以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず本発明に係る遊技用システム1の概要を説明する。この遊技用システム1は、少なくとも通番が記録される記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を個々に識別可能な記録媒体識別情報(記録媒体ID)に対応付けて通番及び遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用される残額を管理する管理装置50と、遊技機(パチンコ機10)に対応して設けられ、記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている残額である管理残額の範囲内で行う記録媒体貸与処理(玉貸処理)を含む各種処理を管理装置50と連携して行う遊技用装置(玉貸ユニット20)と、を備え、以下の例では、精算処理を行う精算装置60,ビジタコイン5を発行するビジタコイン発行装置70,及びカード会社に設けられ、管理残額のバックアップを行うセンタ管理装置80をさらに備える。ここで通番とは、任意の数字(例えば0)から始って1つずつ加算される通し番号である。
この遊技用システム1において、玉貸ユニット20は、前記各種処理のうちの予め定められた特定処理を行うときに、当該特定処理に対応する連携処理を要求する連携処理要求を管理装置50に対して送信し、管理装置50は、該連携処理要求の受信に応じて、前記連携処理を行い、前記記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する第1の通番更新処理を行うと共に、該連携処理を行った旨を示す連携処理完了情報を遊技用装置に対して送信し、玉貸ユニット20は、該連携処理完了情報の受信に応じて、前記特定処理を行うと共に、前記記録媒体の通番を更新する第2の通番更新処理を行う。そして管理装置50は、玉貸ユニット20から記録媒体の記録媒体IDと通番とを受信して、該受信した通番が該受信した記録媒体IDに対応付けられた通番と一致するか否かを判定し、該通番が一致しないと判定されたことを条件として、予め定められた通番不一致時処理を行う。
具体的には、例えば図8に示すように、玉貸ユニット20は、貨幣(紙幣2,硬貨3)を受け付けると、受付貨幣額と記録媒体IDとを含む入金要求を前記連携処理要求として管理装置50に対して送信し、管理装置50は、該入金要求の受信に応じて、該入金要求に含まれる受付貨幣額を該入金要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶する処理を前記連携処理として行い、前記第1の通番更新処理を行うと共に、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と前記受付貨幣額との合算額を含む予定残額通知を前記連携処理完了情報として玉貸ユニット20に対して送信し、玉貸ユニット20は、該予定残額通知を受信したことを条件として、当該合算額の範囲内で遊技媒体の貸与を可能とするための処理(ここでは受付貨幣取込及び玉貸操作待機)を前記特定処理として行うと共に、前記第2の通番更新処理を行い、かつ該第2の通番更新処理を行った旨を示す通番更新通知(ここでは貨幣取込通知)を管理装置50に対して送信し、管理装置50は、該貨幣取込通知の受信に応じて、前記受付貨幣額を前記管理残額に対して加算する受付貨幣額加算処理を行うと共に、該受付貨幣額が加算済であることを特定可能な状態に更新する加算済更新処理(ここでは受付貨幣額の消去)を行う。
ここで管理装置50が入金要求を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態となった場合には、記録媒体の通番<管理装置の通番となり、玉貸ユニット20における受付貨幣取込及び玉貸操作待機と、管理装置50における受付貨幣額加算処理及び加算済更新処理とが未完了の状態となる。本発明では、このような事態が発生しても、次回、オンライン状態の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、図12に示すように、該記録媒体の記録媒体IDと通番とを含む記録媒体受付通知(ここでは挿入通知)が管理装置50に対して送信される。そして管理装置50において、通番が一致しないと判定され、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていると認識されることにより、玉貸ユニット20における受付貨幣取込及び玉貸操作待機と、管理装置50における受付貨幣額加算処理及び加算済更新処理とが未完了の状態であると特定されるので、図14に示すように、通番不一致時処理として、受付貨幣額加算処理が行われることなく、加算済更新処理(即ち受付貨幣額の消去)が行われる。従って、管理装置50が入金要求を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。
以下においては、遊技機がパチンコ機10であり、遊技媒体がパチンコ玉であり、貸与処理が玉貸処理である例について説明する。また、以下においては、玉貸処理に使用された使用額に対応する間接税額が徴収され、該間接税が、既に導入されている消費税である例について説明するが、該間接税は、今後導入の可能性もあり得る遊技税等であっても良い。ここで消費税率は、この例では5%であり、会員カード4やビジタコイン5を発行するカード会社で設定されて、遊技場に設けられた管理装置50に対して配信され、玉貸ユニット20に対して配信されて記憶される。さらに、以下においては、使用額及び該使用額に対応する消費税額を「使用額+消費税額」,リーダ/ライタを「R/W」,データベースを「DB」,ステップSを「S」と略記する。
ここで遊技用システム1では、図7に示すように、記録媒体に係わる最後の処理を特定するための最後処理特定情報が「処理日時」であり、精算装置での精算が可能な精算可能期間及び遊技用装置で残額の使用が可能な使用可能期間(以下「精算可能期間及び使用可能期間」を「有効期間」と総称する。)が無期限であり、玉貸ユニット20が処理履歴として記録媒体の排出の履歴を記憶し、該処理履歴が各記録媒体識別情報(記録媒体ID)に対して1つのみ記憶されると共に、バックアップ情報を記憶するセンタ管理装置80を備える(図1を参照)。
以下では、まず遊技用システム1を構成する各部の機能について説明し、次に遊技用システム1の作用を説明し、最後に変形例について説明する。
[1.遊技用システム1を構成する各部の機能]
まず、図1〜図7を参照して、遊技用システム1の構成について説明する。この遊技用システム1は、図1に示すように、パチンコ機10に対応して設けられる玉貸ユニット20と、該玉貸ユニット20と通信可能な管理装置50と、該管理装置50と通信可能な精算装置60及びビジタコイン発行装置70を遊技場内に備えると共に、前記管理装置50と通信可能なセンタ管理装置80を遊技場外に備える。
この遊技用システム1では、紙幣2,硬貨3,会員カード4,及びビジタコイン5が使用される。紙幣2は貨幣の一例であって、図2(b)に示すように、ここでは1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類が使用される。硬貨3も貨幣の一例であって、図2(b)に示すように、ここでは500円硬貨,及び100円硬貨の2種類が使用される。
会員カード4は記録媒体の一例であって、該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報である記録媒体IDとして、カードIDが記録されている。ここで会員カード4の記録媒体IDは、例えば図7(a)に示すように、会員遊技者=メンバーを示すMで始まる4桁の番号である。この遊技用システム1では完全ID管理が採用されているので、該会員カード4には、パチンコ玉の貸与に使用される残額(後述する単位使用額である100円に、対応する消費税額である5円を加算した105円以上の金額)は記録されないが、後述するオフライン一発貸しによって発生する端数額(後述する単位使用額である100円に、対応する消費税額である5円を加算した105円未満の金額)が、オフライン端数額として記録される。また、後述する少額一発貸しによって発生する端数額,及び該少額一発貸しで使用される対応消費税額×(−1)が、オンライン端数額として記録される。
また会員カード4には、前記通番が記録されている。この通番は、後述する特定処理手段(玉貸ユニット20の制御部21)により、前記連携処理完了情報(即ち予定残額通知,残額通知,及び予定残額通知)の受信に応じて、第2の通番更新処理で更新される。また通番は、玉貸ユニット20の制御部21により、オンライン状態における玉貸処理(即ち使用額+消費税額分の玉貸処理,貸与対象額分の玉貸処理,及び受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸処理)に伴って、第2の通番更新処理で更新される。さらに通番は、精算装置60の制御部62により、精算処理に伴って更新される。
この会員カード4は、長方形状を呈するプラスチック製の薄板における所定の部位に、記録媒体ID,オフライン端数額,オンライン端数額,及び通番等が記録される記録領域(図示外)が形成されてなるものであり、ここでは該記録領域として不揮発性のEEPROMを備える非接触式の集積回路を搭載したICカードである。ここで、記録媒体ID,オフライン端数額,オンライン端数額,及び通番は各情報に対応する記憶領域に各々記録されている。この会員カード4は、会員登録を行った遊技者に対して発行されるものである。
このようにして発行された会員カード4を、遊技者がオンライン状態の玉貸ユニット20に挿入することにより、該会員カード4の管理残額を遊技媒体の貸与に使用可能となり、遊技者がオフライン状態の玉貸ユニット20に挿入することにより、該会員カード4に記録されているオフライン端数額を遊技媒体の貸与に使用可能となり、遊技者が精算装置60に挿入することにより、該会員カード4の管理残額を精算可能となる。
なお、以下において、「ビジタ」とは、会員カード4を所持していない遊技者,あるいは会員カード4を所持していても使用しない遊技者を意味する。従って、会員カード4の発行を受けた会員遊技者であっても、会員カード4を所持していない(会員カード4を忘れてきた等)場合や、会員カード4を所持していても使用しない場合には、ビジタとなる。
ビジタコイン5は記録媒体の一例であって、該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報である記録媒体IDとして、コインIDが記録されている。またビジタコイン5は円盤状記録媒体の一例でもあって、パチンコ玉の貸与に使用される残額を特定可能な残額特定情報が記録されるものであり、ここでは記録媒体IDが残額特定情報に相当する。ここでビジタコイン5の記録媒体IDは、例えば図7(a)に示すように、会員以外の遊技者=ビジタを示すVで始まる4桁の番号である。この遊技用システム1では完全ID管理が採用されているので、該ビジタコイン5にも、パチンコ玉の貸与に使用される残額(後述する単位使用額である100円に、対応する消費税額である5円を加算した105円以上の金額)は記録されないが、後述するオフライン一発貸しによって発生する端数額(後述する単位使用額である100円に、対応する消費税額である5円を加算した105円未満の金額)が、オフライン端数額として記録される。また、後述する少額一発貸しによって発生する端数額,及び該少額一発貸しで使用される対応消費税額×(−1)が、オンライン端数額として記録される。
またビジタコイン5にも、前記通番が記録されている。この通番は、後述する特定処理手段(玉貸ユニット20の制御部21)により、前記連携処理完了情報(即ち予定残額通知,残額通知,及び予定残額通知)の受信に応じて、第2の通番更新処理で更新される。また通番は、玉貸ユニット20の制御部21により、オンライン状態における玉貸処理(即ち使用額+消費税額分の玉貸処理,貸与対象額分の玉貸処理,及び受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸処理)に伴って、第2の通番更新処理で更新される。さらに通番は、精算装置60の制御部62により、精算処理に伴って更新される。
またビジタコイン5には、該ビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて管理装置50で管理されている残額である管理残額が零でない旨を示す管理残額有り情報として、オンライン残額有りフラグも記録される。具体的には、図示しないが、ビジタコイン5の管理残額が零であるときには、オンライン残額無しフラグである0が記録され、ビジタコイン5の管理残額が零でないときには、オンライン残額有りフラグである1が記録される。
このビジタコイン5は、円盤状を呈するプラスチック製のコインにおける所定の部位に、記録媒体ID,オフライン端数額,オンライン端数額,通番,及びオンライン残額有りフラグ等が記録される記録領域(図示外)が形成されてなるものであり、ここでは該記録領域として不揮発性のEEPROMを備える非接触式の集積回路を搭載したICコインである。ここで、記録媒体ID,オフライン端数額,オンライン端数額,通番,及びオンライン残額有りフラグは各情報に対応する記憶領域に各々記録されている。このビジタコイン5は、予め記録媒体IDが記録されている一方、オフライン端数額,オンライン端数額,通番,及びオンライン残額有りフラグが記録されていない状態でカード会社から遊技場に納入されて、玉貸ユニット20の後述するコイン収納部27a,又はビジタコイン発行装置70の後述するコインストッカ75bに収納される。
そして図8に示すように、管理装置50と通信可能状態(オンライン状態)である玉貸ユニット20において、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない状態で貨幣を受け付けた後、図11に示すように、遊技者から排出操作(後述する返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、受付貨幣額のうちの玉貸処理に使用されていない残額(後述する記憶残額)が零でないことを条件として、オンライン残額有りフラグが記録されたビジタコイン5が発行(排出)される。
また図17に示すように、管理装置50と通信不可能状態(オフライン状態)である玉貸ユニット20において、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない状態で貨幣を受け付けた後、図18に示すように、遊技者から排出操作(後述する返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、受付貨幣額のうちの玉貸処理に使用されていない残額(後述する記憶端数額)が零でないことを条件として、オフライン端数額が記録されたビジタコイン5が発行(排出)される。
さらに図25に示すように、管理装置50と通信可能状態(オンライン状態)であるビジタコイン発行装置70において、貨幣を受け付けた後、遊技者から発行額の選択を受け付けたことに基づいて、後述する記録媒体発行処理が行われて、オンライン残額有りフラグが記録されたビジタコイン5が発行される。
このようにして発行されたビジタコイン5を、遊技者がオンライン状態の玉貸ユニット20に投入することにより、該ビジタコイン5の管理残額を遊技媒体の貸与に使用可能となり、遊技者がオフライン状態の玉貸ユニット20に投入することにより、該ビジタコイン5に記録されているオフライン端数額を遊技媒体の貸与に使用可能となり、遊技者が精算装置60に投入することにより、該ビジタコイン5の管理残額を精算可能となる。
玉貸ユニット20に対応して設けられるパチンコ機10は遊技機の一例であって、遊技媒体であるパチンコ玉を遊技領域に打ち込むことにより遊技を行うものであり、ここでは対応する玉貸ユニット20との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて玉貸処理が行われる、いわゆるCR式のパチンコ機である。このパチンコ機10は、遊技場に配置された遊技島(図示外)において該パチンコ機10の機種等に従って設置されている。
このパチンコ機10は、図2(a)に示すように、その前面に遊技領域,上皿,下皿,及び発射ハンドル等を備えると共に、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16を備え、図1に示すように、その内部に遊技制御基板11,払出制御基板12,及び玉払出装置13等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。
遊技制御基板11は、パチンコ機10における遊技状態を制御するものである。払出制御基板12は、玉貸ユニット20の後述する玉貸通信部21aと通信可能に接続され、後述する玉貸処理が行われる場合に、パチンコ機10と玉貸ユニット20との間でパチンコ玉の貸出に関する信号のやり取りが行われる。また払出制御基板12は、玉払出装置13と接続され、該玉払出装置13を制御するものである。さらに払出制御基板12は、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16とも接続されている。玉払出装置13は、玉貸処理が行われて遊技者に貸し出されたパチンコ玉や、遊技の結果として遊技者に付与されるパチンコ玉(いわゆる賞球)を払い出すものである。ここで残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16は、パチンコ機10の前面に配置されているものであるが、前記払出制御基板12を介して玉貸ユニット20と通信可能に接続されているため、玉貸ユニット20に属するものである。
残度数表示器14は、玉貸ユニット20の制御部21のRAMに記憶されている残額を税込単位額で除算した商の整数部分を残度数として表示するための表示器であり、ここでは2桁の7セグメント表示器である。ここで税込単位額は、残額をパチンコ玉の貸与に使用する際の予め定められた一単位である単位使用額と該単位使用額に対応する消費税額との合算額である。例えば単位使用額が100円であり、消費税率が5%の場合には、税込単位額は105円であり、該105円が1度数となる。
玉貸ボタン15は、玉貸ユニット20の制御部21のRAMに記憶されている残額を使用した玉貸操作を遊技者から受け付けるボタンである。返却ボタン16は、後述するカード保持部24Pで保持されている会員カード4,後述する投入コイン保持部26Pで保持されているビジタコイン5,又は後述する収納コイン保持部27Pで保持されているビジタコイン5の返却操作を遊技者から受け付けるボタンである。
玉貸ユニット20は遊技用装置の一例であって、パチンコ機10に対応して設けられ、記録媒体IDに対応付けて管理装置60で管理されている残額である管理残額の範囲内で遊技媒体を貸与するための記録媒体貸与処理を含む各種処理を管理装置60と連携して行うものである。例えば、パチンコ玉を貸与するための貸与処理(玉貸処理)として、後述する記録媒体貸与処理,貨幣貸与処理,及び入金残額貸与処理を行う。
この玉貸ユニット20は、縦長の箱型の形状を呈するものであり、図2(a)に示すように、その前面に多機能ランプ29,紙幣挿入口22a,硬貨投入口23a,硬貨返却ボタン23e,残額表示器30,硬貨返却口23f,コイン投入口25,コイン返却口27,及びカード挿入口24a等を備え、図2(b)及び図2(c)に示すように、その内部に紙幣識別機22,制御部21,玉貸通信部21a,外部通信部21b,硬貨識別機23,投入コイン保持部26P(図示外)に対応する上部アンテナ26,投入コイン返却通路26d,コイン収納部27a,収納コイン保持部27P(図示外)とカード保持部24Pに対応する下部アンテナ27,収納コイン返却通路27d,及び記録媒体R/W24等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。この玉貸ユニット20は、装置IDにより、各玉貸ユニット20を個々に識別可能とされている。
制御部21は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、玉貸ユニット20に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。制御部21のROMには前記装置IDが記憶されている。
制御部21のRAMは、管理装置50とオンライン状態では、管理装置50で管理されている管理残額と管理装置50で記憶された受付貨幣額との合算額を含む予定残額通知(図8のS107,図13のS242)が送信されてきたことに基づいて該合算額を残額として記憶すると共に、管理装置50で管理されている管理残額を含む残額通知(図13のS232)が送信されてきたことに基づいて該残額を記憶する。以下、制御部21のRAMで記憶される残額を「記憶残額」と称する。
また制御部21のRAMは、管理装置50とオフライン状態では、後述する特定手段(制御部21)により特定された貸与対象額を記憶すると共に、該特定手段(制御部21)により特定された端数額を記憶する端数額記憶手段として機能するものである。以下、制御部21のRAMで記憶される端数額を「記憶端数額」と称する。ここで記憶残額と記憶端数額とは各々別領域に記憶される。
さらに制御部21のRAMは、当該玉貸ユニット20の処理状態を記憶する。具体的には、貨幣を受け付けたときには、処理状態が「貨幣受付」である旨を記憶し、玉貸操作を受け付けたときには、処理状態が「玉貸操作受付」である旨を記憶し、返却操作を受け付けたときには、処理状態が「返却操作受付」である旨を記憶し、記録媒体を受け付けたときには、処理状態が「記録媒体受付」である旨を記憶する。この制御部21の他の機能については後述する。
制御部21には、玉貸通信部21aと外部通信部21bが設けられている。玉貸通信部21aは、前述の如く、パチンコ機10の払出制御基板12と通信可能に接続されている。外部通信部21bは、管理装置50の後述する通信部51と通信可能に接続されており、玉貸ユニット20と管理装置50との間における通信を司るものである。
この外部通信部21bは連携処理要求送信手段の一例であって、前記各種離農値の予め定められた特定処理を行うときに、当該特定処理に対応する連携処理を要求する連携処理要求を管理装置50に対して送信するものである。
この連携処理要求送信手段として機能する外部通信部21bは、後述する通信可否検知手段により通信可能状態(オンライン状態)を検知しているときに貨幣(紙幣2,硬貨3)を受け付けたことに基づいて、該受け付けた貨幣の金額である受付貨幣額と前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDとを含む入金要求を前記連携処理要求として管理装置50に対して送信する(図8のS103)。
具体的には、記録媒体を受け付けていない状態で貨幣を受け付けたときには、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5のコインIDと受付貨幣額とを含む入金要求を送信し、会員カード4の挿入を受け付けている状態で貨幣を受け付けたときには、カード保持部24Pで保持している該会員カード4のカードIDと受付貨幣額とを含む入金要求を送信し、ビジタコイン5の投入を受け付けている状態で貨幣を受け付けたときには、投入コイン保持部26Pで保持している該ビジタコイン5のコインIDと受付貨幣額とを含む入金要求を送信する。即ち入金要求には、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5のコインID,カード保持部24Pで保持している会員カード4のカードID,又は投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5のコインIDのいずれかが、記録媒体IDとして含まれる。
この入金要求を受信した管理装置50は、後述する連携処理手段(制御部52,通信部51)により、該入金要求に含まれる受付貨幣額を該入金要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶する処理を前記連携処理として行い(図8のS105)、後述する第1の通番更新処理を行うと共に(同S106)、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と前記受付貨幣額との合算額を含む予定残額通知を連携処理完了情報として玉貸ユニット20に対して送信する(同S107)。
また連携処理要求送信手段として機能する外部通信部21bは、後述する通信可否検知手段により通信可能状態(オンライン状態)を検知しているときに記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたことに基づいて、該記録媒体の記録媒体IDと通番とを含む記録媒体受付通知(ここでは挿入通知)を前記連携処理要求として管理装置50に対して送信する(図12のS202)。この挿入通知には、該記録媒体に記録されているオンライン端数額とオフライン端数額も含まれる。このオンライン端数額を含む挿入通知は、当該記録媒体の管理残額に対するオンライン端数額の加算を要求する補正要求でもある。
具体的には、会員カード4の挿入を受け付けたときには、カード保持部24Pで保持している該会員カード4のカードID,オンライン端数額,オフライン端数額,及び通番を含む挿入通知を送信し、ビジタコイン5の投入を受け付けたときには、投入コイン保持部26Pで保持している該ビジタコイン5のコインID,オンライン端数額,オフライン端数額,及び通番を含む挿入通知を送信する。即ち挿入通知には、カード保持部24Pで保持している会員カード4のカードID,又は投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5のコインIDのいずれかが、記録媒体IDとして含まれる。
この挿入通知を受信した管理装置50は、後述する通番判定手段による判定を行う(図12のS203)。そして通番が一致すると判定され、かつ挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるかあるいはオフライン端数額が含まれないことを条件として、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(図13のS232)。このオフライン端数額が零であるかあるいはオフライン端数額を含まない挿入通知は、当該記録媒体の管理残額の取得を要求する残額取得要求でもある。
一方、通番が一致すると判定され、かつ挿入通知に含まれるオフライン端数額が零でないことを条件として、該挿入通知に含まれるオフライン端数額を該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶する処理を前記連携処理として行い(図12のS217又はS222)、後述する第1の通番更新処理を行うと共に(図13のS240)、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と前記入金残額との合算額を含む予定残額通知を連携処理完了情報として玉貸ユニット20に対して送信する(同S242)。このオフライン端数額が零でない挿入通知は、当該記録媒体の管理残額に対するオフライン端数額の加算を要求する端数額加算更新要求でもある。
また外部通信部21bは減算要求送信手段の一例であって、記録媒体貸与処理に使用される使用額を管理残額から減算するための減算要求を管理装置50に対して送信するものであり、ここでは該使用額及び該使用額に対応する消費税額を管理残額から減算するための減算要求を管理装置50に対して送信する(図9のS124)。
具体的には、オンライン状態を検知しているときに玉貸操作(玉貸ボタン15の操作)を受け付けたことに基づいて、記録媒体を受け付けていないときには、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5のコインIDと使用額+消費税額とを含む減算要求を送信し、会員カード4の挿入を受け付けているときには、カード保持部24Pで保持している該会員カード4のカードIDと使用額+消費税額とを含む減算要求を送信し、ビジタコイン5の投入を受け付けているときには、投入コイン保持部26Pで保持している該ビジタコイン5のコインIDと使用額+消費税額とを含む減算要求を送信する。即ち減算要求には、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5のコインID,カード保持部24Pで保持している会員カード4のカードID,又は投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5のコインIDのいずれかが、記録媒体IDとして含まれる。
この減算要求に含まれる使用額+消費税額は、制御部21のRAMで記憶している記憶残額と、予め定められた基準貸与額(例えば500円)+該基準貸与額に対応する消費税額(ここでは25円)との比較で決定される。ここで記憶残額が基準貸与額+対応消費税額以上であれば、減算要求に含まれる使用額+消費税額は、該基準貸与額+対応消費税額である。即ち該減算要求は、記録媒体貸与処理に使用される基準貸与額+対応消費税額を管理残額から減算するための減算要求である。一方、記憶残額が基準貸与額+対応消費税額未満であれば、減算要求に含まれる使用額+消費税額は、管理残額を遊技媒体の貸与に使用する際の予め定められた一単位である単位使用額(例えば100円)と該単位使用額に対応する消費税額(ここでは5円)との合算額である税込単位額(即ち105円)の整数倍であって、記憶残額を超えない最大額である。
この減算要求を受信した管理装置50は、後述する制御部52により、該減算要求に含まれる使用額+消費税額を該減算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額から減算する減算処理を行い(図9のS125)、該減算処理に伴って、後述する第1の通番更新処理を行うと共に(同S126)、該減算処理を行った旨を示す減算完了通知を玉貸ユニット20に対して送信する(同S127)。そして玉貸ユニット20は、該減算完了通知を受信したことを条件として、次の玉貸処理が可能となる。
また外部通信部21bは、オンライン状態を検知しているときに所定額(例えば1000円)未満の貨幣を受け付けたことに基づいて、遊技者の操作によることなく、後述する特定手段により特定された貸与対象額分の遊技媒体を貸与するための玉貸処理(いわゆる少額一発貸し)が行われると、該特定手段により特定された端数額を前記管理残額に加算するために、該端数額と記録媒体IDとを含む加算要求を管理装置50に対して送信する(図10のS146)。
また外部通信部21bは、オンライン状態を検知しているときに所定額(例えば1000円)未満の貨幣を受け付けたことに基づいて、後述する貸与判定手段により、管理残額が受付貨幣額に対応する消費税額以上であると判定されたことを条件として、遊技者の操作によることなく、当該受付貨幣額+対応消費税額分の遊技媒体を貸与するための玉貸処理(いわゆる少額一発貸し)が行われると、該対応消費税額*(−1)を管理残額に加算するために、該対応消費税額*(−1)と記録媒体IDとを含む加算要求を管理装置50に対して送信する(図10のS165)。
また外部通信部21bは、オンライン状態を検知しているときに返却操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、記録媒体IDを含む返却通知を管理装置50に対して送信する(図11のS184)。具体的には、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けていない状態で返却操作を受け付けたときには、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5のコインIDを含む返却通知を送信し、会員カード4の挿入を受け付けている状態で返却操作を受け付けたときには、カード保持部24Pで保持している該会員カード4のカードIDを含む返却通知を送信し、ビジタコイン5の投入を受け付けている状態で返却操作を受け付けたときには、投入コイン保持部26Pで保持している該ビジタコイン5のコインIDを含む返却通知を送信する。即ち返却通知には、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5のコインID,カード保持部24Pで保持している会員カード4のカードID,又は投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5のコインIDのいずれかが、記録媒体IDとして含まれる。この返却通知を受信した管理装置50は、返却許諾通知を遊技用装置に対して送信する(同S185)。
また外部通信部21bは、オンライン状態への復帰を検知したことに基づいて、記録媒体ID,オンライン端数額,オフライン端数額,及び通番を含むオンライン復帰通知を管理装置50に対して送信する(図21のS602)。このオンライン復帰通知は、前記挿入通知と同等のものであり、該オンライン復帰通知を受信した管理装置50は、挿入通知を受信した場合と同様の処理を行う。
さらに外部通信部21bは処理履歴送信手段の一例であって、管理装置50から送信されてくる処理履歴送信要求に応じて、後述する処理履歴記憶手段である処理履歴DB(図7(a)を参照)で記憶している処理履歴を管理装置50に対して送信するものである(図27のS1013を参照)。
なお外部通信部21bは、後述する特定処理手段(制御部21)の一部を構成するものであり、その機能については後述する。この外部通信部21bから送信される情報(要求や通知)には前記装置IDが含まれるので、管理装置50では、該情報と共に受信した装置IDに基づいて、該情報の送信元である玉貸ユニット20を特定可能である。
紙幣識別機22は貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図2(b)に示すように、紙幣挿入口22aから前記4種類の紙幣2の挿入を受け付けて、該受け付けた紙幣2の真贋及び金種を識別する識別機である。なお紙幣識別機22により受け付けられた紙幣2は、受付貨幣の取込処理によって、紙幣通路22bを通じて玉貸ユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた紙幣搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。また、紙幣識別機22により受け付けられた紙幣2は、受付貨幣の返却処理によって、紙幣挿入口22aから排出されて、遊技者に返却される。
硬貨識別機23も貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図2(b)に示すように、硬貨投入口23aから前記2種類の硬貨3の投入を受け付けて、硬貨通路23bを通じて落下してきた硬貨3の真贋及び金種を識別する識別機である。なお硬貨識別機23により受け付けられた硬貨3も、受付貨幣の取込処理によって、硬貨通路23cを通じて玉貸ユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた硬貨搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。硬貨返却ボタン23eは、硬貨識別機23や硬貨通路23bにおいて詰まった硬貨3の返却操作を受け付けるためのボタンであり、遊技者により硬貨返却ボタン23eが押下されると、該詰まった硬貨3が硬貨通路23dを通じて硬貨返却口23fに戻る。また、硬貨識別機23により受け付けられた硬貨3は、受付貨幣の返却処理によって、硬貨返却口23fに排出されて、遊技者に返却される。
これら貨幣受付手段においては、管理装置50とオンライン状態では、すべての種類の貨幣を受付可能であるが、管理装置50とオフライン状態では、1000円以下の貨幣のみを受付可能である。
記録媒体R/W24は、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録情報を読み取ると共に記録媒体に対して情報を書き込むものである。この記録媒体R/W24は、前記ICカードである会員カード4及び前記ICコインであるビジタコイン5に対応したICリーダ/ライタであり、投入コイン保持部26Pに対応する上部アンテナ26と、収納コイン保持部27P及びカード保持部24Pに対応する下部アンテナ27とを備えている。これにより、コイン投入口25から投入されて投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5に対しては、上部アンテナ26を介して情報の読み取り及び書き込みを行う。また、コイン収納部27aから排出されて収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5に対しては、下部アンテナ27を介して情報の読み取り及び書き込みを行う。さらに、カード挿入口24aから挿入されてカード保持部24Pで保持している会員カード4に対しても、下部アンテナ27を介して情報の読み取り及び書き込みを行う。
次に図2〜図4を参照して、ビジタコイン5の取扱構造について説明する。このビジタコイン5の取扱構造には、コイン投入口25,投入コイン保持部26P,コイン収納部27a,収納コイン保持部27P,コイン返却口28,投入コイン返却通路26d,収納コイン返却通路27d,上部アンテナ26,及び下部アンテナ27が含まれる。
コイン投入口25は記録媒体投入口の一例であって、ビジタコイン5の投入を外部から受け付ける部位であり、ここでは図2(a)(b)に示すように、玉貸ユニット20の前面に形成された縦長の孔である。
投入コイン保持部26Pは第1の保持部の一例であって、コイン投入口25から投入されたビジタコイン5(以下「投入コイン」ともいう。)を保持する部位であり、ここでは図3に示すように、コイン投入口25から後方に向けて傾斜して配置された投入コイン誘導通路26aにおいて、該投入コイン誘導通路26aの終端部分が第1の投入コインストッパ26b及び第2の投入コインストッパ26cにより区画された部位である。この投入コイン保持部26Pでは、コイン投入口25から投入されて投入コイン誘導通路26aを自重により転動してきたビジタコイン5が、閉鎖状態にある第1の投入コインストッパ26b及び第2の投入コインストッパ26cに堰き止められて保持される。
ここで第1の投入コインストッパ26bは、投入コイン保持部26Pと該投入コイン保持部26Pの後方に連通するコイン収納部27aとの間に形成されるストッパであり、制御部21の制御によって(図1を参照)スライド又は回転することにより、投入コイン保持部26Pとコイン収納部27aとの間を閉鎖状態にしたり開放状態にしたりするものである。この第1の投入コインストッパ26aは、通常は閉鎖状態であるが、前記投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている残額(即ち制御部21のRAMで記憶している残額)が零になると開放状態になり、投入コイン保持部26Pで保持していたビジタコイン5が自重により転動して、コイン収納部27aに収納される。
また第2の投入コインストッパ26cは、投入コイン保持部26Pと該投入コイン保持部26Pの下方に連通する投入コイン返却通路26dとの間に形成されるストッパであり、制御部21の制御によって(図1を参照)スライド又は回転することにより、投入コイン保持部26Pと投入コイン返却通路26dとの間を閉鎖状態にしたり開放状態にしたりするものである。この第2の投入コインストッパ26cは、通常は閉鎖状態であるが、投入コイン保持部26Pでビジタコイン5を保持しているときに遊技者から排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けると開放状態になり、該投入コイン保持部26Pで保持していたビジタコイン5が投入コイン返却通路26dを自重により落下及び転動して、コイン返却口28に返却される。
コイン収納部27aは記録媒体収納部の一例であって、投入コイン保持部26Pに連通し、ビジタコイン5を一列に並べて収納する部位であり、ここでは図3に示すように、投入コイン保持部26Pから後方に向けて傾斜し、途中で下方に向けて鉛直に屈曲し、さらに途中で後方に向けて半円弧状に屈曲して配置された通路において、該通路の終端部分に設けられた第1の収納コインストッパ27bにより区画された部位である。このコイン収納部27aでは、遊技場の営業開始前に予めコイン投入口25から投入されたビジタコイン5,及び遊技場の営業中に第1の投入コインストッパ26bが開放状態となって投入コイン保持部26Pにおける保持が解除されたビジタコイン5が、閉鎖状態にある第1の収納コインストッパに堰き止められて、一列に並べて収納される。ここで「一列に並べて」とは、ビジタコイン5の面同士ではなく円周同士が接するように並べての意味である。ここでのコイン収納部27aは、7枚のビジタコイン5を収納可能である。
ここで第1の収納コインストッパ27bは、コイン収納部27aと該コイン収納部27aの前方に連通する収納コイン保持部27Pとの間に形成されるストッパであり、制御部21の制御によって(図1を参照)スライド又は回転することにより、コイン収納部27aと収納コイン保持部27Pとの間を閉鎖状態にしたり開放状態にしたりするものである。この第1の収納コインストッパ27bは、通常は閉鎖状態であるが、次に述べる収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5が外部に返却されると開放状態になり、コイン収納部27aに収納されているビジタコイン5が自重により転動して、収納コイン保持部27Pに排出される。従って該収納コイン保持部27Pには、常にビジタコイン5が保持された状態となる。
収納コイン保持部27Pは第2の保持部の一例であって、コイン収納部27aから排出されたビジタコイン5(以下「収納コイン」ともいう。)を保持する部位であり、ここでは図3に示すように、コイン収納部27aの終端側から前方に向けて傾斜して配置された収納コイン返却通路27dにおいて、該収納コイン返却通路27dの始端部分が第2の収納コインストッパ27cにより区画された部位である。この収納コイン保持部27Pでは、第1の収納コインストッパ27bが開放状態となってコイン収納部27aから排出されたビジタコイン5が、閉鎖状態にある第2の収納コインストッパ27cに堰き止められて保持される。
ここで第2の収納コインストッパ27cは、収納コイン保持部27Pと該収納コイン保持部27Pの前方に連通する収納コイン返却通路27dとの間に形成されるストッパであり、制御部21の制御によって(図1を参照)スライド又は回転することにより、収納コイン保持部27Pと収納コイン返却通路27dとの間を閉鎖状態にしたり開放状態にしたりするものである。この第2の収納コインストッパ27cは、常時は閉鎖状態であるが、投入コイン保持部26Pでビジタコイン5を保持していないときに遊技者から排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けると開放状態になり、収納コイン保持部27Pで保持していたビジタコイン5が収納コイン返却通路27dを自重により転動して、コイン返却口28に返却される。
コイン返却口28は記録媒体返却口の一例であって、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5及び収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5を外部に返却する部位であり、ここでは図2(a)(b)に示すように、玉貸ユニット20の前面に突出して形成され、投入コイン返却通路26dの終端側に形成された投入コイン返却通路出口26e及び収納コイン返却通路27dの終端側に形成された収納コイン返却通路出口27eから返却されたビジタコイン5を受け止める容器状の部位である。
投入コイン返却通路26dは第1の返却通路の一例であって、始端側で投入コイン保持部26Pに連通すると共に終端側でコイン返却口28に連通し、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5をコイン返却口28に導くための通路であり、ここでは図3及び図4に示すように、投入コイン保持部26Pから下方に向けて延出し、途中で前方に向けて屈曲して傾斜して配置された通路である。
収納コイン返却通路27dは第2の返却通路の一例であって、始端側で収納コイン保持部27Pに連通すると共に終端側でコイン返却口28に連通し、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5をコイン返却口28に導くための通路であり、ここでは図3及び図4に示すように、収納コイン保持部27Pから前方に向けて傾斜して配置された通路である。
上部アンテナ26は第1の読取手段の一例であって、投入コイン保持部26Pに対応して設けられ、該投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5の記録媒体IDを読み取るものであり、前述の如く記録媒体R/W24が、該上部アンテナ26を介して、ビジタコイン5に対する情報の読み取り及び書き込みを行う。この上部アンテナ26は、図3に示す投入コイン保持部26Pの左側面に隣接して、図2(b)に示すように配置されている。
下部アンテナ27は第2の読取手段の一例であって、収納コイン保持部27Pに対応して設けられ、該収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5の記録媒体IDを読み取るものであり、前述の如く記録媒体R/W24が、該下部アンテナ27を介して、ビジタコイン5に対する情報の読み取り及び書き込みを行う。また下部アンテナ27は、カード保持部24Pに対応して設けられ、該カード保持部24Pで保持している会員カード4の記録媒体IDを読み取るものでもあり、前述の如く記録媒体R/W24が、該下部アンテナ27を介して、会員カード4に対する情報の読み取り及び書き込みを行う。この下部アンテナ27は、図3に示す収納コイン保持部27Pの右側面に隣接して、カード保持部24Pとの間に挟まれた形で配置されており、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5及びカード保持部24Pで保持している会員カード4の両方と通信できるようになっている。
以上に説明したビジタコイン5の取扱構造は、図3及び図4に示すように、投入コイン返却通路26dと収納コイン返却通路27dとがそれぞれ別個に形成され、該投入コイン返却通路26dと収納コイン返却通路27dとがそれぞれ別個にコイン返却口28に連通していることを特徴とするものである。
ここで該ビジタコイン5の取扱構造に類似するものとして、特開2001−293242号公報(図4,図5,段落0044,0051)に示す玉貸し機が知られている。この玉貸し機(本願の玉貸ユニット20に相当)では、第1検知部(本願の上部アンテナ26に相当)で保持しているコイン(本願のビジタコイン5に相当)をコイン返却口に導くためのバイパス通路(本願の投入コイン返却通路26dに相当)が、第2検知部(本願の下部アンテナ27に相当)で保持しているコインをコイン返却口に導くための返却通路(本願の収納コイン返却通路27dに相当)と合流してから、コイン返却口に連通するように構成されている。
しかしながら、この従来の玉貸し機のように、コインをコイン返却口に導くための2つの通路が合流してからコイン返却口に連通するように構成すると、本願の下部アンテナ27に相当する第2検知部を、該合流地点よりも後方に設けなければならないので、玉貸し機の内部における限られた奥行きの範囲内では、コイン収納部の収納スペースが少なくなるという問題点があった。
そこで本願のビジタコイン5の取扱構造の如く、投入コイン返却通路26dと収納コイン返却通路27dとがそれぞれ別個に形成され、該投入コイン返却通路26dと収納コイン返却通路27dとがそれぞれ別個にコイン返却口28に連通するように構成すれば、投入コイン返却通路26dと収納コイン返却通路27dが途中で合流してコイン返却口28に連通する場合と比べて、下部アンテナ27を玉貸ユニット20の内部における前方に設けることができるので、玉貸ユニット20の内部における限られた奥行きの範囲内で、コイン収納部27aの収納スペースを拡張してビジタコイン5の収納枚数を向上できる。
図2に戻り、多機能ランプ29は、予め定められた複数の色のうちのいずれかの色で点灯又は点滅することによって玉貸ユニット20の状態を報知するランプである。この多機能ランプ29は、例えば会員カード4及びビジタコイン5を受け付けていないときには青色で点灯してその旨を報知し、会員カード4を受け付けているときには緑色で点灯してその旨を報知し、ビジタコイン5を受け付けているときには黄色で点灯してその旨を報知し、異常が発生しているときには赤色で点滅してその旨を報知する。残額表示器30は、玉貸ユニット20の制御部21のRAMに記憶されている残額又は端数額を表示するための表示器であって、ここでは5桁の7セグメント表示器であり、残額や端数額が1円単位まで表示される。
ここで前記制御部21は通信可否検知手段の一例であって、管理装置50と通信できる通信可能状態(オンライン状態)であるか通信できない通信不可能状態(オフライン状態)であるかを検知するものである。具体的には、管理装置50の後述する通信部51から各玉貸ユニット20に対して定期的(例えば10秒ごと)に送信されてくる通信確認要求に基づいて、該通信確認要求の受信を定期的に検知している間はオンライン状態(即ち管理装置50と通信できる通信可能状態)であると判定し、該通信確認要求の受信を一定期間(例えば1分間)検知しなくなるとオフライン状態(即ち管理装置50と通信できない通信不可能状態)であると判定する。
また制御部21は特定処理手段の一例であって、前記連携処理完了情報の受信に応じて、前記特定処理を行うと共に、前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の通番を更新する第2の通番更新処理を行うものである。
この特定処理手段として機能する制御部21は、前記連携処理完了情報である残額通知を受信したことを条件として、該残額通知に含まれる管理残額又は合算額から特定される当該合算額の範囲内でパチンコ玉の貸与を可能とするための処理を前記特定処理として行うと共に、前記第2の通番更新処理を行い、かつ該第2の通番更新処理を行った旨を示す通番更新通知を管理装置50に対して送信する。即ち前記連携処理要求が送信される場合には、まず該連携処理要求に応じて、管理装置50で第1の通番更新処理が行われ、次に該管理装置50から送信されてくる連携処理完了情報に応じて、玉貸ユニット20で第2の通番更新処理が行われる。
ここでの残額通知は、管理残額と受付貨幣額との合算額を含む予定残額通知(図8のS107)であり、該合算額を残額としてRAMで記憶し(同S108)、受付貨幣を取り込んで(同S109)、玉貸操作を待機する状態とする処理が(同S113)、前記特定処理である。また記録媒体の通番に1を加算して更新するのが(同S110)、前記第2の通番更新処理である。また通番更新通知としては、記録媒体IDを含む貨幣取込通知を管理装置50に対して送信する(同S111)。
また特定処理手段として機能する制御部21は、前記連携処理完了情報である残額通知の受信に応じて、前記記録媒体に記録されている入金残額であるオフライン端数額を零に更新するかあるいは消去する入金残額不存在処理を前記特定処理として行うと共に、前記第2の通番更新処理を行い、かつ該第2の通番更新処理を行った旨を示す通番更新通知を管理装置50に対して送信する。
ここでの残額通知は、管理残額と受付貨幣額との合算額を含む予定残額通知(図13のS242)であり、入金残額不存在処理として記録媒体に記録されているオフライン端数額を消去する処理が(同S245)、前記特定処理である。具体的には、オフライン端数額の消去を記録媒体R/W24に対して指示する処理を行う。また記録媒体の通番に1を加算して更新するのが(同S246)、前記第2の通番更新処理である。また通番更新通知としては、記録媒体IDを含む端数額消去通知を管理装置50に対して送信する(同S247)。なお、前記予定残額通知の受信に応じて、前記合算額を残額としてRAMで記憶し(同S243)、記録媒体に記録されているオンライン端数額を消去する処理も、併せて行われる(同S244)。
また制御部21は、オンライン状態での玉貸処理に伴って第2の通番更新処理を行い、具体的には、記録媒体貸与処理に伴って第2の通番更新処理を行い(図9のS123)、また少額一発貸しに伴って第2の通番更新処理を行う(図10のS145,S164)。即ち減算要求又は加算要求が送信される場合には、前記連携処理要求が送信される場合とは逆に、まず該減算要求又は加算要求を送信する前に、玉貸ユニット20で第2の通番更新処理が行われ、次に該減算要求又は加算要求に応じて、管理装置50で第1の通番更新処理が行われる。
なお制御部21は、記録媒体の通番が上限値(例えば255)に達しているときに、該記録媒体の通番を初期値に更新するものであり、収納コイン保持部27Pのビジタコイン5,若しくはカード保持部24Pで保持されている会員カード4又は投入コイン保持部26Pで保持されているビジタコイン5に記録されている通番を更新するにあたり、当該通番が上限値に達しているか否かを判定して、達していると判定したときには、該通番を初期値(例えば0)に更新する。これにより、通番の記憶領域を極力小さくして、通番が上限値に達した後でも記録媒体を継続して使用することができる。また、制御部21で実行されるプログラムにおいて定義されている通番の記憶領域(例えば記憶領域が8ビットであれば0〜255)内で通番を繰り返し更新することで、通番が上限値に達したことによるプログラムの停止やエラー発生を防止している。
また制御部21は貸与判定手段の一例であって、予め定められた所定額(例えば1000円)未満の金額の貨幣を受け付けたことに基づいて、RAMで記憶している記憶残額が前記受付貨幣額に対応する消費税額以上であるか否かを判定するものである(図10のS162)。
また制御部21は貸与処理手段の一例であって、遊技者の操作(玉貸操作)により、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている残額である管理残額の範囲内で、予め定められた基準貸与額分のパチンコ玉を貸与するための貸与処理を行うものであり、以下に示す使用額+消費税額分の玉貸処理を行う(図9のS122)。この基準貸与額は、本例においては以下で示す玉貸設定金額であり、例えば各玉貸ユニット20毎に、管理装置50から配信されて制御部21に記憶されることで設定され、該設定額が後述する図7(d)に示す管理装置50の玉貸設定金額DBで管理されている。
この使用額+消費税額分の玉貸処理としては、制御部21のRAMに記憶されている記憶残額と予め設定された玉貸設定金額(例えば5度数分の税込単位額である525円)とを比較して、記憶残額≧玉貸設定金額であれば該玉貸設定金額を使用額+消費税額として、該使用額+消費税額に相当するパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示する処理を行い、記憶残額(例えば300円)<玉貸設定金額であれば、税込単位額の整数倍の残額(ここでは210円)を使用額+消費税額として、該使用額+消費税額に相当するパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示する処理を行う。なお記憶残額<税込単位額である105円(即ち端数額)であれば、払出制御基板12に対してパチンコ玉の払出を指示する処理は行わない。該指示を受けたパチンコ機10側では、単位使用額である100円(換言すれば税込単位額である105円)毎に25個のパチンコ玉が払い出される。
そして該使用額+消費税額分の玉貸処理が行われると、前記減算要求が管理装置50に対して送信され(図9のS124)、該減算要求を受信した管理装置50から減算完了通知が送信されてくることにより(同S128)、制御部21のRAMに記憶されている記憶残額から使用額+消費税額が減算更新され(同S129)、該減算更新に応じて残度数表示器14における残度数の表示及び残額表示器30における残額の表示が更新されて(図8のS112)、再び玉貸操作を受付可能となる(同S113)。
また貸与処理手段として機能する制御部21は、前記通信可否検知手段によりオンライン状態を検知しているときに所定額(例えば1000円)未満の貨幣を受け付けたことに基づいて、該受付貨幣額の範囲内でパチンコ玉を貸与するための貨幣貸与処理(少額一発貸し)を行うものであり、また前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに貨幣を受け付けたことに基づいて、該受付貨幣額の範囲内でパチンコ玉を貸与するための貨幣貸与処理(オフライン一発貸し)を行うものである。
また制御部21は特定手段の一例であって、前記通信可否検知手段によりオンライン状態を検知しているときに所定額(例えば1000円)未満の貨幣を受け付けたこと,及び前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに貨幣を受け付けたことに基づいて、前記受付貨幣額から、前記残額をパチンコ玉の貸与に使用する際の予め定められた一単位である単位使用額(例えば100円)と該単位使用額に対応する消費税額(ここでは5円)との合算額である税込単位額(即ち105円)の整数倍に相当する貸与対象額と、該税込単位額未満の端数額とを特定する第1の特定処理を行うものである。
ここでオンライン状態を検知しているときに所定額未満の貨幣を受け付けた場合における特定手段及び貸与処理手段の作用について説明する。まず特定手段として機能する制御部21は、記憶残額が零であること(図10のS141でYES),又は前記貸与判定手段により記憶残額<受付貨幣額に対応する消費税額であると判定されたこと(同S162でNO)を条件として、前記第1の特定処理を行う(同S143)。具体的には、500円を受け付けた場合には、受付貨幣額である500円から、税込単位額である105円の4倍に相当する420円を貸与対象額として特定すると共に、80円を端数額として特定する。そして貸与処理手段として機能する制御部21は、遊技者の操作によることなく、該特定手段により特定された貸与対象額分の玉貸処理を開始する(同S144)。また特定手段により特定された端数額は、記録媒体IDと共に前記加算要求に含まれて管理装置50に対して送信され(同S146)、管理装置50において、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算される(同S147)。また特定手段により特定された端数額は、オンライン端数額として記録媒体に記録され(同S147)、加算完了通知の受信後に消去される(同S153)。従って、加算完了通知の受信前にオフライン状態が発生した場合には、前記記録されたオンライン端数額が消去されずに残存し、返却操作が行われることで、該オンライン端数額が記録された記録媒体が排出(返却)される。そして該加算完了通知を受信したことを条件として、次の貸与処理を行う。なおオフライン状態を検知しているときに貨幣を受け付けた場合における特定手段及び貸与処理手段の作用については後述する。
また貸与処理手段として機能する制御部21は、前記貸与判定手段により前記記憶残額が前記受付貨幣額に対応する消費税額以上であると判定されたこと(図10のS162でYES)を条件として、遊技者の操作によることなく、当該受付貨幣額+対応消費税額分のパチンコ玉を貸与するための貨幣貸与処理(少額一発貸し)を行うものである(同S163)。この対応消費税額は、(−1)を乗じて、記録媒体IDと共に前記加算要求に含まれて管理装置50に対して送信され(同S165)、管理装置50において、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算される(同S167)。ここで対応消費税額に(−1)を乗じるのは、該対応消費税額は本来管理残額から減算すべきものであるところ、貸与対象額分の玉貸処理が行われた場合と同様に加算要求として統一的に処理するためである。また対応消費税額は、(−1)を乗じて、記録媒体に記録され(同S166)、加算完了通知の受信後に消去される(同S172)。従って、加算完了通知の受信前にオフライン状態が発生した場合には、前記記録されたオンライン端数額が消去されずに残存し、返却操作が行われることで、該オンライン端数額が記録された記録媒体が排出(返却)される。そして該加算完了通知を受信したことを条件として、次の貸与処理を行う。
また制御部21は記録媒体排出処理手段の一例であって、前記記録媒体貸与処理による処理の対象となった記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に前記残額(管理残額)を記録することなく排出する第1の排出処理を行うものであり、ここでは遊技者から排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、該第1の排出処理を行う。具体的には、管理装置50とオンライン状態において、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない状態で、貨幣を受け付けて、玉貸操作の受付に基づいて使用額+消費税額分の玉貸処理が行われた後に、遊技者から排出操作を受け付けた場合には、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5に残額を記録することなく排出し(図9のS191)、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けている状態で、遊技者から排出操作を受け付けると、前記受け付けている会員カード4又はビジタコイン5に残額を記録することなく排出する(同S196,S195)。
また記録媒体排出処理手段として機能する制御部21は、前記記録媒体貸与処理の対象となったビジタコイン5の管理残額(即ち制御部21のRAMで記憶している残額)が零でないことを条件として、該ビジタコイン5に前記オンライン残額有りフラグを記録し、前記管理残額を記録することなく排出する前記第1の排出処理を行うものであり、ここでは遊技者から排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、該第1の排出処理を行う。具体的には、管理装置50とオンライン状態において、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない状態で、貨幣を受け付けて、玉貸操作の受付に基づいて使用額+消費税額分の玉貸処理が行われた後に、遊技者から排出操作を受け付けた場合には、制御部21のRAMで記憶している残額が零でないことを条件として、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5を排出する前に、該ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録し(図11のS190)、ビジタコイン5を受け付けている状態で、遊技者から排出操作を受け付けると、制御部21のRAMで記憶している記憶残額が零でないことを条件として、投入コイン保持部26Pで保持している該ビジタコイン5を排出する前に、該ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録する(同S194)。
また制御部21は管理残額有無管理手段の一例であって、前記通信可否検知手段によりオンライン状態を検知しているときに受け付けたビジタコイン5の管理残額が零でないか否かを、少なくとも当該ビジタコイン5の受付中において管理するものである。具体的には、前述の如く、管理装置50とオンライン状態で、ビジタコイン5を受け付けた際に、前記管理残額と受付貨幣額との合算額を含む予定残額通知又は前記管理残額を含む残額通知が送信されてきたことに基づいて、該合算額又は管理残額を制御部21のRAMで記憶すると共に、前記記録媒体貸与処理に基づいて、制御部21のRAMで記憶している管理残額から使用額を減算していき、該ビジタコイン5の管理残額(即ち制御部21のRAMで記憶している残額)が零であるか否かを管理する。
そして前記記録媒体排出処理手段は、前記ビジタコイン5の受付後に前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知したときに、前記管理残額有無管理手段でビジタコイン5の管理残額が零でない旨を管理している(即ち制御部21のRAMで記憶している残額が零でない)ことを条件として、前記第1の排出処理(即ちビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録し、管理残額を記録せずに排出する処理)を行う。
次にオフライン状態を検知しているときに貨幣を受け付けた場合における特定手段及び貸与処理手段の作用について説明する。まず特定手段として機能する制御部21は、受付貨幣額≦1000円であると判定され(図17のS511でYES)、記憶残額が零であり(同S512でYES)、受付貨幣額≧税込単位額であると判定されたこと(同S513でYES)を条件として、前記第1の特定処理を行う(同S514)。具体的には、1000円を受け付けた場合には、受付貨幣額である1000円から、税込単位額である105円の9倍に相当する945円を貸与対象額として特定すると共に、55円を端数額として特定する。そして貸与処理手段として機能する制御部21は、遊技者の操作(玉貸ボタン15の操作)によることなく、該特定手段により特定された貸与対象額分の玉貸処理(オフライン一発貸し)を開始する(同S515)。また特定手段により特定された端数額は、制御部21のRAMで記憶される(同S516)。
そして記録媒体排出処理手段として機能する制御部21は、前記受付貨幣額から前記貨幣貸与処理に使用された使用額を減算した入金残額が零でないことを条件として(即ち貨幣貸与処理により残額があるときには)、前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に該入金残額を記録して排出する第2の排出処理を行い、ここでは第1の特定処理により貸与対象額と端数額が特定されると、遊技者から排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、該特定された端数額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶端数額)を前記入金残額(オフライン端数額)として記録媒体に記録して排出する第2の排出処理を行う。
また制御部21は合算額判定手段の一例であって、オフライン状態で貨幣を受け付けたことに基づいて、前回の貨幣の受付に基づいて特定した端数額又は前記受け付けた会員カード4又はビジタコイン5に記録されているオフライン端数額と前記受付貨幣額との合算額が前記税込単位額以上であるか否かを判定するものである。
即ち合算額判定手段は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに、貨幣を受け付けたことに基づいて、前回の貨幣の受付に基づいて特定した端数額と前記受付貨幣額との合算額が前記税込単位額以上であるか否かを判定する。具体的には、オフライン状態を検知しており、前記特定手段により特定された端数額が制御部21のRAMに記憶されている状態で、貨幣を受け付けた場合に、受付貨幣額+端数額が税込単位額以上であるか否かを判定する(図17のS523)。
また合算額判定手段は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに前記第2の排出処理により排出された(即ちオフライン端数額が記録された)会員カード4又はビジタコイン5を受け付け、さらに貨幣を受け付けたことに基づいて、該受け付けた会員カード4又はビジタコイン5に記録されているオフライン端数額と前記受付貨幣額との合算額が前記税込単位額以上であるか否かを判定する。具体的には、オフライン状態を検知しており、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けて、該受け付けた会員カード4又はビジタコイン5に記録されているオフライン端数額が制御部21のRAMに記憶されている状態で、貨幣を受け付けた場合に、受付貨幣額+端数額が税込単位額以上であるか否かを判定する(図17のS523)。
ここで該合算額判定手段により税込単位額以上であると判定されたことを条件として、前記受け付けた貨幣が回収され、前記特定手段による第2の特定処理が行われる一方、前記合算額判定手段により税込単位額未満であると判定されたことを条件として、前記受け付けた貨幣が返却され、前記特定手段による第2の特定処理が行われない。例えば端数額が4円の状態で100円を受け付けた場合には、該受け付けた100円が返却され、端数額が5円の状態で100円を受け付けた場合には、該受け付けた100円が回収されて、貸与対象額105円(端数額0円)が特定される。
また特定手段として機能する制御部21は、前記貸与対象額分の玉貸処理(オフライン一発貸し)を行った後に貨幣を受け付けたことに基づいて、前回の貨幣の受付に基づいて特定した端数額と前記受付貨幣額との合算額から、前記貸与対象額を特定すると共に、前記端数額を新たに特定する第2の特定処理を行う。具体的には、前述の如く、管理装置50とオフライン状態で1000円を受け付け、945円が貸与対象額として特定されて該貸与対象額分の玉貸処理が行われると共に、55円が端数額として特定された(制御部21のRAMで記憶された)後に、さらに1000円を受け付けた場合に、前記合算額判定手段により記憶端数額+受付貨幣額≧税込単位額であると判定されたこと(図17のS523でYES)を条件として、前記特定された端数額である55円と受付貨幣額である1000円との合算額である1055円から、税込単位額である105円の10倍に相当する1050円を貸与対象額として特定すると共に、5円を端数額として新たに特定する(同S524)。
さらに特定手段として機能する制御部21は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに、前記第2の排出処理により排出された(即ち前記オフライン端数額が記録された)会員カード4又はビジタコイン5を受け付け、さらに貨幣を受け付けたことに基づいて、該受け付けた会員カード4又はビジタコイン5に記録されているオフライン端数額と前記受付貨幣額との合算額から、前記貸与対象額を特定すると共に、前記端数額を新たに特定する第2の特定処理を行う。具体的には、管理装置50とオフライン状態で、オフライン端数額として55円が記録されている会員カード4又はビジタコイン5を受け付け、さらに1000円を受け付けた場合に、前記合算額判定手段により記憶端数額+受付貨幣額≧税込単位額であると判定されたこと(図17のS523でYES)を条件として、該受け付けた会員カード4又はビジタコイン5に記録されているオフライン端数額である55円と受付貨幣額である1000円との合算額である1055円から、税込単位額である105円の10倍に相当する1050円を貸与対象額として特定すると共に、5円を端数額として新たに特定する(同S524)。
即ち制御部21のRAMで記憶される記憶端数額には、第1の特定処理により特定された端数額,及び記録媒体に記録されていたオフライン端数額が含まれる。これら第2の特定処理により貸与対象額と端数額が特定されると、貸与処理手段として機能する制御部21は、遊技者の操作(玉貸ボタン15の操作)によることなく、該特定された貸与対象額分の玉貸処理(オフライン一発貸し)を開始する(同S525)。また特定手段により特定された端数額は、制御部21のRAMで記憶される(同S526)。換言すれば、制御部21のRAMで記憶されていた端数額が、新たに特定された端数額に更新される。なお遊技者から排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けた場合には、前記記録媒体排出処理手段により、制御部21のRAMで記憶している記憶端数額を入金残額(オフライン端数額)として記録媒体に記録して排出する第2の排出処理が行われる。
また制御部21は管理残額有り情報記録判定手段の一例であって、ビジタコイン5に管理残額有り情報であるオンライン残額有りフラグが記録されているか否かを判定するものである。この管理残額有り情報記録判定手段によりオンライン残額有りフラグが記録されている(即ちフラグが1)と判定されたこと(図18のS547,S566でYES)を条件として、オフライン端数額が零のビジタコイン5を排出する処理が前記記録媒体排出処理手段により行われる。
また制御部21のEEPROMには、図7(a)に示す処理履歴DBが設けられている。この処理履歴DBは処理履歴記憶手段の一例であって、前記記録媒体貸与処理(使用額+消費税額分の玉貸処理)の対象となった記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDと、該貸与処理後の残額と、当該記録媒体に係わる最後の処理を特定するための最後処理特定情報とを対応付けて、処理履歴として所定の処理数分記憶するものである。ここでは前記使用額+消費税額分の玉貸処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の排出処理が行われたことに基づいて、該会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、該排出処理時に制御部21のRAMで記憶されている記憶残額を前記貸与処理後の残額として記憶すると共に、該排出処理が行われた日時である排出日時を前記最後処理特定情報として記憶することにより、前記処理履歴を記憶する。即ち、この処理履歴DBでは、排出処理毎に、残額と排出日時が記憶される。なお玉貸ユニット20が故障した場合や管理装置50とオフライン状態になった場合にも、そのときの記録媒体ID,残額,日時を、前記処理履歴として緊急避難的に記憶する。この処理履歴DBでは、最大で256個の処理履歴を、前記所定の処理数分として記憶可能であり、記憶している処理履歴が256個に達すると、新たな処理履歴を記憶する際に、排出日時が最も古い処理履歴が消去されて、当該新たな処理履歴が記憶される。
また制御部21は記録媒体識別情報記憶判定手段の一例であって、前記貸与処理(使用額+消費税額分の玉貸処理)の対象となった記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDが前記処理履歴記憶手段(処理履歴DB)で既に記憶されているか否かを判定するものである。具体的には、前記使用額+消費税額分の玉貸処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の排出処理が行われたことに基づいて、該会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDが処理履歴DBで既に記憶されているか否かを判定する。
さらに制御部21は処理履歴更新手段の一例であって、前記記録媒体識別情報記憶判定手段により記録媒体IDが記憶されていないと判定されたことを条件として、該記録媒体IDに対応する新たな処理履歴を処理履歴記憶手段(処理履歴DB)に記憶すると共に、記録媒体IDが既に記憶されていると判定されたことを条件として、該記録媒体IDに対応して処理履歴記憶手段で既に記憶されている処理履歴を新たな処理履歴に更新するものである。具体的には、排出される会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDが記憶されていない(即ち該記録媒体IDが処理履歴DBで既に記憶されている記録媒体IDと一致しない)と判定されると、該記録媒体IDを処理履歴DBに新たに記憶すると共に、該記録媒体IDに対応付けて、新たな残額及び排出日時を記憶する。一方、排出される会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDが記憶されている(即ち該記録媒体IDが処理履歴DBで既に記憶されている記録媒体IDと一致する)と判定されると、該記録媒体IDに対応する残額及び排出日時を新たな残額及び排出日時に更新(上書き)する。
管理装置50は、会員カード4又はビジタコイン5を個々に識別可能な記録媒体IDに対応付けて通番及びパチンコ玉の貸与に使用される残額を管理するものである。この管理装置50は、遊技場内の所定箇所(例えば管理事務所等)に設けられるものであり、図1に示すように接続される通信部51,制御部52,ディスプレイ53,入力装置54,ハードディスク55,及び場外通信部56等を備えている。
記憶手段であるハードディスク55には、図7(d)に示す残額管理DB,玉貸設定金額DBを記憶する領域が設けられている。この残額管理DBでは、会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDに対応付けて残額が記憶されており、制御部52の制御により該残額が更新されて管理される。また残額管理DBでは前記記録媒体IDに対応付けて、後述する第2の通番更新処理により更新される通番が管理される。また、この残額管理DBは遊技用装置特定情報記憶手段の一例であって、各記録媒体IDに対応付けて、該記録媒体IDの記録媒体を少なくとも前回受け付けていた玉貸ユニット20であって、管理装置50と通信できる通信可能状態で該記録媒体を受け付けた後に管理装置50と通信できない通信不可能状態になった当該玉貸ユニット20を特定可能な装置IDを記憶するものである。ここでは当該記録媒体IDの記録媒体を前回オンライン状態で受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDが記憶されている。
この装置IDの記憶方法について説明する。まず管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20が、所定額以上の貨幣を受け付けると、受付貨幣額を含む入金要求が管理装置50に対して送信される(図8のS103)。このとき送信される情報には、収納コイン保持部27Pのビジタコイン5の記録媒体IDと、前記玉貸ユニット20の装置IDも含まれるので、該情報を受信した管理装置50では、残額管理DBにおいて、受信した記録媒体IDに対応付けて、受信した装置IDを記憶する。一方、管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20が、所定額未満の貨幣を受け付けると、端数額又は対応消費税額*(−1)を含む加算要求が管理装置50に対して送信される(図10のS146,S165)。このとき送信される情報にも、カード保持部24Pの会員カード4の記録媒体ID又は収納コイン保持部27Pのビジタコイン5の記録媒体IDと当該玉貸ユニット20の装置IDが含まれるので、、該情報を受信した管理装置50では、残額管理DBにおいて、受信した記録媒体IDに対応付けて、受信した装置IDを記憶する。
また管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20が、記録媒体を受け付けると、挿入通知が管理装置50に対して送信される(図12のS202)。このとき送信される情報にも、カード保持部24Pの会員カード4の記録媒体ID又は収納コイン保持部27Pのビジタコイン5の記録媒体IDと当該玉貸ユニット20の装置IDが含まれるので、該情報を受信した管理装置50では、残額管理DBにおいて、予定残額通知又は残額通知の送信時に、受信した記録媒体IDに対応付けて、受信した装置IDを記憶する(図13のS231,S241)。ここで予定残額通知又は残額通知の送信時に記憶をするのは、以下の理由による。即ち後述する通番不一致時処理において、玉貸設定金額を減算するにあたり(図14のS269)、前回記録媒体を受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDを特定する処理を要するが(同S266)、挿入通知を受信した際に、該挿入通知に含まれる装置IDを記憶するようにすると、前回記録媒体を受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDに、今回受信した装置IDが上書きされてしまい、前回記録媒体を受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDが特定不能となってしまう問題があるので、そのような事態を回避すべく、挿入通知に含まれる装置IDを記憶するタイミングを、予定残額通知又は残額通知の送信時(換言すれば図14に示す通番不一致時処理の終了後)としているのである。
ここで管理装置50は、返却操作に伴う返却通知(図11のS184)を受信したときにも、該返却通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている装置IDを消去せずに記憶したままにしておく。そのため、残額管理DBには、当該記録媒体IDの記録媒体を前回オンライン状態で受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDが記憶される。即ち、該記録媒体IDの記録媒体を少なくとも前回受け付けていた玉貸ユニット20であって、オンライン状態で該記録媒体を受け付けた後にオフライン状態になった玉貸ユニット20の装置IDも管理される。なお、残額管理DBに装置IDを記憶する際に、既に装置IDが記憶済みである場合には、該記憶済みの装置IDを消去して、新たに装置IDを記憶する、いわゆる上書き処理を行う。
ここでオフライン状態にある玉貸ユニット20が記録媒体を受け付けて、その後、該記録媒体を受け付けている状態でオンライン状態に復帰した場合にも、オンライン状態で記録媒体を受け付けたときと同様に、前記挿入通知に相当するオンライン復帰通知が管理装置50に対して送信され(図21のS602)、記録媒体IDと装置IDが対応付けられて残額管理DBに記憶される。
また本例では、管理装置50とオンライン状態にある精算装置60が、記録媒体を受け付けたときにも、挿入通知が管理装置50に対して送信される(図22のS702)。このとき送信される情報には、受け付けた記録媒体の記録媒体IDと当該精算装置60の装置IDが含まれるので、該情報を受信した管理装置50では、残額管理DBにおいて、前述したのと同様の理由により、後述する精算許諾情報の送信時に、受信した記録媒体IDに対応付けて、受信した装置IDを記憶する(図23のS731,S741)。
また残額管理DBでは、前記記録媒体IDに対応付けて、当該記録媒体に関する処理状態であるステータスが記憶されている。このステータスの記憶方法について説明する。まず管理装置50は、玉貸ユニット20から入金要求を受信すると(図8のS103)、該入金要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして入金処理中と記憶し(同S104)、玉貸ユニット20から通番更新通知である貨幣取込通知を受信したことを条件として(同S111)、該貨幣取込通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスを入金処理済に更新する(同S116)。ここで入金処理中とは、連携処理中である旨を示すステータスであり、入金処理済とは、連携処理中でない旨を示すステータスである。
また管理装置50は、玉貸ユニット20から減算要求を受信すると(図9のS124)、該減算要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして減算処理済と記憶する。また管理装置50は、玉貸ユニット20から加算要求を受信すると(図10のS146,S165)、該加算要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして加算処理済と記憶する。
また管理装置50は、玉貸ユニット20から挿入通知を受信すると(図12のS202)、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(図12のS215,S220,図14のS272,S288)、玉貸ユニット20から残額受信通知又は通番更新通知である端数額消去通知を受信したことを条件として(図13のS235,S247)、該残額受信通知又は端数額消去通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスを挿入処理済に更新する(同S238)。ここで挿入処理中とは、連携処理中である旨を示すステータスであり、挿入処理済とは、連携処理中でない旨を示すステータスである。
さらに管理装置50は、精算装置60から精算要求を受信すると(図22のS702)、該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして精算処理中と記憶し(図22のS715,S720,図24のS772,S788)、精算装置60から精算完了通知を受信したことを条件として(図23のS735,S757)、該精算完了通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスを精算処理済に更新する(同S736)。
さらに残額管理DBでは、前記記録媒体IDに対応付けて、前記入金要求に含まれる受付貨幣額と、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額及びオフライン端数額が記憶されている。これらの記憶方法については、特定処理手段及び加算済更新処理手段の説明で後述する。
前記玉貸設定金額DBは基準貸与額を管理するものであり、ここでは各玉貸ユニット20を個々に識別可能な装置IDに対応付けて、当該玉貸ユニット20に対して設定されている貸与基準額である玉貸設定金額が各玉貸ユニット20毎に管理されている。本例における貸与基準額は間接税を含む額であり、税込基準額の整数倍、例えば5度数分の税込基準額である525円,3度数分の税込基準額である315円とされる。
ディスプレイ53は、各種の情報を表示するための表示デバイスであり、入力装置54は、各種の入力を受け付けるための入力デバイスである。制御部52は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ハードディスク55に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、管理装置50に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
この制御部52は連携処理手段の一例であって、前記連携処理要求の受信に応じて、前記特定処理に対応する連携処理を行い、前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する第1の通番更新処理を行うと共に、当該連携処理手段の一部を構成する通信部51により、該連携処理を行った旨を示す連携処理完了情報を玉貸ユニット20に対して送信するものである。
この連携処理手段として機能する制御部52は、前記連携処理要求である入金要求の受信に応じて、該入金要求に含まれる受付貨幣額を該入金要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶する処理を前記連携処理として行い、前記第1の通番更新処理を行うと共に、当該連携処理手段の一部を構成する通信部51により、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額又は該管理残額と前記受付貨幣額との合算額を含む残額通知を前記連携処理完了情報として玉貸ユニット20に対して送信する。
ここでは残額管理DBにおいて、記録媒体IDに対応付けて受付貨幣額を記憶する処理が(図8のS105)、前記連携処理である。また残額管理DBにおいて該記録媒体IDに対応付けて管理されている通番に1を加算して更新するのが(同S106)、前記第1の通番更新処理である。また連携処理完了情報としては、管理残額と受付貨幣額との合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(同S107)。
また連携処理手段として機能する制御部52は、後述する通番判定手段により通番が一致すると判定され、かつ前記連携処理要求である記録媒体受付通知(ここでは挿入通知)に含まれる入金残額であるオフライン端数額が零でないことを条件として、該挿入通知に含まれるオフライン端数額を該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶する処理を前記連携処理として行い、前記第1の通番更新処理を行うと共に、当該連携処理手段の一部を構成する通信部51により、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額又は該管理残額と前記オフライン端数額との合算額を含む残額通知を前記連携処理完了情報として玉貸ユニット20に対して送信する。
ここでは残額管理DBにおいて、記録媒体IDに対応付けてオフライン端数額を記憶する処理が(図12のS217,S222)、前記特定処理である。また残額管理DBにおいて該記録媒体IDに対応付けて管理されている通番に1を加算して更新するのが(図13のS240)、前記第1の通番更新処理である。また連携処理完了情報としては、管理残額とオフライン端数額との合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(同S242)。
また制御部52は、減算処理に伴って第1の通番更新処理を行い(図9のS126)、加算処理に伴って第1の通番更新処理を行い(図10のS149,S168)、さらに挿入通知に含まれるオンライン端数額及びオフライン端数額が零である(又は挿入通知にオンライン端数額及びオフライン端数額が含まれない)ことを条件として第1の通番更新処理を行う(図13のS230)。つまり玉貸ユニット20では、オンライン状態での玉貸処理(オンライン状態で開始された玉貸処理)に応じて通番が1ずつ加算されるので、管理装置50では、玉貸処理が行われた玉貸ユニット20から送信される情報の受信に応じて通番を1ずつ加算していくことで、玉貸ユニット20側と同じ通番に更新している。さらに制御部52は、精算処理に伴って第1の通番更新処理を行う(図23のS730,S750)。
ここで制御部52は、前記記録媒体IDに対応付けて管理している通番が上限値(例えば255)に達しているときに、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番を初期値に更新するものであり、ここでは受信した情報に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番を更新するにあたり、当該通番が上限値に達しているか否かを判定して、達していると判定したときには、該通番を初期値(例えば0)に更新する。これにより、通番の記憶領域を極力小さくして、通番が上限値に達した後でも記録媒体を継続して使用することができる。また、制御部52で実行されるプログラムにおいて定義されている通番の記憶領域(例えば記憶領域が8ビットであれば0〜255)内で通番を繰り返し更新することで、通番が上限値に達したことによるプログラムの停止やエラー発生を防止している。
また制御部52は受付貨幣額加算処理手段の一例であって、前記通番更新通知である貨幣取込通知の受信に応じて(図8のS111)、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶している受付貨幣額を当該記録媒体の管理残額に対して加算する受付貨幣額加算処理を行うものである(同S114)。また制御部52は加算済更新処理手段の一例であって、該受付貨幣額が加算済であることを特定可能な状態に更新する加算済更新処理を行うものであり、ここでは該受付貨幣額を消去する処理を行う(同S115)。
また制御部52は減算処理手段の一例であって、前記減算要求の受信に応じて(図9のS124)、該減算要求に含まれる使用額+消費税額を該減算要求に含まれる記録媒体IDと対応付けて管理している管理残額から減算する減算処理を行うものである(同S125)。この減算処理に伴って、前述の如く、第1の通番更新処理が行われ(同S126)、また通信部51により、該減算処理を行った旨を示す減算完了通知が玉貸ユニット20に対して送信される(同S127)。ここで、管理残額が当該玉貸ユニット20の玉貸設定金額以上であれば、減算される[使用額+消費税額]は、玉貸設定金額であり、管理残額が当該玉貸ユニット20の玉貸設定金額未満であれば、減算される[使用額+消費税額]は、税込単位額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額である。
また制御部52は加算処理手段の一例であって、前記加算要求の受信に応じて(図10のS146,S165)、該加算要求に含まれる端数額又は対応消費税額*(−1)を該減算要求に含まれる記録媒体IDと対応付けて管理している管理残額に対して加算する加算処理を行うものである(同S148,S167)。この加算処理に伴って、前述の如く、第1の通番更新処理が行われ(同S149,S168)、また通信部51により、該加算処理を行った旨を示す加算完了通知が玉貸ユニット20に対して送信される(同S151,S170)。
また制御部52は、前記通番更新通知である端数額消去通知の受信に応じて(図13のS247)、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶しているオンライン端数額を当該記録媒体の管理残額に対して加算するオンライン端数額加算処理を行うものである(同S248)。また制御部52は、該オンライン端数額が加算済であることを特定可能な状態に更新する加算済更新処理を行うものであり、ここでは該オンライン端数額を消去する処理を行う(同S249)。
また制御部52は入金残額加算処理手段の一例であって、前記通番更新通知である端数額消去通知の受信に応じて(図13のS247)、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶している入金残額(ここではオフライン端数額)を当該記録媒体の管理残額に対して加算する入金残額加算処理を行うものである(同S250)。また制御部52は加算済更新処理手段の一例であって、該オフライン端数額が加算済であることを特定可能な状態に更新する加算済更新処理を行うものであり、ここでは該オフライン端数額を消去する処理を行う(同S251)。
また制御部52は通番判定手段の一例であって、玉貸ユニット20から記録媒体の記録媒体IDと通番とを受信し、該受信した通番が該受信した記録媒体IDに対応付けられた通番と一致するか否かを判定するものであり、具体的には、記録媒体受付通知(ここでは挿入通知)の受信に応じて、該受信した挿入通知に含まれる通番が該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番と一致するか否かを判定し(図12のS203)、また精算要求の受信に応じて、該受信した精算要求に含まれる通番が該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番と一致するか否かを判定する(図22のS703)。そして制御部52は、該通番判定手段により通番が一致しないと判定されたことを条件として、予め定められた通番不一致時処理を行う。
具体的には、通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていること(即ち入金処理中であること)を条件として、通番不一致時処理として、前記受付貨幣額加算処理を行うことなく、前記加算済更新処理を行う(図14のS262,図24のS762)。即ち通番が一致せず、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている場合とは、管理装置50が入金要求(図8のS103)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(同S111)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込は行われていないため、管理装置50においても受付貨幣額を管理残額に対して加算せず、該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。そしてこの場合には、管理している通番の方が記録媒体の通番よりも進んでいるため、該管理している通番を1つ戻すことにより(図14のS265,図24のS765)、該管理している通番と記録媒体の通番とを一致させる。
一方、通番判定手段により通番が一致すると判定され、かつ前記受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていること(即ち入金処理中であること)を条件として、通番一致時処理として、前記受付貨幣額加算処理と前記加算済更新処理を行う(図12のS206,S207,図22のS706,S707)。即ち通番が一致し、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図8のS111)を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S111)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われているため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算して該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。
また通番が一致すると判定され、かつ挿入通知に含まれる入金残額(ここではオフライン端数額)が零であるかあるいは入金残額が含まれないことを条件として、挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(図13のS232)。一方、通番が一致すると判定され、かつ挿入通知に含まれる入金残額(ここではオフライン端数額)が零でないことを条件として、前記連携処理手段により、前述の如く、連携処理,第1の通番更新処理,及び残額通知の送信(同S242)を行う。
また通番が一致すると判定され、かつ精算要求に含まれる入金残額(ここではオフライン端数額)が零であるかあるいは入金残額が含まれないことを条件として、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(図23のS732)。一方、通番が一致すると判定され、かつ精算要求に含まれる入金残額(ここではオフライン端数額)が零でないことを条件として、前記連携処理手段と同様にして、精算要求に含まれるオフライン端数額を該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶する処理を行い、前記第1の通番更新処理を行うと共に、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と前記オフライン端数額との合算額である予定残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する。
そして通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記オフライン端数額が未加算の状態で記憶されていること(即ち挿入処理中又は精算処理中であること)を条件として、通番不一致時処理として、前記入金残額加算処理を行うことなく、前記加算済更新処理を行う(図14のS264,図24のS764)。即ち通番が一致せず、かつオフライン端数額が未加算の状態で記憶されている場合とは、管理装置50が挿入通知(図12のS202)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(同S242)を受信する前,又は管理装置50が精算要求(図22のS702)を受信してから精算装置60が精算許諾情報(同S752)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には記録媒体に記録されているオフライン端数額の消去が行われていないため、管理装置50においてもオフライン端数額を管理残額に対して加算せず、該オフライン端数額を消去する処理を行うものである。そしてこの場合には、管理している通番の方が記録媒体の通番よりも進んでいるため、該管理している通番を1つ戻すことにより(図14のS265,図24のS765)、該管理している通番と記録媒体の通番とを一致させる。
一方、通番判定手段により通番が一致すると判定され、かつ前記オフライン端数額が未加算の状態で記憶されていること(即ち挿入処理中又は精算処理中であること)を条件として、通番一致時処理として、前記入金残額加算処理と前記加算済更新処理を行う(図12のS211,S212,図22のS711,S712)。即ち通番が一致し、かつオフライン端数額が未加算の状態で記憶されている場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図13のS242)を受信してから管理装置50が端数額消去通知(同S247)を受信する前,又は精算装置60が精算許諾情報(図23のS752)を受信してから管理装置50が精算完了通知(同S757)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には記録媒体に記録されているオフライン端数額の消去が行われているため、管理装置50においてオフライン端数額を管理残額に対して加算して該オフライン端数額を消去する処理を行うものである。
なお通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ連携処理中でない旨が記憶されていること(即ちステータスが入金処理中,挿入処理中,又は精算処理中のいずれでもないこと)を条件として、前記減算処理を行う。具体的には、管理残額≧玉貸設定金額であれば、玉貸設定金額を、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算する処理を行い(図14のS269,図24のS769)、管理残額<玉貸設定金額であれば、税込単位額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額(例えば管理残額が475円であれば、税込単位額の4倍である420円)を、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算する処理を行う(図14のS270,図24のS770)。そしてこの場合には、記録媒体の通番の方が管理している通番よりも進んでいるため、該管理している通番に1を加算して更新することにより(図14のS271,図24のS771)、該管理している通番と記録媒体の通番とを一致させる。
ここで本例において、図14のS269,図24のS769で減算されるべき玉貸設定金額は、各玉貸ユニット20毎に設定されており、必ずしも一定額とは限らない。そこで該玉貸設定金額を特定して、残額を正確に補正すべく、本発明は以下の機能を備えている。
まず制御部52は遊技用装置特定手段の一例であって、前記通番判定手段により通番が一致しないと判定したときに、前記記録媒体の記録媒体IDに対応付けて前記遊技用装置識別情報記憶手段(残額管理DB)で記憶している情報から当該記録媒体IDの記録媒体が前回受け付けられていた遊技用装置を特定するものであり、ここでは前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている装置IDを、当該記録媒体を前回オンライン状態で受け付けていた遊技用装置の装置IDとして特定する(図14のS266,図24のS766)。
また制御部52は基準貸与額判定手段の一例であって、前記通番判定手段により通番が一致しないと判定したときに、前記記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額が前記基準貸与額未満であるか否かを判定するものであり、ここでは前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている残額が、前記遊技用装置特定手段により特定された装置IDに対応付けて図7(d)の玉貸設定金額DBで管理されている玉貸設定金額以上であるか否かを判定している(図14のS268,図24のS768)。そして制御部52は、上述したように、玉貸設定金額以上であると判定されたときには、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている残額から、玉貸設定金額を減算する一方、玉貸設定金額未満であると判定されたときには、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている残額から税込単位額の整数倍(但し管理残額を超えない最大額)を減算する。
つまり使用額+消費税額分の玉貸処理が行われて、玉貸ユニット20から送信された減算要求を管理装置50が受信する前にオフライン状態となった玉貸ユニット20から排出された記録媒体であるため、前記使用額が管理残額から減算されていない状態となっている。従って、使用額+消費税額(前記玉貸設定金額又は税込単位額の倍数であって、管理残額を超えない最大額)を特定して、特定した使用額+消費税額を減算する補正を行っている。
また制御部52は、ビジタコイン発行装置70から送信されてきた後述する発行要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて該発行要求に含まれる選択額を残額として記憶する選択額記憶処理を行うものである(図25のS906)。
また制御部52は最後残額特定処理手段の一例であって、前記処理履歴送信手段(玉貸ユニット20の外部通信部21b)から送信されてきた処理履歴(図7(a)に示す処理履歴DBで記憶している処理履歴)に基づいて、各記録媒体ID毎に、当該記録媒体IDの会員カード4又はビジタコイン5に係わる最後の処理を特定すると共に、該最後の処理に対応する残額を特定する最後残額特定処理を行うものであり、ここでは後述する精算履歴送信手段(精算装置60の通信部61)から送信されてきた精算履歴(図7(b)に示す精算履歴DBで記憶している精算履歴),及び後述する発行履歴送信手段(ビジタコイン発行装置70の通信部71)から送信されてきた発行履歴(図7(c)に示す発行履歴DBで記憶している発行履歴)を含めて、前記最後残額特定処理を行う。この最後残額特定処理手段の具体的な機能については、図27のS1045〜S1048を参照して後述する。
さらに制御部52は残額復帰処理手段の一例であって、前記最後残額特定処理手段により各記録媒体ID毎に特定された残額を新たに管理するための残額復帰処理を行う残額復帰処理手段を行うものであり、ここでは該最後残額特定処理手段により各記録媒体ID毎に特定された残額と、後述するバックアップ情報送信手段(センタ管理装置80の通信部81)から送信されてきたバックアップ情報(図7(e)に示すバックアップDBで記憶しているバックアップ情報)に含まれる各記録媒体ID毎の残額とに基づいて、各記録媒体の最後の残額を特定し、該特定した残額を新たに管理するための残額復帰処理を行う。この残額復帰処理手段の具体的な機能についても、図27のS1044,S1049,及びS1050を参照して後述する。
通信部51は、前述の如く玉貸ユニット20の外部通信部21bと通信可能に接続されており、管理装置50と玉貸ユニット20との間における通信を司るものである。ここで玉貸ユニット20に対して送信される情報は、前述したとおりである。また通信部51は、精算装置60の後述する通信部61と通信可能に接続されており、管理装置50と精算装置60との間における通信を司るものであると共に、ビジタコイン発行装置70の後述する通信部71と通信可能に接続されており、管理装置50とビジタコイン発行装置70との間における通信を司るものである。
この通信部51は精算許諾情報送信手段の一例であって、後述する精算要求送信手段(通信部61)から送信されてきた精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額又は該残額と前記記録媒体に記録されているオフライン端数額との合算額を含む合算額精算許諾情報を精算装置60に対して送信するものである。ここで精算要求にオンライン端数額及びオフライン端数額が含まれない場合には、管理残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(図23のS732)。一方、精算要求にオンライン端数額及び/又はオフライン端数額が含まれる場合には、管理残額とオンライン端数額及び/又はオフライン端数額との合算額である予定残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(同S752)。また通信部51は、精算許諾情報に応じて精算装置60から送信されてくる精算完了情報を受信し(同S735,S757)、ステータスを精算処理済に更新し(同S736)、管理残額を消去した後に(同S737)、該管理残額を消去した旨を示す残額消去完了通知を精算装置60に対して送信する(同S738)。
また通信部51は、制御部52による前記選択額記憶処理が完了したことに基づいて、前記管理している残額を含む発行許諾情報をビジタコイン発行装置70に対して返信するものである(図25のS907)。
さらに通信部51は、管理装置50の破損又は故障等により、前記管理している残額が失われた場合(例えば残額管理DBのデータが破損やアクセス不能により使用不能となった場合)において、新しい管理装置50に取り替えられた後に、処理履歴送信要求を各玉貸ユニット20に対して送信し(図27のS1011を参照)、精算履歴送信要求を精算装置60に対して送信し(同S1021を参照)、発行履歴送信要求をビジタコイン発行装置70に対して送信するものである(同S1031を参照)。
場外通信部56は、図1に示すように、インターネットを介して、センタ管理装置80の後述する通信部81と通信可能に接続されており、管理装置50とセンタ管理装置80との間における通信を司るものである。この外部通信部56は、遊技場の営業終了後において、図7(d)に示す残額管理DBの記憶内容をセンタ管理装置80に対して送信するものである(図26のS1001を参照)。また場外通信部56は、管理装置50の破損又は故障等により、前記管理している残額が失われた場合(例えば残額管理DBのデータが破損やアクセス不能により使用不能となった場合)において、バックアップ情報送信要求をセンタ管理装置80に対して送信するものである(図27のS1041を参照)。
精算装置60は、遊技場内の所定箇所(例えば遊技島の端部や景品交換カウンタの近傍等)に設けられ、図5(a)に示すように、キオスク端末型の形状を呈するものであり、その前面にディスプレイ63,会員カード挿入口64a,コイン投入口65a,紙幣払出口66a,及び硬貨払出口67a等を備え、図1に示すように、その内部に通信部61,制御部62,カードR/W64,コインR/W65,紙幣払出機66,及び硬貨払出機67等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。なお、この精算装置60は、装置IDによって個々に識別可能となっており、該装置IDは制御部62のROMに記憶されている。
通信部61は、管理装置50の通信部51と通信可能に接続されており、精算装置60と管理装置50との間における通信を司るものである。この通信部61から情報が送信されるときには、制御部62のROMに記憶されている装置IDが該情報と共に送信される。この通信部61は精算要求送信手段の一例であって、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体に記録されている記録媒体ID,オンライン端数額,オフライン端数額,及び通番を含む精算要求を管理装置50に対して送信するものである(図22のS702)。このオンライン端数額を含む精算要求は、当該記録媒体の管理残額に対するオンライン端数額の加算を要求する補正要求でもある。オフライン端数額を含む精算要求は、当該記録媒体の管理残額に対するオフライン端数額の加算を要求する端数額加算更新要求でもある。
また通信部61は精算実行通知送信手段の一例であって、前記精算処理が行われる旨を示す精算実行通知を管理装置50に対して送信するものであり、ここでは精算実行通知として、精算完了通知を送信する(図23のS735,S757)。なお「精算処理が行われる旨を示す」とは、精算処理の前後を問わず、精算処理に伴う送信処理であるという意であり、本例ではS733,S755の貨幣の払い出し(即ち精算処理)の後に、精算完了に伴う精算完了通知を送信している。
また通信部61は精算履歴送信手段の一例であって、管理装置50から送信されてくる精算履歴送信要求に応じて、後述する精算履歴記憶手段である精算履歴DB(図7(b)を参照)で記憶している精算履歴を管理装置50に対して送信するものである(図27のS1023を参照)。
制御部62は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、精算装置60に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。この制御部62の機能については後述する。
ディスプレイ63は、図5(b)に示すように、各種の情報を表示するための表示デバイスである。このディスプレイ63では、会員カード4又はビジタコイン5を受付可能なときに、D1に示すように、会員カード4又はビジタコイン5の挿入を促す旨が表示される。また貨幣を払い出すときに、D2に示すように、残額を返却する旨,及び会員カード4の抜き取りを指示する旨又はビジタコイン5を回収する旨が表示される。なお会員カード4又はビジタコイン5に異常があるときには、D3に示すように、その旨が表示される。
カードR/W64は記録媒体受付手段の一例であって、記録媒体を受け付けるものであり、ここではカード挿入口64aから挿入された会員カード4を受け付けて、該会員カード4に記録されている記録媒体ID,オフライン端数額,及びオンライン端数額を読み取ると共に、該会員カード4からオフライン端数額及びオンライン端数額を消去する、ICカードR/Wである。この精算装置60において精算が完了した会員カード4は、カード挿入口64aから排出されて、遊技者に返却される。
コインR/W65も記録媒体受付手段の一例であって、記録媒体を受け付けるものであり、ここではコイン投入口65aから投入されたビジタコイン5を受け付けて、該ビジタコイン5に記録されている記録媒体ID,オフライン端数額,及びオンライン端数額を読み取ると共に、該ビジタコイン5からオフライン端数額,オンライン端数額,及びオンライン残額有りフラグを消去する、ICコインR/Wである。この精算装置60において精算が完了したビジタコイン5は、コインR/W65の下部に設けられるコイン回収部65bに回収されて、遊技者には返却されない。
紙幣払出機66及び硬貨払出機67は、貨幣を払い出すものであり、具体的には、紙幣払出機66の背後に設けられる紙幣収納部66bから、所定の種類及び所定数の紙幣2を取り出して、紙幣払出口66aから払い出すと共に、硬貨払出機67の上部に設けられる硬貨収納部67bから、所定の種類及び所定数の硬貨3を取り出して、硬貨払出口67aから払い出す。この精算装置60では、1円単位で貨幣の払い出しが可能である。
ここで前記制御部62は精算処理手段の一例であって、前記記録媒体受付手段により受け付けた記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている残額に相当する貨幣を払い出す精算処理を行うものである。ここで前記第1の排出処理により排出された記録媒体(即ちオフライン端数額が記録されていない会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けたときには、前記精算処理として、該受け付けた記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている残額に相当する貨幣の払出を紙幣払出機66及び/又は硬貨払出機67に対して指示する処理を行う。一方、前記第2の排出処理により排出された記録媒体(即ちオフライン端数額が記録されている会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けたときには、前記精算処理として、該受け付けた記録媒体に記録されているオフライン端数額に相当する貨幣の払出を紙幣払出機66及び/又は硬貨払出機67に対して指示する処理を行う。そして該指示に応じた貨幣が、紙幣払出機66及び/又は硬貨払出機67から払い出される。
また精算処理手段として機能する制御部62は、前記精算処理として、前記精算許諾情報送信手段から送信されてきた合算額精算許諾情報から特定される前記残額と前記オフライン端数額との合算額に相当する貨幣の払出を紙幣払出機66及び/又は硬貨払出機67に対して指示する処理を行う。具体的には、管理装置50から送信されてきた精算許諾情報に管理残額のみが含まれる場合には、該管理残額に相当する貨幣の払出を指示する処理を行い、管理残額とオフライン端数額の合算額が含まれる場合には、該合算額に相当する貨幣の払出を指示する処理を行い、オフライン端数額のみが含まれる場合には、該オフライン端数額に相当する貨幣の払出を指示する処理を行う。そして該指示に応じた貨幣が、紙幣払出機66及び/又は硬貨払出機67から払い出される。
また制御部62は、前記精算処理に伴って、記録媒体に記録されている通番を更新する通番更新処理を行うものであり、図23のS734,S756に示すように、許諾分の貨幣を払い出す精算処理が行われたことに伴って、受け付けている記録媒体に記録されている通番に1を加算して更新するものである。
また制御部62は端数額判定手段の一例であって、当該精算装置60で受け付けた会員カード4又はビジタコイン5に記録されているオフライン端数額が予め定められた所定の金額未満であるか否かを判定するものであり、ここでは該オフライン端数額が税込単位額未満であるか否かを判定する(図22のSa701)。そして精算装置60は、該端数額判定手段によりオフライン端数額が所定の金額(ここでは税込単位額)未満であると判定されたことを条件として、該オフライン端数額に相当する貨幣を払い出す。具体的には、オフライン端数額が税込単位額未満であると判定されたことを条件として、精算要求が管理装置50に対して送信され、該精算要求に応じて管理装置50から送信されてきた精算許諾情報を受信したことに基づいて、精算処理手段として機能する制御部62が、前述の如く、合算額又はオフライン端数額に相当する貨幣の払出を紙幣払出機66及び/又は硬貨払出機67に対して指示する処理を行う。
また制御部62のEEPROMには、図7(b)に示す精算履歴DBが設けられている。この精算履歴DBは精算履歴記憶手段の一例であって、前記精算処理の履歴である精算履歴として、該精算処理の対象となった記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDと、前記最後処理特定情報とを対応付けて、所定の処理数分記憶するものである。ここでは精算処理が行われたことに基づいて、該精算処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、残額として0を記憶する共に、該精算処理が行われた日時である精算日時を前記最後処理特定情報として記憶することにより、前記精算履歴を記憶する。この精算履歴DBでは、最大で256個の精算履歴を、前記所定の処理数分として記憶可能であり、記憶している精算履歴が256個に達すると、新たな精算履歴を記憶する際に、精算日時が最も古い精算履歴が消去されて、当該新たな精算履歴が記憶される。
ビジタコイン発行装置70は、遊技場内の所定箇所(例えば遊技島の端部や景品交換カウンタの近傍等)に設けられ、図6(a)に示すように、縦長の箱型の形状を呈するものであり、その前面にタッチパネル式のディスプレイ73,紙幣挿入口74a,紙幣払出口74d,及びコイン発行口75a等を備え、図1に示すように、その内部に通信部71,制御部72,紙幣識別機74,紙幣収納部74b,紙幣払出部74c,コインR/W75,及びコインストッカ75b等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。
通信部71は、管理装置50の通信部51と通信可能に接続されており、ビジタコイン発行装置70と管理装置50との間における通信を司るものである。この通信部71は、紙幣識別機74により紙幣2を受け付けた後、タッチパネル式のディスプレイ73により遊技者から発行額の選択を受け付けたことに基づいて、発行するビジタコイン5の記録媒体IDと前記選択された発行額である選択額とを含む発行要求を管理装置50に対して送信する(図25のS905を参照)。
また通信部71は発行履歴送信手段の一例であって、管理装置50から送信されてくる発行履歴送信要求に応じて、後述する発行履歴記憶手段である発行履歴DB(図7(c)を参照)で記憶している発行履歴を管理装置50に対して送信するものである(図27のS1033を参照)。
制御部72は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、ビジタコイン発行装置70に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。この制御部72の機能については後述する。
タッチパネル式のディスプレイ73は、図6(b)に示すように、各種の情報を表示するための表示デバイスであると共に、各種の入力を受け付けるための入力デバイスでもある。このディスプレイ73では、紙幣2を受付可能なときに、D11に示すように、紙幣2の挿入を促す旨が表示される。ここで遊技者が紙幣2を挿入すると、D12に示すように、該挿入された紙幣2の金額が入金額として表示されると共に、ビジタコイン5の発行に供する発行額を選択するための発行額選択ボタンとして、「1000円」ボタン,「2000円」ボタン,「5000円」ボタン,及び「10000円」ボタンの4種類が表示される、発行額選択画面が表示される。ここで遊技者がいずれかの発行額選択ボタン(ここでは「5000円」ボタン)を押圧操作して前記入金額の範囲内で発行額を選択すると、D13に示すように、該選択された発行額を前記残額としてパチンコ玉の貸与に使用可能なビジタコイン5が発行されて、該ビジタコイン5が発行された旨が表示されると共に、釣銭がある場合には釣銭が払い出されて、該釣銭が払い出された旨が表示される。
紙幣識別機74は貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは紙幣挿入口74aから前記4種類の紙幣2を受け付けて、該受け付けた紙幣2の真贋及び金種を識別する識別機である。なお紙幣識別機74により受け付けられた紙幣2は、該紙幣識別機74の背後に設けられている紙幣収納部74bに金種毎に収納される。そして釣銭があるときに、紙幣収納部74bに収納されている紙幣2が、該紙幣収納部74bの前方に設けられている紙幣払出部74cに搬送されて、該紙幣払出部74cの前方に設けられている紙幣払出口74dから釣銭として払い出される。
コインR/W75は、図6(b)のD12に示す発行額選択画面で発行額が選択されたときに、ビジタコイン5が収納されているコインストッカ75bから排出されて内部に保持しているビジタコイン5の記録媒体IDを読み取ると共に、該ビジタコイン5に対してオンライン残額有りフラグを記録する、ICコインR/Wである。このコインR/W75の内部で保持しているビジタコイン5は、管理装置50から発行許諾情報が送信されてきたことに基づいて、該コインR/W75の前方に設けられているコイン発行口75aから排出されて発行され、該ビジタコイン5が発行されると、コインストッカ75bで収納されているビジタコイン5が排出されてコインR/W75の内部に保持される。
ここで前記制御部72は記録媒体発行処理手段の一例であって、前記貨幣受付手段(紙幣識別機74)により受け付けた貨幣(紙幣2)の金額を残額として、記録媒体(ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理するための処理を行うと共に、該記録媒体に残額を記録することなく発行する記録媒体発行処理を行うものである。具体的には、コインR/W75の内部で保持しているビジタコイン5の記録媒体IDと図6(b)のD12に示す発行額選択画面で選択された発行額である選択額とを含む発行要求を管理装置50に対して送信する処理(図25のS905)と、コインR/W75の内部で保持しているビジタコイン5をコイン発行口75aから排出して発行する処理(同S910)が、前記記録媒体発行処理に相当する。なお記録媒体発行処理手段は、記録媒体発行処理を行う際に、前記記録媒体(ビジタコイン5)に管理残額有り情報(オンライン残額有りフラグ)を記録して発行する処理を行う(同S908)。
また制御部72のEEPROMには、図7(c)に示す発行履歴DBが設けられている。この発行履歴DBは発行履歴記憶手段の一例であって、前記記録媒体発行処理の履歴である発行履歴として、該記録媒体発行処理の対象となった記録媒体(ビジタコイン5)の記録媒体IDと、該記録媒体発行処理の対象となった前記残額と、前記最後処理特定情報とを対応付けて、所定の処理数分記憶するものである。ここでは記録媒体発行処理が行われたことに基づいて、該記録媒体発行処理の対象となったビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、図6(b)のD12に示す発行額選択画面で選択された発行額である選択額を前記記録媒体発行処理の対象となった残額として記憶する共に、該記録媒体発行処理が行われた日時である発行日時を前記最後処理特定情報として記憶することにより、前記発行履歴を記憶する。この発行履歴DBでは、最大で256個の発行履歴を、前記所定の処理数分として記憶可能であり、記憶している発行履歴が256個に達すると、発行日時が最も古い発行履歴が消去されて、当該新たな発行履歴が記憶される。
センタ管理装置80はバックアップ装置の一例であって、遊技場外(ここではカード会社)に設けられるものであり、図1に示すように接続される通信部81,制御部82,及びハードディスク83等を備えている。この実施形態では、前記有効期間が無期限であるため、例えば残額がある記録媒体を持ち帰った遊技者が1ヶ月後に来店したときに、管理装置50で管理している残額が失われていると、該1ヶ月の間は当該記録媒体に係わる処理履歴,精算履歴,及び発行履歴が記憶されていないため、残額を復帰することができず、遊技者が損をしてしまうので、センタ管理装置80において所定時間毎に残額のバックアップを行うものである。
記憶手段であるハードディスク83には、図7(e)に示すバックアップDBが設けられている。このバックアップDBはバックアップ情報記憶手段の一例であって、管理装置50で記録媒体IDに対応付けて管理されている残額を該管理装置50から所定時間毎に取得してバックアップ情報として記憶するものであり、ここでは遊技場の営業終了後に管理装置50から送信されてくる残額管理DBの記憶内容(図7(d)を参照)を、バックアップ情報として記憶する。またバックアップDBは、該バックアップ情報を記憶した日時を、バックアップ日時として記憶する。
制御部82は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ハードディスク83に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、センタ管理装置80に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
通信部81は、前述の如く管理装置50の外部通信部56と通信可能に接続されており、センタ管理装置80と管理装置50との間における通信を司るものである。この通信部81は、バックアップ情報の記憶が完了したことに基づいて、該バックアップ情報の記憶が完了した旨を示すバックアップ完了通知を管理装置50に対して返信するものである(図26のS1004を参照)。また通信部81はバックアップ情報送信手段の一例であって、管理装置50から送信されてくるバックアップ情報送信要求に応じて、バックアップ情報記憶手段であるバックアップ情報DB(図7(e)を参照)で記憶しているバックアップ情報を管理装置50に対して送信するものである(図27のS1043を参照)。
[2.遊技用システム1の作用]
次に、図8〜図27を参照して、遊技用システム1の作用について説明する。なお各図中においては、会員カード4を「カード」,ビジタコイン5を「コイン」,管理装置50で管理されている残額を「管理残額」,制御部21のRAMで記憶されている残額を「記憶残額」,及び制御部21のRAMで記憶されている端数額を「記憶端数額」と表記する。また、以下では、玉貸ユニット20の収納コイン保持部27Pのビジタコイン5に記録されている通番,若しくは、カード保持部24Pで保持されている会員カード4又は投入コイン保持部26Pで保持されているビジタコイン5に記録されている通番を「記録通番」とも呼ぶ。そして、管理装置50で記録媒体IDに対応付けて管理している通番を「管理通番」とも呼ぶ。
まず図8は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、貨幣受付を待機している状態で、貨幣を受け付けると(S101)、受付貨幣額が所定額(ここでは1000円)以上であるか否かを判定する(S102)。このS102で受付貨幣額が所定額未満である(NO)と判定された場合には、後述するS141に進む。一方、S102で受付貨幣額が所定額以上である(YES)と判定された場合には、記録媒体IDと受付貨幣額とを含む入金要求を管理装置50に対して送信する(S103)。ここで入金要求に含まれる記録媒体IDは、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない場合には、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5から下部アンテナ27を介して記録媒体R/W24により読み取ったコインIDであり、会員カード4を受け付けている場合には、カード保持部24Pで保持している会員カード4から下部アンテナ27を介して記録媒体R/W24により読み取ったカードIDであり、ビジタコイン5を受け付けている場合には、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5から上部アンテナ26を介して記録媒体R/W24により読み取ったコインIDである。
S103の入金要求を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該入金要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして入金処理中と記憶し(S104)、該入金要求に含まれる受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて記憶し(S105)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S106)、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と前記受付貨幣額との合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S107)。
S107の予定残額通知を受信した玉貸ユニット20は、該予定残額通知に含まれる合算額を残額として制御部21のRAMで記憶し(S108)、前記S101で受け付けた受付貨幣を取り込み(S109)、記録媒体(即ち会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない場合には収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5,会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部24Pで保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5)の通番に1を加算して更新し(S110)、前記記録媒体IDを含む貨幣取込通知を管理装置50に対して送信し(S111)、記憶残額を残額表示器30に表示すると共に、該記憶残額に基づく残度数を残度数表示器14に表示して(S112)、玉貸操作,貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S113)。
S111の貨幣取込通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該貨幣取込通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶している受付貨幣額を当該記録媒体の管理残額に対して加算し(S114)、該受付貨幣額を消去し(S115)、該記録媒体IDに対応するステータスを入金処理済に更新する(S116)。
次に図9は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において玉貸操作を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、玉貸操作を待機している状態で、玉貸ボタン15が押下されて玉貸操作を受け付けると(S121)、使用額+消費税額分の玉貸処理を開始し(S122)、記録媒体(即ち会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない場合には収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5,会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部24Pで保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5)の通番に1を加算して更新し(S123)、前記記録媒体IDと使用額+消費税額とを含む減算要求を管理装置50に対して送信する(S124)。
S124の減算要求を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該減算要求に含まれる使用額+消費税額を該減算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額から減算し(S125)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S126)、該記録媒体IDに対応するステータスとして減算処理済と記憶し(S127)、減算完了通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S128)。
S128の減算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、使用額+消費税額を記憶残額から減算し(S129)、前記S122で開始された使用額+消費税額分の玉貸処理の終了を待機する(S130)。このS130で所定時間を経過しても該玉貸処理が終了しない場合には、多機能ランプ29を点灯させる等により、その旨を遊技場の店員に報知する。一方、S130で該玉貸処理が終了した(YES)と判断された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S131)。このS131で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、前記S112に戻る。一方、S131で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する(S132)。このS132で記録媒体を受付中でない(NO)と判定された場合には、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S133)。一方、S132で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、ビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する(S134)。このS134でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5に記録されているオンライン残額有りフラグを消去し(S135)、第1の投入コインストッパ26bを開放状態とすることにより、該投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5をコイン収納部27aに収納して(S136)、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S133)。一方、S134でビジタコイン5を受付中でない(NO),即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S137)。
次に図10は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において少額一発貸しが行われる場合の処理の一例を表す図である。前記S102で受付貨幣額が所定額未満である(NO)と判定された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S141)。このS141で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、後述するS161に進む。一方、S141で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、受付貨幣額が税込単位額(ここでは105円)以上であるか否かを判定する(S142)。このS142で受付貨幣額が税込単位額未満である(NO)と判定された場合には、前記S101で受け付けた貨幣を返却して、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる。
一方、S142で受付貨幣額が税込単位額以上である(YES)と判定された場合には、前述した第1の特定処理により、受付貨幣額から貸与対象額と端数額を特定し(S143)、遊技者の操作によることなく、該特定した貸与対象額分の玉貸処理である少額一発貸しを開始し(S144)、記録媒体(即ち会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない場合には収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5,会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部24Pで保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5)の通番に1を加算して更新し(S145)、前記記録媒体IDと前記特定した端数額とを含む加算要求を管理装置50に対して送信して(S146)、該端数額をオンライン端数額として前記記録媒体に記録する(S147)。
S146の加算要求を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該加算要求に含まれる端数額を該加算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して加算し(S148)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S149)、該記録媒体IDに対応するステータスとして加算処理済と記憶し(S150)、加算完了通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S151)。
S151の加算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、前記オンライン端数額を記憶残額に加算し(S152)、前記記録媒体に記録されているオンライン端数額を消去し(S153)、前記S144で開始された貸与対象額分の玉貸処理の終了を待機する(S154)。このS154で所定時間を経過しても該玉貸処理が終了しない場合には、多機能ランプ29を点灯させる等により、その旨を遊技場の店員に報知する。一方、S154で該玉貸処理が終了した(YES)と判断された場合には、記憶残額を残額表示器30に表示すると共に、該記憶残額に基づく残度数を残度数表示器14に表示して(S155)、貨幣受付,又は返却操作受付を待機する状態となる(S156)。ここで玉貸操作を待機する状態とならないのは、前記S152で管理残額に加算されるオンライン端数額は税込単位額未満であるため、玉貸操作を受け付けても使用額分の玉貸処理ができないからである。
前記S141で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、受付貨幣額に対応する消費税額を特定し(S161)、記憶残額が該特定した対応消費税額以上であるか否かを判定する(S162)。このS162で記憶残額が対応消費税額未満である(NO)と判定された場合には、前記S142に進む。一方、S162で記憶残額が対応消費税額以上である(YES)と判定された場合には、遊技者の操作によることなく、受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸処理を開始し(S163)、記録媒体(即ち会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない場合には収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5,会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部24Pで保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5)の通番に1を加算して更新し(S164)、前記記録媒体IDと前記対応消費税額*(−1)とを含む加算要求を管理装置50に対して送信して(S165)、該対応消費税額*(−1)をオンライン端数額として前記記録媒体に記録する(S166)。
このように、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、貸与処理に使用された使用額に対応する消費税額を徴収する場合に、所定額(1000円)未満の金額の貨幣を受け付けたときに、管理残額が受付貨幣額に対応する消費税額以上であれば、遊技者の操作によることなく、受付貨幣額+対応消費税額分のパチンコ玉を貸与するので、遊技者の操作が不要となる分、貨幣の受付からパチンコ玉の貸与までの時間を短縮することができる。その結果、円滑な遊技を促し、遊技者の利便性向上に資すると共に、遊技場の稼働低下を防止することができる。
本例では80円の管理残額(=記憶残額)がある状態で、500円の入金を受け付けることで、対応消費税額の25円が管理残額から減算されて、受付貨幣額の500円分のパチンコ玉が貸与され、管理残額が55円となる。ここで、従来のシステムにおいて、消費税額を徴収する場合には、税込単位額未満の端数額が管理残額として残った状態では使用することができず、かつ該端数額が累積されて単位貸与額以上となったときにも、その残額を使用するために遊技者が玉貸操作を行わなければないという問題があった。本発明の遊技用システム1を適用することによって、端数額が受付貨幣額の対応消費税額以上であれば、当該端数額が税込単位額未満であっても使用され、かつ玉貸操作を要せずに受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸処理を行うので遊技者の利便性向上に資すると共に、遊技場の稼働低下を防止することができる。
つまり、玉貸処理に応じて消費税が徴収される場合であれば、遊技者が貨幣(例えば100円)を投入しても、受付貨幣額が税込単位額(例えば105円)未満の貨幣であるため、受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸処理が行われずに不便であったが、本遊技用システム1を適用することによって、遊技者が貨幣(100円)を投入したときに残額が消費税額(5円)以上残存していれば、受付貨幣額(100円)分の玉貸処理が玉貸操作によることなく行われるので遊技者の利便性が向上する。また、例えば80円の管理残額が残存している状態で、遊技者が100円を投入することで、受付貨幣額100円+対応消費税額5円の、計105円が消費されて玉貸処理が行われ、結果として受付貨幣額よりも多くの額が消費されるので、円滑な遊技を促し、遊技者の利便性向上に資すると共に、遊技機の稼働率向上に寄与することとなる。
また、別の方法として玉貸処理に応じて消費税が徴収される場合に、遊技者が500円を投入すると、貸与対象額である420円が特定されて、該貸与対象額分の玉貸処理が行われ、端数額の80円が管理残額に加算される。そして、次に500円を投入すると、再び貸与対象額である420円が特定されて、該貸与対象額分の玉貸処理が行われ、端数額の80円が管理残額に加算されるという方法が考えられる。この場合には、最初の端数額の80円が管理残額として残っている状態で、次に500円が投入されたときに、対応消費税額の25円以上の管理残額(80円)が残存しており、受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸処理を行うための残額が足りているにも拘わらず、実際には貸与対象額(420円)分の玉貸処理しか行われないというように、連続入金のときの遊技者の利便性を損ねる。しかし本発明の遊技用システム1を適用することによって、連続入金のときに、受付貨幣額+残額によって、受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸処理が可能であれば、該受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸処理(一発貸し)を行うので、遊技者の利便性が向上する。また、連続入金によって端数額が、80円,160円,…と累積される場合に、この累積された端数額は玉貸操作を行わなければ使用することができないが、本遊技用システム1を適用することで、貨幣を受け付けると、受け付けた貨幣の対応消費税額が自動的に端数額から減算されていくので、端数額を使用する為の玉貸操作は必要なく、また、玉貸操作を行うことなく受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸が行われ、貨幣の投入から玉貸開始までの時間が短縮されるので、遊技者の利便性が向上する。
S165の加算要求を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該加算要求に含まれる対応消費税額*(−1)を該加算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して加算し(S167)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S168)、該記録媒体IDに対応するステータスとして加算処理済と記憶し(S169)、加算完了通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S170)。
S170の加算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、前記オンライン端数額を記憶残額に加算し(S171)、前記記録媒体に記録されているオンライン端数額を消去し(S172)、前記S163で開始された貸与対象額分の玉貸処理の終了を待機する(S173)。このS173で所定時間を経過しても該玉貸処理が終了しない場合には、多機能ランプ29を点灯させる等により、その旨を遊技場の店員に報知する。一方、S173で該玉貸処理が終了した(YES)と判断された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S174)。これは、前記S171で記憶残額に加算されるオンライン端数額は負の値であるため、該加算によって記憶残額が零になる可能性があるからである。このS174で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、前記S132に進む。一方、S174で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、前記S112に進む。
次に図11は、管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20において返却操作を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、返却操作を待機している状態で、返却ボタン16が押下されて返却操作を受け付けると(S181)、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する(S182)。このS182で記録媒体を受付中でない(NO)と判定された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S183)。このS183で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、返却操作が無効とされ、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる。一方、S183で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5の記録媒体IDを含む返却通知を管理装置50に対して送信する(S184)。S184の返却通知を受信した管理装置50は、返却許諾通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S185)。
S185の返却許諾通知を受信した玉貸ユニット20は、前記ビジタコイン5の記録媒体IDが処理履歴DBで既に記憶されているか否かを判定する(S186)。このS186で記録媒体IDが記憶されていない(NO)と判定された場合には、処理履歴DBにおいて、該記録媒体IDを新たに記憶し(S187)、該記録媒体IDに対応付けて、新たな残額及び排出日時を記憶することにより、処理履歴を記憶して(S188)、S189に進む。一方、S186で記録媒体IDが記憶されている(YES)と判定された場合には、処理履歴DBにおいて、該記録媒体IDに対応付けて記憶されている残額及び排出日時を、新たな残額及び排出日時に更新(上書き)することにより、処理履歴を記憶して(S188)、S189に進む。これによれば、玉貸ユニット20で記憶される処理履歴は各記録媒体IDに対して1つのみであるため、玉貸ユニット20において、少ない記憶容量で効率良く処理履歴を記憶することができる。
S189では、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去し、前記ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録し(S190)、第2の収納コインストッパ27cを開放状態とすることにより、前記ビジタコイン5を返却し(S191)、第2の収納コインストッパ27cを閉鎖状態とし、第1の収納コインストッパ27bを開放状態とすることにより、コイン収納部27aで保持している最下位のビジタコイン5を該コイン収納部27aから排出して収納コイン保持部27Pで保持し(S192)、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S193)。
前記S182で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、カード保持部24Pで保持している会員カード4の記録媒体ID,又は投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5の記録媒体IDを含む返却通知を管理装置50に対して送信する(S184)。S184の返却通知を受信した管理装置50は、返却許諾通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S185)。
S185の返却許諾通知を受信した玉貸ユニット20は、前記S186〜S189の処理を行い、ビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する(S194)。このS194でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録し(S195)、第2の投入コインストッパ26cを開放状態とすることにより、該ビジタコイン5を返却し(S196)、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S193)。一方、S194でビジタコイン5を受付中でない(NO),即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、該会員カード4を返却し(S197)、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S193)。
次に図12は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、記録媒体受付を待機している状態で、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S201)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、該読み取った記録媒体ID,オンライン端数額,オフライン端数額,及び通番を含む挿入通知を管理装置50に対して送信する(S202)。
S202の挿入通知を受信した管理装置50は、該挿入通知に含まれる通番が該挿入通知に含まれる記録媒体IDと対応付けられた一致するか否かを判定する(S203)。このS203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、後述するS260以下の通番不一致時処理に進む。一方、S203で通番が一致する(YES)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額が零であるか否かを判定する(S204)。
このS204でオンライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが入金処理中であるか否かを判定する(S205)。このS205で入金処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し(S206)、該受付貨幣額を消去して(S207)、S213に進む。即ち通番が一致し、記録媒体のオンライン端数額が零であり、ステータスが入金処理中である(受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている)場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図8のS107)を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S111)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われているにも拘わらず、受付貨幣額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると遊技者が損害を被ることになるため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算して該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。このように、通番が一致すると判定され、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、受付貨幣額加算処理と加算済更新処理とが行われるので、玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信してから管理装置50が通番更新通知(貨幣取込通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
ここで本発明のように、記録媒体に通番を記録している場合に生じる効果について、例を挙げて説明する。本例のように、入金要求を受信した管理装置50で、受付貨幣額を一旦記憶して、予定残額通知を玉貸ユニット20に対して返信し、該予定残額通知を受信した玉貸ユニット20で、受付貨幣の取込を行った後に、貨幣取込通知を管理装置50に対して送信し、該貨幣取込通知を受信した管理装置50で、受付貨幣額を管理残額に加算するように構成すると共に、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には受付貨幣を返却するように構成した場合、予定残額通知の送信後にオフライン状態が発生すると、従来技術(特開2000−148683)を使用しても、当該オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまでは、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信したか否か,即ち受付貨幣の取込が行われたか否かを、管理装置50側では特定不可能である。
そのため、当該オフライン状態の玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20で受け付けられ、挿入通知が送信されてきたときに、受付貨幣の取込が行われたか否かを、管理装置50側において特定できない。このときに、一律に受付貨幣額を管理残額に加算すると、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信しておらず、受付貨幣が返却されていた場合には、遊技場が損害を被る。一方、一律に入金予定額を消去すると、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信しており、受付貨幣の取込が行われていた場合に、遊技者が損害を被る。また前記オフライン状態の玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまで一律に記録媒体の残額の使用を許可しない(例えば記録媒体の返却禁止,又は返却は可能であるがオフライン状態の玉貸ユニット20から排出された事を特定可能な情報(例えばオフライン時排出フラグ)を記録して、他の玉貸ユニット20や精算装置60で使用不可能とする処理を行う)ようにすると、遊技者に迷惑がかかる。
そこで本発明のように、記録媒体に通番を記録すると共に、管理装置50で記録媒体IDに対応付けられた通番を管理するようにしておき、管理装置50で受付貨幣額の記憶を行ったときに管理通番を更新し、玉貸ユニット20で受付貨幣の取込を行ったときに記録通番を更新することで、通番が一致しないときには、受付貨幣の取込が行われていないことを特定して、受付貨幣額を加算することなく消去し、通番が一致するときには、受付貨幣の取込が行われていることを特定して、受付貨幣額を加算して消去することで、残額を確定することができる。そのため、遊技者又は遊技場が損害を被ることがなく、またオフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、他の玉貸ユニット20での使用や精算装置60での精算を行うことができ、遊技者に迷惑がかからない。
前記S205で入金処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが挿入処理中又は精算処理中であるか否かを判定する(S208)。このS208で挿入処理中又は精算処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオンライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し(S209)、該オンライン端数額を消去すると共に(S210)、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し(S211)、該オフライン端数額を消去して(S212)、S213に進む。即ち通番が一致し、記録媒体のオンライン端数額が零であり、ステータスが挿入処理中又は精算処理中である(即ちオンライン端数額及び/又はオフライン端数額が未加算の状態で記憶されている)場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図13のS242)を受信してから管理装置50が端数額消去通知(同S247)を受信する前,又は精算装置60が精算許諾情報(図23のS752)を受信してから管理装置50が精算完了通知(同S757)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には記録媒体に記録されているオンライン端数額及びオフライン端数額の消去が行われているにも拘わらず、オンライン端数額及びオフライン端数額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると遊技者が損害を被る(負の値のオンライン端数額については遊技場が損害を被る)ことになるため、管理装置50においてオンライン端数額及びオフライン端数額を管理残額に対して加算して消去する処理を行うものである。このように、通番が一致すると判定され、かつ入金残額(オフライン端数額)が未加算の状態で記憶されていることを条件として、入金残額加算処理と加算済更新処理とが行われるので、玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信してから管理装置50が通番更新通知(端数額消去通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S208で挿入処理中又は精算処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが精算処理中であるか否かを判定する(S213)。このS213で精算処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている管理残額を消去して(S214)、S215に進む。即ち通番が一致し、ステータスが精算処理中である場合とは、精算装置60が精算許諾情報(図23のS752)を受信してから管理装置50が精算完了通知(同S757)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には精算装置60において許諾額分の貨幣の払い出しが行われているにも拘わらず、管理残額が消去されずに残存状態のままとなり、該残存状態の管理残額に基づいて貨幣の払い出しが行われると遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において管理残額を消去する処理を行うものである。このように、通番が一致すると判定され、かつステータスが精算処理中であるときには、管理残額が消去されるので、精算装置60が精算許諾情報を受信してから管理装置50が精算完了通知に受信する前にオフライン状態となった場合、即ち遊技者に貨幣が払い出されているにも拘わらず、管理残額が消去されていない状況となっても、その後、記録媒体の通番の受信によって管理残額を消去することができ、遊技場の損害を防止することができる。
前記S213で精算処理中でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(S215)、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S216)。このS216でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、後述するS230に進む。即ち通番が一致し、記録媒体のオンライン端数額及びオフライン端数額が零である場合とは、第1にオフライン状態が発生していない場合,第2に入金処理中において玉貸ユニット20が予定残額通知(図8のS107)を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S111)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第3に挿入処理中において玉貸ユニット20が予定残額通知(図13のS242)を受信してから管理装置50が端数額消去通知(同S247)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,又は第4に精算処理中において精算装置60が精算許諾情報(図23のS752)を受信してから管理装置50が精算完了通知(同S757)を受信する前にオフライン状態が発生した場合のいずれかであり、いずれの場合にも消去すべきオンライン端数額及びオフライン端数額が記録媒体に記録されていないので、後述するS230に進む。
一方、S216でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて該オフライン端数額を記憶して(S217)、後述するS240に進む。即ち通番が一致し、記録媒体のオンライン端数額が零でありオフライン端数額が零でない場合とは、オフライン状態の玉貸ユニット20でオフライン一発貸しが行われてオフライン端数額が記録された場合であり、この場合には消去すべきオフライン端数額が記録媒体に記録されているので、後述するS240に進む。
前記S204でオンライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(S220)、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S221)。このS221でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、後述するS240に進む。即ち通番が一致し、記録媒体のオンライン端数額が零でなくオフライン端数額が零である場合とは、オンライン状態の玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われてオンライン端数額が記録され、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信してから玉貸ユニット20が加算完了通知(同S151,S170)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には消去すべきオンライン端数額が記録媒体に記録されているので、後述するS240に進む。
一方、S221でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて該オフライン端数額を記憶して(S222)、後述するS240に進む。即ち通番が一致し、記録媒体のオンライン端数額が零でなくオフライン端数額が零でない場合とは、オンライン状態の玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われてオンライン端数額が記録され、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信してから玉貸ユニット20が加算完了通知(同S151,S170)を受信する前にオフライン状態が発生した場合の記録媒体が、オフライン状態の玉貸ユニット20で受け付けられ、オフライン一発貸しが行われてオフライン端数額が記録された場合であり、この場合には消去すべきオンライン端数額及びオフライン端数額が記録媒体に記録されているので、後述するS240に進む。
なお前記S204でオンライン端数額が零でない(NO)と判定されているのに当該オンライン端数額を記憶しないのは、当該オンライン端数額は、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信していることにより当該オンライン端数額の管理残額に対する加算が行われているにも拘わらず、玉貸ユニット20が加算完了通知(同S151,S170)を受信していないために記録媒体から消去されずに残存しているものであるため、仮に当該オンライン端数額を記憶すると再び管理残額に対して加算されて二重加算になってしまうからである。従って、当該オフライン端数額を記憶しないことにより二重加算が防止され、これにより、当該オフライン端数額が正の値(即ち端数額)である場合には、二重加算により遊技場が損害を被ることがなくなり、また当該オフライン端数額が負の値(即ち対応消費税額)である場合には、二重加算(実質的には対応消費税額の二重減算)により遊技者が損害を被ることがなくなり、正確に管理残額を確定することができる。
次に図13は、図12に続く図である。管理装置50は、前記S216でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S230)、該記録媒体IDに対応付けて前記挿入通知に含まれる装置IDを記憶し(S231)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S232)。
S232の残額通知を受信した玉貸ユニット20は、該残額通知に含まれる管理残額を制御部21のRAMで記憶し(S233)、記録媒体(即ち会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部24Pで保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5)の通番に1を加算して更新し(S234)、前記記録媒体IDを含む残額受信通知を管理装置50に対して送信し(S235)、記憶残額を残額表示器30に表示すると共に、該記憶残額に基づく残度数を残度数表示器14に表示して(S236)、玉貸操作,貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S237)。S235の残額受信通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該残額受信通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスを挿入処理済に更新する(S238)。
また管理装置50は、前記S217でオフライン端数額が記憶された場合,前記S221でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合,及び前記S222でオフライン端数額が記憶された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S240)、該記録媒体IDに対応付けて前記挿入通知に含まれる装置IDを記憶し(S241)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額と前記オンライン端数額及び前記オフライン端数額との合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S242)。
S242の予定残額通知を受信した玉貸ユニット20は、該予定残額通知に含まれる合算額を残額として制御部21のRAMで記憶し(S243)、記録媒体(即ち会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部24Pで保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5)に記録されているオンライン端数額を消去すると共に(S244)、該記録媒体に記録されているオフライン端数額を消去し(S245)、該記録媒体の通番に1を加算して更新し(S246)、前記記録媒体IDを含む端数額消去通知を管理装置50に対して送信して(S247)、前記S236に進む。
S247の端数額消去通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオンライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し(S248)、該オンライン端数額を消去して(S249)、S250に進む。これにより、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信する前にオフライン状態が発生しても、当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
また、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、玉貸処理に使用される金額に対応する消費税額を徴収する場合に、貸与対象額分の貸与処理(少額一発貸し)が行われた玉貸ユニット20から送信される加算要求を管理装置50が受信することなくオフライン状態となったときに、本来管理残額に加算すべき端数額がオンライン端数額として記録された記録媒体が排出され、管理装置50が、該記録媒体を受け付けた玉貸ユニット20からの挿入通知に含まれるオンライン端数額を管理残額に加算するので、端数額の加算ができずに遊技者が損害を被ることがなくなる。
さらに、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、玉貸処理に使用される金額に対応する消費税額を徴収する場合に、受付貨幣額+対応消費税額分の貸与処理(少額一発貸し)が行われた玉貸ユニット20から送信される加算要求を管理装置50が受信することなくオフライン状態となったときに、本来管理残額に加算すべき対応消費税額*(−1)がオンライン端数額として記録された記録媒体が排出され、管理装置50が、該記録媒体を受け付けた玉貸ユニット20からの挿入通知に含まれる負の値のオンライン端数額を管理残額に加算するので、負の値の対応消費税額の加算(実質的には対応消費税額の減算)ができずに遊技場が損害を被ることがなくなる。
またS249の処理を行った管理装置50は、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し(S250)、該オフライン端数額を消去して(S251)、前記S238に進む。これにより、オフライン状態にあった玉貸ユニット20で発生したオフライン端数額が記録された記録媒体を、オンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、該オフライン端数額が管理残額に加算され、該オフライン端数額を精算しなくても遊技に使用できるようになるので、遊技者の利便性が向上する。
次に図14は、図12に続く図であり、通番不一致時処理の一例を表す図である。管理装置50は、前記S203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額が零であるか否かを判定する(S260)。
このS260でオンライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが入金処理中であるか否かを判定する(S261)。このS261で入金処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算することなく消去し(S262)、該記録媒体IDに対応付けられた管理通番が記録通番よりも進んでいることから、該管理通番を1つ戻して(S265)、S272に進む。即ち通番が一致せず、記録媒体のオンライン端数額が零であり、ステータスが入金処理中である(受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている)場合とは、管理装置50が入金要求(図8のS103)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(同S111)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われていない(返却が行われている)にも拘わらず、受付貨幣額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算することなく該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。このように、通番が一致しないと判定され、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、受付貨幣額加算処理が行われることなく、加算済更新処理が行われるので、管理装置50が減算要求を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S261で入金処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが挿入処理中又は精算処理中であるか否かを判定する(S263)。このS263で挿入処理中又は精算処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を消去し(S264)、該記録媒体IDに対応付けられた管理通番が記録通番よりも進んでいることから、該管理通番を1つ戻して(S265)、S272に進む。即ち通番が一致せず、記録媒体のオンライン端数額が零であり、ステータスが挿入処理中又は精算処理中である(即ちオンライン端数額及びオフライン端数額が未加算の状態で記憶されている)場合とは、管理装置50が挿入通知(図12のS202)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(図13のS242)を受信する前,又は管理装置50が精算要求(図22のS702)を受信してから精算装置60が精算許諾情報(図23のS752)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には管理装置50で記憶されているオフライン端数額が消去されずに残存状態のままとなり、該残存状態のオフライン端数額が管理残額に加算されると遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50においてオフライン端数額を管理残額に対して加算せずに該オフライン端数額を消去する処理を行うものである。このように、通番が一致しないと判定され、かつ入金残額(オフライン端数額)が未加算の状態で記憶されていることを条件として、入金残額加算処理が行われることなく、加算済更新処理が行われるので、管理装置50が記録媒体受付通知(挿入通知)を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信する前,又は管理装置50が精算要求を受信してから精算装置60が精算許諾情報を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
以上に説明した遊技用システム1によれば、玉貸ユニット20での特定処理に伴って更新される通番が記録媒体に記録されるので、オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、該玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられることで、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている通番から、オフライン状態の発生により管理装置50で連携処理が行われたにも拘わらず該連携処理に対応する特定処理が玉貸ユニット20で行われていないことを特定して、対処することができる。
なおS265で通番を戻した後には、後述するS272でステータスとして挿入処理中と記憶されるが、これは貨幣が払い出されていないにも拘わらずステータスを精算処理中のままとしておくことで、管理残額を消去してしまい、遊技者が損害を被ることになるのを防ぐためである。
前記S263で挿入処理中又は精算処理中でない(NO)と判定された場合には、図7(d)に示す残額管理DBを参照して、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶されている使用装置IDを、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用された玉貸ユニット20の装置IDとして特定し(S266)、さらに図7(d)に示す玉貸設定金額DBを参照して、該特定した装置IDに対応する玉貸設定金額を特定し(S267)、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額が該特定した玉貸設定金額以上であるか否かを判定する(S268)。
このS268で管理残額が玉貸設定金額以上である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、該玉貸設定金額を管理残額から減算し(S269)、前記記録媒体IDと対応付けられた通番に1を加算して更新し(S271)、S272に進む。一方、S268で管理残額が玉貸設定金額未満である(NO)と判定された場合には、税込単位額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額(例えば管理残額が475円であれば、税込単位額の4倍である420円)を、管理残額から減算し(S270)、前記記録媒体IDと対応付けられた通番に1を加算して更新し(S271)、S272に進む。
即ち通番が一致せず、記録媒体のオンライン端数額が零であり、入金処理中,挿入処理中,及び精算処理中でない場合とは、管理装置50が減算要求(図9のS124)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において使用額+消費税額分の玉貸処理が行われているにも拘わらず、管理装置50において管理残額から使用額+消費税額の減算処理が行われていない状態となり、該状態で放置されると遊技場が損害を被ることになるため、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用されていた玉貸ユニット20を特定すると共に、その玉貸設定金額を特定し、管理残額が玉貸設定金額以上であれば該玉貸設定金額,管理残額が玉貸設定金額未満であれば、税込単位額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額を、使用額+消費税額として特定し、管理装置50において減算処理を行うものである。このように、玉貸ユニット20で記録媒体貸与処理(使用額+消費税額分の玉貸処理)が行われたにも拘わらず、オフライン状態の発生により管理装置50で管理残額の減算処理が行われなかった場合に、当該記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられることで、管理装置50において、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている通番とが一致しないと判定され、かつ連携処理中でない旨が記憶されていることを条件として、減算処理が行われなかったことが特定され、該減算処理が行われて残額が確定するので、オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、管理残額を他の玉貸ユニット20において使用することが可能となり、遊技者に迷惑がかかることがなく、また遊技場が損をすることもない。また減算処理が行われない事態を回避して、遊技場の損害を防止することができる。
ここで各玉貸ユニット20について異なる玉貸設定金額が設定される場合にも、挿入通知に含まれる記録媒体IDの記録媒体が前回受け付けられていた玉貸ユニット20を特定して、対応する玉貸設定金額を、管理残額から減算するので、正確な残額に補正することができる。また管理残額が玉貸設定金額未満である場合にも、税込単位額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額を、管理残額から減算するので、正確な残額に補正することができる。
ここで本発明のように、記録媒体に通番を記録している場合に生じる効果について、例を挙げて説明する。本例のように、玉貸ユニット20で使用額+消費税額分の玉貸処理が行われたときに、使用額+消費税額を含む減算要求を管理装置50に対して送信し、該減算要求を受信した管理装置50で、該減算要求に含まれる使用額+消費税額を管理残額から減算するように構成した場合、管理装置50が減算要求を受信する前にオフライン状態が発生すると、従来の技術(特開2000−148683)を使用しても、当該オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまでは、管理装置50側で使用額+消費税額の減算が行われたか否かを特定できない。
そのため、当該オフライン状態の玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20に受け付けられ、挿入通知が送信されてきたときに、使用額+消費税額の減算が行われたか否かを、管理装置50側において特定できない。このときに、一律に記録媒体の管理残額を使用可能とすると、使用額+消費税額が管理残額から減算されていない場合には、オンライン状態の玉貸ユニット20で該減算前の管理残額が使用され、管理残額が使い切られてしまったときに、前記オフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰しても使用額+消費税額の減算処理が行えないので、遊技場が損害を被る。一方、使用額+消費税額分の玉貸処理が行われた玉貸ユニット20がオフライン状態となった場合に、前記オフライン状態の玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまで一律に記録媒体の残額の使用を許可しない(例えば記録媒体の返却禁止,又は返却は可能であるがオフライン状態の玉貸ユニット20から排出された事を特定可能な情報(例えばオフライン時排出フラグ)を記録して、他の玉貸ユニット20や精算装置60で使用不可能とする処理を行う)ようにすると、遊技者に迷惑がかかる。
そこで本発明のように、記録媒体に通番を記録すると共に、管理装置50で記録媒体IDに対応付けられた通番を管理するようにしておき、玉貸ユニット20で玉貸処理を行ったときに記録通番を更新し、管理装置50で使用額+消費税額の減算を行ったときに管理通番を更新することで、通番が一致しないときには、減算が行われていないことを特定して、使用額+消費税額を管理残額から減算し、通番が一致するときには、減算が完了していることを特定して、管理残額をそのままにしておくことで、残額が確定することができる。そのため、遊技者又は遊技場が損害を被ることがなく、またオフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、他の玉貸ユニット20での使用や精算装置60での精算を行うことができ、遊技者に迷惑がかからない。
前記S271の処理を行った管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(S272)、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S273)。このS273でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記S230に進む。即ち通番が一致せず、記録媒体のオンライン端数額及びオフライン端数額が零である場合とは、オンライン状態にある玉貸ユニット20が、オンライン端数額及びオフライン端数額が記録されていない記録媒体を受け付け、管理装置50が挿入通知を受信して通番の更新を行った後(ここで通番不一致)、玉貸ユニット20が残額通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には消去すべきオンライン端数額及び/又はオフライン端数額が記録媒体に記録されていないので、前記S230に進む。
一方、S273でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて該オフライン端数額を記憶して(S274)、前記S240に進む。即ち通番が一致せず、記録媒体のオンライン端数額が零でありオフライン端数額が零でない場合とは、オンライン状態にある玉貸ユニット20が、オンライン端数額及びオフライン端数額が記録されていない記録媒体を受け付け、管理装置50が挿入通知を受信して通番の更新を行った後(ここで通番不一致)、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態が発生し、オフライン一発貸しが行われて発生したオフライン端数額が記録媒体に記録された場合であり、この場合には消去すべきオフライン端数額が記録媒体に記録されているので、前記S240に進む。
前記S260でオンライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが挿入処理中又は精算処理中であるか否かを判定する(S281)。このS281で挿入処理中又は精算処理中でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶し(S286)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S287)、S288に進む。一方、S281で挿入処理中又は精算処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオンライン端数額を消去すると共に(S282)、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を消去し(S283)、S282の処理の際にオンライン端数額が記憶されていた場合には、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶し(S284)、管理通番が記録通番よりも進んでいることから、該管理通番を1つ戻して(S285)、S288に進む。
即ちオンライン状態にある玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われ、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、オンライン端数額が記録された記録媒体が排出される。次にオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でNO,S260でNO,S281でNOと判定されて、S286以下の処理が行われ、オンライン端数額が記憶され、ステータスとして挿入処理中と記憶された状態になるが、玉貸ユニット20が予定残額通知(図13のS242)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、オンライン端数額が記録された記録媒体が排出される。さらにオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でNO,S260でNO,S281でYESと判定されて、S282で前記記憶されているオンライン端数額が消去され、S284で前記挿入通知に含まれるオンライン端数額が改めて記憶される。
一方、オンライン状態にある玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われ、玉貸ユニット20が加算完了通知(図10のS151,S170)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致し、オンライン端数額が記録された記録媒体が排出される。次にオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でYES,S204でNOと判定され、S220の処理が行われてステータスとして挿入処理中と記憶された状態になると共に、S240の通番更新処理が行われて通番がズレた状態になり、玉貸ユニット20が予定残額通知(図13のS242)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、オンライン端数額が記録された記録媒体が排出される。さらにオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でNO,S260でNO,S281でYESと判定されて、S282以下の処理が行われるが、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額は、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信していることにより当該オンライン端数額の管理残額に対する加算が行われているにも拘わらず、玉貸ユニット20が加算完了通知(同S151,S170)を受信していないために記録媒体から消去されずに残存しているものであるため、仮に当該オンライン端数額を記憶すると再び管理残額に対して加算されて二重加算になってしまうから、S284では当該オンライン端数額は記憶されない。
S285又はS287の処理を行った管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(S288)、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S289)。このS289でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記S240に進む。一方、S289でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて該オフライン端数額を記憶して(S290)、前記S240に進む。
次に図15は、玉貸ユニット20においてオフライン状態の発生を検出した場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態の発生を検出すると(S300)、該オフライン状態の発生を検出したのが前記S101の貨幣受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「貨幣受付」であるか否かを判定する(S301)。
このS301で貨幣受付後である(YES)と判定された場合には、受付貨幣額が所定額(ここでは1000円)以上であるか否かを判定する(S302)。このS302で受付貨幣額が所定額未満である(NO)と判定された場合には、後述するS350に進む。一方、S302で受付貨幣額が所定額以上である(YES)と判定された場合には、前記S107の予定残額通知を受信済であるか否かを判定する(S303)。
このS303で予定残額通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S310で前記S101で受け付けた貨幣を返却し、S311で記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定し、記録媒体を受付中であれば(YES)、後述するS505に進み、記録媒体を受付中でなければ(NO)、S312で記憶残額が零であるか否かを判定し、記憶残額が零でなければ(NO)、後述するS505に進み、記憶残額が零であれば(YES)、オフライン状態で貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S313)。
この予定残額通知を受信済でない場合には、管理装置50が入金要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該入金要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで後者の、入金要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、管理装置50において受付貨幣額が未加算の状態で記憶されており(即ち入金処理中であり)、玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われていない状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S260でYES,S261でYESと判定されて、S262以下の処理が行われる。
前記S303で予定残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S304で前記S108の残額記憶済であるか否かを判定し、残額記憶済でなければ(NO)、S305で残額を制御部21のRAMで記憶してS306に進み、残額記憶済であれば(YES)、S306に進む。S306では前記S109の受付貨幣取込済であるか否かを判定し、受付貨幣取込済でなければ(NO)、S307で受付貨幣を取り込んでS308に進み、受付貨幣取込済であれば(YES)、S308に進む。S308では前記S110の通番更新済であるか否かを判定し、通番更新済でなければ(NO)、S309で通番更新を行って後述するS505に進み、通番更新済であれば(YES)、後述するS505に進む。ここでS505は、オフライン状態において貨幣受付,又は返却操作を待機する状態である。
この予定残額通知を受信済である場合には、管理装置50が貨幣取込通知(図8のS111)を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該貨幣取込通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、貨幣取込通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、管理装置50において受付貨幣額が未加算の状態で記憶されており(即ち入金処理中であり)、玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でYES,S205でYESと判定されて、S206以下の処理が行われる。
前記S301で貨幣受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S121の玉貸操作受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「玉貸操作受付」であるか否かを判定する(S321)。このS321で玉貸操作受付後である(YES)と判定された場合には、前記S128の減算完了通知を受信済であるか否かを判定する(S322)。
このS322で減算完了通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S325で前記S129の記憶残額減算済であるか否かを判定し、記憶残額減算済でなければ(NO)、S326で使用額+消費税額を記憶残額から減算してS327に進み、記憶残額減算済であれば(YES)、S327に進む。S327では記憶残額が零であるか否かを判定し、記憶残額が零でなければ(NO)、後述するS505に進み、記憶残額が零であれば(YES)、S328に進む。S328ではビジタコイン5を受付中であるか否かを判定し、ビジタコイン5を受付中でなければ(NO)、後述するS505に進み、ビジタコイン5を受付中であれば(YES)、S329で投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5に記録されているオンライン残額有りフラグを消去し、S330で第1の投入コインストッパ26bを開放状態とすることにより、該投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5をコイン収納部27aに収納して、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S331)。
前記S322で減算完了通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S323で前記S123の通番更新済であるか否かを判定し、通番更新済でなければ(NO)、S324で通番更新を行って後述するS505に進み、通番更新済であれば(YES)、後述するS505に進む。
この減算完了通知を受信済でない場合には、管理装置50が減算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該減算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、減算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、入金処理中,挿入処理中,又は精算処理中のいずれでもない状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S260でYES,S261でNO,S263でNOと判定されて、S266以下の処理が行われる。また後者の、減算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、減算処理済の状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でYES,S205でNO,S208でNO,S213でNO,S216でYESと判定されて、S230以下の処理が行われる。
前記S321で玉貸操作受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S201の記録媒体受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「記録媒体受付」であるか否かを判定する(S341)。このS341で記録媒体受付後である(YES)と判定された場合には、前記S242の予定残額通知を受信済であるか否かを判定する(S342)。
このS342で予定残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S343で前記S244及び前記S245の端数額消去済であるか否かを判定し、端数額消去済でなければ(NO)、S344でオンライン端数額及びオフライン端数額の消去を行ってS345に進み、端数額消去済であれば(YES)、S345に進む。S345では前記S246の通番更新済であるか否かを判定し、通番更新済でなければ(NO)、S346で通番更新を行って後述するS505に進み、通番更新済であれば(YES)、後述するS505に進む。
この予定残額通知を受信済である場合には、管理装置50が端数額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該端数額消去通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、端数額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、管理装置50においてオフライン端数額が未加算の状態で記憶されており(即ち挿入処理中であり)、記録媒体のオフライン端数額が消去されている状態になる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でYES,S205でNO,S208でYESと判定されて、S209以下の処理が行われる。
前記S342で予定残額通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S347で前記S232の残額通知を受信済であるか否かを判定し、残額通知受信済であれば(YES)、前記S345に進み、残額通知受信済でなければ(NO)後述するS505に進む。
この予定残額通知を受信済でない場合には、管理装置50が挿入通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該挿入通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで後者の、挿入通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、管理装置50においてオフライン端数額が未加算の状態で記憶されており(即ち挿入処理中であり)、記録媒体にオフライン端数額が記録されている状態になる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S260でYES,S261でNO,S263でYESと判定されて、S264以下の処理が行われるか、又はS203でNO,S260でNO,S281でYESと判定されて、S282以下の処理が行われる。
前記S341で記録媒体受付後でない(NO)と判定された場合には、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S348)。
次に図16は、図15に続く図である。前記S302で受付貨幣額が所定額未満である(NO)と判定された場合には、で前記S151又は前記S170の加算完了通知を受信済であるか否かを判定する(S350)。
このS350で加算完了通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S351で前記S152又は前記S171の記憶残額加算済であるか否かを判定し、記憶残額加算済でなければ(NO)、S352で前記オンライン端数額を記憶残額に加算してS353に進み、記憶残額加算済であれば(YES)、S353に進む。S353では前記S153又は前記S172のオンライン端数額消去済であるか否かを判定し、オンライン端数額消去済でなければ(NO)、前記記録媒体に記録されているオンライン端数額を消去してS355に進み、オンライン端数額消去済であれば(YES)、S355に進む。S355では記憶残額が零であるか否かを判定し、記憶残額が零でなければ(NO)、後述するS505に進み、記憶残額が零であれば(YES)、S356に進む。S356ではビジタコイン5を受付中であるか否かを判定し、ビジタコイン5を受付中でなければ(NO)、後述するS505に進み、ビジタコイン5を受付中であれば(YES)、S357で投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5に記録されているオンライン残額有りフラグを消去し、S358で第1の投入コインストッパ26bを開放状態とすることにより、該投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5をコイン収納部27aに収納して、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S359)。
前記S350で加算完了通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S361で前記S141〜S145,及びS147,又は前記S141,S161〜S164,及びS166の各処理を実行済であるか否かを判定し、各処理のいずれかを実行済でなければ(NO)、S362で該未実行の処理を実行してS363に進み、各処理をすべて実行済であれば(YES)、S363に進む。S363では記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定し、記録媒体を受付中であれば(YES)、後述するS505に進み、記録媒体を受付中でなければ(NO)、S364に進む。S364では記憶残額が零であるか否かを判定し、記憶残額が零でなければ(NO)、後述するS505に進み、記憶残額が零であれば(YES)、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S365)。
この加算完了通知を受信済でない場合には、管理装置50が加算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該加算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、加算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、管理装置50においてオンライン端数額の加算が行われておらず、記録媒体にオンライン端数額が記憶されている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S260でNO,S281でNOと判定されて、S286以下の処理が行われる。また後者の、加算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、管理装置50においてオンライン端数額の加算が行われて、ステータスとして挿入処理中と記憶されており、記録媒体にオンライン端数額が記録されている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でNOと判定されて、S220以下の処理が行われる。
次に図17は、管理装置50とオフライン状態である玉貸ユニット20において記録媒体を受け付けた場合及び貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、オフライン状態において記録媒体受付を待機している状態で、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S501)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、該読み取った記録情報にオフライン端数額が含まれるか否かを判定する(S502)。このS502でオフライン端数額が含まれる(YES),即ちオフライン端数額が記録されていると判定された場合には、該オフライン端数額を制御部21のRAMで記憶し(S503)、記憶端数額を残額表示器30に表示して(S504)、オフライン状態において貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S505)。一方、S502でオフライン端数額が含まない(NO),即ちオフライン端数額が記録されていないと判定された場合にも、前記S505に進む。
また玉貸ユニット20は、オフライン状態において貨幣受付を待機している状態で、貨幣を受け付けると(S510)、受付貨幣額がオフライン一発貸しで使用可能な1000円以下であるか否かを判定する(S511)。このS511で受付貨幣額が1000円を超えている(NO)と判定された場合には、受付貨幣を返却して、貨幣受付を待機する状態になると共に、記録媒体を受け付けていない場合には記録媒体受付を待機する状態,記録媒体を受け付けている場合には返却操作を待機する状態となる。一方、S511で受付貨幣額が1000円以下である(YES)と判定された場合には、記憶端数額が零であるか否かを判定する(S512)。ここで記憶端数額とは、前記S501で受け付けた記録媒体に記録されていた端数額,又は前回の貨幣の受付に基づいて後述するS514で特定された端数額である。
このS512で記憶端数額が零である(YES)と判定された場合には、受付貨幣額が税込単位額(ここでは105円)以上であるか否かを判定する(S513)。このS513で受付貨幣額が税込単位額未満である(NO)と判定された場合には、受付貨幣を返却して、貨幣受付を待機する状態になると共に、記録媒体を受け付けていない場合には記録媒体受付を待機する状態,記録媒体を受け付けている場合には返却操作を待機する状態となる。一方、S513で受付貨幣額が税込単位額以上である(YES)と判定された場合には、前述した第1の特定処理により、受付貨幣額(ここでは1000円)から貸与対象額(945円)と端数額(55円)を特定し(S514)、遊技者の操作によることなく、該特定した貸与対象額分の玉貸処理であるオフライン一発貸しを行い(S515)、該特定した端数額を制御部21のRAMで記憶して(S516)、前記S504に進む。このように、玉貸ユニット20において、オフライン一発貸しによって発生する端数額が記憶され、後述するS541で遊技者から排出操作を受け付けると、該記憶されている端数額をオフライン端数額として記録した記録媒体が排出されるので、一発貸しを行う毎に端数額を記録媒体に記録する場合に比べて、記録媒体の寿命を延ばすことができる。なおオフライン状態では、処理履歴DBの記憶内容は更新されない。
前記S512で記憶端数額が零でない(NO)と判定された場合には、記憶端数額+受付貨幣額が税込単位額(ここでは105円)以上であるか否かを判定する(S523)。このS523で記憶端数額+受付貨幣額が税込単位額未満である(NO)と判定された場合には、受付貨幣を返却して、貨幣受付を待機する状態になると共に、記録媒体を受け付けていない場合には記録媒体受付を待機する状態,記録媒体を受け付けている場合には返却操作を待機する状態となる。一方、S523で記憶端数額+受付貨幣額が税込単位額以上である(YES)と判定された場合には、前述した第2の特定処理により、記憶端数額(ここでは55円)+受付貨幣額(ここでは1000円)から貸与対象額(1050円)と端数額(5円)を特定し(S524)、遊技者の操作によることなく、該特定した貸与対象額分の玉貸処理であるオフライン一発貸しを行い(S525)、制御部21のRAMで記憶している記憶端数額を該特定した端数額に更新して(S526)、前記S504に進む。
このように、オフライン状態にある玉貸ユニット20において、貨幣が受け付けられると、オフライン一発貸しによって発生する端数額と受付貨幣額との合算額が税込単位額以上である(即ちS523でYESである)ことを条件として、受け付けた貨幣が回収されて貸与対象額分の玉貸処理が行われることにより、税込単位額未満の低額貨幣も使用可能となるので、遊技者の利便性が向上する。またオフライン状態にある玉貸ユニット20において、オフライン状態にあった他の玉貸ユニット20で発生した端数額(オフライン端数額)が記録されている会員カード4又はビジタコイン5が受け付けられ、さらに貨幣が受け付けられると、該端数額と受付貨幣額との合算額が税込単位額以上である(即ちS523でYESである)ことを条件として、受け付けた貨幣が回収されて貸与対象額分の玉貸処理が行われることにより、税込単位額未満の低額貨幣も使用可能となるので、遊技者の利便性が向上する。さらにオフライン一発貸し後さらに貨幣が受け付けられると、S524で端数額と受付貨幣額との合算額から貸与対象額と端数額が特定され、後述するS541で遊技者から返却操作を受け付けると、端数額がオフライン端数額として記録された記録媒体が排出されることにより、オフライン一発貸しを行う毎に記録媒体を排出する場合に比べて記録媒体の節約になると共に、遊技者にとっても端数額の記録された記録媒体を複数扱う必要がなくなって利便性が向上する。
次に図18は、図17に続く図である。玉貸ユニット20は、オフライン状態において返却操作を待機している状態で、返却ボタン16が押下されて返却操作を受け付けると(S541)、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する(S542)。このS542で記録媒体を受け付けていない(NO)と判定された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S543)。このS543で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去し(S544)、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録して(S545)、S546に進む。一方、S543で記憶残額が零である(YES)と判定された場合にも、S546に進む。
S546では、記憶端数額が零であるか否かを判定する。このS546で記憶端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグが記録されているか否かを判定する(S547)。このS547でオンライン残額有りフラグが記録されている(YES)と判定された場合には、S552に進む。一方、S547でオンライン残額有りフラグが記録されていない(NO)と判定された場合には、前記ビジタコイン5にオンライン端数額が記録されているか否かを判定する(S548)。このS548でオンライン端数額が記録されている(YES)と判定された場合には、S552に進む。一方、S548でオンライン端数額が記録されていない(NO)と判定された場合には、返却操作が無効とされ(S549)、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる。
前記S546で記憶端数額が零でない(NO)と判定された場合には、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5に該記憶端数額をオフライン端数額として記録し(S550)、制御部21のRAMで記憶している該記憶端数額を消去して(S551)、S552に進む。
S552では、第2の収納コインストッパ27cを開放状態とすることにより、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5を返却する。即ちビジタコイン5は、記憶端数額がある場合,オンライン残額有りフラグが記録されている場合,及びオンライン端数額が記録されている場合において返却される。このように、オフライン状態にある玉貸ユニット20で、貨幣が受け付けられてオフライン一発貸しが行われた結果として端数額が発生し、該端数額を使用した玉貸処理が行われた結果として当該端数額が零になった場合において、オンライン残額有りフラグが該ビジタコイン5に記録されていることを条件として、当該ビジタコイン5が排出されるので、管理残額があるビジタコイン5を遊技者に確実に返却できる一方で、管理残額が無く本来返却する必要のないビジタコイン5の無駄な返却を防止できる。そして第2の収納コインストッパ27cを閉鎖状態とし、第1の収納コインストッパ27bを開放状態とすることにより、コイン収納部27aで保持している最下位のビジタコイン5を該コイン収納部27aから排出して収納コイン保持部27Pで保持し(S553)、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる。
前記S542で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、ビジタコイン5を受付中であるか否かが判定される(S560)。このS560でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S561)。このS561で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去し(S562)、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録して(S563)、S564に進む。一方、S561で記憶残額が零である(YES)と判定された場合にも、S564に進む。
S564では、記憶端数額が零であるか否かを判定する。このS564で記憶端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記ビジタコイン5に記録されているオフライン端数額を消去して(S565)、該ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグが記録されているか否かを判定する(S566)。このS566でオンライン残額有りフラグが記録されている(YES)と判定された場合には、S571に進む。一方、S566でオンライン残額有りフラグが記録されていない(NO)と判定された場合には、前記ビジタコイン5にオンライン端数額が記録されているか否かを判定する(S567)。このS567でオンライン端数額が記録されている(YES)と判定された場合には、S571に進む。一方、S567でオンライン端数額が記録されていない(NO)と判定された場合には、第1の投入コインストッパ26bを開放状態とすることにより、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5をコイン収納部27aに収納して(S568)、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる。
前記S564で記憶端数額が零でない(NO)と判定された場合には、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5に該記憶端数額をオフライン端数額として記録し(S569)、制御部21のRAMで記憶している該記憶端数額を消去して(S570)、S571に進む。
S571では、第2の投入コインストッパ26cを開放状態とすることにより、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5を返却する。即ちビジタコイン5は、記憶端数額がある場合,オンライン残額有りフラグが記録されている場合,及びオンライン端数額が記録されている場合において返却される。このように、オフライン状態にある玉貸ユニット20で、貨幣が受け付けられてオフライン一発貸しが行われた結果として端数額が発生し、該端数額を使用した玉貸処理が行われた結果として当該端数額が零になった場合において、オンライン残額有りフラグが該ビジタコイン5に記録されていることを条件として、当該ビジタコイン5が排出されるので、管理残額があるビジタコイン5を遊技者に確実に返却できる一方で、管理残額が無く本来返却する必要のないビジタコイン5の無駄な返却を防止できる。
前記S560でビジタコイン5を受付中でない(NO),即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去し(S581)、記憶端数額が零であるか否かを判定する(S582)。このS582で記憶端数額が零である(YES)と判定された場合には、カード保持部24Pで保持している会員カード4に記録されているオフライン端数額を消去して(S583)、該会員カード4を返却する(S586)。一方、S584で記憶端数額が零でない(NO)と判定された場合には、該会員カード4に該記憶端数額をオフライン端数額として記録し(S584)、制御部21のRAMで記憶している該記憶端数額を消去して(S585)、該会員カード4を返却する(S586)。即ち会員カード4は、返却操作を受け付けると、常に返却される。
以上に説明した遊技用システム1によれば、記録媒体貸与処理に使用された使用額に対応する消費税額を徴収する場合に、オフライン状態の玉貸ユニット20が貨幣を受け付けたときに、受付貨幣額から、予め定められた単位使用額と該単位使用額に対応する間接税額との合算額である税込単位額の整数倍に相当する貸与対象額を特定し、該特定した貸与対象額分の遊技媒体を貸与するための貨幣貸与処理(いわゆるオフライン一発貸し)を行うようにしても、該貨幣貸与処理によって発生する端数額が記録媒体に記録されて排出される(S550,S563,S584)。そして前記図12に示すように、該記録媒体がオンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられることで、管理装置50において該記録媒体の端数額が管理残額に加算されて遊技媒体の貸与に使用可能となることにより、該端数額を処理するための釣銭払出機能や追加入金機能を玉貸ユニット20に設ける必要がないので、玉貸ユニット20のコストが上昇することがない。また、オフライン端数額を精算することなく遊技に使用することができるので、遊技者の利便性が向上する。
次に図19は、予定残額通知の受信前にオフライン状態となった玉貸ユニット20において貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、オフライン端数額(ここでは55円)が記録されている記録媒体を受け付けると(S201)、前述の如く、前記S202以下の処理を行い、管理装置50は、当該記録媒体の記録媒体IDと対応付けて該オフライン端数額を記憶し(S217,S222,S274,又はS290)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S240)、該記録媒体IDに対応付けて前記挿入通知に含まれる装置IDを記憶して(S241)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額と前記オフライン端数額との合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S242)。
この予定残額通知を玉貸ユニット20が受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、記録媒体にオフライン端数額が記録されており、管理装置50においてオフライン端数額が未加算の状態で記憶されている(即ち挿入処理中である)状態になる。
この状態で玉貸ユニット20が貨幣(ここでは1000円)を受け付けると、前述した第2の特定処理により、記憶端数額(55円)+受付貨幣額(1000円)から貸与対象額(1050円)と端数額(5円)を特定し、遊技者の操作によることなく、該特定した貸与対象額分の玉貸処理であるオフライン一発貸しを行い、制御部21のRAMで記憶している記憶端数額を該特定した端数額に更新する。即ち記録媒体に記録されているオフライン端数額から50円が消費されて、該オフライン端数額が5円になり、管理装置50で記憶されているオフライン端数額である55円と異なることになる。
この場合には、オンライン状態にある玉貸ユニット20において当該記録媒体が受け付けられると、オンライン端数額が記録されていない場合には、S203でNO,S260でNO,S261でNO,S263でYESと判定され、S264で前記記憶されているオフライン端数額(55円)が消去され、S274で前記挿入通知に含まれるオフライン端数額(5円)が記憶される。またオンライン端数額が記録されている場合には、S203でNO,S260でYES,S281でYESと判定され、S283で前記記憶されているオフライン端数額(55円)が消去され、S290で前記挿入通知に含まれるオフライン端数額(5円)が記憶される。そして該記憶されたオフライン端数額(5円)は、S250で管理残額に対して加算される。従って、オフライン状態となった後に引き続き遊技を続けた場合であっても、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入することで、残額が確定される。
このように、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態となった場合であっても、その後、オフライン状態となった玉貸ユニット20で継続して遊技を行うことが可能であり、さらに、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入して遊技を行うことが可能であるため、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
次に図20は、端数額消去通知の送信後にオフライン状態となった玉貸ユニット20において貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、オフライン端数額(ここでは55円)が記録されている記録媒体を受け付けると(S201)、前述の如く、前記S202以下の処理を行い、管理装置50は、当該記録媒体の記録媒体IDと対応付けて該オフライン端数額を記憶し(S217,S222,S274,又はS290)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S240)、該記録媒体IDに対応付けて前記挿入通知に含まれる装置IDを記憶して(S241)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額と前記オフライン端数額との合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S242)。
この予定残額通知を受信した玉貸ユニット20は、前記記録媒体に記録されているオフライン端数額を消去し(S245)、該記録媒体の通番に1を加算して更新し(S246)、端数額消去通知を管理装置50に対して送信する(S246)。この端数額消去通知を玉貸ユニット20が送信し管理装置50が受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致し、管理装置50においてオフライン端数額が未加算の状態で記憶されており(即ち挿入処理中であり)、記録媒体のオフライン端数額が消去されている状態になる。
この状態で玉貸ユニット20が貨幣(ここでは500円)を受け付けると、前述した第1の特定処理により、受付貨幣額(500円)から貸与対象額(420円)と端数額(80円)を特定し、遊技者の操作によることなく、該特定した貸与対象額分の玉貸処理であるオフライン一発貸しを行い、該特定した端数額を制御部21のRAMで記憶する。ここで記憶されたオフライン端数額は、管理装置50で記憶されているオフライン端数額が管理残額に対して加算された後に、さらに加算されるべきものである。
この場合には、オンライン状態にある玉貸ユニット20において当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,前記オフライン端数額と共にオンライン端数額も消去されているのでS204でYES,S205でNO,S208でYESと判定され、S211で前記記憶されているオフライン端数額(55円)が管理残額に対して加算され、S212で該オフライン端数額が消去され、S218で前記挿入通知に含まれるオフライン端数額(80円)が記憶される。そして該記憶されたオフライン端数額(80円)は、S250で管理残額に対して加算される。従って、オフライン状態となった後に引き続き遊技を続けた場合であっても、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入することで、残額が確定される。
このように、玉貸ユニット20が端数額消去通知を送信した後、管理装置50が該端数額消去通知を受信する前にオフライン状態となった場合であっても、その後、オフライン状態となった玉貸ユニット20で継続して遊技を行うことが可能であり、さらに、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入して遊技を行うことが可能であるため、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
ここで、本発明のように、記録媒体に通番を記録している場合に生じる効果について、例を挙げて説明する。本例のように、オフライン端数額を含む挿入通知を受信した管理装置50で、オフライン端数額を一旦記憶して、予定残額通知を玉貸ユニット20に対して返信し、該予定残額通知を受信した玉貸ユニット20で、記録媒体に記録されているオフライン端数額を消去した後に、端数額消去通知を管理装置50に対して送信し、該端数額消去通知を受信した管理装置50で、オフライン端数額を管理残額に加算するように構成した場合、予定残額通知の送信後にオフライン状態が発生すると、従来技術(特開2000−148683)を使用しても、当該オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまでは、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信したか否か,即ち記録媒体に記録されているオフライン端数額の消去が行われたか否かを、管理装置50側では特定不可能である。
そのため、当該オフライン状態の玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20に受け付けられ、該記録媒体に記録されているオフライン端数額を含む挿入通知が送信されたときに、当該オフライン端数額が、前回の予定残額通知に応じて一旦消去された後にオフライン一発貸しにより新たに発生したものか、一旦消去されることなく残存しているもの(あるいは残存した端数額の一部がオフライン状態の玉貸ユニット20で使用された後の値)かを、管理装置50側において特定できない。つまり、記憶しているオフライン端数額に加えて今回のオフライン端数額を管理残額に加算すべきか、記憶しているオフライン端数額を消去して今回のオフライン端数額のみを管理残額に加算すべきかを特定することができない。このときに、一律にオフライン端数額を消去したり管理残額に加算したりすると、遊技者あるいは遊技場が損をしてしまうし、また、前記オフライン状態の玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまで一律に記録媒体の残額の使用を許可しない(例えば記録媒体の返却禁止,又は返却は可能であるがオフライン状態の玉貸ユニット20から排出された事を特定可能な情報(例えばオフライン時排出フラグ)を記録して、他の玉貸ユニット20や精算装置60で使用不可能とする処理を行う)ようにすると、遊技者に迷惑がかかる。
そこで本発明のように、記録媒体に通番を記録すると共に、管理装置50で記録媒体IDに対応付けられた通番を管理するようにしておき、管理装置50でオフライン端数額の記憶を行ったときに管理通番を更新し、玉貸ユニット20でオフライン端数額の消去を行ったときに記録通番を更新することで、通番が一致しないときには、図20に示したように、記録媒体に記録されているオフライン端数額の消去が行われたことを特定して、記憶しているオフライン端数額を管理残額に加算し、通番が一致するときには、図19に示したように、記録媒体に記録されているオフライン端数額の消去が行われていないことを特定して、記憶しているオフライン端数額を消去することで、残額を確定することができる。そのため、遊技者又は遊技場が損害を被ることがなく、またオフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、他の玉貸ユニット20での使用や精算装置60での精算を行うことができ、遊技者に迷惑がかからない。
例えば図19に示したように、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態となった後に、オフライン一発貸しが行われて、オフライン端数額が消費されたときにも、通番が一致していることから、記録媒体に記録されているオフライン端数額が消去されていない旨を特定して、記憶しているオフライン端数額を消去し、消費後のオフライン端数額を新たに記憶するので、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態となり、オフライン一発貸しが行われても、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入することで、残額が確定される。
さらに図20に示したように、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信した後にオフライン状態となった後に、オフライン一発貸しが行われて、オフライン端数額が生じたときにも、通番が不一致であることから、記録媒体に記録されているオフライン端数額が消去されている旨を特定して、記憶しているオフライン端数額を管理残額に加算し、新たなオフライン端数額を記憶するので、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信した後にオフライン状態となり、オフライン一発貸しが行われても、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入することで、残額が確定される。
次に図21は、玉貸ユニット20においてオンライン状態への復帰を検出した場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、前記通信可否検知手段によりオンライン状態への復帰を検出すると(S601)、記録媒体(即ち会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない場合には収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5,会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部24Pで保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5)の記録媒体ID,オンライン端数額,オフライン端数額,及び通番を含むオンライン復帰通知を管理装置50に対して送信する(S602)。このオンライン復帰通知は、前記挿入通知と同等のものであるため、該オンライン復帰通知を受信した管理装置50は、S203以下で前記挿入通知を受信した場合と同様の処理を行う。
次に図22は、精算装置60において記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。精算装置60は、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S701)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、該読み取った記録情報に含まれるオフライン端数額が税込単位額未満であるか否かを判定する(Sa701)。このSa701でオンライン端数額が税込単位額未満でない(NO)と判定された場合には、エラー処理として、図5(b)のD3に示す画面をディスプレイ63に表示する。このように、記録媒体に記録されているオフライン端数額が予め定められた所定の金額(ここでは税込単位額)未満であることを条件としてオフライン端数額の精算が行われることにより、記録情報が改ざんされた記録媒体により不正に精算が行われたとしても前記所定の金額未満の貨幣しか払い出されないので、不正による被害を最小限に抑えることができる。一方、Sa701でオフライン端数額が税込単位額未満である(YES)と判定された場合には、前記読み取った記録媒体ID,オンライン端数額,オフライン端数額,及び通番を含む精算要求を管理装置50に対して送信する(S702)。
S702の精算要求を受信した管理装置50は、該精算要求に含まれる通番が該精算要求に含まれる記録媒体IDと対応付けられた一致するか否かを判定する(S703)。このS703で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、後述するS760以下の通番不一致時処理に進む。一方、S703で通番が一致する(YES)と判定された場合には、前記精算要求に含まれるオンライン端数額が零であるか否かを判定する(S704)。
このS704でオンライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが入金処理中であるか否かを判定する(S705)。このS705で入金処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し(S706)、該受付貨幣額を消去して(S707)、S713に進む。即ち通番が一致し、記録媒体のオンライン端数額が零であり、ステータスが入金処理中である(受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている)場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図8のS107)を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S111)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われているにも拘わらず、受付貨幣額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると遊技者が損害を被ることになるため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算して該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。このように、通番が一致すると判定され、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、受付貨幣額加算処理と加算済更新処理とが行われるので、玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信してから管理装置50が通番更新通知(貨幣取込通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある精算装置60に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S705で入金処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが挿入処理中又は精算処理中であるか否かを判定する(S708)。このS708で挿入処理中又は精算処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオンライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し(S709)、該オンライン端数額を消去すると共に(S710)、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し(S711)、該オフライン端数額を消去して(S712)、S713に進む。即ち通番が一致し、記録媒体のオンライン端数額が零であり、ステータスが挿入処理中又は精算処理中である(即ちオンライン端数額及び/又はオフライン端数額が未加算の状態で記憶されている)場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図13のS242)を受信してから管理装置50が端数額消去通知(同S247)を受信する前,又は精算装置60が精算許諾情報(図23のS752)を受信してから管理装置50が精算完了通知(同S757)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には記録媒体に記録されているオンライン端数額及びオフライン端数額の消去が行われているにも拘わらず、オンライン端数額及びオフライン端数額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると遊技者が損害を被る(負の値のオンライン端数額については遊技場が損害を被る)ことになるため、管理装置50においてオンライン端数額及びオフライン端数額を管理残額に対して加算して消去する処理を行うものである。このように、通番が一致すると判定され、かつ入金残額(オフライン端数額)が未加算の状態で記憶されていることを条件として、入金残額加算処理と加算済更新処理とが行われるので、玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信してから管理装置50が通番更新通知(端数額消去通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある精算装置60に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S708で挿入処理中又は精算処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが精算処理中であるか否かを判定する(S713)。このS713で精算処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている管理残額を消去して(S714)、S715に進む。即ち通番が一致し、ステータスが精算処理中である場合とは、精算装置60が精算許諾情報(図23のS752)を受信してから管理装置50が精算完了通知(同S757)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には精算装置60において許諾額分の貨幣の払い出しが行われているにも拘わらず、管理残額が消去されずに残存状態のままとなり、該残存状態の管理残額に基づいて貨幣の払い出しが行われると遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において管理残額を消去する処理を行うものである。このように、通番が一致すると判定され、かつステータスが精算処理中であるときには、管理残額が消去されるので、精算装置60が精算許諾情報を受信してから管理装置50が精算完了通知に受信する前にオフライン状態となった場合、即ち遊技者に貨幣が払い出されているにも拘わらず、管理残額が消去されていない状況となっても、その後、記録媒体の通番の受信によって管理残額を消去することができ、遊技場の損害を防止することができる。
前記S713で精算処理中でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして精算処理中と記憶し(S715)、前記精算要求に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S716)。このS716でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、後述するS730に進む。即ち通番が一致し、記録媒体のオンライン端数額及びオフライン端数額が零である場合とは、第1にオフライン状態が発生していない場合,第2に入金処理中において玉貸ユニット20が予定残額通知(図8のS107)を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S111)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第3に挿入処理中において玉貸ユニット20が予定残額通知(図13のS242)を受信してから管理装置50が端数額消去通知(同S247)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,又は第4に精算処理中において精算装置60が精算許諾情報(図23のS752)を受信してから管理装置50が精算完了通知(同S757)を受信する前にオフライン状態が発生した場合のいずれかであり、いずれの場合にも消去すべきオンライン端数額及びオフライン端数額が記録媒体に記録されていないので、後述するS730に進む。
一方、S716でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて該オフライン端数額を記憶して(S717)、後述するS740に進む。即ち通番が一致し、記録媒体のオンライン端数額が零でありオフライン端数額が零でない場合とは、オフライン状態の玉貸ユニット20でオフライン一発貸しが行われてオフライン端数額が記録された場合であり、この場合には消去すべきオフライン端数額が記録媒体に記録されているので、後述するS740に進む。
前記S704でオンライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして精算処理中と記憶し(S720)、前記精算要求に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S721)。このS721でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、後述するS740に進む。即ち通番が一致し、記録媒体のオンライン端数額が零でなくオフライン端数額が零である場合とは、オンライン状態の玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われてオンライン端数額が記録され、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信してから玉貸ユニット20が加算完了通知(同S151,S170)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には消去すべきオンライン端数額が記録媒体に記録されているので、後述するS740に進む。
一方、S721でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて該オフライン端数額を記憶して(S722)、後述するS740に進む。即ち通番が一致し、記録媒体のオンライン端数額が零でなくオフライン端数額が零でない場合とは、オンライン状態の玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われてオンライン端数額が記録され、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信してから玉貸ユニット20が加算完了通知(同S151,S170)を受信する前にオフライン状態が発生した場合の記録媒体が、オフライン状態の玉貸ユニット20で受け付けられ、オフライン一発貸しが行われてオフライン端数額が記録された場合であり、この場合には消去すべきオンライン端数額及びオフライン端数額が記録媒体に記録されているので、後述するS740に進む。
なお前記S704でオンライン端数額が零でない(NO)と判定されているのに当該オンライン端数額を記憶しないのは、当該オンライン端数額は、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信していることにより当該オンライン端数額の管理残額に対する加算が行われているにも拘わらず、玉貸ユニット20が加算完了通知(同S151,S170)を受信していないために記録媒体から消去されずに残存しているものであるため、仮に当該オンライン端数額を記憶すると再び管理残額に対して加算されて二重加算になってしまうからである。従って、当該オフライン端数額を記憶しないことにより二重加算が防止され、これにより、当該オフライン端数額が正の値(即ち端数額)である場合には、二重加算により遊技場が損害を被ることがなくなり、また当該オフライン端数額が負の値(即ち対応消費税額)である場合には、二重加算(実質的には対応消費税額の二重減算)により遊技者が損害を被ることがなくなり、正確に管理残額を確定することができる。
次に図23は、図22に続く図である。管理装置50は、前記S716でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S730)、該記録媒体IDに対応付けて前記精算要求に含まれる装置IDを記憶し(S731)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(S732)。
S732の精算許諾情報を受信した精算装置60は、該精算許諾情報に含まれる管理残額である許諾額分の貨幣を払い出し(S733)、記録媒体の通番に1を加算して更新し(S734)、前記記録媒体IDを含む精算完了通知を管理装置50に対して送信する(S735)。
S735の精算完了通知を受信した管理装置50は、該精算完了通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスを精算処理済に更新し(S736)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を消去して(S737)、残額消去完了通知を精算装置60に対して送信する(S738)。
S738の残額消去完了通知を受信した精算装置60は、精算履歴DBにおいて、精算処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、残額として0を記憶する共に、該精算日時を記憶することにより、精算履歴を記憶し(S739)、ビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する(S740)。このS740でビジタコイン5を受付中でない(NO)、即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、カードR/W64で受け付けている該会員カード4を返却する。一方、S740でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、コインR/W65で受け付けているビジタコイン5に記録されているオンライン残額有りフラグを消去し(S741)、該ビジタコイン5をコイン回収部65bに回収して(S742)、処理を終了する(S743)。なお図示しないが、精算装置60と管理装置50とがオフライン状態になった場合には、受け付けている記録媒体が返却される。
また管理装置50は、前記S717でオフライン端数額が記憶された場合,前記S721でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合,及び前記S722でオフライン端数額が記憶された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S750)、該記録媒体IDに対応付けて前記精算要求に含まれる装置IDを記憶し(S751)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額と前記記憶されているオンライン端数額及びオフライン端数額との合算額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(S752)。
S752の精算許諾情報を受信した精算装置60は、記録媒体(即ち会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部24Pで保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5)に記録されているオンライン端数額を消去すると共に(S753)、該記録媒体に記録されているオフライン端数額を消去し(S754)、前記精算許諾情報に含まれる合算額である許諾額分の貨幣を払い出し(S755)、該記録媒体の通番に1を加算して更新し(S756)、前記記録媒体IDを含む精算完了通知を管理装置50に対して送信する(S757)。
S757の精算完了通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオンライン端数額を消去して(S758)、S759に進む。これにより、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信する前にオフライン状態が発生しても、当該記録媒体をオンライン状態にある精算装置60に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
また、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、玉貸処理に使用される金額に対応する消費税額を徴収する場合に、貸与対象額分の貸与処理(少額一発貸し)が行われた玉貸ユニット20から送信される加算要求を管理装置50が受信することなくオフライン状態となったときに、本来管理残額に加算すべき端数額がオンライン端数額として記録された記録媒体が排出され、管理装置50が、該記録媒体を受け付けた精算装置60からの精算要求に含まれるオンライン端数額を含めて精算を許諾するので、端数額の精算ができずに遊技者が損害を被ることがなくなる。
さらに、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、玉貸処理に使用される金額に対応する消費税額を徴収する場合に、受付貨幣額+対応消費税額分の貸与処理(少額一発貸し)が行われた玉貸ユニット20から送信される加算要求を管理装置50が受信することなくオフライン状態となったときに、本来管理残額に加算すべき対応消費税額*(−1)がオンライン端数額として記録された記録媒体が排出され、管理装置50が、該記録媒体を受け付けた精算装置60からの精算要求に含まれる負の値のオンライン端数額を含めて精算を許諾するので、対応消費税額が精算されることにより遊技場が損害を被ることがなくなる。
またS758の処理を行った管理装置50は、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を消去して(S759)、前記S736に進む。これにより、オフライン状態にあった玉貸ユニット20で発生したオフライン端数額が記録された記録媒体を、オンライン状態にある精算装置60に挿入することで、該オフライン端数額を含めて精算が許諾されるので、端数額の精算ができずに遊技者が損害を被ることがなくなる。
次に図24は、図22に続く図であり、通番不一致時処理の一例を表す図である。管理装置50は、前記S703で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、前記精算要求に含まれるオンライン端数額が零であるか否かを判定する(S760)。
このS760でオンライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが入金処理中であるか否かを判定する(S761)。このS761で入金処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算することなく消去し(S762)、該記録媒体IDに対応付けられた管理通番が記録通番よりも進んでいることから、該管理通番を1つ戻して(S765)、S772に進む。即ち通番が一致せず、記録媒体のオンライン端数額が零であり、ステータスが入金処理中である(受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている)場合とは、管理装置50が入金要求(図8のS103)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(同S111)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われていない(返却が行われている)にも拘わらず、受付貨幣額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算することなく該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。このように、通番が一致しないと判定され、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、受付貨幣額加算処理が行われることなく、加算済更新処理が行われるので、管理装置50が減算要求を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある精算装置60に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S761で入金処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが挿入処理中又は精算処理中であるか否かを判定する(S763)。このS763で挿入処理中又は精算処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を消去し(S764)、該記録媒体IDに対応付けられた管理通番が記録通番よりも進んでいることから、該管理通番を1つ戻して(S765)、S772に進む。即ち通番が一致せず、記録媒体のオンライン端数額が零であり、ステータスが挿入処理中又は精算処理中である(即ちオンライン端数額及びオフライン端数額が未加算の状態で記憶されている)場合とは、管理装置50が挿入通知(図12のS202)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(図13のS242)を受信する前,又は管理装置50が精算要求(図22のS702)を受信してから精算装置60が精算許諾情報(図23のS752)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には管理装置50で記憶されているオフライン端数額が消去されずに残存状態のままとなり、該残存状態のオフライン端数額が管理残額に加算されると遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50においてオフライン端数額を管理残額に対して加算せずに該オフライン端数額を消去する処理を行うものである。このように、通番が一致しないと判定され、かつ入金残額(オフライン端数額)が未加算の状態で記憶されていることを条件として、入金残額加算処理が行われることなく、加算済更新処理が行われるので、管理装置50が記録媒体受付通知(挿入通知)を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信する前,又は管理装置50が精算要求を受信してから精算装置60が精算許諾情報を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある精算装置60に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S763で挿入処理中又は精算処理中でない(NO)と判定された場合には、図7(d)に示す残額管理DBを参照して、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶されている使用装置IDを、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用された玉貸ユニット20の装置IDとして特定し(S766)、さらに図7(d)に示す玉貸設定金額DBを参照して、該特定した装置IDに対応する玉貸設定金額を特定し(S767)、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額が該特定した玉貸設定金額以上であるか否かを判定する(S768)。
このS768で管理残額が玉貸設定金額以上である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、該玉貸設定金額を管理残額から減算し(S769)、前記記録媒体IDと対応付けられた通番に1を加算して更新し(S771)、S772に進む。一方、S768で管理残額が玉貸設定金額未満である(NO)と判定された場合には、税込単位額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額(例えば管理残額が475円であれば、税込単位額の4倍である420円)を、管理残額から減算し(S770)、前記記録媒体IDと対応付けられた通番に1を加算して更新し(S771)、S772に進む。
即ち通番が一致せず、記録媒体のオンライン端数額が零であり、入金処理中,挿入処理中,及び精算処理中でない場合とは、管理装置50が減算要求(図9のS124)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において使用額+消費税額分の玉貸処理が行われているにも拘わらず、管理装置50において管理残額から使用額+消費税額の減算処理が行われていない状態となり、該状態で放置されると遊技場が損害を被ることになるため、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用されていた玉貸ユニット20を特定すると共に、その玉貸設定金額を特定し、管理残額が玉貸設定金額以上であれば該玉貸設定金額,管理残額が玉貸設定金額未満であれば、税込単位額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額を、使用額+消費税額として特定し、管理装置50において減算処理を行うものである。このように、玉貸ユニット20で記録媒体貸与処理(使用額+消費税額分の玉貸処理)が行われたにも拘わらず、オフライン状態の発生により管理装置50で管理残額の減算処理が行われなかった場合に、当該記録媒体がオンライン状態の精算装置60において受け付けられることで、管理装置50において、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている通番とが一致しないと判定され、かつ連携処理中でない旨が記憶されていることを条件として、減算処理が行われなかったことが特定され、該減算処理が行われて残額が確定するので、オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、管理残額を精算装置60において精算することが可能となり、遊技者に迷惑がかかることがなく、また遊技場が損をすることもない。また減算処理が行われない事態を回避して、遊技場の損害を防止することができる。
ここで各玉貸ユニット20について異なる玉貸設定金額が設定される場合にも、精算要求に含まれる記録媒体IDの記録媒体が前回受け付けられていた玉貸ユニット20を特定して、対応する玉貸設定金額を、管理残額から減算するので、正確な残額に補正することができる。また管理残額が玉貸設定金額未満である場合にも、税込単位額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額を、管理残額から減算するので、正確な残額に補正することができる。
前記S771の処理を行った管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして精算処理中と記憶し(S772)、前記精算要求に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S773)。このS773でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記S730に進む。即ち通番が一致せず、記録媒体のオンライン端数額及びオフライン端数額が零である場合とは、オンライン状態にある玉貸ユニット20が、オンライン端数額及びオフライン端数額が記録されていない記録媒体を受け付け、管理装置50が挿入通知を受信して通番の更新を行った後(ここで通番不一致)、玉貸ユニット20が残額通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には消去すべきオンライン端数額及び/又はオフライン端数額が記録媒体に記録されていないので、前記S730に進む。
一方、S773でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて該オフライン端数額を記憶して(S774)、前記S750に進む。即ち通番が一致せず、記録媒体のオンライン端数額が零でありオフライン端数額が零でない場合とは、オンライン状態にある玉貸ユニット20が、オンライン端数額及びオフライン端数額が記録されていない記録媒体を受け付け、管理装置50が挿入通知を受信して通番の更新を行った後(ここで通番不一致)、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態が発生し、オフライン一発貸しが行われて発生したオフライン端数額が記録媒体に記録された場合であり、この場合には消去すべきオフライン端数額が記録媒体に記録されているので、前記S750に進む。
前記S760でオンライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが挿入処理中又は精算処理中であるか否かを判定する(S781)。このS781で挿入処理中又は精算処理中でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記精算要求に含まれるオンライン端数額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶し(S786)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S787)、S788に進む。一方、S781で挿入処理中又は精算処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオンライン端数額を消去すると共に(S782)、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を消去し(S783)、S782の処理の際にオンライン端数額が記憶されていた場合には、前記精算要求に含まれるオンライン端数額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶し(S784)、管理通番が記録通番よりも進んでいることから、該管理通番を1つ戻して(S785)、S788に進む。
即ちオンライン状態にある玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われ、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、オンライン端数額が記録された記録媒体が排出される。次にオンライン状態にある精算装置60が該記録媒体を受け付けると、S703でNO,S760でNO,S781でNOと判定されて、S786以下の処理が行われ、オンライン端数額が記憶され、ステータスとして挿入処理中と記憶された状態になるが、精算装置60が精算許諾情報(図23のS752)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、オンライン端数額が記録された記録媒体が排出される。さらにオンライン状態にある精算装置60が該記録媒体を受け付けると、S703でNO,S760でNO,S781でYESと判定されて、S782で前記記憶されているオンライン端数額が消去され、S784で前記精算要求に含まれるオンライン端数額が改めて記憶される。
一方、オンライン状態にある玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われ、玉貸ユニット20が加算完了通知(図10のS151,S170)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致し、オンライン端数額が記録された記録媒体が排出される。次にオンライン状態にある精算装置60が該記録媒体を受け付けると、S703でYES,S704でNOと判定され、S720の処理が行われてステータスとして精算処理中と記憶された状態になると共に、S750の通番更新処理が行われて通番がズレた状態になり、精算装置60が予定残額通知(図23のS752)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、オンライン端数額が記録された記録媒体が排出される。さらにオンライン状態にある精算装置60が該記録媒体を受け付けると、S703でNO,S760でNO,S781でYESと判定されて、S782以下の処理が行われるが、前記精算要求に含まれるオンライン端数額は、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信していることにより当該オンライン端数額の管理残額に対する加算が行われているにも拘わらず、玉貸ユニット20が加算完了通知(同S151,S170)を受信していないために記録媒体から消去されずに残存しているものであるため、仮に当該オンライン端数額を記憶すると再び管理残額に対して加算されて二重加算になってしまうから、S784では当該オンライン端数額は記憶されない。
S785又はS787の処理を行った管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして精算処理中と記憶し(S788)、前記精算要求に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S789)。このS789でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記S750に進む。一方、S789でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて該オフライン端数額を記憶して(S790)、前記S750に進む。
次に図25は、ビジタコイン発行装置70において貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。このビジタコイン発行装置70は、コインストッカ75bから排出されたビジタコイン5をコインR/W75の内部で保持しており、この状態で貨幣(ここでは10000円)を受け付けると(S901)、図6(b)のD12に示す発行額選択画面をタッチパネル式のディスプレイ73に表示する(S902)。この状態で発行額(ここでは5000円)の選択を受け付けると(S903)、コインR/W75の内部で保持しているビジタコイン5から記録媒体IDを読み取り(S904)、該読み取った記録媒体ID(コインID)と、S903で選択された発行額である選択額とを含む発行要求を、管理装置50に対して送信する(S905)。該発行要求を受信した管理装置50は、該発行要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて該発行要求に含まれる選択額を残額として記憶する選択額記憶処理を行って(S906)、該残額を含む発行許諾情報を、ビジタコイン発行装置70に対して返信する(S907)。
該発行許諾情報を受信したビジタコイン発行装置70は、コインR/W75の内部で保持しているビジタコイン5に対してオンライン残額有りフラグを記録し(S908)、発行履歴DBにおいて、記録媒体発行処理の対象となったビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、S903の発行許諾情報に含まれる残額を前記記録媒体発行処理の対象となった残額として記憶する共に、発行日時を記憶することにより、発行履歴を記憶し(S909)、コインR/W75の内部で保持しているビジタコイン5を発行し(S910)、釣銭がある場合には該釣銭の払い出しを行う(S911)。そしてコインストッカ75bで収納しているビジタコイン5を該コインストッカ75bから排出してコインR/W75の内部で保持する(S912)。
次に図26は、営業終了後における処理の一例を表す図である。管理装置50は、遊技場の営業終了後に、残額管理DBの記憶内容を、センタ管理装置80に対して送信する(S1001)。該残額管理DBの記憶内容を受信したセンタ管理装置80は、該受信した残額管理DBの記憶内容をバックアップ情報としてバックアップDBに記憶すると共に(S1002)、該バックアップ情報を記憶した日時をバックアップ日時としてバックアップDBに記憶して(S1003)、バックアップ情報の記憶が完了した旨を示すバックアップ完了通知を、管理装置50に対して返信する(S1004)。
次に図27は、残額管理DBのデータが使用不能となった場合における処理の一例を表す図である。管理装置50は、破損又は故障等により、前記管理している残額が失われた場合(例えば残額管理DBのデータが破損やアクセス不能により使用不能となった場合)において、新しい管理装置50に取り替えられた後に、処理履歴送信要求を各玉貸ユニット20に対して送信し(S1011)、精算履歴送信要求を精算装置60に対して送信し(S1021)、発行履歴送信要求をビジタコイン発行装置70に対して送信し(S1031)、バックアップ情報送信要求をセンタ管理装置80に対して送信する(S1041)。
処理履歴送信要求を受信した玉貸ユニット20は、図7(a)に示す処理履歴DBの記憶内容を抽出して(S1012)、該抽出した処理履歴を管理装置50に対して送信する(S1013)。また精算履歴送信要求を受信した精算装置60は、図7(b)に示す精算履歴DBの記憶内容を抽出して(S1022)、該抽出した精算履歴を管理装置50に対して送信する(S1023)。また発行履歴送信要求を受信したビジタコイン発行装置70は、図7(c)に示す発行履歴DBの記憶内容を抽出して(S1032)、該抽出した発行履歴を管理装置50に対して送信する(S1033)。さらにバックアップ情報送信要求を受信したセンタ管理装置80は、図7(e)に示すバックアップDBの記憶内容を抽出して(S1042)、該抽出したバックアップ情報及びバックアップ日時を管理装置50に対して送信する(S1043)。該バックアップ情報及びバックアップ日時を受信した管理装置50は、該受信したバックアップ情報を復旧用テーブルとして制御部52のRAMで記憶して(S1044)、S1045に進む。
ここで前記最後残額特定処理手段として機能する制御部52は、S1045〜S1048で最後残額特定処理を行う。即ち、まずS1045で、前記S1013で受信した処理履歴,前記S1023で受信した精算履歴,及び前記S1033で受信した発行履歴を統合(マージ)して、統合テーブルとして制御部52のRAMで記憶する。具体的には、前記受信した処理履歴,精算履歴,及び発行履歴に含まれるすべての記録媒体IDについて、各記録媒体ID毎に、該受信した処理履歴,精算履歴,及び発行履歴から、各処理内容(排出,精算,又は発行),残額,及び処理日時(排出日時,精算日時,又は発行日時)を抽出すると共に、該抽出した各履歴を、各記録媒体ID毎に、最後処理特定情報に基づいて最後の処理日時(即ち最新の処理日時)が一番下になるように並べ替えて、統合テーブルとして記憶する。ここで玉貸ユニット20から送信されてくる処理履歴は各記録媒体IDに対して1つのみであるため、各玉貸ユニット20から処理履歴が送信されてきても、最後処理特定処理が簡素化される。次にS1046で、該統合テーブルを、記録媒体IDの昇順に並べ替える(ソートする)。このS1045及びS1046で作成された統合テーブルが、図27に示すものである。
次にS1047で、統合テーブルで記憶されている各記録媒体IDについて、バックアップ日時以降の最新の処理日時を特定することにより、各記録媒体ID毎に、当該記録媒体IDの会員カード4又はビジタコイン5に係わる最後の処理を特定する。具体的には、統合テーブルにおいて、最新の処理日時が一番下になるように、各記録媒体IDについての履歴が並べ替えられているので、該一番下の処理日時を最新の処理日時として特定する。そしてS1048で、S1047で特定した最新の処理日時(即ち最後の処理)に対応する残額を各記録媒体ID毎に特定する。このS1047及びS1048で特定された内容が、図27に示す統合テーブルにおいて太枠で囲んだ部分である。
これによれば、管理装置50において、精算装置60から送信されてきた精算履歴も含めて残額が復帰されるので、精算処理の対象となった記録媒体(会員カード4)が遊技者に返却されるシステムであっても、遊技者に対して正確な残額を保証することができる。即ち、仮に精算履歴を含めて残額を復帰しないとすれば、残額(例えば10000円)がある会員カード4を玉貸ユニット20から排出し、該残額を精算装置60で精算してから該会員カード4を遊技者に返却し、その後に管理装置50で管理している該残額が失われた場合に、実際には精算済みであるにも拘わらず、残額10000円の状態で排出された旨の処理履歴が玉貸ユニット20から管理装置50に対して送信され、該処理履歴に基づいて残額10000円が復帰されてしまうことにより、遊技場が損をしてしまうところ、本発明によれば、精算履歴を含めて残額を復帰するので、図27の統合テーブルにおけるM−0004のように、精算済みである会員カード4については残額が復帰されることがなく、遊技場が損をしてしまうおそれが減少する。
また、管理装置50において、ビジタコイン発行装置70から送信されてきた発行履歴も含めて残額が復帰されるので、ビジタコイン発行装置70で発行された記録媒体が玉貸ユニット20で玉貸処理に使用される前に管理装置50で管理している残額が失われても、記録媒体発行処理の対象となった残額を復帰して、遊技者に対して該残額を保証することができる。即ち、仮に発行履歴を含めて残額を復帰しないとすれば、ビジタコイン発行装置70でビジタコイン5を発行した後、該ビジタコイン5を玉貸ユニット20で使用する前に、管理装置50で管理している残額が失われた場合に、処理履歴がないために残額を復帰できず、遊技者が損をしてしまうところ、本発明によれば、発行履歴を含めて残額を復帰するので、図27の統合テーブルにおけるV−0234のように、発行済みであるが使用前であるビジタコイン5についても残額を復帰させることができ、遊技者が損をしてしまうおそれが減少する。
なおS1047において、バックアップ日時以降の最新の処理日時を特定するのは、以下の理由によるものである。例えば、ある記録媒体について、3月1日に記録媒体発行処理が行われて残額5000円が発行履歴DBに記憶され、同日に該残額を使用した玉貸処理が行われて残額2000円が処理履歴DBに記憶され、毎日の営業終了後にバックアップが行われ、5月1日に残額2000円の前記処理履歴が前記256個の記憶容量を超えたために消去された後に、管理装置50で管理している残額2000円が失われ、該残額の復帰が行われる場合を想定する。ここで当該記録媒体についての正しい残額は2000円であるが、仮にバックアップ日時と無関係に最新の処理日時を特定すると、前記処理履歴が消去されているので、前記記録媒体発行処理が行われた3月1日が最新の処理日時として特定されて、発行履歴にある残額5000円が復帰されてしまう。一方、バックアップ日時以降の最新の処理日時を特定すれば、記録媒体発行処理が行われた3月1日は最新の処理日時としては特定されず、バックアップされている正しい残額2000円を復帰させることができる。従って、上述の如く、バックアップ日時以降の最新の処理日時を特定するのである。
次に前記残額復帰処理手段として機能する制御部52は、前記S1044,及び次に述べるS1049〜S1050で残額復帰処理を行う。即ち、S1049で、前記S1048で各記録媒体ID毎に特定した残額を、復旧用テーブルの各記録媒体IDに対応する残額に上書きする。ここで復旧用テーブルにおけるM−0002の会員カード4に対応する残額は、統合テーブルにおいて復帰することができなかった残額(即ち処理履歴,精算履歴,発行履歴では復帰することができなかった残額)であるため、該復旧用テーブルの残額のまま(即ちバックアップ情報に含まれる残額のまま)存置される。そしてS1050で、該S1049で作成された復旧用テーブルを、図7(d)に示す残額管理DBとしてハードディスク55に記憶することにより、残額を復帰する。換言すれば、前記最後残額特定処理により各記録媒体ID毎に特定された残額と、前記バックアップ情報に含まれる各記録媒体ID毎の残額とに基づいて、各記録媒体の最後の残額が特定されて、該特定された残額を新たに管理するための残額復帰処理が行われる。このように、管理装置50において、処理履歴,精算履歴,発行履歴では復帰することができない残額を、センタ管理装置80から送信されてきたバックアップ情報に基づいて復帰することができるので、より多くの残額を復帰させて、遊技者に対して該残額を保証することができる。
以上に説明した遊技用システム1によれば、管理装置50において、各玉貸ユニット20から送信されてきた処理履歴に基づいて、各記録媒体ID毎に、当該記録媒体IDの会員カード4又はビジタコイン5に係わる最後の処理を特定すると共に、該最後の処理に対応する残額を特定する最後残額特定処理が行われ、該特定された残額が新たな残額として管理されるので、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、管理装置50で管理している残額が失われても、該残額を復帰して、遊技者に対して該残額を保証することができる。即ち、従来のように残額の保証ができなければ、該残額が失われてしまうので遊技者が損をしてしまうと共に、仮に遊技者の言うままに残額を保証したならば、遊技場が損をしてしまうという問題が生ずるところ、本発明によれば、残額を復帰することができるので、遊技者が損をしてしまうおそれが減少すると共に、正確な残額を復帰することができるので、遊技者の言うままに残額を保証してしまうことが無くなり、遊技場が損をしてしまうおそれが減少するという顕著な効果を奏する。
[3.変形例]
最後に、本発明の変形例について説明する。この変形例には、消費税が徴収されない変形例と、受付貨幣額及びオフライン端数額が受信時に管理残額に対して加算される変形例と、その他の変形例が含まれる。
[3−1.消費税が徴収されない変形例]
上記の実施形態では、パチンコ玉の貸与に応じた間接税として消費税が徴収される例について説明したが、これに限らず、本発明の遊技用システム1は、消費税が徴収されない場合にも適用可能である。このように消費税が徴収されないので、玉貸処理に伴う端数額は生じない。従って、記録媒体には、オンライン端数額及びオフライン端数額は記録されないが、予め定められた基準貸与額(ここでは500円)と受付貨幣額との差額が前記オンライン端数額に代わり記録され、またオフライン状態における使用額分の玉貸処理に使用されなかった残額である入金残額が前記オフライン端数額に代わり記録される。
また各玉貸ユニット20に対して設定されている玉貸設定金額は、間接税を含まない金額であり、例えば500円又は300円である。なお、この変形例では、図7(d)に示す残額管理DBにおいて、ステータスは記憶されないが、精算装置60から送信されてくる精算要求の受信に応じて、該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて、該精算要求を受信した旨を示す精算要求受信情報が精算要求受信フラグ記憶される。また該残額管理DBにおいて、前記差額がオンライン端数額に代わり記憶され、前記入金残額がオフライン端数額に代わり記憶される。以下、図28〜図42を参照して、消費税が徴収されない変形例について説明する。
まず図28は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。この図28は、前記図8と比較して、S102に代えてS102’の処理が行われる点と、S116の処理が行われない点のみが異なる。ここでS102’では、受付貨幣額が基準貸与額(ここでは500円)以上であるか否かを判定する。このS102’で受付貨幣額が基準貸与額未満である(NO)と判定された場合には、後述するS141に進む。一方、S102’で受付貨幣額が基準貸与額以上である(YES)と判定された場合には、記録媒体IDと受付貨幣額とを含む入金要求を管理装置50に対して送信する(S103)。
次に図29は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において玉貸操作を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、玉貸操作を待機している状態で、玉貸ボタン15が押下されて玉貸操作を受け付けると(S121)、使用額分の玉貸処理を開始し(S122’)、記録媒体の通番に1を加算して更新し(S123)、前記記録媒体IDと使用額とを含む減算要求を管理装置50に対して送信する(S124’)。
S124’の減算要求を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該減算要求に含まれる使用額を該減算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額から減算し(S125’)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S126)、減算完了通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S128)。
S128の減算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、使用額を記憶残額から減算し(S129’)、前記S122’で開始された使用額分の玉貸処理の終了を待機する(S130’)。このS130’で所定時間を経過しても該玉貸処理が終了しない場合には、多機能ランプ29を点灯させる等により、その旨を遊技場の店員に報知する。一方、S130’で該玉貸処理が終了した(YES)と判断された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S131)。このS131で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、前記S112に戻る。一方、S131で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する(S132)。このS132で記録媒体を受付中でない(NO)と判定された場合には、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S133)。一方、S132で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、ビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する(S134)。このS134でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、第1の投入コインストッパ26bを開放状態とすることにより、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5をコイン収納部27aに収納して(S136)、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S133)。一方、S134でビジタコイン5を受付中でない(NO),即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S137)。
次に図30は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において少額一発貸しが行われる場合の処理の一例を表す図である。前記S102’で受付貨幣額が基準貸与額未満である(NO)と判定された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S141)。このS141で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、後述するS162’に進む。一方、S141で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、受付貨幣額が単位使用額(ここでは100円)以上であるか否かを判定する(S142’)。このS142’で受付貨幣額が単位使用額未満である(NO)と判定された場合には、前記S101で受け付けた貨幣を返却して、記録媒体を受け付けていない場合には貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となり、記録媒体を受け付けている場合には貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる。
一方、S142’で受付貨幣額が単位使用額以上である(YES)と判定された場合には、遊技者の操作によることなく、該受付貨幣額分の玉貸処理である少額一発貸しを行い(S144’)、記録媒体を受け付けていない場合には貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となり、記録媒体を受け付けている場合には貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S156’)。ここで玉貸操作を待機する状態とならないのは、管理残額(=記憶残額)が零であるため、玉貸操作を受け付けても使用額分の玉貸処理ができないからである。
前記S141で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、受付貨幣額+記憶残額が基準貸与額以上であるか否かを判定する(S162’)。このS162’で受付貨幣額+記憶残額が基準貸与額未満である(NO)と判定された場合には、前述したS142’及びS144’の処理(即ち受付貨幣額分の玉貸処理)が行われた後、S112の状態となる。
一方、S162’で受付貨幣額+記憶残額が基準貸与額以上である(YES)と判定された場合には、玉貸操作によることなく、基準貸与額分の玉貸処理が開始され(S163’)、記録媒体の通番に1を加算して更新し(S164)、前記記録媒体IDと(基準貸与額−受付貨幣額)*(−1)により算出される差額とを含む加算要求を管理装置50に対して送信して(S165’)、該差額を前記記録媒体に記録する(S166’)。
このように、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、基準貸与額(500円)未満の金額の貨幣を受け付けたときに、受付貨幣額と管理残額との合算額が基準貸与額以上であれば、遊技者の操作によることなく、基準貸与額分のパチンコ玉を貸与するので、遊技者の操作が不要となる分、貨幣の受付からパチンコ玉の貸与までの時間を短縮することができる。その結果、円滑な遊技を促し、遊技者の利便性向上に資すると共に、遊技場の稼働低下を防止することができる。
S165’の加算要求を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該加算要求に含まれる差額(即ち(基準貸与額−受付貨幣額)*(−1))を該加算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して加算し(S167’)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S168)、加算完了通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S170)。
S170の加算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、前記差額を記憶残額に加算し(S171’)、前記記録媒体に記録されている差額を消去し(S172’)、前記S163’で開始された基準貸与額分の玉貸処理の終了を待機する(S173’)。このS173’で所定時間を経過しても該玉貸処理が終了しない場合には、多機能ランプ29を点灯させる等により、その旨を遊技場の店員に報知する。一方、S173’で該玉貸処理が終了した(YES)と判断された場合には、前記S131に進む。これは、前記S171’で記憶残額に加算される差額は負の値であるため、該加算によって記憶残額が零になる可能性があるからである。
例えば、400円の管理残額(=記憶残額)がある状態で、100円の入金を受け付けることで、受付貨幣額+記憶残額≧基準貸与額の条件が満たされ、基準貸与額である500円分のパチンコ玉が貸与され、(基準貸与額−受付貨幣額)*(−1)である差額の−400円が管理残額に加算されて、管理残額が0円となる。ここで、400円の管理残額が残存している状態で、遊技者が100円を投入することで、受付貨幣額100円+管理残額400円の、計500円が消費されて玉貸処理が行われ、結果として受付貨幣額よりも多くの額が消費されるので、円滑な遊技を促し、遊技者の利便性向上に資すると共に、遊技機の稼働率向上に寄与することとなる。
次に図31は、管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20において返却操作を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。この図31は、前記図11と比較して、S195の処理が行われない点,即ちS194でYESと判定されるとS196に進む点のみが異なる。
次に図32は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、記録媒体受付を待機している状態で、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S201)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、該読み取った記録媒体ID,差額,入金残額,及び通番を含む挿入通知を管理装置50に対して送信する(S202’)。
S202’の挿入通知を受信した管理装置50は、該挿入通知に含まれる通番が該挿入通知に含まれる記録媒体IDと対応付けられた一致するか否かを判定する(S203)。このS203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、後述するS260以下の通番不一致時処理に進む。一方、S203で通番が一致する(YES)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれる差額が零であるか否かを判定する(S204’)。
このS204’で差額が零である(YES)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応する受付貨幣額が記憶されているか否かを判定する(S205’)。このS205’で受付貨幣額が記憶されている(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し(S206)、該受付貨幣額を消去して(S207)、S213’に進む。即ち通番が一致し、記録媒体の差額が零であり、受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図28のS107)を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S111)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われているため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算して該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。このように、通番が一致すると判定され、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、受付貨幣額加算処理と加算済更新処理とが行われるので、玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信してから管理装置50が通番更新通知(貨幣取込通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。
前記S205’で受付貨幣額が記憶されていない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応する差額が記憶されているか否かを判定する(S208’)。このS208’で差額が記憶されている(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている差額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し(S209’)、該差額を消去して(S210’)、S210a’に進む。一方、S208’で差額が記憶されていない(NO)と判定された場合にも、S210a’に進む。
S210a’では、前記記録媒体IDに対応する入金残額が記憶されているか否かを判定する。このS210a’で入金残額が記憶されている(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている入金残額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し(S211’)、該入金残額を消去して(S212’)、S213’に進む。一方、S210a’で入金残額が記憶されていない(NO)と判定された場合にも、S213’に進む。
即ち通番が一致し、記録媒体の差額が零であり、差額及び/又は入金残額が未加算の状態で記憶されている場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図33のS242’)を受信してから管理装置50が通番更新通知である記録額消去通知(同S247’)を受信する前,又は精算装置60が精算許諾情報(図41のS752’)を受信してから管理装置50が精算完了通知(同S757)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には記録媒体に記録されている差額及び入金残額の消去が行われているため、管理装置50において差額が記憶されていれば、該差額を管理残額に対して加算して、該差額を消去する処理を行い、入金残額が記憶されていれば、該入金残額を管理残額に対して加算して、該入金残額を消去する処理を行うものである。このように、通番が一致すると判定され、かつ入金残額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、入金残額加算処理と加算済更新処理とが行われるので、玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信してから管理装置50が通番更新通知(記録額消去通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。
S213’では、前記記録媒体IDに対応する精算要求受信フラグが記憶されているか否かを判定する。このS213’で精算要求受信フラグが記憶されている(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、該精算要求受信フラグを消去すると共に、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている管理残額を消去して(S214’)、S216’に進む。一方、S213’で精算要求受信フラグが記憶されていない(NO)と判定された場合にも、S216’に進む。
即ち通番が一致し、精算要求受信フラグが記憶されている場合とは、精算装置60が精算許諾情報(図41のS752’)を受信してから管理装置50が精算完了通知(同S757)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には精算装置60において許諾額分の貨幣の払い出しが行われているため、管理装置50において管理残額を消去する処理を行うものである。このように、通番が一致すると判定され、かつ精算要求受信フラグが記憶されているときには、管理残額が消去されるので、精算装置60が精算許諾情報を受信してから管理装置50が精算完了通知に受信する前にオフライン状態となった場合、即ち遊技者に貨幣が払い出されているにも拘わらず、管理残額が消去されていない状況となっても、その後、記録媒体の通番の受信によって管理残額を消去することができ、遊技場の損害を防止することができる。
S216’では、前記挿入通知に含まれる入金残額が零であるか否かを判定する(S216’)。このS216’で入金残額が零である(YES)と判定された場合には、後述するS230に進む。即ち通番が一致し、記録媒体の差額及び入金残額が零である場合とは、第1にオフライン状態が発生していない場合,第2に入金処理中において玉貸ユニット20が予定残額通知(図28のS107)を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S111)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第3に挿入処理中において玉貸ユニット20が予定残額通知(図33のS242’)を受信してから管理装置50が記録額消去通知(同S247’)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,又は第4に精算処理中において精算装置60が精算許諾情報(図41のS752’)を受信してから管理装置50が精算完了通知(同S757)を受信する前にオフライン状態が発生した場合のいずれかであり、いずれの場合にも消去すべき差額及び入金残額が記録媒体に記録されていないので、後述するS230に進む。
一方、S216’で入金残額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて該入金残額を記憶して(S217’)、後述するS240に進む。即ち通番が一致し、記録媒体の差額が零であり入金残額が零でない場合とは、オフライン状態の玉貸ユニット20で使用額分の玉貸処理が行われて入金残額が記録された場合であり、この場合には消去すべき入金残額が記録媒体に記録されているので、後述するS240に進む。
前記S204’で差額が零でない(NO)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれる入金残額が零であるか否かを判定する(S221’)。このS221’で入金残額が零である(YES)と判定された場合には、後述するS240に進む。即ち通番が一致し、記録媒体の差額が零でなく入金残額が零である場合とは、オンライン状態の玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われて差額が記録され、管理装置50が加算要求(図30のS165’)を受信してから玉貸ユニット20が加算完了通知(同S170)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には消去すべき差額が記録媒体に記録されているので、後述するS240に進む。
一方、S221’で入金残額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて該入金残額を記憶して(S222’)、後述するS240に進む。即ち通番が一致し、記録媒体の差額が零でなく入金残額が零でない場合とは、オンライン状態の玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われて差額が記録され、管理装置50が加算要求(図30のS165’)を受信してから玉貸ユニット20が加算完了通知(同S170)を受信する前にオフライン状態が発生した場合の記録媒体が、オフライン状態の玉貸ユニット20で受け付けられ、使用額分の玉貸処理が行われて入金残額が記録された場合であり、この場合には消去すべき差額及び入金残額が記録媒体に記録されているので、後述するS240に進む。
なお前記S204’で差額が零でない(NO)と判定されているのに当該差額を記憶しないのは、当該差額は、管理装置50が加算要求(図30のS165’)を受信していることにより当該差額の管理残額に対する加算が行われているにも拘わらず、玉貸ユニット20が加算完了通知(同S170)を受信していないために記録媒体から消去されずに残存しているものであるため、仮に当該差額を記憶すると再び管理残額に対して加算されて二重加算になってしまうからである。従って、当該差額を記憶しないことにより二重加算が防止され、これにより、二重加算(実質的には〔基準貸与額−受付貨幣額〕の二重減算)により遊技者が損害を被ることがなくなり、正確に管理残額を確定することができる。
次に図33は、図32に続く図である。この図33の上段に示すフローチャートは、前記図13の上段に示すフローチャートと比較して、S238の処理が行われない点のみが異なるため、説明を省略し、ここでは図33の下段に示すフローチャートについて説明する。
管理装置50は、前記S217’で入金残額が記憶された場合,前記S221’で入金残額が零である(YES)と判定された場合,及び前記S222’で入金残額が記憶された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S240)、該記録媒体IDに対応付けて前記挿入通知に含まれる装置IDを記憶し(S241)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額と前記差額及び前記入金残額との合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S242’)。
S242’の予定残額通知を受信した玉貸ユニット20は、該予定残額通知に含まれる合算額を残額として制御部21のRAMで記憶し(S243)、記録媒体(即ち会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部24Pで保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5)に記録されている差額を消去すると共に(S244’)、該記録媒体に記録されている入金残額を消去し(S245’)、該記録媒体の通番に1を加算して更新し(S246)、前記記録媒体IDを含む記録額消去通知を管理装置50に対して送信して(S247’)、前記S236に進む。
S247’の記録額消去通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている差額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し(S248’)、該差額を消去して(S249’)、S250’に進む。これにより、管理装置50が加算要求(図30のS165’)を受信する前にオフライン状態が発生しても、当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
このように、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、管理残額+受付貨幣額≧基準貸与額であることを条件として、基準貸与額分の貸与処理を行う場合に、基準貸与額分の貸与処理が行われた玉貸ユニット20から送信される加算要求を管理装置50が受信することなくオフライン状態となったときに、本来管理残額に加算すべき差額が記録された記録媒体が排出され、管理装置50が、該記録媒体を受け付けた玉貸ユニット20からの挿入通知に含まれる差額を管理残額に加算するので、差額の加算(実質的には〔基準貸与額−受付貨幣額〕の減算)ができずに遊技場が損害を被ることがなくなる。
またS249’の処理を行った管理装置50は、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている入金残額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し(S250’)、該入金残額を消去する(S251’)。これにより、オフライン状態にあった玉貸ユニット20で発生した入金残額が記録された記録媒体を、オンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、該入金残額が管理残額に加算され、該入金残額を精算しなくても遊技に使用できるようになるので、遊技者の利便性が向上する。
次に図34は、図32に続く図であり、通番不一致時処理の一例を表す図である。管理装置50は、前記S203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれる差額が零であるか否かを判定する(S260’)。
このS260’で差額が零である(YES)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応する受付貨幣額が記憶されているか否かを判定する(S261’)。このS261’で受付貨幣額が記憶されている(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算することなく消去し(S262)、該記録媒体IDに対応付けられた管理通番が記録通番よりも進んでいることから、該管理通番を1つ戻して(S265)、該記録媒体IDに対応付けられた精算要求受信フラグを消去し(S266a’)、S273’に進む。即ち通番が一致せず、記録媒体の差額が零であり、受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている場合とは、管理装置50が入金要求(図28のS103)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(同S111)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われていない(返却が行われている)にも拘わらず、受付貨幣額が未加算状態のままとなり、該未加算状態の受付貨幣額が管理残額に加算されると遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算することなく該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。このように、通番が一致しないと判定され、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、受付貨幣額加算処理が行われることなく、加算済更新処理が行われるので、管理装置50が減算要求を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S261’で受付貨幣額が記憶されていない(NO)と判定された場合には、〔挿入通知に含まれる通番(記録通番)>挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番(管理通番)〕であるか否かを判定する(S263’)。このS263’で記録通番>管理通番でない(NO)と判定された場合(即ち記録通番<管理通番である場合)には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている入金残額を消去し(S264’)、該記録媒体IDに対応付けられた管理通番が記録通番よりも進んでいることから、該管理通番を1つ戻して(S265)、該記録媒体IDに対応付けられた精算要求受信フラグを消去し(S266a’)、S273’に進む。即ち通番が一致せず、記録媒体の差額が零であり、記録通番<管理通番である場合とは、管理装置50が挿入通知(図32のS202)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(図33のS242’)を受信する前,又は管理装置50が精算要求(図40のS702’)を受信してから精算装置60が精算許諾情報(図41のS752’)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には管理装置50で記憶されている入金残額が消去されずに残存状態のままとなり、該残存状態の入金残額が管理残額に加算されると遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において入金残額を管理残額に対して加算せずに該入金残額を消去する処理を行うものである。このように、通番が一致しないと判定され、かつ入金残額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、入金残額加算処理が行われることなく、加算済更新処理が行われるので、管理装置50が記録媒体受付通知(挿入通知)を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信する前,又は管理装置50が精算要求を受信してから精算装置60が精算許諾情報を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
以上に説明した遊技用システム1によれば、玉貸ユニット20での特定処理に伴って更新される通番が記録媒体に記録されるので、オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、該玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられることで、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている通番から、オフライン状態の発生により管理装置50で連携処理が行われたにも拘わらず該連携処理に対応する特定処理が玉貸ユニット20で行われていないことを特定して、対処することができる。
ここで通番が一致せず、かつ精算要求受信フラグが記憶されていることから、管理装置50がS702’の精算要求を受信し、精算装置60がS752’の精算許諾情報を受信することなくオフライン状態となったこと、即ち貨幣は払い出されておらず、消去すべき精算要求受信フラグが記憶されていることが特定される。このように管理残額50が精算要求を受信してから精算装置60が精算許諾情報を受信する前にオフライン状態が発生すると、貨幣が払い出されていないにも拘わらず、精算要求受信フラグが残存しているままとなる。そして精算要求受信フラグが記憶されていることに基づいて管理残額を消去してしまうと、遊技者が損害を被ることになる。
従って、記憶されている精算要求受信フラグを消去する処理を行うことで、管理残額を確定させている。これにより、管理装置50がS702’の精算要求を受信してから精算装置60がS752’の精算許諾情報を受信する前にオフライン状態となっても、オンライン状態にある別の玉貸ユニット20に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。また、管理残額が消去されてしまうことがないので、遊技者が損害を被ることがない。
前記S263’で記録通番>管理通番である(YES)と判定された場合には、残額管理DBを参照して、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶されている使用装置IDを、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用された玉貸ユニット20の装置IDとして特定し(S266)、さらに玉貸設定金額DBを参照して、該特定した装置IDに対応する玉貸設定金額を特定し(S267)、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額が該特定した玉貸設定金額以上であるか否かを判定する(S268)。
このS268で管理残額が玉貸設定金額以上である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、該玉貸設定金額を管理残額から減算し(S269)、前記記録媒体IDと対応付けられた通番に1を加算して更新し(S271)、S272に進む。一方、S268で管理残額が玉貸設定金額未満である(NO)と判定された場合には、管理残額を消去し(S270’)、前記記録媒体IDと対応付けられた通番に1を加算して更新し(S271)、S273’に進む。
即ち通番が一致せず、記録媒体の差額が零であり、受付貨幣額を記憶しておらず、記録通番>管理通番である場合とは、管理装置50が減算要求(図29のS124’)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において使用額分の玉貸処理が行われているにも拘わらず、管理装置50において管理残額から使用額の減算処理が行われていない状態となり、該状態で放置されると遊技場が損害を被ることになるため、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用されていた玉貸ユニット20を特定すると共に、その玉貸設定金額を特定し、管理残額が玉貸設定金額以上であれば該玉貸設定金額,管理残額が玉貸設定金額未満であれば該管理残額を、使用額として特定し、管理装置50において減算処理を行うものである。このように、玉貸ユニット20で記録媒体貸与処理(使用額分の玉貸処理)が行われたにも拘わらず、オフライン状態の発生により管理装置50で管理残額の減算処理が行われなかった場合に、当該記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられることで、管理装置50において、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている通番とが一致しないと判定され、かつ記録通番>管理通番であることを条件として、減算処理が行われなかったことが特定され、該減算処理が行われて残額が確定するので、オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、管理残額を他の玉貸ユニット20において使用することが可能となり、遊技者に迷惑がかかることがなく、また遊技場が損をすることもない。また減算処理が行われない事態を回避して、遊技場の損害を防止することができる。
ここで各玉貸ユニット20について異なる玉貸設定金額が設定される場合にも、挿入通知に含まれる記録媒体IDの記録媒体が前回受け付けられていた玉貸ユニット20を特定して、対応する玉貸設定金額を、管理残額から減算するので、正確な残額に補正することができる。また管理残額が玉貸設定金額未満である場合にも、管理残額を消去するので、正確な残額に補正することができる。
前記S266a’又はS271の処理を行った管理装置50は、前記挿入通知に含まれる入金残額が零であるか否かを判定する(S273’)。このS273’で入金残額が零である(YES)と判定された場合には、前記S230に進む。即ち通番が一致せず、記録媒体の差額及び入金残額が零である場合とは、オンライン状態にある玉貸ユニット20が、差額及び入金残額が記録されていない記録媒体を受け付け、管理装置50が挿入通知を受信して通番の更新を行った後(ここで通番不一致)、玉貸ユニット20が残額通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には消去すべき差額及び/又は入金残額が記録媒体に記録されていないので、前記S230に進む。
一方、S273’で入金残額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて該入金残額を記憶して(S274’)、前記S240に進む。即ち通番が一致せず、記録媒体の差額が零であり入金残額が零でない場合とは、オンライン状態にある玉貸ユニット20が、差額及び入金残額が記録されていない記録媒体を受け付け、管理装置50が挿入通知を受信して通番の更新を行った後(ここで通番不一致)、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態が発生し、オフライン時における使用額分の玉貸処理が行われて発生した入金残額が記録媒体に記録された場合であり、この場合には消去すべき入金残額が記録媒体に記録されているので、前記S240に進む。
前記S260’で差額が零でない(NO)と判定された場合には、〔挿入通知に含まれる通番(記録通番)>挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番(管理通番)〕であるか否かを判定する(S281’)。このS281’で記録通番>管理通番である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記挿入通知に含まれる差額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶し(S286’)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S287)、S289’に進む。一方、S281’で記録通番>管理通番でない(NO)と判定された場合(即ち記録通番<管理通番である場合)には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている差額を消去すると共に(S282’)、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている入金残額を消去し(S283’)、S282’の処理の際にオンライン端数額が記憶されていた場合には、前記挿入通知に含まれる差額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶し(S284’)、管理通番が記録通番よりも進んでいることから、該管理通番を1つ戻して(S285’)、該記録媒体IDに対応付けられた精算要求受信フラグを消去し(S286a’)、S289’に進む。
即ちオンライン状態にある玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われ、管理装置50が加算要求(図30のS165’)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、差額が記録された記録媒体が排出される。次にオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でNO,S260’でNO,S281’でYESと判定されて、S286’以下の処理が行われ、差額が記憶された状態になるが、玉貸ユニット20が予定残額通知(図33のS242’)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、差額が記録された記録媒体が排出される。さらにオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でNO,S260’でNO,S281’でNOと判定されて、S282’で前記記憶されている差額が消去され、S284’で前記挿入通知に含まれる差額が改めて記憶される。
一方、オンライン状態にある玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われ、玉貸ユニット20が加算完了通知(図30のS170)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致し、差額が記録された記録媒体が排出される。次にオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でYES,S204’でNOと判定され、S240の通番更新処理が行われて通番がズレた状態になり、玉貸ユニット20が予定残額通知(図33のS242’)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、差額が記録された記録媒体が排出される。さらにオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でNO,S260’でNO,S281’でYESと判定されて、S282’以下の処理が行われるが、前記挿入通知に含まれる差額は、管理装置50が加算要求(図30のS165’)を受信していることにより当該差額の管理残額に対する加算が行われているにも拘わらず、玉貸ユニット20が加算完了通知(同S170)を受信していないために記録媒体から消去されずに残存しているものであるため、仮に当該差額を記憶すると再び管理残額に対して加算されて二重加算になってしまうから、S284’では当該差額は記憶されない。
Sa286’又はS287の処理を行った管理装置50は、前記挿入通知に含まれる入金残額が零であるか否かを判定する(S289’)。このS289’で入金残額が零である(YES)と判定された場合には、前記S240に進む。一方、S289’で入金残額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて該入金残額を記憶して(S290)、前記S240に進む。
次に図35は、玉貸ユニット20においてオフライン状態の発生を検出した場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態の発生を検出すると(S300)、該オフライン状態の発生を検出したのが前記S101の貨幣受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「貨幣受付」であるか否かを判定する(S301)。
このS301で貨幣受付後である(YES)と判定された場合には、受付貨幣額が基準貸与額(ここでは500円)以上であるか否かを判定する(S302’)。このS302’で受付貨幣額が基準貸与額未満である(NO)と判定された場合には、後述するS350’に進む。一方、S302’で受付貨幣額が基準貸与額以上である(YES)と判定された場合には、前記S107の予定残額通知を受信済であるか否かを判定する(S303)。
このS303で予定残額通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S310で前記S101で受け付けた貨幣を返却し、S311’で記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定し、記録媒体を受付中であれば(YES)、図31に示したS186〜S189の処理の後、S194以降の処理を行い、受け付けている記録媒体を排出し、オフライン状態で貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる。一方、S311’で記録媒体を受付中でなければ(NO)、S186〜S189の処理の後、S191〜S193の処理を行い、収納コイン保持部27Pのビジタコイン5を排出し、オフライン状態で貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる。
この予定残額通知を受信済でない場合には、管理装置50が入金要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該入金要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで後者の、入金要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、管理装置50において受付貨幣額が未加算の状態で記憶されており、玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われていない状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S260’でYES,S261’でYESと判定されて、S262以下の処理が行われる。
前記S303で予定残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S304で前記S108の残額記憶済であるか否かを判定し、残額記憶済でなければ(NO)、S305で残額を制御部21のRAMで記憶してS306に進み、残額記憶済であれば(YES)、S306に進む。S306では前記S109の受付貨幣取込済であるか否かを判定し、受付貨幣取込済でなければ(NO)、S307で受付貨幣を取り込んでS308に進み、受付貨幣取込済であれば(YES)、S308に進む。S308では前記S110の通番更新済であるか否かを判定し、通番更新済でなければ(NO)、S309で通番更新を行って前記S311’に進み、通番更新済であれば(YES)、前記S311’に進む。
この予定残額通知を受信済である場合には、管理装置50が貨幣取込通知(図28のS111)を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該貨幣取込通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、貨幣取込通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、管理装置50において受付貨幣額が未加算の状態で記憶されており(即ち入金処理中であり)、玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204’でYES,S205’でYESと判定されて、S206以下の処理が行われる。
前記S301で貨幣受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S121の玉貸操作受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「玉貸操作受付」であるか否かを判定する(S321)。このS321で玉貸操作受付後である(YES)と判定された場合には、前記S128の減算完了通知を受信済であるか否かを判定する(S322)。
このS322で減算完了通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S325で前記S129の記憶残額減算済であるか否かを判定し、記憶残額減算済でなければ(NO)、S326’で使用額を記憶残額から減算してS327に進み、記憶残額減算済であれば(YES)、S327に進む。S327では記憶残額が零であるか否かを判定し、記憶残額が零でなければ(NO)、前記S311’に進み、記憶残額が零であれば(YES)、S328に進む。S328ではビジタコイン5を受付中であるか否かを判定し、ビジタコイン5を受付中でなければ(NO)、前記S311’に進み、ビジタコイン5を受付中であれば(YES)、S330で第1の投入コインストッパ26bを開放状態とすることにより、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5をコイン収納部27aに収納して、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S331)。
前記S322で減算完了通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S323で前記S123の通番更新済であるか否かを判定し、通番更新済でなければ(NO)、S324で通番更新を行って前記S311’に進み、通番更新済であれば(YES)、前記S311’に進む。
この減算完了通知を受信済でない場合には、管理装置50が減算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該減算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、減算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、差額は記録されておらず、受付貨幣額,差額,入金残額,又は精算要求受信フラグのいずれも記憶されておらず、記録媒体の通番(記録通番)>管理装置で管理される通番(管理通番)となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S260’でYES,S261’でNO,S263’でYESと判定されて、S266以下の処理が行われる。また後者の、減算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、減算処理済の状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204’でYES,S205’でNO,S208’でNO,S210a’でNO,S213’でNO,S216’でYESと判定されて、S230以下の処理が行われる。
前記S321で玉貸操作受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S201の記録媒体受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「記録媒体受付」であるか否かを判定する(S341)。このS341で記録媒体受付後である(YES)と判定された場合には、前記S242’の予定残額通知を受信済であるか否かを判定する(S342’)。
このS342’で予定残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S343’で前記S244’及び前記S245’の記録額(差額,入金残額)消去済であるか否かを判定し、記録額消去済でなければ(NO)、S344’で差額及び入金残額の消去を行ってS345に進み、記録額消去済であれば(YES)、S345に進む。S345では前記S246の通番更新済であるか否かを判定し、通番更新済でなければ(NO)、S346で通番更新を行って前記S311’に進み、通番更新済であれば(YES)、前記S311’に進む。
この予定残額通知を受信済である場合には、管理装置50が記録額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該記録額消去通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、記録額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、管理装置50において入金残額が未加算の状態で記憶されており(即ち挿入処理中であり)、記録媒体の入金残額が消去されている状態になる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204’でYES,S205’でNO,S210a’でYESと判定されて、S211’以下の処理が行われる。
前記S342’で予定残額通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S347で前記S232の残額通知を受信済であるか否かを判定し、残額通知受信済であれば(YES)、前記S345に進み、残額通知受信済でなければ(NO)前記S311’に進む。
この予定残額通知を受信済でない場合には、管理装置50が挿入通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該挿入通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで後者の、挿入通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず(記録通番<管理通番)、記録媒体に入金残額が記録されており、管理装置50において入金残額が未加算の状態で記憶されている状態になる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S260’でYES,S261’でNO,S263’でNOと判定されて、S264’以下の処理が行われるか、又はS203でNO,S260’でNO,S281’でNOと判定されて、S282’以下の処理が行われる。
前記S341で記録媒体受付後でない(NO)と判定された場合には、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S348)。
次に図36は、図35に続く図である。前記S302’で受付貨幣額が基準貸与額未満である(NO)と判定された場合には、で前記S170の加算完了通知を受信済であるか否かを判定する(S350’)。
このS350’で加算完了通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S351’で前記S171’の記憶残額加算済であるか否かを判定し、記憶残額加算済でなければ(NO)、S352’で前記差額を記憶残額に加算してS353’に進み、記憶残額加算済であれば(YES)、S353’に進む。S353’では前記S172’の差額消去済であるか否かを判定し、差額消去済でなければ(NO)、前記記録媒体に記録されている差額を消去して(S354’)、S355に進み、差額消去済であれば(YES)、S355に進む。S355では記憶残額が零であるか否かを判定し、記憶残額が零でなければ(NO)、前記S311’に進み、記憶残額が零であれば(YES)、S356に進む。S356ではビジタコイン5を受付中であるか否かを判定し、ビジタコイン5を受付中でなければ(NO)、前記S311’に進み、ビジタコイン5を受付中であれば(YES)、S358で第1の投入コインストッパ26bを開放状態とすることにより、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5をコイン収納部27aに収納して、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S359)。
前記S350’で加算完了通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S361’で前記S141〜S144’,又は前記S141,S162’〜S164’,及びS166’の各処理を実行済であるか否かを判定し、各処理のいずれかを実行済でなければ(NO)、S362で該未実行の処理を実行してS311’に進み、各処理をすべて実行済であれば(YES)、S311’に進む。
この加算完了通知を受信済でない場合には、管理装置50が加算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該加算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、加算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず(記録通番>管理通番)、管理装置50において差額の加算が行われておらず、記録媒体に差額が記録されている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S260’でNO,S281’でYESと判定されて、S286’以下の処理が行われる。また後者の、加算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、管理装置50において差額の加算が行われて、記録媒体に差額が記録されている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204’でNOと判定されて、S221’以下の処理が行われる。
次に図37は、管理装置50とオフライン状態である玉貸ユニット20において記録媒体を受け付けた場合及び貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、オフライン状態において記録媒体受付を待機している状態で、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S501)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、該読み取った記録情報に入金残額が含まれるか否かを判定する(S502’)。このS502’で入金残額が含まれる(YES),即ち入金残額が記録されていると判定された場合には、該入金残額を制御部21のRAMで記憶し(S503’)、記憶残額を残額表示器30に表示して(S504’)、オフライン状態において貨幣受付,玉貸操作,又は返却操作を待機する状態となる(S505’)。一方、S502’で入金残額が含まれない(NO),即ち入金残額が記録されていないと判定された場合には、貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる。
また玉貸ユニット20は、オフライン状態において貨幣受付を待機している状態で、貨幣を受け付けると(S510)、受付貨幣額を記憶残額に加算することによって記憶残額を更新し(S511’)、S504’以降の処理を行う。
また玉貸ユニット20は、オフライン状態において玉貸操作を待機している状態で、玉貸操作を受け付けると(S520’)、記憶残額≧玉貸設定金額(500円)であれば、玉貸設定金額,記憶残額<玉貸設定金額であれば記憶残額を使用額として、該使用額分の玉貸処理を行い(S521’)、該使用額を記憶残額から減算することによって記憶残額を更新し(S522’)、S504’以降の処理を行う。なお、S522’において、減算後の記憶残額が零となった場合には、貨幣受付を待機する状態になると共に、記録媒体を受け付けていない場合には記録媒体受付を待機する状態,記録媒体を受け付けている場合には返却操作を待機する状態となる。このように、玉貸ユニット20において、オフライン状態で記録媒体から読み取った入金残額が記憶され、該記憶されている入金残額(=記憶残額)の範囲内で使用額分の玉貸処理が行われ、後述するS541で遊技者から排出操作を受け付けると、該記憶されている入金残額を記録した記録媒体が排出されるので、使用額分の玉貸処理を行う毎に更新後の入金残額を記録媒体に記録する場合に比べて、記録媒体の寿命を延ばすことができる。なおオフライン状態では、処理履歴DBの記憶内容は更新されない。
次に図38は、図37に続く図である。玉貸ユニット20は、オフライン状態において返却操作を待機している状態で、返却ボタン16が押下されて返却操作を受け付けると(S541)、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する(S542)。このS542で記録媒体を受け付けていない(NO)と判定された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S543)。このS543で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を入金残額として、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5に記録し(S550’)、該記憶残額を消去して(S551’)、S552に進む。
S552では、第2の収納コインストッパ27cを開放状態とすることにより、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5を返却する。即ちビジタコイン5は、記憶残額がある場合にのみ返却されるので、管理残額があるビジタコイン5を遊技者に確実に返却できる一方で、管理残額が無く本来返却する必要のないビジタコイン5の無駄な返却を防止できる。そして第2の収納コインストッパ27cを閉鎖状態とし、第1の収納コインストッパ27bを開放状態とすることにより、コイン収納部27aで保持している最下位のビジタコイン5を該コイン収納部27aから排出して収納コイン保持部27Pで保持し(S553)、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる。
前記S542で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、ビジタコイン5を受付中であるか否かが判定される(S560)。このS560でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、S564’に進む。
S564’では、記憶残額が零であるか否かを判定する。このS564’で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、前記ビジタコイン5に記録されている入金残額を消去して(S565’)、S571に進む。
前記S564’で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5に該記憶残額を入金残額として記録し(S569’)、制御部21のRAMで記憶している該記憶残額を消去して(S570’)、S571に進む。
S571では、第2の投入コインストッパ26cを開放状態とすることにより、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5を返却する。
前記S560でビジタコイン5を受付中でない(NO),即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、制御部21のRAMで記憶している記憶残額が零であるか否かを判定する(S582’)。このS582’で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、カード保持部24Pで保持している会員カード4に記録されている入金残額を消去して(S583’)、該会員カード4を返却する(S586)。一方、S582’で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、該会員カード4に該記憶残額を入金残額として記録し(S584’)、制御部21のRAMで記憶している該記憶残額を消去して(S585’)、該会員カード4を返却する(S586)。即ち会員カード4は、返却操作を受け付けると、常に返却される。
以上に説明した遊技用システム1によれば、記録媒体貸与処理に使用された使用額に対応する消費税額を徴収しない場合に、オフライン状態の玉貸ユニット20が貨幣又は記録媒体を受け付けて、使用額分の玉貸処理を行うようにしても、記憶残額が入金残額として記録媒体に記録されて排出される(S550’,S569’,S584’)。そして前記図33に示すように、該記録媒体がオンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられることで、管理装置50において該記録媒体の入金残額が管理残額に加算されて遊技媒体の貸与に使用可能となることにより、該入金残額を処理するための釣銭払出機能を玉貸ユニット20に設ける必要がないので、玉貸ユニット20のコストが上昇することがない。また、入金残額を精算することなく遊技に使用することができるので、遊技者の利便性が向上する。
次に図39は、玉貸ユニット20においてオンライン状態への復帰を検出した場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、前記通信可否検知手段によりオンライン状態への復帰を検出すると(S601)、記録媒体(即ち会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない場合には収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5,会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部24Pで保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5)の記録媒体ID,差額,入金残額,及び通番を含むオンライン復帰通知を管理装置50に対して送信する(S602’)。このオンライン復帰通知は、前記挿入通知と同等のものであるため、該オンライン復帰通知を受信した管理装置50は、S203以下で前記挿入通知を受信した場合と同様の処理を行う。
次に図40は、精算装置60において記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。精算装置60は、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S701)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、該読み取った記録媒体ID,差額,入金残額,及び通番を含む精算要求を管理装置50に対して送信する(S702’)。
S702’の精算要求を受信した管理装置50は、該精算要求に含まれる通番が該精算要求に含まれる記録媒体IDと対応付けられた一致するか否かを判定する(S703)。このS703で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、後述するS760’以下の通番不一致時処理に進む。一方、S703で通番が一致する(YES)と判定された場合には、前記精算要求に含まれる差額が零であるか否かを判定する(S704’)。
このS704’で差額が零である(YES)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応する受付貨幣額が記憶されているか否かを判定する(S705’)。このS705’で受付貨幣額が記憶されている(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し(S706)、該受付貨幣額を消去して(S707)、S713’に進む。即ち通番が一致し、記録媒体の差額が零であり、受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図28のS107)を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S111)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われているにも拘わらず、受付貨幣額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると遊技者が損害を被ることになるため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算して該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。このように、通番が一致すると判定され、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、受付貨幣額加算処理と加算済更新処理とが行われるので、玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信してから管理装置50が通番更新通知(貨幣取込通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある精算装置60に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S705’で受付貨幣額が記憶されていない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応する差額が記憶されているか否かを判定する(S708’)。このS708’で差額が記憶されている(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている差額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し(S709’)、該差額を消去して(S710’)、S710a’に進む。一方、S708’で差額が記憶されていない(NO)と判定された場合にも、S710a’に進む。
S710a’では、前記記録媒体IDに対応する入金残額が記憶されているか否かを判定する。このS710a’で入金残額が記憶されている(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている入金残額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し(S711’)、該入金残額を消去して(S712’)、S713’に進む。一方、S710a’で入金残額が記憶されていない(NO)と判定された場合にも、S713’に進む。
即ち通番が一致し、記録媒体の差額が零であり、差額及び/又は入金残額が未加算の状態で記憶されている場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図33のS242’)を受信してから管理装置50が記録額消去通知(同S247’)を受信する前,又は精算装置60が精算許諾情報(図41のS752’)を受信してから管理装置50が精算完了通知(同S757)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には記録媒体に記録されている差額及び入金残額の消去が行われているにも拘わらず、差額及び入金残額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると遊技者が損害を被る(負の値である差額については遊技場が損害を被る)ことになるため、管理装置50において差額が記憶されていれば、該差額を管理残額に対して加算して、該差額を消去する処理を行い、入金残額が記憶されていれば、該入金残額を管理残額に対して加算して、該入金残額を消去する処理を行うものである。このように、通番が一致すると判定され、かつ入金残額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、入金残額加算処理と加算済更新処理とが行われるので、玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信してから管理装置50が通番更新通知(記録額消去通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある精算装置60に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
次にS713’では、前記記録媒体IDに対応する精算要求受信フラグが記憶されているか否かを判定する。このS713’で記憶されている(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている精算要求受信フラグを消去すると共に、該記録媒体IDに対応付けて記憶されている管理残額を消去して(S714’)、S715’に進む。一方、S713’で精算要求受信フラグが記憶されていない(NO)と判定された場合にも、S715’に進む。
即ち通番が一致し、精算要求受信フラグが記憶されている場合とは、精算装置60が精算許諾情報(図41のS752’)を受信してから管理装置50が精算完了通知(同S757)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には精算装置60において許諾額分の貨幣の払い出しが行われているにも拘わらず、管理残額が消去されずに残存状態のままとなり、該残存状態の管理残額に基づいて貨幣の払い出しが行われると遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において管理残額を消去する処理を行うものである。このように、通番が一致すると判定され、かつ精算要求受信フラグが記憶されているときには、管理残額が消去されるので、精算装置60が精算許諾情報を受信してから管理装置50が精算完了通知に受信する前にオフライン状態となった場合、即ち遊技者に貨幣が払い出されているにも拘わらず、管理残額が消去されていない状況となっても、その後、記録媒体の通番の受信によって管理残額を消去することができ、遊技場の損害を防止することができる。
S715’では、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて精算要求受信フラグを記憶し、前記精算要求に含まれる入金残額が零であるか否かを判定する(S716’)。このS716’で入金残額が零である(YES)と判定された場合には、後述するS730に進む。即ち通番が一致し、記録媒体の差額及び入金残額が零である場合とは、第1にオフライン状態が発生していない場合,第2に入金処理中において玉貸ユニット20が予定残額通知(図28のS107)を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S111)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第3に挿入処理中において玉貸ユニット20が予定残額通知(図33のS242’)を受信してから管理装置50が記録額消去通知(同S247’)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,又は第4に精算処理中において精算装置60が精算許諾情報(図41のS752’)を受信してから管理装置50が精算完了通知(同S757)を受信する前にオフライン状態が発生した場合のいずれかであり、いずれの場合にも消去すべき差額及び入金残額が記録媒体に記録されていないので、後述するS730に進む。
一方、S716’で入金残額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて該入金残額を記憶して(S717’)、後述するS750に進む。即ち通番が一致し、記録媒体の差額が零であり入金残額が零でない場合とは、オフライン状態の玉貸ユニット20で使用額分の玉貸処理が行われて入金残額が記録された場合であり、この場合には消去すべき入金残額が記録媒体に記録されているので、後述するS750に進む。
前記S704’で差額が零でない(NO)と判定された場合には、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて精算要求受信フラグを記憶し(S720’)、前記精算要求に含まれる入金残額が零であるか否かを判定する(S721’)。このS721’で入金残額が零である(YES)と判定された場合には、後述するS750に進む。即ち通番が一致し、記録媒体の差額が零でなく入金残額が零である場合とは、オンライン状態の玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われて差額が記録され、管理装置50が加算要求(図30のS165’)を受信してから玉貸ユニット20が加算完了通知(同S170)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には消去すべき差額が記録媒体に記録されているので、後述するS750に進む。
一方、S721’で入金残額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて該入金残額を記憶して(S722’)、後述するS750に進む。即ち通番が一致し、記録媒体の差額が零でなく入金残額が零でない場合とは、オンライン状態の玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われて差額が記録され、管理装置50が加算要求(図30のS165’)を受信してから玉貸ユニット20が加算完了通知(同S170)を受信する前にオフライン状態が発生した場合の記録媒体が、オフライン状態の玉貸ユニット20で受け付けられ、使用額分の玉貸処理が行われて入金残額が記録された場合であり、この場合には消去すべき差額及び入金残額が記録媒体に記録されているので、後述するS750に進む。
なお前記S704’で差額が零でない(NO)と判定されているのに当該差額を記憶しないのは、当該差額は、管理装置50が加算要求(図30のS165’)を受信していることにより当該差額の管理残額に対する加算が行われているにも拘わらず、玉貸ユニット20が加算完了通知(同S170)を受信していないために記録媒体から消去されずに残存しているものであるため、仮に当該差額を記憶すると再び管理残額に対して加算されて二重加算になってしまうからである。従って、当該差額を記憶しないことにより二重加算が防止され、これにより、二重加算(実質的には〔基準貸与額−受付貨幣額〕の二重減算)により遊技者が損害を被ることがなくなり、正確に管理残額を確定することができる。
次に図41は、図40に続く図である。この図41の上段に示すフローチャートは、前記図23の上段に示すフローチャートと比較して、前記S736の処理に代えて、精算完了通知に含まれる記録媒体IDに対応する精算要求受信フラグを消去するS736’の処理を行う点のみが異なるため、説明を省略し、ここでは図41の下段に示すフローチャートについて説明する。
管理装置50は、前記S717’で入金残額が記憶された場合,前記S721’で入金残額が零である(YES)と判定された場合,及び前記S722’で入金残額が記憶された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S750)、該記録媒体IDに対応付けて前記精算要求に含まれる装置IDを記憶し(S751)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額と前記記憶されている差額及び入金残額との合算額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(S752’)。
S752’の精算許諾情報を受信した精算装置60は、記録媒体(即ち会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部24Pで保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5)に記録されている差額を消去すると共に(S753’)、該記録媒体に記録されている入金残額を消去し(S754’)、前記精算許諾情報に含まれる合算額である許諾額分の貨幣を払い出し(S755)、該記録媒体の通番に1を加算して更新し(S756)、前記記録媒体IDを含む精算完了通知を管理装置50に対して送信する(S757)。
S757の精算完了通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている差額を消去して(S758’)、S759’に進む。これにより、管理装置50が加算要求(図30のS165’)を受信する前にオフライン状態が発生しても、当該記録媒体をオンライン状態にある精算装置60に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
このように、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、管理残額+受付貨幣額≧基準貸与額であることを条件として、基準貸与額分の貸与処理を行う場合に、基準貸与額分の貸与処理が行われた玉貸ユニット20から送信される加算要求を管理装置50が受信することなくオフライン状態となったときに、本来管理残額に加算すべき差額が記録された記録媒体が排出され、管理装置50が、該記録媒体を受け付けた精算装置60からの精算要求に含まれる差額を含めて精算を許諾するので、差額の加算(実質的には〔基準貸与額−受付貨幣額〕の減算)ができずに遊技場が損害を被ることがなくなる。
またS758’の処理を行った管理装置50は、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている入金残額を消去して(S759’)、前記S736’に進む。これにより、オフライン状態にあった玉貸ユニット20で発生した入金残額が記録された記録媒体を、オンライン状態にある精算装置60に挿入することで、該入金残額を含めて精算が許諾されるので、入金残額の精算ができずに遊技者が損害を被ることがなくなる。
次に図42は、図40に続く図であり、通番不一致時処理の一例を表す図である。管理装置50は、前記S703で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、前記精算要求に含まれる差額が零であるか否かを判定する(S760’)。
このS760’で差額が零である(YES)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応する受付貨幣額が記憶されているか否かを判定する(S761’)。このS761’で受付貨幣額が記憶されている(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算することなく消去し(S762)、該記録媒体IDに対応付けられた管理通番が記録通番よりも進んでいることから、該管理通番を1つ戻して(S765)、S772’に進む。即ち通番が一致せず、記録媒体の差額が零であり、受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている場合とは、管理装置50が入金要求(図28のS103)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(同S111)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われていない(返却が行われている)にも拘わらず、受付貨幣額が未加算状態のままとなり、該未加算状態の受付貨幣額が管理残額に加算されると遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算することなく該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。このように、通番が一致しないと判定され、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、受付貨幣額加算処理が行われることなく、加算済更新処理が行われるので、管理装置50が減算要求を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある精算装置60に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S761’で受付貨幣額が記憶されていない(NO)と判定された場合には、〔精算要求に含まれる通番(記録通番)>精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番(管理通番)〕であるか否かを判定する(S763’)。このS763’で記録通番>管理通番でない(NO)と判定された場合(即ち記録通番<管理通番である場合)には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている入金残額を消去し(S764’)、該記録媒体IDに対応付けられた管理通番が記録通番よりも進んでいることから、該管理通番を1つ戻して(S765)、該記録媒体IDに対応付けられた精算要求受信フラグを消去し(S766a’)、S772’に進む。即ち通番が一致せず、記録媒体の差額が零であり、記録通番<管理通番である場合とは、管理装置50が挿入通知(図32のS202)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(図33のS242’)を受信する前,又は管理装置50が精算要求(図40のS702’)を受信してから精算装置60が精算許諾情報(図41のS752’)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には管理装置50で記憶されている入金残額が消去されずに残存状態のままとなり、該残存状態の入金残額が管理残額に加算されると遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において入金残額を管理残額に対して加算せずに該入金残額を消去する処理を行うものである。このように、通番が一致しないと判定され、かつ入金残額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、入金残額加算処理が行われることなく、加算済更新処理が行われるので、管理装置50が記録媒体受付通知(挿入通知)を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信する前,又は管理装置50が精算要求を受信してから精算装置60が精算許諾情報を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある精算装置60に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S763’で記録通番>管理通番である(YES)と判定された場合には、残額管理DBを参照して、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶されている使用装置IDを、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用された玉貸ユニット20の装置IDとして特定し(S766)、さらに玉貸設定金額DBを参照して、該特定した装置IDに対応する玉貸設定金額を特定し(S767)、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額が該特定した玉貸設定金額以上であるか否かを判定する(S768)。
このS768で管理残額が玉貸設定金額以上である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、該玉貸設定金額を管理残額から減算し(S769)、前記記録媒体IDと対応付けられた通番に1を加算して更新し(S771)、S772’に進む。一方、S768で管理残額が玉貸設定金額未満である(NO)と判定された場合には、管理残額を消去し(S770’)、前記記録媒体IDと対応付けられた通番に1を加算して更新し(S771)、S772’に進む。
即ち通番が一致せず、記録媒体の差額が零であり、受付貨幣額を記憶しておらず、記録通番>管理通番である場合とは、管理装置50が減算要求(図29のS124’)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において使用額分の玉貸処理が行われているにも拘わらず、管理装置50において管理残額から使用額の減算処理が行われていない状態となり、該状態で放置されると遊技場が損害を被ることになるため、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用されていた玉貸ユニット20を特定すると共に、その玉貸設定金額を特定し、管理残額が玉貸設定金額以上であれば該玉貸設定金額,管理残額が玉貸設定金額未満であれば、該管理残額を、使用額として特定し、管理装置50において減算処理を行うものである。このように、玉貸ユニット20で記録媒体貸与処理(使用額分の玉貸処理)が行われたにも拘わらず、オフライン状態の発生により管理装置50で管理残額の減算処理が行われなかった場合に、当該記録媒体がオンライン状態の精算装置60において受け付けられることで、管理装置50において、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている通番とが一致しないと判定され、かつ記録通番>管理通番であることを条件として、減算処理が行われなかったことが特定され、該減算処理が行われて残額が確定するので、オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、管理残額を精算装置60において精算することが可能となり、遊技者に迷惑がかかることがなく、また遊技場が損をすることもない。また減算処理が行われない事態を回避して、遊技場の損害を防止することができる。
ここで各玉貸ユニット20について異なる玉貸設定金額が設定される場合にも、精算要求に含まれる記録媒体IDの記録媒体が前回受け付けられていた玉貸ユニット20を特定して、対応する玉貸設定金額を、管理残額から減算するので、正確な残額に補正することができる。また管理残額が玉貸設定金額未満である場合にも、管理残額を消去するので、正確な残額に補正することができる。
前記S766a’又はS771の処理を行った管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、受信した精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて精算要求受信フラグを記憶し(S772’)、前記精算要求に含まれる入金残額が零であるか否かを判定する(S773’)。このS773’で入金残額が零である(YES)と判定された場合には、前記S730に進む。即ち通番が一致せず、記録媒体の差額及び入金残額が零である場合とは、オンライン状態にある玉貸ユニット20が、差額及び入金残額が記録されていない記録媒体を受け付け、管理装置50が挿入通知を受信して通番の更新を行った後(ここで通番不一致)、玉貸ユニット20が残額通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には消去すべき差額及び/又は入金残額が記録媒体に記録されていないので、前記S730に進む。
一方、S773’で入金残額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて該入金残額を記憶して(S774’)、前記S750に進む。即ち通番が一致せず、記録媒体の差額が零であり入金残額が零でない場合とは、オンライン状態にある玉貸ユニット20が、差額及び入金残額が記録されていない記録媒体を受け付け、管理装置50が挿入通知を受信して通番の更新を行った後(ここで通番不一致)、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態が発生し、オフライン時における使用額分の玉貸処理が行われて発生した入金残額が記録媒体に記録された場合であり、この場合には消去すべき入金残額が記録媒体に記録されているので、前記S750に進む。
前記S760’で差額が零でない(NO)と判定された場合には、〔精算要求に含まれる通番(記録通番)>精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番(管理通番)〕であるか否かを判定する(S781’)。このS781’で記録通番>管理通番である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記精算要求に含まれる差額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶し(S786’)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S787)、S788’に進む。一方、S781’で記録通番>管理通番でない(NO)と判定された場合(即ち記録通番<管理通番である場合)には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている差額を消去すると共に(S782’)、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている入金残額を消去し(S783’)、S782’の処理の際にオンライン端数額が記憶されていた場合には、前記精算要求に含まれる差額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶し(S784’)、管理通番が記録通番よりも進んでいることから、該管理通番を1つ戻して(S785’)、該記録媒体IDに対応付けられた精算要求受信フラグを消去し(S786a’)、S788’に進む。
即ちオンライン状態にある玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われ、管理装置50が加算要求(図30のS165’)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、差額が記録された記録媒体が排出される。次にオンライン状態にある精算装置60が該記録媒体を受け付けると、S703でNO,S760’でNO,S781’でYESと判定されて、S786’以下の処理が行われ、差額が記憶された状態になるが、精算装置60が精算許諾情報(図41のS752’)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、差額が記録された記録媒体が排出される。さらにオンライン状態にある精算装置60が該記録媒体を受け付けると、S703でNO,S760’でNO,S781’でNOと判定されて、S782’で前記記憶されている差額が消去され、S784’で前記精算要求に含まれる差額が改めて記憶される。
一方、オンライン状態にある玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われ、玉貸ユニット20が加算完了通知(図30のS170)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致し、差額が記録された記録媒体が排出される。次にオンライン状態にある精算装置60が該記録媒体を受け付けると、S703でYES,S704’でNOと判定され、S720’の処理が行われて精算要求受信フラグが記憶された状態になると共に、S750の通番更新処理が行われて通番がズレた状態になり、精算装置60が予定残額通知(図41のS752’)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、差額が記録された記録媒体が排出される。さらにオンライン状態にある精算装置60が該記録媒体を受け付けると、S703でNO,S760’でNO,S781’でNOと判定されて、S782’以下の処理が行われるが、前記精算要求に含まれる差額は、管理装置50が加算要求(図30のS165’)を受信していることにより当該差額の管理残額に対する加算が行われているにも拘わらず、玉貸ユニット20が加算完了通知(同S170)を受信していないために記録媒体から消去されずに残存しているものであるため、仮に当該差額を記憶すると再び管理残額に対して加算されて二重加算になってしまうから、S784’では当該差額は記憶されない。
Sa786’又はS787の処理を行った管理装置50は、受信した精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて精算要求受信フラグを記憶し(S788’)、前記精算要求に含まれる入金残額が零であるか否かを判定する(S789’)。このS789’で入金残額が零である(YES)と判定された場合には、前記S750に進む。一方、S789’で入金残額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて該入金残額を記憶して(S790’)、前記S750に進む。
なお、ビジタコイン発行装置70において貨幣を受け付けた場合の処理については、図25に示した処理において、S908の処理(オンライン残額有りフラグの記録)を行わない点のみが異なる。
[3−2.受付貨幣額及びオフライン端数額が受信時に管理残額に対して加算される変形例]
上記の実施形態では、管理装置50が挿入通知又は精算要求を受信したときに、受付貨幣額やオフライン端数額が一旦記憶され、その後に貨幣取込通知又は端数額消去通知を受信したときに、該受付貨幣額やオフライン端数額が管理残額に対して加算される例について説明したが、これに限らず、管理装置50が挿入通知又は精算要求を受信したときに、受付貨幣額やオフライン端数額を管理残額に対して加算する(つまり直接加算する)と共に、該受付貨幣額やオフライン端数額を加算額として管理しておくようにしても良い。
この変形例では、上記の実施形態と比較して、玉貸ユニット20においては、制御部21の特定処理手段としての機能のみが異なり、また管理装置50においては、制御部52の連携処理手段としての機能,制御部52が前記受付貨幣額加算処理手段及び前記加算済更新処理手段としては機能しない一方で処理済更新処理手段として機能する点,並びに通番判定手段による判定結果に応じて実行する処理のみが異なる。以下、これらの異なる点について説明する。
まず玉貸ユニット20において、特定処理手段として機能する制御部21は、連携処理完了情報である残額通知を受信したことを条件として(図43のS107'')、該残額通知に含まれる管理残額の範囲内でパチンコ玉の貸与を可能とするための処理を特定処理として行うと共に、前記第2の通番更新処理を行い(同S110)、かつ該第2の通番更新処理を行った旨を示す通番更新通知を管理装置50に対して送信するものである。ここでは残額通知に含まれる管理残額をRAMで記憶し(同S108)、受付貨幣を取り込んで(同S109)、玉貸操作を待機する状態とする処理が(同S113)、前記特定処理である。また通番更新通知としては、記録媒体IDを含む貨幣取込通知を管理装置50に対して送信する(同S111)。
また特定処理手段として機能する制御部21は、上記の実施形態と同様に、連携処理完了情報である残額通知の受信に応じて(図45のS242'')、記録媒体に記録されている入金残額であるオフライン端数額を零に更新するかあるいは消去する入金残額不存在処理を前記特定処理として行うと共に、前記第2の通番更新処理を行い(同S246)、かつ該第2の通番更新処理を行った旨を示す通番更新通知を管理装置50に対して送信するものである。ここでは入金残額不存在処理として記録媒体に記録されているオフライン端数額を消去する処理が(同S245)、前記特定処理である。また通番更新通知としては、記録媒体IDを含む端数額消去通知を管理装置50に対して送信する(同S247)。
次に管理装置50において、連携処理手段として機能する制御部52は、前記連携処理要求である入金要求の受信に応じて(図43のS103)、該入金要求に含まれる受付貨幣額を該入金要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して加算すると共に該受付貨幣額を加算額として記憶する処理を前記連携処理として行い(同S105'')、前記第1の通番更新処理を行うと共に(同S106)、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を含む残額通知を前記連携処理完了情報として玉貸ユニット20に対して送信する(同S107'')。
また連携処理手段として機能する制御部52は、通番判定手段により通番が一致すると判定され、かつ前記連携処理要求である記録媒体受付通知(ここでは挿入通知)に含まれる入金残額(ここではオフライン端数額)が零でないことを条件として、該挿入通知に含まれるオフライン端数額を該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して加算すると共に該オフライン端数額を加算額として記憶する処理を前記連携処理として行い(図44のS217’,S222’)、第1の通番更新処理を行うと共に(図45のS240)、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を含む残額通知を連携処理完了情報として玉貸ユニット20に対して送信する(同S242'')。
また管理装置50において、制御部52は、前記受付貨幣額加算処理手段,及び前記加算済更新処理手段としては機能しない一方、処理済更新処理手段として機能する。この処理済更新処理手段として機能する制御部52は、通番更新通知(ここでは貨幣取込通知)の受信に応じて(図43のS111)、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶している加算額を処理済であることを特定可能な状態に更新する処理済更新処理を行うものであり、ここでは該処理済更新処理として、前記記憶している受付貨幣額を消去する処理を行う(同S115)。
また処理済更新処理手段として機能する制御部52は、通番更新通知(ここでは端数額消去通知)の受信に応じて(図45のS247)、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶している加算額に対応する入金残額(ここではオフライン端数額)について入金残額不存在処理済であることを特定可能な状態に更新する処理済更新処理を行うものであり、ここでは該処理済更新処理として、前記記憶している受付貨幣額を消去する処理を行う(同S251)。
さらに管理装置50においては通番判定手段による判定結果に応じて実行する処理が、上記の実施形態とは異なる。即ち玉貸ユニット20が貨幣を受け付けた場合においては、通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記加算額(ここでは受付貨幣額)が処理済更新処理の行われていない状態で記憶されている(即ち入金処理中である)ことを条件として、通番不一致時処理として、前記記録媒体の管理残額から前記記憶している受付貨幣額を減算する処理と前記処理済更新処理とを行い(図46のS262'')、また通番判定手段により通番が一致すると判定され、かつ前記加算額(ここでは受付貨幣額)が処理済更新処理の行われていない状態で記憶されている(即ち入金処理中である)ことを条件として、通番一致時処理として、前記処理済更新処理を行う(図44のS207)。
また玉貸ユニット20が記録媒体を受け付けた場合においては、通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記加算額(ここではオフライン端数額)が処理済更新処理の行われていない状態で記憶されている(即ち挿入処理中である)ことを条件として、通番不一致時処理として、前記記録媒体の管理残額から前記記憶しているオフライン端数額を減算する処理と前記処理済更新処理とを行い(図46のS264'')、また通番判定手段により通番が一致すると判定され、かつ前記加算額(ここではオフライン端数額)が処理済更新処理の行われていない状態で記憶されている(即ち挿入処理中である)ことを条件として、通番一致時処理として、前記処理済更新処理を行う(図44のS212)。
以下、図43〜図49を参照して、受付貨幣額やオフライン端数額が受信時に管理残額に対して加算される変形例について説明する。
まず図43は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。この図43は、前記図8と比較して、S105の処理に代えてS105''が行われる点と、S107の処理に代えてS107''が行われる点と、S114の処理が行われない点のみが異なる。ここでS105''では、入金要求に含まれる受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて記憶している管理残額に加算すると共に、該記録媒体IDに対応付けて当該受付貨幣額を記憶する。またS107''では、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S107'')。
次に図44は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、記録媒体受付を待機している状態で、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S201)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、該読み取った記録媒体ID,オンライン端数額,オフライン端数額,及び通番を含む挿入通知を管理装置50に対して送信する(S202)。
S202の挿入通知を受信した管理装置50は、該挿入通知に含まれる通番が該挿入通知に含まれる記録媒体IDと対応付けられた一致するか否かを判定する(S203)。このS203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、後述するS260以下の通番不一致時処理に進む。一方、S203で通番が一致する(YES)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額が零であるか否かを判定する(S204)。
このS204でオンライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが入金処理中であるか否かを判定する(S205)。このS205で入金処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を消去して(S207)、S213に進む。即ち通番が一致し、記録媒体のオンライン端数額が零であり、ステータスが入金処理中である(受付貨幣額が消去されず記憶されている)場合とは、玉貸ユニット20が残額通知(図43のS107'')を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S111)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われているにも拘わらず、受付貨幣額が消去されず記憶されたままとなり、該記憶状態の受付貨幣額が管理残額に加算されてしまうと(即ち二重加算されてしまうと)遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において受付貨幣額を消去する処理を行うものである。このように、通番が一致すると判定され、かつ受付貨幣額が処理済更新処理の行われていない状態で記憶されていることを条件として、処理済更新処理が行われるので、玉貸ユニット20が残額通知を受信してから管理装置50が通番更新通知(貨幣取込通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
ここで本発明のように、記録媒体に通番を記録している場合に生じる効果について、例を挙げて説明する。本例のように、入金要求を受信した管理装置50で、受付貨幣額を管理残額に加算すると共に記憶して、残額通知を玉貸ユニット20に対して返信し、該残額通知を受信した玉貸ユニット20で、受付貨幣の取込を行った後に、貨幣取込通知を管理装置50に対して送信し、該貨幣取込通知を受信した管理装置50で、受付貨幣額を消去するように構成すると共に、玉貸ユニット20が残額通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には受付貨幣を返却するように構成した場合、残額通知の送信後にオフライン状態が発生すると、従来技術(特開2000−148683)を使用しても、当該オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまでは、玉貸ユニット20が残額通知を受信したか否か,即ち受付貨幣の取込が行われたか否かを、管理装置50側では特定不可能である。
そのため、当該オフライン状態の玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20で受け付けられ、挿入通知が送信されてきたときに、受付貨幣の取込が行われたか否かを、管理装置50側において特定できない。このときに、一律に受付貨幣額を消去すると、玉貸ユニット20が残額通知を受信しておらず、受付貨幣が返却されていた場合には、管理残額は受付貨幣額が加算された状態のままとなり、遊技場が損害を被る。一方、一律に受付貨幣額を管理残額から減算すると、玉貸ユニット20が残額通知を受信しており、受付貨幣の取込が行われていた場合に、遊技者が損害を被る。また前記オフライン状態の玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまで一律に記録媒体の残額の使用を許可しない(例えば記録媒体の返却禁止,又は返却は可能であるがオフライン状態の玉貸ユニット20から排出された事を特定可能な情報(例えばオフライン時排出フラグ)を記録して、他の玉貸ユニット20や精算装置60で使用不可能とする処理を行う)ようにすると、遊技者に迷惑がかかる。
そこで本発明のように、記録媒体に通番を記録すると共に、管理装置50で記録媒体IDに対応付けられた通番を管理するようにしておき、管理装置50で受付貨幣額の加算及び記憶を行ったときに管理通番を更新し、玉貸ユニット20で受付貨幣の取込を行ったときに記録通番を更新することで、通番が一致しないときには、受付貨幣の取込が行われていないことを特定して、受付貨幣額を管理残額から減算し、通番が一致するときには、受付貨幣の取込が行われていることを特定して、受付貨幣額を消去することで、残額を確定することができる。そのため、遊技者又は遊技場が損害を被ることがなく、またオフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、他の玉貸ユニット20での使用や精算装置60での精算を行うことができ、遊技者に迷惑がかからない。
前記S205で入金処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが挿入処理中又は精算処理中であるか否かを判定する(S208)。このS208で挿入処理中又は精算処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオンライン端数額を消去すると共に(S210)、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を消去して(S212)、S213に進む。即ち通番が一致し、記録媒体のオンライン端数額が零であり、ステータスが挿入処理中又は精算処理中である(即ちオンライン端数額及び/又はオフライン端数額が加算済みの状態で記憶されている)場合とは、玉貸ユニット20が残額通知(図45のS242'')を受信してから管理装置50が端数額消去通知(同S247)を受信する前,又は精算装置60が精算許諾情報(図48のS752'')を受信してから管理装置50が精算完了通知(同S757)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には記録媒体に記録されているオンライン端数額及びオフライン端数額の消去が行われているにも拘わらず、オンライン端数額及びオフライン端数額が消去されず記憶された状態のままとなり、該オンライン端数額及びオフライン端数額が管理残額に加算される(即ち二重加算される)と遊技場が損害を被る(負の値のオンライン端数額については遊技者が損害を被る)ことになるため、管理装置50においてオンライン端数額及びオフライン端数額を消去する処理を行うものである。このように、通番が一致すると判定され、かつ入金残額(オフライン端数額)が処理済更新処理の行われていない状態で記憶されていることを条件として、処理済更新処理が行われるので、玉貸ユニット20が残額通知を受信してから管理装置50が通番更新通知(端数額消去通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S208で挿入処理中又は精算処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが精算処理中であるか否かを判定する(S213)。このS213で精算処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている管理残額を消去して(S214)、S215に進む。即ち通番が一致し、ステータスが精算処理中である場合とは、精算装置60が精算許諾情報(図48のS752'')を受信してから管理装置50が精算完了通知(同S757)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には精算装置60において許諾額分の貨幣の払い出しが行われているにも拘わらず、管理残額が消去されずに残存状態のままとなり、該残存状態の管理残額に基づいて貨幣の払い出しが行われると遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において管理残額を消去する処理を行うものである。このように、通番が一致すると判定され、かつステータスが精算処理中であるときには、管理残額が消去されるので、精算装置60が精算許諾情報を受信してから管理装置50が精算完了通知に受信する前にオフライン状態となった場合、即ち遊技者に貨幣が払い出されているにも拘わらず、管理残額が消去されていない状況となっても、その後、記録媒体の通番の受信によって管理残額を消去することができ、遊技場の損害を防止することができる。
前記S213で精算処理中でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(S215)、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S216)。このS216でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、後述するS230に進む。即ち通番が一致し、記録媒体のオンライン端数額及びオフライン端数額が零である場合とは、第1にオフライン状態が発生していない場合,第2に入金処理中において玉貸ユニット20が残額通知(図43のS107'')を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S111)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第3に挿入処理中において玉貸ユニット20が残額通知(図45のS242'')を受信してから管理装置50が端数額消去通知(同S247)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,又は第4に精算処理中において精算装置60が精算許諾情報(図48のS752'')を受信してから管理装置50が精算完了通知(同S757)を受信する前にオフライン状態が発生した場合のいずれかであり、いずれの場合にも消去すべきオンライン端数額及びオフライン端数額が記録媒体に記録されていないので、後述するS230に進む。
一方、S216でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、挿入通知に含まれるオフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて記憶している管理残額に加算すると共に、該記録媒体IDに対応付けて当該オフライン端数額を記憶し(S217'')、後述するS240に進む。即ち通番が一致し、記録媒体のオンライン端数額が零でありオフライン端数額が零でない場合とは、オフライン状態の玉貸ユニット20でオフライン一発貸しが行われてオフライン端数額が記録された場合であり、この場合には消去すべきオフライン端数額が記録媒体に記録されているので、後述するS240に進む。
前記S204でオンライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(S220)、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S221)。このS221でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、後述するS240に進む。即ち通番が一致し、記録媒体のオンライン端数額が零でなくオフライン端数額が零である場合とは、オンライン状態の玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われてオンライン端数額が記録され、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信してから玉貸ユニット20が加算完了通知(同S151,S170)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には消去すべきオンライン端数額が記録媒体に記録されているので、後述するS240に進む。
一方、S221でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、挿入通知に含まれるオフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて記憶している管理残額に加算すると共に、該記録媒体IDに対応付けて当該オフライン端数額を記憶し(S222'')、後述するS240に進む。即ち通番が一致し、記録媒体のオンライン端数額が零でなくオフライン端数額が零でない場合とは、オンライン状態の玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われてオンライン端数額が記録され、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信してから玉貸ユニット20が加算完了通知(同S151,S170)を受信する前にオフライン状態が発生した場合の記録媒体が、オフライン状態の玉貸ユニット20で受け付けられ、オフライン一発貸しが行われてオフライン端数額が記録された場合であり、この場合には消去すべきオンライン端数額及びオフライン端数額が記録媒体に記録されているので、後述するS240に進む。
なお前記S204でオンライン端数額が零でない(NO)と判定されているのに当該オンライン端数額を加算しないのは、当該オンライン端数額は、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信していることにより当該オンライン端数額の管理残額に対する加算が行われているにも拘わらず、玉貸ユニット20が加算完了通知(同S151,S170)を受信していないために記録媒体から消去されずに残存しているものであるため、仮に当該オンライン端数額を加算すると再び管理残額に対して加算されて二重加算になってしまうからである。従って、当該オフライン端数額を記憶しないことにより二重加算が防止され、これにより、当該オフライン端数額が正の値(即ち端数額)である場合には、二重加算により遊技場が損害を被ることがなくなり、また当該オフライン端数額が負の値(即ち対応消費税額)である場合には、二重加算(実質的には対応消費税額の二重減算)により遊技者が損害を被ることがなくなり、正確に管理残額を確定することができる。
次に図45は、図44に続く図である。この図44の上段に示すフローチャートは、前記図13の上段に示すフローチャートと同一であるため、説明を省略し、ここでは図44の下段に示すフローチャートについて説明する。
管理装置50は、前記S217''でオフライン端数額が加算,記憶された場合,前記S221でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合,及び前記S222''でオフライン端数額が加算,記憶された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S240)、該記録媒体IDに対応付けて前記挿入通知に含まれる装置IDを記憶し(S241)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S242'')。
S242''の残額通知を受信した玉貸ユニット20は、該予定残額通知に含まれる合算額を残額として制御部21のRAMで記憶し(S243)、記録媒体(即ち会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部24Pで保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5)に記録されているオンライン端数額を消去すると共に(S244)、該記録媒体に記録されているオフライン端数額を消去し(S245)、該記録媒体の通番に1を加算して更新し(S246)、前記記録媒体IDを含む端数額消去通知を管理装置50に対して送信して(S247)、前記S236に進む。
S247の端数額消去通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオンライン端数額を消去して(S249)、S251に進む。これにより、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信する前にオフライン状態が発生しても、当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
また、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、玉貸処理に使用される金額に対応する消費税額を徴収する場合に、貸与対象額分の貸与処理(少額一発貸し)が行われた玉貸ユニット20から送信される加算要求を管理装置50が受信することなくオフライン状態となったときに、本来管理残額に加算すべき端数額がオンライン端数額として記録された記録媒体が排出され、管理装置50が、該記録媒体を受け付けた玉貸ユニット20からの挿入通知に含まれるオンライン端数額を管理残額に加算するので、端数額の加算ができずに遊技者が損害を被ることがなくなる。
さらに、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、玉貸処理に使用される金額に対応する消費税額を徴収する場合に、受付貨幣額+対応消費税額分の貸与処理(少額一発貸し)が行われた玉貸ユニット20から送信される加算要求を管理装置50が受信することなくオフライン状態となったときに、本来管理残額に加算すべき対応消費税額*(−1)がオンライン端数額として記録された記録媒体が排出され、管理装置50が、該記録媒体を受け付けた玉貸ユニット20からの挿入通知に含まれる負の値のオンライン端数額を管理残額に加算するので、負の値の対応消費税額の加算(実質的には対応消費税額の減算)ができずに遊技場が損害を被ることがなくなる。
またS249の処理を行った管理装置50は、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を消去して(S251)、前記S238に進む。これにより、オフライン状態にあった玉貸ユニット20で発生したオフライン端数額が記録された記録媒体を、オンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、該オフライン端数額が管理残額に加算され、該オフライン端数額を精算しなくても遊技に使用できるようになるので、遊技者の利便性が向上する。
次に図46は、図44に続く図であり、通番不一致時処理の一例を表す図である。管理装置50は、前記S203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額が零であるか否かを判定する(S260)。
このS260でオンライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが入金処理中であるか否かを判定する(S261)。このS261で入金処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算すると共に、当該受付貨幣額を消去し(S262'')、該記録媒体IDに対応付けられた管理通番が記録通番よりも進んでいることから、該管理通番を1つ戻して(S265)、S272に進む。即ち通番が一致せず、記録媒体のオンライン端数額が零であり、ステータスが入金処理中である(受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている)場合とは、管理装置50が入金要求(図43のS103)を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(同S107'')を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われていない(返却が行われている)にも拘わらず、受付貨幣額が管理残額に加算された状態のままとなり、該加算済みの状態で放置されると遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額から減算するものである。このように、通番が一致しないと判定され、かつ受付貨幣額が処理済更新処理の行われていない状態で記憶されていることを条件として、管理残額から前記記憶している受付貨幣額を減算する処理と処理済更新処理(該受付貨幣額の消去)とを行うので、管理装置50が減算要求を受信してから玉貸ユニット20が残額通知を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S261で入金処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが挿入処理中又は精算処理中であるか否かを判定する(S263)。このS263で挿入処理中又は精算処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算すると共に、当該オフライン端数額を消去し(S264'')、該記録媒体IDに対応付けられた管理通番が記録通番よりも進んでいることから、該管理通番を1つ戻して(S265)、S272に進む。即ち通番が一致せず、記録媒体のオンライン端数額が零であり、ステータスが挿入処理中又は精算処理中である(即ちオンライン端数額及びオフライン端数額が加算済みの状態で記憶されている)場合とは、管理装置50が挿入通知(図44のS202)を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(図45のS242'')を受信する前,又は管理装置50が精算要求(図47のS702)を受信してから精算装置60が精算許諾情報(図48のS752'')を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には管理装置50で記憶されているオフライン端数額が管理残額に加算された状態のままとなり、該加算済みの状態で放置されると遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50においてオフライン端数額を管理残額から減算するものである。このように、通番が一致しないと判定され、かつ入金残額(オフライン端数額)が処理済更新処理の行われていない状態で記憶されていることを条件として、管理残額から前記記憶しているオフライン端数額を減算する処理と処理済更新処理(該オフライン端数額の消去)とを行うので、管理装置50が記録媒体受付通知(挿入通知)を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信する前,又は管理装置50が精算要求を受信してから精算装置60が精算許諾情報を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
以上に説明した遊技用システム1によれば、玉貸ユニット20での特定処理に伴って更新される通番が記録媒体に記録されるので、オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、該玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられることで、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている通番から、オフライン状態の発生により管理装置50で連携処理が行われたにも拘わらず該連携処理に対応する特定処理が玉貸ユニット20で行われていないことを特定して、対処することができる。
なおS265で通番を戻した後には、後述するS272でステータスとして挿入処理中と記憶されるが、これは貨幣が払い出されていないにも拘わらずステータスを精算処理中のままとしておくことで、管理残額を消去してしまい、遊技者が損害を被ることになるのを防ぐためである。
前記S263で挿入処理中又は精算処理中でない(NO)と判定された場合には、前記図14のS266〜S271と同様の処理を行って、S272に進む。前記S271の処理を行った管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(S272)、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S273)。このS273でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記S230に進む。即ち通番が一致せず、記録媒体のオンライン端数額及びオフライン端数額が零である場合とは、オンライン状態にある玉貸ユニット20が、オンライン端数額及びオフライン端数額が記録されていない記録媒体を受け付け、管理装置50が挿入通知を受信して通番の更新を行った後(ここで通番不一致)、玉貸ユニット20が残額通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には消去すべきオンライン端数額及び/又はオフライン端数額が記録媒体に記録されていないので、前記S230に進む。
一方、S273でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶している管理残額に加算すると共に、該記録媒体IDに対応付けて当該オフライン端数額を記憶し(S274'')、前記S240に進む。即ち通番が一致せず、記録媒体のオンライン端数額が零でありオフライン端数額が零でない場合とは、オンライン状態にある玉貸ユニット20が、オンライン端数額及びオフライン端数額が記録されていない記録媒体を受け付け、管理装置50が挿入通知を受信して通番の更新を行った後(ここで通番不一致)、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態が発生し、オフライン一発貸しが行われて発生したオフライン端数額が記録媒体に記録された場合であり、この場合には消去すべきオフライン端数額が記録媒体に記録されているので、前記S240に進む。
前記S260でオンライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが挿入処理中又は精算処理中であるか否かを判定する(S281)。このS281で挿入処理中又は精算処理中でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶している管理残額に加算すると共に、該記録媒体IDに対応付けて当該オンライン端数額を記憶し(S286'')、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S287)、S288に進む。一方、S281で挿入処理中又は精算処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオンライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算すると共に、当該オンライン端数額を消去し(S282'')、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算すると共に、当該オフライン端数額を消去する(S283'')。そして、S282''の処理の際にオンライン端数額が記憶されていた場合には、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶している管理残額に加算すると共に、該記録媒体IDに対応付けて当該オンライン端数額を記憶し(S284'')、管理通番が記録通番よりも進んでいることから、該管理通番を1つ戻して(S285)、S288に進む。
即ちオンライン状態にある玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われ、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、オンライン端数額が記録された記録媒体が排出される。次にオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でNO,S260でNO,S281でNOと判定されて、S286''以下の処理が行われ、オンライン端数額が加算,記憶され、ステータスとして挿入処理中と記憶された状態になるが、玉貸ユニット20が残額通知(図45のS242'')を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、オンライン端数額が記録された記録媒体が排出される。さらにオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でNO,S260でNO,S281でYESと判定されて、S282''で前記記憶されているオンライン端数額が減算・消去され、S284’で前記挿入通知に含まれるオンライン端数額が改めて加算・記憶される。
一方、オンライン状態にある玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われ、玉貸ユニット20が加算完了通知(図10のS151,S170)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致し、オンライン端数額が記録された記録媒体が排出される。次にオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でYES,S204でNOと判定され、S220の処理が行われてステータスとして挿入処理中と記憶された状態になると共に、S240の通番更新処理が行われて通番がズレた状態になり、玉貸ユニット20が予定残額通知(図45のS242'')を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、オンライン端数額が記録された記録媒体が排出される。さらにオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でNO,S260でNO,S281でYESと判定されて、S282''以下の処理が行われるが、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額は、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信していることにより当該オンライン端数額の管理残額に対する加算が行われているにも拘わらず、玉貸ユニット20が加算完了通知(同S151,S170)を受信していないために記録媒体から消去されずに残存しているものであるため、仮に当該オンライン端数額を再び管理残額に対して加算すると二重加算になってしまうから、S284''では当該オンライン端数額は加算・記憶されない。
S285又はS287の処理を行った管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(S288)、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S289)。このS289でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記S240に進む。一方、S289でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶している管理残額に加算すると共に、該記録媒体IDに対応付けて当該オフライン端数額を記憶して(S290'')、前記S240に進む。
次に図47は、精算装置60において記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。精算装置60は、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S701)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、該読み取った記録情報に含まれるオフライン端数額が税込単位額未満であるか否かを判定する(Sa701)。このSa701でオンライン端数額が税込単位額未満でない(NO)と判定された場合には、エラー処理として、図5(b)のD3に示す画面をディスプレイ63に表示する。このように、記録媒体に記録されているオフライン端数額が予め定められた所定の金額(ここでは税込単位額)未満であることを条件としてオフライン端数額の精算が行われることにより、記録情報が改ざんされた記録媒体により不正に精算が行われたとしても前記所定の金額未満の貨幣しか払い出されないので、不正による被害を最小限に抑えることができる。一方、Sa701でオフライン端数額が税込単位額未満である(YES)と判定された場合には、前記読み取った記録媒体ID,オンライン端数額,オフライン端数額,及び通番を含む精算要求を管理装置50に対して送信する(S702)。
S702の精算要求を受信した管理装置50は、該精算要求に含まれる通番が該精算要求に含まれる記録媒体IDと対応付けられた一致するか否かを判定する(S703)。このS703で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、後述するS760以下の通番不一致時処理に進む。一方、S703で通番が一致する(YES)と判定された場合には、前記精算要求に含まれるオンライン端数額が零であるか否かを判定する(S704)。
このS704でオンライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが入金処理中であるか否かを判定する(S705)。このS705で入金処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を消去して(S707)、S713に進む。即ち通番が一致し、記録媒体のオンライン端数額が零であり、ステータスが入金処理中である(受付貨幣額が消去されず記憶されている)場合とは、玉貸ユニット20が残額通知(図43のS107'')を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S111)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われているにも拘わらず、受付貨幣額が消去されず記憶されたままとなり、該記憶状態の受付貨幣額が管理残額に加算されてしまうと(即ち二重加算されてしまうと)遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において受付貨幣額を消去する処理を行うものである。このように、通番が一致すると判定され、かつ受付貨幣額が処理済更新処理の行われていない状態で記憶されていることを条件として、処理済更新処理が行われるので、玉貸ユニット20が残額通知を受信してから管理装置50が通番更新通知(貨幣取込通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある精算装置60に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S705で入金処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが挿入処理中又は精算処理中であるか否かを判定する(S708)。このS708で挿入処理中又は精算処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオンライン端数額を消去すると共に(S710)、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を消去して(S712)、S713に進む。即ち通番が一致し、記録媒体のオンライン端数額が零であり、ステータスが挿入処理中又は精算処理中である(即ちオンライン端数額及び/又はオフライン端数額が加算済みの状態で記憶されている)場合とは、玉貸ユニット20が残額通知(図45のS242'')を受信してから管理装置50が端数額消去通知(同S247)を受信する前,又は精算装置60が精算許諾情報(図48のS752'')を受信してから管理装置50が精算完了通知(同S757)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には記録媒体に記録されているオンライン端数額及びオフライン端数額の消去が行われているにも拘わらず、オンライン端数額及びオフライン端数額が消去されず記憶された状態のままとなり、該オンライン端数額及びオフライン端数額が管理残額に加算される(即ち二重加算される)と遊技場が損害を被る(負の値のオンライン端数額については遊技者が損害を被る)ことになるため、管理装置50においてオンライン端数額及びオフライン端数額を消去する処理を行うものである。このように、通番が一致すると判定され、かつ入金残額(オフライン端数額)が処理済更新処理の行われていない状態で記憶されていることを条件として、処理済更新処理が行われるので、玉貸ユニット20が残額通知を受信してから管理装置50が通番更新通知(端数額消去通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある精算装置60に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S708で挿入処理中又は精算処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが精算処理中であるか否かを判定する(S713)。このS713で精算処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている管理残額を消去して(S714)、S715に進む。即ち通番が一致し、ステータスが精算処理中である場合とは、精算装置60が精算許諾情報(図48のS752'')を受信してから管理装置50が精算完了通知(同S757)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には精算装置60において許諾額分の貨幣の払い出しが行われているにも拘わらず、管理残額が消去されずに残存状態のままとなり、該残存状態の管理残額に基づいて貨幣の払い出しが行われると遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において管理残額を消去する処理を行うものである。このように、通番が一致すると判定され、かつステータスが精算処理中であるときには、管理残額が消去されるので、精算装置60が精算許諾情報を受信してから管理装置50が精算完了通知に受信する前にオフライン状態となった場合、即ち遊技者に貨幣が払い出されているにも拘わらず、管理残額が消去されていない状況となっても、その後、記録媒体の通番の受信によって管理残額を消去することができ、遊技場の損害を防止することができる。
前記S713で精算処理中でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして精算処理中と記憶し(S715)、前記精算要求に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S716)。このS716でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、後述するS730に進む。即ち通番が一致し、記録媒体のオンライン端数額及びオフライン端数額が零である場合とは、第1にオフライン状態が発生していない場合,第2に入金処理中において玉貸ユニット20が残額通知(図43のS107'')を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S111)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第3に挿入処理中において玉貸ユニット20が残額通知(図45のS242'')を受信してから管理装置50が端数額消去通知(同S247)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,又は第4に精算処理中において精算装置60が精算許諾情報(図48のS752'')を受信してから管理装置50が精算完了通知(同S757)を受信する前にオフライン状態が発生した場合のいずれかであり、いずれの場合にも消去すべきオンライン端数額及びオフライン端数額が記録媒体に記録されていないので、後述するS730に進む。
一方、S716でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、精算要求に含まれるオフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて記憶している管理残額に加算すると共に、該記録媒体IDに対応付けて当該オフライン端数額を記憶し(S717'')、後述するS750に進む。即ち通番が一致し、記録媒体のオンライン端数額が零でありオフライン端数額が零でない場合とは、オフライン状態の玉貸ユニット20でオフライン一発貸しが行われてオフライン端数額が記録された場合であり、この場合には消去すべきオフライン端数額が記録媒体に記録されているので、後述するS750に進む。
前記S704でオンライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(S720)、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S721)。このS721でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、後述するS750に進む。即ち通番が一致し、記録媒体のオンライン端数額が零でなくオフライン端数額が零である場合とは、オンライン状態の玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われてオンライン端数額が記録され、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信してから玉貸ユニット20が加算完了通知(同S151,S170)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には消去すべきオンライン端数額が記録媒体に記録されているので、後述するS750に進む。
一方、S721でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、精算要求に含まれるオフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて記憶している管理残額に加算すると共に、該記録媒体IDに対応付けて当該オフライン端数額を記憶し(S722'')、後述するS750に進む。即ち通番が一致し、記録媒体のオンライン端数額が零でなくオフライン端数額が零でない場合とは、オンライン状態の玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われてオンライン端数額が記録され、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信してから玉貸ユニット20が加算完了通知(同S151,S170)を受信する前にオフライン状態が発生した場合の記録媒体が、オフライン状態の玉貸ユニット20で受け付けられ、オフライン一発貸しが行われてオフライン端数額が記録された場合であり、この場合には消去すべきオンライン端数額及びオフライン端数額が記録媒体に記録されているので、後述するS750に進む。
なお前記S704でオンライン端数額が零でない(NO)と判定されているのに当該オンライン端数額を加算しないのは、当該オンライン端数額は、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信していることにより当該オンライン端数額の管理残額に対する加算が行われているにも拘わらず、玉貸ユニット20が加算完了通知(同S151,S170)を受信していないために記録媒体から消去されずに残存しているものであるため、仮に当該オンライン端数額を加算すると再び管理残額に対して加算されて二重加算になってしまうからである。従って、当該オフライン端数額を記憶しないことにより二重加算が防止され、これにより、当該オフライン端数額が正の値(即ち端数額)である場合には、二重加算により遊技場が損害を被ることがなくなり、また当該オフライン端数額が負の値(即ち対応消費税額)である場合には、二重加算(実質的には対応消費税額の二重減算)により遊技者が損害を被ることがなくなり、正確に管理残額を確定することができる。
次に図48は、図47に続く図である。この図48の上段に示すフローチャートは、前記図23の上段に示すフローチャートと同一であるため、説明を省略し、また図48の下段に示すフローチャートは、前記図23の下段に示すフローチャートと比較して、前記S752の処理に代えて、記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信するS752''の処理を行う点のみが異なるため、説明を省略する。
次に図49は、図47に続く図であり、通番不一致時処理の一例を表す図である。管理装置50は、前記S703で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、前記精算要求に含まれるオンライン端数額が零であるか否かを判定する(S760)。
このS760でオンライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが入金処理中であるか否かを判定する(S761)。このS761で入金処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算すると共に、当該受付貨幣額を消去し(S762'')、該記録媒体IDに対応付けられた管理通番が記録通番よりも進んでいることから、該管理通番を1つ戻して(S765)、S772に進む。即ち通番が一致せず、記録媒体のオンライン端数額が零であり、ステータスが入金処理中である(受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている)場合とは、管理装置50が入金要求(図43のS103)を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(同S107'')を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われていない(返却が行われている)にも拘わらず、受付貨幣額が管理残額に加算された状態のままとなり、該加算済みの状態で放置されると遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額から減算するものである。このように、通番が一致しないと判定され、かつ受付貨幣額が加算済みの状態で記憶されていることを条件として、管理残額から前記記憶している受付貨幣額を減算する処理と処理済更新処理(該受付貨幣額の消去)とを行うので、管理装置50が減算要求を受信してから玉貸ユニット20が残額通知を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある精算装置60に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S761で入金処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが挿入処理中又は精算処理中であるか否かを判定する(S763)。このS763で挿入処理中又は精算処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算すると共に、当該オフライン端数額を消去し(S764'')、該記録媒体IDに対応付けられた管理通番が記録通番よりも進んでいることから、該管理通番を1つ戻して(S765)、S772に進む。即ち通番が一致せず、記録媒体のオンライン端数額が零であり、ステータスが挿入処理中又は精算処理中である(即ちオンライン端数額及びオフライン端数額が加算済みの状態で記憶されている)場合とは、管理装置50が挿入通知(図44のS202)を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(図45のS242'')を受信する前,又は管理装置50が精算要求(図47のS702)を受信してから精算装置60が精算許諾情報(図48のS752'')を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には管理装置50で記憶されているオフライン端数額が管理残額に加算された状態のままとなり、該加算済みの状態で放置されると遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50においてオフライン端数額を管理残額から減算するものである。このように、通番が一致しないと判定され、かつ入金残額(オフライン端数額)が加算済みの状態で記憶されていることを条件として、管理残額から前記記憶しているオフライン端数額を減算する処理と処理済更新処理(該オフライン端数額の消去)とを行うので、管理装置50が記録媒体受付通知(挿入通知)を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信する前,又は管理装置50が精算要求を受信してから精算装置60が精算許諾情報を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある精算装置60に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S763で挿入処理中又は精算処理中でない(NO)と判定された場合には、前記図24のS766〜S771と同様の処理を行って、S772に進む。前記S771の処理を行った管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして精算処理中と記憶し(S772)、前記精算要求に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S773)。このS773でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記S730に進む。即ち通番が一致せず、記録媒体のオンライン端数額及びオフライン端数額が零である場合とは、オンライン状態にある玉貸ユニット20が、オンライン端数額及びオフライン端数額が記録されていない記録媒体を受け付け、管理装置50が挿入通知を受信して通番の更新を行った後(ここで通番不一致)、玉貸ユニット20が残額通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には消去すべきオンライン端数額及び/又はオフライン端数額が記録媒体に記録されていないので、前記S730に進む。
一方、S773でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶している管理残額に加算すると共に、該記録媒体IDに対応付けて当該オフライン端数額を記憶し(S774'')、前記S750に進む。即ち通番が一致せず、記録媒体のオンライン端数額が零でありオフライン端数額が零でない場合とは、オンライン状態にある玉貸ユニット20が、オンライン端数額及びオフライン端数額が記録されていない記録媒体を受け付け、管理装置50が挿入通知を受信して通番の更新を行った後(ここで通番不一致)、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態が発生し、オフライン一発貸しが行われて発生したオフライン端数額が記録媒体に記録された場合であり、この場合には消去すべきオフライン端数額が記録媒体に記録されているので、前記S750に進む。
前記S760でオンライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが挿入処理中又は精算処理中であるか否かを判定する(S781)。このS781で挿入処理中又は精算処理中でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記精算要求に含まれるオンライン端数額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶している管理残額に加算すると共に、該記録媒体IDに対応付けて当該オンライン端数額を記憶し(S786'')、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S787)、S788に進む。一方、S781で挿入処理中又は精算処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオンライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算すると共に、当該オンライン端数額を消去し(S782'')、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算すると共に、当該オフライン端数額を消去する(S783'')。そして、S782''の処理の際にオンライン端数額が記憶されていた場合には、前記精算要求に含まれるオンライン端数額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶している管理残額に加算すると共に、該記録媒体IDに対応付けて当該オンライン端数額を記憶し(S784'')、管理通番が記録通番よりも進んでいることから、該管理通番を1つ戻して(S785)、S788に進む。
即ちオンライン状態にある玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われ、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、オンライン端数額が記録された記録媒体が排出される。次にオンライン状態にある精算装置60が該記録媒体を受け付けると、S703でNO,S760でNO,S781でNOと判定されて、S786''以下の処理が行われ、オンライン端数額が加算,記憶され、ステータスとして精算処理中と記憶された状態になるが、精算装置60が精算許諾情報(図48のS752'')を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、オンライン端数額が記録された記録媒体が排出される。さらにオンライン状態にある精算装置60が該記録媒体を受け付けると、S703でNO,S760でNO,S781でYESと判定されて、S782''で前記記憶されているオンライン端数額が減算・消去され、S784''で前記精算要求に含まれるオンライン端数額が改めて加算・記憶される。
一方、オンライン状態にある玉貸ユニット20で少額一発貸しが行われ、玉貸ユニット20が加算完了通知(図10のS151,S170)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致し、オンライン端数額が記録された記録媒体が排出される。次にオンライン状態にある精算装置60が該記録媒体を受け付けると、S703でYES,S704でNOと判定され、S720の処理が行われてステータスとして精算処理中と記憶された状態になると共に、S750の通番更新処理が行われて通番がズレた状態になり、精算装置60が予定残額通知(図48のS752'')を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、オンライン端数額が記録された記録媒体が排出される。さらにオンライン状態にある精算装置60が該記録媒体を受け付けると、S703でNO,S760でNO,S781でYESと判定されて、S782''以下の処理が行われるが、前記精算要求に含まれるオンライン端数額は、管理装置50が加算要求(図10のS146,S165)を受信していることにより当該オンライン端数額の管理残額に対する加算が行われているにも拘わらず、玉貸ユニット20が加算完了通知(同S151,S170)を受信していないために記録媒体から消去されずに残存しているものであるため、仮に当該オンライン端数額を再び管理残額に対して加算すると二重加算になってしまうから、S784''では当該オンライン端数額は加算・記憶されない。
S785又はS787の処理を行った管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして精算処理中と記憶し(S788)、前記精算要求に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S789)。このS789でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記S750に進む。一方、S789でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記精算要求に含まれるオフライン端数額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶している管理残額に加算すると共に、該記録媒体IDに対応付けて当該オフライン端数額を記憶して(S790'')、前記S750に進む。
なお図示しないが、この変形例においても、前述した消費税が徴収されない変形例を適用可能である。
[3−3.その他の変形例]
上記の実施形態では、最後処理特定情報が処理日時(排出日時,精算日時,発行日時)である例について説明したが、これに限らず、最後処理特定情報を、バックアップ用の通番としても良い。例として、図50に示すように、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において貨幣を受け付けたときの処理,及び玉貸操作を受け付けたときの処理について説明する。
この図50の上段に示すフローチャートは、図8に示すフローチャートと比較して、前記S108〜S109の間で、S108a’及びS108b’の処理を行う点のみが異なる。ここでS108a’では、記録媒体のバックアップ通番に1を加算して更新する。またS108b’では、制御部21が備えるEEPROMに記憶されている処理履歴DBに、該記録媒体の記録媒体ID,入金履歴,記憶残額,及び更新後のバックアップ通番を記憶する。これにより、入金毎にバックアップ通番が更新され、玉貸ユニット20には、入金毎に、記録媒体ID,バックアップ通番,残額が記憶される。
また図50の下段に示すフローチャートは、図9に示すフローチャートと比較して、前記S129〜S130の間で、S129a’及びS129b’の処理を行う点のみが異なる。ここでS129a’では、前記記録媒体のバックアップ通番に1を加算して更新する。またS129b’では、前記処理履歴DBに、記録媒体ID,玉貸履歴,更新後の残額(記憶残額),及び更新後のバックアップ通番を記憶する。これにより、玉貸毎にバックアップ通番が更新され、玉貸ユニット20には、玉貸毎に、記録媒体ID,バックアップ通番,残額が記憶される。
このように、管理残額が更新される毎に、記録媒体のバックアップ通番が更新されることになり、玉貸ユニット20には、記録媒体IDに対応付けて、バックアップ通番及び残額が記憶されることとなる。従って、センタ管理装置80が設けられない場合であっても、各玉貸ユニット20から記録媒体ID及びバックアップ通番に対応付けて記憶されている残額を取得して、最新のバックアップ通番に対応する残額を、最新の残額として特定して、各記録媒体IDに対応する残額を復旧させることが可能である。
上記の図50では、最後処理特定情報であるバックアップ通番が、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記憶されている例について説明したが、これに限らず、例えば図51に示すように、該バックアップ通番が、記録媒体には記憶されておらず、管理装置50の残額管理DBにおいて、記録媒体ID及び残額と対応付けて記憶されているようにしても良い。
この場合における玉貸ユニット20及び管理装置50の処理を、図51を例にして説明する。この図51は前述した図50に相当するものであり、該図50と比較して、前記S106の後にS106a'',及びS107a''の処理が行われてから、前記S108に進み、S108b''の処理が行われる点と、前記S127の後にS127a'',及びS128a''の処理が行われてから、前記S129に進み、S129b''の処理が行われる点のみが異なり、その他の点は同一である。
まず前記S106の通番更新を行った管理装置50は、S106a''で、該通番更新の対象となった記録媒体IDと対応付けて残額管理DBで記憶しているバックアップ通番を1つ加算更新する。ここでのバックアップ通番の更新は、入金に基づく更新である。そしてS107a''で、前記予定残額(管理残額+受付貨幣額)に加えて該更新されたバックアップ通番を含む予定残額通知を、玉貸ユニット20に対して返信する。該予定残額通知を受信した玉貸ユニット20は、S108で該予定残額を記憶した後、S108b''で、処理履歴DBにおいて、入金処理の対象となった記録媒体の記録媒体IDに対応付けて、該予定残額通知に含まれる残額とバックアップ通番とを記憶することにより、処理履歴として入金の履歴を記憶して、前記S109に進む。
また前記S127のステータス記憶を行った管理装置50は、S127a''で、減算要求に含まれる記録媒体IDと対応付けて残額管理DBで記憶しているバックアップ通番を1つ加算更新する。ここでのバックアップ通番の更新は、玉貸処理に基づく更新である。そしてS128a''で、該更新されたバックアップ通番を含む減算完了通知を、玉貸ユニット20に対して返信する。該減算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、S129の処理の後、S129b''で、処理履歴DBにおいて、玉貸処理の対象となった記録媒体の記録媒体IDに対応付けて、減算後の残額と該減算完了通知に含まれるバックアップ通番とを記憶することにより、処理履歴として玉貸処理の履歴を記憶して、前記S130に進む。
上記の図50では、最後処理特定情報であるバックアップ通番が、各記録媒体について付与される、1から始まる通算番号であって、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録されている例について説明したが、これに限らず、例えば図52に示すように、該バックアップ通番が、すべての記録媒体について共通の共通通番であって、記録媒体には記録されておらず、管理装置50の残額管理DBにおいて記憶されているようにしても良い。
この場合における玉貸ユニット20及び管理装置50の処理を、図52を例にして説明する。この図52は前述した図50に相当するものであり、該図50と比較して、前記S106の後にS106a''',及びS107a'''の処理が行われてから、前記S108に進み、S108b'''の処理が行われる点と、前記S127の後にS127a''',及びS128a'''の処理が行われてから、前記S129に進み、S129b'''の処理が行われる点のみが異なり、その他の点は同一である。
まず前記S106の通番更新を行った管理装置50は、S106a'''で、残額管理DBで記憶している共通通番を1つ加算更新する。ここでのバックアップ通番の更新は、入金に基づく更新である。そしてS107a'''、前記予定残額(管理残額+受付貨幣額)に加えて該更新された共通通番を含む予定残額通知を、玉貸ユニット20に対して返信する。該予定残額通知を受信した玉貸ユニット20は、S108で該予定残額を記憶した後、S108b'''で、処理履歴DBにおいて、入金処理の対象となった記録媒体の記録媒体IDに対応付けて、該予定残額通知に含まれる残額と共通通番とを記憶することにより、処理履歴として入金の履歴を記憶して、前記S109に進む。
また前記S127のステータス記憶を行った管理装置50は、S127a'''で、残額管理DBで記憶している共通通番を1つ加算更新する。ここでの共通通番の更新は、玉貸処理に基づく更新である。そしてS128a'''で、該更新されたバックアップ通番を含む減算完了通知を、玉貸ユニット20に対して返信する。該減算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、S129の処理の後、S129b'''で、処理履歴DBにおいて、玉貸処理の対象となった記録媒体の記録媒体IDに対応付けて、減算後の残額と該減算完了通知に含まれる共通通番とを記憶することにより、処理履歴として玉貸処理の履歴を記憶して、前記S130に進む。
上記の実施形態では、通番不一致時処理が、記憶している受付貨幣額の消去,記憶しているオフライン端数額の消去,及び使用額+消費税額の減算等、管理残額を対象とした処理である例について説明したが、これに限らず、該通番不一致時処理は、管理装置50において、挿入通知の送信元である玉貸ユニット20や精算要求の送信元である精算装置60を特定可能に表示(報知)する処理であっても良い。これによれば、例えば遊技場の店員が、該報知された玉貸ユニット20や精算装置60からカードあるいはコインを一旦回収し、当該カード等の残額を特定して遊技者に保証を行うといった対処が可能となる。また通番不一致時処理は、管理装置50から、挿入通知の送信元である玉貸ユニット20や精算要求の送信元である精算装置60に対して報知指示を送信する処理であっても良い。これによれば、玉貸ユニット20や精算装置60において報知が行われるので、上記と同様の対処が可能となる。このように、通番不一致時処理とは、管理残額を対象とした処理には限られない。
上記の実施形態では、基準貸与額(玉貸設定金額)が、管理装置50から各玉貸ユニット20に配信されることで設定され、該設定額が玉貸設定金額DBで管理される例について説明したが、これに限らず、基準貸与額が各玉貸ユニット20で設定されるようにしても良く、例えば、各玉貸ユニット20が備える玉貸設定金額設定ボタンの操作によって当該玉貸ユニット20の玉貸設定金額が設定されることで、該設定額が管理装置50に対して送信され、玉貸設定金額DBで当該玉貸ユニット20の装置IDに対応付けて管理されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図8に示すように、管理装置50において、連携処理要求である入金要求連携処理要求の受信に応じて、まず連携処理である受付貨幣額の記憶(S105)が行われ、次に第1の通番更新処理(S106)が行われ、最後に連携完了情報である予定残額通知の送信(S107)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序は限定されない。例えば受付貨幣額の記憶→予定残額通知の送信→第1の通番更新処理の順に行われるようにしても良く、また第1の通番更新処理→受付貨幣額の記憶→予定残額通知の送信の順に行われるようにしても良く、また第1の通番更新処理→予定残額通知の送信→受付貨幣額の記憶の順に行われるようにしても良く、また予定残額通知の送信→受付貨幣額の記憶→第1の通番更新処理の順に行われるようにしても良く、また予定残額通知の送信→第1の通番更新処理→受付貨幣額の記憶の順に行われるようにしても良い。即ち、これら3つの処理は、入金要求の受信に応じて行われれば良い。同様に、上記の変形例では、図43に示すように、管理装置50において、連携処理要求である入金要求の受信に応じて、まず連携処理である受付貨幣額の加算及び記憶(S105’’)が行われ、次に第1の通番更新処理(S106)が行われ、最後に連携処理完了情報である残額通知の送信(S107’’)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序は限定されない。
また図8に示す玉貸ユニット20において、予定残額通知の受信に応じて、まず特定処理である受付貨幣の取込(S109)が行われ、次に第2の通番更新処理(S110)が行われ、最後に通番更新通知である貨幣取込通知の送信(S111)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序も限定されない。例えば受付貨幣の取込→貨幣取込通知の送信→第2の通番更新処理の順に行われるようにしても良く、また第2の通番更新処理→受付貨幣の取込→貨幣取込通知の送信の順に行われるようにしても良く、また第2の通番更新処理→貨幣取込通知の送信→受付貨幣の取込の順に行われるようにしても良く、また貨幣取込通知の送信→受付貨幣の取込→第2の通番更新処理の順に行われるようにしても良く、また貨幣取込通知の送信→第2の通番更新処理→受付貨幣の取込の順に行われるようにしても良い。即ち、これら3つの処理は、予定残額通知の受信に応じて行われれば良い。これは図43に示す変形例においても同様である。
上記の実施形態では、図9に示すように、玉貸ユニット20において、玉貸操作を受け付けると、まず使用額+消費税額分の玉貸処理が開始され(S122)、次に第2の通番更新処理(S123)が行われ、最後に減算要求の送信(S124)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序は限定されない。また管理装置50において、減算要求の受信に応じて、まず使用額+消費税額の減算(S125)が行われ、次に第1の通番更新処理(S126)が行われ、最後に減算完了通知の送信(S128)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序は限定されない。
上記の実施形態では、図10に示すように、玉貸ユニット20において、受付貨幣額から貸与対象額と端数額が特定されると、まず貸与対象額分の玉貸処理が開始され(S144)、次に第2の通番更新処理(S145)が行われ、次に加算要求の送信(S146)が行われ、最後に端数額の記憶(S147)が行われる例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序は限定されない。また管理装置50において、加算要求の受信に応じて、まず端数額の加算(S148)が行われ、次に第1の通番更新処理(S149)が行われ、最後に加算完了通知の送信(S151)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序は限定されない。
上記の実施形態では、図10に示すように、玉貸ユニット20において、記憶残額が対応消費税額以上であると判定されると、まず受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸処理が開始され(S163)、次に第2の通番更新処理(S164)が行われ、次に加算要求の送信(S165)が行われ、最後に対応消費税額*(−1)の記憶(S166)が行われる例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序は限定されない。また管理装置50において、加算要求の受信に応じて、まず対応消費税額*(−1)の加算(S167)が行われ、次に第1の通番更新処理(S168)が行われ、最後に加算完了通知の送信(S170)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序は限定されない。
上記の実施形態では、図12及び図13に示すように、管理装置50において、通番が一致すると判定され、記録媒体受付通知(挿入通知)に含まれる入金残額(オフライン端数額)が零でないことを条件として、まず連携処理であるオフライン端数額の記憶(S217,S222)が行われ、次に第2の通番更新処理(S240)が行われ、最後に連携処理完了情報である予定残額通知の送信(S242)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序は限定されない。同様に、上記の変形例では、図44及び図45に示すように、管理装置50において、通番が一致すると判定され、記録媒体受付通知(挿入通知)に含まれる入金残額(オフライン端数額)が零でないことを条件として、まず連携処理であるオフライン端数額の加算及び記憶(S217’,S222’)が行われ、次に第2の通番更新処理(S240)が行われ、最後に連携処理完了情報である残額通知の送信(S242’’)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序は限定されない。
また図12及び図13に示す玉貸ユニット20において、予定残額通知の受信に応じて、まず特定処理である端数額の消去(S244,S245)が行われ、次に第2の通番更新処理(S246)が行われ、最後に通番更新通知である端数額消去通知の送信(S247)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序も限定されない。これは図44及び図45に示す変形例においても同様である。
上記の実施形態では、図22及び図23に示すように、管理装置50において、通番が一致すると判定され、精算要求に含まれる入金残額(オフライン端数額)が零でないことを条件として、まずオフライン端数額の記憶(S717,S722)が行われ、次に第2の通番更新処理(S750)が行われ、最後に精算許諾情報の送信(S752)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序は限定されない。同様に、上記の変形例では、図47及び図48に示すように、管理装置50において、通番が一致すると判定され、記録媒体受付通知(挿入通知)に含まれる入金残額(オフライン端数額)が零でないことを条件として、まずオフライン端数額の加算及び記憶(S717’’,S722’’)が行われ、次に第2の通番更新処理(S750)が行われ、最後に精算許諾情報の送信(S752)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序は限定されない。
また図22及び図23に示す精算装置60において、精算許諾情報の受信に応じて、まず端数額の消去(S753,S754)が行われ、次に許諾分の貨幣の払い出しが行われ(S755)、次に第2の通番更新処理(S756)が行われ、最後に精算完了通知の送信(S757)が行われる例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序も限定されない。これは図47及び図48に示す変形例においても同様である。
上記の実施形態では、玉貸ユニット20において、記録媒体の通番が上限値(ここでは255)に達しているか否かを判定し、管理装置50においても、管理している通番が上限値(ここでは255)に達しているか否かを判定する例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20のみが、通番が上限値に達しているか否かを判定するようにしても良い。例えば玉貸ユニット20において、記録媒体の通番が上限値に達していると判定したときに、当該記録媒体の通番を初期値に更新し、当該記録媒体の記録媒体ID及び通番を初期値に更新する旨を含む情報を管理装置50に対して送信し、該管理装置50において受信した記録媒体IDに対応付けられた通番を初期値に更新するようにしても良い。
上記の実施形態では、図15及び図16に示すように、玉貸ユニット20が記録媒体を受け付けていない又はビジタコイン5を受け付けている状態でオフライン状態の発生を検知したときに、記憶残額が零である場合を除いて、返却操作を待機する状態となり(S505)、図18に示すように、返却操作によって、ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグが記録されて(S545,S563)、該ビジタコイン5が排出される(S552,S571)例について説明したが、これに限らず、オフライン状態の発生を検知したときに、記憶残額が零である場合を除いて、返却操作によることなく、自動的にビジタコイン5にオンライン残額有りフラグが記録されて排出されるようにしても良い。
上記の実施形態では、管理装置50は、返却操作に伴う返却通知(図11のS184)を受信したときにも、残額管理DBで記録媒体IDに対応付けて管理されている装置IDを消去せずに、記憶したままにしておく例について説明したが、これに限らず、返却通知を受信したときに、受信した記録媒体IDに対応付けられた装置IDを消去するようにしても良い。この場合には、玉貸ユニット20又は精算装置60から管理装置50に対して入金要求,挿入通知,又は精算要求が送信され、該情報を受信した管理装置50が装置IDを記憶した後、オフライン状態となって、記録媒体が返却されても、返却通知を管理装置50が受信することがないので、装置IDは消去されない。従って、オフライン状態となった場合に、当該記録媒体IDの記録媒体が前回オンライン状態で受け付けられていた玉貸ユニット20を特定することが可能である。
上記の実施形態では、所定額が1000円である例について説明したが、これに限らず、所定額は任意に変更することが可能である。また、上記の変形例では、貸与基準額が500円である例について説明したが、これに限らず、基準貸与額は任意に変更することが可能である。
上記の実施形態では、玉貸処理に応じて通番が1ずつ加算更新される例について説明したが、これに限らず、通番は2づつ更新されても良く、その更新幅は任意である。即ち更新幅は遊技用装置と管理装置との間で予め定められた共通の更新幅であれば良く、例えばマイナスの値であっても良い。この場合には、玉貸ユニット20で通番が更新され、管理装置50で通番が更新されていないときに、[記録媒体に記録されている通番(即ち管理装置50が受信する通番)<管理装置50で管理されている通番]となる。さらに通番は、整数に限らず、アルファベットや50音などの、順序を特定可能なキャラクタ等であっても良い。
上記の実施形態では、管理残額の有効期間が無期限である例について説明したが、これとは逆に、有効期間を当日中としても良い。この場合には、管理装置50に、有効期間(精算可能期間及び/又は使用可能期間)を設定する有効可能期間設定手段と、前記有効期間内(ここでは当日中)に前記通信不可能状態が発生したか否かを判定する通信不可能状態発生判定手段と、をさらに設け、前記遊技用装置(玉貸ユニット20)は、前記通信不可能状態発生判定手段により通信不可能状態が発生したと判定されたことを条件として、前記端数額を遊技媒体の貸与に使用させ(具体的には、オフライン端数額を管理残額に加算するために記憶し)、前記精算装置60は、前記通信不可能状態発生判定手段により通信不可能状態が発生したと判定されたことを条件として、前記端数額に相当する貨幣を払い出す(具体的には、オフライン端数額を管理残額に加算するために記憶する)ようにしても良い。これによれば、有効期間内に通信不可能状態が発生したと判定されたことを条件として端数額の使用や精算が行われることにより、精算可能期間内に通信不可能状態が発生しておらず記録媒体に端数額が記録されることがない状況においては端数額の使用や精算が行われないので、セキュリティが向上する。この場合において、前記通信不可能状態発生判定手段により通信不可能状態が発生したと判定されなかった場合には、エラーとして当該記録媒体を使用できないようにしても良く、またオフライン端数額を記憶しないことにより、該オフライン端数額は使用・精算できないが当該記録媒体の管理残額は使用・精算できるようにしても良い。
上記の実施形態では、有効期間、即ち精算可能期間と使用可能期間の両方が無期限である例について説明したが、これに限らず、精算可能期間又は使用可能期間のいずれか一方のみが無期限であっても良い。
上記の実施形態では、消費税率が5%である例について説明したが、これに限らず、該消費税率は設定変更可能である。また上記の実施形態では、消費税率がカード会社で設定される例について説明したが、遊技場において、管理装置50で設定されて各玉貸ユニット20に配信されて記憶されるようにしても良く、また各玉貸ユニット20で設定されて記憶されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図1に示すように、玉貸ユニット20と管理装置50とが直接的に通信可能に接続されている例について説明したが、これに限らず、両者の間に台端末や中継コンピュータを介在させ、両者が間接的に通信可能に接続されるようにしても良い。また両者は有線で通信可能とされるものには限られず、無線で通信可能とされるものであっても良い。
上記の実施形態では、図1に示すように、バックアップ装置が、遊技場外のカード会社に設けられるセンタ管理装置80である例について説明したが、これに限らず、該バックアップ装置は、遊技場内に設けられるものであっても良く、また管理装置50に、前記ハードディスク55とは別体で前記バックアップ情報記憶手段として機能するハードディスク等の記憶装置を設けたり、あるいは前記バックアップ情報記憶手段として機能する外部記録メディア(例えばCD−Rやメモリカード等)に対して情報を書き込み可能なメディアライタを設け、前記図7(a)に示す残額管理DBの記憶内容が所定時間毎に該バックアップ情報記憶手段に記憶されるように構成して、該管理装置50自体をバックアップ装置として機能させるようにしても良い。
上記の実施形態では、図2(a)に示すように、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16が遊技機(パチンコ機10)に設けられ、玉貸ユニット20と接続されている例について説明したが、これに限らず、これら残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16の一部又は全部を玉貸ユニット20に設けるようにしても良い。
上記の実施形態では、残度数表示器14において、玉貸ユニット20の制御部21のRAMに記憶されている残額を税込単位額(105円)で除算した商の整数部分が残度数として表示される例について説明したが、これに限らず、該残額を単位使用額(100円)で除算した商の整数部分が残度数として表示されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図2(b)に示すように、紙幣識別機22にて受付可能な紙幣2の種類が1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類である例について説明したが、これに限らず、受付可能な紙幣2の種類は、該4種類のうちの任意の1種類又は2種類以上でも良い。同様に、上記の実施形態では、硬貨識別機23にて受付可能な硬貨3の種類が100円硬貨,及び500円硬貨の2種類である例について説明したが、これに限らず、受付可能な硬貨3の種類は、該2種類のうちの任意の1種類でも良い。なお貨幣として紙幣2及び硬貨3の双方を受け付けるものには限られず、紙幣2又は硬貨3のいずれか一方のみを受け付けるものでも良い。
上記の実施形態では、図2(b)に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機22,硬貨識別機23)により受け付けられて回収された貨幣(紙幣2,硬貨3)が玉貸ユニット20の外部に排出されて、紙幣搬送機構,硬貨搬送機構により搬送される例について説明したが、これに限らず、該受け付けられて回収された貨幣は、玉貸ユニット20の内部に貯留されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図2(b)に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機22,硬貨識別機23)において、有体物である貨幣(紙幣2,硬貨3)を受け付ける例について説明したが、これに限らず、無体物である貨幣(例えば電子マネー等の貨幣金額に相当する金額データや、クレジットカードから特定される与信金額や、デビットカードから特定される預金金額等)を接触又は非接触で受け付けるようにしても良く、この場合には、貨幣の回収は決済処理の実行に相当し、貨幣の返却は決済処理の中止に相当する。
上記の実施形態では、図2(a)(b)に示すように、記録媒体返却口(コイン返却口28)が遊技用装置(玉貸ユニット20)の前面に突出して形成される例について説明したが、これに限らず、該記録媒体返却口は、遊技用装置の前面から陥没して形成されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図6(b)のD12に示すように、ビジタコイン発行装置70で、予め定められた発行額の選択に基づいて、該発行額をパチンコ玉の貸与に使用可能なビジタコイン5が発行される例について説明したが、これに限らず、遊技者による任意の金額の指定に基づいて、該指定された金額をパチンコ玉の貸与に使用可能なビジタコイン5が発行されるようにしても良い。またビジタコイン発行装置70において、貨幣として、紙幣2のみならず硬貨3を受け付けるようにしても良い。
上記の実施形態では、図8のS107に示すように、管理残額と受付貨幣額との合算額である予定残額を含む予定残額通知が管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信される例について説明したが、これに限らず、受付貨幣額を含む残額通知を管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信し、該玉貸ユニット20において、残額通知に含まれる管理残額と前記S101で受け付けた貨幣の受付貨幣額との合算額を算出し、該算出した合算額を制御部21のRAMで記憶するようにしても良い。
上記の実施形態では、図13のS242に示すように、管理残額とオンライン端数額とオフライン端数額との合算額である予定残額を含む予定残額通知が管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信される例について説明したが、これに限らず、受付貨幣額を含む残額通知を管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信し、該玉貸ユニット20において、残額通知に含まれる管理残額と前記S201で受け付けた記録媒体に記録されているオンライン端数額及びオフライン端数額との合算額を算出し、該算出した合算額を制御部21のRAMで記憶するようにしても良い。
上記の実施形態では、図10のS162に示すように、[記憶残額≧対応消費税額]であるか否かを判定して、記憶残額≧対応消費税額であることを条件に、受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸処理を行う例について説明したが、これに限らず、[記憶残額+受付貨幣額≧受付貨幣額+対応消費税額]であるか否かを判定し、記憶残額+受付貨幣額≧受付貨幣額+対応消費税額であることを条件に、受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸処理を行うようにしても良い。
上記の実施形態で、ビジタコイン発行装置70において、会員カード4を受け付けて、該受け付けた会員カード4の記録媒体IDと対応付けて管理装置50で管理されている残額に対する価値加算ができるようにしても良く、この場合には、該価値加算も「記録媒体発行処理」に該当する。
上記の実施形態では、図11のS186に示すように、記録媒体識別情報記憶判定手段による、貸与処理(玉貸処理)の対象となった記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体識別情報(記録媒体ID)が処理履歴記憶手段(処理履歴DB)に既に記憶されているか否かの判定が、返却操作の受付後に行われる例について説明したが、これに限らず、該記録媒体識別情報記憶判定手段による判定は、例えば貨幣の受付後や記録媒体の受付後に行われるようにしても良く、該判定を行うタイミングは特に限定されない。
上記の実施形態で、精算装置60においても、遊技用装置(玉貸ユニット20)と同様に、精算処理の対象となった記録媒体の記録媒体識別情報が精算履歴記憶手段で既に記憶されているか否かを判定する記録媒体記憶手段記憶判定手段と、該記録媒体識別情報記憶判定手段により記録媒体識別情報が記憶されていないと判定されたことを条件として、該記録媒体識別情報に対応する新たな精算履歴を前記精算履歴記憶手段に記憶すると共に、記録媒体識別情報が既に記憶されていると判定されたことを条件として、該記録媒体識別情報に対応して前記精算履歴記憶手段で既に記憶されている精算履歴を新たな精算履歴に更新する精算履歴更新手段と、を設けるようにしても良い。
上記の実施形態で、記録媒体発行装置(ビジタコイン発行装置70)においても、遊技用装置(玉貸ユニット20)と同様に、記録媒体発行処理の対象となった記録媒体の記録媒体識別情報が発行履歴記憶手段で既に記憶されているか否かを判定する記録媒体記憶手段記憶判定手段と、該記録媒体識別情報記憶判定手段により記録媒体識別情報が記憶されていないと判定されたことを条件として、該記録媒体識別情報に対応する新たな発行履歴を前記発行履歴記憶手段に記憶すると共に、記録媒体識別情報が既に記憶されていると判定されたことを条件として、該記録媒体識別情報に対応して前記発行履歴記憶手段で既に記憶されている発行履歴を新たな発行履歴に更新する発行履歴更新手段と、を設けるようにしても良い。
上記の実施形態では、図7(b)に示すように、精算履歴DBにおいて精算履歴を記憶する際に、残額として0も記憶される例について説明したが、これに限らず、精算後の残額は0以外にはないため、該残額は記憶しないようにしても良い。
上記の実施形態では、図7(d)に示すように、管理装置50において、記録媒体IDと対応付けて単に残額が記憶・管理されている例について説明したが、これに限らず、例えば入金金額,使用金額,精算金額等も併せて記憶・管理するようにしても良い。
上記の実施形態では、図7に示すように、記録媒体IDが、会員カード4のカードID(Mで始まる4桁の番号)とビジタコイン5のコインID(Vで始まる4桁の番号)とで区別されている例について説明したが、これに限らず、会員カード4とビジタコイン5とで区別のないIDであっても良い。
上記の実施形態では、処理履歴DB,精算履歴DB,及び発行履歴DBにおいて、256個の履歴を記憶可能である例について説明したが、これに限らず、より多い履歴の数,又はより少ない履歴の数を記憶可能なようにしても良い。
上記の実施形態では、例えば図8に示すように、S103の入金要求に記録媒体IDが含まれ、残額が入金時から該記録媒体IDと対応付けて管理される例について説明したが、これに限らず、S103の入金要求に装置IDを含むようにして、残額を入金時には該装置IDと対応付けて管理しておき、S184の返却通知に装置IDと記録媒体IDを含むようにして、該装置IDに対応する残額を返却時から該記録媒体IDと対応付けて管理するようにしても良い。この場合には、前記残額処理手段は、受付貨幣額から第1の貸与処理に使用された使用額及び該使用額に対応する消費税額を減算した金額を、記録媒体の記録媒体IDと対応付けて管理装置50で管理するための処理(即ち記録媒体R/W24から読み取った記録媒体IDから特定可能にするための残額特定処理)として、管理装置50とオンライン状態で貨幣を受け付けたときに、装置IDと受付貨幣額とを含む前記入金要求を管理装置50に対して送信する処理と、前記使用額+消費税額分の玉貸処理が行われたときに、装置IDと使用額+消費税額とを含む前記減算要求を管理装置50に対して送信する処理と、排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたときに、装置IDと記録媒体IDとを含む前記返却通知を管理装置50に対して送信する処理とを行う。
上記の実施形態では、玉貸ユニット20において、管理装置50とオンライン状態で貨幣が受け付けられたときに、該管理装置50に対して入金要求が送信されて入金処理が行われる例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20において、管理装置50とオンライン状態で貨幣が受け付けられても、該管理装置50に対して入金要求を送信せずに、受付貨幣額を残額として制御部21のRAMで記憶して玉貸処理に使用させ、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)が排出されるときに、管理装置50に対して記録媒体IDと残額とが送信されて、管理装置50において該記録媒体IDに対応付けて該残額が管理されるようにしても良い。この場合には、前記残額特定手段は、受付貨幣額から第1の貸与処理に使用された使用額及び該使用額に対応する消費税額を減算した金額(即ち制御部21のRAMで記憶している前記玉貸処理に使用されなかった残額)を、記録媒体の記録媒体IDと対応付けて管理装置50で管理するための処理(即ち記録媒体R/W24から読み取った記録媒体IDから特定可能にするための残額特定処理)として、排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたときに、記録媒体IDと制御部21のRAMで記憶している前記玉貸処理に使用されなかった残額とを含む通知を管理装置50に対して送信する処理を行う。
上記の実施形態では、会員カード4が非接触式のICカードであり、ビジタコイン5が非接触式のICコインである例について説明したが、これに限らず、各記録媒体は、接触式の集積回路,磁気,二次元コード(例えばバーコード),三次元コード,又は光干渉(例えばホログラム)等により情報を記録するものでも良い。また会員カード4の形状はカード型には限られず、コイン型であっても良い。さらにビジタコイン5の形状もコイン型には限られず、カード型であっても良い。
上記の実施形態では、会員用の記録媒体として会員カード4が使用される例について説明したが、これに限らず、例えば記録媒体IDを記録したICチップが搭載された携帯電話端末が該会員用の記録媒体として使用されるようにしても良く、この場合には、玉貸ユニット20や精算装置60において、該携帯電話端末を近接させることにより受け付ける記録媒体受付手段が設けられる。なお上記の実施形態において、会員カード4を使用しないように構成しても良い。
上記の実施形態において、ICカードである会員カード4やICコインであるビジタコイン5は、必ずしもCPUを搭載している必要はないが、CPUを搭載しているものであっても良い。
上記の実施形態では、ビジタコイン5に対してのみ管理残額有り情報(オンライン残額有りフラグ)が記録される例について説明したが、これに限らず、記録媒体貸与処理の対象となった会員カード4の管理残額が零でないことを条件として、該会員カード4に管理残額有り情報を記録し、管理残額を記録することなく排出する第1の排出処理を記録媒体排出処理手段(制御部21)により行うようにしても良い。
上記の実施形態では、遊技機がパチンコ機10である例について説明したが、これに限らず、該遊技機は、例えば遊技媒体としてメダルを使用するスロットマシン,遊技媒体としてパチンコ玉を使用するスロットマシンであるパロット(登録商標),遊技媒体であるパチンコ玉が指触不能に封入された封入式のパチンコ機,パチンコ玉やメダルを用いることなく得点データを使用して遊技可能なパチンコ機やスロットマシン,遊技領域やパチンコ玉が画像にて表示される画像式のパチンコ機,リールが画像にて表示される画像式のスロットマシン等であっても良い。
上記の実施形態では、貸与処理が玉貸処理である例について説明したが、これに限らず、該貸与処理は、前記メダルを貸与するメダル貸出処理や、前記封入式や画像式のパチンコ機やスロットマシンにおいて残額を遊技媒体としての得点に変換して遊技に使用させる処理等でも良い。
上記の実施形態では、玉貸処理が行われた場合に、玉貸ユニット20とパチンコ機10との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて、該パチンコ機10に設けられた玉払出装置13からパチンコ玉が払い出されて貸与される例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20に玉払出装置を設けて、パチンコ玉を払い出して貸与するようにしても良い。
上記の実施形態では、図9に示すように、減算要求に使用額と消費税額とを含めて管理装置50に対して送信する例について説明したが、これに限らず、該減算要求に使用額のみを含めて管理装置50に対して送信し、該使用額に対応する消費税額は該管理装置50において算出するようにしても良く、この場合には、管理装置50から玉貸ユニット20に対して消費税率を配信する必要がなくなる。また管理装置50が各玉貸ユニット20における単位使用額を管理している場合(例えば各玉貸ユニット20から送信されてきた単位使用額を各玉貸ユニット20毎に管理している場合や、すべての玉貸ユニット20における単位使用額が同一で該単位使用額を管理している場合や、管理装置50で単位使用額を設定して管理し、該設定した単位使用額を各玉貸ユニット20に配信する場合等)には、減算要求に玉貸操作が行われた旨のみを含めて管理装置50に対して送信すれば良い。
上記の実施形態において、玉貸ユニット20において行われる特定処理を使用額+消費税額分の玉貸処理とし、管理装置50において行われる連携処理を使用額+消費税額の減算処理としても良い。即ち、玉貸ユニット20において玉貸操作を受け付けると、使用額+消費税額を含む減算要求が管理装置50に対して送信され、該管理装置50において記録媒体の管理残額から使用額+消費税額の減算処理が行われると共に第1の通番更新処理が行われて、減算完了通知が玉貸ユニット20に対して送信され、該玉貸ユニット20において減算完了通知を受信したことに基づいて、使用額+消費税額分の玉貸処理が行われると共に第2の通番更新処理が行われるように構成する。この場合において、玉貸ユニット20が減算完了通知を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、玉貸処理が行われていないにも拘わらず減算処理が行われている状態となるため、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられたときに、通番不一致時処理として、当該記録媒体の管理残額に対して使用額+消費税額を加算する(即ち実行された減算処理を取り消す)処理を行うようにすれば良い。
同様に、上記の実施形態において、玉貸ユニット20において行われる特定処理を少額一発貸し(即ち貸与対象額分の玉貸処理又は受付貨幣額+対応消費税額分の玉貸処理)とし、管理装置50において行われる連携処理をオンライン端数額(即ち端数額又は対応消費税額*(−1))の加算処理としても良い。即ち、玉貸ユニット20において所定額未満の貨幣が受け付けられると、オンライン端数額を含む加算要求が管理装置50に対して送信され、該管理装置50において記録媒体の管理残額に対してオンライン端数額の加算処理が行われると共に第1の通番更新処理が行われて、加算完了通知が玉貸ユニット20に対して送信され、該玉貸ユニット20において加算完了通知を受信したことに基づいて、少額一発貸しが行われると共に第2の通番更新処理が行われるように構成する。この場合において、玉貸ユニット20が加算完了通知を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、少額一発貸しが行われていないにも拘わらず加算処理が行われている状態となるため、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられたときに、通番不一致時処理として、当該記録媒体の管理残額からオンライン端数額を減算する(即ち実行された加算処理を取り消す)処理を行うようにすれば良い。
上記の実施形態では、図9のS125に示す減算処理において、使用額+消費税額の合算額が管理残額から減算される例について説明したが、これに限らず、使用額と消費税額とを分けて管理残額から減算するようにしても良い。
上記の実施形態では、玉貸ユニット20において使用額+消費税額分の玉貸処理が行われた場合に、該使用額+消費税額(例えば525円)が記憶残額から一度に減算される例について説明したが、これに限らず、1度数分の玉貸処理が行われる毎に、税込単位額である105円が記憶残額から減算され、該減算が使用額+消費税額分(例えば5回)繰り返し行われるようにしても良く、この場合には、残額表示器30における記憶残額の表示も105円ずつ減算更新され、残度数表示器14における残度数の表示も1度数ずつ減算更新される。
上記の実施形態では、図11のS191〜S192に示すように、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5が返却されてから直ちに、コイン収納部27aで収納されている最下位のビジタコイン5が排出されて収納コイン保持部27Pに保持される例について説明したが、これに限らず、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5が返却された後、貨幣が受け付けられたときに、コイン収納部27aで収納されている最下位のビジタコイン5が排出されて収納コイン保持部27Pに保持されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図18に示すように、返却操作を受け付けたことに基づいて、オフライン端数額が記録された記録媒体が排出される例について説明したが、これに限らず、一発貸しが行われる毎に、返却操作の受付によらずに、オフライン端数額が記録された記録媒体が排出されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図22のSa701に示すように、オフライン端数額が税込単位額未満であるか否かの判定が行われる例について説明したが、これに限らず、オフライン端数額が予め定められた一律の金額(例えば500円)未満であるか否かの判定が行われるようにしても良い。また該判定は、精算装置60でなく管理装置50で行われるようにしても良く、この場合には、精算要求に含まれるオフライン端数額が予め定められた所定の金額未満であるか否かを判定する端数額判定手段が、管理装置50に備えられる。
上記の実施形態では、精算装置60において、精算が許諾された金額の全額が精算される例について説明したが、これに限らず、遊技者が希望する精算金額の入力を受け付けて、精算が許諾された金額の範囲内で該希望する精算金額が精算されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図7(a)に示すように、処理履歴が記録媒体の排出の履歴である例について説明したが、これに限らず、図7(a’)に示すように、該処理履歴を玉貸処理の履歴としても良い。この玉貸処理DBでは、前記使用額+消費税額分の玉貸処理が行われたことに基づいて、該玉貸処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、制御部21のRAMで記憶されている玉貸処理後の残額を記憶すると共に、該玉貸処理が行われた日時である玉貸日時を前記最後処理特定情報として記憶することにより、玉貸履歴を記憶する。具体的には、前記処理履歴更新手段の作用により、玉貸処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDが玉貸履歴DBで記憶されていない場合には、該記録媒体IDを玉貸履歴DBに新たに記憶すると共に、該記録媒体IDに対応付けて、新たな残額及び玉貸日時を記憶し、玉貸処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDが玉貸履歴DBで既に記憶されている場合には、該記録媒体IDに対応する残額及び玉貸日時を新たな残額及び玉貸日時に更新(上書き)する。なお玉貸処理の後に記録媒体の排出が行われても残額の変動はないため、前記記憶されている玉貸処理後の残額が当該記録媒体の最後の残額に相当する。このように、玉貸処理が行われる毎に残額と玉貸日時を記憶して玉貸履歴を更新することにより、前記図7(a)の如く記録媒体の排出毎に残額と排出日時を記憶して処理履歴を更新するのに比べて、玉貸ユニット20が故障した場合や管理装置50とオフライン状態になった場合に緊急避難的に処理履歴を記憶・更新しなくても、玉貸履歴に基づいて正確な残額を復帰させることができる。
上記の実施形態では、図26に示すように、遊技場の営業終了後に、管理装置50からセンタ管理装置80に対して残額管理DBの記憶内容が送信されて、残額のバックアップが行われる例について説明したが、これに限らず、所定時間毎(例えば3時間毎)に、管理装置50からセンタ管理装置80に対して残額管理DBの記憶内容が送信されて、残額のバックアップが行われるようにしても良い。
上記の実施形態では、図27に示すように、バックアップ情報を復旧用テーブルに記憶してから(S1044)、統合テーブルで特定された残額を復旧用テーブルの残額に上書きして復帰する(S1049)例について説明したが、これとは逆に、統合テーブルで特定された残額を復帰用テーブルに記憶して復帰してから、統合テーブルで特定されなかった残額をバックアップ情報に基づいて記憶して復帰するようにしても良い。
上記の実施形態では、図8のS115に示す加算済更新処理が、受付貨幣額を消去する処理である例について説明したが、これに限らず、該加算済更新処理は、受付貨幣額を零にする処理でも良い。また受付貨幣額が消去又は零にされずに累積的に記憶される場合には、該加算済更新処理は、当該受付貨幣額に対して加算済フラグを立てる処理でも良い。また図13のS251に示す加算済更新処理が、オフライン端数額を消去する処理である例について説明したが、これに限らず、該加算済更新処理は、オフライン端数額を零にする処理でも良い。またオフライン端数額が消去又は零にされずに累積的に記憶される場合には、該加算済更新処理は、当該オフライン端数額に対して加算済フラグを立てる処理でも良い。
上記の変形例では、図43のS115に示す処理済更新処理が、受付貨幣額を消去する処理である例について説明したが、これに限らず、該処理済更新処理は、受付貨幣額を零にする処理でも良い。また受付貨幣額が消去又は零にされずに累積的に記憶される場合には、該処理済更新処理は、当該受付貨幣額に対して処理済フラグを立てる処理でも良い。また図45のS251に示す処理済更新処理が、オフライン端数額を消去する処理である例について説明したが、これに限らず、該処理済更新処理は、オフライン端数額を零にする処理でも良い。またオフライン端数額が消去又は零にされずに累積的に記憶される場合には、該処理済更新処理は、当該オフライン端数額に対して処理済フラグを立てる処理でも良い。
上記の実施形態では、例えば図9に示す減算完了通知や図10に示す加算完了通知には管理残額が含まれず、玉貸ユニット20において記憶残額の減算や加算が行われる例について説明したが、これに限らず、減算完了通知や加算完了通知に管理残額が含まれるようにして、該管理残額が記憶残額として記憶されるようにしても良い。この場合において、オフライン状態が発生したときには、玉貸ユニット20において記憶残額の減算や加算を行う。
上記の実施形態では、図10に示すように、記録媒体に対してオフライン端数額を一旦記録し(S147,S166)、加算完了通知の受信に応じて、該記録したオフライン端数額を消去する(S152,S171)例について説明したが、オンライン状態においては、このような記録及び消去を行わず、オフライン状態が発生したときのみ、記録媒体に対してオフライン端数額を記録するようにしても良い。
最後に、上記実施の形態に示した遊技用システム1の効果について説明する。
上記実施の形態に示す遊技用システム1によれば、管理残額有り情報(オンライン残額有りフラグ)が記録されている記録媒体が返却されるので、管理残額が有る記録媒体を遊技者に確実に返却できる一方で、管理残額が無く本来返却する必要のない記録媒体の無駄な返却を防止できるような遊技用システムを提供することができる。具体的には、本発明に係る遊技用システム1は、図1に示すように、遊技用装置(玉貸ユニット20)において遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用される残額を、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を個々に識別可能な記録媒体識別情報(記録媒体ID)に対応付けて管理装置50で管理(いわゆる完全ID管理)し、該管理装置50と通信可能状態(オンライン状態)にある遊技用装置で記録媒体を受け付けたときには、該記録媒体に残額を記録することなく排出する一方、該管理装置50と通信不可能状態(オフライン状態)にある遊技用装置で貨幣を受け付けたときにも、貸与処理(玉貸処理)を可能とすると共に、該通信不可能状態に限って、貸与処理に使用されなかった入金残額を前記記録媒体に記録して排出するものであり、特に該入金残額が記録された記録媒体を通信不可能状態にある遊技用装置に挿入(受付)して貸与処理を行った結果として当該入金残額が零になったときにも、管理残額が有る記録媒体を遊技者に確実に返却できる一方で、管理残額が無く本来返却する必要のない記録媒体の無駄な返却を防止できる。
上記実施の形態に示す遊技用システム1は、上記のような完全ID管理を採用したことにより、記録媒体には遊技媒体の貸与に使用される残額を記録しないので、残額が改ざんされるおそれはなく、セキュリティを担保できて、記録媒体のコストを下げることができる。即ち、例えば記録媒体がICカードやICコインである場合において、該記録媒体に残額を記録してセキュリティを担保しようとすれば、該記録媒体にCPUを搭載して記録残額の管理を行う必要があるが、本発明の如く記録媒体に残額を記録しないのであれば、該記録媒体にCPUを搭載しなくても良いので、記録媒体のコストを下げることができる。また記録媒体にCPUを搭載すると、該CPUとの間で情報のやりとりを行うために、遊技用装置側の制御プログラムが複雑になるので、システムの設計コストが高くなるが、記録媒体にCPUを搭載しないのであれば、該制御プログラムは複雑にならずに済むので、システムの設計コストを低くすることができる。
ここで遊技用システム1には、図8〜図14に示すように、前記残額の管理を行う管理装置50と通信可能な遊技用装置(玉貸ユニット20)において、該管理装置50で管理されている残額である管理残額を使用して遊技媒体を貸与する記録媒体貸与処理を行う際に、当該管理残額から該貸与処理に使用された使用額及び該使用額に対応する間接税額(例えば消費税額)を減算すると共に、図17に示すように、管理装置50と通信できない通信不可能状態(オフライン状態)で貨幣を受け付けたときに、受付貨幣額から税込単位額(例えば105円)の整数倍に相当する貸与対象額を特定して、遊技者の操作によることなく、該貸与対象額分の貨幣貸与処理(いわゆる一発貸し)を行うものが含まれる。
上記実施の形態に示す遊技用システム1は、完全ID管理のシステムにおいて、貸与処理に使用された使用額に対応する間接税額を徴収し、かつ管理装置と通信できない通信不可能状態で遊技用装置が貨幣を受け付けたときに一発貸しを行うようにしても、該一発貸しによって発生する端数額を記録媒体に記録して排出し、該端数額の精算が可能である。これにより、該端数額を処理するための釣銭払出機能や追加入金機能を遊技用装置に設ける必要がないので、遊技用装置のコストが上昇することがない。
上記実施の形態に示す遊技用システム1は、玉貸処理に使用される金額に対応する間接税額を徴収する場合に、所定額未満の金額の貨幣を受け付けたときに、管理残額が受付貨幣額に対応する間接税額以上であれば、遊技者の操作によることなく、受付貨幣額+対応消費税額分の遊技媒体を貸与するので、円滑な遊技を促し、遊技者の利便性向上に資すると共に、遊技場にとっては遊技機の稼働低下を防止することができる。
さらに、上記実施の形態に示す遊技用システム1は、管理装置50の破損又は故障等により、該管理装置50で管理している残額が失われても、該残額を復帰可能である。即ち、この遊技用システム1では、管理装置50において、各遊技用装置から送信されてきた処理履歴に基づいて、各記録媒体識別情報毎に、当該記録媒体識別情報の記録媒体に係わる最後の処理を特定すると共に、該最後の処理に対応する残額を特定する最後残額特定処理が行われ、該特定された残額が新たな残額として管理されるので、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、管理装置50で管理している残額が失われても、該残額を復帰して、遊技者に対して該残額を保証することができるのである。
以下に、実施例中の従来技術として、第1の従来技術〜第4の従来技術の概要を説明する。
まず第1の従来技術として、特開2002−325953号公報(図9,図10,段落0135,0174)を示す。この特許文献では、カードユニット管理装置(本願の管理装置に相当)とオフライン状態(本願の通信不可能状態に相当)にあるカードユニット(本願の遊技用装置に相当)であっても、会員カード(本願の記録媒体に相当)の挿入を受け付けると共に貨幣の投入を受け付け、該貨幣の金額を会員カードの残高に加算更新し、該残高を使用して玉の貸出(本願の貨幣貸与処理に相当)が行われるシステムが開示されている。
また第2の従来技術として、特開2001−34815号公報(図1,段落0028,0039)を示す。この特許文献では、遊技機台間に設けられ、カード(本願の記録媒体に相当)を収納するカード収納部を備え、収納されているカードに入金額(本願の入金残額に相当)を記録して発行すると共に、外部から受け付けたカードの残額が零になって引き続き使用しない場合には、該カードをカード収納部に収納するカード発行装置が開示されている。
ここで前記特許文献1に示される完全ID管理のシステムにおいても、遊技機の稼働を確保するために、第1の従来技術の如く通信不可能状態にある遊技用装置で貨幣の受付,及び貨幣貸与処理を可能とし、該通信不可能状態に限って、記録媒体に入金残額を記録して排出するようにした場合、該入金残額が記録された記録媒体を通信不可能状態にある遊技用装置に挿入(受付)して貸与処理を行った結果として当該入金残額が零になったときに、第2の従来技術の如く該記録媒体を一律に回収すると、管理装置で管理されている残額である管理残額が有る場合には遊技者が損をすることになってしまう一方、該記録媒体を一律に排出すると、管理残額が無く本来返却する必要のない記録媒体まで無駄な返却することになってしまうという問題点がある。
また前記特許文献1のような完全ID管理において、例えば管理装置の破損又は故障等により、該管理装置で管理している残額が失われてしまうと、該残額を復帰できないという問題点がある。
また第3の従来技術として、特開2002−123651号公報(図11〜図13,段落0040,0042)を示す。この特許文献には、パチンコ機に対応して設けられる玉貸機(本願の遊技用装置に相当)において、有価価値データ(本願の残額に相当)を特定可能な有価価値特定情報が記録されたカード(本願の記録媒体に相当)を受け付けて、該受け付けたカードに記録されている有価価値特定情報から特定される有価価値データを使用してパチンコ玉を貸与する貸与処理を行う際に、例えば500円分のパチンコ玉をパチンコ機から貸与する一方で、該パチンコ玉の貸与に使用された使用額である500円及び該使用額に対応する消費税額である25円(消費税率が5%の場合)を前記カードの有価価値データから減算する、即ち「貸与処理に使用された使用額に対応する消費税額を徴収」するシステムが開示されている。ここで消費税は間接税の一例であって、遊技場において提供される遊技サービスに対して課税されるものである。
さらに第4の従来技術として、前述した特許文献1の特開2005−13465号公報(図15,段落0053,0099)を示す。この特許文献には、管理装置と通信できない通信不可能状態で遊技用装置が貨幣を受け付けたときに、受付貨幣額を一旦記憶した後に減算して(即ち受付貨幣額のすべてを使用して)、遊技者の操作によることなく、該受付貨幣額+対応消費税額分の遊技媒体を貸与する、いわゆる「一発貸し」を行うシステムが開示されている。なお、このシステムでは、遊技用装置(カードユニット)が記録媒体(会員カード)の挿入中に貨幣を受け付けたときに、受付貨幣額が残額に一旦加算され、その後に遊技者の操作によって基準貸与額分の遊技媒体を貸与する。
ここで、前記完全ID管理のシステムにおいて、第3の従来技術の如く貸与処理に使用された使用額に対応する間接税額を徴収し、かつ管理装置と通信できない通信不可能状態で遊技用装置が貨幣を受け付けたときに第4の従来技術の如く一発貸しを行うと、予め定められた一単位である単位使用額(例えば100円)と該単位使用額に対応する間接税額(税率が5%の場合には5円)との合算額である税込単位額(即ち105円)未満の端数額が発生する。具体的には、1000円を受け付けて一発貸しを行うと、税込単位額である105円の9倍分の遊技媒体が貸与される一方、55円の端数額が発生する。この端数額を処理するためには、前記遊技用装置に、該端数額に相当する貨幣を払い出すための釣銭払出機能や、低額貨幣の追加入金を受け付けて該端数額が税込単位額に達するようにするための追加入金機能を設ける必要があり、遊技用装置のコストが上昇するという問題点がある。
さらに上記第4の従来技術に示すようなシステムでは、遊技用装置が記録媒体の挿入中に、所定額未満、例えば500円硬貨や100円硬貨等の低額の貨幣を受け付けた場合にも、一旦残額に対して受付貨幣額が加算され、その後に玉貸操作が行われることで基準貸与額分(例えば間接税を含む場合は525円分,含まない場合は500円分)の遊技媒体が貸与されることとなる。その結果、貨幣の受付から遊技媒体の貸与までに時間がかかり、円滑な遊技の妨げとなるので遊技者にとって利便性が悪く、遊技場にとっては稼働の低下を招くという問題点がある。