JP2005013465A - 遊技用システム - Google Patents

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Shohachi Ugawa
詔八 鵜川
Masayoshi Funakoshi
雅芳 舟越
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Abstract

【課題】前記通信不能状態に伴う不正なプリペイドカードの使用を防止しつつ遊技場の売上低下を抑えること。
【解決手段】遊技用記録媒体37の使用可否を判定する可否判定処理を行う記録媒体管理装置100と、該可否判定処理にて使用可能と判定された遊技用記録媒体37の遊技用価値情報から特定される遊技用価値を遊技に使用させる遊技使用処理手段327,328と、前記遊技用記録媒体37の貯蓄価値情報から特定される貯蓄価値を遊技に使用させるための再使用処理を行う再使用処理手段327,328と、前記記録媒体管理装置100との通信状態の確認を行う通信状態確認手段327bと、を備える記録媒体処理装置と、から成り、前記記録媒体処理装置100は、通信不可能状態となる以前の通信可能状態において受付け、使用可能と判定された前記遊技用記録媒体37を引き続き受付け中であれば、当該遊技用記録媒体37に残存する遊技用価値の使用を許容するとともに、当該遊技用記録媒体に残存する貯蓄価値の大きさの使用を許容する一方、新たな遊技用記録媒体の受付けを行わない。
【選択図】 図15

Description

【0001】
【発明の属する技術の分野】
本発明は、プリペイド度数等の遊技用価値情報と貯玉数等の貯蓄価値情報とが記録された会員カード等の遊技用記録媒体を遊技に使用するための記録媒体処理装置と、これら会員カード等の遊技用記録媒体に関する情報の管理を行う記録媒体管理装置と、から成る遊技用システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば遊技場においては、プリペイドカ−ド等の遊技用記録媒体により遊技媒体であるパチンコ玉を貸し出すための遊技用装置であるカードユニットや、遊技者、特には会員遊技者が遊技にて獲得した獲得玉数を再度遊技に使用できる貯蓄玉数等の貯蓄価値を遊技に使用させるための貯玉ユニット(会員用サンド)が使用されているが、これらカードユニットと貯玉ユニット(会員用サンド)の双方の装置が占有するスペースを省くことを目的として、プリペイド度数による玉貸機能と、貯蓄玉数等の貯蓄価値を遊技に使用させるための再プレイ機能とを備えた遊技用装置が実用化されている。
【0003】
これら玉貸機能と再プレイ機能とを備える遊技用装置と、当該遊技用装置を管理する管理装置とから成る遊技用システムにおいては、管理装置との通信がオフライン状態となったときに、遊技用記録媒体である会員カードに記録された認証情報と遊技用装置に記憶された認証情報とに基づいて会員カードの認証を実施し、認証が得られた場合において玉貸が可能とされている。(例えば、特許文献1参照)
【0004】
【特許文献1】
特開2003−93708号公報 (第17頁、第18図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これら従来のシステムにおいては、オフライン時において遊技者の手の届く範囲に設置されている遊技用装置に記憶されている認証情報に基づいて会員カードの認証が実施されるため、遊技用装置に不正を施すことで、オフライン時に不正な会員カードが使用可能となってしまう虞れがある一方、オフラインになった場合には、会員カードを使用した玉貸や再プレイを一切許容しないようにしたのでは、遊技場の売上低下による被害が多大なものになってしまうという問題があった。
【0006】
よって、本発明は上記した問題点に着目してなされたもので、オフラインの発生に伴う不正な遊技用記録媒体の使用を防止しつつ、該オフラインの発生時における遊技場の売上低下を抑えることのできる遊技用システムを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記した問題を解決するために、本発明の遊技用システムは、遊技に使用可能な遊技用価値の大きさを特定可能な遊技用価値情報と、遊技者が遊技にて獲得した獲得価値のうち、遊技に再使用可能とされた貯蓄価値の大きさを特定可能な貯蓄価値情報とが記録された遊技用記録媒体の遊技への使用の可否を判定する可否判定処理を行う記録媒体管理装置と、
該記録媒体管理装置と通信可能に接続され、
受け付けた前記遊技用記録媒体のうち、前記可否判定処理にて遊技に使用可能と判定された遊技用記録媒体に記録されている遊技用価値情報から特定される遊技用価値の大きさの少なくとも一部を遊技に使用させるための遊技使用処理を行う遊技使用処理手段と、
前記可否判定処理にて遊技に使用可能と判定された該遊技用記録媒体に記録されている貯蓄価値情報から特定される貯蓄価値の大きさの少なくとも一部を遊技に使用させるための再使用処理を行う再使用処理手段と、
前記記録媒体管理装置との通信状態が通信可能状態或いは通信不可能状態であるかの確認を行う通信状態確認手段と、
を備える記録媒体処理装置と、
から成る遊技用システムであって、
前記記録媒体処理装置は、前記通信状態確認手段により通信不可能状態が確認されたときに、該通信不可能状態となる以前の通信可能状態において受付け、前記記録媒体管理装置による可否判定処理にて使用可能と判定された前記遊技用記録媒体を引き続き受付け中であれば、当該使用可能と判定された前記遊技用記録媒体に記録されている遊技用価値情報から特定される遊技用価値の大きさの前記遊技使用処理への使用を許容するとともに、当該使用可能と判定された前記遊技用記録媒体に記録されている貯蓄価値情報から特定される貯蓄価値の大きさの前記再使用処理への使用を許容する一方、可否判定処理にて使用可能と判定された前記遊技用記録媒体の返却後においては、新たな遊技用記録媒体の受付けを行わないことを特徴としている。
この特徴によれば、通信不可能状態においては、新たな遊技用記録媒体の受付けを行わないことで、不正な遊技用記録媒体による遊技を防止しつつ、通信不可能状態となる以前の通信状態にて既に記録媒体管理装置による可否判定処理にて使用可能と判定された前記遊技用記録媒体を引き続き受付け中であれば、当該遊技用記録媒体に残存する遊技用価値の大きさの遊技使用処理への使用と、当該遊技用記録媒体に残存する貯蓄価値の大きさの前記再使用処理への使用とが許容されることから、遊技場側は、最低限の営業状態を確保できるようになり、これら通信不可能状態による遊技場の売上低下を抑えることができる。
【0008】
本発明の遊技用システムは、前記貯蓄価値情報は、前記遊技用記録媒体を個々に識別可能な情報とされ、
前記貯蓄価値情報に対応付けて貯蓄価値の大きさを記憶する貯蓄価値記憶手段を有する貯蓄価値管理装置を備え、
前記再使用処理手段は、前記可否判定処理にて遊技に使用可能と判定された遊技用記録媒体に記録された貯蓄価値情報に対応付けて前記貯蓄価値記憶手段に記憶されている貯蓄価値の大きさの少なくとも一部を遊技に使用させるための再使用処理を行うことが好ましい。
このようにすれば、貯蓄価値の大きさが貯蓄価値管理装置によって管理され、当該管理されている貯蓄価値の大きさの範囲内で再使用処理が行われるため、セキュリティー性を高めることができる。
【0009】
本発明の遊技用システムの前記記録媒体処理装置は、
貨幣を受付けて該受付け貨幣の識別を行う貨幣識別手段と、
前記貨幣識別手段にて識別された貨幣金額の範囲内の所定額に応じた遊技用価値の大きさを遊技に使用させるための貨幣使用処理を行う貨幣使用処理手段と、
を備え、
前記通信状態確認手段により通信不可能状態が確認されているときであっても、前記貨幣使用処理手段による貨幣使用処理を許容することが好ましい。
このようにすれば、通信不可能状態においても、貨幣識別手段に貨幣を投入することで、該貨幣金額の範囲内の所定額に応じた遊技用価値の大きさを遊技に使用できるようになり、該通信不可能状態における遊技場側の売上低下をより小さなものに抑えることができる。
【0010】
本発明の遊技用システムの前記記録媒体処理装置は、前記通信不可能状態において新たな遊技用記録媒体の受付けが不可であることを遊技者に報知する受付不可報知手段を備えることが好ましい。
このようにすれば、通信不可能状態により遊技用記録媒体の受付けが不可であることを遊技者が認識でき、これら受付けが不可によるトラブルを防止できるようになる。
【0011】
本発明の遊技用システムの前記記録媒体処理装置は、通信状態確認手段にて通信不可能状態が確認されたときに、通信不可能状態であることを報知する通信不可能状態報知手段を備えることが好ましい。
このようにすれば、遊技場の店員が通信不可能状態の発生を把握できるようになり、これら通信不可能状態への迅速な対応が可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
(実施例)
図1は、本発明における記録媒体管理装置であるシステムコントローラ100と貯蓄価値管理装置である会員管理コンピュータ(CP)120と、遊技機であるカードリーダ式パチンコ機(以下パチンコ機)2に対して1対1に対応設置される記録媒体処理装置としてのカードユニット3と、から主に構成されており、前記システムコントローラ100、会員管理コンピュータ120、カードユニット3とはハブ(HUB)7並びに中継器6並びに通信ケーブル8を介して双方向のデータ通信可能に接続されていて、各接続機器にはそれぞれローカルIPアドレスが付与されてローカルエリアネットワーク(LAN)が形成されている。また、前記システムコントローラ100と会員管理コンピュータ120とは個別の通信ケーブル10を介して比較的高速のデータ通信を実施可能に接続されている。
【0013】
また、前記システムコントローラ100は、通信回線11を介してカード管理会社に設置された管理サーバ12と双方向のデータ通信を実施できるように接続されていて、カード管理会社は、該管理サーバ12にて各遊技場の会員カード並びにビジターカードによる売上や、システムコントローラ100並びにカードユニットのエラー状況等を把握できるようになっている。
【0014】
初めに、本実施例にて使用される遊技用記録媒体である会員カード37並びにビジターカード38に用いた記録媒体について説明すると、本実施例では図2(a)、図2(b)に示すように、予め会員登録をした会員遊技者に対して発行される会員カード37と、前記カードユニット3に装備されているビジターカード38と、の2種類のICカードを用いている。
【0015】
まず、本実施例に用いた会員カード37について説明すると、該会員カード37には、図2(a)に示すように、略長方形のカード型に形成されているとともに、その中央位置に、非接触にて記録データの入出力(送受信)を行うための円形状とされたアンテナコイル83と、記録データを電気的に書き換え可能に記憶する集積回路(IC)84とが設けられており、これら会員カード37は、前記カードユニット3内に設けられている後述するカードリーダライタ327に挿入されることで、該カードリーダライタ327から出力される電磁波が前記アンテナコイル83に誘導起電力を生じさせて前記集積回路84が動作可能に付勢されるとともに、前記アンテナコイル83を介して前記カードリーダライタ327との各種のデータ送受を電磁波により非接触にて実施可能とされている。
【0016】
また、これら会員カード37における集積回路84の内部メモリには、各会員カード37を個別に識別可能な会員カードIDや、各会員を識別可能な会員識別情報としての会員ID、当該会員カード37が発行された発行店等の情報が書き換え不可に記録されているとともに、前記カードリーダライタ327とのデータ通信により、後述する追加入金処理の際に付与される入金IDや遊技用価値としての度数、最後に追加入金処理がなされたカードユニット3(入金装置)の装置ID、当該会員カード37を所持する会員の氏名(名字及び名前)や性別、年齢、誕生日、職業等、当該会員カードを所持する会員遊技者に関する会員帰属情報等の情報が書き換え可能に記録されている。
【0017】
この本実施例の会員カード37の一面には、図2(a)に示すように、磁気ストライプ85が形成されており、該磁気ストライプ85に前記会員IDが記録されていて、該磁気ストライプ85を読み取ることで、前記集積回路84との通信を行うことなく、会員IDを読み取ることができるようになっている。
【0018】
次いで、本実施例にて用いたビジターカード38について説明すると、該ビジターカード38には、図2(b)に示すように、各辺の長さが前記会員カード37の各辺の長さより若干短い略長方形のカード状とされており、その略中央部には、前記会員カード37におけるアンテナコイル83並びに集積回路84と同一構成とされたアンテナコイル91並びに集積回路92が設けられた非接触ICカードを使用しており、前記会員カード37同様にカードリーダライタ327との各種のデータ送受を電磁波により非接触にて実施可能とされているが、前記会員カード37に設けられている会員IDが記録された磁気ストライプ85は設けられていない。
【0019】
また、これらビジターカード38における集積回路92の内部メモリには、各ビジターカード38を個別に識別可能なシリアル番号やカードID並びに当該ビジターカード38が使用される使用店等が書き換え不可に記録されているとともに、前記カードリーダライタ327とのデータ通信により、会員カード37の未挿入時にカードユニット3に投入される金額に該当する大きさの遊技用価値である度数や、装備されているカードユニット3の装置ID、並びに書き換え回数情報等の情報等が書き換え可能に記録される。
【0020】
次に、本実施例の記録媒体処理装置としてのカードユニット3について説明すると、該カードユニット3の前面には、図3に示すように、その最上部位置にはカードユニット3の動作やシステムコントローラ100並びに会員管理コンピュータ120との通信不可能状態(オフライン状態)を含む通信状態を点灯色の違いにより報知する通信不可能状態報知手段としての動作ランプ301が設けられており、遊技場の係員等がカードユニット3内部やシステムコントローラ100並びに会員管理コンピュータ120との通信不可能状態(オフライン状態)の発生を知覚できるようになっている。
【0021】
具体的には、本実施例では前記動作ランプ301内部に3原色であるRGB光の各色の発光が可能なLEDモジュールを内在しており、これらRGB光の発光を制御することで、前記動作ランプ301の発光色を可変できるようになっていて、本実施例では、前記システムコントローラ100並びに会員管理コンピュータ120との通信状態がオンラインである場合には白色点灯状態となり、システムコントローラ100との通信状況がオフライン状態である場合には、赤色の点灯状態となり、会員管理コンピュータ120との通信状況がオフライン状態である場合には、青色の点灯状態となるように点灯制御される。
【0022】
本実施例では、前述のように、システムコントローラ100並びに会員管理コンピュータ120との通信不可能状態(オフライン状態)や通信可能状態(オンライン状態)を動作ランプ301における点灯色にて報知するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら通信不可能状態や通信可能状態の報知として、発光色ではなく、システムコントローラ100との通信不可能状態や通信可能状態を報知するランプと会員管理コンピュータ120との通信不可能状態や通信可能状態を報知するランプとを個別に設けるようにして、該ランプの点灯/非点灯にて報知を行うようにしても良いし、或いはエラー音の出力による報知を実施しても良く、これら報知の形態等は任意とされる。
【0023】
この動作ランプ301の下方位置には、紙幣を挿入可能とされた紙幣挿入口302と、硬貨が投入可能とされた硬貨投入口303と、投入した硬貨の返却を実施する硬貨返却ボタン304とが設けられていて、遊技者は貨幣として硬貨並びに紙幣を投入できるようになっている。
【0024】
これら各投入口302,303並びに返却ボタン304の下方位置には、オフライン状態における会員カード37の受付けが不可であることを、消灯により遊技者に報知するための受付不可報知手段としての会員カード利用可ランプ305と、貸出単位を変更するための貸出単位変更ボタン306と、前記貸出単位等が表示される貸出単位表示部307と、後述の度数表示部309の表示内容を度数の端数表示等に変更表示させるための端数ボタン308と、前記会員カード37やビジターカード38から読み出された度数等が表示される度数表示部309と、対応する遊技機の機種を点灯により示す機種設定ランプ310と、対応する遊技機の連結方向を示す方向指示ランプ311と、後述するカードリーダライタ327に会員カード37が挿入中である旨を示す挿入中ランプ312と、挿入された会員カード37を所持する会員がイベント対象者である旨を点灯により報知するイベント対象者ランプ335と、を有する操作パネルが設けられており、遊技者が各種操作を実施可能とされている。
【0025】
この操作パネルの下部位置には、前記硬貨返却ボタン304が操作された場合等に硬貨が返却される硬貨返却口313並びに該硬貨返却口313を下方から覆うように突設形成され、該硬貨返却口313より排出された硬貨の落下を防止する受部313’が設けられている。
【0026】
この硬貨返却口313の更に下方位置には、受付中の会員カード37に記録された会員IDから特定される貯蓄玉数に基づく再プレイ可能回数等が表示される会員カード用表示部314と、暗証番号等の入力を行うテンキー315と、該テンキー315にて入力した暗証番号を決定する場合や前記貯蓄玉数のうちの所定の玉数払戻を実施するためのエンターキー317と、会員カード37を受付け時において該会員カード37に記録された度数を用いて遊技を実施するか、若しくは該会員カード37の会員IDにより特定される貯蓄玉数を用いて再プレイ遊技を実施するかを選択するプレイ選択ボタン316とが設けられた会員操作パネルが設けられており、会員遊技者が会員カード37を挿入することで操作を実施できるようになっている。
【0027】
また、図4に示すように、前記会員カード挿入口319とビジターカード装着口318とは、遊技者から見て左右に並んで配置されているとともに、前記ビジターカード装着口318は、前記会員カード挿入口319が設けられたカードユニット3の前面よりも装置の内方に入り込むように形成された段部340に設けられている。
【0028】
前記会員カード挿入口319は、カードリーダライタ327の会員カードスロット(図示略)に連設されており、該会員カード挿入口319を介して会員カード37を会員カードスロットに挿入可能とされている。また、前記段部340に設けられたビジターカード装着口318も、カードリーダライタ327のビジターカード収容室(図示略)に連設されており、このビジターカード装着口318を介してビジターカードを前記ビジターカード収容室に装着可能とされている。
【0029】
また、前記ビジターカード収容室にビジターカード38が装着された際には、該装着されたビジターカード38の先端がビジターカード装着口318から突出する態様にて装着される。また、このビジターカード装着口318が設けられた段部340には、この段部340全体を被覆する透明カバー部材318’が着脱可能に取付けられており、これにより前記カードリーダライタ327に装着されたビジターカード38が、前記透明カバー部材318’を通して視認できるとともに、該透明カバー部材318’により挿入されたビジターカード38の抜き取りができない状態とされ、該ビジターカード38がカードユニット3内に内封された状態とされている。
【0030】
また、この透明カバー部材318’は、図4に示すように、該透明カバー部材318’の前面側端に設けられた係止突起341を、段部340の側面に設けられた係止孔342に係止させ、透明カバー部材318’の側面後端に設けられた係止爪343を、段部340の底面に設けられた係止孔344に係合させることで取付けられるようになっており、前記係止爪343と係止孔344との係合を、カードユニット3の施錠を解除して全面に引き出す等により前記係合部を露出させて解除することで、透明カバー部材318’の取外しが可能とされている。これにより、前記施錠を解除できる遊技場の係員等は、ビジターカード38の交換作業が容易に行えるようになるとともに、通常時カードユニット3はパチンコ機2と並設されて前記係合部が露出されない状態にて使用されるため、通常使用時において透明カバー部材318’は取り外せない状態、すなわち装着されたビジターカード38の抜き取りができない状態で使用できるようになる。
【0031】
また、前記ビジターカード装着口318が設けられた段部340の上下面において前記透明カバー部材318’の上下端面が当接する位置には、緑色に発光するLEDモジュール346が設けられている。これらLEDモジュール346は、カードリーダライタ327に装着されているビジターカード38に対する処理が実施されている場合に発光するように制御されており、前記透明カバー部材318’がその端面より入光したLEDモジュール346の緑色光にて点灯されることでビジターカード38が処理中である旨が遊技者に報知される。
【0032】
また、図4に示すように、前記会員カード挿入口319の周囲には、高周波電圧の印加により赤色に発光するEL(エレクトリックルミネッセンス)部材にて構成される会員カード受付中表示部345が設けられている。これら会員カード受付中表示部345は、会員カードが受付中の場合に赤色に点灯されることで、会員カード37が受付中である旨が遊技者や遊技場係員に報知される。
【0033】
この本実施例に用いたカードユニット3の構成を図5並びに図6に基づいて説明すると、該カードユニット3には、最上部前面位置に設けられている前記動作ランプ301が接続されるとともに、前記会員カード利用可ランプ305や貸出単位変更ボタン306、貸出単位表示部307、端数ボタン308、度数表示部309、機種設定ランプ310、方向指示ランプ311、挿入中ランプ312、イベント対象者ランプ335、前記貸出単位表示部307や度数表示部309の表示ドライバ(図示略)等が実装され、これら各部と後述する制御ユニット328との制御信号の入出力等が行われる第1操作基板320と、会員カード受付中表示部345並びにLEDモジュール346が接続されるとともに、前記会員カード用表示部314やテンキー315、プレイ選択ボタン316、エンターキー317、前記会員カード用表示部314の表示ドライバ(図示略)等が実装され、これら各部と前記制御ユニット328との制御信号の入出力等が行われる第2操作基板321とが、設けられており、これら第1操作基板320並びに第2操作基板321は、カードユニット3の前面パネルに沿って配置されている。
【0034】
また、装置内の上部位置には、前記紙幣挿入口302に連設され、該紙幣挿入口302に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を実施し、その識別結果を装置中央部に設けられている後述の制御ユニット328に出力する貨幣識別手段としての紙幣識別ユニット322が設けられているとともに、その下方位置には、前記硬貨投入口303に硬貨投入路323を介して連設され、該硬貨投入口303より投入された硬貨(本実施例では100円硬貨と500円硬貨)の真贋並びに硬貨種別の識別を実施し、その識別結果を後述の制御ユニット328に出力する貨幣識別手段としての硬貨識別ユニット324とが設けられており、これら両識別ユニット322、324を内在することにより、各種紙幣(1万円、5千円、2千円、千円の各紙幣)並びに各種硬貨(100円硬貨、500円硬貨)の受付が可能とされている。
【0035】
また、カードユニット3の下方位置には、前記会員カード挿入口319並びにビジターカード装着口318の双方に連設するように配置され、これら会員カード挿入口319に挿入されて受付けた会員カード37の前記集積回路(IC)84に記録されている記録情報や、ビジターカード装着口318に装着されているビジターカード38の前記集積回路92に記憶されている記録情報の読み出し並びに書き込み等を行う遊技使用処理手段並びに貨幣使用処理手段を構成するカードリーダライタ327が設けられている。
【0036】
このカードリーダライタ327の内部には、前記ビジターカードスロットに挿入された会員カード37並びに前記ビジターカード収容室に装着されているビジターカード38とのデータ送受を行う通信基板327aと、該カードリーダライタ327の制御を行うコントローラ等が実装された制御基板327bと、が設けられており、図6に示すように、前記制御基板327bは、ハブ7並びに通信ケーブル8を介して前記システムコントローラ100に接続され、システムコントローラ100とのデータ通信を実施可能とされていて、該制御基板327bにより前記システムコントローラ100との通信状態を確認する通信状態確認手段が形成されている。
【0037】
また、前記制御基板327bは、カードリーダライタ327が搭載されたカードユニット3の制御ユニット328にも接続されており、該制御ユニット328との各種データの送受が実施可能とされている。
【0038】
また、カードユニット3の略中央部位置には、貨幣識別手段である前記紙幣識別ユニット322や硬貨識別ユニット324や、カードリーダライタ327に接続され、これら紙幣識別ユニット322並びに硬貨識別ユニット324との各種信号の入出力を行うI/Oポート332aや、前記カードリーダライタ327に接続され、該カードユニット3との各種データの送受を行うためのI/Oポート332d、前記第1操作基板320並びに前記第2操作基板321に接続されて各種信号の入出力を行うI/Oポート332b、前記パチンコ機2の賞球制御基板237や上皿内部に設けられた操作基板18との各種信号の入出力を行うI/Oポート332c、前記ハブ7並びに通信ケーブル8を介して会員管理コンピュータ120とのデータ通信を行うための通信部334、対応するパチンコ機2の上方位置に設置された外部機器としての呼出ランプ4(図3参照)に接続され、該呼出ランプ4に対して該呼出ランプ4を点灯させるための点灯指示信号を出力するとともに、パチンコ機2の上部に設けられた補給球計数器24並びにパチンコ機2の下部に設けられたアウト球計数器26より出力された計数信号や前記パチンコ機2の情報出力部298から出力される大当り情報やプレミアム発生情報等の各種遊技情報の出力を受付けるデータ入出力部336、これらカードユニット3を構成する各部の制御等を実施するMPU329、ワークメモリ等として使用されるRAM330、前記MPU329が実行する制御内容が記述された制御プログラム等が記憶されたROM331等が設けられた遊技使用処理手段、再使用処理手段並びに貨幣使用処理手段を構成する制御ユニット328が設けられており、これら各部は図6に示すように接続されていて、前記MPU329が実行する制御プログラムにより、カードユニット3を構成する各部の動作が制御される。
【0039】
尚、前記パチンコ機2の上皿内部に設けられた操作基板18には、カードユニット3において前記会員カード37或いはビジターカード38より読み出された度数が表示される度数表示部17と、遊技の開始または持玉が少なくなったか或いは無くなった際に押圧操作されることで、前記度数表示部17に度数が存在する場合に所定数量のパチンコ玉の貸出がパチンコ機2より実施される貸出ボタン16と、遊技の終了時にて前記カードユニット3に受付中の会員カード37を返却させるための返却ボタン15と、が設けられており(図6参照)、前記度数表示部17の表示は前記MPU329により制御される。
【0040】
本実施例のカードユニット3は、図5に示すように、カードユニット3本体とその上下位置に形成されたユニットホルダ31’にて係合し、該カードユニット3本体を前面方向に引き出し可能に保持するユニットホルダ31を介して遊技島に設置されており、カードユニット3の前面下部位置には、シリンダ錠(図示略)が設けられていて、係員等が所持する解錠キーにより施錠を解除することでカードユニット3が引き出しできるようになっている。また、該ユニットホルダ31には、各種接続ケーブルを中継するためのコネクタが設けられており、前記カードリーダライタ327とシステムコントローラ100とを接続するケーブルや、前記制御ユニット328と会員管理コンピュータ120とを接続するケーブルも、該ユニットホルダ31を介して中継接続されていて、これらケーブルが前記カードユニット3本体の引き出し時に絡まって、カードユニット3本体が引き出せなくなってしまうことがないように工夫されている。
【0041】
また、本実施例に用いた紙幣識別ユニット322は、その後端側(紙幣挿入先端側)が紙幣回収路(図示略)を介して遊技島内を横断するように架設された紙幣搬送路(図示略)に連結されている。該紙幣識別ユニット322は、会員カード37が受付中であって、読み出された度数が残存しない場合(0度の場合)において、紙幣の挿入を受付け、該受付けた紙幣を識別するように前記制御ユニット328にて制御される。この識別により受付けた紙幣が正規の紙幣(1000円紙幣、2000円紙幣、5000円紙幣、10000円紙幣)であると識別した場合には、該識別結果を前記制御ユニット328に出力するとともに、該識別した紙幣を前記紙幣搬送路に送り出すとともに、正規の紙幣ではないと識別した場合には受付けた紙幣を返却するようになっている。また、本実施例において前記紙幣識別ユニット322は、カードユニット3(カードリーダライタ327)とシステムコントローラ100とが通信不可能状態であるオフライン時の場合や会員カード37が受付中ではない場合において、1000円紙幣のみを受付け、それ以外の紙幣を返却して受付けないように前記制御ユニット328にて制御されているとともに、会員カード37が受付中であって、該会員カード37により特定される度数が残存する場合には、いずれの紙幣も受付けないように制御ユニット328にて制御されている。
【0042】
また、本実施例に用いた前記硬貨識別ユニット324は、図5に示すように、硬貨返却路325を介して前記硬貨返却口313に連設されているとともに、硬貨回収路326並びに硬貨回収樋(図示略)を介して遊技島内を横断するように架設されたメダル搬送路(図示略)に連結されている。該硬貨識別ユニット324は、会員カード37が受付中であって、読み出された度数が残存しない場合(0度の場合)或いは会員カード37が受付中ではない場合において、硬貨の投入を受付け、該受付けた硬貨を識別するように前記制御ユニット328にて制御される。この識別により受付けた硬貨が正規の硬貨(100円硬貨、500円硬貨)であると識別した場合には、該識別結果を制御ユニット328に出力するとともに、該識別した硬貨を前記メダル搬送路に排出し、正規の硬貨ではないと識別した場合には硬貨返却口313より返却する。また、前記硬貨識別ユニット324は、会員カード37が受付中であって、該会員カード37より読み出された度数が残存する場合には、前記紙幣の場合と同様に硬貨を受付けないように制御ユニット328にて制御されている。
【0043】
また、RAM330内の所定アドレスには、挿入されている会員カードの会員ID並びに会員カードIDが記憶される会員ID記憶領域や、貯蓄球数が記憶される貯蓄球数記憶領域や、度数が記憶される度数記憶領域に加えて、制御ユニット328に接続されている前記補給球計数器24並びにアウト球計数器26からの計数信号の入力に基づく営業開始時点からの補給球総数並びにアウト球総数が記憶される補給球総数記憶領域やアウト球総数記憶領域と、会員カードが挿入中における補給球計数器24並びにアウト球計数器26からの計数信号に基づく会員遊技者の遊技における補給球総数並びにアウト球総数が記憶される会員補給球数(IN)記憶領域や会員アウト球数(OUT)記憶領域、前記情報出力部298から出力される大当り情報に基づく大当り回数が加算記憶される特賞回数記憶領域と、会員カード挿入中における大当り回数が加算記憶される会員特賞回数記憶領域と、前記システムコントローラ100とのオフライン時において遊技に使用された会員カードID及び入金ID及び度数が加算更新記憶される履歴記憶領域が設けられており、該履歴記憶領域に記憶されているオフライン時において遊技に使用された度数が、通信可能状態(オンライン状態)に復旧した際に、前記システムコントローラ100に送信されることで、システムコントローラ100にて管理されている度数と会員カード37に記憶されている度数の整合性が保たれるようになっている。
【0044】
次いで、本実施例における記録媒体管理装置であるシステムコントローラ100について説明すると、該システムコントローラ100は、図7に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス101に、該システムコントローラ100が実施する後述する使用可否判定処理等の各種処理や後述のカード管理DBの更新処理等を行うCPU102、ワークメモリ等として使用されるRAM103、時刻情報やカレンダ情報を出力するRTC104、磁気ディスクや光磁気ディスクから成る記憶装置105、ファンクションメニュー等が独自に割り当てられた専用化されたキーボードである入力装置106、各種情報を表示出力する表示装置107、各種情報をプリント出力するプリンタ108、前記会員管理コンピュータ120とのデータ通信を行う第1通信部109、前記カードユニット3(カードリーダライタ327)とのデータ通信を行う第2通信部110、前記カード会社に設けられた管理サーバと電話回線を通じてデータ通信を可能とするためのデジタルサービスユニット(DSU)111が接続された通常のコンピュータである。
【0045】
また、前記記憶装置105には、該システムコントローラ100の処理を実施するための処理プログラムに加えて、図8(a)〜(c)に示すような各種テーブル(データベース)が登録されている。
【0046】
まず、図8(a)の会員属性情報テーブルは、会員カード37の会員ID毎に、当該会員カード37を所持する会員遊技者の氏名(名字並びに名前)、性別、年齢、誕生日、職業、住所からなる会員遊技者の会員帰属情報と、当該会員カード37に記録されている会員情報の更新の有無(会員カード37に記録されている会員情報が最新のものに更新されている場合には「更新済」が登録され、会員情報が記録されていない場合や最新のものに更新されていない場合には未更新が登録される)と、が対応付けて登録されており、これら会員属性情報テーブルの登録情報は会員管理コンピュータ120に登録されている会員情報テーブル(図10(a)参照)の登録内容と同一となるように起動時や変更発生時において逐次更新される。
【0047】
また、図8(b)に示す会員カードマスターテーブルには、各会員の会員IDと該会員に発行された会員カードの会員カードID毎に、カードユニット3における後述の追加入金処理が実施される毎に付与される入金IDと、入金IDに該当する追加入金処理が実施されたカードユニット3の装置IDと、追加入金処理に供された入金額に相当する入金度数と、該入金度数から後述の貸出処理に使用された使用度数と、前記入金度数のうち未だ貸出処理に使用されていない残存度数と、そのカードが前記カード会社の管理サーバ12から配信される運用情報に含まれるブラックリスト或いはあみかけリストに基づき、その会員カードが使用不可であるかを示す使用不可情報と、が対応付けて登録されていて、これら会員カードマスターテーブルに登録されている残存度数と対応する会員カード37に記録されている残存度数とが一致するように登録、管理されているとともに、前記ブラックリスト或いはあみかけリストに該当する会員カード37の使用不可情報(フラグ)が使用不可「1」として登録されることで、当該会員カード37の使用が禁止されるようになっている。
【0048】
また、図8(c)に示すカードユニット別データテーブルには、各カードユニット3を特定可能とするために固有に付与された各装置ID毎に、当該カードユニット3が設置されている遊技島の島番号と、その通信状況(オンラインかオフラインか)と、対応するパチンコ機2の機種名である対応機種と、装着されているビジターカード38のシリアル番号とビジターカードIDと、後述の貸出処理に使用された度数の累計である総使用度数と、該総使用度数のうちビジターカード38から使用された度数であるVカード使用度数と、会員カード37から使用された度数である会員カード使用度数と、当該カードユニット3にて入金された入金総額である会員カード入金金額並びに該入金のために受付けた現金の各金種毎の数量である10000円、5000円、2000円、1000円、500円、100円とが登録されており、これらカード管理DBにおける登録データ並びに前記会員カードマスターテーブルに登録されている残存度数等の各種データは、前記カードユニット3からその都度送信される各種情報に基づき更新されるようになっている。
【0049】
次いで、本実施例に用いた会員管理コンピュータ120について説明すると、該会員管理コンピュータ120は、図9に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス121に、該会員管理コンピュータ120が実施する会員の帰属情報を受付けて会員IDに対応付けて登録管理するとともに、これら会員カードの使用に基づく各情報に基づいて後述の会員管理DBの更新処理並びに前記システムコントローラ100からの売上情報に基づく売上集計等の各種データの集計処理等を行うCPU122、ワークメモリ等として使用されるRAM123、時刻情報やカレンダ情報を出力するRTC124、磁気ディスクや光磁気ディスクから成る貯蓄価値記憶手段である記憶装置125、新規会員に関する個人情報等の会員帰属情報等の各種情報を受付けるためのキーボードやマウス等の入力装置126、各種情報を出力するための表示装置127並びにプリンタ128、前記システムコントローラ100とのデータ通信を行う第1通信部129や、前記カードユニット3(制御ユニット328)とのデータ通信を行う第2通信部130が接続された通常のコンピュータである。
【0050】
また、前記記憶装置125には、該会員管理コンピュータ120が処理を実施するための各種処理プログラムに加えて、図10(a)に示すように、会員カード37の会員ID並びに会員カードID毎に、対象となるイベントのイベントNo.と、遊技者が遊技にて獲得した獲得価値である獲得玉数のうち、遊技に再使用可能とされたその時点における貯蓄価値の大きさである貯蓄玉数と、本人確認のための暗証番号と、来店回数と、来店ポイントと、最後の来店日と、これら来店回数や収支金額等に基づく会員ランクと、会員登録日、並びに当該会員カード37を所持する会員遊技者の氏名(名字並びに名前)、性別、年齢、誕生日、職業、郵便番号、住所、電話番号、携帯電話番号等の個人情報や、交通手段、趣味、記念日、電子メールアドレス並びにダイレクトメールの送付の可否等からなる会員遊技者の帰属情報と、当該会員カード37を所持する会員遊技者が本日イベント対象者であるか否かを示すイベント対象者フラグ(本日のイベント対象者である場合には「Yes」が登録され、イベント対象者ではない場合には「No」が登録される)と、新規登録または登録変更が実施された場合に登録される更新状況(新規登録または登録変更が実施された場合には「Yes」が登録され、これら新規登録または登録変更に基づく登録内容が、前記システムコントローラ100の前記会員属性情報テーブルに反映された時点で「No」が登録される)と、新規会員の帰属情報等の各種情報の登録がなされた際に「未」から「既」が登録される発行状況と、が登録される会員情報テーブルが記憶されており、会員カード37に記録されている貯蓄価値情報としての会員ID(会員カードID)と貯蓄価値の大きさである貯蓄玉数とが、該会員情報テーブルにて対応付けて記憶されていることで、会員カード37を個々に識別可能な会員ID(会員カードID)により貯蓄玉数を特定できるようになっている。
【0051】
また、当該記憶装置125には、前記会員情報テーブルに加えて図10(b)に示すように、図示しないイベント登録のメニュー選択により前記表示装置127に表示されるイベント登録画面(図示略)にて登録された登録内容であるイベント名と、実施期間と、実施時間と、対象条件(例えば全会員、女性会員、来店回数50回以上の会員等)と、対象となるカードユニット3の範囲(全ユニット、〜番島、対象となるカードユニット3の個別の装置ID等)と、対象者に対する特典(無制限、粗品進呈、等価交換等)と、対象となるカードユニット3において対象者である旨を報知する際の報知条件(遊技開始時、使用額〜円以上、遊技開始〜分後等)と、対象となるカードユニット3での事前報知の実施の有無(実施する場合には「Yes」が登録され、実施しない場合には「No」が登録される)と、イベント効果の比較において比較データとして用いるデータの集計期間(日数)と、が各イベント毎に付与されたイベントNo.毎に登録されるイベントテーブルや、会員遊技者の遊技履歴等が登録される遊技履歴テーブル等の各種データベースが記憶されている。
【0052】
以下、本実施例の遊技用システムにおける各部の処理状況並びにデータの授受について説明する。
【0053】
本実施例のカードユニット3は、前記会員カード挿入口319に挿入された会員カード37の使用の可/不可を判別する受付処理と、この受付処理において受付けられた会員カード37より読み出された度数をパチンコ玉の貸出に使用するための貸出処理と、前記会員カード37が受付中でかつ残存する度数が0度の場合であって、紙幣(1000円紙幣、2000円紙幣、5000円紙幣、10000円紙幣)または硬貨(100円硬貨、500円硬貨)が挿入または投入されて識別された場合に、該識別された金額に相当する度数(識別金額を100で除算した値)を、受付けられている会員カード37より読み出された度数に加算する追加入金処理と、前記会員カード37が受付けられていない場合に低額紙幣(1000円紙幣)または硬貨(100円硬貨、500円硬貨)が挿入または投入されて識別された場合に、該識別された金額に相当する度数を前記ビジターカード装着口318に挿入されたビジターカード38に記録した後、該記録した度数の全てをパチンコ玉の貸出に使用する貨幣使用処理と、以前の遊技にて貯蓄した貯蓄玉数を再度遊技に使用することのできる払戻処理(再プレイ処理)と、を行うようになっている。
【0054】
この本実施例のカードユニット3の起動時(電源投入時)においては、前記カードリーダライタ327の制御基板327bとシステムコントローラ100との接続処理が実施され、該処理の完了を受けて制御基板327bから接続処理の動作指示が前記制御ユニット328へ出力されることで、各記憶領域へのカウント(記憶)が開始されるとともに、現金の受付け待ち或いは会員カード37の挿入待ち状態となる。
【0055】
この状態において会員カード37が挿入された場合には、図11に示す受付け処理が実施される。前記カードユニット3の会員カード挿入口319に会員カード37が挿入されると、カードリーダライタ327は、該挿入された会員カード37から会員カードIDと会員ID並びに入金IDと度数とを読み出して、使用許諾要求と読み出した会員カードID並びに入金IDと度数とを各カードユニット3に固有に付与された装置IDとともに前記システムコントローラ100に送信する。
【0056】
これら使用許諾要求並びに会員カードID、入金ID、度数、装置IDを受信したシステムコントローラ100は、図8(b)に示す前記会員カードマスターテーブルにおいて受信した会員カードID並びに入金IDとに対応して登録されている残存度数と使用不可情報(フラグ)とを抽出し、前記カードユニット3より受信した度数と前記抽出した残存度数とを照合するとともに使用不可情報(フラグ)を確認して会員カード37の遊技への使用の可否を判定する可否判定処理を行い、照合が一致するとともに使用不可情報(フラグ)に使用不可登録がなされていない場合において、会員カード37を遊技に使用可能と判断して使用許諾を、前記使用許諾要求の送信元のカードユニット3(カードリーダライタ327)に返信する。また、前記照合において度数が一致しない場合には、カードユニット3(カードリーダライタ327)から受信した度数が、前記会員カードマスターテーブルに登録されている残存度数未満であるかを判別し、残存度数未満である場合には、該会員カードマスターテーブルの残存度数を前記受信した少ない方の度数に更新するとともに、使用許諾を前記使用許諾要求の送信元のカードユニット3(カードリーダライタ327)に返信する。また、前記会員カードマスターテーブルに該当する入金IDが存在しない場合や受信した度数が会員カードマスターテーブルの残存度数を超える場合、並びに前記使用不可情報(フラグ)に使用不可登録がなされている場合には、使用不可を前記使用許諾要求の送信元のカードユニット3(カードリーダライタ327)に返信する。
【0057】
前記カードユニット3(カードリーダライタ327)が使用許諾を受信した場合には、挿入された会員カード37を使用可能とし、前記読み出した会員IDと度数とをカード取込通知とともに制御ユニット328に出力する。尚、システムコントローラ100から使用不可を受信した場合には、会員カード37を返却せずにエラーを表示して、係員のエラー解除(またはユニット交換)があるまでエラー状態で待機する。
【0058】
該出力を受けて制御ユニット328は、会員カード受付中表示部345を点灯し、前記出力された会員IDデータと度数データとを、会員ID記憶領域並びに度数記憶領域に記憶するととともに、会員管理コンピュータ120に対して会員IDと装置IDとを含む会員カード取込要求を送信する。
【0059】
該送信を受けて会員管理コンピュータ120は、送信されてきた会員IDから会員を特定し、該特定した会員ポイントに来店ポイント100を付与加算更新した後、会員カード取込応答(図示略)を返信する。
【0060】
該会員カード取込応答の返信に基づき、制御ユニット328は、プレイ選択ボタン316又はエンターキー317からの入力待ち状態となる。
【0061】
この段階で、プレイ選択ボタン316が選択された場合には、暗証番号入力に基づく照合が会員管理コンピュータ120にて実施され、該照合が一致した場合に会員管理コンピュータ120から送信される貯蓄球数に基づく再プレイ回数が存在する場合において、1回の再プレイに相当する数のパチンコ球の払出指示がパチンコ機2へ出力されて、パチンコ機2の玉払出装置(図示略)からパチンコ球が払い出される再使用処理である返却処理(再プレイ処理)が実施され、前記再プレイ可能回数から1が減算されるとともに前記会員管理コンピュータ120へ1再プレイ分の払出が完了した旨を示す払戻完了情報が送信されて貯蓄球数のデータが減算更新される。このように、本発明においては、会員管理コンピュータ120において、会員ID(会員カードID)に対応付けて貯蓄玉数が記憶され、この記憶されている貯蓄玉数の範囲内にて貯蓄玉数を遊技に使用させるための処理が行われるので、セキュリティー性を高めることができる。一方、プレイ選択ボタン316が選択された場合には、前記度数記憶領域に記憶されている度数を前記度数表示部309並びにパチンコ機2の度数表示部17に表示し、当該表示される度数が残存する場合に前記貸出ボタン16が遊技者により操作されることで、当該度数を使用しての貸出処理(遊技使用処理)を実施する。
【0062】
この貸出処理の制御状況を図12に基づき説明すると、前記パチンコ機2の賞球制御基板237は、前記カードユニット3の制御ユニット328と接続されて通信が可能な状態であるとスタンバイ状態となり、前記PRDYをLOWとする(S1)。
【0063】
このようにPRDYが出力されている状態において前記貸出ボタン16が操作されると、制御ユニット328は、前記BRDYをLOWとし(S2)、この状態において、更に前記BRQをLOWとする(S3)。
【0064】
次いで、前記賞球制御基板237は、前記BRDYのLOWを検出した状態においてBRQのLOWを検出すると、パチンコ玉の払い出しが可能であるか確認し、可能である場合には、前記EXSをLOWとする(S4)。
【0065】
該EXSのLOWを検出した制御ユニット328は、前記BRQをHIGHとし(S5)、該BRQのHIGHを検出した賞球制御基板237は、玉払出装置297に玉払出信号を出力し、これに基づき1度数に該当する玉数(本実施例では25玉)の払出が実施されるとともに、該払出の終了に基づき、前記EXSをHIGHとする(S6)。
【0066】
該EXSのHIGHを検出した制御ユニット328は、前記度数記憶領域に記憶している度数から1度を減算するとともに、前記度数表示部17に表示されている度数から1度を減算して表示更新する。
【0067】
制御ユニット328は、これら(S3)〜(S6)の信号制御並びに度数の減算更新制御、前記貸出単位変更ボタン306にて設置された貸出度数分繰返し実施し、これら制御が終了した後、BRDYをHIGHとして(S7)、貸出処理を終了するとともに、該貸出度数分である使用度数と入金ID、会員カードID、装置IDとともに会員カード37による貸出処理が完了した旨を示す会員貸出完了情報をシステムコントローラ100に送信する。
【0068】
このようにカードユニット3の制御ユニット328から出力されるBRQのHIGHの検出回数に基づき、前記賞球制御基板237は1度分に該当する数量(25玉)のパチンコ玉の貸出を実施するようになっており、このようにして貸出されたパチンコ玉を使用して遊技者はパチンコ機2における遊技を実施できるようになっている。
【0069】
尚、本実施例においては、前記S6が終了した段階で1度を減算するようにしているが、前記S3〜S6の処理を貸出度数分(例えば5度分の貸出であれば5回)繰返し実施した後、すなわち、貸出度数分のパチンコ玉が払い出された後、該貸し出された度数(例えば5度分の貸出であれば5度)を減算するようにしても良い。
【0070】
また、これら会員貸出完了情報並びに会員カードID、入金ID、使用度数、装置IDを受信したシステムコントローラ100では、カード管理DBの会員カードマスターテーブルにおいて該当する入金IDの残存度数から前記受信した使用度数を減算更新し、使用度数に対して前記受信した使用度数を加算更新するとともに、前記カードユニット別データテーブルの前記受信した装置IDに該当する総使用度数並びに会員カードの使用度数に対して前記受信した使用度数を加算更新する。尚、図15のSb12において、カードユニット3から送信されてきた度数使用履歴を受信した場合にも、前述と同様に各テーブルの更新を実施する。
【0071】
また、本実施例のカードユニット3においては、前記プレイ選択ボタン316を選択することで、該受付中の会員カード37の会員IDにより特定される貯蓄玉数の払戻を行う再使用処理である払戻処理(再プレイ処理)を実施できるようになっている。
【0072】
この払戻処理(再プレイ処理)を図11に基づき説明すると、プレイ選択ボタン316の選択操作により「貯蓄」を選択すると、暗証番号の受付けが実施され、該受付けた暗証番号と会員IDと装置IDとを含む貯蓄玉数の出力を要求する旨の貯玉抽出要求がカードユニット3から会員管理コンピュータ120に送信される。
【0073】
該貯玉抽出要求の受信に基づいて会員管理コンピュータ120においては、受信した貯玉抽出要求に含まれる会員IDに対応して会員情報テーブルに記憶されている暗証番号と、受信した貯玉抽出要求に含まれる暗証番号との照合が実施され、該照合が一致した場合において、当該会員IDに対応して会員情報テーブルに記憶されている貯蓄玉数が抽出されて貯玉抽出要求の送信元のカードユニット3に返信される。
【0074】
この貯蓄玉数の受信に基づいてカードユニット3は、当該受信した貯蓄玉数を貯蓄球数記憶領域に記憶するとともに、前記貯蓄球数が存在する場合であって該球数が所定の払出数に達している場合において、その再プレイ可能回数を前記会員カード用表示部314に表示し、これら表示されている再プレイ可能回数が残存する場合において貯蓄玉数の払戻が可能な状態となる。
【0075】
この状態において、エンターキー317が入力されると、前述の貸出処理と同様の要領でパチンコ機2の払出装置(図示略)より所定玉数の払出が実施される。
【0076】
この際、前記制御ユニット328は、記憶されている貯蓄玉数から払い出された玉数を減算更新するとともに、会員カード用表示部314に表示されている再プレイ可能回数を1回分減算更新する。また、図11に示すように、前記制御ユニット328は、再プレイによる払戻が完了した旨を示す払戻完了情報と払戻玉数と受付中の会員カード37の会員IDと装置IDとを会員管理コンピュータ120に対して送信する。
【0077】
これら払戻完了情報並びに払戻玉数、会員ID、装置IDを受信した会員管理コンピュータ120では、前記会員情報テーブル(図10(a)参照)において前記受信した会員IDに該当する貯蓄玉数から、前記受信した払出玉数を減算更新する。
【0078】
次いで、本実施例のカードユニット3における追加入金処理を図11に基づき説明すると、会員カード37が受付中で、該会員カード37より読み出された度数が残存しない場合(0度の場合)に、紙幣(1000円紙幣、2000円紙幣、5000円紙幣、10000円紙幣)または硬貨(100円硬貨、500円硬貨)が挿入または投入されると、紙幣識別ユニット322または硬貨識別ユニット324において挿入された紙幣または投入された硬貨の金額が識別され、識別金額が前記制御ユニット328に出力される。
【0079】
該出力を受けた制御ユニット328は出力された識別金額を度数(識別金額を100で除算した値)に変換し、該変換した度数(入金度数)と入金金種と数量とを入金金種情報としてカードリーダライタ327に出力する。
【0080】
入金度数の出力を受けたカードリーダライタ327は、前記入金金種情報と入金度数と受付中の会員カード37の会員カードIDと装置IDとを含む入金通知をシステムコントローラ100に送信する。
【0081】
該入金通知を受信したシステムコントローラ100では、受信した会員カードIDに対応する残度数が「0」であることを確認した後、入金IDを生成し、該生成した入金IDと、前記受信した入金装置(カードユニット3)の装置IDと、前記受信した入金度数と、残存度数とを前記受信した会員カードIDに対応付けて会員カードマスターテーブルに更新登録するとともに、前記生成した入金IDを入金通知の送信元のカードユニット3(カードリーダライタ327)に返信する。この際、システムコントローラ100は、前記カードユニット別データテーブルの会員カード入金金額に、該入金度数に対応する金額を加算更新登録するとともに、前記入金金種情報に基づく入金金種を該カードユニット別データテーブルの該当金種への加算登録を実施する。
【0082】
システムコントローラ100より入金IDの返信を受けたカードリーダライタ327においては、受付中の会員カード37に記録されている入金ID並びに度数、入金装置の装置IDを、前記システムコントローラ100より受信した入金ID並びに入金度数、当該カードユニット3の装置IDに各々更新記録するとともに、更新完了を制御ユニット328に送信する。
【0083】
カードリーダライタ327より更新完了を受信した制御ユニット328では、前記RAM330に記憶されている度数を前記変換した入金度数に更新し、該更新した度数を前記度数表示部309並びに度数表示部17に表示することで、会員遊技者は更新された度数に基づく前記貸出処理が行えるようになる。
【0084】
また、これら入金による度数が余ってしまった場合には、入金後の所定期間(本実施例では営業当日)であれば、図示しない精算装置に会員カードを挿入することで、該会員カードに記録されている会員ID並びに度数とが、該会員IDにより前記会員カードマスターテーブルにて特定される大きさの遊技用価値である度数が一致する場合に、該度数の現金への精算が実施され、該精算金額が精算を実施した会員カードIDとともに精算履歴としてシステムコントローラ100に登録、管理される。
【0085】
次いで、前記ビジターカード38を使用して実施される前記貨幣使用処理を図13に基づき説明すると、前記会員カード37が受付中ではない場合に、低額紙幣(1000円紙幣)または硬貨(100円硬貨、500円硬貨)が挿入または投入されると、紙幣識別ユニット322または硬貨識別ユニット324において挿入された紙幣または投入された硬貨の金額が識別され、識別金額が前記制御ユニット328に出力される。これに基づき制御ユニット328は、前記LEDモジュール346を発光させ、透明カバー部材318’を点灯させるとともに、前記出力された識別金額を度数(識別金額を100で除算した値)に変換し、該変換した度数(発行度数)をカードリーダライタ327に出力する。
【0086】
この発行度数の出力を受けたカードリーダライタ327では、装着されているビジターカード38に出力を受けた発行度数を記録することで、ビジターカード38を遊技者に対して発行する形態をとるとともに、該ビジターカード38に記録した発行度数を再度読み取り、制御ユニット328に出力する。
【0087】
カードリーダライタ327より当該発行度数の出力を受けた制御ユニット328では、出力を受けた発行度数をRAM330内の前記度数記憶領域に記憶するとともに、度数表示部309並びに度数表示部17に表示した後、読み出した全ての度数に対応する数のパチンコ玉をパチンコ機2に払い出させる制御を実施することで、当該読み出した全ての度数を貸出処理に使用した後、制御ユニット328は貸出処理の終了をカードリーダライタ327に出力する。
【0088】
これに基づきカードリーダライタ327は、前記ビジターカード38に記録した度数を0度に更新した後、更新完了を制御ユニット328に出力する。
【0089】
カードリーダライタ327より更新完了の出力を受けた制御ユニット328では、LEDモジュール346の発光を停止する。このようにして、全ての遊技者は、低額紙幣や硬貨を投入することで、パチンコ玉の貸出を受けることができ、当該貸出されたパチンコ玉を使用してパチンコ機2における遊技を実施できるようになる。
【0090】
また、この貨幣使用処理の終了時にカードリーダライタ327は、図13に示すように、前記ビジターカード38による貨幣使用処理がなされたことを示す発行貸出完了通知とその際使用された使用度数(1度または5度または10度)と装置ID並びに装着されているビジターカード38のビジターカードIDとをシステムコントローラ100に対して送信するようになっており、該システムコントローラ100では、これらビジターカードによる売上(=入金)を前記カードユニット別データテーブルのVカード使用度数に加算更新するとともに、使用度数が1度の場合は100円に1を加算、使用度数が5度の場合は500円に1を加算、使用度数が10度の場合は1000円に1を加算することで、投入金種を管理するようになっている。
【0091】
また、これら発行貸出完了通知並びに使用度数、装置IDを受信したシステムコントローラ100では、カード管理DBのカードユニット別データテーブルにおいて前記受信した装置IDに該当する総使用度数並びにビジターカードの使用度数に、前記受信した使用度数を加算更新するようになっている。
【0092】
このように、遊技用価値である度数を使用しての遊技使用処理である貸出処理や、貯蓄価値である貯蓄球数を使用しての再使用処理である払戻処理(再プレイ処理)や、追加入金処理、並びに現金を投入しての貨幣使用処理の各機能を備える本実施例のカードユニット3は、システムコントローラ100との通信ができない通信不可能状態(オフライン状態)であっても、当該通信不可能状態(オフライン状態)となる前に受付けて、システムコントローラ100による使用許諾がなされている会員カード37が継続して受付け中である場合において、当該会員カード37に残存する度数や貯蓄玉数に基づく再プレイ可能回数を遊技に使用できるとともに、ビジターカード38を使用した貨幣投入による貸出を実施できるようになっている。
【0093】
これらオフライン状態のカードユニット3における貸出処理について以下に詳述する。まず、カードユニット3が前記システムコントローラ100との通信状態がオフラインであるかを検出するオフライン検出処理について、図14に基づき説明する。
【0094】
本実施例では、これらオフライン検出処理を前記カードリーダライタ327に設けられている制御基板327bが実施するようになっており、該制御基板327bが実施するオフライン検出処理は、図14に示すように、前記システムコントローラ100から定期的(本実施例では5秒毎)に全てのカードユニット3に対して送信されるブロードパケットの受信が有るか否かの判定を実施し(Sa1)、該判定においてブロードパケットの受信が有る場合においては、Sa6へ進んで、前記制御基板327b上に実装されている監視タイマのカウントをリセットして監視タイマをリスタートするとともに、Sa7に進んでオンラインであると判断して、該オンライン状態であることを前記制御ユニット328に出力し(Sa8)、前記Sa1に戻る。
【0095】
また、前記Sa1において、ブロードパケットの受信がない場合においては、Sa2に進んで、監視タイマがタイムアップ(カウントアップ)しているかの判定を実施し、該判定において、未だタイムアップ(カウントアップ)していない場合には前記Sa1へ戻り、前記タイムアップ(カウントアップ)により予め定められたオフライン判定時間(例えば1分)が経過していると判定した場合にはSa3に進んでオフラインと判断し、前記監視タイマのカウントをリセットして監視タイマをリスタートした後(Sa4)、該オフライン状態であることを前記制御ユニット328に出力し(Sa5)、前記Sa1に戻ることで、前記オンライン状態或いはオフライン状態が逐次前記制御ユニット328に出力される。
【0096】
これらオンライン状態或いはオフライン状態の出力は、前記制御ユニット328が実施する、図15に示す割り込み処理にて検出されて、オフライン状態の発生或いはオンライン状態への復旧に伴う処理が実施されるようになっている。
【0097】
この割り込み処理について説明すると、まず、前記制御基板327bからの出力がオンライン状態或いはオフライン状態のいずれであるかが、Sb1またはSb7により判定される。
【0098】
前記制御基板327bからオフライン状態の出力がなされた場合には、Sb1にて出力内容がオフライン状態であると判定されてSb2へ進み、前記動作ランプ301の点灯色を赤色に変更して、前記システムコントローラ100との通信が通信不可能状態(オフライン状態)となったことを報知する。そして、Sb3において、新たな会員カード37の受付けを禁止するとともに、前記会員カード利用可ランプ305を消灯して、新たな会員カード37の受付けが不可であることを報知した後、Sb4へ進み、その時点にて前記カードリーダライタ327に、システムコントローラ100による使用許諾がなされた(遊技に使用可能と判定された)会員カード37が受付け中であるか否かの判定を実施し、該判定において受付け中の会員カード37が存在しない場合には、ビジターカード38を使用しての貨幣使用処理ルーチンへ移行することで、貨幣使用処理が有効とされ、貨幣の投入待ち状態となる。
【0099】
また、Sb4において使用許諾がなされた会員カード37が受付け中であると判定された場合には、当該受付け中の会員カード37に残度数が存在するか否かを、RAM330の度数記憶領域に記憶されている度数に基づいて判定して(Sb5)、残度数が残存しない、つまり「0」である場合にはSb13へ進んで、前記貯蓄球数記憶領域に記憶されている貯蓄玉数に基づいて算出した再プレイ可能回数が存在するか否かを判定し、再プレイ可能回数が存在しない、つまり「0」である場合にはSb15に進んで該受付け中の会員カード37を返却した後、前記ビジターカード38を使用しての貨幣使用処理ルーチンへ移行することで、貨幣使用処理が許容される一方、残度数が存在するか或いは再プレイ可能回数が存在する場合には、Sb6或いはSb14へ進むことで、残度数を使用しての貸出処理或いは残存する再プレイ可能回数を使用しての再使用処理である払出処理(再プレイ処理)が許容される。
【0100】
具体的には、残度数が残存する場合にはSb5における判定において残度数が残存すると判定されてSb6へ進み、該残存する度数を使用した貸出処理ルーチンへ移行することで、前記貸出ボタン16の操作待ち状態となり、遊技者が貸出ボタン16を操作することで、度数表示部309並びに度数表示部17に表示された度数(=度数記憶領域に記憶されている度数)を使用した貸出処理が実施され、度数表示部309並びに度数表示部17に表示された度数(=度数記憶領域に記憶されている度数)から使用度数が減算更新されるとともに、該使用履歴が前記履歴記憶領域に記憶された後、再度Sb5に戻るようになっており、このようにSb5による残度数の有無判定とSb6の貸出処理とが繰返し実施されることで、前記オフライン状態となる以前にカードユニット3に受付けられて使用許諾されていた会員カード37に残度数が存在する場合において、オフライン状態と成った後でも、これら残度数を遊技に使用することができるようになっている。
【0101】
また、再プレイ可能回数が存在する場合にはSb13における判定において再プレイ可能回数が存在すると判定されてSb14へ進み、該残存する再プレイ可能回数を使用した払出処理(再プレイ処理)ルーチンへ移行することで、エンターキー317の操作待ち状態となり、遊技者がエンターキー317を操作することにより、会員カード用表示部314に表示された再プレイ可能回数を使用した払出処理(再プレイ処理)が実施され、会員カード用表示部314に表示された再プレイ可能回数から1回が減算更新された後、再度Sb13に戻るようになっており、このようにSb13による再プレイ可能回数の有無判定とSb14の払出処理(再プレイ処理)とが繰返し実施されることで、前記オフライン状態となる以前にカードユニット3に受付けられて使用許諾されていた会員カード37に再プレイ可能回数が存在する場合において、オフライン状態と成った後でも、これら再プレイ可能回数を遊技に使用することができるようになっている。
【0102】
また、前記制御基板327bからオンライン状態の出力がなされた場合には、該出力がSb7にて検出されてSb8へ進み、オフライン状態からのオンライン状態への変更であるか否かの判定を実施し、オフライン状態からのオンライン状態への変更である場合においてSb9へ進む。
【0103】
該Sb9においては、前記動作ランプ301の点灯色をオフラインを示す赤色からオンラインを示す白色に変更して、前記システムコントローラ100との通信がオンライン状態となったことを報知するとともに、新たな会員カード37の受付けを許諾して前記Sb2において消灯された会員カード利用可ランプ305を点灯して、新たな会員カード37の受付けが可能であることを報知した後(Sb10)、前記履歴記憶領域にオフライン中の度数使用履歴の登録が存在するか否かを判定し(Sb11)、オフライン中の度数使用履歴が存在する場合においてSb12へ進んで、該オフライン中の度数使用履歴を前記システムコントローラ100へ送信した後(Sd12)、通常の処理ルーチンへ移行するようになっている。
【0104】
以上説明したように、本実施例の遊技用システムを用いることで、前記通信不可能状態(オフライン状態)となった場合には、新たな会員カード37の受付けを行わないことで、不正な会員カード37による遊技を防止しつつ、前記通信不可能状態(オフライン状態)となる以前の通信可能状態にて既にシステムコントローラ100による可否判定処理にて使用可能と判定された会員カード37を引き続き受付け中であれば、当該会員カード37に残存する度数並びに再プレイ可能回数の遊技への使用が許容されることから、遊技場側は、最低限の営業状態を確保できるようになり、これら通信不可能状態(オフライン状態)による遊技場の売上低下を抑えることができる。
【0105】
また、本実施例の遊技用システムによれば、貯蓄価値の大きさが貯蓄価値管理装置である会員管理コンピュータ120によって管理されるため、セキュリティー性を高めることができる。
【0106】
また、本実施例の遊技用システムによれば、前記通信不可能状態(オフライン状態)においても、前記貨幣識別手段である紙幣識別ユニット322や硬貨識別ユニット324に貨幣を投入することで、該貨幣金額の全額に相当する度数全てを遊技に使用できるようになり、該通信不可能状態(オフライン状態)における遊技場側の売上低下をより小さなものに抑えることができる。
【0107】
また、本実施例の遊技用システムによれば、前記通信不可能状態(オフライン状態)において会員カード利用可ランプ305が消灯されることで、新たな会員カード37の受付けが不可であることを遊技者は認識でき、これら受付けが不可によるトラブルを防止できるようになる。
【0108】
また、本実施例の遊技用システムによれば、システムコントローラ100との通信状態が通信不可能状態(オフライン状態)であることが動作ランプ301の点灯態様にて報知されるため、遊技場の店員が通信不可能状態(オフライン状態)の発生を把握できるようになり、これら通信不可能状態(オフライン状態)への迅速な対応が可能となる。
【0109】
以上、本発明の実施形態を図面により前記実施例にて説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【0110】
例えば、前記実施例では、会員遊技者が所有する貯蓄価値である貯蓄玉数を、セキュリティ性の向上の目的から貯蓄価値情報である会員IDに対応付けて会員管理コンピュータ120にて記憶するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、会員カード37自体に貯蓄価値情報として会員IDと貯蓄玉数とを記憶しておき、これら会員カード37から読み出した貯蓄玉数と会員IDにより会員管理コンピュータ120にて特定される貯蓄玉数とを照合できるようにしても良いし、或いは、これら貯蓄玉数データ等の貯蓄価値情報を会員カード37自体に記憶しておき、会員管理コンピュータ120による管理を実施しない構成としても良い。
【0111】
また、前記実施例では、遊技場内に設置された会員管理コンピュータ120において貯蓄価値である貯蓄玉数の管理を実施しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、遊技場内に設けられた貯玉管理コンピュータや遊技場外の貯玉管理会社に設置された管理サーバ160(図16参照)にて貯蓄玉数の管理を実施するようにし、当該貯玉管理コンピュータまたは管理サーバ160とカードユニット3とのデータのやりとりを会員管理コンピュータ120を介して実施するようにしても良く、この会員管理コンピュータ120を中継機能を備えるゲートウェイとして使用することで、遊技場内の遊技用価値である度数の使用に係わるネットワークと貯玉管理のネットワークとを切り分けてセキュリティ性をより一層高めるようにしても良い。
【0112】
更に、これら貯玉管理コンピュータまたは管理サーバ160とカードユニット3とのデータのやりとりを会員管理コンピュータ120を介して実施するシステムにおいて、前記カード管理会社と貯玉管理会社とが異なる企業等である場合に、管理を行うための識別情報である会員IDの形式が異なる場合においては、会員管理コンピュータ120に双方の会社の会員IDの変換機能を付与することで、双方における会員IDの形式を統一化することなく、相互に接続できるようにしても良い。
【0113】
また、前記実施例では、貨幣使用処理においてビジターカード38への記録、読み出しを実施する形態をとっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらビジターカード38への記録、読み出しを実施しない形態の貨幣使用処理、つまり、識別金額を制御ユニット328のRAM330に記憶し、該記憶している識別金額に相当する度数に基づいた貸出処理としても良い。
【0114】
また、前記実施例では、貨幣使用処理において投入されて識別された金額の全額に相当するパチンコ玉の貸出を一度に実施するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら投入金額の一部を使用して残金を返却したり、識別された金額に相当する度数の複数回に分けて貸出すようにしても良い。
【0115】
また、前記実施例の遊技用システムでは、システムコントローラ100並びに会員管理コンピュータ120と各カードユニット3とを有線のLANにて接続しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの通信形態は無線でも赤外線であっても電源ケーブルを用いたものであっても良く、双方向のデータ通信が可能なものであれば適用可能なことは言うまでもない。
【0116】
また、前記実施例においては、遊技用価値情報として会員カード37に入金(プリペイド)ID及び度数を記録しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技用価値情報としては、前記した入金(プリペイド)ID及び度数のいずれか一方としても良い。また、これら入金(プリペイド)IDを前記会員IDや会員カードIDにて代用するようにして、該会員IDや会員カードIDを遊技用価値情報として用いるようにしても良い。
【0117】
また、前記実施例では、遊技用価値情報である入金(プリペイド)IDと貯蓄価値情報である会員IDとを個別としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技用価値情報と貯蓄価値情報とを同一のもの、例えば会員IDとしても良い。
【0118】
また、前記実施例においては、貯蓄価値情報として会員IDを使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら貯蓄価値情報を会員カードIDにて代用するようにしても良い。
【0119】
また、前記実施例では、記録媒体処理装置として挿入された会員カード37や内封されているビジターカード38の度数を使用してカードリーダ式パチンコ機2にパチンコ玉の払出を実施させるカードユニット3を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも会員カード37やビジターカード38の度数を使用して対応する遊技機での遊技が実施可能とされていれば良く、例えば、これら記録媒体処理装置として、会員カード37やビジターカード38の度数を使用して、自らパチンコ玉の払出を実施するカード式玉貸ユニットやメダルの払出を実施するカード式メダル貸ユニットとしても良い。
【0120】
また、前記実施例のカードユニット3では、会員カード37により特定される貯蓄玉数に基づく再プレイ可能回数を再プレイに使用する際に、暗証番号の入力を受付けて本人確認を実施するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、特に暗証番号を受付けずに再プレイ可能回数を再プレイに使用できるようにしても良いし、会員カード37を受付けた際に暗証番号を受付けるようにしても良い。
【0121】
また、前記実施例のカードユニット3では、1000円紙幣、2000円紙幣、5000円紙幣、10000円紙幣、100円硬貨、500円硬貨を受付け、会員カード37への追加入金処理が実施できるとともに、1000円紙幣、100円硬貨、500円硬貨を受付け、ビジターカード38の貨幣使用処理が実施できるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、紙幣のみまたは硬貨のみを受付けてこれら追加入金処理や貨幣使用処理ができるようになっていても良いし、1回の追加入金処理において複数の貨幣を受付けて追加入金できるようにしてもよいし、単一金種の硬貨または紙幣を受付けて追加入金処理や貨幣使用処理ができるようになっていても良い。尚、本発明における記録媒体処理装置としては、これら会員カード37への追加入金機能やビジターカード38の発行機能が付与されていない構成のものも含まれる。
【0122】
また、前記実施例のカードユニット3では、会員カード37が受付中でない場合において、貨幣が投入されるとビジターカード38の貨幣使用処理が実施され、投入された貨幣の金額分の度数がビジターカード38に記録されるとともに、記録された度数が全て自動的に貸出処理に使用されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、自動での貸出を実施せず、貸出ボタン16の操作に基づいて貸出を実施するようにしても良い。
【0123】
また、前記実施例のカードユニット3では、会員カード37を受付けた際に、該会員カード37の度数等の各情報を前記RAM330に記憶し、該記憶した情報を前記貸出処理や追加入金処理に基づき更新するとともに、前記カードリーダライタ327に受付中の会員カード37に記録された度数等の情報についても更新するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記貸出処理や追加入金に基づき度数等の情報が更新された場合には、RAM330に記憶された情報のみを更新し、返却操作がされた場合において、前記更新した情報を会員カード37に記録されている情報に対して更新記録するようにしても良い。
【0124】
また、前記実施例の遊技用システムでは、会員カード37により特定される遊技用価値としての度数が該会員カード37とシステムコントローラ100との双方に記録または登録され、どちらの情報からも度数を特定できるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、会員カード37のみに度数を記録するようにしても良いし、システムコントローラ100または前記管理サーバ12にのみ度数を登録し、前記会員カード37の会員ID或いは会員カードID等の遊技者特定情報を読み出すことにより、前記登録されている度数を特定するようにしても良い。
【0125】
また、前記実施例では、会員カード37により特定される遊技用価値としての度数が追加入金処理毎に付与される入金IDに対応付けて度数を登録し、管理されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、これら遊技用価値としての度数が、会員カード37の会員IDに対応付けてシステムコントローラ100に登録され、管理されるようになっていても良い。
【0126】
また、前記実施例では、会員カード37、ビジターカード38用の記録媒体として非接触型のICカードを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これを磁気カードや接触型のICカードとしても良いし、更には識別符号を用いて記録情報を特定できる場合等には、遊技用記録媒体を特定可能な識別符号等の情報を少なくとも読み取り可能に記録できるものであれば良く、例えばバーコード等の所定の情報記録シンボル等が読み取り可能にプリントされた記録媒体等であっても良い。
【0127】
また、前記実施例に用いた会員カード37、ビジターカード38の形状はカード状とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば円盤形状や球状、チップ状等その他の形状とされていても良い。
【0128】
また前記実施例では、遊技機であるパチンコ機2において使用される遊技用価値の形態として度数や該度数に相当する金額を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技用価値を所定のポイントや相当するパチンコ玉数やメダル数としても良く、その形態は任意に選択すれば良い。
【0129】
また前記実施例では、遊技機であるパチンコ機2に使用される遊技媒体としてパチンコ玉を用いているが、これら遊技媒体をメダルや点数、更には後述する画像式のパチンコ機やスロットマシン等における画像にて形成されたパチンコ玉やメダル等としても良く、これら遊技媒体は遊技において使用される媒体であれば、本発明の遊技媒体に含まれるものであり、その形態が限定されるものではない。
【0130】
また前記実施例においては、遊技機として、カードユニット3のカードを使用して自らパチンコ玉の払出を実施するカードリーダ式パチンコ機2を用いているが、本発明はこれらカードリーダ式パチンコ機2のみならず、前述のカード式玉貸ユニット等からパチンコ玉の供給を受けて遊技を実施可能なパチンコ機や、メダルを用いて遊技を行うスロットマシンやパチンコ玉を用いて遊技を行うパチロット遊技機や、パチンコ玉やメダルが外部に排出されることなく遊技可能な封入式のパチンコ機や完全クレジット式のスロットマシン、さらにはこれら遊技媒体を用いずにデータ等により遊技可能な遊技機や、遊技盤やパチンコ玉が画像にて表示される画像式のパチンコ機や、リールが画像にて表示される画像式のスロットマシンやパチロットにも適用可能であることはいうまでもなく、これら遊技機が限定されるものではない。
【0131】
また前記実施例においては、貯蓄玉数を使用する場合の暗証番号の照合を、カードユニット3への会員カード挿入時において前記会員管理コンピュータ120から予め送信されてきて、前記暗証番号記憶領域に登録している暗証番号と入力された暗証番号とをカードユニット3が比較照合することで、迅速な照合をできるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら入力された暗証番号をカードユニット3が前記会員管理コンピュータ120へ送信して該会員管理コンピュータ120が照合を実施するようにしても良い。
【0132】
また、前記実施例では、受付不可報知手段として前記会員カード利用可ランプ305を用い、該会員カード利用可ランプ305の点灯/消灯により新たな会員カードの受付け可/不可を報知するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら新たな会員カードの受付け可/不可の報知をその他の報知形態、例えば、前記会員カード用表示部への表示等により報知するようにしても良い。
【0133】
また、前記実施例では、通信状態報知手段である動作ランプ301をカードユニット3に設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら通信状態報知手段をカードユニット3以外の遊技島等に設けるようにしても良い。
【0134】
また、前記実施例では、記録媒体処理装置であるカードユニット3に履歴記憶領域を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記会員カード37にこれらオフライン時の使用度数を記憶することで、前記履歴記憶領域を有しない構成としても良い。
【0135】
また、前記実施例では、オフライン状態において、度数の使用を貯蓄玉数の使用よりも優先するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの優先を逆として貯蓄玉数の使用を優先するようにしたり、これら優先を設けないようにしても良い。
【0136】
また、前記実施例では、オフライン状態においても、会員カード37の非受付け状態において、貨幣貸出処理が可能とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、オフライン状態の発生時においては、会員カード37を受付け中であっても、ビジターカード38を使用した貨幣貸出処理を可能としても良い。
【0137】
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
本発明の請求項1は、遊技に使用可能な遊技用価値の大きさを特定可能な遊技用価値情報(入金ID)と、遊技者が遊技にて獲得した獲得価値のうち、遊技に再使用可能とされた貯蓄価値の大きさを特定可能な貯蓄価値情報(会員ID)とが記録された遊技用記録媒体(会員カード37)の遊技への使用の可否を判定する可否判定処理を行う記録媒体管理装置(システムコントローラ100)と、該記録媒体管理装置(システムコントローラ100)と通信可能に接続され、受け付けた前記遊技用記録媒体(会員カード37)のうち、前記可否判定処理にて遊技に使用可能と判定された遊技用記録媒体(会員カード37)に記録されている遊技用価値情報(入金ID)から特定される遊技用価値の大きさの少なくとも一部を遊技に使用させるための遊技使用処理(玉貸処理)を行う遊技使用処理手段(制御ユニット328、カードリーダライタ327)と、前記可否判定処理にて遊技に使用可能と判定された該遊技用記録媒体(会員カード37)に記録されている貯蓄価値情報(会員ID)から特定される貯蓄価値の大きさの少なくとも一部を遊技に使用させるための再使用処理(再プレイ処理)を行う再使用処理手段(制御ユニット328、カードリーダライタ327)と、前記記録媒体管理装置(システムコントローラ100)との通信状態が通信可能状態或いは通信不可能状態であるかの確認を行う通信状態確認手段(制御基板327b)と、を備える記録媒体処理装置(カードユニット3)と、から成る遊技用システムであって、前記記録媒体処理装置(カードユニット3)は、前記通信状態確認手段(制御基板327b)により通信不可能状態が確認されたときに、該通信不可能状態となる以前の通信可能状態において受付け、前記記録媒体管理装置(システムコントローラ100)による可否判定処理にて使用可能と判定された前記遊技用記録媒体(会員カード37)を引き続き受付け中であれば、当該使用可能と判定された前記遊技用記録媒体(会員カード37)に記録されている遊技用価値情報(入金ID)から特定される遊技用価値の大きさの前記遊技使用処理(玉貸処理)への使用を許容するとともに、当該使用可能と判定された前記遊技用記録媒体(会員カード37)に記録されている貯蓄価値情報(会員ID)から特定される貯蓄価値の大きさの前記再使用処理(再プレイ処理)への使用を許容する一方、可否判定処理にて使用可能と判定された前記遊技用記録媒体(会員カード37)の返却後においては、新たな遊技用記録媒体(会員カード37)の受付けを行わない。
【0138】
本発明の請求項2は、前記貯蓄価値情報(会員ID)は、前記遊技用記録媒体(会員カード37)を個々に識別可能な情報とされ、前記貯蓄価値情報(会員ID)に対応付けて貯蓄価値の大きさを記憶する貯蓄価値記憶手段(記憶装置125)を有する貯蓄価値管理装置(会員管理コンピュータ120)を備え、前記再使用処理手段(制御ユニット328、カードリーダライタ327)は、前記可否判定処理にて遊技に使用可能と判定された遊技用記録媒体(会員カード37)に記録された貯蓄価値情報(会員ID)に対応付けて前記貯蓄価値記憶手段(記憶装置125)に記憶されている貯蓄価値の大きさの少なくとも一部を遊技に使用させるための再使用処理(再プレイ処理)を行う。
【0139】
本発明の請求項3は、前記記録媒体処理装置(カードユニット3)は、貨幣を受付けて該受付け貨幣の識別を行う貨幣識別手段(紙幣識別ユニット322、硬貨識別ユニット324)と、前記貨幣識別手段(紙幣識別ユニット322、硬貨識別ユニット324)にて識別された貨幣金額の範囲内の所定額に応じた遊技用価値の大きさを遊技に使用させるための貨幣使用処理を行う貨幣使用処理手段(制御ユニット328、カードリーダライタ327)と、を備え、前記通信状態確認手段(制御基板327b)により通信不可能状態が確認されているときであっても、前記貨幣使用処理手段(制御ユニット328、カードリーダライタ327)による貨幣使用処理を許容する。
【0140】
本発明の請求項4は、前記記録媒体処理装置(カードユニット3)は、前記通信不可能状態において新たな遊技用記録媒体(会員カード37)の受付けが不可であることを遊技者に報知する受付不可報知手段(会員カード利用可ランプ305)を備える。
【0141】
本発明の請求項5は、前記記録媒体処理装置(カードユニット3)は、通信状態確認手段(制御基板327b)にて通信不可能状態が確認されたときに、通信不可能状態であることを報知する通信不可能状態報知手段(動作ランプ301)を備える。
【0142】
【発明の効果】
本発明は次の効果を奏する。
(a)請求項1の発明によれば、通信不可能状態においては、新たな遊技用記録媒体の受付けを行わないことで、不正な遊技用記録媒体による遊技を防止しつつ、通信不可能状態となる以前の通信状態にて既に記録媒体管理装置による可否判定処理にて使用可能と判定された前記遊技用記録媒体を引き続き受付け中であれば、当該遊技用記録媒体に残存する遊技用価値の大きさの遊技使用処理への使用と、当該遊技用記録媒体に残存する貯蓄価値の大きさの前記再使用処理への使用とが許容されることから、遊技場側は、最低限の営業状態を確保できるようになり、これら通信不可能状態による遊技場の売上低下を抑えることができる。
【0143】
(b)請求項2の発明によれば、貯蓄価値の大きさが貯蓄価値管理装置によって管理され、当該管理されている貯蓄価値の大きさの範囲内で再使用処理が行われるため、セキュリティー性を高めることができる。
【0144】
(c)請求項3の発明によれば、通信不可能状態においても、貨幣識別手段に貨幣を投入することで、該貨幣金額の範囲内の所定額に応じた遊技用価値の大きさを遊技に使用できるようになり、該通信不可能状態における遊技場側の売上低下をより小さなものに抑えることができる。
【0145】
(d)請求項4の発明によれば、通信不可能状態により遊技用記録媒体の受付けが不可であることを遊技者が認識でき、これら受付けが不可によるトラブルを防止できるようになる。
【0146】
(e)請求項5の発明によれば、遊技場の店員が通信不可能状態の発生を把握できるようになり、これら通信不可能状態への迅速な対応が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における遊技用システムの構成を示す図である。
【図2】(a)は、本発明の実施例に用いた会員カードを示す正面図であり、(b)は、ビジターカードを示す正面図である。
【図3】本発明の実施例において用いたパチンコ機並びにカードユニットの正面図である。
【図4】本発明の実施例におけるカードユニットの前面構造を示す斜視図である。
【図5】(a)は、本発明の実施例におけるカードユニットの一部破断側面図並びに背面図である。
【図6】本発明の実施例におけるカードユニット並びにパチンコ機の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施例におけるシステムコントローラの構成を示すブロック図である。
【図8】(a)(b)(c)は、本発明の実施例に用いたシステムコントローラにおけるカード管理DBを構成する会員属性情報テーブル、会員カードマスターテーブル、カードユニット別データテーブルの登録状況を示す図である。
【図9】本発明の実施例における会員管理コンピュータの構成を示すブロック図である。
【図10】(a)、(b)は、本発明の実施例に用いた会員管理コンピュータにおける会員管理DBを構成する会員情報テーブル、イベントテーブルの登録状況を示す図である。
【図11】本発明の実施例に用いた遊技用システムを構成する各機器の処理状況(会員カード受付け時)を示す図である。
【図12】本発明の実施例におけるパチンコ機の賞球制御基板とカードユニットから出力される各信号の出力状況を示す図である。
【図13】本発明の実施例に用いた遊技用システムを構成する各機器の処理状況(会員カード受付け時以外)を示す図である。
【図14】本発明の実施例に用いた制御基板が実施するオフライン検出処理の処理内容を示すフロー図である。
【図15】本発明の実施例に用いた制御ユニットが実施する割り込み処理の処理内容を示すフロー図である。
【図16】本発明のその他の形態を示すシステム図である。
【符号の説明】
3 カードユニット
100 システムコントローラ
120 会員管理コンピュータ
125 記憶装置
301 動作ランプ
305 会員カード利用可ランプ
322 紙幣識別ユニット
324 硬貨識別ユニット
327 カードリーダライタ
327b 制御基板
328 制御ユニット

Claims (5)

  1. 遊技に使用可能な遊技用価値の大きさを特定可能な遊技用価値情報と、遊技者が遊技にて獲得した獲得価値のうち、遊技に再使用可能とされた貯蓄価値の大きさを特定可能な貯蓄価値情報とが記録された遊技用記録媒体の遊技への使用の可否を判定する可否判定処理を行う記録媒体管理装置と、
    該記録媒体管理装置と通信可能に接続され、
    受け付けた前記遊技用記録媒体のうち、前記可否判定処理にて遊技に使用可能と判定された遊技用記録媒体に記録されている遊技用価値情報から特定される遊技用価値の大きさの少なくとも一部を遊技に使用させるための遊技使用処理を行う遊技使用処理手段と、
    前記可否判定処理にて遊技に使用可能と判定された該遊技用記録媒体に記録されている貯蓄価値情報から特定される貯蓄価値の大きさの少なくとも一部を遊技に使用させるための再使用処理を行う再使用処理手段と、
    前記記録媒体管理装置との通信状態が通信可能状態或いは通信不可能状態であるかの確認を行う通信状態確認手段と、
    を備える記録媒体処理装置と、
    から成る遊技用システムであって、
    前記記録媒体処理装置は、前記通信状態確認手段により通信不可能状態が確認されたときに、該通信不可能状態となる以前の通信可能状態において受付け、前記記録媒体管理装置による可否判定処理にて使用可能と判定された前記遊技用記録媒体を引き続き受付け中であれば、当該使用可能と判定された前記遊技用記録媒体に記録されている遊技用価値情報から特定される遊技用価値の大きさの前記遊技使用処理への使用を許容するとともに、当該使用可能と判定された前記遊技用記録媒体に記録されている貯蓄価値情報から特定される貯蓄価値の大きさの前記再使用処理への使用を許容する一方、可否判定処理にて使用可能と判定された前記遊技用記録媒体の返却後においては、新たな遊技用記録媒体の受付けを行わないことを特徴とする遊技用システム。
  2. 前記貯蓄価値情報は、前記遊技用記録媒体を個々に識別可能な情報とされ、
    前記貯蓄価値情報に対応付けて貯蓄価値の大きさを記憶する貯蓄価値記憶手段を有する貯蓄価値管理装置を備え、
    前記再使用処理手段は、前記可否判定処理にて遊技に使用可能と判定された遊技用記録媒体に記録された貯蓄価値情報に対応付けて前記貯蓄価値記憶手段に記憶されている貯蓄価値の大きさの少なくとも一部を遊技に使用させるための再使用処理を行う請求項1に記載の遊技用システム。
  3. 前記記録媒体処理装置は、
    貨幣を受付けて該受付け貨幣の識別を行う貨幣識別手段と、
    前記貨幣識別手段にて識別された貨幣金額の範囲内の所定額に応じた遊技用価値の大きさを遊技に使用させるための貨幣使用処理を行う貨幣使用処理手段と、
    を備え、
    前記通信状態確認手段により通信不可能状態が確認されているときであっても、前記貨幣使用処理手段による貨幣使用処理を許容する請求項1または2に記載の遊技用システム。
  4. 前記記録媒体処理装置は、前記通信不可能状態において新たな遊技用記録媒体の受付けが不可であることを遊技者に報知する受付不可報知手段を備える請求項1〜3のいずれかに記載の遊技用システム。
  5. 前記記録媒体処理装置は、通信状態確認手段にて通信不可能状態が確認されたときに、通信不可能状態であることを報知する通信不可能状態報知手段を備える請求項1〜4のいずれかに記載の遊技用システム。
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