JP2020073184A - スロットマシン - Google Patents

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Toshio Ogura
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Abstract

【課題】持点式のスロットマシンを導入する場合の遊技場の経済的負担を軽減する。【解決手段】持点式のS台(スロットマシン)と接続されるCU(カードユニット)は、S台で遊技に使用可能とされる持点を記憶する。S台からCUに対して、入賞等に応じた加算数および賭数設定に応じた減算数の情報を200ms毎に送信する。これを受信したCUは持点を更新し記憶する。CUとS台との間で生じた通信不能状態を解消させる復旧処理の実行までに、S台での遊技データの変化量を特定可能なリカバリデータがCUに送信され、CUでは、リカバリデータ基づいて遊技データを更新する。【選択図】図5

Description

本発明は、複数種類の図柄を可変表示させる可変表示装置を備え、持点で賭数を設定することにより1ゲームが開始可能になるとともに前記可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果により発生した入賞に応じて持点が加算されるスロットマシンに関する。
持点による遊技が可能であり、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機としては、封入球式の遊技機が知られている。また、遊技者所有の遊技用価値を用いて持点を加算するとともに前記遊技機と通信可能に接続される遊技用装置としては、カード残高を使用して持点を加算するとともに封入球式の遊技機と通信可能に接続されるカードユニットが知られている。
特許文献1には、このような従来の遊技機および遊技用装置に関して、封入球式の遊技機1およびその左側に隣接して設けられたターミナル装置3とが記載されている(特許文献1の段落[0019][0022]参照)。
同様に、特許文献2には、封入球式遊技機100および玉貸機901が記載されている(特許文献2の段落[0086]参照)。
遊技に使用される持点は、先行技術文献1,2に記載されたパチンコ遊技機の場合には、入賞の発生あるいはカード残高の引落しによって加算される一方、パチンコ玉を弾発発射することなどによって減算される。このように遊技状況に応じて変動する持点数は、従来においては、遊技機自体が管理していた(先行技術文献2の段落[0079][0080]参照、先行技術文献1の段落[0043][0045]参照)。
たとえば、特許文献1には、遊技の終了に応じて遊技機の持点制御装置51が最終の持ち球数をターミナル装置3へ送信することによって、最終持ち球数が書き込まれた遊技用カードがターミナル装置3から排出されることが記載されている(特許文献1の段落[0059]参照)。
特開平10−337371号公報 特開2006−254955号公報
先行技術文献1,2に示されるようなシステムをそのままスロットマシンに適用した場合、スロットマシンで持点数を管理することになる。持点数をスロットマシン自体で管理するためには、スロットマシンが持点管理機能を具備する必要がある。特に、持点は不正防止の観点から厳重管理すべき重要情報であるから、持点管理に必要とされる機能も高度なものとなる。その結果、持点管理機能は、遊技性を考慮してより高機能化・複雑化する傾向にあるスロットマシンのコストをさらに押し上げる要因となっている。
さらに、遊技場では、より興趣性の高い遊技を提供するべく、故障の有無に関わらずスロットマシンの台交換が行なわれている。
このため、もとより高コスト化する傾向にあるスロットマシンが、持点管理機能によってさらにコストアップしていることは、遊技場にとって大きな経済的負担となっていた。
本発明は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、持点式のスロットマシンを導入している遊技場の経済的負担を軽減することである。また、本発明のさらなる目的は、遊技用装置とスロットマシンとの間で通信ができない通信不能状態が発生した後その通信不能状態が解消して復旧したときに、通信不能状態になってから復旧するまでの間におけるスロットマシン側での遊技データの変化量をも反映させた正確な遊技データの管理を可能にすることである。
(1) 遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、貯メダル数)を用いて持点を加算する遊技用装置(カードユニット3)と通信可能に接続するための接続部(コネクタ220)と、複数種類の図柄を可変表示させる可変表示装置(リール2L、2C、2R)とを備え、持点で賭数を設定することにより1ゲームが開始可能になるとともに前記可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果により発生した入賞に応じて持点が加算されるスロットマシン(スロットマシン2)であって、
ゲームの進行に応じて変化する遊技データの変化量(加算数、減算数、外部出力情報)を特定する特定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ、持点制御用マイクロコンピュータ、加算数カウンタ、減算数カウンタ、外部出力情報カウンタ)と、
前記変化量を特定可能な更新情報(加算数、減算数、および外部出力情報を含む動作応答)を前記遊技用装置へ送信する情報送信手段(持点制御基板117)と、
前記情報送信手段が前回に送信した前記更新情報により特定された変化量を記憶するための前回変化量記憶手段と、
前記遊技用装置と前記スロットマシンとの間で通信不能状態が発生したときから、該通信不能状態から復旧させて前記遊技用装置と前記スロットマシンとの間でのデータの整合性を回復させる復旧処理が実行されるまでの間において、前記特定手段により特定された遊技データの変化量を記憶する今回変化量記憶手段(図36〜図43;CUの電源断の直前に送信した動作応答の送信後からCUが起動してリカバリ処理が行なわれるまでの間における加算数、減算数、持点数等を現在数として記憶する、加算数カウンタ、減算数カウンタ、持点数カウンタ等、ならびに前回数の各データ)と、
前記通信不能状態が発生したときに新たなゲームを開始できない遊技禁止状態にするための遊技禁止手段とを含み、
前記情報送信手段は、
前記遊技用装置との間でのデータの送受信が行なわれる毎に番号が更新されて通信が適正に行なわれているか否かを確認するための通信番号を前記遊技用装置へ送信し、
前記復旧処理が行なわれたことにより、前記今回変化量記憶手段に記憶されている遊技データの変化量と前記前回変化量記憶手段に記憶されている遊技データの変化量との合算値を前記更新情報として前記遊技用装置へ送信する。
このような構成によれば、通信不能状態になってから復旧するまでの間におけるスロットマシン側での遊技データの変化量をも反映させた正確な遊技データの管理を遊技用装置にさせることが可能となる。
(2) 前記通信不能状態が発生したときに新たなゲームを開始できない遊技禁止状態にするための遊技禁止手段(図36〜図43;切断検知でプレイ停止(賭数操作無効状態または遊技禁止状態))をさらに含み、
前記通信不能時記憶手段は、前記通信不能状態が発生したときから前記遊技禁止手段により前記遊技禁止状態になった後前記遊技データが変化し得ない状態に達するまでの間において前記特定手段により特定された遊技データの変化量を記憶する(図36〜図43;CUの電源断の直前の動作応答の送信以降からプレイ停止(賭数操作無効状態または遊技禁止状態)して以降に変化した加算数、減算数等を記憶する)。
このような構成によれば、通信不能状態になってから遊技データが変化し得ない状態に達するまでの間におけるスロットマシン側での遊技データの変化量をも反映させた正確な遊技データの管理を遊技用装置にさせることが可能となる。
(3) 前記通信不能時記憶手段は、前記通信不能状態が発生する直前に前記遊技用装置に送信した遊技データの変化量である直前送信済み変化量をバックアップするために記憶しており(図36〜図43;前回数)、
前記情報送信手段は、
前記直前送信済み変化量を特定可能な直前送信済み更新情報を前記更新情報とともに前記遊技用装置へ送信し(図8、図36〜図43;前回数としてのリカバリデータをリカバリ応答として送信)、
前記直前送信済み更新情報を前記遊技用装置が受信する前に前記通信不能状態が発生したか否かを前記遊技用装置が判定できるようにするための通信不能発生時期判定用情報(SQN、図8(b))を前記遊技用装置へ送信する。
このような構成によれば、遊技用装置においては、通信不能状態が発生する直前に遊技用装置に送信された遊技データの変化量が遊技用装置に到達しなかったとしても、その旨を判定して、直前送信済み更新情報による特定される直前送信済み変化量をも含めて遊技データを更新可能となり、通信不能状態が発生する直前に遊技用装置に送信された遊技データの変化量の未到達の場合も、正確な遊技データの管理が可能となる。
(4) 前記情報送信手段は、前記遊技用装置との間でのデータの送受信が行なわれる毎に番号が更新されて通信が適正に行なわれているか否かを確認するための通信番号(SQN)を、前記通信不能発生時期判定用情報として前記遊技用装置へ送信する。
このような構成によれば、遊技用装置側において、データの送受信が行なわれる毎に番号が更新されて通信が適正に行なわれているか否かを確認するための通信番号を利用して、通信不能状態が発生する直前に遊技用装置に送信された遊技データの変化量が遊技用装置に到達したか否かを判定することが可能となる。
(5) 前記情報送信手段が送信した前記更新情報により特定された変化量を記憶するとともに1回前に前記情報送信手段が送信した前記更新情報により特定された変化量を記憶するための2つの変化量記憶手段(図5;現加算数を記憶する加算数カウンタ、現減算数をカウントする減算数カウンタ、前回持点関連情報としての前加算数を記憶する領域および前減算数を記憶する領域)と、
前記遊技用装置から送信されてきた所定の情報(SQN)に基づいて前記遊技用装置への前記更新情報の到達を判定する到達判定手段(持点制御基板117、図25)とを含み、
前記情報送信手段は、前記到達判定手段により前記更新情報が到達したと判定されなかったときに、前記2つの変化量記憶手段に記憶された変化量の合算値を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信する(図25)。
このような構成によれば、前記更新情報が到達したと判定されなかったときには、前記2つの変化量記憶手段に記憶された変化量の合算値を特定可能な更新情報が前記遊技用装置へ送信されるため、持点に関する情報を遊技用装置において確実かつ効率的に収集させることが可能となる。
(6) 前記情報送信手段は、前記変化量を特定可能な更新情報の送信を指示する情報を前記遊技用装置より受信する毎に、前記更新情報を前記遊技用装置へ送信し(図5、図25等参照)、
前記更新情報として前記情報送信手段が送信した前記更新情報により特定された変化量を記憶するための変化量記憶手段(加算数カウンタ、減算数カウンタ)を含み、
前記変化量記憶手段は、前記更新情報を送信してから所定期間が経過しても前記更新情報の送信を指示する情報を受信できない状態が継続する間、前記特定手段が順次特定した変化量に基づいて、記憶している変化量を更新し(図24)、
前記情報送信手段は、前記特定手段が順次特定した変化量に基づいた変化量が前記変化量記憶手段に記憶されている状態で前記更新情報の送信を指示する情報が受信されたときに、前記変化量記憶手段に記憶されている変化量を特定可能な更新情報を送信する(図24)。
このような構成によれば、遊技用装置とスロットマシンとの通信が途絶えた状態が継続した場合であっても、その間における持点に関する情報を遊技用装置において確実に収集させることが可能となる。
カードユニットおよびスロットマシンを示す正面図である。 スロットマシンの前面扉を開放した状態を示す斜視図である。 カードユニットおよびスロットマシンに用いられる制御回路を示すブロック図である。 スロットマシンの構成を示すブロック図である。 カードユニットおよびスロットマシンのそれぞれにおいて記憶している各種データおよびその送受信態様を説明するための説明図である。 カードユニットとスロットマシンとの間で行なわれるコマンドおよびレスポンスの概略を説明する説明図である。 (a)は通信開始要求の内容を説明するための説明図であり、(b)は動作指示の内容を説明するための説明図である。 (a)は機器情報応答の内容を説明するための説明図であり、(b)はリカバリ応答の内容を説明するための説明図である。 動作応答の内容を説明する説明図である。 カードユニットとスロットマシンとの間でのコマンドおよびレスポンスの送受信の態様を示す図である。 カードユニット側で通信断を検知した場合の処理の一例を示す図である。 スロットマシン側で通信断の検知をした場合の処理の一例を示す図である。 電源起動時におけるカードユニットとスロットマシンとでの処理の一例を示す図である。 カードユニットとスロットマシンとを再接続したときの処理の一例を示す図である。 カードユニットおよびスロットマシンの操作が行なわれていない待機中のときにおける処理の一例を示す図である。 カードユニットにカードが挿入されたときのカードユニットとスロットマシンとの処理の一例を示す図である。 プリペイドカードの残高を消費するときのカードユニットとスロットマシンとの処理の一例を示す図である。 再プレイ時におけるカードユニットとスロットマシンとの処理の一例を示す図である。 カードユニット側の指示による持点数の減算を行なう場合のカードユニットとスロットマシンとの処理の一例を示す図である。 遊技中においてスロットマシンでの持点数がなくなった場合のカードユニットとスロットマシンとの処理の一例を示す図である。 カードを返却するときのカードユニットとスロットマシンとの処理の一例を示す図である。 スロットマシンにおける前面扉のロックを解除して開放するときのカードユニットとスロットマシンとの処理の一例を示す図である。 カードユニットがカード保持中の状態で電源を起動したときにスロットマシンが未接続であった場合のカードユニットとスロットマシンとの処理の一例を示す図である。 カードユニットからの動作指示(要求動作無)がスロットマシンに到達しない場合のカードユニットとスロットマシンとの処理の一例を示す図である。 スロットマシンからの動作応答(要求動作無に対する応答)がカードユニットに到達しない場合のカードユニットとスロットマシンとの処理の一例を示す図である。 カードユニットからの動作指示(加算要求に対する応答)がスロットマシンに到達しない場合のカードユニットとスロットマシンとの処理の一例を示す図である。 スロットマシンからの動作応答(加算要求に対する応答)がカードユニットに到達しない場合のカードユニットとスロットマシンとの処理の一例を示す図である。 カードユニットからの動作指示(減算要求)がスロットマシンに到達しない場合のカードユニットとスロットマシンとの処理の一例を示す図である。 スロットマシンからの動作応答(減算要求に対する応答)がカードユニットに到達しない場合のカードユニットとスロットマシンとの処理の一例を示す図である。 カードユニットの加算要求に対してスロットマシンが加算拒否の応答を返した場合のカードユニットとスロットマシンとの処理の一例を示す図である。 カードユニットの減算要求に対してスロットマシンが減算拒否の応答を返した場合のカードユニットとスロットマシンとの処理の一例を示す図である。 カードユニットのクリア指示要求に対してスロットマシンがクリア拒否の応答を返した場合のカードユニットとスロットマシンとの処理の一例を示す図である。 カードユニットの遊技許可要求に対してスロットマシンが許可拒否の応答を返した場合のカードユニットとスロットマシンとの処理の一例を示す図である。 カードユニットの遊技禁止要求に対してスロットマシンが禁止拒否の応答を返した場合のカードユニットとスロットマシンとの処理の一例を示す図である。 カードユニットの前面扉開放要求に対してスロットマシンが前面扉開放拒否の応答を返した場合のカードユニットとスロットマシンとの処理の一例を示す図である。 加減算データに関する動作応答到達後のカードユニットにおける電源断が発生した場合のカードユニットとスロットマシンとのリカバリ処理の一例を示す図である。 動作指示到達前にカードユニットで電源断が発生した場合のカードユニットとスロットマシンとのリカバリ処理の一例を示す図である。 加減算データに関する動作応答到達前にカードユニットで電源断が発生した場合のカードユニットとスロットマシンとのリカバリ処理の一例を示す図である。 加算要求到達前にカードユニットで電源断が発生した場合のカードユニットとスロットマシンとのリカバリ処理の一例を示す図である。 加算要求に対する動作応答到達前にカードユニットで電源断が発生した場合のカードユニットとスロットマシンとのリカバリ処理の一例を示す図である。 減算要求到達前にカードユニットで電源断が発生した場合のカードユニットとスロットマシンとのリカバリ処理の一例を示す図である。 減算要求に対する動作応答到達前にカードユニットで電源断が発生した場合のカードユニットとスロットマシンとのリカバリ処理の一例を示す図である。 クリア要求到達前にカードユニットで電源断が発生した場合のカードユニットとスロットマシンとのリカバリ処理の一例を示す図である。 クリア要求に対する動作応答到達前にカードユニットで電源断が発生した場合のカードユニットとスロットマシンとのリカバリ処理の一例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明に係る実施の形態を説明する。
まず、図1を参照して、遊技場内に複数配置されている各遊技島(図示略)には、スロットマシン(以下、S台と略称することがある)2が併設されており、そのスロットマシン2の所定側の側方位置に該スロットマシン2に対して遊技用装置の一例のカードユニット(以下CUと略称することもある)3が1対1に対応設置されている。
カードユニット3は、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカードや、該遊技場に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受け付けて、それらカードの記録情報により特定される遊技者所有の遊技価値(たとえばカード残高、あるいは貯メダル)を持点に変換することによって、対応するスロットマシン2において持点と引換えに賭数を設定して遊技ができるようにするための機能を有する。
カードユニット3の前面側には、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302、装置前面より装置前方方向に突出形成された突出部305、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入口309などが設けられている。このカード挿入口309に挿入された会員カードやビジターカードがカードリーダライタ327(図3参照)に受け付けられ、そのカードに記録されている情報が読取られる。前述の突出部305において、遊技者と対向する面には、表示器312と、会員カードを受け付けた場合において、該会員カードに記録された会員カードIDならびに会員IDにより特定される貯メダル数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイボタン319と、遊技場の係員が所持するリモコン(図示略)から赤外線信号を受信して電子信号に変換して出力するIR受光ユニット315(図1では図示省略)が設けられている。
表示器312は、挿入された遊技用記録媒体(カード)に記録されているプリペイド残高を表示するものであるが、後述する持点数やその他の各種情報を表示可能であるとともに、表面が透明タッチパネルで構成されており、表示器312の表示部に表示された各種表示項目を指でタッチすることにより各種操作が入力可能となるように構成されている。
再プレイボタン319を操作した場合に、挿入されたカードに遊技者が獲得した持点が記録されているときにはその持点から所定数の持点が引落とされて遊技に利用するための持点が与えられるとともに、挿入されたカードが会員カードであり持点数が記録されておらずかつ貯メダルがホール用管理コンピュータ1等に記録されている場合には、その貯メダルから所定数の持点が引落とされて遊技に利用するための持点が与えられる。
なお、「貯メダル」とは、特に遊技場に預入れられた持点であり、一般的に当該遊技場に設置されたホール用管理コンピュータ1やその他の管理コンピュータにより管理される。一方、「持点」とは、未だに遊技場に預入れられていない持点のことである。なお、この持点を遊技場に設定された持点数管理用の管理装置で管理してもよい。要するに、「貯メダル」と「持点」との違いは、遊技場に預入れるための貯メダル操作が行なわれて遊技場に預入れられた持点であるか、あるいは、未だに遊技場に預入れられていない段階の持点であるかの点である。
紙幣挿入口302に挿入された紙幣は、貨幣識別器344により取込まれてその真贋や紙幣種別の識別がなされる。そして、その紙幣額に応じた持点が遊技者に与えられる。
カードユニット3の前面側には、さらに、貸出しボタン321と返却ボタン322とが設けられている。貸出しボタン321は、挿入されたカードに記録されている残高を引落として遊技に使用する持点を確保するための操作を行なうボタンである。返却ボタン322は、遊技者が遊技を終了するときに操作され、挿入されているカードに遊技終了時の確定した持点数を記憶させて排出するための操作ボタンである。
再プレイボタン319または貸出しボタン321の操作により与えられた持点、および紙幣挿入口302への紙幣の挿入により与えられた持点は、まとめてカードユニット3内にて記憶される。この持点は、表示器312に表示される。なお、持点を表示するための専用の表示器をカードユニット3に設けてもよい。カードユニット3は、スロットマシン2で設定された賭数分だけ記憶している持点を減算更新し、スロットマシン2において発生した入賞相当分だけ記憶している持点を加算更新する。
スロットマシン2は、持点を用いることによって賭数が設定され、入賞に応じてその持点が加算更新される。このため、スロットマシン2において遊技をする際には、メダルの投入操作は不要である。ゆえに、スロットマシン2には、メダル投入口およびメダル払出口が設けられていない。
スロットマシン2の筐体1a内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉2bに設けられた透視窓10から見えるように配置されている。リール2L、2C、2Rの外周部には、複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。
前面扉2bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図4参照)の表示領域51aが配置されている。
液晶表示器51の前面側(図1においては手前側)には、表示面に対する遊技者からの指示(たとえば、タッチ操作)を検出し、当該位置(たとえば、タッチ操作された位置)を特定するためのタッチパネルを構成する発光装置56a、56bと、受光装置57a、57bと、が設置されている。
また、前面扉2bには、メダル1枚分に相当する「持点=1」を用いて賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5、遊技状態に応じて定められた最大の賭数(たとえば、通常遊技状態およびリプレイの当選確率が高確率となるRT(Replay Time)においては「持点=3」、ボーナスにおいては「持点=2」)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rがそれぞれ設けられている。
また、前面扉2bには、持点の総数が表示される持点表示器11、エラーコード等が表示される遊技補助表示器12、入賞の発生により付与された持点数が表示されるペイアウト表示器13が設けられている。なお、持点の総数は上記のとおり、カードユニット3の表示器312にも表示されるため、持点表示器11をスロットマシン2に設けないようにしてもよい。
また、前面扉2bには、賭数3が設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数2が設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数3が設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウエイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウエイト中LED19、リプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
スロットマシン2においてゲームを行なう場合には、まず、カードユニット3を利用して確保した持点を使用して賭数を設定する。持点を使用するには1枚BETスイッチ5、またはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L4(図1参照)のうち賭数および遊技状態に応じて定められた入賞ラインが有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓10に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施の形態では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわちV字型に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち逆V字型に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4、の4種類が入賞ラインとして定められている。なお、入賞ラインは、L1〜L4に示すラインに限らず、たとえば各リール2L、2C、2Rの上段に並んだ図柄に跨るライン、各リール2L、2C、2Rの中段に並んだ図柄に跨るライン、各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨るラインなどを含むものであってもよい。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓10に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L4上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた持点が遊技者に対して付与される。
また、本実施の形態におけるスロットマシン2にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、その結果として当該図柄から6コマ先までの図柄を上段に表示させることができる。すなわち、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を含めて7コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に引込んで停止表示させることができる。このようなリールの制御を引込み制御と称する。
次に図2を参照して、スロットマシン2は、本体枠2aに対して前面扉2bがその左側縁を揺動中心として開閉可能に設けられている。
前面扉2bにおける揺動中心とは反対側の端縁付近には、上下1対の係合突起6a、6bが設けられている。この係合突起6a、6bは、図示しないばねによって下方向に押圧されている。一方、係合突起6a、6bに対向する本体枠2aの位置には係合受け片7a、7bが設けられている。開放状態の前面扉2bを本体枠2aに押付けることにより係合突起6a、6bが係合受け片7a、7bを乗越え、乗越えた状態でばねの付勢力により係合突起6a、6bが下方に移動し、ロック状態となる。
そして、前面扉2bの裏面側に前面扉開放ソレノイド110(図3参照)が設けられており、この前面扉開放ソレノイド110が励磁されることによりばねの付勢力に抗して上下1対の係合突起6a、6bが上方に押上げられ、その結果係合受け片7a、7bに対する係合突起6a、6bの係合が解除されてロック解除状態となり、前面扉2bが開放される。
本体枠2aの上方部分における前面扉2bと接触する箇所に前面扉閉鎖検出器112(図3参照)が設けられており、前面扉2bが本体枠2aに押付けられてロック状態となったことが検出される。
次に、図3を参照して、カードユニット3とスロットマシン2との制御回路の概略を説明する。カードユニット3には、マイクロコンピュータ等から構成された制御部323が設けられている。この制御部323は、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。
制御部323には、ホール用管理コンピュータ1等と通信を行なうための外部通信部324が設けられているとともに、スロットマシン2の持点制御基板117との通信を行なうための遊技機通信部325が設けられている。カードユニット3にはスロットマシン2側へ接続するためのコネクタ330が設けられており、スロットマシン2にはカードユニット3側へ接続するためのコネクタ220が設けられている。遊技機通信部325と持点制御基板117とは、このコネクタ330、220と接続配線とを介して通信可能に接続される。
前述した貨幣識別器344により紙幣の真贋および種類が識別されてその識別結果信号が制御部323に入力される。遊技場の係員が所持しているリモコンから発せられた赤外線をIR感光ユニット320が受光すれば、その受光信号が制御部323に入力される。挿入されたカードの記録情報をカードリーダライタ327が読取って、その読取り情報が制御部323に入力されるとともに、制御部323からカードリーダライタ327に対し、挿入されているカードに書込むデータが伝送されたときに、カードリーダライタ327はそのデータを挿入されているカードに書込む。
表示器312に対し、制御部323から残高あるいは持点数等の表示用データが出力され、その出力された表示用データを表示器312が表示する。また、表示器312の表面に設けられているタッチパネルを遊技者が操作すれば、その操作信号が制御部323に入力される。遊技者が貸出しボタン321を操作することにより、その操作信号が制御部323に入力される。遊技者が再プレイボタン319を操作することによりその操作信号が制御部323に入力される。遊技者が返却ボタン322を操作することによりその操作信号が制御部323に入力される。
スロットマシン2には、遊技機の遊技の進行制御を行なう遊技制御基板116と持点制御基板117とが電気的に接続された状態で設けられている。
遊技制御基板116には遊技制御用マイクロコンピュータが搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータは、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。
持点制御基板117には、持点制御用マイクロコンピュータが搭載されている。持点制御用マイクロコンピュータは、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。
また、持点制御基板117に対し、前面扉開放ソレノイド110と前面扉閉鎖検出器112とが電気的接続された状態で設けられている。
遊技制御基板116は、賭数設定後のスタート操作を検出して可変表示装置(リール2L、2C、2R)を可変開始させるとともに1ゲームの結果を抽選し、ストップ操作に応じて各リールを停止させる。
前面扉閉鎖検出器112により前面扉2bの閉鎖が検出されることによりその検出信号が持点制御基板117に入力される。持点制御基板117は、前面扉開放ソレノイド110に前面扉開放ソレノイド励磁信号を送信することにより、前面扉開放ソレノイド110を励磁して前面扉2bのロックを解除する。
持点制御基板117は、カードユニット3とは別に遊技者の持点総数を記憶するための持点数カウンタを備える。持点制御基板117は、遊技者所有の有価価値を引落として持点を確保する操作を遊技者が行なえば、カードユニット3から持点数の加算要求が送信されてくるものであり、持点制御基板117はその加算要求を受けて持点数カウンタを加算更新する。一方、持点制御基板117は、賭数設定に従って持点数カウンタを減算更新する。
また、持点制御基板117は、持点数カウンタの値が賭数設定に必要な最小値未満になった段階で遊技制御基板116にその旨を示す信号を送信する。遊技制御基板116は、この信号を受けたときに、それ以降、ゲームを新たに開始することができない遊技禁止状態にする。具体的には、賭数設定のためのボタン操作を無効化する。
遊技制御基板116は、持点制御基板117に対して、ゲームを開始するために設定された賭数を示す賭数設定信号、および入賞の発生に応じて付与される持点数を示す払出数信号を出力する。持点制御基板117は、遊技制御基板116から入力される賭数設定信号に基づいて、持点数を減算するための減算数情報を遊技機通信部325に送信するとともに持点数カウンタを減算更新一方、遊技制御基板116から入力される払出数信号に基づいて、持点を加算するための加算数情報を遊技機通信部325へ送信するとともに持点数カウンタを加算更新する。
さらに、遊技状態が変化したときには、その旨を示す信号が遊技制御基板116から持点制御基板117へ送信される。この信号によって通知される遊技状態とは、たとえば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、リプレイの当選確率が高確率となるRTの他、サブ制御部91により内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間であるアシストタイム(ATという)、BET操作検出状態、スタート操作検出状態、リールの回転開始状態、リールの回転停止状態などである。
カードユニット3の制御部323では、それら入力されてきた加算数および減算数の信号に基づいて逐一現在のスロットマシン2における持点数を算出し、その持点数を管理する機能を有している。
次に、図4を参照して、スロットマシン2の構成をブロック図に基づいて説明する。スロットマシン2には、遊技制御基板116、演出制御基板90が設けられており、遊技制御基板116によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御される。
遊技制御基板116には、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、持点表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、スタート有効LED18、ウエイト中LED19、リプレイ中LED20、前面扉開放検出器21、リールセンサ33L、33C、33R、リールモータ32L、32C、32Rが接続されている。
遊技制御基板116にはマイクロコンピュータからなるメイン制御部41が設けられている。このメイン制御部41は、所定範囲の乱数を発生させる乱数発生回路や、乱数発生回路から乱数を取得するサンプリング回路などを含む。メイン制御部41は、この乱数発生回路から取得された乱数を用いて入賞役の内部抽選を行なう。
演出制御基板90には、スロットマシン2の前面扉2bに配置された液晶表示器51(図1参照)、スピーカ53、54が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91による制御に基づいて駆動される。
本実施の形態のスロットマシン2においては、リール2L、2C、2Rにより構成される可変表示装置のいずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)への移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役(リプレイ)とがある。
なお、以下では、ビッグボーナスをBBと記載し、ビッグボーナス中に提供されるレギュラーボーナスをRBと記載する場合がある。また、ビッグボーナス、レギュラーボーナスを単にボーナスと記載する場合もある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグが設定されている必要がある。
次に、本実施の形態にかかるスロットマシン2におけるメイン制御部41により実行される処理について説明する。スロットマシン2においては、ゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることで遊技が進行されるものであるが、そのためには、まず、遊技の進行が可能な状態となっていなければならない。
なお、スロットマシン2における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L、2C、2Rが停止するまでをいうものであるが、ゲームを行なう際には、スタートスイッチ7の操作前の賭数の設定や、リール2L、2C、2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行なわれるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。
メイン制御部41は、まず、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作を検出することにより賭数を設定し、スタートスイッチ7の操作を検出することによりリール2L、2C、2Rを回転開始させる。
ただし、前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイゲーム中フラグにより前のゲームと同じ賭数を自動設定する(この段階でリプレイゲーム中フラグが消去される)。
メイン制御部41は、賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定する抽選処理を行なう。
メイン制御部41は、抽選処理の後にリール回転処理を行なう。リール回転処理では、前回のゲームでのリール2L、2C、2Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が1ゲーム規制時間(たとえば、4.1秒)経過していることを条件に、リールモータ32L、32C、32Rを駆動させ、左、中、右の全てのリール2L、2C、2Rを回転開始させる。
メイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ33L、33C、33Rにより基準位置を検出すること)が成立すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効とする。その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者によって操作されることにより、リールモータ32L、32C、32Rを駆動停止させ、リール2L、2C、2Rの回転を停止させる。
メイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの駆動がそれぞれ停止すると、入賞ライン上に予め定めたいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理を行なう。入賞判定処理において、BB等の移行役に入賞したと判定したときには、ボーナスに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に対応するボーナスの値を設定など)を行なう。
メイン制御部41は、入賞判定処理が終了すると、払出処理を行なう。払出処理では、付与すべき持点数を示す払出数信号を持点制御基板117に対して出力する。また、払出処理では、入賞に関わらない各種の処理として、ボーナス(BBやRB)中においてはボーナスに応じたボーナス終了条件が成立したか否かを判定するためのボーナス終了判定処理が行なわれる。
次に図5を参照して、CU側とS台側とのそれぞれで記憶している各種データおよびその送受信態様を説明する。
本実施の形態においては、CU側においてS台側の持点数の変動を算出して現在の持点数を管理している。S台側においても現在の持点数の算出・記憶を行なっている。ただし、S台側において、その持点数は、持点数が賭数設定に最低限必要な数未満(たとえば、0)となったときに極力早い段階で新たにゲームを開始できないようにするためだけに用いられる副次的なものである。本実施の形態においては、持点数の主たる管理をCU側において行なっているために、S台側に持点数の厳重に管理するための機能を設ける必要がなく、その分S台のコストを極力抑えることができる。
特に、CUに比べてS台は遊技場における入替えサイクルが短く早期に入替えが行なわれる。その関係上、S台側における持点数に関する主管理機能をCU側に持たせてS台側のコストを抑えることにより、S台を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
図5では、CU側の制御部323に設けられているRAMの記憶データと、S台側の持点制御基板117に搭載されているRAMの記憶データとを示している。まず、S台(スロットマシン2)とCU(カードユニット3)とが遊技場に設置されて初めて電気的に接続された状態で電源を立上げたときに、S台側の持点制御基板117は、遊技制御基板116からメインチップIDを送信してもらい、そのメインチップIDをCU側に送信するとともに、持点制御基板117自身が記憶している払出チップIDをCU側へ送信する。
CU側では、それら送信されてきたメインチップIDと払出チップIDとを記憶する。次に、接続時刻すなわちCU側とS台側とが接続されて通信が開始された時刻のデータがCU側からS台側へ送信され、S台側ではその送信されてきた接続時刻を記憶する。
この状態で、メインチップID、払出チップIDおよびCU側で識別された接続時刻の3つの情報がCU側とS台側とに記憶されることとなる。それ以降の電源投入時においては、S台側からCU側へそれら3つの情報、すなわち、メインチップIDと払出チップIDと前回の接続時刻データとが送信される。
CU側では、それら送信されてきたデータと既に記憶しているデータとを照合し、前回と同じS台が接続されているか否かを判別する。なお、接続時刻のデータは、電源が立上げられる度にCU側とS台側との通信が開始された新たな接続時刻データがCU側からS台側へ送信されてその新たな接続時刻データをS台側において記憶することとなる。
また、CU側とS台側とにおいて動作指示および動作応答の更新が行なわれる毎にシーケンスナンバー(SQN)が「1」ずつ加算更新され、そのシーケンスナンバーがCU側とS台側とにおいて記憶される。このSQNとは、CUとS台との間でのデータの送受信が行なわれる毎に番号が更新されて通信が適正に行なわれているか否かを確認するための通信番号のことであり、最終SQNとは、その更新される通信番号の最後に更新された番号のことである。
たとえば、CU側からS台側に対して、ある動作指示を送信するとともにそのときのシーケンスナンバーnを送信し、S台側ではその送信されてきたシーケンスナンバーnを記憶する。そして、動作応答をS台側からCU側へ返信するときにその記憶しているシーケンスナンバーnも合わせて送信する。CU側では返信されてきたシーケンスナンバーnと既に記憶していたシーケンスナンバーnとが一致するためにデータの交信が正常に行なわれたと判断し、次に動作指示を送るときにはシーケンスナンバーを+1してn+1のシーケンスナンバーをS台側へ送る。
次に、S台側からCU側へ現在持点関連情報(カウント中の持点関連情報)を送信する。この現在持点関連情報は、RAMの現在持点関連情報記憶領域において各カウンタによって記憶されている。
RAMの現在持点関連情報記憶領域には、図5に示されるように、加算数カウンタと、減算数カウンタと、外部出力情報カウンタと、持点数カウンタとの合計4種類のカウンタが設けられている。
加算数カウンタは、入賞の発生に応じて加算すべき持点数をカウントとするためのカウンタである。S台において入賞が発生すると、遊技制御基板116から持点加算数を特定可能な払出数信号が持点制御基板117へ送信される。持点制御基板117は、払出数信号に基づいて加算数カウンタを加算更新する。
減算数カウンタは、賭数設定に応じて減算すべき持点数をカウントするためのカウンタである。賭数設定操作が検出されると、遊技制御基板116から持点制御基板117へ賭数設定信号が送信される。持点制御基板117は、賭数設定信号に基づいて減算数カウンタを加算更新する。
外部出力カウンタは、遊技状態に変化が生じた回数をカウントするためのカウンタである。外部出力カウンタとしては、BBに移行した回数を計数するためのカウンタ、RBに移行した回数を計数するためのカウンタ、RTに移行した回数を計数するためのカウンタ、可変表示装置が可変開始(ゲームスタート)した回数を計数するためのカウンタ、BET操作が検出された回数を計数するためのカウンタなど、複数種類が設けられている。持点制御基板117は、遊技制御基板116から送信されてくる遊技状態の変化を示す各種の信号に基づいて対応する外部出力カウンタを加算更新する。
持点カウンタは、現時点での遊技者の持点(持点総数)を記憶するためのカウンタである。持点制御基板117は、加算数カウンタを加算更新する際に持点カウンタを加算数カウンタの加算分だけ加算更新し、減算数カウンタを加算更新する際に持点カウンタを減算数カウンタの加算分だけ減算更新する。
CUからS台へは、一定時間間隔でデータの送信を要求するコマンドが送信される。S台は、そのコマンドを受信したタイミングで上記4種類のカウンタの値をCUへ送信する。さらに、S台は、図5に示されるように、上記4種類のカウンタのうちの持点数カウンタを除く3種類のカウンタについては、データ送信毎にそのカウンタ値を「前回持点関連情報」の記憶エリアにバックアップする。
すなわち、加算数カウンタの値は「加算数」として、減算数カウンタの値は「減算数」として、外部出力情報カウンタの値は「外部出力情報」として、それぞれ「前回持点関連情報」の記憶エリアに記憶される。なお、当該記憶エリアへの記憶の際には、それ以前に記憶されていたデータは消去される。すなわち、「前回持点関連情報」の記憶エリアには、新たなデータが上書き保存(書換え)される。
「前回持点関連情報」の記憶エリアにカウンタ値がバックアップされた加算数カウンタ、減算数カウンタ、および外部出力情報カウンタは、その後に初期化(0クリア)されて、次のデータのカウントに備えられる。
その結果、加算数カウンタ、減算数カウンタ、および外部出力情報カウンタには、前回、CUに対してデータ送信して以降の各データ(持点、外部出力情報)の変化量(CUへの未送信データ)が記憶されることになる。そして、次回、CUからデータの送信要求を受けたときには、前回、データの送信要求を受けたときから、今回、データの送信要求を受けたときまでのデータの変化量がCUへ送られることになる。一方、データ送信毎に初期化されない持点カウンタには、上記のとおり、現段階での持点総数が記憶されることになる。そして、CUからデータの送信要求を受ける毎に、現段階での持点総数がCUへ送信されることになる。すなわち、S台は、データ変化量の送信を指示するコマンドを受信する毎に、当該コマンドを前回受信してから今回受信するまでの間のデータ変化量を送信する。
換言すると、前回持点関連情報(直前に送信した現在持点関連情報)の記憶エリアに、直前にCU側に送信した現在持点関連情報である、加算数、減算数、外部出力情報のデータがバックアップデータとして記憶される。このバックアップデータは、S台側からCU側へ現在持点関連情報が送信されなかった場合に、次の送信に際して今回の各カウンタの値ばかりでなくその送信されなかった前回の各カウンタの値をも送信できるようにするためのものである。
CU側においては、RAM内の累計データ記憶領域に、総加算数(加算累計)、総減算数(減算累計)、外部出力情報累計、持点数を記憶している。
CUは、S台側から送信されてきた加算数カウンタの値に基づいて総加算数と持点数とを更新する。また、S台側から送信されてきた減算数カウンタの値に基づいて総減算数と持点数とを更新する。さらに、S台から送信されてきた外部出力情報カウンタの値に基づいて外部出力情報累計数を更新する。なお、外部出力情報累計数は、各外部出力情報カウンタの種類別に更新される。その結果、CU側では、上記したような「BB」、「RB」、「RT」、「AT」、「BET操作検出」、「スタート操作検出」、「リールの回転開始」、「リールの回転停止」別に、その発生回数が累計される。
このように、CUは、S台より逐一送信されてくる現在持点関連情報によって持点数を更新することで最新の持点数を管理することが可能となる。同様に、CUは、S台より逐一送信されてくる現在持点関連情報によって総加算数、総減算数、外部出力情報総数を更新することで最新のそれらの情報を管理することが可能となる。
なお、CUは、S台側から加算数カウンタおよび減算数カウンタの値に加えて持点数カウンタのカウント値も受信しているが、自ら記憶している持点数は加算数カウンタおよび減算数カウンタの値に基づいて更新し、S台側から送られる持点数カウンタのカウント値は利用しない。このため、仮に、S台側から送られてきた持点数とCU側で管理している持点数とが一致しない場合でも、CU側の持点数がS台側から送られてきた持点数で更新されてしまうことはない。
さらに、CUは、S台側から送信されてきた持点数カウンタの値とCU側において更新されている現在の持点数とを照合して一致するか否かの整合性の判定を行なう。
一致するとの判定(一致確認)が行なわれたことを条件として、CUはS台との間で通常の(正常時の)動作要求(コマンド)の送信および通常の(正常時の)動作応答(レスポンス)の受信を継続する。一方、一致しないとの判定が行なわれたときには、CUは、エラー状態に移行する制御を行なう。
エラー状態に移行する制御としては、たとえば、表示器312によりエラー報知を行なうこと、あるいは、ホール用管理コンピュータ1にエラーが発生した旨のエラー通知信号を送信すること(この場合、ホール用管理コンピュータ1によるエラー報知が行なわれるようにしてもよい)、係員による人為的な対応を促す所定の報知をすること等が考えられる。
あるいは、一致しないとの判定が行なわれたときには、CUは、持点数をCU側が管理している持点数に補正指示するためのコマンドを生成の上で、S台へ送信するようにすることも考えられる。この場合、S台には、自身が記憶している持点数を補正指示コマンドに従って補正する機能を設ける。なお、補正指示コマンドとしては、CU側で管理している持点数を指定したコマンドとしても、あるいは、CU側で管理している持点数と、S台側で記憶している持点数との差を示すコマンドとしてもよい。
このように、CUは、S台側から送信されてくる各種カウンタの値を受信し、現時点における持点数を特には加減算数カウンタの値に基づいて算出して管理するという持点数の主管理機能を有している。このため、S台には主管理機能を設ける必要がない。その分、遊技機の製造コストを低減できる。なお、本実施の形態では、持点数が0になったときに即座に遊技を禁止できるようにするなどの目的のために、S台側にも持点数を記憶させている。しかしながら、S台側に持点数を記憶するための持点数カウンタを設けないようにしてもよい。
CUは、算出された現時点における持点数とS台側から送信されてきた持点数カウンタの値とを照合して一致するか否かの判定を行なう持点数一致判定処理を行なう機能と、一致しないときにエラー状態に移行する制御(不一致時エラー制御)を行なう機能とを有する。
このように、本実施の形態では、S台側にも持点数を記憶させているが、その持点数がCU側で管理記憶している持点数と整合するか否かの判定を行なえるようにしている(CU側機能)。そのため、仮に不正行為その他の事情で遊技機側で記憶している持点数がCU側で管理記憶している持点数と一致しない状況が発生しても、その旨をチェックできる。なお、ここでは、CU側にその判定機能を設けたが、たとえば、CUと接続されるホール用管理コンピュータ1によって、CU側で記憶している持点数とS台側で記憶している持点数とを受信し、両者が整合しているか否かの判定を行なうものとしてもよい。
また、図5に示すように、CUは、貯メダルを記憶する記憶領域と、受け付けた(挿入された)プリペイドカード(遊技カード)のカード残高を記憶する記憶領域とをさらに有する。CUの制御部323(図3参照)は、貯メダルの使用を要求する入力(たとえば、CUに設けられた再プレイボタン319(図3参照)の押圧入力)に応じて貯メダルを記憶する記憶領域から所定数の貯メダルを減算する。また、CUの制御部323(図3参照)は、カード残高の使用を要求する入力(たとえば、貸出しボタン321の押圧入力)に応じてカード残高を記憶する記憶領域から所定値を減算する。
また、このような遊技者所有の遊技用価値(たとえばプリペイド残高、あるいは貯メダル数)から価値を引落として遊技に使用する操作を遊技者が行なった場合に、その引落とし分の持点数を持点数カウンタに加算するための加算要求数がCU側からS台側へ送信される。S台側では、それを受けて、持点数カウンタを加算更新する。
一方、遊技者所有の遊技用価値を引落としてドリンク等に交換するといういわゆるワゴンサービスのオーダー等を行なう操作が実行されたときに、その遊技者所有の遊技用価値の減算要求数がCU側からS台側へ送信される。S台側では、それを受けて、持点数カウンタを減算更新する。
次に図6を参照して、カードユニットとスロットマシンとの間で行なわれるコマンドおよびレスポンスの概略を説明する。
図6には、送信方向および送信されるデータがコマンドかレスポンスかの別と送信情報の名称とその概略が示されている。まずCUからS台に対して機器情報要求という名称のコマンドが送信される。この機器情報要求のコマンドは、S台に対してメインチップID等の送信を要求するものである。
S台からCUに対して機器情報応答という名称のレスポンスが送信される。この機器情報応答のレスポンスは、CUに対してメインチップID等を送信するものである。CUからS台に対して認証要求のコマンドが送信される。この認証要求のコマンドは、S台に対して認証を要求するものである。
S台からCUに対して認証応答のレスポンスが送信される。この認証応答のレスポンスは、CUからの認証要求の受理を通知するものである。CUからS台に対してリカバリ要求のコマンドが送信される。このリカバリ要求のコマンドは、S台に対してリカバリ情報の送信を要求するものである。
S台からCUに対してリカバリ応答のレスポンスが送信される。このリカバリ応答のレスポンスは、CUに対してS台で保持しているリカバリ情報を送信するものである。CUからS台に対して接続確認要求のコマンドが送信される。この接続確認要求のコマンドは、S台に対して接続状態であることを通知するものである。
S台からCUに対して接続確認応答のレスポンスが送信される。この接続確認応答のレスポンスは、CUに対して接続状態であることを通知するものである。CUからS台に対して通知開始要求のコマンドが送信される。この通知開始要求のコマンドは、S台に対してリカバリ情報のクリア、接続ID(通信開始時刻)のバックアップを要求するものである。
S台からCUに対して通信開始応答のレスポンスが送信される。この通信開始応答のレスポンスは、CUに対してリカバリ情報のクリア、接続ID(通信開始時刻)のバックアップの終了を通知するものである。
CUからS台に対して動作指示のコマンドが送信される。動作指示のコマンドは、S台に対して各種(遊技動作)を指示し、遊技台情報(加減算データ等)の送信を要求するものである。CUはこのコマンドを使用して、遊技台の状態を定期的に確認する。
S台からCUに対して動作応答のレスポンスが送信される。この動作応答のレスポンスは、CUに対して遊技動作指示の実行結果および遊技台情報(加減算データ等)を通知するものである。
次に図7〜図9に基づいて、図6に示したコマンド/レスポンスのうち、特に、通信開始要求、動作指示、機器情報応答、リカバリ応答、動作応答について、その内容を詳細に説明する。
まず図7(a)を参照し、CUからS台に送信される通信開始要求のコマンドは、S台に対してリカバリ情報のクリアおよび新規通信ID(通信開始時刻)の受信を要求するものである。また、CUはこのコマンド送信時に、接続時刻のバックアップ、「メインチップID」、「払出チップID」のバックアップの処理を行なう。
また、S台は、リカバリ情報のクリア(リカバリ要求ON)のコマンドを受信した際は、リカバリデータをクリアし、接続時刻をバックアップする。
なお、接続時刻とは、CUで保持している時刻であり、CUとS台との通信が開始されたときの時刻であり、CUからS台へ送信される。そしてこの接続時刻が通信の接続IDとして使用される。また、リカバリクリア要求とは、リカバリクリア要求の有無を示すデータであり、リカバリクリア要求ONでリカバリ要求有を示し、リカバリクリア要求OFFでリカバリ要求無を示している。
図7(b)に示すCUからS台へ送信される動作指示のコマンドは、S台に対して「持点の加算」、「持点の減算」、「遊技許可/禁止」、「持点およびシーケンスナンバーのクリア」動作を指示するとともに、各種遊技台情報の送信を要求するものである。CUはこのコマンドを使用して、S台の状態を定期的に確認する。
動作要求としてBit0〜Bit6の7ビットのデータがCUからS台へ送信される。Bit0について、「1」のときに持点数加算要求有が指示され「0」のときに持点数加算要求無が指示される。Bit1について、「1」のときに持点数減算要求有が指示され「0」のときに持点数減算要求無が指示される。Bit2について、「1」のときに遊技許可要求有が指示され「0」のときに遊技許可要求無が指示される。
Bit3について、「1」のときに遊技禁止要求有が指示され「0」のときに遊技禁止要求無が指示される。Bit4について、「1」のときに持点数およびシーケンスナンバーのクリア要求有が指示され、「0」のときに持点数およびシーケンスナンバーのクリア要求無が指示される。
Bit5は前面扉開要求に用いられる。
このBit0〜Bit5のうちの複数のビットが「1」となっている場合には、S台はBit0から順に実行する。
また、動作要求のBit0が「1」のときにのみ有効となる加算要求数のデータがCUからS台へ送信される。この加算要求数のデータは、持点数に加算する値を示すものである。
動作要求のBit1が「1」のときにのみ有効となる減算要求数のデータがCUからS台へ送信される。この減算要求数のデータは、持点数より減算する値を示すものである。
図8(a)を参照して、S台からCUへ機器情報応答のレスポンスが送信される。この機器情報応答のレスポンスは、CUに対してメインチップIDと払出チップIDとの情報を送信するものである。メインチップIDとは、S台のメインチップID、すなわち遊技制御基板116に記憶されているチップIDのことであり、払出チップIDとは、持点制御基板117に記憶されているS台の払出チップIDのことである。
図8(b)を参照して、S台からCUへリカバリ応答のレスポンスが送信される。このリカバリ応答のレスポンスは、CUに対して、S台で保持しているリカバリ情報を送信するものである。S台からCUへ送信されるリカバリ情報としては、接続時刻、最終シーケンスナンバー、および現在持点関連情報がある。
接続時刻は、S台でバックアップしてある接続時刻(通信開始時にCUから受信した接続時刻のデータ)である。最終シーケンスナンバーとは、CUから受信しS台でバックアップしていたシーケンスナンバーのことである。前回持点関連情報は、前回通知した持点関連情報のことであり、前回通知した加算数である前加算数、前回通知した減算数である前減算数、前回通知した外部出力情報である前外部出力情報の各情報である。
現在持点関連情報は、最新の持点関連情報のことであり、現在S台で保持している持点数である現持点数、現在S台で保持している加算数である現加算数、現在S台で保持している減算数である現減算数、現在S台で保持している外部出力情報の各情報である。
図9を参照して、S台からCUへ動作応答のレスポンスが送信される。この動作応答のレスポンスは、CUに対して指示動作の実行結果および持点数等の遊技台情報を通知するものである。
実行結果としては、Bit0〜Bit6の7ビットのデータとしてS台からCUへ送信される。Bit0について、「1」のときには持点数加算拒否の実行結果が示され、「0」のときには持点数の加算を拒否しない旨の実行結果が示される。Bit1について、「1」のときには持点数減算拒否の実行結果が示され、「0」のときには持点数の減算を拒否しなかった旨の実行結果が示される。Bit2について、「1」のときには遊技許可拒否の実行結果が示され、「0」のときには遊技許可を拒否しなかった旨の実行結果が示される。
Bit3について、「1」のときには遊技禁止拒否の実行結果が示され、「0」のときには遊技禁止を拒否しなかった旨の実行結果が示される。
Bit4について、「1」のときには持点数およびシーケンスナンバークリア拒否の実行結果が示され、「0」のときには持点数およびシーケンスナンバークリアを拒否しなかった旨の実行結果が示される。
Bit5について、「1」のときには前面扉の開放を拒否した旨の実行結果が示され、「0」のときには前面扉の開放を拒否しなかった旨の実行結果が示される。
S台からCUへ送信される持点関連情報(現在の持点関連情報)として、持点数、加算数、減算数、外部出力情報がある。
CUは、「加算数」「減算数」を使用した補正処理を行なった後、S台から送信されてきた持点数とその補正後の持点数とが一致するか否かチェックし、一致しない場合には、リカバリ処理を行なって、S台の持点数等のリカバリ情報をクリアして、S台の持点数をCU側における補正後の持点数に補正する処理を行なう。
加算数を受信したCUは、保持している持点数にこの加算数を加算する。なお、S台は、通知した加算数の値を前加算数としてバックアップし、現加算数を0クリアする。
減算数を受信したCUは、保持している持点数から受信した減算数を減算する。なお、S台は、通知した減算数の値を前減算数としてバックアップし、現減算数を0クリアする。
S台からCUへ遊技台の状態を通知するための遊技台状態のデータが送信される。この遊技台状態のデータは、Bit0〜Bit6の7ビットで構成されている。Bit0について、「0」のときには遊技可能状態を示し、「1」のときには遊技停止状態を示している。Bit1について、「0」のときには待機中を示し、「1」のときには遊技中を示している。
Bit2が「1」のときにはBB中を示し、Bit3が「1」のときにはリールが回転中であることを示し、Bit3が「1」のときには持点数が0であることを示し、Bit5が「1」のときには遊技完了を示し、Bit6が「1」のときには前面扉開発生中を示している。
なお、遊技台の状態を通知するためのデータとしては、この他、BETしたことを示すデータ(スタート待ちの状態であることを示すデータ)、ウエイト中(1ゲーム時間を規制するための1ゲームタイマ計時中)であることを示すデータを採用してもよい。また、さらには、リールが回転を開始してから所定時間(たとえば、30秒)が経過しても停止操作が検出されないオーバータイムエラーを示すデータを採用してもよい。
さらに、遊技状態を示すデータとして、BB、RB、RTなどの発生を示すデータを採用してもよい。
図10〜図44は、CUの制御部323におけるCPUで実行される処理と、持点制御基板117に搭載されたCPUで実行される処理とタイミングチャートによって示している。
上記のとおり、本実施の形態では、動作応答によってS台からCUに対して加算数および減算数の他、S台の遊技状態の変化(BET操作検出、スタート操作検出、リールの回転開始、リールの回転停止、BBへ移行、RBへ移行、RTへ移行、ATへ移行)に応じて、各々に対応する外部出力情報も送信される。しかし、以下のタイミングチャートにおいては、外部出力情報の図示を省略している。
また、以下の図10〜図44では、動作応答に含まれる、加算拒否(持点数加算拒否)、減算拒否(持点数減算拒否)、許可拒否(遊技許可拒否)、禁止拒否(遊技禁止拒否)、クリア拒否(持点数及びシーケンスナンバークリア拒否)、前面扉開拒否の各々について、ビットが立っている(=1)状態を「ON」と記載する一方、ビットが立っていない(=0)状態を「OFF」と記載している。
まず、図10を参照して、CUとS台との間でのコマンドおよびレスポンスの送受信の態様を説明する。CUからS台に対してコマンドが送信され、S台はそのコマンドに応答してレスポンスをCUに返信する。CUは、そのレスポンスを受信した後、次のコマンドをS台に送信し、S台はそのコマンドに応答してレスポンスをCUへ返信する。図10に示すように、CUからS台への最初のコマンドの送信から次のコマンドの送信までの期間が、200msすなわち0.2秒に制御される。またS台からCUへのレスポンスの送信を行なった後次のレスポンスの送信までの期間が200msすなわち0.2秒に制御される。
このように、CUとS台との間で200msの間隔でコマンドおよびレスポンスの双方が送信される。一方、S台は、4.1秒の1ゲーム規制時間が経過する間に2ゲームを実行することができないものである。その結果、本実施の形態では、1ゲームの間に複数のコマンドおよびレスポンスが送受信されることになる。
それゆえ、S台からCUへは、持点数の変化量を通知するための動作応答のレスポンスが1ゲーム期間よりも短い間隔で次々と送信されることになる。当然のことながら、1ゲーム期間で賭数設定が生じる回数が1回であるとともに発生し得る入賞の回数は1回である。つまり、1ゲーム期間で持点の減算と加算とが生じうる機会はそれぞれ1回である。この1ゲーム期間に動作応答のレスポンスが次々と送信される訳であるから、S台は、持点数の変化量を細やかにCUに対して通知可能となる。一方、CUは、S台側での持点の変化を細やかに反映させた持点管理が可能となる。
なお、ここでは、コマンドおよびレスポンスの送信間隔を200msにしたが、送信間隔をこれよりも長い間隔としても、また、より短い間隔としてもよく、たとえば、その送信間隔をS台の1ゲーム規制時間と一致させることも考えられる。あるいは、その送信間隔を1ゲーム規制時間の半分としてもよく、それ以下としてもよい。さらには、この実施の形態では、S台はCUからのコマンドを受けて動作応答を返信するものであるが、これに代えて、BET操作が検出されたとき、および入賞が発生したときに、S台は減算数または加算数を通知するデータを送信するものとしてもよい。
次に、図11を参照して、CU側で通信断が検知された場合の処理を説明する。CUがS台に対してコマンドを送信してから1秒間後までにレスポンスを受信できなかった場合には、再度同じコマンドをS台に送信する。さらにその1秒後までの間にレスポンスを受信できなかった場合には、同じコマンドをS台に送信するという2回目の再送を行なう。2回目の再送を行なってから1秒後までにS台からレスポンスを受信できなかった場合には、CUはこの段階で通信異常と判断する。この通信異常は、図3に示したコネクタ330または220が離脱している場合あるいは接続配線の断線さらにはS台の電源断などの原因が考えられる。
CUは、通信異常と判断した後、20秒後に、再度接続シーケンスを開始するべく、機器情報要求のコマンドをS台へ送信する。この機器情報要求のコマンドをS台へ送信して接続シーケンスを開始する処理の具体的内容は、図13に基づいて後述する。
次に図12を参照して、S台側で通信断を検知した場合の処理を説明する。CUからS台へコマンドが送信され、S台ではそのコマンドに応答してレスポンスをCUへ送信する。次にCUからのコマンドがS台に送信されてこない状態が10秒間継続した場合には、S台は、通信断と判断し、1枚BETスイッチ5およびMAXBETスイッチ6を操作しても賭数設定されない“賭数操作無効状態(遊技禁止状態)”として遊技を禁止するとともに、未接続状態へ遷移する。この通信断の発生原因も、図11で説明したものと同様に、コネクタ330または220の離脱、接続配線の断線、あるいはCUの電源断などが考えられる。
次に図13を参照して、電源起動時の接続シーケンスの処理を説明する。まず、電源起動時においては、S台では賭数操作無効状態(遊技禁止状態)として遊技を停止(禁止)させてから通信を開始する。まずCUからS台に対して、機器情報要求のコマンドが送信される。S台では、それを受けて、機器情報応答のレスポンスを返信する。この機器情報応答のレスポンスには、メインチップIDと払出チップIDとが含まれている。
機器情報応答を受信したCUは、機器情報応答に含まれる情報を記憶し、応答があったS台(受信したメインチップIDと払出チップIDとにより特定されるS台)に対して、認証要求のデータをS台へ送信する。
認証要求を受信したS台は、認証応答をCUへ返信する。
認証応答を受信したCUは、次にリカバリ要求をS台へ送信する。それを受けたS台では、S台内部(具体的には持点制御基板117)でバックアップしているリカバリ情報をレスポンスとしてCUへ返信する。このリカバリ情報としては、前述したように、接続時刻、最終SQN(シーケンスナンバー)、前回持点関連情報、および現在持点関連情報が含まれている。
このリカバリ応答を受信したCUはその時点からリカバリ処理を開始する。このリカバリ処理とは、CUとS台との間での互いのデータの整合性を回復するための処理であり、電源起動時に実行されるばかりでなく、後述するようにトラブルが発生し復旧したときにも、実行される。
CUは、「動作指示」を送信する度にこのSQN(シーケンスナンバー)をカウントアップする。ただし、動作指示の再送時の際にはカウントアップしない。CUは「動作要求」の送信時にSQNおよびその要求内容をバックアップする。S台は、「動作指示」で受信したSQNを記憶し、そのまま「動作応答」にてCUへ送り返す。S台は、前回受信したSQNと同じSQNの動作指示を受信した場合には、通信不良が発生してCUが動作指示を再送したその再送電文と判断する。
CUは、リカバリ処理が終了した後、メインチップID、払出チップID、接続時刻をS台から受信した値に更新するとともに、シーケンスナンバーを「0」に更新し、通信開始要求(リカバリクリアON)のコマンドをS台へ送信する。S台では、それを受けて、リカバリデータをクリアするとともに、CUより受信した新たな接続時刻のデータをバックアップする。そして、S台は、通信開始応答をCUへ返信する。これ以降、CUとS台との間で、動作指示のコマンドおよび動作応答のレスポンスの送受信が行なわれる。
CUは、前述したように、この動作指示を送信する毎にシーケンスナンバー(SQN)を1ずつカウントアップする。まず最初の動作指示において、遊技許可要求無、SQN=1の動作指示コマンドをS台へ送信する。S台では、それを受けて、SQN=1、前加算数=0、前減算数=0のデータをバックアップする。また、S台は、現在持点関連情報である加算数、減算数の各カウンタの値を0クリアする。そして、S台は、動作応答として、SQN=1、持点数=0、加算数=0、減算数=0、および遊技禁止(遊技停止状態)のレスポンスをCUへ送信する。
その動作応答を受けたCUは、その動作応答に基づき、現在の持点数0+受信した加算数0−受信した減算数0を算出して現在の持点数0をバックアップするとともに、加算累計=0、減算累計=0をバックアップする。
次にCUは、遊技許可要求無、SQN=2の動作指示をS台へ送信し、それを受けたS台は、動作応答として、SQN=2、持点数=0、加算数=0、減算数=0、および遊技禁止(遊技停止状態)のレスポンスをCUへ返信する。
次に、図14を参照して、CUとS台とを再接続した際の接続シーケンスの処理を説明する。この再接続時の接続シーケンスは、図13で説明した電源起動時の接続シーケンスと類似しており、ここでは主に相違点を説明する。
まず、S台が賭数操作無効状態(遊技禁止状態)として遊技を禁止してから通信を開始する時期が、CUからの機器情報要求のコマンドを受信した直後となる。これは、CUからの機器情報要求をS台が受けて初めて再接続されたことをS台が認識できるためである。
次に、図13の接続シーケンスは電源起動時であるために、CUからS台に対してリカバリクリアONの通信開始要求のコマンドを送信し、S台でそれを受けてリカバリデータのクリアを行なうとともに、最初の動作指示で送られてくるSQN=1に従ってシーケンスナンバー(SQN)を1にし、前回持点関連情報と現在持点関連情報とをすべて「0」にクリアする。
しかし、図14の接続シーケンスの場合には、再接続時であるために、再接続が行なわれてリカバリ処理が実行されることにより、CUにおいて、通信相手のS台が再接続の前後で一致しておりかつシーケンスナンバー(SQN)が異常でないと判断された場合に、貯メダルを持点に変換することなくリカバリデータをそのまま引き継いで再遊技を可能にする。その結果、リカバリ処理の終了時にCUからS台へ送信される通信開始要求のコマンドでは、リカバリクリアOFFが送信される。S台では、これを受けて、リカバリデータのクリアを行なうことなく、CUより受信した接続時刻をバックアップする。
そして、CUでは、リカバリ処理が終了した段階で、S台から送信されてきたメインチップID、払出チップIDをバックアップするとともに、再接続時の時刻である接続時刻をバックアップする。そして、シーケンスナンバーについては、S台から送信されてきた最終SQNが異常でない場合に、そのシーケンスナンバー(SQN)を継続する。
一方、CUにおいて、リカバリ処理を開始した後、通信相手であるS台が一致しないと判断された場合、またはSQNが異常であると判断された場合には、S台から送信されてきたリカバリ応答に含まれている現持点数を、一旦、遊技者所有の遊技用記録媒体(カード等)に記録する。そして、その後、その記録媒体の貯メダルを使用するべく再プレイボタン319を操作し、その貯メダルを持点に変換した後再遊技を可能とする。その際には、図13に示した電源起動時の接続シーケンスと同様に、CUからS台へ送信される通信開始要求として、リカバリクリアONが送信され、S台はそれを受けてリカバリデータをクリアする。またCUでは、シーケンスナンバーを「0」とし、最初の動作指示においてSQN=1をS台に送信し、S台ではそのSQN=1をバックアップする。また、S台では、前加算数=0、前減算数=0をバックアップするとともに、加算数、減算数の各カウンタ値を0クリアする。
次に図15を参照して、待機中における処理を説明する。この待機中とは、S台において遊技が行なわれていない状態でかつCUにおいてカードが挿入されておらず、貸出しボタン321や再プレイボタン319が何ら操作されていない状態中のことである。
まずCUからS台に対して、加算無、減算無、SQN=nの動作指示のコマンドが送信される。それを受けたS台では、動作応答のレスポンスとして、SQN=n、持点数=0、加算数=0、減算数=0、および遊技禁止のデータを送信する。CUでは、動作指示のコマンド送信毎に、SQN=n+1、加算要求数=0、および減算要求数=0をバックアップする。CUからS台への次の動作指示のコマンドにおいては、SQN=n+1のデータが送信される。これを受けたS台では、SQN=n+1、前加算数=0、前減算数=0をバックアップするとともに、加算数、減算数、および持点数の各カウンタ値を0クリアする。
そして、S台は、動作応答として、SQN=n+1、持点数=0、加算数=0、減算数=0、および遊技禁止のレスポンスをCUへ送信する。CUでは、S台からの動作応答のレスポンスを受信する毎に、持点数=0、加算累計=0、減算累計=0をバックアップする。
図16を参照して、カードが挿入されたときのCUとS台との処理を説明する。このカードの挿入時においては、S台では、カードの挿入による特別な処理を何ら実行することなく、図15に示した待機中の処理と同じ処理を実行する。
一方CUにおいても、S台へのコマンドの送信処理においては、図15に示した待機中と同じ処理を実行する。そして、CUでは、カードが挿入されると、カードリーダライタ327にカードを取込む指令信号を出力するとともに、取込んだカードに記録されている情報をカードリーダライタ327が読取って、その読取り情報を受信する等の、カード挿入時処理が実行される。
次に、図17を参照して、挿入された記録媒体(カード)に記録されているプリペイド残高を消費するときの処理を説明する。この図17の処理では、プリペイド残高が「1000」で、現時点における持点が「10」となっている。まずCUからS台に対し、動作指示として、加算無、遊技可無、SQN=n、加算要求数=0、および減算要求数=0のコマンドが送信される。それを受けたS台では、動作応答として、SQN=n、持点数=10、加算数=0、減算数=0、遊技可のレスポンスが返信される。
一方、CUにおいては、1回の貸出操作により、500円分すなわち25点の貸出を行なう。CUにおいて貸出しボタン(貸出しボタン)321が押下操作された場合に、SQN=n+1、加算要求数=25、減算要求数=0および残高=500をバックアップする。このように、残高消費は、貸出操作が行なわれた段階でCU側単独で確定する。
そして、CUは、動作指示として、加算要求有、遊技可有、SQN=n+1、加算要求数=25、および減算要求数=0のコマンドをS台へ送信する。それを受けたS台では、SQN=n+1、前加算数=0、前減算数=0をバックアップするとともに、レスポンスを作成した後、加算数、減算数の各カウンタ値を0クリアし、現在の持点数10に対して加算要求数25を加えた35の値に持点数を更新する。
そして、動作応答として、加算拒否OFF、遊技可拒否OFF、SQN=n+1、持点数=35、加算数=0、減算数=0、遊技可のレスポンスを返信する。
それを受けたCUでは、持点数=10(更新前持点数)+25(加算要求数)+0(加算数)−0(減算数)=35を計算してバックアップするとともに、加算累計=0、減算累計=0をバックアップする。
このように、残高消費の確定とは異なり、持点数の確定は、S台からの動作応答のレスポンスを待って確定させる。
なお、S台では、加算要求有および加算要求数を含む動作指示のコマンドを受けた場合に、その加算が、貯メダル再プレイとプリペイド残高の消費とを区別することなく、同じシーケンスで以降の処理を実行する。
次に、図18を参照して、貯メダルを消費する再プレイ時における処理を説明する。この図18では、挿入された記録媒体(カード等)により特定される貯メダルが「1000」であり、当初の持点が「0」の状態となっている。この図18における再プレイの処理は、図17で示した残高の消費のときの処理と類似している。特に、S台側においては、前述したように、貯メダル再プレイと残高消費とを区別することなく同じシーケンスで実行するために、図17の場合と同じ処理が行なわれる。CU側では、遊技者所有の遊技用記録媒体(カード等)が挿入されてそのカードにより特定される貯メダルが存在する状態で、再プレイボタン319が押下操作された場合に、SQN=n+1、加算要求数=25、減算要求数=0をバックアップする点は、図17の場合と同様であり、貯メダルを引落として、1000−25=975を算出してその975をバックアップする。これは図17の場合の残高が金額単位のデータである一方、図18の貯メダルがメダル数単位のデータであるために、単純に1000−25の引き算をするだけで事足りるためである。
その他の処理においては、図17の処理と同様である。以上説明したように、貯メダルの消費はS台からの動作応答のレスポンスを待つことなく再プレイボタン319の押下操作が行なわれた時点でCU側単独で確定し、持点数は、S台からの動作応答のレスポンスを待って確定する。
次に、図19を参照して、CU側の指示による持点数の減算(ワゴンサービス等)の処理を説明する。遊技場においては、遊技者所有の持点を消費してドリンク等を遊技者に提供するというワゴンサービスが行なわれている。このようなワゴンサービスを遊技者が受ける場合には、遊技者が遊技場の店員を呼出し、ワゴンオーダーをすることにより、遊技場の店員が所持しているリモコンの操作により、遊技者が注文したオーダー内容がカードユニット3のIR感光ユニット320に赤外線信号として出力される。
CUでは、その赤外線信号を受けて、ワゴンオーダーが発生したことを判別する。図19においては、遊技者所有の持点が「1000」ある状態で、使用持点数「300」を消費するワゴンオーダーが発生した場合を示している。ワゴンオーダーが発生すると、CUは、SQN=n+1、加算要求数=0、減算要求数としてワゴンオーダー発生に伴う持点の使用数である「300」をバックアップする処理を行なう。この段階では、CUは持点から実際に300の減算は行なわず、単に減算要求数として「300」をバックアップするのみである。そして、CUからS台へ、動作指示として、加算無、減算有、SQN=n+1、加算要求数=0および減算要求数=300のコマンドを送信する。
それを受けたS台は、自身が記憶している持点数カウンタの値が、減算要求数以上であるか否かを判定する。なお、この判定は持点制御基板117により実行される。図19では、持点数カウンタの値が、減算要求数以上である場合を想定している。この場合には、S台は、SQN=n+1、前加算数=0、前減算数=0をバックアップするとともに、加算数、減算数の各カウンタの値を0クリアする。そして、減算要求数=300に従って、現在の持点数1000から減算数300を減算した「700」に持点数を更新する。
そして、S台からCUへ、動作応答として、減算拒否OFF、SQN=n+1、現持点数=700、加算数=0、減算数=0、遊技可のレスポンスを返信する。
そして、CUでは、持点数=1000(更新前持点数)−300(減算要求数)+0(加算数)−0(減算数)=700を算出し、持点数を「700」に修正してバックアップする。このように、持点数の減算は、S台からの動作応答のレスポンスを待って初めて確定する。
また、CUは、加算累計=0、減算累計=0をバックアップする。
一方、S台が、自身が記憶している持点数カウンタの値が減算要求数未満であると判定した場合には、S台は、減算要求数に応じた持点数の減算を実行しない。また、この場合、S台はCUに対して、動作応答として、減算拒否ONの動作応答を返信する。これにより、CUには、S台が減算要求を拒否したために減算要求に基づく持点の減算が行なわれなかったことが通知される。
以上、図18を用いて説明したように、CUの指示に基づいた持点数の減算は、S台からの動作応答のレスポンスを待って初めて確定する。一方、図17を用いて説明したように、CUの指示に基づいた貯メダル消費は、CUが貯メダル消費を受け付けた時点で確定する。
このように、「CUの指示に基づいた持点数の減算」と「CUの指示に基づいた貯メダル消費」とで確定時期を異ならせたのは、以下の理由による。
CUがワゴンオーダーなどの持点数の減算処理を受け付けた段階では持点数に余裕があったために減算指示を送信したものの、減算指示をS台が受けた段階で持点が遊技に用いられた結果、減算指示に対応する持点数が残っていない場合もある。
このような場合に、CUが減算処理を受け付けた段階でCUで記憶している持点数に基づいて減算を確定してしまうと、実際には遊技機側で持点数が残っていないにも関わらず減算が確定されることとなり、矛盾が生じてしまう。そこで、本実施の形態では、「CUの指示に基づいた持点数の減算」については、S台からの動作応答のレスポンスを待って確定させるようにしている。
これに対して、「CUの指示に基づいた貯メダル消費」については、その指示がS台に届いた時点でS台が記憶している持点数が変動したとしても、加算指示に対応する持点を加算することに問題は生じない。このため、処理の迅速化の観点より、「CUの指示に基づいた貯メダル消費」についてはCUが貯メダル消費を受け付けた時点で確定させるようにしている。
次に、図20を参照して、S台で遊技をしている最中に持点がなくなったことが検知された場合の処理を説明する。当初の持点数=6とし、まずCUは、SQN=n、加算要求数=0、および減算要求数=0をバックアップし、動作指示として、加算無、減算無、およびSQN=nのコマンドをS台へ送信する。S台においては、たとえば、賭数3が設定されたことに基づいて、SQN=n、前加算数=0、前減算数=3をバックアップする。そしてレスポンス作成後、加算数、減算数の各カウンタ値を0クリアする。
そして、S台は、動作応答として、SQN=n、持点数=3、加算数=0、減算数=3、遊技可のレスポンスをCUへ送信する。CUでは、持点数=6+0−3=3を算出してその後に持点数を修正してバックアップするとともに、加算累計=0、減算累計=3をバックアップする。
その後、暫く、コマンドとレスポンスとのやりとりが継続する。
その後、S台において、さらに賭数3が設定されたゲームが開始されると、減算数=3となる。その結果、持点数=3−3=0となる。この持点数=0になった段階で、S台においては、持点なしが検出される。すなわち、持点制御基板117は、自身で記憶している持点数カウンタの値に基づいて持点残数が賭数設定に必要な数以下であることを判定する。この段階で、持点制御基板117は賭数操作無効状態(遊技禁止状態)に制御して新たな遊技の開始を禁止する。具体的には、持点制御基板117から遊技制御基板116に対して、賭数設定の禁止を通知するための賭数設定禁止情報が送信される。これを受けた遊技制御基板116は、1枚BETスイッチ5およびMAXBETスイッチ6の操作を無効化する。なお、持点なしが検出された段階でゲーム実行中、すなわち可変表示装置が可変表示中であった場合、S台は、その可変表示ゲームは続行させ、次回のゲームの開始を禁止する。
CUでは、SQN=n+N、加算要求数=0、および減算要求数=0をバックアップし、動作指示として、加算無、減算無、およびSQN=n+NのコマンドをS台へ送信する。
S台では、SQN=n+Nをバックアップするとともに、前加算数=0、前減算数=3をバックアップし、減算数=3を含むレスポンスを作成した後、加算数、減算数の各カウンタ値を0クリアする。
そして、S台は、動作応答として、SQN=n+N、持点数=0、加算数=0、減算数=3、遊技禁止の動作応答をCUへ送信する。この動作応答は、「1つ目の動作応答を送信してから賭数操作無効状態にするまでの間に特定された変化量を特定可能な更新情報」である。
CUでは、それを受けて、持点数=3+0−3=0を算出して持点数を0に修正してバックアップするとともに、加算累計=0、減算累計=6に修正する。
このように、持点数の主たる管理はCUで行なっているが、遊技禁止制御(賭数設定禁止制御)を行なうか否かの判定のときにのみ、S台側における持点数を利用する。これにより、CUで管理記憶している持点数に基づいて遊技禁止制御を行なう場合に比較して、持点数の変動に即した遊技禁止制御をリアルタイムで行なうことができる。
次に図21を参照して、カードの返却操作があったときの処理を説明する。当初持点数=500の状態で、CUからS台への動作指示、それに応えてS台からCUへの動作応答が行なわれた段階で、返却ボタン322が押下操作された場合に、CUは、次の動作指示として、遊技を禁止させるための禁止要求有、クリア要求無、およびSQN=n+1のコマンドをS台へ送信する。S台では、そのコマンドに含まれる禁止要求有の指示に従って、賭数設定ができない賭数操作無効状態(遊技禁止状態)に制御する。その後、1ゲーム規制時間(たとえば、4.1秒)以上の所定時間に対応するウエイトを設ける。前記所定時間は、たとえば、10秒である。このウエイト時間の間、S台とCUとの間でポーリングを継続する。このようにウエイト時間を設けることによって、CUから禁止要求のコマンドを受信した段階で既にゲームが開始していた場合(可変表示装置が可変表示中であった場合)に、そのゲーム結果が確定する前にカードの返却処理が行なわれることを防止している。
なお、このポーリングの間においては、S台からCUに対して、準備中であることを示すデータを繰り返し送信する一方、CUからS台に対して、禁止要求を繰り返し送るようなシーケンスを採用してもよい。
あるいは、このポーリングの間においては、S台からCUに対して、準備中であることを示すデータを1回送信する一方、CUからS台に対して、準備中であることを承諾したことを示すデータを1回送信し、その後は、ゲーム終了に至るまで、CUからは何らの指令を含まない動作指示を繰り返し送るようなシーケンスを採用してもよい。
または、このポーリングの間においては、S台からCUに対して、禁止拒否を示すデータを送信する一方、CUからS台に対して、禁止要求を繰り返し送るようなシーケンスを採用してもよい。
そして、ウエイト時間が経過した段階で、S台は、動作応答として、禁止拒否OFF、SQN=n+N、持点数=500、加算数=0、減算数=0、遊技禁止のレスポンスをCUへ送信する。このときに送信される持点数が、遊技終了時の最終の持点数となる。なお、このシーケンス例は、ウエイト時間中に入賞が発生することがなく、加算数も減算数も共に変化しなかった場合を示している。仮にウエイト時間中に入賞が発生した場合には、その入賞に応じた持点数が「加算数」としてCUへ送信されることになる。
この動作応答を受けたCUは、SQN=n+N+1とクリア要求有のデータとをバックアップする。さらに、動作応答に含まれる、「加算数、減算数」に応じて、記憶している「持点数、総加算数、総減算数」の各データを更新する。これによって、遊技終了時の持点数がCU側で確定されることになる。このように、最終の持点数をCU側で確定しているために、S台側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、S台のコストを極力抑えることができる。
なお、この例では、CUは、返却ボタン322の操作に基づいた「遊技終了を要求する信号」の入力を受けて、遊技終了時の持点数を確定させている。しかしながら、「遊技終了を要求する信号」としては、返却ボタン322の操作に基づいた信号に限られない。
たとえば、CUに、遊技者の指紋を認証する指紋認証部を設ける。遊技機の開始時には、指紋認証部による認証を必須とし、遊技者が遊技開始時にCUに挿入した遊技カードにより特定される指紋情報と、指紋認証部により検出された指紋情報とが一致することを条件として遊技を許可する。さらに、遊技終了時にも指紋認証部による認証を必須とし、指紋認証部により検出された指紋情報が遊技開始時に検出された指紋情報と一致することを条件として遊技を終了させる。この場合には、「遊技終了を要求する信号」は、指紋認証部で検出される指紋情報となる。
あるいは、返却ボタン322に相当するボタンをS台側に設けてもよい。
その他、遊技機設置島全体を管理するサーバ等から遊技終了要求信号がCUに入力された場合には、返却ボタン322の操作の有無に関わらず、遊技を終了させてもよい。この場合、サーバから入力される遊技終了要求信号によって「遊技終了を要求する信号」が構成される。
図21の説明に戻る。SQN=n+N+1とクリア要求有のデータとをバックアップしたCUは、続いて、動作指示として、クリア要求有、SQN=n+N+1のコマンドをS台へ送信する。
S台は、それを受けて、記憶している各々のデータの値を0にクリア(初期化)する。ここでS台がクリアするデータは、図5に示した現在持点関連情報および前回持点関連情報である。その結果、加算数カウンタ、減算数カウンタ、外部出力情報カウンタ、および持点数カウンタの値、さらには前回のそれらのカウンタの値として記憶している加算数、減算数、外部出力情報のデータがクリア(初期化)される。
次に、S台は、動作応答として、クリア要求を拒否しない旨のクリア拒否OFF、SQN=n+N+1、持点数=0、加算数=0、減算数=0、遊技禁止のレスポンスをCUへ送信する。そしてCUは、SQN=n+N+1、持点=0、カード持点=500をバックアップする。このカード持点=500は、クリア要求直前に受信した持点数である500をカードの持点(ここでは0)に加算した値である。
その後、CUは、挿入されているカードを排出して遊技者に返却する。そして、動作指示として、禁止要求無、クリア要求無、およびSQN=n+N+2のコマンドをS台へ送信する。
S台は、それを受けて、SQN=n+N+2、持点数=0、加算数=0、減算数=0、遊技禁止のレスポンスをCUへ送信する。
図22を参照して、前面扉2bのロックを解除して開放するときの処理を説明する。まず、最初の動作指示としては、前面扉の開放要求のない前面扉開要求無の指示を含むコマンドがCUからS台へ送信される。それを受けたS台は、動作応答として、持点数=500を含む通常のレスポンスをCUへ返信する。
この段階で、たとえばS台においてスタート操作をしてリール2L、2C、2Rが回転を開始した後に液晶表示器51の表示にトラブルが発生するなどして、遊技者が遊技場の係員を呼出した場合に、遊技場の係員は、所持しているリモコンを操作して前面扉2bのロックを解除して開放させるための赤外線信号をIR感光ユニット320に送信する。それを受けたIR感光ユニット320は、受信した赤外線信号に含まれる前面扉開放指示信号を制御部323へ入力する。その前面扉開の指示入力を受けたCUは、動作指示として、遊技を停止させるための禁止要求有、前面扉開要求無、およびSQN=n+1のコマンドをS台へ送信する。つまり、前面扉2bを実際に開放する前にまずS台において新たにゲームを開始させることができないようにするべく、禁止要求有、および前面扉開要求無の動作指示をS台へ送るのである。
S台は、それを受けて、賭数設定ができない賭数操作無効状態(遊技禁止状態)に制御する。これによりBET操作が禁止される。ただし、その時点ですでにリール2L、2C、2Rが回転しており、ゲーム中の場合に、そのゲームの進行自体を停止させることはしない。
たとえば、この図22では、賭数操作無効状態(遊技禁止状態)に制御された段階でリール2L、2C、2Rが回転中である場合を示している。
次に、S台は、1ゲーム規制時間に対応する4.1秒以上のウエイト時間(たとえば、10秒)を設ける。このウエイト時間の間、S台とCUとの間でポーリングを継続する。このようにウエイト時間を設けることによって、CUから禁止要求有のコマンドを受信した段階で既にゲームが開始していた場合(可変表示装置が可変表示中であった場合)に、そのゲーム結果が確定する前に前面扉2bが開放されてしまうことを防止している。
やがて、賭数操作無効状態(遊技禁止状態)に制御された段階で既に進行していたゲームの結果が確定し、たとえば、ここでは10点の入賞が発生したものとする。すると、図22に示すように、賭数操作無効状態(遊技禁止状態)においても、その間で持点加算すべき事情が生じた場合には、S台からCUに向けて、その加算数(ここでは加算数=10)を含む動作応答が送信される。すなわち、S台は、遊技禁止状態にしている間において持点が変化したときにもその変化量を特定して、その変化量をCUへ送信する。その結果、CU側では、遊技禁止状態となってから遊技結果が確定するまでの間の持点の変化量をも含めた持点を管理可能となる。
やがて、ウエイト時間が経過すると、S台(持点制御基板117)は、前面扉開放ソレノイド110を励磁して前面扉2bのロックを解除して前面扉2bを開放する。また図9に示した遊技台状態におけるBit6のビットをONすなわち「1」にする処理を行ない、以降、前面扉2bが閉じるまで(前面扉閉鎖検出器112からの検出信号が入力されるまで)ONのまま維持する。そして、S台は、動作応答として、前面扉開拒否OFF、遊技禁止、および前面扉開発生中の応答を含むレスポンスをCUへ返信する。
CUでは、前面扉開要求のコマンドに対して拒否されなければすなわち前面扉開拒否OFFの応答を含むレスポンスが返信されてくれば、前面扉2bは開放されたと判断する。
以上、図22を用いて説明したとおり、本実施の形態によれば、S台の前面部材の具体例となる前面扉2bの閉塞状態について、遊技進行に影響を与えることなくCU側からのコマンドによって解除可能となる。
なお、S台の持点制御基板117は、CUから前面扉開放要求有のコマンドを受信したときに、ゲーム中、すなわち、リール2L、2C、2Rのいずれか1つが回転中であるか否かを判定し、リール2L、2C、2Rのいずれか1つが回転中である場合には、すべてのリール2L、2C、2Rが停止した後、あるいはすべてのリール2L、2C、2Rが停止して入賞発生時の持点加算数の演算時間経過後に、前面扉2bの閉塞状態を解除するようにしてもよい。
この場合、S台は、可変表示装置(リール2L、2C、2R)で図柄が可変表示しているゲームの最中にロック手段によるロックの解除を指示するための情報(前面扉開放要求有のコマンド)が受信されたときには当該ゲームが終了し前記遊技禁止状態にするまで前記ロック手段によるロックを解除させる制御を遅延させることになる。
あるいは、S台の持点制御基板117は、CUから前面扉開放要求有のコマンドを受信したときに、ゲーム中であるか否かを判定し、ゲーム中である場合には前面扉を開放せずにCUに対して前面扉開放拒否ONのレスポンスを返すようにしてもよい。つまり、S台は、CUから前面扉開放要求有のコマンドを受信したときにゲーム中でない場合に限って、前面扉開放要求を受け付けるようにしてもよい。
次に図23を参照して、CUがカード保持中に電源起動されてそのときにS台が接続されていない異常が発生したときの処理を説明する。カードが挿入されてS台で遊技をしている最中にCUとS台との間の通信断が発生したために、CUの電源を再起動した段階で、CUから機器情報要求のコマンドがS台へ送信される。しかし、S台の未接続異常が発生しているために、S台からのレスポンスがCUに返信されてこない。すると図11で説明したように、CUは、機器情報要求のコマンドをS台に再送する。それにも拘らずS台からのレスポンスが返信されてこない場合には、2回目の機器情報要求をS台に再送する。その2回目の再送に対してもS台からレスポンスが返信されてこない場合には、この段階でCUは、通信異常と判断し、未接続によりエラーが発生した旨の表示を表示器312により行なわせる制御を実行する。
この状態で、遊技場の店員がそのCUに対してリモコン操作し、挿入されているカードを強制的に排出する赤外線信号をIR感光ユニット320へ出力すると、その強制排出信号が制御部323へ入力される。CUはそれを受けて、CUでバックアップしている「持点数」を挿入されているカードの「持点(貯メダル)」に加算するとともに、CUの「持点数」「接続時刻」を0クリアしたうえで、挿入されているカードを排出する指令をカードリーダライタ327へ出力する。それを受けたカードリーダライタ327は、取込んでいるカードを排出する。
その後、CUは、S台に対して機器情報要求のコマンドを送信して接続シーケンス(図13参照)の再開処理を行なう。S台の未接続異常が発生してから接続シーケンス(図13参照)の再開処理が実行されて最初の動作応答をS台が送信するまでの間に、加算数(たとえばj)または減算数(たとえばr)が発生している場合の処理は、図13の再開処理で行なわれる。図13を参照して、CUは、最初の動作応答をS台から受信することにより、持点数=0+j(加算数)+r(減算数)を算出して、その算出結果である持点数=j+rをバックアップする。
次に図24を参照して、CUからの動作指示(要求動作無)がS台に未到達の場合の処理を説明する。なお、ここでは、3BETによる1ゲームが開始してから入賞が発生し、15点が遊技者に付与されるまでの間でのシーケンスを例示する。
S台は、CUからの動作指示のコマンドを受信したことにより、現在持点関連情報記憶領域に記憶されている現加算減算数を、前持点関連情報記憶領域に、前加算減算数としてバックアップ記憶させ、現在持点関連情報記憶領域に記憶されている現加算減算数のデータを0クリアするというバックアップクリア処理を行なうのであるが、図24の場合にはCUからの動作指示がS台に未到達である。ゆえに、S台では、前述のバックアップクリア処理が行なわれない。その結果、賭数設定により減算数が発生し、また、入賞の発生により加算数が発生するたびに、それらデータを現在持点関連情報記憶領域に現在持点関連情報として加算記憶する。
まず、現時点の持点数=520のある時点において、S台がCUに対して3BETのゲーム開始前に動作応答(加算数および減算数ともに0)を返信したものとする。続いて、CUが動作指示として要求無、SQN=nのコマンドをS台に送信する。しかし、そのコマンドがS台に到達しないために、S台からのレスポンスがCUに返信されない。その結果、図11に基づいて説明したように、CUは同じ動作指示のコマンドを再度S台へ送信する。この再度の送信もS台に到達しなかった場合に、S台からのレスポンスがCUに返信されないために、CUは同じ動作指示について2回目の再送信を行なう。この再送信が繰返されるときには、SQNの値がnで維持され、「1」の加算更新は行なわれない。その間に3BETのゲームが開始し、やがてそのゲームが終了する。
2回目の再送信でコマンドがS台に到達した場合に、その動作指示の到達までの間において、S台では、前述したように、3BETゲームが開始・終了しており、賭数設定に応じた減算数が3発生するとともに、入賞に応じた加算数が15発生している。このため、S台は、ゲームの開始時に減算数=3のデータを現在持点関連情報として記憶し、さらにゲームの終了時に加算数=15のデータを現在持点関連情報として記憶している。そして、その記憶されている加算数=15、減算数=3を用いて、現時点における持点数=520+15−3=532を計算し、動作応答として、SQN=n、持点数=532、加算数=15、減算数=3の動作応答のレスポンスをCUへ送信する。
CUはそれを受けて、持点数=520+15(加算数)−3(減算数)=532を算出し、その532に持点数を修正して記憶する処理を行なう。
このように、S台は、初めの動作応答を送信してから所定期間が経過しても動作応答の送信を指示する動作指示を受信できない状態が継続する間、ゲームの進行に伴う持点の変化量に基づいて、記憶している変化量を更新する。そして、やがて、動作指示が受信されたときに、その更新されている持点の変化量を加算数および減算数として送信する。
次に図25を参照して、S台からの動作応答(要求動作無に対する応答)がCUに未到達の場合の処理を説明する。この図25に示す場合には、CUからのコマンドがS台に入力されるために、前述したバックアップクリア処理が実行されるが、次回のCUからS台に送信されてくるコマンドのSQNの値が前回のSQNの値と同じであるために、S台は、CUへ送信した動作応答のレスポンスがCUに到達していないことによる再送であると判断し、前回持点関連情報である前加算減算数のデータを0クリアすることなくそれらデータに対して現在持点関連情報としての現加算減算数を加算する。
なお、図25では、3BETによる第1ゲームが開始してから入賞が発生し、10点が遊技者に付与され、続いて3BETによる第2ゲームが開始した段階までS台からの動作応答が未到達であった場合のシーケンスを例示する。
具体的には、現時点の持点数=520として、まずCUが動作指示として要求無、SQN=nのコマンドをS台へ送信する。それを受けたS台側では、3BET操作が検出されており、その段階で加算数=0、減算数=3、持点=517のデータが生成されている。この場合、S台は、加算数=0、減算数=3のデータを前加算数、前減算数にバックアップ記憶させるとともに、これらを含む動作応答のコマンドを作成して、SQN=n、持点数=517、加算数=0、減算数=3のレスポンスをCUへ送信する。また、S台は、現在持点関連情報としての現加算数および現減算数のデータを0クリアする。
ところが、そのレスポンスがCUに到達しないために、CUでは、前回と同じ動作指示すなわち要求無、SQN=nのコマンドをS台へ送信する。
それを受けたS台側では、10点相当の入賞が発生しており、その段階で加算数=10、減算数=0、持点=527のデータが生成されている。S台は、今回受信した動作指示のコマンドのSQNと前回受信した動作指示のコマンドのSQNとが同じnの値であるために、送信した動作応答のレスポンスがCUに到達しなかったことによる再送であると判断し、前回持点関連情報としての前加算数および前減算数のデータをクリアすることなくそれらデータに対して現在持点関連情報としての現加算数および現減算数のデータを加算してバックアップする。その結果、前加算数=0+10=10、前減算数=3+0=3となる。
S台は、これらデータからなる動作応答のレスポンスを作成した後、現加算数および現減算数のデータを0クリアする。そして、動作応答として、S台は、SQN=n、持点数=527、加算数=10、減算数=3のレスポンスをCUへ送信する。しかし、このレスポンスもCUに到達しないために、CUでは、再度同じ動作指示(要求無、SQN=n)のコマンドをS台へ送信する。
それを受けたS台では、前回のSQNと今回のSQNとがともにnであり変化していないことを判断して動作応答のレスポンスがCUに到達していないための再送信であることを検知する。この段階で、S台側では、第2ゲームを開始するための3BET操作が検出されており、加算数=0、減算数=3、持点=524のデータが生成されている。
この場合、S台は、前回持点関連情報としての前加算数および前減算数のデータをクリアすることなくそれらデータに対して現在持点関連情報としての現加算数および現減算数のデータを加算してバックアップする。その結果、前加算数=10+0=10、前減算数=3+3=6となる。
S台は、これらデータからなる動作応答のレスポンスを作成した後、現加算数および現減算数のデータを0クリアする。そして、動作応答として、S台は、SQN=n、持点数=524、加算数=10、減算数=6のレスポンスをCUへ送信する。
この動作応答のレスポンスがCUに到達したために、CUでは、持点数=520+10−6=524を算出し、その524に持点のデータを修正して記憶する処理を行なう。
このように、先に送信した動作応答がCUに到達しなかったときには、S台は、未達の動作応答を再送した上で次の動作応答を送信するのではなく、未達であった情報を合算した後の情報を次の動作応答として送信する。その結果、遊技用装置では、持点数に関する情報を確実かつ効率的に収集可能となる。なお、図25の例では、S台からの動作応答が1回未達の場合について説明したが、仮に動作応答が2回未達であった場合には、3回目に送信される動作応答には、2回目に送信された動作応答の情報を合算した合算値が含められることになる。
次に図26を参照して、CUからの動作指示(加算要求)がS台に未到達の場合の処理を説明する。現時点での持点数=520とし、貯メダル再プレイまたはプリペイド残高からの引落とし操作があった場合の加算要求数=25とし、まずCUが動作指示として、加算要求有、SQN=n、および加算要求数=25のデータを含むコマンドをS台へ送信する。
しかしそのコマンドがS台に到達しないために、S台からのレスポンスがCUに返信されてこない。その結果、前述と同様に、CUは同じ動作指示のコマンドを再送信する。その再送信のコマンドもS台に到達しなかったためにそれに対応するS台からのレスポンスがCUに送信されてこない。よって、前述と同様にCUは同じ動作指示のコマンドについて2回目の再送信を行なう。この2回目の再送信コマンドがS台に到達する。CUからの動作指示のコマンドの未到達期間においては、S台では、前述のバックアップクリア処理を行なうことなく、現在持点関連情報としての現加算減算数に加減算データを加算して記憶する。
そして、S台は、現時点の持点数=520+25(加算要求数)+10(現加算数)−3(現減算数)=552を算出し、現時点の持点数データを552とし、動作応答のレスポンスを作成する。具体的には、S台は、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n、持点数=552、加算数=10、減算数=3のレスポンスをCUへ送信する。
CUは、それを受けて、持点数=520+25+10−3=552を算出し、その615に持点数データを修正して記憶する。
次に図27を参照して、S台からの動作応答(加算要求に対する応答)が未到達の場合の処理を説明する。ここでは、当初の持点数=520で、貯メダル再プレイまたはプリペイド残高から引落として遊技使用するための操作が行なわれて25点の加算要求が発生した場合を説明する。また、ここでは、S台側において3BETによる第1ゲームが開始してから入賞が発生せず、続いて3BETによる第2ゲームが開始した後に10点が付与される入賞が発生した場合のシーケンスを例示する。
まずCUは、動作指示として、加算要求有、SQN=n、および加算要求数=25のコマンドをS台へ送信する。それを受けたS台側では、賭数3の第1ゲームを開始させるために減算数=3が生じている、そこで、S台側では、記憶現在持点関連情報として、加算数=0、減算数=3、ならびにSQN=nのデータを、前回持点関連情報記憶領域にバックアップ記憶させるとともに、持点数=520+25+0−3=542を算出して持点数=542を記憶する。
そして、S台は、動作応答のレスポンスを作成した後、現在持点関連情報記憶領域の記憶データを0クリアし、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n、持点数=542、加算数=0、減算数=3のレスポンスをCUへ送信する。
しかし、そのレスポンスがCUに到達しなかったために、CUは、前回と同じ動作指示のコマンドをS台に再送信する。その再送信に際しては、SQNを「1」加算更新することなく前回と同じ値nのSQNをS台へ送信する。
S台では、そのコマンドを受信してSQNが前回と同じnの値となっているために、送信したレスポンスがCUに到達しなかったことによる再送であることを検知し、受信したコマンドに加算要求数=25が含まれているもののそのコマンドに基づいた持点の加算更新を行なわない。つまり、加算要求に応じた加算更新は2重実行しない。
また、S台側では、その段階で、賭数3の第2ゲームを開始させるために減算数=3が生じている、そこで、S台側では、前回持点関連情報記憶領域に既に記憶されている前回持点関連情報に対して現在持点関連情報記憶領域に記憶されているデータすなわち加算数=0、減算数=3を、加算して記憶する。そして、持点数=542+0−3=539を算出し、持点数を539に修正したうえで記憶する。
その後、S台は、動作応答のレスポンスを作成する。具体的には、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n、持点数=539、加算数=0、減算数=6をレスポンスとしてCUへ送信する。
このレスポンスもCUに到達しなかったために、CUは同じ動作指示のコマンドについて2度目の再送信を行なう。
S台では、前述と同様に再送検知を行ない、加算要求数=25を受信しつつもそれに伴う加算更新は行なわず、加算要求に応じた加算更新の2重実行を行なわない。また、この段階で、S台側では第2ゲームが入賞したことによって、加算数=10が生じている。そこでS台側では、前述と同様に、前回持点関連情報記憶領域への記憶、持点数の算出、レスポンスの生成、現在持点関連情報記憶領域の0クリアを行なった後、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n、持点数=549、加算数=10、減算数=6のレスポンスをCUへ送信する。このレスポンスがCUに到達したために、CUでは、持点数=520+25+10−6=549を算出し、持点数を549に修正して記憶する。
このように、S台では、CUから送信されてきた加算要求数データを含むコマンドを受信しても、そのコマンドに含まれるSQNの値が前回のコマンドのSQNの値と同じであった場合には、再送信であると判断し、追加の加算要求であると判断せず、持点の加算更新を行なわず、加算要求に応じた加算更新の2重実行を行なわない。
次に図28を参照して、CUからの動作指示(減算要求)がS台に到達しなかった場合の処理を説明する。当初の持点数=520で、ワゴンオーダー等の発生により300点の減算要求が発生した場合を説明する。まずCUは、動作指示として、減算要求有、SQN=n、および減算要求数=300のコマンドをS台へ送信する。ところがそのコマンドがS台に到達しなかったために、S台からのレスポンスがCUへ返信されない。よって、CUは再度同じ動作指示のコマンドをS台へ送信する。この再送信のコマンドもS台に到達しなかったためにS台からのレスポンスがCUへ返信されない。そこでCUは同じ動作指示のコマンドについて、2回目の再送信を行なう。この2回目の再送信のコマンドがS台に到達する。
S台では、CUからの動作指示のコマンドが未到達の期間中、図24の処理と同様に、加算数および減算数が発生するたびに現在持点関連情報記憶領域にそれらデータを記憶する。たとえば、この図28では、加算数=10、減算数=0になっていたものとする。すると、3回目の動作指示のコマンドがようやくS台に入力された段階で、持点=520−300+10−0=230を算出して、その持点=230を記憶する。そして、動作応答として、減算拒否OFF、SQN=n、持点数=230、加算数=10、減算数=0のレスポンスをCUへ送信する。
CUではそれを受けて、持点=520−300+10−0=230を算出し、その230に持点を修正して記憶する。
このように、CUは、持点からの減算を行なう際には、まず減算要求有および減算要求数のデータを含む動作指示のコマンドをS台へ送信し、それに対する動作応答としてのレスポンスがCUへ返信されてきたのを待って、減算要求分を持点から減算する。持点を加減算して現在の持点を管理する主管理機能はCU側にあるものの、S台において遊技の進行に伴い刻々変化する持点に対してCU側ではS台からの加減算数を含む動作応答が返信されてきて初めて持点の加減算を行なって現在の持点を算出することができるのであり、そのS台からの動作応答を待つ期間分、S台に比べてCUでの持点の算出時期が遅れる。
したがって、CU側での現時点の持点データはS台に対して時間遅れのあるデータであり、仮にCU側での現時点の持点が減算要求数分あるからといっても、S台側では実際には減算要求数分の持点が残っていない恐れもある。ゆえに、本実施の形態においては、持点の減算に際しては、CUはS台からの動作応答のレスポンスを待って、減算要求分の持点の減算を行なうようにしているのである。
次に図29を参照して、S台からの動作応答(減算要求に対する応答)がCUに到達しなかった場合の処理を説明する。ここでは、S台側において3BETによるゲームが開始した後に10点が付与される入賞が発生した場合のシーケンスを例示する。
当初の持点数=520、減算要求数=300として、まずCUは、動作指示として、減算要求有、SQN=n、および減算要求数=300のコマンドをS台へ送信する。それを受けたS台側では、賭数3のゲームを開始させるために減算数=3が生じている、そこで、S台側では、現在持点関連情報としての、加算数=0、減算数=3、ならびにSQN=nのデータを、前回持点関連情報記憶領域にバックアップ記憶させるとともに、持点数=520−300+0−3=217を算出して持点数=217を記憶する。
そして、S台は、動作応答のレスポンスを作成した後、現在持点関連情報記憶領域の記憶データを0クリアし、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n、持点数=217、加算数=0、減算数=3のレスポンスをCUへ送信する。
しかし、そのレスポンスがCUに到達しなかったために、CUは、前回と同じ動作指示のコマンドをS台に再送信する。その再送信に際しては、SQNを「1」加算更新することなく前回と同じ値nのSQNをS台へ送信する。
S台では、そのコマンドを受信してSQNが前回と同じnの値となっているために、送信したレスポンスがCUに到達しなかったことによる再送であることを検知し、受信したコマンドに減算要求数=300が含まれているもののそのコマンドに基づいた持点の減算更新を行なわない。つまり、減算要求に応じた減算更新は2重実行しない。
また、S台では、コマンドの再送検知を行なったために、図25の処理と同様に、前回持点関連情報記憶領域に既に記憶されている前回持点関連情報に対して現在持点関連情報記憶領域に記憶されているデータすなわち加算数=10、減算数=3を加算して記憶する。なお、ここでの加算数=10は、ゲームの入賞結果に基づくものである。さらに、持点数=217+10−0=227を算出し、持点数を227に修正したうえで記憶する。
その後、S台は、動作応答のレスポンスを作成する。具体的には、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n、持点数=227、加算数=10、減算数=3をレスポンスとしてCUへ送信する。
このレスポンスもCUに到達しなかったために、CUは同じ動作指示のコマンドについて2度目の再送信を行なう。
S台では、前述と同様に再送検知を行ない、減算要求数=300を受信しつつもそれに伴う減算更新は行なわず、減算要求に応じた減算更新の2重実行を行なわない。そして前述と同様に、前回持点関連情報記憶領域への記憶、持点数の算出、レスポンスの生成、現在持点関連情報記憶領域の0クリアを行なった後、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n、持点数=227、加算数=10、減算数=3のレスポンスをCUへ送信する。このレスポンスがCUに到達したために、CUでは、持点数=520−300+10−3=227を算出し、持点数を185に修正して記憶する。
このように、S台では、CUから送信されてきた加算要求数データを含むコマンドを受信しても、そのコマンドに含まれるSQNの値が前回のコマンドのSQNの値と同じであった場合には、再送信であると判断し、追加の減算要求であると判断せず、持点の減算更新を行なわず、減算要求に応じた減算更新の2重実行を行なわない。
次に図30を参照して、CUの加算要求に対してS台が加算拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。ここでは、S台側において10点が付与される入賞が発生し、その後に新たなゲームが開始されていない場合のシーケンスを例示する。また、ここでは、当初の持点数=520、CUに挿入されている遊技用記録媒体(カード)の残高=1000円とする。
まずCUから動作指示として、要求無およびSQN=nのコマンドがS台へ送信される。それを受けたS台側では、入賞の発生によって加算数=10が生じている、そこで、S台は、持点=520+3−0=523を算出してその持点数、加算数、減算数のデータを含む動作応答をCUへ返信する。CUはその動作応答に基づいて持点を算出して持点=523に修正する。
次に貸出しボタン321が押下操作され、CUは、動作指示として、加算要求有、SQN=n+1、および加算要求数=25のコマンドをS台へ送信する。S台では、何らかの理由で、加算を拒否する加算拒否ONを含む動作応答のレスポンスをCUへ返信する。
CUは、加算拒否OFFを含む動作応答を受信したために、再度加算要求有および加算要求数=25を含む動作指示のコマンドをS台へ送信する。S台では、再度加算拒否ONを含む動作応答のレスポンスをCUへ返信する。CUは、それを受けて、加算要求有および加算要求数=25を含む動作指示のコマンドについて、2度目の再送信を行なう。これに対してもS台から加算拒否ONを含む動作応答がCUに返信された場合に、CUは、S台において持点の加算ができないことを判別し、コネクションを終了させるためのFINの信号をS台へ送信する。
S台では、コネクションの終了を了解した旨を示すFIN・ACKの信号をCUへ返信するとともに、リカバリデータとして、SQN=n+3、前回数としての、前加算数=0、前減算数=0、現在数としての、現持点数=523、現加算数=0、現減算数=0のデータを記憶する。
一方、CUは、以降において実行するリカバリ処理のため、バックアップ値としてのSQNを、n+3+2(SQN異常にするために2加算する)に変更してから、通信コネクションをリセットする。SQNは、現在値に対して「1」ずつ加算されるものである。しかし、ここでは、SQNをあえて異常な値にするために、現在値(n+3)に対して「2」加算する。これにより、CUは、S台から送信されてきたリカバリ応答に含まれているSQNの値(n+3)に対して「2」の差がある異常を判別し、後述するリカバリ処理後の加算要求有および加算要求数=25を含む動作指示の送信処理を実行する。
CUは通信コネクションをリセットした後、コネクション確立要求としてのSYNの信号をS台へ送信する。S台は、それを受けて、コネクション確立要求を了解したことを示すSYN・ACKの信号をCUへ返信する。それ以降CUとS台との間で、図13の処理で示した、機器情報要求のコマンド、機器情報応答のレスポンス、認証要求のコマンド、認証応答のレスポンス、リカバリ要求のコマンド、リカバリ応答のレスポンスの送受信が行なわれる。このリカバリ応答のレスポンスでは、S台側において記憶している前述したリカバリデータがCU側に送信される。
CUは、そのリカバリ応答に含まれているSQN=n+3の値とバックアップしているSQNの値(n+3+2)とを比較して、「2」の隔たりがあることを判別し、S台側に強制的に持点を加算させるための異常時処理を実行する。具体的には、まず、リカバリを行ない、CU側で強制的に持点を加算する処理、すなわち、持点=523(CU持点)+25(加算要求数)=548の算出を行なって持点数を548に修正する。
次にCUは、リカバリ後の動作指示で、S台側に強制的に持点を加算させるコマンドをS台へ送信する。具体的には、動作指示として、加算要求有(図7(b)の持点数加算要求)および加算要求数=25を含むコマンドをS台へ送信する。
S台は、リカバリ後の動作指示(加算要求)を受けたときに、S台でその加算要求を拒否できないようにプログラムされており、リカバリ後の加算要求を受けることにより、S台では、持点=523+25=548を算出して持点を548に修正する。
この図30の処理においても、残高の消費は、S台からの動作応答のレスポンスを待つことなくCU側で確定するものであるために、S台からの動作応答として加算拒否ONを含むレスポンスが返信されてきたとしても、それ以前の段階で既に残高消費がCU側において確定している。
次に図31を参照して、CUの減算要求に対してS台が減算拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。ここでは、途中でS台側において3BETによるゲームが開始した場合のシーケンスを例示する。
まず、当初の持点数=502として、動作指示のコマンドおよび動作応答のレスポンスをCUとS台との間で1往復送受信した段階で、加算数=0、減算数=0になっているために、持点に変化はない。
この段階でワゴンサービスのオーダー等が発生して500点の減算要求が生じた場合に、CUは、動作指示として、減算要求有、SQN=n+1、および減算要求数=500のコマンドをS台へ送信する。このコマンドを受けた段階では、S台側では、賭数3のゲームを開始させるために減算数=3が生じており、S台が把握している現時点における持点数=502−3=499となっている。その結果、減算要求数(500)に対して現時点の持点数(499)の方が少ないために、500の減算要求に応えることができない。よって、S台は、動作応答として、減算要求を拒否する旨を示す減算拒否ON、SQN=n+1、持点数=499、加算数=0、減算数=3、のレスポンスをCUへ送信する。
CUは、それを受けて、持点=502+0−3=499を算出して持点を499に修正する。そして、減算拒否の検知を行ない、減算キャンセルの処理を行なう。この減算キャンセルの処理は、たとえば、表示器312により、「持点不足で減算できません」などのメッセージを表示する。
そして以降、通常の動作指示および動作応答のポーリングを行なう。
次に図32を参照して、CUのクリア指示要求に対してS台がクリア拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。返却ボタンが押された直後に10点の入賞が発生した場合のシーケンスを例示する。
当初の持点数=520で返却ボタン322が押下操作されたときに、図32には図示を省略しているが、図21の処理と同様に、CUはS台に対して、動作指示として、遊技を禁止するための禁止要求有およびクリア要求無のデータを含むコマンドをS台へ送信する。S台では、それを受けて、賭数設定ができない賭数操作無効状態(遊技禁止状態)に制御する。その後、1ゲーム規制時間に対応する4.1秒以上のウエイト時間(たとえば、10秒)を設ける。このウエイト時間の間、S台とCUとの間でポーリングを継続する。そして、ウエイト時間が経過した段階で、S台は、動作応答として、禁止拒否OFF、SQN=n+N、持点数=500、加算数=0、減算数=0、遊技禁止のレスポンスをCUへ送信する。これによって、CUは、S台が遊技禁止状態になったと判断する。
その後、CUは、持点を更新した上で、クリア要求有およびSQN=n+1の動作指示のコマンドをS台へ送信する。それを受けたS台は、何らかの理由でクリアできない旨を示すクリア拒否ON、SQN=n+1、持点数=530、加算数=0、減算数=0の動作応答のレスポンスをCUへ送信する。そしてCUはクリア拒否を検知し、動作指示として要求無およびSQN=n+2のコマンドをS台へ送信し、クリアキャンセルの処理を行なう。このクリアキャンセルの処理は、たとえば「返却操作されましたがクリアできずキャンセルします」などのメッセージを表示器312に表示する等の処理である。以降CUとS台との間で動作指示および動作応答の通常のポーリングを行なう。
図33を参照して、CUの遊技許可要求に対してS台が許可拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。当初の持点数=520とし、何らかの遊技禁止要因が発生したトラブル状態において、S台の遊技が禁止されている状態で動作指示のコマンドおよび動作応答のレスポンスがCUとS台との間で送受信され、図33の「遊技禁止要因解消」の段階で遊技禁止要因が解消されたとする。
そのときに、CUは、動作指示として、遊技許可要求有およびSQN=n+1のコマンドをS台へ送信する。しかし、S台は、何らかの理由で、ゲーム継続できない状態すなわち遊技許可要求を拒否する許可拒否ONを含む動作応答のコマンドをCUへ返信する。
CUは、それを受けて、遊技許可されるまで、動作指示として遊技許可要求有を含むコマンドをS台へ繰返し送信する。
次に図34を参照して、CUの遊技禁止要求に対してS台が禁止拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。当初の持点数=520とし、CUとS台との間で通常の動作指示のコマンドおよび通常の動作応答のレスポンスの送受信が行なわれ、図34の「遊技禁止要因発生」の段階で、たとえば返却ボタン322が操作される等の遊技禁止要因が発生したとする。この段階でCUは、動作指示として、遊技禁止要求有およびSQN=n+1のコマンドをS台へ送信する。S台では、何らかの理由で遊技禁止要求を拒否する禁止拒否ONを含む動作応答のレスポンスをCUへ返信する。CUは、それを受けて遊技禁止拒否を検知し、遊技禁止されるまで、動作指示として、遊技禁止要求有を含むコマンドをS台へ送信する。
次に図35を参照して、CUの前面扉開要求に対してS台が前面扉開拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。ここでは、10点が付与される入賞が発生した場合のシーケンスを例示する。
当初の持点数=520として前面扉2bの開放指示の入力が検知された場合に、図35では図示されていないが、図22の処理と同様に、CUは動作指示として、禁止要求有および前面扉開要求有のコマンドをS台へ送信する一方、S台は、それを受けて、賭数操作無効状態(遊技禁止状態)にするとともに、動作応答として、禁止拒否OFFおよび遊技禁止を含むレスポンスをCUへ送信する。そして、図22の処理と同様に、S台は、1ゲーム規制時間に対応する4.1秒以上のウエイト時間(たとえば、10秒)を設ける。この間で、S台側で入賞の発生に伴って加算数=10が生じており、S台からCUへは、加算数=10を含む動作応答が送信される。その後、ウエイト時間中においてもCUからS台に対して禁止要求有および前面扉開要求有のコマンドが送信される。
ところが、S台は、それを受けて、何らかの理由で前面扉2bのロックを解除して開放することを拒否する前面扉開拒否ONを含む動作応答のレスポンスをCUへ送信する。
CUはそれを受けて前面扉開拒否を検知し、動作指示として要求無を含むコマンドをS台へ送信するとともに、前面扉開キャンセルの処理を行なった後以降通常のポーリングを実行する。この前面扉開キャンセルの処理は、たとえば、「前面扉の開放ができません」などのメッセージを表示器312により表示させる等の処理である。
次に、図36〜図44を参照してリカバリ処理について説明する。
まず、図36を参照して、加減算データに関する動作応答到達後のCU側での電源断発生時のリカバリ処理を説明する。ここでは、10点の入賞が発生した後、3BETによる新たなゲームが開始した後に入賞が発生せずにゲームが終了した場合のシーケンスを例示する。
当初の持点数=520でSQN=nの状態で、CUは動作指示のコマンドをS台に送信する。それを受けたS台側では、入賞の発生によって加算数=10が生じている、そこで、S台は、動作応答として、持点数=530、加算数=10、減算数=0の加減算データを含む動作応答をCUへ送信する。その動作応答がCUに到達したことによってCUは持点数を530に修正する。その段階でCUにおいて電源断が発生した場合に、以降CUからのコマンドがS台へ送信されなくなる。
この場合、S台は、図12で説明したように、10秒以上コマンドを受信できなかった場合には、通信断と判断し、未接続状態へ遷移するとともに遊技禁止状態(図面の“プレー停止”)にする。ただし、図36に示すように、電源断が発生した段階で既に減算数=3が設定されており、新たなゲームが開始されている。この場合には、新たに開始されたゲームの進行自体を停止することはない。その結果、減算数=3に基づいて減算データの記憶が現在持点関連情報記憶領域でなされ、それに伴って持点=530+0−3=527が算出されてその持点=527が記憶される。
次にCUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図14の処理と同様に、機器情報要求、機器情報応答、認証要求、認証応答、リカバリ要求、リカバリ応答の送受信をCUとS台とが行なう。
S台では、リカバリデータとして、SQN=n、前回数としての、前加算数=10、前減算数=0、現在数としての、現持点数=527、現加算数=0、現減算数=3を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり動作指示送信中でなく、かつ双方のSQNが一致していると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、持点数=530(CUの持点数)+0(現加算数)−3(現減算数)=527、加算累計=10、減算累計=3に修正する。
なお、この図36では、10点の入賞が発生した後、3BETによる新たなゲームが開始した後に入賞が発生せずにゲームが終了した場合を例に挙げた説明した。しかし、3BETによる新たなゲームが開始した直後に、図36の「切断検知(プレー停止)」が発生して、賭数操作不能状態となり、その後に入賞が発生するような場合も考えられる。
このような場合には、「切断検知(プレー停止)」後に発生した入賞による持点加算分も含めてリカバリデータが生成される。たとえば、その入賞が15点の入賞であるとすれば、図36の「リカバリデータ」のうちの「現在数」について、「現加算数=15」、「現持点数=527+15」となる。
あるいは、「切断検知(プレー停止)」後に発生した入賞がビッグボーナスのような他の遊技状態への移行を伴う移行役である場合には、図36では図示を省略している外部出力情報が生成されるのであり、このように「切断検知(プレー停止)」後に遊技状態に変化が生じた場合にも、その変化に応じた外部出力情報が生成されて、リカバリデータの1つとして記憶される。
以下、さらに図37〜図44を用いて、順次、リカバリに関する説明を行なうが、図37〜図44のいずれの場合においても、「切断検知(プレー停止)」後に入賞が発生し、あるいは遊技状態に変化が生じた場合には、その入賞による持点加算分、あるいは遊技状態の変化に応じた外部出力情報も含めてリカバリデータが生成される。
次に図37を参照して、動作指示到達前のCU側における電源断発生時のリカバリ処理を説明する。ここでは、3BETによる1ゲームが開始してから10点の入賞が発生した場合のシーケンスを例示する。
当初の持点数=520として、動作指示のコマンドを受けたS台が、動作応答として、SQN=n、持点数=517、加算数=0、減算数=3のレスポンスをCUへ送信する。それに伴ってCUは、持点=517に修正する。その後、CUは、動作指示として、要求無およびSQN=n+1のコマンドをS台へ送信する。そのコマンドがS台に到達せず、その直後にCUにおいて電源断が発生した場合に、図12の処理と同様に、S台は、最後のレスポンスを送信した後10秒間以上コマンドが受信できなかった場合に、通信断と判断して未接続状態へ遷移するとともに、遊技禁止状態にする。ただし、図37に示すように、電源断が発生した段階ですでにゲームが開始されている場合には、すでに開始されたゲームの進行自体を停止することはない。その結果、図37の例では、既に開始されたゲームの結果として10点の入賞が発生し、加算数=10が生じている。この加算数に基づいた記憶が現在持点関連情報記憶領域でなされ、それに伴って持点=517+10−0=527が算出されてその持点=527が記憶される。
次に、CUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図14の処理と同様に、機器情報要求、機器情報応答、認証要求、認証応答、リカバリ要求、リカバリ応答の送受信をCUとS台とが行なう。
S台では、リカバリデータとして、SQN=n、前回数としての、前加算数=0、前減算数=3、現在数としての、現持点数=527、現加算数=10、現減算数=0を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり動作指示送信中でなく、かつS台側のSQNがCU側のSQNより1つ前のため、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、持点数=517(CUの持点数)+10(現加算数)−0(現減算数)=527、加算累計=10、減算累計=0に修正する。
次に図38を参照して、加減算データに関する動作応答到達前にCU側で電源断が発生したときのリカバリ処理を説明する。ここでは、3BETによる1ゲームが開始してから10点の入賞が発生した場合のシーケンスを例示する。
図38では、当初の持点数=520として、1回目の動作指示および動作応答がCUとS台との間で送受信された後、2回目の動作指示がS台に送信され、SQN=n+1、持点数=517、加算数=0、減算数=0の動作応答がS台からCUに送信されている。
しかし、その2回目の動作応答がCUに到達せず、その動作応答に従った動作応答処理をCUが実行する前にCUで電源断が発生している。この場合、S台は、2回目の動作応答の送信後10秒が経過した時点でコマンドが送信されてこなければ通信切断検知して遊技禁止状態とする。
次にCUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図14の処理と同様に、機器情報要求、機器情報応答、認証要求、認証応答、リカバリ要求、リカバリ応答の送受信をCUとS台とが行なう。
S台では、リカバリデータとして、SQN=n+1、前回数としての、前加算数=0、前減算数=0、現在数としての、現持点数=527、現加算数=10、現減算数=0を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり動作指示送信中でなく、かつ双方のSQNが一致してしるため、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、持点数=517(CUの持点数)+0(現加算数)+10(現加算数)−0(現減算数)−0(現減算数)=527、加算累計=0(現加算数)+10(現加算数)、減算累計=0(現減算数)+0(現減算数)に修正する。
次に、図39を参照して、加算要求到達前の段階でCU側において電源断が発生したときのリカバリ処理を説明する。ここでは、3BETによる1ゲームが開始してから入賞が発生し、10点が遊技者に付与されるまでの間でのシーケンスを例示する。
当初の持点数=13でプリペイド残高が1000円として、通常の動作指示と通常の動作応答とをCUとS台との間で送受信し、その間に生じた加算数=0および減算数=3に基づいて持点=10となった段階で、貸出しボタン321が押下操作されている。
すると、CUは、SQN=n+1、加算要求数=25とし、残高=1000円−500円=500円を算出して残高を500円に更新して残高の消費をこの段階で確定する。そしてCUは、動作指示として、加算要求有、SQN=n+1、および加算要求数=25を含むコマンドをS台へ送信する。このコマンドがS台へ到達しなかった場合に、S台は、最後のレスポンスを送信してからコマンドを受信しない状態が10秒継続した段階で、切断を検知して遊技禁止状態にする。
一方、CUでは、図11に基づいて説明したように、コマンドの未到達に伴ってS台からのレスポンスがない場合に、同じコマンドを繰返し送信し、2回目の再送を行なった後においてもレスポンスが返信されてこないときに、通信異常(通信断)を検知し、それから20秒後に再接続シーケンスを開始する。
再接続シーケンスを開始した後には、図14の処理と同様に、機器情報要求、機器情報応答、認証要求、認証応答、リカバリ要求、リカバリ応答の送受信をCUとS台とが行なう。
S台では、リカバリデータとして、SQN=n、前回数としての、前加算数=0、前減算数=3、現在数としての、現持点数=20、現加算数=10、現減算数=0を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり、かつS台側のSQNがCU側のSQNより1つ前のため、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、持点数=10(CUの持点数)+25(加算要求数)+10(現加算数)−0(現減算数)=45、加算累計=10、減算累計=0に修正する。
次に図40を参照して、加算要求に対する動作応答到達前の段階でCU側において電源断が発生したときのリカバリ処理を説明する。なお、ここでは、途中で3BETによるゲームが開始してから15点の入賞が発生した場合のシーケンスを例示する。
当初の持点数=5、プリペイド残高=1000円とし、通常の動作指示および通常の動作応答がCUとS台との間で送受信された後に、貸出しボタン321が押下操作されている。するとCUでは、SQN=n+1、加算要求数=25にするとともに、残高=1000円−500円=500円を算出し、残高を500円にしてこの段階で残高の消費を確定させる。そして、CUは、動作指示として、加算要求有、SQN=n+1、および加算要求数=25のコマンドをS台へ送信する。
それを受けたS台側では、賭数3のゲームを開始させるために減算数=3が生じている、そこで、S台側では、動作応答として、SQN=n+1、持点数=27、加算数=0、減算数=3のレスポンスをCUへ送信する。このレスポンスがCUに到達せず、CUにおいてこのレスポンスに応じた動作応答処理を行なう前に電源断が発生した場合に、以降CUからのコマンドがS台へ送信されなくなる。S台では、図12で説明したように、10秒以上コマンドを受信できなかった場合には、通信断と判断し、未接続状態へ遷移するとともに、遊技禁止状態にする。また、S台側ではその間に入賞の発生によって加算数=10が生じており、現在持点関連情報記憶領域の記憶が更新され、また、持点=27+10=37が算出されてその持点=37が記憶される。
次にCUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図14の処理と同様に、機器情報要求、機器情報応答、認証要求、認証応答、リカバリ要求、リカバリ応答の送受信をCUとS台とが行なう。
S台では、リカバリデータとして、SQN=n+1、前回数としての、前加算数=0、前減算数=3、現在数としての、現持点数=37、現加算数=10、現減算数=0を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり動作指示送信中で、かつ双方のSQNが一致していると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、持点数=5(CUの持点数)+25(加算要求数)+0(前加算数)+10(現加算数)−3(前減算数)−0(現減算数)=37、加算累計=0(前加算数)+10(現加算数)、減算累計=3(前減算数)+0(現減算数)に修正する。
次に図41を参照して、減算要求到達前の段階でCU側において電源断が発生したときのリカバリ処理を説明する。ここでは、3BETによる1ゲームが開始してから10点の入賞が発生した場合のシーケンスを例示する。
当初の持点数=520として、CUとS台との間で通常の動作指示および通常の動作応答の送受信が行なわれ、その間に生じた減算数=3に応じて持点数=517になった段階で、ワゴンサービスの要求等によって300の減算要求が発生した場合に、CUでは、SQN=n+1、減算要求数=300として、減算要求有、SQN=n+1、および減算要求数=300のコマンドをS台へ送信する。
このコマンドがS台に到達しなかった場合に、S台は、最後のレスポンスを送信してからコマンドを受信しない状態が10秒継続した段階で、切断を検知して遊技禁止状態にする。
一方、CUでは、図11に基づいて説明したように、コマンドの未到達に伴ってS台からのレスポンスがない場合に、同じコマンドを繰返し送信し、2回目の再送を行なった後においてもレスポンスが返信されてこないときに、通信異常(通信断)を検知し、それから20秒後に再接続シーケンスを開始する。
再接続シーケンスを開始した後には、図14の処理と同様に、機器情報要求、機器情報応答、認証要求、認証応答、リカバリ要求、リカバリ応答の送受信をCUとS台とが行なう。
S台では、リカバリデータとして、SQN=n、前回数としての、前加算数=0、前減算数=3、現在数としての、現持点数=527、現加算数=10、現減算数=0を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり、かつS台側のSQNがCU側のSQNより1つ前のため、減算要求がS台において実行されていないと判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、持点数=517(CUの持点数)+10(現加算数)−0(現減算数)=527、加算累計=10、減算累計=0に修正する。
このように、CUは、SQNの値に基づいてS台において減算要求が実行されていないと判断したことにより、リカバリ処理に伴うバックアップ値の修正において、300の減算要求が発生しておりながらも持点数から減算要求数300の減算を行なわない。
次に図42を参照して、減算要求に対する動作応答の到達前の段階においてCU側で電源断が発生したときのリカバリ処理を説明する。ここでは、S台側において10点が付与される入賞が発生した後に、3BETによるゲームが開始し、その後に10点が付与される入賞が発生した場合のシーケンスを例示する。
当初の持点数=520とし、CUとS台との間で通常の動作指示および通常の動作応答の送受信がなされ、その間に発生した加算数に応じて持点数=530となった段階で、300のワゴンサービスの要求が発生した場合に、CUは、SQN=n+1、減算要求数=300とし、動作指示として、減算要求有、SQN=n+1、および減算要求数=300のコマンドをS台へ送信する。
それを受けたS台側では、賭数3のゲームを開始させるために減算数=3が生じている、そこで、S台は、SQN=n+1、持点数=227、加算数=0、減算数=3のレスポンスをCUへ送信する。ところが、そのレスポンスがCUに到達せず、CUにおいてそのレスポンスに応じた動作応答の処理が実行される前に電源断が発生した場合に、以降CUからのコマンドがS台へ送信されなくなる。
S台では、図12で説明したように、10秒以上コマンドを受信できなかった場合には、通信断と判断し、未接続状態へ遷移するとともに、遊技禁止状態にする。また、その間に10点の入賞が発生しており、これに伴い現在持点関連情報記憶領域のデータが更新され、それに伴って持点=227+10=237が算出されてその持点=237が記憶される。
次にCUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図14の処理と同様に、機器情報要求、機器情報応答、認証要求、認証応答、リカバリ要求、リカバリ応答の送受信をCUとS台とが行なう。
S台では、リカバリデータとして、SQN=n+1、前回数としての、前加算数=0、前減算数=3、現在数としての、現持点数=237、現加算数=10、現減算数=3を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり動作指示送信中で、かつ双方のSQNが一致しているために、S台が減算指示を受信と判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、持点数=530(CUの持点数)+0(前加算数)+10(現加算数)−3(前減算数)−0(現減算数)=537、加算累計=0(前加算数)+10(現加算数)、減算累計=3(前減算数)+0(現減算数)に修正する。
さらに、CUは、リカバリ後の動作指示で、S台側に減算キャンセル分の持点を強制加算させるべく、加算要求有、加算要求数=25を含む動作指示のコマンドをS台へ送信する。S台は、それを受けて、持点=237+300=537を算出し、持点を537に修正して記憶する。
このように、S台が減算指示を受信していると判断した場合においても、減算キャンセルの処理を行なう理由は、減算指示を受信したS台側において必ずその減算指示に従った減算処理を行なっているとは限らず、S台側で減算の拒否が行なわれた可能性もある。このようなS台側での減算の拒否が行なわれた場合には、CU側において減算を確定してしまうと持点の残数がマイナス値となるという不都合が生じる。このような理由により、減算キャンセルを行なう。その結果、このようなCU側電源断発生時において、S台側では持点残数が不足するために減算指示を拒否したはずであるにもかかわらず、減算が行なわれたこととなってS台側の持点の残数がマイナス値になってしまう不都合を防止できる。
次に図43を参照して、クリア要求到達前の段階でCU側において電源断が発生したときのリカバリ処理を説明する。ここでは、S台側において3BETによるゲームが開始した後に10点が付与される入賞が発生した場合のシーケンスを例示する。
図43のシーケンスにおいては、挿入されている記録媒体(カード)を返却するための返却ボタン322が押下操作された段階で持点数=500である。図43では、図21の処理と同様に、CUはS台に対して、動作指示として、遊技を禁止するための禁止要求有およびクリア要求無のデータを含むコマンドをS台へ送信する。S台では、それを受けて、賭数設定ができない賭数操作無効状態(遊技禁止状態)に制御する。その後、1ゲーム規制時間に対応する4.1秒以上のウエイト時間(たとえば、10秒)を設ける。このウエイト時間の間、S台とCUとの間でポーリングを継続する。そして、ウエイト時間が経過した段階で、S台は、動作応答として、禁止拒否OFF、SQN=n+N、持点数=497、加算数=0、減算数=3、遊技禁止のレスポンスをCUへ送信する。これによって、CUは、S台が遊技禁止状態になったと判断する。
その後、CUは、持点を497に更新した上で、クリア要求有およびSQN=n+N+1の動作指示のコマンドをS台へ送信する。ところが、そのコマンドがS台に到達しなかった場合に、S台は、最後のレスポンスを送信してからコマンドを受信しない状態が10秒継続した段階で、切断を検知して遊技禁止状態にする。
一方、CUでは、図11に基づいて説明したように、コマンドの未到達に伴ってS台からのレスポンスがない場合に、同じコマンドを繰返し送信し、2回目の再送を行なった後においてもレスポンスが返信されてこないときに、通信異常(通信断)を検知し、それから20秒後に再接続シーケンスを開始する。
再接続シーケンスを開始した後には、図14の処理と同様に、機器情報要求、機器情報応答、認証要求、認証応答、リカバリ要求、リカバリ応答の送受信をCUとS台とが行なう。
S台では、リカバリデータとして、SQN=n+N、前回数としての、前加算数=0、前減算数=3、現在数としての、現持点数=507、現加算数=10、現減算数=0を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり、かつS台側のSQNがCU側のSQNより1つ前のため、クリア要求は到達していないと判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、持点数=497(現持点数)+10(現加算数)−0(現減算数)=507、加算累計=10、減算累計=0に修正する。
次に図44を参照して、クリア要求に対する動作応答の到達前の段階でCU側において電源断が発生した場合のリカバリ処理を説明する。ここでは、S台側において新たにゲームが開始されず、また、入賞も発生していない場合のシーケンスを例示する。
図44のシーケンスにおいては、挿入されている記録媒体(カード)を返却するための返却ボタン322が押下操作された段階で持点数=500である。図44では、図21の処理と同様に、CUはS台に対して、動作指示として、遊技を禁止するための禁止要求有およびクリア要求無のデータを含むコマンドをS台へ送信する。S台では、それを受けて、賭数設定ができない賭数操作無効状態(遊技禁止状態)に制御する。その後、1ゲーム規制時間に対応する4.1秒以上のウエイト時間(たとえば、10秒)を設ける。このウエイト時間の間、S台とCUとの間でポーリングを継続する。そして、ウエイト時間が経過した段階で、S台は、動作応答として、禁止拒否OFF、SQN=n+N、持点数=500、加算数=0、減算数=0、遊技禁止のレスポンスをCUへ送信する。これによって、CUは、S台が遊技禁止状態になったと判断する。
そして、CUが、SQN=n+N+1にし、動作指示として、クリア要求有、およびSQN=n+N+1を含むコマンドをS台へ送信する。
そして、S台は、この動作指示を受けて、クリア要求に従って持点を0クリアして持点=0にするとともに、SQNも0クリアしてSQN=0にしたうえで、動作応答として、SQN=0、持点数=0、加算数=0、減算数=0のレスポンスをCUへ送信する。このレスポンスがCUに到達せず、CUにおいて、そのレスポンスに応じた動作応答処理を行なう前の段階で電源断が発生した場合に、以降CUからのコマンドがS台へ送信されなくなる。S台では、図12で説明したように、10秒以上コマンドを受信できなかった場合には、通信断と判断し、未接続状態へ遷移する。
次にCUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図14の処理と同様に、機器情報要求、機器情報応答、認証要求、認証応答、リカバリ要求、リカバリ応答の送受信をCUとS台とが行なう。
S台では、リカバリデータとして、SQN=0、前回数としての、前加算数=0、前減算数=0、現在数としての、現持点数=0、現加算数=0、現減算数=0を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、S台側のSQNがCU側のSQNより2つ以上前のため、CUは相手S台の不一致と判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、持点数=500(CUのバックアップ値)+0(現加算数)−0(現減算数)=500、加算累計=0(現加算数)、減算累計=0(現減算数)に修正する。
通常、CU側とS台側とでSQNの差が2以上になることはなく、それゆえ、図44のリカバリ処理の場合には、通信相手が一致しないとCUが判断し、バックアップ値の修正を行なう。その結果、持点数は、クリア要求を送信する前の持点数すなわち500のバックアップ値に修正される。そして、CUは通信相手が不一致と判断したために、図14に示した再接続時のシーケンスにおいて、SQNが異常で通信相手が一致しない場合の処理、すなわち、持点を一旦貯メダルへ変換した後再遊技を可能にする処理が実行されることとなる。
以上、図36〜図44を参照して説明したとおり、S台は、通信不能状態が発生した場合でも、その直前にCUへ送信した加算数等のデータをバックアップしている。そして、S台は、通信不能状態の発生直前にCUへ送信したデータと、その送信以後に新たに生じた加算数等のデータとを含むリカバリデータを、リカバリ処理の際にCUへ送信する。そのリカバリデータには、通信不能状態の発生直前にCUへ送信したデータのSQNが含まれている。CUは、このSQNと、自ら記憶しているSQNとを比較判定することによって、通信不能状態の発生直前にS台がCUへ送信したデータ(直前送信済み更新情報)をCUが受信する前に通信不能状態が発生したか否かをCUが判定できるようになる。
なお、図36〜図44では、通信不能状態となってから遊技禁止状態(切断検知(プレー停止))となるまでの間のS台側の遊技データの変化は「加算=0、減算=3」のみであるが、その間でさらに遊技データが変化した場合には、S台は、その変化したデータに基づいてさらに記憶値を更新する。
以上、説明したとおり、本実施の形態によれば、持点数の管理をCU側において行なっているために、S台側にその管理機能を設ける必要がなく、その分、S台のコストを極力抑えることができる。特に、S台は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが短く、1年あるいは早い場合には数ヶ月の単位で早期に入替えが行なわれる傾向にある。また、目まぐるしく変化する遊技者の趣向をいち早く取り入れた新台が次々と開発されているところ、遊技場における台交換のサイクルも早まる傾向にある。
一方、CUは、趣向性の観点から入替えが行なわれることは少なく、一般的には、故障に応じて機器交換が行なわれ、故障によって交換した場合であっても、適切な修理を終えると再利用されるものである。そして、故障が発生しなければ数年は入れ替えが行なわれることがない。
このため、持点の管理機能をS台側ではなくCU側に持たせてS台のコストを抑えることにより、S台を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
次に、以上説明した実施の形態における変形例や特徴点等を以下に説明する。
(1) CUのコマンド送信間隔を変更可能としてもよい。たとえば、CUに設けた送信間隔切換え用のスイッチを操作することによって、コマンドの送信間隔を細やかに変更設定可能とすることが考えられる。この場合、CUには、予め複数種類の送信間隔データ記憶したテーブルを設けておき、スイッチ操作に応じた送信間隔がそのテーブルから選択されるようにする。あるいは、CUは、管理コンピュータからの切り替え指令に応じて送信間隔を切り替え可能としてもよい。なお、送信間隔の切り替えは、たとえば、CUとS台とで通信を開始する際の相互認証時に行なわれるようにしてもよい。
(2) 本実施の形態には、「遊技用価値を用いて1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能になるとともに、複数種類の図柄を可変表示させる可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果として所定の入賞ライン上に導出表示された図柄の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、前記可変表示装置に表示結果が導出されるより前に前記入賞を発生させる入賞図柄の組合せの前記入賞ライン上への導出を許容するか否かを決定する事前決定手段と、前記可変表示装置に表示結果を導出させるための操作を受け付ける導出操作受付手段と、前記事前決定手段の決定結果および前記導出操作受付手段が受け付けた操作に応じて、前記可変表示装置に表示結果を導出させる制御を行なう導出制御手段と、前記入賞を発生させる入賞図柄の組合せのうち遊技用価値の付与を伴う付与入賞図柄の組合せが前記入賞ライン上に導出されたときに、所定量の遊技用価値を遊技者に付与する遊技用価値付与手段とを含む、スロットマシン。」が開示されている。
(3) スロットマシンでは、入賞役に対応する払出数が予め定められており、しかも、パチンコ遊技機のように短期間で入賞が連続して発生することはなく、あくまでも1ゲーム毎に入賞が発生する。また、賭数もたとえば、1〜3のいずれかに定められている。このため、200msの時間間隔で動作応答を送信する限りにおいては、通常、その動作応答に含まれる加算数のデータは、入賞役に対応する払出数と一致する。同様に、動作応答に含まれる減算数のデータは、賭数のいずれかと一致する。たとえば、入賞役に対応する払出数が3、5、10、15のいずれかであるとするならば、動作応答に含まれる加算数は、それらのうちのいずれかとなる。同様に、設定できる賭数が1,2,3のいずれかであるならば、動作応答に含まれる減算数のデータは、1〜3のいずれかとなる。
そこで、CUに通知された動作応答に含まれる加算数および減算数が、予め定めた値以外である場合には、CUはエラーが発生したものと判断して、エラー報知をしたり、あるいは、遊技を禁止することを指令するコマンドをS台に送るようにしてもよい。
さらに、1ゲームを開始するときに賭数設定によって減算数データが生成され、1ゲームが終了したときに入賞によって加算数データが生成されるから、通常は、リトライなどが発生した場合でない限り、1つの動作応答に含まれる加算数および減算数のうちの一方は0になる。
そこで、CUに通知された動作応答に含まれる加算数および減算数のうちのいずれか一方が0でない場合には、その動作応答がリトライデータ等でなければ、CUはエラーが発生したものと判断して、エラー報知をしたり、あるいは、遊技を禁止することを指令するコマンドをS台に送るようにしてもよい。
さらに、スロットマシン2には、1ゲームを消化するために最低必要な時間として1ゲーム規制時間が定められており、本実施の形態では、たとえば、それは4.1秒である。このため、通常であれば、0を超える加算数または減算数を含む複数の動作応答がCUに送信されてくることはない。また、通常であれば、0を超える減算数を含む動作応答がCUに送信されてきてから1ゲーム規制期間の間にさらに0を超える減算数を含む動作応答がCUに送信されてくることはない。同様に、通常であれば、0を超える加算数を含む動作応答がCUに送信されてきてから1ゲーム規制期間の間にさらに0を超える加算数を含む動作応答がCUに送信されてくることはない。そこで、これらの事象が発生した場合には、CUはエラーが発生したものと判断して、エラー報知をしたり、あるいは、遊技を禁止することを指令するコマンドをS台に送るようにしてもよい。
(4) 本実施の形態では、入賞が発生したときに加算数のデータが生成されて、これが動作応答としてCUに送信される。しかし、リプレイ入賞が発生したときの持点増加数は0であって、しかも、次回のゲームは先のリプレイ入賞が発生したゲームと同じ賭数が自動的かつ持点を減じることなく設定される。そこで、リプレイ入賞時の動作応答は、「(a)リプレイ入賞時の加算数は0とし、リプレイ入賞が発生した次のゲームでの賭数設定に伴う減算数も0とする。」、「(b)リプレイ入賞時の加算数は,そのリプレイ入賞を発生させたゲームの賭数とし、リプレイ入賞が発生した次のゲームでの賭数設定に伴う減算数もその賭数と同じとする。」の2パターンが考えられる。また、いずれの場合にも、リプレイ入賞は、外部出力情報の1つとしてもよい。すなわち、複数種類の外部出力情報の1つとしてリプレイ入賞を加えて、リプレイ入賞回数の総数をCUで記憶できるようにしてもよい。また、リプレイ入賞に限らず、すべての入賞役を外部出力情報の対象として、いずれかの入賞役による入賞が発生する毎にその入賞役に対応するカウンタをS台で更新し、そのデータを含む動作応答をCUに送信するようにしてもよい。
(5) スロットマシンは、一旦、可変表示装置が回転を開始すれば、その回転を停止させなければ1ゲームを終了させることができない。このため、CU側から送信した遊技停止の任意のタイミングで遊技を中断することは不可能である。それゆえ、本実施の形態では、たとえば、可変表示装置の回転中に遊技カードを返却するための禁止要求(図21参照)が発生した場合には、そのゲームの終了を待って最終持点を確定させてから遊技カードの返却に応じることとした。
しかしながら、このような構成の場合には、遊技者が停止操作をしない限り、遊技カードを返却できないことになる。そこで、リールが回転中に遊技カード返却操作が検出された場合、停止操作を促すようなメッセージをS台が液晶表示装置等にあるいはCUが表示器312などに表示することも考えられる。あるいは、可変表示装置の回転中に遊技カードを返却するための禁止要求が発生した場合には、その禁止要求を拒否する旨のレスポンスをS台からCUへ返信することによって、ゲーム中のカード返却を受け付けないようにしてもよい。あるいは、CUは、カードの返却操作を検出した段階でゲーム実行中であるか否かを判断して、ゲーム実行中である場合には、カードの返却操作を受け付けないようにしてもよい。なお、ゲーム実行中であるか否かは、S台から送信されてくる外部出力情報である「リールの回転開始」および「リールの回転停止」に基づいて判断できる。
(6) スロットマシン2においては、たとえば、AT等のある種のサービス的な遊技状態に移行するか否かの抽選演出をゲーム中に液晶表示装置などで行ないし、そのゲームの終了後、さらにその抽選演出を引き続いて所定期間実行した後に抽選演出の結果を表示してもよい。ただし、このような連続的な抽選演出をした場合には、1ゲーム終了後、その抽選演出の結果が表示される前に、カードの返却操作が行なわれる可能性がある。このような場合には、抽選演出を中断して、現時点の持点を確定させてカードを返却してもよい。
(7) 本実施の形態では、持点数=0をS台側で検出して賭数操作無効状態に制御することとした。しかしながら、検出対象の持点残数=0は例示である。たとえば、賭数=3のみ有効である遊技状態においては、S台は、持点数が3未満となったことを検出して賭数操作無効状態に制御する。同様に、賭数=2のみ有効である遊技状態においては、S台は、持点数が2未満となったことを検出して賭数操作無効状態に制御する。要するに、S台は、現在の遊技状態において最低限必要な賭数と持点数とを比較して前者が後者未満となれば、賭数操作無効状態に制御する。
このような制御をした場合には、持点残数が0の場合の他、たとえば、1や2のような端数である場合にも賭数操作無効状態となる場合があり、この段階で遊技者が遊技を終える操作をした場合には端数が記録されたあまり価値のない遊技カードを返却する必要がある。特に、遊技者がそもそもカードを用いた遊技を行なわず、専ら現金をCUに投入して遊技をしていたような場合には、価値のない遊技カードをわざわざ新たに発券しなければならず、不経済である。そこで、現金を用いた遊技が行なわれており、遊技者がカードの返却操作をした段階での持点が所定値未満である場合、CUは、通常の遊技カードに代えて、端数を印字した用紙をプリントアウトするようにしてもよい。
(8) 本実施の形態に係るスロットマシン2は、予め内部抽選に当選し、かつ、いわゆる目押しによって当選図柄を停止させることによって入賞が発生する。しかしながら、このようなスロットマシンに代えて、必ず内部抽選どおりの結果が可変表示装置に停止表示されるようなスロットマシンであってもよい。この場合、停止操作をしなくとも所定時間の経過で各リールが次々と自動停止していくようなスロットマシンとしてもよく、あるいは、各リール別に停止操作ボタンを設けながらも、どのようなタイミングで停止操作をしても必ず内部抽選どおりの結果が停止表示されるようなスロットマシンとしてもよい。
このように、必ず内部抽選どおりの結果が停止表示するようなスロットマシンを採用した場合には、内部抽選が実行された段階で既に入賞の有無および入賞に基づいて加算すべき持点数が確定する。そこで、たとえば、内部抽選をリールのスタート操作が検出されたときに実行する場合には、そのスタート操作の時点で賭数設定による持点の減算数と入賞に応じた持点の加算数とが確定することになる。このような場合、S台は、動作応答として賭数設定に伴う減算数を送信する際に併せて入賞に応じた加算数を送ってもよい。つまり、加算数のデータを実際の入賞の発生タイミングよりも早い段階で送信するようにしてもよい。
さらに、CUは、遊技終了操作に応じて、カードを排出(返却)するのではなく、持点を特定可能な所定のチケットやトークンなどを排出するようにしてもよい。
(9) 可変表示装置は回胴ではなく液晶表示装置によって構成してもよい。
(10) 本実施の形態においては、持点数をCU側に設けた表示器312とS台側に設けた持点表示器11との双方により表示しているが、いずれか一方にのみ表示するようにしてもよい。持点数をCU側の表示器により表示する場合には、表示部のないS台にも、本実施の形態におけるCUを適用して持点数の表示ができるというメリットがある。一方、S台側で持点数を表示する場合には、その表示制御をCU側で行なってもよい。あるいは、その表示制御をS台側で行なってもよい。表示制御をS台側で行なう場合には、表示すべき持点数の情報をCU側からもらい受けるようにすることによって、持点表示器11にはCUで管理している持点数を表示することが可能となる。また、このように、表示制御をS台側で行なうと、装飾的(演出的)価値の高い持点数の表示を行なうことが可能になるというメリットがある。なお、表示制御をS台側で行なう場合、表示すべき持点数の情報をCU側からもらい受けるのではなく、S台自身が記憶している持点数カウンタの値に基づいて、持点数の表示制御をするものとしてもよい。
(11) 前述の実施の形態においては、ワゴンサービス等によって持点を減算する際に、図19等に基づいて説明したように、S台からの応答を待って減算確定するものを示した。しかし、これに限らず、CU側において記憶している持点の数が減算要求数に比べて十分多い場合(たとえば30以上多い場合)、S台からの応答を待つことなくCU側単独で持点の減算処理を行なって、その後にS台に対して減算要求の動作指示を送信するようにしてもよい。
(12) 前述した実施の形態においては、CUからS台にコマンドを送信してS台がそれに応えてレスポンスをCUに返信するものを示したが、逆に、S台からコマンドをCUに送信し、CUがそれに応えてレスポンスをS台へ返信する通信形態であってもよい。
(13) さらに、前述の実施の形態においては、定期的(たとえば200ms)毎にCUとS台との間で通信を行なっているが、それに代えて、通信の必要性が生じたときにCUまたはS台の一方から他方にデータを送信して交信するようにしてもよい。
(14) 前述の実施の形態においては、S台からCUに対して、加算拒否ON、減算拒否ON、クリア拒否ONなどの要求に従わない拒否信号を含む動作応答をCUに返信し、CU側でその拒否ONに基づいて要求が拒否されたことを判別するようにしている。しかしこれに限定されるものではなく、拒否ONの動作応答をS台が返信する代わりに、CUからの要求に従っていない加算減算数や持点のデータを含む動作応答をCUへ返信し、CU側で、その返信されてきたデータ(加算減算数や持点等)が要求に従ったものであるか否かを判別し、それにより要求が拒否されたか否かを判別するようにしてもよい。
(15) 前述の実施の形態においては、S台は、CUからのコマンドが所定時間(たとえば10秒間)送信されてこないときに、図12の処理によって通信断と判断している。しかし、次のような方法で通信断の判断を行なってもよい。
スロットマシン2とカードユニット3とが電気的に接続されているか否かを検出する接続検出器をスロットマシン2に設ける。図3を参照して、遊技機通信部325と持点制御基板117とは前述したように信号線で接続されているが、その信号線の他にカードユニット3からの所定電圧(たとえば5V)がスロットマシン2側に入力される接続検知用信号線を設ける。この接続検知用信号線と遊技機通信部325および持点制御基板117の間での信号線とが、同じケーブルで構成されており、そのケーブルの断線あるいはコネクタ330、220の離脱さらにはカードユニット3の電源断が生じた場合には、接続検知用信号線の電圧が0Vとなるために、それを接続検出器が検出し、その検出信号が持点制御基板117に入力されるように構成する。持点制御基板117は、その検出信号が入力されたことにより、ケーブルの断線あるいはコネクタ330、220の離脱さらにはカードユニット3の電源断が生じたことを判定する。
(16) 図30の処理において、S台は、リカバリ後の動作指示(加算要求)を受けたときに、S台でその加算要求を拒否できないようにプログラムされており、リカバリ後の加算要求を受けることにより、S台では、持点=523+25=548を算出して持点を548に修正する。しかし、S台において、リカバリ後の動作指示(加算要求)を受けたにもかかわらず、持点の修正ができない重度のエラーが発生している場合もある。このような重度のエラー状態を考慮して、CU側において、リカバリ後の動作指示(加算要求)の送信後、S台から送信されてくる動作応答の内容をチェックして、S台側の持点が正しく修正されているか否かを判定し、修正されていないときには、エラー状態に移行する制御を行なうようにしてもよい。
つまり、CUは、図30の強制加算処理が行なわれた後においても未だS台において持点の加算ができないことを判別したときに、予め定められたエラー状態に移行する制御を行なうエラー制御手段を含む。
エラー状態に移行する制御としては、たとえば、表示器312により重度のエラー報知を行なうとともに、ホール用管理コンピュータ1に重度のエラーが発生した旨の通知を行なってホール用管理コンピュータ1によるエラー報知を行なって、係員による人為的な対応を促す等が考えられる。
(17) S台側では、次のようにして加算数をカウントしてもよい。
S台側に加算数をカウントするためのカウンタとして、カウンタAとカウンタBとを設ける。初めに、カウンタAによって加算数をカウントする。加算数の送信タイミングになれば、カウンタAのカウント値をCUへ送信する。その後、カウンタAの値は維持し、以降はカウンタBにて加算数をカウントする。加算数の送信タイミングになれば、カウンタBのカウント値をCUへ送信する。その後、カウンタBの値は維持する一方、カウンタAのカウント値を0クリアし、以降はカウンタAにて加算数をカウントする。以下、カウンタA、Bによる上記のカウントを繰り返す。
以上のカウント方法は、S台側での減算数のカウントに利用してもよい。あるいは、外部出力情報のカウントに利用してもよい。
(18) S台は、加算数と減算数との2つの情報をCUに送信するのではなく、加算数と減算数とを加減算した後の1つの情報をCUに送信してもよい。つまり、このような情報によっても、「前記変化量を特定可能な更新情報」が構成される。
(19) 通信方式は、上記のコマンド-レスポンス方式に限定されるものではない。S台は、CUからのコマンドを待つことなく所定時間間隔で持点等の持点関連情報をCUに送信するものとしてもよい。あるいは、S台は、所定時間間隔で持点関連情報を送信するのではなく、予め定めた情報量が得られる毎に、持点関連情報をCUに送信するものとしてもよい。たとえば、1つあるいは2つ以上の予め定めた数の加算数が生じる毎に加算数をCUに送信するように構成することが考えられる。
(20) 本実施の形態では、S台側に加算数カウンタと減算数カウントとの2つのカウンタを設けた。しかしながら、これらの2つのカウンタに代えて、持点の増加(入賞の発生等)により加算し、持点の減少(賭数設定等)により減算する1つの加減算カウンタを用いるようにしてもよい。この場合には、この1つの加減算カウンタの値をS台からCUへ送信する。
(21) 本実施の形態は、次の構成を含む。
前記遊技用装置は、持点の減算を指示するためのコマンドを前記スロットマシンへ送信した後、当該コマンドに対する応答を受信する前に、前記スロットマシンとの間での通信コネクションを再確立させる処理に移行した場合、通信コネクションを再確立させる処理において前記スロットマシン側から送信されてきたデータに基づいて、持点の減算を指示するためのコマンドが前記スロットマシンへ到達していたか否かを判定する到達判定手段を含み、前記コマンド送信手段は、持点の減算を指示するためのコマンドが到達していたと前記到達判定手段により判定されたとき、当該コマンドによる持点の減算指示をキャンセルするためのコマンドを前記スロットマシンへ送信し、前記副持点更新手段は、持点の減算を指示するためのコマンドによる持点の減算指示をキャンセルするためのコマンドを受信したとき、持点の減算を指示するためのコマンドに基づいて既に持点を減算済みである場合および持点不足により持点を減算していない場合のいずれであっても、前記副持点記憶手段が記憶している持点に減算指示のキャンセル分に対応する持点を加算する。
(22) 本実施の形態では、返却ボタン322の操作により、遊技終了を要求する信号がCUに入力される。しかし、CUは、遊技終了を要求する信号を管理コンピュータなどから入力可能に構成してもよい。
(23) CUとS台とは、有線接続でなく、無線により通信可能に接続してもよい。
(24) 持点制御基板117の機能を遊技制御基板116に設けることによって、持点制御基板117をスロットマシン2に設けないようにしてもよい。
(25) なお、本実施の形態では、CUはコマンド送信後、1秒間のうちにレスポンスを受信できなかった場合はコマンドを最大2回再送し、依然、応答がなければ通信異常と判断して20秒後に接続シーケンスを再開するものである(図11参照)。このため、最初のコマンドの送信から3秒以内に応答がなければ、接続シーケンスが再開されることになる。しかしながら、これに代えて、CUが最初のコマンドの送信から通信異常と判断するまでの時間をより長いもの、たとえば、S台側で複数ゲームが進行し得る所定時間(たとえば、15秒、20秒、30秒など)としてもよい。この場合、たとえば、図24を例に挙げると、CUは、S台からの動作応答を受信した後、コマンドの再送を2回でなく、3回、4回と前記所定時間が経過する前であれば繰り返し行なうことになる。なお、この場合のコマンドの再送間隔は、200msであっても、それを超える長い時間間隔であってもよく、あるいは、再送の開始からある時間が経過するまでと、それ以降とでコマンドの再送間隔を変更(たとえば、甲後半では再送間隔を長くする)しても構わない。そして、前記所定時間の経過前に再送コマンドがようやくS台に到達すると、それまでに進行していた複数ゲーム分の持点の変化量を示す動作応答がS台からCUへ送信されることになる。
以下、本実施の形態に含まれる各種手段等および各種手段等の組合せから奏される作用効果を列挙する。
(1−1) 遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、貯メダル数)を用いて持点を加算する遊技用装置(カードユニット3)と通信可能に接続するための接続部(コネクタ220)と、複数種類の図柄を可変表示させる可変表示装置(リール2L、2C、2R)とを備え、持点で賭数を設定することにより1ゲームが開始可能になるとともに前記可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果により発生した入賞に応じて持点が加算されるスロットマシン(スロットマシン2)であって、
賭数の設定および入賞の発生に応じた持点の変化量(加算数、減算数)を特定する特定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ、持点制御用マイクロコンピュータ、加算数カウンタ、減算数カウンタ)と、
前記変化量を特定可能な更新情報(加算数および減算数を含む動作応答)を前記遊技用装置へ送信する情報送信手段(持点制御基板117)と、
持点を記憶する持点記憶手段(持点数カウンタ)と、
持点の減算を指示するための情報(図19の減算有を含む動作指示)、および前記遊技用装置が当該遊技用装置側で記憶している持点に対して前記遊技用価値の使用分の持点を加算をすることに連動して当該遊技用装置側より送信される持点の加算を指示するための情報(図17、図18の加算要求有を含む動作指示)を受信する指示情報受信手段(持点制御基板117)と、
前記持点記憶手段が記憶している持点を前記変化量に応じて更新するとともに前記持点の加算を指示するための情報に応じて加算更新する持点更新手段(持点制御基板117、図5)と、
持点の減算を指示するための情報を受信したときに、当該情報が減算指示する大きさの持点が前記持点記憶手段に記憶されているか否かを判定する持点判定手段(図19;持点制御基板117)とを含み、
前記情報送信手段は、前記情報が減算指示する大きさの持点が前記持点記憶手段に記憶されていると前記持点判定手段によって判定されたときに持点減算の承諾応答(図19;減算拒否OFFを含む動作応答)を前記遊技用装置へ送信することにより、前記遊技用装置に対して、当該遊技用装置側で記憶している持点から前記情報によって減算指示した持点の減算を行なわせる(図19;持点の減算は、動作応答を待って確定)ことを可能とする。
このような構成によれば、スロットマシンから持点の変化量を送信するために、持点管理を遊技用装置側において行なうことが可能となる。その結果、スロットマシン側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、スロットマシンのコストを極力抑えることができる。
特に、スロットマシンは、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能をスロットマシン側ではなく遊技用装置側に持たせてスロットマシンのコストを抑えることにより、スロットマシンを導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
また、遊技用価値を用いた持点の加算要求に応じてスロットマシン側での持点加算が速やかに行なわれる一方、持点の減算要求が生じた場合には、その直後に遊技状況次第で持点が減算要求に不足するものとなっているおそれがあることから、これに対する承諾応答の返信を条件に、遊技用装置側での持点の減算を行なわせる。その結果、遊技用価値に基づいた持点の加算要求あるいは持点の減算要求が生じた場合に、それらの要求に応じた処理を迅速かつ確実に行なうことが可能となる。
(1−2) 前記持点更新手段は、持点の減算指示をキャンセルするための情報(図42;リカバリ後の動作指示(加算要求有、加算要求数=300)を受信したとき、前記持点記憶手段が記憶している持点に減算指示のキャンセル分に対応する持点を加算する(図42)。
このような構成によれば、次のような効果が奏される。すなわち、スロットマシン側に減算指示が到着した段階で、遊技進行の関係からスロットマシン側で記憶している持点が減算指示分に満たない場合がある。このとき、通信不良等の原因でスロットマシンが減算指示を拒否してきたか否かが遊技用装置側で不明である場合、減算を確定させてしまうと、スロットマシン側の持点がマイナスになるという不都合が生じる。しかし、このときに、持点の減算指示をキャンセルするための情報を受信することによって、スロットマシンは、前記持点記憶手段が記憶している持点に減算指示のキャンセル分に対応する持点を加算するため、スロットマシン側の持点がマイナスになる不都合を防止できる。
(1−3) 前記情報送信手段は、減算指示された大きさの持点が前記持点記憶手段に記憶されていないと前記持点判定手段によって判定されたときに減算拒否応答を前記遊技用装置へ送信する(図31;減算拒否ONの動作応答)。
このような構成によれば、スロットマシン側に減算指示が到着した段階で、遊技進行の関係からスロットマシン側で記憶している持点が減算指示分に満たない状態になった場合に、スロットマシンは、遊技用装置に対して減算の取消を求めることが可能となる。
(1−4) 前記持点記憶手段が記憶している持点に基づいた遊技制御を行なう遊技制御手段(図20;持点数カウンタが0になれば賭数操作無効状態に制御)を含む。
このような構成によれば、スロットマシンにおける遊技制御はスロットマシン自身が記憶している持点に基づいて行なうために、遊技用装置で記憶する持点に基づいて遊技制御を行なう場合に比較して、持点の変動に即した遊技制御をリアルタイムで行なうことができる。
(1−5) 前記指示情報受信手段は、持点の更新情報の送信を指示するための情報を前記遊技用装置より受信し(持点制御基板117)、
前記情報送信手段は、前記更新情報の送信を指示するための情報を受信する毎に、当該情報を前回受信してから今回受信するまでの間の前記変化量(現在持点関連情報)を示す更新情報を送信する(図5;加算数カウンタおよび減算数カウンタ)。
このような構成によれば、遊技用装置の指示に応じて、スロットマシンから遊技用装置に対して、前回の更新情報の送信時を基準とした前記変化量を示す更新情報が逐一送信される。このため、遊技用装置では、逐一送信されてくる更新情報によって持点を更新することによって最新の持点管理をすることが可能となる。
(1−6) 前記持点記憶手段が記憶している持点(持点数カウンタの値)を前記遊技用装置が記憶している持点に補正するための補正情報(補正指示コマンド)を受信したときに、当該補正情報に基づいて前記持点記憶手段が記憶している持点を補正する持点補正手段(持点制御基板117;持点数を補正指示コマンドに従って補正)を含む。
このような構成によれば、不正行為、その他の原因によってスロットマシン側で記憶している持点の大きさに異常が生じることによって遊技用装置側で記憶している持点とスロットマシン側で記憶している持点とが整合しなくなった場合でも、スロットマシン側で記憶している持点を遊技用装置側で記憶している持点に補正可能となる。
(1−7) 前記情報送信手段は、前記更新情報を予め定めた1ゲーム規制時間(4.1s)よりも短い時間間隔(200ms)で順次送信する(図10)。
このような構成によれば、1ゲーム規制時間よりも短い間隔で更新情報が送信されるために、更新情報によって通知される持点の変化量が1ゲームの間で順次送信されることになる。その結果、遊技用装置に対して、持点の変化量を細やかに通知することが可能となる。
(1−8) 遊技の続行に必要な持点残数の有無を前記副持点記憶手段が記憶している持点に基づいて判定する持点残数判定手段(持点制御基板117、図20)を含む。
このような構成によれば、判定時に更新情報の送信が間に合わないことによって、遊技用装置側で記憶している持点と実際の持点(スロットマシン側で記憶している持点)との間にズレが生じていても、実際の持点に基づいた判定をすることができる。
(1−9) 遊技禁止を指示するための情報を受信したとき(図22の動作指示(禁止要求有))に、新たなゲームを開始できない遊技禁止状態にするための遊技禁止手段(持点制御基板117および遊技制御基板116は賭数操作無効状態に制御、図22の「BET禁止」)を含む。
このような構成によれば、遊技用装置側から遊技の禁止指示を受けて、新たなゲームを開始できない遊技禁止状態にすることが可能となる。
(1−10) 前記持点記憶手段が記憶している持点の値を初期値にすることを指示するための情報を前記遊技用装置より受信(図21、図44の動作指示(クリア要求有))したことに基づいて前記持点記憶手段が記憶している持点の値を初期値にする持点初期化手段(図21、図44(持点制御基板117は、持点数カウンタの値を0に初期化する)を含む。
このような構成によれば、遊技用装置側からの指示を受けて、スロットマシンに記憶されている持点を初期化可能となる。
(1−11) 前記情報送信手段が送信した前記更新情報により特定された変化量を記憶するとともに1回前に前記情報送信手段が送信した前記更新情報により特定された変化量を記憶するための2つの変化量記憶手段(図5;現加算数を記憶する加算数カウンタ、現減算数をカウントする減算数カウンタ、前回持点関連情報としての前加算数を記憶する領域および前減算数を記憶する領域)と、
前記遊技用装置から送信されてきた所定の情報(SQN)に基づいて前記遊技用装置への前記更新情報の到達を判定する到達判定手段(持点制御基板117、図25)とを含み、
前記情報送信手段は、前記到達判定手段により前記更新情報が到達したと判定されなかったときに、前記2つの変化量記憶手段に記憶された変化量の合算値を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信する(図25)。
このような構成によれば、前記更新情報が到達したと判定されなかったときには、前記2つの変化量記憶手段に記憶された変化量の合算値を特定可能な更新情報が前記遊技用装置へ送信されるため、持点に関する情報を遊技用装置において確実かつ効率的に収集させることが可能となる。
(1−12) 前記情報送信手段は、前記変化量を特定可能な更新情報の送信を指示する情報を前記遊技用装置より受信する毎に、前記更新情報を前記遊技用装置へ送信し(図5、図25等参照)、
前記更新情報として前記情報送信手段が送信した前記更新情報により特定された変化量を記憶するための変化量記憶手段(加算数カウンタ、減算数カウンタ)を含み、
前記変化量記憶手段は、前記更新情報を送信してから所定期間が経過しても前記更新情報の送信を指示する情報を受信できない状態が継続する間、前記特定手段が順次特定した変化量に基づいて、記憶している変化量を更新し(図24)、
前記情報送信手段は、前記特定手段が順次特定した変化量に基づいた変化量が前記変化量記憶手段に記憶されている状態で前記更新情報の送信を指示する情報が受信されたときに、前記変化量記憶手段に記憶されている変化量を特定可能な更新情報を送信する(図24)。
このような構成によれば、遊技用装置とスロットマシンとの通信が途絶えた状態が継続した場合であっても、その間における持点に関する情報を遊技用装置において確実に収集させることが可能となる。
(2−1) 遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、貯メダル数)を用いて持点を加算する遊技用装置(カードユニット3)と通信可能に接続するための接続部(コネクタ220)と、複数種類の図柄を可変表示させる可変表示装置(リール2L、2C、2R)とを備え、持点で賭数を設定することにより1ゲームが開始可能になるとともに前記可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果により発生した入賞に応じて持点が加算されるスロットマシン(スロットマシン2)であって、
前記スロットマシンの前面を開閉可能に覆っている前面部材(前面扉2b)と、
該前面部材を閉塞状態でロックするロック手段(前面扉開放ソレノイド110、係合突起6a、6b,係合受け片7a、7b)と、
賭数の設定および入賞の発生に応じた持点の変化量(加算数、減算数)を特定する特定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ、持点制御用マイクロコンピュータ、加算数カウンタ、減算数カウンタ)と、
前記変化量を特定可能な更新情報(加算数および減算数を含む動作応答)を前記遊技用装置へ送信する情報送信手段(持点制御基板117)と、
前記遊技用装置から送信されてくる前記ロック手段によるロックの解除を指示するための情報(図22;前面扉開放要求有)を受信したときに、新たなゲームを開始できない遊技禁止状態(賭数操作無効状態)にするための遊技禁止手段(図22;持点制御基板117および遊技制御基板116によるBET禁止)と、
前記遊技禁止手段により前記遊技禁止状態にしてから前記ロック手段によるロックを解除させる制御を行なう解除制御手段(図22;持点制御基板117によるロック解除)とを含み、
該解除制御手段は、前記ロック手段によるロックの解除を指示するための情報(図22;前面扉開放要求有)が受信されたときには所定条件が成立するまで前記ロック手段によるロックを解除させる制御を遅延させる遅延手段(図22;持点制御基板117はウエイト時間が経過するまで(またはゲーム中である場合にはゲーム終了まで)前面扉開放ソレノイド110の励磁を遅延させる)を含む。
このような構成によれば、前面部材の閉塞状態を遊技用装置側からの指示にて遊技結果に影響を与えることなく解除可能となる。
(2−2) 前記特定手段は、前記遊技禁止手段により前記遊技禁止状態にしている間において前記持点が変化したときにも該変化量を特定し(図22;S台は、遊技禁止状態にしている間において持点が変化したときにもその変化量(図22では加算数=10)を特定する。)、
前記情報送信手段は、前記遊技禁止手段により前記遊技禁止状態にしている間において前記特定手段により前記持点の変化量が特定されたときに、該変化量を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信する(図22の加算数=10の動作応答)。
このような構成によれば、遊技禁止状態となって以降の持点の変化量をも含めた持点を遊技用装置に管理させることが可能となる。
(2−3) 前記所定条件は、予め定めた1ゲーム規制時間(4.1秒)以上の時間が経過することである。
このような構成によれば、遊技禁止状態としたときにゲーム中であったとしても、そのゲームの終了前に前面部材の閉塞を解除してしまうことがない。
(2−4) 前記遅延手段は、前記可変表示装置で図柄が可変表示しているゲームの最中に前記ロック手段によるロックの解除を指示するための情報が受信されたときには当該ゲームが終了し前記遊技禁止状態にするまで前記ロック手段によるロックを解除させる制御を遅延させる(図22)。
このような構成によれば、遊技禁止状態としたときにゲーム中であったとしても、そのゲームの終了前に前面部材の閉塞を解除してしまうことがない。
(3−1) 遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、貯メダル数)を用いて持点を加算する遊技用装置(カードユニット3)と通信可能に接続するための接続部(コネクタ220)と、複数種類の図柄を可変表示させる可変表示装置(リール2L、2C、2R)とを備え、持点で賭数を設定することにより1ゲームが開始可能になるとともに前記可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果により発生した入賞に応じて持点が加算されるスロットマシン(スロットマシン2)であって、
ゲームの進行に応じて変化する遊技データの変化量(加算数、減算数、外部出力情報)を特定する特定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ、持点制御用マイクロコンピュータ、加算数カウンタ、減算数カウンタ、外部出力情報カウンタ)と、
前記変化量を特定可能な更新情報(加算数、減算数、および外部出力情報を含む動作応答)を前記遊技用装置へ送信する情報送信手段(持点制御基板117)と、
前記遊技用装置から信号が送信されてこない通信不能状態が発生したときから、通信不能状態から復旧させて前記スロットマシンとの間でのデータの整合性を回復させる復旧処理が実行されるまでの間において、前記特定手段により特定された遊技データの変化量を記憶する通信不能時記憶手段(図36〜図43;CUの電源断の直前に送信した動作応答の送信後からCUが起動してリカバリ処理が行なわれるまでの間における加算数、減算数、持点数等を現在数として記憶する、加算数カウンタ、減算数カウンタ、持点数カウンタ等、ならびに前回数の各データ)とを含み、
前記情報送信手段は、前記復旧処理が行なわれたことにより、前記通信不能時記憶手段に記憶されている遊技データの変化量を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信する(図36〜図43;CUの電源断の直前に送信した動作応答の送信後からCUが起動してリカバリ処理が行なわれるまでの間におけるリカバリデータをリカバリ応答として送信)。
このような構成によれば、通信不能状態になってから復旧するまでの間におけるスロットマシン側での遊技データの変化量をも反映させた正確な遊技データの管理を遊技用装置にさせることが可能となる。
(3−2) 前記通信不能状態が発生したときに新たなゲームを開始できない遊技禁止状態にするための遊技禁止手段(図36〜図43;切断検知でプレイ停止(賭数操作無効状態または遊技禁止状態))をさらに含み、
前記通信不能時記憶手段は、前記通信不能状態が発生したときから前記遊技禁止手段により前記遊技禁止状態になった後前記遊技データが変化し得ない状態に達するまでの間において前記特定手段により特定された遊技データの変化量を記憶する(図36〜図43;CUの電源断の直前の動作応答の送信以降からプレイ停止(賭数操作無効状態または遊技禁止状態)して以降に変化した加算数、減算数等を記憶する)。
このような構成によれば、通信不能状態になってから遊技データが変化し得ない状態に達するまでの間におけるスロットマシン側での遊技データの変化量をも反映させた正確な遊技データの管理を遊技用装置にさせることが可能となる。
(3−3) 前記通信不能時記憶手段は、前記通信不能状態が発生する直前に前記遊技用装置に送信した遊技データの変化量である直前送信済み変化量をバックアップするために記憶しており(図36〜図43;前回数)、
前記情報送信手段は、
前記直前送信済み変化量を特定可能な直前送信済み更新情報を前記更新情報とともに前記遊技用装置へ送信し(図8、図36〜図43;前回数としてのリカバリデータをリカバリ応答として送信)、
前記直前送信済み更新情報を前記遊技用装置が受信する前に前記通信不能状態が発生したか否かを前記遊技用装置が判定できるようにするための通信不能発生時期判定用情報(SQN、図8(b))を前記遊技用装置へ送信する。
このような構成によれば、遊技用装置においては、通信不能状態が発生する直前に遊技用装置に送信された遊技データの変化量が遊技用装置に到達しなかったとしても、その旨を判定して、直前送信済み更新情報による特定される直前送信済み変化量をも含めて遊技データを更新可能となり、通信不能状態が発生する直前に遊技用装置に送信された遊技データの変化量の未到達の場合も、正確な遊技データの管理が可能となる。
(3−4) 前記情報送信手段は、前記遊技用装置との間でのデータの送受信が行なわれる毎に番号が更新されて通信が適正に行なわれているか否かを確認するための通信番号(SQN)を、前記通信不能発生時期判定用情報として前記遊技用装置へ送信する。
このような構成によれば、遊技用装置側において、データの送受信が行なわれる毎に番号が更新されて通信が適正に行なわれているか否かを確認するための通信番号を利用して、通信不能状態が発生する直前に遊技用装置に送信された遊技データの変化量が遊技用装置に到達したか否かを判定することが可能となる。
(4−1) 遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、貯メダル数)を用いて持点を加算する遊技用装置(カードユニット3)と通信可能に接続するための接続部(コネクタ220)と、複数種類の図柄を可変表示させる可変表示装置(リール2L、2C、2R)とを備え、持点で賭数を設定することにより1ゲームが開始可能になるとともに前記可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果により発生した入賞に応じて持点が加算されるスロットマシン(スロットマシン2)であって、
持点を記憶する持点記憶手段(持点数カウンタ)と、
賭数の設定に必要な持点残数の有無を前記持点記憶手段が記憶している持点に基づいて判定する持点残数判定手段(持点制御基板117、図20)と、
新たなゲームを開始できない遊技禁止状態にするための遊技禁止手段(図20〜図22;持点制御基板117による賭数操作無効化)とを含み、
前記遊技禁止手段は、
所定情報(図21、図22;禁止要求有を含む動作指示)が前記遊技用装置から送信されてきたときに前記遊技禁止状態にする所定情報対応遊技禁止手段((図21、図22)と、
前記持点残数判定手段により賭数の設定に必要な持点残数無しと判定されたときに前記遊技禁止状態にする持点対応遊技禁止手段(図20)とを含む。
このような構成によれば、持点式のスロットマシンで遊技禁止状態にする方法として、スロットマシンにおける持点が減少したときにはスロットマシン側においてその旨を判別して遊技禁止状態にでき、しかも、所定情報が遊技用装置から送信されてきたことによっても遊技禁止状態になるために、遊技用装置からの指令にも対応することができ、遊技禁止状態にする必要が生じた原因に応じてスロットマシン自ら遊技禁止状態にする場合と遊技用装置からの指令に応じて遊技禁止状態にする場合との両方に対応可能となる。
(4−2) 前記接続部には、前記持点記憶手段とは別に持点を記憶して更新するための遊技用装置を接続可能であり(図3、図5参照)、
賭数の設定および入賞の発生に応じた持点の変化量を特定する特定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ、持点制御用マイクロコンピュータ、加算数カウンタ、減算数カウンタ)と、
前記遊技用装置へ、前記変化量を特定可能な更新情報(加算数および減算数を含む動作応答)を送信する情報送信手段(持点制御基板117)とをさらに含む。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行なうことが可能になるために、スロットマシン側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、スロットマシンのコストを極力抑えることができる。
特に、スロットマシンは、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能をスロットマシン側ではなく遊技用装置側に持たせてスロットマシンのコストを抑えることにより、スロットマシンを導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
また、持点管理を遊技用装置側において行なう関係上、持点が減少したときに遊技用装置側からの指令を待って遊技禁止状態に制御する方法を採用した場合は、スロットマシンにおける持点が減少しその減少状態が遊技用装置に送信されて初めて遊技用装置において持点が減少したことを把握できるのであり、その間のタイムラグだけ遊技禁止状態に制御する時期が遅れてしまう虞があるが、スロットマシンにおける持点が減少したときにはスロットマシン側においてその旨を判別して遊技禁止状態にしているために、前述のタイムラグによる不都合を防止することができる。しかも、所定情報が遊技用装置から送信されてきたことによっても遊技禁止状態になるために、遊技用装置からの指令にも対応することができる。
(4−3) 前記情報送信手段は、前記更新情報を送信してから前記持点対応遊技禁止手段によって前記遊技禁止状態するまでの間に前記特定手段により特定された前記変化量を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信する(図20;「持点数=3、加算数=0、減算数=3」の1つ目の動作応答を送信してから、3BETされることによって賭数操作無効状態になるまでの間に変化した変化量である「持点数=0、加算数=0、減算数=3」の動作応答がさらに送信されている)。
このような構成によれば、前回の更新情報の送信時点から遊技禁止状態となるまでの間における持点の変化量を遊技用装置側において把握でき、遊技禁止状態になった後の最終的な持点を遊技用装置側において管理可能となる。
(4−4) スロットマシンの前面を開閉可能に覆っている前面部材(前面扉2b)と、
該前面部材を閉塞状態でロックするロック手段(前面扉開放ソレノイド110、係合突起6a、6b、係合受け片7a、7b)とをさらに含み、
前記所定情報は、前記ロック手段によるロックの解除を指示するときに送信される情報(図9;動作要求Bit3=1の遊技禁止要求、図22;禁止要求有)である。
このような構成によれば、前面部材のロックを解除して開放するときに、遊技用装置からの指令に対応して遊技禁止状態にすることができる。
(4−5) 前記所定情報は、前記遊技用装置に遊技終了を要求するときに送信される情報(図9;動作要求Bit3=1の遊技禁止要求、図21;禁止要求有を含む動作指示)である。
このような構成によれば、遊技終了を要求する信号が入力されたときに、遊技用装置からの指令に対応して遊技禁止状態にすることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 スロットマシン、2L,2C,2R リール、3 カードユニット、2a 本体枠、2b 前面扉、110 前面扉開放ソレノイド、112 前面扉閉鎖検出器、116 遊技制御基板、117 持点制御基板、220 コネクタ、309 カード挿入口、312 表示器、319 再プレイボタン、321 貸出ボタン、322 返却ボタン、323 制御部、324 外部通信部、325 遊技機通信部、327 カードリーダライタ、330 コネクタ。

Claims (1)

  1. 遊技者所有の遊技用価値を用いて持点を加算する遊技用装置と通信可能に接続するための接続部と、複数種類の図柄を可変表示させる可変表示装置とを備え、持点で賭数を設定することにより1ゲームが開始可能になるとともに前記可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果により発生した入賞に応じて持点が加算されるスロットマシンであって、
    ゲームの進行に応じて変化する遊技データの変化量を特定する特定手段と、
    前記変化量を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信する情報送信手段と、
    前記情報送信手段が前回に送信した前記更新情報により特定された変化量を記憶するための前回変化量記憶手段と、
    前記遊技用装置と前記スロットマシンとの間で通信不能状態が発生したときから、該通信不能状態から復旧させて前記遊技用装置と前記スロットマシンとの間でのデータの整合性を回復させる復旧処理が実行されるまでの間において、前記特定手段により特定された遊技データの変化量を記憶する今回変化量記憶手段と、
    前記通信不能状態が発生したときに新たなゲームを開始できない遊技禁止状態にするための遊技禁止手段とを含み、
    前記情報送信手段は、
    前記遊技用装置との間でのデータの送受信が行なわれる毎に番号が更新されて通信が適正に行なわれているか否かを確認するための通信番号を前記遊技用装置へ送信し、
    前記復旧処理が行なわれたことにより、前記今回変化量記憶手段に記憶されている遊技データの変化量と前記前回変化量記憶手段に記憶されている遊技データの変化量との合算値を前記更新情報として前記遊技用装置へ送信する、スロットマシン。
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