JP2005006916A - 遊技システム - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技媒体貸出装置と、その動作に対応する情報を管理する管理装置との間の通信がオフラインとなった場合でも、遊技媒体貸出装置の動作を可能とし、かつ、前記情報の不正な改竄を防止する。
【解決手段】遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との間がオフライン状態となった場合に、予め指示されたオフライン営業期間だけ、遊技媒体貸出装置30での遊技媒体貸出動作を許可する。また、オフライン状態中の遊技媒体貸出動作に係わる遊技媒体貸出関連情報を記憶しておく。そして、通信が復旧した場合に、記憶された遊技媒体貸出関連情報を売上管理装置10に送信する。従って、予め指示された短い期間でしか、オフライン状態中での遊技媒体貸出動作が許可されないので、長期に渡って遊技媒体貸出装置30を故意にオフラインとして、多くの遊技媒体貸出関連情報を溜めてからこれを改竄することができない。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機を設置した遊技場において、遊技機用の遊技媒体を貸し出す遊技媒体貸出装置の売上等に関するデータを管理装置で管理する遊技システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技場(遊技店)においては、遊技媒体貸出装置(玉貸機)等の売上に関するデータを管理装置によって管理している。このようなシステムでは、何らかの理由で売上に関するデータを管理装置に出力できない異常状態が発生した場合であっても、遊技媒体貸出装置等を継続して営業可能な状態とし、異常状態が解消されるまでの間に発生した売上データを保存する必要がある。
このため、このような状態を解決するものとして、異常状態が解消されるまでの間に、遊技媒体貸出装置から貸し出された遊技媒体の放出動作に対応する売上信号を一旦保持し、異常状態が解消された時点で、管理装置に対して売上信号を出力することで、売上信号が出力されなくなる異常状態となった場合であっても、その間の売上信号が消失することを未然に防止するもの(特許文献1参照。)や、管理装置との間でオンラインによる売上データ等の送受を行うカード発行機でカードを発行する際、管理装置側に異常が発生してカード発行機と管理装置とがオフラインとなった場合、オフライン中の売上データ等をカード発行機で記憶し、管理装置が正常な状態となった後に、管理装置からの制御によりオフライン中の売上データ等を管理装置に出力するもの(特許文献2参照。)などが知られている。
【0003】
以上のことから、遊技媒体貸出装置に遊技媒体の貸し出しに基づく売上に関するデータの記憶手段を設け、売上を管理する遊技媒体貸出装置と管理装置との間に通信異常が生じてオフライン状態となり、遊技媒体貸出装置から管理装置にデータを送信できない場合でも、売上に関するデータが遊技媒体貸出装置の記憶手段に記憶されるようにすることで、上述のデータの消失を防止し、通信異常が復旧してオンライン状態となった場合に、前記記憶手段にオフライン状態中に記憶されたデータを管理装置に送信することでオフライン中の売上を含めた売上の管理を行うことが考えられる。
【0004】
【特許文献1】
特許第3016523号公報(第7頁)
【特許文献2】
特許第2623518号公報(第3頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような構成では、遊技媒体貸出装置と管理装置との間のデータの送受に異常が発生した場合、無条件でオフライン運用(オフライン状態中の遊技媒体貸出装置による遊技媒体の貸し出し)を許可するようになっているため、故意に長期間オフライン状態として営業を続けることも可能であり、オフラインでの営業中に売上データを改竄する等の不正を防止することが困難であった。
すなわち、遊技媒体貸出装置と管理装置との間でオフラインなった期間が短ければ、その間に遊技媒体貸出装置に記憶される売上データ上の売上額が低く、売上データの改竄の余地が少ないので不正を行う意味があまりないが、オフライン状態期間が長くなれば、その間に記憶される売上データ上の売上額が高くなり、改竄により売上データ上の実際の売上額に対して大きな差額を生じることが可能となり、不正を誘発させる可能性がある。
【0006】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、遊技媒体貸出装置と管理装置との通信に異常が発生した場合のオフライン運用に対して、期限を設けることで不正を防止することが可能であると共に、売上データの効率的かつ正確な管理を行うことが可能な遊技システムを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、遊技機毎に設けられ、有価価値により遊技媒体の貸出が可能な遊技媒体貸出装置と、複数の遊技媒体貸出装置と通信可能に構成され、当該遊技媒体貸出装置の動作に関連した各種情報を受信して管理する管理装置と、を備え、該遊技媒体貸出装置と管理装置との間の通信状態が正常である場合に、該遊技媒体貸出装置での遊技媒体の貸出が可能となり営業を行えるように構成された遊技システムにおいて、
前記遊技媒体貸出装置と管理装置との間に通信障害が発生して、該遊技媒体貸出装置と管理装置との間がオフライン状態となった場合でも営業を可能にするための制御を行うオフライン営業制御手段を備え、
前記オフライン営業制御手段は、
前記遊技媒体貸出装置と管理装置との間がオフライン状態となった場合でも営業を許容する所定の期間となるオフライン営業期間に関する情報を記憶するオフライン営業期間記憶手段と、
前記遊技媒体貸出装置と管理装置との間がオフライン状態となった際に、該オフライン状態の時期が、前記オフライン営業期間記憶手段に記憶されている情報に基づいてオフライン営業期間内か否かを判断するオフライン営業期間判断手段と、
前記オフライン営業期間判断手段がオフライン営業期間内であると判断した場合に、前記遊技媒体貸出装置での遊技媒体の貸出を許可するオフライン貸出許可手段と、
前記オフライン営業期間内における前記遊技媒体貸出装置による遊技媒体の貸出に係わる遊技媒体貸出関連情報を順次記憶する貸出関連情報記憶手段と、
前記遊技媒体貸出装置と管理装置との間の通信が復旧した際に、前記オフライン営業期間中に前記貸出関連情報記憶手段が記憶した遊技媒体貸出関連情報を前記管理装置に送信する情報送信手段と、
を備え、
前記オフライン営業期間記憶手段が記憶するオフライン営業期間を、前記遊技媒体貸出装置と管理装置との間がオンライン状態において、予め管理装置から指示することを特徴としている。
【0008】
ここで、「遊技システム」とは、例えば、パチンコ遊技機等の弾球遊技機や、パチスロ遊技機等のスロットマシン等の各種遊技機のうちの少なくとも1種の遊技機を設置すると共に、遊技機の遊技に使用される遊技媒体を有料で貸し出している遊技場(遊技店)に設置されるシステムである。なお、遊技システムに、遊技場の外部の装置を含ませて良い。
また、貸し出される遊技媒体は、遊技機で実際に用いられる遊技球やメダル(コイン)であるが、貸し出される遊技媒体が、各種の記録媒体(記憶媒体)に記録された遊技媒体の数を示す数値(すなわち、数値化された遊技媒体)であっても良い。
【0009】
また、「遊技媒体貸出装置」は、例えば、遊技機を設置する島設備の遊技機の近傍に配置されるものであり、投入された金額に対応する遊技媒体を貸し出す遊技媒体貸出動作を行うものであるが、遊技媒体貸出動作に伴って、遊技媒体貸出関連情報を管理装置に出力する。
また、「遊技媒体貸出関連情報」は、上述のように管理装置に出力されると共に、オフライン営業期間内に貸出関連情報記憶手段に記憶されるもので、この情報を送信する遊技媒体貸出装置を識別(特定)するための貸出装置識別情報、遊技媒体貸出装置から送信される各遊技媒体貸出関連情報に付される通し番号である電文通番、貸出操作を行った年月日、時刻等を示す日付情報、貸し出した遊技媒体に対応する貸出金額を示す貸出金額情報等である。また、遊技媒体貸出装置が遊技場の会員の会員カードから会員を識別(特定)するための識別情報を読み取る機能を有する場合に、遊技媒体貸出関連情報に会員の識別情報が含まれるが、遊技媒体貸出装置で識別情報が読み取られなかった場合に識別情報の代わりに非会員であることを示す情報が含まれる。
【0010】
また、「オフライン営業制御手段」は、遊技媒体貸出装置と管理装置との間の通信状態が正常(オンライン状態)である場合に、該遊技媒体貸出装置での遊技媒体の貸出が可能となり営業を行えるように構成された遊技システムにおいて、遊技媒体貸出装置と管理装置との間に通信障害が発生して、該遊技媒体貸出装置と管理装置との間がオフライン状態となった場合でも営業を可能にするための制御を行うものであり、オンライン状態の際に管理装置により予め指示されたオフライン営業期間に限って、遊技媒体貸出装置と管理装置との間がオフライン状態となっても遊技媒体貸出装置での遊技媒体の貸出を許可する制御を行うものである。
また、「オフライン営業期間に関する情報」とは、例えば、オフライン営業期間となる期間の開始の日付と終了の日付を(終了の日付だけでも良い)示す情報すなわち、期間終了となる日付までオフライン営業可能(オフライン状態での遊技媒体貸出装置における遊技媒体貸出動作を可能)とする情報か、オフライン営業期間を何日間等のように日数で示す情報である。
【0011】
また、オフライン営業期間は、あくまでも管理装置の指示に基づいてオフライン営業期間記憶手段に記憶されるもので、管理装置以外の指示により決定されたり変更されたりすることを防止する機能を有することが好ましい。
また、第三者による遊技場の売上管理が行われている場合に、管理装置は、第三者が運営する第三者管理サーバと通信可能となっていることが好ましく、オフライン営業期間は、第三者管理サーバで決定されて管理装置に送信され、オフライン営業制御手段のオフライン営業期間記憶手段に記憶されることが好ましく、遊技場側でオフライン営業期間の変更等ができないようになっていることが好ましい。
また、「有価価値」は、貨幣やプリペイド式の遊技カード等の記録媒体等である。
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、遊技媒体貸出装置と管理装置との間がオフライン状態となった場合でも、遊技媒体貸出装置における遊技媒体貸出動作が可能となり、かつ、遊技媒体貸出動作に係わる遊技媒体貸出関連情報が記憶され、通信が復旧した後に、オフライン中に記憶された遊技媒体貸出関連情報が管理装置に送信されるので、オフライン中の遊技媒体の貸し出しに関する情報の管理を行うことができる。そして、オフラインとなった際に、遊技媒体貸出装置により遊技媒体貸出動作が可能な期間がオフライン営業期間として管理装置の指示により記憶されており、オフライン営業期間内だけしか遊技媒体貸出動作ができなくなるので、長期間に渡って遊技システムをオフライン状態とし、その間の売上に係わる遊技媒体貸出関連情報を改竄することを防止することができる。
また、短期間のオフライン状態における遊技媒体貸出関連情報、すなわち、遊技場の売上に係わる情報を不正に改竄しても見返りが少なく、不正行為を行おうとする考え自体を抑えることができるので、オフライン営業期間を短期間に設定することで、確実にデータ改竄などの不正行為を防止できる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技システムにおいて、
前記遊技媒体貸出装置と管理装置との間がオンライン状態である場合に、前記管理装置は、営業日毎に前記オフライン営業期間記憶手段が記憶するオフライン営業期間を指示し、
前記オフライン営業制御手段は、前記管理装置からの指示に基づいて前記営業日毎に、前記オフライン営業期間記憶手段に記憶された情報を更新することを特徴としている。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、管理装置がオフライン営業期間を営業日毎に指示し、この指示に基づいてオフライン営業期間記憶手段に記憶されたオフライン営業期間に関する情報を更新させることにより、管理装置から指示される最新のオフライン営業期間情報に基づく遊技場のオフライン運用が可能となる。
例えば、オフライン営業期間が、その終了日で指示される場合に、営業日毎にオフライン営業期間の終了日を指示することで、常時、最適な期間が設定されることになる。また、オフライン営業期間に定休日が含まれる場合等の状況に応じてオフライン営業期間を最適化することができる。
【0015】
すなわち、オフライン営業期間は、上述のように不正行為を誘発するような期間より短く、かつ、通信異常を解消する作業を行うのに十分な期間が必要であり、常時、このような条件を満たす期間となっている必要があるが、営業日毎にオフライン営業期間を更新することで、常時オフライン営業期間を最適な期間にすることができる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の遊技システムにおいて、
前記オフライン営業制御手段は、現在の日付を示す日付情報を出力する日付情報出力手段を備え、
オフライン営業期間判断手段は、前記オフライン営業期間記憶手段に記憶されている情報と、前記日付情報出力手段から出力される日付情報とに基づいて、前記オフライン状態の時期が前記オフライン営業期間内か否かを判断することを特徴としている。
【0017】
ここで、「日付情報」は、基本的に、現在が何月何日といった情報であればよいが、日付の変わる時期がわかることが好ましく、時刻の情報が含まれていても良い。また、時刻の情報に基づいて日付がわかるようになっているのであれば、日付情報が時刻の情報であっても良い。
請求項3に記載の発明によれば、オフライン営業制御手段自体に、オフライン状態期間の日付を特定するために必要な日付情報を出力する機能があるので、外部から入力される日付情報を必要とせずに、容易にオフライン状態となった際にオフライン営業期間内であるか否かを判断することができる。
【0018】
また、上述のようにオフライン営業期間を外部から変更できないようになっていることが好ましいと共に、オフライン営業期間か否かの判定に用いられる現在の日付、時刻等が変更されないようになっていることが好ましい。
すなわち、オフライン営業制御手段の外部からオフライン営業期間を判定するための日付情報が入力されるようになっていると、日付情報を不正に改竄されて実質的なオフライン営業期間を長くされてしまう可能性があるが、日付情報をオフライン営業制御手段内部の処理で出力することにより不正を防止することができる。
なお、オフライン営業期間が日数で示されている場合でも、日付情報出力手段から出力される日付が変わることをカウントするか、日付情報出力手段から出力される日付情報に基づいて現在の日付からオフライン状態となった日付を差し引くことで、オフライン状態中となった日数を求めることが可能であり、日付情報出力手段から出力される日付情報に基づいてオフライン営業期間内であるか否かを判断できる。
【0019】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の遊技システムにおいて、
前記オフライン営業制御手段は、前記遊技媒体貸出装置と管理装置との間の通信を制御する通信制御手段を含むことを特徴としている。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、オフライン営業制御手段に、遊技媒体貸出装置による遊技媒体の貸出に係わる遊技媒体貸出関連情報を順次記憶する貸出関連情報記憶手段と、遊技媒体貸出装置と管理装置との間の通信を制御する通信制御手段と備えることになり、1つの装置内に、遊技媒体貸出関連情報を記憶する手段と、記憶した遊技媒体貸出関連情報を遊技媒体貸出装置と管理装置とで通信する手段とを設けることができるので、データの改竄を困難なものにできる。
【0021】
すなわち、貸出関連情報記憶手段と、通信制御手段とが別々の装置にあるとこれら装置間で遊技媒体貸出関連情報(データ)の送受信が必要となり、この際にデータが装置の外部に出ることになり、データの改竄が比較的容易に可能となるが、貸出関連情報記憶手段と、通信制御手段とを同一のケース(筐体)内に納めた場合には、筐体を開けないと、これら手段間のデータの送受においてデータの改竄を行うことができない。従って、上述のような構成によれば、オフライン営業制御手段から管理装置に遊技媒体貸出関連情報を送信する際に、初めて情報が装置の外部に出ることになり、データの改竄が困難になる。
【0022】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の遊技システムにおいて、
前記オフライン営業制御手段は、各遊技媒体貸出装置にそれぞれ組み込まれていることを特徴としている。
【0023】
請求項5に記載の発明によれば、前記オフライン営業制御手段は、各遊技媒体貸出装置のオフライン運用を管理する上で、各遊技媒体貸出装置毎に設けられることが好ましいが、遊技媒体貸出装置内に組み込むことで、遊技機及び遊技媒体貸出装置が設置される島設備内の空間の一部がオフライン営業制御手段に占有されるのを防止し、島設備のスペース効率を高めることができる。
【0024】
また、遊技媒体貸出装置の遊技媒体貸出動作のオフライン中の制御や、遊技媒体貸出動作に対応する遊技媒体貸出関連情報を記憶するために、遊技媒体貸出装置とオフライン営業制御手段とはデータの送受を行う通信線を必要とするが、遊技媒体貸出装置にオフライン営業制御手段を組み込むことで、前記通信線が遊技媒体貸出装置の筐体内に配置されると共に、極めて短くできるので、遊技機が多数配置された島設備内にオフライン営業制御手段が配置されてもノイズによる影響を抑制することができる。
【0025】
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の遊技システムにおいて、
前記情報送信手段は、前記遊技媒体貸出装置と管理装置との間の通信が復旧した場合に、前記遊技媒体貸出装置と管理装置との間でイベントの発生に基づくイベント通信が行われていないことを条件に、前記オフライン営業期間中に前記貸出関連情報記憶手段が記憶した遊技媒体貸出関連情報を前記管理装置に送信することを特徴としている。
【0026】
ここで、遊技媒体貸出装置と管理装置との間のイベント通信には、遊技媒体貸出装置において遊技媒体貸出動作が行われた場合(イベントが発生した場合)に管理装置に送信されるものがあり、例えば、貸し出した遊技媒体の金額を示す貸遊技媒体金額情報(貸出金額情報)、貸し出した遊技媒体数を示す貸遊技媒体数情報等の通信がある。
また、遊技媒体貸出装置が遊技機の外部情報を管理装置に中継する構成であれば、イベント通信には、遊技機の外部情報が遊技媒体貸出装置に入力された場合(イベントが発生した場合)に管理装置に送信されるものがあり、例えば、遊技媒体を遊技機で使用した場合(遊技球を遊技領域に発射した場合)の遊技媒体の使用数をカウントするための情報としての入遊技媒体情報、遊技機から入賞等において払い出された遊技媒体数をカウントするための出遊技媒体情報、遊技機で例えば、変動表示ゲーム等が開始されたことを示すスタート情報、遊技機で特別入賞が当ったことを示す特賞情報等の通信がある。
また、イベント通信には、イベントとして遊技媒体貸出装置や遊技機でエラーが発生した場合に行われるエラー情報の通知等がある。
【0027】
請求項6記載の発明によれば、遊技媒体貸出装置と管理装置との間の通信が復旧した場合に、オフライン状態中に貸出関連情報記憶手段に記憶された情報を管理装置に送信する際に、遊技媒体貸出装置におけるイベントの発生に応じて行われるイベント通信を遅延させることなく、貸出関連情報記憶手段に記憶された情報の送信を行うことができる。すなわち、貸出関連情報記憶手段に記憶された情報の送信に対してイベント通信を優先させることができる。
【0028】
なお、遊技媒体貸出装置と管理装置との間のデータの送受に異常が発生し、遊技媒体貸出装置の記憶手段に比較的多くのデータが記憶された状態で、異常が復旧し、遊技媒体貸出装置と管理装置との間でデータの送受が可能となった際に、通信方式にもよるが、一度に複数の遊技媒体貸出装置から管理装置にデータの送信が可能な場合に、遊技店に配置された多数の遊技機毎にそれぞれ配置された遊技媒体貸出装置から一斉に管理装置にオフライン中のデータが送信されると通信速度が低下してしまうと共に、通信速度が低下することにより、全ての遊技媒体貸出装置からオフライン中に記憶されたデータを管理装置に送信するのに時間がかかり、通信速度が低下する期間が長くなる。
【0029】
また、一度に複数の遊技媒体貸出装置から管理装置への通信が不可能もしくは困難な場合に、多数の遊技媒体貸出装置が一時的にデータの送信待ちの状態となると共に、各遊技媒体貸出装置が順番にオフライン中に記憶されたデータを送信することになり、遊技媒体貸出装置によっては長い期間に渡ってデータの送信待ちとなる可能性がある。
【0030】
また、遊技媒体貸出装置では、例えば、遊技者の操作に応じて、遊技媒体の貸出動作等のイベントが生じた場合に、管理装置に対してイベントの発生に基づくデータ送信のためにイベント通信を行う。
また、遊技媒体貸出装置によっては、遊技機から管理装置に出力される外部情報を中継している場合もあり、遊技機において、入賞の発生の基づく遊技媒体の払い出しや、特別入賞の発生などのイベントが発生した場合も管理装置に対してイベント通信を行う。
【0031】
すなわち、遊技媒体貸出装置では、管理装置との間で通信を必要とする多数のイベントが生じることになり、イベントの発生に伴って遊技媒体貸出装置から管理装置にイベント通信が行われることになる。しかし、上述のように遊技媒体貸出装置と管理装置との間で通信異常が発生した後に復旧した状態で、遊技媒体貸出装置と管理装置との通信速度が遅くなったり、多くの遊技媒体貸出装置がデータの送信待ちの状態となっていたりすると、イベント通信に遅れが生じ、効率的かつ正確な管理が行えなくなる可能性があり、場合によってはシステムのエラーの原因となる可能性がある。
【0032】
また、遊技者の操作に関するイベント通信の場合、例えば、遊技媒体貸出装置における会員カード・遊技カードの挿入や返却や、操作ボタンの操作等に係わるイベント通信の場合に、イベント通信が上述のように遅れることにより、操作に対応する処理が遅れ、遊技者が待たされる可能性があるが、遊技者によっては、数秒から数十秒程度の処理の遅れに対しても不快感を持つ可能性がある。
それに対して、上述のような構成とすることで、イベント通信に大きな遅れが生じるのを防止して、遊技媒体貸出装置と管理装置との間で効率的な通信を行うこができる。
【0033】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の遊技システムにおいて、
前記イベント通信が行われていない場合に、前記遊技媒体貸出装置から前記管理装置に対して状態報告通知が行われ、
前記情報送信手段は、前記オフライン営業期間中に前記貸出関連情報記憶手段が記憶した遊技媒体貸出関連情報を前記状態報告通知に付加して前記管理装置に送信することを特徴としている。
【0034】
ここで、状態報告通知は、例えば、遊技機に遊技者がいなく客待ち状態となっている場合など、遊技機に対応して設けられた遊技媒体貸出装置において、イベントが発生していない状態となっている場合に、定期的に管理装置に送信されるもので、通信状態をチェックするために行われる。すなわち、イベント通信が行われていない状態で、定期的な状態報告通知が管理装置で受信されない場合や、状態報告通知に対して管理装置から応答がなければ、遊技媒体貸出装置や、管理装置や、これらの間の通信に異常があることになる。
請求項7に記載の発明によれば、イベント通信が行われていない場合に行われる状態報告通知にオフライン状態中に貸出関連情報記憶手段に記憶された情報を付加して、当該情報を管理装置に送信するので、請求項6に記載の発明と同様の効果を奏し、イベント通信を妨げることがない。
【0035】
また、上述のようにイベントが発生していないときのエラー確認等のために行われる状態報告通知の送信時に、一緒にオフライン状態中に貸出関連情報記憶手段に記憶された情報を送信するので、無駄な通信を行わずに、効率良くオフライン状態中に貸出関連情報記憶手段に記憶された情報を送信することができる。
【0036】
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載の遊技システムにおいて、
前記イベント通信が行われていない場合に、前記遊技媒体貸出装置から前記管理装置に対して状態報告通知が行われ、
前記情報送信手段は、前記オフライン営業期間中に前記貸出関連情報記憶手段が記憶した遊技媒体貸出関連情報を前記状態報告通知が行われた直後に前記管理装置に送信することを特徴としている。
【0037】
ここで、「状態報告通知が行われた直後」とは、例えば、遊技媒体貸出装置から管理装置に状態報告通知が送信された後に、管理装置から遊技媒体貸出装置に応答通知があった際である。
請求項8に記載の発明によれば、状態報告通知直後に続けて、オフライン状態中に前記貸出関連情報記憶手段に記憶された情報を管理装置に送信するので、状態報告通知とともに当該情報を送る請求項7記載の発明とほぼ同様の効果を奏することができると共に、状態報告通知とは別に当該情報が送信されるので、状態報告通知に当該情報が含まれる場合と含まれない場合とが生じ、状態報告通知のデータ量が比較的大きく変化するようなことがなく、処理が煩雑になるのを防止できる。
【0038】
請求項9に記載の発明は、請求項6〜8のいずれか1項に記載の遊技システムにおいて、
前記情報送信手段は、前記オフライン営業期間中に前記貸出関連情報記憶手段が記憶した遊技媒体貸出関連情報を複数のブロックに分け、前記ブロック毎に時間的に間隔を開けて前記管理装置に送信することを特徴としている。
【0039】
請求項9に記載の発明によれば、オフライン状態中に貸出関連情報記憶手段に記憶された情報の情報量が多くても、送信する際に、複数のブロックに分けることで、1回の送信当りの通信時間を短縮し、イベント通信等への影響を抑制することができる。
また、請求項7、請求項8に応用した場合には、複数回の状態報告通知に分けてオフライン状態中に貸出関連情報記憶手段に記憶された情報が送信されることになり、例えば、1回当りの状態報告通知における情報量や、1回当りの状態報告通知の直後に行われる通信の情報量を制限して各情報量をほぼ一定にすることができ、情報の送信を効率化することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係る実施の形態について説明する。
本実施の形態は、本発明に係る遊技システムの好適な例について説明を行うものである。
図1に示すように、遊技システムは、後述の遊技媒体貸出装置30と通信可能に構成され、遊技媒体貸出装置30の動作に関連した各種情報を受信して管理する本発明の管理装置としての売上管理装置10(売上管理サーバ)と、後述の遊技媒体貸出装置30と通信可能に構成され、複数の会員の各々が保有する金額情報を各会員に付された識別情報に対応して管理する会員管理装置20(サービス系サーバ)と、遊技機毎に設けられ、金額情報や貯球数等に対応付けられた会員カードや貨幣等の有価価値により遊技媒体の貸出が可能な遊技媒体貸出装置30(玉貸機)と、複数の遊技媒体貸出装置30と会員管理装置20との間のデータ通信を中継するサービス系通信ボックス40と、会員管理装置20で管理されている各会員の金額情報に基づき、会員が保有する金額情報の精算を行う精算機50と、LANの配線接続用のハブ60,60とを備える。
また、遊技システムの遊技媒体貸出装置30には、遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との間の通信状態が正常な場合に、遊技媒体貸出装置30の遊技媒体貸出動作を許可すると共に、前記通信状態に障害が発生し、遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との通信がオフライン状態となった場合でも後述するオフライン営業期間内であれば、遊技媒体貸出装置30の遊技媒体の貸出を許可して営業を可能にするオフライン営業制御手段としての売上通信基板70が組み込まれている。
【0041】
なお、本実施の形態の遊技システムは、例えば、パチンコ遊技機が複数設置された遊技店において用いられるものであり、前記遊技媒体貸出装置30は、パチンコ遊技機が設置される島設備のパチンコ遊技機同士の間もしくは島設備の端に配置されるパチンコ遊技機の隣に配置されるものであり、基本的に1つのパチンコ遊技機に1つの遊技媒体貸出装置30が配置されている。
また、遊技システムでは、二つのローカルエリアネットワーク(LAN)が構築されている。二つのLANのうちの一方が売上管理系ネットワークであり、売上管理装置10を売上管理サーバとし、各遊技媒体貸出装置30をクライアントとするLANであり、会員、非会員を問わず、遊技店に設置された遊技機で使用されるために貸し出された遊技媒体(遊技球)の売上金額を管理するためのものである。
二つのLANのうちの他方がサービス系ネットワークであり、会員管理装置20をサービス系サーバとし、各遊技媒体貸出装置30及び精算機50をクライアントとするLANであり、会員へのサービス、例えば、会員の遊技に関する情報に基づいてサービスポイントの付与などを行うものであるが、ここでは、特に後述するように高額紙幣の使用を可能とするサービスを行うためのものである。
【0042】
従って、各遊技媒体貸出装置30は、売上管理系ネットワークを介して売上管理装置10に接続されると共に、サービス系ネットワークを介して会員管理装置20に接続されている。
また、遊技媒体貸出装置30には、上述のように売上通信基板70が接続され、売上通信基板70がイーサーネットを用いてハブ60を介して売上管理装置10に接続されており、売上通信基板70が、上述のようにオフライン営業制御手段として機能すると共に、遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との通信を制御する通信制御手段として機能する。
また、遊技媒体貸出装置30においては、例えば、島設備の島毎にサービス系通信ボックス40に複数の遊技媒体貸出装置30が接続され、サービス系通信ボックス40がイーサーネットを用いてハブ60を介して会員管理装置20に接続されている。なお、サービス系ネットワークにおいては、精算機50がイーサーネットを用いてハブ60を介して会員管理装置20及び遊技媒体貸出装置30に接続されている。
【0043】
また、売上管理系ネットワークの売上管理装置10は、遊技店の外部において第三者が遊技店の売上を管理するための第三者管理センタに配置された第三者管理サーバ80に通信回線(例えば、ADSL回線)により接続されている。
【0044】
そして、売上管理装置10は、通常のサーバ用のコンピュータシステムであり、CPU、各種半導体メモリ、ハードディスク等の各種記憶装置、通信用インターフェース等を備えたコンピュータ本体にモニタ11、プリンタ12、カードリーダ13等を備えたものである。そして、売上管理装置10には、複数の遊技媒体貸出装置30がクライアントとして接続されており、各遊技媒体貸出装置30から送信される遊技媒体貸出関連情報、すなわち、遊技媒体貸出装置30において貸し出された遊技媒体量に対応する金額を示す貸出金額情報等が受信され、これを各遊技媒体貸出装置30を識別可能に設定された貸出装置識別情報毎に貸出時刻、送信時刻、受信時刻等の時刻(日付等も含む)に対応させて記憶装置に記憶する。なお、遊技媒体貸出装置30は、売上通信基板70を介して、自身の貸出装置識別情報と、送信時刻、貸出時刻等の時刻とに対応付けて貸出金額情報を遊技媒体貸出関連情報として送信する。
なお、遊技媒体貸出関連情報とは、正確には、この情報を送信する遊技媒体貸出装置を識別(特定)するための貸出装置識別情報、遊技媒体貸出装置から送信される各遊技媒体貸出関連情報に付される通し番号である電文通番、貸出操作を行った年月日、時刻等を示す日付情報、貸し出した遊技媒体に対応する貸出金額を示す貸出金額情報である。
そして、売上管理装置10は、記憶された貸出金額情報を第三者管理サーバ80に送信するようになっている。
【0045】
また、売上管理装置10は、遊技媒体貸出装置30から貸出金額情報と共に遊技店の各会員を識別する会員の識別情報が受信された場合には、さらに貸出金額情報等に対応づけて会員の識別情報を記憶する。
【0046】
また、売上管理装置10は、上述の第三者管理サーバ80から、各営業日毎に定期的に送信されるオフライン営業期間に関する情報を受信すると共に記憶し、このオフライン営業期間に関する情報を売上通信基板70に送信すると共に、売上通信基板70の後述するオフライン営業期間記憶手段となるS−RAM77に受信したオフライン営業期間に関する情報を記憶させるように指示する情報を送信する。
【0047】
なお、オフライン営業期間とは、遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との間に通信障害が発生し、遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との間がオフライン状態となった場合に、遊技媒体貸出装置30での遊技媒体の貸出を許容する所定の期間となるものである。
そして、オフライン営業期間に関する情報とは、例えば、期間の開始日(基本的に現在の当日の日付)と、期間の終了日とを示す情報である。なお、前記情報は、例えば、オフライン営業期間を何日間と日数で現したものでも良い。
【0048】
また、売上管理装置10には、遊技媒体貸出装置30から上述の識別情報、貸出装置識別情報、貸出金額情報等の遊技媒体貸出関連情報の他に、貸し出した球数(貸球数)及び後述の貯球数情報に基づいて払い出された球数(再プレイ球数)、遊技媒体貸出装置30から送信されるエラー信号、遊技媒体貸出装置30に接続された遊技機からの外部情報等が受信される。
売上管理装置10においては、遊技媒体貸出装置30からのエラー信号に基づいて、各遊技媒体貸出装置30が異常か正常か、遊技媒体貸出装置30の売上通信基板70が異常か正常かを判定可能とされている
また、売上管理装置10においては、上述の遊技機の外部情報に基づいて各遊技機の入球数(遊技者が遊技機に打ち込んだ球数、入遊技媒体数)、出球数(入賞に基づいて払い出された球数(賞球数)、出遊技媒体数)がカウント可能とされると共に、遊技機が変動表示ゲームを行うパチンコ遊技機の場合に、変動表示ゲームのスタート回数、変動表示ゲームが特別入賞(大当たり)となった回数、変動表示ゲームが所謂確率変動での特別入賞(確変)となった場合の回数、変動表示ゲームが所謂リーチとなった回数等をカウント可能となっている。
【0049】
また、売上管理装置10では、各遊技媒体貸出装置30からの貸出金額情報に基づいて、遊技店全体の売上金額や、各台毎の売上金額の集計が時間毎、日付毎、月毎等で可能となっている。そして、上述のような売上管理装置10において得られる各種データは、モニタ21に表示可能とされると共に、プリンタ12により帳票として印刷可能となっている。
【0050】
会員管理装置20は、通常のサーバ用のコンピュータシステムであり、CPU、各種半導体メモリ、ハードディスク等の各種記憶装置、通信用インターフェース等を備えたコンピュータ本体にモニタ21、プリンタ22等を備えたものである。そして、会員管理装置20には、後述するように複数の遊技媒体貸出装置30がクライアントとして接続されており、各遊技媒体貸出装置30から送信される各種情報を受信するようになっている。
例えば、会員管理装置20は、各遊技媒体貸出装置30から、投入された金額を示す投入金額情報、貸し出された金額を示す貸出金額情報を受信する。
【0051】
また、会員管理装置20は、各遊技媒体貸出装置30のカードリーダ31に会員カードが挿入されて読み取られた会員の識別情報を受信した場合に、投入金額情報に示される投入金額と、貸出金額情報に示される貸出金額との差額、すなわち、残高を識別情報に対応づけて管理するようになっている。
なお、この例の遊技システムにおいては、従来のプリペイドカード等の金額情報が記録された記録媒体を使用せずに、売上の第三者による管理を可能としたものであり、会員以外の遊技者(遊技媒体貸出装置30のカードリーダ31に会員カードを挿入しない遊技者)については、遊技媒体貸出装置30に投入された貨幣の全額が遊技媒体に交換される(遊技媒体として貸し出される)ことになり、この場合に使用可能な貨幣は、例えば、千円札、5百円硬貨、百円硬貨などの低額紙幣もしくは硬貨となる。
【0052】
それに対して、会員(遊技媒体貸出装置30のカードリーダ31に会員カードを挿入した遊技者)については、会員カードに記録された識別情報に基づいて、上述のように会員管理装置20が、投入金額、貸出金額、残高を管理するようになっており、投入した金額の一部だけを遊技媒体に交換する(遊技媒体として借りる)ことが可能となっている。すなわち、会員カードには、残高等の金額情報を書き込まずに、識別情報を記憶し、会員管理装置20が識別情報に基づいて金額情報を管理することで、遊技者が携帯する記憶媒体に金額情報を記憶することなく、高額紙幣の使用が可能となっている。
例えば、使用可能な高額紙幣は、1万円札、5千円札、2千円札などである。そして、遊技媒体貸出装置30において、1万円札が投入され、千円分の遊技媒体が貸し出された場合に、残高が9千円となるが、この場合に、投入金額が1万円、貸出金額が千円、残高が9千円となり、これらの金額を示す金額情報が会員管理装置20に記憶される。なお、遊技媒体貸出装置30における上述の金額情報は、例えば、会員が遊技媒体貸出装置30において、会員カードの返却を指示した場合に、遊技媒体貸出装置30から会員管理装置20に送信され、会員管理装置20の記憶装置に金額情報が記憶(更新)される。
【0053】
そして、各遊技媒体貸出装置30のカードリーダ31に会員カードが挿入されて識別情報が会員管理装置20に送信された場合に、会員管理装置20は、受信された識別情報に対応する最新の金額情報を記憶装置から検索し、この金額情報を遊技媒体貸出装置30に送信する。そして、送信された金額情報に残高がある場合に、遊技媒体貸出装置30において残高に基づいて遊技球の貸出が可能となる。そして、遊技媒体貸出装置30において、金額情報の残高に基づく遊技球の貸出が行われた場合に、貸出金額分だけ残高が減算され、これが遊技媒体貸出装置30に記憶されると共に、上述のように会員カードの返却の際に、金額情報として、会員管理装置20に送信され、会員管理装置20において、識別情報に対応する金額情報が遊技媒体貸出装置30から受信した金額情報に基づいて更新される。
【0054】
また、精算機50のカードリーダ53に会員カードが挿入されて識別情報が会員管理装置20に送信された場合に、会員管理装置20は、受信された識別情報に対応する最新の金額情報を記憶装置から検索し、この金額情報を精算機50に送信する。そして、送信された金額情報に残高がある場合に、精算機50において残高に対応する貨幣の払い出しが行われる。精算機50において精算が行われると、精算機50から会員管理装置20に精算が行われたことを示す情報(精算通知)が送信され、会員管理装置20において、識別情報に対応する金額情報を更新し、残高を0とする。
【0055】
また、会員管理装置20は、サービス系ネットワークもしくは遊技システムに接続された図示しないホールコンピュータのネットワークに接続された図示しない球計数装置のカードリーダに会員カードを挿入して遊技球の計数が行われ、球計数装置から識別情報に対応付けて計数された球数を受信した場合(景品に交換しない場合)に、会員管理装置20の記憶装置に識別情報に対応付けて計数された球数を貯球数情報として記憶する。なお、既に同じ識別情報に対応して1以上の貯球数情報が記憶されている場合に、新たに計数された貯球数が加算される。
【0056】
そして、各遊技媒体貸出装置30のカードリーダ31に会員カードが挿入されて識別情報が会員管理装置20に送信された場合に、会員管理装置20は、受信された識別情報に対応する貯球数情報を記憶装置から検索し、この貯球数情報を遊技媒体貸出装置30に送信する。そして、送信された貯球数情報に所定単位数以上の貯球数がある場合に、遊技媒体貸出装置30において貯球数に基づいて再プレイ(遊技球の払い出し)が可能となる。
また、遊技媒体貸出装置30において貯球を用いて再プレイ用の遊技球が払い出された場合は、遊技媒体貸出装置30において貯球数情報の貯球数から払い出された球数分だけ、もしくは、払い出された球数に手数料としての球数を加算した球数分だけ減算される。そして、遊技媒体貸出装置30において、会員カードの返却が指示された場合に、貯球数が減算された貯球数情報(手数料の玉数のデータを含む)が会員管理装置20に出力され、会員管理装置20の記憶装置における貯球数情報が減算された貯球数情報に更新記憶される。
【0057】
また、会員管理装置20には、遊技媒体貸出装置30等から上述の識別情報、貸出装置識別情報、投入金額情報、貸出金額情報、残高情報、貯球数情報の他に、貸し出した球数(貸球数)及び貯球数情報に基づいて払い出された球数(再プレイ球数)、遊技媒体貸出装置30から送信されるエラー信号、遊技媒体貸出装置30に接続された遊技機からの外部情報等が受信される。
会員管理装置20においては、遊技媒体貸出装置30からのエラー信号に基づいて、各遊技媒体貸出装置30が異常か正常かを判定可能とされている
また、会員管理装置20においては、上述の遊技機の外部情報に基づいて各遊技機毎に、上述の入球数、出球数、スタート回数、特別入賞の回数、確率変動での特別入賞の回数、リーチの回数等をカウント可能となっている。
【0058】
また、会員管理装置20では、各遊技媒体貸出装置30からの貸出金額情報に基づいて、遊技店全体の売上金額や、各台毎の売上金額の集計が可能となっている。また、会員管理装置20では、各会員毎に、投入金額、貸出金額、貯球数、再プレイ球数、サービスポイント等を集計可能となっていると共に、スタート回数、入球数、出球数、特別入賞の回数、確変となった回数、時短となった回数、リーチ回数等を集計可能となっている。なお、サービスポイントは、例えば、会員が来店して最初に遊技媒体貸出装置30のカードリーダ31に会員カードを差し込んだ際に、来店ポイントとしてサービスポイントを付与したり、入球数、出球数、再プレイ球数、貯球数、特別入賞等の回数、金額情報等が所定の条件を満たした場合等の予め設定された条件により会員管理装置20が識別情報毎に自動的に付与したりする。
そして、上述のような会員管理装置20において得られる各種データは、モニタ21に表示可能とされると共に、プリンタ22により帳票として印刷可能となっている。
【0059】
遊技媒体貸出装置30(玉貸機)は、図2及び図3に示すように、島設備に設置された遊技機同士の間に設置可能な正面矩形状の所謂サンドであり、主制御部310及び副制御部320を備えた制御基板330(本体制御部)と、遊技媒体貸出装置30の正面の上端部に設けられ、通信状態を表示するモニタランプ301と、モニタランプ301の下に設けられた紙幣挿入口302の奥に配置された紙幣識別機32と、紙幣挿入口302の下に表示画面を有するガイダンス表示用の表示ユニット303(表示部)と、表示ユニット303の表示画面の下に配置されて各種キー(ボタン)を備えた操作部304と、操作部304の下に配置され、サンド本体の着脱、モードの切替等を行う鍵検知センサ305を有するロック装置37と、ロック装置37の下に設けられた硬貨投入口306の奥に配置されたコインセレクタ33と、硬貨投入口306の下に配置された球出口307と、球出口307の下に配置された硬貨返却口308と、遊技媒体貸出装置30の正面下端部に設けられたカード挿排口309の奥に配置されたカードリーダ31と、紙幣識別機32の下に組み込まれた売上通信基板70と、売上通信基板70の下に設けられて球出口307に向けて遊技球の払い出しを行うと共に払い出される球数をカウントするボールカウンタ34と、ボールカウンタ34及びコインセレクタ33の後に配置される外部出力基板35と、外部出力基板35の後に配置されたI/F−CN基板36とを備える。なお、図2おいて、(A)が左側面図、(B)が左側面のケースを取り除いた左側面図、(C)が正面図である。
【0060】
制御基板330は、遊技媒体貸出装置30の上述の各種装置の動作制御を行うためのCPU311、RAM312、ROM313等を備えた主制御部310及び、主制御部310と遊技媒体貸出装置30の各種装置とを接続するインターフェース及びドライバを備えると共に主制御部310及び遊技媒体貸出装置30の各装置に電力を供給する電源部321を備えた副制御部320とを有する。
主制御部310には、副制御部320を介して、上述の紙幣識別機32、コインセレクタ33、カードリーダ31、ボールカウンタ34、モニタランプ301、表示ユニット303、操作部304、鍵検知センサ305が接続されており、制御基板330がこれらを制御するようになっている。
【0061】
また、主制御部310には、副制御部320を介して、外部との通信用に、売上通信基板70、外部出力基板35、I/F−CN基板36が接続されており、これらを用いて、サービス系ネットワークに接続された機器、売上管理系ネットワークに接続された機器及びホールコンピュータと通信するようになっている。
すなわち、主制御部310のCPU311は、ROM313に記憶されているシステムプログラム及びデータと、RAM312にロードされたプログラム及びデータに従って動作し、遊技媒体貸出装置30の後述する各装置の動作及び処理を制御する。
【0062】
紙幣識別機32は、4券種紙幣(千円札、2千円札、5千円札、1万円札)の識別を行うものであるが、制御基板330の制御の下に、カードリーダ31に会員カードが挿入されている状態(識別情報を読み取った状態)では、紙幣挿入口302から投入された紙幣を識別した際に、識別された4券種紙幣の何れも受け入れて図示しない紙幣識別機32の収納部に紙幣を収納し、各紙幣に対応する金額が投入されたことを示す信号を制御基板330に出力する。また、紙幣識別機32は、制御基板330の制御の下に、カードリーダ31に会員カードが挿入されていない状態(識別情報を読み取ってない状態)では、投入された紙幣を識別した際に、識別された4券種紙幣のうちの千円札だけを受け入れて図示しない紙幣識別機32の収納部に紙幣を収納し、千円が投入されたことを示す信号を制御基板330に出力し、千円札以外の2千円札、5千円札、1万円札が挿入された場合にはこれらを受け入れずに返却する。
なお、紙幣識別機32は、投入された紙幣が識別できない場合に、投入された紙幣を紙幣挿入口302から返却する。
【0063】
コインセレクタ33は、2種の硬貨(百円硬貨、5百円硬貨)の識別を行うものであり、硬貨投入口306から投入された硬貨が識別できた場合には、コインセレクタ33の図示しない収納部にコインを収納すると共に、投入されて識別された硬貨に対応する金額が投入されたこを示す信号を制御基板330に出力する。また、コインセレクタ33は、投入された硬貨が識別できなかった場合に、硬貨返却口308へ硬貨を排出する。
【0064】
カードリーダ31は、カード挿排口309から会員カードが挿入された場合に、会員カードを識別すると共に、会員カードの識別情報を読み取り、読み取った識別情報を制御基板330に出力する。なお、カード挿排口309から挿入された会員カードは、返却されずに挿入されたままの状態となり、制御基板330の制御の下に、操作部304のカード返却ボタンが押下された場合に、カード挿排口309から返却される。
【0065】
ボールカウンタ34は、制御基板330の制御の下に、会員カードがカードリーダ31に挿入された状態で、紙幣挿入口302から紙幣が挿入され、紙幣識別機32で紙幣が識別された場合に、識別された紙幣に係わらず予め設定された単位金額(5百円もしくは千円)に対応する球数の遊技球の払い出しを行う。
この際に制御基板330においては、紙幣識別機32から受信した投入金額を受信すると共に、単位金額を貸出金額とし、投入金額から貸出金額を除算した金額を残高とする。すなわち、紙幣挿入口302から紙幣が挿入された場合に、操作部304が操作されない状態で、直ぐに単位金額に対応する遊技球を払い出すことで、紙幣を投入してから遊技球を払い出すまでの時間を短縮し、遊技者をほとんど待たせることなく遊技球を払い出すようになっている。
【0066】
また、ボールカウンタ34は、制御基板330の制御の下に、会員カードがカードリーダ31に挿入されていない状態で、紙幣挿入口302から千円札が挿入され、紙幣識別機32で千円札が識別された場合に、千円に対応する球数の遊技球を払い出す。また、ボールカウンタ34は、制御基板330の制御の下に、硬貨投入口306から硬貨が投入され、コインセレクタ33で、硬貨が識別された場合に、識別された硬貨の金額に対応する球数の遊技球を払い出す。
【0067】
また、ボールカウンタ34は、制御基板330の制御の下に、会員カードがカードリーダ31に挿入された状態で、かつ、制御基板330もしくは売上通信基板70のメモリ(RAM)に記憶された金額情報に残高がある状態で、操作部304の球貸ボタンが押下された場合に、前記単位金額に対応する球数の遊技球を払い出す。なお、この際に制御基板330は、金額情報の貸出金額及び残高のRAM312の記憶を更新する(売上通信基板70の後述するS−RAM77に記憶された金額情報を更新する)。
また、ボールカウンタ34は、制御基板330の制御の下に、会員カードがカードリーダ31に挿入された状態で、かつ、制御基板330に記憶された貯球数情報に貯球が所定の単位球数以上ある状態で、操作部304の再プレイボタンが押下された場合に、前記単位球数の遊技球を払い出す。なお、この際に制御基板330は、貯球数情報のRAM312の記憶を更新すると共に、再プレイ球数の情報の記憶を更新する。
【0068】
モニタランプ301は、遊技媒体貸出装置30の動作状態と、遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との通信状態を表示するもので、例えば、赤と緑の2色のLEDを備え、制御基板330の制御のもとに、消灯で遊技媒体貸出装置30の電源オフ及び通信がオフライン、点灯で電源オン、さらに点灯色が緑の場合に通信がオンライン、緑の点滅でデータ送信中、赤の点灯で遊技媒体貸出装置30に異常有り、赤の点滅で遊技媒体貸出装置30−売上通信基板70−売上管理装置10の間での通信異常となっている。従って、後述するオフライン運用中は、モニタランプ301は、赤の点滅となり、オフライン運用中であることが報知される。
【0069】
表示ユニット303は、LCDドットマトリクス表示ユニットで、制御基板330の制御の下に、遊技者への各種情報を報知する表示を行うと共に、異常時や後述のメンテナンスモード時等に係員(店員)に情報を報知する表示を行う。遊技者に表示する情報としては、例えば、ガイダンス用の情報として、開店時間、閉店時間、定休日、会員の募集、会員カードにより高額紙幣が使用可能、イベント開催のお知らせ等と、前記金額情報の残高や、貯球数などの遊技に関する情報などである。
【0070】
操作部304は、シート上のキーボードで、0〜9までのテンキー、前記球貸ボタン、前記再プレイボタン、前記カード返却ボタン、ポイントボタン、案内ボタン、確認ボタン、取消ボタン等を備えている。テンキーは、例えば、再プレイを行う際等に本人確認のために暗証番号を入力する際に用いられると共に、メンテナンスモード時のメニューの選択等に用いられる。球貸ボタンは、上述のように残高を用いて遊技球を払い出させるためのものであり、再プレイボタンは、上述のように貯球を用いて遊技球を払い出させるためのものであり、カード返却ボタンは、上述のように遊技を終了する際に、会員カードの返却を求めるものである。
また、ポイントボタンは、会員カードに記憶された識別情報に対応する会員の現在のサービスポイントを表示ユニット303に表示させるためのものである。
また、案内ボタンは、上述のガイダンス用の情報を表示させるためのものである。また、確認ボタン及び取消ボタンは、メンテナンスモード時にメニューの実行もしくは取消を指示するものである。
【0071】
鍵検知センサ305は、キーを差し込むことにより回転可能なキーシリンダを有するロック装置37において、キーシリンダの状態変化(回転)を検知するもので、キーシリンダの回転角の所定変化を検知して、制御基板330に信号を出力することにより、制御基板330において、通常の遊技球の貸出を行う貸出モードと、係員がメンテナンス等を行うメンテナンスモードとを切り替えさせるものである。
【0072】
外部出力基板35は、ホールコンピュータに対してのインターフェース用リレー、通信配線の断線を検知するための断線検知抵抗、機器ID用ロータリースイッチ等が搭載された基板で、制御基板330と、外部機器との配線接続のコネクタを有するI/F−CN基板36とに接続されている。なお、機器IDは、多数配置される遊技媒体貸出装置30毎に異なるように設定されるものであり、貸出装置識別情報として利用することができる。
I/F−CN基板36(I/F基板)は、制御基板330と外部との通信用のインターフェースと、外部との通信用配線のコネクタとを有する基板で、制御基板330、外部出力基板35及び売上通信基板70に接続される。そして、I/F−CN基板36には、外部機器として、遊技機と接続され上述の入球、出球、スタート、特別入賞、確変、時短、リーチ等の遊技機情報が入力される。また、I/F−CN基板36には、外部機器として島設備と接続され、島設備の遊技球補給装置からの補給情報が入力される。さらに、I/F−CN基板36には、外部機器として売上管理系ネットワークの配線、サービス系ネットワーク(サービス系通信ボックス40)との配線、ホールコンピュータのインターフェース装置への配線が接続される。また、I/F−CN基板36には、外部からAC24Vの電力が入力されている。
なお、売上通信基板70と売上管理系ネットワークとの接続用のデバイス等は、全て売上通信基板70側にあり、売上通信基板70の配線は、I/F−CN基板36で外部の配線とコネクタ接続されるだけで、売上管理系ネットワークの通信の信号は、I/F−CN基板36をそのままスルーするだけである。
【0073】
以上のような遊技媒体貸出装置30は、オフライン営業制御手段である売上通信基板70により遊技媒体貸出操作(遊技球の払出動作)が制御(制限)されており、売上通信基板70から制御基板330に対して遊技媒体貸出動作を禁止する制御信号が出力されると、遊技媒体貸出装置30の制御基板330は、例えば、表示ユニット303に遊技媒体の貸出が中止されていることを示す表示を行うと共に、禁止後にコインセレクタ33に投入される硬貨を全て硬貨返却口308から返却すると共に、紙幣識別機32への紙幣の挿入ができないようになり、会員カードのカードリーダ31への挿入も禁止され、挿入されているカードを排出し、ボールカウンタ34による遊技球の払い出しが行えない状態となる。
【0074】
図4及び図5に示す売上通信基板70は、制御基板330と売上管理装置10との売上管理系ネットワークを介した通信に用いられるものであるが、単にデータの送受の制御を行うだけではなく、制御基板330とは独立して制御されるようになっており、制御基板330から入力された売上等に関する上述のデータ(前記遊技媒体貸出関連情報を含む)を入力時刻及び日付等の時刻及び日付に対応付けて記憶すると共に、売上管理装置10に送信するようになっている。従って、遊技媒体貸出装置30から売上管理装置10に送信される情報は、売上通信基板70を経由し、売上通信基板70に記憶される。また、売上通信基板70では、送信される情報の記憶にスタティックRAM(S−RAM77)を使用し、電池によりバックアップされ、電源からの電源供給が絶たれても、記憶した情報を保持するようになっている。なお、売上通信基板70に記憶された情報は、所定件数を越えると古い順に消去されると共に、消去される情報の金額等のデータは項目毎に累積されて記憶される。
また、図4において、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は右側面図、(D)は左側面図、(E)は底面図である。
【0075】
また、売上通信基板70は、遊技媒体貸出装置30に組み込まれる装置であり、例えば、ケースに覆われた売上通信基板70は第三者管理センタから供給され、遊技媒体貸出装置本体に組み込まれる。基本的に、売上通信基板70、売上管理装置10は、第三者管理センタの管理下におかれ、第三者管理サーバ80により売上管理装置10を介して各売上通信基板70に入力される遊技媒体貸出関連情報を収集し、これにより遊技場の売上に関する情報を第三者が管理できるようにしている。
そして、売上通信基板70は、電源が供給されている際に点灯する電源表示ランプ701、売上管理系ネットワークの同一リンク状態を点灯/消灯で表示するネットワーク表示器702、テスト動作状態及びテスト結果を表示するテスト表示器703等の各種LED71と、各種テスト動作用のテストボタン704、各種テストを選択するテスト番号設定用ロータリースイッチ705、売上管理系ネットワークの端末IP番号を設定する端末IP番号設定用ロータリースイッチ706等の各種設定スイッチ(RSW/SW)72と、制御基板330との接続用のインタフェースドライバ(RS232C DRV)73と、制御基板330との接続用のインタフェースコネクタ(RS232Cコネクタ(Dsub−9))731と、売上管理系ネットワークとの接続用プロトコルの物理層デバイス(PHY)75と、売上管理系ネットワークへの接続用のインタフェースコネクタ(LANコネクタ751)と、売上通信基板70の各デバイスへの電源供給を行う電源部707と、プログラムデータを記憶した書き換え可能なFLASH−ROM76と、後述のCPU79のワーキングエリアとなると共にデータバックアップ用のS−RAM77と、時間制御用LSIであるRTC78と、これらに接続された前記CPU79とを備える。
【0076】
売上通信基板70では、通信に関する各種テストが可能となっており、テスト番号設定用ロータリースイッチ705でテストの種類を選択し、テストボタン704でテストを開始し、テスト動作状態及びテスト結果がテスト表示器703に表示されるようになっている。
また、売上通信基板70では、売上管理系ネットワーク(LAN)へのTCP/IPプロトコルを用いた接続のために、端末IP番号設定用ロータリースイッチ706でIP番号を設定し、物理層デバイス(PHY)75を用いて、LANコネクタ751により売上管理系ネットワークに接続する。なお、売上通信基板70は、遊技媒体貸出装置本体内部に設置されるので、LANの配線は、上述のように売上通信基板70のLANコネクタ751から1度I/F−CN基板36に接続され、I/F−CN基板36の接続コネクタにより外部のLAN配線と接続される。
また、物理層デバイス75には、ネットワーク表示器702が接続され、ネットワークとの接続状態の表示が行われる。なお、ネットワークとの接続状態を示す情報は、売上通信基板70から制御基板330に出力され、前記モニタランプ301のオンライン、オフラインの表示に利用される。
【0077】
また、制御基板330との間の接続には、周知のシリアルインタフェース規格のRS232Cを用いており、RS232C用のインタフェースドライバ73及びコネクタ731を用いて制御基板330と売上通信基板70とが接続されている。
そして、CPU79は、FLASH−ROM76に記憶されたプログラムに基づいて、制御基板330と売上管理系ネットワークを介した売上管理装置10とのデータ中継を制御すると共に、RTC78により計測される時刻と日付に関係付けて制御基板330から入力されたデータ(遊技媒体貸出関連情報を含む)を電池でバックアップされたS−RAM77に記憶する。
【0078】
また、CPU79は、後述するように遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との間の通信状態に障害が発生し、遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との間がオフライン状態となった場合でも、RTC78により計測される時刻と日付に関係付けて制御基板330から入力されたデータ(遊技媒体貸出関連情報を含む)を電池でバックアップされたS−RAM77に記憶する。従って、S−RAM77は、貸出関連情報記憶手段として機能する。
【0079】
また、売上通信基板70には、営業日毎に、売上通信基板70を立ち上げる度に、売上管理装置10から上述のオフライン営業期間に関する情報が送信されると共に、オフライン営業期間をオフライン営業期間記憶手段となるS−RAM77に記憶するように指示され、CPU79は、指示に基づいてS−RAM77にオフライン営業期間を記憶する。従って、S−RAM77に記憶されたオフライン営業期間は、営業日毎に更新記憶される。
【0080】
また、売上通信基板70は、売上管理装置10との間に通信障害が発生し、遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との通信がオフライン状態となった場合(例えば、売上通信基板70からの通知に対して売上管理装置10からの応答が所定タイミング内に無い場合にオフライン状態と判定する)に、オフライン状態となった時期(日付)が上述のオフライン営業期間を越えているかいなかを判定する。例えば、オフライン営業期間に関連する情報によりオフライン営業期間の終了日の日付が指定されている場合に、RTC78から出力される信号に基づいてCPU79で求められる現在(当日)の日付と、オフライン営業期間の終了の日付とが比較され、現在の日付がオフライン営業期間の日付より以前の場合は、売上通信基板70が遊技媒体貸出装置30の遊技媒体貸出動作を許可する。すなわち、現在の日付とオフライン営業期間の終了の日付とを比較して、現在がオフライン営業期間内であるか否かを判断する。
【0081】
しかし、現在の日付がオフライン営業期間の終了の日付を越えている場合は、売上通信基板70が遊技媒体貸出装置30の遊技媒体貸出動作を禁止し、上述のように遊技媒体貸出装置30では、遊技媒体貸出動作ができない状態となる。
従って、売上通信基板70は、遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との間に通信障害が発生して、該遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との間がオフライン状態となった場合でも営業を可能にするための制御を行うオフライン営業制御手段として機能し、かつ、オフライン営業制御手段としての売上通信基板70は、遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との間がオフライン状態となった際に、該オフライン状態の時期が、前記オフライン営業期間記憶手段としてのS−RAM77に記憶されている情報に基づいてオフライン営業期間内か否かを判断するオフライン営業期間判断手段としての機能と、オフライン営業期間判断手段がオフライン営業期間内であると判断した場合に、前記遊技媒体貸出装置での遊技媒体の貸出を許可するオフライン貸出許可手段としての機能を有する。
なお、オフライン営業期間に関する情報が日数の場合には、RTC78から出力される信号に基づいてCPU79がオフライン状態となってから現在までのオフライン状態となった期間の日数を求め、オフライン営業期間の日数と比較し、オフライン状態となった期間の日数がオフライン営業期間の日数以内であれば、オフライン営業期間内と判断し、オフライン状態となって期間の日数がオフライン営業期間の日数を越えた場合は、オフライン営業期間内ではないと判断する。
【0082】
以上のことからRTC78は、現在の日付を示す日付情報を出力する日付情報出力手段として機能する。なお、RTC78は、現在の時刻に関する情報を出力可能であると共に、時間、日数の計測も可能とし、日付を出力可能な時計として機能するものである。
また、売上通信基板70は、その処理を外部から直接操作するための操作手段を持たず、基本的に売上管理装置10により遠隔制御される。従って、売上通信基板70を直接操作して、オフライン営業期間を変更したり、遊技媒体貸出装置30の制御基板330への遊技媒体貸出動作の禁止を解除したり、RTC78における時計機能の時刻や日付を変更することができないようになっている。
【0083】
また、売上通信基板70は、遊技媒体貸出装置30において、貨幣の投入、識別情報に対応する残高の使用等による遊技媒体の貸し出し等の、遊技媒体貸出装置30の動作によるイベントの発生に伴って、制御基板330から入力する遊技媒体貸出関連情報等を売上管理装置10に売上通知(イベント通信)として送信する。
また、遊技媒体貸出装置30に接続された遊技機の外部情報の入力に基づくイベントの発生に伴って、売上通信基板70は、遊技機から入力した外部情報を状態通知(イベント通信)として売上管理装置10に送信する。
【0084】
また、遊技媒体貸出装置30に対応する遊技機が、例えば、客待ち状態となり所定時間、遊技機の外部情報に基づくイベントや、遊技媒体貸出装置30における遊技媒体貸出動作に基づくイベント等がない場合に、所定時間毎に売上通信基板70から売上管理装置10に一定周期毎の状態通知としての状態報告通知を送信するようになっている。すなわち、状態報告通知は、売上通信基板70から売上管理装置10にイベント通信が無い場合に行われる。以上のように売上通信基板70は、遊技媒体貸出装置30から出力される各種情報のうちの少なくとも遊技媒体貸出関連情報等の情報を貸出関連情報記憶手段としてのS−RAM77に記憶すると共に、遊技媒体貸出装置30から出力される情報を売上管理装置10に送信する際などの遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との間の通信を制御する通信制御手段として機能する。
そして、遊技媒体貸出装置30(売上通信基板70)と売上管理装置10との間(売上管理系ネットワーク)がオフライン状態となった場合には、上述のようにオフライン営業期間は、遊技媒体貸出装置30における遊技媒体貸出動作が通常通りに行われる。この際に、サービス系ネットワークが正常ならば会員の遊技媒体貸出装置30における高額紙幣の使用や、精算機50による高額紙幣の未使用金額(残高)の精算も可能となる。
【0085】
そして、オフライン状態中では、売上通信基板70から売上管理装置10へのイベント通信を行えないので、遊技媒体貸出装置30の売上通知等の情報は、制御基板330から売上通信基板70に送信され、売上通信基板70のS−RAM77に記憶された状態となる。
そして、遊技媒体貸出装置30(売上通信基板70)との売上管理装置10との通信が復旧した場合には、後述するように、売上通信基板70のS−RAM77に記憶されたオフライン営業期間における貸出関連情報等の送信される予定で、かつ、送信されずにS−RAM77に記憶された情報を送信することになるが、この際には、各遊技媒体貸出装置30の売上通信基板70が復旧後に一斉にオフライン状態中に記憶された情報を送信するのではなく、例えば、売上通信基板70から売上管理装置10にイベント通信が行われていないタイミングで、オフライン状態中に記憶された情報の送信を行う。すなわち、売上通信基板70は、遊技媒体貸出装置と管理装置との間の通信が復旧した際に、前記オフライン営業期間中に前記貸出関連情報記憶手段が記憶した遊技媒体貸出関連情報を前記管理装置に送信する情報送信手段として機能する。
【0086】
例えば、オフライン状態中にS−RAM77に記憶された情報は、所定のデータ量毎のブロックに分けられ、前記ブロック毎に時間的に間隔を開けて売上管理装置に送信される。なお、オフライン状態中にS−RAM77に記憶された情報が、所定の前記データ量以下の場合には、複数のブロックに分けられずに1回で送信される。また、複数のブロックに分けられた際に、最後のブロックは、所定のデータ量以下となる場合がある。
そして、オフライン状態中にS−RAM77に記憶された情報の各ブロックは、例えば、状態報告通知に付加され、状態報告通知のデータとして、状態報告通知を送信する条件、すなわち、イベント通信が行われていない状態で売上管理装置10に送信される。
なお、オフライン状態中にS−RAM77に記憶された情報の各ブロックを状態報告通知に付加せずに、上述の条件で状態報告通知が行われた直後、例えば、状態報告通知に対する応答を売上通信基板70で受信した際に、状態報告通知とは別に送信するものとしても良い。
【0087】
なお、オフライン状態中にS−RAM77で記憶された情報は、基本的に、イベント通信を邪魔しないようにイベント通信が行われていない時、例えば、上述のように遊技媒体貸出装置30に対応する遊技機が客待ち状態となっているときなどに送信されれば良い。なお、遊技機の客待ち状態は、例えば、パチンコ遊技機の遊技領域内に所定時間、遊技球が打ち込まれていない状態であり、遊技機に遊技者いない場合だけではなく、遊技者が休んでいるときも含まれる。
【0088】
サービス系通信ボックス40は、遊技媒体貸出装置30のサービス系ネットワークとの通信機能を確認するために、遊技媒体貸出装置30と会員管理装置20とのデータ中継を制御するインターフェース制御装置である。サービス系通信ボックス40は、例えば、島設備の島毎に設置され、1つの島に設置された遊技媒体貸出装置30と周知のシリアルインタフェース規格であるRS485で接続され、かつ、会員管理装置20とTCP/IPプロトコルで接続されている。従って、サービス系通信ボックス40は、複数の遊技媒体貸出装置30をまとめてサービス系ネットワークに接続している。
【0089】
図6及び図7に示す精算機50は、その正面に硬貨払出口501、紙幣払出口502、カード挿排口503、ガイダンス表示用の表示部504及び設定入力用の操作部505を備え、さらに、硬貨払出口501の奥に配置されて硬貨を払い出す硬貨払出機51、紙幣払出口502の奥に配置されて紙幣を払い出す紙幣払出機52、カード挿排口503の奥に配置されて会員カードの識別情報を読み取るカードリーダ53、ホールコンピュータとのインターフェース用リレー出力用基板であり、ホールコンピュータに精算のデータを送信するための外部出力基板54、サービス系ネットワークを介して会員管理装置20との間でデータを送受する通信基板55及び制御部56を備える。
【0090】
制御部56は、CPU561、RAM562、ROM563を備え、制御部56に接続された表示部504、操作部505、硬貨払出機51、紙幣払出機52、カードリーダ53、外部出力基板54、通信基板55、これらの制御や、これらと信号の送受等を行う。
硬貨払出機51及び紙幣払出機52は、制御部56の制御の下に、制御部56から出力される金額のデータに対応して硬貨もしくは紙幣を払い出す。外部出力基板54は、カードリーダ53で読み取られた識別情報に関連づけて精算額等の金額情報をホールコンピュータに送信する。通信基板55は、TCP/IPプロトコルで、制御部56を、サービス系ネットワークを介して会員管理装置20に接続し、前記識別情報を送信すると共に、残高のデータを含む金額情報を受信する。
【0091】
そして、ROM562に記憶されたプログラムに基づいて処理を行う制御部56(CPU561)の制御の下に、カード挿排口503からカードリーダ53に会員カードが挿入されると、カードリーダ53が会員カードから識別情報を読み取り、制御部56に出力し、制御部56は、識別情報をRAM562に記憶すると共に、通信基板55を介して会員管理装置20に送信する。会員管理装置20では、送信された識別情報に対応する金額情報を検索して、上述の残高のデータを含む金額情報を精算機50の制御部56に送信する。
【0092】
制御部56では、通信基板55を介して金額情報が受信されると、表示部504に金額情報に示される残高を表示すると共に、残高に対応して払い出す紙幣の種類と枚数及び硬貨の種類と枚数を算出し、紙幣払出機52及び硬貨払出機51を制御して残高となる紙幣、硬貨を払い出す。
また、制御部56は、通信基板55を介して会員管理装置20に精算が行われたことを示す情報を送信する。会員管理装置20では、前記識別情報に対応する金額情報に精算金額のデータと精算済みであることを更新して記憶すると共に、残高のデータを精算により0とするように更新する。
【0093】
また、精算機50の制御部56は、外部出力基板54を介してホールコンピュータに識別情報に対応する金額情報の残高が精算されたことを示す情報を送信する。
なお、ホールコンピュータは、会員管理装置20及び売上管理装置10と同様に、各遊技媒体貸出装置30に接続されると共に、遊技媒体貸出装置30介して遊技機と接続され、さらに、精算機50や、図示しない球計数装置、景品管理端末機、POS装置等と接続され、球の貸出から、遊技機の遊技状態、遊技結果及び景品の交換までの遊技店の営業全体を管理するためのものである。
【0094】
以上のようなこの例の遊技システムにおいては、売上通信基板70(遊技媒体貸出装置30)と売上管理装置10との間に通信障害が発生しても、所定の期間としてオフライン営業期間だけ遊技媒体貸出装置30における遊技媒体貸出動作が可能となる制御が行われる。
まず、遊技媒体貸出装置30(売上通信基板70)と売上管理装置10との通信状態が正常な状態で、オフライン状態となった際に必要となるオフライン営業期間に関する情報の取り扱いについて説明する。
売上管理装置10は、基本的に常時(24時間)通電状態で運用されているが、遊技媒体貸出装置30は、営業終了後電源オフとされており、遊技店で営業開始する前に電源がオンとされる。
【0095】
図8に示すように、電源を投入された遊技媒体貸出装置30(玉貸機)の制御基板330は、売上通信基板70に対して、電源投入時の状態通知として接続要求を送信する。そして、接続要求を受信した売上通信基板70は、売上管理装置10(売上管理サーバ)にシステム開始要求を送信する。そして、システム開始要求を受信した売上管理装置10は、システム開始要求に対する応答を行うと共にオフライン営業期間に関する情報としてローカル運用期日を売上通信基板70に送信する。
なお、ここでローカル運用期日のローカル運用とは、中央の売上管理サーバーとなる売上管理装置10に管理されない状態で遊技媒体貸出装置30が運用されることを意味し、ローカル運用期日とは、上述のオフライン営業期間終了日の日付である。
そして、オフライン営業期間に関する情報としてローカル運用期日を受信した売上通信基板70は、そのS−RAM77にローカル運用期日を記憶(前に記憶されたローカル運用期日を更新)すると共に、遊技媒体貸出装置30の制御基板330に接続要求に対する応答としてオンライン営業の開始を示す情報を送信する。これにより、遊技媒体貸出装置30(売上通信基板70)と売上管理装置10とがオンライン状態となる。そして、全ての遊技媒体貸出装置30がオンライン状態(故障してエラー状態の遊技媒体貸出装置30が存在する場合もある)となることで、売上管理系ネットワークが完全に立ち上がった状態となる。
【0096】
なお、サービス系ネットワークにおいては、会員管理装置20(サービス系サーバ)において、オペレータが営業開始キーを押下したのを検知した際に、会員管理装置20からサービス系通信ボックス40に、営業開始要求が送信され、営業開始要求を受信した各サービス系通信ボックス40から接続された複数の遊技媒体貸出装置30に対して営業開始要求が送信され、営業開始要求を受信した各遊技媒体貸出装置30からサービス系通信ボックス40にオンライン状態であることを示す応答が行われ、サービス系通信ボックス40に接続された各遊技媒体貸出装置30から応答を受信したサービス系通信ボックス40から会員管理装置20にオンラインを示す応答が送信されて、サービス系ネットワークに接続された機器がオンライン状態となる。精算機50は、サービス系通信ボックス40を用いないことを除いて同様に会員管理装置20との間でオンライン状態を確立する。
【0097】
そして、遊技場で営業が開始され、遊技機で遊技者が遊技を開始するにあたって、遊技媒体貸出装置30において遊技媒体貸出動作が行われると、それに対応して上述の遊技媒体貸出関連情報を含む売上通知が、遊技媒体貸出装置30の制御基板330から売上通信基板70に送信される。
売上通知を受信した売上通信基板70は、売上通知に含まれる遊技媒体貸出関連情報(遊技媒体貸出装置30の貸出装置識別情報、電文通番、貸出金額情報、当日の日付、時刻、会員の場合に会員の識別情報等を含む、なお、日付、時刻は売上通信基板70で付すものとしても良い)を記憶すると共に、制御基板330に売上通知に対する応答を送信し、売上管理装置10に遊技媒体貸出関連情報が含まれる売上通知を送信する。
【0098】
売上通知を受信した売上管理装置10は、売上通知に含まれる遊技媒体貸出関連情報を記憶すると共に売上通信基板70に売上通知に対する応答を行う。
また、遊技媒体貸出装置30に遊技機から外部情報を入力した場合に、売上通知とほぼ同様に外部情報を含む状態通知が行われる。すなわち、イベント発生時には、売上通知と同様に状態通知が行われる。
そして、遊技媒体貸出装置30に対応する遊技機で遊技者が遊技をしておらず、売上通知や状態通知等のイベント通信が行われていない状態では、売上管理装置10が各売上通信基板70(遊技媒体貸出装置30)を監視するための処理として、制御基板330から売上通信基板70に一定周期の状態通知として、状態報告通知が行われ、状態報告通知を受信した売上通信基板70は、状態報告通知に対する応答を制御基板330に送信すると共に、売上管理装置10に状態報告通知を送信する。状態報告通知を受信した売上管理装置10は、売上通信基板70に状態報告通知に対する応答を送信する。
なお、イベントに関係なく、行われる状態報告通知は、例えば、遊技媒体貸出装置30や売上通信基板70が正常に作動していることを示すものである。
【0099】
そして、図9に示すように、例えば、売上通知やその他の状態通知を制御基板330から売上通信基板70に送信し、売上通信基板70が制御基板330に応答すると共に、売上管理装置10に売上通知や状態通知を送信した場合に、所定のタイミング以内で売上管理装置10から売上通信基板70に応答が無いと、売上通信基板70では、売上管理装置10に対してオフライン状態となったと判断する。
【0100】
そして、売上通信基板70は、制御基板330から売上通知や状態通知を受信した場合に、RTC78から出力される日付情報に基づいて現在の日付が上述のオフライン営業期間のローカル運用期日より以前か否かを判定し、現在の日付がローカル運用期日より以前の場合に、制御基板330にローカル運用を行うことを示す情報を含む応答を行う。これにより、オフライン状態中での遊技媒体貸出装置30の遊技媒体貸出動作が許可されたことになり、オフライン状態での運用が可能となる。
【0101】
そして、ローカル運用を示す情報を含む応答を受信した制御基板330は、売上通信基板70に対して現在営業中であることを示す情報を含む状態通知を行い、状態通知を受信した売上通信基板70は、制御基板330に応答を行う。
以後、制御基板330から売上通信基板70に売上通知が行われると、売上通知を受信した売上通信基板70から制御基板330に応答が行われると共に、売上通知に含まれる遊技媒体貸出関連情報が売上通信基板70のS−RAM77に記憶されることになるが、この場合に、例えば、売上管理装置10に送信していないことを示す情報が付加され、売上管理装置10との通信が復旧した場合に、売上管理装置10に送信すべき情報であることがS−RAM77に記憶される。
そして、売上通知及びそれ以外の状態通知についても、制御基板330から売上通信基板70に送信され、売上管理装置10に送信されない以外は、オンライン状態とほぼ同様に処理される。
【0102】
なお、上述の営業開始前の遊技媒体貸出装置30の立ち上げ時にオフライン状態となっている場合にも、現在の日付と、オフライン営業期間のローカル運用期日との比較が行われ、現在の日付がローカル運用期日以前であれば、制御基板330からの接続要求に対して売上通信基板70がローカル運用を示す応答を行い、遊技媒体貸出装置30における遊技媒体貸出動作が許可されることになる。
一方、上述の営業開始前の遊技媒体貸出装置30の立ち上げ時にオフライン状態となっている場合で、かつ、現在の日付がローカル運用期日を過ぎている場合には、制御基板330からの接続要求に対して売上通信基板70からオンライン運用もしくはローカル運用を示す情報が応答されることがなく、遊技媒体貸出装置30における遊技媒体貸出動作が禁止された状態となる。
【0103】
なお、この場合に、売上通信基板70は、制御基板330からの接続要求に対して、例えば、営業不可を示す応答を返し、これにより、遊技媒体貸出装置30の遊技媒体貸出動作が禁止されるものとしても良い。
なお、オフライン状態中に売上通信基板70は、売上管理装置10との通信の復旧を監視するものとしても良く、例えば、定期的もしくは制御基板330からの状態通知や売上通知の受信毎に売上通信基板70から売上管理装置10に通知を行い、売上管理装置10から応答があった場合に、通信が復旧したと判断するものとしても良い。
【0104】
例えば、図10に示すように、制御基板330から売上通知を受信した売上通信基板70が売上管理装置10に売上通知を送信し、売上管理装置10から売上通信基板70に応答があった場合に、売上通信基板70は、売上管理装置10との通信が復旧したものと判断する。
そして、制御基板330から遊技媒体貸出装置30が営業中であることを示す状態通知を売上通信基板70が受信し、売上通信基板70から状態通知を売上管理装置10に送信した場合に、売上管理装置10は、オンライン運用を示す応答を売上通信基板70に送信し、応答を受信した売上通信基板70は制御基板330にオンライン運用を示す応答を返す。
【0105】
これにより、遊技媒体貸出装置30(売上通信基板70)と売上管理装置10との間の通信が確立し、これらの間がオンライン状態となり、制御基板330からオンラインによる営業中であることを示す状態通知が売上通信基板70に送信される。
そして、オンライン状態となった売上通信基板70は、オフライン状態中に記憶した遊技媒体貸出関連情報を含む情報をイベント通信とタイミング的に重ならないように、売上管理装置10に送信することになる。
【0106】
例えば、遊技機が客待ち状態等となった際などに、イベント通信がないことを条件に、制御基板330から上述のように一定周期の状態通知が売上通信基板70に送信された場合に、売上通信基板70は、制御基板330に応答を返すと共に、オフライン状態中に記憶された情報のうちの所定量分の情報(バックアップデータ)を状態報告通知に付加して、情報が付加された状態報告通知を売上管理装置10に送信する。状態報告通知を受信した売上管理装置10は、状態報告通知に付加されたオフライン状態中の情報を記憶すると共に、応答を売上通信基板70に送信する。
【0107】
そして、未送信のバックアップデータがある場合に、状態報告通知にバックアップデータが付加されて売上管理装置10に送信される。この際に、バックアップデータは、予め、決められたデータ量毎のブロックに分割され、1回の状態報告通知に対して1つのブロック分のバックアップデータを送信する。
従って、売上管理装置10に送信されていないバックアップデータ(ブロック)が残っている間は、上述のように制御基板330から売上通信基板70に一定周期毎の状態通知である状態報告通知が行われる度に、売上通信基板70において状態報告通知に未送信の1ブロック分のバックアップデータが付加されて売上管理装置10に送信されることが繰り返される。
そして、オフライン状態中にS−RAM77に記憶されたバックアップデータが全て売上管理装置10に送信された後に、制御基板330から売上通信基板70に一定周期毎に行われる状態通知である状態報告通知が行われた場合には、売上通信基板70において、バックアップデータが付加されることなく、バックアップデータなしの状態報告通知が売上管理装置10に送信される。
【0108】
このように、イベント通信が行われていない間に制御基板330、売上通信基板70及び売上管理装置10で行われる状態報告通知に分割されたバックアップデータを付加して送信することで、イベント通信等に影響を与えることなく、かつ、売上管理系ネットワークに大きな負荷を与えることなく、多数の遊技媒体貸出装置30(売上通信基板70)からバックアップデータを順次売上管理装置10に送信することができる。これにより売上管理装置10では、オフライン状態中に遊技媒体貸出装置30を運用するものとしても、オフライン状態中のデータを含めた売上管理が可能となる。
【0109】
なお、バックアップデータは、イベント通信が無い場合に、一定周期で行われる状態報告通知に付加するものとしなくても良く、例えば、図11に示すように、イベント通信が無い場合に、一定周期で行われる状態報告通知の直後にバックアップデータを送るものとしても良い。
上述のように、遊技媒体貸出装置30(売上通信基板70)と売上管理装置10との通信が復旧し、これらの間がオンライン状態となった後に、制御基板330から売上通信基板70にイベント通信が行われない場合に、一定周期毎に行われる状態通知である状態報告通知が送信される。そして、状態報告通知を受信した売上通信基板70は、制御基板330に応答を返すと共に、オフライン状態中にS−RAM77に記憶された情報、すなわち、バックアップデータがある場合に、状態報告通知にバックアップデータ有りのフラグをセットして、売上管理装置10に送信する。そして、状態報告通知を受信した売上管理装置10から売上通信基板70に応答が返された際に、売上通信基板70は、予め決められたデータ量毎のブロックに分割されたバックアップデータのうちの1つのブロック分のデータを売上管理装置10に送信する。
【0110】
バックアップデータを受信した売上管理装置10は、売上通信基板70に応答を返すと共に、バックアップデータを記憶する。
そして、複数のブロックに分割されたバックアップデータに売上管理装置10に送信されていないブロックがある間は、制御基板330から売上通信基板70に状態報告通知が送信される度に、売上通信基板70で状態報告通知のバックアップデータ有りのフラグをセットして、状態報告通知を売上管理装置10に送信する。そして、売上管理装置10から応答があった際に、売上通信基板70から1つのブロック分のデータを売上管理装置に送信することを繰り返し行う。
そして、バックアップデータを全て売上管理装置10に送った後に、制御基板330から前記状態報告通知があった場合には、売上通信基板70においてバックアップデータ有りのフラグを状態報告通知にセットすることなく、状態報告通知を売上管理装置10に送信する。そして、売上管理装置10からの応答を受けて、バックアップデータを送信することなく状態報告通知の1回の通信処理を終了する。
このように状態報告通知の直後にバックアップデータを送信するものとしても、イベント通信に影響を与えることなく、かつ、売上管理系ネットワークに大きな付加を与えることなく、多数の遊技媒体貸出装置30から売上管理装置10にオフライン状態中のバックアップデータを送信することができる。
【0111】
上述のような遊技システムは、遊技機毎に設けられ、有価価値により遊技媒体の貸出が可能な遊技媒体貸出装置30と、複数の遊技媒体貸出装置30と通信可能に構成され、当該遊技媒体貸出装置30の動作に関連した各種情報を受信して管理する管理装置(売上管理装置10)と、を備え、該遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との間の通信状態が正常である場合に、該遊技媒体貸出装置30での遊技媒体の貸出が可能となり営業を行えるように構成された遊技システムにおいて、前記遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との間に通信障害が発生して、該遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との間がオフライン状態となった場合でも営業を可能にするための制御を行うオフライン営業制御手段(売上通信基板70)を備え、前記オフライン営業制御手段は、前記遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との間がオフライン状態となった場合でも営業を許容する所定の期間となるオフライン営業期間に関する情報を記憶するオフライン営業期間記憶手段(S−RAM77)と、前記遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との間がオフライン状態となった際に、該オフライン状態の時期が、前記オフライン営業期間記憶手段に記憶されている情報に基づいてオフライン営業期間内か否かを判断するオフライン営業期間判断手段(売上通信基板70)と、前記オフライン営業期間判断手段がオフライン営業期間内であると判断した場合に、前記遊技媒体貸出装置30での遊技媒体の貸出を許可するオフライン貸出許可手段(売上通信基板70)と、前記オフライン営業期間内における前記遊技媒体貸出装置30による遊技媒体の貸出に係わる遊技媒体貸出関連情報を順次記憶する貸出関連情報記憶手段(S−RAM77)と、前記遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との間の通信が復旧した際に、前記オフライン営業期間中に前記貸出関連情報記憶手段が記憶した遊技媒体貸出関連情報を前記売上管理装置10に送信する情報送信手段(売上通信基板70)とを備え、前記オフライン営業期間記憶手段が記憶するオフライン営業期間を、前記遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との間がオンライン状態において、予め管理装置から指示する。
【0112】
従って、遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との間がオフライン状態となった場合でも、遊技媒体貸出装置30における遊技媒体貸出動作が可能となり、かつ、遊技媒体貸出動作に係わる遊技媒体貸出関連情報が記憶され、通信が復旧した後に、オフライン中に記憶された遊技媒体貸出関連情報が売上管理装置10に送信されるので、オフライン中の遊技媒体の貸し出しに関する売上の情報の管理を行うことができる。そして、オフラインとなった際に、遊技媒体貸出装置30により遊技媒体貸出動作が可能な期間がオフライン営業期間として売上管理装置10の指示により記憶されており、オフライン営業期間内だけしか遊技媒体貸出動作ができなくなるので、長期間に渡って遊技システムをオフライン状態とし、その間の売上に係わる遊技媒体貸出関連情報を改竄することを防止することができる。
また、短期間のオフライン状態における遊技媒体貸出関連情報、すなわち、遊技場の売上に係わる情報を不正に改竄しても見返りが少なく、不正行為を行おうとする考え自体を抑えることができるので、オフライン営業期間を短期間に設定することで、確実にデータ改竄などの不正行為を防止できる。
【0113】
また、遊技システムは、前記遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との間がオンライン状態である場合に、売上管理装置10は、営業日毎に前記オフライン営業期間記憶手段(S−RAM77)が記憶するオフライン営業期間を指示し、前記オフライン営業制御手段(売上通信基板70)は、売上管理装置10からの指示に基づいて前記営業日毎に、オフライン営業期間記憶手段に記憶された情報を更新する。
【0114】
従って、売上管理装置10において、オフライン営業期間を営業日毎に指示して記憶させることにより、売上管理装置10から指示される最新のオフライン営業期間情報に基づく遊技場のオフライン運用が可能となる。例えば、オフライン営業期間が、その終了日で指示される場合に、営業日毎にオフライン営業期間の終了日を指示することで、常時、最適な期間が設定されることになる。また、オフライン営業期間に定休日が含まれる場合等の状況に応じてオフライン営業期間を最適化することができる。
【0115】
すなわち、オフライン営業期間は、上述のように不正行為を誘発するような期間より短く、かつ、通信異常を解消する作業を行うのに十分な期間が必要であり、常時、このような条件を満たす期間となっている必要があるが、営業日毎にオフライン営業期間を更新することで、常時オフライン営業期間を最適な期間にすることができる。
【0116】
また、遊技システムは、オフライン営業制御手段(売上通信基板70)は、現在の日付を示す日付情報を出力する日付情報出力手段(RTC78)を備え、
オフライン営業期間判断手段は、前記オフライン営業期間記憶手段に記憶されている情報と、前記日付情報出力手段から出力される日付情報とに基づいて、前記オフライン状態の時期が前記オフライン営業期間内か否かを判断するので、オフライン営業制御手段自体に、オフライン状態の日付を特定するために必要な日付情報を出力する機能があり、外部から入力される日付情報を必要とせずに、容易にオフライン状態となった際にオフライン営業期間内であるか否かを判断することができる。
【0117】
また、オフライン営業制御手段の外部からオフライン営業期間を判定するための日付情報が入力されるようになっていると、日付情報を不正に改竄されて実質的なオフライン営業期間を長くされてしまう可能性があるが、日付情報をオフライン営業制御手段内部の処理で出力することにより不正を防止することができる。
【0118】
また、遊技システムは、前記オフライン営業制御手段(売上通信基板70)が、遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との間の通信を制御する通信制御手段としての機能を含むので、オフライン営業制御手段に、遊技媒体貸出装置30による遊技媒体貸出動作に係わる遊技媒体貸出関連情報を順次記憶する貸出関連情報記憶手段(S−RAM77)と、遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との通信を制御する通信制御手段と備えることになり、1つの装置内に、遊技媒体貸出関連情報を記憶する手段と、記憶した遊技媒体貸出関連情報を遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10とで通信する手段とを設けることができ、データの改竄を困難なものにできる。
【0119】
すなわち、貸出関連情報記憶手段と、通信制御手段とが別々の装置にあるとこれら装置間で遊技媒体貸出関連情報(データ)の送受信が必要となり、この際にデータが装置の外部に出ることになり、データの改竄が比較的容易に可能となるが、貸出関連情報記憶手段と、通信制御手段とを同一のケース(筐体)内に納めた場合には、筐体を開けないと、これら手段間のデータの送受においてデータの改竄を行うことができない。
【0120】
また、遊技システムは、オフライン営業制御手段(売上通信基板70)が、各遊技媒体貸出装置30にそれぞれ組み込まれている。
従って、オフライン営業制御手段は、各遊技媒体貸出装置30のオフライン運用を管理する上で、各遊技媒体貸出装置30毎に設けられることが好ましいが、遊技媒体貸出装置内に組み込むことで、遊技機及び遊技媒体貸出装置が設置される島設備の島内の空間の一部がオフライン営業制御手段に占有されるのを防止し、島設備のスペース効率を高めることができる。
【0121】
また、遊技媒体貸出装置30の遊技媒体貸出動作のオフライン中の制御や、遊技媒体貸出動作に対応する遊技媒体貸出関連情報を記憶するために、遊技媒体貸出装置30とオフライン営業制御手段とはデータの送受を行う通信線を必要とするが、遊技媒体貸出装置30にオフライン営業制御手段を組み込むことで、前記通信線が遊技媒体貸出装置30の筐体内に配置されると共に、極めて短くできるので、遊技機が多数配置された島設備内にオフライン営業制御手段が配置されてもノイズによる影響を抑制することができる。
【0122】
また、前記情報送信手段(売上通信基板70)は、遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との間の通信が復旧した場合に、前記遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との間でイベントの発生に基づくイベント通信が行われていないことを条件に、オフライン営業期間中に前記貸出関連情報記憶手段(S−RAM77)が記憶した遊技媒体貸出関連情報を売上管理装置10に送信するので、遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との通信が復旧した場合に、オフライン状態中に貸出関連情報記憶手段に記憶された情報を売上管理装置10に送信する際に、遊技媒体貸出装置30におけるイベントの発生に応じて行われるイベント通信を遅延させることなく、貸出関連情報記憶手段に記憶された情報の送信を行うことができる。すなわち、貸出関連情報記憶手段に記憶された情報の送信に対してイベント通信を優先させることができる。
従って、イベント通信に大きな遅れが生じるのを防止して、遊技媒体貸出装置30と売上管理装置10との間で効率的な通信を行うこができる。
【0123】
また、遊技システムは、イベント通信が行われていない場合に、遊技媒体貸出装置30から売上管理装置10に対して状態報告通知が行われ、情報送信手段(売上通信基板70)は、オフライン営業期間中に貸出関連情報記憶手段(S−RAM77)が記憶した遊技媒体貸出関連情報を前記状態報告通知に付加して売上管理装置10に送信する。
【0124】
従って、イベント通信が行われていない場合に行われる状態報告通知にオフライン状態中に貸出関連情報記憶手段に記憶された情報を付加して、当該情報を売上管理装置10に送信するので、上述のように、イベント通信を優先した状態で前記情報を送信することができる。
また、上述のようにイベントが発生していないときのエラーの確認等のために行われる状態報告通知の送信時に、一緒にオフライン状態中に貸出関連情報記憶手段に記憶された情報を送信するので、無駄な通信を行わずに、効率良くオフライン状態中に貸出関連情報記憶手段に記憶された情報を送信することができる。
【0125】
また、遊技システムは、イベント通信が行われていない場合に、遊技媒体貸出装置30から売上管理装置10に対して状態報告通知が行われ、情報送信手段(売上通信基板70)は、オフライン営業期間中に貸出関連情報記憶手段(S−RAM77)が記憶した遊技媒体貸出関連情報を前記状態報告通知が行われた直後に売上管理装置10に送信する。
【0126】
従って、状態報告通知直後に続けて、オフライン状態中に貸出関連情報記憶手段に記憶された情報を売上管理装置10に送信するので、状態報告通知とともに当該情報を送る場合とほぼ同様の効果を奏することができると共に、状態報告通知とは別に当該情報が送信されるので、状態報告通知に当該情報が含まれる場合と含まれない場合とが生じることがなく、処理が煩雑になるのを防止できる。
【0127】
また、遊技システムは、情報送信手段(売上通信基板70)は、オフライン営業期間中に貸出関連情報記憶手段(S−RAM77)が記憶した遊技媒体貸出関連情報を複数のブロックに分け、前記ブロック毎に時間的に間隔を開けて売上管理装置10に送信するので、オフライン状態中に貸出関連情報記憶手段に記憶された情報の情報量が多くても、送信する際に、複数のブロックに分けることで、1回の送信当りの通信時間を短縮し、イベント通信等への影響を抑制することができる。
また、複数回の状態報告通知に分けてオフライン状態中に貸出関連情報記憶手段に記憶された情報が送信することにより、例えば、1回当りの状態報告通知における情報量や、1回当りの状態報告通知の直後に行われる通信の情報量を制限して各情報量をほぼ一定にすることができ、情報の送信を効率化することができる。
【0128】
なお、本発明における遊技場に設置される遊技機はこの実施の形態で説明したようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などのその他の弾球遊技機用や、パチスロ、スロットマシン等の遊技機であっても良い。なお、遊技媒体として遊技球(球)ではなく、メダルを使用する遊技機を用いる場合は、上述の説明における遊技媒体としての遊技球(球)がメダルとなる。
さらに、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0129】
【発明の効果】
本発明に係る遊技システムによれば、遊技媒体貸出装置と管理装置との通信に異常が発生した場合のオフライン運用に対して、期限を設けることで不正を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の遊技システムを示すブロック図である。
【図2】前記遊技システムの遊技媒体貸出装置を示す図である。
【図3】前記遊技媒体貸出装置を示すブロック図である。
【図4】前記遊技媒体貸出装置の売上通信基板を示す図である。
【図5】前記売上通信基板を示すブロック図である。
【図6】前記遊技システムの精算機を示す正面図である。
【図7】前記精算機を示すブロック図である。
【図8】前記遊技システム内の各装置間のデータ通信を示すチャートである。
【図9】前記遊技システム内の各装置間のデータ通信を示すチャートである。
【図10】前記遊技システム内の各装置間のデータ通信を示すチャートである。
【図11】前記遊技システム内の各装置間のデータ通信を示すチャートである。
【符号の説明】
10 売上管理装置(管理装置)
30 遊技媒体貸出装置
70 売上通信基板(オフライン営業制御手段、オフライン営業期間判断手段、オフライン貸出許可手段、情報送信手段、通信制御手段)
77 S−RAM(オフライン営業期間記憶手段、貸出関連情報記憶手段、)
78 RTC(日付情報出力手段)

Claims (9)

  1. 遊技機毎に設けられ、有価価値により遊技媒体の貸出が可能な遊技媒体貸出装置と、複数の遊技媒体貸出装置と通信可能に構成され、当該遊技媒体貸出装置の動作に関連した各種情報を受信して管理する管理装置と、を備え、該遊技媒体貸出装置と管理装置との間の通信状態が正常である場合に、該遊技媒体貸出装置での遊技媒体の貸出が可能となり営業を行えるように構成された遊技システムにおいて、
    前記遊技媒体貸出装置と管理装置との間に通信障害が発生して、該遊技媒体貸出装置と管理装置との間がオフライン状態となった場合でも営業を可能にするための制御を行うオフライン営業制御手段を備え、
    前記オフライン営業制御手段は、
    前記遊技媒体貸出装置と管理装置との間がオフライン状態となった場合でも営業を許容する所定の期間となるオフライン営業期間に関する情報を記憶するオフライン営業期間記憶手段と、
    前記遊技媒体貸出装置と管理装置との間がオフライン状態となった際に、該オフライン状態の時期が、前記オフライン営業期間記憶手段に記憶されている情報に基づいてオフライン営業期間内か否かを判断するオフライン営業期間判断手段と、
    前記オフライン営業期間判断手段がオフライン営業期間内であると判断した場合に、前記遊技媒体貸出装置での遊技媒体の貸出を許可するオフライン貸出許可手段と、
    前記オフライン営業期間内における前記遊技媒体貸出装置による遊技媒体の貸出に係わる遊技媒体貸出関連情報を順次記憶する貸出関連情報記憶手段と、
    前記遊技媒体貸出装置と管理装置との間の通信が復旧した際に、前記オフライン営業期間中に前記貸出関連情報記憶手段が記憶した遊技媒体貸出関連情報を前記管理装置に送信する情報送信手段と、
    を備え、
    前記オフライン営業期間記憶手段が記憶するオフライン営業期間を、前記遊技媒体貸出装置と管理装置との間がオンライン状態において、予め管理装置から指示することを特徴とする遊技システム。
  2. 前記遊技媒体貸出装置と管理装置との間がオンライン状態である場合に、前記管理装置は、営業日毎に前記オフライン営業期間記憶手段が記憶するオフライン営業期間を指示し、
    前記オフライン営業制御手段は、前記管理装置からの指示に基づいて前記営業日毎に、前記オフライン営業期間記憶手段に記憶された情報を更新することを特徴とする請求項1に記載の遊技システム。
  3. 前記オフライン営業制御手段は、現在の日付を示す日付情報を出力する日付情報出力手段を備え、
    オフライン営業期間判断手段は、前記オフライン営業期間記憶手段に記憶されている情報と、前記日付情報出力手段から出力される日付情報とに基づいて、前記オフライン状態の時期が前記オフライン営業期間内か否かを判断することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技システム。
  4. 前記オフライン営業制御手段は、前記遊技媒体貸出装置と管理装置との間の通信を制御する通信制御手段を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の遊技システム。
  5. 前記オフライン営業制御手段は、各遊技媒体貸出装置にそれぞれ組み込まれていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の遊技システム。
  6. 前記情報送信手段は、前記遊技媒体貸出装置と管理装置との間の通信が復旧した場合に、前記遊技媒体貸出装置と管理装置との間でイベントの発生に基づくイベント通信が行われていないことを条件に、前記オフライン営業期間中に前記貸出関連情報記憶手段が記憶した遊技媒体貸出関連情報を前記管理装置に送信することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の遊技システム。
  7. 前記イベント通信が行われていない場合に、前記遊技媒体貸出装置から前記管理装置に対して状態報告通知が行われ、
    前記情報送信手段は、前記オフライン営業期間中に前記貸出関連情報記憶手段が記憶した遊技媒体貸出関連情報を前記状態報告通知に付加して前記管理装置に送信することを特徴とする請求項6に記載の遊技システム。
  8. 前記イベント通信が行われていない場合に、前記遊技媒体貸出装置から前記管理装置に対して状態報告通知が行われ、
    前記情報送信手段は、前記オフライン営業期間中に前記貸出関連情報記憶手段が記憶した遊技媒体貸出関連情報を前記状態報告通知が行われた直後に前記管理装置に送信することを特徴とする請求項6に記載の遊技システム。
  9. 前記情報送信手段は、前記オフライン営業期間中に前記貸出関連情報記憶手段が記憶した遊技媒体貸出関連情報を複数のブロックに分け、前記ブロック毎に時間的に間隔を開けて前記管理装置に送信することを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の遊技システム。
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