(1) 店舗内に複数設置され、携帯端末(たとえば、携帯電話200またはPDA等)に備えられている電子マネー情報記憶手段(たとえば、図2の記憶部292)に記憶された電子マネー情報(たとえば、図2のバリュー残額)または貨幣(たとえば、図1の紙幣2、硬貨3)を用いて取引処理(たとえば、パチンコ玉の貸与処理、入金処理)を実行する取引装置(たとえば、図1、図3の玉貸ユニット20)であって、
貨幣を受付けて該貨幣の金額を識別する貨幣受付識別手段(たとえば、図1の貨幣処理機680、図10のS6821〜S6826)と、
該貨幣受付識別手段によって識別された識別金額の範囲内で前記取引処理を実行する貨幣取引処理実行手段(たとえば、図9、図40のS6100、図12のS102、S103、S106〜S112、図11のS6100’、図20のS511〜S516、図29のS102、S103、S106’、S107〜S111)と、
前記携帯端末を受付ける受付手段(たとえば、図2、図3のチップリーダライタ690)と、
該受付手段により受付けられた前記携帯端末の前記電子マネー情報記憶手段に記憶された前記電子マネー情報を用いて前記取引処理を実行する電子マネー情報取引処理実行手段(たとえば、図9、図11のS6600、図13のS896〜S906、図41のS896、S898〜S906)と、を備え、さらに、
前記貨幣受付識別手段によって前記貨幣が受付けられてから少なくとも識別されるまでの期間(たとえば、図10のS6821によりYESと判断されてからS6826により貨幣識別通知が送信されて図9、図11、図40のS6104によりYESと判断されるまでの期間)に、前記受付手段によって前記携帯端末が受付けられたことに基づいて(たとえば、図11のS6021によりYESの判断が行なわれたことまたは図40のS6021とS6021aとによりYESの判断が行なわれたことに基づいて)、前記電子マネー情報取引処理実行手段による前記取引処理を開始するとともに(たとえば、図13、図41のバリュー処理に制御が移行し、S896〜S906が実行され)、前記貨幣受付識別手段にて受付けた前記貨幣を返却する(たとえば、図13、図41のS896の貨幣返却制御信号を受けた貨幣処理装置680が図10のS6832でYESと判断しS6833の貨幣返却制御を実行する)ことを特徴とする。
このような構成によれば、取引装置が先に貨幣を受付けた場合にも、少なくとも当該貨幣を識別するまでの期間に電子マネーが記憶されている携帯端末が受付けられたときには、当該携帯端末に記憶されている電子マネーを使用した取引処理が行なわれ、該受付けられた貨幣が返却されるので、携帯端末所有者の利便性が向上する。
(2) 前記受付手段により受付けた前記携帯端末の前記電子マネー情報記憶手段に前記取引処理に使用可能な電子マネー情報が記憶されているか否かを判定するための処理を行なう記憶マネー判定処理手段(たとえば、図40のS6021a)をさらに備え、
前記貨幣受付識別手段によって前記貨幣が受付けられてから少なくとも識別されるまでの期間(たとえば、図10のS6821によりYESと判断されてからS6826により貨幣識別通知が送信されて図40のS6104によりYESと判断されるまでの期間)に、前記受付手段によって前記携帯端末が受付けられ(たとえば、図40のS6021によりYESの判断が行なわれ)、かつ、該受付けられた携帯端末について前記記憶マネー判定処理手段により前記取引処理に使用可能な電子マネー情報が記憶されていないと判定されたときに(たとえば、図40のS6021aによりYESの判断が行なわれたときに)、前記貨幣取引処理実行手段による前記取引処理を実行する(たとえば、図41のバリュー処理に制御が移行し、S896〜S906が実行される)ことを特徴とする。
このような構成によれば、取引装置に受付けられた貨幣が識別されるまでの期間に当該取引装置で使用可能な電子マネーを記憶していない携帯端末が受付けられたときには、既に受付けている貨幣を使用した取引処理が行なわれるので、携帯端末所有者が再び貨幣を挿入する手間を省くことができ、取引装置の稼動の低下を極力防止することができる。
(3) 前記受付手段により受付けた前記携帯端末の前記電子マネー情報記憶手段に前記取引処理に使用可能な電子マネー情報が記憶されているか否かを判定するための処理を行なう記憶マネー判定処理手段(たとえば、図40のS6021a)をさらに備え、
前記貨幣受付識別手段によって前記貨幣が受付けられてから少なくとも識別されるまでの期間(たとえば、図10のS6821によりYESと判断されてからS6826により貨幣識別通知が送信されて図40のS6104によりYESと判断されるまでの期間)に、前記受付手段によって前記携帯端末が受付けられ(たとえば、図40のS6021によりYESの判断が行なわれ)、かつ、該受付けられた携帯端末について前記記憶マネー判定処理手段により前記取引処理に使用可能な電子マネー情報が記憶されていないと判定されたときに(たとえば、図40のS6021aによりYESの判断が行なわれたときに)、前記貨幣受付識別手段にて受付けた前記貨幣を返却する(たとえば、図41のS896により貨幣返却制御信号を貨幣処理機680に送信して貨幣を返却させる)ことを特徴とする。
このような構成によれば、貨幣の返却により、受付けた携帯端末に取引処理で使用可能な電子マネーが記憶されていないことを携帯端末所有者に気づかせることができ、たとえば取引処理に使用可能な電子マネーの利用登録等の電子マネーを利用した取引処理の実行を可能とするための手続の必要性を携帯端末所有者に気づかせることができる。
(4) 店舗内に複数設置され、携帯端末(たとえば、携帯電話200またはPDA等)に備えられている電子マネー情報記憶手段(たとえば、図2の記憶部292)に記憶された電子マネー情報(たとえば、図2のバリュー残額)または貨幣(たとえば、図1の紙幣2、硬貨3)を用いて取引処理(たとえば、パチンコ玉の貸与処理、入金処理)を実行する取引装置(たとえば、図1、図3の玉貸ユニット20)であって、
貨幣を受付けて該貨幣の金額を識別する貨幣受付識別手段(たとえば、図1の貨幣処理機680、図10のS6821〜S6826)と、
該貨幣受付識別手段によって識別された識別金額の範囲内で前記取引処理を実行する貨幣取引処理実行手段(たとえば、図9、図40のS6100、図42(a)のS930〜S933、図12のS102、S103、S106〜S112、図11のS6100’、図42(b)のS930〜S933、図20のS511〜S516、図29のS102、S103、S106’、S107〜S111)と、
前記携帯端末を受付ける受付手段(たとえば、図2、図3のチップリーダライタ690)と、
該受付手段により受付けられた前記携帯端末の前記電子マネー情報記憶手段に記憶された前記電子マネー情報を用いて前記取引処理を実行する電子マネー情報取引処理実行手段(たとえば、図9、図11のS6600、図13のS896〜S906、図41のS896、S898〜S906)と、を備え、さらに、
前記貨幣受付識別手段によって前記貨幣が受付けられてから少なくとも識別されるまでの期間(たとえば、図10のS6821によりYESと判断されて貨幣受付通知が制御部21に送信されてからS6826により貨幣識別通知が制御部21に送信されてくるまでの期間)に、前記受付手段によって前記携帯端末が受付けられたことに基づいて(たとえば、図9、図11の別実施の形態におけるS6014で貨幣受付通知を受信しての検出してS6100のオンライン貨幣処理またはS6100’のオフライン貨幣処理の実行により図42(a)、(b)のS930〜S933→S930のループを巡回しているときに携帯電話200からの応答信号を受信してS932でYESと判断されたことに基づいて)、前記電子マネー情報取引処理実行手段による前記取引処理を行なうことなく(たとえば、図42(a)、(b)からメイン処理へ移行して図13のバリュー処理が実行されず)前記貨幣受付識別手段にて受付けた前記貨幣を返却する(たとえば、図42(a)、(b)のS933により貨幣返却制御信号が貨幣処理部680に送信されて貨幣が返却される)ことを特徴とする。
このような構成によれば、貨幣の受付後少なくとも当該貨幣が識別されるまでの期間に携帯端末を受付けたときに、電子マネーを使用した特定取引が行なわれずかつ該受付けた貨幣が返却されるために、現金が携帯端末所有者の手元に残り、携帯端末所有者の利便性が向上する。
(5) 店舗内に複数設置され、携帯端末(たとえば、携帯電話200またはPDA等)に備えられている電子マネー情報記憶手段(たとえば、図2の記憶部292)に記憶された電子マネー情報(たとえば、図2のバリュー残額)または貨幣(たとえば、図1の紙幣2、硬貨3)を用いて取引処理(たとえば、パチンコ玉の貸与処理、入金処理)を実行する取引装置(たとえば、図1、図3の玉貸ユニット20)と、記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報(たとえば、図7の記録媒体ID)に対応付けて前記取引処理に使用される残額(たとえば、図7の残額)を管理する管理装置(たとえば、図1の管理装置50)とを備えた電子マネーシステムであって、
前記取引装置は、
貨幣を受付けて該貨幣の金額を識別する貨幣受付識別手段(たとえば、図1の貨幣処理機680、図10のS6821〜S6826)と、
該貨幣受付識別手段によって識別された識別金額の範囲内で前記取引処理を実行する貨幣取引処理実行手段(たとえば、図9、図40のS6100、図12のS102、S103、S106〜S112、図11のS6100’、図20のS511〜S516、図29のS102、S103、S106’、S107〜S111)と、
前記携帯端末を受付ける受付手段(たとえば、図2、図3のチップリーダライタ690)と、
該受付手段により受付けられた前記携帯端末の前記電子マネー情報記憶手段に記憶された前記電子マネー情報を用いて前記取引処理を実行する電子マネー情報取引処理実行手段(たとえば、図9、図11のS6600、図13のS896〜S906、図41のS896、S898〜S906)と、を有し、さらに、
前記貨幣受付識別手段によって前記貨幣が受付けられてから少なくとも識別されるまでの期間(たとえば、図10のS6821によりYESと判断されてからS6826により貨幣識別通知が送信されて図9、図11、図40のS6104によりYESと判断されるまでの期間)に、前記受付手段によって前記携帯端末が受付けられたことに基づいて(たとえば、図11のS6021によりYESの判断が行なわれたことまたは図40のS6021とS6021aとによりYESの判断が行なわれたことに基づいて)、前記電子マネー情報取引処理実行手段による前記取引処理を開始するとともに(たとえば、図13、図41のバリュー処理に制御が移行し、S896〜S906が実行され)、前記貨幣受付識別手段にて受付けた前記貨幣を返却する(例え図13、図41のS896の貨幣返却制御信号を受けた貨幣処理装置680が図10のS6832でYESと判断しS6833の貨幣返却制御を実行する)ことを特徴とする。
このような構成によれば、取引装置が先に貨幣を受付けた場合にも、少なくとも当該貨幣を識別するまでの期間に電子マネーが記憶されている携帯端末が受付けられたときには、当該携帯端末に記憶されている電子マネーを使用した取引処理が行なわれ、該受付けられた貨幣が返却されるので、携帯端末所有者の利便性が向上する。
(6) 店舗内に複数設置され、携帯端末(たとえば、携帯電話200またはPDA等)に備えられている電子マネー情報記憶手段(たとえば、図2の記憶部292)に記憶された電子マネー情報(たとえば、図2のバリュー残額)または貨幣(たとえば、図1の紙幣2、硬貨3)を用いて取引処理(たとえば、パチンコ玉の貸与処理、入金処理)を実行する取引装置(たとえば、図1、図3の玉貸ユニット20)と、記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報(たとえば、図7の記録媒体ID)に対応付けて前記取引処理に使用される残額(たとえば、図7の残額)を管理する管理装置(たとえば、図1の管理装置50)とを備えた電子マネーシステムであって、
前記取引装置は、
貨幣を受付けて該貨幣の金額を識別する貨幣受付識別手段(たとえば、図1の貨幣処理機680、図10のS6821〜S6826)と、
該貨幣受付識別手段によって識別された識別金額の範囲内で前記取引処理を実行する貨幣取引処理実行手段(たとえば、図9、図40のS6100、図42(a)のS930〜S933、図12のS102、S103、S106〜S112、図11のS6100’、図42(b)のS930〜S933、図20のS511〜S516、図29のS102、S103、S106’、S107〜S111)と、
前記携帯端末を受付ける受付手段(たとえば、図2、図3のチップリーダライタ690)と、
該受付手段により受付けられた前記携帯端末の前記電子マネー情報記憶手段に記憶された前記電子マネー情報を用いて前記取引処理を実行する電子マネー情報取引処理実行手段(たとえば、図9、図11のS6600、図13のS896〜S906、図41のS896、S898〜S906)と、を有し、さらに、
前記貨幣受付識別手段によって前記貨幣が受付けられてから少なくとも識別されるまでの期間(たとえば、図10のS6821によりYESと判断されて貨幣受付通知が制御部21に送信されてからS6826により貨幣識別通知が制御部21に送信されてくるまでの期間間)に、前記受付手段によって前記携帯端末が受付けられたことに基づいて(たとえば、図9、図11の別実施の形態におけるS6014で貨幣受付通知を受信しての検出してS6100のオンライン貨幣処理またはS6100’のオフライン貨幣処理の実行により図42(a)、(b)のS930〜S933→S930のループを巡回しているときに携帯電話200からの応答信号を受信してS932でYESと判断されたことに基づいて)、前記電子マネー情報取引処理実行手段による前記取引処理を行なうことなく(たとえば、図42(a)、(b)からメイン処理へ移行して図13のバリュー処理が実行されず)前記貨幣受付識別手段にて受付けた前記貨幣を返却する(たとえば、図42(a)、(b)のS933により貨幣返却制御信号が貨幣処理部680に送信されて貨幣が返却される)ことを特徴とする。
このような構成によれば、貨幣の受付後少なくとも当該貨幣が識別されるまでの期間に携帯端末を受付けたときに、電子マネーを使用した特定取引が行なわれずかつ該受付けた貨幣が返却されるために、現金が携帯端末所有者の手元に残り、携帯端末所有者の利便性が向上する。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。本発明に係る電子マネーシステム1は、図1に示すように、遊技媒体(パチンコ玉)の貸与等の取引に使用される残額を、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)には記録せずに、該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報(記録媒体ID)に対応付けて管理する(いわゆる完全ID管理を行なう)ものであり、特に、遊技者の携帯端末の一例の携帯電話200に記憶されている電子マネーや貨幣を使用して取引処理を行なう際に、貨幣が取引装置の一例の玉貸ユニット20に挿入された後も一定期間内であれば携帯電話200に記憶されている電子マネーを使用した取引を貨幣に優先して実行する点を特徴としている。
また、特に該残額の管理を行なう管理装置50と通信可能な取引装置(玉貸ユニット20)において、管理装置50で管理されている残額である管理残額を使用して遊技媒体を貸与する貸与処理等の取引処理を行なう際に、該管理残額から取引処理に使用された使用額および該使用額に対応する間接税額(たとえば消費税額)を減算すると共に、管理装置50と通信できない通信不可能状態(オフライン状態)で貨幣を受け付けたときに、受付貨幣額から税込単位額(たとえば105円)の整数倍に相当する取引対象額を特定して、遊技者の操作によることなく、該取引対象額分の取引処理(オフライン一発貸し)を行なうものである。そして該オフライン一発貸しによって発生する端数額をオフライン端数額として記録媒体に記録して排出し、該オフライン端数額の使用や精算が可能であることを特徴とするものである。
この電子マネーシステム1は、上記のような完全ID管理を採用したことにより、記録媒体には遊技媒体の取引に使用される残額を記録しないので、残額が改ざんされるおそれはなく、セキュリティを担保できて、記録媒体のコストを下げることができる。即ち、たとえば記録媒体がICカードやICコインである場合において、該記録媒体に残額を記録してセキュリティを担保しようとすれば、該記録媒体にCPUを搭載して記録残額の管理を行なう必要があるが、本発明の如く記録媒体に残額を記録しないのであれば、該記録媒体にCPUを搭載しなくても良いので、記録媒体のコストを下げることができる。また記録媒体にCPUを搭載すると、該CPUとの間で情報のやりとりを行なうために、取引装置側の制御プログラムが複雑になるので、システムの設計コストが高くなるが、記録媒体にCPUを搭載しないのであれば、該制御プログラムは複雑にならずに済むので、システムの設計コストを低くすることができる。
また電子マネーシステム1は、前記オフライン端数額が記録された記録媒体をオフライン状態にある取引装置に挿入(受付)し、該オフライン端数額を使用して遊技媒体の貸与を行なった結果として当該オフライン端数額が零になったときにも、管理残額が有る記録媒体を遊技者に確実に返却できる一方で、管理残額が無く本来返却する必要のない記録媒体の無駄な返却を防止できることを特徴とするものである。
また電子マネーシステム1は、前記取引装置で行なわれる特定処理に伴って記録媒体に記録される通番を更新し、該特定処理に対応して管理装置50で行なわれる連携処理に伴って前記記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けられた通番を更新するので、オフライン状態が発生した取引装置がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、該取引装置から排出された記録媒体が他のオンライン状態の取引装置において受け付けられることで、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けて管理装置で管理されている通番から、オフライン状態の発生により取引装置で特定処理が行なわれたにも拘わらず該特定処理に対応する連携処理が管理装置で行なわれていないことを特定して、対処することができることを特徴とするものである。ここで通番とは、任意の数字(たとえば0)から始って1つずつ加算される通し番号である。
さらに電子マネーシステム1は、管理装置50と通信できないオフライン状態で前記取引装置が貨幣を受け付けてオフライン一発貸しを行なった後にオンライン状態に復帰すると、遊技者の操作によらずに、受付貨幣額から該オフライン一発貸しに使用された使用額を減算した入金残額(オフライン端数額)と記録媒体識別情報とを含むオンライン復帰通知が管理装置50に対して送信され、該入金残額と管理残額との合算額を特定可能な合算額特定情報(予定残額通知)が管理装置50から送信されてきて、該合算額が玉貸処理に使用可能となることを特徴とするものである。
なお前記取引装置である玉貸ユニット20には、図3および図5に示すように、コイン投入口111と、コイン排出口112と、第1保持部(投入コイン保持部120)と、連絡通路161および第1誘導通路163を有する投入記録媒体排出通路(投入コイン排出通路160)と、収納通路131および第2誘導通路133を有する収納排出通路130と、を備え、投入コイン排出通路160の一部又は全部を、収納排出通路130に対して円盤状記録媒体(ビジタコイン5)の厚み方向に相対的にずらすと共に、第1誘導通路163と第2誘導通路133とが重畳してコイン排出口112に臨むように形成されていることを特徴とする記録媒体処理機構が設けられている。
この記録媒体処理機構は、以下に示す実施形態では、予め定められた特別処理として玉貸処理を行なう玉貸ユニット20,および該特別処理として精算処理を行なう精算装置60に備えられる。これら玉貸ユニット20,および精算装置60は、管理装置50と通信可能に接続され、全体として電子マネーシステム1を構成している。
以下においては、前記取引装置に対応する遊技機がパチンコ機10であり、遊技媒体がパチンコ玉であり、取引処理が玉貸処理および自己の記録媒体に対応させた管理装置50への入金である例について説明する。また、以下においては、玉貸処理に使用された使用額に対応する間接税額が徴収され、該間接税が、既に導入されている消費税である例について説明するが、該間接税は、今後導入の可能性もあり得る遊技税等であっても良い。ここで消費税率は、この例では5%であり、会員カード4やビジタコイン5を発行するカード会社で設定されて、遊技場に設けられた管理装置50に対して配信され、玉貸ユニット20に対して配信されて記憶される。さらに、以下においては、使用額および該使用額に対応する消費税額を「使用額+消費税額」,リーダ/ライタを「R/W」,データベースを「DB」,ステップSを「S」と略記する。
ここで電子マネーシステム1には、精算装置60での精算が可能な精算可能期間および玉貸ユニット20で残額の使用が可能な使用可能期間(以下「精算可能期間および使用可能期間」を「有効期間」と総称する。)が無期限であり、バックアップ情報を記憶するセンタ管理装置80を備えると共に、記録媒体に係わる最後の処理を特定するための最後処理特定情報が「日時(処理日時,精算日時,発行日時)」であり、かつ管理装置50が受付貨幣額およびオフライン端数額を受信して一旦記憶してから貨幣取込通知又は端数額消去通知の受信後に管理残額に対して加算する、第1実施形態に係る電子マネーシステム1が含まれる。
以下においては、まず第1実施形態に係る電子マネーシステム1について説明し、次に第2実施形態に係る電子マネーシステム1について第1実施形態と異なる点についてのみ説明し、最後に変形例について説明する。
[第1実施形態]
まず、図1〜図7を参照して、第1実施形態に係る電子マネーシステム1の構成について説明する。この電子マネーシステム1は、図1に示すように、パチンコ機10に対応して設けられる玉貸ユニット20と、該玉貸ユニット20と通信可能な管理装置50と、該管理装置50と通信可能な精算装置60を遊技場内に備えると共に、前記管理装置50と通信可能なセンタ管理装置80を遊技場外のカード会社に備える。
この電子マネーシステム1では、紙幣2,硬貨3,会員カード4,ビジタコイン5および携帯電話200の電子マネーが使用される。紙幣2は貨幣の一例であって、図3(b)に示すように、ここでは1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,および10000円紙幣の4種類が使用される。硬貨3も貨幣の一例であって、図3(b)に示すように、ここでは500円硬貨,および100円硬貨の2種類が使用される。携帯電話200に記憶されている電子マネーは、遊技使用可能な特定の電子マネーである。
会員カード4は記録媒体の一例であって、該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報である記録媒体IDとして、カードIDが記録されている。また会員カード4はカード状記録媒体の一例でもあって、前記特別処理(玉貸処理,および精算処理)を行なうための情報が記録されるものであり、ここでは記録媒体IDであるカードIDが該情報に相当する。ここで会員カード4の記録媒体IDは、たとえば図7に示すように、会員遊技者(メンバー)を示すMで始まる4桁の番号である。この電子マネーシステム1では完全ID管理が採用されているので、該会員カード4には、パチンコ玉の貸与に使用される残額(後述する単位使用額である100円に、対応する消費税額である5円を加算した105円以上の金額)は記録されないが、オフライン一発貸しによって発生する端数額(後述する単位使用額である100円に、対応する消費税額である5円を加算した105円未満の金額)が、オフライン端数額として記録される。
また会員カード4には、前記通番が記録されている。この通番は、後述する通番更新手段(玉貸ユニット20の制御部21)により、前記特定処理(後述する受付貨幣の取込,使用額+消費税額分の玉貸処理,および端数額消去処理)に伴って、第1の通番更新処理で更新される。また通番は、精算装置60の制御部62により、後述する精算処理に伴って、第3の通番更新処理で更新される。
この会員カード4は、長方形状を呈するプラスチック製の薄板における所定の部位に、記録媒体ID,オフライン端数額,および通番等が記録される記録領域(図示外)が形成されてなるものであり、ここでは該記録領域として不揮発性のEEPROMを備える非接触式の集積回路を搭載したICカードである。ここで記録媒体ID,オフライン端数額,および通番は、各情報に対応する記憶領域に各々記録されている。この会員カード4は、会員登録を行なった遊技者に対して発行されるものである。
このようにして発行された会員カード4を、遊技者がオンライン状態の玉貸ユニット20に挿入することにより、該会員カード4の管理残額を遊技媒体の貸与に使用可能となり、遊技者がオフライン状態の玉貸ユニット20に挿入することにより、該会員カード4に記録されているオフライン端数額を遊技媒体の貸与に使用可能となり、遊技者が精算装置60に挿入することにより、該会員カード4の管理残額を精算可能となる。
なお、以下において、「ビジタ」とは、会員カード4を所持していない遊技者,あるいは会員カード4を所持していても使用しない遊技者を意味する。従って、会員カード4の発行を受けた会員遊技者であっても、会員カード4を所持していない(会員カード4を忘れてきた等)場合や、会員カード4を所持していても使用しない場合には、ビジタとなる。
ビジタコイン5は記録媒体の一例であって、該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報である記録媒体IDとして、コインIDが記録されている。またビジタコイン5は円盤状記録媒体の一例でもあって、前記特別処理(玉貸処理,精算処理,および記録媒体発行処理)を行なうための情報が記録されるものであり、ここでは記録媒体IDであるコインIDが該情報に相当する。ここでビジタコイン5の記録媒体IDは、たとえば図7に示すように、ビジタを示すVで始まる4桁の番号である。この電子マネーシステム1では完全ID管理が採用されているので、該ビジタコイン5にも、パチンコ玉の貸与に使用される残額(後述する単位使用額である100円に、対応する消費税額である5円を加算した105円以上の金額)は記録されないが、オフライン一発貸しによって発生する端数額(後述する単位使用額である100円に、対応する消費税額である5円を加算した105円未満の金額)が、オフライン端数額として記録される。
またビジタコイン5にも、前記通番が記録されている。この通番も、後述する通番更新手段(玉貸ユニット20の制御部21)により、前記特定処理(後述する受付貨幣の取込,使用額+消費税額分の玉貸処理,および端数額消去処理)に伴って、第1の通番更新処理で更新される。また通番は、精算装置60の制御部62により、後述する精算処理に伴って、第3の通番更新処理で更新される。
またビジタコイン5には、該ビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて管理装置50で管理されている残額である管理残額が零でない旨を示す管理残額有り情報として、オンライン残額有りフラグも記録される。具体的には、図示しないが、ビジタコイン5の管理残額が零であるときには、オンライン残額無しフラグである0が記録され、ビジタコイン5の管理残額が零でないときには、オンライン残額有りフラグである1が記録される。
このビジタコイン5は、円盤状を呈するプラスチック製のコインにおける所定の部位に、記録媒体ID,オフライン端数額,通番,およびオンライン残額有りフラグ等が記録される記録領域(図示外)が形成されてなるものであり、ここでは該記録領域として不揮発性のEEPROMを備える非接触式の集積回路を搭載したICコインである。ここで記録媒体ID,オフライン端数額,通番,およびオンライン残額有りフラグは、各情報に対応する記憶領域に各々記録されている。このビジタコイン5は、予め記録媒体IDが記録されている一方、オフライン端数額,通番,およびオンライン残額有りフラグが記録されていない状態でカード会社から遊技場に納入されて、玉貸ユニット20の後述する収納通路131に収納される。
そして図12に示すように、管理装置50と通信可能状態(オンライン状態)である玉貸ユニット20において、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない状態で貨幣を受け付けた後、図15に示すように、遊技者から排出操作(後述する返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、受付貨幣額のうちの玉貸処理に使用されていない残額(後述する記憶残額)が零でないことを条件として、オンライン残額有りフラグが記録されたビジタコイン5が発行(排出)される。
また図20に示すように、管理装置50と通信不可能状態(オフライン状態)である玉貸ユニット20において、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない状態で貨幣を受け付けた後、図21に示すように、遊技者から排出操作(後述する返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、受付貨幣額のうちの玉貸処理に使用されていない残額(後述する記憶端数額)が零でないことを条件として、オフライン端数額が記録されたビジタコイン5が発行(排出)される。
発行されたビジタコイン5を、遊技者がオンライン状態の玉貸ユニット20に投入することにより、該ビジタコイン5の管理残額を遊技媒体の貸与に使用可能となり、遊技者がオフライン状態の玉貸ユニット20に投入することにより、該ビジタコイン5に記録されているオフライン端数額を遊技媒体の貸与に使用可能となり、遊技者が精算装置60に投入することにより、該ビジタコイン5の管理残額を精算可能となる。
玉貸ユニット20には、チップリーダライタ690が設けられている(図1、図3(b)参照)。このチップリーダライタ690は、携帯電話200の非接触型IC(Integrated Circuit)チップ290(図2参照)と通信を行なうためのものである。玉貸ユニット20は、遊技者の携帯電話200の非接触型ICチップ290とチップリーダライタ690により通信することにより、携帯電話に記憶されている電子マネーのバリュー残額(バリュー残高とも言う)を用いて後述する一発貸処理を行なう。
次に、携帯電話200の機能を説明する。携帯電話200は、通話機能、ウェブブラウザによるウェブページ閲覧機能、電子メール機能、アプリケーションソフト実行機能、および、非接触型ICチップ290による短距離通信機能を備えている。なお、ウェブページ閲覧機能、電子メール機能、アプリケーションソフト実行機能、および非接触型ICチップ290による短距離通信機能を備える装置であれば、携帯電話200に代えて、通話機能がない携帯情報端末(Personal Digital Assistance、以下「PDA」と言う)などの他の携帯端末であってもよい。
携帯電話200には、電子マネー遊技使用サービスを実行するための携帯電話200側の処理手順を示すプログラムである電子マネーアプリがダウンロードされて記憶されており、これによって、電子マネーシステム1でこの携帯電話200を用いることができる。
図2を参照して、携帯電話200は、データ処理部210と、記憶部220と、データ入力部230と、表示部240と、音声入力部250と、無線通信部260と、アンテナ261と、前述した非接触型ICチップ290とを備えている。
非接触型ICチップ290は、制御部291と、記憶部292と、非接触通信部293と、アンテナ294とを含む。
記憶部220は、ROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリなどの不揮発性メモリやRAM(Random Access Memory)などの揮発性メモリなどの半導体メモリで構成される。記憶部220は、携帯電話200の各種機能をデータ処理部210に実行させるためのプログラムやデータを記憶する。また、記憶部220は、携帯電話200を個々に識別するための端末IDを予め記憶する。また、記憶部220は、非接触型ICチップ290を利用する各種サービスにおけるアプリケーションプログラム、本実施の形態においては、電子マネーアプリを記憶する。
データ入力部230は、電話番号や各種データなどの数字やアルファベットやその他の文字などを入力するためのダイヤルキーや十字操作キーやその他のファンクションキーで構成される。データ入力部230は、ユーザからデータの入力を受付けて、入力されたデータをデータ処理部210に受け渡す。表示部240は、液晶表示装置(以下「LCD」と言う)で構成される。表示部240は、データ処理部210から受けた文字データおよび画像データを表示する。
音声入力部250は、マイクおよびスピーカで構成される。音声入力部250は、外部から入力された音声を電気信号に変えて、データ処理部210に受け渡し、データ処理部210からの電気信号を音声に変換して、外部に出力する。
無線通信部260は、他の携帯電話またはサーバからアンテナ261で受信した信号をデータ処理部210に受け渡し、データ処理部210から他の携帯電話またはサーバへ送信する信号をアンテナ261から出力させる。
データ処理部210は、マイクロプロセッサ(Micro Processing Unit、以下「MPU」と言う)で構成される。データ処理部210は、非接触型ICチップ290の制御部291と通信することが可能である。データ処理部210は、記憶部220に記憶されたプログラムに従って、記憶部220、データ入力部230、無線通信部260、音声入力部250、または、非接触型ICチップ290の制御部291から入力されたデータを処理して、記憶部220、表示部240、無線通信部260、音声入出力部250、または、非接触型ICチップ290の制御部291に出力する。
非接触型ICチップ290の非接触通信部293は、アンテナ294を介して外部のチップリーダライタと通信する。本実施の形態では、非接触通信部293は、玉貸ユニット20のチップリーダライタ690と通信する。また、前述したように、外部のチップリーダライタからの電磁波による電磁誘導によって、非接触通信部293は、アンテナ294から電力を受け、非接触型ICチップ290の各部に電力を供給する。
非接触型ICチップ290の制御部291は、記憶部292に記憶されたプログラムに従って、記憶部292、非接触通信部293、または、データ処理部210から入力されたデータを処理して、記憶部292、非接触通信部293、または、データ処理部210に出力する。なお、本実施の形態においては、携帯電話200は、音声入出力部250を含んでも含まなくてもよい。
携帯電話200の非接触型ICチップ290の記憶部292では、遊技者が前述の電子マネーアプリを携帯電話200にダウンロードする際に会員登録した会員IDとして「1101」が記憶されており、また、端末IDとして「MN7RE」、電子マネーの残額であるバリュー残額として「1000」円、通番として「1234」、および装置IDとして「LM6QD」が記憶されている。さらに、遊技用電子マネーである電子マネーアプリ以外の他の電子マネーの残額である「19800」、商品購入時等に顧客に与えられるポイント情報としての「2891」等が記憶されている。
一方、玉貸ユニット20のチップリーダライタ690は、図2に示すように非接触通信部693と制御部691と記憶部692とが備えられ、非接触通信部693には、アンテナ694が設けられている。チップリーダライタ690は、記憶部692に記憶されている制御用プログラムに従って制御部691が動作し、非接触通信部693、アンテナ694を介して、携帯電話200のアンテナ294と電波を送受信して、携帯電話200の非接触型ICチップ290と通信を行なう。
玉貸ユニット20に対応して設けられるパチンコ機10は遊技機の一例であって、遊技媒体であるパチンコ玉を遊技領域に打ち込むことにより遊技を行なうものであり、ここでは対応する玉貸ユニット20との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行なわれて玉貸処理が行なわれることにより該パチンコ機10からパチンコ玉が払い出される、いわゆるCR式のパチンコ機である。このパチンコ機10は、遊技場に配置された遊技島(図示外)において該パチンコ機10の機種等に従って設置されている。
このパチンコ機10は、図3(a)に示すように、その前面に遊技領域,上皿,下皿,および発射ハンドル等を備えると共に、残度数表示器14,玉貸ボタン15,および返却ボタン16を備え、図1に示すように、その内部に遊技制御基板11,払出制御基板12,および玉払出装置13等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。
遊技制御基板11は、パチンコ機10における遊技状態を制御するものである。払出制御基板12は、玉貸ユニット20の後述する玉貸通信部21aと通信可能に接続され、後述する玉貸処理が行なわれる場合に、パチンコ機10と玉貸ユニット20との間でパチンコ玉の貸出に関する信号のやり取りが行なわれる。また払出制御基板12は、玉払出装置13と接続され、該玉払出装置13を制御するものである。さらに払出制御基板12は、残度数表示器14,玉貸ボタン15,および返却ボタン16とも接続されている。玉払出装置13は、玉貸処理が行なわれて遊技者に貸し出されたパチンコ玉や、遊技の結果として遊技者に付与されるパチンコ玉(いわゆる賞球)を払い出すものである。ここで残度数表示器14,玉貸ボタン15,および返却ボタン16は、パチンコ機10の前面に配置されているものであるが、前記払出制御基板12を介して玉貸ユニット20と通信可能に接続されているため、玉貸ユニット20に属するものである。
残度数表示器14は、玉貸ユニット20の制御部21のRAMに記憶されている残額を税込単位額で除算した商の整数部分を残度数として表示するための表示器であり、ここでは2桁の7セグメント表示器である。ここで税込単位額は、残額をパチンコ玉の貸与に使用する際の予め定められた一単位である単位使用額と該単位使用額に対応する消費税額との合算額である。たとえば単位使用額が100円であり、消費税率が5%の場合には、税込単位額は105円であり、該105円が1度数となる。
玉貸ボタン15は、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の管理残額を使用した玉貸処理を行なうための玉貸操作を遊技者から受け付けるボタンである。返却ボタン16は、後述するカード保持部191で保持されている会員カード4,後述する投入コイン保持部120で保持されているビジタコイン5,又は後述する収納コイン保持部140で保持されているビジタコイン5を返却するための返却操作を遊技者から受け付けるボタンである。
玉貸ユニット20は取引装置の一例であって、遊技場においてパチンコ機10に対応して複数設けられ、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けて、該受け付けた記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50にて管理されている残額である管理残額の範囲内で遊技媒体を貸与するための第1の貸与処理を行なう貸与処理手段を有し、該第1の貸与処理を含む各種処理を管理装置50と連携して行なうものである。この貸与処理手段として機能する制御部21は、パチンコ玉を貸与するための貸与処理(玉貸処理)として、図14のS122に示す第1の貸与処理(使用額+消費税額分の玉貸処理)と、図20のS515,S525に示す第2の貸与処理(オフライン一発貸し)とを行なう。
さらに、玉貸ユニット20は、携帯電話200に記憶されている遊技使用可能なバリュー残額を用いて、パチンコ玉を貸与するための貸与処理(一発貸し)を行なう。この一発貸しは、図13、図41に示されている。
また玉貸ユニット20は、前記ビジタコイン5を受け付けて、該受け付けたビジタコイン5の記録情報(ここでは記録媒体ID)から特定される特別処理用価値の大きさ(ここでは残額)を使用した特別処理(ここでは玉貸処理)を行なうと共に、貨幣を受け付けて、該受け付けた貨幣の金額のうちの特別処理に使用されなかった残額に相当する特別処理用価値の大きさを前記ビジタコイン5の記録情報から特定可能として(ここでは所定額以上の貨幣受付時に受付貨幣額を含む入金要求を管理装置50に対して送信し、玉貸操作受付時に使用額+消費税額を含む減算要求を管理装置50に対して送信して)当該ビジタコイン5を排出するものである。
この玉貸ユニット20は、縦長の箱型の形状を呈するものであり、図3(a)に示すように、その前面に多機能ランプ24,紙幣挿入口22a,硬貨投入口23a,硬貨返却ボタン23e,残額表示器25,アンテナ694、硬貨返却口23f,コイン投入口111,コイン排出口112,およびカード挿入口190等を備え、図3(b)に示すように、その内部に紙幣識別機22,制御部21,玉貸通信部21a,外部通信部21b,チップリーダライタ690,硬貨識別機23,および通路ユニット100等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。また、紙幣識別機22と硬貨識別機23とは、玉貸ユニット20の貨幣処理機680に設けられている。この貨幣処理機680は、玉貸ユニット20に対し開放可能に設けられており、開放することにより内部の金庫が開放される。また、貨幣処理機680は、CPU,ROM、RAM等を含むマイクロコンピュータ内蔵の制御部を備えている。玉貸ユニット20は、装置IDにより、各玉貸ユニット20を個々に識別可能とされている。
制御部21は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、玉貸ユニット20に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行なうものである。制御部21のROMには前記装置IDが記憶されている。
制御部21のRAMは管理残額有無管理手段の一例であって、後述する通信可否検知手段(制御部21)によりオンライン状態を検知しているときに受け付けた記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の管理残額が零でないか否かを、少なくとも当該記録媒体の受付中において管理するものである。具体的には、管理装置50とオンライン状態で、記録媒体を受け付けた際に、前記管理残額と受付貨幣額との合算額を含む予定残額通知(図12のS106,図17のS241)又は前記管理残額を含む残額通知(同S221)が送信されてきたことに基づいて、該合算額又は管理残額を制御部21のRAMで記憶すると共に、後述する第1の貸与処理に基づいて、制御部21のRAMで記憶している管理残額から使用額+消費税額を減算していくことにより(図14のS129)、該ビジタコイン5の管理残額が零であるか否かを管理する。以下、制御部21のRAMで記憶される残額を「記憶残額」と称する。
また制御部21のRAMは端数額記憶手段の一例であって、後述する特定手段(制御部21)により特定された端数額を記憶するものである。なお制御部21のRAMは、該特定手段により特定された貸与対象額を記憶するものでもある。以下、制御部21のRAMで記憶される端数額を「記憶端数額」と称する。ここで記憶残額と記憶端数額とは、各々別領域に記憶される。
さらに制御部21のRAMは、当該玉貸ユニット20の処理状態を記憶する。具体的には、貨幣を受け付けたときには、処理状態が「貨幣受付」である旨を記憶し、玉貸操作を受け付けたときには、処理状態が「玉貸操作受付」である旨を記憶し、返却操作を受け付けたときには、処理状態が「返却操作受付」である旨を記憶し、記録媒体を受け付けたときには、処理状態が「記録媒体受付」である旨を記憶する。この制御部21の他の機能については後述する。
制御部21には、玉貸通信部21aと外部通信部21bが設けられている。玉貸通信部21aは、前述の如く、パチンコ機10の払出制御基板12と通信可能に接続されている。外部通信部21bは、管理装置50の後述する通信部51と通信可能に接続されており、玉貸ユニット20と管理装置50との間における通信を司るものである。
この外部通信部21bは入金要求送信手段の一例であって、後述する通信可否検知手段(制御部21)によりオンライン状態を検知しているときに所定額(たとえば1000円)以上の貨幣を受け付けたことに基づいて、該受け付けた貨幣の金額である受付貨幣額と前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDとを特定可能な入金要求を管理装置50に対して送信するものであり、ここでは受付貨幣額と記録媒体IDとを含む入金要求を送信する(図12のS103)。
具体的には、記録媒体を受け付けていない状態で貨幣を受け付けたときには、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5のコインIDと受付貨幣額とを含む入金要求を送信し、会員カード4の挿入を受け付けている状態で貨幣を受け付けたときには、カード保持部191で保持している該会員カード4のカードIDと受付貨幣額とを含む入金要求を送信し、ビジタコイン5の投入を受け付けている状態で貨幣を受け付けたときには、投入コイン保持部120で保持している該ビジタコイン5のコインIDと受付貨幣額とを含む入金要求を送信する。即ち入金要求には、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5のコインID,カード保持部191で保持している会員カード4のカードID,又は投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5のコインIDのいずれかが、記録媒体IDとして含まれる。
この入金要求を受信した管理装置50は、該入金要求から特定される受付貨幣額(ここでは該入金要求に含まれる受付貨幣額)を該入金要求から特定される記録媒体ID(ここでは該入金要求に含まれる記録媒体ID)に対応付けて記憶する処理を行ない(図12のS105)、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と前記受付貨幣額との合算額を特定可能な残額通知(ここでは管理残額と受付貨幣額との合算額を含む予定残額通知)を玉貸ユニット20に対して送信する(同S106)。
また外部通信部21bは減算要求送信手段の一例であって、第1の貸与処理(使用額+消費税額分の玉貸処理)に使用される使用額および該使用額に対応する消費税額を前記管理残額から減算するための第1の減算要求を管理装置50に対して送信するものであり、ここでは記録媒体IDと使用額+消費税額とを含む減算要求を送信する(図14のS124)。ここで第1の減算要求に含まれる使用額+消費税額は、後述するように管理残額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶残額)と予め定められた基準貸与額である玉貸設定金額(たとえば税込単位額の5度数分である525円)との比較で決定され、記憶残額≧玉貸設定金額であれば、該玉貸設定金額が前記使用額+消費税額であり、記憶残額<玉貸設定金額であれば、前記税込単位額の整数倍であって記憶残額を超えない最大額である貸与対象額が前記使用額+消費税額である。即ち第1の減算要求は、第1の貸与処理に使用される基準貸与額(玉貸設定金額)を管理残額から減算するための要求,又は第1の貸与処理に使用される貸与対象額を管理残額から減算するための要求である。
また外部通信部21bは受付通知送信手段の一例であって、後述する通信可否検知手段(制御部21)によりオンライン状態を検知しているときに記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体に記録されている記録媒体IDと通番とを含む記録媒体受付通知(ここでは挿入通知)を管理装置50に対して送信するものである(図16のS202)。ここで該受け付けた記録媒体にオフライン端数額が記録されている場合には、該オフライン端数額を含む挿入通知が送信される。
具体的には、会員カード4の挿入を受け付けたときには、カード保持部191で保持している該会員カード4のカードID,オフライン端数額,および通番を含む挿入通知を送信し、ビジタコイン5の投入を受け付けたときには、投入コイン保持部120で保持している該ビジタコイン5のコインID,オフライン端数額,および通番を含む挿入通知を送信する。即ち挿入通知には、カード保持部191で保持している会員カード4のカードID,又は投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5のコインIDのいずれかが、記録媒体IDとして含まれる。
この挿入通知を受信した管理装置50は、後述する通番判定手段(制御部52)による判定を行なう(図16のS203)。そして通番が一致すると判定され、挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であることを条件として、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(図17のS221)。
一方、通番が一致すると判定され、かつ挿入通知に含まれるオフライン端数額が零でないことを条件として、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して該挿入通知に含まれるオフライン端数額を加算更新するための端数額加算更新処理(ここでは該オフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて記憶する処理)を行ない(図16のS212)、該オフライン端数額の消去を指示する端数額消去要求(ここでは該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と前記オフライン端数額との合算額を含む予定残額通知)を玉貸ユニット20に対して送信する(同S241)。
また外部通信部21bは復帰通知送信手段の一例であって、後述する通信可否検知手段(制御部21)によりオフライン状態を検知している状態からオンライン状態への復帰を検知したことに基づいて、受付貨幣額からオフライン一発貸しに使用された使用額を減算した入金残額と記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDとを含むオンライン復帰通知を管理装置50に対して送信するものであり、ここではオンライン状態への復帰を検知(図24のS601)した管理装置50から開始要求が送信されてきて、該開始要求に応じた開始応答を管理装置50に対して返信した後に(同S605)、記録媒体に記録されている記録媒体ID,前記入金残額であるオフライン端数額,および通番を含むオンライン復帰通知を管理装置50に対して送信する(同S606)。このオンライン復帰通知は、前記挿入通知と同等のものであり、該オンライン復帰通知を受信した管理装置50は、挿入通知を受信した場合と同様の処理を行なう。
また外部通信部21bは連携処理要求送信手段の一例であって、特定処理に対応する連携処理を要求する連携処理要求を管理装置50に対して送信するものである。
具体的には、予定残額通知(図12のS106)を受信した玉貸ユニット20は、後述する貸与可能処理手段により貸与可能処理(ここでは受付貨幣の取込)を特定処理として行ない(同S108)、該特定処理に伴って後述する通番更新手段により記録媒体に記録されている通番を更新して(同S109)、該貸与可能処理を行なった旨を示す貸与可能情報(ここでは貨幣取込通知)を連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S110)。この貨幣取込通知を受信した管理装置50は、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶している受付貨幣額を当該記録媒体の管理残額に対して加算する受付貨幣額加算処理と、該受付貨幣額が加算済であることを特定可能な状態に更新する加算済更新処理(ここでは受付貨幣額の消去)とを連携処理として行ない(同S113,S114)、該連携処理に伴って当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する(同S115)。
また第1の貸与処理(使用額+消費税額分の玉貸処理)を特定処理として行なった玉貸ユニット20は(図14のS122)、該特定処理に伴って後述する通番更新手段により記録媒体に記録されている通番を更新して(同S123)、前記第1の減算要求を連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S124)。この減算要求を受信した管理装置50は、使用額+消費税額を管理残額から減算する第1の減算処理を連携処理として行ない(同S125)、該連携処理に伴って当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新して(同S126)、該第1の減算処理が完了した旨を示す減算完了通知を玉貸ユニット20に対して送信する(同S126)。玉貸ユニット20は、該減算完了通知を受信したことを条件として、次の貸与処理が可能となる。
また予定残額通知(図17のS241)を受信した玉貸ユニット20は、後述する端数額消去処理手段により端数額消去処理(入金残額消去処理)を特定処理として行ない(同S244)、該特定処理に伴って後述する通番更新手段により記録媒体に記録されている通番を更新して(同S245)、該端数額消去処理を行なった旨を示す端数額消去通知(入金残額消去通知)を連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S246)。この端数額消去通知を受信した管理装置50は、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶しているオフライン端数額(入金残額)を当該記録媒体の管理残額に対して加算するオフライン端数額加算処理(入金残額加算処理)と、該オフライン端数額が加算済であることを特定可能な状態に更新する加算済更新処理(ここではオフライン端数額の消去)とを連携処理として行ない(同S248)、該連携処理に伴って当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する(同S227)。
なお残額通知(図17のS221)を受信した玉貸ユニット20は、後述する通番更新手段により記録媒体に記録されている通番を更新して(同S223)、残額受信通知を管理装置50に対して送信する(同S224)。この残額受信通知を受信した管理装置50は、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する(同S227)。
また外部通信部21bは返却通知送信手段の一例であって、後述する通信可否検知手段(制御部21)によりオンライン状態を検知しているときに返却操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、記録媒体IDを含む返却通知を管理装置50に対して送信するものである(図15のS184)。具体的には、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けていない状態で返却操作を受け付けたときには、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5のコインIDを含む返却通知を送信し、会員カード4の挿入を受け付けている状態で返却操作を受け付けたときには、カード保持部191で保持している該会員カード4のカードIDを含む返却通知を送信し、ビジタコイン5の投入を受け付けている状態で返却操作を受け付けたときには、投入コイン保持部120で保持している該ビジタコイン5のコインIDを含む返却通知を送信する。即ち返却通知には、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5のコインID,カード保持部191で保持している会員カード4のカードID,又は投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5のコインIDのいずれかが、記録媒体IDとして含まれる。この返却通知を受信した管理装置50は、返却許諾通知を玉貸ユニット20に対して送信する(同S185)。
なお外部通信部21bから送信される情報(要求や通知)には前記装置IDが含まれるので、管理装置50では、該情報と共に受信した装置IDに基づいて、該情報の送信元である玉貸ユニット20を特定可能である。
紙幣識別機22は貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図3(b)に示すように、紙幣挿入口22aから前記4種類の紙幣2の挿入を受け付けて、該受け付けた紙幣2の真贋および金種を識別する識別機である。なお紙幣識別機22により受け付けられた紙幣2は、受付貨幣の取込処理によって、紙幣通路22bを通じて玉貸ユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた紙幣搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。また、紙幣識別機22により受け付けられた紙幣2は、受付貨幣の返却処理によって、紙幣挿入口22aから排出されて、遊技者に返却される。
硬貨識別機23も貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図3(b)に示すように、硬貨投入口23aから前記2種類の硬貨3の投入を受け付けて、硬貨通路23bを通じて落下してきた硬貨3の真贋および金種を識別する識別機である。なお硬貨識別機23により受け付けられた硬貨3も、受付貨幣の取込処理によって、硬貨通路23cを通じて玉貸ユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた硬貨搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。硬貨返却ボタン23eは、硬貨識別機23や硬貨通路23bにおいて詰まった硬貨3の返却操作を受け付けるためのボタンであり、遊技者により硬貨返却ボタン23eが押下されると、該詰まった硬貨3が硬貨通路23dを通じて硬貨返却口23fに戻る。また、硬貨識別機23により受け付けられた硬貨3は、受付貨幣の返却処理によって、硬貨返却口23fに排出されて、遊技者に返却される。
これら貨幣受付手段においては、管理装置50とオンライン状態では、すべての種類の貨幣を受付可能であり、所定額(たとえば1000円)以上の貨幣を受け付けた場合には、受付貨幣額と記録媒体IDとを含む入金要求(図12のS103)が管理装置50に対して送信される。また管理装置50とオフライン状態では、1000円以下の貨幣のみを受付可能であり、該貨幣を受け付けた場合に、後述するオフライン一発貸し(図20のS515,S525)が行なわれる。
多機能ランプ24は、予め定められた複数の色のうちのいずれかの色で点灯又は点滅することによって玉貸ユニット20の状態を報知するランプである。この多機能ランプ24は、たとえば会員カード4およびビジタコイン5を受け付けていないときには青色で点灯してその旨を報知し、会員カード4を受け付けているときには緑色で点灯してその旨を報知し、ビジタコイン5を受け付けているときには黄色で点灯してその旨を報知し、異常が発生しているときには赤色で点滅してその旨を報知する。残額表示器25は、玉貸ユニット20の制御部21のRAMに記憶されている残額又は端数額を表示するための表示器であって、ここでは5桁の7セグメント表示器であり、残額や端数額が1円単位まで表示される。この残額表示器25においては、オンライン状態では記憶残額が表示され、オフライン状態では記憶端数額が表示される。
通路ユニット100は前記記録媒体処理機構の一部を構成するものであって、投入コイン保持部120,投入コイン排出通路160,および収納排出通路130が一体に構成されたものである。具体的には、通路ユニット100は、図3(c)、(d)および図4に示すように、縦長の箱型の形状を呈するユニット本体100aの内部に、制御部101,記録媒体R/W102,上部アンテナ103,下部アンテナ104,投入コイン誘導通路113,供給通路114,投入コイン保持部120,第1の投入コインストッパ121,第2の投入コインストッパ122,収納通路131と第2誘導通路133とを有する収納排出通路130,収納コイン保持部140,第1の収納コインストッパ141,第2の収納コインストッパ142,連絡通路161と第1誘導通路163とを有する投入コイン排出通路160,およびカード保持部191等を備えている。そして図3および図5に示すように、投入コイン排出通路160の一部である連絡通路161に傾斜部162を設けて、該投入コイン排出通路160を収納排出通路130に対してビジタコイン5の厚み方向にずらすことにより、第1誘導通路163と第2誘導通路133とが重畳して(左右に並行して重なり合って別個に)コイン排出口112に臨むように形成されている。ここで各通路は、ビジタコイン5が起立した状態で、該ビジタコイン5の自重により転動又は落下する通路である。
制御部101は、前記制御部21と通信可能に接続されており、該制御部21の指令に基づいて、図3(d)に示すようにして接続されている記録媒体R/W102,第1の投入コインストッパ121,第2の投入コインストッパ122,第1の収納コインストッパ141,および第2の収納コインストッパ142の動作を制御するものである。ここでの制御部101には、当該通路ユニット100が玉貸ユニット20に備えられている旨が記憶されており、該記憶に基づいた制御を行なう。具体的には、投入コイン保持部120でビジタコイン5を保持している状態で返却操作を受け付けると、通常は閉鎖されている第1の投入コインストッパ121を開放して当該ビジタコイン5を連絡通路161に落下させた後、該第1の投入コインストッパ121を閉鎖する制御を行なう。また投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5の残額が零になると、通常は閉鎖されている第2の投入コインストッパ122を開放して当該ビジタコイン5を収納通路131に収納させた後、該第2の投入コインストッパ122を閉鎖する制御を行なう。さらに収納コイン保持部140でビジタコイン5を保持している状態で返却操作を受け付けると、通常は閉鎖されている第1の収納コインストッパ141を開放して当該ビジタコイン5をコイン排出口112から排出して返却した後、該第1の収納コインストッパ141を閉鎖すると共に、通常は閉鎖されている第2の収納コインストッパ142を開放して当該ビジタコイン5を収納コイン保持部140に供給した後、該第2の収納コインストッパ142を閉鎖する制御を行なう。
記録媒体R/W102は、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録情報を読み取ると共に記録媒体に対して情報を書き込むものである。この記録媒体R/W102は、前記ICカードである会員カード4および前記ICコインであるビジタコイン5に対応したICリーダ/ライタであり、投入コイン保持部120に対応し、ビジタコイン5の記録情報を読み取る第1読取部である上部アンテナ103と、収納コイン保持部140およびカード保持部191に対応し、ビジタコイン5および会員カード4の両方の記録情報を読み取る第2読取部である下部アンテナ104とを備えている。これにより、コイン投入口111から投入されて投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5に対しては、上部アンテナ103を介して情報の読み取りおよび書き込みを行なう。また、収納通路131から排出されて収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5に対しては、下部アンテナ104を介して情報の読み取りおよび書き込みを行なう。さらに、カード挿入口190から挿入されてカード保持部191で保持している会員カード4に対しても、下部アンテナ104を介して情報の読み取りおよび書き込みを行なう。
コイン投入口111は、ビジタコイン5が投入される部位であり、ここでは図3(a)(b)に示すように、玉貸ユニット20の前面に形成され、ビジタコイン5を起立させた状態で投入可能な縦長の孔である。このコイン投入口111には、制御部101の制御によって開閉する図示しないシャッタが設けられており、後述する可制御により記録媒体受付を待機する状態(たとえば図15のS192a等)以外では、該シャッタによりコイン投入口111が遮蔽されていて、ビジタコイン5が投入できないようになっている。
そして通路ユニット100は、図4に示すように、該コイン投入口111に投入されたビジタコイン5を投入コイン保持部120に導くための投入コイン誘導通路113を備えており、ここでの投入コイン誘導通路113は、コイン投入口111から後方に向けて傾斜して配置された通路である。また通路ユニット100は、投入コイン保持部120に連通してビジタコイン5を該投入コイン保持部120に供給するための供給通路114を備えており、ここでの供給通路114は、通路ユニット100の上面から下方に向けて鉛直に形成された通路である。なお玉貸ユニット20に備えられる通路ユニット100では、該供給通路114は使用されない。
コイン排出口112は、コイン投入口111の下方に設けられ、ビジタコイン5が排出される部位であり、ここでは図3(a)(b)(c)に示すように、玉貸ユニット20の前面に突出して形成され、投入コイン排出通路160の終端側に形成された第1誘導通路163と収納排出通路130の終端側に形成された第2誘導通路133とが重畳して臨み、両誘導通路から排出されたビジタコイン5を受け止める容器状の部位である。
カード挿入口190は、コイン排出口112の側方に設けられ、会員カード4が挿入される部位であり、ここでは図3(a)(b)(c)に示すように、玉貸ユニット20の前面に形成され、会員カード4を起立させた状態で挿入可能な縦長の孔である。カード保持部191は、該カード挿入口190から挿入された会員カード4を保持する部位であり、図3(c)に示すように、カード挿入口190の後方に位置する。
ここで前記下部アンテナ104は、図3(c)に示すように、収納コイン保持部140とカード保持部191との間に配設されることにより、ビジタコイン5および会員カード4の両方の記録情報を読み取るように構成されている。これによれば、カード保持部191に対応する読取部を下部アンテナ104とは別個に設ける場合と比べて、省スペース化を図ることができると共に、製造コストが削減される。
投入コイン保持部120は第1保持部の一例であって、ビジタコイン5の記録情報を読み取る第1読取部(上部アンテナ103)が対応して設けられ、コイン投入口111から投入されたビジタコイン5(以下「投入コイン」ともいう。)を保持する部位であり、ここでは前記投入コイン誘導通路113の終端部分が第1の投入コインストッパ121および第2の投入コインストッパ122により区画された部位である。この投入コイン保持部120では、コイン投入口111から投入されて投入コイン誘導通路113を自重により転動してきたビジタコイン5が、閉鎖状態にある第1の投入コインストッパ121および第2の投入コインストッパ122に堰き止められて保持される。
第1の投入コインストッパ121は、投入コイン保持部120と投入コイン排出通路160との間に形成されるストッパである。
第2の投入コインストッパ122は、投入コイン保持部120と収納通路131との間に形成されるストッパである。
収納排出通路130は、図4および図5に示すように、投入コイン保持部120に保持されるビジタコイン5のうち、回収したビジタコイン5(ここでは残額が無いビジタコイン5)を収納すると共に、該収納しているビジタコイン5を前記コイン排出口112に排出するための通路であって、収納通路131と第2誘導通路133とを有する。
収納通路131は、投入コイン保持部120に連設されビジタコイン5を収納する通路であり、ここでは投入コイン保持部120から後方に向けて傾斜し、途中で下方に向けて鉛直に屈曲し、さらに途中で後方に向けて半円弧状に屈曲して形成されており、終端には第1の収納コインストッパ141が設けられている。この収納通路131では、遊技場の営業開始前に予めコイン投入口111から投入されたビジタコイン5,および遊技場の営業中に第2の投入コインストッパ122が開放状態となって投入コイン保持部120における保持が解除されたビジタコイン5が、閉鎖状態にある第1の収納コインストッパ141に堰き止められて、一列に並べて収納される。ここで「一列に並べて」とは、ビジタコイン5の面同士ではなく円周同士が接するように並べての意味である。ここでの収納通路131は、7枚のビジタコイン5を収納可能である。
第1の収納コインストッパ141は、収納通路131と第2誘導通路133との間に形成されるストッパである。
ここで通路ユニット100は、図4に示すように、収納通路131の途中から連設されビジタコイン5を該収納通路131から排出するための排出通路132を備えており、ここでの排出通路132は、収納通路131の半円弧状部分における下半分に形成された開口から下方に向けて鉛直に形成され、通路ユニット100の下面に開口している通路である。なお玉貸ユニット20に備えられる通路ユニット100では、後述する第1カバー部材150が装着されることにより、収納通路131と排出通路132との分岐部における排出通路132側が排出通路遮蔽板153で遮蔽されるので、該排出通路132は使用されない。
第2誘導通路133は、収納コイン保持部140が形成されると共に、コイン排出口112に連通する通路であり、ここでは収納通路131の終端から前方に向けて傾斜してコイン排出口112に連通し、その終端近傍に第2の収納コインストッパ142が設けられて収納コイン保持部140が形成されている。
収納コイン保持部140は第2保持部の一例であって、ビジタコイン5の記録情報を読み取る第2読取部(下部アンテナ104)が対応して設けられ、収納通路131の終端から供給されたビジタコイン5(以下「収納コイン」ともいう。)を保持する部位であり、ここでは図4に示すように、第2誘導通路133の終端近傍が第2の収納コインストッパ142により区画された部位である。この収納コイン保持部140では、第1の収納コインストッパ141が開放状態となって収納通路131の終端から供給されたビジタコイン5が、閉鎖状態にある第2の収納コインストッパ142に堰き止められて常に保持されている。
ここで第2の収納コインストッパ142は、制御部101の制御によって開閉するシャッタであり、通常は閉鎖状態にあって、収納通路131の終端から供給されたビジタコイン5を保持している。そして第2の収納コインストッパ142は、投入コイン保持部120でビジタコイン5を保持しておらず、かつカード保持部191で会員カード4を保持していない状態で返却操作を受け付けると、制御部101の制御によって開放状態になり、前記保持していたビジタコイン5が第2誘導通路133を自重により転動してコイン排出口112に排出される。そして第2の収納コインストッパ142は、その後に所定のタイミングで制御部101の制御によって再び閉鎖状態になり、収納通路131の終端から供給されたビジタコイン5を再び保持する。
投入記録媒体排出通路である投入コイン排出通路160は、図4および図5に示すように、返却すべきビジタコイン5をコイン排出口112に排出するための通路であって、連絡通路161と第1誘導通路163とを有する。連絡通路161は、投入コイン保持部120に連設される通路であり、ここでは投入コイン保持部120から下方に向けて鉛直に形成されている。第1誘導通路163は、該連絡通路161に連設されてコイン排出口112に連通する通路であり、ここでは連絡通路161の下端から前方に向けて傾斜してコイン排出口112に連通するように形成されている。
ここで投入コイン排出通路160の一部である連絡通路161の途中には、図5に示すように、正面視で左側に傾斜する傾斜部162が設けられていて、連絡通路161の下端が該連絡通路161の上端に対してビジタコイン5の厚み方向にずらされている。これにより、該連絡通路161の下端に連設されている第1誘導通路163が第2誘導通路133に対してビジタコイン5の厚み方向にずらされて、該第1誘導通路163と第2誘導通路133とが重畳してコイン排出口112に臨むように形成されている。
図1に戻り、前記制御部21は通信可否検知手段の一例であって、管理装置50と通信できる通信可能状態(オンライン状態)であるか通信できない通信不可能状態(オフライン状態)であるかを検知するものである。具体的には、管理装置50の後述する通信部51から各玉貸ユニット20に対して定期的(たとえば10秒ごと)に送信されてくる通信確認要求に基づいて、該通信確認要求の受信を定期的に検知している間はオンライン状態(即ち管理装置50と通信できる通信可能状態)であると判定し、該通信確認要求の受信を一定期間(たとえば1分間)検知しなくなるとオフライン状態(即ち管理装置50と通信できない通信不可能状態)であると判定する。
また前記制御部21は管理残額取得手段の一例であって、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の管理残額を取得するものである。具体的には、前記通信可否検知手段によりオンライン状態を検知しているときに記録媒体を受け付けたことに基づいて、前記挿入通知を管理装置50に対して送信し、該挿入通知に応じて管理装置50から送信されてくる残額通知(図17のS224)又は予定残額通知(同S241)を受信して、該残額通知に含まれる管理残額又は該予定残額通知に含まれる合算額を制御部21のRAMで記憶することにより、記録媒体の管理残額を取得する。
また前記制御部21は、第1に、管理装置50とオンライン状態で所定額以上の貨幣を受け付けたときに入金処理を行なう機能と、第2に、管理装置50とオンライン状態で玉貸操作を受け付けたときに使用額+消費税額分の玉貸処理を行なうとともに、携帯電話200の電子マネーを使用して一発貸しを行なう機能と、第3に、管理装置50とオフライン状態で貨幣を受け付けたときにオフライン一発貸しを行なう機能と、第4に、該オフライン一発貸しにおいて記録媒体に記録されているオフライン端数額が零になったときに管理残額が有る該記録媒体を返却する機能と、第5に、オフライン端数額が記録されている記録媒体を受け付けたときに該オフライン端数額を消去する機能と、第6に、オフライン状態からオンライン状態に復帰したときに記録媒体に記録されているオフライン端数額を消去する機能とを有する。以下、制御部21の各機能について説明する。
まず第1に、管理装置50とオンライン状態で所定額以上の貨幣を受け付けたときに入金処理を行なうために、制御部21は、貸与可能処理手段,および通番更新手段として機能する。即ち玉貸ユニット20は、管理装置50とオンライン状態で所定額以上の貨幣を受け付けると(図12のS101)、前述の如く、記録媒体IDと受付貨幣額とを含む入金要求を管理装置50に対して送信し(同S103)、該入金要求に応じて管理装置50から予定残額通知を受信する(同S106)。
ここで貸与可能処理手段として機能する制御部21は、予定残額通知の受信に応じて、該予定残額通知から特定される合算額の範囲内でパチンコ玉の貸与を可能とするための貸与可能処理を特定処理として行なうものであり、ここでは該貸与可能処理として、受付貨幣を取り込む処理を行なう(図12のS108)。また通番更新手段として機能する制御部21は、該特定処理である貸与可能処理に伴って、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の通番を更新する第1の通番更新処理を行なう(同S109)。ここで第1の通番更新処理とは、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5,投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5,又はカード保持部191で保持している会員カード4に記録されている通番に1を加算して更新する旨を、制御部101を介して記録媒体R/W102に対して指示する処理である。なお連携処理要求送信手段として機能する外部通信部21bは、前述の如く、該特定処理である貸与可能処理に伴って、該貸与可能処理を行なった旨を示す貸与可能情報(ここでは記録媒体IDを含む貨幣取込通知)を前記連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S110)。
また第2に、管理装置50とオンライン状態で玉貸操作を受け付けたときに使用額+消費税額分の玉貸処理を行なうために、制御部21は、貸与処理手段,通番更新手段,および記録媒体排出処理手段として機能する。
ここで貸与処理手段として機能する制御部21は、遊技者の操作(玉貸ボタン15の操作)により、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けて管理装置50にて管理されている管理残額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶残額)の範囲内でパチンコ玉を貸与するための第1の貸与処理(使用額+消費税額分の玉貸処理)を行なうとともに(図14のS122)、携帯電話200に記憶されている電子マネーを使用して一発貸しを行なうものである(図13、図30)。また通番更新手段として機能する制御部21は、該特定処理である第1の貸与処理に伴って、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の通番を更新する第1の通番更新処理を行なう(図14のS123)。なお連携処理要求送信手段として機能する外部通信部21bは、前述の如く、該特定処理である第1の貸与処理に伴って、前記第1の減算要求を前記連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S124)。
この貸与処理手段として機能する制御部21は、前記管理残額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶残額)と予め定められた基準貸与額(たとえば税込単位額の5度数分である525円)とを比較して、該管理残額が基準貸与額以上であるときには、該基準貸与額分のパチンコ玉を貸与するための第1の貸与処理を行ない、該管理残額が基準貸与額未満であるときには、該管理残額のうちの、前記税込単位額(ここでは105円)の整数倍に相当する貸与対象額分のパチンコ玉を貸与するための第1の貸与処理を行なう。ここでの基準貸与額は、本例においては以下で示す玉貸設定金額であり、たとえば各玉貸ユニット20毎に、管理装置50から配信されて制御部21に記憶されることで設定され、該設定額が後述する図7に示す管理装置50の玉貸設定金額DBで管理されている。
具体的には、記憶残額≧玉貸設定金額であれば、該玉貸設定金額を使用額+消費税額として、該玉貸設定金額分のパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示する処理を行ない、記憶残額(たとえば300円)<玉貸設定金額であれば、税込単位額の整数倍であって記憶残額を超えない最大額である貸与対象額(ここでは210円)を使用額+消費税額として、該貸与対象額分のパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示する処理を行なう。なお記憶残額<税込単位額である105円(即ち端数額)であれば、払出制御基板12に対してパチンコ玉の払出を指示する処理は行なわない。該指示を受けたパチンコ機10側では、単位使用額である100円(換言すれば税込単位額である105円)毎に25個のパチンコ玉が払い出される。
そして該使用額+消費税額分の玉貸処理が行なわれると、記憶残額≧玉貸設定金額であれば、該玉貸設定金額(ここでは525円)を使用額+消費税額として含み、記憶残額(たとえば300円)<玉貸設定金額であれば、税込単位額の整数倍であって記憶残額を超えない最大額である貸与対象額(ここでは210円)を使用額+消費税額として含む前記第1の減算要求が、管理装置50に対して送信される(図14のS124)。この第1の減算要求を受信した管理装置50から減算完了通知が送信されてくることにより(同S128)、制御部21のRAMに記憶されている記憶残額から使用額+消費税額が減算更新され(同S129)、該減算更新に応じて残度数表示器14における残度数の表示および残額表示器25における残額の表示が更新されて(図12のS111)、再び玉貸操作を受付可能となる(同S112)。
また記録媒体排出処理手段として機能する制御部21は、該第1の貸与処理の対象となった記録媒体のうちのビジタコイン5の管理残額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶残額)が零でないことを条件として、該管理残額が零でない旨を示す管理残額有り情報であるオンライン残額有りフラグを記録したビジタコイン5を排出する処理を行なうものであり(図15のS190,S195)、ここでは遊技者から排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録して排出する。具体的には、管理装置50とオンライン状態において、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない状態で、貨幣を受け付けて、玉貸操作の受付に基づいて使用額+消費税額分の玉貸処理が行なわれた後に、遊技者から排出操作を受け付けた場合(貨幣受付後に一度も玉貸操作を受け付けることなく排出操作を受け付けた場合も同様)には、制御部21のRAMで記憶している残額が零でないことを条件として、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5を排出する前に、該ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録し(図15のS190)、ビジタコイン5を受け付けている状態で、遊技者から排出操作を受け付けると、制御部21のRAMで記憶している記憶残額が零でないことを条件として、投入コイン保持部120で保持している該ビジタコイン5を排出する前に、該ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録する(同S195)。
また記録媒体排出処理手段として機能する制御部21は、ビジタコイン5の受付後に前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知したときに、前記管理残額有無管理手段(制御部21のRAM)でビジタコイン5の管理残額が零でない旨を管理していることを条件として、オンライン残額有りフラグを記録したビジタコイン5を排出する処理を行なうものである(図21のS545)。ここでは遊技者から排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録して排出する。
なお会員カード4は、管理残額の有無に拘わらず常に排出(返却)すべきものであるため、該会員カード4にはオンライン残額有りフラグは記録されない。
また第3に、管理装置50とオフライン状態で貨幣を受け付けたときにオフライン一発貸しを行なうために、制御部21は、入金残額使用可能処理手段,端数額使用可能処理手段,特定手段,合算額判定手段,貸与処理手段,および記録媒体排出処理手段として機能する。
ここで入金残額使用可能処理手段および端数額使用可能処理手段として機能する制御部21は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体に記録されている後述する入金残額(ここではオフライン端数額)を遊技媒体の貸与に使用可能とするための入金残額使用可能処理(ここでは端数額使用可能処理)を行なうものであり、ここでは次に述べる特定手段による処理が、当該端数額使用可能処理に相当する。なお前記通信可否検知手段によりオンライン状態を検知しているときにオフライン端数額が記録された記録媒体を受け付けたことに基づいて、該オフライン端数額を含む挿入通知を管理装置50に対して送信する処理も、入金残額使用可能処理(端数額使用可能処理)に相当する。該挿入通知が管理装置50に対して送信されることにより、該挿入通知に含まれるオフライン端数額が管理残額に対して加算されて、遊技媒体の貸与に使用可能となるからである。
特定手段として機能する制御部21は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに貨幣を受け付けたことに基づいて、当該受付貨幣額から、前記税込単位額の整数倍に相当する貸与対象額と、該貸与対象額未満の端数額とを特定する(図20のS515)。具体的には、1000円を受け付けた場合には、受付貨幣額である1000円から、税込単位額である105円の9倍に相当する945円を貸与対象額として特定すると共に、55円を端数額として特定する。
また特定手段として機能する制御部21は、第2の貸与処理(オフライン一発貸し)を行なった後に貨幣を受け付けたことに基づいて、前回の貨幣受付に基づいて特定した端数額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶端数額)と今回の受付貨幣額との合算額から、前記貸与対象額を特定すると共に、前記端数額を新たに特定する処理を行なう(図20のS524)。さらに特定手段として機能する制御部21は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体に記録されているオフライン端数額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶端数額)と今回の受付貨幣額との合算額から、前記貸与対象額を特定すると共に、前記端数額を新たに特定する処理を前記端数額使用可能処理として行なう(図20のS524)。
具体的には、記憶端数額が55円である状態でさらに1000円を受け付けた場合には、記憶端数額と受付貨幣額との合算額である1055円から、税込単位額である105円の10倍に相当する1050円を貸与対象額として特定すると共に、5円を端数額として新たに特定する。即ち制御部21のRAMで記憶される記憶端数額には、貨幣受付に基づいて特定された端数額,および記録媒体に記録されていたオフライン端数額が含まれる。
また合算額判定手段として機能する制御部21は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに貨幣を受け付けたことに基づいて、前回の貨幣受付に基づいて特定した端数額又は前記受け付けた記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録されているオフライン端数額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶端数額)と今回の受付貨幣額との合算額が前記税込単位額以上であるか否かを判定するものである(図20のS523)。
ここで該合算額判定手段により税込単位額以上であると判定されたことを条件として、前記受け付けた貨幣が回収され、前記特定手段による特定が行なわれる一方、該合算額判定手段により税込単位額未満であると判定されたことを条件として、前記受け付けた貨幣が返却され、前記特定手段による特定が行なわれない。たとえば端数額が4円の状態で100円を受け付けた場合には、該受け付けた100円が返却され、端数額が5円の状態で100円を受け付けた場合には、該受け付けた100円が回収されて、貸与対象額105円(端数額0円)が特定される。
また貸与処理手段として機能する制御部21は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに貨幣を受け付けたことに基づいて、当該受付貨幣額の範囲内でパチンコ玉を貸与するための第2の貸与処理を行なうものであり、ここでは前記特定手段により貸与対象額が特定されたことに基づいて、遊技者の操作によることなく、該特定された貸与対象額分の遊技媒体を貸与するための第2の貸与処理(オフライン一発貸し)を行なう(図20のS515,S525)。なお特定手段により特定された端数額は、制御部21のRAMで記憶される(同S516,S526)。
また記録媒体排出処理手段として機能する制御部21は、前記受付貨幣額から第2の貸与処理に使用された使用額を減算した入金残額が零でないことを条件として、該入金残額を記録した記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を排出する処理を行なうものであり、ここでは前記特定手段により特定された端数額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶端数額)をオフライン端数額として記録した記録媒体を排出する処理を行なう。ここで記録媒体排出処理手段として機能する制御部21は、遊技者から排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、前記端数額記憶手段(制御部21のRAM)で記憶している端数額をオフライン端数額として記録媒体に記録して排出する処理を行なう(図21のS550)。
また第4に、前記オフライン一発貸しにおいて記録媒体に記録されているオフライン端数額が零になったときに管理残額が有る該記録媒体を返却するために、制御部21は、管理残額有り情報記録判定手段,および記録媒体排出処理手段として機能する。
ここで管理残額有り情報記録判定手段として機能する制御部21は、ビジタコイン5に管理残額有り情報であるオンライン残額有りフラグが記録されているか否かを判定するものである(図21のS547,S566)。また記録媒体排出処理手段として機能する制御部21は、該管理残額有り情報記録判定手段によりオンライン残額有りフラグが記録されている(即ちフラグが1)と判定されたことを条件として、オフライン端数額が零のビジタコイン5を排出する処理を行なうものである(同S552,S571)。
また第5に、オフライン端数額が記録されている記録媒体を受け付けたときに、該オフライン端数額を消去するために、制御部21は、端数額消去処理手段,および通番更新手段として機能する。即ち玉貸ユニット20は、前記通信可否検知手段によりオンライン状態を検知しているときに記録媒体を受け付けると(図16のS201)、前述の如く、記録媒体IDとオフライン端数額と通番とを含む挿入通知を管理装置50に対して送信し(同S202)、該挿入通知に応じて管理装置50から端数額消去要求および合算額特定情報である予定残額通知を受信する(図17のS241)。
ここで端数額消去処理手段として機能する制御部21は、該端数額消去要求である予定残額通知の受信に基づいて、前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)のオフライン端数額を消去する端数額消去処理を特定処理として行なうものである(図17のS244)。また通番更新手段として機能する制御部21は、該特定処理である端数額消去処理に伴って、記録媒体の通番を更新する第1の通番更新処理を行なう(同S245)。また端数額消去要求および合算額特定情報である予定残額通知の受信に基づいて、オフライン端数額を加算更新後の管理残額(即ち予定残額通知に含まれる合算額)の範囲内で前記第1の貸与処理が可能とされる。なお連携処理要求送信手段として機能する外部通信部21bは、前述の如く、該特定処理である端数額消去処理に伴って、前記端数額消去通知を前記連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S246)。
さらに第6に、オフライン状態からオンライン状態に復帰したときに、記録媒体に記録されているオフライン端数額を消去するために、制御部21は、端数額消去処理手段,および通番更新手段として機能する。即ち玉貸ユニット20は、オンライン状態への復帰を検知(図24のS601)した管理装置50から開始要求が送信されてきたときに(同S602)、記憶端数額をオフライン端数額として記録媒体に記録すると共に(同S603)、該記憶端数額を消去し(同S604)、前記開始要求に応じた開始応答を管理装置50に対して返信した後に(同S605)、前述の如く、記録媒体IDとオフライン端数額(入金残額)と通番とを含むオンライン復帰通知を管理装置50に対して送信し(同S606)、該オンライン復帰通知に応じて管理装置50から合算額特定情報である予定残額通知を受信する(図17のS241)。
ここで端数額消去処理手段として機能する制御部21は、該合算額特定情報である予定残額通知の受信に基づいて、前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)のオフライン端数額(入金残額)を消去する端数額消去処理(入金残額消去処理)を特定処理として行なうものである(図17のS244)。また通番更新手段として機能する制御部21は、該特定処理である端数額消去処理に伴って、記録媒体の通番を更新する第1の通番更新処理を行なう(同S245)。また合算額特定情報である予定残額通知の受信に基づいて、オフライン端数額を加算更新後の管理残額(即ち予定残額通知に含まれる合算額)の範囲内で前記第1の貸与処理が可能とされる。なお連携処理要求送信手段として機能する外部通信部21bは、前述の如く、該特定処理である端数額消去処理に伴って、前記端数額消去通知(入金残額消去通知)を前記連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S246)。
なお制御部21は、記録媒体の通番が上限値(たとえば255)に達しているときに、該記録媒体の通番を初期値に更新するものであり、収納コイン保持部140のビジタコイン5,若しくはカード保持部191で保持されている会員カード4又は投入コイン保持部120で保持されているビジタコイン5に記録されている通番を更新するにあたり、当該通番が上限値に達しているか否かを判定して、達していると判定したときには、該通番を初期値(たとえば0)に更新する。これにより、通番の記憶領域を極力小さくして、通番が上限値に達した後でも記録媒体を継続して使用することができ、記録媒体のコストを低減させることができる。また制御部21で実行されるプログラムにおいて定義されている通番の記憶領域(たとえば記憶領域が8ビットであれば0〜255)内で通番を繰り返し更新することで、通番が上限値に達したことによるプログラムの停止やエラー発生を防止している。
管理装置50は、会員カード4又はビジタコイン5を個々に識別可能な記録媒体IDに対応付けて通番およびパチンコ玉の貸与に使用される残額を管理するものである。この管理装置50は、遊技場内の所定箇所(たとえば管理事務所等)に設けられるものであり、図1に示すように接続される通信部51,制御部52,ディスプレイ53,入力装置54,ハードディスク55,および場外通信部56等を備えている。
記憶手段であるハードディスク55には、図7に示す残額管理DB,玉貸設定金額DBを記憶する領域が設けられている。この残額管理DBでは、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けて残額が記憶されており、制御部52の制御により該残額が更新されて管理される。また残額管理DBでは、記録媒体IDに対応付けて、後述する第2の通番更新処理により更新される通番が管理される。
また残額管理DBは取引装置特定情報記憶手段の一例であって、各記録媒体IDに対応付けて、該記録媒体IDの記録媒体を少なくとも前回受け付けていた玉貸ユニット20であって、管理装置50と通信できるオンライン状態で該記録媒体を受け付けた後に管理装置50と通信できないオフライン状態になった当該玉貸ユニット20を特定可能な装置IDを記憶するものである。ここでは当該記録媒体IDの記録媒体を前回オンライン状態で受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDが記憶されている。
この装置IDの記憶方法について説明する。まず管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20が、所定額以上の貨幣を受け付けると、受付貨幣額を含む入金要求が管理装置50に対して送信される(図12のS103)。このとき送信される情報には、記録媒体IDと当該玉貸ユニット20の装置IDも含まれるので、該情報を受信した管理装置50では、残額管理DBにおいて、受信した記録媒体IDに対応付けて、受信した装置IDを記憶する。
また管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20が、記録媒体を受け付けると、挿入通知が管理装置50に対して送信される(図16のS202)。このとき送信される情報にも、記録媒体IDと当該玉貸ユニット20の装置IDが含まれるので、該情報を受信した管理装置50では、残額管理DBにおいて、予定残額通知又は残額通知の送信時に、受信した記録媒体IDに対応付けて、受信した装置IDを記憶する(図17のS220,S240)。ここで予定残額通知又は残額通知の送信時に装置IDを記憶をするのは、以下の理由による。即ち後述する通番不一致時処理において、玉貸設定金額を減算するにあたり(図18のS272)、前回記録媒体を受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDを特定する処理を要するが(同S269)、挿入通知を受信した際に、該挿入通知に含まれる装置IDを記憶するようにすると、前回記録媒体を受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDに、今回受信した装置IDが上書きされてしまい、前回記録媒体を受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDが特定不能となってしまう問題があるので、そのような事態を回避すべく、挿入通知に含まれる装置IDを記憶するタイミングを、予定残額通知又は残額通知の送信時(換言すれば図18に示す通番不一致時処理の終了後)としているのである。
ここで管理装置50は、返却操作に伴う返却通知(図15のS184)を受信したときにも、該返却通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている装置IDを消去せずに記憶したままにしておく。そのため、残額管理DBには、当該記録媒体IDの記録媒体を前回オンライン状態で受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDが記憶される。即ち、該記録媒体IDの記録媒体を少なくとも前回受け付けていた玉貸ユニット20であって、オンライン状態で該記録媒体を受け付けた後にオフライン状態になった玉貸ユニット20の装置IDも管理される。なお、残額管理DBに装置IDを記憶する際に、既に装置IDが記憶済みである場合には、該記憶済みの装置IDを消去して、新たに装置IDを記憶する、いわゆる上書き処理を行なう。
ここでオフライン状態にある玉貸ユニット20が記録媒体を受け付けて、その後、該記録媒体を受け付けている状態でオンライン状態に復帰した場合にも、オンライン状態で記録媒体を受け付けたときと同様に、前記挿入通知に相当するオンライン復帰通知が管理装置50に対して送信され(図24のS606)、記録媒体IDと装置IDが対応付けられて残額管理DBに記憶される。
また本例では、管理装置50とオンライン状態にある精算装置60が、記録媒体を受け付けたときに、精算要求が管理装置50に対して送信される(図25のS702)。このとき送信される情報には、受け付けた記録媒体の記録媒体IDと当該精算装置60の装置IDが含まれるので、該情報を受信した管理装置50では、残額管理DBにおいて、前述したのと同様の理由により、後述する精算許諾情報の送信時に、受信した記録媒体IDに対応付けて、受信した装置IDを記憶する(図26のS220,S240)。
また残額管理DBでは、前記記録媒体IDに対応付けて、当該記録媒体に関する処理状態であるステータスが記憶されている。このステータスの記憶方法について説明する。まず管理装置50は、玉貸ユニット20から入金要求を受信すると(図12のS103)、該入金要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして入金処理中と記憶し(同S104)、玉貸ユニット20から貨幣取込通知を受信したことを条件として(同S110)、該貨幣取込通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスを入金処理済に更新する(同S116)。ここで入金処理中とは、受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている旨を示すステータスであり、入金処理済とは、受付貨幣額について後述する加算済更新処理が行なわれている旨を示すステータスである。
また管理装置50は、玉貸ユニット20から減算要求を受信すると(図14のS124)、該減算要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして減算処理済と記憶する(同S127)。
また管理装置50は、玉貸ユニット20から挿入通知又はオンライン復帰通知を受信すると(図16のS202,図24のS606)、該挿入通知又はオンライン復帰通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(図16のS209,図18のS273)、玉貸ユニット20から残額受信通知又は端数額消去通知を受信したことを条件として(図17のS224,S246)、該残額受信通知又は端数額消去通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスを挿入処理済に更新する(同S228)。
さらに管理装置50は、精算装置60から精算要求を受信すると(図25のS702)、前記挿入通知を受信した場合と同様に、該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(図16のS209,図18のS273)、精算装置60から精算許諾情報受信通知又は端数額消去通知を受信したことを条件として(図26のS2200,S246a)、該精算許諾情報受信通知又は端数額消去通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスを挿入処理済に更新する(同S228)。ここでステータスとして挿入処理済のステータスを管理しており、使用装置IDとして精算装置60の装置IDを管理していることが、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて該精算要求を受信した旨を示す精算要求受信情報を管理していることに相当する。また挿入処理済のステータスを精算処理済のステータスに更新することが、該記録媒体IDに対応付けて管理している精算要求受信情報を消去する精算要求消去処理に相当する。
さらに残額管理DBでは、前記記録媒体IDに対応付けて、前記入金要求に含まれる受付貨幣額と、前記挿入通知又は前記オンライン復帰通知に含まれるオフライン端数額が記憶されている。即ち管理装置50は、前記入金要求の受信に応じて、該入金要求から特定される受付貨幣額(ここでは該入金要求に含まれる受付貨幣額)を該入金要求から特定される記録媒体ID(ここでは該入金要求に含まれる記録媒体ID)に対応付けて記憶する処理を行なう。そして通信部51は、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と該受付貨幣額との合算額を特定可能な残額通知を玉貸ユニット20に対して送信し、ここでは該合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(図12のS106)。
また管理装置50は、前記挿入通知の受信に応じて、該挿入通知から特定されるオフライン端数額(ここでは該挿入通知に含まれるオフライン端数額)を該挿入通知から特定される記録媒体ID(ここでは該挿入通知に含まれる記録媒体ID)に対応付けて記憶する処理を行なう。そして通信部51は、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と該オフライン端数額との合算額を特定可能な残額通知を玉貸ユニット20に対して送信し、ここでは該合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(図17のS241)。
さらに管理装置50は、前記オンライン復帰通知の受信に応じて、該オンライン復帰通知に含まれるオフライン端数額を該オンライン復帰通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶する処理を行なう。そして通信部51は、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と該オフライン端数額との合算額を特定可能な合算額特定情報を玉貸ユニット20に対して送信し、ここでは該合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(図17のS241)。
前記玉貸設定金額DBは、図7に示すように、基準貸与額を管理するものであり、ここでは各玉貸ユニット20を個々に識別可能な装置IDに対応付けて、当該玉貸ユニット20に対して設定されている貸与基準額である玉貸設定金額が各玉貸ユニット20毎に管理されている。本例における貸与基準額は消費税額を含む額であり、税込基準額の整数倍、たとえば5度数分の税込基準額である525円や、3度数分の税込基準額である315円とされる。
ディスプレイ53は、各種の情報を表示するための表示デバイスであり、入力装置54は、各種の入力を受け付けるための入力デバイスである。制御部52は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ハードディスク55に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、管理装置50に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行なうものである。
ここで前記制御部52は通信可否検知手段の一例であって、玉貸ユニット20,および精算装置60と通信できる通信可能状態(オンライン状態)であるか通信できない通信不可能状態(オフライン状態)であるかを検知するものである。具体的には、通信部51から各玉貸ユニット20,および精算装置60に対して定期的(たとえば10秒毎)に通信確認要求を送信し、該通信確認要求に応じて玉貸ユニット20,および精算装置60から通信部51に対して返信されてくる通信確認通知に基づいて、該通信確認通知の返信を定期的に検知している間はオンライン状態(即ち玉貸ユニット20,および精算装置60と通信できる通信可能状態)であると判定し、該通信確認通知の返信を一定期間(たとえば1分間)検知しなくなるとオフライン状態(即ち玉貸ユニット20,および精算装置60と通信できない通信不可能状態)であると判定する。そして該オフライン状態が発生した旨をハードディスク55で記憶する。
また制御部52は減算処理手段の一例であって、前記第1の減算要求の受信に基づいて(図14のS124)、前記使用額および該使用額に対応する消費税額を前記管理残額から減算する第1の減算処理を行なうと共に(同S125)、前記第2の減算要求である加算要求の受信に基づいて(図14のS165)、前記受付貨幣額に対応する消費税額を前記管理残額から減算する第2の減算処理(ここでは対応消費税額*(−1)を管理残額に対して加算する加算処理)を行なうものである(同S165)。
また制御部52は受付通知処理手段の一例であって、玉貸ユニット20の受付通知送信手段から送信されてきた記録媒体受付通知(ここでは挿入通知)に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して該記録媒体受付通知に含まれるオフライン端数額を加算更新するための端数額加算更新処理を行なうと共に、前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録されているオフライン端数額の消去を指示する端数額消去要求を通信部51により玉貸ユニット20に対して送信するものである。ここで端数額加算更新処理は、挿入通知に含まれるオフライン端数額を該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶する処理である(図16のS212,図18のS277)。また端数額消去要求は、該管理残額とオフライン端数額との合算額を特定可能な合算額特定情報であり、ここでは該合算額を含む予定残額通知である(図17のS241)。
また受付通知処理手段として機能する制御部52は、精算装置60から送信されてきた精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して該精算要求に含まれるオフライン端数額を加算更新するための端数額加算更新処理を行なうと共に、前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録されているオフライン端数額の消去を指示する端数額消去要求を通信部51により精算装置60に対して送信するものである。ここで端数額加算更新処理は、精算要求に含まれるオフライン端数額を該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶する処理である(図16のS212,図18のS277)。また端数額消去要求は、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額とオフライン端数額との合算額を含む精算許諾情報である(図26のS241a)。
また制御部52は復帰通知処理手段の一例であって、玉貸ユニット20の復帰通知送信手段から送信されてきたオンライン復帰通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して該オンライン復帰通知に含まれるオフライン端数額(入金残額)を加算更新するための端数額加算更新処理(入金残額加算更新処理)を行なうと共に、前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録されているオフライン端数額の消去を指示する端数額消去要求を通信部51により玉貸ユニット20に対して送信するものである。ここで端数額加算更新処理は、オンライン復帰通知に含まれるオフライン端数額を該オンライン復帰通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶する処理である(図16のS212,図18のS277)。また端数額消去要求は、該管理残額とオフライン端数額との合算額を特定可能な合算額特定情報であり、ここでは該合算額を含む予定残額通知である(図17のS241)。
また制御部52は連携処理手段の一例であって、前記連携処理要求の受信に応じて前記連携処理を行ない、該連携処理に伴って前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する第2の通番更新処理を行なうものである。ここで第2の通番更新処理とは、残額管理DBにおいて該記録媒体IDに対応付けて管理されている通番に1を加算して更新する処理である。
この連携処理手段として機能する制御部52は、玉貸ユニット20から送信されてくる連携処理要求である貸与可能情報(ここでは貨幣取込通知)の受信に応じて(図12のS110)、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶している受付貨幣額を当該記録媒体の管理残額に対して加算する受付貨幣額加算処理と、該受付貨幣額が加算済であることを特定可能な状態に更新する加算済更新処理とを連携処理として行なうと共に(同S113,S114)、前記第2の通番更新処理を行なう(同S115)。ここでの加算済更新処理は、該受付貨幣額を消去する処理である。
また連携処理手段として機能する制御部52は、玉貸ユニット20から送信されてくる連携処理要求である第1の減算要求の受信に応じて(図14のS124)、前記基準貸与額を管理残額から減算する前記第1の減算処理を連携処理として行なうと共に(同S125)、前記第2の通番更新処理を行なう(同S126)。ここでの第1の減算処理は、消費税が徴収されることから、基準貸与額および該基準貸与額に対応する消費税額を管理残額から減算する処理であり、具体的には、減算要求に含まれる使用額+消費税額を管理残額から減算する処理である。即ち、管理残額が当該玉貸ユニット20の玉貸設定金額以上であれば、減算される[使用額+消費税額]は玉貸設定金額であり、管理残額が当該玉貸ユニット20の玉貸設定金額未満であれば、減算される[使用額+消費税額]は税込単位額の整数倍であって管理残額を超えない最大額である。そして通信部51により、該減算処理を行なった旨を示す減算完了通知が玉貸ユニット20に対して送信される(同S128)。
また制御部52は、玉貸ユニット20から送信されてくる残額受信通知(図17のS224),又は精算装置60から送信されてくる精算許諾情報受信通知(図26のS2200)の受信に応じて、前記第2の通番更新処理を行なう(図17又は図26のS227)。
また連携処理手段として機能する制御部52は、端数額消去通知(図17のS246又は図26のS246a)の受信に応じて、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶している入金残額(ここではオフライン端数額)を当該記録媒体の管理残額に対して加算する入金残額加算処理(オフライン端数額加算処理)と、該オフライン端数額が加算済であることを特定可能な状態に更新する加算済更新処理とを連携処理として行なうと共に(図17又は図26のS248)、前記第2の通番更新処理を行なう(同S227)。ここでの加算済更新処理は、オフライン端数額を消去する処理である。
また制御部52は、後述する精算実行通知である精算完了通知(図27のS783)の受信に応じて、前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する第4の通番更新処理を行なうと共に(同S785)、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を零に更新する管理残額零更新処理(同S784)と、該記録媒体IDに対応付けて管理している精算要求受信情報を消去する精算要求消去処理(同S786)とを行なう。ここでの第4の通番更新処理は、残額管理DBにおいて該記録媒体IDに対応付けて管理されている通番に1を加算して更新する処理である。また管理残額零更新処理は、管理残額を消去する処理である。さらに精算要求消去処理は、ステータスを挿入処理済から精算処理済に更新する処理である。そして通信部51により、これらの処理を行なった旨を示す残額消去完了通知が精算装置60に対して送信される(同S787)。
また制御部52は、前記記録媒体IDに対応付けて管理している通番が上限値(たとえば255)に達しているときに、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番を初期値に更新するものであり、ここでは受信した情報に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番を更新するにあたり、当該通番が上限値に達しているか否かを判定して、達していると判定したときには、該通番を初期値(たとえば0)に更新する。これにより、通番の記憶領域を極力小さくして、通番が上限値に達した後でも記録媒体を継続して使用することができ、記録媒体のコストを低減させることができる。また制御部52で実行されるプログラムにおいて定義されている通番の記憶領域(たとえば記憶領域が8ビットであれば0〜255)内で通番を繰り返し更新することで、通番が上限値に達したことによるプログラムの停止やエラー発生を防止している。
また制御部52は通番判定手段の一例であって、玉貸ユニット20から記録媒体の記録媒体IDと通番とを受信し、該受信した通番が該受信した記録媒体IDに対応付けられた通番と一致するか否かを判定するものであり、具体的には、玉貸ユニット20の受付通知送信手段から送信されてきた記録媒体受付通知(ここでは挿入通知),精算装置60から送信されてきた精算要求,又は玉貸ユニット20の復帰通知送信手段から送信されてきたオンライン復帰通知の受信に応じて、該挿入通知,精算要求,又はオンライン復帰通知に含まれる通番が、該挿入通知,精算要求,又はオンライン復帰通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番と一致するか否かを判定する(図16又は図25のS203)。そして制御部52は、該通番判定手段により通番が一致しないと判定されたことを条件として、予め定められた通番不一致時処理を行ない、また該通番判定手段により通番が一致すると判定されたことを条件として、予め定められた通番一致時処理を行なう。
具体的には、通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていること(即ち入金処理中であること)を条件として、通番不一致時処理として、前記受付貨幣額加算処理と前記加算済更新処理を行なう(図18のS262)。即ち通番が一致せず、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図12のS106)を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行なわれているため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算して該受付貨幣額を消去する処理を行なうものである。
一方、通番判定手段により通番が一致すると判定され、かつ前記受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていること(即ち入金処理中であること)を条件として、通番一致時処理として、前記受付貨幣額加算処理を行なうことなく、前記加算済更新処理を行なう(図16のS205)。即ち通番が一致し、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている場合とは、管理装置50が入金要求(図12のS103)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(同S110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の返却が行なわれているため、管理装置50においても受付貨幣額を管理残額に対して加算せず、該受付貨幣額を消去する処理を行なうものである。
また通番が一致すると判定され、かつ挿入通知,又はオンライン復帰通知に含まれる入金残額(ここではオフライン端数額)が零であるかあるいは入金残額が含まれないことを条件として、挿入通知,又はオンライン復帰通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(図17のS221)。一方、通番が一致すると判定され、かつ挿入通知,又はオンライン復帰通知に含まれる入金残額(ここではオフライン端数額)が零でないことを条件として、該オフライン端数額を記憶し、挿入通知,又はオンライン復帰通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と該オフライン端数額との合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(同S241)。
また通番が一致すると判定され、かつ精算要求に含まれる入金残額(ここではオフライン端数額)が零であるかあるいは入金残額が含まれないことを条件として、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(図26のS221a)。一方、通番が一致すると判定され、かつ精算要求に含まれる入金残額(ここではオフライン端数額)が零でないことを条件として、該オフライン端数額を記憶し、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と該オフライン端数額との合算額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(同S241a)。
そして通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記入金残額(ここではオフライン端数額)が未加算の状態で記憶されていること(即ち挿入処理中であること)を条件として、通番不一致時処理として、前記入金残額加算処理(ここでは端数額加算処理)と前記加算済更新処理を行なう(図18のS265)。即ち通番が一致せず、かつオフライン端数額が未加算の状態で記憶されている場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図17のS241)を受信してから管理装置50が端数額消去通知(同S246)を受信する前,又は精算装置60が精算許諾情報(図26のS241a)を受信してから管理装置50が精算完了通知(同S246a)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には記録媒体に記録されているオフライン端数額の消去が行なわれているため、管理装置50においてオフライン端数額を管理残額に対して加算して該オフライン端数額を消去する処理を行なうものである。
一方、通番判定手段により通番が一致すると判定され、かつ前記入金残額(ここではオフライン端数額)が未加算の状態で記憶されていること(即ち挿入処理中であること)を条件として、通番一致時処理として、前記入金残額加算処理(ここでは端数額加算処理)を行なうことなく、前記加算済更新処理を行なう(図16のS208)。即ち通番が一致し、かつオフライン端数額が未加算の状態で記憶されている場合とは、管理装置50が挿入通知(図16のS202)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(図17のS241)を受信する前,又は管理装置50が精算要求(図25のS702)を受信してから精算装置60が精算許諾情報(図26のS241a)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には記録媒体に記録されているオフライン端数額の消去が行なわれていないため、管理装置50においてもオフライン端数額を管理残額に対して加算せず、該オフライン端数額を消去する処理を行なうものである。
なお通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けて精算要求受信情報を管理していること(即ちステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが精算装置60の装置IDであること)を条件として、通番不一致時処理として、前記管理残額零更新処理と、前記精算要求消去処理とを行なう(図18のS267)。即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが精算装置60の装置IDである場合とは、管理装置50が精算完了通知(図27の同S783)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には精算装置60において貨幣の払い出しが行なわれているため、管理装置50において管理残額を消去しステータスを精算処理済に更新する処理を行なうものである。
また通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ受付貨幣額について加算済更新処理が行なわれていること(即ちステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDであること)を条件として、通番不一致時処理として、前記第1の減算処理を行なう。即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである場合とは、管理装置50が減算要求(図14のS124)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において使用額+消費税額分の玉貸処理が行なわれているため、管理装置50において第1の減算処理を行なうものである。
具体的には、管理残額≧玉貸設定金額であれば、玉貸設定金額を、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算する処理を行ない(図18のS272)、管理残額<玉貸設定金額であれば、税込単位額の整数倍であって管理残額を超えない最大額(たとえば管理残額が475円であれば、税込単位額の4倍である420円)を、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算する処理を行なう(図18のS273)。
ここで本例において、図18のS272で減算されるべき玉貸設定金額は、各玉貸ユニット20毎に設定されており、必ずしも一定額とは限らない。そこで該玉貸設定金額を特定して、残額を正確に補正すべく、本発明は以下の機能を備えている。
まず制御部52は取引装置特定手段の一例であって、前記通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記受付貨幣額について加算済更新処理が行なわれている(即ち該受付貨幣額が消去されている=ステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである)ときに、前記記録媒体の記録媒体IDに対応付けて前記取引装置識別情報記憶手段(残額管理DB)で記憶している情報から当該記録媒体IDの記録媒体が前回受け付けられていた取引装置を特定するものであり、ここでは前記挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている装置IDを、当該記録媒体を前回オンライン状態で受け付けていた取引装置の装置IDとして特定する(図18のS269)。
また制御部52は基準貸与額判定手段の一例であって、前記通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記受付貨幣額について加算済更新処理が行なわれている(即ち該受付貨幣額が消去されている=ステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである)ときに、前記記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額が前記基準貸与額未満であるか否かを判定するものであり、ここでは前記挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている残額が、前記取引装置特定手段により特定された装置IDに対応付けて図7の玉貸設定金額DBで管理されている玉貸設定金額以上であるか否かを判定している(図18のS271)。そして制御部52は、上述したように、玉貸設定金額以上であると判定されたときには、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている残額から、玉貸設定金額を減算する一方(同S272)、玉貸設定金額未満であると判定されたときには、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から税込単位額の整数倍(但し管理残額を超えない最大額)である貸与対象額を減算する(同S273)。
つまり使用額+消費税額分の玉貸処理が行なわれて、玉貸ユニット20から送信された減算要求を管理装置50が受信する前にオフライン状態となった玉貸ユニット20から排出された記録媒体であるため、前記使用額が管理残額から減算されていない状態となっている。従って、使用額+消費税額(前記玉貸設定金額,又は税込単位額の倍数であって管理残額を超えない最大額)を特定して、該特定した使用額+消費税額を減算する補正を行なっている。
通信部51は、前述の如く玉貸ユニット20の外部通信部21bと通信可能に接続されており、管理装置50と玉貸ユニット20との間における通信を司るものである。また通信部51は、精算装置60の後述する通信部61と通信可能に接続されており、管理装置50と精算装置60との間における通信を司るものである。
この通信部51は、通信可否検知手段(制御部52)によりオフライン状態を検知している状態からオンライン状態への復帰を検知したときに、当該玉貸ユニット20に対して、動作の開始を要求する開始要求を送信する(図24のS602)。また通信部51は、該開始要求に応じて玉貸ユニット20から送信されてくる開始応答を受信する(同S605)。
また通信部51は精算許諾情報送信手段の一例であって、後述する精算要求送信手段(精算装置60の通信部61)から送信されてきた精算要求の受信に応じて、該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信するものであり、ここでは該管理残額又は該管理残額と前記記録媒体に記録されているオフライン端数額との合算額を特定可能な合算額精算許諾情報を精算装置60に対して送信するものである。即ち、精算要求にオフライン端数額が含まれない場合には、管理残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(図26のS221a)。一方、精算要求にオフライン端数額が含まれる場合には、管理残額とオフライン端数額との合算額である予定残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(同S241a)。また通信部51は、該精算許諾情報に応じて精算装置60から送信されてくる精算許諾情報受信通知(同S224a),又は端数額消去通知(同S246a)を受信する。
場外通信部56は、図1に示すように、インターネットを介して、センタ管理装置80の後述する通信部81と通信可能に接続されており、管理装置50とセンタ管理装置80との間における通信を司るものである。
精算装置60は、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けて、該受け付けた記録媒体の記録媒体IDに対応付けて前記管理装置にて管理されている管理残額,および/又は該受け付けた記録媒体に記録されているオフライン端数額に相当する貨幣を払い出す精算処理を行なうものである。この精算装置60は、遊技場内の所定箇所(たとえば遊技島の端部や景品交換カウンタの近傍等)に設けられ、図6(a)に示すように、キオスク端末型の形状を呈するものであり、その前面にディスプレイ63,紙幣払出口64a,硬貨払出口65a,前記コイン投入口111,前記コイン排出口112,および前記カード挿入口190等を備え、図1に示すように、その内部に通信部61,制御部62,紙幣払出機64,硬貨払出機65,コイン回収部66,および前記通路ユニット100等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。なお、この精算装置60は、装置IDによって個々に識別可能となっており、該装置IDは制御部62のROMに記憶されている。
通信部61は、管理装置50の通信部51と通信可能に接続されており、精算装置60と管理装置50との間における通信を司るものである。この通信部61から情報が送信されるときには、制御部62のROMに記憶されている装置IDが該情報と共に送信される。この通信部61は精算要求送信手段の一例であって、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体に記録されている記録媒体IDを少なくとも含む精算要求を管理装置50に対して送信するものであり、ここでは前記挿入通知と同様に記録媒体ID,オフライン端数額,および通番を含む精算要求を管理装置50に対して送信する(図25のS702)。
また通信部61は精算実行通知送信手段の一例であって、前記精算処理が行なわれる旨を示す精算実行通知を管理装置50に対して送信するものであり、ここでは精算実行通知として、精算完了通知を送信する(図27のS783)。なお「精算処理が行なわれる旨を示す」とは、精算処理の前後を問わず、精算処理に伴う送信処理であるという意であり、本例ではS781の貨幣の払い出し(即ち精算処理)の後に、精算完了に伴う精算完了通知を送信している。また通信部61は、該精算完了通知に応じて管理装置50から送信されてくる残額消去完了通知(同S787)を受信する。
制御部62は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、精算装置60に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行なうものである。この制御部62の機能については後述する。
タッチパネル式のディスプレイ63は、図6(b)に示すように、各種の情報を表示するための表示デバイスであると共に、各種の入力を受け付けるための入力デバイスである。このディスプレイ63では、会員カード4又はビジタコイン5を受付可能なときに、D1に示すように、会員カード4又はビジタコイン5の挿入を促す旨が表示される。ここで会員カード4又はビジタコイン5が挿入され、前記精算要求に応じた精算許諾情報が管理装置50から送信されてくると、D2に示すように、該精算許諾情報に含まれる管理残額又は合算額が残額として表示されると共に、精算操作を受け付ける「精算」ボタン,および精算処理をキャンセルする「キャンセル」ボタンが表示される。このD2で「精算」ボタンが操作されると、残額に相当する貨幣が払い出され、D3に示すように、該残額を返却する旨,および会員カード4の抜き取りを指示する旨又はビジタコイン5を回収する旨が表示される。またD2で「キャンセル」ボタンが操作されると、D4に示すように、会員カード4又はビジタコイン5が返却され、その旨が表示される。なおD1で受け付けた会員カード4又はビジタコイン5に異常があるときには、D5に示すように、その旨が表示される。
紙幣払出機64および硬貨払出機65は、貨幣を払い出すものであり、具体的には、紙幣払出機64の背後に設けられる紙幣収納部64bから、所定の種類および所定数の紙幣2を取り出して、紙幣払出口64aから払い出すと共に、硬貨払出機65の上部に設けられる硬貨収納部65bから、所定の種類および所定数の硬貨3を取り出して、硬貨払出口65aから払い出す。この精算装置60では、1円単位で貨幣の払い出しが可能である。コイン回収部66は、次に述べる通路ユニット100の排出通路132から排出されたビジタコイン5を回収する部位であり、該排出通路132の下方に設けられている。
精算装置60に備えられる通路ユニット100は、玉貸ユニット20に備えられる通路ユニット100と比較して、第2誘導通路133が使用されずに排出通路132が使用される点と、制御部101による各ストッパの制御のみが異なり、その他の点は同様である。
制御部101には、通路ユニット100が精算装置60に備えられている旨が記憶されており、該記憶に基づいた制御を行なう。
図1に戻り、前記制御部62は通信可否検知手段の一例であって、管理装置50と通信できる通信可能状態(オンライン状態)であるか通信できない通信不可能状態(オフライン状態)であるかを検知するものである。具体的には、管理装置50の通信部51から精算装置60に対して定期的(たとえば10秒ごと)に送信されてくる通信確認要求に基づいて、該通信確認要求の受信を定期的に検知している間はオンライン状態(即ち管理装置50と通信できる通信可能状態)であると判定し、該通信確認要求の受信を一定期間(たとえば1分間)検知しなくなるとオフライン状態(即ち管理装置50と通信できない通信不可能状態)であると判定する。
また制御部62は精算処理手段の一例であって、オフライン端数額が記録されていない記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたときには、該受け付けた記録媒体の管理残額に相当する貨幣を払い出す精算処理を行ない、オフライン端数額が記録されている記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたときには、該受け付けた記録媒体に記録されているオフライン端数額に相当する貨幣を払い出す精算処理を行なう。ここで精算処理とは、貨幣の払い出しを紙幣払出機64および/又は硬貨払出機65に対して指示する処理である。そして該指示に応じた貨幣が、紙幣払出機64および/又は硬貨払出機65から払い出される。
具体的には、精算処理手段として機能する制御部62は、精算操作の受付に応じて(図27のS780)、管理装置50から送信されてきた精算許諾情報(図26のS221a,S241a)に含まれる管理残額に相当する貨幣を払い出す精算処理を行なうものであり(図27のS781)、ここでは前記精算許諾情報送信手段から送信されてきた合算額精算許諾情報から特定される前記管理残額と前記オフライン端数額との合算額に相当する貨幣を払い出す精算処理を行なう。即ち管理装置50から送信されてきた精算許諾情報に管理残額のみが含まれる場合には、該管理残額に相当する貨幣の払出を指示する処理を行ない、管理残額とオフライン端数額の合算額が含まれる場合には、該合算額に相当する貨幣の払出を指示する処理を行ない、オフライン端数額のみが含まれる場合には、該オフライン端数額に相当する貨幣の払出を指示する処理を行なう。そして該指示に応じた貨幣が、紙幣払出機64および/又は硬貨払出機65から払い出される。
また制御部62は、前記精算処理に伴って前記記録媒体に記録されている通番を更新する第3の通番更新処理を行なうものである(図27のS782)。ここで第3の通番更新処理とは、受け付けている記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録されている通番に1を加算して更新する旨を、制御部101を介して記録媒体R/W102に対して指示する処理である。
また制御部62は端数額判定手段の一例であって、当該精算装置60で受け付けた会員カード4又はビジタコイン5に記録されているオフライン端数額が予め定められた所定の金額未満であるか否かを判定するものであり、ここでは該オフライン端数額が税込単位額未満であるか否かを判定する(図25のSa701)。そして精算装置60は、該端数額判定手段によりオフライン端数額が所定の金額(ここでは税込単位額)未満であると判定されたことを条件として、該オフライン端数額に相当する貨幣を払い出す。具体的には、オフライン端数額が税込単位額未満であると判定されたことを条件として、精算要求が管理装置50に対して送信され、該精算要求に応じて管理装置50から送信されてきた精算許諾情報を受信し、精算操作を受け付けたことに基づいて、精算処理手段として機能する制御部62が、前述の如く、合算額又はオフライン端数額に相当する貨幣の払出を紙幣払出機64および/又は硬貨払出機65に対して指示する処理を行なう。
さらに制御部62のRAMは、当該精算装置60の処理状態を記憶する。具体的には、記録媒体を受け付けたときには、処理状態が「記録媒体受付」である旨を記憶し、精算操作を受け付けたときには、処理状態が「精算操作受付」である旨を記憶し、返却操作を受け付けたときには、処理状態が「返却操作受付」である旨を記憶する。
制御部82は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ハードディスク83に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、センタ管理装置80に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行なうものである。
通信部81は、前述の如く管理装置50の外部通信部56と通信可能に接続されており、センタ管理装置80と管理装置50との間における通信を司るものである。
次に、図8〜図28を参照して、電子マネーシステム1の作用について説明する。なお各図中においては、会員カード4を「カード」,ビジタコイン5を「コイン」,管理装置50で管理されている残額を「管理残額」,制御部21のRAMで記憶されている残額を「記憶残額」,および制御部21のRAMで記憶されている端数額を「記憶端数額」と表記する。また、以下では、玉貸ユニット20の収納コイン保持部140のビジタコイン5に記録されている通番,若しくは、カード保持部191で保持されている会員カード4又は投入コイン保持部120で保持されているビジタコイン5に記録されている通番を「記録通番」とも呼ぶ。そして、管理装置50で記録媒体IDに対応付けて管理している通番を「管理通番」とも呼ぶ。
図8は、玉貸ユニット20の制御部21のメイン処理プログラムを示すフローチャートである。図8を参照して、まず、玉貸ユニット20の制御部21は、管理装置50との間で、現在オンライン状態(通信可能状態)になっているか否かの判断を行なう(S1)。S1によりYESの判断がなされた場合には、オフラインからの復帰時点であるか否かの判断を行なう(S3)。この判断は、オフラインからオンラインへの復帰時点を判断しているものであり、復帰時のみYESの判断を行ない、それ以降のオンライン状態が継続している間はNOの判断を行なう。現時点が継続したオンライン状態であればS3によりNOの判断がなされて、S6によるオンライン時メイン処理が行なわれる。このオンライン時メイン処理は、図9に基づいて後述する。その結果、玉貸ユニット20と管理装置50との間がオンライン状態時(正常時)では、制御は、S1→S3→S6→S1を巡回する。
一方、オンライン状態がオフライン状態に切換わったときには、S4によりYESの判断がなされる。この判断は、オンラインからオフラインへの切換わり時点を判断しているものであり、切換わり時点のみYESの判断を行ない、それ以降のオフライン状態が継続している間はNOの判断を行なう。そして、S4によりYESの判断がなされたときには、切換時処理を実行する(S8)。この切換時処理は、図17に基づいて後述する。
オフラインに切換わった後のオフライン状態が継続しているときには、S4によりNOの判断がなされ、S7のオフライン時メイン処理が行なわれる。このオフライン時メイン処理は、図11に基づいて後述する。オフライン状態が継続しているときには、制御は、S1→S4→S7→S1を巡回する。
次に、オフラインからオンラインに復帰したときには、S3によりYESの判断がなされて、S5による復帰時処理が行なわれる。この復帰時処理は、図24に基づいて後述する。オンラインへ復帰時のみS3によりYESの判断がなされ、それ以降のオンラインが継続している状態では、前述のように、制御は、S1→S3→S6→S1を巡回する。
図9は、図8のS6のオンライン時メイン処理の流れを示すフローチャートである。図9を参照して、まず、ステップS6011で、玉貸ユニット20の制御部21は、貨幣処理機680が開放中であるか否かを判断する。貨幣処理機680は、リモコンによる解錠操作に応じて前方に突出し、内部に収納された貨幣を取出すことが可能なように構成されている。
貨幣処理機680が開放中であると判断した場合(ステップS6011でYESの場合)、ステップS6012で、制御部21は、貨返却ボタン16が操作されたか否かを判断する。貨返却ボタン16が操作されていないと判断した場合(ステップS6012でNOの場合)、このオンライン時メイン処理がリターンする。一方、貨返却ボタン16が操作されたと判断した場合(ステップS6012でYESの場合)、制御部21は、実行する処理をステップS6500に進め、オンライン返却処理を実行する。オンライン返却処理については、後述する図15で説明する。
貨幣処理機680が開放中でないと判断した場合(ステップS6011でNOの場合)、ステップS6013で、制御部21は、貨幣処理機680が故障中であるか否かを判断する。貨幣処理機680が故障中であるか否かは、制御部21が、貨幣処理機680に故障中であるか否かを問合せる信号を送信し、それに対して、貨幣処理機680から正常である旨の返信が得られれば、正常であると判断し、正常である旨の返信が得られなければ、故障中であると判断する。
貨幣処理機680が故障中でないと判断した場合(ステップS6013でNOの場合)、ステップS6014で、制御部21は、貨幣処理機680から貨幣識別通知を受信したか否かを判断する。貨幣処理機680が故障中であると判断した場合(ステップS6013でYESの場合)、または、貨幣識別通知を受信していないと判断した場合(ステップS6014でNOの場合)、制御部21は、実行する処理をステップS6156の処理に進める。一方、貨幣識別通知を受信したと判断した場合(ステップS6014でYESの場合)、ステップS6100で、制御部21は、オンライン貨幣処理を実行する。このオンライン貨幣処理は、図12に基づいて後述する。
ステップS6156では、制御部21は、貨幣処理機680から収納終了通知を受信したか否かを判断する。収納終了通知を受信していないと判断した場合(ステップS6156でNOの場合)、制御部21は、実行する処理をステップS6015の処理に進める。一方、収納終了通知を受信したと判断した場合(ステップS6156でYESの場合)、ステップS6157で、制御部21は、貨幣挿入可制御を行なう。貨幣挿入可制御には、貨幣挿入可能制御信号を貨幣処理機680に送信する制御、および、多機能ランプ24を貨幣挿入可能状態を示すように点灯させる制御が含まれる。その後、制御部21は、実行する処理をステップS6011の処理に戻す。
ステップS6100でオンライン貨幣処理が実行された後、このオンライン時メイン処理がリターンする。ステップS6015に処理が進められた場合、ステップS6015で、制御部21は、カード4を受付けたことを示すカード受付信号を通路ユニット100の制御部101から受信したか否かを判断する。カード受付信号を受信していないと判断した場合(ステップS6015でNOの場合)、制御部21は、実行する処理をステップS6016に進める。
一方、カード受付信号を受信したと判断した場合(ステップS6015でYESの場合)、ステップS6200で、制御部21は、オンラインカード受付処理を実行する。このオンラインカード受付処理は、図16に基づいて後述する。
ステップS6200でオンラインカード受付処理が実行された後、このオンライン時メイン処理がリターンする。ステップS6016に処理が進められた場合、ステップS6016で、制御部21は、コイン5を受付けたことを示すコイン受付信号を通路ユニット100の制御部101から受信したか否かを判断する。コイン受付信号を受信していないと判断した場合(ステップS6016でNOの場合)、制御部21は、実行する処理をステップS6017の処理に進める。
一方、コイン受付信号を受信したと判断した場合(ステップS6016でYESの場合)、ステップS6300で、制御部21は、オンラインコイン受付処理を実行する。このオンラインコイン受付処理は、図16に基づいて後述する。
ステップS6300でオンラインコイン受付処理が実行された後、このオンライン時メイン処理がリターンする。ステップS6017に処理が進められた場合、ステップS6017で、制御部21は、玉貸ボタン15が操作されたか否かを判断する。玉貸ボタン15が操作されていないと判断した場合(ステップS6017でNOの場合)、制御部21は、実行する処理をステップS6018の処理に進める。
一方、玉貸ボタン15が操作されたと判断した場合(ステップS6017でYESの場合)、ステップS6400で、制御部21は、オンライン玉貸処理を実行する。このオンライン玉貸処理は、図14に基づいて後述する。
ステップS6400でオンライン玉貸処理が実行された後、このオンライン時メイン処理がリターンする。ステップS6018に処理が進められた場合、ステップS6018で、制御部21は、返却ボタン16が操作されたか否かを判断する。返却ボタン16が操作されていないと判断した場合(ステップS6018でNOの場合)、制御部21は、実行する処理をステップS631の処理に進める。
一方、貨返却ボタン16が操作されたと判断した場合(ステップS6018でYESの場合)、ステップS6500で、制御部21は、オンライン返却処理を実行する。このオンライン返却処理は、図15に基づいて後述する。
ステップS6500でオンライン返却処理が実行された後、このオンライン時メイン処理がリターンする。ステップS631に制御が進められてたときに、制御部21は、確認信号を送信するようチップリーダライタ690を制御する。確認信号は、玉貸ユニット20と通信可能な携帯電話200があるか否かを確認するための信号であって、確認信号に対する応答があった場合は、通信が可能であると判断される。また、この確認信号には、携帯電話200に対し、玉貸しに利用可能な電子マネー(バリュー)を記憶しているか否かの問合せ信号も含まれている。
確認信号は、チップリーダライタ690のアンテナ694から出力される。しかし、チップリーダライタ690と携帯電話200の非接触型ICチップ190との通信可能距離は数センチメートルである。このため、携帯電話200の非接触型ICチップ190が、チップリーダライタ690の数センチメートル以内にかざされることによって、携帯電話200がチップリーダライタ690から確認信号を受信することが可能となる。携帯電話200は、確認信号を受信し場合に、玉貸しに利用可能な電子マネー(バリュー)を記憶部292に記憶しているか否かを判定し、その判断結果を含む応答信号を返信する。
S631の処理の後、ステップS6021で、制御部21は、携帯電話200から応答信号を受信したか否かを判断する。この応答信号は、携帯電話200の端末IDと通番とバリュー残高と処理種別が玉貸である旨とを含む。さらに、応答信号を受信していないと判断した場合(ステップS6021でNOの場合)、制御部21は、実行する処理をステップS6023に進める。
一方、携帯電話200が玉貸しに使用できる電子マネー(バリュー)を記憶していることを条件として送信されてくる取引要求を受信したと判断した場合(ステップS6021でYESの場合)、ステップS6600で、制御部21は、バリュー処理を実行する。このバリュー処理は、図13に基づいて後述する。
ステップS6600でバリュー処理が実行された後、このオンライン時メイン処理がリターンする。ステップS6023に処理が進められた場合、ステップS6023で、制御部21は、貨幣処理機680を開放させる制御を指示する貨幣処理機開放信号を、外部(たとえば、リモコン)から受信したか否かを判断する。
貨幣処理機開放信号を受信したと判断した場合(ステップS6023でYESの場合)、ステップS6024で、制御部21は、玉貸中であるか否かを判断する。玉貸中でないと判断した場合(ステップS6024でNOの場合)、ステップS6025で、制御部21は、貨幣処理機680の金庫を開放する貨幣処理機開放制御を実行する。一方、S6024でYESと判断された場合には、S6025の貨幣処理機開放制御が行なわれず、メイン処理に戻る。
一方、貨幣処理機開放信号を受信していないと判断した場合(ステップS6023でNOの場合)、玉貸中であると判断した場合(ステップS6024でYESの場合)、および、ステップS6025の後、このオンライン時メイン処理がリターンする。
図10は、本実施の形態における玉貸ユニット20の貨幣処理機680で実行される貨幣処理機処理の流れを示すフローチャートである。図10を参照して、
ステップS6811で、貨幣処理機680の制御部は、制御部21から貨幣挿入可能制御信号を受信したか否かを判断する。貨幣挿入可能制御信号を受信していないと判断した場合(ステップS6811でNOの場合)、貨幣処理機680の制御部は、実行する処理を前述したステップS6813の処理に進める。一方、貨幣挿入可能制御信号を受信したと判断した場合(ステップS6811でYESの場合)、ステップS6812で、貨幣処理機680の制御部は、貨幣処理機680の状態を貨幣挿入可能状態に変更する。その後制御をS6821に進める。
ステップS6813はで、貨幣処理機680の制御部は、制御部21から貨幣挿入不可制御信号を受信したか否かを判断する。貨幣挿入不可制御信号を受信していないと判断した場合(ステップS6813でNOの場合)、貨幣処理機680の制御部は、実行する処理を前述したステップS6821の処理に進める。一方、貨幣挿入不可制御信号を受信したと判断した場合(ステップS6813でYESの場合)、ステップS6814で、貨幣処理機680の制御部は、貨幣処理機680の状態を貨幣挿入不可状態に変更する。
ステップS6821で、貨幣処理機680の制御部は、紙幣挿入口22aから紙幣2を受付けたか否か、また硬貨投入口23aから硬貨3を受付けたか否かを判断する。貨幣を(紙幣2と硬貨3とのいずれも)受付けていないと判断した場合(ステップS6821でNOの場合)、貨幣処理機680の制御部は、実行する処理をステップS6811の処理に戻す。
一方、貨幣(紙幣2と硬貨3といずれか一方)を受付けたと判断した場合(ステップS6821でYESの場合)、ステップS6822で、貨幣処理機680の制御部は、貨幣処理機680の状態が貨幣挿入可能状態であるか否かを判断する。貨幣処理機680の状態は、2つの状態があり、貨幣挿入可能状態および貨幣挿入不可状態である。貨幣挿入可能状態は、貨幣処理機680に貨幣を挿入することが可能な状態である。一方、貨幣挿入不可状態は、貨幣処理機680に貨幣を挿入することができない状態である。貨幣挿入可能状態でないと判断した場合(ステップS6822でNOの場合)、ステップS6823で、貨幣処理機680の制御部は、貨幣を返却する制御を行ない、実行する処理をステップS68
11の処理に戻す。
図11は、図8のS7で示したオフライン時メイン処理の具体的内容を示すフローチャートである。オフライン時メイン処理は図10のオンライン時メイン処理と類似しており、ここでは主に相違点について説明する。まず、S6100によりオフライン貨幣処理が実行される。この処理は、図20に基づいて後述する。また、S6200’によりオフラインカード受付処理とS6300’によりオフラインコイン受付処理とが行なわれる。これらの処理は、図20に基づいて後述する。次に、S6017の玉貸ボタン操作の判定ステップとSオンライン玉貸処理のステップがない。オンライン時においては、前述したように、遊技者の玉貸操作なしで一発貸しを行なう関係上、S6100’のオフライン貨幣処理で玉貸制御を実行するためである。
一方、貨幣挿入可能状態であると判断した場合(ステップS6822でYESの場合)、貨幣処理機680の制御部は、ステップS6824で、貨幣を取込む制御を行ない、ステップS6825で、貨幣を識別するしてその真贋を判別するとともに金額を判別する制御を行なう。そして、ステップS6826で、貨幣処理機680の制御部は、ステップS6825で識別された入金額を含む貨幣識別通知を制御部21に送信する。その後、貨幣処理機680の制御部は、実行する処理をステップS6831の処理に進める。
ステップS6831で、貨幣処理機680の制御部は、制御部21から貨幣収納指示を受信したか否かを判断する。貨幣収納指示は、ステップS6824で取込んだ貨幣を貨幣処理機680内部の金庫へ収納する指示である。貨幣収納指示を受信したと判断した場合(ステップS6831でYESの場合)については、後述する。
貨幣収納指示を受信していないと判断した場合(ステップS6831でNOの場合)、ステップS6832で、貨幣処理機680の制御部は、制御部21から貨幣返却制御信号を受信したか否かを判断する。貨幣返却制御信号を受信していないと判断した場合(ステップS6832でNOの場合)、ステップS6832aで、貨幣処理機680の制御部は、データ処理部610から紙幣挿入不可制御信号を受信したか否かを判断する。紙幣挿入不可制御信号を受信していないと判断した場合(ステップS6832aでNOの場合)、貨幣処理機680の制御部は、実行する処理をステップS6831の処理に戻す。紙幣挿入不可制御信号を受信したと判断した場合(ステップS6832aでYESの場合)、貨幣挿入不可状態に変更し(S6832b)、制御をS6833へ進める。その結果、以降、S6822によりNOの判断がなされることとなり、それ以降挿入された貨幣は返却されることとなる。
一方、貨幣返却制御信号を受信したと判断した場合(ステップS6832でYESの場合)、貨幣処理機680の制御部は、ステップS6833で、貨幣を返却する制御を行ない、ステップS6834で、貨幣の返却が終了したことを示す返却終了通知を制御部21に送信する。その後、貨幣処理機680の制御部は、実行する処理をステップS6811の処理に戻す。
貨幣処理機680の制御部は、ステップS6831で、貨幣収納指示を受信したと判断し、ステップS6835で、貨幣を収納する制御を行ない、ステップS6836で、貨幣の収納が終了したことを示す収納終了通知を制御部21に送信する。その後、貨幣処理機680の制御部は、実行する処理をステップS6811の処理に戻す。
次に、図12は、前述の図9のS6100に示したオンライン時貨幣処理の具体的処理内容を示すフローチャートである。玉貸ユニット20の制御部21は、まず不可制御を実行する(S102)。この不可制御は、貨幣挿入不可制御、バリュー使用不可制御、および、貸出不可制御である。貨幣挿入不可制御には、コイン投入口111をシャッタで閉鎖する制御、および、多機能ランプ24を貨幣挿入不可能状態を示す状態に制御することが含まれる。この貨幣挿入不可制御に貨幣挿入不可制御信号の貨幣処理機680への送信が含まれていないために、図10のS6832aによりYESの判定がなされることがなく、入金のために挿入した貨幣が入金されずに返却される不都合を回避できる。バリュー使用不可制御は、携帯電話200に記憶されている電子マネーのバリュー残額を用いた玉貸を禁止する制御、および多機能ランプ24をバリュー使用不可能状態を示すようにする制御が含まれる。貸与不可制御には、玉貸ユニット20の状態をパチンコ玉を貸出すことができない状態である貸与不可能状態にする制御、および、多機能ランプ24を貸与不可能な状態を示すように制御することが含まれる。不可制御の後、記録媒体IDと受付貨幣額とを含む入金要求を管理装置50に対し送信する(S103)。
S103の入金要求を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該入金要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして入金処理中と記憶し(S104)、該入金要求に含まれる受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて記憶して(S105)、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と前記受付貨幣額との合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S106)。
一方、制御部21は、S103により入金要求を管理装置50に送信した後3秒程度の時間(オンライン状態であれば必ず予定残額通知が返信されてくる時間)を計時するタイマをセットし、そのタイマがタイムアップするまでの間にS106による予定残額通知が返信されてきたか否かを判断する。返信されてきた場合には制御をS107へ進めるが、タイムアップするまでの間に返信されてこない場合すなわちオフライン状態に切換わった場合には、貨幣処理機680に貨幣返却制御信号を送信し、後述する可制御を行ない、制御をメイン処理にリターンさせる。その結果、図8のメイン処理では、S4によりYESの判断が行なわれてS8の切換時処理が実行されることになる。
S106の予定残額通知を受信した玉貸ユニット20は、該予定残額通知に含まれる合算額を残額として制御部21のRAMで記憶し(S107)、前記S101で受け付けた受付貨幣を収納するための貨幣収納支持を貨幣処理機680に送信する(S108)。これを受けた貨幣処理機680がその貨幣収納支持を受信して(図10のS6831でYES)貨幣収納制御を行なう(図10の6835)。次に、記録媒体(即ち会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない場合には収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5,会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部191で保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5)の通番に1を加算して更新し(S109)、前記記録媒体IDを含む貨幣取込通知を管理装置50に対して送信し(S110)、前述の不可制御(S102)とは逆の可制御を行なう(S110a)。この可制御は、貨幣挿入可制御、バリュー使用可制御、および、貸出可制御である。貨幣挿入可制御には、貨幣挿入可能制御信号を貨幣識別機680に送信する制御、コイン投入口111をシャッタで開く制御、および、多機能ランプ24を貨幣挿入可能状態を示す状態に制御することが含まれる。バリュー使用可制御は、携帯電話200に記憶されている電子マネーのバリュー残額を用いた玉貸を許容する制御、および多機能ランプ24をバリュー使用可能状態を示すようにする制御が含まれる。貸与可制御には、玉貸ユニット20の状態をパチンコ玉を貸出すことができる状態である貸与可能状態にする制御、および、多機能ランプ24を貸与可能な状態を示すように制御することが含まれる。次に、記憶残額を残額表示器25に表示すると共に、該記憶残額に基づく残度数を残度数表示器14に表示して(S111)、図8のメイン処理へリターンする。
S110の貨幣取込通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該貨幣取込通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶している受付貨幣額を当該記録媒体の管理残額に対して加算し(S113)、該受付貨幣額を消去し(S114)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S115)、該記録媒体IDに対応するステータスを入金処理済に更新する(S116)。
次に図13は、図9のS6600に示されたバリュー処理の具体的処理内容を示すフローチャートである。このバリュー処理は、玉貸ユニット20と管理装置50との間がオフライン状態またはオンライン状態のいずれの状態であっても、制御内容が変わることがなく、いずれの場合であってもこの図13に示す制御が実行される。
図13を参照して、制御部21は、まず貨幣返却制御信号を貨幣処理機680へ送信する(S896)。これは、携帯電話200が玉貸ユニット20にかざされる直前に挿入された貨幣を返却するためである。つまり、前述したように、貨幣が貨幣処理機680に受付けられたときに図10のS6821でYESの判断がなされるのであるがS6826による貨幣識別通知が制御部21に送られてくるまでの貨幣取込識別動作期間は制御部21ではS6014によりNOの判断がなされてS631、S6021、S6600による電子マネーを受付けてバリュー処理が優先して実行されるため、その貨幣取込識別動作期間中に受付けられた貨幣を返却する必要がある。ゆえに、制御部21は、貨幣返却制御信号を貨幣処理機680へ送信する(S896)。貨幣処理機680は、貨幣取込識別動作期間中に貨幣を受付けていない場合にはS6811〜S6814→S6821→S6811のループを巡回しているために貨幣返却制御信号が送信されてきてもそれを受付けず、貨幣取込識別動作期間中に貨幣を受付けている場合にのみS6831→S6832→S6832a→S6831のループの巡回中に貨幣返却制御信号を受信してS6832によりYESの判断を行ない、S6833の返却制御を実行する。
次に、制御部21は、対応携帯であるか否かの判断を行なう(S897)。これは、前述の図9のS631、S6021で説明したように、携帯電話200から返信されてくる応答信号には、玉貸しに利用可能な電子マネー(バリュー)を記憶部292に記憶しているか否かの携帯電話200によるの判断結果も含まれており、受信した応答信号に含まれている判断結果に基づいて制御部21が対応携帯(玉貸しに利用可能な電子マネー(バリュー)を記憶部292に記憶している携帯電話)か否かを判断する。判断の答えがNOの場合には、その携帯電話200での玉貸しは実行できないために、制御がメイン処理にリターンしてその携帯電話200での玉貸処理を実行しないように制御する。
一方、対応携帯の場合には、その携帯電話200からの取引要求を受信したか否かの判断を行ない受信するまで待機する(S898)。取引要求を受信した段階で不可制御を実行する(S899)。この不可制御は、前述の図12のS102で説明した不可制御とほぼ同様であるが、貨幣挿入不可制御において貨幣挿入不可制御信号を貨幣処理機680に送信する点のみが加えられている。
その後、制御部21は、携帯電話200から受信したバリュー残高が「1050円」以上であるか否かの判断を行なう(S901)。電子マネーによる玉貸制御は、原則的には1000円分の玉貸を行なう貸与処理(一発貸し)を実行し、消費税額50円を上乗せして1050円を携帯電話200のバリュー残高から減算する処理である。バリュー残高が1050円以上の場合には、制御部21は、1050円を貸与額として特定する(S902)。
一方、バリュー残高が「1050円」未満であった場合には、バリュー残高が税込単位額(105円)以上であるか否かを判断する(S901a)。玉貸ユニット20の払出制御の最小単位は100円部分のパチンコ玉の払出であり、その最小単位額(100円)に消費税5円を加えた105円が税込単位額となる。バリュー残高がこの税込単位額に満たない場合には、その携帯電話200による玉貸しができないために、制御をメイン処理にリターンさせてその携帯電話200による玉貸制御を実行しないようにする。一方、バリュー残高が税込単位額(105円)以上の場合には、バリュー残高の範囲内において105円の整数倍で最大の金額を貸与額として設定する(S901b)。たとえば、バリュー残高が850円の場合、850=105×8+10となり、105×8の840円が貸与額として設定される。
次に、制御部21は減算要求を携帯電話200に送信する(S903)。この減算要求の信号中には、当該玉貸ユニット20自体の装置ID、減算要求額である貸与額(S902またはS901bで設定された貸与額)、携帯電話200の更新後の通番の各情報を含んでいる。この減算要求を受けた携帯電話200は、記憶部292に記憶されているバリュー残額を貸与額分減算するとともに、通番を送信されてきた減算要求に含まれている更新後通番に書換える処理を実行する。
制御部21は、次に、バリュー減算待ち処理を実行する(S904)。この張り減算待ち処理は、携帯電話200からバリュー減算が終了した旨の信号が返信されてくるのを待つ処理であり、減算完了信号が返信されてくれば、制御部21は、1000円分の貸玉を貸与する貸与処理を実行する(S905)。その後可制御を行ない(S906)、制御がメイン処理へリターンする。この可制御は、図12の110aで説明したものと同じであるために、ここでは説明の繰返しを省略する。
次に図14は、図9のS6400のオンライン玉貸処理の具体的処理内容を示す図である。玉貸ユニット20の制御部21は、まず不可制御を行なう(S121)。この不可制御は、図13のS899と同様の制御であり、ここでは説明の繰返しを省略する。次に制御部21は、使用額+消費税額分の玉貸処理を開始し(S122)、記録媒体(即ち会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない場合には収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5,会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部191で保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5)の通番に1を加算して更新し(S123)、前記記録媒体IDと使用額+消費税額とを含む減算要求を管理装置50に対して送信する(S124)。
S124の減算要求を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該減算要求に含まれる使用額+消費税額を該減算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額から減算し(S125)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S126)、該記録媒体IDに対応するステータスとして減算処理済と記憶し(S127)、減算完了通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S128)。
一方、制御部21は、S124により減算要求を管理装置50に送信した後3秒程度の時間(オンライン状態であれば必ず減算完了通知が返信されてくる時間)を計時するタイマをセットし、そのタイマがタイムアップするまでの間にS128による減算完了通知が返信されてきたか否かを判断する。返信されてきた場合には制御をS128aへ進めるが、タイムアップするまでの間に返信されてこない場合すなわちオフライン状態に切換わった場合には、貨幣処理機680に貨幣返却制御信号を送信し、可制御を行ない、制御をメイン処理にリターンさせる。この可制御は、図12のS110aと同様のものであり、説明の繰返しを省略する。メイン処理にリターンした結果、図8のメイン処理では、S4によりYESの判断が行なわれてS8の切換時処理が実行されることになる。
S128aでは可制御が行なわれる。この後可制御は、図12の110aで説明したものと同じであるために、ここでは説明の繰返しを省略する。
次に、玉貸ユニット20は、使用額+消費税額を記憶残額から減算し(S129)、前記S122で開始された使用額+消費税額分の玉貸処理の終了を待機する(S130)。このS130で所定時間を経過しても該玉貸処理が終了しない場合には、多機能ランプ24を点灯させる等により、その旨を遊技場の店員に報知する。一方、S130で該玉貸処理が終了した(YES)と判断された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S131)。このS131で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、メイン処理へリターンする。
一方、S131で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する(S132)。このS132で記録媒体を受付中でない(NO)と判定された場合には、制御がメイン処理にリターンする。一方、S132で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、ビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する(S134)。このS134でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5に記録されているオンライン残額有りフラグを消去し(S135)、第2の投入コインストッパ122を開放状態とすることにより、該投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を収納通路131に収納して(S136)、制御がメイン処理にリターンする。一方、S134でビジタコイン5を受付中でない(NO),即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、その段階で制御がメイン処理にリターンする。
次に図15は、図9のS655のオンライン返却処理の具体的処理内容を示す図である。玉貸ユニット20は、まず記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する(S182)。このS182で記録媒体を受付中でない(NO)と判定された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S183)。このS183で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、返却操作が無効とされ、制御がメイン処理へリターンする。この不可制御は、前述の図12のS102で説明した制御と同様であるため、ここでは説明の繰り返しを省略する。次に、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5の記録媒体IDを含む返却通知を管理装置50に対して送信する(S184)。S184の返却通知を受信した管理装置50は、返却許諾通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S185)。
S189では、S185の返却許諾通知を受信した玉貸ユニット20は、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去し、前記ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録し(S190)、第2の収納コインストッパ142を開放状態とすることにより、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5をコイン排出口112から排出し(S191)、第2の収納コインストッパ142を閉鎖状態とし、第1の収納コインストッパ141を開放状態とすることにより、収納通路131で保持している最下位のビジタコイン5を該収納通路131から排出して収納コイン保持部140で保持し(S192)、バリュー使用可制御を行ない、可制御を行なった後(S192a)、制御がメイン処理へリターンする。この可制御は、図12の110aで説明したものと同じであるために、ここでは説明の繰返しを省略する。
前記S182で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、不可制御を行ない(S183a)、カード保持部191で保持している会員カード4の記録媒体ID,又は投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5の記録媒体IDを含む返却通知を管理装置50に対して送信する(S184)。S184の返却通知を受信した管理装置50は、返却許諾通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S185)。
S185の返却許諾通知を受信した玉貸ユニット20は、前記S189の処理を行ない、ビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する(S194)。このS194でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録し(S195)、第1の投入コインストッパ121を開放状態とすることにより、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を投入コイン排出通路160を介してコイン排出口112に排出して返却し(S196)、S192aへ制御が進む。一方、S194でビジタコイン5を受付中でない(NO),即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、該会員カード4を返却し(S197)、S192aへ制御が進む。
次に図16は、図8のS6200およびS6300のオンライン状態で記録媒体(カード、コイン)を受け付けたときの処理の具体的処理内容を示す図である。玉貸ユニット20は、まず不可制御を行なう(S201)。この不可制御は、前述の図12のS102で説明した制御に加えて貨幣識別機680への貨幣返却制御信号の送信が実行される。前述した貨幣取込識別動作期間に記録媒体が玉貸ユニット20の挿入されれば図9のS6015またはS6016によりYESの判断がなされて、貨幣による玉貸しに優先してオンライン記録媒体(カード、コイン)受付処理が実行される。そのオンライン記録媒体(カード、コイン)受付処理が優先して実行された場合、先に受付けた貨幣を返却する必要がある。よって、貨幣識別機680への貨幣返却制御信号の送信が実行される。貨幣識別機680は、先に貨幣を受付けている場合、図10のS6831→S6832→S6832a→S6831のループを巡回しており、貨幣返却制御信号を受信した段階でS6832でYESと判断されてS6833により貨幣を返却する。なお、先に貨幣を受付けていない場合は、S6811〜S6814→S6821→S6811のループを巡回しているために貨幣返却制御信号が送信されてきてもそれを受付けない。次に、受け付けた記録媒体の記録媒体ID,オフライン端数額,および通番を含む挿入通知を管理装置50に対して送信する(S202)。
S202の挿入通知を受信した管理装置50は、該挿入通知に含まれる通番が該挿入通知に含まれる記録媒体IDと対応付けられた通番と一致するか否かを判定する(S203)。このS203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、後述するS260以下の通番不一致時処理に進む。一方、S203で通番が一致する(YES)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスが入金処理中であるか否かを判定する(S204)。このS204で入金処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算することなく消去し(S205)、S209に進む。
即ち通番が一致しており、ステータスが入金処理中である(受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている)場合とは、管理装置50が入金要求(図12のS103)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(同S106)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の返却が行なわれているにも拘わらず、受付貨幣額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると、該受付貨幣額が管理残額に加算されてしまった場合に遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算することなく該受付貨幣額を消去する処理を行なうものである。
このように、通番が一致すると判定され、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、受付貨幣額加算処理が行なわれることなく、加算済更新処理が行なわれるので、管理装置50が入金要求を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行なうことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S204で入金処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが挿入処理中であるか否かを判定する(S206)。このS206で挿入処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算することなく消去して(S208)、S209に進む。
即ち通番が一致しており、ステータスが挿入処理中であり、かつオフライン端数額が未加算の状態で記憶されている場合とは、管理装置50が挿入通知(図16のS202)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(図17のS241)を受信する前,又は管理装置50が精算要求(図25のS702)を受信してから精算装置60が精算許諾情報(図26のS241a)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には管理装置50で記憶されているオフライン端数額が消去されずに残存状態のままとなり、該残存状態のオフライン端数額が管理残額に加算されると、遊技場(オフライン端数額が記憶されている場合)が損害を被ることになるため、管理装置50においてオフライン端数額を管理残額に対して加算せずに該オフライン端数額を消去する処理を行なうものである。
このように、通番が一致すると判定され、かつ入金残額(オフライン端数額)が未加算の状態で記憶されていることを条件として、入金残額加算処理が行なわれることなく、加算済更新処理が行なわれるので、管理装置50が記録媒体受付通知(挿入通知)を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信する前,又は管理装置50が精算要求を受信してから精算装置60が精算許諾情報を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行なうことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S206で挿入処理中でない(NO)と判定された場合,又はS205若しくはS208の処理が行なわれた場合には、管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(S209)、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S210)。このS210でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、S220に進む。即ち通番が一致しており、記録媒体のオフライン端数額が零である場合とは、第1にオフライン状態が発生していない場合,第2にオフライン端数額が記録されていない記録媒体を受け付けた玉貸ユニット20からの挿入通知を管理装置50が受信してから玉貸ユニット20が残額通知(図17のS221)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,又は第3にオフライン端数額が記録されていない記録媒体を受け付けた精算装置60からの精算要求を管理装置50が受信してから精算装置60が精算許諾情報(図26のS221a)を受信する前にオフライン状態が発生した場合のいずれかであり、いずれの場合にも消去すべきオフライン端数額が記録媒体に記録されていないので、後述するS220に進む。
一方、前記S210でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて該オフライン端数額を記憶して(S212)、S240に進む。即ちオフライン端数額が零でない場合とは、オフライン状態の玉貸ユニット20でオフライン一発貸しが行なわれてオフライン端数額が記録された場合であり、この場合には消去すべきオフライン端数額が記録媒体に記録されているので、後述するS240に進む。
次に図17は、図16に続く図である。管理装置50は、前記S210でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、該記録媒体IDに対応付けて前記挿入通知に含まれる装置IDを記憶し(S220)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S221)。
また、管理装置50は、前記S210でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合、即ちオフライン端数額が記録媒体に記録されているときには、前記記録媒体IDに対応付けて前記挿入通知に含まれる装置IDを記憶し(S240)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額と前記オフライン端数額との合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S241)。
一方、制御部21は、S202により挿入通知を管理装置50に送信した後3秒程度の時間(オンライン状態であれば必ず予定残額通知が返信されてくる時間)を計時するタイマをセットし、そのタイマがタイムアップするまでの間にS221による残額通知やS241による予定残額通知が返信されてきたか否かを判断する。S221により返信されてきた場合には制御をS222へ進め、S241により返信されてきた場合には制御をS242へ進めるが、タイムアップするまでの間に返信されてこない場合すなわちオフライン状態に切換わった場合には(図22参照)、貨幣処理機680に貨幣返却制御信号を送信し、可制御を行ない、制御をメイン処理にリターンさせる。この可制御は、図12のS110aと同様のものであり、説明の繰返しを省略する。メイン処理にリターンした結果、図8のメイン処理では、S4によりYESの判断が行なわれてS8の切換時処理が実行されることになる。
タイマがタイムアップする前にS221の残額通知を受信した玉貸ユニット20は、該残額通知に含まれる管理残額を制御部21のRAMで記憶し(S222)、記録媒体(即ち会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部191で保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5)の通番に1を加算して更新し(S223)、可制御を行ない(S224a)、前記記録媒体IDを含む残額受信通知を管理装置50に対して送信し(S224)、記憶残額を残額表示器25に表示すると共に、該記憶残額に基づく残度数を残度数表示器14に表示して(S225)、メイン処理へリターンする。S224の残額受信通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該残額受信通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S227)、該記録媒体IDに対応するステータスを挿入処理済に更新する(S228)。
タイマがタイムアップする前にS241の予定残額通知を受信した玉貸ユニット20は、該予定残額通知に含まれる合算額を残額として制御部21のRAMで記憶し(S242)、記録媒体(即ち会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部191で保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5)に記録されているオフライン端数額を消去し(S244)、該記録媒体の通番に1を加算して更新し(S245)、前記記録媒体IDを含む端数額消去通知を管理装置50に対して送信して(S246)、可制御を行なった後(S246a)、前記S225に進む。S224aとS246aとの可制御は、図12のS110aで説明したものと同じであり、ここでは説明の繰返しを省略する。
S246の端数額消去通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し、該オフライン端数額を消去して(S248)、前記S227に進む。これにより、オンライン状態にある玉貸ユニット20において、オフライン状態にあった他の玉貸ユニット20から排出された記録媒体が受け付けられると、該記録媒体に記録されている記録媒体IDとオフライン端数額とを含む挿入通知が管理装置50に対して送信され、該オフライン端数額と管理残額との合算額を特定可能な予定残額通知が管理装置50から送信されてきて、該合算額が玉貸処理に使用可能となるので、入金残額を精算しなくても良く、遊技者の利便性が向上する。
次に図18は、図16に続く図であり、通番不一致時処理の一例を表わす図である。管理装置50は、前記S203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新する(S260)。即ち、記録通番=管理通番とする。そして該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスが入金処理中であるか否かを判定する(S261)。このS261で入金処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し、該受付貨幣額を消去して(S262)、S274に進む。
即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中である(受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている)場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図12のS106)を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行なわれているにも拘わらず、受付貨幣額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると遊技者が損害を被ることになるため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算して該受付貨幣額を消去する処理を行なうものである。
このように、通番が一致しないと判定され、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、受付貨幣額加算処理と加算済更新処理とが行なわれるので、玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信してから管理装置50が通番更新通知(貨幣取込通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行なうことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
ここで本発明のように、記録媒体に通番を記録している場合に生じる効果について、例を挙げて説明する。本例のように、入金要求を受信した管理装置50で、受付貨幣額を一旦記憶して、予定残額通知を玉貸ユニット20に対して返信し、該予定残額通知を受信した玉貸ユニット20で、受付貨幣の取込を行なった後に、貨幣取込通知を管理装置50に対して送信し、該貨幣取込通知を受信した管理装置50で、受付貨幣額を管理残額に加算するように構成すると共に、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には受付貨幣を返却するように構成した場合、予定残額通知の送信後にオフライン状態が発生すると、従来技術(特開2000−148683号公報)を使用しても、当該オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまでは、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信したか否か,即ち受付貨幣の取込が行なわれたか否かを、管理装置50側では特定不可能である。
そのため、当該オフライン状態の玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20で受け付けられ、挿入通知が送信されてきたときに、受付貨幣の取込が行なわれたか否かを、管理装置50側において特定できない。このときに、一律に受付貨幣額を管理残額に加算すると、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信しておらず、受付貨幣が返却されていた場合には、遊技場が損害を被る。一方、一律に入金予定額を消去すると、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信しており、受付貨幣の取込が行なわれていた場合に、遊技者が損害を被る。また前記オフライン状態の玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまで一律に記録媒体の残額の使用を許可しない(たとえば記録媒体の返却禁止,又は返却は可能であるがオフライン状態の玉貸ユニット20から排出された事を特定可能な情報(たとえばオフライン時排出フラグ)を記録して、他の玉貸ユニット20や精算装置60で使用不可能とする処理を行なう)ようにすると、遊技者に迷惑がかかる。
そこで本発明のように、記録媒体に通番を記録すると共に、管理装置50で記録媒体IDに対応付けられた通番を管理するようにしておき、玉貸ユニット20で受付貨幣の取込を行なったときに記録通番を更新し、管理装置50で受付貨幣額の加算・消去を行なったときに管理通番を更新することで、通番が一致するときには、受付貨幣の取込が行なわれていないことを特定して、受付貨幣額を加算することなく消去し、通番が一致しないときには、受付貨幣の取込が行なわれていることを特定して、受付貨幣額を加算して消去することで、残額を確定することができる。そのため、遊技者又は遊技場が損害を被ることがなく、またオフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、他の玉貸ユニット20での使用や精算装置60での精算を行なうことができ、遊技者に迷惑がかからない。
前記S261で入金処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが挿入処理中であるか否かを判定する(S263)。このS263で挿入処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し、該オフライン端数額を消去して(S265)、S274に進む。
即ち通番が一致せず、ステータスが挿入処理中であり、オフライン端数額が未加算の状態で記憶されている場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図17のS241)を受信してから管理装置50が端数額消去通知(同S246)を受信する前,又は精算装置60が精算許諾情報(図26のS241a)を受信してから管理装置50が端数額消去通知(同S246a)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には記録媒体に記録されているオフライン端数額の消去が行なわれているにも拘わらず、オフライン端数額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると遊技者が損害を被ることになるため、管理装置50においてオフライン端数額を管理残額に対して加算して消去する処理を行なうものである。
このように、通番が一致しないと判定され、かつ入金残額(オフライン端数額)が未加算の状態で記憶されていることを条件として、入金残額加算処理と加算済更新処理とが行なわれるので、玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信してから管理装置50が通番更新通知(端数額消去通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行なうことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S263で挿入処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応付けて残額管理DBに記憶されている使用装置IDが、玉貸ユニット20の装置IDであるか否かを判定する(S266)。このS266で玉貸ユニット20の装置IDでない(NO)と判定された場合、即ち精算装置60の装置IDであると判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている管理残額を消去してステータスを精算処理済に更新し(S267)、S274に進む。
即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中および挿入処理中でなく、使用装置IDが精算装置60の装置IDである場合とは、精算装置60が精算許諾情報(図26のS221a又はS241a)を受信してから、精算操作を受け付け(図27のS780)、管理装置50が精算完了通知(同S783)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には精算装置60において許諾額分の貨幣の払い出しが行なわれているにも拘わらず、管理残額が消去されずに残存状態のままとなり、該残存状態の管理残額に基づいて貨幣の払い出しが行なわれると遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において管理残額を消去する処理を行なうものである。
このように、通番が一致しないと判定され、かつ精算要求受信情報が管理されている(即ちステータスが入金処理中および挿入処理中でなく、使用装置IDが精算装置60の装置IDである)ことを条件として、管理残額零更新処理と精算要求消去処理とが行なわれるので、精算装置60が精算許諾情報を受信してから、精算操作を受け付け、管理装置50が精算完了通知を受信する前にオフライン状態となった場合、即ち遊技者に貨幣が払い出されているにも拘わらず管理残額が零に更新されていない状況となっても、その後、記録媒体の通番の受信によって管理残額を零に更新することができ、遊技場の損害を防止することができる。
前記S266で玉貸ユニット20の装置IDである(YES)と判定された場合には、図7に示す残額管理DBを参照して、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶されている使用装置IDを、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用された玉貸ユニット20の装置IDとして特定し(S269)、さらに図7に示す玉貸設定金額DBを参照して、該特定した装置IDに対応する玉貸設定金額を特定し(S270)、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額が該特定した玉貸設定金額以上であるか否かを判定する(S271)。
このS271で管理残額が玉貸設定金額以上である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、該玉貸設定金額を管理残額から減算し(S272)、S274に進む。一方、S271で管理残額が玉貸設定金額未満である(NO)と判定された場合には、税込単位額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額(たとえば管理残額が475円であれば、税込単位額の4倍である420円)を、管理残額から減算し(S273)、S274に進む。
即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中および挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである場合とは、管理装置50が減算要求(図14のS124)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において使用額+消費税額分の玉貸処理が行なわれているにも拘わらず、管理装置50において管理残額から使用額+消費税額の減算処理が行なわれていない状態となり、該状態で放置されると遊技場が損害を被ることになるため、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用されていた玉貸ユニット20を特定すると共に、その玉貸設定金額を特定し、管理残額が玉貸設定金額以上であれば、該玉貸設定金額,管理残額が玉貸設定金額未満であれば、税込単位額の整数倍であって管理残額を超えない最大額を、使用額+消費税額として特定し、管理装置50において減算処理を行なうものである。
このように、玉貸ユニット20で第1の貸与処理(使用額+消費税額分の玉貸処理)が行なわれたにも拘わらず、オフライン状態の発生により管理装置50で管理残額の減算処理が行なわれなかった場合に、当該記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられることで、管理装置50において、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている通番とが一致しないと判定され、かつ受付貨幣額について加算済更新処理が行なわれていることを条件として、減算処理が行なわれなかったことが特定され、該減算処理が行なわれて残額が確定するので、オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、管理残額を他の玉貸ユニット20において使用することが可能となり、遊技者に迷惑がかかることがなく、また遊技場が損をすることもない。また減算処理が行なわれない事態を回避して、遊技場の損害を防止することができる。
ここで各玉貸ユニット20について異なる玉貸設定金額が設定される場合にも、挿入通知に含まれる記録媒体IDの記録媒体が前回受け付けられていた玉貸ユニット20を特定して、対応する玉貸設定金額を、管理残額から減算するので、正確な残額を確定することができる。また管理残額が玉貸設定金額未満である場合にも、税込単位額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額を、管理残額から減算するので、正確な残額を確定することができる。
以上に説明した電子マネーシステム1によれば、玉貸ユニット20での特定処理に伴って更新される通番が記録媒体に記録されるので、オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、該玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられることで、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている通番から、オフライン状態の発生により玉貸ユニット20で特定処理が行なわれたにも拘わらず該特定処理に対応する連携処理が管理装置50で行なわれていないことを特定して、対処することができる。
ここで本発明のように、記録媒体に通番を記録している場合に生じる効果について、例を挙げて説明する。本例のように、玉貸ユニット20で使用額+消費税額分の玉貸処理が行なわれたときに、使用額+消費税額を含む減算要求を管理装置50に対して送信し、該減算要求を受信した管理装置50で、該減算要求に含まれる使用額+消費税額を管理残額から減算するように構成した場合、管理装置50が減算要求を受信する前にオフライン状態が発生すると、従来の技術(特開2000−148683)を使用しても、当該オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまでは、管理装置50側で使用額+消費税額の減算が行なわれたか否かを特定できない。
そのため、当該オフライン状態の玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20に受け付けられ、挿入通知が送信されてきたときに、使用額+消費税額の減算が行なわれたか否かを、管理装置50側において特定できない。このときに、一律に記録媒体の管理残額を使用可能とすると、使用額+消費税額が管理残額から減算されていない場合には、オンライン状態の玉貸ユニット20で該減算前の管理残額が使用され、管理残額が使い切られてしまったときに、前記オフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰しても使用額+消費税額の減算処理が行なえないので、遊技場が損害を被る。一方、使用額+消費税額分の玉貸処理が行なわれた玉貸ユニット20がオフライン状態となった場合に、前記オフライン状態の玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまで一律に記録媒体の残額の使用を許可しない(たとえば記録媒体の返却禁止,又は返却は可能であるがオフライン状態の玉貸ユニット20から排出された事を特定可能な情報(たとえばオフライン時排出フラグ)を記録して、他の玉貸ユニット20や精算装置60で使用不可能とする処理を行なう)ようにすると、遊技者に迷惑がかかる。
そこで本発明のように、記録媒体に通番を記録すると共に、管理装置50で記録媒体IDに対応付けられた通番を管理するようにしておき、玉貸ユニット20で玉貸処理を行なったときに記録通番を更新し、管理装置50で使用額+消費税額の減算を行なったときに管理通番を更新することで、通番が一致しないときには、減算が行なわれていないことを特定して、使用額+消費税額を管理残額から減算し、通番が一致するときには、減算が完了していることを特定して、管理残額をそのままにしておくことで、残額が確定することができる。そのため、遊技者又は遊技場が損害を被ることがなく、またオフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、他の玉貸ユニット20での使用や精算装置60での精算を行なうことができ、遊技者に迷惑がかからない。
前記S262の処理後,前記S265の処理後,前記S267の処理後,前記S272の処理後,および前記S273の処理後は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(S274)、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S275)。このS275でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記S220に進む。
即ち通番が一致せず、記録媒体のオフライン端数額が零である場合とは、第1に入金処理中において玉貸ユニット20が予定残額通知(図12のS106)を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第2に使用額+消費税額分の玉貸処理が行なわれて管理装置50が減算要求(図14のS124)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第3に挿入処理中において玉貸ユニット20が残額通知(図17のS221)又は予定残額通知(同S241)を受信してから管理装置50が残額受信通知(同S224)又は端数額消去通知(同S246)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第4に挿入処理中において精算装置60が精算許諾情報(図26のS221a又はS241a)を受信してから管理装置50が精算許諾情報受信通知(同S2200)又は端数額消去通知(同S246a)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第5に精算処理が行なわれて管理装置50が精算完了通知(図27のS783)を受信する前にオフライン状態が発生した場合のいずれかであり、いずれの場合にも消去すべきオフライン端数額が記録媒体に記録されていないので、前記S220に進む。
一方、前記S275でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて該オフライン端数額を記憶して(S277)、S240に進む。
即ちオンライン状態にある玉貸ユニット20で使用額+消費税額分の玉貸処理が行なわれ、管理装置50が減算要求(図14のS124)を受信する前にオフライン状態が発生し、該オフライン状態にある玉貸ユニット20でオフライン一発貸しが行なわれると、通番が一致せず、オフライン端数額が記録された記録媒体が排出される。次にオンライン状態にある別の玉貸ユニット20で該記録媒体を受け付けると、S203でNOと判定されてS260の処理が行なわれ(ここで通番が一致し)、S261でNO,S263でNO,S266でYESと判定され、S269〜S272又はS269〜S273の処理が行なわれると共に、S274,S275,S277の処理が行なわれ、オフライン端数額が記憶され、ステータスとして挿入処理中と記憶された状態になるが、玉貸ユニット20が予定残額通知(図17のS241)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致し、オフライン端数額が記録された記録媒体が排出される。さらにオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でYES,S204でNO,S206でYESと判定されて、S208で前記記憶されているオフライン端数額が消去され、S212で前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が改めて記憶される。
次に図19は、図8のS8の切換時処理の具体的処理内容を示す図である。玉貸ユニット20においてオフライン状態の発生を検出した場合の処理の一例を表わす図である。玉貸ユニット20は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態の発生を検出すると(S300)、該オフライン状態の発生を検出したのが前記S101の貨幣受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「貨幣受付」であるか否かを判定する(S301)。
このS301で貨幣受付後である(YES)と判定された場合には、前記S106の予定残額通知を受信済であるか否かを判定する(S303)。
このS303で予定残額通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、前記S101で受け付けた貨幣を返却するべくS306で貨幣返却制御信号を貨幣処理機680に送信した後、メイン処理にリターンする。
なお、前記予定残額通知を受信済でない場合には、管理装置50が入金要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該入金要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで後者の、入金要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、管理装置50において受付貨幣額が未加算の状態で記憶されており(即ち入金処理中であり)、玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行なわれていない状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でYESと判定されて、S205以下の処理が行なわれる。
前記S303で予定残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S304で前記S107〜S111の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、メイン処理にリターンする。またS305で該未実行の処理を実行した後メイン処理にリターンする。また、すべての処理を実行済であれば(YES)、その時点でメイン処理にリターンする。
この予定残額通知を受信済である場合には、管理装置50が貨幣取込通知(図12のS110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該貨幣取込通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、貨幣取込通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、管理装置50において受付貨幣額が未加算の状態で記憶されており(即ち入金処理中であり)、玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行なわれている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でYESと判定されて、S262以下の処理が行なわれる。
前記S301で貨幣受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S121の玉貸操作受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「玉貸操作受付」であるか否かを判定する(S321)。このS321で玉貸操作受付後である(YES)と判定された場合には、前記S128の減算完了通知を受信済であるか否かを判定する(S322)。
このS322で減算完了通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S325で前記S128a〜S131の各処理を実行済か否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S326で未実行の処理を実行してS327に進み、記憶残額減算済であれば(YES)、S327に進む。S327では記憶残額が零であるか否かを判定し、記憶残額が零でなければ(NO)、メイン処理にリターンし、記憶残額が零であれば(YES)、S328に進む。S328では記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定し、記録媒体を受付中でなければ(NO)、メイン処理にリターンし、記録媒体を受付中であれば(YES)、S329に進む。S329ではビジタコイン5を受付中であるか否かを判定し、ビジタコイン5を受付中でなければ(NO)、メイン処理にリターンし、ビジタコイン5を受付中であれば(YES)、S330で投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5に記録されているオンライン残額有りフラグを消去し、S331で第2の投入コインストッパ122を開放状態とすることにより、該投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を収納通路131に収納して、メイン処理にリターンする。
前記S322で減算完了通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S323で前記S122〜S123の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S324で該未実行の処理を実行し、S324aにより、前記S128aとS129とS130の処理を実行した後、S327に制御を進める。
この減算完了通知を受信済でない場合には、管理装置50が減算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該減算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、減算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、入金処理中,又は挿入処理中のいずれでもなく、玉貸ユニット20の装置IDが記憶されている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でNO,S266でYESと判定されて、S269以下の処理が行なわれる。また後者の、減算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、減算処理済の状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でNO,S206でNO,S210でYESと判定されて、S220以下の処理が行なわれる。
前記S321で玉貸操作受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S201の記録媒体受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「記録媒体受付」であるか否かを判定する(S341)。このS341で記録媒体受付後である(YES)と判定された場合には、前記S221の残額通知,又はS241の予定残額通知を受信済であるか否かを判定する(S342)。
このS342で残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S343で前記S222〜S224a、S225、またはS242〜S245、S246a、S255の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S344で該未実行の処理を実行してメイン処理にリターンし、すべての処理を実行済であれば(YES)、メイン処理にリターンする。またS342で予定残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S343で前記S242〜S245の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S344で該未実行の処理を実行してメイン処理にリターンし、すべての処理を実行済であれば(YES)、その時点でメイン処理にリターンする。
この予定残額通知を受信済である場合には、管理装置50が端数額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該端数額消去通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、端数額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、管理装置50においてオフライン端数額が未加算の状態で記憶されており(即ち挿入処理中であり)、記録媒体のオフライン端数額が消去されている状態になる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でYESと判定されて、S265以下の処理が行なわれる。
前記S342で残額通知又は予定残額通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、メイン処理にリターンする。
この予定残額通知を受信済でない場合には、管理装置50が挿入通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該挿入通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで後者の、挿入通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、管理装置50においてオフライン端数額が未加算の状態で記憶されており(即ち挿入処理中であり)、記録媒体にオフライン端数額が記録されている状態になる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でNO,S206でYESと判定されて、S208以下の処理が行なわれる。
前記S341で記録媒体受付後でない(NO)と判定された場合には、メイン処理にリターンしする。
次に図20は、オフライン状態中の処理を示し、図11のS6200’とS6300’のオフライン記録媒体(カード、コイン)受付処理、S6100のオフライン貨幣処理の具体的処理内容を示す図である。まずオフライン記録媒体(カード、コイン)受付処理では、玉貸ユニット20は、不可制御を行なう(S501)。この不可制御は、図13のS899と同様の制御であり、ここでは説明の繰返しを省略する。次に制御部21は、受け付けた記録媒体の記録情報にオフライン端数額が含まれるか否かを判定する(S502)。このS502でオフライン端数額が含まれる(YES),即ちオフライン端数額が記録されていると判定された場合には、該オフライン端数額を制御部21のRAMで記憶し(S503)、記憶端数額を残額表示器25に表示して(S504)、可制御を行ない(S511a)、メイン処理にリターンする。一方、S502でオフライン端数額が含まない(NO),即ちオフライン端数額が記録されていないと判定された場合にも、可制御を行ない(S511a)、メイン処理にリターンする。この可制御は、図12の110aで説明したものと同じであるために、ここでは説明の繰返しを省略する。
次に、オフライン貨幣処理として、玉貸ユニット20は、受付貨幣額がオフライン一発貸しで使用可能な1000円以下であるか否かを判定する(S511)。このS511で受付貨幣額が1000円を超えている(NO)と判定された場合には、貨幣返却制御信号を貨幣処理機680へ送信するとともの可制御(図12のS110aと同様)を行なってメイン処理へリターンする。貨幣処理機680では、挿入されている硬貨を返却する制御を行なう(図10のS6832、S6833)。一方、S511で受付貨幣額が1000円以下である(YES)と判定された場合には、不可制御を行ない(S511a)、記憶端数額が零であるか否かを判定する(S512)。ここで記憶端数額とは、前記S501で受け付けた記録媒体に記録されていた端数額,又は前回の貨幣の受付に基づいて後述するS514で特定された端数額である。なお、S511aの不可制御は、前述の図12のS102で説明した制御と同様であるため、ここでは説明の繰り返しを省略する。
このS512で記憶端数額が零である(YES)と判定された場合には、受付貨幣額が税込単位額(ここでは105円)以上であるか否かを判定する(S513)。このS513で受付貨幣額が税込単位額未満である(NO)と判定された場合には、貨幣返却制御信号を貨幣処理機680へ送信とともの可制御(図12のS110aと同様)を行なっててメイン処理へリターンする。貨幣処理機680では、挿入されている硬貨を返却する制御を行なう(図10のS6832、S6833)。一方、S513で受付貨幣額が税込単位額以上である(YES)と判定された場合には、前述した第1の特定処理により、受付貨幣額(ここでは1000円)から貸与対象額(945円)と端数額(55円)を特定し(S514)、遊技者の操作によることなく、該特定した貸与対象額分の玉貸処理であるオフライン一発貸しを行ない(S515)、該特定した端数額を制御部21のRAMで記憶して(S516)、前記S504に進む。このように、玉貸ユニット20において、オフライン一発貸しによって発生する端数額が記憶され、後述するS541で遊技者から排出操作を受け付けると、該記憶されている端数額をオフライン端数額として記録した記録媒体が排出されるので、一発貸しを行なう毎に端数額を記録媒体に記録する場合に比べて、記録媒体の寿命を延ばすことができる。
前記S512で記憶端数額が零でない(NO)と判定された場合には、記憶端数額+受付貨幣額が税込単位額(ここでは105円)以上であるか否かを判定する(S523)。このS523で記憶端数額+受付貨幣額が税込単位額未満である(NO)と判定された場合には、貨幣返却制御信号を貨幣処理機680へ送信とともの可制御(図12のS110aと同様)を行なってメイン処理へリターンする。貨幣処理機680では、挿入されている硬貨を返却する制御を行なう(図10のS6832、S6833)。一方、S523で記憶端数額+受付貨幣額が税込単位額以上である(YES)と判定された場合には、前述した第2の特定処理により、記憶端数額(ここでは55円)+受付貨幣額(ここでは1000円)から貸与対象額(1050円)と端数額(5円)を特定し(S524)、遊技者の操作によることなく、該特定した貸与対象額分の玉貸処理であるオフライン一発貸しを行ない(S525)、制御部21のRAMで記憶している記憶端数額を該特定した端数額に更新して(S526)、前記S504に進む。
このように、オフライン状態にある玉貸ユニット20において、貨幣が受け付けられると、オフライン一発貸しによって発生する端数額と受付貨幣額との合算額が税込単位額以上である(即ちS523でYESである)ことを条件として、受け付けた貨幣が回収されて貸与対象額分の玉貸処理が行なわれることにより、税込単位額未満の低額貨幣も使用可能となるので、遊技者の利便性が向上する。またオフライン状態にある玉貸ユニット20において、オフライン状態にあった他の玉貸ユニット20で発生した端数額(オフライン端数額)が記録されている会員カード4又はビジタコイン5が受け付けられ、さらに貨幣が受け付けられると、該端数額と受付貨幣額との合算額が税込単位額以上である(即ちS523でYESである)ことを条件として、受け付けた貨幣が回収されて貸与対象額分の玉貸処理が行なわれることにより、税込単位額未満の低額貨幣も使用可能となるので、遊技者の利便性が向上する。さらにオフライン一発貸し後さらに貨幣が受け付けられると、S524で端数額と受付貨幣額との合算額から貸与対象額と端数額が特定され、後述するS541で遊技者から返却操作を受け付けると、端数額がオフライン端数額として記録された記録媒体が排出されることにより、オフライン一発貸しを行なう毎に記録媒体を排出する場合に比べて記録媒体の節約になると共に、遊技者にとっても端数額の記録された記録媒体を複数扱う必要がなくなって利便性が向上する。
次に図21は、図11のS6500のオフライン返却処理の具体的制御内容を示すフローチャートである。玉貸ユニット20は、オフライン状態において返却ボタン16が押下されて返却操作を受け付けると(S541)、不可制御を行なう(S541a)。この不可制御は、前述の図12のS102で説明した制御と同様であるため、ここでは説明の繰り返しを省略する。次に、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する(S542)。このS542で記録媒体を受け付けていない(NO)と判定された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S543)。このS543で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去し(S544)、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録して(S545)、S546に進む。一方、S543で記憶残額が零である(YES)と判定された場合にも、S546に進む。
S546では、記憶端数額が零であるか否かを判定する。このS546で記憶端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグが記録されているか否かを判定する(S547)。このS547でオンライン残額有りフラグが記録されている(YES)と判定された場合には、S552に進む。一方、S547でオンライン残額有りフラグが記録されていない(NO)と判定された場合には、可制御が行なわれ(S552a)、メイン処理へリターンする。この可制御は、図12の110aで説明したものと同じであるために、ここでは説明の繰返しを省略する。
前記S546で記憶端数額が零でない(NO)と判定された場合には、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5に該記憶端数額をオフライン端数額として記録し(S550)、制御部21のRAMで記憶している該記憶端数額を消去して(S551)、S552に進む。
S552では、第2の収納コインストッパ142を開放状態とすることにより、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5を排出して返却する。即ちビジタコイン5は、記憶端数額がある場合,およびオンライン残額有りフラグが記録されている場合において返却される。このように、オフライン状態にある玉貸ユニット20で、貨幣が受け付けられてオフライン一発貸しが行なわれた結果として端数額が発生し、該端数額を使用した玉貸処理が行なわれた結果として当該端数額が零になった場合において、オンライン残額有りフラグが該ビジタコイン5に記録されていることを条件として、当該ビジタコイン5が排出されるので、管理残額があるビジタコイン5を遊技者に確実に返却できる一方で、管理残額が無く本来返却する必要のないビジタコイン5の無駄な返却を防止できる。そして第2の収納コインストッパ142を閉鎖状態とし、第1の収納コインストッパ141を開放状態とすることにより、収納通路131で保持している最下位のビジタコイン5を該収納通路131から排出して収納コイン保持部140で保持し(S553)、可制御が行なわれ(S552a)、メイン処理へリターンする。
前記S542で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、ビジタコイン5を受付中であるか否かが判定される(S560)。このS560でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S561)。このS561で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去し(S562)、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録して(S563)、S564に進む。一方、S561で記憶残額が零である(YES)と判定された場合にも、S564に進む。
S564では、記憶端数額が零であるか否かを判定する。このS564で記憶端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記ビジタコイン5に記録されているオフライン端数額を消去して(S565)、該ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグが記録されているか否かを判定する(S566)。このS566でオンライン残額有りフラグが記録されている(YES)と判定された場合には、S571に進む。一方、S566でオンライン残額有りフラグが記録されていない(NO)と判定された場合には、第2の投入コインストッパ122を開放状態とすることにより、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を収納通路131に収納して(S568)、可制御が行なわれ(S552a)、メイン処理へリターンする。
前記S564で記憶端数額が零でない(NO)と判定された場合には、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5に該記憶端数額をオフライン端数額として記録し(S569)、制御部21のRAMで記憶している該記憶端数額を消去して(S570)、S571に進む。
S571では、第1の投入コインストッパ121を開放状態とすることにより、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を排出して返却し、可制御が行なわれ(S552a)、メイン処理へリターンする。即ちビジタコイン5は、記憶端数額がある場合,オンライン残額有りフラグが記録されている場合,およびが記録されている場合において返却される。このように、オフライン状態にある玉貸ユニット20で、貨幣が受け付けられてオフライン一発貸しが行なわれた結果として端数額が発生し、該端数額を使用した玉貸処理が行なわれた結果として当該端数額が零になった場合において、オンライン残額有りフラグが該ビジタコイン5に記録されていることを条件として、当該ビジタコイン5が排出されるので、管理残額があるビジタコイン5を遊技者に確実に返却できる一方で、管理残額が無く本来返却する必要のないビジタコイン5の無駄な返却を防止できる。
前記S560でビジタコイン5を受付中でない(NO),即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去し(S581)、記憶端数額が零であるか否かを判定する(S582)。このS582で記憶端数額が零である(YES)と判定された場合には、カード保持部191で保持している会員カード4に記録されているオフライン端数額を消去して(S583)、該会員カード4を返却する(S586)。一方、S584で記憶端数額が零でない(NO)と判定された場合には、該会員カード4に該記憶端数額をオフライン端数額として記録し(S584)、制御部21のRAMで記憶している該記憶端数額を消去して(S585)、該会員カード4を返却し(S586)、可制御が行なわれ(S552a)、メイン処理へリターンする。即ち会員カード4は、返却操作を受け付けると、常に返却される。
以上に説明した電子マネーシステム1によれば、貸与処理に使用された使用額に対応する消費税額を徴収する場合に、オフライン状態の玉貸ユニット20が貨幣を受け付けたときに、受付貨幣額から、予め定められた単位使用額と該単位使用額に対応する間接税額との合算額である税込単位額の整数倍に相当する貸与対象額を特定し、該特定した貸与対象額分の遊技媒体を貸与するための貨幣貸与処理(いわゆるオフライン一発貸し)を行なうようにしても、該貨幣貸与処理によって発生する端数額が記録媒体に記録されて排出される(S550,S584)。そして前記図16に示すように、該記録媒体がオンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられることで、管理装置50において該記録媒体の端数額が管理残額に加算されて遊技媒体の貸与に使用可能となることにより、該端数額を処理するための釣銭払出機能や追加入金機能を玉貸ユニット20に設ける必要がないので、玉貸ユニット20のコストが上昇することがない。また、オフライン端数額を精算することなく遊技に使用することができるので、遊技者の利便性が向上する。
次に図22は、予定残額通知の受信前にオフライン状態となった玉貸ユニット20において貨幣を受け付けた場合の処理の説明図である。玉貸ユニット20は、前記S202以下の処理を行ない、管理装置50は、当該記録媒体の記録媒体IDと対応付けて該オフライン端数額を記憶して(S212,又はS277)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額と前記オフライン端数額との合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S241)。
この予定残額通知を玉貸ユニット20が受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致し、記録媒体にオフライン端数額が記録されており、管理装置50においてオフライン端数額が未加算の状態で記憶されている(即ち挿入処理中である)状態になる。
この状態で玉貸ユニット20が貨幣(ここでは1000円)を受け付けると、前述した第2の貸与対象額特定処理により、記憶端数額(55円)+受付貨幣額(1000円)から貸与対象額(1050円)と端数額(5円)を特定し、遊技者の操作によることなく、該特定した貸与対象額分の玉貸処理であるオフライン一発貸しを行ない、制御部21のRAMで記憶している記憶端数額を該特定した端数額に更新する。即ち記録媒体に記録されているオフライン端数額から50円が消費されて、該オフライン端数額が5円になり、管理装置50で記憶されているオフライン端数額である55円と異なることになる。
この場合には、オンライン状態にある玉貸ユニット20において当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でNO,S206でYESと判定され、S208で前記記憶されているオフライン端数額(55円)が消去され、S212で前記挿入通知に含まれるオフライン端数額(5円)が記憶される。そして該記憶されたオフライン端数額(5円)は、S248で管理残額に対して加算される。従って、オフライン状態となった後に引き続き遊技を続けた場合であっても、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入することで、残額が確定される。
このように、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態となった場合であっても、その後、オフライン状態となった玉貸ユニット20で継続して遊技を行なうことが可能であり、さらに、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入して遊技を行なうことが可能であるため、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
次に図23は、端数額消去通知の送信後にオフライン状態となった玉貸ユニット20において貨幣を受け付けた場合の処理の説明図である。玉貸ユニット20は、オフライン端数額(ここでは55円)が記録されている記録媒体を受け付けると、前記S202以下の処理を行ない、管理装置50は、当該記録媒体の記録媒体IDと対応付けて該オフライン端数額を記憶して(S212,又はS277)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額と前記オフライン端数額との合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S241)。
この予定残額通知を受信した玉貸ユニット20は、前記記録媒体に記録されているオフライン端数額を消去し(S244)、該記録媒体の通番に1を加算して更新し(S245)、端数額消去通知を管理装置50に対して送信する(S246)。この端数額消去通知を玉貸ユニット20が送信し管理装置50が受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、管理装置50においてオフライン端数額が未加算の状態で記憶されており(即ち挿入処理中であり)、記録媒体のオフライン端数額が消去されている状態になる。
この状態で玉貸ユニット20が貨幣(ここでは500円)を受け付けると、前述した第1の貸与対象額特定処理により、受付貨幣額(500円)から貸与対象額(420円)と端数額(80円)を特定し、遊技者の操作によることなく、該特定した貸与対象額分の玉貸処理であるオフライン一発貸しを行ない、該特定した端数額を制御部21のRAMで記憶する。ここで記憶されたオフライン端数額は、管理装置50で記憶されているオフライン端数額が管理残額に対して加算された後に、さらに加算されるべきものである。
この場合には、オンライン状態にある玉貸ユニット20において当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でYESと判定され、S265で前記記憶されているオフライン端数額(55円)が管理残額に対して加算されて消去され、S277で前記挿入通知に含まれるオフライン端数額(80円)が記憶される。そして該記憶されたオフライン端数額(80円)は、S248で管理残額に対して加算される。従って、オフライン状態となった後に引き続き遊技を続けた場合であっても、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入することで、残額が確定される。
このように、玉貸ユニット20が端数額消去通知を送信した後、管理装置50が該端数額消去通知を受信する前にオフライン状態となった場合であっても、その後、オフライン状態となった玉貸ユニット20で継続して遊技を行なうことが可能であり、さらに、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入して遊技を行なうことが可能であるため、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
ここで、本発明のように、記録媒体に通番を記録している場合に生じる効果について、例を挙げて説明する。本例のように、オフライン端数額を含む挿入通知を受信した管理装置50で、オフライン端数額を一旦記憶して、予定残額通知を玉貸ユニット20に対して返信し、該予定残額通知を受信した玉貸ユニット20で、記録媒体に記録されているオフライン端数額を消去した後に、端数額消去通知を管理装置50に対して送信し、該端数額消去通知を受信した管理装置50で、オフライン端数額を管理残額に加算するように構成した場合、予定残額通知の送信後にオフライン状態が発生すると、従来技術(特開2000−148683)を使用しても、当該オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまでは、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信したか否か,即ち記録媒体に記録されているオフライン端数額の消去が行なわれたか否かを、管理装置50側では特定不可能である。
そのため、当該オフライン状態の玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20に受け付けられ、該記録媒体に記録されているオフライン端数額を含む挿入通知が送信されたときに、当該オフライン端数額が、前回の予定残額通知に応じて一旦消去された後にオフライン一発貸しにより新たに発生したものか、一旦消去されることなく残存しているもの(あるいは残存した端数額の一部がオフライン状態の玉貸ユニット20で使用された後の値)かを、管理装置50側において特定できない。つまり、記憶しているオフライン端数額に加えて今回のオフライン端数額を管理残額に加算すべきか、記憶しているオフライン端数額を消去して今回のオフライン端数額のみを管理残額に加算すべきかを特定することができない。このときに、一律にオフライン端数額を消去したり管理残額に加算したりすると、遊技者あるいは遊技場が損をしてしまうし、また、前記オフライン状態の玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまで一律に記録媒体の残額の使用を許可しない(たとえば記録媒体の返却禁止,又は返却は可能であるがオフライン状態の玉貸ユニット20から排出された事を特定可能な情報(たとえばオフライン時排出フラグ)を記録して、他の玉貸ユニット20や精算装置60で使用不可能とする処理を行なう)ようにすると、遊技者に迷惑がかかる。
そこで本発明のように、記録媒体に通番を記録すると共に、管理装置50で記録媒体IDに対応付けられた通番を管理するようにしておき、玉貸ユニット20でオフライン端数額の消去を行なったときに記録通番を更新し、管理装置50でオフライン端数額の加算・消去を行なったときに管理通番を更新することで、通番が一致しないときには、図23に示したように、記録媒体に記録されているオフライン端数額の消去が行なわれたことを特定して、記憶しているオフライン端数額を管理残額に加算し、通番が一致するときには、図22に示したように、記録媒体に記録されているオフライン端数額の消去が行なわれていないことを特定して、記憶しているオフライン端数額を消去することで、残額を確定することができる。そのため、遊技者又は遊技場が損害を被ることがなく、またオフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、他の玉貸ユニット20での使用や精算装置60での精算を行なうことができ、遊技者に迷惑がかからない。
たとえば図22に示したように、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態となった後に、オフライン一発貸しが行なわれて、オフライン端数額が消費されたときにも、通番が一致していることから、記録媒体に記録されているオフライン端数額が消去されていない旨を特定して、記憶しているオフライン端数額を消去し、消費後のオフライン端数額を新たに記憶するので、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態となり、オフライン一発貸しが行なわれても、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入することで、残額が確定される。
さらに図23に示したように、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信した後にオフライン状態となった後に、オフライン一発貸しが行なわれて、オフライン端数額が生じたときにも、通番が不一致であることから、記録媒体に記録されているオフライン端数額が消去されている旨を特定して、記憶しているオフライン端数額を管理残額に加算し、新たなオフライン端数額を記憶するので、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信した後にオフライン状態となり、オフライン一発貸しが行なわれても、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入することで、残額が確定される。
次に図24は、図8のS5の復帰時処理の具体的処理内容を示す図である。管理装置50は、前記通信可否検知手段によりオンライン状態への復帰を検出すると(S601)、開始要求を玉貸ユニット20に対して送信する(S602)。該開始要求を受信した玉貸ユニット20は、記憶端数額をオフライン端数額として記録媒体(即ち会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない場合には収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5,会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部191で保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5)に記録すると共に(S603)、該記憶端数額を消去し(S604)、開始応答を管理装置50に対して返信する(S605)。そして該記録媒体の記録媒体ID,オフライン端数額,および通番を含むオンライン復帰通知を管理装置50に対して送信する(S606)。このオンライン復帰通知は、前記挿入通知と同等のものであるため、該オンライン復帰通知を受信した管理装置50は、S203以下で前記挿入通知を受信した場合と同様の処理を行なう。
これによれば、管理装置50と通信できないオフライン状態で玉貸ユニット20が貨幣を受け付けてオフライン一発貸しを行なった後にオンライン状態に復帰すると、遊技者の操作によらずに、オフライン端数額と記録媒体IDとを含むオンライン復帰通知が管理装置50に対して送信され、該オフライン端数額と管理残額との合算額を特定可能な予定残額通知(図17のS241)が管理装置50から送信されてきて、該合算額が玉貸処理に使用可能となるので(同S226)、遊技者に手間をかけることなく、管理残額が使用可能となる。
また管理装置50におけるオンライン復帰通知の受信に基づいて、該オンライン復帰通知に含まれるオフライン端数額が記憶され(図16のS212,図18のS277)、玉貸ユニット20における予定残額通知の受信に基づいて(図17のS241)、記録媒体に記録されている通番が更新されると共に(同S245)、管理装置50における端数額消去通知の受信に基づいて(同S246)、記録媒体IDに対応付けられた通番が更新され(同S227)、オンライン復帰通知に含まれる記録媒体の通番と前記記録媒体IDに対応付けられた通番とが一致していなければ、管理残額に対してオフライン端数額が加算されるので(図18のS265)、オンライン状態への復帰に伴う処理の途中にオフライン状態が再び発生した場合にも、正確な残額を確定することができる。
次に図25は、精算装置60において記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表わす図である。精算装置60は、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S701)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、該読み取った記録情報に含まれるオフライン端数額が税込単位額未満であるか否かを判定する(Sa701)。このSa701でが税込単位額未満でない(NO)と判定された場合には、エラー処理として、図6(b)のD5に示す画面をディスプレイ63に表示する。このように、記録媒体に記録されているオフライン端数額が予め定められた所定の金額(ここでは税込単位額)未満であることを条件としてオフライン端数額の精算が行なわれることにより、記録情報が改ざんされた記録媒体により不正に精算が行なわれたとしても前記所定の金額未満の貨幣しか払い出されないので、不正による被害を最小限に抑えることができる。一方、Sa701でオフライン端数額が税込単位額未満である(YES)と判定された場合には、前記読み取った記録媒体ID,オフライン端数額,および通番を含む精算要求を管理装置50に対して送信する(S702)。
S702の精算要求を受信した管理装置50は、図16〜図18で説明したS203以下と同様の処理を実施する。ただし、図17に示したS220以下の処理,およびS240以下の処理は、図26に示すS220以下の処理,およびS240以下の処理に、それぞれ置き換わるものとする。また図16〜図18の説明において、玉貸ユニット20を精算装置60,挿入通知を精算要求と、それぞれ読み替えるものとする。以下、図26について説明する。
S220では、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて該精算要求に含まれる装置ID、即ち精算装置60の装置IDを記憶し、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(S221a)。
S221aの精算許諾情報を受信した精算装置60は、図6(b)のD2に示す画面をディスプレイ63に表示して、精算,又は返却操作を待機する状態となる(222a)。そして、受け付けている記録媒体の通番に1を加算して更新し(S223)、該記録媒体の記録媒体IDを含む精算許諾情報受信通知を管理装置50に対して送信する(S2200)。
S2200の精算許諾情報受信通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該精算許諾情報受信通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S227)、該記録媒体IDに対応するステータスを挿入処理済に更新する(S228)。
またS240では、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて該精算要求に含まれる装置ID、即ち精算装置60の装置IDを記憶し、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額と前記オフライン端数額との合算額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(S241a)。
S241aの精算許諾情報を受信した精算装置60は、図6(b)のD2に示す画面をディスプレイ63に表示して、精算,又は返却操作を待機する状態となる(242a)。そして受け付けている記録媒体に記録されているオフライン端数額を消去し(S244)、該記録媒体の通番に1を加算して更新し(S245)、該記録媒体の記録媒体IDを含む端数額消去通知を管理装置50に対して送信する(S246a)。
S246aの端数額消去通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し、該オフライン端数額を消去して(S248)、前記S227に進む。これにより、オフライン状態にあった玉貸ユニット20で発生したオフライン端数額が記録された記録媒体を、オンライン状態にある精算装置60に挿入することで、該オフライン端数額が管理残額に加算され、該オフライン端数額と管理残額との合算値を1回で精算できるようになるので、遊技者の利便性が向上する。
次に図27は、精算操作又は返却操作の待機状態(図26のS222a又はS242aであり、図6(b)のD5が表示されている状態)にある精算装置60において精算操作(「精算」ボタンの操作)又は返却操作(「キャンセル」ボタンの操作)を受け付けた場合の処理の一例を表わす図である。
精算装置60が精算操作を受け付けると(S780)、受信した精算許諾情報に含まれる金額(管理残額又は合算額)である許諾額分の貨幣を払い出し(S781)、記録媒体の通番に1を加算して更新し(S782)、受け付けている記録媒体の記録媒体IDを含む精算完了通知を管理装置50に対して送信する(S783)。
S783の精算完了通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該精算完了通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を消去し(S784)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S785)、該記録媒体IDに対応するステータスを精算処理済に更新し(S786)、残額消去完了通知を精算装置60に対して送信する(S787)。
S787の残額消去完了通知を受信した精算装置60は、ビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する(S789)。このS789でビジタコイン5を受付中でない(NO)、即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、カード保持部191で保持している該会員カード4を返却して、記録媒体の受付を待機する(S792)。一方、S789でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5に記録されているオンライン残額有りフラグを消去し(S790)、第2の投入コインストッパ122を開放状態とすることにより、該ビジタコイン5を収納通路131および排出通路132を介してコイン回収部66に回収して(S791)、記録媒体の受付を待機する(S792)。
なお精算装置60が返却操作を受け付けると(S795)、会員カード4を受け付けている場合には、カード保持部191で保持している該会員カード4を返却して(S796)、記録媒体の受付を待機し(S792)、ビジタコイン5を受け付けている場合には、第1の投入コインストッパ121を開放状態とすることにより、投入コイン保持部120で保持している該ビジタコイン5を投入コイン排出通路160を介してコイン排出口112に排出して返却し(S796)、記録媒体の受付を待機する(S792)。
次に図28は、精算装置60においてオフライン状態の発生を検出した場合の処理(切換時処理)の一例を表わす図である。精算装置60は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態の発生を検出すると(S800)、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S701の記録媒体受付後であるか否か,具体的には制御部62のRAMで記憶している処理状態が「記録媒体受付」であるか否かを判定する(S841)。このS841で記録媒体受付後である(YES)と判定された場合には、前記S221a又はS241aの精算許諾情報を受信済であるか否かを判定する(S842)。
このS842でS221aの精算許諾情報を受信済である(YES)と判定された場合には、S843で前記S222a〜S223の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S844で該未実行の処理を実行してS871に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S871に進む。またS842でS241aの精算許諾情報を受信済である(YES)と判定された場合には、S843で前記S242a〜S245の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S844で該未実行の処理を実行してS871に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、受け付けている記録媒体を返却し(S871)、処理を終了する(S872)。
なおS241aの精算許諾情報を受信済である場合には、管理装置50が端数額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該端数額消去通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、端数額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、管理装置50においてオフライン端数額が未加算の状態で記憶されており(即ち挿入処理中であり)、記録媒体のオフライン端数額が消去されている状態になる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20又は精算装置60で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でYESと判定されて、S265以下の処理が行なわれる。
前記S842で精算許諾情報を受信済でない(NO)と判定された場合には、S871に進む。
前記S841で記録媒体受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S780の精算操作受付後であるか否か,具体的には制御部62のRAMで記憶している処理状態が「精算操作受付」であるか否かを判定する(S851)。このS851で精算操作受付後である(YES)と判定された場合には、前記S787の残額消去完了通知を受信済であるか否かを判定する(S852)。
このS852で残額消去完了通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S856で前記S789〜S791の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S857で該未実行の処理を実行してS872に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S872に進む。
前記S852で残額消去完了通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S853で前記S781〜S782の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S854で該未実行の処理を実行して、S871に進む。
この残額消去完了通知を受信済でない場合には、管理装置50が精算完了通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該精算完了通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、精算完了通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、入金処理中,又は挿入処理中のいずれでもなく、精算装置60の装置IDが記憶されている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20又は精算装置60で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でNO,S266でNOと判定されて、S267以下の処理が行なわれる。また後者の、残額消去完了通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、精算処理済の状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20又は精算装置60で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でNO,S206でNO,S210でYESと判定されて、S220以下の処理が行なわれる。
前記S851で精算操作受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S795の返却操作受付後であるか否か,具体的には制御部62のRAMで記憶している処理状態が「返却操作受付」であるか否かを判定する(S861)。このS861で返却操作受付後である(YES)と判定された場合には、S871に進み、返却操作受付後でない(NO)と判定された場合には、S872に進む。
[第2実施形態]
次に、図1を参照して、第2実施形態に係る電子マネーシステム1の構成について説明する。この電子マネーシステム1は、図1に示すように、パチンコ機10に対応して設けられる玉貸ユニット20と、該玉貸ユニット20と通信可能な管理装置50と、該管理装置50と通信可能な精算装置60を遊技場内に備える。この第2実施形態に係る電子マネーシステム1で、紙幣2,硬貨3,会員カード4,およびビジタコイン5が使用される点は、第1実施形態と同様である。
この第2実施形態に係る電子マネーシステム1は、有効期間が当日中である点,およびセンタ管理装置80を備えていない点が、第1実施形態と異なる。なおセンタ管理装置80を備えていないことから、管理装置50は、該センタ管理装置80と通信するための場外通信部56を備えていない。
ここで管理装置50のディスプレイ53および入力装置54は有効期間設定手段の一例であって、精算装置60での精算が可能な精算可能期間および玉貸ユニット20で残額の使用が可能な使用可能期間(即ち有効期間)を設定するものである。具体的には、管理装置50において有効期間設定モードが実行されると、有効期間設定画面(図示外)がディスプレイ53に表示される。この有効期間設定画面では、入力装置54の操作により、当日中,今週中,又は今月中のいずれかを、有効期間として設定可能である。以下においては、有効期間として当日中が設定された場合について説明する。
また管理装置50の制御部52は通信不可能状態発生判定手段の一例であって、前記有効期間内にオフライン状態が発生したか否かを判定するものである(図30のS203a')。具体的には、前記通信可否検知手段(制御部52)による検知の結果として、ハードディスク55でオフライン状態が発生した旨が記憶されている場合に、有効期間内にオフライン状態が発生したと判定する。
そして精算装置60は、該通信不可能状態発生判定手段によりオフライン状態が発生したと判定されたことを条件として、オフライン端数額に相当する貨幣を払い出す。具体的には、前記通信不可能状態発生判定手段によりオフライン状態が発生したと判定されると、精算許諾情報が送信されてくるので(図36のS221a,同S241a')、精算が可能となる。
また第2実施形態に係る電子マネーシステム1は、管理装置50が挿入通知又は精算要求を受信したときに、受付貨幣額やオフライン端数額を管理残額に対して加算する(つまり直接加算する)と共に、該受付貨幣額やオフライン端数額を加算額として管理しておく点が、第1実施形態と異なる。
この第2実施形態では、上記の第1実施形態と比較して、玉貸ユニット20においては、制御部21の貸与可能処理手段としての機能のみが異なり、また管理装置50においては、入金要求,挿入通知,精算要求,又はオンライン復帰通知の受信に応じて実行する処理,制御部52の連携処理手段,取引装置特定手段,基準貸与額判定手段としての機能,および通番判定手段による判定結果に応じて実行する処理のみが異なる。以下、これらの異なる点について説明する。
まず管理装置50において、制御部52は、前記入金要求の受信に応じて(図29のS103)、該入金要求から特定される受付貨幣額(ここでは該入金要求に含まれる受付貨幣額)を該入金要求から特定される記録媒体ID(ここでは該入金要求に含まれる記録媒体ID)に対応付けて管理している管理残額に対して加算すると共に該受付貨幣額を加算額として記憶する処理を行ない(同S105')、通信部51は、該管理残額を特定可能な残額通知(ここでは該管理残額を含む残額通知)を玉貸ユニット20に対して送信する(同S106')。
そして玉貸ユニット20において、貸与可能処理手段として機能する制御部21は、残額通知の受信に応じて(図29のS106')、該残額通知から特定される管理残額(ここでは該残額通知に含まれる管理残額)の範囲内でパチンコ玉の貸与を可能とするための貸与可能処理(同S108に示す受付貨幣の取込)を特定処理として行なう。
また受付通知処理手段又は復帰通知処理手段として機能する制御部52は、挿入通知,精算要求,又はオンライン復帰通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して該挿入通知,精算要求,又はオンライン復帰通知に含まれるオフライン端数額(入金残額)を加算すると共に該オフライン端数額を加算額として記憶する処理を前記端数額加算更新処理(入金残額加算更新処理)として行なう(図30のS212',図32のS277')。そして通信部51は、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を特定可能な残額通知を玉貸ユニット20に対して送信し(図31のS241')、また該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を特定可能な精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(図36のS241a')。
また連携処理手段として機能する制御部52は、前記貸与可能情報(図29のS110に示す貨幣取込通知)の受信に応じて、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶している加算額(受付貨幣額)を処理済であることを特定可能な状態に更新する処理済更新処理を連携処理として行なうと共に(同S114)、前記第2の通番更新処理を行なう(同S115)。ここで処理済更新処理は、第1実施形態における加算済更新処理と同様に、該受付貨幣額を消去する処理である。
また連携処理手段として機能する制御部52は、端数額消去通知(図31のS246)の受信に応じて、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶しているオフライン端数額を処理済であることを特定可能な状態に更新する処理済更新処理を連携処理として行なうと共に(同S248')、前記第2の通番更新処理を行なう(同S227)。ここで処理済更新処理は、上記の実施形態と同様に、該オフライン端数額を消去する処理である。
また取引装置特定手段として機能する制御部52は、前記通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記加算額(受付貨幣額)について処理済更新処理が行なわれている(即ち該受付貨幣額が消去されている=ステータスが入金処理中および挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである)ときに、前記記録媒体の記録媒体IDに対応付けて前記取引装置識別情報記憶手段(残額管理DB)で記憶している情報から当該記録媒体IDの記録媒体が前回受け付けられていた取引装置を特定する。
また基準貸与額判定手段として機能する制御部52は、前記通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記加算額(受付貨幣額)について処理済更新処理が行なわれている(即ち該受付貨幣額が消去されている=ステータスが入金処理中および挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである)ときに、前記記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額が前記基準貸与額未満であるか否かを判定する。
さらに管理装置50においては、通番判定手段による判定結果に応じて実行する処理が、上記の実施形態とは異なる。即ち通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記加算額(ここでは受付貨幣額)が処理済更新処理の行なわれていない状態で記憶されている(即ち入金処理中である)ことを条件として、通番不一致時処理として、前記処理済更新処理を行ない(図32のS262')、また通番判定手段により通番が一致すると判定され、かつ前記加算額(ここでは受付貨幣額)が処理済更新処理の行なわれていない状態で記憶されている(即ち入金処理中である)ことを条件として、通番一致時処理として、前記記録媒体の管理残額から前記記憶している受付貨幣額を減算する処理と前記処理済更新処理とを行なう(図30のS205')。
また通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記加算額(ここではオフライン端数額)が処理済更新処理の行なわれていない状態で記憶されている(即ち挿入処理中である)ことを条件として、通番不一致時処理として、前記処理済更新処理を行ない(図32のS265')、また通番判定手段により通番が一致すると判定され、かつ前記加算額(ここではオフライン端数額)が処理済更新処理の行なわれていない状態で記憶されている(即ち挿入処理中である)ことを条件として、通番一致時処理として、前記記録媒体の管理残額から前記記憶しているオフライン端数額を減算する処理と前記処理済更新処理とを行なう(図30のS208')。
さらに通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記加算額(ここでは受付貨幣額)について処理済更新処理が行なわれている(即ち該受付貨幣額が消去されている=ステータスが入金処理中および挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである)ことを条件として、通番不一致時処理として、前記第1の減算処理を行なう(図32のS269〜S273)。
次に、図29〜図30を参照して、第2実施形態に係る電子マネーシステム1の作用について説明する。
まず図29は、図9のS6100のオンライン貨幣処理の具体的処理内容を示すフローチャートである。この図29は、前記図12と比較して、S105の処理に代えてS105'が行なわれる点と、S106の処理に代えてS106'が行なわれる点と、S113の処理が行なわれない点のみが異なる。
ここでS105'では、入金要求に含まれる受付貨幣額を該入金要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶している管理残額に加算すると共に、該記録媒体IDに対応付けて当該受付貨幣額を記憶する。またS106'では、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する。
管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において玉貸操作を受け付けた場合の処理は、前記図14と同様であるため、説明を省略する。
管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20において返却操作を受け付けた場合の処理は、前記図15と同様であるため、説明を省略する。
次に図30は、図9のS6200とS6300のオンライン記録媒体(カード、コイン)受付処理の具体的処理内容を示すフローチャートである。玉貸ユニット20は、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S201)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、該読み取った記録媒体ID,オフライン端数額,および通番を含む挿入通知を管理装置50に対して送信する(S202)。
S202の挿入通知を受信した管理装置50は、該挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S202a')。このS202a'でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、S203に進む。一方、S202a'でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、有効期間内(ここでは当日中)にオフライン状態が発生したか否かを判定する(S203a')。このS203a'でオフライン状態が発生した(YES)と判定された場合には、S203に進む。一方、S203a'でオフライン状態が発生していない(NO)と判定された場合には、玉貸ユニット20に対して使用不可情報を送信し、これを受信した玉貸ユニット20では受け付けた記録媒体が返却される。このように、有効期間内にオフライン状態が発生しておらず記録媒体に端数額が記録されることがない状況においては端数額の使用が行なわれないので、セキュリティが向上する。
S203では前記挿入通知に含まれる通番が該挿入通知に含まれる記録媒体IDと対応付けられた通番と一致するか否かを判定する。このS203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、後述するS260以下の通番不一致時処理に進む。一方、S203で通番が一致する(YES)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスが入金処理中であるか否かを判定する(S204)。このS204で入金処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算し、該受付貨幣額を消去し(S205')、S209に進む。
即ち通番が一致しており、ステータスが入金処理中である(受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている)場合とは、管理装置50が入金要求(図29のS103)を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(同S106')を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の返却が行なわれているにも拘わらず、受付貨幣額が加算されている状態のままとなり、該加算された状態で放置されると遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額から減算し、該受付貨幣額を消去する処理を行なうものである。
このように、通番が一致すると判定され、かつ受付貨幣額が加算されている状態で記憶されていることを条件として、管理残額から加算額(受付貨幣額)を減算する処理と処理済更新処理とが行なわれるので、管理装置50が入金要求を受信してから玉貸ユニット20が残額通知を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行なうことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S204で入金処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが挿入処理中であるか否かを判定する(S206)。このS206で挿入処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算し、該オフライン端数額を消去して(S208')、S209に進む。
即ち通番が一致しており、ステータスが挿入処理中であり、かつオフライン端数額が加算されている状態で記憶されている場合とは、管理装置50が挿入通知(図30のS202)を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(図31のS241')を受信する前,又は管理装置50が精算要求(図35のS702)を受信してから精算装置60が精算許諾情報(図36のS241a')を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合に管理装置50で記憶されているオフライン端数額が管理残額に加算された状態のままであれば、遊技場(オフライン端数額が記憶されている場合)が損害を被ることになるため、管理装置50においてオフライン端数額を管理残額に対して加算せずに該オフライン端数額を管理残額から減算すると共に消去する処理を行なうものである。
このように、通番が一致すると判定され、かつ入金残額(オフライン端数額)が管理残額に加算されている状態で記憶されていることを条件として、管理残額から入金残額を減算し、入金残額を消去する処理済更新処理を行なうので、管理装置50が記録媒体受付通知(挿入通知)を受信してから玉貸ユニット20が残額通知を受信する前,又は管理装置50が精算要求を受信してから精算装置60が精算許諾情報を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行なうことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S206で挿入処理中でない(NO)と判定された場合,又はS205'若しくはS208'の処理が行なわれた場合には、管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(S209)、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S210)。このS210でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、S220に進む。即ち通番が一致しており、記録媒体のオフライン端数額が零である場合とは、第1にオフライン状態が発生していない場合,第2にオフライン端数額が記録されていない記録媒体を受け付けた玉貸ユニット20からの挿入通知を管理装置50が受信してから玉貸ユニット20が残額通知(図31のS221)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,又は第3にオフライン端数額が記録されていない記録媒体を受け付けた精算装置60からの精算要求を管理装置50が受信してから精算装置60が精算許諾情報(図36のS221a)を受信する前にオフライン状態が発生した場合のいずれかであり、いずれの場合にも消去すべきオフライン端数額が記録媒体に記録されていないので、後述するS220に進む。
一方、前記S210でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて管理されている管理残額に該オフライン端数額を加算し、該オフライン端数額を記憶して(S212')、S240に進む。即ちオフライン端数額が零でない場合とは、オフライン状態の玉貸ユニット20でオフライン一発貸しが行なわれてオフライン端数額が記録された場合であり、この場合には消去すべきオフライン端数額が記録媒体に記録されているので、後述するS240に進む。
次に図31は、図30に続く図である。この図31の上段に示すフローチャートは、前記図17の上段に示すフローチャートと同一であるため、説明を省略する。また図31の下段に示すフローチャートは、前記図17の下段に示すフローチャートと比較して、前記S241の処理に代えて、記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に対して送信するS241'の処理を行なう点、および、前記S248の処理に代えて、記録媒体IDに対応付けて管理されているオフライン端数額を消去するS248'の処理を行なう点のみが異なる。
管理装置50は、前記S210でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合、即ちオフライン端数額が記録媒体に記録されているときには、前記記録媒体IDに対応付けて前記挿入通知に含まれる装置IDを記憶し(S240)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S241')。S241'の残額通知を受信した玉貸ユニット20は、前記図17のS242〜S246と同様の処理を行ない、S225に進む。
S246の端数額消去通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を消去して(S248')、前記S227に進む。これにより、オンライン状態にある玉貸ユニット20において、オフライン状態にあった他の玉貸ユニット20から排出された記録媒体が受け付けられると、該記録媒体に記録されている記録媒体IDとオフライン端数額とを含む挿入通知が管理装置50に対して送信され、該オフライン端数額と管理残額との合算額を特定可能な予定残額通知が管理装置50から送信されてきて、該合算額が玉貸処理に使用可能となるので、入金残額を精算しなくても良く、遊技者の利便性が向上する。
次に図32は、図30に続く図であり、通番不一致時処理の一例を表わす図である。管理装置50は、前記S203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新する(S260)。即ち、記録通番=管理通番とする。そして、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスが入金処理中であるか否かを判定する(S261)。このS261で入金処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を消去して(S262')、S274に進む。
即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中である(受付貨幣額が加算されている状態で記憶されている)場合とは、玉貸ユニット20が残額通知(図29のS106')を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行なわれているにも拘わらず、受付貨幣額が消去されていない状態のままとなり、該受付貨幣額が管理残額から減算されると遊技者が損害を被ることになるため、管理装置50において受付貨幣額を消去する処理を行なうものである。
このように、通番が一致しないと判定され、かつ受付貨幣額が加算されている状態で記憶されていることを条件として、該受付貨幣額を消去する処理済更新処理を行なうので、玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信してから管理装置50が通番更新通知(貨幣取込通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行なうことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S261で入金処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが挿入処理中であるか否かを判定する(S263)。このS263で挿入処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を消去して(S265')、S274に進む。
即ち通番が一致せず、ステータスが挿入処理中であり、オフライン端数額が加算されている状態で記憶されている場合とは、玉貸ユニット20が残額通知(図31のS241')を受信してから管理装置50が端数額消去通知(同S246)を受信する前,又は精算装置60が精算許諾情報(図36のS241a')を受信してから管理装置50が端数額消去通知(同S246a)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には記録媒体に記録されているオフライン端数額の消去が行なわれているにも拘わらず、オフライン端数額が記憶されたままとなり、該記憶されたオフライン端数額が管理残額から減算されると、遊技者が損害を被ることになるため、管理装置50においてオフライン端数額消去する処理を行なうものである。
このように、通番が一致しないと判定され、かつ入金残額(オフライン端数額)が加算されている状態で記憶されていることを条件として、記憶している入金残額を消去する処理済更新処理が行なわれるので、玉貸ユニット20が残額通知を受信してから管理装置50が通番更新通知(端数額消去通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行なうことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S263で挿入処理中でない(NO)と判定された場合には、前記図18のS266〜S275に示す処理と同様の処理を行なって、S220に進む。
ここで前記S275でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて管理されている管理残額に該オフライン端数額を加算し、該オフライン端数額を記憶して(S277')、S240に進む。
即ちオンライン状態にある玉貸ユニット20で使用額+消費税額分の玉貸処理が行なわれ、管理装置50が減算要求(図14のS124)を受信する前にオフライン状態が発生し、該オフライン状態にある玉貸ユニット20でオフライン一発貸しが行なわれると、通番が一致せず、オフライン端数額が記録された記録媒体が排出される。次にオンライン状態にある別の玉貸ユニット20で該記録媒体を受け付けると、S203でNOと判定されてS260の処理が行なわれ(ここで通番が一致し)、S261でNO,S263でNO,S266でYESと判定され、S269〜S272又はS269〜S273の処理が行なわれると共に、S274,S275,S277'の処理が行なわれ、オフライン端数額が記憶され、ステータスとして挿入処理中と記憶された状態になるが、玉貸ユニット20が残額通知(図31のS241')を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致し、オフライン端数額が記録された記録媒体が排出される。さらにオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でYES,S204でNO,S206でYESと判定されて、S208'で前記記憶されているオフライン端数額が管理残額から減算され、該オフライン端数額が消去され、S212'で前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が改めて加算,記憶される。
次に図33は、図8のS8の切換時処理の具体的処理内容を示すフローチャートである。玉貸ユニット20は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態の発生を検出すると(S300)、該オフライン状態の発生を検出したのが前記S101の貨幣受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「貨幣受付」であるか否かを判定する(S301)。
このS301で貨幣受付後である(YES)と判定された場合には、前記S106'の残額通知を受信済であるか否かを判定する(S303')。
このS303'で残額通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S306で前記S101で受け付けた貨幣を返却し、メイン処理へリターンする。
なお、前記残額通知を受信済でない場合には、管理装置50が入金要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該入金要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで後者の、入金要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、管理装置50において受付貨幣額が加算済の状態で記憶されており(即ち入金処理中であり)、玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行なわれていない状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でYESと判定されて、S205'以下の処理が行なわれる。
図33に戻り、前記S303'で残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S304'で前記S107〜S111a'の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S305'で該未実行の処理を実行し、前記S373の処理を行なって、S505に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、前記S373の処理を行なって、S505に進む。
この残額通知を受信済である場合には、管理装置50が貨幣取込通知(図29のS110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該貨幣取込通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、貨幣取込通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、管理装置50において受付貨幣額が加算済の状態で記憶されており(即ち入金処理中であり)、玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行なわれている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でYESと判定されて、S262'以下の処理が行なわれる。
前記S301で貨幣受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S121の玉貸操作受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「玉貸操作受付」であるか否かを判定する(S321)。このS321で玉貸操作受付後である(YES)と判定された場合には、前記S128の減算完了通知を受信済であるか否かを判定する(S322)。
このS322で減算完了通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S325'で前記S128a〜S131の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S326'で該未実行の処理を実行してS327に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S327に進む。S327では記憶残額が零であるか否かを判定し、記憶残額が零でなければ(NO)、S505に進み、記憶残額が零であれば(YES)、S328に進む。S328では記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定し、記録媒体を受付中でなければ(NO)、メイン処理へリターンし、記録媒体を受付中であれば(YES)、S329に進む。S329ではビジタコイン5を受付中であるか否かを判定し、ビジタコイン5を受付中でなければ(NO)、前記S373の処理を行なって、S505に進み、ビジタコイン5を受付中であれば(YES)、S330で投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5に記録されているオンライン残額有りフラグを消去し、S331で第2の投入コインストッパ122を開放状態とすることにより、該投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を収納通路131に収納し、メイン処理へリターンする。
前記S322で減算完了通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S323で前記S122〜S123の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S324で該未実行の処理を実行した後S324a'に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、直接S324a'に進む。S324a’では前記S128a,S129〜S131の処理を行なって、S327に進む。
この減算完了通知を受信済でない場合には、管理装置50が減算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該減算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、減算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、入金処理中,又は挿入処理中のいずれでもなく、玉貸ユニット20の装置IDが記憶されている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でNO,S266でYESと判定されて、S269以下の処理が行なわれる。また後者の、減算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、減算処理済の状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でNO,S206でNO,S210でYESと判定されて、S220以下の処理が行なわれる。
前記S321で玉貸操作受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S201の記録媒体受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「記録媒体受付」であるか否かを判定する(S341)。このS341で記録媒体受付後である(YES)と判定された場合には、前記S221又はS241'の残額通知を受信済であるか否かを判定する(S342')。
このS342'でS221の残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S343'で前記S222〜S223の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S344'で該未実行の処理を実行し、前記S373の処理を行なって、S505に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、前記S373の処理を行なって、S505に進む。またS342'でS241'の残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S343'で前記S242〜S245,S246a'〜S248a'の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S344'で該未実行の処理を実行し、前記S373の処理を行なって、S505に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、前記S373の処理を行なって、S505に進む。
このS241'の残額通知を受信済である場合には、管理装置50が端数額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該端数額消去通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、端数額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、管理装置50においてオフライン端数額が加算済の状態で記憶されており(即ち挿入処理中であり)、記録媒体のオフライン端数額が消去されている状態になる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でYESと判定されて、S265'以下の処理が行なわれる。
前記S342'で残額通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、前記S373の処理を行なって、S505に進む。
このS241'の残額通知を受信済でない場合には、管理装置50が挿入通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該挿入通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで後者の、挿入通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、管理装置50においてオフライン端数額が加算済の状態で記憶されており(即ち挿入処理中であり)、記録媒体にオフライン端数額が記録されている状態になる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でNO,S206でYESと判定されて、S208'以下の処理が行なわれる。
前記S341で記録媒体受付後でない(NO)と判定された場合には、メイン処理へリターンする。
なお、管理装置50とオフライン状態である玉貸ユニット20において、記録媒体を受け付けた場合および貨幣を受け付けた場合の処理は前記図20と同様であり、返却操作を受け付けた場合の処理は前記図21と同様であるため、説明を省略する。
次に図34は、図8のS5の復帰時処理の具体的処理内容を示すフローチャートである。この図34は、前記図24と比較して、S606のオンライン復帰通知を受信した管理装置50が、S202a'以下で前記挿入通知を受信した場合と同様の処理を行なう点のみが異なる。
これによれば、管理装置50と通信できないオフライン状態で玉貸ユニット20が貨幣を受け付けてオフライン一発貸しを行なった後にオンライン状態に復帰すると、遊技者の操作によらずに、オフライン端数額と記録媒体IDとを含むオンライン復帰通知が管理装置50に対して送信され、該オフライン端数額と管理残額との合算額を特定可能な残額通知(図31のS241')が管理装置50から送信されてきて、該合算額が玉貸処理に使用可能となるので(同S226)、遊技者に手間をかけることなく、管理残額が使用可能となる。
また管理装置50におけるオンライン復帰通知の受信に基づいて、該オンライン復帰通知に含まれるオフライン端数額が管理残額に対して加算されると共に該オフライン端数額が記憶され(図30のS212',図32のS277')、玉貸ユニット20における残額通知の受信に基づいて(図17のS241')、記録媒体に記録されている通番が更新されると共に(同S245)、管理装置50における端数額消去通知の受信に基づいて(同S246)、記録媒体IDに対応付けられた通番が更新され(同S227)、オンライン復帰通知に含まれる記録媒体の通番と前記記録媒体IDに対応付けられた通番とが一致していれば、管理残額からオフライン端数額が減算されるので(図30のS208')、オンライン状態への復帰に伴う処理の途中にオフライン状態が再び発生した場合にも、正確な残額を確定することができる。
次に図35は、精算装置60において記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表わす図である。この図35は、前記図25と比較して、S702の精算要求を受信した管理装置50が、S702a'〜S703'に示す処理を行なってからS203以下の処理を行なう点のみが異なる。
S702の精算要求を受信した管理装置50は、該精算要求に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S702a')。このS702a'でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、S203に進む。一方、S702a'でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、有効期間内(ここでは当日中)にオフライン状態が発生したか否かを判定する(S703a')。このS703a'でオフライン状態が発生した(YES)と判定された場合には、S203に進む。一方、S703a'でオフライン状態が発生していない(NO)と判定された場合には、精算装置60に対して精算不可情報を送信し、これを受信した精算装置60では受け付けた記録媒体が返却される。このように、有効期間内にオフライン状態が発生しておらず記録媒体に端数額が記録されることがない状況においては精算が行なわれないので、セキュリティが向上する。
図35に示すように、S702a'でYESと判定された場合,およびS703a'でYESと判定された場合には、図30〜図32で説明したS203以下と同様の処理を実施する。ただし、図31に示したS220以下の処理,およびS240以下の処理は、図36に示すS220以下の処理,およびS240以下の処理にそれぞれ置き換わるものとする。また図30〜図31の説明において、玉貸ユニット20を精算装置60,挿入通知を精算要求と、それぞれ読み替えるものとする。以下、図36について説明する。
図36の上段に示すフローチャートは、図26の上段に示すフローチャートと同様であるため、説明を省略する。
図36の下段に示すフローチャートは、前記図26の下段に示すフローチャートと比較して、前記S241の処理に代えて、記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信するS241a'の処理を行なう点と、前記S248の処理に代えて、記録媒体IDに対応付けて管理されているオフライン端数額を消去するS248'の処理を行なう点のみが異なる。
管理装置50は、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(S241a')。S241a'の精算許諾情報を受信した精算装置60は、前記図26のS242a〜S246aと同様の処理を行なう。
S246aの端数額消去通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を消去して(S248')、前記S227に進む。これにより、オフライン状態にあった玉貸ユニット20で発生したオフライン端数額が記録された記録媒体を、オンライン状態にある精算装置60に挿入することで、該オフライン端数額が管理残額に加算され、該オフライン端数額と管理残額との合算値を1回で精算できるようになるので、遊技者の利便性が向上する。
なお、管理装置50とオンライン状態である精算装置60において、精算操作を受け付けた場合および返却操作を受け付けた場合の処理については前記図27と同様であるため、説明を省略する。
次に図37は、精算装置60においてオフライン状態の発生を検出した場合の処理の一例を表わす図である。この図37は、前記図28と比較して、S842の処理に代えて、S842'の処理が行なわれる点のみが異なる。
S842'では、前記S221a又はS241a'の精算許諾情報を受信済であるか否かを判定する。このS842'でS221aの精算許諾情報を受信済である(YES)と判定された場合には、S843で前記S222a〜S223の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S844で該未実行の処理を実行してS871'に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S871'に進む。またS842'でS241a'の精算許諾情報を受信済である(YES)と判定された場合には、S843で前記S242a〜S245の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S844で該未実行の処理を実行してS871'に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、受け付けている記録媒体を返却し(S871)、処理を終了する(S872)。
[変形例]
最後に、本発明の変形例について説明する。
上記の実施形態では、図16および図18に示すように、通番一致時処理および通番不一致時処理において、ステータスに応じた所定の処理を行なった後に、受信した挿入通知に含まれるオフライン端数額についての処理を行なう例について説明したが、これに限らず、受信した挿入通知に含まれるオフライン端数額についての処理を行なう際に、ステータスを参照して各種の処理を行なうようにしても良い。その一例を図38および図39に示す。
図38に示すように、玉貸ユニット20からS202の挿入通知を受信した管理装置50は、該挿入通知に含まれる通番が該挿入通知に含まれる記録媒体IDと対応付けられた通番と一致するか否かを判定する(S203)。このS203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、後述するS260以下の通番不一致時処理に進む。一方、S203で通番が一致する(YES)と判定された場合には、SA212以下の通番一致時処理を行なう。
まずSA212では、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定し、オフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、SA213で、図16で示したS204〜S209の処理(図38では点線で囲む定義済み処理)を行ない、図17で示したS220に進む。
一方、SA212でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、SA217で、前記S204〜S209の処理を行ない、該オフライン端数額を前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶し(SA218)、図17で示したS240に進む。
次に図39は、図38に続く図であり、通番不一致時処理の一例を表わす図である。管理装置50は、前記S203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新する(S260)。即ち、記録通番=管理通番とする。
次に、SA262では、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定し、オフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、SA263で、図18で示したS261〜S274の処理(図39では点線で囲む定義済み処理)を行ない、図17で示したS220に進む。
一方、SA262でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、SA267で、前記S261〜S274の処理を行ない、該オフライン端数額を前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶し(SA268)、図17で示したS240に進む。
図40は、図9のオンライン時メイン処理の別実施の形態を示すフローチャートであり、図41は、図11のバリュー処理の別実施の形態を示すフローチャートである。まず図40において、図9との相違点は、S6021でYESと判断された段階で、S6021aにより対応携帯であるか否かの判断を行ない、対応携帯である場合にS6600のバリュー処理に移行し、対応携帯でないときにはメイン処理へリターンしてバリュー処理を行なわない点である。その結果、貨幣が受付けられてから前述の貨幣取込識別動作期間中に携帯電話200がかざされてもその携帯電話200が玉貸しに利用可能な電子マネー(バリュー)を記憶部292に記憶していない場合には、S6600のバリュー処理に移行することなく一旦メイン処理に戻り、S1→S4→S7→S1のループを巡回し、貨幣処理機680から貨幣識別通知(図10のS6826参照)が送信されてきた段階でS6014によりYESの判断がなされS6100のオンライン貨幣処理が実行される。
図41において、図11との相違点は、図11のS897が削除されている点である。これは、S6021aにより対応携帯であるか否かの判定を既に行なっているために、図41では対応携帯であるか否かの判定を行なわないようにしているためである。なお、図11のオフライン時メイン処理の別実施の形態を示すフローチャートは前述の図40と同様であるために、図示および説明を省略する。
図42(a)、(b)は、さらなる別実施の形態を示すフローチャートである。前述の実施の形態では、貨幣処理機680が貨幣を受付け、その識別が終了した後に貨幣識別通知を制御部21に送信し、制御部21が、当該貨幣識別通知の受信を図9のオンライン時メイン処理でのS6014で検出することにより、S6100のオンライン貨幣処理が行なわれ、また貨幣識別通知の受信を図11のS6014で検出することにより、S6011’のオフライン貨幣処理が行なわれていた。これに対し、この別実施の形態の貨幣処理機680では、貨幣を受付けた段階で貨幣受付信号を制御部21に送信し、ついで識別終了後に貨幣識別通知を制御部21に送信するようにされている。そして、制御部21は、オンライン時メイン処理のS6014において、貨幣識別通知ではなく貨幣受付通知の受信を監視し、貨幣受付通知の受信をを検知したことに基づいて、オンライン貨幣処理を行なう。また、オフライン時メイン処理のS6014において、貨幣識別通知ではなく貨幣受付通知の受信を監視し、貨幣受付通知の受信をを検知したことに基づいて、オフライン貨幣処理を行なう。以下に、図42(a)、(b)に基づいてさらなる別実施の形態を説明する。
まず、(a)のオンライン貨幣処理において、玉貸ユニット20の制御部21は、貨幣処理機680からの貨幣識別通知を受信したか否かを判定する(S930)。貨幣識別通知を受信していない場合には、確認信号を発信し(S931)、応答信号を受信したか否かを判断する(S932)。この時点で携帯電話がかざされていれば応答信号が送信されてくるが、かざされていなければ応答信号が送信されてくることはなくS932によりNOも判断がなされてS930に制御を戻す。このS930→S931→S932→S930のループの巡回途中で貨幣識別通知を受信した場合には、図12のS102へ制御が進む。一方、携帯電話200からの応答信号を受信した場合にはS932によりYESの判断がなされ貨幣返却制御信号を貨幣処理機680に送信してメイン処理へリターンする。このメイン処理へリターンすることにより、バリュー処理が行なわれずかつ貨幣が返却される。
(b)のオフライン貨幣処理も(a)のオンライン貨幣処理とほとんど同じ制御であり、相違点は、S930の後図20のS511へ制御が進む点のみである。
以上のように、この別実施の形態においては、貨幣が受付けられてから少なくとも識別されるまでの期間(前述の貨幣取込識別処理期間)に、携帯電話200が受付けられたことに基づいて、具体的には、制御部21が貨幣受付通知を受信してから貨幣識別通知を受信するまでの期間に、携帯電話200から応答信号を受信したことに基づいて、バリュー処理を行なうことなく受付けた貨幣を返却する処理を行なう。なお、この別実施の形態においては、応答信号の受信に基づいて貨幣を返却する処理を行なうが、これに限らず、応答信号に基づいて、玉貸しに使用できる電子マネー(バリュー)が記憶された携帯電話200であるか否かを判定し、玉貸しに使用できる携帯電話200であったときには貨幣を返却する一方、玉貸しに使用できる電子マネー(バリュー)が記憶されていない携帯電話200であったときには、S6014の貨幣識別通知の受信ステップに制御を移行させる等により、オンライン貨幣処理やオフライン貨幣処理を継続するようにしてもよい。
なお、この別実施の形態のような方法ではなく、第1実施の形態と同様のオンライン時メイン処理およびオフライン時メイン処理を行ない、バリュー処理において貨幣識別通知の受信を監視するようにしてもよい。具体的には、図13、図41に示すバリュー処理のS903で携帯電話200に対して減算要求を送信する前の段階において、貨幣識別通知を受信したか否かを判定し、貨幣識別通知を受信した場合には、携帯電話200に対して取引中止要求を送信するとともに、貨幣処理機に対して貨幣返却制御信号を送信し、解除処理を行なうことなく、メイン処理に戻る。一方、貨幣識別通知を受信していない場合には、S903で減算要求を送信し、S905において貸与処理を行なう。この方法によれば、貨幣処理機が貨幣を受付けた後、貨幣識別通知が制御部に送信される前に、携帯電話200が受付けられた場合にも、その後のバリュー処理において貨幣識別通知が検知されることでバリュー処理が中止される。つまり、貨幣が受付けられてから少なくとも識別されるまでの期間(前述の貨幣取込識別処理期間)に、携帯電話200が受付けられたことに基づいて、バリュー処理を行なうことなく受付けた貨幣を返却する処理を行なう。
上記の実施形態では、通番不一致時処理が、記憶している受付貨幣額の加算や消去,記憶しているオフライン端数額の加算や消去,および使用額+消費税額の減算等、管理残額を対象とした処理である例について説明したが、これに限らず、該通番不一致時処理は、管理装置50において、挿入通知の送信元である玉貸ユニット20や精算要求の送信元である精算装置60を特定可能に表示(報知)する処理であっても良い。これによれば、たとえば遊技場の店員が、該報知された玉貸ユニット20や精算装置60からカードあるいはコインを一旦回収し、当該カード等の残額を特定して遊技者に保証を行なうといった対処が可能となる。また通番不一致時処理は、管理装置50から、挿入通知の送信元である玉貸ユニット20や精算要求の送信元である精算装置60に対して報知指示を送信する処理であっても良い。これによれば、玉貸ユニット20や精算装置60において報知が行なわれるので、上記と同様の対処が可能となる。このように、通番不一致時処理とは、管理残額を対象とした処理には限られない。
上記の実施形態では、基準貸与額(玉貸設定金額)が、管理装置50から各玉貸ユニット20に配信されることで設定され、該設定額が玉貸設定金額DBで管理される例について説明したが、これに限らず、基準貸与額が各玉貸ユニット20で設定されるようにしても良く、たとえば、各玉貸ユニット20が備える玉貸設定金額設定ボタンの操作によって当該玉貸ユニット20の玉貸設定金額が設定されることで、該設定額が管理装置50に対して送信され、玉貸設定金額DBで当該玉貸ユニット20の装置IDに対応付けて管理されるようにしても良い。
上記の第1実施形態では、図12に示すように、管理装置50において、入金要求の受信に応じて、まずステータスの記憶(S104)が行なわれ、次に受付貨幣額の記憶(S105)が行なわれ、最後に予定残額通知の送信(S106)が行なわれる例について説明したが、これら3つの処理が行なわれる順序は限定されない。また玉貸ユニット20において、予定残額通知の受信に応じて、まず特定処理である受付貨幣の取込(S108)が行なわれ、次に第1の通番更新処理(S109)が行なわれ、最後に連携処理要求である貨幣取込通知の送信(S110)が行なわれる例について説明したが、これら3つの処理が行なわれる順序も限定されない。さらに管理装置50において、連携処理要求である貨幣取込通知の受信に応じて、まず受付貨幣額の加算(S113)が行なわれ、次に該受付貨幣額の消去(S114)が行なわれ、次に第2の通番更新処理(S115)が行なわれ、最後にステータスの更新(S106)が行なわれる例について説明したが、これら4つの処理が行なわれる順序は限定されない。
上記の第1実施形態では、図14に示すように、玉貸ユニット20において、玉貸操作を受け付けると、まず使用額+消費税額分の玉貸処理が開始され(S122)、次に第1の通番更新処理(S123)が行なわれ、最後に減算要求の送信(S124)が行なわれる例について説明したが、これら3つの処理が行なわれる順序は限定されない。また管理装置50において、減算要求の受信に応じて、まず使用額+消費税額の減算(S125)が行なわれ、次に第2の通番更新処理(S126)が行なわれ、次にステータスの記憶(S127)が行なわれ、最後に減算完了通知の送信(S128)が行なわれる例について説明したが、これら4つの処理が行なわれる順序は限定されない。
上記の第1実施形態では、図17に示すように、玉貸ユニット20において、予定残額通知の受信に応じて、まず端数額の消去(S244)が行なわれ、次に第1の通番更新処理(S245)が行なわれ、最後に端数額消去通知の送信(S246)が行なわれる例について説明したが、これら3つの処理が行なわれる順序も限定されない。また管理装置50において、端数額消去通知の受信に応じて、まず端数額の加算・消去(S248)が行なわれ、次に第2の通番更新処理(S227)が行なわれ、最後にステータスの更新(S228)が行なわれる例について説明したが、これら3つの処理が行なわれる順序も限定されない。
上記の第1実施形態では、図26に示すように、精算装置60において、精算許諾情報の受信に応じて、まず端数額の消去(S244)が行なわれ、次に第1の通番更新処理(S245)が行なわれ、最後に端数額消去通知の送信(S246a)が行なわれる例について説明したが、これら3つの処理が行なわれる順序も限定されない。また管理装置50において、端数額消去通知の受信に応じて、まず端数額の加算・消去(S248)が行なわれ、次に第2の通番更新処理(S227)が行なわれ、最後にステータスの更新(S228)が行なわれる例について説明したが、これら3つの処理が行なわれる順序も限定されない。
上記の第1実施形態では、図27に示すように、精算装置60において、精算操作を受け付けると、まず許諾額分の貨幣の払い出しが行なわれ(S781)、次に第3の通番更新処理(S782)が行なわれ、最後に精算完了通知の送信(S783)が行なわれる例について説明したが、これら3つの処理が行なわれる順序は限定されない。また管理装置50において、精算完了通知の受信に応じて、まず管理残額の消去(S784)が行なわれ、次に第4の通番更新処理(S785)が行なわれ、次にステータスの更新(S786)が行なわれ、最後に残額消去完了通知の送信(S787)が行なわれる例について説明したが、これら4つの処理が行なわれる順序は限定されない。
以上に説明した如き、処理の順序が限定されない点は、第2実施形態についても同様である。即ち通番の更新は、特定処理や連携処理に伴って行なわれれば良く、該通番を更新するタイミングは、特定処理や連携処理の前であっても後であっても良い。
上記の第1実施形態では、図21に示すように、記録媒体が排出されるときにオフライン端数額が記録される例について説明したが、これに限らず、前記特定手段により端数額が特定される毎に、該端数額をオフライン端数額として記録媒体に記録し、記録媒体が排出されるときには、該オフライン端数額が記録されている記録媒体をそのまま排出するようにしても良い。即ち、記録媒体にオフライン端数額を記録するタイミングは、特に限定されず、これは第2実施形態,および消費税が徴収されない変形例についても同様である。
上記の第1実施形態では、図17および図26に示すように、端数額消去要求である予定残額通知(S241),精算許諾情報(S241a)を受信したときに、端数額消去処理(S244)が行なわれる例について説明したが、これに限らず、たとえば記録媒体を受け付けたときに端数額消去処理を行なうと共に該消去した端数額を記憶しておき、端数額消去要求を受信した旨を記憶しておき、記録媒体が排出されるときに該端数額消去要求を受信した旨を記憶しているか否かを判定し、記憶していると判定された場合には、端数額が消去されている記録媒体をそのまま排出し、記憶していないと判定された場合には、前記記憶していた端数額を記録媒体に記録してから排出するようにしても良い。即ち、端数額消去要求の受信に基づいて、記録媒体が排出されるまでの間に、端数額消去処理が行なわれれば良い。これは第2実施形態,および消費税が徴収されない変形例についても同様である。
上記の実施形態では、玉貸ユニット20において、記録媒体の通番が上限値(ここでは255)に達しているか否かを判定し、管理装置50においても、管理している通番が上限値(ここでは255)に達しているか否かを判定する例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20のみが、通番が上限値に達しているか否かを判定するようにしても良い。たとえば玉貸ユニット20において、記録媒体の通番が上限値に達していると判定したときに、当該記録媒体の通番を初期値に更新し、当該記録媒体の記録媒体IDおよび通番を初期値に更新する旨を含む情報を管理装置50に対して送信し、該管理装置50において受信した記録媒体IDに対応付けられた通番を初期値に更新するようにしても良い。
上記の実施形態では、管理装置50は、返却操作に伴う返却通知(たとえば図15のS184)を受信したときにも、残額管理DBで記録媒体IDに対応付けて管理されている装置IDを消去せずに、記憶したままにしておく例について説明したが、これに限らず、返却通知を受信したときに、受信した記録媒体IDに対応付けられた装置IDを消去するようにしても良い。この場合には、玉貸ユニット20又は精算装置60から管理装置50に対して入金要求,挿入通知,又は精算要求が送信され、該情報を受信した管理装置50が装置IDを記憶した後、オフライン状態となって、記録媒体が返却されても、返却通知を管理装置50が受信することがないので、装置IDは消去されない。従って、オフライン状態となった場合に、当該記録媒体IDの記録媒体が前回オンライン状態で受け付けられていた玉貸ユニット20を特定することが可能である。
上記の実施形態では、所定額が1000円である例について説明したが、これに限らず、所定額は任意に変更することが可能である。また、上記の変形例では、貸与基準額が500円である例について説明したが、これに限らず、基準貸与額は任意に変更することが可能である。
上記の実施形態では、玉貸処理に応じて通番が1ずつ加算更新される例について説明したが、これに限らず、通番は2ずつ更新されても良く、その更新幅は任意である。即ち更新幅は取引装置と管理装置との間で予め定められた共通の更新幅であれば良く、たとえばマイナスの値であっても良い。この場合には、玉貸ユニット20で通番が更新され、管理装置50で通番が更新されていないときに、[記録媒体に記録されている通番(即ち管理装置50が受信する通番)<管理装置50で管理されている通番]となる。さらに通番は、整数に限らず、アルファベットや50音などの、順序を特定可能なキャラクタ等であっても良い。なお「通番の一致」とは、必ずしも値が一致することに限られず、記録媒体の通番(記録通番)と管理装置50の通番(管理通番)とが所定の関係にあることと特定される場合も含まれる。たとえば、記録通番と管理通番が2つずれるという関係であれば、(記録通番)=(管理通番+2)の場合には通番が一致することに該当する。
上記の第2実施形態では、図30のS203a',および図35のS703'に示すように、前記通信不可能状態発生判定手段によりオフライン状態が発生したと判定されなかった場合には、エラーとして残額の使用・精算が不可能である例について説明したが、これに限らず、たとえばオフライン端数額を記憶しないことにより、該オフライン端数額は使用・精算できないが、当該記録媒体の管理残額は使用・精算できるようにしても良い。
上記の実施形態では、有効期間、即ち精算可能期間と使用可能期間の両方が無期限である例について説明したが、これに限らず、精算可能期間又は使用可能期間のいずれか一方のみが無期限であっても良い。
上記の実施形態では、消費税率が5%である例について説明したが、これに限らず、該消費税率は設定変更可能である。また上記の実施形態では、消費税率がカード会社で設定される例について説明したが、遊技場において、管理装置50で設定されて各玉貸ユニット20に配信されて記憶されるようにしても良く、また各玉貸ユニット20で設定されて記憶されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図1に示すように、玉貸ユニット20と管理装置50とが直接的に通信可能に接続されている例について説明したが、これに限らず、両者の間に台端末や中継コンピュータを介在させ、両者が間接的に通信可能に接続されるようにしても良い。また両者は有線で通信可能とされるものには限られず、無線で通信可能とされるものであっても良い。
上記の実施形態では、図3(a)に示すように、残度数表示器14,玉貸ボタン15,および返却ボタン16が遊技機(パチンコ機10)に設けられ、玉貸ユニット20と接続されている例について説明したが、これに限らず、これら残度数表示器14,玉貸ボタン15,および返却ボタン16の一部又は全部を玉貸ユニット20に設けるようにしても良い。
上記の実施形態では、残度数表示器14において、玉貸ユニット20の制御部21のRAMに記憶されている残額を税込単位額(105円)で除算した商の整数部分が残度数として表示される例について説明したが、これに限らず、該残額を単位使用額(100円)で除算した商の整数部分が残度数として表示されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図3(b)に示すように、紙幣識別機22にて受付可能な紙幣2の種類が1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,および10000円紙幣の4種類である例について説明したが、これに限らず、受付可能な紙幣2の種類は、該4種類のうちの任意の1種類又は2種類以上でも良い。同様に、上記の実施形態では、硬貨識別機23にて受付可能な硬貨3の種類が100円硬貨,および500円硬貨の2種類である例について説明したが、これに限らず、受付可能な硬貨3の種類は、該2種類のうちの任意の1種類でも良い。なお貨幣として紙幣2および硬貨3の双方を受け付けるものには限られず、紙幣2又は硬貨3のいずれか一方のみを受け付けるものでも良い。
上記の実施形態では、図3(b)に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機22,硬貨識別機23)により受け付けられて回収された貨幣(紙幣2,硬貨3)が玉貸ユニット20の外部に排出されて、紙幣搬送機構,硬貨搬送機構により搬送される例について説明したが、これに限らず、該受け付けられて回収された貨幣は、玉貸ユニット20の内部に貯留されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図3(b)に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機22,硬貨識別機23)において、有体物である貨幣(紙幣2,硬貨3)を受け付ける例について説明したが、これに限らず、無体物である貨幣(たとえば電子マネー等の貨幣金額に相当する金額データや、クレジットカードから特定される与信金額や、デビットカードから特定される預金金額等)を接触又は非接触で受け付けるようにしても良く、この場合には、貨幣の回収は決済処理の実行に相当し、貨幣の返却は決済処理の中止に相当する。
上記の実施形態では、図3(a)(b)に示すように、コイン排出口112が取引装置(玉貸ユニット20)の前面に突出して形成される例について説明したが、これに限らず、該コイン排出口は、取引装置の前面から陥没して形成されるようにしても良い。
上記の実施形態では、たとえば図12のS103に示すように、玉貸ユニット20から送信される入金要求に受付貨幣額と記録媒体IDとが含まれる例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20から送信される挿入通知に記録媒体IDと装置IDとを含めて送信し、該挿入通知を受信した管理装置50において、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて該挿入通知に含まれる装置IDを管理するようにした場合には、前記入金要求に受付貨幣額と装置IDとを含めて送信し、該入金要求を受信した管理装置50において、該入金要求に含まれる装置IDに対応付けて管理されている記録媒体IDを特定し、前記入金要求に含まれる受付貨幣額を該特定された記録媒体IDに対応付けて管理するようにしても良い。即ち入金要求は、受付貨幣額と記録媒体IDとを特定可能な情報であれば良く、この場合には装置IDが前記記録媒体IDを特定可能な情報である。また入金可能な貨幣の金種が1種類である場合には、入金要求には受付貨幣額を含めなくても良い。
上記の第1実施形態では、図12のS106に示すように、管理残額と受付貨幣額との合算額を特定可能な残額通知として、該合算額である予定残額を含む予定残額通知が管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信される例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20は、管理残額を記憶残額として把握していると共に、受付貨幣額を把握しているので、前記合算額を含まない残額確認通知を前記残額通知として管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信し、該玉貸ユニット20において該残額確認通知を受信したことに基づいて、前記把握している管理残額と受付貨幣額との合算額を算出し、該算出した合算額を制御部21のRAMで記憶するようにしても良い。また管理残額又は受付貨幣額のいずれか一方のみを含む残額確認通知を前記残額通知として管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信し、該玉貸ユニット20において該残額確認通知を受信したことに基づいて、該残額確認通知に含まれる管理残額又は受付貨幣額と、前記把握している受付貨幣額又は管理残額との合算額を算出し、該算出した合算額を制御部21のRAMで記憶するようにしても良い。
上記の第1実施形態では、図17のS241に示すように、管理残額と端数額(オフライン端数額)との合算額を特定可能な残額通知として、該合算額である予定残額を含む予定残額通知が管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信される例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20は、記録媒体に記録されているオフライン端数額を把握しているので、管理残額のみを含む残額通知を管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信し、該玉貸ユニット20において残額通知を受信したことに基づいて、該受信した残額通知に含まれる管理残額と前記把握しているオフライン端数額との合算額を算出し、該算出した合算額を制御部21のRAMで記憶するようにしても良い。
上記の第1実施形態では、図26のS241aに示すように、管理残額と端数額(オフライン端数額)との合算額を特定可能な合算額精算許諾情報として、該合算額である予定残額を含む精算許諾情報が管理装置50から精算装置60に対して送信される例について説明したが、これに限らず、精算装置60は、記録媒体に記録されているオフライン端数額を把握しているので、管理残額のみを含む精算許諾情報を管理装置50から精算装置60に対して送信し、該精算装置60において精算許諾情報を受信したことに基づいて、該受信した精算許諾情報に含まれる管理残額と前記把握しているオフライン端数額との合算額を算出し、該算出した合算額に相当する貨幣の払い出しを可能とするようにしても良い。
上記の第1実施形態では、図17のS241に示すように、端数額消去要求と合算額特定情報とを兼ねる予定残額通知が送信される例について説明したが、これに限らず、該端数額消去要求と合算額特定情報とが別個に送信されるようにしても良い。同様に、上記の第2実施形態では、図31のS241'に示すように、端数額消去要求と合算額特定情報とを兼ねる残額通知が送信される例について説明したが、これに限らず、該端数額消去要求と合算額特定情報とが別個に送信されるようにしても良い。さらに、上記の変形例では、図35のS241''に示すように、入金残額消去要求と合算額特定情報とを兼ねる予定残額通知が送信される例について説明したが、これに限らず、該入金残額消去要求と合算額特定情報とが別個に送信されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図7に示すように、管理装置50において、記録媒体IDと対応付けて単に残額が記憶・管理されている例について説明したが、これに限らず、たとえば入金金額,使用金額,精算金額等も併せて記憶・管理するようにしても良い。
上記の実施形態では、図7に示すように、記録媒体IDが、会員カード4のカードID(Mで始まる4桁の番号)とビジタコイン5のコインID(Vで始まる4桁の番号)とで区別されている例について説明したが、これに限らず、会員カード4とビジタコイン5とで区別のないIDであっても良い。
上記の実施形態では、たとえば図12に示すように、S103の入金要求に記録媒体IDが含まれ、残額が入金時から該記録媒体IDと対応付けて管理される例について説明したが、これに限らず、S103の入金要求に装置IDを含むようにして、残額を入金時には該装置IDと対応付けて管理しておき、S184の返却通知に装置IDと記録媒体IDを含むようにして、該装置IDに対応する残額を返却時から該記録媒体IDと対応付けて管理するようにしても良い。この場合には、受付貨幣額から第1の貸与処理に使用された使用額および該使用額に対応する消費税額を減算した金額を、記録媒体の記録媒体IDと対応付けて管理装置50で管理するための処理(即ち記録媒体R/W102から読み取った記録媒体IDから特定可能にするための残額特定処理)として、管理装置50とオンライン状態で貨幣を受け付けたときに、装置IDと受付貨幣額とを含む前記入金要求を管理装置50に対して送信する処理と、前記使用額+消費税額分の玉貸処理が行なわれたときに、装置IDと使用額+消費税額とを含む前記減算要求を管理装置50に対して送信する処理と、排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたときに、装置IDと記録媒体IDとを含む前記返却通知を管理装置50に対して送信する処理とを行なう。
上記の実施形態では、玉貸ユニット20において、管理装置50とオンライン状態で貨幣が受け付けられたときに、該管理装置50に対して入金要求が送信されて入金処理が行なわれる例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20において、管理装置50とオンライン状態で貨幣が受け付けられても、該管理装置50に対して入金要求を送信せずに、受付貨幣額を残額として制御部21のRAMで記憶して玉貸処理に使用させ、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)が排出されるときに、管理装置50に対して記録媒体IDと残額とが送信されて、管理装置50において該記録媒体IDに対応付けて該残額が管理されるようにしても良い。この場合には、前記残額特定手段は、受付貨幣額から第1の貸与処理に使用された使用額および該使用額に対応する消費税額を減算した金額(即ち制御部21のRAMで記憶している前記玉貸処理に使用されなかった残額)を、記録媒体の記録媒体IDと対応付けて管理装置50で管理するための処理(即ち記録媒体R/W102から読み取った記録媒体IDから特定可能にするための残額特定処理)として、排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたときに、記録媒体IDと制御部21のRAMで記憶している前記玉貸処理に使用されなかった残額とを含む通知を管理装置50に対して送信する処理を行なう。
上記の実施形態では、会員カード4が非接触式のICカードであり、ビジタコイン5が非接触式のICコインである例について説明したが、これに限らず、各記録媒体は、接触式の集積回路,磁気,二次元コード(たとえばバーコード),三次元コード,又は光干渉(たとえばホログラム)等により情報を記録するものでも良い。また会員カード4の形状はカード型には限られず、コイン型であっても良い。さらにビジタコイン5の形状もコイン型には限られず、カード型であっても良い。
上記の実施形態では、会員用の記録媒体として会員カード4が使用される例について説明したが、これに限らず、たとえば記録媒体IDを記録したICチップが搭載された携帯電話端末が該会員用の記録媒体として使用されるようにしても良く、この場合には、玉貸ユニット20や精算装置60において、該携帯電話端末を近接させることにより受け付ける記録媒体受付手段が設けられる。なお上記の実施形態において、会員カード4を使用しないように構成しても良い。
上記の実施形態において、ICカードである会員カード4やICコインであるビジタコイン5は、必ずしもCPUを搭載している必要はないが、CPUを搭載しているものであっても良い。
上記の実施形態では、ビジタコイン5に対してのみ管理残額有り情報(オンライン残額有りフラグ)が記録される例について説明したが、これに限らず、第1の貸与処理の対象となった会員カード4の管理残額が零でないことを条件として、該会員カード4に管理残額有り情報を記録し、管理残額を記録することなく排出する第1の排出処理を記録媒体排出処理手段(制御部21)により行なうようにしても良い。
上記の実施形態では、遊技機がパチンコ機10である例について説明したが、これに限らず、該遊技機は、たとえば遊技媒体としてメダルを使用するスロットマシン,遊技媒体としてパチンコ玉を使用するスロットマシンであるパロット(登録商標),遊技媒体であるパチンコ玉が指触不能に封入された封入式のパチンコ機,パチンコ玉やメダルを用いることなく得点データを使用して遊技可能なパチンコ機やスロットマシン,遊技領域やパチンコ玉が画像にて表示される画像式のパチンコ機,リールが画像にて表示される画像式のスロットマシン等であっても良い。
上記の実施形態では、貸与処理が玉貸処理である例について説明したが、これに限らず、該貸与処理は、前記メダルを貸与するメダル貸出処理や、前記封入式や画像式のパチンコ機やスロットマシンにおいて残額を遊技媒体としての得点に変換して遊技に使用させる処理等でも良い。
上記の実施形態では、玉貸処理が行なわれた場合に、玉貸ユニット20とパチンコ機10との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行なわれて、該パチンコ機10に設けられた玉払出装置13からパチンコ玉が払い出されて貸与される例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20に玉払出装置を設けて、パチンコ玉を払い出して貸与するようにしても良い。
上記の実施形態では、図14に示すように、減算要求に使用額と消費税額とを含めて管理装置50に対して送信する例について説明したが、これに限らず、該減算要求に使用額のみを含めて管理装置50に対して送信し、該使用額に対応する消費税額は該管理装置50において算出するようにしても良く、この場合には、管理装置50から玉貸ユニット20に対して消費税率を配信する必要がなくなる。また管理装置50が各玉貸ユニット20における単位使用額を管理している場合(たとえば各玉貸ユニット20から送信されてきた単位使用額を各玉貸ユニット20毎に管理している場合や、すべての玉貸ユニット20における単位使用額が同一で該単位使用額を管理している場合や、管理装置50で単位使用額を設定して管理し、該設定した単位使用額を各玉貸ユニット20に配信する場合等)には、減算要求に玉貸操作が行なわれた旨のみを含めて管理装置50に対して送信すれば良い。
上記の実施形態では、たとえば図14のS125に示す減算処理において、使用額+消費税額の合算額が管理残額から減算される例について説明したが、これに限らず、使用額と消費税額とを分けて管理残額から減算するようにしても良い。
上記の実施形態では、玉貸ユニット20において使用額+消費税額分の玉貸処理が行なわれた場合に、該使用額+消費税額(たとえば525円)が記憶残額から一度に減算される例について説明したが、これに限らず、1度数分の玉貸処理が行なわれる毎に、税込単位額である105円が記憶残額から減算され、該減算が使用額+消費税額分(たとえば5回)繰り返し行なわれるようにしても良く、この場合には、残額表示器25における記憶残額の表示も105円ずつ減算更新され、残度数表示器14における残度数の表示も1度数ずつ減算更新される。
上記の実施形態では、たとえば図15のS191〜S192に示すように、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5が排出されてから直ちに、収納通路131で収納されている最下位のビジタコイン5が排出されて収納コイン保持部140に保持される例について説明したが、これに限らず、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5が排出された後、貨幣が受け付けられたときに、収納通路131で収納されている最下位のビジタコイン5が排出されて収納コイン保持部140に保持されるようにしても良い。
上記の実施形態では、たとえば図21に示すように、返却操作を受け付けたことに基づいて、オフライン端数額が記録された記録媒体が排出される例について説明したが、これに限らず、一発貸しが行なわれる毎に、返却操作の受付によらずに、オフライン端数額が記録された記録媒体が排出されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図25のSa701に示すように、オフライン端数額が税込単位額未満であるか否かの判定が行なわれる例について説明したが、これに限らず、オフライン端数額が予め定められた一律の金額(たとえば500円)未満であるか否かの判定が行なわれるようにしても良い。また該判定は、精算装置60でなく管理装置50で行なわれるようにしても良く、この場合には、精算要求に含まれるオフライン端数額が予め定められた所定の金額未満であるか否かを判定する端数額判定手段が、管理装置50に備えられる。
上記の実施形態では、精算装置60において、精算が許諾された金額の全額が精算される例について説明したが、これに限らず、遊技者が希望する精算金額の入力を受け付けて、精算が許諾された金額の範囲内で該希望する精算金額が精算されるようにしても良い。
上記の第1実施形態では、図12のS114に示す加算済更新処理が、受付貨幣額を消去する処理である例について説明したが、これに限らず、該加算済更新処理は、受付貨幣額を零にする処理でも良い。また受付貨幣額が消去又は零にされずに累積的に記憶される場合には、該加算済更新処理は、当該受付貨幣額に対して加算済フラグを立てる処理でも良い。また図17のS248に示す加算済更新処理が、オフライン端数額を消去する処理である例について説明したが、これに限らず、該加算済更新処理は、オフライン端数額を零にする処理でも良い。またオフライン端数額が消去又は零にされずに累積的に記憶される場合には、該加算済更新処理は、当該オフライン端数額に対して加算済フラグを立てる処理でも良い。
上記の第2実施形態では、図29のS114に示す処理済更新処理が、受付貨幣額を消去する処理である例について説明したが、これに限らず、該処理済更新処理は、受付貨幣額を零にする処理でも良い。また受付貨幣額が消去又は零にされずに累積的に記憶される場合には、該処理済更新処理は、当該受付貨幣額に対して処理済フラグを立てる処理でも良い。また図31のS248'に示す処理済更新処理が、オフライン端数額を消去する処理である例について説明したが、これに限らず、該処理済更新処理は、オフライン端数額を零にする処理でも良い。またオフライン端数額が消去又は零にされずに累積的に記憶される場合には、該処理済更新処理は、当該オフライン端数額に対して処理済フラグを立てる処理でも良い。
上記の実施形態では、たとえば図14に示す減算完了通知には管理残額が含まれず、玉貸ユニット20において記憶残額の減算が行なわれる例について説明したが、これに限らず、減算完了通知に管理残額が含まれるようにして、該管理残額が記憶残額として記憶されるようにしても良い。この場合において、オフライン状態が発生したときには、玉貸ユニット20において記憶残額の減算を行なう。
上記の実施形態では、図24,図34に示すように、オンライン状態への復帰を検知した管理装置50から玉貸ユニット20に対して開始要求が送信され、該開始要求に応じた開始応答が玉貸ユニット20から管理装置50に対して送信された後に、玉貸ユニット20から管理装置50に対してオンライン復帰通知が送信される(即ち管理装置50からの要求に応じて玉貸ユニット20がオンライン復帰通知を送信する)例について説明したが、これに限らず、これら開始要求および開始応答のやりとり無しに、オンライン状態への復帰を検知した玉貸ユニット20から管理装置50に対してオンライン復帰通知が送信される(即ち管理装置50からの要求によらずに玉貸ユニット20が自発的にオンライン復帰通知を送信する)ようにしても良い。即ち通信可否検知手段(制御部21)によりオフライン状態を検知している状態からオンライン状態への復帰したことに基づいて、玉貸ユニット20から管理装置50に対してオンライン復帰通知が送信されれば良い。
上記の実施形態では、図24,図34に示すように、玉貸ユニット20が、開始要求を受信した後に、S603およびS604の処理を行なう例について説明したが、これに限らず、開始応答を送信した後に、該S603およびS604の処理を行なうようにしても良い。
上記の実施形態では、記録媒体を受け付けた場合とオンライン状態に復帰した場合とを統一的に取り扱うために、図24,図34に示すように、S603およびS604の処理を行なう(即ち図24および図34では記憶端数額をオフライン端数額として記録媒体に一旦記録する)例について説明したが、該S603およびS604の処理を行なわないようにしても良く、この場合には、S606のオンライン復帰通知には記憶端数額がオフライン端数額として含まれ、図17,図31のS244では記憶端数額が消去される。
上記の実施形態では、前記残額を使用した玉貸処理を特別処理として行なう玉貸ユニット20に前記記録媒体処理機構が備えられる例について説明したが、該記録媒体処理機構が備えられる装置の種類は、これには限定されない。
たとえば特別処理を行なうための情報として特別処理用価値の大きさ(残額や残度数等)を特定可能な情報が記録された円盤状記録媒体が使用され、商品やサービスの購入についての決済に伴って前記特定処理用価値の大きさを減算するための処理を特別処理として行なう装置に、前記記録媒体処理機構が備えられるようにしても良い。この場合には、上記の実施形態と同様に、前記減算が行なわれた後の残額や残度数が零でなければ、円盤状記録媒体が排出されて返却される。また前記減算が行なわれた後に残額や残度数が零になると、円盤状記録媒体が回収されて収納される。そして貨幣が受け付けられると、該収納されている円盤状記録媒体に新たな残額や残度数が付与されて排出される。
また特別処理を行なうための情報として有効期間を特定可能な情報が記録された円盤状記録媒体が使用され、該有効期間を照会する処理(たとえば鉄道の一日乗車券が有効であるか否かを照会する処理)を特別処理として行なう装置(たとえば自動改札機等)に、前記記録媒体処理機構が備えられるようにしても良い。この場合には、前記照会が行なわれた結果として有効期間内と判定されると、円盤状記録媒体が排出されて返却される。また前記照会が行なわれた結果として有効期間切れと判定されると円盤状記録媒体が回収されて収納される。そして貨幣が受け付けられると、該収納されている円盤状記録媒体に新たな有効期間が付与されて排出される。
また特別処理を行なうための情報として所定のデータ(たとえば診療データ,住民データ,銀行口座の預金額等)を引き出すための情報が記録された円盤状記録媒体が使用され、該データを引き出す処理を特別処理をして行なう装置に、前記記録媒体処理機構が備えられるようにしても良い。この場合には、データを処理を行なう際に暗証番号の入力を受け付け、該入力された暗証番号が前記データと対応付けて登録されている暗証番号と一致するか否かを判定し、一致すると判定されると、前記データの引き出しが行なわれて、円盤状記録媒体が排出されて返却される。一方、一致しないと判定されることが所定回数続くと、前記データの引き出しは行なわれずに、円盤状記録媒体が回収されて収納される。そして新たなデータが登録されると、該収納されている円盤状記録媒体に該データを引き出すための情報が記録されて排出される。
上記の実施形態では、図1および図3に示すように、玉貸ユニット20の制御部21と通路ユニット100の制御部101とが別個に設けられている例について説明したが、これに限らず、制御部21の機能と制御部101の機能とを併せ持つ1つの制御部を設けるようにしても良い。これは精算装置60においても同様である。
上記の実施形態では、図3(a)(b)(c)に示すように、カード挿入口190がコイン排出口112の側方に設けられ、下部アンテナ104(第2読取部)が収納コイン保持部140(第2保持部)とカード保持部191との間に配設される例について説明したが、これに限らず、カード挿入口190がコイン投入口111の側方に設けられ、上部アンテナ103(第1読取部)が投入コイン保持部120(第1保持部)とカード保持部191との間に配設されるようにしても良い。即ち第1読取部又は第2読取部は、第1保持部又は第2保持部とカード保持部191との間に配設されることにより、円盤状記録媒体(ビジタコイン5)およびカード状記録媒体(会員カード4)の両方の記録情報を読み取るものであれば良く、これによれば、第1読取部又は第2読取部が、第1保持部又は第2保持部とカード保持部との間に配設され、円盤状記録媒体およびカード状記録媒体の両方の記録情報を読み取るので、カード保持部に対応する読取部を第1読取部又は第2読取部とは別個に設ける場合と比べて、省スペース化を図ることができると共に、製造コストが削減される。
上記の実施形態では、図5に示すように、投入コイン排出通路160の一部である連絡通路161に傾斜部162を設けて、該投入コイン排出通路160を収納排出通路130に対してビジタコイン5の厚み方向にずらす例について説明したが、これに限らず、収納排出通路130に傾斜部を設けて、該収納排出通路130を投入コイン排出通路160に対してビジタコイン5の厚み方向にずらすようにしても良く、また投入コイン排出通路160および収納排出通路130の双方に傾斜部を設けて、該投入コイン排出通路160および収納排出通路130の双方を中心から(たとえば半分ずつ)ずらすようにしても良い。即ち投入コイン排出通路160の一部又は全部を、収納排出通路130に対してビジタコイン5の厚み方向に相対的にずらすことにより、第1誘導通路163と第2誘導通路133とが重畳してコイン排出口112に臨むように形成されていれば良い。
最後に、上記の実施形態に記載した発明に対応する「従来技術」,「発明が解決しようとする課題」,および「発明の効果」を説明する。
まず、カードユニット(本願の取引装置に相当)が会員カード(本願の記録媒体に相当)の挿入中に貨幣を受け付けたときに、受付貨幣額が残額に対して一旦加算され、その後に遊技者の玉貸操作によって基準貸与額分の遊技媒体を貸与する従来システムではでは、取引装置が記録媒体の挿入中に所定額未満の貨幣(たとえば500円硬貨や100円硬貨等の低額の貨幣)を受け付けた場合にも、受付貨幣額が一旦残額に対して加算され、その後に遊技者の玉貸操作によって基準貸与額分(たとえば間接税を含む場合は525円分,含まない場合は500円分)の遊技媒体が貸与されることとなる。その結果、貨幣の受付から遊技媒体の貸与までに時間がかかり、円滑な遊技の妨げとなるので遊技者にとって利便性が悪く、遊技場にとっては稼働の低下を招くという問題点がある。
そこで、上記の実施形態に記載した発明では、予め定められた所定額(1000円)未満の金額の貨幣を受け付けたときに、管理残額が受付貨幣額に対応する消費税額以上であれば、遊技者の操作によることなく、受付貨幣額+対応消費税額分のパチンコ玉を貸与するか,又は受付貨幣額と管理残額との合算額が基準貸与額以上であれば、遊技者の操作によることなく、基準貸与額分の遊技媒体を貸与するようにしている。これにより、遊技者の操作が不要となる分、貨幣の受付からパチンコ玉の貸与までの時間を短縮することができるので、円滑な遊技を促し、遊技者の利便性向上に資すると共に、遊技場にとっては遊技機の稼働低下を防止することができる。
また第1の従来技術として、特開2002−325953号公報(図6,図12,段落0135,0174)を示す。この第1の従来技術に示すように、カードユニット管理装置(本願の管理装置に相当)とオフライン状態(本願の通信不可能状態に相当)にあるカードユニット(本願の取引装置に相当)であっても、会員カード(本願の記録媒体に相当)の挿入を受け付けると共に貨幣の投入を受け付け、該貨幣の金額を会員カードの残高に加算更新し、該残高を使用して玉の貸出(本願の第2の貸与処理に相当)が行なわれるシステムも知られている。
また第2の従来技術として、特開2001−34815号公報(図1,段落0028,0039)を示す。この第2の従来技術に示すように、遊技機台間に設けられ、カード(本願の記録媒体に相当)を収納するカード収納部を備え、収納されているカードに入金額(本願の端数額に相当)を記録して発行すると共に、外部から受け付けたカードの残額が零になって引き続き使用しない場合には、該カードをカード収納部に収納するカード発行装置が知られている。
しかしながら、上記特許文献1に示すような完全ID管理のシステムにおいて、遊技機の稼働を確保するために、第1の従来技術に示すように通信不可能状態にある取引装置で貨幣を受け付けて貸与処理(一発貸し)を可能とし、該通信不可能状態に限って、受付貨幣額から該貸与処理に使用された使用額を減算した入金残額(オフライン端数額)を記録媒体に記録して排出するようにした場合、該入金残額が記録された記録媒体を通信不可能状態にある取引装置に挿入(受付)して貸与処理を行なった結果として当該入金残額が零になったときに、第2の従来技術に示すように該記録媒体を一律に回収すると、管理装置で管理されている残額である管理残額が有る場合には遊技者が損をすることになってしまう一方、該記録媒体を一律に排出すると、管理残額が無く本来返却する必要のない記録媒体まで無駄な返却することになってしまうという問題点がある。
そこで、上記の実施形態に記載した発明では、オフライン状態にある玉貸ユニット20で、貨幣を受け付けて貸与処理(一発貸し)が行なわれた結果として入金残額(オフライン端数額)が発生し、該入金残額を使用した貸与処理が行なわれた結果として当該入金残額が零になった場合において、オンライン残額有りフラグが該ビジタコイン5に記録されていることを条件として、当該ビジタコイン5が排出されるようにしている。これによれば、管理残額があるビジタコイン5を遊技者に確実に返却できる一方で、管理残額が無く本来返却する必要のないビジタコイン5の無駄な返却を防止できる。
また第3の従来技術として、特開2000−148683号公報(図5,段落0045,0046)を示す。この第3の従来技術に示すように、複数のコンピュータ間でのデータ転送を行なうシステムであって、送信側コンピュータから処理要求を送信するにあたり情報格納域の通番に1を加算して、該通番を含む処理要求を受信側コンピュータに送信し、受信側コンピュータは処理要求に応じた処理を実行した後に該処理要求に含まれる通番を登録し、処理結果を送信側コンピュータに返信するものが知られている。ここで送信側コンピュータは、通信エラー等によって処理結果を受信しなかった場合に、通番を含む確認要求を受信側コンピュータに送信し、受信側コンピュータは、確認要求に含まれる通番が登録されている通番よりも大きければ処理完了前に異常が発生したものと判断する。
しかしながら、上記特許文献1に示すシステムでは、取引装置側での特定処理(たとえば玉貸処理)に対応する管理装置側での連携処理(たとえば残度数の減算)を要求する連携処理要求(たとえば減算要求)を該管理装置が受信する前に、取引装置と管理装置とがオフライン状態となった場合、取引装置側では特定処理が行なわれたにも拘わらず、管理装置側では連携処理が行なわれないことで、処理の不一致が生ずる。ここで上記特許文献1のシステムに第3の従来技術の手法を適用した場合、取引装置と管理装置とがオンライン状態に復帰したときに、取引装置から管理装置に対して、情報格納域の通番を含む確認要求が送信され、該確認要求に含まれる通番が前記登録されている通番よりも小さいと判断されれば、管理装置側で連携処理が行なわれていない旨を特定して対処することができるが、取引装置と管理装置とがオンライン状態に復帰するまでの間は、管理装置は、前記オフライン状態が発生したときに、該取引装置で特定処理が行なわれたにも拘わらず、管理装置で連携処理が行なわれていないことを特定できなかったため、オンライン状態に復帰するまでの間は、該連携処理が行なわれていないことに対する対処ができないという問題点がある。
そこで、上記の実施形態に記載した発明では、取引装置での特定処理に伴って更新される通番が記録媒体に記録されるようにしている。これによれば、オフライン状態が発生した取引装置がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、該取引装置から排出された記録媒体が他のオンライン状態の取引装置において受け付けられることで、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けて管理装置で管理されている通番から、オフライン状態の発生により取引装置で特定処理が行なわれたにも拘わらず該特定処理に対応する連携処理が管理装置で行なわれていないことを特定して、対処することができる。
次に、前述した実施の形態における特徴点の効果を以下に列挙する。
(1) 玉貸ユニット20が先に貨幣を受付けた場合にも、少なくとも当該貨幣を識別するまでの期間に電子マネーが記憶されている携帯電話200が受付けられたときには、当該携帯電話200に記憶されている電子マネーを使用した取引処理(一発貸し)が行なわれ、該受付けられた貨幣が返却されるので、遊技者の利便性が向上する。
(2) 玉貸ユニット20に受付けられた貨幣が識別されるまでの期間に当該玉貸ユニット20で使用可能な電子マネーを記憶していない携帯電話200が受付けられたときには、既に受付けている貨幣を使用した取引処理(入金や玉貸し)が行なわれるので、遊技者が再び貨幣を挿入する手間を省くことができ、玉貸ユニット20の稼動の低下を極力防止することができる。また、貨幣の挿入と遊技使用可能な電子マネー以外の電子マネーしか記憶していない記録媒体や携帯電話200の受付等を繰返すような悪戯が遊技者により行なわれた場合においても、既に取込んでいる貨幣による取引処理が実行されるために、そのような悪戯を防止することができる。
(3) 貨幣の返却により、受付けた携帯電話200に玉貸ユニット20で使用可能な電子マネーが記憶されていないことを遊技者に気づかせることができ、たとえば取引処理(一発貸し)に使用可能な電子マネーの利用登録等の電子マネーを利用した取引処理(一発貸し)の実行を可能とするための手続の必要性を遊技者に気づかせることができる。また、たとえば、玉貸ユニット20で使用可能な電子マネーが記憶された携帯電話200と該使用可能な電子マネーが記憶されていない携帯電話200とを所持するユーザが、誤って使用可能な電子マネーが記憶されていない携帯電話200の方をかざしてしまった場合においても、貨幣が返却されるので、そのような遊技者の利便性が向上する。
(4) 貨幣の受付後少なくとも当該貨幣が識別されるまでの期間に携帯電話200を受付けたときに、電子マネーを使用した取引処理(一発貸し)が行なわれずかつ該受付けた貨幣が返却されるために、現金が遊技者の手元に残り、遊技者の利便性が向上する。
(5) 玉貸ユニット20での取引処理(入金や玉貸し)に伴って更新される通番が記録媒体に記録されるので、管理装置50と通信不可能状態となった玉貸ユニット20が通信可能状態に復帰するのを待つことなく、通信可能状態にある別の玉貸ユニット20で記録媒体を使用することで、該記録媒体に記録されている通番と管理装置50において該記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けられた通番とから、通信不可能状態の発生により玉貸ユニット20で特定処理(入金や玉貸し)が行なわれたにも拘らず、管理装置50で該特定処理に連携する処理が行なわれていないことを特定して、対処することが可能となる。
(6) 管理装置50において、通番が一致しないと判定され、かつ識別金額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、通番不一致時処理として、識別金額加算処理と加算済更新処理とが行なわれるために、管理装置50が入金要求を受信してから玉貸ユニット20が残額通知を受信する前に通信不可能状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。一方、管理装置50において、通番が一致すると判定され、かつ識別金額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、識別金額加算処理を行なうことなく加算済更新処理が行なわれるために、玉貸ユニット20が残額通知を受信してから管理装置50が通番更新通知を受信する前に通信不可能状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。
(7) 通信不可能状態である玉貸ユニット20で、入金残額が記録された記録媒体が受付けられ、該入金残額を使用した入金残額対応処理が行なわれた結果として当該入金残額が零になった場合において、管理残額が零でない旨を示す管理残額有情報が記録媒体に記録されていることを条件として、当該記録媒体が排出されるので、管理残額がある記録媒体を遊技者に確実に返却できる一方で、管理残額がなく本来返却する必要のない記録媒体の無駄な返却を防止することができる。
(8) 取引処理に使用された使用額に対応する間接税額を徴収し、かつ管理装置50と通信できない通信不可能状態で玉貸ユニット20が貨幣を受付けたときに、該受付貨幣の識別金額から、残額を取引処理に使用する際の予め定められた1単位である単位使用額(100円)と該単位使用額に対応する間接税額(5円)との合算額である税込単位額(105円)の整数倍に相当する取引対象額と、該税込単位額未満の端数額とが特定され、遊技者の操作によることなく取引対象額が取引処理に使用され、その結果発生する端数額が記録媒体に記録されて排出されるために、端数額用に別の記録媒体を発行する場合に比べて記録媒体の節約になるとともに、遊技者にとっても扱う記録媒体の種類を抑えることができ、利便性が向上する。
次に、以上説明した実施の形態におけるさらなる変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 図9のS631、S6021で説明したように、前述の実施の形態では、玉貸し等の遊技使用可能な電子マネーを記憶しているか否かを携帯電話200自身が判断し、その判断結果を応答信号として玉貸ユニット20の制御部21へ返信し、制御部21の方でその返信されてきた答を判定するように構成した。しかし、それに代えて、携帯電話200の記憶部292に記憶されているすべての情報を携帯電話200から制御部21へ送信してもらい、制御部21で、その送信されてきた情報中に遊技使用可能な電子マネーが含まれているか否かを判定するように制御してもよい。
(2) 携帯電話200に記憶されているバリュー残高を使用しての取引処理として、前述の実施の形態では、一発貸しを一例として示したが、その代わりにあるいはそれに加えて、図20のS511〜S516のように、既に挿入されている記録媒体のオフライン端数額とバリュー残額との合算値を用いて、玉貸処理を行なうようにしてもよい。さらには、携帯電話200に記憶されているバリュー残額を使用しての取引処理において管理装置50と通信して図12に示すような入金処理およびその入金額と受付貨幣額との合算値による玉貸処理とを行なうようにしてもよい。
(3) 前述の実施の形態では、消費税を徴収する関係上、取引処理に使用した後の残額に端数が生じ、それがオフライン端数額として記録媒体に記録されて排出されるものを示した。しかし、それに代えて(消費税を徴収しない場合)またはそれに加えて(消費税の徴収に加えて)、オンライン時に入金(たとえば1000円入金)してその一部を玉貸し等の取引処理に使用し、使用後の残額(たとえば500円)をオフライン端数額として記録媒体に記録して排出するようにしてもよい。
(4) 前述の実施の形態では貨幣処理機68が紙幣と硬貨の両方を受付けて処理するものを示したが、それに代えて、玉貸ユニット20に硬貨処理機を別途設け、貨幣処理機68が紙幣のみを受付処理し、硬貨は硬貨処理機で処理するようにしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 遊技用システム、2 紙幣、3 硬貨、4 会員カード、5 ビジタコイン、10 パチンコ機、20 玉貸ユニット、21 制御部、21b 外部通信部、22 紙幣識別機、23 硬貨識別機、680 貨幣処理機、690 チップリーダライタ、200 携帯電話、50 管理装置、51 通信部、52 制御部、53 ディスプレイ、54 入力装置、55 ハードディスク、60 精算装置、62 制御部、80 センタ管理装置、100 通路ユニット、102 記録媒体R/W、103 上部アンテナ、104 下部アンテナ、111 コイン投入口、112 コイン排出口、114 供給通路、120 投入コイン保持部、130 収納排出通路、131 収納通路、132 排出通路、133 第2誘導通路、140 収納コイン保持部。