置50が入金要求を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S204で入金処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが挿入処理中であるか否かを判定する(S206)。このS206で挿入処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオンライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算することなく消去し(S207)、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算することなく消去して(S208)、S209に進む。
即ち通番が一致しており、ステータスが挿入処理中であり、かつオンライン端数額及び/又はオフライン端数額が未加算の状態で記憶されている場合とは、管理装置50が挿入通知(図12のS202)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(図13のS241)を受信する前,又は管理装置50が精算要求(図22のS702)を受信してから精算装置60が精算許諾情報(図23のS241a)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には管理装置50で記憶されているオンライン端数額及び/又はオフライン端数額が消去されずに残存状態のままとなり、該残存状態のオンライン端数額及び/又はオフライン端数額が管理残額に加算されると、遊技者(負のオンライン端数額が記憶されている場合)又は遊技場(正のオンライン端数額が記憶されている場合,オフライン端数額が記憶されている場合)が損害を被ることになるため、管理装置50においてオンライン端数額及び/又はオフライン端数額を管理残額に対して加算せずに該オンライン端数額及び/又はオフライン端数額を消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致すると判定され、かつ入金残額(オフライン端数額)が未加算の状態で記憶されていることを条件として、入金残額加算処理が行われることなく、加算済更新処理が行われるので、管理装置50が記録媒体受付通知(挿入通知)を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信する前,又は管理装置50が精算要求を受信してから精算装置60が精算許諾情報を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。なおS207の処理を行うにあたり、挿入通知の記録媒体IDに対応するオンライン端数額が記憶されているか否かを判定して、その判定結果を、後述するS214の処理,又は後述するS211でYESと判定されるときまで保持するものとする。
前記S206で挿入処理中でない(NO)と判定された場合,又はS205若しくはS208の処理が行われた場合には、管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(S209)、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S210)。このS210でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額が零であるか否かを判定する(S211)。このS211でオンライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、S220に進む。即ち通番が一致しており、記録媒体のオンライン端数額及びオフライン端数額が零である場合とは、第1にオフライン状態が発生していない場合,第2にオンライン端数額及びオフライン端数額が記録されていない記録媒体を受け付けた玉貸ユニット20からの挿入通知を管理装置50が受信してから玉貸ユニット20が残額通知(図13のS221)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,又は第3にオンライン端数額及びオフライン端数額が記録されていない記録媒体を受け付けた精算装置60からの精算要求を管理装置50が受信してから精算装置60が精算許諾情報(図23のS221a)を受信する前にオフライン状態が発生した場合のいずれかであり、いずれの場合にも消去すべきオンライン端数額及びオフライン端数額が記録媒体に記録されていないので、後述するS220に進む。
一方、前記S210でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて該オフライン端数額を記憶して(S212)、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額が零であるか否かを判定する(S213)。このS213でオンライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、S240に進む。即ちオフライン端数額が零でない場合とは、オフライン状態の玉貸ユニット20でオフライン一発貸しが行われてオフライン端数額が記録された場合であり、この場合には消去すべきオフライン端数額が記録媒体に記録されているので、後述するS240に進む。
前記S213でオンライン端数額が零でない(NO)と判定された場合,又は前記S211でオンライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記S207の消去処理にあたりオンライン端数額が記憶されていたことを条件として、前記残額管理DBにおいて、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶し(S214)、S240に進む。
なおS207の処理に際してオンライン端数額が記憶されていなかった場合には、S214の処理を行わない。即ち、通番が一致しており、オンライン端数額が記憶されていない場合に、挿入通知に含まれるオンライン端数額は、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信していることにより当該オンライン端数額の管理残額に対する加算が行われているにも拘わらず、玉貸ユニット20が加算完了通知(同S151,S170)を受信していないために記録媒体から消去されずに残存しているものであるため、仮に当該オンライン端数額を記憶すると再び管理残額に対して加算されて二重加算になってしまうからである。従って、当該オンライン端数額を記憶しないことにより二重加算が防止され、これにより、当該オンライン端数額が正の値(即ち端数額)である場合には、二重加算により遊技場が損害を被ることがなくなり、また当該オンライン端数額が負の値(即ち対応消費税額)である場合には、二重加算(実質的には対応消費税額の二重減算)により遊技者が損害を被ることがなくなり、正確に管理残額を確定することができる。
次に図13は、図12に続く図である。管理装置50は、前記S211でオンライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、該記録媒体IDに対応付けて前記挿入通知に含まれる装置IDを記憶し(S220)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S221)。
S221の残額通知を受信した玉貸ユニット20は、該残額通知に含まれる管理残額を制御部21のRAMで記憶し(S222)、記録媒体(即ち会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部24Pで保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5)の通番に1を加算して更新し(S223)、前記記録媒体IDを含む残額受信通知を管理装置50に対して送信し(S224)、記憶残額を残額表示器30に表示すると共に、該記憶残額に基づく残度数を残度数表示器14に表示して(S225)、玉貸操作,貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S226)。S224の残額受信通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該残額受信通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S227)、該記録媒体IDに対応するステータスを挿入処理済に更新する(S228)。
また管理装置50は、前記S211又はS213でオンライン端数額が零でない(NO)と判定された場合(S214が実施された場合には該S214の後),及び前記S213でオンライン端数額が零である(YES)と判定された場合、即ちオンライン端数額,オフライン端数額の少なくとも一方が記録媒体に記録されているときには、前記記録媒体IDに対応付けて前記挿入通知に含まれる装置IDを記憶し(S240)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額と前記オンライン端数額及び前記オフライン端数額との合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S241)。
S241の予定残額通知を受信した玉貸ユニット20は、該予定残額通知に含まれる合算額を残額として制御部21のRAMで記憶し(S242)、記録媒体(即ち会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部24Pで保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5)に記録されているオンライン端数額を消去すると共に(S243)、該記録媒体に記録されているオフライン端数額を消去し(S244)、該記録媒体の通番に1を加算して更新し(S245)、前記記録媒体IDを含む端数額消去通知を管理装置50に対して送信して(S246)、前記S225に進む。
S246の端数額消去通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオンライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し、該オンライン端数額を消去して(S247)、S248に進む。これにより、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信する前にオフライン状態が発生しても、当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
また、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、玉貸処理に使用された使用額に対応する消費税額を徴収する場合に、貸与対象額分の貸与処理(少額一発貸し)が行われた玉貸ユニット20から送信される加算要求を管理装置50が受信することなくオフライン状態となったときに、本来管理残額に加算すべき端数額がオンライン端数額として記録された記録媒体が排出され、管理装置50が、該記録媒体を受け付けた玉貸ユニット20からの挿入通知に含まれるオンライン端数額を管理残額に加算するので、端数額の加算ができずに遊技者が損害を被ることがなくなる。
さらに、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、玉貸処理に使用された使用額に対応する消費税額を徴収する場合に、受付貨幣額+対応消費税額分の貸与処理(少額一発貸し)が行われた玉貸ユニット20から送信される加算要求を管理装置50が受信することなくオフライン状態となったときに、本来管理残額に加算すべき対応消費税額*(−1)がオンライン端数額として記録された記録媒体が排出され、管理装置50が、該記録媒体を受け付けた玉貸ユニット20からの挿入通知に含まれる負の値のオンライン端数額を管理残額に加算するので、負の値の対応消費税額の加算(実質的には対応消費税額の減算)ができずに遊技場が損害を被ることがなくなる。
前記S247の処理を行った管理装置50は、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し、該オフライン端数額を消去して(S248)、前記S227に進む。これにより、オンライン状態にある玉貸ユニット20において、オフライン状態にあった他の玉貸ユニット20で発生した端数額がオフライン端数額として記録された記録媒体が受け付けられると、該オフライン端数額が管理装置50で管理されている管理残額に対して加算更新されることにより、該オフライン端数額を精算しなくても遊技に使用できるようになるので、遊技者の利便性が向上する。
次に図14は、図12に続く図であり、通番不一致時処理の一例を表す図である。管理装置50は、前記S203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新する(S260)。即ち、記録通番=管理通番とする。そして該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスが入金処理中であるか否かを判定する(S261)。このS261で入金処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し、該受付貨幣額を消去して(S262)、S274に進む。
即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中である(受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている)場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図8のS106)を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われているにも拘わらず、受付貨幣額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると遊技者が損害を被ることになるため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算して該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致しないと判定され、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、受付貨幣額加算処理と加算済更新処理とが行われるので、玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信してから管理装置50が通番更新通知(貨幣取込通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
ここで本発明のように、記録媒体に通番を記録している場合に生じる効果について、例を挙げて説明する。本例のように、入金要求を受信した管理装置50で、受付貨幣額を一旦記憶して、予定残額通知を玉貸ユニット20に対して返信し、該予定残額通知を受信した玉貸ユニット20で、受付貨幣の取込を行った後に、貨幣取込通知を管理装置50に対して送信し、該貨幣取込通知を受信した管理装置50で、受付貨幣額を管理残額に加算するように構成すると共に、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には受付貨幣を返却するように構成した場合、予定残額通知の送信後にオフライン状態が発生すると、従来技術(特開2000−148683号公報)を使用しても、当該オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまでは、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信したか否か,即ち受付貨幣の取込が行われたか否かを、管理装置50側では特定不可能である。
そのため、当該オフライン状態の玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20で受け付けられ、挿入通知が送信されてきたときに、受付貨幣の取込が行われたか否かを、管理装置50側において特定できない。このときに、一律に受付貨幣額を管理残額に加算すると、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信しておらず、受付貨幣が返却されていた場合には、遊技場が損害を被る。一方、一律に入金予定額を消去すると、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信しており、受付貨幣の取込が行われていた場合に、遊技者が損害を被る。また前記オフライン状態の玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまで一律に記録媒体の残額の使用を許可しない(例えば記録媒体の返却禁止,又は返却は可能であるがオフライン状態の玉貸ユニット20から排出された事を特定可能な情報(例えばオフライン時排出フラグ)を記録して、他の玉貸ユニット20や精算装置60で使用不可能とする処理を行う)ようにすると、遊技者に迷惑がかかる。
そこで本発明のように、記録媒体に通番を記録すると共に、管理装置50で記録媒体IDに対応付けられた通番を管理するようにしておき、玉貸ユニット20で受付貨幣の取込を行ったときに記録通番を更新し、管理装置50で受付貨幣額の加算・消去を行ったときに管理通番を更新することで、通番が一致するときには、受付貨幣の取込が行われていないことを特定して、受付貨幣額を加算することなく消去し、通番が一致しないときには、受付貨幣の取込が行われていることを特定して、受付貨幣額を加算して消去することで、残額を確定することができる。そのため、遊技者又は遊技場が損害を被ることがなく、またオフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、他の玉貸ユニット20での使用や精算装置60での精算を行うことができ、遊技者に迷惑がかからない。
前記S261で入金処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが挿入処理中であるか否かを判定する(S263)。このS263で挿入処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオンライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し、該オンライン端数額を消去すると共に(S264)、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し、該オフライン端数額を消去して(S265)、S274に進む。
即ち通番が一致せず、ステータスが挿入処理中であり、オンライン端数額及び/又はオフライン端数額が未加算の状態で記憶されている場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図13のS241)を受信してから管理装置50が端数額消去通知(同S246)を受信する前,又は精算装置60が精算許諾情報(図23のS241a)を受信してから管理装置50が端数額消去通知(同S246a)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には記録媒体に記録されているオンライン端数額及びオフライン端数額の消去が行われているにも拘わらず、オンライン端数額及びオフライン端数額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると遊技者が損害を被る(負の値のオンライン端数額については遊技場が損害を被る)ことになるため、管理装置50においてオンライン端数額及びオフライン端数額を管理残額に対して加算して消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致しないと判定され、かつ入金残額(オフライン端数額)が未加算の状態で記憶されていることを条件として、入金残額加算処理と加算済更新処理とが行われるので、玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信してから管理装置50が通番更新通知(端数額消去通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S263で挿入処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応付けて残額管理DBに記憶されている使用装置IDが、玉貸ユニット20の装置IDであるか否かを判定する(S266)。このS266で玉貸ユニット20の装置IDでない(NO)と判定された場合、即ち精算装置60の装置IDであると判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている管理残額を消去してステータスを精算処理済に更新し(S267)、S274に進む。
即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中及び挿入処理中でなく、使用装置IDが精算装置60の装置IDである場合とは、精算装置60が精算許諾情報(図23のS221a又はS241a)を受信してから、精算操作を受け付け(図24のS780)、管理装置50が精算完了通知(同S783)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には精算装置60において許諾額分の貨幣の払い出しが行われているにも拘わらず、管理残額が消去されずに残存状態のままとなり、該残存状態の管理残額に基づいて貨幣の払い出しが行われると遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において管理残額を消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致しないと判定され、かつ精算要求受信情報が管理されている(即ちステータスが入金処理中及び挿入処理中でなく、使用装置IDが精算装置60の装置IDである)ことを条件として、管理残額零更新処理と精算要求消去処理とが行われるので、精算装置60が精算許諾情報を受信してから、精算操作を受け付け、管理装置50が精算完了通知を受信する前にオフライン状態となった場合、即ち遊技者に貨幣が払い出されているにも拘わらず管理残額が零に更新されていない状況となっても、その後、記録媒体の通番の受信によって管理残額を零に更新することができ、遊技場の損害を防止することができる。
前記S266で玉貸ユニット20の装置IDである(YES)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額が零であるか否かを判定する(S268)。このS268でオンライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、図7(d)に示す残額管理DBを参照して、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶されている使用装置IDを、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用された玉貸ユニット20の装置IDとして特定し(S269)、さらに図7(d)に示す玉貸設定金額DBを参照して、該特定した装置IDに対応する玉貸設定金額を特定し(S270)、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額が該特定した玉貸設定金額以上であるか否かを判定する(S271)。
このS271で管理残額が玉貸設定金額以上である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、該玉貸設定金額を管理残額から減算し(S272)、S274に進む。一方、S271で管理残額が玉貸設定金額未満である(NO)と判定された場合には、税込単位額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額(例えば管理残額が475円であれば、税込単位額の4倍である420円)を、管理残額から減算し(S273)、S274に進む。
即ち通番が一致せず、記録媒体にオンライン端数額が記録されておらず、ステータスが入金処理中及び挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである場合とは、管理装置50が減算要求(図9のS124)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において使用額+消費税額分の玉貸処理が行われているにも拘わらず、管理装置50において管理残額から使用額+消費税額の減算処理が行われていない状態となり、該状態で放置されると遊技場が損害を被ることになるため、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用されていた玉貸ユニット20を特定すると共に、その玉貸設定金額を特定し、管理残額が玉貸設定金額以上であれば、該玉貸設定金額,管理残額が玉貸設定金額未満であれば、税込単位額の整数倍であって管理残額を超えない最大額を、使用額+消費税額として特定し、管理装置50において減算処理を行うものである。
このように、玉貸ユニット20で第1の貸与処理(使用額+消費税額分の玉貸処理)が行われたにも拘わらず、オフライン状態の発生により管理装置50で管理残額の減算処理が行われなかった場合に、当該記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられることで、管理装置50において、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている通番とが一致しないと判定され、かつ受付貨幣額について加算済更新処理が行われていることを条件として、減算処理が行われなかったことが特定され、該減算処理が行われて残額が確定するので、オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、管理残額を他の玉貸ユニット20において使用することが可能となり、遊技者に迷惑がかかることがなく、また遊技場が損をすることもない。また減算処理が行われない事態を回避して、遊技場の損害を防止することができる。
ここで各玉貸ユニット20について異なる玉貸設定金額が設定される場合にも、挿入通知に含まれる記録媒体IDの記録媒体が前回受け付けられていた玉貸ユニット20を特定して、対応する玉貸設定金額を、管理残額から減算するので、正確な残額を確定することができる。また管理残額が玉貸設定金額未満である場合にも、税込単位額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額を、管理残額から減算するので、正確な残額を確定することができる。
以上に説明した遊技用システム1によれば、玉貸ユニット20での特定処理に伴って更新される通番が記録媒体に記録されるので、オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、該玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられることで、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている通番から、オフライン状態の発生により玉貸ユニット20で特定処理が行われたにも拘わらず該特定処理に対応する連携処理が管理装置50で行われていないことを特定して、対処することができる。
ここで本発明のように、記録媒体に通番を記録している場合に生じる効果について、例を挙げて説明する。本例のように、玉貸ユニット20で使用額+消費税額分の玉貸処理が行われたときに、使用額+消費税額を含む減算要求を管理装置50に対して送信し、該減算要求を受信した管理装置50で、該減算要求に含まれる使用額+消費税額を管理残額から減算するように構成した場合、管理装置50が減算要求を受信する前にオフライン状態が発生すると、従来の技術(特開2000−148683)を使用しても、当該オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまでは、管理装置50側で使用額+消費税額の減算が行われたか否かを特定できない。
そのため、当該オフライン状態の玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20に受け付けられ、挿入通知が送信されてきたときに、使用額+消費税額の減算が行われたか否かを、管理装置50側において特定できない。このときに、一律に記録媒体の管理残額を使用可能とすると、使用額+消費税額が管理残額から減算されていない場合には、オンライン状態の玉貸ユニット20で該減算前の管理残額が使用され、管理残額が使い切られてしまったときに、前記オフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰しても使用額+消費税額の減算処理が行えないので、遊技場が損害を被る。一方、使用額+消費税額分の玉貸処理が行われた玉貸ユニット20がオフライン状態となった場合に、前記オフライン状態の玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまで一律に記録媒体の残額の使用を許可しない(例えば記録媒体の返却禁止,又は返却は可能であるがオフライン状態の玉貸ユニット20から排出された事を特定可能な情報(例えばオフライン時排出フラグ)を記録して、他の玉貸ユニット20や精算装置60で使用不可能とする処理を行う)ようにすると、遊技者に迷惑がかかる。
そこで本発明のように、記録媒体に通番を記録すると共に、管理装置50で記録媒体IDに対応付けられた通番を管理するようにしておき、玉貸ユニット20で玉貸処理を行ったときに記録通番を更新し、管理装置50で使用額+消費税額の減算を行ったときに管理通番を更新することで、通番が一致しないときには、減算が行われていないことを特定して、使用額+消費税額を管理残額から減算し、通番が一致するときには、減算が完了していることを特定して、管理残額をそのままにしておくことで、残額が確定することができる。そのため、遊技者又は遊技場が損害を被ることがなく、またオフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、他の玉貸ユニット20での使用や精算装置60での精算を行うことができ、遊技者に迷惑がかからない。
前記S262の処理後,前記S265の処理後,前記S267の処理後,前記S268で挿入通知のオンライン端数額が零でない(NO)と判定された場合,前記S272の処理後,及び前記S273の処理後は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(S274)、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S275)。このS275でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額が零であるか否かを判定する(S276)。このS276でオンライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記S220に進む。
即ち通番が一致せず、記録媒体のオンライン端数額及びオフライン端数額が零である場合とは、第1に入金処理中において玉貸ユニット20が予定残額通知(図8のS106)を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第2に使用額+消費税額分の玉貸処理が行われて管理装置50が減算要求(図9のS124)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第3に挿入処理中において玉貸ユニット20が残額通知(図13のS221)又は予定残額通知(同S241)を受信してから管理装置50が残額受信通知(同S224)又は端数額消去通知(同S246)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第4に挿入処理中において精算装置60が精算許諾情報(図23のS221a又はS241a)を受信してから管理装置50が精算許諾情報受信通知(同S224a)又は端数額消去通知(同S246a)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第5に精算処理が行われて管理装置50が精算完了通知(図24のS783)を受信する前にオフライン状態が発生した場合のいずれかであり、いずれの場合にも消去すべきオンライン端数額及びオフライン端数額が記録媒体に記録されていないので、前記S220に進む。
一方、前記S275でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて該オフライン端数額を記憶して(S277)、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額が零であるか否かを判定する(S278)。このS278でオンライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、S240に進む。
即ちオンライン状態にある玉貸ユニット20で使用額+消費税額分の玉貸処理が行われ、管理装置50が減算要求(図9のS124)を受信する前にオフライン状態が発生し、該オフライン状態にある玉貸ユニット20でオフライン一発貸しが行われると、通番が一致せず、オフライン端数額が記録された記録媒体が排出される。次にオンライン状態にある別の玉貸ユニット20で該記録媒体を受け付けると、S203でNOと判定されてS260の処理が行われ(ここで通番が一致し)、S261でNO,S263でNO,S266でYES,S268でYESと判定され、S269〜S272又はS269〜S273の処理が行われると共に、S274,S275,S277の処理が行われ、オフライン端数額が記憶され、ステータスとして挿入処理中と記憶された状態になるが、玉貸ユニット20が予定残額通知(図13のS241)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致し、オフライン端数額が記録された記録媒体が排出される。さらにオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でYES,S204でNO,S206でYESと判定されて、S208で前記記憶されているオフライン端数額が消去され、S212で前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が改めて記憶される。
前記S278でオンライン端数額が零でない(NO)と判定された場合,又は前記S276でオンライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶し(S279)、S240に進む。
即ちオンライン状態にある玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われ、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、オンライン端数額が記録された記録媒体が排出される。次にオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でNOと判定されてS260の処理が行われ(ここで通番が一致し)、S261でNO,S263でNO,S266でYES,S268でNOと判定されて、S274,S279の処理が行われ、オンライン端数額が記憶され、ステータスとして挿入処理中と記憶された状態になるが、玉貸ユニット20が予定残額通知(図13のS241)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致し、オンライン端数額が記録された記録媒体が排出される。さらにオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でYES,S204でNO,S206でYESと判定されて、S207で前記記憶されているオンライン端数額が消去され、S214で前記挿入通知に含まれるオンライン端数額が改めて記憶される。
一方、オンライン状態にある玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われ、玉貸ユニット20が加算完了通知(図10のS151,S170)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致し、オンライン端数額が記録された記録媒体が排出される。次にオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でYES,S204でNO,S206でNOと判定されて、S209でステータスとして挿入処理中と記憶された状態になり、S214の処理は実行されない。つまり、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額は、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信していることにより当該オンライン端数額の管理残額に対する加算が行われているにも拘わらず、玉貸ユニット20が加算完了通知(同S151,S170)を受信していないために記録媒体から消去されずに残存しているものであるため、仮に当該オンライン端数額を記憶すると再び管理残額に対して加算されて二重加算になってしまうから、S214では当該オンライン端数額は記憶されない。
次に図15は、玉貸ユニット20においてオフライン状態の発生を検出した場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態の発生を検出すると(S300)、該オフライン状態の発生を検出したのが前記S101の貨幣受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「貨幣受付」であるか否かを判定する(S301)。
このS301で貨幣受付後である(YES)と判定された場合には、受付貨幣額が所定額(ここでは1000円)以上であるか否かを判定する(S302)。このS302で受付貨幣額が所定額未満である(NO)と判定された場合には、後述するS350に進む。一方、S302で受付貨幣額が所定額以上である(YES)と判定された場合には、前記S106の予定残額通知を受信済であるか否かを判定する(S303)。
このS303で予定残額通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S306で前記S101で受け付けた貨幣を返却し、S307で記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定し、記録媒体を受付中であれば(YES)、図16に示すS370に進み、記録媒体を受付中でなければ(NO)、S308に進む。S308では記憶残額が零であるか否かを判定し、記憶残額が零でなければ(NO)、図16に示すS370に進み、記憶残額が零であれば(YES)、同S380に進む。
S370では、前記記録媒体の記録媒体IDが処理履歴DBで既に記憶されているか否かを判定する。このS370で記録媒体IDが記憶されていない(NO)と判定された場合には、処理履歴DBにおいて、該記録媒体IDを新たに記憶し(S371)、該記録媒体IDに対応付けて、新たな残額,通番,及び排出日時(ここではオフライン検出日時)を記憶することにより処理履歴を記憶し(S372)、多機能ランプ29によりオフライン状態を検出した旨を報知すると共に、残額表示器30における記憶残額(即ち制御部21のRAMで記憶している残額)の表示を中止して(S373)、後述するS505の状態、即ちオフライン状態において貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる。一方、S370で記録媒体IDが記憶されている(YES)と判定された場合には、処理履歴DBにおいて、該記録媒体IDに対応付けて記憶されている残額,通番,及び排出日時を、新たな残額,通番,及び排出日時(ここではオフライン検出日時)に更新(上書き)することにより処理履歴を記憶し(S372)、前記S373の処理を行って、S505に進む。
またS380では、前記記録媒体の記録媒体IDが処理履歴DBで既に記憶されているか否かを判定する。このS380で記録媒体IDが記憶されていない(NO)と判定された場合には、処理履歴DBにおいて、該記録媒体IDを新たに記憶し(S381)、該記録媒体IDに対応付けて、新たな残額,通番,及び排出日時(ここではオフライン検出日時)を記憶することにより処理履歴を記憶し(S382)、多機能ランプ29によりオフライン状態を検出した旨を報知すると共に、残額表示器30における記憶残額(即ち制御部21のRAMで記憶している残額)の表示を中止して(S383)、S384でオフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる。一方、S380で記録媒体IDが記憶されている(YES)と判定された場合には、処理履歴DBにおいて、該記録媒体IDに対応付けて記憶されている残額,通番,及び排出日時を、新たな残額,通番,及び排出日時(ここではオフライン検出日時)に更新(上書き)することにより処理履歴を記憶し(S382)、前記S383の処理を行って、S384に進む。
なお、前記予定残額通知を受信済でない場合には、管理装置50が入金要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該入金要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで後者の、入金要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、管理装置50において受付貨幣額が未加算の状態で記憶されており(即ち入金処理中であり)、玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われていない状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でYESと判定されて、S205以下の処理が行われる。
前記S303で予定残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S304で前記S107〜S109の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S305で該未実行の処理を実行してS370に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S370に進む。
この予定残額通知を受信済である場合には、管理装置50が貨幣取込通知(図8のS110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該貨幣取込通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、貨幣取込通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、管理装置50において受付貨幣額が未加算の状態で記憶されており(即ち入金処理中であり)、玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でYESと判定されて、S262以下の処理が行われる。
前記S301で貨幣受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S121の玉貸操作受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「玉貸操作受付」であるか否かを判定する(S321)。このS321で玉貸操作受付後である(YES)と判定された場合には、前記S128の減算完了通知を受信済であるか否かを判定する(S322)。
このS322で減算完了通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S325で前記S129の記憶残額減算済であるか否かを判定し、記憶残額減算済でなければ(NO)、S326で前記S129の処理を実行してS327に進み、記憶残額減算済であれば(YES)、S327に進む。S327では記憶残額が零であるか否かを判定し、記憶残額が零でなければ(NO)、S370に進み、記憶残額が零であれば(YES)、S328に進む。S328では記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定し、記録媒体を受付中でなければ(NO)、S380に進み、記録媒体を受付中であれば(YES)、S329に進む。S329ではビジタコイン5を受付中であるか否かを判定し、ビジタコイン5を受付中でなければ(NO)、S370に進み、ビジタコイン5を受付中であれば(YES)、S330で投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5に記録されているオンライン残額有りフラグを消去し、S331で第1の投入コインストッパ26bを開放状態とすることにより、該投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5をコイン収納部27aに収納して、S380に進む。
前記S322で減算完了通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S323で前記S122〜S123の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S324で該未実行の処理を実行してS370に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S370に進む。
この減算完了通知を受信済でない場合には、管理装置50が減算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該減算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、減算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、入金処理中,又は挿入処理中のいずれでもなく、玉貸ユニット20の装置IDが記憶されている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でNO,S266でYES,S268でYESと判定されて、S269以下の処理が行われる。また後者の、減算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、減算処理済の状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でNO,S206でNO,S210でYES,S211でYESと判定されて、S220以下の処理が行われる。
前記S321で玉貸操作受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S201の記録媒体受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「記録媒体受付」であるか否かを判定する(S341)。このS341で記録媒体受付後である(YES)と判定された場合には、前記S221の残額通知,又はS241の予定残額通知を受信済であるか否かを判定する(S342)。
このS342で残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S343で前記S222〜S223の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S344で該未実行の処理を実行してS370に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S370に進む。またS342で予定残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S343で前記S242〜S245の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S344で該未実行の処理を実行してS370に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S370に進む。
この予定残額通知を受信済である場合には、管理装置50が端数額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該端数額消去通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、端数額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、管理装置50においてオフライン端数額が未加算の状態で記憶されており(即ち挿入処理中であり)、記録媒体のオフライン端数額が消去されている状態になる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でYESと判定されて、S264以下の処理が行われる。
前記S342で残額通知又は予定残額通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S370に進む。
この予定残額通知を受信済でない場合には、管理装置50が挿入通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該挿入通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで後者の、挿入通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、管理装置50においてオフライン端数額が未加算の状態で記憶されており(即ち挿入処理中であり)、記録媒体にオフライン端数額が記録されている状態になる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でNO,S206でYESと判定されて、S207以下の処理が行われる。
前記S341で記録媒体受付後でない(NO)と判定された場合には、S380に進み、後述するS383でオフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる。
次に図16は、図15に続く図である。前記S302で受付貨幣額が所定額未満である(NO)と判定された場合には、S350で前記S151の加算完了通知を受信済であるか否かを判定する。このS350で加算完了通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S351で前記S152〜S153の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S352で該未実行の処理を実行してS370に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S370に進む。
前記S350で加算完了通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S353で前記S170の加算完了通知を受信済であるか否かを判定する。このS353で加算完了通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S354で前記S171〜S172の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S355で該未実行の処理を実行してS356に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S356に進む。S356では記憶残額が零であるか否かを判定し、記憶残額が零でなければ(NO)、S370に進み、記憶残額が零であれば(YES)、S357に進む。S357では記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定し、記録媒体を受付中でなければ(NO)、S380に進み、記録媒体を受付中であれば(YES)、S358に進む。S358ではビジタコイン5を受付中であるか否かを判定し、ビジタコイン5を受付中でなければ(NO)、S370に進み、ビジタコイン5を受付中であれば(YES)、S359で投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5に記録されているオンライン残額有りフラグを消去し、S360で第1の投入コインストッパ26bを開放状態とすることにより、該投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5をコイン収納部27aに収納して、S380に進む。
前記S353で加算完了通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S361で前記S141〜S145,及びS147の各処理,S141,S161〜S164,及びS166の各処理,又はS141,S161,S162,S141〜S145,及びS147の各処理(即ち加算要求の送信に伴って行われる各処理)を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S362で該未実行の処理を実行してS370に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S370に進む。
この加算完了通知を受信済でない場合には、管理装置50が加算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該加算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、加算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、管理装置50においてオンライン端数額の加算が行われておらず、記録媒体にオンライン端数額が記憶されている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でNO,S266でYES,S268でNOと判定されて、S279の処理が行われ、S240以下の処理が行われる。また後者の、加算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、管理装置50においてオンライン端数額の加算が行われており、記録媒体にオンライン端数額が記録されている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でNO,S206でNOと判定される。即ち、管理装置50においてオンライン端数額は記憶されていないのでS207の処理は行われず、S211でNOと判定されるが、S207の処理が行われなかったのでS214の処理も行われず、S240以下の処理が行われる。
次に図17は、管理装置50とオフライン状態である玉貸ユニット20において記録媒体を受け付けた場合及び貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、オフライン状態において記録媒体受付を待機している状態で、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S501)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、該読み取った記録情報にオフライン端数額が含まれるか否かを判定する(S502)。このS502でオフライン端数額が含まれる(YES),即ちオフライン端数額が記録されていると判定された場合には、該オフライン端数額を制御部21のRAMで記憶し(S503)、記憶端数額を残額表示器30に表示して(S504)、オフライン状態において貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S505)。一方、S502でオフライン端数額が含まない(NO),即ちオフライン端数額が記録されていないと判定された場合にも、前記S505に進む。
また玉貸ユニット20は、オフライン状態において貨幣受付を待機している状態で、貨幣を受け付けると(S510)、受付貨幣額がオフライン一発貸しで使用可能な1000円以下であるか否かを判定する(S511)。このS511で受付貨幣額が1000円を超えている(NO)と判定された場合には、受付貨幣を返却して、貨幣受付を待機する状態になると共に、記録媒体を受け付けていない場合には記録媒体受付を待機する状態,記録媒体を受け付けている場合には返却操作を待機する状態となる。一方、S511で受付貨幣額が1000円以下である(YES)と判定された場合には、記憶端数額が零であるか否かを判定する(S512)。ここで記憶端数額とは、前記S501で受け付けた記録媒体に記録されていた端数額,又は前回の貨幣の受付に基づいて後述するS514で特定された端数額である。
このS512で記憶端数額が零である(YES)と判定された場合には、受付貨幣額が税込単位額(ここでは105円)以上であるか否かを判定する(S513)。このS513で受付貨幣額が税込単位額未満である(NO)と判定された場合には、受付貨幣を返却して、貨幣受付を待機する状態になると共に、記録媒体を受け付けていない場合には記録媒体受付を待機する状態,記録媒体を受け付けている場合には返却操作を待機する状態となる。一方、S513で受付貨幣額が税込単位額以上である(YES)と判定された場合には、前述した第1の特定処理により、受付貨幣額(ここでは1000円)から貸与対象額(945円)と端数額(55円)を特定し(S514)、遊技者の操作によることなく、該特定した貸与対象額分の玉貸処理であるオフライン一発貸しを行い(S515)、該特定した端数額を制御部21のRAMで記憶して(S516)、前記S504に進む。このように、玉貸ユニット20において、オフライン一発貸しによって発生する端数額が記憶され、後述するS541で遊技者から排出操作を受け付けると、該記憶されている端数額をオフライン端数額として記録した記録媒体が排出されるので、一発貸しを行う毎に端数額を記録媒体に記録する場合に比べて、記録媒体の寿命を延ばすことができる。なおオフライン状態では、処理履歴DBの記憶内容は更新されない。
前記S512で記憶端数額が零でない(NO)と判定された場合には、記憶端数額+受付貨幣額が税込単位額(ここでは105円)以上であるか否かを判定する(S523)。このS523で記憶端数額+受付貨幣額が税込単位額未満である(NO)と判定された場合には、受付貨幣を返却して、貨幣受付を待機する状態になると共に、記録媒体を受け付けていない場合には記録媒体受付を待機する状態,記録媒体を受け付けている場合には返却操作を待機する状態となる。一方、S523で記憶端数額+受付貨幣額が税込単位額以上である(YES)と判定された場合には、前述した第2の特定処理により、記憶端数額(ここでは55円)+受付貨幣額(ここでは1000円)から貸与対象額(1050円)と端数額(5円)を特定し(S524)、遊技者の操作によることなく、該特定した貸与対象額分の玉貸処理であるオフライン一発貸しを行い(S525)、制御部21のRAMで記憶している記憶端数額を該特定した端数額に更新して(S526)、前記S504に進む。
このように、オフライン状態にある玉貸ユニット20において、貨幣が受け付けられると、オフライン一発貸しによって発生する端数額と受付貨幣額との合算額が税込単位額以上である(即ちS523でYESである)ことを条件として、受け付けた貨幣が回収されて貸与対象額分の玉貸処理が行われることにより、税込単位額未満の低額貨幣も使用可能となるので、遊技者の利便性が向上する。またオフライン状態にある玉貸ユニット20において、オフライン状態にあった他の玉貸ユニット20で発生した端数額(オフライン端数額)が記録されている会員カード4又はビジタコイン5が受け付けられ、さらに貨幣が受け付けられると、該端数額と受付貨幣額との合算額が税込単位額以上である(即ちS523でYESである)ことを条件として、受け付けた貨幣が回収されて貸与対象額分の玉貸処理が行われることにより、税込単位額未満の低額貨幣も使用可能となるので、遊技者の利便性が向上する。さらにオフライン一発貸し後さらに貨幣が受け付けられると、S524で端数額と受付貨幣額との合算額から貸与対象額と端数額が特定され、後述するS541で遊技者から返却操作を受け付けると、端数額がオフライン端数額として記録された記録媒体が排出されることにより、オフライン一発貸しを行う毎に記録媒体を排出する場合に比べて記録媒体の節約になると共に、遊技者にとっても端数額の記録された記録媒体を複数扱う必要がなくなって利便性が向上する。
次に図18は、図17に続く図である。玉貸ユニット20は、オフライン状態において返却操作を待機している状態で、返却ボタン16が押下されて返却操作を受け付けると(S541)、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する(S542)。このS542で記録媒体を受け付けていない(NO)と判定された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S543)。このS543で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去し(S544)、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録して(S545)、S546に進む。一方、S543で記憶残額が零である(YES)と判定された場合にも、S546に進む。
S546では、記憶端数額が零であるか否かを判定する。このS546で記憶端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグが記録されているか否かを判定する(S547)。このS547でオンライン残額有りフラグが記録されている(YES)と判定された場合には、S552に進む。一方、S547でオンライン残額有りフラグが記録されていない(NO)と判定された場合には、前記ビジタコイン5にオンライン端数額が記録されているか否かを判定する(S548)。このS548でオンライン端数額が記録されている(YES)と判定された場合には、S552に進む。一方、S548でオンライン端数額が記録されていない(NO)と判定された場合には、返却操作が無効とされ(S549)、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S554)。
前記S546で記憶端数額が零でない(NO)と判定された場合には、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5に該記憶端数額をオフライン端数額として記録し(S550)、制御部21のRAMで記憶している該記憶端数額を消去して(S551)、S552に進む。
S552では、第2の収納コインストッパ27cを開放状態とすることにより、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5を返却する。即ちビジタコイン5は、記憶端数額がある場合,オンライン残額有りフラグが記録されている場合,及びオンライン端数額が記録されている場合において返却される。このように、オフライン状態にある玉貸ユニット20で、貨幣が受け付けられてオフライン一発貸しが行われた結果として端数額が発生し、該端数額を使用した玉貸処理が行われた結果として当該端数額が零になった場合において、オンライン残額有りフラグが該ビジタコイン5に記録されていることを条件として、当該ビジタコイン5が排出されるので、管理残額があるビジタコイン5を遊技者に確実に返却できる一方で、管理残額が無く本来返却する必要のないビジタコイン5の無駄な返却を防止できる。そして第2の収納コインストッパ27cを閉鎖状態とし、第1の収納コインストッパ27bを開放状態とすることにより、コイン収納部27aで保持している最下位のビジタコイン5を該コイン収納部27aから排出して収納コイン保持部27Pで保持し(S553)、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S554)。
前記S542で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、ビジタコイン5を受付中であるか否かが判定される(S560)。このS560でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S561)。このS561で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去し(S562)、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録して(S563)、S564に進む。一方、S561で記憶残額が零である(YES)と判定された場合にも、S564に進む。
S564では、記憶端数額が零であるか否かを判定する。このS564で記憶端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記ビジタコイン5に記録されているオフライン端数額を消去して(S565)、該ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグが記録されているか否かを判定する(S566)。このS566でオンライン残額有りフラグが記録されている(YES)と判定された場合には、S571に進む。一方、S566でオンライン残額有りフラグが記録されていない(NO)と判定された場合には、前記ビジタコイン5にオンライン端数額が記録されているか否かを判定する(S567)。このS567でオンライン端数額が記録されている(YES)と判定された場合には、S571に進む。一方、S567でオンライン端数額が記録されていない(NO)と判定された場合には、第1の投入コインストッパ26bを開放状態とすることにより、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5をコイン収納部27aに収納して(S568)、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S554)。
前記S564で記憶端数額が零でない(NO)と判定された場合には、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5に該記憶端数額をオフライン端数額として記録し(S569)、制御部21のRAMで記憶している該記憶端数額を消去して(S570)、S571に進む。
S571では、第2の投入コインストッパ26cを開放状態とすることにより、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5を返却して、S554に進む。即ちビジタコイン5は、記憶端数額がある場合,オンライン残額有りフラグが記録されている場合,及びオンライン端数額が記録されている場合において返却される。このように、オフライン状態にある玉貸ユニット20で、貨幣が受け付けられてオフライン一発貸しが行われた結果として端数額が発生し、該端数額を使用した玉貸処理が行われた結果として当該端数額が零になった場合において、オンライン残額有りフラグが該ビジタコイン5に記録されていることを条件として、当該ビジタコイン5が排出されるので、管理残額があるビジタコイン5を遊技者に確実に返却できる一方で、管理残額が無く本来返却する必要のないビジタコイン5の無駄な返却を防止できる。
前記S560でビジタコイン5を受付中でない(NO),即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去し(S581)、記憶端数額が零であるか否かを判定する(S582)。このS582で記憶端数額が零である(YES)と判定された場合には、カード保持部24Pで保持している会員カード4に記録されているオフライン端数額を消去して(S583)、該会員カード4を返却する(S586)。一方、S584で記憶端数額が零でない(NO)と判定された場合には、該会員カード4に該記憶端数額をオフライン端数額として記録し(S584)、制御部21のRAMで記憶している該記憶端数額を消去して(S585)、該会員カード4を返却し(S586)、S554に進む。即ち会員カード4は、返却操作を受け付けると、常に返却される。
以上に説明した遊技用システム1によれば、貸与処理に使用された使用額に対応する消費税額を徴収する場合に、オフライン状態の玉貸ユニット20が貨幣を受け付けたときに、受付貨幣額から、予め定められた単位使用額と該単位使用額に対応する間接税額との合算額である税込単位額の整数倍に相当する貸与対象額を特定し、該特定した貸与対象額分の遊技媒体を貸与するための貨幣貸与処理(いわゆるオフライン一発貸し)を行うようにしても、該貨幣貸与処理によって発生する端数額が記録媒体に記録されて排出される(S550,S563,S584)。そして前記図12に示すように、該記録媒体がオンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられることで、管理装置50において該記録媒体の端数額が管理残額に加算されて遊技媒体の貸与に使用可能となることにより、該端数額を処理するための釣銭払出機能や追加入金機能を玉貸ユニット20に設ける必要がないので、玉貸ユニット20のコストが上昇することがない。また、オフライン端数額を精算することなく遊技に使用することができるので、遊技者の利便性が向上する。
次に図19は、予定残額通知の受信前にオフライン状態となった玉貸ユニット20において貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、オフライン端数額(ここでは55円)が記録されている記録媒体を受け付けると(S201)、前述の如く、前記S202以下の処理を行い、管理装置50は、当該記録媒体の記録媒体IDと対応付けて該オフライン端数額を記憶して(S212,又はS277)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額と前記オフライン端数額との合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S241)。
この予定残額通知を玉貸ユニット20が受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致し、記録媒体にオフライン端数額が記録されており、管理装置50においてオフライン端数額が未加算の状態で記憶されている(即ち挿入処理中である)状態になる。
この状態で玉貸ユニット20が貨幣(ここでは1000円)を受け付けると、前述した第2の貸与対象額特定処理により、記憶端数額(55円)+受付貨幣額(1000円)から貸与対象額(1050円)と端数額(5円)を特定し、遊技者の操作によることなく、該特定した貸与対象額分の玉貸処理であるオフライン一発貸しを行い、制御部21のRAMで記憶している記憶端数額を該特定した端数額に更新する。即ち記録媒体に記録されているオフライン端数額から50円が消費されて、該オフライン端数額が5円になり、管理装置50で記憶されているオフライン端数額である55円と異なることになる。
この場合には、オンライン状態にある玉貸ユニット20において当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でNO,S206でYESと判定され、S208で前記記憶されているオフライン端数額(55円)が消去され、S212で前記挿入通知に含まれるオフライン端数額(5円)が記憶される。そして該記憶されたオフライン端数額(5円)は、S248で管理残額に対して加算される。従って、オフライン状態となった後に引き続き遊技を続けた場合であっても、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入することで、残額が確定される。
このように、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態となった場合であっても、その後、オフライン状態となった玉貸ユニット20で継続して遊技を行うことが可能であり、さらに、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入して遊技を行うことが可能であるため、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
次に図20は、端数額消去通知の送信後にオフライン状態となった玉貸ユニット20において貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、オフライン端数額(ここでは55円)が記録されている記録媒体を受け付けると(S201)、前述の如く、前記S202以下の処理を行い、管理装置50は、当該記録媒体の記録媒体IDと対応付けて該オフライン端数額を記憶して(S212,又はS277)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額と前記オフライン端数額との合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S241)。
この予定残額通知を受信した玉貸ユニット20は、前記記録媒体に記録されているオフライン端数額を消去し(S244)、該記録媒体の通番に1を加算して更新し(S245)、端数額消去通知を管理装置50に対して送信する(S246)。この端数額消去通知を玉貸ユニット20が送信し管理装置50が受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、管理装置50においてオフライン端数額が未加算の状態で記憶されており(即ち挿入処理中であり)、記録媒体のオフライン端数額が消去されている状態になる。
この状態で玉貸ユニット20が貨幣(ここでは500円)を受け付けると、前述した第1の貸与対象額特定処理により、受付貨幣額(500円)から貸与対象額(420円)と端数額(80円)を特定し、遊技者の操作によることなく、該特定した貸与対象額分の玉貸処理であるオフライン一発貸しを行い、該特定した端数額を制御部21のRAMで記憶する。ここで記憶されたオフライン端数額は、管理装置50で記憶されているオフライン端数額が管理残額に対して加算された後に、さらに加算されるべきものである。
この場合には、オンライン状態にある玉貸ユニット20において当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でYESと判定され、S265で前記記憶されているオフライン端数額(55円)が管理残額に対して加算されて消去され、S277で前記挿入通知に含まれるオフライン端数額(80円)が記憶される。そして該記憶されたオフライン端数額(80円)は、S248で管理残額に対して加算される。従って、オフライン状態となった後に引き続き遊技を続けた場合であっても、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入することで、残額が確定される。
このように、玉貸ユニット20が端数額消去通知を送信した後、管理装置50が該端数額消去通知を受信する前にオフライン状態となった場合であっても、その後、オフライン状態となった玉貸ユニット20で継続して遊技を行うことが可能であり、さらに、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入して遊技を行うことが可能であるため、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
ここで、本発明のように、記録媒体に通番を記録している場合に生じる効果について、例を挙げて説明する。本例のように、オフライン端数額を含む挿入通知を受信した管理装置50で、オフライン端数額を一旦記憶して、予定残額通知を玉貸ユニット20に対して返信し、該予定残額通知を受信した玉貸ユニット20で、記録媒体に記録されているオフライン端数額を消去した後に、端数額消去通知を管理装置50に対して送信し、該端数額消去通知を受信した管理装置50で、オフライン端数額を管理残額に加算するように構成した場合、予定残額通知の送信後にオフライン状態が発生すると、従来技術(特開2000−148683)を使用しても、当該オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまでは、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信したか否か,即ち記録媒体に記録されているオフライン端数額の消去が行われたか否かを、管理装置50側では特定不可能である。
そのため、当該オフライン状態の玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20に受け付けられ、該記録媒体に記録されているオフライン端数額を含む挿入通知が送信されたときに、当該オフライン端数額が、前回の予定残額通知に応じて一旦消去された後にオフライン一発貸しにより新たに発生したものか、一旦消去されることなく残存しているもの(あるいは残存した端数額の一部がオフライン状態の玉貸ユニット20で使用された後の値)かを、管理装置50側において特定できない。つまり、記憶しているオフライン端数額に加えて今回のオフライン端数額を管理残額に加算すべきか、記憶しているオフライン端数額を消去して今回のオフライン端数額のみを管理残額に加算すべきかを特定することができない。このときに、一律にオフライン端数額を消去したり管理残額に加算したりすると、遊技者あるいは遊技場が損をしてしまうし、また、前記オフライン状態の玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまで一律に記録媒体の残額の使用を許可しない(例えば記録媒体の返却禁止,又は返却は可能であるがオフライン状態の玉貸ユニット20から排出された事を特定可能な情報(例えばオフライン時排出フラグ)を記録して、他の玉貸ユニット20や精算装置60で使用不可能とする処理を行う)ようにすると、遊技者に迷惑がかかる。
そこで本発明のように、記録媒体に通番を記録すると共に、管理装置50で記録媒体IDに対応付けられた通番を管理するようにしておき、玉貸ユニット20でオフライン端数額の消去を行ったときに記録通番を更新し、管理装置50でオフライン端数額の加算・消去を行ったときに管理通番を更新することで、通番が一致しないときには、図20に示したように、記録媒体に記録されているオフライン端数額の消去が行われたことを特定して、記憶しているオフライン端数額を管理残額に加算し、通番が一致するときには、図19に示したように、記録媒体に記録されているオフライン端数額の消去が行われていないことを特定して、記憶しているオフライン端数額を消去することで、残額を確定することができる。そのため、遊技者又は遊技場が損害を被ることがなく、またオフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、他の玉貸ユニット20での使用や精算装置60での精算を行うことができ、遊技者に迷惑がかからない。
例えば図19に示したように、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態となった後に、オフライン一発貸しが行われて、オフライン端数額が消費されたときにも、通番が一致していることから、記録媒体に記録されているオフライン端数額が消去されていない旨を特定して、記憶しているオフライン端数額を消去し、消費後のオフライン端数額を新たに記憶するので、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態となり、オフライン一発貸しが行われても、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入することで、残額が確定される。
さらに図20に示したように、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信した後にオフライン状態となった後に、オフライン一発貸しが行われて、オフライン端数額が生じたときにも、通番が不一致であることから、記録媒体に記録されているオフライン端数額が消去されている旨を特定して、記憶しているオフライン端数額を管理残額に加算し、新たなオフライン端数額を記憶するので、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信した後にオフライン状態となり、オフライン一発貸しが行われても、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入することで、残額が確定される。
次に図21は、玉貸ユニット20においてオンライン状態への復帰を検出した場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、前記通信可否検知手段によりオンライン状態への復帰を検出すると(S601)、記録媒体(即ち会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない場合には収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5,会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部24Pで保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5)の記録媒体ID,オンライン端数額,オフライン端数額,及び通番を含むオンライン復帰通知を管理装置50に対して送信する(S602)。このオンライン復帰通知は、前記挿入通知と同等のものであるため、該オンライン復帰通知を受信した管理装置50は、S203以下で前記挿入通知を受信した場合と同様の処理を行う。
次に図22は、精算装置60において記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。精算装置60は、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S701)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、該読み取った記録情報に含まれるオフライン端数額が税込単位額未満であるか否かを判定する(Sa701)。このSa701でオンライン端数額が税込単位額未満でない(NO)と判定された場合には、エラー処理として、図5(b)のD5に示す画面をディスプレイ63に表示する。このように、記録媒体に記録されているオフライン端数額が予め定められた所定の金額(ここでは税込単位額)未満であることを条件としてオフライン端数額の精算が行われることにより、記録情報が改ざんされた記録媒体により不正に精算が行われたとしても前記所定の金額未満の貨幣しか払い出されないので、不正による被害を最小限に抑えることができる。一方、Sa701でオフライン端数額が税込単位額未満である(YES)と判定された場合には、前記読み取った記録媒体ID,オンライン端数額,オフライン端数額,及び通番を含む精算要求を管理装置50に対して送信する(S702)。
S702の精算要求を受信した管理装置50は、図12〜図14で説明したS203以下と同様の処理を実施する。ただし、図13に示したS220以下の処理,及びS240以下の処理は、図23に示すS220以下の処理,及びS240以下の処理に、それぞれ置き換わるものとする。また図12〜図14の説明において、玉貸ユニット20を精算装置60,挿入通知を精算要求と、それぞれ読み替えるものとする。以下、図23について説明する。
S220では、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて該精算要求に含まれる装置ID、即ち精算装置60の装置IDを記憶し、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(S221a)。
S221aの精算許諾情報を受信した精算装置60は、図5(b)のD2に示す画面をディスプレイ63に表示して、精算,又は返却操作を待機する状態となる(222a)。そして、受け付けている記録媒体の通番に1を加算して更新し(S223)、該記録媒体の記録媒体IDを含む精算許諾情報受信通知を管理装置50に対して送信する(S224a)。
S224aの精算許諾情報受信通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該精算許諾情報受信通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S227)、該記録媒体IDに対応するステータスを挿入処理済に更新する(S228)。
またS240では、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて該精算要求に含まれる装置ID、即ち精算装置60の装置IDを記憶し、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額と記憶したオンライン端数額及び前記オフライン端数額との合算額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(S241a)。
S241aの精算許諾情報を受信した精算装置60は、図5(b)のD2に示す画面をディスプレイ63に表示して、精算,又は返却操作を待機する状態となる(242a)。そして受け付けている記録媒体に記録されているオンライン端数額を消去すると共に(S243)、該記録媒体に記録されているオフライン端数額を消去し(S244)、該記録媒体の通番に1を加算して更新し(S245)、該記録媒体の記録媒体IDを含む端数額消去通知を管理装置50に対して送信する(S246a)。
S246aの端数額消去通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオンライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し、該オンライン端数額を消去して(S247)、S248に進む。これにより、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信する前にオフライン状態が発生しても、当該記録媒体をオンライン状態にある精算装置60に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
また、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、玉貸処理に使用される金額に対応する消費税額を徴収する場合に、貸与対象額分の貸与処理(少額一発貸し)が行われた玉貸ユニット20から送信される加算要求を管理装置50が受信することなくオフライン状態となったときに、本来管理残額に加算すべき端数額がオンライン端数額として記録された記録媒体が排出され、管理装置50が、該記録媒体を受け付けた精算装置60からの精算要求に含まれるオンライン端数額を含めて精算を許諾するので、端数額の加算ができずに遊技者が損害を被ることがなくなる。
さらに、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、玉貸処理に使用される金額に対応する消費税額を徴収する場合に、受付貨幣額+対応消費税額分の貸与処理(少額一発貸し)が行われた玉貸ユニット20から送信される加算要求を管理装置50が受信することなくオフライン状態となったときに、本来管理残額に加算すべき対応消費税額*(−1)がオンライン端数額として記録された記録媒体が排出され、管理装置50が、該記録媒体を受け付けた精算装置60からの精算要求に含まれる負の値のオンライン端数額を含めて精算を許諾するので、負の値の対応消費税額の加算(実質的には対応消費税額の減算)ができずに遊技場が損害を被ることがなくなる。
またS247の処理を行った管理装置50は、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し、該オフライン端数額を消去して(S248)、前記S227に進む。これにより、オフライン状態にあった玉貸ユニット20で発生したオフライン端数額が記録された記録媒体を、オンライン状態にある精算装置60に挿入することで、該オフライン端数額が管理残額に加算され、該オフライン端数額と管理残額との合算値を1回で精算できるようになるので、遊技者の利便性が向上する。
次に図24は、精算操作又は返却操作の待機状態(図23のS222a又はS242aであり、図5(b)のD5が表示されている状態)にある精算装置60において精算操作(「精算」ボタンの操作)又は返却操作(「キャンセル」ボタンの操作)を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。
精算装置60が精算操作を受け付けると(S780)、受信した精算許諾情報に含まれる金額(管理残額又は合算額)である許諾額分の貨幣を払い出し(S781)、記録媒体の通番に1を加算して更新し(S782)、受け付けている記録媒体の記録媒体IDを含む精算完了通知を管理装置50に対して送信する(S783)。
S783の精算完了通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該精算完了通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を消去し(S784)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S785)、該記録媒体IDに対応するステータスを精算処理済に更新し(S786)、残額消去完了通知を精算装置60に対して送信する(S787)。
S787の残額消去完了通知を受信した精算装置60は、精算履歴DBにおいて、精算処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、残額として0を記憶する共に、該記録媒体の通番,及び該精算日時を記憶することにより、精算履歴を記憶し(S788)、ビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する(S789)。このS789でビジタコイン5を受付中でない(NO)、即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、カードR/W64で受け付けている該会員カード4を返却して、記録媒体の受付を待機する(S792)。一方、S789でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、コインR/W65で受け付けているビジタコイン5に記録されているオンライン残額有りフラグを消去し(S790)、該ビジタコイン5をコイン回収部65bに回収して(S791)、記録媒体の受付を待機する(S792)。
なお精算装置60が返却操作を受け付けると(S795)、受け付けている記録媒体(カードR/W64で受け付けている会員カード4又はコインR/W65で受け付けているビジタコイン5)を返却して(S796)、記録媒体の受付を待機する(S792)。
次に図25は、精算装置60においてオフライン状態の発生を検出した場合の処理の一例を表す図である。精算装置60は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態の発生を検出すると(S800)、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S701の記録媒体受付後であるか否か,具体的には制御部62のRAMで記憶している処理状態が「記録媒体受付」であるか否かを判定する(S841)。このS841で記録媒体受付後である(YES)と判定された場合には、前記S221a又はS241aの精算許諾情報を受信済であるか否かを判定する(S842)。
このS842でS221aの精算許諾情報を受信済である(YES)と判定された場合には、S843で前記S222a〜S223の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S844で該未実行の処理を実行してS870に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S870に進む。またS842でS241aの精算許諾情報を受信済である(YES)と判定された場合には、S843で前記S242a〜S245の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S844で該未実行の処理を実行してS870に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S870に進む。
S870では、精算履歴DBにおいて、精算処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、受信した精算許諾情報に含まれる残額(管理残額又は合算額),該記録媒体の通番,及びオフライン検出日時を記憶することにより、精算履歴を記憶して、受け付けている記録媒体を返却し(S871)、処理を終了する(S872)。
なおS241aの精算許諾情報を受信済である場合には、管理装置50が端数額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該端数額消去通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、端数額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、管理装置50においてオフライン端数額が未加算の状態で記憶されており(即ち挿入処理中であり)、記録媒体のオフライン端数額が消去されている状態になる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20又は精算装置60で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でYESと判定されて、S264以下の処理が行われる。
前記S842で精算許諾情報を受信済でない(NO)と判定された場合には、S871に進む。
前記S841で記録媒体受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S780の精算操作受付後であるか否か,具体的には制御部62のRAMで記憶している処理状態が「精算操作受付」であるか否かを判定する(S851)。このS851で精算操作受付後である(YES)と判定された場合には、前記S787の残額消去完了通知を受信済であるか否かを判定する(S852)。
このS852で残額消去完了通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S856で前記S788〜S791の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S857で該未実行の処理を実行してS872に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S872に進む。
前記S852で残額消去完了通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S853で前記S781〜S782の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S854で該未実行の処理を実行して、S788の処理を行ってからS871に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S788の処理を行ってからS871に進む。
この残額消去完了通知を受信済でない場合には、管理装置50が精算完了通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該精算完了通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、精算完了通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、入金処理中,又は挿入処理中のいずれでもなく、精算装置60の装置IDが記憶されている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20又は精算装置60で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でNO,S266でNOと判定されて、S267以下の処理が行われる。また後者の、残額消去完了通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、精算処理済の状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20又は精算装置60で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でNO,S206でNO,S210でYES,S211でYESと判定されて、S220以下の処理が行われる。
前記S851で精算操作受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S795の返却操作受付後であるか否か,具体的には制御部62のRAMで記憶している処理状態が「返却操作受付」であるか否かを判定する(S861)。このS861で返却操作受付後である(YES)と判定された場合には、S870に進み、返却操作受付後でない(NO)と判定された場合には、S872に進む。
次に図26は、ビジタコイン発行装置70において貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。このビジタコイン発行装置70は、コインストッカ75bから排出されたビジタコイン5をコインR/W75の内部で保持しており、この状態で貨幣(ここでは10000円)を受け付けると(S901)、図6(b)のD12に示す発行額選択画面をタッチパネル式のディスプレイ73に表示する(S902)。この状態で発行額(ここでは5000円)の選択を受け付けると(S903)、コインR/W75の内部で保持しているビジタコイン5から記録媒体IDを読み取り(S904)、該読み取った記録媒体ID(コインID)と、S903で選択された発行額である選択額とを含む発行要求を、管理装置50に対して送信する(S905)。該発行要求を受信した管理装置50は、該発行要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて該発行要求に含まれる選択額を残額として記憶する選択額記憶処理を行って(S906)、該残額を含む発行許諾情報を、ビジタコイン発行装置70に対して返信する(S907)。
該発行許諾情報を受信したビジタコイン発行装置70は、コインR/W75の内部で保持しているビジタコイン5に対してオンライン残額有りフラグを記録し(S908)、発行履歴DBにおいて、記録媒体発行処理の対象となったビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、S907の発行許諾情報に含まれる残額を前記記録媒体発行処理の対象となった残額として記憶し、該ビジタコイン5の通番を記憶する共に、発行日時を記憶することにより、発行履歴を記憶し(S909)、コインR/W75の内部で保持しているビジタコイン5を発行し(S910)、釣銭がある場合には該釣銭の払い出しを行う(S911)。そしてコインストッカ75bで収納しているビジタコイン5を該コインストッカ75bから排出してコインR/W75の内部で保持する(S912)。
なお、ビジタコイン発行装置70がS901で貨幣を受け付けてからS907の発行許諾情報を受信する前にオフライン状態を検出した場合には、S901で受け付けた貨幣が返却され、発行許諾情報を受信した後にオフライン状態を検出した場合には、S908〜S912の処理が行われて、ビジタコイン5が発行される。
ここで発行許諾情報を受信する前にオフライン状態を検出した場合には、S905の発行要求を管理装置50が受信している場合と、発行要求を管理装置50が受信していない場合とが含まれる。前者の場合には、受け付けた貨幣は返却され、S906の処理が行われていないので問題はないが、後者の場合には、受け付けた貨幣は返却されているにも拘わらず、S906の処理が行われてる状態、即ち選択額が管理残額として記憶されている状態となる。但し、このときコインR/W75の内部で保持しているビジタコイン5は留保されたままなので、管理装置50が次回発行要求を受信したときに、S906で選択額が前記管理残額に上書き(加算ではない)されるので、本来消去すべき管理残額に選択額が加算されることはなく、遊技場が損害を被ることがない。
次に図27は、営業終了後における処理の一例を表す図である。管理装置50は、遊技場の営業終了後に、残額管理DBの記憶内容を、センタ管理装置80に対して送信する(S1001)。該残額管理DBの記憶内容を受信したセンタ管理装置80は、該受信した残額管理DBの記憶内容をバックアップ情報としてバックアップDBに記憶すると共に(S1002)、該バックアップ情報を記憶した日時をバックアップ日時としてバックアップDBに記憶して(S1003)、バックアップ情報の記憶が完了した旨を示すバックアップ完了通知を、管理装置50に対して返信する(S1004)。
次に図28は、残額管理DBのデータが使用不能となった場合における処理の一例を表す図である。管理装置50は、破損又は故障等により、前記管理している残額が失われた場合(例えば残額管理DBのデータが破損やアクセス不能により使用不能となった場合)において、新しい管理装置50に取り替えられた後に、処理履歴送信要求を各玉貸ユニット20に対して送信し(S1011)、精算履歴送信要求を精算装置60に対して送信し(S1021)、発行履歴送信要求をビジタコイン発行装置70に対して送信し(S1031)、バックアップ情報送信要求をセンタ管理装置80に対して送信する(S1041)。
処理履歴送信要求を受信した玉貸ユニット20は、図7(a)に示す処理履歴DBの記憶内容を抽出して(S1012)、該抽出した処理履歴を管理装置50に対して送信する(S1013)。また精算履歴送信要求を受信した精算装置60は、図7(b)に示す精算履歴DBの記憶内容を抽出して(S1022)、該抽出した精算履歴を管理装置50に対して送信する(S1023)。また発行履歴送信要求を受信したビジタコイン発行装置70は、図7(c)に示す発行履歴DBの記憶内容を抽出して(S1032)、該抽出した発行履歴を管理装置50に対して送信する(S1033)。さらにバックアップ情報送信要求を受信したセンタ管理装置80は、図7(e)に示すバックアップDBの記憶内容を抽出して(S1042)、該抽出したバックアップ情報及びバックアップ日時を管理装置50に対して送信する(S1043)。該バックアップ情報及びバックアップ日時を受信した管理装置50は、該受信したバックアップ情報を復旧用テーブルとして制御部52のRAMで記憶して(S1044)、S1045に進む。
ここで前記最後残額特定処理手段として機能する制御部52は、S1045〜S1048で最後残額特定処理を行う。即ち、まずS1045で、前記S1013で受信した処理履歴,前記S1023で受信した精算履歴,及び前記S1033で受信した発行履歴を統合(マージ)して、統合テーブルとして制御部52のRAMで記憶する。具体的には、前記受信した処理履歴,精算履歴,及び発行履歴に含まれるすべての記録媒体IDについて、各記録媒体ID毎に、該受信した処理履歴,精算履歴,及び発行履歴から、各処理内容(排出,精算,又は発行),残額,通番,及び処理日時(排出日時,精算日時,又は発行日時)を抽出すると共に、該抽出した各履歴を、各記録媒体ID毎に、最後処理特定情報に基づいて最後の処理日時(即ち最新の処理日時)が一番下になるように並べ替えて、統合テーブルとして記憶する。ここで玉貸ユニット20から送信されてくる処理履歴は各記録媒体IDに対して1つのみであるため、各玉貸ユニット20から処理履歴が送信されてきても、最後処理特定処理が簡素化される。次にS1046で、該統合テーブルを、記録媒体IDの昇順に並べ替える(ソートする)。このS1045及びS1046で作成された統合テーブルが、図28に示すものである。
次にS1047で、統合テーブルで記憶されている各記録媒体IDについて、バックアップ日時以降の最新の処理日時を特定することにより、各記録媒体ID毎に、当該記録媒体IDの会員カード4又はビジタコイン5に係わる最後の処理を特定する。具体的には、統合テーブルにおいて、最新の処理日時が一番下になるように、各記録媒体IDについての履歴が並べ替えられているので、該一番下の処理日時を最新の処理日時として特定する。そしてS1048で、S1047で特定した最新の処理日時(即ち最後の処理)に対応する残額及び通番を各記録媒体ID毎に特定する。このS1047及びS1048で特定された内容が、図28に示す統合テーブルにおいて太枠で囲んだ部分である。
これによれば、管理装置50において、精算装置60から送信されてきた精算履歴も含めて残額が復帰されるので、精算処理の対象となった記録媒体(会員カード4)が遊技者に返却されるシステムであっても、遊技者に対して正確な残額を保証することができる。即ち、仮に精算履歴を含めて残額を復帰しないとすれば、残額(例えば10000円)がある会員カード4を玉貸ユニット20から排出し、該残額を精算装置60で精算してから該会員カード4を遊技者に返却し、その後に管理装置50で管理している該残額が失われた場合に、実際には精算済みであるにも拘わらず、残額10000円の状態で排出された旨の処理履歴が玉貸ユニット20から管理装置50に対して送信され、該処理履歴に基づいて残額10000円が復帰されてしまうことにより、遊技場が損をしてしまうところ、本発明によれば、精算履歴を含めて残額を復帰するので、図28の統合テーブルにおけるM−0004のように、精算済みである会員カード4については残額が復帰されることがなく、遊技場が損をしてしまうおそれが減少する。
また、管理装置50において、ビジタコイン発行装置70から送信されてきた発行履歴も含めて残額が復帰されるので、ビジタコイン発行装置70で発行された記録媒体が玉貸ユニット20で玉貸処理に使用される前に管理装置50で管理している残額が失われても、記録媒体発行処理の対象となった残額を復帰して、遊技者に対して該残額を保証することができる。即ち、仮に発行履歴を含めて残額を復帰しないとすれば、ビジタコイン発行装置70でビジタコイン5を発行した後、該ビジタコイン5を玉貸ユニット20で使用する前に、管理装置50で管理している残額が失われた場合に、処理履歴がないために残額を復帰できず、遊技者が損をしてしまうところ、本発明によれば、発行履歴を含めて残額を復帰するので、図28の統合テーブルにおけるV−0004のように、発行済みであるが使用前であるビジタコイン5についても残額を復帰させることができ、遊技者が損をしてしまうおそれが減少する。
なおS1047において、バックアップ日時以降の最新の処理日時を特定するのは、以下の理由によるものである。例えば、ある記録媒体について、3月1日に記録媒体発行処理が行われて残額5000円が発行履歴DBに記憶され、同日に該残額を使用した玉貸処理が行われて残額2000円が処理履歴DBに記憶され、毎日の営業終了後にバックアップが行われ、5月1日に残額2000円の前記処理履歴が前記256個の記憶容量を超えたために消去された後に、管理装置50で管理している残額2000円が失われ、該残額の復帰が行われる場合を想定する。ここで当該記録媒体についての正しい残額は2000円であるが、仮にバックアップ日時と無関係に最新の処理日時を特定すると、前記処理履歴が消去されているので、前記記録媒体発行処理が行われた3月1日が最新の処理日時として特定されて、発行履歴にある残額5000円が復帰されてしまう。一方、バックアップ日時以降の最新の処理日時を特定すれば、記録媒体発行処理が行われた3月1日は最新の処理日時としては特定されず、バックアップされている正しい残額2000円を復帰させることができる。従って、上述の如く、バックアップ日時以降の最新の処理日時を特定するのである。
次に前記残額復帰処理手段として機能する制御部52は、前記S1044,及び次に述べるS1049〜S1050で残額復帰処理を行う。即ち、S1049で、前記S1048で各記録媒体ID毎に特定した残額及び通番を、復旧用テーブルの各記録媒体IDに対応する残額及び通番に上書きする。ここで復旧用テーブルにおけるM−0002の会員カード4に対応する残額は、統合テーブルにおいて復帰することができなかった残額(即ち処理履歴,精算履歴,発行履歴では復帰することができなかった残額)であるため、該復旧用テーブルの残額のまま(即ちバックアップ情報に含まれる残額のまま)存置される。そしてS1050で、該S1049で作成された復旧用テーブルを、図7(d)に示す残額管理DBとしてハードディスク55に記憶することにより、残額を復帰する。換言すれば、前記最後残額特定処理により各記録媒体ID毎に特定された残額と、前記バックアップ情報に含まれる各記録媒体ID毎の残額とに基づいて、各記録媒体の最後の残額が特定されて、該特定された残額を新たに管理するための残額復帰処理が行われる。このように、管理装置50において、処理履歴,精算履歴,発行履歴では復帰することができない残額を、センタ管理装置80から送信されてきたバックアップ情報に基づいて復帰することができるので、より多くの残額を復帰させて、遊技者に対して該残額を保証することができる。
以上に説明した遊技用システム1によれば、管理装置50において、各玉貸ユニット20から送信されてきた処理履歴に基づいて、各記録媒体ID毎に、当該記録媒体IDの会員カード4又はビジタコイン5に係わる最後の処理を特定すると共に、該最後の処理に対応する残額を特定する最後残額特定処理が行われ、該特定された残額が新たな残額として管理されるので、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、管理装置50で管理している残額が失われても、該残額を復帰して、遊技者に対して該残額を保証することができる。即ち、従来のように残額の保証ができなければ、該残額が失われてしまうので遊技者が損をしてしまうと共に、仮に遊技者の言うままに残額を保証したならば、遊技場が損をしてしまうという問題が生ずるところ、本発明によれば、残額を復帰することができるので、遊技者が損をしてしまうおそれが減少すると共に、正確な残額を復帰することができるので、遊技者の言うままに残額を保証してしまうことが無くなり、遊技場が損をしてしまうおそれが減少するという顕著な効果を奏する。
[2.第2実施形態に係る遊技用システム1]
次に、図1及び図29を参照して、第2実施形態に係る遊技用システム1の構成について説明する。この遊技用システム1は、図1に示すように、パチンコ機10に対応して設けられる玉貸ユニット20と、該玉貸ユニット20と通信可能な管理装置50と、該管理装置50と通信可能な精算装置60及びビジタコイン発行装置70を遊技場内に備える。この第2実施形態に係る遊技用システム1で、紙幣2,硬貨3,会員カード4,及びビジタコイン5が使用される点は、第1実施形態と同様である。
この第2実施形態に係る遊技用システム1は、有効期間が当日中である点,及びバックアップ装置であるセンタ管理装置80を備えていない点が、第1実施形態と異なる。これは、有効期間が当日中であるため、前記営業終了後にバックアップを行っても意味が無く、また所定時間毎にバックアップ装置でバックアップを行わなくても、処理履歴DB,精算履歴DB,及び発行履歴DBの記憶容量が、当日の履歴をすべて記憶可能な程度に充分に大きければ、それら処理履歴,精算履歴,及び発行履歴に基づいて、残額を完全に復帰させることができるからである。なおセンタ管理装置80を備えていないことから、管理装置50は、該センタ管理装置80と通信するための場外通信部56を備えておらず、また残額復帰処理手段として機能する制御部52は、該センタ管理装置80で記憶されているバックアップ情報に基づく残額の復帰は行わない。
ここで管理装置50のディスプレイ53及び入力装置54は有効期間設定手段の一例であって、精算装置60での精算が可能な精算可能期間及び玉貸ユニット20で残額の使用が可能な使用可能期間(即ち有効期間)を設定するものである。具体的には、管理装置50において有効期間設定モードが実行されると、有効期間設定画面(図示外)がディスプレイ53に表示される。この有効期間設定画面では、入力装置54の操作により、当日中,今週中,又は今月中のいずれかを、有効期間として設定可能である。以下においては、有効期間として当日中が設定された場合について説明する。
また管理装置50の制御部52は通信不可能状態発生判定手段の一例であって、前記有効期間内にオフライン状態が発生したか否かを判定するものである(図34のS203a’)。具体的には、通信部51から各玉貸ユニット20に対して定期的(例えば10秒毎)に通信確認要求を送信し、該通信確認要求に応じて玉貸ユニット20’から通信部51に対して返信されてくる通信確認通知に基づいて、該通信確認通知の返信を定期的に検知している間はオンライン状態(即ち玉貸ユニット20’と通信できる通信可能状態)であると判定し、該通信確認通知の返信を一定期間(例えば1分間)検知しなくなるとオフライン状態(即ち玉貸ユニット20’と通信できない通信不可能状態)であると判定して、該オフライン状態が発生した旨をハードディスク55で記憶する。そしてハードディスク55でオフライン状態が発生した旨が記憶されている場合に、有効期間内にオフライン状態が発生したと判定する。
そして精算装置60は、該通信不可能状態発生判定手段によりオフライン状態が発生したと判定されたことを条件として、オフライン端数額に相当する貨幣を払い出す。具体的には、前記通信不可能状態発生判定手段によりオフライン状態が発生したと判定されると、精算許諾情報が送信されてくるので(図41のS221a,同S241a’)、精算が可能となる。
また第2実施形態に係る遊技用システム1は、図29に示すように、前記最後処理特定情報が「通番」である点と、玉貸ユニット20が処理履歴として記録媒体の受付,玉貸処理,及び入金の履歴を記憶する点が、第1実施形態と異なる。
玉貸ユニット20の制御部21のEEPROMには、図29(a)に示すように、前記処理履歴記憶手段の一例である処理履歴DBが設けられている。ここでは記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の受付が行われたことに基づいて、該受け付けた記録媒体の記録媒体IDと対応付けて、管理装置50で管理されている残額(即ち図35のS221,又は同S241’に示す残額通知に含まれる管理残額)を記憶すると共に、該記録媒体の通番を前記最後処理特定情報として記憶することにより、前記処理履歴として記録媒体の受付の履歴を記憶する。
また使用額+消費税額分の玉貸処理,又は少額一発貸しが行われたことに基づいて、該玉貸処理の対象となった記録媒体の記録媒体IDと対応付けて、制御部21のRAMで記憶されている玉貸処理後の残額を記憶すると共に、該玉貸処理に基づいて更新された通番を前記最後処理特定情報として記憶することにより、前記処理履歴として玉貸処理の履歴を記憶する。
さらに貨幣の受付(入金)に基づいて、該入金の対象となった記録媒体の記録媒体IDと対応付けて、制御部21のRAMで記憶されている入金後の残額を記憶すると共に、受付貨幣の取込に基づいて更新された通番を前記最後処理特定情報として記憶することにより、前記処理履歴として入金の履歴を記憶する。
即ち、この処理履歴DBでは、記録媒体の受付,玉貸処理,及び入金毎に、残額と通番が記憶される。従って、この処理履歴DBでは、前記図7(a)に示す処理履歴DBの如き処理日時は記憶されない。なお玉貸ユニット20が故障した場合や管理装置50とオフライン状態になった場合にも、そのときの記録媒体ID,残額,通番を、前記処理履歴として緊急避難的に記憶する。この処理履歴DBでは、最大で256個の処理履歴を、前記所定の処理数分として記憶可能であり、記憶している処理履歴が256個に達すると、新たな処理履歴を記憶する際に、排出日時が最も古い処理履歴が消去されて、当該新たな処理履歴が記憶される。
なお図29(b)に示す精算装置60の精算履歴DBは、精算日時が記憶されない点を除き、前記図7(b)に示す精算装置60の精算履歴DBと同様である。また図29(c)に示すビジタコイン発行装置70の発行履歴DBは、発行日時が記憶されない点を除き、前記図7(c)に示すビジタコイン発行装置70の発行履歴DBと同様である。これら精算履歴DB及び発行履歴DBにおいては、通番が最後処理特定情報である。
また第2実施形態に係る遊技用システム1は、管理装置50が挿入通知又は精算要求を受信したときに、受付貨幣額やオフライン端数額を管理残額に対して加算する(つまり直接加算する)と共に、該受付貨幣額やオフライン端数額を加算額として管理しておく点が、第1実施形態と異なる。
この第2実施形態では、上記の第1実施形態と比較して、玉貸ユニット20においては、制御部21の貸与可能処理手段としての機能のみが異なり、また管理装置50においては、入金要求,挿入通知,又は精算要求の受信に応じて実行する処理,制御部52の連携処理手段,遊技用装置特定手段,基準貸与額判定手段としての機能,及び通番判定手段による判定結果に応じて実行する処理のみが異なる。以下、これらの異なる点について説明する。
まず管理装置50において、制御部52は、前記入金要求の受信に応じて(図30のS103)、該入金要求から特定される受付貨幣額(ここでは該入金要求に含まれる受付貨幣額)を該入金要求から特定される記録媒体ID(ここでは該入金要求に含まれる記録媒体ID)に対応付けて管理している管理残額に対して加算すると共に該受付貨幣額を加算額として記憶する処理を行い(同S105’)、通信部51は、該管理残額を特定可能な残額通知(ここでは該管理残額を含む残額通知)を玉貸ユニット20に対して送信する(同S106’)。
そして玉貸ユニット20において、貸与可能処理手段として機能する制御部21は、残額通知の受信に応じて(図30のS106’)、該残額通知から特定される管理残額(ここでは該残額通知に含まれる管理残額)の範囲内でパチンコ玉の貸与を可能とするための貸与可能処理(同S108に示す受付貨幣の取込)を特定処理として行う。
また管理装置50において、制御部52は、挿入通知(図34のS202)又は精算要求(図40のS702)に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して該挿入通知又は精算要求に含まれるオンライン端数額を加算すると共に該オンライン端数額を加算額として記憶する処理を行う(図34のS214’,図36のS279’)。また受付通知処理手段として機能する制御部52は、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して該挿入通知又は精算要求に含まれるオフライン端数額を加算すると共に該オフライン端数額を加算額として記憶する処理を前記端数額加算更新処理として行う(図34のS212’,図36のS277’)。そして通信部51は、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を特定可能な残額通知を玉貸ユニット20に対して送信し(図35のS241’)、また該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を特定可能な精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(図41のS241a’)。
また連携処理手段として機能する制御部52は、前記貸与可能情報(図30のS110に示す貨幣取込通知)の受信に応じて、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶している加算額(受付貨幣額)を処理済であることを特定可能な状態に更新する処理済更新処理を連携処理として行うと共に(同S114)、前記第2の通番更新処理を行う(同S115)。ここで処理済更新処理は、第1実施形態における加算済更新処理と同様に、該受付貨幣額を消去する処理である。
また連携処理手段として機能する制御部52は、端数額消去通知(図35のS246)の受信に応じて、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶しているオンライン端数額及び/又はオフライン端数額を処理済であることを特定可能な状態に更新する処理済更新処理を連携処理として行うと共に(同S247’,S248’)、前記第2の通番更新処理を行う(同S227)。ここで処理済更新処理は、上記の実施形態と同様に、該オンライン端数額及び/又はオフライン端数額を消去する処理である。
また遊技用装置特定手段として機能する制御部52は、前記通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記加算額(受付貨幣額)について処理済更新処理が行われている(即ち該受付貨幣額が消去されている=ステータスが入金処理中及び挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである)ときに、前記記録媒体の記録媒体IDに対応付けて前記遊技用装置識別情報記憶手段(残額管理DB)で記憶している情報から当該記録媒体IDの記録媒体が前回受け付けられていた遊技用装置を特定する。
また基準貸与額判定手段として機能する制御部52は、前記通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記加算額(受付貨幣額)について処理済更新処理が行われている(即ち該受付貨幣額が消去されている=ステータスが入金処理中及び挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである)ときに、前記記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額が前記基準貸与額未満であるか否かを判定する。
さらに管理装置50においては、通番判定手段による判定結果に応じて実行する処理が、上記の実施形態とは異なる。即ち通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記加算額(ここでは受付貨幣額)が処理済更新処理の行われていない状態で記憶されている(即ち入金処理中である)ことを条件として、通番不一致時処理として、前記処理済更新処理を行い(図36のS262’)、また通番判定手段により通番が一致すると判定され、かつ前記加算額(ここでは受付貨幣額)が処理済更新処理の行われていない状態で記憶されている(即ち入金処理中である)ことを条件として、通番一致時処理として、前記記録媒体の管理残額から前記記憶している受付貨幣額を減算する処理と前記処理済更新処理とを行う(図34のS205’)。
また通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記加算額(ここではオンライン端数額)が処理済更新処理の行われていない状態で記憶されている(即ち挿入処理中である)ことを条件として、通番不一致時処理として、前記処理済更新処理を行い(図36のS264’)、また通番判定手段により通番が一致すると判定され、かつ前記加算額(ここではオンライン端数額)が処理済更新処理の行われていない状態で記憶されている(即ち挿入処理中である)ことを条件として、通番一致時処理として、前記記録媒体の管理残額から前記記憶しているオンライン端数額を減算する処理と前記処理済更新処理とを行う(図34のS207’)。
また通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記加算額(ここではオフライン端数額)が処理済更新処理の行われていない状態で記憶されている(即ち挿入処理中である)ことを条件として、通番不一致時処理として、前記処理済更新処理を行い(図36のS265’)、また通番判定手段により通番が一致すると判定され、かつ前記加算額(ここではオフライン端数額)が処理済更新処理の行われていない状態で記憶されている(即ち挿入処理中である)ことを条件として、通番一致時処理として、前記記録媒体の管理残額から前記記憶しているオフライン端数額を減算する処理と前記処理済更新処理とを行う(図34のS208’)。
さらに通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記加算額(ここでは受付貨幣額)について処理済更新処理が行われている(即ち該受付貨幣額が消去されている=ステータスが入金処理中及び挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである)ことを条件として、通番不一致時処理として、前記第1の減算処理を行う(図36のS269〜S273)。
次に、図30〜図44を参照して、第2実施形態に係る遊技用システム1の作用について説明する。
まず図30は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。この図30は、前記図8と比較して、S105の処理に代えてS105’が行われる点と、S106の処理に代えてS106’が行われる点と、S109の処理の後にS109a’〜S111a’に示す処理履歴記憶処理が行われる点と、S113の処理が行われない点のみが異なる。
ここでS105’では、入金要求に含まれる受付貨幣額を該入金要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶している管理残額に加算すると共に、該記録媒体IDに対応付けて当該受付貨幣額を記憶する。またS106’では、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する。
またS109の処理の後には、処理対象の記録媒体の記録媒体IDが処理履歴DBで既に記憶されているか否かを判定する(S109a’)。このS109a’で記録媒体IDが記憶されていない(NO)と判定された場合には、処理履歴DBにおいて、該記録媒体IDを新たに記憶し(S110a’)、該記録媒体IDに対応付けて、新たな残額,及び通番を記憶することにより、処理履歴を記憶して(S111a’)、S110に進む。一方、S109a’で記録媒体IDが記憶されている(YES)と判定された場合には、処理履歴DBにおいて、該記録媒体IDに対応付けて記憶されている残額,及び通番を、新たな残額,及び通番に更新(上書き)することにより、処理履歴を記憶して(S111a’)、S110に進む。
次に図31は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において玉貸操作を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。この図31は、前記図9と比較して、S129の処理の後にS129a’〜S131a’に示す処理履歴記憶処理が行われる点のみが異なる。ここでS129a’〜S131a’に示す処理履歴記憶処理は、前記図30のS109a’〜S111a’に示す処理履歴記憶処理と同様であるため、説明を省略する。
次に図32は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において少額一発貸しが行われる場合の処理の一例を表す図である。この図32の上段に示すフローチャートは、前記図10の上段に示すフローチャートと比較して、S152の処理の後にS152a’〜S154a’に示す処理履歴記憶処理が行われる点のみが異なる。また図32の下段に示すフローチャートは、前記図10の下段に示すフローチャートと比較して、S171の処理の後にS171a’〜S173a’に示す処理履歴記憶処理が行われる点のみが異なる。ここでS129a’〜S131a’に示す処理履歴記憶処理,及びS171a’〜S173a’に示す処理履歴記憶処理は、前記図30のS109a’〜S111a’に示す処理履歴記憶処理と同様であるため、説明を省略する。
次に図33は、管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20において返却操作を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。この図33は、前記図11と比較して、S185の処理の後にS186〜S188の処理が行われない点のみが異なる。従って、S182で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、S184〜S185,S189の処理の後、S194に進む。
次に図34は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、記録媒体受付を待機している状態で、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S201)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、該読み取った記録媒体ID,オンライン端数額,オフライン端数額,及び通番を含む挿入通知を管理装置50に対して送信する(S202)。
S202の挿入通知を受信した管理装置50は、該挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S202a’)。このS202a’でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、S203に進む。一方、S202a’でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、有効期間内(ここでは当日中)にオフライン状態が発生したか否かを判定する(S203a’)。このS203a’でオフライン状態が発生した(YES)と判定された場合には、S203に進む。一方、S203a’でオフライン状態が発生していない(NO)と判定された場合には、玉貸ユニット20に対して使用不可情報を送信し、これを受信した玉貸ユニット20では受け付けた記録媒体が返却される。このように、有効期間内にオフライン状態が発生しておらず記録媒体に端数額が記録されることがない状況においては端数額の使用が行われないので、セキュリティが向上する。
S203では前記挿入通知に含まれる通番が該挿入通知に含まれる記録媒体IDと対応付けられた通番と一致するか否かを判定する。このS203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、後述するS260以下の通番不一致時処理に進む。一方、S203で通番が一致する(YES)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスが入金処理中であるか否かを判定する(S204)。このS204で入金処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算し、該受付貨幣額を消去し(S205’)、S209に進む。
即ち通番が一致しており、ステータスが入金処理中である(受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている)場合とは、管理装置50が入金要求(図30のS103)を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(同S106’)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の返却が行われているにも拘わらず、受付貨幣額が加算されている状態のままとなり、該加算された状態で放置されると遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額から減算し、該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致すると判定され、かつ受付貨幣額が加算されている状態で記憶されていることを条件として、管理残額から加算額(受付貨幣額)を減算する処理と処理済更新処理とが行われるので、管理装置50が入金要求を受信してから玉貸ユニット20が残額通知を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S204で入金処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが挿入処理中であるか否かを判定する(S206)。このS206で挿入処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオンライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算し、該オンライン端数額を消去し(S207’)、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算し、該オフライン端数額を消去して(S208’)、S209に進む。
即ち通番が一致しており、ステータスが挿入処理中であり、かつオンライン端数額及び/又はオフライン端数額が加算されている状態で記憶されている場合とは、管理装置50が挿入通知(図34のS202)を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(図35のS241’)を受信する前,又は管理装置50が精算要求(図40のS702)を受信してから精算装置60が精算許諾情報(図41のS241a’)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合に管理装置50で記憶されているオンライン端数額及び/又はオフライン端数額が管理残額に加算された状態のままであれば、遊技者(負のオンライン端数額が記憶されている場合)又は遊技場(正のオンライン端数額が記憶されている場合,オフライン端数額が記憶されている場合)が損害を被ることになるため、管理装置50においてオンライン端数額及び/又はオフライン端数額を管理残額に対して加算せずに該オンライン端数額及び/又はオフライン端数額を管理残額から減算すると共に消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致すると判定され、かつ入金残額(オフライン端数額)が管理残額に加算されている状態で記憶されていることを条件として、管理残額から入金残額を減算し、入金残額を消去する処理済更新処理を行うので、管理装置50が記録媒体受付通知(挿入通知)を受信してから玉貸ユニット20が残額通知を受信する前,又は管理装置50が精算要求を受信してから精算装置60が精算許諾情報を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。なおS207’の処理を行うにあたり、挿入通知の記録媒体IDに対応するオンライン端数額が記憶されているか否かを判定して、その判定結果を、後述するS214’の処理,又は後述するS211でYESと判定されるときまで保持するものとする。
前記S206で挿入処理中でない(NO)と判定された場合,又はS205’若しくはS208’の処理が行われた場合には、管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(S209)、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S210)。このS210でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額が零であるか否かを判定する(S211)。このS211でオンライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、S220に進む。即ち通番が一致しており、記録媒体のオンライン端数額及びオフライン端数額が零である場合とは、第1にオフライン状態が発生していない場合,第2にオンライン端数額及びオフライン端数額が記録されていない記録媒体を受け付けた玉貸ユニット20からの挿入通知を管理装置50が受信してから玉貸ユニット20が残額通知(図35のS221)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,又は第3にオンライン端数額及びオフライン端数額が記録されていない記録媒体を受け付けた精算装置60からの精算要求を管理装置50が受信してから精算装置60が精算許諾情報(図41のS221a)を受信する前にオフライン状態が発生した場合のいずれかであり、いずれの場合にも消去すべきオンライン端数額及びオフライン端数額が記録媒体に記録されていないので、後述するS220に進む。
一方、前記S210でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて管理されている管理残額に該オフライン端数額を加算し、該オフライン端数額を記憶して(S212’)、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額が零であるか否かを判定する(S213)。このS213でオンライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、S240に進む。即ちオフライン端数額が零でない場合とは、オフライン状態の玉貸ユニット20でオフライン一発貸しが行われてオフライン端数額が記録された場合であり、この場合には消去すべきオフライン端数額が記録媒体に記録されているので、後述するS240に進む。
前記S213でオンライン端数額が零でない(NO)と判定された場合,又は前記S211でオンライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記S207’の消去処理にあたりオンライン端数額が記憶されていたことを条件として、前記残額管理DBにおいて、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額を前記記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に加算し,該オンライン端数額を記憶し(S214’)、S240に進む。
なおS207’の処理に際してオンライン端数額が記憶されていなかった場合には、S214’の処理を行わない。即ち、通番が一致しており、オンライン端数額が記憶されていない場合に、挿入通知に含まれるオンライン端数額は、管理装置50が加算要求(図32のS146,S165’)を受信していることにより当該オンライン端数額の管理残額に対する加算が行われているにも拘わらず、玉貸ユニット20が加算完了通知(同S151,S170)を受信していないために記録媒体から消去されずに残存しているものであるため、仮に当該オンライン端数額を加算,記憶すると再び管理残額に対して加算されて二重加算になってしまうからである。従って、当該オンライン端数額を加算,記憶しないことにより二重加算が防止され、これにより、当該オンライン端数額が正の値(即ち端数額)である場合には、二重加算により遊技場が損害を被ることがなくなり、また当該オンライン端数額が負の値(即ち対応消費税額)である場合には、二重加算(実質的には対応消費税額の二重減算)により遊技者が損害を被ることがなくなり、正確に管理残額を確定することができる。
次に図35は、図34に続く図である。この図35の上段に示すフローチャートは、前記図13の上段に示すフローチャートと同一であるため、説明を省略する。また図35の下段に示すフローチャートは、前記図13の下段に示すフローチャートと比較して、前記S241の処理に代えて、記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に対して送信するS241’の処理を行う点と、前記S246の処理の後にS246a’〜S248a’の処理履歴記憶処理を行う点と、前記S247の処理に代えて、記録媒体IDに対応付けて管理されているオンライン端数額を消去するS247’の処理を行う点と、前記S248の処理に代えて、記録媒体IDに対応付けて管理されているオフライン端数額を消去するS248’の処理を行う点のみが異なる。
管理装置50は、前記S211又はS213でオンライン端数額が零でない(NO)と判定された場合(S214’が実施された場合には該S214’の後),及び前記S213でオンライン端数額が零である(YES)と判定された場合、即ちオンライン端数額,オフライン端数額の少なくとも一方が記録媒体に記録されているときには、前記記録媒体IDに対応付けて前記挿入通知に含まれる装置IDを記憶し(S240)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S241’)。S241’の残額通知を受信した玉貸ユニット20は、前記図13のS242〜S246と同様の処理を行い、S246a’〜S248a’の処理履歴記憶処理を行って、S225に進む。ここでS246a’〜S248a’に示す処理履歴記憶処理は、前記図30のS109a’〜S111a’に示す処理履歴記憶処理と同様であるため、説明を省略する。
S246の端数額消去通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオンライン端数額を消去して(S247’)、S248’に進む。これにより、管理装置50が加算要求(図32のS146,S165’)を受信する前にオフライン状態が発生しても、当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
また、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、玉貸処理に使用される金額に対応する消費税額を徴収する場合に、貸与対象額分の貸与処理(少額一発貸し)が行われた玉貸ユニット20から送信される加算要求を管理装置50が受信することなくオフライン状態となったときに、本来管理残額に加算すべき端数額がオンライン端数額として記録された記録媒体が排出され、管理装置50が、該記録媒体を受け付けた玉貸ユニット20からの挿入通知に含まれるオンライン端数額を管理残額に加算するので、端数額の加算ができずに遊技者が損害を被ることがなくなる。
さらに、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、貨幣受付に基づく基準貸与額分の貸与処理(少額一発貸し)が行われた玉貸ユニット20から送信される加算要求を管理装置50が受信することなくオフライン状態となったときに、本来管理残額に加算すべき差額*(−1)がオンライン端数額として記録された記録媒体が排出され、管理装置50が、該記録媒体を受け付けた玉貸ユニット20からの挿入通知に含まれる負の値のオンライン端数額を管理残額に加算するので、差額*(−1)の加算(実質的には差額の減算)ができずに遊技場が損害を被ることがなくなる。
またS247’の処理を行った管理装置50は、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を消去して(S248’)、前記S227に進む。これにより、オフライン状態にあった玉貸ユニット20で発生したオフライン端数額が記録された記録媒体を、オンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、該オフライン端数額が管理残額に加算され、該オフライン端数額を精算しなくても遊技に使用できるようになるので、遊技者の利便性が向上する。
次に図36は、図34に続く図であり、通番不一致時処理の一例を表す図である。管理装置50は、前記S203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新する(S260)。即ち、記録通番=管理通番とする。そして、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスが入金処理中であるか否かを判定する(S261)。このS261で入金処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を消去して(S262’)、S274に進む。
即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中である(受付貨幣額が加算されている状態で記憶されている)場合とは、玉貸ユニット20が残額通知(図30のS106’)を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われているにも拘わらず、受付貨幣額が消去されていない状態のままとなり、該受付貨幣額が管理残額から減算されると遊技者が損害を被ることになるため、管理装置50において受付貨幣額を消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致しないと判定され、かつ受付貨幣額が加算されている状態で記憶されていることを条件として、該受付貨幣額を消去する処理済更新処理を行うので、玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信してから管理装置50が通番更新通知(貨幣取込通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S261で入金処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが挿入処理中であるか否かを判定する(S263)。このS263で挿入処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオンライン端数額を消去し(S264’)、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を消去して(S265’)、S274に進む。
即ち通番が一致せず、ステータスが挿入処理中であり、オンライン端数額及び/又はオフライン端数額が加算されている状態で記憶されている場合とは、玉貸ユニット20が残額通知(図35のS241’)を受信してから管理装置50が端数額消去通知(同S246)を受信する前,又は精算装置60が精算許諾情報(図41のS241a’)を受信してから管理装置50が端数額消去通知(同S246a)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には記録媒体に記録されているオンライン端数額及びオフライン端数額の消去が行われているにも拘わらず、オンライン端数額及びオフライン端数額が記憶されたままとなり、該記憶されたオンライン端数額及びオフライン端数額が管理残額から減算されると、遊技者が損害を被る(負の値のオンライン端数額については遊技場が損害を被る)ことになるため、管理装置50においてオンライン端数額及びオフライン端数額消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致しないと判定され、かつ入金残額(オフライン端数額)が加算されている状態で記憶されていることを条件として、記憶している入金残額を消去する処理済更新処理が行われるので、玉貸ユニット20が残額通知を受信してから管理装置50が通番更新通知(端数額消去通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S263で挿入処理中でない(NO)と判定された場合には、前記図14のS266〜S276に示す処理と同様の処理を行って、S220に進む。
ここで前記S275でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて管理されている管理残額に該オフライン端数額を加算し、該オフライン端数額を記憶して(S277’)、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額が零であるか否かを判定する(S278)。このS278でオンライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、S240に進む。
即ちオンライン状態にある玉貸ユニット20で使用額+消費税額分の玉貸処理が行われ、管理装置50が減算要求(図31のS124)を受信する前にオフライン状態が発生し、該オフライン状態にある玉貸ユニット20でオフライン一発貸しが行われると、通番が一致せず、オフライン端数額が記録された記録媒体が排出される。次にオンライン状態にある別の玉貸ユニット20で該記録媒体を受け付けると、S203でNOと判定されてS260の処理が行われ(ここで通番が一致し)、S261でNO,S263でNO,S266でYES,S268でYESと判定され、S269〜S272又はS269〜S273の処理が行われると共に、S274,S275,S277’の処理が行われ、オフライン端数額が記憶され、ステータスとして挿入処理中と記憶された状態になるが、玉貸ユニット20が残額通知(図35のS241’)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致し、オフライン端数額が記録された記録媒体が排出される。さらにオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でYES,S204でNO,S206でYESと判定されて、S208’で前記記憶されているオフライン端数額が管理残額から減算され、該オフライン端数額が消去され、S212’で前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が改めて加算,記憶される。
前記S278でオンライン端数額が零でない(NO)と判定された場合,又は前記S276でオンライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDと対応付けて管理されている管理残額に該オンライン端数額を加算し、該オンライン端数額を記憶して(S279’)、S240に進む。
即ちオンライン状態にある玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われ、管理装置50が加算要求(図32のS146,S165’)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、オンライン端数額が記録された記録媒体が排出される。次にオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でNOと判定されてS260の処理が行われ(ここで通番が一致し)、S261でNO,S263でNO,S266でYES,S268でNOと判定されて、S274,S279’の処理が行われ、オンライン端数額が記憶され、ステータスとして挿入処理中と記憶された状態になるが、玉貸ユニット20が残額通知(図35のS241’)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致し、オンライン端数額が記録された記録媒体が排出される。さらにオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でYES,S204でNO,S206でYESと判定されて、S207’で前記記憶されているオンライン端数額が管理残額から減算され、該オンライン端数額が消去され、S214’で前記挿入通知に含まれるオンライン端数額が改めて加算,記憶される。
一方、オンライン状態にある玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われ、玉貸ユニット20が加算完了通知(図32のS151,S170)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致し、オンライン端数額が記録された記録媒体が排出される。次にオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でYES,S204でNO,S206でNOと判定されて、S209でステータスとして挿入処理中と記憶された状態になり、S214’の処理は実行されない。つまり、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額は、管理装置50が加算要求(図32のS146,S165’)を受信していることにより当該オンライン端数額の管理残額に対する加算が行われているにも拘わらず、玉貸ユニット20が加算完了通知(同S151,S170)を受信していないために記録媒体から消去されずに残存しているものであるため、仮に当該オンライン端数額を加算,記憶すると再び管理残額に対して加算されて二重加算になってしまうから、S214’では当該オンライン端数額は加算,記憶されない。
次に図37は、玉貸ユニット20においてオフライン状態の発生を検出した場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態の発生を検出すると(S300)、該オフライン状態の発生を検出したのが前記S101の貨幣受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「貨幣受付」であるか否かを判定する(S301)。
このS301で貨幣受付後である(YES)と判定された場合には、受付貨幣額が所定額(ここでは1000円)以上であるか否かを判定する(S302)。このS302で受付貨幣額が所定額未満である(NO)と判定された場合には、後述するS350に進む。一方、S302で受付貨幣額が所定額以上である(YES)と判定された場合には、前記S106’の残額通知を受信済であるか否かを判定する(S303’)。
このS303’で残額通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S306で前記S101で受け付けた貨幣を返却し、S307で記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定し、記録媒体を受付中であれば(YES)、後述するS505でオフライン状態において貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となり、記録媒体を受付中でなければ(NO)、S308に進む。S308では記憶残額が零であるか否かを判定し、記憶残額が零でなければ(NO)、図38に示すS373で多機能ランプ29によりオフライン状態を検出した旨を報知すると共に、残額表示器30における記憶残額(即ち制御部21のRAMで記憶している残額)の表示を中止して、S505に進み、記憶残額が零であれば(YES)、図38に示すS383で多機能ランプ29によりオフライン状態を検出した旨を報知すると共に、残額表示器30における記憶残額(即ち制御部21のRAMで記憶している残額)の表示を中止し、S384に進んで、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる。
なお、前記残額通知を受信済でない場合には、管理装置50が入金要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該入金要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで後者の、入金要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、管理装置50において受付貨幣額が加算済の状態で記憶されており(即ち入金処理中であり)、玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われていない状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でYESと判定されて、S205’以下の処理が行われる。
図37に戻り、前記S303’で残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S304’で前記S107〜S111a’の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S305’で該未実行の処理を実行し、前記S373の処理を行って、S505に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、前記S373の処理を行って、S505に進む。
この残額通知を受信済である場合には、管理装置50が貨幣取込通知(図30のS110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該貨幣取込通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、貨幣取込通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、管理装置50において受付貨幣額が加算済の状態で記憶されており(即ち入金処理中であり)、玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でYESと判定されて、S262’以下の処理が行われる。
前記S301で貨幣受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S121の玉貸操作受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「玉貸操作受付」であるか否かを判定する(S321)。このS321で玉貸操作受付後である(YES)と判定された場合には、前記S128の減算完了通知を受信済であるか否かを判定する(S322)。
このS322で減算完了通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S325’で前記S129〜S131a’の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S326’で該未実行の処理を実行してS327に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S327に進む。S327では記憶残額が零であるか否かを判定し、記憶残額が零でなければ(NO)、S505に進み、記憶残額が零であれば(YES)、S328に進む。S328では記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定し、記録媒体を受付中でなければ(NO)、前記S383の処理を行って、S384に進み、記録媒体を受付中であれば(YES)、S329に進む。S329ではビジタコイン5を受付中であるか否かを判定し、ビジタコイン5を受付中でなければ(NO)、前記S373の処理を行って、S505に進み、ビジタコイン5を受付中であれば(YES)、S330で投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5に記録されているオンライン残額有りフラグを消去し、S331で第1の投入コインストッパ26bを開放状態とすることにより、該投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5をコイン収納部27aに収納し、前記S383の処理を行って、S384に進む。
前記S322で減算完了通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S323で前記S122〜S123の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S324で該未実行の処理を実行してS324a’に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S324a’に進む。そして前記S373の処理を行って、S505に進む。
この減算完了通知を受信済でない場合には、管理装置50が減算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該減算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、減算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、入金処理中,又は挿入処理中のいずれでもなく、玉貸ユニット20の装置IDが記憶されている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でNO,S266でYES,S268でYESと判定されて、S269以下の処理が行われる。また後者の、減算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、減算処理済の状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でNO,S206でNO,S210でYES,S211でYESと判定されて、S220以下の処理が行われる。
前記S321で玉貸操作受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S201の記録媒体受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「記録媒体受付」であるか否かを判定する(S341)。このS341で記録媒体受付後である(YES)と判定された場合には、前記S221又はS241’の残額通知を受信済であるか否かを判定する(S342’)。
このS342’でS221の残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S343’で前記S222〜S223の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S344’で該未実行の処理を実行し、前記S373の処理を行って、S505に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、前記S373の処理を行って、S505に進む。またS342’でS241’の残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S343’で前記S242〜S245,S246a’〜S248a’の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S344’で該未実行の処理を実行し、前記S373の処理を行って、S505に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、前記S373の処理を行って、S505に進む。
このS241’の残額通知を受信済である場合には、管理装置50が端数額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該端数額消去通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、端数額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、管理装置50においてオフライン端数額が加算済の状態で記憶されており(即ち挿入処理中であり)、記録媒体のオフライン端数額が消去されている状態になる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でYESと判定されて、S264’以下の処理が行われる。
前記S342’で残額通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、前記S373の処理を行って、S505に進む。
このS241’の残額通知を受信済でない場合には、管理装置50が挿入通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該挿入通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで後者の、挿入通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、管理装置50においてオフライン端数額が加算済の状態で記憶されており(即ち挿入処理中であり)、記録媒体にオフライン端数額が記録されている状態になる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でNO,S206でYESと判定されて、S207’以下の処理が行われる。
前記S341で記録媒体受付後でない(NO)と判定された場合には、前記S383の処理を行って、S384でオフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる。
次に図38は、図37に続く図である。前記S302で受付貨幣額が所定額未満である(NO)と判定された場合には、S350で前記S151の加算完了通知を受信済であるか否かを判定する。このS350で加算完了通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S351’で前記S152〜S154a’,S153の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S352’で該未実行の処理を実行し、前記S373の処理を行って、S505に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、前記S373の処理を行って、S505に進む。
前記S350で加算完了通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S353で前記S170の加算完了通知を受信済であるか否かを判定する。このS353で加算完了通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S354’で前記S171〜S173a’,S172の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S355’で該未実行の処理を実行してS356に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S356に進む。S356では記憶残額が零であるか否かを判定し、記憶残額が零でなければ(NO)、前記S373の処理を行って、S505に進み、記憶残額が零であれば(YES)、S357に進む。S357では記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定し、記録媒体を受付中でなければ(NO)、前記S383の処理を行って、S384に進み、記録媒体を受付中であれば(YES)、S358に進む。S358ではビジタコイン5を受付中であるか否かを判定し、ビジタコイン5を受付中でなければ(NO)、S505に進み、ビジタコイン5を受付中であれば(YES)、S359で投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5に記録されているオンライン残額有りフラグを消去し、S360で第1の投入コインストッパ26bを開放状態とすることにより、該投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5をコイン収納部27aに収納し、前記S383の処理を行って、S384に進む。
前記S353で加算完了通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S361で前記S141〜S145,及びS147の各処理,S141,S161〜S164,及びS166の各処理,又はS141,S161,S162,S141〜S145,及びS147の各処理(即ち加算要求の送信に伴って行われる各処理)を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S362で該未実行の処理を実行し、前記S373の処理を行って、S505に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、前記S373の処理を行って、S505に進む。
この加算完了通知を受信済でない場合には、管理装置50が加算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該加算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、加算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、管理装置50においてオンライン端数額の加算が行われておらず、記録媒体にオンライン端数額が記憶されている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でNO,S266でYES,S268でNOと判定されて、S279’の処理が行われ、S240以下の処理が行われる。また後者の、加算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、管理装置50においてオンライン端数額の加算が行われており、記録媒体にオンライン端数額が記録されている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でNO,S206でNOと判定される。即ち、管理装置50においてオンライン端数額は記憶されていないのでS207’の処理は行われず、S211でNOと判定されるが、S207’の処理が行われなかったのでS214’の処理も行われず、S240以下の処理が行われる。
なお、管理装置50とオフライン状態である玉貸ユニット20において、記録媒体を受け付けた場合及び貨幣を受け付けた場合の処理は前記図17と同様であり、返却操作を受け付けた場合の処理は前記図18と同様であるため、説明を省略する。
次に図39は、玉貸ユニット20においてオンライン状態への復帰を検出した場合の処理の一例を表す図である。この図39は、前記図21と比較して、S602のオンライン復帰通知を受信した管理装置が、S202a’以下で前記挿入通知を受信した場合と同様の処理を行う点のみが異なる。
次に図40は、精算装置60において記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。この図40は、前記図22と比較して、S702の精算要求を受信した管理装置50が、S702a’〜S703’に示す処理を行ってからS203以下の処理を行う点のみが異なる。
S702の精算要求を受信した管理装置50は、該精算要求に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S702a’)。このS702a’でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、S203に進む。一方、S702a’でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、有効期間内(ここでは当日中)にオフライン状態が発生したか否かを判定する(S703a’)。このS703a’でオフライン状態が発生した(YES)と判定された場合には、S203に進む。一方、S703a’でオフライン状態が発生していない(NO)と判定された場合には、精算装置60に対して精算不可情報を送信し、これを受信した精算装置60では受け付けた記録媒体が返却される。このように、有効期間内にオフライン状態が発生しておらず記録媒体に端数額が記録されることがない状況においては精算が行われないので、セキュリティが向上する。
図40に示すように、S702a’でYESと判定された場合,及びS703a’でYESと判定された場合には、図34〜図36で説明したS203以下と同様の処理を実施する。ただし、図35に示したS220以下の処理,及びS240以下の処理は、図41に示すS220以下の処理,及びS240以下の処理にそれぞれ置き換わるものとする。また図34〜図35の説明において、玉貸ユニット20を精算装置60,挿入通知を精算要求と、それぞれ読み替えるものとする。以下、図41について説明する。
図41の上段に示すフローチャートは、図23の上段に示すフローチャートと比較して、S223の処理の後にS225a’〜S227a’に示す精算履歴記憶処理が行われる点のみが異なる。S224aの精算許諾情報受信通知を送信した精算装置60では、S225a’で前記記録媒体の記録媒体IDが精算履歴DBで既に記憶されているか否かを判定する。このS225a’で記録媒体IDが記憶されていない(NO)と判定された場合には、精算履歴DBにおいて、該記録媒体IDを新たに記憶し(S226a’)、該記録媒体IDに対応付けて、受信した精算許諾情報に含まれる残額(管理残額),前記記録媒体の通番を記憶することにより、精算履歴を記憶する(S227a’)。一方、S225a’で記録媒体IDが記憶されている(YES)と判定された場合には、精算履歴DBにおいて、該記録媒体IDに対応付けて記憶されている残額,及び通番を、新たな残額,及び通番に更新(上書き)することにより、精算履歴を記憶する(S227a’)。
図41の下段に示すフローチャートは、前記図23の下段に示すフローチャートと比較して、前記S241の処理に代えて、記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信するS241a’の処理を行う点と、前記S247の処理に代えて、記録媒体IDに対応付けて管理されているオンライン端数額を消去するS247’の処理を行う点と、前記S248の処理に代えて、記録媒体IDに対応付けて管理されているオフライン端数額を消去するS248’の処理を行う点のみが異なる。
管理装置50は、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(S241a’)。S241a’の精算許諾情報を受信した精算装置60は、前記図23のS242a〜S246aと同様の処理を行い、S225a’に進む。
S246aの端数額消去通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオンライン端数額を消去して(S247’)、S248’に進む。これにより、管理装置50が加算要求(図32のS146,S165’)を受信する前にオフライン状態が発生しても、当該記録媒体をオンライン状態にある精算装置60に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
また、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、玉貸処理に使用される金額に対応する消費税額を徴収する場合に、貸与対象額分の貸与処理(少額一発貸し)が行われた玉貸ユニット20から送信される加算要求を管理装置50が受信することなくオフライン状態となったときに、本来管理残額に加算すべき端数額がオンライン端数額として記録された記録媒体が排出され、管理装置50が、該記録媒体を受け付けた精算装置60からの精算要求に含まれるオンライン端数額を含めて精算を許諾するので、端数額の加算ができずに遊技者が損害を被ることがなくなる。
さらに、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、貨幣受付に基づく基準貸与額分の貸与処理(少額一発貸し)が行われた玉貸ユニット20から送信される加算要求を管理装置50が受信することなくオフライン状態となったときに、本来管理残額に加算すべき差額*(−1)がオンライン端数額として記録された記録媒体が排出され、管理装置50が、該記録媒体を受け付けた精算装置60からの精算要求に含まれる負の値のオンライン端数額を管理残額に加算するので、差額*(−1)の加算(実質的には差額の減算)ができずに遊技場が損害を被ることがなくなる。
またS247’の処理を行った管理装置50は、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を消去して(S248’)、前記S227に進む。これにより、オフライン状態にあった玉貸ユニット20で発生したオフライン端数額が記録された記録媒体を、オンライン状態にある精算装置60に挿入することで、該オフライン端数額が管理残額に加算され、該オフライン端数額と管理残額との合算値を1回で精算できるようになるので、遊技者の利便性が向上する。
なお、管理装置50とオンライン状態である精算装置60において、精算操作を受け付けた場合及び返却操作を受け付けた場合の処理については前記図24と同様であるため、説明を省略する。
次に図42は、精算装置60においてオフライン状態の発生を検出した場合の処理の一例を表す図である。この図42は、前記図25と比較して、S842の処理に代えて、S842’の処理が行われる点と、S870の処理に代えて、S870’の処理が行われる点のみが異なる。
S842’では、前記S221a又はS241a’の精算許諾情報を受信済であるか否かを判定する。このS842’でS221aの精算許諾情報を受信済である(YES)と判定された場合には、S843で前記S222a〜S223の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S844で該未実行の処理を実行してS870’に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S870’に進む。またS842’でS241a’の精算許諾情報を受信済である(YES)と判定された場合には、S843で前記S242a〜S245の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S844で該未実行の処理を実行してS870’に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S870’に進む。
S870’では、精算履歴DBにおいて、精算処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、受信した精算許諾情報に含まれる残額(管理残額又は合算額),及び該記録媒体の通番を記憶することにより、精算履歴を記憶して、受け付けている記録媒体を返却し(S871)、処理を終了する(S872)。
次に図43は、ビジタコイン発行装置70において貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。この図43は、前記図26と比較して、S909の処理に代えて、S909’の処理が行われる点のみが異なる。
このS909’では、発行履歴DBにおいて、記録媒体発行処理の対象となったビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、S907の発行許諾情報に含まれる残額を前記記録媒体発行処理の対象となった残額として記憶する共に、該ビジタコイン5の通番を記憶することにより、発行履歴を記憶している。
なお、ビジタコイン発行装置70がS901で貨幣を受け付けてからS907の発行許諾情報を受信する前にオフライン状態を検出した場合には、S901で受け付けた貨幣が返却され、発行許諾情報を受信した後にオフライン状態を検出した場合には、S908〜S912の処理が行われて、ビジタコイン5が発行される。
次に図44は、営業終了後における処理の一例を表す図である。ここでは残額の有効期限が当日限りであるため、各装置がそれぞれS1001a’〜S1004a’の処理を行う。玉貸ユニット20は、遊技場の営業終了時刻を過ぎると、処理履歴DBに記憶されている残額を消去する(S1001a’)。また管理装置50は、遊技場の営業終了時刻を過ぎると、残額管理DBに記憶されている管理残額を消去する(S1002a’)。また精算装置60は、遊技場の営業終了時刻を過ぎると、精算履歴DBに記憶されている残額を消去する(S1003a’)。さらにビジタコイン発行装置70は、遊技場の営業終了時刻を過ぎると、発行履歴DBに記憶されている残額を消去する(S1004a’)。
図45は、残額管理DBのデータが使用不能となった場合における処理の一例を表す図である。管理装置50は、破損又は故障等により、前記管理している残額が失われた場合(例えば残額管理DBのデータが破損やアクセス不能により使用不能となった場合)において、新しい管理装置50に取り替えられた後に、処理履歴送信要求を各玉貸ユニット20に対して送信し(S1011’)、精算履歴送信要求を精算装置60に対して送信し(S1021’)、発行履歴送信要求をビジタコイン発行装置70に対して送信する(S1031’)。
処理履歴送信要求を受信した玉貸ユニット20は、図29(a)に示す処理履歴DBの記憶内容を抽出して(S1012’)、該抽出した処理履歴を管理装置50に対して送信する(S1013’)。また精算履歴送信要求を受信した精算装置60は、図29(b)に示す精算履歴DBの記憶内容を抽出して(S1022’)、該抽出した精算履歴を管理装置50に対して送信する(S1023’)。また発行履歴送信要求を受信したビジタコイン発行装置70は、図29(c)に示す発行履歴DBの記憶内容を抽出して(S1032’)、該抽出した発行履歴を管理装置50に対して送信する(S1033’)。これら処理履歴,精算履歴,及び発行履歴を受信した管理装置50は、S1045’以下の処理を行う。
ここで前記最後残額特定処理手段として機能する制御部52は、S1045’〜S1048’で最後残額特定処理を行う。即ち、まずS1045’で、前記S1013’で受信した処理履歴,前記S1023’で受信した精算履歴,及び前記S1033’で受信した発行履歴を統合(マージ)して、統合テーブルとして制御部52’のRAMで記憶する。具体的には、前記受信した処理履歴,精算履歴,及び発行履歴に含まれるすべての記録媒体IDについて、各記録媒体ID毎に、該受信した処理履歴,精算履歴,及び発行履歴から、残額,及び通番を抽出すると共に、該抽出した各履歴を、各記録媒体ID毎に、最後処理特定情報に基づいて最後の通番(即ち最新の通番)が一番下になるように並べ替えて、統合テーブルとして記憶する。次にS1046’で、該統合テーブルを、記録媒体IDの昇順に並べ替える(ソートする)。このS1045’及びS1046’で作成された統合テーブルが、図45に示すものである。
次にS1047’で、統合テーブルで記憶されている各記録媒体IDについて、最新の通番を特定することにより、各記録媒体ID毎に、当該記録媒体IDの会員カード4又はビジタコイン5に係わる最後の残額を特定する。具体的には、統合テーブルにおいて、最新の通番が一番下になるように、各記録媒体IDについての履歴が並べ替えられているので、該一番下の通番を最新の通番として特定する。そしてS1048’で、S1047’で特定した最新の通番(即ち最後の処理)に対応する残額を各記録媒体ID毎に特定する。このS1047’及びS1048’で特定された内容が、図45に示す統合テーブルにおいて太枠で囲んだ部分である。
これによれば、第1実施形態と同様に、管理装置50において、精算装置60から送信されてきた精算履歴も含めて残額が復帰されるので、精算処理の対象となった記録媒体(会員カード4)が遊技者に返却されるシステムであっても、遊技者に対して正確な残額を保証することができる。
ここでビジタコイン発行装置70からビジタコイン5が発行される際には、管理残額が更新されるにも拘わらず通番が更新されないので、同一の通番について異なる残額が特定される事態が生じうる。具体的には、精算装置60で回収された時点で通番が100であるビジタコイン5が、当日中にビジタコイン発行装置70にセットされて発行された場合には、該ビジタコイン5の記録媒体IDに対応付けて、精算装置60の精算履歴DBでは残額が0で通番が100と記憶されており、ビジタコイン発行装置70の発行履歴DBでは残額が発行金額で通番が100と記憶されていることになる。このときには、該発行金額を正しい残額として特定するものとする。従って、第1実施形態と同様に、管理装置50において、ビジタコイン発行装置70から送信されてきた発行履歴も含めて残額が復帰されるので、ビジタコイン発行装置70で発行されたビジタコイン5が玉貸ユニット20で玉貸処理に使用される前に管理装置50で管理している残額が失われても、記録媒体発行処理の対象となった残額を復帰して、遊技者に対して該残額を保証することができる。
次に前記残額復帰処理手段として機能する制御部52は、S1049’で残額復帰処理を行う。即ち、S1049’で、前記S1048’で各記録媒体ID毎に特定した残額及びS1047’で特定した通番を、各記録媒体IDに対応付けて、図29(d)に示す残額管理DBとしてハードディスク55に記憶することにより、残額を復帰する。
以上に説明した遊技用システム1によれば、第1実施形態と同様に、管理装置50’において、各玉貸ユニット20’から送信されてきた処理履歴に基づいて、各記録媒体ID毎に、当該記録媒体IDの会員カード4又はビジタコイン5に係わる最後の処理を特定すると共に、該最後の処理に対応する残額を特定する最後残額特定処理が行われ、該特定された残額が新たな残額として管理されるので、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、管理装置50で管理している残額が失われても、該残額を復帰して、遊技者に対して該残額を保証することができる。
[3.変形例]
最後に、本発明の変形例について説明する。この変形例には、消費税が徴収されない変形例と、その他の変形例が含まれる。
[3−1.消費税が徴収されない変形例]
上記の実施形態では、パチンコ玉の貸与に応じた間接税として消費税が徴収される例について説明したが、これに限らず、本発明の遊技用システム1は、消費税が徴収されない場合にも適用可能である。このように消費税が徴収されないので、玉貸処理に伴う端数額は生じない。従って、記録媒体には、オンライン端数額及びオフライン端数額は記録されないが、予め定められた基準貸与額(ここでは500円)と受付貨幣額との差額が前記オンライン端数額に代わり記録され、またオフライン状態における使用額分の玉貸処理に使用されなかった残額である入金残額が前記オフライン端数額に代わり記録される。
また各玉貸ユニット20に対して設定されている玉貸設定金額は、間接税を含まない金額であり、例えば500円又は300円である。なお、この変形例では、図7(d)に示す残額管理DBにおいて、ステータスは記憶されない。また該残額管理DBにおいて、前記差額がオンライン端数額に代わり記憶され、前記入金残額がオフライン端数額に代わり記憶される。以下、図46〜図59を参照して、消費税が徴収されない変形例について説明する。
まず図46は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。この図46は、前記図8と比較して、S102に代えてS102''の処理が行われる点と、S104及びS116の処理が行われない点のみが異なる。ここでS102''では、受付貨幣額が基準貸与額(ここでは500円)以上であるか否かを判定する。このS102''で受付貨幣額が基準貸与額未満である(NO)と判定された場合には、後述するS141に進む。一方、S102''で受付貨幣額が基準貸与額以上である(YES)と判定された場合には、記録媒体IDと受付貨幣額とを含む入金要求を管理装置50に対して送信する(S103)。
次に図47は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において玉貸操作を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、玉貸操作を待機している状態で、玉貸ボタン15が押下されて玉貸操作を受け付けると(S121)、使用額分の玉貸処理を開始し(S122'')、記録媒体の通番に1を加算して更新し(S123)、前記記録媒体IDと使用額とを含む減算要求を管理装置50に対して送信する(S124'')。
S124''の減算要求を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該減算要求に含まれる使用額を該減算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額から減算し(S125'')、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S126)、減算完了通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S128)。
S128の減算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、使用額を記憶残額から減算し(S129'')、前記S122''で開始された使用額分の玉貸処理の終了を待機する(S130'')。このS130''で所定時間を経過しても該玉貸処理が終了しない場合には、多機能ランプ29を点灯させる等により、その旨を遊技場の店員に報知する。一方、S130''で該玉貸処理が終了した(YES)と判断された場合には、前記図9に示すS131以降と同様の処理が行われる。
次に図48は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において少額一発貸しが行われる場合の処理の一例を表す図である。前記S102''で受付貨幣額が基準貸与額未満である(NO)と判定された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S141)。このS141で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、後述するS162''に進む。一方、S141で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、受付貨幣額が単位使用額(ここでは100円)以上であるか否かを判定する(S142'')。このS142''で受付貨幣額が単位使用額未満である(NO)と判定された場合には、前記S101で受け付けた貨幣を返却して、記録媒体を受け付けていない場合には貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となり、記録媒体を受け付けている場合には貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる。
一方、S142''で受付貨幣額が単位使用額以上である(YES)と判定された場合には、遊技者の操作によることなく、該受付貨幣額分の玉貸処理である少額一発貸しを行い(S144'')、記録媒体を受け付けていない場合には貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となり、記録媒体を受け付けている場合には貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S156'')。ここで玉貸操作を待機する状態とならないのは、管理残額(=記憶残額)が零であるため、玉貸操作を受け付けても使用額分の玉貸処理ができないからである。
前記S141で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、受付貨幣額+記憶残額が基準貸与額以上であるか否かを判定する(S162'')。即ち前記貸与判定手段として機能する玉貸ユニット20の制御部21は、予め定められた所定額(例えば1000円)未満の貨幣を受け付けたことに基づいて、当該受付貨幣額と前記管理残額取得手段により取得した管理残額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶残額)との合算額が基準貸与額以上であるか否か、即ち受付貨幣額+記憶残額≧基準貸与額であるか否かを判定する。
一方、S162''で受付貨幣額+記憶残額が基準貸与額以上である(YES)と判定された場合には、玉貸操作によることなく、基準貸与額分の玉貸処理が開始され(S163'')、記録媒体の通番に1を加算して更新する(S164)。即ち前記貸与処理手段として機能する玉貸ユニット20の制御部21は、前記貸与判定手段により合算額が基準貸与額以上であると判定されたことを条件として、遊技者の操作によることなく、当該基準貸与額分のパチンコ玉を貸与するための玉貸処理である第3の貸与処理(少額一発貸し)を特定処理として行う。また前記通番更新手段として機能する玉貸ユニット20の制御部21は、該特定処理である第3の貸与処理に伴って、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の通番を更新する第1の通番更新処理を行う。
そして前記記録媒体IDと(基準貸与額−受付貨幣額)*(−1)により算出される差額とを含む加算要求を管理装置50に対して送信して(S165'')、該差額を前記記録媒体に記録する(S166'')。即ち前記減算要求送信手段として機能する玉貸ユニット20の外部通信部21bは、当該基準貸与額と受付貨幣額との差額を前記管理残額から減算するための第2の減算要求を管理装置50に対して送信し、ここでは記録媒体IDと(基準貸与額−受付貨幣額)*(−1)を差額として含む加算要求を送信する(同S165’)。
このように、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、基準貸与額(500円)未満の金額の貨幣を受け付けたときに、受付貨幣額と管理残額との合算額が基準貸与額以上であれば、遊技者の操作によることなく、基準貸与額分のパチンコ玉を貸与するので、遊技者の操作が不要となる分、貨幣の受付からパチンコ玉の貸与までの時間を短縮することができる。その結果、円滑な遊技を促し、遊技者の利便性向上に資すると共に、遊技場の稼働低下を防止することができる。
S165''の加算要求を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該加算要求に含まれる差額(即ち(基準貸与額−受付貨幣額)*(−1))を該加算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して加算し(S167'')、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S168)、加算完了通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S170)。即ち前記減算処理手段として機能する管理装置50の制御部52は、前記第2の減算要求である加算要求の受信に基づいて、前記差額を前記管理残額から減算する第2の減算処理を行い、ここでは該差額(即ち負の値の差額)を管理残額に対して加算する処理を行う。
S170の加算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、前記差額を記憶残額に加算し(S171'')、前記記録媒体に記録されている差額を消去し(S172'')、前記S163''で開始された基準貸与額分の玉貸処理の終了を待機する(S173'')。このS173''で所定時間を経過しても該玉貸処理が終了しない場合には、多機能ランプ29を点灯させる等により、その旨を遊技場の店員に報知する。一方、S173''で該玉貸処理が終了した(YES)と判断された場合には、前記S131に進む。これは、前記S171''で記憶残額に加算される差額は負の値であるため、該加算によって記憶残額が零になる可能性があるからである。
例えば、400円の管理残額(=記憶残額)がある状態で、100円の入金を受け付けることで、受付貨幣額+記憶残額≧基準貸与額の条件が満たされ、基準貸与額である500円分のパチンコ玉が貸与され、(基準貸与額−受付貨幣額)*(−1)である差額の−400円が管理残額に加算されて、管理残額が0円となる。ここで、400円の管理残額が残存している状態で、遊技者が100円を投入することで、受付貨幣額100円+管理残額400円の、計500円が消費されて玉貸処理が行われ、結果として受付貨幣額よりも多くの額が消費されるので、円滑な遊技を促し、遊技者の利便性向上に資すると共に、遊技機の稼働率向上に寄与することとなる。
なお、管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20において返却操作を受け付けた場合の処理は、前記図11と同様であるため、説明を省略する。
次に図49は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、記録媒体受付を待機している状態で、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S201)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、該読み取った記録媒体ID,差額,入金残額,及び通番を含む挿入通知を管理装置50に対して送信する(S202'')。
S202''の挿入通知を受信した管理装置50は、該挿入通知に含まれる通番が該挿入通知に含まれる記録媒体IDと対応付けられた一致するか否かを判定する(S203)。このS203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、後述するS260''以下の通番不一致時処理に進む。一方、S203で通番が一致する(YES)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応する受付貨幣額が記憶されているか否かを判定する(S204'')。このS204''で受付貨幣額が記憶されている(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算することなく消去し(S205)、S210''に進む。
即ち通番が一致しており、受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている場合とは、管理装置50が入金要求(図46のS103)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(同S106)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の返却が行われているにも拘わらず、受付貨幣額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると、該受付貨幣額が加算された場合に遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算することなく該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致すると判定され、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、受付貨幣額加算処理が行われることなく、加算済更新処理が行われるので、管理装置50が入金要求を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S204''で受付貨幣額が記憶されていない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応する差額又は入金残額の少なくとも一方が記憶されているか否かを判定する(S206'')。このS206''で差額又は入金残額の少なくとも一方が記憶されている(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている差額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算することなく消去し(S207'')、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている入金残額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算することなく消去して(S208'')、S210''に進む。
即ち通番が一致しており、かつ差額及び/又は入金残額が未加算の状態で記憶されている場合とは、管理装置50が挿入通知(図49のS202'')を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(図50のS241'')を受信する前,又は管理装置50が精算要求(図57のS702'')を受信してから精算装置60が精算許諾情報(図58のS241'')を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には管理装置50で記憶されている差額及び/又は入金残額が消去されずに残存状態のままとなり、該残存状態の差額及び/又は入金残額が管理残額に加算されると、遊技者(差額が記憶されている場合)又は遊技場(入金残額が記憶されている場合)が損害を被ることになるため、管理装置50において差額及び/又は入金残額を管理残額に対して加算せずに該差額及び/又は入金残額を消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致すると判定され、かつ入金残額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、入金残額加算処理が行われることなく、加算済更新処理が行われるので、管理装置50が記録媒体受付通知(挿入通知)を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信する前,又は管理装置50が精算要求を受信してから精算装置60が精算許諾情報を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。なおS207''の処理を行うにあたり、挿入通知の記録媒体IDに対応する差額が記憶されているか否かを判定して、その判定結果を、後述するS214''の処理,又は後述するS211''でYESと判定されるときまで保持するものとする。
前記S205の処理が行われた場合,前記S206''で差額又は入金残額のいずれも記憶されていない(NO)と判定された場合,又はS208''の処理が行われた場合には、前記挿入通知に含まれる入金残額が零であるか否かを判定する(S210'')。このS210''で入金残額が零である(YES)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれる差額が零であるか否かを判定する(S211'')。このS211''で差額が零である(YES)と判定された場合には、S220に進む。即ち通番が一致しており、記録媒体の差額及び入金残額が零である場合とは、第1にオフライン状態が発生していない場合,第2に差額及び入金残額が記録されていない記録媒体を受け付けた玉貸ユニット20からの挿入通知を管理装置50が受信してから玉貸ユニット20が残額通知(図50のS221)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,又は第3に差額及び入金残額が記録されていない記録媒体を受け付けた精算装置60からの精算要求を管理装置50が受信してから精算装置60が精算許諾情報(図58のS221a)を受信する前にオフライン状態が発生した場合のいずれかであり、いずれの場合にも消去すべき差額及び入金残額が記録媒体に記録されていないので、後述するS220に進む。
一方、前記S210''で入金残額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて該入金残額を記憶して(S212'')、前記挿入通知に含まれる差額が零であるか否かを判定する(S213'')。このS213''で差額が零である(YES)と判定された場合には、S240に進む。即ち入金残額が零でない場合とは、オフライン状態の玉貸ユニット20で使用額分の玉貸が行われて入金残額が記録された場合であり、この場合には消去すべき入金残額が記録媒体に記録されているので、後述するS240に進む。
前記S213''で差額が零でない(NO)と判定された場合,又は前記S211''で差額が零でない(NO)と判定された場合には、前記S207''の消去処理にあたり差額が記憶されていたことを条件として、前記残額管理DBにおいて、前記挿入通知に含まれる差額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶し(S214'')、S240に進む。
なおS207''の処理に際して差額が記憶されていなかった場合には、S214''の処理を行わない。即ち、通番が一致しており、差額が記憶されていない場合に、挿入通知に含まれる差額は、管理装置50が加算要求(図48のS165'')を受信していることにより当該差額の管理残額に対する加算が行われているにも拘わらず、玉貸ユニット20が加算完了通知(同S170)を受信していないために記録媒体から消去されずに残存しているものであるため、仮に当該差額を記憶すると再び管理残額に対して加算されて二重加算になってしまうからである。従って、当該差額を記憶しないことにより二重加算が防止され、これにより、当該差額が二重加算(実質的には(基準貸与額−受付貨幣額)の二重減算)により遊技者が損害を被ることがなくなり、正確に管理残額を確定することができる。
次に図50は、図49に続く図である。管理装置50は、前記S211''で差額が零である(YES)と判定された場合には、該記録媒体IDに対応付けて前記挿入通知に含まれる装置IDを記憶し(S220)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S221)。なお、このS221の処理に際して、残額通知を送信した旨を前記記録媒体IDに対応付けて、記憶するようにしておく。該記憶内容は、S224の残額受信通知を受信するまで,S203で通番が一致する(YES)と判定されるまで,又はS268a''の判定処理まで保持される。S221の残額通知が送信された後は、前記図13に示すS222〜S227と同様の処理が行われる。なお前記S228の処理は行われない。
また管理装置50は、前記S211''又はS213''で差額が零でない(NO)と判定された場合(S214''が実施された場合には該S214''の後),及び前記S213''で差額が零である(YES)と判定された場合、即ち差額,入金残額の少なくとも一方が記録媒体に記録されているときには、前記記録媒体IDに対応付けて前記挿入通知に含まれる装置IDを記憶し(S240)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額と前記差額及び前記入金残額との合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S241'')。
S241''の予定残額通知を受信した玉貸ユニット20は、該予定残額通知に含まれる合算額を残額として制御部21のRAMで記憶し(S242)、記録媒体(即ち会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部24Pで保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5)に記録されている差額を消去すると共に(S243'')、該記録媒体に記録されている入金残額を消去し(S244'')、該記録媒体の通番に1を加算して更新し(S245)、前記記録媒体IDを含む記録額消去通知を管理装置50に対して送信して(S246'')、前記S225に進む。
S246''の記録額消去通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている差額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し、該差額を消去して(S247'')、S248''に進む。これにより、管理装置50が加算要求(図48のS165'')を受信する前にオフライン状態が発生しても、当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
このように、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、管理残額+受付貨幣額≧基準貸与額であることを条件として、基準貸与額分の貸与処理を行う場合に、基準貸与額分の貸与処理が行われた玉貸ユニット20から送信される加算要求を管理装置50が受信することなくオフライン状態となったときに、本来管理残額に加算すべき差額が記録された記録媒体が排出され、管理装置50が、該記録媒体を受け付けた玉貸ユニット20からの挿入通知に含まれる差額を管理残額に加算するので、差額の加算(実質的には〔基準貸与額−受付貨幣額〕の減算)ができずに遊技場が損害を被ることがなくなる。
またS247''の処理を行った管理装置50は、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている入金残額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し、該入金残額を消去する(S248'')。これにより、オフライン状態にあった玉貸ユニット20で発生した入金残額が記録された記録媒体を、オンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、該入金残額が管理残額に加算され、該入金残額を精算しなくても遊技に使用できるようになるので、遊技者の利便性が向上する。
次に図51は、図49に続く図であり、通番不一致時処理の一例を表す図である。管理装置50は、前記S203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新する(S260)。即ち、記録通番=管理通番とする。そして、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応する受付貨幣額が記憶されているか否かを判定する(S261'')。このS261''で受付貨幣額が記憶されている(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し、該受付貨幣額を消去して(S262)、S275''に進む。
即ち通番が一致せず、受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図46のS106)を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われているにも拘わらず、受付貨幣額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると遊技者が損害を被ることになるため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算して該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致しないと判定され、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、受付貨幣額加算処理と加算済更新処理とが行われるので、玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信してから管理装置50が通番更新通知(貨幣取込通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S260''で受付貨幣額が記憶されていない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応する差額又は入金残額の少なくとも一方が記憶されているか否かを判定する(S263'')。このS263''で差額又は入金残額の少なくとも一方が記憶されている(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている差額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し、該差額を消去し(S264'')、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている入金残額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し、該入金残額を消去して(S265'')、S275''に進む。
即ち通番が一致せず、差額及び/又は入金残額が未加算の状態で記憶されている場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図50のS241'')を受信してから管理装置50が記録額消去通知(同S246'')を受信する前,又は精算装置60が精算許諾情報(図58のS241a'')を受信してから管理装置50が記録額消去通知(同S246a'')を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には記録媒体に記録されている差額及び入金残額の消去が行われているにも拘わらず、差額及び入金残額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると遊技場(差額の場合)又は遊技者(入金残額の場合)が損害を被ることになるため、管理装置50において差額及び入金残額を管理残額に対して加算して消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致しないと判定され、かつ入金残額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、入金残額加算処理と加算済更新処理とが行われるので、玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信してから管理装置50が通番更新通知(記録額消去通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S263''で、差額又は入金残額のいずれも記憶されていない(NO)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれる差額が零であるか否かを判定する(S268'')。このS268''で差額が零でない(NO)と判定された場合には、S275''に進み、差額が零である(YES)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応付けて残額通知(図50のS221)又は精算許諾情報(図58のS221a)を送信した旨が記憶されているか否かを判定する(S268a'')。このS268a''で残額通知(S221)又は精算許諾情報(S221a)を送信した旨が記憶されている(YES)と判定された場合には、S275''に進み、記憶されていない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDにに対応付けて残額管理DBに記憶されている装置IDが、玉貸ユニット20の装置IDであるか否かを判定する(S269a'')。このS269a''で玉貸ユニット20の装置IDでない(NO)と判定された場合、即ち精算装置60の装置IDであると判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている管理残額を消去して(S270a'')、S275''に進み、精算要求消去処理を行う。
即ち通番が一致せず、差額又は入金残額のいずれも記憶されておらず、記録媒体の差額が零であり、残額通知又は精算許諾情報の送信後ではなく、精算装置60の装置IDが記憶されている場合とは、精算装置60が精算許諾情報(図58のS221a又はS241a'')を受信してから、精算操作を受け付け(図24のS780)、管理装置50が精算完了通知(同S783)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には精算装置60において許諾額分の貨幣の払い出しが行われているにも拘わらず、管理残額が消去されずに残存状態のままとなり、該残存状態の管理残額に基づいて貨幣の払い出しが行われると遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において管理残額を消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致しないと判定され、かつ精算要求受信情報が管理されている(即ち差額又は入金残額のいずれも記憶されておらず、記録媒体の差額が零であり、残額通知又は精算許諾情報の送信後ではなく、精算装置60の装置IDが記憶されている)ことを条件として、管理残額零更新処理と精算要求消去処理とが行われるので、精算装置60が精算許諾情報を受信してから、精算操作を受け付け、管理装置50が精算完了通知を受信する前にオフライン状態となった場合、即ち遊技者に貨幣が払い出されているにも拘わらず管理残額が零に更新されていない状況となっても、その後、記録媒体の通番の受信によって管理残額を零に更新することができ、遊技場の損害を防止することができる。
前記S269a''で玉貸ユニット20の装置IDである(YES)と判定された場合には、残額管理DBを参照して、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶されている使用装置IDを、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用された玉貸ユニット20の装置IDとして特定し(S269)、さらに玉貸設定金額DBを参照して、該特定した装置IDに対応する玉貸設定金額を特定し(S270)、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額が該特定した玉貸設定金額以上であるか否かを判定する(S271)。
このS271で管理残額が玉貸設定金額以上である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、該玉貸設定金額を管理残額から減算し(S272)、S275''に進む。一方、S271で管理残額が玉貸設定金額未満である(NO)と判定された場合には、管理残額を消去して(S273'')、S275''に進む。
即ち通番が一致せず、差額又は入金残額のいずれも記憶されておらず、記録媒体の差額が零であり、残額通知又は精算許諾情報の送信後ではなく、玉貸ユニット20の装置IDが記憶されている場合とは、管理装置50が減算要求(図47のS124'')を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において使用額分の玉貸処理が行われているにも拘わらず、管理装置50において管理残額から使用額の減算処理が行われていない状態となり、該状態で放置されると遊技場が損害を被ることになるため、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用されていた玉貸ユニット20を特定すると共に、その玉貸設定金額を特定し、管理残額が玉貸設定金額以上であれば、該玉貸設定金額,管理残額が玉貸設定金額未満であれば、管理残額を、使用額として特定し、管理装置50において減算処理を行うものである。
このように、玉貸ユニット20で記録媒体貸与処理(使用額分の玉貸処理)が行われたにも拘わらず、オフライン状態の発生により管理装置50で管理残額の減算処理が行われなかった場合に、当該記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられることで、管理装置50において、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている通番とが一致しないと判定され、かつ受付貨幣額について加算済更新処理が行われていることを条件として、減算処理が行われなかったことが特定され、該減算処理が行われて残額が確定するので、オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、管理残額を他の玉貸ユニット20において使用することが可能となり、遊技者に迷惑がかかることがなく、また遊技場が損をすることもない。また減算処理が行われない事態を回避して、遊技場の損害を防止することができる。
ここで各玉貸ユニット20について異なる玉貸設定金額が設定される場合にも、挿入通知に含まれる記録媒体IDの記録媒体が前回受け付けられていた玉貸ユニット20を特定して、対応する玉貸設定金額を、管理残額から減算するので、正確な残額を確定することができる。また管理残額が玉貸設定金額未満である場合には、管理残額を消去するので、正確な残額を確定することができる。
以上に説明した遊技用システム1によれば、玉貸ユニット20での特定処理に伴って更新される通番が記録媒体に記録されるので、オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、該玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられることで、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている通番から、オフライン状態の発生により玉貸ユニット20で特定処理が行われたにも拘わらず該特定処理に対応する連携処理が管理装置50で行われていないことを特定して、対処することができる。
前記S262の処理後,前記S265''の処理後,前記S268''で挿入通知の差額が零でない(NO)と判定された場合,前記S270a''の処理後,前記S272の処理後,及び前記S273''の処理後は、前記挿入通知に含まれる入金残額が零であるか否かを判定する(S275'')。このS275''で入金残額が零である(YES)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれる差額が零であるか否かを判定する(S276'')。このS276''で差額が零である(YES)と判定された場合には、前記S220に進む。
即ち通番が一致せず、記録媒体の差額及び入金残額が零である場合とは、第1に入金処理中において玉貸ユニット20が予定残額通知(図46のS106)を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第2に使用額分の玉貸処理が行われて管理装置50が減算要求(図47のS124'')を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第3に挿入処理中において玉貸ユニット20が残額通知(図50のS221)又は予定残額通知(同S241'')を受信してから管理装置50が残額受信通知(同224)又は記録額消去通知(同S246'')を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第4に挿入処理中において精算装置60が精算許諾情報(図58のS221a又はS241a'')を受信してから管理装置50が精算許諾情報受信通知(同S224a)又は記録額消去通知(同S246a'')を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第5に精算処理が行われて管理装置50が精算完了通知(図24のS783)を受信する前にオフライン状態が発生した場合のいずれかであり、いずれの場合にも消去すべき差額及び入金残額が記録媒体に記録されていないので、前記S220に進む。
一方、前記S275''で入金残額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて該入金残額を記憶して(S277'')、前記挿入通知に含まれる差額が零であるか否かを判定する(S278'')。このS278''で差額が零である(YES)と判定された場合には、S240に進む。
即ちオンライン状態にある玉貸ユニット20で使用額分の玉貸処理が行われ、管理装置50が減算要求(図47のS124'')を受信する前にオフライン状態が発生し、該オフライン状態にある玉貸ユニット20でオフライン一発貸しが行われると、通番が一致せず、入金残額が記録された記録媒体が排出される。次にオンライン状態にある別の玉貸ユニット20で該記録媒体を受け付けると、S203でNOと判定されてS260の処理が行われ(ここで通番が一致し)、S261''でNO,S263''でNO,S268''でYES,S268a''でNO,S269a''でYESと判定され、S269〜S272又はS269〜S273''の処理が行われると共に、S275'',S277''の処理が行われ、入金残額が記憶された状態になるが、玉貸ユニット20が予定残額通知(図50のS241'')を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致し、入金残額が記録された記録媒体が排出される。さらにオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でYES,S204''でNO,S206''でYESと判定されて、S208''で前記記憶されている入金残額が消去され、S212''で前記挿入通知に含まれる入金残額が改めて記憶される。
前記S278''で差額が零でない(NO)と判定された場合,又は前記S276''で差額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記挿入通知に含まれる差額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶し(S279'')、S240に進む。
即ちオンライン状態にある玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われ、管理装置50が加算要求(図48のS165'')を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、差額が記録された記録媒体が排出される。次にオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でNOと判定されてS260の処理が行われ(ここで通番が一致し)、S261''でNO,S263''でNO,S268''でNO,S276''又はS278''でNOと判定されて、S279''の処理が行われ、差額が記憶された状態になるが、玉貸ユニット20が予定残額通知(図50のS241'')を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致し、差額が記録された記録媒体が排出される。さらにオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でYES,S204''でNO,S206''でYESと判定されて、S207''で前記記憶されている差額が消去され、S214''で前記挿入通知に含まれる差額が改めて記憶される。
一方、オンライン状態にある玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われ、玉貸ユニット20が加算完了通知(図48のS170)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致し、差額が記録された記録媒体が排出される。次にオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でYES,S204''でNO,S206''でNOと判定されて、S214''の処理は実行されない。つまり、前記挿入通知に含まれる差額は、管理装置50が加算要求(図48のS165'')を受信していることにより当該差額の管理残額に対する加算が行われているにも拘わらず、玉貸ユニット20が加算完了通知(同S170)を受信していないために記録媒体から消去されずに残存しているものであるため、仮に当該差額を記憶すると再び管理残額に対して加算されて二重加算になってしまうから、S214''では当該差額は記憶されない。
次に図52は、玉貸ユニット20においてオフライン状態の発生を検出した場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態の発生を検出すると(S300)、該オフライン状態の発生を検出したのが前記S101の貨幣受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「貨幣受付」であるか否かを判定する(S301)。
このS301で貨幣受付後である(YES)と判定された場合には、受付貨幣額が基準貸与額(ここでは500円)以上であるか否かを判定する(S302’)。このS302''で受付貨幣額が基準貸与額未満である(NO)と判定された場合には、後述するS353に進む。一方、S302''で受付貨幣額が基準貸与額以上である(YES)と判定された場合には、前記S106の予定残額通知を受信済であるか否かを判定する(S303)。
このS303で予定残額通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S306で前記S101で受け付けた貨幣を返却し、S307で記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定し、記録媒体を受付中であれば(YES)、後述するS371a''に進み、記録媒体を受付中でなければ(NO)、S308に進む。S308では記憶残額が零であるか否かを判定し、記憶残額が零でなければ(NO)、S371a''に進み、記憶残額が零であれば(YES)、図53に示すS383で多機能ランプ29によりオフライン状態を検出した旨を報知すると共に、残額表示器30における記憶残額(即ち制御部21のRAMで記憶している残額)の表示を中止し、S384に進んで、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる。
この予定残額通知を受信済でない場合には、管理装置50が入金要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該入金要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで後者の、入金要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、管理装置50において受付貨幣額が未加算の状態で記憶されており(即ち入金処理中であり)、玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われていない状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204''でYESと判定されて、S205以下の処理が行われる。
前記S303で予定残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S304で前記S107〜S109の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S305で該未実行の処理を実行してS371a''に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S371a''に進む。
この予定残額通知を受信済である場合には、管理装置50が貨幣取込通知(図46のS110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該貨幣取込通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、貨幣取込通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、管理装置50において受付貨幣額が未加算の状態で記憶されており、玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261''でYESと判定されて、S262以下の処理が行われる。
図53に示すS371a''では、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する。このS371a''で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、前記S186〜S189,及びS194〜S196又はS194とS197の処理が行われて、受付中の記録媒体が返却され、前記S383の処理を行って、S384に進む。一方、S371a''で記録媒体を受付中でない(NO)と判定された場合には、前記186〜S192の処理が行われて、ビジタコイン5が排出され、前記S383の処理を行って、S384に進む。
図52に戻り、前記S301で貨幣受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S121の玉貸操作受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「玉貸操作受付」であるか否かを判定する(S321)。このS321で玉貸操作受付後である(YES)と判定された場合には、前記S128の減算完了通知を受信済であるか否かを判定する(S322)。
このS322で減算完了通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S325''で前記S129''の記憶残額減算済であるか否かを判定し、記憶残額減算済でなければ(NO)、S326''で前記S129''の処理を実行してS327に進み、記憶残額減算済であれば(YES)、S327に進む。S327では記憶残額が零であるか否かを判定し、記憶残額が零でなければ(NO)、S371a''に進み、記憶残額が零であれば(YES)、S328に進む。S328では記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定し、記録媒体を受付中でなければ(NO)、S383に進み、記録媒体を受付中であれば(YES)、S329に進む。S329ではビジタコイン5を受付中であるか否かを判定し、ビジタコイン5を受付中でなければ(NO)、S371a''に進み、ビジタコイン5を受付中であれば(YES)、S330で投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5に記録されているオンライン残額有りフラグを消去し、S331で第1の投入コインストッパ26bを開放状態とすることにより、該投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5をコイン収納部27aに収納して、S383に進む。
前記S322で減算完了通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S323''で前記S122''〜S123の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S324''で該未実行の処理を実行してS371a''に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S371a''に進む。
この減算完了通知を受信済でない場合には、管理装置50が減算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該減算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、減算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、記録媒体には差額が記録されておらず、通番が一致せず、受付貨幣額,差額,入金残額,及び残額通知(S221)又は精算許諾情報(S221a)を送信した旨のいずれも記憶されておらず、玉貸ユニット20の装置IDが記憶されている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261''でNO,S263''でNO,S268''でYES,S268a''でNO,S269a''でYESと判定されて、S269以下の処理が行われる。また後者の、減算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、減算処理済の状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204''でNO,S206''でNO,S210''でYES,S211''でYESと判定されて、S220以下の処理が行われる。
前記S321で玉貸操作受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S201の記録媒体受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「記録媒体受付」であるか否かを判定する(S341)。このS341で記録媒体受付後である(YES)と判定された場合には、前記S221の残額通知,又はS241''の予定残額通知を受信済であるか否かを判定する(S342'')。
このS342''で残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S343''で前記S222〜S223の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S344''で該未実行の処理を実行してS371a''に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S371a''に進む。またS342''で予定残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S343''で前記S242〜S245の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S344''で該未実行の処理を実行してS371a''に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S371a''に進む。
この予定残額通知を受信済である場合には、管理装置50が記録額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該記録額消去通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、記録額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、管理装置50において入金残額が未加算の状態で記憶されており(即ち挿入処理中であり)、記録媒体の入金残額が消去されている状態になる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261''でNO,S263''でYESと判定されて、S264''以下の処理が行われる。
前記S342''で残額通知又は予定残額通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S371a''に進む。
この予定残額通知を受信済でない場合には、管理装置50が挿入通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該挿入通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで後者の、挿入通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、管理装置50において入金残額が未加算の状態で記憶されており(即ち挿入処理中であり)、記録媒体に入金残額が記録されている状態になる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204''でNO,S206''でYESと判定されて、S207''以下の処理が行われる。
前記S341で記録媒体受付後でない(NO)と判定された場合には、S383に進む。
次に図53は、図52に続く図である。前記S302''で、受付貨幣額<基準貸与額である(NO)と判定された場合には、S353で前記S170の加算完了通知を受信済であるか否かを判定する。このS353で加算完了通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S354''で前記S171''〜S172''の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S355''で該未実行の処理を実行してS356に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S356に進む。S356では記憶残額が零であるか否かを判定し、記憶残額が零でなければ(NO)、S371a''に進み、記憶残額が零であれば(YES)、S357に進む。S357では記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定し、記録媒体を受付中でなければ(NO)、S383に進み、記録媒体を受付中であれば(YES)、S358に進む。S358ではビジタコイン5を受付中であるか否かを判定し、ビジタコイン5を受付中でなければ(NO)、S371a''に進み、ビジタコイン5を受付中であれば(YES)、S359で投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5に記録されているオンライン残額有りフラグを消去し、S360で第1の投入コインストッパ26bを開放状態とすることにより、該投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5をコイン収納部27aに収納して、S383に進む。
前記S353で加算完了通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S361''で前記S141〜S144''の各処理,S141,S162''〜S164,及びS166''の各処理,又はS141,S162'',及びS142〜S144''の各処理(即ち加算要求の送信に伴って行われる各処理)を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S362''で該未実行の処理を実行してS371a''に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S371a''に進む。
この加算完了通知を受信済でない場合には、管理装置50が加算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該加算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、加算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、管理装置50において差額の加算が行われておらず、記録媒体に差額が記憶されている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261''でNO,S263''でNO,S268''でNO,S276''又はS278''でNOと判定されて、S279''の処理が行われ、S240以下の処理が行われる。また後者の、加算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、管理装置50において差額の加算が行われて、記録媒体に差額が記録されている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204''でNO,S206''でNO,S211''又はS213''でNOと判定された場合に、S214''の処理が行われず、S240以下の処理が行われる。
以上、図52及び図53に示したように、玉貸ユニット20がオフライン状態を検出した際に、残額が残存している可能性のある記録媒体は排出される。ここで排出されるビジタコイン5には、S190又はS195の処理によってオンライン残額有りフラグが記録されている。従って、後述する図55に示すように、オフライン状態にある玉貸ユニット20においてビジタコイン5が受け付けられ、記憶残額(即ち入金残額)が零となった場合に、オンライン残額有りフラグが記録されていることを条件として、当該ビジタコイン5を返却し、オンライン残額有りフラグ記録されていないことを条件として、当該ビジタコイン5を収納することが可能となる。即ち、返却の必要のある(管理残額が残存している可能性のある)ビジタコイン5は返却し、返却の必要がない(管理残額が零の)ビジタコイン5のみを回収することが可能である。
次に図54は、管理装置50とオフライン状態である玉貸ユニット20において記録媒体を受け付けた場合及び貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、オフライン状態において記録媒体受付を待機している状態で、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S501)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、該読み取った記録情報に入金残額が含まれるか否かを判定する(S502'')。このS502''で入金残額が含まれる(YES),即ち入金残額が記録されていると判定された場合には、該入金残額を制御部21のRAMで記憶し(S503'')、記憶残額を残額表示器30に表示して(S504'')、オフライン状態において貨幣受付,玉貸操作,又は返却操作を待機する状態となる(S505'')。一方、S502''で入金残額が含まれない(NO),即ち入金残額が記録されていないと判定された場合には、貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる。
また玉貸ユニット20は、オフライン状態において貨幣受付を待機している状態で、貨幣を受け付けると(S510)、受付貨幣額を記憶残額に加算することによって記憶残額を更新し(S511'')、S504''以降の処理を行う。
また玉貸ユニット20は、オフライン状態において玉貸操作を待機している状態で、玉貸操作を受け付けると(S520'')、記憶残額≧玉貸設定金額(500円)であれば、玉貸設定金額,記憶残額<玉貸設定金額であれば記憶残額を使用額として、該使用額分の玉貸処理を行い(S521'')、該使用額を記憶残額から減算することによって記憶残額を更新し(S522'')、S504''以降の処理を行う。なお、S522''において、減算後の記憶残額が零となった場合には、貨幣受付を待機する状態になると共に、記録媒体を受け付けていない場合には記録媒体受付を待機する状態,記録媒体を受け付けている場合には返却操作を待機する状態となる。このように、玉貸ユニット20において、オフライン状態で記録媒体から読み取った入金残額が記憶され、該記憶されている入金残額(=記憶残額)の範囲内で使用額分の玉貸処理が行われ、後述するS541で遊技者から排出操作を受け付けると、該記憶されている入金残額を記録した記録媒体が排出されるので、使用額分の玉貸処理を行う毎に更新後の入金残額を記録媒体に記録する場合に比べて、記録媒体の寿命を延ばすことができる。なおオフライン状態では、処理履歴DBの記憶内容は更新されない。
次に図55は、図54に続く図である。玉貸ユニット20は、オフライン状態において返却操作を待機している状態で、返却ボタン16が押下されて返却操作を受け付けると(S541)、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する(S542)。このS542で記録媒体を受け付けていない(NO)と判定された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S543)。このS543で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を入金残額として、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5に記録し(S550'')、該記憶残額を消去して(S551'')、S552に進む。
S552では、第2の収納コインストッパ27cを開放状態とすることにより、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5を返却する。即ちビジタコイン5は、記憶残額がある場合にのみ返却されるので、管理残額があるビジタコイン5を遊技者に確実に返却できる一方で、管理残額が無く本来返却する必要のないビジタコイン5の無駄な返却を防止できる。そして第2の収納コインストッパ27cを閉鎖状態とし、第1の収納コインストッパ27bを開放状態とすることにより、コイン収納部27aで保持している最下位のビジタコイン5を該コイン収納部27aから排出して収納コイン保持部27Pで保持し(S553)、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S554)。
前記S542で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、ビジタコイン5を受付中であるか否かが判定される(S560)。このS560でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、S564''に進む。
S564''では、記憶残額が零であるか否かを判定する。このS564''で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、前記ビジタコイン5に記録されている入金残額を消去して(S565'')、該ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグが記録されているか否かを判定する(S566)。このS566でオンライン残額有りフラグが記録されている(YES)と判定された場合には、S571に進む。一方、S566でオンライン残額有りフラグが記録されていない(NO)と判定された場合には、第1の投入コインストッパ26bを開放状態とすることにより、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5をコイン収納部27aに収納して(S568)、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S554)。
前記S564''で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5に該記憶残額を入金残額として記録し(S569'')、制御部21のRAMで記憶している該記憶残額を消去して(S570'')、S571に進む。
S571では、第2の投入コインストッパ26cを開放状態とすることにより、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5を返却し、S554に進む。即ちビジタコイン5は、記憶残額がある場合,及びオンライン残額有りフラグが記録されている場合において返却される。このように、オフライン状態にある玉貸ユニット20で、入金残額が記録されたビジタコイン5が受け付けられ、該入金残額を使用したパチンコ玉の貸与が行われた結果として当該入金残額が零になった場合において、オンライン残額有りフラグが該ビジタコイン5に記録されていることを条件として、当該ビジタコイン5が排出されるので、管理残額が有るビジタコイン5を遊技者に確実に返却できる一方で、管理残額が無く本来返却する必要のないビジタコイン5の無駄な返却を防止できる。
前記S560でビジタコイン5を受付中でない(NO),即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、制御部21のRAMで記憶している記憶残額が零であるか否かを判定する(S582'')。このS582''で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、カード保持部24Pで保持している会員カード4に記録されている入金残額を消去して(S583'')、該会員カード4を返却する(S586)。一方、S582''で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、該会員カード4に該記憶残額を入金残額として記録し(S584'')、制御部21のRAMで記憶している該記憶残額を消去して(S585'')、該会員カード4を返却し(S586)、S554に進む。即ち会員カード4は、返却操作を受け付けると、常に返却される。
以上に説明した遊技用システム1によれば、記録媒体貸与処理に使用された使用額に対応する消費税額を徴収しない場合に、オフライン状態の玉貸ユニット20が貨幣又は記録媒体を受け付けて、使用額分の玉貸処理を行うようにしても、記憶残額が入金残額として記録媒体に記録されて排出される(S550'',S569'',S584'')。そして前記図50に示すように、該記録媒体がオンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられることで、管理装置50において該記録媒体の入金残額が管理残額に加算されて遊技媒体の貸与に使用可能となることにより、該入金残額を処理するための釣銭払出機能を玉貸ユニット20に設ける必要がないので、玉貸ユニット20のコストが上昇することがない。また、入金残額を精算することなく遊技に使用することができるので、遊技者の利便性が向上する。
次に図56は、玉貸ユニット20においてオンライン状態への復帰を検出した場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、前記通信可否検知手段によりオンライン状態への復帰を検出すると(S601)、記録媒体(即ち会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない場合には収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5,会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部24Pで保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5)の記録媒体ID,差額,入金残額,及び通番を含むオンライン復帰通知を管理装置50に対して送信する(S602'')。このオンライン復帰通知は、前記挿入通知と同等のものであるため、該オンライン復帰通知を受信した管理装置50は、S203以下で前記挿入通知を受信した場合と同様の処理を行う。
次に図57は、精算装置60において記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。精算装置60は、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S701)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、該読み取った記録媒体ID,差額,入金残額,及び通番を含む精算要求を管理装置50に対して送信する(S702'')。
S702''の精算要求を受信した管理装置50は、図49〜図51で説明したS203以下と同様の処理を実施する。ただし、図50に示したS220以下の処理,及びS240以下の処理は、図58に示すS220以下の処理,及びS240以下の処理に、それぞれ置き換わるものとする。また図49〜図51の説明において、玉貸ユニット20を精算装置60,挿入通知を精算要求と、それぞれ読み替えるものとする。以下、図58について説明する。
S220では、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて同精算要求に含まれる装置ID、即ち精算装置60の装置IDを記憶し、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(S221a)。なお、このS221aの処理に際して、精算許諾情報を送信した旨を前記記録媒体IDに対応付けて、記憶するようにしておく。該記憶内容は、S224aの精算許諾情報受信通知を受信するまで,S203で通番が一致する(YES)と判定されるまで,又はS268a''の判定処理まで保持される。S221aの精算許諾情報が送信された後は、前記図23に示すS222a〜S227と同様の処理が行われる。なお前記S228の処理は行われない。
またS240では、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて同精算要求に含まれる装置ID、即ち精算装置60の装置IDを記憶し、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額と記憶した差額及び入金残額との合算額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(S241a'')。
S241a''の精算許諾情報を受信した精算装置60は、図5(b)のD2に示す画面をディスプレイ63に表示して、精算,又は返却操作を待機する状態となる(242a)。そして、受け付けている記録媒体に記録されている差額を消去すると共に(S243'')、該記録媒体に記録されている入金残額を消去し(S244'')、該記録媒体の通番に1を加算して更新し(S245)、前記記録媒体IDを含む記録額消去通知を管理装置50に対して送信する(S246a'')。
S246a''の記録額消去通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている差額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し、該差額を消去して(S247'')、S248''に進む。これにより、管理装置50が加算要求(図48のS165'')を受信する前にオフライン状態が発生しても、当該記録媒体をオンライン状態にある精算装置60に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
このように、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、管理残額+受付貨幣額≧基準貸与額であることを条件として、基準貸与額分の貸与処理を行う場合に、基準貸与額分の貸与処理が行われた玉貸ユニット20から送信される加算要求を管理装置50が受信することなくオフライン状態となったときに、本来管理残額に加算すべき差額が記録された記録媒体が排出され、管理装置50が、該記録媒体を受け付けた精算装置60からの精算要求に含まれる差額を管理残額に加算するので、差額の加算(実質的には〔基準貸与額−受付貨幣額〕の減算)ができずに遊技場が損害を被ることがなくなる。
またS247''の処理を行った管理装置50は、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている入金残額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し、該入金残額を消去し(S248'')、前記S227に進む。これにより、オフライン状態にあった玉貸ユニット20で発生した入金残額が記録された記録媒体を、オンライン状態にある精算装置60に挿入することで、該入金残額が管理残額に加算され、該入金残額を含めて精算が許諾されるので、入金残額の精算ができずに遊技者が損害を被ることがなくなると共に、入金残額と管理残額との合算値を1回で精算できるようになるので、遊技者の利便性が向上する。
なお、管理装置50とオンライン状態である精算装置60において精算操作を受け付けた場合及び返却操作を受け付けた場合の処理については、図24と同様であるため、説明を省略する。
次に図59は、精算装置60においてオフライン状態の発生を検出した場合の処理の一例を表す図である。この図59は、前記図25と比較して、S842〜S844の処理に代えて、S842''〜S844''の処理が行われる点のみが異なる。S842''では、前記S221a又はS241a''の精算許諾情報を受信済であるか否かを判定する。
S841で記録媒体受付後である(YES)と判定された場合には、S842''で、S221a又はS241a''の精算許諾情報を受信済みであるか否かを判定する。このS842''でS221aの精算許諾情報を受信済である(YES)と判定された場合には、S843''で前記S222a〜S223の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S844''で該未実行の処理を実行してS870に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S870に進む。またS842''でS241a''の精算許諾情報を受信済である(YES)と判定された場合には、S843''で前記S242a〜S245の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S844''で該未実行の処理を実行してS870に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S870に進む。
なお、ビジタコイン発行装置70において貨幣を受け付けた場合の処理については、図26に示した処理と同様であるため、説明を省略する。
また、営業終了後における処理は、図27と同様であり、残額管理DBのデータが使用不能となった場合における処理は、図28と同様であるため、説明を省略する。
[3−2.その他の変形例]
上記の実施形態では、図12及び図14に示すように、通番一致時処理及び通番不一致時処理において、ステータスに応じた所定の処理を行った後に、受信した挿入通知に含まれるオンライン端数額,オフライン端数額についての処理を行う例について説明したが、これに限らず、受信した挿入通知に含まれるオンライン端数額,オフライン端数額についての処理を行う際に、ステータスを参照して各種の処理を行うようにしても良い。その一例を図60及び図61に示す。
図60に示すように、玉貸ユニット20からS202の挿入通知を受信した管理装置50は、該挿入通知に含まれる通番が該挿入通知に含まれる記録媒体IDと対応付けられた通番と一致するか否かを判定する(S203)。このS203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、後述するS260以下の通番不一致時処理に進む。一方、S203で通番が一致する(YES)と判定された場合には、SA211以下の通番一致時処理を行う。
まずSA211では、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額が零であるか否かを判定し、オンライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、SA212に進み、オンライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、後述するSA214に進む。SA212では、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定し、オフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、SA213で、図12で示したS204〜S209の処理(図60では点線で囲む定義済み処理)を行い、図13で示したS220に進む。
一方、SA212でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、SA217で、前記S204〜S209の処理を行い、該オフライン端数額を前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶し(SA218)、図13で示したS240に進む。
前記SA211でオンライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、SA214で、前記S204〜S209の処理を行う。ここでS207の消去処理を行うに当たり、オンライン端数額が記憶されていた場合には、SA215で、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額を、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶し、SA216に進む。一方、SA214でS207の消去処理を行うにあたり、オンライン端数額が記憶されていなかった場合には、SA215の処理を行うことなく、SA216に進む。
SA216では、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定し、オフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、S240に進み、オフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記SA218に進む。
次に図61は、図60に続く図であり、通番不一致時処理の一例を表す図である。管理装置50は、前記S203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新する(S260)。即ち、記録通番=管理通番とする。
次に、SA261では、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額が零であるか否かを判定し、オンライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、SA262に進み、オンライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、後述するSA264に進む。SA262では、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定し、オフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、SA263で、図14で示したS261〜S274の処理(図61では点線で囲む定義済み処理)を行い、図13で示したS220に進む。
一方、SA262でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、SA267で、前記S261〜S274の処理を行い、該オフライン端数額を前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶し(SA268)、図13で示したS240に進む。
前記SA261でオンライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、SA264で、前記S261〜S274の処理を行い、SA265で前記挿入通知に含まれるオンライン端数額を、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶し、SA266に進む。
SA266では、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定し、オフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、S240に進み、オフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記SA268に進む。
上記の第1実施形態では、最後処理特定情報が処理日時(排出日時,精算日時,発行日時)であり、上記の第2実施形態では、最後処理特定情報が通番(残額更新時の通番)である例について説明したが、これに限らず、最後処理特定情報を、バックアップ用の通番としても良い。例として、図62に示すように、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において貨幣を受け付けたときの処理,及び玉貸操作を受け付けたときの処理について説明する。
この図62の上段に示すフローチャートは、図8に示すフローチャートと比較して、前記S107〜S108の間で、S107a’及びS107b’の処理を行う点のみが異なる。ここでS107a’では、記録媒体のバックアップ通番に1を加算して更新する。またS107b’では、制御部21が備えるEEPROMに記憶されている処理履歴DBに、該記録媒体の記録媒体ID,入金履歴,記憶残額,及び更新後のバックアップ通番を記憶する。これにより、入金毎にバックアップ通番が更新され、玉貸ユニット20には、入金毎に、記録媒体ID,バックアップ通番,残額が記憶される。
また図62の下段に示すフローチャートは、図9に示すフローチャートと比較して、前記S129〜S130の間で、S129a’及びS129b’の処理を行う点のみが異なる。ここでS129a’では、前記記録媒体のバックアップ通番に1を加算して更新する。またS129b’では、前記処理履歴DBに、記録媒体ID,玉貸履歴,更新後の残額(記憶残額),及び更新後のバックアップ通番を記憶する。これにより、玉貸毎にバックアップ通番が更新され、玉貸ユニット20には、玉貸毎に、記録媒体ID,バックアップ通番,残額が記憶される。
このように、管理残額が更新される毎に、記録媒体のバックアップ通番が更新されることになり、玉貸ユニット20には、記録媒体IDに対応付けて、バックアップ通番及び残額が記憶されることとなる。従って、センタ管理装置80が設けられない場合であっても、各玉貸ユニット20から記録媒体ID及びバックアップ通番に対応付けて記憶されている残額を取得して、最新のバックアップ通番に対応する残額を、最新の残額として特定して、各記録媒体IDに対応する残額を復旧させることが可能である。
上記の図62では、最後処理特定情報であるバックアップ通番が、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記憶されている例について説明したが、これに限らず、例えば図63に示すように、該バックアップ通番が、記録媒体には記憶されておらず、管理装置50の残額管理DBにおいて、記録媒体ID及び残額と対応付けて記憶されているようにしても良い。
この場合における玉貸ユニット20及び管理装置50の処理を、図63を例にして説明する。この図63は前述した図62に相当するものであり、該図62と比較して、前記S105の後にS105a'',及びS106a''の処理が行われてから、前記S107に進み、S107b''の処理が行われる点と、前記S127の後にS127a'',及びS128a''の処理が行われてから、前記S129に進み、S129b''の処理が行われる点のみが異なり、その他の点は同一である。
まず前記S105の受付貨幣額の記憶処理を行った管理装置50は、S105a''で、該記憶処理の対象となった記録媒体IDと対応付けて残額管理DBで記憶しているバックアップ通番を1つ加算更新する。ここでのバックアップ通番の更新は、入金に基づく更新である。そしてS106a''で、前記予定残額(管理残額+受付貨幣額)に加えて該更新されたバックアップ通番を含む予定残額通知を、玉貸ユニット20に対して返信する。該予定残額通知を受信した玉貸ユニット20は、S107で該予定残額を記憶した後、S107b''で、処理履歴DBにおいて、入金処理の対象となった記録媒体の記録媒体IDに対応付けて、該予定残額通知に含まれる残額とバックアップ通番とを記憶することにより、処理履歴として入金の履歴を記憶して、前記S108に進む。
また前記S127のステータス記憶を行った管理装置50は、S127a''で、減算要求に含まれる記録媒体IDと対応付けて残額管理DBで記憶しているバックアップ通番を1つ加算更新する。ここでのバックアップ通番の更新は、玉貸処理に基づく更新である。そしてS128a''で、該更新されたバックアップ通番を含む減算完了通知を、玉貸ユニット20に対して返信する。該減算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、S129の処理の後、S129b''で、処理履歴DBにおいて、玉貸処理の対象となった記録媒体の記録媒体IDに対応付けて、減算後の残額と該減算完了通知に含まれるバックアップ通番とを記憶することにより、処理履歴として玉貸処理の履歴を記憶して、前記S130に進む。
上記の図62では、最後処理特定情報であるバックアップ通番が、各記録媒体について付与される、1から始まる通算番号であって、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録されている例について説明したが、これに限らず、例えば図64に示すように、該バックアップ通番が、すべての記録媒体について共通の共通通番であって、記録媒体には記録されておらず、管理装置50の残額管理DBにおいて記憶されているようにしても良い。
この場合における玉貸ユニット20及び管理装置50の処理を、図64を例にして説明する。この図64は前述した図62に相当するものであり、該図62と比較して、前記S105の後にS105a''',及びS106a'''の処理が行われてから、前記S107に進み、S107b'''の処理が行われる点と、前記S127の後にS127a''',及びS128a'''の処理が行われてから、前記S129に進み、S129b'''の処理が行われる点のみが異なり、その他の点は同一である。
まず前記S105の受付貨幣額の記憶処理を行った管理装置50は、S105a'''で、残額管理DBで記憶している共通通番を1つ加算更新する。ここでのバックアップ通番の更新は、入金に基づく更新である。そしてS106a'''で、前記予定残額(管理残額+受付貨幣額)に加えて該更新された共通通番を含む予定残額通知を、玉貸ユニット20に対して返信する。該予定残額通知を受信した玉貸ユニット20は、S107で該予定残額を記憶した後、S107b'''で、処理履歴DBにおいて、入金処理の対象となった記録媒体の記録媒体IDに対応付けて、該予定残額通知に含まれる残額と共通通番とを記憶することにより、処理履歴として入金の履歴を記憶して、前記S108に進む。
また前記S127のステータス記憶を行った管理装置50は、S127a'''で、残額管理DBで記憶している共通通番を1つ加算更新する。ここでの共通通番の更新は、玉貸処理に基づく更新である。そしてS128a'''で、該更新されたバックアップ通番を含む減算完了通知を、玉貸ユニット20に対して返信する。該減算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、S129の処理の後、S129b'''で、処理履歴DBにおいて、玉貸処理の対象となった記録媒体の記録媒体IDに対応付けて、減算後の残額と該減算完了通知に含まれる共通通番とを記憶することにより、処理履歴として玉貸処理の履歴を記憶して、前記S130に進む。
上記の実施形態では、通番不一致時処理が、記憶している受付貨幣額の加算や消去,記憶しているオフライン端数額の加算や消去,及び使用額+消費税額の減算等、管理残額を対象とした処理である例について説明したが、これに限らず、該通番不一致時処理は、管理装置50において、挿入通知の送信元である玉貸ユニット20や精算要求の送信元である精算装置60を特定可能に表示(報知)する処理であっても良い。これによれば、例えば遊技場の店員が、該報知された玉貸ユニット20や精算装置60からカードあるいはコインを一旦回収し、当該カード等の残額を特定して遊技者に保証を行うといった対処が可能となる。また通番不一致時処理は、管理装置50から、挿入通知の送信元である玉貸ユニット20や精算要求の送信元である精算装置60に対して報知指示を送信する処理であっても良い。これによれば、玉貸ユニット20や精算装置60において報知が行われるので、上記と同様の対処が可能となる。このように、通番不一致時処理とは、管理残額を対象とした処理には限られない。
上記の実施形態では、基準貸与額(玉貸設定金額)が、管理装置50から各玉貸ユニット20に配信されることで設定され、該設定額が玉貸設定金額DBで管理される例について説明したが、これに限らず、基準貸与額が各玉貸ユニット20で設定されるようにしても良く、例えば、各玉貸ユニット20が備える玉貸設定金額設定ボタンの操作によって当該玉貸ユニット20の玉貸設定金額が設定されることで、該設定額が管理装置50に対して送信され、玉貸設定金額DBで当該玉貸ユニット20の装置IDに対応付けて管理されるようにしても良い。
上記の第1実施形態では、図8に示すように、管理装置50において、入金要求の受信に応じて、まずステータスの記憶(S104)が行われ、次に受付貨幣額の記憶(S105)が行われ、最後に予定残額通知の送信(S106)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序は限定されない。また玉貸ユニット20において、予定残額通知の受信に応じて、まず特定処理である受付貨幣の取込(S108)が行われ、次に第1の通番更新処理(S109)が行われ、最後に連携処理要求である貨幣取込通知の送信(S110)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序も限定されない。さらに管理装置50において、連携処理要求である貨幣取込通知の受信に応じて、まず受付貨幣額の加算(S113)が行われ、次に該受付貨幣額の消去(S114)が行われ、次に第2の通番更新処理(S115)が行われ、最後にステータスの更新(S106)が行われる例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序は限定されない。
上記の第1実施形態では、図9に示すように、玉貸ユニット20において、玉貸操作を受け付けると、まず使用額+消費税額分の玉貸処理が開始され(S122)、次に第1の通番更新処理(S123)が行われ、最後に減算要求の送信(S124)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序は限定されない。また管理装置50において、減算要求の受信に応じて、まず使用額+消費税額の減算(S125)が行われ、次に第2の通番更新処理(S126)が行われ、次にステータスの記憶(S127)が行われ、最後に減算完了通知の送信(S128)が行われる例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序は限定されない。
上記の第1実施形態では、図10に示すように、玉貸ユニット20において、受付貨幣額から貸与対象額と端数額が特定されると、まず貸与対象額分の玉貸処理が開始され(S144)、次に第1の通番更新処理(S145)が行われ、次に加算要求の送信(S146)が行われ、最後に端数額の記憶(S147)が行われる例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序は限定されない。また管理装置50において、加算要求の受信に応じて、まず端数額の加算(S148)が行われ、次に第2の通番更新処理(S149)が行われ、次にステータスの記憶(S150)が行われ、最後に加算完了通知の送信(S151)が行われる例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序は限定されない。
上記の第1実施形態では、図10に示すように、玉貸ユニット20において、記憶残額が対応消費税額以上であると判定されると、まず受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸処理が開始され(S163)、次に第1の通番更新処理(S164)が行われ、次に加算要求の送信(S165)が行われ、最後に対応消費税額*(−1)の記憶(S166)が行われる例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序は限定されない。また管理装置50において、加算要求の受信に応じて、まず対応消費税額*(−1)の加算(S167)が行われ、次に第2の通番更新処理(S168)が行われ、次にステータスの記憶(S169)が行われ最後に加算完了通知の送信(S170)が行われる例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序は限定されない。
上記の第1実施形態では、図13に示すように、玉貸ユニット20において、予定残額通知の受信に応じて、まず端数額の消去(S243,S244)が行われ、次に第1の通番更新処理(S245)が行われ、最後に端数額消去通知の送信(S246)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序も限定されない。また管理装置50において、端数額消去通知の受信に応じて、まず端数額の加算・消去(S247,S248)が行われ、次に第2の通番更新処理(S227)が行われ、最後にステータスの更新(S228)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序も限定されない。
上記の第1実施形態では、図23に示すように、精算装置60において、精算許諾情報の受信に応じて、まず端数額の消去(S243,S244)が行われ、次に第1の通番更新処理(S245)が行われ、最後に端数額消去通知の送信(S246a)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序も限定されない。また管理装置50において、端数額消去通知の受信に応じて、まず端数額の加算・消去(S247,S248)が行われ、次に第2の通番更新処理(S227)が行われ、最後にステータスの更新(S228)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序も限定されない。
上記の第1実施形態では、図24に示すように、精算装置60において、精算操作を受け付けると、まず許諾額分の貨幣の払い出しが行われ(S781)、次に第3の通番更新処理(S782)が行われ、最後に精算完了通知の送信(S783)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序は限定されない。また管理装置50において、精算完了通知の受信に応じて、まず管理残額の消去(S784)が行われ、次に第4の通番更新処理(S785)が行われ、次にステータスの更新(S786)が行われ、最後に残額消去完了通知の送信(S787)が行われる例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序は限定されない。
以上に説明した如き、処理の順序が限定されない点は、第2実施形態,及び消費税が徴収されない変形例についても同様である。即ち通番の更新は、特定処理や連携処理に伴って行われれば良く、該通番を更新するタイミングは、特定処理や連携処理の前であっても後であっても良い。
上記の第1実施形態では、図11に示すように、記録媒体が排出されるときにオンライン残額有りフラグが記録される例について説明したが、これに限らず、例えば管理装置50から管理残額が取得された時点でオンライン残額有りフラグを記録しておき、記録媒体が排出されるときに管理残額が有るか否かを判定し、管理残額が有ると判定された場合には、オンライン残額有りフラグが記録されている記録媒体をそのまま排出し、管理残額が無いと判定された場合には、記録媒体に記録されているオンライン残額有りフラグを消去してから排出するようにしても良い。即ち、記録媒体にオンライン残額有りフラグを記録するタイミングは、特に限定されず、これは第2実施形態,及び消費税が徴収されない変形例についても同様である。
上記の第1実施形態では、図10に示すように、記録媒体に対してオンライン端数額を一旦記録し(S147,S166)、加算完了通知の受信に応じて、該記録したオンライン端数額を消去する(S152,S171)例について説明したが、オンライン状態においては、このような記録及び消去を行わず、オフライン状態が発生したときのみ、記録媒体に対してオンライン端数額を記録するようにしても良い。これは第2実施形態,及び消費税が徴収されない変形例についても同様である。
上記の第1実施形態では、図10の下段に示すように、対応消費税額*(−1)をオンライン端数額として含む加算要求を管理装置50に対して送信し、管理装置50において該対応消費税額*(−1)を管理残額に加算する例について説明したが、これに限らず、対応消費税額をオンライン端数額として含む減算要求を管理装置50に対して送信し、管理装置50において該対応消費税額を管理残額から減算するようにしても良い。同様に、上記の第1実施形態では、図10の上段に示すように、端数額をオンライン端数額として含む加算要求を管理装置50に対して送信し、管理装置50において該端数額を管理残額に加算する例について説明したが、これに限らず、端数額*(−1)をオンライン端数額として含む減算要求を管理装置50に対して送信し、管理装置50において該端数額*(−1)を管理残額から減算するようにしても良い。これは第2実施形態についても同様である。
上記の第1実施形態では、図18に示すように、記録媒体が排出されるときにオフライン端数額が記録される例について説明したが、これに限らず、前記特定手段により端数額が特定される毎に、該端数額をオフライン端数額として記録媒体に記録し、記録媒体が排出されるときには、該オフライン端数額が記録されている記録媒体をそのまま排出するようにしても良い。即ち、記録媒体にオフライン端数額を記録するタイミングは、特に限定されず、これは第2実施形態,及び消費税が徴収されない変形例についても同様である。
上記の第1実施形態では、図13及び図23に示すように、端数額消去要求である予定残額通知(S241),精算許諾情報(S241a)を受信したときに、端数額消去処理(S243,S244)が行われる例について説明したが、これに限らず、例えば記録媒体を受け付けたときに端数額消去処理を行うと共に該消去した端数額を記憶しておき、端数額消去要求を受信した旨を記憶しておき、記録媒体が排出されるときに該端数額消去要求を受信した旨を記憶しているか否かを判定し、記憶していると判定された場合には、端数額が消去されている記録媒体をそのまま排出し、記憶していないと判定された場合には、前記記憶していた端数額を記録媒体に記録してから排出するようにしても良い。即ち、端数額消去要求の受信に基づいて、記録媒体が排出されるまでの間に、端数額消去処理が行われれば良い。これは第2実施形態,及び消費税が徴収されない変形例についても同様である。
上記の第1実施形態では、図10の下段に示すように、少額一発貸しとして、受付貨幣額+消費税額分の玉貸処理が行われ、上記の第2実施形態では、図32の下段に示すように、少額一発貸しとして、基準貸与額分の玉貸処理が行われる例について説明したが、これに限らず、第1実施形態において基準貸与額分の玉貸処理を行い、第2実施形態において受付貨幣額+消費税額分の玉貸処理を行うようにしても良い。
上記の第1実施形態では、例えば図11のS186に示すように、記録媒体IDが処理履歴DBで既に記憶されているかを判定し、該記録媒体IDが記憶されていない(NO)と判定されたことを条件として、該記録媒体IDに対応する新たな処理履歴が処理履歴DBに記憶され(S187,S188)、該記録媒体IDが既に記憶されていると判定されたことを条件として、該記録媒体IDに対応して処理履歴DBで既に記憶されている処理履歴が新たな処理履歴に更新される(S188)、即ち処理履歴が各記録媒体IDに対して1つのみ記憶される例について説明したが、これに限らず、各記録媒体IDに対応する処理履歴の更新を行わずに、処理履歴が各記録媒体IDに対して複数記憶されるようにしても良い。これは第2実施形態,及び消費税が徴収されない変形例についても同様である。
上記の実施形態では、玉貸ユニット20において、記録媒体の通番が上限値(ここでは255)に達しているか否かを判定し、管理装置50においても、管理している通番が上限値(ここでは255)に達しているか否かを判定する例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20のみが、通番が上限値に達しているか否かを判定するようにしても良い。例えば玉貸ユニット20において、記録媒体の通番が上限値に達していると判定したときに、当該記録媒体の通番を初期値に更新し、当該記録媒体の記録媒体ID及び通番を初期値に更新する旨を含む情報を管理装置50に対して送信し、該管理装置50において受信した記録媒体IDに対応付けられた通番を初期値に更新するようにしても良い。
上記の実施形態では、管理装置50は、返却操作に伴う返却通知(例えば図11のS184)を受信したときにも、残額管理DBで記録媒体IDに対応付けて管理されている装置IDを消去せずに、記憶したままにしておく例について説明したが、これに限らず、返却通知を受信したときに、受信した記録媒体IDに対応付けられた装置IDを消去するようにしても良い。この場合には、玉貸ユニット20又は精算装置60から管理装置50に対して入金要求,挿入通知,又は精算要求が送信され、該情報を受信した管理装置50が装置IDを記憶した後、オフライン状態となって、記録媒体が返却されても、返却通知を管理装置50が受信することがないので、装置IDは消去されない。従って、オフライン状態となった場合に、当該記録媒体IDの記録媒体が前回オンライン状態で受け付けられていた玉貸ユニット20を特定することが可能である。
上記の実施形態では、所定額が1000円である例について説明したが、これに限らず、所定額は任意に変更することが可能である。また、上記の変形例では、貸与基準額が500円である例について説明したが、これに限らず、基準貸与額は任意に変更することが可能である。
上記の実施形態では、玉貸処理に応じて通番が1ずつ加算更新される例について説明したが、これに限らず、通番は2ずつ更新されても良く、その更新幅は任意である。即ち更新幅は遊技用装置と管理装置との間で予め定められた共通の更新幅であれば良く、例えばマイナスの値であっても良い。この場合には、玉貸ユニット20で通番が更新され、管理装置50で通番が更新されていないときに、[記録媒体に記録されている通番(即ち管理装置50が受信する通番)<管理装置50で管理されている通番]となる。さらに通番は、整数に限らず、アルファベットや50音などの、順序を特定可能なキャラクタ等であっても良い。なお「通番の一致」とは、必ずしも値が一致することに限られず、記録媒体の通番(記録通番)と管理装置50の通番(管理通番)とが所定の関係にあることと特定される場合も含まれる。例えば、記録通番と管理通番が2つずれるという関係であれば、(記録通番)=(管理通番+2)の場合には通番が一致することに該当する。
上記の第2実施形態では、図34のS203a’,及び図40のS703’に示すように、前記通信不可能状態発生判定手段によりオフライン状態が発生したと判定されなかった場合には、エラーとして残額の使用・精算が不可能である例について説明したが、これに限らず、例えばオフライン端数額を記憶しないことにより、該オフライン端数額は使用・精算できないが、当該記録媒体の管理残額は使用・精算できるようにしても良い。
上記の実施形態では、有効期間、即ち精算可能期間と使用可能期間の両方が無期限である例について説明したが、これに限らず、精算可能期間又は使用可能期間のいずれか一方のみが無期限であっても良い。
上記の実施形態では、消費税率が5%である例について説明したが、これに限らず、該消費税率は設定変更可能である。また上記の実施形態では、消費税率がカード会社で設定される例について説明したが、遊技場において、管理装置50で設定されて各玉貸ユニット20に配信されて記憶されるようにしても良く、また各玉貸ユニット20で設定されて記憶されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図1に示すように、玉貸ユニット20と管理装置50とが直接的に通信可能に接続されている例について説明したが、これに限らず、両者の間に台端末や中継コンピュータを介在させ、両者が間接的に通信可能に接続されるようにしても良い。また両者は有線で通信可能とされるものには限られず、無線で通信可能とされるものであっても良い。
上記の第1実施形態では、図1に示すように、バックアップ装置が、遊技場外のカード会社に設けられるセンタ管理装置80である例について説明したが、これに限らず、該バックアップ装置は、遊技場内に設けられるものであっても良く、また管理装置50に、前記ハードディスク55とは別体で前記バックアップ情報記憶手段として機能するハードディスク等の記憶装置を設けたり、あるいは前記バックアップ情報記憶手段として機能する外部記録メディア(例えばCD−Rやメモリカード等)に対して情報を書き込み可能なメディアライタを設け、前記図7(a)に示す残額管理DBの記憶内容が所定時間毎に該バックアップ情報記憶手段に記憶されるように構成して、該管理装置50自体をバックアップ装置として機能させるようにしても良い。
上記の実施形態では、図2(a)に示すように、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16が遊技機(パチンコ機10)に設けられ、玉貸ユニット20と接続されている例について説明したが、これに限らず、これら残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16の一部又は全部を玉貸ユニット20に設けるようにしても良い。
上記の実施形態では、残度数表示器14において、玉貸ユニット20の制御部21のRAMに記憶されている残額を税込単位額(105円)で除算した商の整数部分が残度数として表示される例について説明したが、これに限らず、該残額を単位使用額(100円)で除算した商の整数部分が残度数として表示されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図2(b)に示すように、紙幣識別機22にて受付可能な紙幣2の種類が1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類である例について説明したが、これに限らず、受付可能な紙幣2の種類は、該4種類のうちの任意の1種類又は2種類以上でも良い。同様に、上記の実施形態では、硬貨識別機23にて受付可能な硬貨3の種類が100円硬貨,及び500円硬貨の2種類である例について説明したが、これに限らず、受付可能な硬貨3の種類は、該2種類のうちの任意の1種類でも良い。なお貨幣として紙幣2及び硬貨3の双方を受け付けるものには限られず、紙幣2又は硬貨3のいずれか一方のみを受け付けるものでも良い。
上記の実施形態では、図2(b)に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機22,硬貨識別機23)により受け付けられて回収された貨幣(紙幣2,硬貨3)が玉貸ユニット20の外部に排出されて、紙幣搬送機構,硬貨搬送機構により搬送される例について説明したが、これに限らず、該受け付けられて回収された貨幣は、玉貸ユニット20の内部に貯留されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図2(b)に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機22,硬貨識別機23)において、有体物である貨幣(紙幣2,硬貨3)を受け付ける例について説明したが、これに限らず、無体物である貨幣(例えば電子マネー等の貨幣金額に相当する金額データや、クレジットカードから特定される与信金額や、デビットカードから特定される預金金額等)を接触又は非接触で受け付けるようにしても良く、この場合には、貨幣の回収は決済処理の実行に相当し、貨幣の返却は決済処理の中止に相当する。
上記の実施形態では、図2(a)(b)に示すように、記録媒体返却口(コイン返却口28)が遊技用装置(玉貸ユニット20)の前面に突出して形成される例について説明したが、これに限らず、該記録媒体返却口は、遊技用装置の前面から陥没して形成されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図6(b)のD12に示すように、ビジタコイン発行装置70で、予め定められた発行額の選択に基づいて、該発行額をパチンコ玉の貸与に使用可能なビジタコイン5が発行される例について説明したが、これに限らず、遊技者による任意の金額の指定に基づいて、該指定された金額をパチンコ玉の貸与に使用可能なビジタコイン5が発行されるようにしても良い。またビジタコイン発行装置70において、貨幣として、紙幣2のみならず硬貨3を受け付けるようにしても良い。
上記の実施形態では、例えば図8のS103に示すように、玉貸ユニット20から送信される入金要求に受付貨幣額と記録媒体IDとが含まれる例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20から送信される挿入通知に記録媒体IDと装置IDとを含めて送信し、該挿入通知を受信した管理装置50において、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて該挿入通知に含まれる装置IDを管理するようにした場合には、前記入金要求に受付貨幣額と装置IDとを含めて送信し、該入金要求を受信した管理装置50において、該入金要求に含まれる装置IDに対応付けて管理されている記録媒体IDを特定し、前記入金要求に含まれる受付貨幣額を該特定された記録媒体IDに対応付けて管理するようにしても良い。即ち入金要求は、受付貨幣額と記録媒体IDとを特定可能な情報であれば良く、この場合には装置IDが前記記録媒体IDを特定可能な情報である。また入金可能な貨幣の金種が1種類である場合には、入金要求には受付貨幣額を含めなくても良い。
上記の第1実施形態では、図8のS106に示すように、管理残額と受付貨幣額との合算額を特定可能な残額通知として、該合算額である予定残額を含む予定残額通知が管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信される例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20は、管理残額を記憶残額として把握していると共に、受付貨幣額を把握しているので、前記合算額を含まない残額確認通知を前記残額通知として管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信し、該玉貸ユニット20において該残額確認通知を受信したことに基づいて、前記把握している管理残額と受付貨幣額との合算額を算出し、該算出した合算額を制御部21のRAMで記憶するようにしても良い。また管理残額又は受付貨幣額のいずれか一方のみを含む残額確認通知を前記残額通知として管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信し、該玉貸ユニット20において該残額確認通知を受信したことに基づいて、該残額確認通知に含まれる管理残額又は受付貨幣額と、前記把握している受付貨幣額又は管理残額との合算額を算出し、該算出した合算額を制御部21のRAMで記憶するようにしても良い。
上記の第1実施形態では、図13のS241に示すように、管理残額と端数額(オンライン端数額及び/又はオフライン端数額)との合算額を特定可能な残額通知として、該合算額である予定残額を含む予定残額通知が管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信される例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20は、記録媒体に記録されているオンライン端数額及び/又はオフライン端数額を把握しているので、管理残額のみを含む残額通知を管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信し、該玉貸ユニット20において残額通知を受信したことに基づいて、該受信した残額通知に含まれる管理残額と前記把握しているオンライン端数額及び/又はオフライン端数額との合算額を算出し、該算出した合算額を制御部21のRAMで記憶するようにしても良い。
上記の第1実施形態では、図23のS241aに示すように、管理残額と端数額(オンライン端数額及び/又はオフライン端数額)との合算額を特定可能な合算額精算許諾情報として、該合算額である予定残額を含む精算許諾情報が管理装置50から精算装置60に対して送信される例について説明したが、これに限らず、精算装置60は、記録媒体に記録されているオンライン端数額及び/又はオフライン端数額を把握しているので、管理残額のみを含む精算許諾情報を管理装置50から精算装置60に対して送信し、該精算装置60において精算許諾情報を受信したことに基づいて、該受信した精算許諾情報に含まれる管理残額と前記把握しているオンライン端数額及び/又はオフライン端数額との合算額を算出し、該算出した合算額に相当する貨幣の払い出しを可能とするようにしても良い。
上記の第1実施形態では、図10のS162に示すように、[記憶残額≧対応消費税額]であるか否かを判定して、記憶残額≧対応消費税額であることを条件に、受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸処理を行う例について説明したが、これに限らず、[記憶残額+受付貨幣額≧受付貨幣額+対応消費税額]であるか否かを判定し、記憶残額+受付貨幣額≧受付貨幣額+対応消費税額であることを条件に、受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸処理を行うようにしても良い。
上記の実施形態で、ビジタコイン発行装置70において、会員カード4を受け付けて、該受け付けた会員カード4の記録媒体IDと対応付けて管理装置50で管理されている残額に対する価値加算ができるようにしても良く、この場合には、該価値加算も「記録媒体発行処理」に該当する。
上記の実施形態では、例えば図11のS186に示すように、記録媒体識別情報記憶判定手段による、貸与処理(玉貸処理)の対象となった記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体識別情報(記録媒体ID)が処理履歴記憶手段(処理履歴DB)に既に記憶されているか否かの判定が、返却操作の受付後に行われる例について説明したが、これに限らず、該記録媒体識別情報記憶判定手段による判定は、例えば貨幣の受付後や記録媒体の受付後に行われるようにしても良く、該判定を行うタイミングは特に限定されない。
上記の実施形態で、精算装置60においても、遊技用装置(玉貸ユニット20)と同様に、精算処理の対象となった記録媒体の記録媒体識別情報が精算履歴記憶手段で既に記憶されているか否かを判定する記録媒体記憶手段記憶判定手段と、該記録媒体識別情報記憶判定手段により記録媒体識別情報が記憶されていないと判定されたことを条件として、該記録媒体識別情報に対応する新たな精算履歴を前記精算履歴記憶手段に記憶すると共に、記録媒体識別情報が既に記憶されていると判定されたことを条件として、該記録媒体識別情報に対応して前記精算履歴記憶手段で既に記憶されている精算履歴を新たな精算履歴に更新する精算履歴更新手段と、を設けるようにしても良い。
上記の実施形態で、記録媒体発行装置(ビジタコイン発行装置70)においても、遊技用装置(玉貸ユニット20)と同様に、記録媒体発行処理の対象となった記録媒体の記録媒体識別情報が発行履歴記憶手段で既に記憶されているか否かを判定する記録媒体記憶手段記憶判定手段と、該記録媒体識別情報記憶判定手段により記録媒体識別情報が記憶されていないと判定されたことを条件として、該記録媒体識別情報に対応する新たな発行履歴を前記発行履歴記憶手段に記憶すると共に、記録媒体識別情報が既に記憶されていると判定されたことを条件として、該記録媒体識別情報に対応して前記発行履歴記憶手段で既に記憶されている発行履歴を新たな発行履歴に更新する発行履歴更新手段と、を設けるようにしても良い。
上記の実施形態では、図7(b)及び図29(b)に示すように、精算履歴DBにおいて精算履歴を記憶する際に、残額として0も記憶される例について説明したが、これに限らず、精算後の残額は0以外にはないため、該残額は記憶しないようにしても良い。
上記の実施形態では、図7(d)及び図29(d)に示すように、管理装置50において、記録媒体IDと対応付けて単に残額が記憶・管理されている例について説明したが、これに限らず、例えば入金金額,使用金額,精算金額等も併せて記憶・管理するようにしても良い。
上記の実施形態では、図7に示すように、記録媒体IDが、会員カード4のカードID(Mで始まる4桁の番号)とビジタコイン5のコインID(Vで始まる4桁の番号)とで区別されている例について説明したが、これに限らず、会員カード4とビジタコイン5とで区別のないIDであっても良い。
上記の実施形態では、処理履歴DB,精算履歴DB,及び発行履歴DBにおいて、256個の履歴を記憶可能である例について説明したが、これに限らず、より多い履歴の数,又はより少ない履歴の数を記憶可能なようにしても良い。
上記の実施形態では、例えば図8に示すように、S103の入金要求に記録媒体IDが含まれ、残額が入金時から該記録媒体IDと対応付けて管理される例について説明したが、これに限らず、S103の入金要求に装置IDを含むようにして、残額を入金時には該装置IDと対応付けて管理しておき、S184の返却通知に装置IDと記録媒体IDを含むようにして、該装置IDに対応する残額を返却時から該記録媒体IDと対応付けて管理するようにしても良い。この場合には、受付貨幣額から第1の貸与処理に使用された使用額及び該使用額に対応する消費税額を減算した金額を、記録媒体の記録媒体IDと対応付けて管理装置50で管理するための処理(即ち記録媒体R/W24から読み取った記録媒体IDから特定可能にするための残額特定処理)として、管理装置50とオンライン状態で貨幣を受け付けたときに、装置IDと受付貨幣額とを含む前記入金要求を管理装置50に対して送信する処理と、前記使用額+消費税額分の玉貸処理が行われたときに、装置IDと使用額+消費税額とを含む前記減算要求を管理装置50に対して送信する処理と、排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたときに、装置IDと記録媒体IDとを含む前記返却通知を管理装置50に対して送信する処理とを行う。
上記の実施形態では、玉貸ユニット20において、管理装置50とオンライン状態で貨幣が受け付けられたときに、該管理装置50に対して入金要求が送信されて入金処理が行われる例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20において、管理装置50とオンライン状態で貨幣が受け付けられても、該管理装置50に対して入金要求を送信せずに、受付貨幣額を残額として制御部21のRAMで記憶して玉貸処理に使用させ、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)が排出されるときに、管理装置50に対して記録媒体IDと残額とが送信されて、管理装置50において該記録媒体IDに対応付けて該残額が管理されるようにしても良い。この場合には、前記残額特定手段は、受付貨幣額から第1の貸与処理に使用された使用額及び該使用額に対応する消費税額を減算した金額(即ち制御部21のRAMで記憶している前記玉貸処理に使用されなかった残額)を、記録媒体の記録媒体IDと対応付けて管理装置50で管理するための処理(即ち記録媒体R/W24から読み取った記録媒体IDから特定可能にするための残額特定処理)として、排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたときに、記録媒体IDと制御部21のRAMで記憶している前記玉貸処理に使用されなかった残額とを含む通知を管理装置50に対して送信する処理を行う。
上記の実施形態では、会員カード4が非接触式のICカードであり、ビジタコイン5が非接触式のICコインである例について説明したが、これに限らず、各記録媒体は、接触式の集積回路,磁気,二次元コード(例えばバーコード),三次元コード,又は光干渉(例えばホログラム)等により情報を記録するものでも良い。また会員カード4の形状はカード型には限られず、コイン型であっても良い。さらにビジタコイン5の形状もコイン型には限られず、カード型であっても良い。
上記の実施形態では、会員用の記録媒体として会員カード4が使用される例について説明したが、これに限らず、例えば記録媒体IDを記録したICチップが搭載された携帯電話端末が該会員用の記録媒体として使用されるようにしても良く、この場合には、玉貸ユニット20や精算装置60において、該携帯電話端末を近接させることにより受け付ける記録媒体受付手段が設けられる。なお上記の実施形態において、会員カード4を使用しないように構成しても良い。
上記の実施形態において、ICカードである会員カード4やICコインであるビジタコイン5は、必ずしもCPUを搭載している必要はないが、CPUを搭載しているものであっても良い。
上記の実施形態では、ビジタコイン5に対してのみ管理残額有り情報(オンライン残額有りフラグ)が記録される例について説明したが、これに限らず、第1の貸与処理の対象となった会員カード4の管理残額が零でないことを条件として、該会員カード4に管理残額有り情報を記録し、管理残額を記録することなく排出する第1の排出処理を記録媒体排出処理手段(制御部21)により行うようにしても良い。
上記の実施形態では、遊技機がパチンコ機10である例について説明したが、これに限らず、該遊技機は、例えば遊技媒体としてメダルを使用するスロットマシン,遊技媒体としてパチンコ玉を使用するスロットマシンであるパロット(登録商標),遊技媒体であるパチンコ玉が指触不能に封入された封入式のパチンコ機,パチンコ玉やメダルを用いることなく得点データを使用して遊技可能なパチンコ機やスロットマシン,遊技領域やパチンコ玉が画像にて表示される画像式のパチンコ機,リールが画像にて表示される画像式のスロットマシン等であっても良い。
上記の実施形態では、貸与処理が玉貸処理である例について説明したが、これに限らず、該貸与処理は、前記メダルを貸与するメダル貸出処理や、前記封入式や画像式のパチンコ機やスロットマシンにおいて残額を遊技媒体としての得点に変換して遊技に使用させる処理等でも良い。
上記の実施形態では、玉貸処理が行われた場合に、玉貸ユニット20とパチンコ機10との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて、該パチンコ機10に設けられた玉払出装置13からパチンコ玉が払い出されて貸与される例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20に玉払出装置を設けて、パチンコ玉を払い出して貸与するようにしても良い。
上記の実施形態では、図9に示すように、減算要求に使用額と消費税額とを含めて管理装置50に対して送信する例について説明したが、これに限らず、該減算要求に使用額のみを含めて管理装置50に対して送信し、該使用額に対応する消費税額は該管理装置50において算出するようにしても良く、この場合には、管理装置50から玉貸ユニット20に対して消費税率を配信する必要がなくなる。また管理装置50が各玉貸ユニット20における単位使用額を管理している場合(例えば各玉貸ユニット20から送信されてきた単位使用額を各玉貸ユニット20毎に管理している場合や、すべての玉貸ユニット20における単位使用額が同一で該単位使用額を管理している場合や、管理装置50で単位使用額を設定して管理し、該設定した単位使用額を各玉貸ユニット20に配信する場合等)には、減算要求に玉貸操作が行われた旨のみを含めて管理装置50に対して送信すれば良い。
上記の実施形態では、例えば図9のS125に示す減算処理において、使用額+消費税額の合算額が管理残額から減算される例について説明したが、これに限らず、使用額と消費税額とを分けて管理残額から減算するようにしても良い。
上記の実施形態では、玉貸ユニット20において使用額+消費税額分の玉貸処理が行われた場合に、該使用額+消費税額(例えば525円)が記憶残額から一度に減算される例について説明したが、これに限らず、1度数分の玉貸処理が行われる毎に、税込単位額である105円が記憶残額から減算され、該減算が使用額+消費税額分(例えば5回)繰り返し行われるようにしても良く、この場合には、残額表示器30における記憶残額の表示も105円ずつ減算更新され、残度数表示器14における残度数の表示も1度数ずつ減算更新される。
上記の実施形態では、例えば図11のS191〜S192に示すように、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5が返却されてから直ちに、コイン収納部27aで収納されている最下位のビジタコイン5が排出されて収納コイン保持部27Pに保持される例について説明したが、これに限らず、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5が返却された後、貨幣が受け付けられたときに、コイン収納部27aで収納されている最下位のビジタコイン5が排出されて収納コイン保持部27Pに保持されるようにしても良い。
上記の実施形態では、例えば図18に示すように、返却操作を受け付けたことに基づいて、オフライン端数額が記録された記録媒体が排出される例について説明したが、これに限らず、一発貸しが行われる毎に、返却操作の受付によらずに、オフライン端数額が記録された記録媒体が排出されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図22のSa701に示すように、オフライン端数額が税込単位額未満であるか否かの判定が行われる例について説明したが、これに限らず、オフライン端数額が予め定められた一律の金額(例えば500円)未満であるか否かの判定が行われるようにしても良い。また該判定は、精算装置60でなく管理装置50で行われるようにしても良く、この場合には、精算要求に含まれるオフライン端数額が予め定められた所定の金額未満であるか否かを判定する端数額判定手段が、管理装置50に備えられる。
上記の実施形態では、精算装置60において、精算が許諾された金額の全額が精算される例について説明したが、これに限らず、遊技者が希望する精算金額の入力を受け付けて、精算が許諾された金額の範囲内で該希望する精算金額が精算されるようにしても良い。
上記の第1実施形態では、図7(a)に示すように、処理履歴が記録媒体の排出の履歴である例について説明したが、これに限らず、該処理履歴を玉貸処理の履歴としても良い。この場合には、前記使用額+消費税額分の玉貸処理が行われたことに基づいて、該玉貸処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、制御部21のRAMで記憶されている玉貸処理後の残額を記憶すると共に、該玉貸処理が行われた日時である玉貸日時を前記最後処理特定情報として記憶することにより、玉貸履歴を記憶する。具体的には、前記処理履歴更新手段の作用により、玉貸処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDが玉貸履歴DBで記憶されていない場合には、該記録媒体IDを玉貸履歴DBに新たに記憶すると共に、該記録媒体IDに対応付けて、新たな残額及び玉貸日時を記憶し、玉貸処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDが玉貸履歴DBで既に記憶されている場合には、該記録媒体IDに対応する残額及び玉貸日時を新たな残額及び玉貸日時に更新(上書き)する。なお玉貸処理の後に記録媒体の排出が行われても残額の変動はないため、前記記憶されている玉貸処理後の残額が当該記録媒体の最後の残額に相当する。このように、玉貸処理が行われる毎に残額と玉貸日時を記憶して玉貸履歴を更新することにより、前記図7(a)の如く記録媒体の排出毎に残額と排出日時を記憶して処理履歴を更新するのに比べて、玉貸ユニット20が故障した場合や管理装置50とオフライン状態になった場合に緊急避難的に処理履歴を記憶・更新しなくても、玉貸履歴に基づいて正確な残額を復帰させることができる。
上記の第1実施形態では、図27に示すように、遊技場の営業終了後に、管理装置50からセンタ管理装置80に対して残額管理DBの記憶内容が送信されて、残額のバックアップが行われる例について説明したが、これに限らず、所定時間毎(例えば3時間毎)に、管理装置50からセンタ管理装置80に対して残額管理DBの記憶内容が送信されて、残額のバックアップが行われるようにしても良い。
上記の第1実施形態では、図28に示すように、バックアップ情報を復旧用テーブルに記憶してから(S1044)、統合テーブルで特定された残額を復旧用テーブルの残額に上書きして復帰する(S1049)例について説明したが、これとは逆に、統合テーブルで特定された残額を復帰用テーブルに記憶して復帰してから、統合テーブルで特定されなかった残額をバックアップ情報に基づいて記憶して復帰するようにしても良い。
上記の第1実施形態では、図8のS114に示す加算済更新処理が、受付貨幣額を消去する処理である例について説明したが、これに限らず、該加算済更新処理は、受付貨幣額を零にする処理でも良い。また受付貨幣額が消去又は零にされずに累積的に記憶される場合には、該加算済更新処理は、当該受付貨幣額に対して加算済フラグを立てる処理でも良い。また図13のS248に示す加算済更新処理が、オフライン端数額を消去する処理である例について説明したが、これに限らず、該加算済更新処理は、オフライン端数額を零にする処理でも良い。またオフライン端数額が消去又は零にされずに累積的に記憶される場合には、該加算済更新処理は、当該オフライン端数額に対して加算済フラグを立てる処理でも良い。
上記の第2実施形態では、図30のS114に示す処理済更新処理が、受付貨幣額を消去する処理である例について説明したが、これに限らず、該処理済更新処理は、受付貨幣額を零にする処理でも良い。また受付貨幣額が消去又は零にされずに累積的に記憶される場合には、該処理済更新処理は、当該受付貨幣額に対して処理済フラグを立てる処理でも良い。また図35のS248’に示す処理済更新処理が、オフライン端数額を消去する処理である例について説明したが、これに限らず、該処理済更新処理は、オフライン端数額を零にする処理でも良い。またオフライン端数額が消去又は零にされずに累積的に記憶される場合には、該処理済更新処理は、当該オフライン端数額に対して処理済フラグを立てる処理でも良い。
上記の実施形態では、例えば図9に示す減算完了通知や図10に示す加算完了通知には管理残額が含まれず、玉貸ユニット20において記憶残額の減算や加算が行われる例について説明したが、これに限らず、減算完了通知や加算完了通知に管理残額が含まれるようにして、該管理残額が記憶残額として記憶されるようにしても良い。この場合において、オフライン状態が発生したときには、玉貸ユニット20において記憶残額の減算や加算を行う。
最後に、上記の実施形態に記載した発明に対応する「従来技術」,「発明が解決しようとする課題」,及び「発明の効果」を説明する。
まず上記特許文献1のような完全ID管理においては、例えば管理装置の破損又は故障等により、該管理装置で管理している残額が失われてしまうと、該残額を復帰できないという問題点がある。
そこで、上記の実施形態に記載した発明では、管理装置50において、各玉貸ユニット20から送信されてきた処理履歴に基づいて、各記録媒体ID毎に、当該記録媒体IDの会員カード4又はビジタコイン5に係わる最後の処理を特定すると共に、該最後の処理に対応する残額を特定する最後残額特定処理が行われ、該特定された残額が新たな残額として管理されるようにしている。これにより、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、管理装置50で管理している残額が失われても、該残額を復帰して、遊技者に対して該残額を保証することができる。即ち、従来のように残額の保証ができなければ、該残額が失われてしまうので遊技者が損をしてしまうと共に、仮に遊技者の言うままに残額を保証したならば、遊技場が損をしてしまうという問題が生ずるところ、本発明によれば、残額を復帰することができるので、遊技者が損をしてしまうおそれが減少すると共に、正確な残額を復帰することができるので、遊技者の言うままに残額を保証してしまうことが無くなり、遊技場が損をしてしまうおそれが減少するという顕著な効果を奏する。
また上記特許文献3に示すシステムでは、カードユニット(本願の遊技用装置に相当)が会員カード(本願の記録媒体に相当)の挿入中に貨幣を受け付けたときに、受付貨幣額が残額に対して一旦加算され、その後に遊技者の玉貸操作によって基準貸与額分の遊技媒体を貸与する。
しかしながら、上記特許文献3に示すようなシステムでは、遊技用装置が記録媒体の挿入中に所定額未満の貨幣(例えば500円硬貨や100円硬貨等の低額の貨幣)を受け付けた場合にも、受付貨幣額が一旦残額に対して加算され、その後に遊技者の玉貸操作によって基準貸与額分(例えば間接税を含む場合は525円分,含まない場合は500円分)の遊技媒体が貸与されることとなる。その結果、貨幣の受付から遊技媒体の貸与までに時間がかかり、円滑な遊技の妨げとなるので遊技者にとって利便性が悪く、遊技場にとっては稼働の低下を招くという問題点がある。
そこで、上記の実施形態に記載した発明では、予め定められた所定額(1000円)未満の金額の貨幣を受け付けたときに、管理残額が受付貨幣額に対応する消費税額以上であれば、遊技者の操作によることなく、受付貨幣額+対応消費税額分のパチンコ玉を貸与するか,又は受付貨幣額と管理残額との合算額が基準貸与額以上であれば、遊技者の操作によることなく、基準貸与額分の遊技媒体を貸与するようにしている。これにより、遊技者の操作が不要となる分、貨幣の受付からパチンコ玉の貸与までの時間を短縮することができるので、円滑な遊技を促し、遊技者の利便性向上に資すると共に、遊技場にとっては遊技機の稼働低下を防止することができる。
また第1の従来技術として、特開2002−325953号公報(図9,図10,段落0135,0174)を示す。この第1の従来技術に示すように、カードユニット管理装置(本願の管理装置に相当)とオフライン状態(本願の通信不可能状態に相当)にあるカードユニット(本願の遊技用装置に相当)であっても、会員カード(本願の記録媒体に相当)の挿入を受け付けると共に貨幣の投入を受け付け、該貨幣の金額を会員カードの残高に加算更新し、該残高を使用して玉の貸出(本願の第2の貸与処理に相当)が行われるシステムも知られている。
また第2の従来技術として、特開2001−34815号公報(図1,段落0028,0039)を示す。この第2の従来技術に示すように、遊技機台間に設けられ、カード(本願の記録媒体に相当)を収納するカード収納部を備え、収納されているカードに入金額(本願の端数額に相当)を記録して発行すると共に、外部から受け付けたカードの残額が零になって引き続き使用しない場合には、該カードをカード収納部に収納するカード発行装置が知られている。
しかしながら、上記特許文献1に示すような完全ID管理のシステムにおいて、遊技機の稼働を確保するために、第1の従来技術に示すように通信不可能状態にある遊技用装置で貨幣を受け付けて貸与処理(一発貸し)を可能とし、該通信不可能状態に限って、受付貨幣額から該貸与処理に使用された使用額を減算した入金残額(オフライン端数額)を記録媒体に記録して排出するようにした場合、該入金残額が記録された記録媒体を通信不可能状態にある遊技用装置に挿入(受付)して貸与処理を行った結果として当該入金残額が零になったときに、第2の従来技術に示すように該記録媒体を一律に回収すると、管理装置で管理されている残額である管理残額が有る場合には遊技者が損をすることになってしまう一方、該記録媒体を一律に排出すると、管理残額が無く本来返却する必要のない記録媒体まで無駄な返却することになってしまうという問題点がある。
そこで、上記の実施形態に記載した発明では、オフライン状態にある玉貸ユニット20で、貨幣を受け付けて貸与処理(一発貸し)が行われた結果として入金残額(オフライン端数額)が発生し、該入金残額を使用した貸与処理が行われた結果として当該入金残額が零になった場合において、オンライン残額有りフラグが該ビジタコイン5に記録されていることを条件として、当該ビジタコイン5が排出されるようにしている。これによれば、管理残額があるビジタコイン5を遊技者に確実に返却できる一方で、管理残額が無く本来返却する必要のないビジタコイン5の無駄な返却を防止できる。
また第3の従来技術として、特開2000−148683号公報(図5,段落0045,0046)を示す。この第3の従来技術に示すように、複数のコンピュータ間でのデータ転送を行うシステムであって、送信側コンピュータから処理要求を送信するにあたり情報格納域の通番に1を加算して、該通番を含む処理要求を受信側コンピュータに送信し、受信側コンピュータは処理要求に応じた処理を実行した後に該処理要求に含まれる通番を登録し、処理結果を送信側コンピュータに返信するものが知られている。ここで送信側コンピュータは、通信エラー等によって処理結果を受信しなかった場合に、通番を含む確認要求を受信側コンピュータに送信し、受信側コンピュータは、確認要求に含まれる通番が登録されている通番よりも大きければ処理完了前に異常が発生したものと判断する。
しかしながら、上記特許文献1に示すシステムでは、遊技用装置側での特定処理(例えば玉貸処理)に対応する管理装置側での連携処理(例えば残度数の減算)を要求する連携処理要求(例えば減算要求)を該管理装置が受信する前に、遊技用装置と管理装置とがオフライン状態となった場合、遊技用装置側では特定処理が行われたにも拘わらず、管理装置側では連携処理が行われないことで、処理の不一致が生ずる。ここで上記特許文献1のシステムに第3の従来技術の手法を適用した場合、遊技用装置と管理装置とがオンライン状態に復帰したときに、遊技用装置から管理装置に対して、情報格納域の通番を含む確認要求が送信され、該確認要求に含まれる通番が前記登録されている通番よりも小さいと判断されれば、管理装置側で連携処理が行われていない旨を特定して対処することができるが、遊技用装置と管理装置とがオンライン状態に復帰するまでの間は、管理装置は、前記オフライン状態が発生したときに、該遊技用装置で特定処理が行われたにも拘わらず、管理装置で連携処理が行われていないことを特定できなかったため、オンライン状態に復帰するまでの間は、該連携処理が行われていないことに対する対処ができないという問題点がある。
そこで、上記の実施形態に記載した発明では、遊技用装置での特定処理に伴って更新される通番が記録媒体に記録されるようにしている。これによれば、オフライン状態が発生した遊技用装置がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、該遊技用装置から排出された記録媒体が他のオンライン状態の遊技用装置において受け付けられることで、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けて管理装置で管理されている通番から、オフライン状態の発生により遊技用装置で特定処理が行われたにも拘わらず該特定処理に対応する連携処理が管理装置で行われていないことを特定して、対処することができる。